JP2010074871A - 蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な制御で蓄電部の劣化判断ができる蓄電装置を提供することを目的とする。
【解決手段】蓄電部23と、蓄電部23に接続された充電回路19、電圧検出回路25、および電流検出回路22と、これらが接続され、蓄電部23から負荷17に定放電電流Idで放電時間幅Δtdだけ電力を放電するために、充電回路19により定放電電流Id以上の充電電流Icで主電源15の電力を蓄電部23に充電する時に、蓄電部23の充電開始時から放電時間幅Δtdが経過する間に、蓄電部23の充電電圧変化幅ΔViを求めるとともに充電電流Icを求め、充電電圧変化幅ΔViに定放電電流Idを乗じて充電電流Icを除した値を、既定時間毎に求めて積算し充電電圧幅ΔVcを求め、充電電圧幅ΔVcが負荷17への最大放電電圧幅ΔVd以上であれば、蓄電部23が劣化していると判断する制御回路41と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャパシタからなる蓄電部に電力を蓄える補助電源としての蓄電装置に関するものである。
近年、環境への配慮や燃費向上のために、モータとエンジンの動力をハイブリッド化した自動車(以下、車両という)が市販されている。このような車両はブレーキによる電力回生を行うために、従来の機械的な油圧制御に替わって電気的な油圧制御を行う車両制動システムが用いられている。しかし、バッテリが異常になると、車両制動システムが動作しなくなる等の可能性があった。
そこで、バッテリ異常時に車両制動システムに電力を供給するための補助電源としての車両用の蓄電装置が、例えば特許文献1に提案されている。図6はこのような蓄電装置のブロック回路図である。電力を蓄える蓄電素子には例えば大容量の電気二重層キャパシタが用いられ、これを複数個接続して蓄電部としてのキャパシタユニット101が構成されている。キャパシタユニット101には、その充放電を制御する充電回路103、および放電回路105が接続されている。充電回路103と放電回路105はマイコン107によって制御されている。マイコン107にはバッテリ異常を検出するための電圧検出手段109が接続され、電圧検出手段109には異常時にキャパシタユニット101の電力を供給するFETスイッチ111が接続されている。
このようにして構成された蓄電装置113はバッテリ115と電子制御部117の間に接続されており、イグニションスイッチ119によって起動、停止するように制御されている。
電子制御部117は車両制動システムであるので、安全確保のためにバッテリ115が異常になっても電子制御部117を駆動させ続けなければならない。そこで、バッテリ115の異常を電圧検出手段109が検出すれば、FETスイッチ111をオンにしてキャパシタユニット101の電力を電子制御部117に供給することで、バッテリ115の異常に対応している。また、車両の使用終了時には、キャパシタユニット101の劣化を抑制するために、マイコン107は放電回路105によってキャパシタユニット101に蓄えられた電力を放電している。
このような蓄電装置113は、バッテリ115の異常時にも確実に電子制御部117に必要十分な電力を供給できるようにするために、キャパシタユニット101の劣化判断を行っている。すなわち、キャパシタユニット101は劣化が進行するに伴って、その内部抵抗値Rが上昇し容量値Cが低減するので、現在の内部抵抗値Rと容量値Cを求め、例えばあらかじめ求めたこれらの劣化限界値(順にRd、Cdとする)と比較することにより、キャパシタユニット101の劣化を判断することができる。この劣化判断動作の詳細を図7により説明する。
図7は、蓄電装置113を起動した際におけるキャパシタユニット101の電圧経時変化特性を示し、横軸は時間を、縦軸はキャパシタユニット101の電圧を、それぞれ示す。
