JP2010071752A - 震動感知装置および地震緊急遮断弁装置 - Google Patents

震動感知装置および地震緊急遮断弁装置 Download PDF

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Takakatsu Nakajima
隆勝 中嶋
Akio Tsuji
昭男 辻
Hozumi Okunishi
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Abstract

【課題】本発明は、簡易な構成にして、地震の震動を精度良く感知することができる震動感知装置と、該震動感知装置が適用された地震緊急遮断弁の提供を課題とする。
【解決手段】ケーシング9内部に複数のコイルバネ10を介して玉座12を水平宙づり状態に設け、玉座12に感震玉13を載置する。地震が発生すると玉座12が振動して感震玉13が落下して玉受け皿15で受けると、回転アーム16が感震玉13の重量により1/8回転して、ワイヤー22の一端部が開放される。これによりワイヤー部材22の引き上げを失った開閉レバー6は重り7の重量により下側に押し下げられ、開閉バルブ4が配管2を閉じることができる。
【選択図】図1

Description

地震等の震動を感知する震動感知装置、および該震動感知装置が適用された地震緊急遮断弁装置に関するものである。
ビルやマンションなどの高層建築物では、水圧を一定にさせるため、水道水を受水槽に受け、電動ポンプなどで屋上の高架水槽へ上げたあと、配管を介して排水が行われており、これらの設備を合わせて貯水槽という。この貯水槽では一定水量を貯蔵するので、急な使用水量の増加に対応が容易である。
ところで、近年、地震災害時における設備対策などが注目されているが、ライフラインとして水道水の供給が欠かせないものである。このとき貯水槽に貯蔵されている水道水は地震災害時の非常用水として活用できる。
ところが、貯水槽の配管は通常開放された状態となっているため、地震により配管が破断すると、当該破断箇所から貯水槽内の水が順次流れ出ることになる。そこで、地震災害時において地震の震動を感知して、配管を閉じることにより水道水の流れを遮断する地震緊急遮断弁が数多く提案されている。
特開平11−125350号公報 特開平11−311343号公報
しかしながら、いずれの地震緊急遮断弁も構造が複雑である上に、地震による圧力低下や流量増加が通常の想定範囲内である場合、緊急遮断が機能しなかった。逆に、地震が起こっていないにもかかわらず圧力低下や流量増加が通常の想定範囲外であった場合、緊急遮断が機能してしまうという問題があった。
このような問題は貯水槽に用いられる配管のみならずその他の配管や装置にも同様に生じるものである。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、本出願人が地震の震動を精度良く感知する装置を開発する過程において、地震を初めとする各種震動を精度よく感知する装置を考案したものである。すなわち、本発明は、第1に地震等の震動を簡易な構成にして精度良く感知することができる震動感知装置の提供を課題とし、第2に簡易な構成にして、地震の震動を精度良く感知することができ、地震災害時において配管中を確実に閉じることが可能な地震緊急遮断弁の提供を課題とする。
本発明に係る震動感知装置は、上記課題を解決するために、地震等の震動を感知する震動感知装置であって、基台と、該基台の内部に立設されたケーシングと、該ケーシング内部に吊り下げられた複数の伸縮部材と、前記ケーシング内部において複数の前記伸縮部材により宙吊り水平状態に設けられ、地震等の震動により垂直および/または水平に振動する玉座と、該玉座の上面に載置された感震玉と、地震等の震動により前記玉座から落下してきた前記感震玉を受ける玉受け皿と、該玉受け皿により前記感震玉を受けたときに地震等の震動感知を伝達する伝達機構とを備えてなることを特徴とする。これによれば簡易な構成にして地震を初めとする各種震動を精度良く感知することができる。なお、本発明における「震動」という文言は一般的な「振動」の意味合いも含むものとして使用する。
また、本発明に係る地震緊急遮断弁は、地震の震動を感知して、配管中の流体の流れを遮断する地震緊急遮断弁装置であって、基台と、該基台の内部に立設されたケーシングと、該ケーシング内部に吊り下げられた複数の伸縮部材と、前記ケーシング内部において複数の前記伸縮部材により宙吊り水平状態に設けられ、地震の震動により垂直および/または水平に振動する玉座と、該玉座の上面に載置された感震玉と、地震の震動により前記玉座から落下してきた前記感震玉を受ける玉受け皿と、該玉受け皿により前記感震玉を受けたときに地震の震動感知を伝達する伝達機構と、該伝達機構から伝達されてきた地震の震動感知により配管中を閉じて流体の流れを遮断する開閉バルブとを備えることを特徴とする。
