JP2010083561A - 注出口付き円筒パウチ - Google Patents

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達彦 岩瀬
Shinichi Mikami
真一 三上
Tetsuya Shimofuku
哲也 下福
Takayoshi Kudo
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Abstract

【課題】 胴部を把持する際に、掌のあたりが柔らかな注出口付き円筒パウチを提供することを課題とする。
【解決手段】2枚の胴部シートの上下に熱融着された折込シートによって天面部と底面部とが構成され、前記2枚の胴部シートの両端がサイドシールされて円筒胴部が形成され、前記天面部に注出口が固設された注出口付き円筒パウチであって、前記サイドシールは、エンボス加工がなされていることを特徴とする。内容物充填時に自立でき、かつ円筒胴部の両端にあるサイドシールが柔軟で安全性に優れ、かつ使用後に折り畳むことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、サイドシールを有する円筒パウチに関し、より詳細には、円筒胴部にあるサイドシールにエンボス加工が施されて柔軟性が付与され、または前記サイドシールの上下に延長される胴部シートと折込シートとの熱融着部にミシン目加工が施されるため、サイドシールを胴部シート側へ倒した折り癖を維持することができ、このため円筒胴部を把持する際に前記サイドシールと掌とのあたりが柔らかな注出口付き円筒パウチに関する。
従来、図19に示すように、2枚の胴部シート(60)の左右に折込シート(70)を設けた注出口(50)付きパウチが知られており、柔軟性に優れるため内容物の押出し性に優れ、更に缶容器やペットボトルとは異なり使用後の減容性に優れ、かつ持ち運びが容易であることから急速にその需要が高まっている。このように側部に折込シート(70)を挿入してなるパウチは、例えば図20に示す形状の胴部シート(60)の左右に折込シート(70)を挿入し、胴部シート(60)と折込シート(70)とを所定形状にサイドシール(80)して製袋される。前記胴部シート(60)の上端部によって天面部を構成し、下端部によって底面部を構成するものであり、図19に示すように内容物充填後のパウチの側部は略長方形となる。
しかしながら、一般に、飲料などの流動性食品を販売する缶容器やペットボトルは円筒形状であるのに対し、円筒状のガゼットパウチは存在せず意匠性に欠ける。更に、円筒形状の容器は自動販売機などでの販売が可能であるのに対し、ガセットパウチはその形状に由来してペットボトルなどの円筒形状の容器を取り扱う自動販売機などでの販売が困難であり、店頭陳列に限られる。
一方、軟フィルムを筒状に成形し、円形の天面部及び底面部を接着すると胴部が円筒のパウチを製造することができるが、内容物充填前後に折り畳むことができず、使用後の減容化が困難である。
これに対し、2枚の胴部シートの上下に天面部および底面部用の折込シートを挿入してシールし、更に前記2枚の胴部シートの両端をサイドシールして胴部を形成すると、内容物の充填にしたがって底面部の折込シートが広がり、胴部が円筒形状となるパウチ容器を得ることができる。このパウチ容器は、内容物を充填すると底面部の折込シートが広がって胴部が円筒形状となり、自立性を有する点で優れる。しかしながら、前記胴部から突出した2つのサイドシールがあり、これらは2枚の胴部シートを接着して形成されたものであるため剛性が高い。このため、円筒胴部を把持する際にサイドシールの端部が掌に当たり、硬い手触りとなる。また、サイドシールを胴部シート側に折り曲げると、円筒胴部からサイドシールが突出することを回避できるが、このような折り癖は容易に形成できない。また、サイドシールを柔軟にするために、胴部シートや折込シートを柔軟性の高い素材に変更すると、内容物収納後の注出口付き円筒パウチの自立性が損なわれる場合がある。
上記現状に鑑みて、本発明は、折り畳み可能かつ自立しうる注出口付き円筒パウであって、胴部が円筒形状であり、かつ胴部のサイドシールと掌との接触が柔軟で、意匠性および安全性に優れる注出口付き円筒パウチを提供することを目的とする。
本発明者らは、注出口付き円筒パウチについて詳細に検討した結果、2枚の胴部シートの上下に折込シートを熱融着して天面部と底面部とを構成し、前記2枚の胴部シートの両端をサイドシールして円筒胴部を形成して得られるパウチは、内容物充填前に偏平に折り畳むことができ、かつ内容物充填後に円筒形状となって自立しうること、円筒胴部のサイドシールに所定のエンボス加工を行うとサイドシールに柔軟性を付与することができ、また前記サイドシールの上下の熱融着部にミシン目加工を行うと、サイドシールの折り癖を維持することができ、これによって胴部が円筒形状となり、手触りが優しく意匠性および安全性に優れるパウチが得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、2枚の胴部シートの上下に熱融着された折込シートによって天面部と底面部とが構成され、前記2枚の胴部シートの両端がサイドシールされて円筒胴部が形成され、前記天面部に注出口が固設された注出口付き円筒パウチであって、
前記サイドシールは、エンボス加工がなされていることを特徴とする、注出口付き円筒パウチを提供するものである。
また本発明は、2枚の胴部シートの上下に熱融着された折込シートによって天面部と底面部とが構成され、前記2枚の胴部シートの両端がサイドシールされて円筒胴部が形成され、前記天面部に注出口が固設された注出口付き円筒パウチであって、
前記サイドシールは、サイドシール端部に未シール部を有すること特徴とする、注出口付き円筒パウチを提供するものである。
また本発明は、2枚の胴部シートの上下に熱融着された折込シートによって天面部と底面部とが構成され、前記2枚の胴部シートの両端がサイドシールされて円筒胴部が形成され、前記天面部に注出口が固設された注出口付き円筒パウチであって、