前記したように、マイコン107は放電回路105によりキャパシタユニット101の電力を放電しているので、図7の時間0に示すように、蓄電装置113の起動時にはキャパシタユニット101の電圧は0Vである。この状態で、マイコン107が充電回路103により定電流Iでキャパシタユニット101を充電すると、充電開始直後に、図7の時間0に示すようにキャパシタユニット101の内部抵抗値Rに比例した電圧上昇が起こり、その後、キャパシタユニット101の電圧が経時的に上昇していく。
ここで、マイコン107はキャパシタユニット101の内部抵抗値Rを求めるために充電を80ミリ秒(80mS)の間、中断し、その際の電圧降下幅ΔV1を求める。これにより、内部抵抗値Rを、R=ΔV1/Iより求めている。
その後、マイコン107は充電を再開し、その際の任意の時間幅Δtにおける電圧上昇幅ΔV2を求める。これにより、キャパシタユニット101の容量値Cを、C=I・Δt/ΔV2より求めている。
このようにして求めた内部抵抗値Rと容量値Cを用いて、前記した劣化限界値Rd、Cdとそれぞれ比較し、R≧Rd、またはC≦Cdであれば、キャパシタユニット101が劣化していると判断することができる。これにより、蓄電装置113の高信頼性を得ていた。
特開2005−28908号公報
上記の蓄電装置113によると、確かにキャパシタユニット101の劣化判断を行うことにより、高信頼性の蓄電装置113を構成することができるのであるが、特に内部抵抗値Rを求める際に、キャパシタユニット101の充電を一定の時間だけ中断する必要があり、マイコン107の制御が複雑になるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、蓄電部の充電を中断しなくても蓄電部の劣化を判断することができる簡単な制御の蓄電装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の蓄電装置は、主電源と負荷の間に接続された蓄電装置であって、前記蓄電装置は、キャパシタからなる蓄電部と、前記蓄電部に電気的に接続された充電回路、電圧検出回路、および電流検出回路と、前記充電回路、電圧検出回路、および電流検出回路が電気的に接続され、前記蓄電部から前記負荷に定放電電流(Id)で放電時間幅(Δtd)だけ電力を放電するために、前記充電回路により前記定放電電流(Id)以上の充電電流(Ic)で前記主電源の電力を前記蓄電部に充電する時に、前記蓄電部の充電開始時から前記放電時間幅(Δtd)が経過する間に、充電により変化した前記蓄電部の充電電圧変化幅(ΔVi)を前記電圧検出回路で求めるとともに、前記電流検出回路より前記蓄電部への充電電流(Ic)を求め、前記充電電圧変化幅(ΔVi)に前記定放電電流(Id)を乗じて前記充電電流(Ic)を除した値を、既定時間毎に求めて積算することにより充電電圧幅(ΔVc)を求め、前記充電電圧幅(ΔVc)が、前記蓄電部の満充電電圧(Vcf)から前記負荷の最低動作電圧(Vcm)を差し引いた最大放電電圧幅(ΔVd)以上であれば、前記蓄電部が劣化していると判断する制御回路と、を備えたものである。
本発明の蓄電装置によれば、充電電圧変化幅(ΔVi)に定放電電流(Id)を乗じて充電電流(Ic)を除した値を、既定時間毎に求めて積算することにより充電電圧幅(ΔVc)を求めているので、この充電電圧幅(ΔVc)が放電時の電圧変化幅に相当する。これと最大放電電圧幅(ΔVd)を比較するだけで蓄電部の劣化判断ができるので、充電を中断する必要がなく簡単な制御で劣化判断が可能な蓄電装置が得られるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における蓄電装置のブロック回路図である。図2は、本発明の実施の形態における蓄電装置の劣化限界時における蓄電部の放電電圧の経時特性図である。図3は、本発明の実施の形態における蓄電装置の起動時のフローチャートである。図4は、本発明の実施の形態における蓄電装置の起動時における蓄電部の電圧の経時特性図である。図5は、本発明の実施の形態における蓄電装置の温度と満充電電圧の相関図である。なお、図1において太線は電力系配線を、細線は信号系配線をそれぞれ示す。また、図2、図4において、横軸は時間tを、縦軸は蓄電部の電圧Vcをそれぞれ示す。また、図5において、横軸は温度Tを、縦軸は満充電電圧Vcfをそれぞれ示す。
