JP2010078389A - 加速度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型で高感度の加速度センサを提供する。
【解決手段】短冊状の圧電基板11の両主面に主面電極15a,15bが配置された振動素子10と、振動素子10が振動するための空間を有し、振動素子10の一方端部または両端部が支持部材21により支持されて、支持部材21の近傍を屈曲点として振動可能な状態で収容された保護ケース1とを具備し、支持部材21が弾性体からなり、振動素子10の一方端部または両端部の支持部材21により挟持されている領域に、振動素子10の幅方向に延びた溝12が形成されている加速度センサである。支持部材21が弾性体であり、振動素子10の幅方向に延びた溝12が形成されており、屈曲点に加えて、溝12の部分でも振動素子10が撓むので、振動素子10の撓みによる歪みが生じる領域が増えることにより、発生する電荷が増加し、また、振動素子10の自由領域の長さを大きくしないので、小型で検出感度の高い加速度センサとすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は加速度センサに関し、特に小型で高感度の加速度センサに関するものである。
従来からハードディスクドライブ等の電子機器に外部から加わる衝撃や落下による加速度の検出等の用途に加速度センサが用いられており、短冊状の圧電基板の両主面に主面電極を形成した振動素子の端部の両主面を支持部材によって挟持したタイプの加速度センサが知られている。(例えば、特許文献1を参照。)
このような加速度センサにおいては、与えられた加速度により振動素子が撓むことによって圧電基板に歪みが生じ、圧電効果により発生した電荷によって圧電基板の両主面に形成した主面電極間に電位差が生じ、これを出力電圧として取り出すことによって加速度が検出される。
特開2000−321299号公報
しかしながら、上述したような従来の加速度センサにおいては、加速度の検出感度を向上させるためには振動素子の長さを長くするか、あるいは振動素子の幅および厚みを小さくする必要があった。例えば、圧電基板を2枚張り合わせたバイモルフ型の振動素子の一方端部を支持部材によって挟持した加速度センサに加速度による力Fが加わったときに発生する出力電圧Vは、圧電基板の圧電定数をDとし、振動素子の支持部材によって挟持されていない部分の長さ(自由領域の長さ)をLとし、振動素子の幅をWとし、振動素子の厚みをTとすると、V=(3/2)×D×L/(W×T)×Fとなり、振動素子の自由領域の長さLに比例し、振動素子の幅Wおよび厚みTに反比例する。よって、加速度センサの加速度の検出感度を向上させるためには振動素子の自由領域の長さLを大きくして振動素子の幅Wおよび厚みTを小さくする必要があるが、振動素子の自由領域の長さLの増大は加速度センサの大型化を招くという問題があった。
本発明は上記のような従来の技術における問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、小型で加速度の検出感度および信頼性が高い加速度センサを提供することにある。
本発明の加速度センサは、短冊状の圧電基板の両主面に主面電極が配置された振動素子と、該振動素子が振動するための空間を有し、前記振動素子の一方端部または両端部が支持部材により支持されて、該支持部材の近傍を屈曲点として振動可能な状態で収容された保護ケースとを具備する加速度センサであって、前記支持部材が弾性体からなり、前記振動素子の前記一方端部または両端部の前記支持部材により挟持されている領域に、前記振動素子の幅方向に延びた溝が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の加速度センサは、上記構成において、前記溝部に弾性体が充填されていることを特徴とするものである。
また、本発明の加速度センサは、上記構成において、前記屈曲点において、前記振動素子に該振動素子の幅方向に延びた第2の溝が形成されていることを特徴とするものである。