前記サイドシールの上下に延長される前記胴部シートと折込シートとの熱融着部に、ミシン目加工がなされていることを特徴とする、注出口付き円筒パウチを提供するものである。
本発明の注出口付き円筒パウチによれば、サイドシールにエンボス加工を行うことで自立性を確保したままサイドシールに柔軟性を付与することができ、円筒胴部を把持した際に柔軟なサイドシールによって当たりを柔軟にすることができる。
また、本発明の注出口付き円筒パウチは、サイドシールの上下に延長される胴部シートと折込シートとの熱融着部にミシン目加工があるため、前記サイドシールを胴部シート側に畳む際に形成する折り癖が安定して維持され、円筒胴部を把持する際にサイドシール端部と掌との接触を回避することができる。
本発明の注出口付き円筒パウチは、軟フィルムで構成することができ、内容物としてゼリー状物を充填した場合には、胴部を把持することで容易に内容物を取り出すことができ、使用後は保形部材を除去して使用後に偏平に折りたたむことができ、使用後のスペースを低容量化することができる。
本発明の注出口付き円筒パウチは、円筒形状であり意匠性に富み、かつ自動販売機などへの応用も可能であり、販路を広げることができる。
本発明は、2枚の胴部シートの上下に熱融着された折込シートによって天面部と底面部とが構成され、前記2枚の胴部シートの両端がサイドシールされて円筒胴部が形成され、前記天面部に注出口が固設された注出口付き円筒パウチであって、前記サイドシールはエンボス加工がなされ、またはサイドシール端部が未シールであり、または前記サイドシールの上下に延長される前記胴部シートと折込シートとの熱融着部に、ミシン目加工がなされていることを特徴とする、注出口付き円筒パウチである。以下、本発明の注出口付き円筒パウチを、図面を用いて詳細に説明する。
(1)内容物充填後の注出口付き円筒パウチ
本発明の注出口付き円筒パウチに内容物を充填した好適な態様の一例を図1に示す。
本発明の注出口付き円筒パウチは、2枚の胴部シート(60)の上下に熱融着された折込シート(70)によって天面部と底面部とが構成され、前記2枚の胴部シート(60)の両端がサイドシールされて胴部が形成され、前記天面部に注出口(50)が固設された注出口付き円筒パウチである。注出口から内容物を充填するにつれて底面部および天面部が広がり、胴部が略半径Rの円筒形状となって自立しうるが、内容物を充填する前は、天面部および底面部を構成する二つ折りされた折込シート(70)によって偏平に折りたたむことができ、同様に、内容物を抜き出した後も、天面部および底面部の折込シート(70)を介して偏平に折りたたむことができる。
図1(a)は、外観斜視図であり、図1(b)はその平面図である。図1(a)に示す注出口付き円筒パウチは、2枚の胴部シート(60)の上下に折込シート(70)が挿入され、所定の天面部シールライン(73)および底面部シールライン(75)で折込シート(70)と胴部シート(60)とが熱融着され、2枚の胴部シート(60)の上下に熱融着された折込シート(70)によって天面部および底面部が形成され、かつ胴部シート(60)の両端がサイドシールされて円筒胴部が形成され、前記天面部に注出口(50)が固設されたものである。2枚の胴部シート(60)の両端がシールされ、内容物充填後の胴部が円筒形状となる。パウチ胴部の全長に亘って胴部が円筒形状になるようにパウチを製袋するため、前記折込シート(70)と胴部シート(60)とからなる前記天面部シールライン(73)や底面部シールライン(75)は、R曲線、その他のシールラインで熱融着されている。
図1(a)では、エンボス加工(85)を横線で示した。本発明の注出口付き円筒パウチは、少なくともサイドシールにエンボス加工(85)がなされ、または前記サイドシールの上下に延長される前記胴部シート(60)と折込シート(70)との熱融着部(77)にミシン目加工(90)がなされるものである。
なお、図1に示す注出口付き円筒パウチは、図1(b)に示すように、天面部の折込シート(70)と胴部シート(60)との間に注出口(50)が固設されるため、天面部の側部に注出口(50)が偏在する態様となっている。しかしながら、本発明の注出口付き円筒パウチは上記に限定されるものではなく、例えば予め天面部を構成する折込シートの中央に注出口を固設し、注出口を天面部の中央に固設したものであってもよい。使用する注出口の形状も特に限定はない。
本発明の注出口付き円筒パウチは、内容物として飲料やゼリー状物を充填して使用することができる。
(2)エンボス加工
図2に、本発明の注出口付き円筒パウチの折り畳み時の平面図を示す。この注出口付き円筒パウチは、天面部を構成する折込シート(70)と胴部シート(60)との熱融着部(77)の端部が三角形(77a)に切断され、更に、底面部を構成する折込シート(70)と胴部シート(60)との熱融着部(77)の端部も天面部と同様にカットされたものである。なお、図2、左半分において、折込シート(70)と胴部シート(60)との熱融着部(77)をドットで示し、胴部シート(60)どうしを熱融着させてなるサイドシール(80)を縦線で示し、図2、右半分にエンボス加工(85)を横線で示した。図2では、サイドシール(80)と同一範囲にエンボス加工が形成される態様となっている。
このようなエンボス加工としては、直線、格子、ドットおよび波線からなる群から選択されるいずれか1以上の連続柄であることが好ましい。直線や波線のエンボス加工は、注出口付き円筒パウチを直立させた際に、水平線に略平行に形成される直線や波線であることがより好ましい。これにより、サイドシールの切断端を薄くかつ柔軟にすることができる。より好ましくは、ピッチ幅0.5〜2.0mm、より好ましくは1.0〜1.5mm、深さ0.3〜1.5mm、より好ましくは0.5〜1.0mmの、パウチに水平に形成される直線または波線からなるエンボス加工である。なお、図3に直線からなるエンボスの部分拡大斜視図を示す。エンボスの深さとは、図3に示すように、隣接する直線によって形成される高低差(D)であり、ピッチ幅(P)とは、前記深さ(D)を構成する直線の山と山との間隔、または谷と谷との間隔を意味する。波線においても同様である。また、エンボスの幅(W)は、サイドシール幅を最大幅とし、好ましくは切断端から1〜8mm、より好ましくは3〜5mmである。切断端から少なくとも1mmの範囲でエンボス加工が形成されると、切断端を柔軟にすることができる。