図1において、蓄電装置11は主電源15と負荷17との間に電気的に接続されている。主電源15は車両用のバッテリであり、負荷17は車両制動システムの電子制御部である。
蓄電装置11は次の構成を有する。まず、主電源15の出力には充電回路19と、主電源15の電圧Vbを検出する主電源電圧検出回路21が電気的に接続されている。充電回路19は後述する蓄電部を定電流、または定電圧で満充電電圧まで充電する機能を有する。また、充電回路19の出力には電流検出回路22が電気的に接続されている。さらに、主電源電圧検出回路21は電力系配線(太線)の入力側と出力側が同電圧になるよう接続されている。
充電回路19の出力と負荷17の間には、蓄電部23が電気的に接続されている。蓄電部23は、例えば蓄電素子として電気二重層キャパシタを複数個直列接続して必要な電力を賄う構成としている。なお、負荷17の要求電力仕様によって電気二重層キャパシタの個数を増減したり直並列接続としてもよい。また、蓄電部23には、その温度Tを検出する温度センサ24が設けられている。
蓄電部23には、その電圧Vcを検出して出力する電圧検出回路25が電気的に接続されている。また、蓄電部23と負荷17の間には放電回路33が電気的に接続されている。放電回路33は蓄電部23に蓄えられた電力を負荷17に供給せずに放電するものである。これにより、任意に蓄電部23の放電が可能となる。また、電圧検出回路25と負荷17の間には、さらに切替スイッチ35と第1ダイオード37が直列に接続されている。切替スイッチ35は外部からオンオフ制御できる構成のもので、ここではFETを用いた。また、第1ダイオード37はアノードが切替スイッチ35に、カソードが負荷17にそれぞれ接続されている。
なお、主電源電圧検出回路21と負荷17の間にも第2ダイオード39が接続されている。第2ダイオード39はアノードが主電源電圧検出回路21に、カソードが負荷17にそれぞれ接続されている。従って、第1ダイオード37と第2ダイオード39により主電源15からの電力と蓄電部23からの電力が互いに逆流することを防止している。
充電回路19、主電源電圧検出回路21、電流検出回路22、温度センサ24、電圧検出回路25、放電回路33、および切替スイッチ35は信号系配線で制御回路41にも接続されている。制御回路41はマイクロコンピュータと周辺回路から構成されており、蓄電装置11の全体の動作を制御している。すなわち、制御回路41は電圧検出回路25の出力から蓄電部23の電圧Vcを、主電源電圧検出回路21の出力から主電源15の電圧Vbを、電流検出回路22から蓄電部23への充電電流Icを、温度センサ24から蓄電部23の温度Tを、それぞれ読み込む。また、制御回路41は充電回路19に充電制御信号Ccontを送信することで充電回路19の制御を行うとともに、放電回路33に放電制御信号Dcontを送信することで放電回路33の制御を行う。また、切替スイッチ35に切替スイッチオンオフ信号Sofを送信することで切替スイッチ35のオンオフ制御を行う。また、制御回路41は車両側制御回路(図示せず)とデータ信号dataの送受信を行うことで互いに交信する機能を有している。
次に、このような蓄電装置11の動作について、まず蓄電部23の劣化判断を含む起動時の動作を、図2の蓄電装置11の劣化限界時における蓄電部23の放電電圧Vcの経時特性図、図3のフローチャート、図4の起動時における蓄電部23の電圧Vcの経時特性図、および図5の温度Tと満充電電圧Vcfの相関図を用いて説明する。なお、制御回路41はメインルーチンから必要に応じて様々なサブルーチンを実行することにより全体の動作を行うソフトウエア構成としているので、図3に示すフローチャートをサブルーチンの形態で示した。
