JP2010073063A - ローン情報提供システム、ローン情報提供方法及びローン情報提供プログラム - Google Patents

ローン情報提供システム、ローン情報提供方法及びローン情報提供プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】顧客に対して、効率的に極度額の変更についての案内を行なうためのローン情報提供システム、ローン情報提供方法及びローン情報提供プログラムを提供する。
【解決手段】取引受付サーバ20は、第1極度額、第2極度額に関するデータを記録した事前審査データ記憶部23を備える。そして、制御部21は、現金自動預払機10の利用者のキャッシュカード情報を取得する。そして、制御部21は、増額済みかどうかについて判定する。増額済みでない場合、制御部21は、基準期間の経過判定、注意先の判定、第2限度額と第1限度額との比較判定、表示回数の判定を行なう。そして、これらの判定の結果、カードローンの増額案内を現金自動預払機において出力する。最終的に申込が行なわれた場合には、第2の極度額に増額する。一方、最終的に申込が行なわれなかった場合には、制御部21は表示回数を更新する。
【選択図】図1

Description

本発明は、現金自動預払機においてローンについての情報を案内し、顧客からの申し込みを受け付けるローン情報提供システム、ローン情報提供方法及びローン情報提供プログラムに関する。
今日、銀行において預金口座を開設した場合、キャッシュカードが発行される。そして、現金自動預払機(ATM:Automated Teller Machine)において、このキャッシュカードを利用した取引を行なうことが多い。このように、キャッシュカードは口座名義人を特定するための情報源となる一方、現金自動預け払い機は銀行と顧客との間の取引チャンネルとなっている。そこで、現金自動預払機を介したセールスや、セールスに関する申込の受付処理を行なうためのシステムが検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この文献記載の技術では、金融機関の現金自動預払機においてセールスを行ない、申込を受け付けるシステムの金融機関サーバが、顧客データベースからセールス対象顧客の候補を抽出する。そして、抽出されたセールス対象顧客の候補について内部審査を実行し、内部審査を通過したセールス対象顧客をセールス情報と対応付けて格納する。そして、現金自動預払機からの取引要求データに含まれる顧客情報に基づいてデータベースを参照する。ここで、顧客がセールス対象顧客である場合は、セールス情報を表示する。更に、現金自動預払機からの申込データを受け付ける。
又、予めリスク評価に基づく設定を行ない、現金自動預払機を使用して迅速に自動貸越サービス(ローン)設定を行うシステムも検討されている(例えば、特許文献2参照。)。この文献記載の技術では、管理センタは各地に設置された現金自動預払機等に接続され、これらの現金自動預払機を使用して自動貸越サービス(ローン)設定を行なう。この場合、予め顧客に対する与信を行ない、これらのデータをデータベースに蓄積しておき、現金自動預払機を介して自動貸越サービスの希望があった場合、迅速に自動貸越サービスの契約を行ない、例えばカードローンの設定を行なう。
ここで、どの顧客に与信を行なうかを決定するために、金融商品の利用の有無に関わらず、銀行取引口座開設後一定期間以上経過している顧客に個人信用格付けを付与するシステムも検討されている(例えば、特許文献3参照。)。この文献記載の技術では、過去に個人向け金融商品の取引を実施した顧客事例から抽出した訓練事例に基づき不芳取引発生確率の推計値を算出するためのルールを生成する。ここでは、金融商品の取引がある既与信顧客に適用する第1の変換ルールと、銀行取引口座を所有するが金融商品の取引が無い未与信顧客に適用する第2の変換ルールを生成する。そして、銀行への取引口座開設後、一定期間以上経過し、その間に何らかの口座取引が行われた個人顧客において、既与信顧客について第1の変換ルールを適用して格付けを付与し、その一方、未与信顧客については第2の変換ルールを適用して格付けを付与する。
更に、ローンの提供において、極度増額を案内し、顧客からの申し込みを受け付ける極度増額案内システムについても検討されている(例えば、特許文献4参照。)。この文献記載の技術では、極度増額案内システムから顧客宛てに電子メールの形態で極度増額の案内を送り、顧客からの電話により極度増額の申し込みを受け付ける。
特開2003−109071号公報(第1頁、図1) 特開2005−149530号公報(第1頁、図6) 特開2004−164155号公報(第1頁、図2) 特開2006−85394号公報(第1頁、図7)
現金自動預払機は、銀行の本支店内等の多くの場所に設置されている。これらの設備を利用して自動貸越サービスの設定(ローン設定)ができれば便利である。しかし、上述のように、従来リスク評価の伴った与信判断を短時間で行なうことは難しく、カードにローン機能を付加する際の障害になっている。
更に、ローンにおける極度額は高い方が顧客や銀行にとっても有用であるが、この極度額は利用者の属性や取引状況に依存している。従って、顧客との取引状況に応じて、極度額を変更したいというニーズがある。
しかしながら、特許文献1や特許文献2においては、極度額の増額は想定されていない。又、特許文献3においては、各変換ルールが適用された格付けの利用場面が具体的に説明されていない。特許文献4においては、電子メールや電話機が用いられている。これでは、現金自動預払機という顧客・銀行間の取引チャネルを有効に利用することができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、顧客に対して、効率的に極度額の変更についての案内を行なうためのローン情報提供システム、ローン情報提供方法及びローン情報提供プログラムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、預金口座の口座識別子に関連付けた第1、第2の極度額を記録した事前審査情報記憶手段と、現金自動預払機に接続される制御手段とを備えたローン情報提供システムであって、前記制御手段が、現金自動預払機から取得した利用者のカード情報に基づいて利用者口座を特定し、前記利用者口座について前記事前審査情報記憶手段を検索し、利用者口座が記録されている場合には、前記現金自動預払機の画面上に、第1の極度額に基づくカードローンの案内を出力し、既にカードローンの契約者である場合には、前記カードローンの契約からの経過期間を算出し、基準日数が経過している場合において、この利用者について取引障害情報が記録されていない場合には、第2の極度額を取得し、第2の極度額が第1の極度額よりも大きい場合