本発明の加速度センサは、短冊状の圧電基板の両主面に主面電極が配置された振動素子と、振動素子が振動するための空間を有し、振動素子の一方端部または両端部が支持部材により支持されて、支持部材の近傍を屈曲点として振動可能な状態で収容された保護ケースとを具備する加速度センサであって、支持部材が弾性体からなり、振動素子の一方端部または両端部の支持部材により挟持されている領域に、振動素子の幅方向に延びた溝が形成されている。ここでの屈曲点とは、振動素子において撓みが生じている部分と生じていない部分との境界であり、支持部材で挟持された部分の外縁に沿った直線状の領域である。このような本発明の加速度センサは、支持部材が弾性体であることから、また、振動素子の幅方向に延びた溝が形成されていることから、屈曲点における撓みに加えて溝の部分で振動素子が容易に撓むことが可能となり、振動素子の撓みによる歪みが生じる。よって、従来の加速度センサと比較して、圧電基板に歪みが生じる領域が増えることにより、発生する電荷が増加して出力電圧が増大し、加速度の検出感度を高くすることができる。また、振動素子の自由領域の長さを大きくしないので、加速度センサの小型化に有利である。
また、本発明の加速度センサは、上記構成において、振動素子の一方端部の支持部材により挟持されている領域に形成されている、振動素子の幅方向に延びた溝に弾性体が充填されている場合には、溝の部分で圧電基板に応力が過大に加わることを抑制できるので、溝の部分において圧電基板に応力によるクラックが入ることをより効果的に抑制して、信頼性を高めることができる。
また、本発明の加速度センサは、上記構成において、振動素子の屈曲点で振動素子に、その幅方向に延びた第2の溝が形成されている場合には、第2の溝に振動素子の屈曲点が位置することから、第2の溝つまり屈曲点において圧電基板がより撓みやすくなり、発生する電荷が増加し、加速度の検出感度をさらに高くすることができる。
以下に、本発明の加速度センサについて、振動素子の一方端部を支持部材により挟持した片端支持構造の加速度センサを例に、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の第1の加速度センサの実施の形態の一例を模式的に示す外観斜視図である。図2(a)は図1に示す加速度センサの外部端子41a,41bを取り除いた状態を模式的に示す正面図であり、図2(b)は図1のA−A線断面図であり、図2(c)は図1のB−B線断面図である。図3は図1に示す加速度センサに用いられる振動素子を模式的に示す外観斜視図である。図4は図3に示す振動素子の分解斜視図である。
本例の加速度センサは、圧電基板11に主面電極15a,15bが配置されてなる振動素子10が、長手方向における一方端の両主面を一対の支持部材21およびそれを介して保護ケース1を構成する一対の主面保護部材31によって挟持されて支持されることによって、片端支持構造の加速度センサとされている。
このような本例の加速度センサによれば、支持部材21が弾性体からなり、振動素子10の一方端部の支持部材21により挟持されている領域に、振動素子10の幅方向に延びた溝12が形成されており、支持部材21が弾性体であることから、振動素子10が一対の支持部材21によって挟持されている領域内においても撓みやすくなる。また、屈曲点に加えて、溝12においても振動素子10の撓みによる歪みが生じる。よって、従来の加速度センサと比較して、圧電基板11に歪みが生じる領域が増えることにより、発生する電荷が増加して出力電圧が増大し、加速度の検出感度を高くすることができる。また、振動素子10の自由領域の長さを大きくしないので、加速度センサの小型化に有効である。
本例の加速度センサは、図1および図2(a)〜(c)に示すように、振動素子10の長手方向における一方端の両主面のそれぞれに配置された一対の支持部材21と、長手方向における一方端および他方端の端面が振動素子10の長手方向における一方端および他方端の端面とそれぞれ同一平面上にあり、一対の支持部材21を介して振動素子10の両主面のそれぞれと間隔をあけて配置された、矩形状の一対の主面保護部材31とを有している。また、本例の加速度センサは、一対の主面保護部材31の長手方向における他方端の端面にそれぞれ配置された一対の端面スペーサ部材22と、端面スペーサ部材22を介して振動素子10および一対の主面保護部材31の長手方向における他方端の端面と間隔をあけて配置された端面保護部材32とを有している。さらに、本例の加速度センサは、振動素子10の長手方向における一方端の両側面ならびに一対の主面保護部材31および端面保護部材32および一対の支持部材21および一対の端面スペーサ部材22の両側面のそれぞれに配置された一対の環状の側面スペーサ部材23と、一対の側面スペーサ部材23を介して振動素子10,一対の主面保護部材31,端面保護部材32,一対の支持部材21および一対の端面スペーサ部材22の両側面のそれぞれと間隔をあけて配置された一対の側面保護部材33とを備えている。なお、振動素子10,一対の支持部材21,一対の主面保護部材31,一対の端面スペーサ部材22および端面保護部材32の両側面は、それぞれ同一平面上に位置している。
