JP2010086759A - 電子ビーム検査に用いる検査画像、電子ビーム検査方法及び電子ビーム検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ビームスキャン範囲(視野、FOV)を拡大し、FOV面内の測定値がばらつかないようにCDの面内分布を均一又は略均一に分布させ、ローカルなCDのばらつき、縦線と横線のCDの違いなどのプロセス管理が容易な、電子ビームを用いる検査画像、検査方法、検査装置を提供する。
【解決手段】電子ビーム検査の検査画像が、複数枚の画像の各々を細分割したサブフィールドについての最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わされて1枚の画像とする。対物レンズのフォーカス、若しくは、試料ステージの上下位置を所定の間隔で変化させ、複数枚の画像を取得する第1のステップ、取得した画像と設計データを比較し、FOV内のCD分布を計算する第2のステップ、FOVをサブフィールドに分割し、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせ、1枚の検査画像を得る第3のステップとを有する。
【選択図】図2
【解決手段】電子ビーム検査の検査画像が、複数枚の画像の各々を細分割したサブフィールドについての最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わされて1枚の画像とする。対物レンズのフォーカス、若しくは、試料ステージの上下位置を所定の間隔で変化させ、複数枚の画像を取得する第1のステップ、取得した画像と設計データを比較し、FOV内のCD分布を計算する第2のステップ、FOVをサブフィールドに分割し、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせ、1枚の検査画像を得る第3のステップとを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子ビーム検査に用いる検査画像、電子ビーム検査方法及び電子ビーム検査装置、特に、CDの面内均一性を改善する電子光学系を用いた電子ビーム検査方法および電子ビーム検査装置に関する。本発明でいうCDは、Critical dimensionの略であり、デバイスやIC等の層の製造に許容される寸法許容差、例えば間隔、幅、及び/又は距離の最小のものの寸法許容差を意味する。
従来から、例えば特許文献1に開示されているように、ウェハの欠陥分布を検出するため、ウェハの検査面の画像を取り込み、それと予め登録された正常画像との比較を行い、比較後の不一致箇所を欠陥分布として検出し、さらに、ウェハの検査面を複数個の所定領域に分割し、かつ欠陥分布に基づいて所定領域を欠陥が存在しない良領域と欠陥が存在する不良領域とに分類し、検出した欠陥が良領域の欠陥であるか、または不良領域の欠陥であるかを識別する技術が知られている。
一方、従来から、Throughputを改善するために、ビームスキャン範囲(視野、FOV)を拡大することが、求められている。
特開平9−145627号公報
しかしながら、FOVを拡大すると、ビームスキャン時の各収差(像面湾曲など)により、FOV面内の測長値が、ばらつくことになる。
特に、半導体の検査装置においては、Hot SpotなどのLocalなCDのばらつき、縦線と横線のCDの違いといった検査が、プロセスの管理上、求められている。
そこで、本発明は、ビームスキャン範囲(視野、FOV)を拡大し、FOV面内の測定値がばらつかないようにCDの面内分布を均一又は略均一(本願書類において単に「均一」というときは「均一又は略均一」を意味するものとする)に分布させ、Hot SpotなどのCDのばらつき、縦線と横線のCDの違いなどを容易にプロセス管理することができる、電子ビーム検査方法に用いる検査画像、電子ビーム検査方法及び電子ビーム検査装置を提供することを目的とする。
本発明の解決手段を例示すると、特許請求の範囲の各請求項に記載のとおりである。すなわち、
(1)電子ビーム検査に用いられる検査画像において、
複数枚の画像の各々を細分割したサブフィールドにおける、最適フォーカス位置での分割画像が、ベースとなる最適フォーカス位置での1枚の画像につなぎ合わされて、1枚の画像になっていることを特徴とする検査画像。
(1)電子ビーム検査に用いられる検査画像において、
複数枚の画像の各々を細分割したサブフィールドにおける、最適フォーカス位置での分割画像が、ベースとなる最適フォーカス位置での1枚の画像につなぎ合わされて、1枚の画像になっていることを特徴とする検査画像。
(2)面内CD分布が均一になるように、ベースとなる最適フォーカス位置での1枚の画像に全ての分割画像がつなぎ合わされていることを特徴とする前述の検査画像。
(3)分割画像が、分割画像毎に、設計データに対して、倍率、位置シフト、回転を補正するための線形補正を行ったものであることを特徴とする、前述の検査画像。
(4)分割画像が位置歪補正を行ったものであることを特徴とする、前述の検査画像。
(5)対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動して、複数枚の画像を取得する第1のステップと、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合した後、FOV(視野)内のCD分布を計算により求める第2のステップと、
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する第3のステップとからなる前処理を有する電子ビーム検査方法。
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合した後、FOV(視野)内のCD分布を計算により求める第2のステップと、
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する第3のステップとからなる前処理を有する電子ビーム検査方法。
(6)前記(5)に記載の電子ビーム検査方法であって、CDの面内分布の前処理を行った後、
対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
前記(5)に記載の前処理の第3のステップと同様に、
最適フォーカス位置の画像を中心に、複数枚の分割した画像をつなぎ合わせて、1枚の検査画像を構成することを特徴とする電子ビーム検査方法。
対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
前記(5)に記載の前処理の第3のステップと同様に、
最適フォーカス位置の画像を中心に、複数枚の分割した画像をつなぎ合わせて、1枚の検査画像を構成することを特徴とする電子ビーム検査方法。