には、前記現金自動預払機の画面上に、極度額の増額についての増額案内を出力することを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のローン情報提供システムにおいて、預金口座の口座識別子に関連付けて増額案内の表示回数を記録し、現金自動預払機に基準回数の増額案内を表示しても、増額申込がない場合には、増額案内の出力を停止することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のローン情報提供システムにおいて、前記増額案内の表示回数は、一定期間毎にリセットすることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、預金口座の口座識別子に関連付けた第1、第2の極度額を記録した事前審査情報記憶手段と、現金自動預払機に接続される制御手段とを備えたローン情報提供システムを用いたローン情報提供方法であって、前記制御手段が、現金自動預払機から取得した利用者のカード情報に基づいて利用者口座を特定し、前記利用者口座について前記事前審査情報記憶手段を検索し、利用者口座が記録されている場合には、前記現金自動預払機の画面上に、第1の極度額に基づくカードローンの案内を出力し、既にカードローンの契約者である場合には、前記カードローンの契約からの経過期間を算出し、基
準日数が経過している場合において、この利用者について取引障害情報が記録されていない場合には、第2の極度額を取得し、第2の極度額が第1の極度額よりも大きい場合には、前記現金自動預払機の画面上に、極度額の増額についての増額案内を出力することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、預金口座の口座識別子に関連付けた第1、第2の極度額を記録した事前審査情報記憶手段と、現金自動預払機に接続される制御手段とを備えたローン情報提供システムを用いてローン情報を提供するためのプログラムであって、前記制御手段を、現金自動預払機から取得した利用者のカード情報に基づいて利用者口座を特定し、前記利用者口座について前記事前審査情報記憶手段を検索し、利用者口座が記録されている場合には、前記現金自動預払機の画面上に、第1の極度額に基づくカードローンの案内を出力し、既にカードローンの契約者である場合には、前記カードローンの契約からの経過期間を算出し、基準日数が経過している場合において、この利用者について取引障害情報が記録されていない場合には、第2の極度額を取得し、第2の極度額が第1の極度額よりも大きい場合には、前記現金自動預払機の画面上に、極度額の増額についての増額案内を出力する手段として機能させることを要旨とする。
(作用)
請求項1、4又は5に記載の発明によれば、ローン情報提供システムは、預金口座の口座識別子に関連付けた第1、第2の極度額を記録した事前審査情報記憶手段を備える。制御手段が、現金自動預払機から取得した利用者のカード情報に基づいて利用者口座を特定し、利用者口座について事前審査情報記憶手段を検索し、利用者口座が記録されている場合には、現金自動預払機の画面上に、第1の極度額に基づくカードローンの案内を出力する。一方、既にカードローンの契約者である場合には、カードローンの契約からの経過期間を算出する。基準日数が経過している場合において、この利用者について取引障害情報が記録されていない場合には、第2の極度額を取得する。そして、第2の極度額が第1の極度額よりも大きい場合には、現金自動預払機の画面上に、極度額の増額についての増額案内を出力する。これにより、現金自動預払機の利用者に対して、第1の極度額を設定したカードローンサービスを速やかに提供することができる。そして、問題がなければ、第2の極度額に増額して、カードローンの利便性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、預金口座の口座識別子に関連付けて増額案内の表示回数を記録し、現金自動預払機に基準回数の増額案内を表示しても、増額申込がない場合には、増額案内の出力を停止する。これにより、増額について興味がない利用者に対しては案内の出力を停止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、増額案内の表示回数は、一定期間毎にリセットする。これにより、間をおいて利用者に対して案内を提供することができる。
本発明によれば、顧客に対して、効率的に極度額の変更についての案内を行なうことができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図1〜7に従って説明する。本実施形態では、現金自動預払機を利用して、顧客に対してカードローンを提供したり、カードローンにおける極度額の増額を行なったりするために用いるローン情報提供システム、ローン情報提供方法及びローン情報提供プログラムとして説明する。
本実施形態では、図1に示すように、現金自動預払機10と取引受付サーバ20とが、
ネットワークを介して相互に接続されている。更に、この取引受付サーバ20は、銀行の基幹システムであるホストシステム30と通信を行なう。
取引受付サーバ20は、現金自動預払機10において、顧客の取引依頼を受け付ける処理を実行するコンピュータシステムである。具体的には、現金自動預払機10からの取引指示電文を受信し、ホストシステム30に転送する。そして、ホストシステム30から受信した取引結果電文を現金自動預払機10に転送する。
取引受付サーバ20は、図1に示すように制御部21や、顧客管理データ記憶部22、事前審査データ記憶部23、増額案内管理データ記憶部24を備えている。制御部21は、現金自動預払機10の利用者に対して、カードローンの案内や、極度額の増額案内についての出力制御処理等を行なう。制御部21は、図示しないCPU、RAM及びROM等からなる制御手段を有し、後述する処理を行なう。このための実行プログラムを起動させることにより、制御部21は、取引制御手段211、出力判定手段212、案内制御手段213、申込受付手段215等として機能する。
取引制御手段211は、現金自動預払機10から取引依頼内容についての情報を取得し、ホストシステム30に転送する処理を実行する。更に、ホストシステム30から取得した取引処理結果を現金自動預払機10に出力する処理を実行する。
出力判定手段212は、現金自動預払機10からキャッシュカードのカード情報を取得し、カードローンの案内や極度額増額の案内の出力についての要否を判定する処理を実行する。この判定のために、出力判定手段212は、基準表示回数(ここでは3回)や、増額案内のための基準日数(ここでは7営業日)に関するデータを保持している。
案内制御手段213は、現金自動預払機10においてカードローンの案内や極度額増額の案内の出力を制御する処理を実行する。