なお、上述したような主面保護部材31,側面保護部材33,端面保護部材32,側面スペーサ部材23および端面スペーサ部材22により、振動素子10を収納する保護ケース1が構成されている。
また、本例の加速度センサに用いられる振動素子10は、図3および図4に示すように、短冊状の一対の圧電基板11が厚み方向に積層され、両主面にそれぞれ主面電極15a,15bが配置された構造を有している。さらに、本例の加速度センサに用いられる振動素子10においては、一対の圧電基板11の互いに対向する側の主面にもそれぞれ主面電極15a,15bが配置されており、間に絶縁性接着剤19を介して厚み方向に積層されている。そして、それぞれの圧電基板11において、その両主面に形成された主面電極15a,15bは、圧電基板11を介して一部が互いに対向するように配置されている。また、主面電極15a,15bは、振動素子10の長手方向における一方端の端面において、互いに幅方向の逆側に引き出されており、図1に示す外部端子41a,41bにそれぞれ接続されている。
このような構造を有する本例の加速度センサは、振動素子10の主面に垂直な方向の成分を有する加速度が作用すると、振動素子10が一対の支持部材21によって挟持されて支持されている部分を支点として厚み方向に撓むことになり、圧電基板11に歪みが生じて圧電効果によって発生した電荷を主面電極15a,15bによって取り出すことができる。このようにして、作用した加速度に応じた電気信号を主面電極15a,15bにそれぞれ接続された外部端子41a,41bを通して外部へ出力することができるので、加速度センサとして機能する。
なお、加速度センサの回路基板等への実装に際して、振動素子10の主面が実装面と平行になるようにした場合には、実装面に垂直な方向の成分を有する加速度を検出することが可能となり、振動素子10の主面が実装面と垂直になるようにした場合には、実装面に平行かつ振動素子10の主面に垂直な方向の成分を有する加速度を検出することが可能となる。また、振動素子10が水平方向に対して傾斜するように固定された場合には、その垂直方向のみならず横方向からの衝撃も感知することが可能となる。具体的には、保護ケース1の実装面となる主面に対して垂直な面と振動素子10の主面とが成す角(鋭角になる側の角)を、用途に応じて20〜50°の範囲に設定する。
本例の加速度センサによれば、振動素子10の長手方向における一方端が、両主面のそれぞれに配置された一対の支持部材21およびそれを介して一対の主面保護部材31によって挟持されて支持された片端支持構造とされていることから、両端支持構造の加速度センサと比較して加速度による振動素子10の撓みが大きくなるため、加速度の検出感度が高い加速度センサを得ることができる。
本例の加速度センサにおいて、振動素子10を収納する保護ケース1は、上述の様に主面保護部材31,側面保護部材33,端面保護部材32,側面スペーサ部材23および端面スペーサ部材22により内部に振動素子10が振動するための空間を有して、直方体状に構成されている。
このような本例の加速度センサの保護ケース1を構成する一対の端面スペーサ部材22および一対の側面スペーサ部材23としては、各種セラミックスや合成樹脂等の絶縁性材料を用いることができるが、絶縁性の接着剤を用いることによって、製造工程を大幅に簡略化することができる。特に、炭素繊維やガラス繊維に樹脂を含浸させたプリプレグや、半硬化状態(Bステージ)を有する接着剤を用いることにより、振動素子10の周囲に所望の大きさの振動空間を形成することが容易になる。例えば、熱硬化型のエポキシ系接着剤を使用する場合には、接合すべき部材の一方の接着面に印刷法を用いて塗布した後に、50℃〜70℃程度の温度で1時間〜2時間程度保持して半硬化状態とし、接合すべき部材の他方を貼り合わせて必要に応じて部材間の間隔を調整した後に、100℃〜200℃程度の温度で1時間〜2時間程度保持して本硬化させればよい。
