JP2010076516A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】前席側の空調ユニットと後席側の暖房ユニットとが同時に作動している場合に、前席の乗員の快適性を確保すると共にフロントウインドウの曇りを防止すること。
【解決手段】車室内空間のうち、前席側空間に空調空気を吹き出す前部吹出部113を有する空調ユニット110と、車室内の実室温が目標室温に近づくように空調ユニット110を制御する空調制御部130と、車室内空間のうち、後席側空間の暖房強度を乗員が設定可能な暖房強度設定部220と、暖房強度設定部220により設定された暖房強度に応じて、後席側空間に暖気を吹き出す後部吹出部213を有する暖房ユニット210と、を備えた車両用空調装置Sにおいて、空調制御部130は、暖房ユニット210が作動中の場合、暖房強度設定部220により設定された暖房強度が強い程、空調ユニット110の暖房強度が強くなるように空調ユニット110の制御内容を補正することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車室内の空調を行う車両用空調装置に関する。
車両用空調装置として、例えば、ミニバンタイプ等のように、車両前後方向にサイズが大きい車両においては、前席側にオート式の空調ユニット、後席側にマニュアル式の暖房ユニットを設けている場合がある。このような車両では、暖房ユニットがマニュアル式であるため、空調ユニットで設定された目標車室温度とは無関係に後席側だけでなく前席側の温度も高まってしまう。このため、前席側の乗員の快適性を害する場合がある。この問題を解決するため、例えば、特許文献1では、空調ユニットの作動中にマニュアル式の暖房ユニットを作動させても、空調ユニットの目標吹出温度を低く補正することにより、車室温度が予め設定された目標車室温度を維持するように制御する技術が開示されている。
特許第3933005号
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、空調ユニットの作動中にマニュアル式の暖房ユニットを作動させた場合には、暖房ユニットによって目標車室温度よりも高くなった車室内温度を目標車室温度に戻すため、目標車室温度よりも低い温度の空調空気が、前席の乗員に向けて直接吹き出されることになる。このため、前席の乗員に冷風が吹き付けることとなり、前席の乗員の快適性を確保できない。また、特に冬季には、フロントガラスの曇りを除去又は防止するため、この空調空気を直接フロントガラスに向けて吹き出すことを行うが、空調空気の温度が低くなると除去性能が低下してしまう可能性がある。
従って、本発明の目的は、前席側の空調ユニットと後席側の暖房ユニットとが同時に作動している場合に、前席の乗員の快適性を確保すると共にフロントウインドウの曇りを防止することにある。
上記課題を解決するため、本発明においては、車室内空間のうち、前席側空間に空調空気を吹き出す前部吹出部を有する空調手段と、車室内の実室温が目標室温に近づくように前記空調手段を制御する制御手段と、車室内空間のうち、後席側空間の暖房強度を乗員が設定可能な暖房強度設定手段と、前記暖房強度設定手段により設定された暖房強度に応じて、前記後席側空間に暖気を吹き出す後部吹出部を有する暖房手段と、を備えた車両用空調装置において、前記制御手段は、前記暖房手段が作動中の場合、前記暖房強度設定手段により設定された暖房強度が強い程、前記空調手段の暖房強度が強くなるように前記空調手段の制御内容を補正することを特徴とする車両用空調装置が提供される。
本発明によれば、前記制御手段は、前記暖房手段が作動中の場合、前記暖房強度設定手段により設定された暖房強度が強い程、前記空調手段の暖房強度が強くなるように前記空調手段の制御内容を補正するため、温度の低い空調空気が前席の乗員に直接吹き付けることがなく乗員の快適性を確保することができる。また、フロントウインドウに前記空調空気を吹き出している場合には、温度の低い空調空気が吹き付けることによりフロントウインドウが曇る現象を防止することができる。
また、本発明においては、車室内及び車室外の気温を検出する気温検出手段と、前記気温検出手段により検出された気温及び前記暖房強度設定手段により設定された暖房強度に応じて、車室内の温度上昇量を推定する推定手段と、を更に備え、前記制御手段は、前記暖房強度設定手段により設定された暖房強度が予め定めた第1閾値以上であって、前記推定手段が推定した前記温度上昇量が予め定めた第2閾値以上の場合に、前記補正を行う構成であってもよい。この構成によれば、前記目標室温を可能な限り維持しながら、前席の乗員の快適性が害される空調空気が前記前部吹出部から吹き出されることを抑制することができる。