格子の場合は、上記したピッチ幅および深さの直線または波線を相互に斜めに交差させたものを例示でき、ドットの場合は、前記直線、波線、格子をドットで表現したものを例示することができる。
本発明において、注出口付き円筒パウチの「サイドシール」とは、円筒胴部の側部にある、胴部シート(60)と胴部シート(60)との両端を熱融着してなるシール部を意味する。本発明では、前記サイドシール(80)にエンボス加工(85)を行うことで、剛性の高いサイドシールに柔軟性を付与することができ、円筒胴部を把持した際に掌へのあたりを柔軟にすることができる。
なお、本発明では更に、天面部や底面部を形成する際に接着する折込シート(70)と胴部シート(60)との熱融着部(77)の一部にエンボス加工(85)がなされていてもよい。この態様を図4に示す。図4では、説明のため、折込シート(70)と胴部シート(60)との熱融着部(77)をドットで示し、サイドシール(80)を縦線で、エンボス加工(85)を横線で示した。エンボス加工(85)が、サイドシール(80)の延長線上の熱融着部(77)の一部に形成される態様となっている。このような熱融着部(77)も、円筒胴部を把持する際に掌と接触するため、エンボス加工(85)が形成されることで、柔軟性を確保することができる。
本発明において、エンボス加工は、注出口付き円筒パウチの製造時に、2枚の胴部シートの両端を熱融着する際に上記エンボス模様を付して熱融着することができる。また、一端、胴部シートの両端にサイドシールを形成した後に、注出口付き円筒パウチの完成前のいずれかの工程で上記エンボス加工を行ってもよい。更に、注出口付き円筒パウチを製造した後に、前記サイドシールにエンボス加工を行うこともできる。
(3)ミシン目加工
本発明の注出口付き円筒パウチは、前記サイドシールの上下に延長される前記胴部シートと折込シートとの熱融着部に、ミシン目加工がなされていてもよい。「胴部シートと折込シートとの熱融着部」とは、天面部と底面部を形成する際に接着する折込シート(70)と胴部シート(60)との熱融着部(77)である。ミシン目の形成によって、サイドシールの折り畳みが安定し、円筒胴部を把持する際にサイドシール端部と掌との接触を回避することができる。従って、このようなミシン目加工は、サイドシールにエンボス加工がなされているか否かに係わらない。
本発明では、上記熱融着部(77)であって、前記サイドシール(80)の上下の延長部分にミシン目を形成することが好ましい。より好ましくは、サイドシールの円筒胴部側端部の延長部分である。本発明の注出口付き円筒パウチは、図5の左半部に示すように、円筒胴部から垂直に形成される2本のサイドシール(80)を胴部に沿わせるため、サイドシール(80)が胴部シート(60)に対抗するように折り癖(87)を形成することが好ましく、このような折り癖(87)の線上にミシン目(90)が形成することで、折り癖(87)の形成を容易にし、かつ折り癖(87)を安定して維持することができる。折り癖(87)の形成によって、円筒胴部を把持した際にサイドシール(80)の切断端と掌との接触を回避することができる。図5では、説明のため、左半分において、熱融着部(77)を粗いドットで、サイドシール(80)を縦線で、折り癖(87)を細かいドットで示した。また、図5の右半分に、熱融着部(77)の折り癖(87)形成予定個所にミシン目(90)が一本、形成された態様を示す。
本発明において、ミシン目(90)は、その形成によって熱融着部のシール強度が低下しないよう、熱融着部の端部から少なくとも2mm以上の距離を有することが好ましい。また、ミシン目のピッチ幅は0.5〜5.0mm、より好ましくは1.0〜2.0mmである。ピッチ幅(P)が上記範囲となるように、1つのミシン目の切り込み幅(C)を設定すればよい。また、ミシン目の加工長さ(L)は、パウチ折込深さ(D)の30〜900%、より好ましくは50〜80%である。パウチ折込深さ(D)とは、底面部を構成する折込シート(70)と胴部シート(60)との熱融着部(77)の最長深さである。熱融着部(77)は、角部を切断する場合もあるが、上記範囲で、熱融着部の強度を損なうことなく、かつサイドシールの折り畳み癖を維持にすることができる。図6に、注出口付き円筒パウチの部分拡大図を示し、ピッチ幅(P)、ミシン目の切り込み幅(C)、ミシン目の加工長(L)、パウチ折込深さ(D)を説明する。なお、図6では、折り癖(87)の線上にミシン目(90)が形成される態様を示す。
ミシン目加工は、一本に限定されず2本以上であってもよい。この際、2本のミシン目加工は、ミシン目の切り込み幅(C)ならびにピッチ幅(P)が同一であっても異なっていてもよい。また、ミシン目の切り込み幅(C)が列ごとに平行に形成されたものであっても、互い違いに形成されたものであってもよい。好ましくは、一本目を前記熱融着部(77)の折り癖(87)形成予定個所にミシン目(90)を形成し、二本目をそれより2〜3mmパウチの中心側に形成することである。
更に、本発明では、前記熱融着部であってミシン目加工がなされる個所にエンボス加工がなされていることがより好ましい。エンボス加工によって熱融着部が柔軟となり、ミシン目加工による折り癖の形成がより容易となるからである。
このようなミシン目加工は、注出口付き円筒パウチの製造工程のいずれで行われても良い。
(4)未シール加工
本発明では、前記注出口付き円筒パウチにおいて、サイドシールの端部が未シールであってもよい。未シール幅は、0.5〜3mm、より好ましくは1.0〜2.0mmである。サイドシールは、2枚の胴部シート(60)が接着されて形成されるため剛性が高い。しかしながら、サイドシールの端部を未シールにすれば、円筒胴部を把持する際に胴部シート(60)が1枚づつ掌に接触するため、接触を柔軟なものにすることができる。
