JP2010085617A - 三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システム - Google Patents

三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010085617A
JP2010085617A JP2008253412A JP2008253412A JP2010085617A JP 2010085617 A JP2010085617 A JP 2010085617A JP 2008253412 A JP2008253412 A JP 2008253412A JP 2008253412 A JP2008253412 A JP 2008253412A JP 2010085617 A JP2010085617 A JP 2010085617A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
refractive index
dimensional display
polarization
matrix
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008253412A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsumasa Ono
光正 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Film Solutions Ltd
Original Assignee
Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin DuPont Films Japan Ltd filed Critical Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority to JP2008253412A priority Critical patent/JP2010085617A/ja
Publication of JP2010085617A publication Critical patent/JP2010085617A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

【課題】大面積の三次元表示スクリーンに適した素材の偏光選択性散乱フィルムを用いた三次元表示スクリーン用フィルム積層体ならびにそれからなる三次元表示スクリーンおよび三次元表示システムの提供。
【解決手段】熱可塑性ポリエステル樹脂を含むマトリックス相および分散相からなり、これらマトリックスの屈折率と分散相の屈折率との関係を適切なものにし、さらに散乱軸方向と透過軸方向のヘーズ比をコントロールし、また透過軸方向の並行光線透過率を高めた偏光選択性散乱フィルムを用い、それらを2枚用いて散乱軸が互いに直交するように積層させる。
【選択図】なし

Description

本発明は三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システムに関する。更に詳しくは、特殊な眼鏡を使用することなく立体的な映像を視認できる三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システムに関する。
平面状の表示体を用いて、三次元の立体的な映像を視認するために、観察者の両眼に、その左右の視差に応じた画像を認識させる必要がある。一方、表示体は1つしかないため、それぞれの視差に応じた映像を該表示体に同時に表示させる必要があり、かつそれらを観察者の両眼に個別に認識させなければならない。
特殊な眼鏡を使用することなく、かかる立体視を可能とする表示システムとして、LCDの画素1つおきに左右の視差に応じた画像を表示し、視差バリア液晶シャッターやレンチキュラーレンズアレイなどを用いて観察者の両眼に個別に認識させ、立体視を達成させる方法などが提案され、そのいくつかは実用化されている。ただし、これらの装置では、未だ効率的な大画面表示装置が開発されておらず、その用途は、個人または極少人数向けの表示装置に限られている。
プロジェクションスクリーン上に立体視可能な映像を投影する方法は、大面積の表示をすることが可能であり、複数の人が同時に立体映像を見ることが可能なため、映画、広告、美術作品などの表現方法として有用である。従来は、それぞれの視差に応じた画像を同時に投影し、左右の眼に個別に両映像を認識させる特殊な眼鏡を観察者にかけさせる方法が大画面に用いられてきたが、眼鏡を用いない方法が近年開発されてきている。
その一例として、観察者に対して距離の異なる複数枚のスクリーンに、投影立体画像の奥行きに応じて輝度や透過度の異なる平面画像を投影する方法が例えば特許文献1、2および3に開示されている。
また、その他の一例として、スクリーンとして2枚の偏光散乱板を偏光方向が直交するように配置し、2枚の偏光散乱板のそれぞれに画像を表示させて立体的な映像とする表示装置が、例えば特許文献4および5に開示されている。しかしながら、これらの偏光散乱板は、高分子液晶フィルムに等方性液滴を分散させたものであり、製造の難しさ、コストなどの点で大面積スクリーンの素材とはなりにくいものであった。
そこで、大面積の三次元表示スクリーンに適したフィルムの開発が望まれているのが現状である。
特開2000−214413号公報 特開2001−54144号公報 特開2006−285112号公報 特開2000−75405号公報 特開2001−83498号公報
本発明の目的は、大面積の三次元表示スクリーンに適した素材からなる偏光選択性散乱フィルムを用いた三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システムを提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、大面積の三次元表示スクリーンに適した素材として、熱可塑性ポリエステル樹脂を含むマトリックス相および分散相からなり、これらマトリックスの屈折率と分散相の屈折率との関係を適切なものにし、さらに散乱軸方向と透過軸方向のヘーズ比をコントロールし、また透過軸方向の並行光線透過率を高めた偏光選択性散乱フィルムを用い、それらを2枚用いて散乱軸が互いに直交するように積層させることにより、大面積にわたって良好な散乱/透過性能の両立が可能なことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明によれば、本発明の目的は、2枚の偏光選択性散乱フィルムの散乱軸が互いに直交するように積層した三次元表示スクリーン用フィルム積層体であって、かかる偏光選択性散乱フィルムが熱可塑性ポリエステル樹脂を含むマトリックス相および分散相からなり、マトリックス相および分散相の屈折率が下記式(1)および(2)を満たし、
|(N+N)/2−(n+n)/2|≦0.01 ・・・(1)
|n−N|>0.05 ・・・(2)
(式中、nはマトリックスの屈折率、Nは分散相の屈折率をそれぞれ表し、nはフィルム平面内でもっとも屈折率が高い方向(x方向)のマトリックス屈折率、nはフィルム平面内でx方向と直交するy方向のマトリックス屈折率、nはフィルム厚み方向のマトリックス屈折率、Nはx方向の分散相屈折率、Nyはフィルム平面内でx方向と直交するy方向の分散相屈折率、Nzはフィルム厚み方向の分散相屈折率をそれぞれ表す)