また、本発明においては、前記前部吹出部は、フロントウインドウ内面に前記空調空気を吹き出す第1吹出口と、前記前席の乗員の足元に前記空調空気を吹き出す第2吹出口と、を備え、前記空調手段は、前記第1及び第2吹出口から前記空調空気を吹き出す第1モードと、前記第1吹出口のみから前記空調空気を吹き出す第2モードと、を少なくとも含む複数の動作モードで動作可能であり、前記制御手段は、前記空調手段が前記第1モード又は前記第2モードで動作している場合に、前記補正を行う構成であってもよい。この構成によれば、前記空調手段が前記第1モード又は前記第2モードで動作している場合に、前記補正を行うため、前記目標室温を可能な限り維持しながら、前記フロントウインドウの曇りを確実に防止することができる。
本発明によれば、前席側の空調ユニットと後席側の暖房ユニットとが同時に作動している場合に、前席の乗員の快適性を確保すると共にフロントウインドウの曇りを防止することができる。
以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で以下の実施形態を修正又は変形したものに適用可能である。
[全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る車両の側面図である。図2において、(a)は図1のA方向から見た矢視図であり、(b)は暖房強度設定部220を示す図であり、(c)は暖房ユニット210の構成を概念的に示す図である。図3は、本発明の一実施形態に係る空調ユニット110の構成を概念的に示す図である。図4において、(a)は加熱媒体W1の循環経路を示す図であり、(b)は冷却媒体W2の循環経路を示す図である。図5は、空調制御部130の機能的構成を示すブロック図である。
本実施形態では、車両前後方向の長さが長い車両(例えば、ミニバンタイプ)を想定しており、車室内には、車両前後方向に並んで3列のシートS1、S2、S3が配設される。シートS1は、運転席及び助手席である。ダッシュボードDBの車両前後方向前方には、エンジンルームERが形成される。
エンジンルームER内には、エンジンEGやトルクコンバータTC等が搭載される。エンジンEGは、種々のセンサから取得される情報に基づいて、エンジン制御部10によって制御される。エンジン制御部10は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有するエンジンコントロールユニット(ECU)である。エンジン制御部10は、例えば、車両が予め定められた条件を満たす場合にエンジンEGをアイドリングストップさせる。
また、車両には、車室内の空調を行う車両用空調装置Sが配設される。
[車両用空調装置Sの構成]
車両用空調装置Sは、車室内空間のうち、前席側空間に空調空気を吹き出す前部吹出部113を有する空調ユニット110と、車室内及び車室外の空調環境を検出する空調環境検出部120と、車室内の実室温が目標室温に近づくように空調ユニット110を制御する空調制御部130とを備える。
空調ユニット110は、ダッシュボードDBの車両前後方向前方に設けられる。空調ユニット110は、前部吹出部113に連通した空気通路D1と、車室内又は車室外の空気を圧送する送風機111と、送風機111により圧送される空気を冷却する冷却部112bと、送風機111により圧送される空気を加熱する加熱部112aと、前部吹出部113から吹き出される空調空気の、冷却部112bにより冷却された空気と、加熱部112aにより加熱された空気との混合割合を調整するエアミックスドア114と、エアミックスドア114を駆動するモータ115とを備える。また、空調ユニット110は、加熱部112aに加熱媒体W1を供給する加熱媒体供給部112eと、冷却部112bに冷却媒体W2を供給する冷却媒体供給部112fとを備える。
送風機111は、空気通路D1に設けられる。また、送風機111は、車室内から取り込んだ内気を圧送するモードと、車室外から取り込んだ外気を圧送するモードとを切替弁B1を切り替えることにより選択可能である。
冷却部112bは、空気通路D1内において、送風機111の送風方向の下流側に設けられる。また、冷却部112bは、冷却用熱交換器で構成され、この冷却用熱交換器には、冷却媒体供給部112fによってエンジンEGの駆動力を用いることにより冷却媒体W2が供給される。
加熱部112aは、空気通路D1内において、冷却部112bに対して、送風機111の送風方向の下流側に設けられる。また、加熱部112aは、加熱用熱交換器で構成され、この加熱用熱交換器には、加熱媒体供給部112eによって加熱媒体W1が供給される。