申込受付手段215は、現金自動預払機10においてカードローン利用の申込や極度額増額の申込を受け付ける処理を実行する。
顧客管理データ記憶部22には、図2(a)に示すように、預金口座を開設した顧客に対する案内出力を管理するための顧客管理レコード220が記録されている。この顧客管理レコード220は、預金口座を開設した顧客についての事前審査を行なった場合に記録される。顧客管理レコード220は、口座識別子、利用フラグ、増額フラグ、注意コード、表示回数に関するデータを含んで構成される。
口座識別子データ領域には、この銀行に開設された預金口座を特定するための識別子に関するデータが記録される。本実施形態では、口座識別子として、本支店コード、預金科目コード、口座番号を用いる。
利用フラグデータ領域には、カードローンサービスの利用の有無を特定するための識別子に関するデータが記録される。カードローンサービスを既に利用している場合には、このデータ領域に利用フラグが記録される。
増額フラグデータ領域には、増額実行の有無を特定するための識別子に関するデータが記録される。極度額が既に増額されている場合には、このデータ領域に増額フラグが記録される。
注意コードデータ領域には、この口座の名義人における信用状態を特定するための識別子に関するデータ(取引障害情報)が記録される。例えば、延滞等がある場合には、この
内容を特定するためのコードが記録される。
表示回数データ領域には、現金自動預払機10において、この顧客に対してカードローンの案内を表示した回数に関するデータが記録される。本実施形態では、制御部21により、予め定められたリセットタイミング(例えば、1ヶ月)毎に「0」に初期化される。
事前審査データ記憶部23は事前審査情報記憶手段として機能する。そして、事前審査データ記憶部23には、図2(b)に示すように、付与されたランクに基づいて行なわれた事前審査結果についての事前審査レコード230が記録される。この事前審査レコード230は、顧客マイニングサーバ50からランク付与結果を取得し、このランク付与結果に基づいて提供可能な極度額を決定した場合に記録される。事前審査レコード230は、口座識別子、利用者識別子、第1極度額、第2極度額に関するデータを含んで構成される。
口座識別子データ領域には、この銀行に開設された口座を特定するための識別子に関するデータが記録される。
利用者識別子データ領域には、この口座の名義人を特定するための識別子(例えば、お客様番号)に関するデータが記録される。
第1極度額データ領域には、最初にカードローンを設定した時に提供する極度額に関するデータが記録される。
第2極度額データ領域には、カードローン契約を行なってから所定期間(本実施形態では7日間)経過後に提供可能な極度額に関するデータが記録される。ここでは、第2極度額として、第1極度額よりも高い値が設定される。
増額案内管理データ記憶部24には、図2(c)に示すように、カードローンの利用者に対して、極度額の増額案内の出力を管理するための増額案内管理レコード240が記録される。この増額案内管理レコード240は、カードローンを申し込んだ場合に記録される。増額案内管理レコード240は、口座識別子、利用者識別子、利用申込日、注意コード、表示回数に関するデータを含んで構成される。
口座識別子データ領域には、カードローンを申し込んだ顧客の口座を特定するための識別子に関するデータが記録される。
利用者識別子データ領域には、この口座の名義人を特定するための識別子に関するデータが記録される。
利用申込日データ領域には、カードローンを申し込んだ年月日(契約日)に関するデータが記録される。
注意コードデータ領域には、この口座の名義人における信用状態を特定するための識別子に関するデータ(取引障害情報)が記録される。
表示回数データ領域には、現金自動預払機10において、この顧客に対して増額案内を表示した回数に関するデータが記録されている。
現金自動預払機10は、銀行の店舗に設置されており、現金を格納し、利用者の要求に応じて各種バンキングサービスを提供する装置である。現金自動預払機10は、ホストシステム30との間で通信を行なうことにより、各種バンキングサービス(預金口座への入出金、振替、残高照会等)を提供する。
現金自動預払機10は、タッチパネルディスプレイ、現金収容部、入出金部、カード格納部、利用明細出力部が設けられている。このタッチパネルディスプレイを介して、利用
者に対して情報を表示したり、利用者から指示を受け付けたりする。そして、カード格納部においては、利用者のキャッシュカードを収容し、このキャッシュカードから各種情報を取得する。
ホストシステム30は、銀行のコンピュータシステムであって、この銀行において開設された口座の口座名義人や口座残高に関するデータを管理する。このホストシステム30は、口座マスタデータ記憶部(図示せず)を備えている。この口座マスタデータ記憶部には、銀行において開設された預金口座に関しての口座管理レコードが記録されている。この口座管理レコードは、金融機関に口座が開設された場合に登録される。口座管理レコードは、口座識別子、暗証番号、口座名義人情報、入出金履歴、口座残高等に関するデータを含んで構成される。
また、事前審査管理サーバ40は、カードローンの利用について顧客毎に事前審査を行なうためのコンピュータシステムである。この事前審査管理サーバ40においては、新たなカードローン利用者を開拓するための事前審査処理を実行する。具体的には、事前審査管理サーバ40は、予め定められたランク更新期間毎に、ホストシステム30から口座情報を取得し、後述する顧客マイニングサーバ50に提供する。本実施形態においては、ランク更新期間として1ヶ月を用いるものとするが、期間の長さはこれに限定されるものではない。
更に、事前審査管理サーバ40は、極度額変換情報記憶部42を備える。この極度額変換情報記憶部42には、顧客マイニングサーバ50によって決定される各ランクに対応させて第1、第2極度額が関連付けられた極度額変換テーブルが記録される。ここでは、第2極度額として、第1極度額よりも高い値が設定される。そして、事前審査管理サーバ40は、この極度額変換テーブルを用いて、顧客マイニングサーバ50から取得した口座毎のランクに基づいて、第1、第2極度額を決定し、事前審査データ記憶部23に記録する。
また、顧客マイニングサーバ50は、預金口座の名義人のランク付与を行なうためのコンピュータシステムである。この顧客マイニングサーバ50においては、特許文献3に記載されたランク付与処理を行なう。このランクにより、銀行は顧客に対して提供できる潜在的な極度額を算出する。
上記のように構成されたシステムを用いて、現金自動預払機10においてカードローンの案内や増額案内、申込の受付を行なう場合の処理手順について、図3〜図7を用いて説明する。ここでは、事前準備処理(図3)、カードローン案内処理(図4)、増額提案処理(図5、図6)の順番に説明する。