x方向が散乱軸であり、偏光選択性散乱フィルムの下記式(3)で表わされるヘーズ比Rが0.0を超えて0.7未満であって、
ヘーズ比R=Hy/Hx
(式中、Hyはy方向と平行な直線偏光に対するヘーズ値であり、Hxはx方向と平行な直線偏光に対するヘーズ値をそれぞれ表わす)
かつy方向と平行な直線偏光を偏光選択性散乱フィルム面に垂直に入射した際のフィルムの平行光線透過率が50%以上100%未満である三次元表示スクリーン用フィルム積層体によって達成される。
また本発明の三次元表示スクリーン用フィルム積層体は、好ましい態様として、分散相が1次粒子径0.01〜10μmである粒子もしくは粒子の凝集体または熱可塑性樹脂であること、分散相がコアシェル型粒子の凝集体であること、分散相の含有量が偏光選択性散乱フィルムの重量を基準として0.01〜17重量%であること、偏光選択性散乱フィルムのマトリックス相が下記式(4)で表わされる屈折率を有すること、
0.85<n/n≦1.2 ・・・・(4)
(ここで、nはマトリックスの屈折率を表し、nはフィルム平面内でもっとも屈折率が高い方向のマトリックス屈折率であり、nはフィルム平面内でx方向と直交するy方向のマトリックス屈折率、nはフィルム厚み方向のマトリックス屈折率をそれぞれ表す)
フィルム製膜工程における連続製膜方向、x方向およびフィルム平面内でx方向と直交するy方向が下記式(5)または(6)を満たすこと、
|∠(MD−x)|<5° ・・・(5)
|∠(MD−y)|<5° ・・・(6)
(式中、∠(MD−x)は、フィルム製膜工程における連続製膜方向(MD)とフィルム平面内でx方向とがなす角度、∠(MD−y)は、フィルム製膜工程における連続製膜方向(MD)とフィルム平面内でx方向に直交するy方向とがなす角度をそれぞれ表わす)
の少なくともいずれか1つを具備するものも包含する。
本発明はまた、本発明の三次元表示スクリーン用フィルム積層体を含む三次元表示スクリーンも包含するものである。
本発明はさらに、本発明の三次元表示スクリーンにおける2枚の偏光選択性散乱フィルムに対し、2台のプロジェクターを用いて二次元映像をそれぞれの偏光選択性散乱フィルム上に投影する三次元表示システムであり、各プロジェクターの投影光の偏光方向と受像する偏光選択性散乱フィルムの散乱軸であるx方向とが一致してなる三次元表示システムを包含するものである。
本発明によれば、三次元表示スクリーン用フィルム積層体を構成するそれぞれの偏光選択性散乱フィルムは、一方向の光散乱性に優れ、その直交方向については光線透過率が高く、しかも大面積化が可能である。そのため、2枚の偏光選択性散乱フィルムの散乱軸を互いに直交するように積層し、2台のプロジェクターを用いて、それぞれの投影光の偏光方向と受像する偏光選択性散乱フィルムの散乱軸であるx方向とが一致するように、それぞれの偏光選択性散乱フィルム上に二次元映像を投影した場合、観察者から遠い偏光選択性散乱フィルムに投影された映像が、手前の偏光選択性散乱フィルムの透過軸方向と平行に観察者側に透過し、両映像により大面積の立体映像を見ることが可能なため、複数の人が同時に立体映像を見る映画、広告、美術作品などの三次元表示スクリーンとして利用でき、その工業的価値は極めて高い。
以下、本発明を詳しく説明する。
<三次元表示スクリーン用フィルム積層体>
本発明の三次元表示スクリーン用フィルム積層体は、2枚の偏光選択性散乱フィルムの散乱軸が互いに直交するように積層した三次元表示スクリーン用フィルム積層体であり、かかる偏光選択性散乱フィルムが以下のような特性を有するフィルムであることにより、2台のプロジェクターを用いて、それぞれの投影光の偏光方向と受像する偏光選択性散乱フィルムの散乱軸であるx方向とが一致するように、それぞれの偏光選択性散乱フィルム上に二次元映像を投影した場合、観察者から遠い偏光選択性散乱フィルムに投影された映像が、手前の偏光選択性散乱フィルムの透過軸方向と平行に観察者側に透過し、両映像により大面積の立体映像を見ることができる。
(偏光選択性散乱フィルム)
偏光選択性散乱フィルムは、熱可塑性ポリエステル樹脂を含むマトリックス相および分散相からなり、マトリックス相および分散相の屈折率が下記式(1)および(2)を満たす。
|(N+N)/2−(n+n)/2|≦0.01 ・・・(1)
|n−N|>0.05 ・・・(2)
(式中、nはマトリックスの屈折率、Nは分散相の屈折率をそれぞれ表し、nはフィルム平面内でもっとも屈折率が高い方向(x方向)のマトリックス屈折率、nはフィルム平面内でx方向と直交するy方向のマトリックス屈折率、nはフィルム厚み方向のマトリックス屈折率、Nはx方向の分散相屈折率、Nyはフィルム平面内でx方向と直交するy方向の分散相屈折率、Nzはフィルム厚み方向の分散相屈折率をそれぞれ表す)
本発明のフィルムは、x、y、z方向のマトリックス相および分散相の屈折率がそれぞれ式(1)、(2)を満たす場合に、x方向、すなわちマトリックスと分散相の屈折率差が最も大きい方向と平行な直線偏光を強く光散乱し、一方、フィルム平面内でx方向と直交するy方向と平行な直線偏光は散乱することなく透過するという光学特性を発現する。x方向は散乱軸に相当する。
上式中、nはマトリックスの屈折率、Nは分散相の屈折率をそれぞれ表す。nはフィルム平面内でもっとも屈折率が高い方向のマトリックス屈折率を表し、本発明においては高延伸倍率方向と一致する。nはフィルム平面内でx方向と直交するy方向のマトリックス屈折率、nはフィルム厚み方向のマトリックス屈折率、Nはx方向の分散相屈折率、Nはフィルム平面内でx方向と直交するy方向の分散相屈折率、Nはフィルム厚み方向の分散相屈折率をそれぞれ表す。
また、x方向と平行な直線偏光は、x方向の振動面をもつ直線偏光と同義であり、y方向と平行な直線偏光はy方向の振動面をもつ直線偏光と同義である。
上記式(1)において、|(N+N)/2−(ny+nz)/2|>0.01の場合は、yz平面内において、マトリックス相と分散相の屈折率差が大きいため、x方向以外での光散乱が増加して偏光度が低下する。偏光度が低下する結果、透過軸方向の偏光成分の透過性が低下し、三次元表示スクリーンで使用した場合の他方の投影画像の透過性が低下し、立体視の効果が低減する。また(1)式の下限は0である。
また上記式(2)において、|nx−Nx|≦0.05の場合は、x方向の光散乱性能が不十分となり、プロジェクターから投射される直線偏光に対する光散乱性に乏しくなるため、フィルムを通じて視認者側に出射される直線偏光量が低下し、これも偏光性面光源装置としての偏光度を低下させることとなり、投影画像輝度が低減し、画像品位が低下する。
|nx−Nx|は0.05を超える範囲で屈折率差が大きい方がよりx方向の光拡散性能が高まり、好ましくは0.07以上、より好ましくは0.09以上、さらに好ましくは0.10以上、特に好ましくは0.11以上である。一方、|nx−Nx|の値が大きくなるに従い、次第に後方散乱性が増加して全光線透過率が低下し、光の取り出し効率の低下につながることから、上限は高々0.25であることが好ましく、より好ましくは0.20以下、さらに好ましくは0.15以下、特に好ましくは0.13以下である。