更に、未シール加工と共に、前記したミシン目加工がなされていてもよい。ミシン目加工によってサイドシールが胴部シート側に容易に倒れ、サイドシール端部と掌との接触を回避することができ、同時にサイドシールの端部に未シール加工がなされていれば、サイドシール端部に掌が接触した場合でも、接触を柔軟なものにすることができる。本発明では、さらにサイドシールに前記したエンボス加工がなされていてもよい。
(5)注出口付き円筒パウチ
本発明で使用する注出口付き円筒パウチは、図7に示すように、2枚の胴部シート(60)の上下に折込線(70c)で二つ折りされた折込シート(70)が挿入され天面部と底面部とを構成し、前記2枚の胴部シート(60)の両端をサイドシール(80)して円筒胴部を形成し、このように形成されたパウチ容器本体の天面部に注出口(50)を固設したものである。図7では、注出口(50)が、胴部シート(60)と折込シート(70)との間に固設される態様を示すが、符号「70a」で示すシールラインによって注出口(50)と折込シート(70)と胴部シート(60)とが接着され、符号「70b」で示すシールラインによって胴部シート(60)と折込シート(70)とが接着される。よって、天面部のシールラインは、シールライン(70a)とシールライン(70b)とで構成され、底面部のシールラインは、折込線(70c)で区分される2つのシールライン(70b)で構成される。
図7では、折込シート(70)の略中央に折込線(70c)が形成される態様を示すが、折込線(70c)の位置は中央部に限定されるものではない。たとえば、底面部の折込シート(70)と胴部シート(60)とが、前記折込線(70c)で非対称のラインで熱融着されるものであってもよい。天面部においても同様である。ただし、折込線(70c)が折込シート(70)の中央にあれば、天面部や底面部を左右対象に製袋することができる。
また、パウチ容器本体のシールライン(70b)としては特に限定はなく、例えばR曲線その他を例示することができる。一方、折込部シート(70)の折込線(70c)からの最も遠いシール個所までの距離をAとした場合に、ASinθの曲線で形成することが好ましい。これにより、胴部シート(60)による胴部の全長に亘り、円筒形状を確保することができる。
なお、天面部に注出口(50)を固設する際には、注出口(50)の固設個所以外は、前記シールライン(70b)と同様にR曲線やASinθの曲線で形成し、注出口(50)の固設個所は、注出口(50)の形状に応じてシールラインの形状を選択すればよい。例えば、図8に示すような、中空筒状部(30)の下部に、平面視、舟形の接着部(20)を有する注出口(50)を固設する場合には、胴部シート(60)と折込シート(70)との間に接着部(20)とを接着して固定すればよい。なお、接着部(20)の舟形の曲線が天面部の曲線と同じであれば、胴部の円筒形状の確保に好適である。特に、接着部(20)において、胴部シート(60)と接着する側の曲線は、天面部内周の曲線と同じことが好ましい。
一方、略円形の天面部に固設する注出口として、例えば、前記図1に示すように、天面部の側部に固設し得る注出口であってもよい。このような注出口の一例の外観斜視図を図9に、この注出口の平面図(a)、左側面図(b)、正面図(c)、右側面図(d)、および底面図(e)を図10示す。なお、図9、図10には記載がないが、螺旋(31)を介して開封可能に螺合しうる蓋部が配設される。
この注出口(50)は、図9に示すように、中空筒状部(30)からなる筒状注出部(A)と前記筒状注出部に連設される中空接着基部(B)とからなり、底面視、略中央に形成される中空部(10)と、前記中空部の外周を形成する形成線(I)と形成線(II)とで構成される底面部と、前記底面部から鉛直に延びる接着部(20)とを有する。前記形成線(I)は、図10(e)に示すように、半径Rの曲線からなる。これにより、胴部の円筒形状に沿って、天面部に装着することができる。また、前記形成線(II)は、形成線(I)と形成線(II)との2つの交点を結ぶ線に対して前記形成線(I)と非対称形であり、前記形成線(II)と前記形成線(I)との長さは同一とする。これにより、パウチ上端を構成する折込部シートにシワやたるみを生ずることなくシールすることができる。なお、形成線(I)の長さには特に制限はなく、用途によって適宜選択できるが、好ましくは30〜100mm、より好ましくは35〜80mmである。30mmを下回ると、注出口を介して掌中に把持することが困難となる場合があり、一方、100mmを超えると重量が増し、不利となる。
前記形成線(II)は、その一部に直線(IIa)を有することが好ましい。これにより、容器に強度を付与でき、かつ直線であれば、注出口をより薄型に成形することができ、内容物充填前や使用後に折り畳んで低容量化することができる。なお、この直線(IIa)は、形成線(I)と形成線(II)との2つの交点(P1,P2)を結ぶ線(L1)に対して平行であることが好ましい。図10(e)に、形成線(I)と形成線(II)との2つの交点(P1,P2)を結ぶ線(L1)に対して平行な形成線(II)の直線(IIa)を示す。直線(IIa)は、形成線(II)の0.05〜0.8倍、より好ましくは0.1〜0.6倍、特に好ましくは0.2〜0.5倍である。この範囲であれば、十分な中空(10)を確保し、かつシールラインを容易に形成して、シワやたるみを効率的に防止することができるからである。