また、保護ケース1を構成する一対の主面保護部材31,端面保護部材32および一対の側面保護部材33は、一対の支持部材21,一対の端面スペーサ部材22および一対の側面スペーサ部材23の厚みによって決定される振動空間を振動素子10の周囲に確保して、振動素子10を保護する機能を有する。また、一対の主面保護部材31は、振動素子10の両主面を一対の支持部材21を介して支持する機能も併せて有しているため、一対の側面保護部材33および端面保護部材32よりも厚みを厚くするのが望ましい。これによって、振動素子10を確実に支持しつつ加速度センサをできるだけ小型化することができる。よって、一対の主面保護部材31の厚みは、例えば0.6mm〜0.8mm程度に設定され、一対の側面保護部材33および端面保護部材32の厚みは、例えば0.15mm〜0.2mm程度に設定される。
このような主面保護部材31,端面保護部材32および側面保護部材33としては、各種セラミックスや合成樹脂等の絶縁性材料を用いることができるが、絶縁性,耐湿性,耐熱性,接着性等に優れたエポキシ系の樹脂を使用することが望ましい。例えば、三井化学(株)製の「EPOX」(登録商標)等を好適に使用することができる。
外部端子41a,41bとしては、例えば、樹脂中に導電性フィラーを含有した導電性接着剤を使用できる。導電性接着剤に含有される導電性フィラーとしては、銀,銅等の導電性の良いものが望ましい。また、導電性接着剤における接着樹脂としては、圧電基板11の分極の消失を防止するために、300℃未満で硬化するものが望ましく、例えばエポキシ系樹脂等を好適に使用することができる。
本例の加速度センサにおいて、振動素子10を構成する圧電基板11は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸鉛等の圧電セラミック材料から成り、その形状は長さが1.5〜3.0mm、幅が0.4〜1.0mm、厚みが0.05〜0.2mmの短冊状とされ、このような短冊状の圧電基板11の一方主面の一方端部から0.2〜0.4mmの間隔を空けて、圧電基板11の幅方向全体に延び、その幅が0.2〜0.3mmであり、深さが20〜30μmである溝12が形成されており、それぞれ厚み方向に分極されている。
このような圧電基板11は、原料粉末にバインダを加えてプレスする方法を用いて、あるいは、原料粉末を水,分散剤と共にボールミルを用いて混合した後に乾燥し、バインダ,溶剤,可塑剤等を加えてドクターブレード法により成型する方法等によってシート状と成し、それを必要に応じて積層してプレスした後に、ダイシングソーにより圧電基板11の幅方向全体に延びる溝12を形成し、例えば、1100℃〜1400℃のピーク温度で数時間焼成して基板を形成した後に、厚み方向に、例えば60℃〜150℃の温度にて3kV/mm〜15kV/mmの電圧をかけて分極処理を施すことによって作製することができる。なお、溝12は圧電基板11の撓みを容易とするためのものである。そのため、溝12は圧電基板11の幅方向に延びて形成されている。
圧電基板11の両主面に被着された主面電極15a,15bは、材料としては、例えば金,銀,銅,クロム,ニッケル,錫,鉛,アルミニウム等の良導電性の金属から成り、その厚みは、例えば0.1μm〜3μm程度とされ、圧電基板11を介してその一部が互いに対向するように形成されている。このような主面電極15a,15bは、金属材料を従来周知の真空蒸着やスパッタリング法等によって圧電基板11の両主面に被着させるか、あるいは、上述した金属材料を含む所定の導体ペーストを従来周知の印刷法等によって所定パターンに塗布し、高温で焼き付けることにより被着,形成することができる。
圧電基板11を貼り合わせる絶縁性接着剤19は、例えば、ガラス布基材エポキシ樹脂,無機質ガラス,エポキシ樹脂等の絶縁材料を用いることができる。例えば、ガラス布基材エポキシ樹脂による接合では、ガラス繊維の間にエポキシ樹脂を含浸させたプリプレグ材を間に挟んで、2つの圧電基板11を上下に重ね合わせ、加圧しながら加熱することにより、エポキシ樹脂を所定の厚みに圧縮して硬化させる。また、無機質ガラスによる接合では、両主面に主面電極15a,15bが形成された一対の圧電基板11の間に、ガラスペーストを印刷塗布した後、重ね合わせ、荷重を加えながら焼成炉を用いて溶融一体化する。焼成炉では300〜700℃に加熱される。焼成の際は、真空炉の中で行なっておけば、ガラス中への気泡混入を抑制することができる。300℃以上の高温度で接合した場合には、圧電基板11の分極が減極するので、接合後に分極処理する必要がある。