本発明の偏光選択性散乱フィルムは、yz平面内でマトリックス相と分散相の屈折率の平均がほぼ一致し((1)式)、かつx方向においてマトリックス相と分散相の屈折率の差が大きく、差の絶対値が0.05を越えることにより、フィルム中を透過する光の中で多く存在するフィルム面内に対して斜め入射する偏光に対して高い光散乱性を示す。
特に、本発明の用途におけるスクリーンは、2枚の偏光選択性散乱フィルムを、各々の散乱軸(x方向)が互いに直交するように積層されていることを特徴とするものであるため、広い視野角を確保する観点からも、マトリックスの屈折率は、yz平面内においては等方的に近いほど好ましく、下記式(4)を満足することがより好ましい。
0.85<ny/nz≦1.2 ・・・(4)
(ここで、nはマトリックスの屈折率を表し、nはフィルム平面内でもっとも屈折率が高い方向のマトリックス屈折率であり、nはフィルム平面内でx方向と直交するy方向のマトリックス屈折率、nはフィルム厚み方向のマトリックス屈折率をそれぞれ表す)
y/nzが1に近いほど、y方向の視野角が広がる。
また、式(1)、(2)および(4)の屈折率関係を達成する上で、本発明の偏光選択性散乱フィルムは、フィルム平面内で最も屈折率が高い方向のマトリックス屈折率nxとフィルム平面内でx方向と直交するy方向のマトリックス屈折率nとは同一でないことが好ましい。
本発明の屈折率特性を有するフィルムは、後述するように、固有の屈折率が近いマトリックス相の構成成分および分散相の構成成分を含む熱可塑性樹脂組成物を、溶融押出法により未延伸シートにし、該未延伸シートを少なくとも一方向に延伸して一軸延伸に近い延伸を行うことによって得ることができる。マトリックス相として熱可塑性ポリエステル樹脂を用いて、延伸に伴う一方向のマトリックス相の屈折率を変化させ、一方、分散相として延伸による屈折率変化の小さい粒子を用いることにより、本発明の屈折率特性を達成することができる。
また、本発明の偏光選択性散乱フィルムの下記式(3)で表わされるヘーズ比Rは、0.0を超えて0.7未満である。
ヘーズ比R=Hy/Hx
(式中、Hyはy方向と平行な直線偏光に対するヘーズ値であり、Hxはx方向と平行な直線偏光に対するヘーズ値をそれぞれ表わす)
ここで、ヘーズ値は、JISK7105に準拠して下記式により求められる。
H=(拡散透過率/全光線透過率)×100
なおy方向と平行な直線偏光に対するヘーズ値Hy、x方向と平行な直線偏光に対するヘーズ値Hxは、それぞれの方向の直線偏光について、上式により求められる。
さらに、本発明の偏光選択性散乱フィルムは、y方向と平行な直線偏光を偏光選択性散乱フィルム面に垂直に入射した際のフィルムの平行光線透過率が50%以上100%未満である。
ここで平行光線透過率とは、入射光線と同一正線上で測定される平行光線透過率であり、JISK7105に準拠して、全光線透過率から拡散透過率を差し引いて求められる。
かかる平行光線透過率が低いフィルムや、ヘーズ値の偏光成分ごとの比が0.7を越えて1に近くなり、偏光分離性能の劣ったフィルムは、三次元表示をするのに必要な複数種類の投影映像をそれぞれ独立させて表示することが難しく、三次元表示スクリーンとして性能の劣ったものとなる。
該平行光線透過率は、マトリックス相と分散相のy方向、z方向の屈折率特性が式(1)を満たすこと、および分散相の含有量が偏光選択性散乱フィルムの重量を基準として0.01〜17重量%であることによって達成される。
(マトリックス相)
本発明の偏光選択性散乱フィルムは、熱可塑性ポリエステル樹脂を含むマトリックス相および分散相からなる。マトリックス相は、本質的に熱可塑性ポリエステル樹脂からなることが好ましい。また、マトリックス相を形成する熱可塑性ポリエステル樹脂は、フィルムを延伸したときの高分子鎖が配向しやすい結晶性あるいは半結晶性であり、かつ透明であることが好ましい。非晶性の場合、フィルムを延伸する際の高分子鎖の配向が難しいため、後述する延伸方法に従って、例えば一方向に延伸を行った場合、未延伸方向(y方向、z方向)のマトリックス相と分散相との屈折率差が式(1)を満たしても、式(2)で表される延伸方向(x方向)におけるマトリックス相と分散相との屈折率差を満たすことが難しく、x方向において十分な光散乱性を得ることが難しい。
かかる熱可塑性ポリエステル樹脂として、ジオールと芳香族ジカルボン酸との重縮合によって得られるポリエステルが挙げられる。かかるジカルボン酸として、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸および4,4’−ジフェニルジカルボン酸が挙げられ、またジオールとして、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオールが挙げられる。これらの中でも、フィルム製膜性および分散相との屈折率特性のコントロールのしやすさの点でポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートが挙げられ、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。かかる芳香族ポリエステルは、ホモポリマーであっても、繰返し構造単位のモル数を基準として10モル%以下の範囲内で共重合成分を含む共重合体であってもよい。
(分散相)
本発明の偏光選択性散乱フィルムの分散相は、1次粒子径が0.01〜10μmである粒子もしくは粒子の凝集体または熱可塑性樹脂であることが好ましい。
粒子としては、透明な有機粒子あるいは無機粒子であれば特に制限は無いが、偏光選択性散乱フィルムにおける屈折率が上記式(1)および(2)の関係を満たすように選択する必要がある。好ましい粒子として、フィルムを延伸したときにボイドの生じにくい有機粒子である。ここで1次粒子径とは粒子の最小単位の大きさである。1次粒子径が0.01以下の場合は光拡散性能が生じない可能性が高く、10μmを越える場合は延伸時にボイドが生じ、透明性の低下につながることがある。かかる粒子は、固有の屈折率が、フィルム延伸後のマトリックス相のy方向、z方向の屈折率と同じかその差が0.01以内であるか、マトリックス相と分散相の原料自体の固有の屈折率差が0.035以下である屈折率を有することがさらに好ましい。
有機系の粒子の種類として、例えばアクリル粒子、スチレン粒子、シリコーン粒子、スチレン−ブタジエンゴム粒子、アクリル−アクリルコアシェル型粒子、アクリル−スチレン−ブタジエンコアシェル粒子が挙げられる。特にコアシェル型粒子は、ゴム弾性を有するため延伸によるボイド生成をさらに抑制することができ、本発明の諸光学特性を得やすい。
マトリックス相がポリエチレンテレフタレートの場合、分散相に用いる粒子の種類としては、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、メタクリレート−スチレン共重合体、アクリル−アクリルコアシェル型粒子、アクリル−スチレン−ブタジエンコアシェル粒子が例示される。
また、マトリックス相がポリエチレンナフタレートである場合、分散相に用いる粒子の種類としては、メタクリレート−スチレン共重合体を例示できる。