まず、蓄電部23の電力を負荷17に供給する時の放電特性を図2により説明する。
負荷17は車両制動システムの電子制御部であるので、蓄電部23は最低でも主電源15の異常時に車両を制動するために必要な電力を負荷17に供給できなければならない。ここで、負荷17は定電流(定放電電流Id)で既定の時間(放電時間幅Δtd)に渡って駆動されるとする。なお、定放電電流Idと放電時間幅Δtdは負荷17の仕様により決定されるので、既知である。本実施の形態では、定放電電流Idを5A、放電時間幅Δtdを20秒とした。
次に、蓄電部23がこれ以上劣化すれば蓄電装置11として使用できない劣化限界の状態にある場合の蓄電部23の放電電圧Vcの経時特性図を図2に示す。主電源15が異常となり、時間tsで蓄電部23から電力が負荷17に放電されたとする。この放電開始時の蓄電部23の電圧Vcは、蓄電部23が満充電状態であるため、その満充電電圧Vcfと等しい。
その後、蓄電部23は負荷17の仕様に基いて、定放電電流Idで放電時間幅Δtdの間、放電する。それにより、蓄電部23の電圧Vcは、放電開始時間tsで蓄電部23の内部抵抗値に比例した急峻な電圧降下が発生した後、定放電電流Idにより一定の傾きで低下していく。
その後、放電時間幅Δtdが経過した時間teで負荷17が必要とする電力を供給し終わったので、放電が停止する。この時の劣化限界状態にある蓄電部23の電圧Vcは、図2に示すように、負荷17の最低動作電圧Vcmでなければならない。これは、放電時間幅Δtdが経過する前、すなわち時間teよりも前に蓄電部23の電圧Vcが最低動作電圧Vcmを下回ると、その時点で負荷17が動作できなくなるためである。従って、劣化限界状態にある蓄電部23の電圧Vcは時間teで最低動作電圧Vcmと等しくなる。
ここまでの動作をまとめると、次のようになる。劣化限界状態の蓄電部23が負荷17に電力を供給すると、図2に示すように、放電時間幅Δtdが経過した時に、蓄電部23の電圧Vcは負荷17の最低動作電圧Vcmと等しくなることになる。ここで、蓄電部23の満充電電圧Vcfから負荷17の最低動作電圧Vcmを差し引いた値を蓄電部23における最大放電電圧幅ΔVdと呼ぶ。このようにして、最大放電電圧幅ΔVdが求められる。なお、本実施の形態では、蓄電部23として定格電圧が2.2Vの電気二重層キャパシタを6個直列に接続した構成としたので、満充電電圧Vcfは13.2V(=2.2V×6個)となり、一方、負荷17の最低動作電圧Vcmは10.5Vであったので、最大放電電圧幅ΔVdは2.7V(=13.2V−10.5V)となる。但し、満充電電圧Vcfは後述する図5に示すように、温度Tによって変化する特性を有する。従って、最大放電電圧幅ΔVdは温度Tによって異なる。
次に、蓄電部23の劣化判断を含む蓄電装置11の起動時の動作について説明する。
車両が起動すると、蓄電装置11も同時に起動する。これにより、制御回路41は、蓄電部23を充電電流Icで満充電する動作を行う。ここで、充電電流Icは変動するものの、定放電電流Id以上となるように充電回路19が制御している。この理由は後述する。
制御回路41は、この満充電動作が開始されると直ちに図3のサブルーチンを実行する。これにより、蓄電部23の劣化判断が行われる。具体的には、まず初期設定として変数メモリ(制御回路41に内蔵される)である前電圧値Vcoと充電電圧幅ΔVcを0にクリアする(ステップ番号S10)。ここで、S10に示すように、Vco=0と記載した場合は、右辺の値や計算結果を左辺の変数に代入するものと定義する。次に、電圧検出回路25で蓄電部23の電圧Vcを読み込む(S11)。次に、その時の充電電流Icを電流検出回路22で読み込む(S12)。その後、読み込んだ電圧Vcと充電電流Icから充電電圧幅ΔVcを計算する(S13)。