(7)対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
FOV内のCDの分布が均一になるように、FOVに対するフォーカス補正データを作成し、
検査時には、そのフォーカス補正データに基づいて、スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させることを特徴とする電子ビーム検査方法。
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
FOV内のCDの分布が均一になるように、FOVに対するフォーカス補正データを作成し、
検査時には、そのフォーカス補正データに基づいて、スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させることを特徴とする電子ビーム検査方法。
(8)前記(7)に記載の電子ビーム検査方法において、
スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズの近傍に配置されたスキャン系の下電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査方法。
スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズの近傍に配置されたスキャン系の下電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査方法。
(9)前記(7)に記載の電子ビーム検査方法において、
スキャン時のフォーカス位置を最適 フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズと試料の間に配置された電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査方法。
スキャン時のフォーカス位置を最適 フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズと試料の間に配置された電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査方法。
(10)前述の電子ビーム検査方法において、
位置歪補正マップにしたがって、偏向系の下極に電圧をかけて、スキャン時のビーム位置を補正することを特徴とする電子ビーム検査方法。
位置歪補正マップにしたがって、偏向系の下極に電圧をかけて、スキャン時のビーム位置を補正することを特徴とする電子ビーム検査方法。
(11)対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動して、複数枚の画像を取得する手段と、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合した後、FOV(視野)内のCD分布を計算により求める手段と、
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する手段と
を有する電子ビーム検査装置。
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合した後、FOV(視野)内のCD分布を計算により求める手段と、
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する手段と
を有する電子ビーム検査装置。
(12)前述の電子ビーム検査装置であって、CDの面内分布の前処理を行った後、
対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、1枚の検査画像を構成することを特徴とする電子ビーム検査装置。
対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、1枚の検査画像を構成することを特徴とする電子ビーム検査装置。
(13)対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適 フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
FOV内のCDの分布が均一になるように、FOVに対するフォーカス補正データを作成し、
検査時には、フォーカス補正データに基づいて、スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させることを特徴とする電子ビーム検査装置。
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
FOV内のCDの分布が均一になるように、FOVに対するフォーカス補正データを作成し、
検査時には、フォーカス補正データに基づいて、スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させることを特徴とする電子ビーム検査装置。
(14)前記(13)に記載の電子ビーム検査装置において、
スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズの近傍に配置されたスキャン系の下電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査装置。
スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズの近傍に配置されたスキャン系の下電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査装置。
(15)前記(13)に記載の電子ビーム検査装置において、
スキャン時のフォーカス位置を最適 フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズと試料の間に配置された電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査装置。
スキャン時のフォーカス位置を最適 フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズと試料の間に配置された電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査装置。
(16)前述の電子ビーム検査装置において、
位置歪補正マップにしたがって、偏向系の下極に電圧をかけて、スキャン時のビーム位置を補正することを特徴とする電子ビーム検査装置。
位置歪補正マップにしたがって、偏向系の下極に電圧をかけて、スキャン時のビーム位置を補正することを特徴とする電子ビーム検査装置。