分散相が熱可塑性樹脂組成物の場合、熱可塑性樹脂としては、高透明でマトリックス相を形成する熱可塑性芳香族ポリエステル樹脂と非相溶であれば特に制限されないが、偏光選択性散乱フィルムにおける屈折率が上記式(1)(2)の関係を満たすように選択する必要がある。 熱可塑性樹脂組成物として、固有の屈折率が、フィルム延伸後のマトリックス相のy方向、z方向の屈折率と同じかその差が0.01以内であるか、マトリックス相と分散相の原料自体の固有の屈折率差が0.035以下である屈折率を有することがさらに好ましい。
マトリックス相がポリエチレンテレフタレートの場合は、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、メタクリレート−スチレン共重合体等が例示できる。またマトリックス相がポリエチレンナフタレートの場合、分散相に用いる熱可塑性樹脂組成物としては、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、メタクリレート−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体等を例示できる。
分散相が熱可塑性樹脂組成物の場合、マトリックス中に分散相の高分子が島状に分散している。分散相の形態としては一般に延伸方向に長軸を持つ楕円球であるが、その平均径としては0.1〜400μmが好ましい。平均径が0.1μm未満の場合は、光学的な作用を生じないことがあり、また400μmより大きい時は散乱の異方性が不十分となることがある。より好ましくは0.5〜50μmである。
これら分散相の屈折率は、1.51〜1.58であることが好ましい。
本発明の分散相は、分散相がフィルム延伸方向に変形しボイドが生じない点で、粒子の凝集体であることが好ましい。分散相が粒子の凝集体で構成されることにより、フィルム延伸方向に変形するに際し、マトリックス相のように分子配向しながら屈折率の変化を伴う変形ではなく、個々の1次粒子の形は維持したまま凝集体が変形するため、分散相としての屈折率変化は伴わない点に特徴を有している。特に1次粒子径がサブミクロンオーダーの粒子の場合、表面エネルギーの影響で凝集体になりやすく、フィルムを延伸したときに凝集体が変形することによりボイドが生じにくいため、本発明の屈折率特性、光線透過率、ヘーズを得ることができる。また粒子の凝集体は、熱可塑性樹脂に較べて分散相のサイズコントロールがしやすいため、散乱強度をコントロールしやすく、また波長依存性をなくすことができるため散乱光の着色を防ぐことができる。
フィルムの分散相の含有量は、偏光選択性散乱フィルムの重量を基準として0.01〜17重量%であることが好ましい。本発明においては分散相を増やすことにより多重に散乱させて出射光を正面方向に立ち上げること、あるいは分散相を減らすことにより多重散乱を減らしシャープな出射パターンを得る等のコントロールが可能である。
分散相の含有量がかかる範囲を超える場合、過度の多重散乱のため、y方向の両相のわずかな屈折率差によるy方向の光の拡散が増幅され、結果としてy方向の平行光線透過率が低下する傾向にあり、偏光分離効果が低下することがある。また分散相の含有量がかかる範囲に満たない場合、散乱が著しく少なく、この場合も偏光分離性能を確保することが難しくなることがある。
本発明においては、大面積プロジェクションスクリーンとしての十分な投影輝度を確保する目的から、より好ましい分散相の含有量は、 0.1重量%以上15重量%以下である。
(その他成分)
本発明の偏光選択性散乱フィルムには、本発明の趣旨を超えない範囲で安定剤、紫外線吸収剤、加工助剤、難燃剤、帯電防止剤等を添加することができる。
(積層体の構成)
本発明の三次元表示スクリーン用フィルム積層体は、2枚の偏光選択性散乱フィルムの散乱軸が互いに直交するように積層した積層体の構成を有する。本発明の偏光選択性散乱フィルムは、一方向の光散乱性に優れ、その直交方向については光線透過率が高い特徴を有する。
そのため、2枚の偏光選択性散乱フィルムの散乱軸を互いに直交するように積層し、2台のプロジェクターを用いて、それぞれの投影光の偏光方向と受像する偏光選択性散乱フィルムの散乱軸であるx方向とが一致するように、それぞれの偏光選択性散乱フィルム上に二次元映像を投影した場合、観察者から遠い偏光選択性散乱フィルムに投影された映像が、手前の偏光選択性散乱フィルムの透過軸方向と平行に観察者側に透過し、両映像により立体映像を見ることができる。
2枚のフィルムを直交方向に配置しない場合、後方フィルムを散乱した偏光光が前方フィルムの透過軸方向と平行でないため、前方フィルムを透過できず、後方フィルムの映像を視認できず、立体映像が得られない。
積層体を構成する2枚の偏光選択性散乱フィルムの配置は、フィルム同士が直接接していてもよく、一定の距離を置いて配置されてもよい。その距離は、立体映像の視認性が得られる範囲で任意に定めることができる。
(フィルム連続製膜方向と光学軸との関係)
本発明の偏光選択性散乱フィルムは、フィルム製膜工程における連続製膜方向、x方向およびフィルム平面内でx方向と直交するy方向が下記式(5)または(6)を満たすことが好ましい。
|∠(MD−x)|<5° ・・・(5)
|∠(MD−y)|<5° ・・・(6)
式中、∠(MD−x)は、フィルム製膜工程における連続製膜方向(MD)とx方向とがなす角度、∠(MD−y)は、フィルム製膜工程における連続製膜方向(MD)とフィルム平面内でx方向に直交するy方向とがなす角度をそれぞれ表わす。
∠(MD−x)または∠(MD−y)の絶対値が5°以上であるような光学軸のばらつきのある場合、かかるフィルムを直交させて積層してもx軸同士が完全に直交することとができず、3次元表示をするのに必要な複数種類の投影映像をそれぞれ独立させて表示することが困難となる。一方、式(5)または式(6)を満たすフィルムである場合、フィルムを積層させるにあたってx方向が直交するように積層することにより、最も効率よく3次元表示をするのに必要な複数種類の投影映像をそれぞれ独立させて表示することができる。
また、スクリーンを構成する面積全体に渡り、フィルム製膜工程における連続製膜方向(MD)とx方向、y方向とが式(5)または式(6)を満たすことにより、大面積のスクリーンにおいて、均一な画像品位を得ることができる。
∠(MD−x)の絶対値は、さらに好ましくは3.5°未満であり、∠(MD−y)の絶対値は、さらに好ましくは3.5°未満である。
式(5)または式(6)を達成するためには、マトリックス相、分散相の項目で説明した材料を含む樹脂組成物を用いて溶融押出キャスティングによりシート状物とし、その後、後述する方法で少なくとも一方向に延伸して一軸延伸に近い延伸を行うことにより得られ、式(5)は縦延伸、式(6)は横延伸によって得られる。
<フィルムの製膜方法>
(溶融押出キャスティング)
本発明のフィルムは、マトリックス相及び分散相の構成成分を含む樹脂組成物を用い、溶融押出キャスティングによりシート状物に加工し、その後少なくとも一方向に延伸して一軸延伸に近い延伸を行うことにより得られる。
溶融押出には、従来公知の手法を用いることができる。具体的には、乾燥した前述の樹脂組成物ペレットを押出機に供給し、Tダイなどのスリットダイより溶融樹脂を押出す方法や、樹脂ペレットを供給した押出機にベント装置をセットし、溶融押出時に水分や発生する各種気体成分を排出しながら、同じくTダイなどのスリットダイより溶融樹脂を押出す方法が挙げられる。