ここで、S13の計算式について図4を参照しながら説明する。図4に示すように、蓄電部23の充電が行われると、時間t0で蓄電部23の内部抵抗値に応じた電圧上昇が起こり、その後、充電が進行するとともに経時的に蓄電部23の電圧Vcが上昇していく。なお、図4で実線は蓄電部23の新品時、破線は劣化限界時の特性をそれぞれ示す。蓄電部23が劣化するほど、時間t0での電圧上昇幅と充電時の傾きが大きくなることがわかる。
蓄電部23の充電時において、充電電流Icが一定であれば、電圧Vcは直線的に上昇するが、実際には充電電流Icに変動が生じるため、図4に示すように非線形に上昇していく。なお、図4では実際よりも誇張して示している。
従って、図4の時間t0から時間t1までの劣化判定用充電時間幅Δtc(=放電時間幅Δtd)における、図2の放電電圧幅と同じスケールの充電電圧幅ΔVcを求めるには、定放電電流Idと充電電流Icの比Id/Icを乗じる必要がある。しかし、定放電電流Idは負荷17の仕様により一定であるが、充電電流Icは変動が生じるため、前記比Id/Icも変動する。
そこで、図4に示すように、既定時間(本実施の形態では10ミリ秒とした)毎に、その間の充電によるΔVi(i=1〜n、nは積算回数)と充電電流Icを求め、電圧幅ΔViに前記比Id/Icを乗じた値を積算していくようにしている。従って、充電電圧幅ΔVcは、ΔVc=Σ(ΔVi×Id/Ic)となる。ここで、積算回数n(Σの上限)は劣化判定用充電時間幅Δtc=Δtd=20秒を、既定時間10ミリ秒で割った値である2000回となる。
ここで、電圧幅ΔViは前回測定した蓄電部23の電圧Vcoと今回の測定値である電圧Vcの差(Vc−Vco)であるので、ΔVc=Σ((Vc−Vco)×Id/Ic)となる。ゆえに、S13ではΔVc=ΔVc+(Vc−Vco)×Id/Icと計算することにより電圧幅ΔViを積算し、充電電圧幅ΔVcを求めることができる。
次に、今回の電圧Vcを前電圧値Vcoとして更新し(S14)、劣化判定用充電時間幅Δtcが経過したか否かを判断する(S15)。もし、劣化判定用充電時間幅Δtcが経過していなければ(S15のNo)、既定時間の10ミリ秒間待ち(S17)、S11に戻り、以降の動作を繰り返す。
一方、劣化判定用充電時間幅Δtcが経過すれば(S15のYes)、制御回路41は温度センサ24から温度Tを読み込む(S19)。次に、図5に示す温度Tと満充電電圧Vcfの相関関係から、現在の温度Tに応じた満充電電圧Vcfを求める(S21)。なお、図5より、温度Tが高いほど、満充電電圧Vcfは小さくなる傾向となる。この相関はあらかじめ制御回路41のメモリに記憶してある。このような動作により、温度Tの変化に応じて、蓄電部23の劣化を高精度に判断することが可能となる。
次に、制御回路41は、求めた満充電電圧Vcfから負荷17の最低動作電圧Vcmを差し引くことで、温度Tを補正した最大放電電圧幅ΔVdを求める(S23)。
次に、制御回路41は充電電圧幅ΔVcと最大放電電圧幅ΔVdを比較する(S25)。ここで、前記したように充電電圧幅ΔVcは充電電流Icの変動に応じて補正して積算することで求めているので、そのスケールは図2の放電電圧幅のスケールと同じである。従って、充電電圧幅ΔVcが最大放電電圧幅ΔVd以上であれば(S25のYes)、蓄電部23が劣化していると判断できる。この場合は、劣化時の動作を行うために後述するS33にジャンプする。
一方、ΔVcがΔVd未満であれば(S25のNo)、蓄電部23は劣化していないと判断できる。この場合は、引き続き蓄電部23を満充電するために、まず電圧検出回路25で蓄電部23の電圧Vcを読み込み(S27)、電圧Vcが満充電電圧Vcf(=13.2V)以上になったか否かを判断する(S29)。もし、電圧Vcが満充電電圧Vcf未満であれば(S29のNo)、S27に戻り設定電圧に至るまでS27以降の動作を繰り返す。