(事前準備処理)
まず、事前準備処理について、図3に従って説明する。この処理は、ランク更新期間の経過毎に実行される。
ここでは、事前審査管理サーバ40は、対象口座の名義人の名寄せ処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、事前審査管理サーバ40は、ホストシステム30の口座マスタデータ記憶部から、銀行において開設された預金口座についての口座管理レコードを抽出し、本支店毎に口座名義人の口座の名寄せを行なう。そして、事前審査管理サーバ40は、本支店毎に名寄せした口座の残高、入出金履歴を合計した口座情報を口座名義人毎に記録した一覧テーブルを作成する。なお、この一覧テーブルにおいては、各口座名義人や口座識別子を具体的に特定できないように暗号化する。
次に、事前審査管理サーバ40は、口座情報の提供処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、事前審査管理サーバ40は、作成した一覧テーブルを顧客マイニングサーバ50に提供する。
次に、顧客マイニングサーバ50は、ターゲット抽出処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、顧客マイニングサーバ50は、一覧テーブルにおいて、ランク付与を行なうターゲットの抽出を行なう。本実施形態では、最終残高が基準値以上の顧客をランク付与処理の処理対象(ターゲット)とする。
次に、顧客マイニングサーバ50は、ターゲットのランク付与処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、顧客マイニングサーバ50は、特許文献3に記載された技術を用いて、残高の履歴情報に基づいてランクを算出する。そして、顧客マイニングサーバ50は、顧客毎に算出したランク付与テーブルを作成し、このランク付与テーブルを事前審査管理サーバ40に提供する。
ここで、事前審査管理サーバ40は、利用頻度が高い口座の特定処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、事前審査管理サーバ40は、ランク付与テーブルにおいて、一人の顧客が複数の口座を保有している場合には、ホストシステム30から各口座の利用頻度を取得する。
次に、事前審査管理サーバ40は、ランクに応じた第1、第2極度額の算出処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、事前審査管理サーバ40は、顧客毎に、ランク付与テーブルを用いて、各ランクに対応する第1、第2極度額を特定する。
そして、事前審査管理サーバ40は、事前審査結果の更新処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、事前審査管理サーバ40は、取引受付サーバ20の事前審査データ記憶部23を更新する。ここでは、利用頻度が高い口座の口座識別子に対して、ホストシステム30から顧客識別子を取得し、この口座に関連付けて第1、第2極度額を記録した事前審査レコード230を生成し、事前審査データ記憶部23に再登録する。
(カードローン案内処理)
次に、図4を用いて、カードローン案内処理を説明する。このカードローン案内処理は、カードローンの未利用者が現金自動預払機10においてバンキングサービスを利用する場合に実行される。
ここでは、まず、取引受付サーバ20の制御部21は、キャッシュカード情報の取得処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、現金自動預払機10のタッチパネルディスプレイには、メニュー画面が表示されている。そして、このメニュー画面においてはバンキングサービスを利用する場合に用いる選択ボタンが表示されている。
まず、利用者は、タッチパネルディスプレイに表示されたメニュー画面において、「現金引出」、「現金預入」、「振込」等の選択ボタンを押す。この場合、現金自動預払機10は、タッチパネルディスプレイにおいて、キャッシュカードの挿入を促すとともに、暗証番号の入力画面を出力する。そして、利用者は、現金自動預払機10のカード格納部にキャッシュカードを挿入する。
この場合、現金自動預払機10は、カード格納部に挿入されたキャッシュカードからカード情報を読み取る。本実施形態では、カード情報として、口座識別子を特定するためのデータを読み取る。更に、現金自動預払機10は、タッチパネルにおいて、顧客が希望する取引内容を入力するための画面を制御する。
そして、現金自動預払機10は、タッチパネルにおいて入力された情報に基づいて取引依頼電文を生成する。この取引依頼電文には、カード情報、及びタッチパネルディスプレイにおいて設定された暗証番号及び取引内容に関するデータを含める。そして、現金自動預払機10は、この取引依頼電文を取引受付サーバ20に送信する。
次に、取引受付サーバ20の制御部21は、口座識別子の照合処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、現金自動預払機10から取引依頼電文を受信した制御部21の取引制御手段211は、現金自動預払機10から受信した取引依頼電文をホストシステムに転送する。更に、「残高照会」、「現金引出」についての取引依頼電文を受信した場合には、取引制御手段211は、現金自動預払機10から取得した口座識別子を出力判定手段212に提供する。この場合、出力判定手段212は、この口座識別子が記録された顧客管理レコード220を顧客管理データ記憶部22から抽出する。
そして、取引受付サーバ20の制御部21は、カードローンを利用しているかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、抽出した顧客管理レコード220において利用フラグが記録されているか否かによって判定する。
利用フラグが記録されていることにより、既にカードローンを利用していると判定された場合(ステップS2−3において「YES」の場合)には、取引受付サーバ20の制御部21は、案内画面の不要通知処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、取引制御手段211に対して案内不要を通知する。この場合、取引制御手段211は、この取引についての進捗を監視する。そして、現金自動預払機10における取引を終了し、ホストシステム30から取引結果電文を受信した取引制御手段211は、そのまま現金自動預払機10に供給する。この場合、現金自動預払機10は、図7に示すように取引終了画面520を出力する。