本発明の最良の形態においては、ウェハの検査面を細分割したサブフィールド夫々における最適フォーカス位置での画像をつなぎ合わせる。
例えば、電子ビーム検査に用いられる検査画像が、複数枚の画像(全体画像)の各々を細分割したサブフィールドの各々における、最適フォーカス位置での分割画像が、各サブフィールドに対応する位置でつなぎ合わされて1枚の画像になっている。
好ましくは、面内CD分布が均一になるように、ベースとなる1枚の全体画像(最適フォーカス位置での画像)に全ての分割画像がつなぎ合わされている。
また、好ましくは、分割画像が、分割画像毎に、設計データに対して、倍率、位置シフト、回転を補正するための線形補正を行ったものである。
また、好ましくは、分割画像が位置歪補正を行ったものである。
このような検査画像をつくる電子ビーム検査方法及び装置の最適の実施形態を以下に説明する。
例えば、電子ビーム検査方法は、次の3つのステップからなる前処理を有する。
(1)対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔(例えば、フォーカス値を10刻みずつの間隔、以下同様)でフォーカス位置を移動して、複数枚(例えば数枚)の画像(全体画像)を取得する第1のステップ。
(2)取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合した後、FOV(視野)内のCD分布を計算により求める第2のステップ。
(3)FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像を、ベースとなる最適フォーカス位置での全体画像につなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する第3のステップ。
第3のステップにおいては、とくに、FOVビームスキャン範囲を複数(例えば、9個や16個)のサブフィールドに分割して、最適フォーカス位置での画像を中心として、CD分布が均一になるように、 最適フォーカス近傍の分割画像をつなぎ合わせる。そして、複数枚の分割画像を使用して、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成するのである。
本発明の電子ビーム検査方法は、好ましくは、更に前述のCDの面内分布の前処理を行った後、対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、それらの取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、前述の前処理の第3ステップと同様に、 最適フォーカス位置の画像を中心に、複数枚の分割した画像を組み合わせて、1枚の検査画像を構成する。
また、本発明の電子ビーム検査方法は、好ましくは、更に前述のCDの面内分布の前処理を行った後、対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、適当な間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、取得した各画像と、設計データとを比較照合し、FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する。
また、対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて複数枚の画像を取得し、それらの取得した各画像と、設計データとを比較照合し、CDのFOV内の分布が均一になるように、FOVに対するフォーカス補正データを作成する前処理をして、検査時には、フォーカス補正データに基づいて、スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させる電子ビーム検査方法が好ましい。
また、スキャン時のフォーカス位置を最適 フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズの近傍に配置されたスキャン系の下電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させる電子ビーム検査方法が好ましい。
また、スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズと試料の間に配置された電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させる電子ビーム検査方法が好ましい。
また、位置歪補正マップにしたがって、偏向系の下極に電圧をかけて、スキャン時のビーム位置を補正する電子ビーム検査方法が好ましい。
更に、前述の電子ビーム検査方法を電子ビーム検査装置に採用するのが好ましい。
本発明によれば、ビームスキャン範囲(視野、FOV)を拡大し、FOV面内の測定値がばらつかないように、ウェハの検査面を細分割したサブフィールド夫々における略最適フォーカス位置での分割画像をつなぎあわせ、均一に分布させることができ、Hot SpotなどのようなCDのばらつき、縦線と横線のCDの違いなどを容易にプロセス管理することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳述する。
図1に示すように、本発明においては、複数の全体画像(とくにウェハの検査面の全体画像)を細分割したサブフィールド夫々における略最適フォーカス位置での画像をつなぎあわせる。
例えば、ウェハの電子ビーム検査に用いられる検査画像が、複数枚の全体画像の各々を細分割したサブフィールドの各々における、最適フォーカス位置での分割画像が、面内CD分布が均一になるように、各サブフィールドに対応する位置でつなぎ合わされて1枚の検査画像になる。
このような検査画像をつくる電子ビーム検査方法及び装置の最適の実施形態を例示的に以下に説明する。
電子ビーム検査方法及び装置は、次の3つのステップを有する。
(1)対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔(例えば、フォーカス値を10刻みずつの間隔)でフォーカス位置を移動して、複数枚(例えば数枚)の全体画像を取得する第1のステップ。
(2)取得した複数枚の全体画像の各々と、設計データとを比較照合した後、FOV(視野)内のCD分布を計算により求める第2のステップ。
(3)FOV内のビームスキャン範囲を複数(例えば、9個や16個)のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する第3のステップ。
図1において、焦点距離に関して、フォーカス値を10刻み(1μm)ずつ7回、つまり、「F:―30」から「F:30」まで7回変えて、7枚の全体画像1〜7を7枚取得する。