一方、電圧Vcが満充電電圧Vcf以上であれば(S29のYes)、蓄電部23を満充電することができたので、その後は充電回路19に満充電電圧Vcfを維持するよう充電制御信号Ccontを送信する(S31)。これにより、蓄電部23は満充電電圧Vcfを維持し続ける。その後、蓄電部23の劣化判断と充電が完了したので、図3のフローチャートを終了し、メインルーチンに戻る。
ここでS25に戻り、充電電圧幅ΔVcが最大放電電圧幅ΔVd以上であれば(S25のYes)、制御回路41は蓄電部23が劣化したと判断し、車両側制御回路(図示せず)に蓄電部23の劣化信号を出力する(S33)。これを受け、車両側制御回路は運転者に対し蓄電装置11の劣化を警告し、修理を促す。
その後、劣化した蓄電部23にこれ以上充電しないようにするために、制御回路41は充電回路19に対し蓄電部23の充電を停止するように充電制御信号Ccontを送信する(S35)。さらに、劣化した蓄電部23に充電された電力を放電するために、放電回路33に対し蓄電部23を放電するように放電制御信号Dcontを送信する(S37)。これらの動作により、蓄電部23が劣化すれば電力を充電しないように制御するため、安全性が高まる。その後、図2のフローチャートを終了し、メインルーチンに戻る。
以上に説明したように、蓄電部23の劣化判断を起動時に行うようにしたことで、車両使用前に劣化判断が可能となり高信頼性が得られる。さらに、充電電圧幅ΔVcを求めて最大放電電圧幅ΔVdと比較するだけで、充電を中断することなく蓄電部23の劣化判断ができるという特徴的な動作が可能となる。
次に、蓄電装置11の通常時の動作について説明する。まず、制御回路41は主電源15の電圧Vbを主電源電圧検出回路21から読み込み、電圧Vbと最低動作電圧Vcm(=10.5V)を比較する監視動作を行う。もし、電圧Vbが最低動作電圧Vcmより大きければ、主電源15は正常な電圧を出力しているので、再び主電源15の電圧Vbの監視動作を行う。一方、電圧Vbが最低動作電圧Vcm以下であれば、主電源15が断線等の異常状態となっており、負荷17を動作させることができなくなる。この場合は、切替スイッチオンオフ信号Sofをオン信号として制御回路41から切替スイッチ35に送信することで、切替スイッチ35をオンにする。これにより、蓄電部23の電力が図1の放電経路と書かれた矢印の方向に流れ、負荷17に供給される。この時、第2ダイオード39のアノード電圧(=主電源15の電圧Vb)はカソード電圧(=蓄電部23により負荷17に印加される電圧)より小さくなるので、第2ダイオード39はオフになり、蓄電部23の電力が主電源15に供給されることはない。このことから、蓄電部23の電力は負荷17にのみ供給され、負荷17は動作し続けられる。
以上のことから、万一、主電源15の電圧Vbが異常となっても、蓄電部23の電力が負荷17に供給されるので、車両制動システムが動作し続け、安全に車両を停止できる。
次に、車両の使用を終了した時の蓄電装置11の動作について説明する。車両の使用が終了すると、制御回路41は放電回路33に対し蓄電部23の電力を放電するように放電制御信号Dcontを送信する。これを受け、放電回路33は蓄電部23の電圧Vcがほぼ0Vになるまで放電を行う。放電が完了すれば蓄電装置11の動作を停止する。このように動作することで、車両非使用時に蓄電部23に電力を蓄えたままにしておくことによる蓄電部23の劣化進行を抑制することができる。なお、蓄電部23は電気二重層キャパシタの定格電圧(2.2V)の半分程度まで放電すれば、劣化への影響が極めて小さくなるので、定格電圧の半分程度まで放電するように放電回路33を制御してもよい。
以上の構成、動作により、充電を中断する必要がなく、簡単な制御で蓄電部23の劣化判断をすることが可能な蓄電装置11を実現できる。
なお、本実施の形態において、温度センサ24で検出された温度Tに応じて、温度Tと満充電電圧Vcfの相関関係により、満充電電圧Vcfを求めているが、蓄電装置11が、例えば車両の室内に設置されている場合のように、温度Tが安定している環境に置かれていれば、満充電電圧Vcfを一定の既定値として、温度センサ24が不要な構成としてもよい。