一方、利用フラグが記録されておらず、カードローンを利用していないと判定された場合(ステップS2−3において「NO」の場合)には、取引受付サーバ20の制御部21は、注意先かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、抽出した顧客管理レコード220において注意コードが記録されているか否かによって判定する。
注意コードが記録されていることにより、注意先と判定された場合(ステップS2−4において「YES」の場合)、上述と同様に、取引受付サーバ20の制御部21は、案内画面の不要通知処理を実行する(ステップS2−7)。
一方、注意コードが記録されておらず、注意先でないと判定された場合(ステップS2−4において「NO」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、表示回数が基準表示回数(ここでは3回)を超えたかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、抽出した顧客管理レコード220に記録された表示回数に基づいて判定する。
表示回数が3回を超えている場合(ステップS2−5において「YES」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、上述と同様に、案内画面の不要通知処理を実行する(ステップS2−7)。
一方、表示回数が3回を超えていない場合(ステップS2−5において「NO」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、新規契約の案内表示処理を実行する(ステップ
S2−6)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、取引制御手段211に対して案内の出力を指示する。この場合、取引制御手段211は、この取引についての進捗を監視する。そして、現金自動預払機10における取引を終了し、ホストシステム30から取引結果電文を受信した取引制御手段211は、案内制御手段213に対して、案内の出力指示を行なう。この場合、案内制御手段213は、現金自動預払機10から取得した口座識別子が記録された事前審査レコード230を事前審査データ記憶部23から抽出する。そして、案内制御手段213は、事前審査レコード230に記録された第1極度額を取得する。次に、図7に示すように、この第1極度額を埋め込んだカードローンについての新規契約案内画面501を生成し、案内制御手段213は、この新規契約案内画面501を現金自動預払機10のタッチパネルに出力する。
そして、新規契約案内画面501に引き続き、カードローン利用方法説明画面502、カードローン規定説明画面503、顧客情報入力画面504を順番に出力する。このカードローン利用方法説明画面502には、キャッシュカードを利用して、本日から借り入れが可能であることや、利用可能な現金自動預払機の種類等に関する情報が表示される。又、カードローン規定説明画面503には、カードローンを利用するための規定に関する情報が表示される。更に、ローン商品規定同意確認画面、ローン保証委託約款同意確認画面(図示せず)が表示される。顧客情報入力画面504には、利用者の個人情報を入力するための各種設定欄が表示される。そして、各画面には、申込を中断させるための取消ボタンや、手続を進めるための次画面ボタンが含まれる。
このような一連の画面表示において、取引受付サーバ20の制御部21は、最終的に申込が行なわれたかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−8)。具体的には、制御部21の案内制御手段213は、契約確認画面505において、ローン申込ボタンが選択されるところまで達したかどうかを監視する。
途中段階の画面で取消ボタンが選択されることにより、最終的に申込が行なわれなかった場合(ステップS2−8において「NO」の場合)には、取引受付サーバ20の制御部21は、表示回数の更新処理を実行する(ステップS2−12)。具体的には、制御部21の案内制御手段213は、顧客管理データ記憶部22の顧客管理レコード220に記録された表示回数に「1」を加算して更新記録する。そして、現金自動預払機10は、図7に示す取引終了画面520を出力する。
一方、ローン申込ボタンが選択されることにより、最終的な申込を検知した場合(ステップS2−8において「YES」の場合)には、取引受付サーバ20の制御部21は、契約案内処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、制御部21の案内制御手段213は、契約確認画面505を出力する。この契約確認画面505には、第1極度額や、顧客情報入力画面504に入力された各種情報を含める。
次に、取引受付サーバ20の制御部21は、契約完了かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−10)。具体的には、制御部21の申込受付手段215は、契約確認画面505において最終確認ボタンが選択されたかどうかによって判定する。
最終確認ボタンが選択されたことにより契約を完了した場合(ステップS2−10において「YES」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、カードローン口座の開設処理を実行する(ステップS2−11)。具体的には、制御部21の申込受付手段215は、顧客管理レコード220に利用フラグを設定する。更に、このキャッシュカードの口座識別子を記録した増額案内管理レコード240を生成し、増額案内管理データ記憶部24に登録する。この場合、増額案内管理レコード240において、当日の日付を利用申込日として記録する。
更に、申込受付手段215は、ホストシステム30に対してカードローン口座の開設指示を送信する。これにより、このキャッシュカードの口座名義人は、カードローンを利用することができる。
一方、取消ボタンが選択され、契約を完了しなかった場合(ステップS2−10において「NO」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、上述と同様に、表示回数の更新処理を実行する(ステップS2−12)。この場合にも、現金自動預払機10には、図7に示す取引終了画面520が出力される。
(増額提案処理)
次に、図5、図6を用いて、カードローンの増額提案処理を説明する。この増額提案処理は、現金自動預払機10においてカードローンを利用する場合に実行される。