支持部材21は弾性体であり、例えば、その弾性率が主面保護部材31の弾性率よりも小さいものとなることから、振動素子10が一対の支持部材21によって挟持されている領域内においても撓みやすくなり、一対の圧電基板11のそれぞれにおいて歪みが発生する領域が増加するので、加速度の検出感度を高くすることができる。
支持部材21の弾性率は10MPa〜10GPa程度が望ましく、1GPa〜10GPa程度が特に望ましい。よって、支持部材21の材料としては、例えば弾性率が6GPa程度のエポキシ系樹脂等が好適に用いられる。また、その厚みは20〜100μmとされ、幅方向は振動素子10の全体に渡って、長さ方向は振動素子10の一方端部から0.5〜1.0mmの範囲に渡って形成される。
このような支持部材21の形成に際しては、まず、圧電基板11となる2枚の圧電母基板が接合されたシートを準備し、シートの両主面の所定位置にスクリーン印刷で樹脂ペーストを印刷,硬化させる。必要に応じてスクリーン印刷を複数回重ねたり、厚み精度を出すために硬化した樹脂ペーストの表面を研磨してもよい。そして、硬化した樹脂ペーストの位置を確認しながら所定の長さの支持部材21と振動素子10が得られるようにダイシングソー等を用いて切断することによって、支持部材21が取着された振動素子10を得ることができる。
このようにして得られる振動素子10の形状は、例えば長さが3mmであり、幅が0.5mmであり、厚みが0.3mmであり、支持部材21によって挟持された支持領域の長さが1mmであり、支持部材21によって挟持されていない自由領域の長さ2mmとされる。なお、以後の説明において、振動素子10の一方端部(支持部材21によって挟持されている側の端部)を固定端と称し、他方端部を自由端と称することとする。
以上のように、溝12と弾性体からなる支持部材21とを合わせて用いることにより、加速度センサの検知感度を上げるのに効果的である。
図5(a)および(b)は、それぞれ本発明の加速度センサの実施の形態の他の例を、図1および図2の加速度センサの変形例として示すA−A線およびB−B線断面図である。図5(a)および(b)において、図1および図2と同様の部位には同様の符号を付している。
図5(a)および(b)に示す加速度センサは、支持部材21が弾性体からなり、振動素子10の一方端部の支持部材21により挟持されている領域に、振動素子10の幅方向に延びた溝12が形成されており、溝12が弾性体13で充填されている。
溝12に充填される弾性体13は、支持部材21と同程度の10MPa〜10GPa程度の弾性率を有する材料が望ましく、1GPa〜10GPa程度が特に望ましい。例えば、弾性率が6GPa程度のエポキシ樹脂等が好適に用いられる。
このような図5(a)および(b)に示すような加速度センサにおいては、溝12が弾性体13により充填されており、溝12の部分で圧電基板11に応力が過大に加わることを抑制できるので、溝12の部分において圧電基板11に応力によるクラックが入ることをより効果的に抑制して、信頼性を高めることができる。
図6(a)および(b)は、それぞれ本発明の加速度センサの実施の形態の他の例を図1および図2の加速度センサの変形例として示すA−A線およびB−B線断面図である。図6(a)および(b)において、図1および図2と同様の部位には同様の符号を付している。
図6(a)および(b)に示す加速度センサは、支持部材21が弾性体からなり、振動素子10の一方端部の支持部材21により挟持されている領域に、振動素子10の幅方向に延びた溝12が形成されており、屈曲点において振動素子10に振動素子10の幅方向に延びた第2の溝14が形成されている。第2の溝14に振動素子10の屈曲点が位置することから、第2の溝14に沿って圧電基板11がより撓みやすくなり、振動素子10が屈曲点でより大きく撓む。
なお、本発明は上述した実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更,改良が可能である。
例えば、振動素子10の一方端部に支持部材21により挟持されている領域に、振動素子10の幅方向に延びて形成されている溝12は、図7(a)に示すように、振動素子10の幅方向の一部に形成されていてもよいし、図7(b)または(c)に示すように、振動素子10の幅方向に複数形成されていてもよい。
また、振動素子10の一方端部に支持部材21により挟持されている領域に、振動素子10の幅方向に延びて形成されている溝12は、図8に示すように、溝12の断面形状が半円状の形状となっていてもよい。なお、溝12を断面形状が半円状の形状とする場合は、溝12内に角部がないことから応力が集中する部分がなくなるので、クラックの発生をより効果的に防ぐことができる。