スリットダイより押出された溶融樹脂は、キャストされ冷却固化させる。冷却固化の方法は、従来公知のいずれの方法をとっても良いが、回転する冷却用ロール上に溶融樹脂をキャストし、シート化する方法が例示される。
冷却用ロールの表面温度は、マトリックス相を形成する熱可塑性ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)に対して、(Tg−100)℃〜(Tg+20)℃の範囲に設定するのが好ましい。また冷却用ロールの表面温度は、マトリックス相を形成する熱可塑性ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)に対して、(Tg−30)℃〜(Tg−5)℃の範囲に設定するのがさらに好ましい。冷却ロールの表面温度が上限を超える場合、溶融樹脂が固化する前に該ロールに粘着することがある。また冷却ロールの表面温度が下限に満たない場合、固化が速すぎて該ロール表面を滑ってしまい、得られるシートの平面性が損なわれることがある。
冷却ロールへのキャスティングの際に、溶融樹脂が冷却ロール上へ着地する位置近傍に金属ワイヤーを張り、電流を流すことで静電場を発生させ樹脂を帯電させて、冷却ロールの金属表面上への密着性を高めることも、フィルムの平面性を高める観点から有効である。その際、樹脂組成物中に、本発明の趣旨を超えない範囲で、電解質性物質を添加してもよい。
(延伸)
溶融押出キャスティングにより得られたシート状物は、少なくとも一方向に延伸して一軸延伸に近い延伸を行うことにより、フィルムの光学特性などを、本発明の目的と合致させることができる。
かかる延伸の方法は、逐次延伸機または同時延伸機を用いて行うことができる。また高い生産性を得るためには、フィルムは、上述のシート製造に引続く連続的工程にて製造されることが好ましい。以下、延伸方法を例示する。
例えば、縦方向(連続製膜方向、製膜方向、長手方向、MDと記載することがある。)に延伸する場合は、2個以上のロールの周速差を用いて延伸する方法や、オーブン中で延伸する方法が挙げられる。
ロールを用いる延伸方法において、シート状物(未延伸フィルム)の加熱方法は、熱媒を通したロールで誘導加熱する方法、赤外加熱ヒーターなどで外部から加熱する方法が例示され、一つないし複数の方法をとってよい。またオーブン中で延伸する方法において、シート状物(未延伸フィルム)の加熱方法は、フィルム両端をクリップなどにより把持するテンター式オーブンにてクリップ間隔を延伸倍率にしたがって広げる方法、オーブン中にロール系を設置しフィルムをパスさせて延伸する方法、オーブン内で幅方向をまったくフリーにして入側と出側の速度差のみで延伸する方法が例示され、一つないし複数の方法をとってよい。
また、幅方向(連続製膜方向に直交する方向、横方向、TDと記載することがある。)に延伸する場合は、クリップなどにより端部を把持する方式のテンターオーブン中で入側と出側のクリップ搬送レール間隔に差をつけて延伸する方法が挙げられる。
(延伸温度)
本発明におけるフィルム延伸温度(Td)は、Tg〜(Tg+40℃)の温度とするのが好ましい。フィルムの延伸温度がTg(マトリックス相の熱可塑性ポリエステル樹脂のガラス転移点温度)に満たない場合は、延伸自体が困難であり、一方延伸温度が(Tg+40℃)を超える場合は、延伸に要する応力が極端に低くなってしまうため、分子鎖の配向が不足し、得られたフィルムの高延伸方向(x方向)におけるマトリックス相と分散相との屈折率バランスがとりにくくなることがある。
延伸温度のより好ましい範囲は、Tg〜(Tg+20℃)である。
(延伸倍率)
延伸倍率のコントロールは、一軸延伸に近い延伸フィルムとし、本発明の屈折率特性を発現する上で最も重要である。
延伸倍率は、RMD>RTDまたはRTD>RMDであることが好ましい。RMDは縦延伸倍率、RTDは横延伸倍率を示す。これは、RMDとRTDとが等しくなく、どちらか一方の延伸倍率が他方の延伸倍率よりも大きいことを意味する。また、これは必ずしも二軸延伸のみを意味するものではなく、延伸直交方向がフリーの状態での一軸延伸により直交方向が実質的に収縮しRMD>RTDの場合のRTD、あるいはRTD>RMDの場合のRMDの値が1未満になる場合、さらには、テンター方式延伸装置などを用いてむしろ積極的に直交方向を収縮させる場合をも包含する。
延伸倍率は、さらに好ましくは、RMD>RTDの場合にはRMD/RTDが1.0を超え7.0以下、かつRTDが0.7以上2.0以下の範囲、またはRTD>RMDの場合にはRTD/RMDが1.0を超え7.0以下、かつRMDが0.7以上2.0以下の範囲である。
MD/RTDまたはRTD/RMDが1.0、すなわちRMD=RTDの場合は、得られたフィルムの高延伸方向(x方向)におけるマトリックス相と分散相との屈折率の関係は式(1)(2)の関係を満足することができない。
MD>RTDの場合のRMD/RTD、あるいはRTD>RMDの場合のRTD/RMDが、7.0を超える場合、本発明の屈折率特性が得られなくなり、また延伸倍率の低い方向の機械特性が低下して脆くなる可能性がある。
MD>RTDの場合のRTD、あるいはRTD>RMDの場合のRMDが0.7に満たない場合、すなわち延伸直交方向がフリーな場合に、延伸直交方向が極端に収縮すると、フィルムの平面性や均一性を損なうばかりか、この場合も延伸倍率の低い方向の機械特性が低下し脆くなる可能性がある。一方、RMD>RTDの場合のRTD、あるいはRTD>RMDの場合のRMDが2.0を超える場合はnzが小さくなりすぎ、マトリックス相の屈折率バランスのうち、特にny/nzの値が本発明に規定した範囲にならないことがある。
延伸倍率の相互関係は、より好ましくはRMD>RTDの場合にはRMD/RTDが、またはRTD>RMDの場合にはRTD/RMDが3.0以上5.5以下である。またそれぞれの延伸方向の好ましい範囲は、RMD>RTDの場合にはRMDが3.0以上6.0以下、かつRTDが0.95以上1.75以下の範囲、またはRTD>RMDの場合にはRTDが3.0以上6.0以下、かつRMDが0.95以上1.75以下の範囲である。
(延伸速度)
延伸速度は5〜500000%/分であることが好ましい。
(熱固定処理)
本発明のフィルムの製造工程においては、熱寸法安定性を付与させるために、熱固定処理を施すことが好ましい。熱固定処理は、延伸したフィルムに一定の張力をかけて寸法を所定の条件にて固定した状態で、樹脂が十分結晶化しうる温度で熱処理を行うものである。
具体的な手法として多く用いられるものとして、テンター式オーブンにて延伸した後、クリップ把持にて寸法を所定の値に固定したまま、熱処理温度に設定したゾーンにフィルムを導く方法を例示することができる。寸法固定する条件として、延伸直後の幅を保つ方法、幅を縮めて弛緩させる方法、または逆に幅を広げて更なる緊張を与える方法、のいずれの方法を用いてもよく、所望する物性により適宜選択すればよい。また縦方向の寸法安定性を向上させるためには、上記熱処理ゾーン内で、フィルムを把持したクリップの間隔を所定の値に制御する方法、熱処理ゾーン中にてフィルムをクリップ把持から開放し、入/出側の速度比微調整により所望する物性を得る方法、などを例示することができる。