また、図11(a)、(b)に示すように、前記形成線(II)を構成する前記直線(IIa)の両端部と、前記形成線(I)と形成線(II)との2つの交点(P1,P2)とは、それぞれ形成線(IIb)で連結され、前記直線(IIa)と形成線(IIb)とのなす角(θ1)は、10〜90°、より好ましくは10〜60°、特に好ましくは10〜45である。形成線(IIb)が直線を含む場合を図11(a)に、形成線(IIb)が全て曲線の場合を図11(b)に示す。図11(a)に示すように、形成線(IIb)が直線(IIb’)を含む場合には、直線(IIa)と形成線(IIb)に含まれる直線(IIb’)とのなす角(θ1)が10〜60°となる。この際、前記直線(IIa)と形成線(IIb)とは、半径Rが2mm以上、より好ましくは2〜100mm、特に好ましくは4〜80mmの丸みで交差する角部が成形されることが好ましい。特に、容器に強度が要求される場合には、角部に丸みを形成することで、製袋後の角部への物理的衝撃を回避し、内容物遺漏を防止することができる。
一方、図11(b)に示すように、形成線(IIb)が曲線の場合には、形成線(IIa)の端部と交点とを結ぶ形成線(IIb)における偏曲点における接線と、形成線(I)と形成線(II)との2つの交点(P1,P2)を結ぶ線(L1)とのなす角(θ1)を10〜60°とする。図11(b)に、偏曲点における接線をL2で示す。直線(IIa)と形成線(IIb)とのなす角(θ1)が上記範囲であれば、シールライン(70a)の形成時に、シワやたるみを効率的に防止することができるからである。なお、偏曲点が多数存在する場合には、直線(IIa)から最も近い偏曲点における接線とのなす角とする。
また、前記接着部(20)は、前記の形成線(I)と形成線(II)とによって構成される接着部幅をd、前記接着基部上端からの接着深さをaとした場合に、正面視、下記式(1)に基づく接着深さ(a)以上の接着部長さを有することが好ましい。
Figure 2010083561
図12は、上記注出口を所定形状のシールラインでパウチ容器の天面部に固設した際の天面部を構成する折込シートの縦断を説明する図である。図12に示すように、前記接着部幅(d)と前記接着深さ(a)とを有する注出口を、上記式(1)に示すシールラインで天面部を構成する折込シートに固設すると、内容物充填後の折込シートの形状は、パウチ中央縦断面視、パウチのほぼ中央部から注出口に向かって直線bで示す傾斜を構成してシールされる。
一方、前記接着部(20)は、前記注出口の形成線(I)と形成線(II)とによって構成される接着部幅をd、前記折込部上端からの接着深さをaとした場合に、接着部上端から、正面視、下記式(2)に基づく接着深さ(a)以上の接着部長さを有するものであってもよい。
Figure 2010083561
図13は、別態様のシールラインで注出口を折込シートに固設した際の折込シートの縦断を説明する図である。内容物充填後の天面部の形状は、パウチ中央縦断面視、パウチの端部から注出口に向かって直線bで示す傾斜を構成する。
このように上記注出口は、所定形状のシールラインで天面部に固設することで胴部を円筒形状とすることができ、かつその天面部は、例えば図12や図13に示すように、異なる形状に成形することができる。天面部の形状に対応した所定のシールラインで固設するため、注出口の接着部は、正面視、このようなシールラインを形成しうる長さを確保する必要があり、接着部長さを上記算出式で規定した。なお、注出口の形成線(I)と形成線(II)とによって構成される接着部幅dとは、図14に示すように、形成線(I)と形成線(II)との2つの交点(P1,P2)を結ぶ線(L1)の垂線における、形成線(I)と形成線(II)との間の距離dである。
上記式(1)、(2)から明らかなように、接着部の長さは、注出口の形成線(I)と形成線(II)とによって構成される接着部幅dによって変化する。なお、前記接着部の長さは、上記式(1)、(2)で示す長さが確保できればよく、前記式に従った曲線を構成する必要はない。従って、上記式(1)、(2)の最長を接着部の上端部からの長さとした、正面視、方形のものであってもよい。
このような注出口を、前記図7に示すようなパウチ容器本体に使用すれば、本発明で対象とする注出口付き円筒パウチとなる。
この際、前記注出口付き円筒パウチの胴部の内周は、注出口の形成線(I)を構成する半径Rの4〜25倍、より好ましくは5.3〜7.2倍、特に好ましくは6.0〜6.6倍である。上記注出口は、装着できればパウチの胴部の内周に限定されないが、胴部の内周を上記範囲に調整すれば、パウチ容器に内容物を充填した後に、容易に胴部を半径Rの円筒形状に維持することができる。
上記注出口を固設する際の、天面部を構成する折込シートのシールライン(70a)を図15を用いて説明する。図15(a)は、前記注出口の側面図であり、図15(b)は、折込シートを折込線(70c)で開いた注出口挿入前のパウチ容器の平面図である。図15(a)の注出口を図15(b)のパウチ容器本体に挿入して製袋する際に、底面部は、折込シート(70)の折込線(70c)からの最も遠いシール個所までの距離をAとした場合に、ASinθの曲線からなるシールライン(70b)で、折込線(70c)を中心にして対象にシールする。天面部の注出口の無い個所も同様のシールライン(70b)でシールする。
一方、注出口(50)が固設される側では、図12に示すように、前記注出口(50)の接着部(20)の幅をd、前記折込シート上端からの接着深さをa、パウチの半径をRとした場合に、下記式(1)に基づく接着深さ(a)からなるシールラインで接着する。
Figure 2010083561
前記したように、シールラインを上記式(1)で構成すると、図12に示すように、パウチ中央縦断面視、パウチのほぼ中央部から注出口に向かって直線bで示す傾斜を構成しうる注出口付き円筒パウチを製造することができる。
また、前記折込シート(70a)において、折込シートと前記注出口の接着部は、下記式(2)に基づく接着深さ(a)からなるシールラインで接着してもよい。
Figure 2010083561
前記したように、シールラインを上記式(2)で構成すると、図13に示すように、パウチ中央縦断面視、パウチの端部から注出口に向かって直線bで示す傾斜を構成しうる注出口付き円筒パウチを製造することができる。