加熱媒体供給部112eは、エンジンEGから熱を奪って高温となった冷却水を加熱媒体W1として加熱部112aに供給し、加熱部112aで熱を奪われて低温となった冷却水を再びエンジンEGに戻すウォーターポンプH1と、エンジンEGから熱を奪って高温となった冷却水を冷却するラジエータH2とを有する。
ウォーターポンプH1は、本実施形態では、モータを作動させることにより、冷却水を強制的に循環させる。ラジエータH2は、エンジンEGの車両前後方向前方であって、後述のコンデンサC2の車両前後方向後方のエンジンルームER内に配設され、フロントグリルから取り入れた走行風に加えて、エンジンEGの駆動力を用いて作動するファンF1によって冷却される。
冷却媒体供給部112fは、冷却部112bで空気の熱を奪って気化した低温・低圧の冷媒ガスを吸入圧縮して高温・高圧のガス冷媒とするコンプレッサC1と、コンプレッサC1からの高温・高圧のガス冷媒を冷却して凝縮液化して冷却部112bに供給するコンデンサC2とを有する。
コンプレッサC1には、その出力軸にプーリP1が固定されており、そのプーリP1とエンジンEGのクランクシャフトCSに固定されたプーリP2との間でベルトB1が巻き回されている。これにより、エンジンEGの駆動力がコンプレッサC1に伝達される。コンデンサC2は、本実施形態では、ラジエータH2の車両前後方向前方のエンジンルームER内に配設され、走行風によって冷却される。
従って、エンジン制御部10によってエンジンEGが停止されている場合には、クランクシャフトCSが回転しないため、コンプレッサC1が作動せず、冷却媒体W2の供給が停止されることとなる。なお、ウォーターポンプH1は、本実施形態では、モータにより駆動するものとしたが、コンプレッサC1と同様に、エンジンEGの駆動力を用いて作動する構成としてもよい。また、ウォーターポンプH1をエンジンEGの駆動力を用いて作動させ、コンプレッサC1をモータによって作動させる構成であってもよい。
エアミックスドア114及びモータ115は、空気通路D1内において、冷却部112bと加熱部112aとの間に設けられる。すなわち、エアミックスドア114は、冷却部112bで冷却された空気が加熱部112aを通過する割合を規定する。モータ115は、回動軸115cを有し、その回動軸115cにエアミックスドア114が固定される。モータ115には、例えば、ステッピングモータやサーボモータ、ポテンショ式モータ等のように回転角度を制御可能であるモータを用いることができる。
前部吹出部113は、フロントウインドウFWの内面に空調空気を吹き出す吹出口113a(第1吹出口)と、シートS1(前席)の乗員に向けて空調空気を吹き出す吹出口113bとを含む。吹出口113bは、シートS1(前席)に着座する乗員の顔面に向けて空調空気を吹き出す吹出口113b’と、シートS1(前席)に着座する乗員の足元に向けて空調空気を吹き出す吹出口113b”(第2吹出口)とを含む。
吹出口113aは、フロントウインドウFWの曇りを除去又は防止するデフロスタモードに用いられる。吹出口113b’、113b”は、フェイスモード、フットモードにそれぞれ用いられる。空調ユニット110は、吹出口113a、113bから空調空気を吹き出す第1モードと、吹出口113aのみから空調空気を吹き出す第2モードを含む複数の動作モードで動作可能である。
空調環境検出部120は、車室温度Trを検出する内気温度検出センサ121(気温検出手段)、外気温度Tambを検出する外気温度検出センサ122(気温検出手段)、加熱部112aで加熱された加熱空気の温度を検出する加熱空気温度検出センサ123と、冷却部112bで冷却された冷却空気の温度を検出する冷却空気温度検出センサ124と、日射量を検出する日射量検出センサ125とを有する。
内気温度検出センサ121は、ダッシュボードDBに設けられ、前席側の車室温度を検出する。加熱空気温度検出センサ123は、加熱部112aの送風方向に対する下流側に設けられ、冷却空気温度検出センサ124は、冷却部112bの送風方向に対する下流側に設けられる。加熱空気温度検出センサ123及び冷却空気温度検出センサ124は、加熱空気又は冷却空気の温度を常時検出している。しかし、加熱空気温度検出センサ123及び冷却空気温度検出センサ124は、アイドリングストップ機能によってエンジンEGが停止している間だけ検出するようにしても構わない。