ここでは、図5に示すように、取引受付サーバ20の制御部21は、キャッシュカード情報の取得処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、カードローンを利用する場合、現金自動預払機10のタッチパネルディスプレイに表示されているメニュー画面において「カードローン」の選択ボタンを押す。この場合、現金自動預払機10は、タッチパネルディスプレイにおいて、キャッシュカードの挿入を促すとともに、暗証番号の入力画面を出力する。そして、利用者は、現金自動預払機10のカード格納部にキャッシュカードを挿入する。
この場合、現金自動預払機10は、カード格納部に挿入されたキャッシュカードからカード情報を読み取る。本実施形態では、カード情報として、口座識別子を特定するためのデータを読み取る。更に、現金自動預払機10は、タッチパネルにおいて、顧客が希望する取引内容を入力するための画面を制御する。
そして、現金自動預払機10は、タッチパネルにおいて入力された情報に基づいて取引依頼電文を生成する。この取引依頼電文には、カード情報、及びタッチパネルディスプレイにおいて設定された暗証番号及び取引内容に関するデータを含める。そして、現金自動預払機10は、この取引依頼電文を取引受付サーバ20に送信する。
次に、取引受付サーバ20の制御部21は、口座識別子の照合処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、現金自動預払機10から取引依頼電文を受信した制御部21の取引制御手段211は、現金自動預払機10から受信した取引依頼電文をホストシステムに転送する。更に、取引制御手段211は、現金自動預払機10から取得した口座識別子を出力判定手段212に提供する。この場合、出力判定手段212は、この口座識別子が記録された顧客管理レコード220を顧客管理データ記憶部22から抽出する。
そして、カードローン利用の取引依頼電文を受信した取引受付サーバ20の制御部21は、増額済みかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、抽出した顧客管理レコード220において増額フラグが記録されているか否かによって判定する。
増額フラグが記録されていることにより、増額済みと判定された場合(ステップS3−3において「YES」の場合)には、取引受付サーバ20の制御部21は、案内画面の不要通知処理を実行する(ステップS3−9)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、取引制御手段211に対して案内不要を通知する。この場合、取引制御手段211は、この取引についての進捗を監視する。そして、現金自動預払機10における取引を終了し、ホストシステム30から取引結果電文を受信した取引制御手段211は、そのま
ま現金自動預払機10に供給する。この場合、現金自動預払機10は、図7に示すように取引終了画面520を出力する。
一方、増額フラグが記録されておらず、増額済みでないと判定された場合(ステップS3−3において「NO」の場合)には、取引受付サーバ20の制御部21は、基準日数を経過したかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、増額案内管理データ記憶部24から、増額案内管理レコード240を抽出し、申込日を特定する。そして、当日が、この申込日から基準日数を経過しているかどうかによって判定する。
契約から基準日数(7営業日)を経過していない場合(ステップS3−4において「NO」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、案内画面の不要通知処理を実行する(ステップS3−9)。
基準日数を経過している場合(ステップS3−4において「YES」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、注意先かどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−5)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、抽出した増額案内管理レコード240において注意コードが記録されているか否かによって判定する。
注意コードが記録されていることにより、注意先と判定された場合(ステップS3−5において「YES」の場合)、上述と同様に、取引受付サーバ20の制御部21は、案内画面の不要通知処理を実行する(ステップS3−9)。
一方、注意コードが記録されておらず、注意先でないと判定された場合(ステップS3−5において「NO」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、第2限度額が第1限度額より高いかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−6)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、事前審査データ記憶部23から、現金自動預払機10から取得した口座識別子が記録された事前審査レコード230を抽出し、第1限度額と第2限度額とを比較する。
第2限度額が第1限度額以下の場合(ステップS3−6において「NO」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、上述と同様に、案内画面の不要通知処理を実行する(ステップS3−9)。
一方、第2限度額が第1限度額より高い場合(ステップS3−6において「YES」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、表示回数が基準表示回数(ここでは3回)を超えたかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−7)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、抽出した増額案内管理レコード240に記録された表示回数に基づいて判定する。
表示回数が3回を超えている場合(ステップS3−7において「YES」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、上述と同様に、案内画面の不要通知処理を実行する(ステップS3−9)。
一方、表示回数が3回を超えていない場合(ステップS3−7において「NO」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、増額案内表示処理を実行する(ステップS3−8)。具体的には、制御部21の出力判定手段212は、取引制御手段211に対して案内の出力を指示する。この場合、取引制御手段211は、この取引についての進捗を監視する。そして、現金自動預払機10における取引を終了し、ホストシステム30から取引結果電文を受信した取引制御手段211は、案内制御手段213に対して、案内の出力指