該熱処理温度は、マトリックス相の熱可塑性ポリエステル樹脂の結晶融解温度より20℃以上低い温度で行う必要があり、30℃以上低いことが好ましい。熱処理による結晶化は、被熱による樹脂中分子鎖運動の活性化とそれに引続く結晶化との共奏過程であり、処理温度が高すぎると、分子鎖運動が活発になりすぎて延伸により生成した配向も損なわれてしまうため、本発明に規定する屈折率特性が得られなくなるためである。
必要に応じ、この熱固定処理に加え、熱弛緩処理などの更なる熱寸法安定化処理を施してもよい。
(フィルムの後加工)
延伸したフィルムは、他基材との貼合時の接着性向上などの必要に応じて、表面活性化処理(コーティング、コロナ放電、プラズマ処理など)などの後加工を施しても良い。この後加工はフィルム延伸工程中に行っても良く、また別工程で行っても良い。
<三次元表示スクリーン>
本発明の三次元表示スクリーンは、本発明の三次元表示スクリーン用フィルム積層体を含んでなり、大面積の三次元表示用プロジェクションスクリーンとして、良好な散乱/透過性能の両立がなされたものである。三次元表示をするのに必要な複数種類の投影映像をそれぞれ独立させて表示させるための好適な方法の一つとして、本発明のフィルムを各々の散乱軸が直交するように積層させてプロジェクションスクリーンとし、観察者が立体視可能なように設計された2種類の2次元映像を、2つのプロジェクターから投影する三次元表示システムにおいて、2枚の偏光選択性散乱フィルムに対し、2台のプロジェクターから投影される二次元映像をそれぞれの偏光選択性散乱フィルム上に投影する方法が例示される。かかる三次元表示システムにおいて、各プロジェクターの投影光の偏光方向と、受像する偏光選択性散乱フィルムの散乱軸であるx方向とを一致させることにより、立体映像の視認が可能となる。
本発明の偏光選択性散乱フィルムは、簡便な方法で散乱軸のそろった大面積のフィルムを製造できることから、スクリーンの大面積化が可能である。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各特性値は以下の方法で測定した。また、実施例中の部および%は、特に断らない限り、それぞれ重量%および重量%を意味する。
(1)屈折率
得られたフィルムを用い、波長473nm、633nm、830nmの3種のレーザー光にて、屈折率計(Metricon社製、プリズムカプラ)を用いて測定された、3方向における屈折率nx、ny、nzを、下記のCauchyの屈折率波長分散フィッティング式
ni(λ)=a/λ+b/λ+c
(ここで、ni(λ):波長λ(nm)における各方向の屈折率(i=x、y、z)、a、b、c:定数、をそれぞれ示す。添字j(j=1,2)は、本測定時に観測される2種類の屈折率値に便宜的につけた番号である)
に代入し、得られた3つの式からa、b、cの定数を求め、しかる後に589.3nmにおける屈折率(nx(589.3)、ny(589.3)、nz(589.3))を算出した。
各方向それぞれにおいて、niおよびniのいずれかがマトリックス相の屈折率n、他方が分散相の屈折率Nであるが、これらは、下記の方法により各相単独の屈折率n’i、N’を測定し、これに近い値を選択することにより判別した。
(1−1)マトリックス相の屈折率
各実施例、比較例で使用したマトリックス相の熱可塑性ポリエステル樹脂のみを用いて、各実施例、比較例と同じ条件でフィルムを作成し、上記(1)と同じ方法にて3方向における屈折率n’i(i=x、y、z)を測定した。
(1−2)分散相の屈折率
浸液法にて、粒子の凝集体単独の屈折率N’を直接測定した。屈折率が既知の標準液を準備し、スライドガラスとカバーガラス間に少量のサンプル粉体とともに挟んで液膜とし、アナライザーをはずした偏光顕微鏡にセットする。光源としてNaD線を用い、光量を絞った状態で観察すると、サンプルと標準液の屈折率が異なる場合、サンプル粉体の周囲にBecke線が観測される。顕微鏡のサンプルステージを下から上にごくわずかに動かした際に、サンプルの屈折率の方が標準液のものより高い場合はBecke線がサンプル粉体から標準液の方に移動し、逆の場合は、Becke線は逆方向に移動する。各実施例、比較例で使用した分散相の種類に応じて順次標準液の屈折率を変えながら測定を繰り返し、Becke線が観測されなくなったときの標準液の屈折率を分散相単独の屈折率N’とした。
(2)フィルムの平行光線透過率、ヘーズ
市販の偏光フィルムを用い、その透過軸が、得られたフィルムの最大屈折率方向およびその直交方向と平行になるように重ね合せて、それぞれの積層サンプルを作成した。
得られた積層サンプルを、ヘーズメーター(日本精密光学(株)製、POICヘーズメーター SEP−HS−D1)内に、偏光フィルムを光源側に、かつ偏光フィルムの透過軸方向が鉛直となるようにセットし、JISK7105に準拠して平行光線透過率(%)およびヘーズを測定した。
(3)フィルムの光学軸方向
実施例、比較例のフィルムを製造する過程で、得られた延伸フィルムを巻き取る直前に、50mmに間隔を固定した超硬刃レザーをサンプリング中動かないように固定しつつ、走行中のフィルムの幅方向にランダムに選ばれた位置にあて、フィルムの溶融押出製膜方向(MD方向)が固定制御されたサンプルを採取した。
該サンプルを、エリプソメーター(日本分光製 装置名 M−220)を用いた550nm単色光の垂直入射に対する透過光測定に供した。フィルムMD方向を鉛直方向から±0.1°の方向となるようにフィルムを固定した試料台を、光軸を中心に光軸に対して垂直な面内で回転させて、面内方向の最大位相差が得られる回転角にて固定し、そのときのフィルムMD方向の測定前からの変化量(反時計回りに正の値とする)を求め、測定1回ごとの∠(MD−x)とした。一方、yは平面内でx方向と直交する方向であるから∠(MD−y)=∠(MD−x)±90°である。なお、∠(MD−x)および∠(MD−y)の値は、±180°未満であり、測定および計算の結果、絶対値が180°以上となった場合は、得られた値から180°を減じる。
サンプリングおよび測定は、一つの実施例・比較例に対し20回行い、平均値μおよび標準偏差σを求め、
μ+3σ≧5°の場合、∠(MD−x)≧5°あるいは∠(MD−y)≧5° ・・・(a)
μ−3σ≦−5°の場合、∠(MD−x)≦−5°あるいは∠(MD−y)≦−5°・・(b)
とする。上記(a)、(b)以外の場合を、
|∠(MD−x)|<5° ・・・(5)、または、
|∠(MD−y)|<5° ・・・(6)
とする。
(4)3次元プロジェクション
本実施例、比較例のフィルムを、1.5m四辺にサンプリングし、2枚のフィルムサンプルを5cmの間隔をあけて散乱軸方向が互いに直交するように平行に設置した。観察者から見て奥側のフィルムは、フィルムMD方向を鉛直方向となるように設置し、液晶プロジェクターを用いて電場ベクトル(偏光方向)が床面と平行となる投影光にて、フィルムから1.5mの距離から画像中心部の仰角25°で、遠景用の画像を投影した。一方、フィルムMD方向を床面と平行となるように設置した観察者から見て手前側のフィルムには、液晶プロジェクターを用いて電場ベクトル(偏光方向)が鉛直方向となる投影光にて、近景用の画像を同様に投影した。