即ち、図15(b)に示すように、注出口を固設する側の折込シート(70)と注出口(50)とのシールは、注出口の接着部(20)では、上記式(1)または式(2)に従ってシールラインを形成し、その両側はシールライン(70b)と同様に、それぞれASinθによってシールする。便宜のため、注出口の接着部に、ASinθの仮想線を破線で示し、図15(a)に、注出口の接着部(20)の上記式(1)によるシールライン(70a)を破線で示す。なお、注出口の接着部(20)と胴部シート(60)とは特定のシールラインを必要としない。注出口の接着部(20)において、胴部シートと当接する面は底面視、半径Rの曲線からなる形成線(I)であるため、前記接着部(20)と胴部シート(60)とを重ねた後に、一定幅で互いに接着させればよく、これによって所定の接着力と円筒形状とを確保することができるからである。
前記2枚の胴部シート(60)の両端のサイドシールは、胴部シート(60)の横幅等によって適宜選択することができるが、幅3〜25mmであることが好ましく、より好ましくは4〜16mmである。上記範囲であれば、内容物を充填した後でも、胴部シートを安定して接着することができる。
なお、本発明において、胴部シート同士の接着や、胴部シートと折込シートとの接着、胴部シートや折込シートと注出口との接着は、接着剤などによって行ってもよいが、胴部シートや折込シート、注出口を熱融着性樹脂で構成し、熱融着によって相互に接着し、または固設することが好ましい。従って、本発明では、胴部シートや折込シートして、少なくとも最内層に熱融着性樹脂層が形成されるフィルムを好適に使用することができる。また、用途によってガスバリア性を担保するために、いずれかの層にアルミニウム箔などのガスバリア性層を積層した積層フィルムであってもよい。
前記パウチを構成する部材としては、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされるものではなく、充填する内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など使用条件に応じて適するものを適宜、選択することができる。具体的には、以下の積層フィルムを好適に使用することができる。
(1)PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/PEフィルム
(2)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/PEフィルム
(3)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/PEフィルム
(4)PETフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/PPフィルム
(5)PETフィルム/接着剤/(シリカまたはアルミナ蒸着層)ONフィルム/接着剤/PPフィルム
上記構成において、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、(シリカまたはアルミナ蒸着層)ONフィルムはシリカまたはアルミナを蒸着した2軸延伸ナイロンフィルムを指すものである。
なお、折込シート(70)は、前記シールライン(70a、70b)を形成できればよく、したがって、図15(b)に示すカット線(74)で切断してもよい。これにより、不用な熱融着部の面積を縮小することができる。なお、図15(b)では、説明のためパウチ容器本体の一部にのみカット線を記載したが、天面部と底面部のそれぞれ両端をカット線で切断することができる。
この注出口付き円筒パウチは、内容物を充填する前には扁平であるが、内容物充填後に胴部が円筒形状になるため自立安定性に優れ、かつ意匠性に優れ、店頭販売でも需要者の注目を引くことができる。
(6)注出口付き円筒パウチの製造方法
上記パウチ容器は、上記形状を構成できれば特に製造方法に限定はない。例えば、図16に示すように、2枚の胴部シート(60)の上下にそれぞれ折込シート(70)を挿入し、次いで、底面部および天面部にASinθのシールライン(70b)でシールし、同時に、胴部シート(60)の両端をヒートシールする。なお、図16に、このシールライン(70b)と注出口の接着部(20)の挿入予定個所とを破線で示した。上記ヒートシール工程では、底面部を構成する4枚のシートを重ね合わせ、上下から前記ASinθのシールラインを構成するようにヒートシールすると、熱融着性のない胴部シート(60)どうしの接着を回避して底面部の折込シート(70)と胴部シート(60)とを所定形状に接着することができる。なお、天面部を構成する折込シート(70)は、ヒートシール遮蔽板などを折込線(70c)に沿って挿入することで、前記折込シート(70b)にはASinθのシールラインによるヒートシールを行い、かつ前記折込シート(70a)のヒートシールを回避することができる。
サイドシール(80)は、折込シート(70)と胴部シート(60)とのヒートシールの際に、併せて2枚の胴部シート(60)の両端を加熱及び押圧してサイドシールすることができる他、折込シート(70)と胴部シート(60)とのヒートシールの後に、2枚の胴部シート(60)の両端を加熱及び押圧してサイドシールすることもできる。なお、サイドシールの切断端側を未シール加工するには、未シール部以外を押圧すればよい。
なお、サイドシールにエンボス加工を行う場合には、予めサイドシールを形成した後にエンボス加工を行ってもよいが、上記サイドシールに代えて、エンボス加工を行うことで2枚の胴部シート(60)の両端をサイドシールしてもよい。上記サイドシールやエンボス加工は、図16に示すように、天面部および底面部を折り畳んだ状態で行うことができる。よって、2枚の胴部シート(60)の両端のみならず、サイドシール(80)の延長線上にある熱融着部(77)の一部にもサイドシールやエンボス加工の加熱および押圧を行うことができる。このようなエンボス加工により、前記図4に示すように、サイドシール(80)の延長線上にある熱融着部(77)にもエンボス加工(85)を行うことができる。