また、符号8で示す画面のように、7枚の各画面に対するCDの面内分布を計算する。
そして、各画面に対して、設計データとの比較照合を行う。
各全体画像1〜7又は各画面8を細分割して、9個のサブフィールド9をつくる。サブフィールド9毎に線形補正を行う。線形補正の式は、X=ax+by+c、Y=dx+ey+dである。
図2において、ベースとする最適フォーカス位置での全体画像30にサブフィールド9の最適フォーカス位置での2つの分割画像10、11を組み合わせた全体画像50は、ベースとする最適フォーカス位置での全体画像30に比較して、複数の最適フォーカス位置での画像が使用されて、鮮明で欠陥の判別をしやすい画像領域が分割画像10、11の分だけ拡大している。
図2に示すように、たとえば、+1μmのフォーカス位置においては、フォーカス位置を移動した画像のうち、左上隅の四角で囲んだ箇所の分割画像10が、サブフィールドの最適フォーカスの位置での分割画像である。−1μmのフォーカス位置においては、フォーカス位置を移動した画像のうち、右下隅の四角で囲んだ箇所の分割画像11が、サブフィールドの最適フォーカスの位置での分割画像である。「+1μm」のフォーカス位置での全体画像20と「−1μm」のフォーカス位置での全体画像40との間に示されている全体画像30が、ベースとなる最適フォーカス位置での1枚の全体画像である。この全体画像30中の2つの分割画像13、14の位置に前述の別の最適フォーカス位置の分割画像10、11を組み合わせるようにつなぎ合わせ、図2の右側に例示するように、面内CD分布を均等した1枚の最適フォーカスの改善された検査画像を作成する。
複数のサブフィールド9の分割画像をつなぎ合わせて、面内CD分布がほぼ均一である画像に改善し、1枚の画像とすることができる。
図3は、前述のCD面内分布の前処理を行った後に、更に3つのステップを実施して、3枚の全体画像60、70、80を取得して、各全体画像60、70、80が9個に分割されたサブフィールドにおける最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、1枚の検査画像90を取得する方法を例示している。
図1〜2において説明した前述のCDの面内分布の前処理を行った後、対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、3枚の全体画像60、70、80を取得する。そのようにして、取得した複数枚の全体画像の各々と、設計データとを比較照合する。
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに9分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する。
図4は、CDの面内均一の前処理においてフォーカスマップを作成する一例を示している。
図4において、(A)に示す全体画像に関して、CDの面内均一性を確保するように、(B)に示すフォーカスマップを作成する。補正マップのグリッドは、サブフィールドと同じか、それより細かく設定する。
また、パターンの位置歪を測定し、それを補正する。そして、(C)に示す位置歪補正マップを作成する。
図5は、検査画像の取得後においてフォーカスマップにしたがって位置歪補正をする方法の一例を示す。
図4の(B)に示すフォーカスマップにしたがって、図5に示すように、偏向系の下極16、若しくは、電極17に可変電圧をかけて、スキャン時のフォーカスの位置を制御する。
図5において、下極16は8極であり、偏向系の上極18は4極である。符号19は磁場対物レンズを示す。
偏向系の電極は、図6に示すような電極を使用するのが好ましい。フォーカスは、8つの電極の各々に一定電圧を印加する。画像の位置歪補正は、例えば、x方向にビームをシフトするためには、図6に例示するように電圧を印加する。すなわち、八極子の電圧は、スキャン用電圧、フォーカス用電圧、位置歪補正用電圧を重畳させる。
同時に、位置歪補正マップに従って、偏向系の下極16に可変電圧をかけて、スキャン時の位置歪を補正する。
フォーカス補正に関する特願2007−55390号の明細書及び図面に記載の内容は本願明細書又は図面の記載の一部を構成するものとする。
なお、図示されていないが、好ましくは、対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させるとき、マスク(ウェハ)は、荷電粒子ビーム装置の試料台の上に載置されている。荷電粒子ビーム装置から電子ビームに照射され、発生する二次電子等の荷電粒子を二次電子検出器により検出し、撮像管、モニターなどの画像表示装置に導き、SEM画像が表示される。マスク(ウェハ)には、負電圧が印加され、照射される荷電粒子ビームの加速電圧を可変に減少させ、実際の荷電粒子ビーム装置と同様な電場状態(リターディング)になっている。
本発明によれば、ビームスキャン範囲(視野、FOV)を拡大し、FOV面内の測定値がばらつかないように1枚の画像にCDを均一に分布させ、Hot SpotなどのようなローカルなCDのばらつき、縦線と横線のCDの違いなどを容易にプロセス管理することができる電子ビーム検査方法用の検査画像、電子ビーム検査方法及び電子ビーム検査装置を実現することができる。
本発明は、前述の実施例や実施形態に限定されない。例えば、前述の実施例や実施形態においては、全体画像を等間隔に細分割して同一寸法及び形状のサブフィールド及び分割画像をつくっているが、最良フォーカス位置での1枚の全体画像の中に、それ以外のフォーカス位置で取得した全体画像の任意の寸法及び/又は形状のサブフィールドにおける最良フォーカス位置での分割画像を組み入れる形で、複数の画像をつなぎ合わせることもできる。また、本発明は、ベースとなる全体画像が1つのサブフィールドにおける最良フォーカス位置での分割画像である実施形態を含む。
1〜7 全体画像
9 サブフィールド
10、11 分割画像
16 下極
17 電極
18 上極
19 磁場対物レンズ
9 サブフィールド
10、11 分割画像
16 下極
17 電極
18 上極
19 磁場対物レンズ
Claims (16)
- 電子ビーム検査に用いられる検査画像において、
複数枚の画像の各々を細分割したサブフィールドにおける、最適フォーカス位置での分割画像が、ベースとなる最適フォーカス位置での1枚の画像につなぎ合わされて、1枚の画像になっていることを特徴とする検査画像。 - 面内CD分布が均一になるように、ベースとなる最適フォーカス位置での1枚の画像に全ての分割画像がつなぎ合わされていることを特徴とする請求項1に記載の検査画像。
- 分割画像が、分割画像毎に、設計データに対して、倍率、位置シフト、回転を補正するための線形補正を行ったものであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の検査画像。