また、本実施の形態において、蓄電部23には蓄電素子として電気二重層キャパシタを用いたが、これは電気化学キャパシタ等の他のキャパシタでもよい。
また、本実施の形態において、蓄電装置11を車両制動システムの補助電源に適用した場合について述べたが、それらに限らず、アイドリングストップ車やハイブリッド車、あるいは電動パワーステアリングや電動過給器等の各システムにおける車両用補助電源等にも適用可能である。
本発明にかかる蓄電装置は、充電を中断せずに簡単な制御で蓄電部の劣化判断ができるので、特に主電源の電圧低下時に蓄電部から電力を供給する車両用補助電源としての蓄電装置等として有用である。
本発明の実施の形態における蓄電装置のブロック回路図 本発明の実施の形態における蓄電装置の劣化限界時における蓄電部の放電電圧の経時特性図 本発明の実施の形態における蓄電装置の起動時のフローチャート 本発明の実施の形態における蓄電装置の起動時における蓄電部の電圧の経時特性図 本発明の実施の形態における蓄電装置の温度と満充電電圧の相関図 従来の蓄電装置のブロック回路図 従来の蓄電装置の起動時におけるキャパシタユニットの電圧経時変化特性図
符号の説明
11 蓄電装置
15 主電源
17 負荷
19 充電回路
22 電流検出回路
23 蓄電部
24 温度センサ
25 電圧検出回路
33 放電回路
41 制御回路

Claims (5)

  1. 主電源と負荷の間に接続された蓄電装置であって、
    前記蓄電装置は、キャパシタからなる蓄電部と、
    前記蓄電部に電気的に接続された充電回路、電圧検出回路、および電流検出回路と、
    前記充電回路、電圧検出回路、および電流検出回路が電気的に接続され、
    前記蓄電部から前記負荷に定放電電流(Id)で放電時間幅(Δtd)だけ電力を放電するために、前記充電回路により前記定放電電流(Id)以上の充電電流(Ic)で前記主電源の電力を前記蓄電部に充電する時に、
    前記蓄電部の充電開始時から前記放電時間幅(Δtd)が経過する間に、充電により変化した前記蓄電部の充電電圧変化幅(ΔVi)を前記電圧検出回路で求めるとともに、前記電流検出回路より前記蓄電部への充電電流(Ic)を求め、前記充電電圧変化幅(ΔVi)に前記定放電電流(Id)を乗じて前記充電電流(Ic)を除した値を、既定時間毎に求めて積算することにより充電電圧幅(ΔVc)を求め、
    前記充電電圧幅(ΔVc)が、前記蓄電部の満充電電圧(Vcf)から前記負荷の最低動作電圧(Vcm)を差し引いた最大放電電圧幅(ΔVd)以上であれば、前記蓄電部が劣化していると判断する制御回路と、を備えた蓄電装置。
  2. 前記制御回路は、前記蓄電部が劣化していると判断すれば、劣化信号を出力するようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記蓄電部と前記負荷の間に、前記制御回路に接続された放電回路を設けた構成を有し、
    前記制御回路は、使用終了時に前記蓄電部を前記放電回路により放電するようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  4. 前記制御回路は、前記蓄電部の劣化判断を起動時に行うようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  5. 前記制御回路に電気的に接続された温度センサを前記蓄電部に設けた構成を有し、
    前記制御回路は、前記蓄電部の劣化を判断する際に、前記温度センサから前記蓄電部の温度(T)を読み込み、前記温度(T)と前記満充電電圧(Vcf)の相関関係から、現在の温度(T)に応じた前記満充電電圧(Vcf)を求めるようにした請求項1に記載の蓄電装置。
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