本発明では、天面部や底面部を構成する際に熱融着される、折込シート(70)と胴部シート(60)との熱融着部(77)の解離を防止するため、折込シート(70)に図17に示すように半円の切り込みを形成することが好ましい。この切込みによって胴部シート(60)同士が熱融着し、内容物の充填にしたがって折込シート(70)が開放する際に、折込シート(70)がパウチの外側に膨らむことを好適に防止することができ、注出口付き円筒パウチの自立安定性をより向上させることができる。このような、熱融着部(77)に形成された、切り込みによる胴部シート(60)同士の熱融着をポイントシールと称する。図17では、ポイントシール個所をP1、P2、P3で示す。
なお、予めサイドシール(80)を形成した後にエンボス加工(85)を行う場合は、上記ポイントシールを形成する際に、同時にサイドシール(80)や熱融着部(77)にエンボス加工を行ってもよい。
本発明において、熱融着部(77)にミシン目加工を行う場合には、天面部および底面部を折り畳んだ状態で、前記胴部シート(60)と折込シート(70)との熱融着部(77)の所定個所にミシン目(90)を形成する。2枚の熱融着部(77)を重ねてミシン目加工を行うと、ミシン目加工用の際に針が貫通することで2枚の熱融着部(77)が一体化し、熱融着部(77)の解離を防止することができ、これにより、ポイントシールの形成を不要にすることができる。
本発明では、胴部シート(60)の両端をサイドシールした後に、サイドシール(80)を胴部シート(60)に対抗するように一方に折り曲げ、折り癖を形成することが好ましい。折り癖の形成によって、パウチ容器に内容物を充填した後に、サイドシール(80)が胴部の外周に突出するのを防止することができる。なお、前記したミシン目は、折り癖が形成される予定個所に行うことが好ましい。
注出口(50)を上記パウチに取り付けるには、天面部の折込シート(70a)と胴部シート(60)との未シール部に、前記胴部シート(60)と前記形成線(I)とが当接し、前記折込シート(70)と前記形成線(II)とが当接するように挿入し、前記した所定形状のシールラインで固設すればよい。これにより、本発明の注出口付き円筒パウチを製造することができる。なお、図2などで示すように、熱融着部(77)の端部は、気密を損なわない範囲で切断してもよい。切断工程は、いずれの工程で行ってもよく、例えばエンボス加工の後、ミシン目加工(90)の後、折り癖形成の後などが好ましい。
本発明の注出口付き円筒パウチは、内容物の充填に伴い、上下の折込部(70)が開放され、胴部が自立可能な円筒形状となる。さらには、意匠性ならびに使用性を向上することができる。サイドシールに形成されたエンボスによって円筒胴部を把持する際にも、掌へのあたりが柔らかい。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
(実施例1)
厚さ12μmのPETフィルムと厚さ9μmのアルミニウム箔と厚さ15μmの未延伸ポリアミドフィルムと厚さ100μmのPEフィルムとをラミネート用接着剤で積層した、最内層に熱融着性樹脂層からなる積層フィルムを使用し、横(W)100mm、縦105mmの胴部シート2枚と、横(W)100mm、縦60mmの折込シート2枚とを調製した。
次いで、図18に示すように、2枚の胴部シート(60)の上下にそれぞれ底面部および天面部を構成する折込シート(70)を挿入した。底面部および天面部を構成する4枚シートを、胴部シート/折込シート/折込シート/胴部シートの順に重ね合わせ、天面部を構成する折込シートと折込シートとの間にヒートシール遮蔽板を装着し、注出口を固設しない3箇所の折込部(70b)を、25Sinθのシールラインを構成するように胴部シート(60)の上からヒートシールし、併せて胴部シート(60)の端部を幅6mmでヒートシールした。なお、図18において、Wは、胴部および折込シートの横幅100mmを示し、Laは胴部の長さ105mmを、Lbは折込シートの二つ折りした際の長さ30mmを示し、注出口(50)の挿入予定個所を破線(20)で示す。
次いで、胴部シート(60)の両端に形成した熱融着部に、切断端部から5mmの範囲に、ピッチ幅1mm、深さ0.5mmの直線からなるエンボスを形成した。
次いで、熱融着直後に、胴部シートの両端の接着部を上前の胴部シート側に倒し、折癖をつけた。
その後、図9に示す注出口を天面部を構成する折込シートと胴部シートとの開放部から注出口の挿入予定個所(20)に挿入した。なお、この注出口は、形成線(I)と形成線(II)が同一長で共に42mmであり、形成線(I)は、半径R=25mmの曲線で構成されている。また、接着部(20)は深さ22mmであり、幅は、正面視、38mmである。
この注出口を使用して、接着深さ(a)が、a=(1−d/2R)dとなるシールラインを形成しつつ形成線(I)が胴部シートと当接し、形成線(II)が折込シートと当接するように同じ幅でヒートシールし、注出口(50)のない個所は、前記底面部と同様に25Sinθのシールラインを形成するように天面部にヒートシールした。
次いで、図2に示すように、胴部シートと折込シートとの熱融着部の一部を三角に切り落とした。これにより、天面部および底面部の直径が50mmのエンボス加工付きの注出口付き円筒パウチが得られた。
(実施例2)
エンボスを形成しない以外は実施例1と同様に操作して注出口付き円筒パウチを製造した。
次いで、前記サイドシールの上下に延長される前記胴部シートと折込シートとの熱融着部に、熱融着部の端部から3mmの位置から、前記折り癖に沿って、ピッチ幅4mm、ミシン目の切り込み幅2mmのミシン目を長さ25mmで一本形成した。これにより、ミシン目加工付きの注出口付き円筒パウチが得られた。
(実施例3)
胴部シート(60)の端部をヒートシールする際に、切断端から1mmの範囲を未シールし、およびエンボス加工を行わない以外は、実施例1と同様に操作して、未シール端付きの注出口付き円筒パウチが得られた。
(実施例4)
実施例1と同様に操作して、注出口付き円筒パウチを製造した。