示を行なう。この場合、案内制御手段213は、図7に示すように、抽出した事前審査レコード230に記録された第2極度額を埋め込んだカードローンについての極度額変更案内画面510を生成する。そして、案内制御手段213は、現金自動預払機10のタッチパネルに出力する。
そして、極度額変更案内画面510に引き続き、契約内容案内画面511を出力する。契約内容案内画面511には、第2極度額や取引内容に関する情報を含める。そして、各画面には、申込を中断させるための取消ボタンや、手続を進めるための次画面ボタンが含まれる。
ここで、図6に示すように、このような一連の画面表示において、取引受付サーバ20の制御部21は、最終的に申込が行なわれたかどうかについての判定処理を実行する(ステップS4−1)。具体的には、制御部21の案内制御手段213は、契約内容案内画面511において、増額申込ボタンが選択されるところまで達したかどうかを監視する。
途中段階の画面で取消ボタンが選択されることにより、最終的に申込が行なわれなかった場合(ステップS4−1において「NO」の場合)には、取引受付サーバ20の制御部21は、表示回数の更新処理を実行する(ステップS4−5)。具体的には、制御部21の案内制御手段213は、増額案内管理データ記憶部24の増額案内管理レコード240に記録された表示回数に「1」を加算して更新記録する。そして、現金自動預払機10は、図7に示す取引終了画面520を出力する。
一方、増額申込ボタンが選択されることにより、最終的に申込が行なわれた場合(ステップS4−1において「YES」の場合)には、取引受付サーバ20の制御部21は、契約案内処理を実行する(ステップS4−2)。具体的には、制御部21の案内制御手段213は、契約確認画面512を出力する。この契約確認画面512には、第2極度額に関する情報を含める。
次に、取引受付サーバ20の制御部21は、契約完了かどうかについての判定処理を実行する(ステップS4−3)。具体的には、制御部21の申込受付手段215は、契約確認画面512において最終確認ボタンが選択されたかどうかによって判定する。
最終確認ボタンが選択されたことにより、最終的な申込を検知した場合(ステップS4−3において「YES」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、増額登録処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、制御部21の申込受付手段215は、顧客管理レコード220に増額フラグを設定する。更に、申込受付手段215は、ホストシステム30に対してカードローン口座の極度額の変更指示を行なう。
一方、取消ボタンが選択され、契約を完了しなかった場合(ステップS4−3において「NO」の場合)、取引受付サーバ20の制御部21は、上述と同様に、表示回数の更新処理を実行する(ステップS4−5)。この場合にも、現金自動預払機10には、図7に示す取引終了画面520が出力される。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態においては、顧客マイニングサーバ50は、ターゲットのランク付与処理を実行する(ステップS1−4)。そして、事前審査管理サーバ40は、ランクに応じた第1、第2極度額の算出処理を実行する(ステップS1−6)。予め第1極度額を準備しておくことにより、現金自動預払機10の利用時に、即座にカードローンの申込を受け付けることができる。これにより、ローン利用の潜在顧客に対して、カードローンの販売促進を図ることができる。更に、予め第2極度額を準備しておくことにより、現金自動預
払機10においてカードローンの利用時に極度額の増額を提案することができる。これにより、カードローンの更なる販売促進を図ることができる。
・ 本実施形態においては、顧客マイニングサーバ50においてランク付与処理に用いる口座情報を生成するために、事前審査管理サーバ40は、対象口座の名義人の名寄せ処理を実行する(ステップS1−1)。これにより、一顧客が複数の口座を有している場合においても、この顧客の資産状況を評価して、的確なランク付与を行なうことができる。
・ 本実施形態においては、事前準備処理は、ランク更新期間の経過毎に実行される。これにより、顧客の資産状況の変化を考慮して、的確なランクを付与することができる。
・ 本実施形態においては、取引受付サーバ20の制御部21は、カードローンを利用しているかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−3)。これにより、既にカードローンの利用顧客に対する案内の出力を抑制することができる。
・ 本実施形態においては、取引受付サーバ20の制御部21は、注意先かどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−4)。これにより、カードローンを提供する顧客を的確に絞り込むことができる。
・ 本実施形態においては、最終的に申込が行なわれなかった場合(ステップS2−8において「NO」の場合)には、取引受付サーバ20の制御部21は、表示回数の更新処理を実行する(ステップS2−12)。そして、取引受付サーバ20の制御部21は、表示回数が基準表示回数(ここでは3回)を超えたかどうかについての判定処理を実行する(ステップS2−5)。これにより、興味がない顧客に対して不必要な案内の出力を抑制することができる。
・ 本実施形態においては、取引受付サーバ20の制御部21は、増額済みかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−2)。これにより、既に極度額を増額した顧客に対する案内の出力を抑制することができる。
・ 本実施形態においては、取引受付サーバ20の制御部21は、基準期間を経過したかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−4)。これにより、カードローンの利用状況を考慮して、極度額の増額を案内することができる。
・ 本実施形態においては、取引受付サーバ20の制御部21は、注意先かどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−5)。これにより、極度額を増額できる顧客を的確に絞り込むことができる。
・ 本実施形態においては、取引受付サーバ20の制御部21は、第2限度額が第1限度額より高いかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−6)。極度額は定期的に更新されるため、資産状況や銀行の状況によっては極度額を引き下げる場合がある。このような場合には、顧客にとって不利にならないようなカードローンサービスを提供することができる。