また、加熱空気温度検出センサ123は、加熱部112aで加熱された加熱空気の温度を検出するものとしたが、加熱媒体W1の温度を検出するものとしてもよい。同様に、冷却空気温度検出センサ124は、冷却部112bで冷却された冷却空気の温度を検出するものとしたが、冷却媒体W2の温度を検出するものとしてもよい。
空調制御部130は、例えば、CPU、ROM、RAM等を有する車載コンピュータである。空調制御部130は、暖房ユニット210が作動中の場合、暖房強度設定部220により設定された暖房強度が強い程、空調ユニット110の暖房強度が強くなるように空調ユニット110の制御内容を補正する。暖房強度は、例えば、送風機111の送風能力やエアミックスドア114の開度に応じた加熱部112aの加熱能力によって規定される。
すなわち、空調制御部130には、空調環境検出部120としての種々のセンサが接続されている。空調制御部130は、これらのセンサから入力される情報に基づいて、送風機111の電圧Vやエアミックスドア114の開度、すなわち、モータ115の回転角度Rを制御する。
また、空調制御部130は、本実施形態では、内気温度検出センサ121、外気温度検出センサ122により検出された気温及び暖房強度設定部220により設定された暖房強度に応じて、車室内の温度上昇量を推定する推定部131としての機能を有することとする。なお、空調制御部130の具体的な制御手順については後述する。
また、車両用空調装置Sは、車室内空間のうち、後席側空間の暖房強度を乗員が設定可能な暖房強度設定部220と、暖房強度設定部220により設定された暖房強度に応じて、後席側空間に暖気を吹き出す後部吹出部213を有する暖房ユニット210とを備える。
暖房ユニット210は、後部吹出部213に連通した空気通路D2と、車室内の空気を圧送する送風機211と、送風機211により圧送される空気を加熱する加熱部212とを有する。
送風機211及び加熱部212は、空気通路D2内において、運転席及び助手席の上下方向下方に設けられる。加熱部212は、加熱用熱交換器で構成され、この加熱用熱交換器には、図4(a)で示すように、加熱媒体供給部112eによって空調ユニット110の加熱部112aに供給される加熱媒体W1と同じ加熱媒体が供給される。
後部吹出部213は、シートS1の上下方向下方に配設され、シートS2の乗員の足元に温風を吹き出す吹出口213aと、シートS2の上下方向下方に配設され、シートS3の乗員の足元に温風を吹き出す吹出口213bとを含む。
暖房強度設定部220は、ルーフ部R2の車室側に配設され、送風機211の送風能力をユーザが設定可能である。すなわち、送風能力は、本実施形態では送風強度であり、図2(b)で示すように、「OFF・1・2・3」の4段階に設定することができる。更に、ユーザは、後席の乗員の足元に空調空気を吹き出すモード(フットモード)と、後席の乗員の顔面周辺に空調空気を吹き出すモード(フェイスモード)とに設定可能である。なお、これらのフットモードとフェイスモードとを同時に設定することも可能である。
また、暖房強度設定部220は、本実施形態では、送風機211の送風能力を設定可能であるものとしたが、加熱部212の加熱能力をユーザが設定可能としてもよい。
[空調制御部130の制御について]
図6は、空調制御部130の制御手順を示す図である。まず、ステップS101において、各種のセンサで検出された情報を読み込む。具体的には、車室温度Tr、外気温度Tamb、日射量Sun、冷却空気温度Te、加熱空気温度Tw、乗員によって設定された空調ユニット110の設定温度Tsetを読み込む。
次に、ステップS102において、目標車室温度Ttargetを(式1)を用いて算出する。なお、(式1)のfは、演算式であることを示す。
Ttarget=f(Tamb,Sun,Tset)・・・(式1)
次に、ステップS103において、暖房ユニット210が起動中であるか否かを判定する。ステップS103で暖房ユニット210が起動中であると判定された場合には、ステップS104において、目標車室温度Ttargetを補正する処理を行う。なお、目標車室温度補正処理の詳細については後述する。一方、ステップS103で暖房ユニット210が起動中ではないと判定された場合には、目標車室温度Ttargetを補正することはせず、ステップS105に進む。
ステップS105では、車室温度Trが目標車室温度Ttargetと同値となる空調ユニット110の暖房能力Qfrontを算出する。次に、ステップS106では、ステップS105で算出された空調ユニット110の暖房能力Qfrontに基づいて、空調ユニット110の風量及び空調空気の温度を算出する。