また、上述した振動素子10は、全て振動素子10の一方端部を支持部材21により挟持する片端支持構造の加速度センサであったが、振動素子10が両端部を支持部材21により挟持する両端支持構造の加速度センサとしてもよい。
次に、本発明の加速度センサの具体例について、図1および図2(a)〜(c)に示した実施の形態の一例の加速度センサを例にとって説明する。
まず、チタン酸ジルコン酸鉛の原料粉末にバインダを加えてプレス成形し、1200℃のピーク温度で焼成して、圧電体のブロックを得た。
次に、この圧電体のブロックをワイヤーソーを用いてスライスし、さらにラップ機を用いて両面をラップ研磨することによって、分割されて圧電基板11となる複数の素子領域を有する圧電母基板を作製した。圧電母基板の厚みは100μmとした。なお、個片の圧電基板11となったときに、圧電基板11の一方端部から0.2mmの間隔を空けて、圧電基板11の幅方向全体に延び、その幅が0.25mmであり、深さが20μmである溝12が形成されるように、ダイシングソーを用いて圧電母基板に溝を形成した。
次に、パターニングされて電荷検出電極15a,15bとなる金属薄膜を、スパッタ装置を用いて圧電母基板の両主面に形成した。それぞれの金属薄膜はクロムと銀との2層構造とし、クロム薄膜を0.3μmの厚みで形成した後に、その上に銀薄膜を0.3μmの厚みで形成した。
次に、両主面に金属薄膜が形成された圧電母基板を分極槽に投入し、300Vの電圧を10秒間印加して、圧電母基板を厚み方向に分極処理した。
次に、スクリーン印刷法を用いて金属薄膜の表面にレジストパターンを形成した後に、エッチング液に浸漬して金属薄膜のパターニングを行ない、その後、トルエンに浸漬してレジストを除去することによって、圧電母基板の各素子領域の両主面に電荷検出電極15a,15bを形成した。
次に、両主面の各素子領域に電荷検出電極15a,15bが形成された2枚の圧電母基板を真空オーブンに投入して、両者の間にガラス布基材エポキシ樹脂のプリプレグを介在させて貼り合わせ、荷重を加えながら180℃の温度で2時間保持して接合した。なお、プリプレグの厚みは0.1mm程度になるようにし、2枚の圧電母基板の分極の向きが互いに逆向きになるようにして貼り合わせた。
次に、圧電母基板をダイシングソーを用いて各素子領域の境界に沿って切断して個片に分割し、図3および図4に示すような振動素子10を複数個同時に得た。なお、振動素子10の形状は、長さが3mmで、幅が0.5mmで、厚みが0.3mmの矩形平板状とした。
次に、振動素子10の長手方向における一方端の端部から1mmの範囲の両主面に、支持部材21となるエポキシ樹脂を塗布し、60℃の温度で1時間程度保持して半硬化状態にした。なお、一対の支持部材21の厚みはそれぞれ100μmに設定し、その材料として硬化後の支持部材の弾性率が6GPaとなるエポキシ樹脂を用いた。
次に、長さおよび幅が振動素子10と同じで、厚みが0.6mmの矩形平板状である一対の主面保護部材31を、長手方向における両端の端面が振動素子10の長手方向における両端の端面と同一平面上に位置し、半硬化状態の一対の支持部材21を介して振動素子10の両主面と間隔をあけて対向するように貼付し、150℃の温度で1時間保持して支持部材21を本硬化させることによって固定した。
次に、一対の主面保護部材31の長手方向における他方端部に、一対の端面スペーサ部材22となるエポキシ樹脂を塗布し、60℃の温度で1時間程度保持して半硬化状態にした。なお、一対の端面スペーサ部材22の厚みはそれぞれ50μmに設定した。
次に、半硬化状態の一対の端面スペーサ部材22を介して一対の主面保護部材31の長手方向における他方端および振動素子10の長手方向における他方端の端面と間隔をあけて対向するように端面保護部材32を貼付し、150℃の温度で1時間保持して一対の端面スペーサ部材22を硬化させることによって固定した。なお、端面保護部材32の形状は、長さが1.7mmで、幅が0.5mmで、厚みが0.2mmの矩形平板状とした。また、振動素子10,一対の支持部材21,一対の主面保護部材31,一対の端面スペーサ部材22および端面保護部材32の両側面が、それぞれ同一面上に位置するようにした。