20名の被験者に、ランダムに選ばれた10種類の奥行き位置の情報を持った同一の画像を手前側フィルムから2.5mの位置で見せ、被験者の感じる奥行き位置を回答させた。得られた奥行き位置感覚データ(q)を設定奥行き情報(p)に対してプロットし、下記式にて設定値に対する感覚のばらつき(r(%))を求めた。
r=100×((1/200)×Σ(p−q(1/2) (ここでi=1〜200)
得られたrの値から、下記の基準にて評価した。
○: r≦10%
×: r>10%
(5)大画面スクリーン視認性
(4)で作成したフィルムサンプルをMD方向が一致するように4枚ずつつなぎあわせて3m四方のスクリーンを作成し、(4)の方法に準じて評価を行った。
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレート(PET)(帝人ファイバー(株)製、固有粘度0.6dl/g(o−クロロフェノール、25℃))のペレット87.5重量%を170℃で3時間乾燥後、分散相を構成する成分としてコアシェル型のアクリル粒子(ロームアンドハース製、商品名「パラロイドBTA712」、コア部:ジビニルベンゼン架橋スチレン−ブタジエン共重合樹脂/シェル部:共重合アクリル系樹脂)12.5重量%と混合した後、一軸混練押出機に供給し、溶融温度285℃で溶融混練した後、フィルターで濾過し、ダイから押出した。
この溶融物を、表面温度をPETのTgより低くした回転冷却ドラム上に押出し、厚み450μmの未延伸フィルムを得た。
得られた未延伸フィルムをテンターに供給し、縦方向には延伸することなく、85℃の温度条件で横方向に500%/分の延伸速度で4.5倍に延伸した。引き続き、テンター内で定幅を保ったまま、150℃にて1分間の熱固定処理を施し、100μm厚みの延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[実施例2]
厚みを562.5μmとした以外は、実施例1と同様にして未延伸フィルムを得た。得られた未延伸フィルムを80℃に予熱し、低速ローラーと高速ローラーの間で15mm上方より800℃の表面温度の赤外線ヒーター1本にて加熱して、縦方向に10000%/分の延伸速度で1.25倍に延伸し、さらに、続いてテンターに供給し、延伸温度85℃、横方向に500%/分の延伸速度で4.5倍に逐次延伸した。引き続き、テンター内で定幅を保ったまま、150℃、1分間の熱固定処理を施し、100μm厚みの延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[実施例3]
実施例2と同様にして未延伸フィルム製膜および逐次延伸を行い、引き続き、テンター内で定幅を保ったまま、150℃、1分間の熱固定処理を施し、次いでテンター内で100℃まで冷却しつつ横方向に5%/分の速度にて原幅の1.5%だけ拡幅して100μm厚みの延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[比較例1]
原料樹脂組成物として、PET80重量%に「パラロイドBTA712」20重量%を混合したものを用いた以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
[比較例2]
厚みを1050μmとした以外は、実施例1と同様にして未延伸フィルムを得た。実施例2と同条件にて縦方向に3.0倍に延伸し、さらに、続いてテンターに供給し、延伸温度85℃、横方向に500%/分の延伸速度にて3.5倍に逐次延伸した。引き続き、テンター内で定幅を保ったまま、150℃、1分間の熱固定処理を施し、100μm厚みの延伸フィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
Figure 2010085617
本発明によれば、三次元表示スクリーン用フィルム積層体を構成するそれぞれの偏光選択性散乱フィルムは、一方向の光散乱性に優れ、その直交方向については光線透過率が高く、しかも大面積化が可能である。そのため、2枚の偏光選択性散乱フィルムの散乱軸を互いに直交するように積層し、2台のプロジェクターを用いて、それぞれの投影光の偏光方向と受像する偏光選択性散乱フィルムの散乱軸であるx方向とが一致するように、それぞれの偏光選択性散乱フィルム上に二次元映像を投影した場合、観察者から遠い偏光選択性散乱フィルムに投影された映像が、手前の偏光選択性散乱フィルムの透過軸方向と平行に観察者側に透過し、両映像により大面積の立体映像を見ることが可能なため、複数の人が同時に立体映像を見る映画、広告、美術作品などの三次元表示スクリーンとして利用でき、その工業的価値は極めて高い。

Claims (8)

  1. 2枚の偏光選択性散乱フィルムの散乱軸が互いに直交するように積層した三次元表示スクリーン用フィルム積層体であって、かかる偏光選択性散乱フィルムが熱可塑性ポリエステル樹脂を含むマトリックス相および分散相からなり、
    マトリックス相および分散相の屈折率が下記式(1)および(2)を満たし、
    |(N+N)/2−(n+n)/2|≦0.01 ・・・(1)
    |n−N|>0.05 ・・・(2)
    (式中、nはマトリックスの屈折率、Nは分散相の屈折率をそれぞれ表し、nはフィルム平面内でもっとも屈折率が高い方向(x方向)のマトリックス屈折率、nはフィルム平面内でx方向と直交するy方向のマトリックス屈折率、nはフィルム厚み方向のマトリックス屈折率、Nはx方向の分散相屈折率、Nyはフィルム平面内でx方向と直交するy方向の分散相屈折率、Nzはフィルム厚み方向の分散相屈折率をそれぞれ表す)
    x方向が散乱軸であり、偏光選択性散乱フィルムの下記式(3)で表わされるヘーズ比Rが0.0を超えて0.7未満であって、
    ヘーズ比R=Hy/Hx
    (式中、Hyはy方向と平行な直線偏光に対するヘーズ値であり、Hxはx方向と平行な直線偏光に対するヘーズ値をそれぞれ表わす)
    かつy方向と平行な直線偏光を偏光選択性散乱フィルム面に垂直に入射した際のフィルムの平行光線透過率が50%以上100%未満であることを特徴とする三次元表示スクリーン用フィルム積層体。
  2. 分散相が1次粒子径0.01〜10μmである粒子もしくは粒子の凝集体または熱可塑性樹脂である請求項1に記載の三次元表示スクリーン用フィルム積層体。
  3. 分散相がコアシェル型粒子の凝集体である請求項2に記載の三次元表示スクリーン用フィルム積層体。
  4. 分散相の含有量が偏光選択性散乱フィルムの重量を基準として0.01〜17重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の三次元表示スクリーン用フィルム積層体。
  5. 偏光選択性散乱フィルムのマトリックス相が下記式(4)で表わされる屈折率を有する請求項1〜4のいずれかに記載の三次元表示スクリーン用フィルム積層体。
    0.85<n/n≦1.2 ・・・・(4)
    (ここで、nはマトリックスの屈折率を表し、nはフィルム平面内でもっとも屈折率が高い方向のマトリックス屈折率であり、nはフィルム平面内でx方向と直交するy方向のマトリックス屈折率、nはフィルム厚み方向のマトリックス屈折率をそれぞれ表す)
  6. フィルム製膜工程における連続製膜方向、x方向およびフィルム平面内でx方向と直交するy方向が下記式(5)または(6)を満たす請求項1〜5のいずれかに記載の三次元表示スクリーン用フィルム積層体。