次に、ステップS107では、ステップS106で算出された空調ユニット110の送風機111の風量及び空調空気の温度に基づいて、送風機111の電圧及びエアミックスドア114の開度(すなわち、モータ115の回転角度)を算出する。最後に、ステップS107で算出された電圧及び開度に基づいて、送風機111の電圧とエアミックスドア114の開度を制御して一連の処理を終了する。
[目標車室温度補正処理(ステップS104)の詳細について]
図7は、目標車室温度補正処理(ステップS104)の詳細な制御手順を示す図である。
まず、ステップS104aにおいて、暖房ユニット210の送風機211の風量Vrearを取得する。すなわち、4段階の風量のうち、ユーザによって設定された風量レベルに関する情報を取得する。
次に、ステップS104bにおいて、送風機211の風量Vrearが閾値th1(第1閾値)以上であるか否かを判定する。ステップS104bで風量Vrearが閾値th1よりも小さい(Vrear<th1)と判定された場合には、目標車室温度の補正は行わずにステップS104の処理を終了する。一方、ステップS104bで風量Vrearが閾値th1以上である(Vrear>=th1)と判定された場合には、ステップS104cにおいて、暖房ユニット210の暖房能力Qrearを(式2)を用いて算出する。なお、(式2)のfは、演算式であることを示す。
Qrear=f(Vrear,Tr,Tw)・・・(式2)
次に、ステップS104dにおいて、ステップS104cで算出された暖房ユニット210の暖房能力Qrearに応じた車室温度Trの変化量ΔTrを算出する。そして、ステップS104eにおいて、車室温度Trの変化量ΔTrが閾値th2(第2閾値)以上であるか否かを判定する。ステップS104eで変化量ΔTrが閾値th2よりも小さい(ΔTr<th2)と判定された場合には、目標車室温度の補正は行わずにステップS104の処理を終了する。一方、ステップS104eで変化量ΔTrが閾値th2以上である(ΔTr>=th2)と判定された場合には、ステップS104fにおいて、目標車室温度TtargetにΔTrを(式3)のように加算する補正を行う。
Ttarget=Ttarget+ΔTr・・・(式3)
すなわち、空調制御部130は、暖房強度設定部220により設定された暖房強度が予め定めた閾値th1以上であって、推定部131が推定した変化量ΔTr(温度上昇量)が予め定めた閾値th2以上の場合に上述の補正を行う。このような条件を満たした場合にだけ補正を行うことにより、予め設定された温度を可能な限り維持しながら、フロントウインドウFWの曇りを防止することができる。
このように、所定の条件を満たした場合には、目標車室温度Ttargetが補正され、補正された目標車室温度Ttargetに基づいて、空調ユニット110の暖房能力Qfrontを算出する。従って、空調制御部130は、ユーザによって暖房強度設定部220で設定された暖房ユニット210の暖房能力Qrearが大きいほど、空調ユニット110の暖房能力Qfrontを上昇させる。つまり、空調ユニット110の送風機111の送風能力(風量)を増加させ、また、空調空気の温度を上昇させる。
以上述べた通り、本実施形態によれば、前席側の空調ユニット110と後席側の暖房ユニット210とが同時に作動している場合に、比較的温度の低い空調空気を前席の乗員に向けて直接吹き付けることが防止されるため、前席の乗員の快適性を確保することができる。また、このような空調空気がフロントウインドウFWに対して吹き付けることが防止されるため、デフロスタ性能の低下を抑制することができる。
なお、空調制御部130は、前部吹出部113のいずれの吹出口113a、113bから空調空気が吹き出されている場合であっても、上述の補正処理を行うこととしたが、吹出口113aから空調空気が吹き出されている場合にだけ上述の補正処理を行うようにしてもよい。すなわち、空調制御部130は、吹出口113a、113b”から空調空気を吹き出す第1モード、吹出口113aのみから空調空気を吹き出す第2モードのいずれかにおいて、上述の補正を行う構成であってもよい。吹出口113aから空調空気が吹き出されている場合は、フロントウインドウFWの曇りを除去又は防止する目的で用いられるため、フロントウインドウFWに急激に温度の低い空調空気が吹き出されると、曇りが除去できないばかりでなく、逆に曇ってしまう可能性があるためである。
[変形例]
[第1の実施形態の変形例]
なお、上述の実施形態では、空調ユニット110は、運転席側と助手席側との間で同じ温度の空調空気を供給する構成としたが、図8で示すように、運転席側と助手席側との間で異なる温度の空調空気を供給可能である構成としてもよい。図8は、一実施形態の変形例に係る空調ユニット310を概念的に示す図である。