次いで、実施例2と同様にして、前記サイドシールの上下に延長される前記胴部シートと折込シートとの熱融着部に、熱融着部の端部から3mmの位置から、ピッチ幅4mm、ミシン目の切り込み幅2mmのミシン目を長さ25mmで一本形成した。これにより、エンボス加工およびミシン目加工付きの注出口付き円筒パウチが得られた。
本発明の注出口付き円筒パウチを説明する図であり、図1(a)は、内容物充填時の外観斜視図であり、図1(b)はその平面図である。 サイドシールにエンボス加工がなされている、本発明の注出口付き円筒パウチの平面図である。 本発明の注出口付き円筒パウチのサイドシールに形成されるエンボスを説明するものであり、エンボスが直線からなる場合のピッチ幅、深さ、サイドシール幅を説明する図である。 本発明の注出口付き円筒パウチの製造段階におけるパウチ本体の状態を説明する図である。 ミシン目加工がなされている、本発明の注出口付き円筒パウチの平面図である。 本発明の注出口付き円筒パウチにおいて、ミシン目加工におけるピッチ幅、カット長を説明する図である。 本発明で使用できる注出口付き円筒パウチを説明する平面図である。 中空筒状部(30)の下部に、平面視、舟形の接着部(20)を有する注出口(50)を固設する態様を示す図である。 本発明で使用できる注出口付き円筒パウチに好適に使用できる注出口の外観斜視図である。 図9に示す注出口を説明する図であり、それぞれ平面図(a)、左側面図(b)、正面図(c)、右側面図(d)、および底面図(e)である。 注出口の形成線(II)を構成する直線(IIa)と形成線(IIb)とを説明する図である。 本発明の注出口付き円筒パウチを製造する際の、折込シートのシールラインの算出方法を説明する図である。 本発明の注出口付き円筒パウチを製造する際の、折込シートの図12と異なるシールラインの算出方法を説明する図である。 注出口の形成線(I)と形成線(II)とによって構成される接着部幅dを説明する図である。 本発明の注出口付き円筒パウチを製造する際の、折込シートのシールラインの形状を説明する図である。図15(a)は注出口の正面図を、図15(b)はパウチのシールラインを説明するパウチ正面図である。 本発明の注出口付き円筒パウチを製造する際の、2枚の胴部シートと2枚の折込シートとを所定位置に重ねることを説明する図である。 注出口付き円筒パウチを製造する際の、ポイントシールを説明する図である。 実施例1の注出口付き円筒パウチを説明する図である。 従来のパウチの外観斜視図である。 従来のパウチ容器の平面図である。
符号の説明
10・・・注出口の中空部、
20・・・注出口の接着部、
30・・・注出口の筒状注出部(A)の中空筒状部、
31・・・中空筒状部に形成された螺旋、
50・・・注出口、
60・・・胴部シート、
70・・・折込シート、
70a・・・注出口が接着されるシートライン、
70b・・・注出口が接着されないシートライン、
70c・・・折込シートの折込線、
80・・・注出口付き円筒パウチの接着部、
100・・・注出口付き円筒パウチ

Claims (11)

  1. 2枚の胴部シートの上下に熱融着された折込シートによって天面部と底面部とが構成され、前記2枚の胴部シートの両端がサイドシールされて円筒胴部が形成され、前記天面部に注出口が固設された注出口付き円筒パウチであって、
    前記サイドシールは、エンボス加工がなされていることを特徴とする、注出口付き円筒パウチ。
  2. 前記エンボス加工は、直線、格子、ドットおよび波線からなる群から選択されるいずれか1以上の連続柄である、請求項1記載の注出口付き円筒パウチ。
  3. 前記エンボス加工は、パウチに水平に形成される直線または波線からなり、前記線はピッチ幅0.5〜2.0mm、深さ0.3〜1.5mmであることを特徴とする、請求項2記載の注出口付き円筒パウチ。
  4. 前記サイドシールの幅は、3〜25mmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の注出口付き円筒パウチ。
  5. 前記サイドシールは、サイドシール端部に未シール部を有すること特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の注出口付き円筒パウチ。
  6. 2枚の胴部シートの上下に熱融着された折込シートによって天面部と底面部とが構成され、前記2枚の胴部シートの両端がサイドシールされて円筒胴部が形成され、前記天面部に注出口が固設された注出口付き円筒パウチであって、
    前記サイドシールは、サイドシール端部に未シール部を有すること特徴とする、注出口付き円筒パウチ。
  7. 2枚の胴部シートの上下に熱融着された折込シートによって天面部と底面部とが構成され、前記2枚の胴部シートの両端がサイドシールされて円筒胴部が形成され、前記天面部に注出口が固設された注出口付き円筒パウチであって、
    前記サイドシールの上下に延長される前記胴部シートと折込シートとの熱融着部に、ミシン目加工がなされていることを特徴とする、注出口付き円筒パウチ。
  8. 前記注出口付き円筒パウチは、前記サイドシールが胴部シートに対抗するように折り癖が形成され、前記ミシン目は、前記折り癖の延長線上に形成されることを特徴とする、請求項7記載の注出口付き円筒パウチ。
  9. 前記サイドシールの上下に延長される前記胴部シートと折込シートとの熱融着部に、エンボス加工がなされていることを特徴とする、請求項7または8記載の注出口付き円筒パウチ。
  10. 前記サイドシールは、エンボス加工がなされていることを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の注出口付き円筒パウチ。
  11. 前記サイドシールは、サイドシール端部に未シール部を有すること特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載の注出口付き円筒パウチ。
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