    |∠(MD−x)|<5° ・・・(5)
    |∠(MD−y)|<5° ・・・(6)
    (式中、∠(MD−x)は、フィルム製膜工程における連続製膜方向(MD)とx方向とがなす角度、∠(MD−y)は、フィルム製膜工程における連続製膜方向(MD)とフィルム平面内でx方向に直交するy方向とがなす角度、をそれぞれ表わす)
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の三次元表示スクリーン用フィルム積層体を含む三次元表示スクリーン。
  8. 請求項7に記載された三次元表示スクリーンにおける2枚の偏光選択性散乱フィルムに対し、2台のプロジェクターを用いて二次元映像をそれぞれの偏光選択性散乱フィルム上に投影する三次元表示システムであり、各プロジェクターの投影光の偏光方向と受像する偏光選択性散乱フィルムの散乱軸であるx方向とが一致してなる三次元表示システム。
JP2008253412A 2008-09-30 2008-09-30 三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システム Pending JP2010085617A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008253412A JP2010085617A (ja) 2008-09-30 2008-09-30 三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008253412A JP2010085617A (ja) 2008-09-30 2008-09-30 三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010085617A true JP2010085617A (ja) 2010-04-15

Family

ID=42249646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008253412A Pending JP2010085617A (ja) 2008-09-30 2008-09-30 三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010085617A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000075405A (ja) * 1998-08-27 2000-03-14 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 表示装置
JP2003043261A (ja) * 2001-08-01 2003-02-13 Fuji Photo Film Co Ltd 光散乱型偏光素子、偏光板および液晶表示装置
WO2006009293A1 (ja) * 2004-07-22 2006-01-26 Teijin Limited スクリーン
JP2007298634A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Teijin Dupont Films Japan Ltd 反射型偏光板

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000075405A (ja) * 1998-08-27 2000-03-14 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 表示装置
JP2003043261A (ja) * 2001-08-01 2003-02-13 Fuji Photo Film Co Ltd 光散乱型偏光素子、偏光板および液晶表示装置
WO2006009293A1 (ja) * 2004-07-22 2006-01-26 Teijin Limited スクリーン
JP2007298634A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Teijin Dupont Films Japan Ltd 反射型偏光板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5186097B2 (ja) 高透明反射型スクリーン用フィルム
CN100587525C (zh) 用于显示器中的结构化取向薄膜
JP4746475B2 (ja) 反射型偏光板
JP6185537B2 (ja) 白色反射フィルムの製造方法
JP5451186B2 (ja) 偏光子支持基材用一軸配向芳香族ポリエステルフィルム
JP5926512B2 (ja) 白色反射フィルム
TWI442105B (zh) Method of manufacturing phase difference plate
KR20160137578A (ko) 액정 디스플레이 편광판용 반사 편광 필름, 그것으로 이루어지는 액정 디스플레이용 편광판, 액정 디스플레이용 광학 부재 및 액정 디스플레이
TWI809081B (zh) 積層薄膜及顯示裝置
TW201131218A (en) Image display device
JP2002001858A (ja) 積層フィルム
TW201535022A (zh) 偏光板、液晶顯示裝置
TW200932802A (en) Stretched film, process for producing the same, and liquid-crystal display
KR20150134347A (ko) 광학 필름 및 그의 제조 방법, 및 광학 필름을 구비한 편광판, 액정 표시 장치, 편광 프로젝터용 스크린
JP6211923B2 (ja) 白色反射フィルム
JP2010085617A (ja) 三次元表示スクリーン用フィルム積層体およびそれからなる三次元表示スクリーンならびに三次元表示システム
JP6110220B2 (ja) 白色反射フィルム
JP6336266B2 (ja) 白色反射フィルム
JP5468766B2 (ja) 延伸フィルム
JP5301784B2 (ja) スクリーン用フィルム
JP2008275868A (ja) リアプロジェクションスクリーン用光拡散フィルム及びそれからなるリアプロジェクションスクリーン
JP5114661B2 (ja) 光拡散性フィルムおよびその製造方法
JP2015069020A (ja) 白色反射フィルム
JP5905915B2 (ja) 白色反射フィルム
JP6235299B2 (ja) 白色反射フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20110706

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110706

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121009

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130226