エアミックスドア114は、運転席側に供給する空調空気における加熱空気と冷却空気との混合割合を調整するエアミックスドア114aと、助手席側に供給する空調空気における加熱空気と冷却空気との混合割合を調整するエアミックスドア114bとを含む。
モータ115は、エアミックスドア114aを作動するモータ115aと、エアミックスドア114bを作動するモータ115bとを含む。
エアミックスドア114の送風方向に対する上流側には、冷却部112bがダクトの幅全域に渡って配設され、エアミックスドア114の送風方向に対する下流側には、加熱部112aがダクトの幅全域に渡って配設される。また、加熱部112aの送風方向に対する下流側には、上述のフェイスモードやフットモード等の吹き出しモードを選択するためのモードダンパ116が設けられる。モードダンパ116は、ユーザの操作に応じて駆動するモータ117によって作動する。
空調制御部130は、エアミックスドア114a、114bのモータ115a、115bを独立して制御する。これにより、運転席と助手席とで設定温度Tsetを変えることで、運転席と助手席との間で異なる温度の空調空気を供給することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る車両の側面図である。 (a)は図1のA方向から見た矢視図であり、(b)は暖房強度設定部220を示す図であり、(c)は暖房ユニット210の構成を概念的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る空調ユニット110の構成を概念的に示す図である。 (a)は加熱媒体W1の循環経路を示す図であり、(b)は冷却媒体W2の循環経路を示す図である。 空調制御部130の機能的構成を示すブロック図である。 空調制御部130の制御手順を示す図である。 空調制御処理(ステップS106)の詳細な制御手順を示す図である。 一実施形態の変形例に係る空調ユニット310の構成を概念的に示す図である。
符号の説明
C2 コンデンサ
DB ダッシュボード
EG エンジン
ER エンジンルーム
FW フロントウインドウ
H2 ラジエータ
S 車両用空調装置
110 空調ユニット
111 送風機
113 前部吹出部
120 空調環境検出部
130 空調制御部
210 暖房ユニット
213 後部吹出部
220 暖房強度設定部

Claims (3)

  1. 車室内空間のうち、前席側空間に空調空気を吹き出す前部吹出部を有する空調手段と、
    車室内の実室温が目標室温に近づくように前記空調手段を制御する制御手段と、
    車室内空間のうち、後席側空間の暖房強度を乗員が設定可能な暖房強度設定手段と、
    前記暖房強度設定手段により設定された暖房強度に応じて、前記後席側空間に暖気を吹き出す後部吹出部を有する暖房手段と、
    を備えた車両用空調装置において、
    前記制御手段は、
    前記暖房手段が作動中の場合、前記暖房強度設定手段により設定された暖房強度が強い程、前記空調手段の暖房強度が強くなるように前記空調手段の制御内容を補正することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 車室内及び車室外の気温を検出する気温検出手段と、
    前記気温検出手段により検出された気温及び前記暖房強度設定手段により設定された暖房強度に応じて、車室内の温度上昇量を推定する推定手段と、を更に備え、
    前記制御手段は、
    前記暖房強度設定手段により設定された暖房強度が予め定めた第1閾値以上であって、前記推定手段が推定した前記温度上昇量が予め定めた第2閾値以上の場合に、前記補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記前部吹出部は、
    フロントウインドウ内面に前記空調空気を吹き出す第1吹出口と、
    前記前席の乗員の足元に前記空調空気を吹き出す第2吹出口と、を備え、
    前記空調手段は、
    前記第1及び第2吹出口から前記空調空気を吹き出す第1モードと、前記第1吹出口のみから前記空調空気を吹き出す第2モードと、を少なくとも含む複数の動作モードで動作可能であり、
    前記制御手段は、
    前記空調手段が前記第1モード又は前記第2モードで動作している場合に、前記補正を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空調装置。
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