- 分割画像が位置歪補正を行ったものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の検査画像。
- 対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動して、複数枚の画像を取得する第1のステップと、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合した後、FOV(視野)内のCD分布を計算により求める第2のステップと、
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する第3のステップとからなる前処理を有する電子ビーム検査方法。 - 請求項5記載の電子ビーム検査方法であって、CDの面内分布の前処理を行った後、
対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
請求項5記載の前処理の第3のステップと同様に、
最適フォーカス位置の画像を中心に、複数枚の分割した画像をつなぎ合わせて、1枚の検査画像を構成することを特徴とする電子ビーム検査方法。 - 対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
FOV内のCDの分布が均一になるように、FOVに対するフォーカス補正データを作成し、
検査時には、そのフォーカス補正データに基づいて、スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させることを特徴とする電子ビーム検査方法。 - 請求項7記載の電子ビーム検査方法において、
スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズの近傍に配置されたスキャン系の下電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査方法。 - 請求項7記載の電子ビーム検査方法において、
スキャン時のフォーカス位置を最適 フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズと試料の間に配置された電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査方法。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載の電子ビーム検査方法において、
位置歪補正マップにしたがって、偏向系の下極に電圧をかけて、スキャン時のビーム位置を補正することを特徴とする電子ビーム検査方法。 - 対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動して、複数枚の画像を取得する手段と、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合した後、FOV(視野)内のCD分布を計算により求める手段と、
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、CDの面内分布が均一になる1枚の検査画像を構成する手段と
を有する電子ビーム検査装置。 - 請求項11記載の電子ビーム検査装置であって、CDの面内分布の前処理を行った後、
対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
FOV内のビームスキャン範囲を複数のサブフィールドに分割して、CD分布が均一になるように、各サブフィールドの最適フォーカス位置での分割画像をつなぎ合わせて、1枚の検査画像を構成することを特徴とする電子ビーム検査装置。 - 対物レンズのフォーカスを変化させ、若しくは、試料ステージを上下させて、最適 フォーカス位置から、所定の間隔でフォーカス位置を移動させて、複数枚の画像を取得し、
取得した複数枚の画像の各々と、設計データとを比較照合し、
FOV内のCDの分布が均一になるように、FOVに対するフォーカス補正データを作成し、
検査時には、フォーカス補正データに基づいて、スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させることを特徴とする電子ビーム検査装置。 - 請求項13記載の電子ビーム検査装置において、
スキャン時のフォーカス位置を最適フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズの近傍に配置されたスキャン系の下電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査装置。 - 請求項13記載の電子ビーム検査装置において、
スキャン時のフォーカス位置を最適 フォーカスを中心に変化させるために、対物レンズと試料の間に配置された電極に、フォーカス補正データに基づいて電圧を印加させることを特徴とする電子ビーム検査装置。 - 請求項11〜15のいずれか1項に記載の電子ビーム検査装置において、
位置歪補正マップにしたがって、偏向系の下極に電圧をかけて、スキャン時のビーム位置を補正することを特徴とする電子ビーム検査装置。
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---|---|---|---|
JP2008253804A JP2010086759A (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | 電子ビーム検査に用いる検査画像、電子ビーム検査方法及び電子ビーム検査装置 |
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WO2013179825A1 (ja) * | 2012-05-30 | 2013-12-05 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | パターン評価装置およびパターン評価方法 |
CN114113185A (zh) * | 2020-08-31 | 2022-03-01 | 中国科学院生物物理研究所 | 实现扫描电子显微镜变焦扫描的成像方法 |
JP2023009388A (ja) * | 2021-07-07 | 2023-01-20 | 日本電子株式会社 | 電子顕微鏡及び画像生成方法 |
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2008
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