・ 本実施形態においては、取引受付サーバ20の制御部21は、表示回数が基準表示回数(ここでは3回)を超えたかどうかについての判定処理を実行する(ステップS3−7)。これにより、興味がない顧客に対して不必要な案内の出力を抑制することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態では、取引受付サーバ20の制御部21は、基準期間を経過したかど
うかについての判定処理を実行する(ステップS3−4)。そして、基準日数を経過していることを条件として、増額案内を出力する。ここで、基準日数は顧客状況によって変更してもよい。例えば、カードローンの利用頻度に応じて基準日数を変更する。この場合には、利用頻度に応じて基準日数を決定する基準期間決定テーブルを制御部21に保持させておく。
○ 上記実施形態では、ホストシステム30とは別に、取引受付サーバ20を設けた。ハードウェア構成はこれに限定されるものではなく、ホストシステム30の中で案内の出力判定処理を行なうようにしてもよい。この場合には、システム構成としては新たに取引受付サーバ20は構築せず、ホストシステム30内に、新たに事前審査データ記憶部23と、口座識別子毎に表示回数を記録したデータ記憶部を構築する。また、利用フラグ、利用申込日、注意コード等に関するデータは既にホストシステム30に記憶されているデータを利用する。そして、カードローン案内処理や増額提案処理を行なう場合に、各データを都度参照する。
○ 上記実施形態では、カードローン案内処理において、「残高照会」、「現金引出」についての取引依頼電文を受信した場合には、取引制御手段211は、現金自動預払機10から取得した口座識別子を出力判定手段212に提供する。この場合、取引種別はこれらに限定されるものではなく、他の取引種類(例えば、「現金預入」、「振込」等)において、出力判定を行なうようにしてもよい。
○ 上記実施形態では、事前審査データ記憶部23には、ランクに基づいて行なわれた事前審査結果についての事前審査レコード230が記録されている。この事前審査レコード230は、口座識別子、利用者識別子、第1極度額、第2極度額に関するデータを含んで構成されている。この極度額は、各ランクの顧客の利用状況を考慮して変更してもよい。具体的には、カードローン利用者の貸付金額やデフォルト率を変数とする関数を用いて算出するようにする。
本発明の実施形態のシステム概略図。 データ記憶部に記録されたデータの説明図であって、(a)は顧客管理データ記憶部、(b)は事前審査データ記憶部、(c)は増額案内管理データ記憶部に記録されたデータの説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 本実施形態の処理手順の説明図。 現金自動預払機のタッチパネルディスプレイに表示される出力画面の説明図。
符号の説明
10…現金自動預払機、20…取引受付サーバ、21…制御部、211…取引制御手段、212…出力判定手段、213…案内制御手段、215…申込受付手段、22…顧客管理データ記憶部、23…事前審査データ記憶部、24…増額案内管理データ記憶部、30…ホストシステム、40…事前審査管理サーバ、50…顧客マイニングサーバ。

Claims (5)

  1. 預金口座の口座識別子に関連付けた第1、第2の極度額を記録した事前審査情報記憶手段と、
    現金自動預払機に接続される制御手段とを備えたローン情報提供システムであって、
    前記制御手段が、
    現金自動預払機から取得した利用者のカード情報に基づいて利用者口座を特定し、
    前記利用者口座について前記事前審査情報記憶手段を検索し、利用者口座が記録されている場合には、前記現金自動預払機の画面上に、第1の極度額に基づくカードローンの案内を出力し、
    既にカードローンの契約者である場合には、前記カードローンの契約からの経過期間を算出し、
    基準日数が経過している場合において、この利用者について取引障害情報が記録されていない場合には、第2の極度額を取得し、第2の極度額が第1の極度額よりも大きい場合には、前記現金自動預払機の画面上に、極度額の増額についての増額案内を出力することを特徴とするローン情報提供システム。
  2. 預金口座の口座識別子に関連付けて増額案内の表示回数を記録し、
    現金自動預払機に基準回数の増額案内を表示しても、増額申込がない場合には、増額案内の出力を停止することを特徴とする請求項1に記載のローン情報提供システム。
  3. 前記増額案内の表示回数は、一定期間毎にリセットすることを特徴とする請求項2に記載のローン情報提供システム。
  4. 預金口座の口座識別子に関連付けた第1、第2の極度額を記録した事前審査情報記憶手段と、
    現金自動預払機に接続される制御手段とを備えたローン情報提供システムを用いたローン情報提供方法であって、
    前記制御手段が、
    現金自動預払機から取得した利用者のカード情報に基づいて利用者口座を特定し、
    前記利用者口座について前記事前審査情報記憶手段を検索し、利用者口座が記録されている場合には、前記現金自動預払機の画面上に、第1の極度額に基づくカードローンの案内を出力し、
    既にカードローンの契約者である場合には、前記カードローンの契約からの経過期間を算出し、
    基準日数が経過している場合において、この利用者について取引障害情報が記録されていない場合には、第2の極度額を取得し、第2の極度額が第1の極度額よりも大きい場合には、前記現金自動預払機の画面上に、極度額の増額についての増額案内を出力することを特徴とするローン情報提供方法。
  5. 預金口座の口座識別子に関連付けた第1、第2の極度額を記録した事前審査情報記憶手段と、
    現金自動預払機に接続される制御手段とを備えたローン情報提供システムを用いてローン情報を提供するためのプログラムであって、
    前記制御手段を、
    現金自動預払機から取得した利用者のカード情報に基づいて利用者口座を特定し、
    前記利用者口座について前記事前審査情報記憶手段を検索し、利用者口座が記録されている場合には、前記現金自動預払機の画面上に、第1の極度額に基づくカードローンの案内を出力し、
    既にカードローンの契約者である場合には、前記カードローンの契約からの経過期間を
    算出し、
    基準日数が経過している場合において、この利用者について取引障害情報が記録されていない場合には、第2の極度額を取得し、第2の極度額が第1の極度額よりも大きい場合には、前記現金自動預払機の画面上に、極度額の増額についての増額案内を出力する手段として機能させることを特徴とするローン情報提供プログラム。
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