次に、振動素子10の長手方向における一方端の両側面ならびに一対の主面保護部材31および端面保護部材32および一対の支持部材21および一対の端面スペーサ部材22の両側面のそれぞれに、一対の側面スペーサ部材23となるエポキシ樹脂を環状に塗布し、60℃の温度で1時間程度保持して半硬化状態にした。なお、一対の側面スペーサ部材23の厚みはそれぞれ50μmに設定した。
次に、半硬化状態の一対の側面スペーサ部材23を介して、振動素子10,一対の主面保護部材31,端面保護部材32,一対の支持部材21および一対の端面スペーサ部材22と間隔をあけて対向するように一対の側面保護部材33を貼付し、150℃の温度で1時間保持して一対の側面スペーサ部材23を本硬化させることによって固定した。なお、一対の側面保護部材33の形状は、それぞれ長さが3.25mmで、幅が1.7mmで、厚みが0.2mmの矩形平板状とした。
次に、加速度センサの長手方向における一方端の端面において、端面に引き出された電荷検出電極15a,15bとそれぞれ接続するように、一対の外部端子41a,41bとなる導電性樹脂を塗布し、150℃の温度で1時間保持して硬化させることにより、一対の外部端子41a,41bを形成して加速度センサを完成させた。なお、導電性樹脂としては、導電性フィラーとして銀粒子を含んだエポキシ樹脂系の導電性接着剤を用いた。
このようにして得られた加速度センサに力が加わったときに発生する出力電圧は、溝12を形成していない従来の加速度センサに比べて25%高くなった。
このように、振動素子10を構成する圧電基板11に溝部12を形成し、振動素子10を挟持する支持部材21に弾性体を用いたことにより、振動素子10の長さを長くすることなく検知感度の向上を図ることができた。
したがって、このようにして得られた本発明の加速度センサは、小型で加速度の検出感度が高い優れた加速度センサであった。
本発明の加速度センサの実施の形態の一例を模式的に示す外観斜視図である。 (a)は図1に示す加速度センサの外部端子41a,41bを取り除いた状態を模式的に示す正面図であり、(b)は図1のA−A線断面図であり、(c)は図1のB−B線断面図である。 図1に示す加速度センサに用いられる振動素子を模式的に示す外観斜視図である。 図3に示す振動素子の分解斜視図である。 (a)は本発明の加速度センサの実施の形態の他の例を示すA−A線断面図であり、(b)は本発明の加速度センサの実施の形態の他の例を示すB−B線断面図である。 (a)は本発明の加速度センサの実施の形態の他の例を示すA−A線断面図であり、(b)は本発明の加速度センサの実施の形態の他の例を示すB−B線断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ本発明の実施の形態の他の例を示すB−B線断面図である。 本発明の実施の形態の他の例を示すA−A線断面図である。
符号の説明
1・・・・保護ケース
10・・・・振動素子
11・・・・圧電基板
12・・・・溝
13・・・・弾性体
14・・・・第2の溝
15a,15b・・・・主面電極
21・・・・支持部材
22・・・・端面スペーサ部材
23・・・・側面スペーサ部材
31・・・・主面保護部材
32・・・・端面保護部材
33・・・・側面保護部材
41a,41b・・・・外部端子

Claims (3)

  1. 短冊状の圧電基板の両主面に主面電極が配置された振動素子と、該振動素子が振動するための空間を有し、前記振動素子の一方端部または両端部が支持部材により支持されて、該支持部材の近傍を屈曲点として振動可能な状態で収容された保護ケースとを具備する加速度センサであって、
    前記支持部材が弾性体からなり、前記振動素子の前記一方端部または両端部の前記支持部材により挟持されている領域に、前記振動素子の幅方向に延びた溝が形成されていることを特徴とする加速度センサ。
  2. 前記溝に弾性体が充填されていることを特徴とする請求項1記載の加速度センサ。
  3. 前記屈曲点において、前記振動素子に該振動素子の幅方向に延びた第2の溝が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の加速度センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111983256A (zh) * 2019-05-22 2020-11-24 爱睦威株式会社 加速度传感器核心单元和防止载置加速度传感器的基板挠曲的方法

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