なお、伝達機構は電気的機構あるいは機械的機構であってもよく、要は玉受け皿に感震玉を受けることにより地震の震動を感知したことを開閉バルブに伝達するものであればよい。また、開閉バルブは機械的バルブあるいは電磁的バルブなど、どのようなバルブであってもよい。
これによれば、地震災害時において地震が震動すると、玉座が垂直および/または水平に振動して、感震玉が玉座から落下する。そして、玉受け皿が感震玉を受けることにより地震の震動を感知して、該地震の震動感知が伝達機構を介して伝達され、開閉バルブが配管中を閉じて流体の流れを遮断する。このため装置全体が簡易な構成にして地震の震動を精度良く感知することができ、地震災害時において配管中を確実に閉じることが可能となる。
また、前記開閉バルブは、一方側に回転すると配管中を開く一方、他方側に回転すると配管中を閉じる開閉レバーが設けられるとともに、該開閉レバーに他方側に付勢する付勢部材が設けられ、前記伝達機構は、前記玉受け皿に接続され、前記基台又は前記基台の付属部材に回転可能に設けられた回転アームと、一端部を前記回転アームに脱着可能な状態で接続され、且つ他端部を前記開閉レバーに接続されたワイヤー部材とを備え、通常時では、前記開閉レバーは前記ワイヤー部材により付勢部材の付勢力に抗しながら一方側に回転し、前記開閉バルブが開いて配管中を流体が流れ、地震災害時には、前記玉受け皿により前記感震玉を受けたときに該感震玉の重量により前記回転アームが回転し、それに伴って前記ワイヤー部材の一端部が前記回転アームから開放されて、前記開閉レバーが付勢部材の付勢力により他方側に回転し、前記開閉バルブが閉じて配管中の流体の流れを遮断するものが好ましい。これによれば、簡易な機械的構成によって地震の震動感知を開閉バルブに確実に伝達することができる。またメンテナンスを容易に行うことができるとともに、製造コストを低く抑えることができ、既設の配管への導入に適している。
また、前記開閉レバーは、上側に引き上げられると配管中を開く一方、下側に押し下げられると配管中を閉じるものであって、付勢部材として該開閉レバーを下側に付勢する重りが設けられているのが好ましい。これによればより一層簡易な機械的構成となり、地震災害時には重りの重量により開閉バルブを確実に閉じることができる。
また、前記回転アームにおける前記玉受け皿と対称な位置にピン部材が突設されるとともに、前記ワイヤー部材の一端部に挿通孔が形成された連結部材が設けられ、該連結部材の挿通孔に前記ピン部材が挿通されることにより、前記回転アームと前記ワイヤー部材が脱着可能な状態で接続されているのが好ましい。これによれば、簡易な構成にして回転アームとワイヤー部材を脱着可能な状態で連結することができる。
また、前記基台又は前記基台の付属部材において、前記連結部材を挟み込みながら垂直に保持する保持部材が設けられているのが好ましい。これによれば回転アームが回転したときに連結部材も一緒に付動してピン部材から外れなくなることを防止でき、地震の震動感知をワイヤー部材を介して開閉レバーに確実に伝達することができる。
また、前記ケーシングの径方向に移動可能に突出する複数の水平規制部材が設けられ、前記玉座の水平方向の振動を規制してもよい。これによれば地震が横揺れの場合、玉座が水平方向に振動して水平規制部材に衝突し、その衝撃により感震玉を落下させることができる。特に水平規制部材を径方向に移動させて突出度合いを調整すれば、玉座と水平規制部材が衝突する位置を変更することができ、本装置が感知できる地震の震動の大きさを簡単に設定することが可能となる。
また、前記玉座の垂直方向の振動を規制する垂直規制部材が設けられていてもよい。これによれば地震が縦揺れの場合、玉座が垂直方向に振動を規制して、玉座が傾いて感震玉を落下させることができ、地震の震動を精度良く感知することが可能となる。
また、地震の卓越振動数が1Hz〜2Hzの範囲内のときに前記玉座から前記感震玉が落下するように調整されていてもよい。これによれば、一般に被害の大きいとされる地震の震動を中心に感知するため、当該地震の場合に絞って配管中の流体の流れを遮断することができる。
本発明によれば、装置全体が簡易な構成にして地震の震動を精度良く感知することができる。また、これを地震緊急遮断弁とした場合には地震災害時において配管中を確実に閉じることが可能となる。このため配管が破断した場合であっても貯水槽内の水道水が流れ出ることが防止でき、貯水槽に貯蔵されている水道水を地震災害時の非常用水として活用できる。
次に本発明の一実施形態に係る地震緊急遮断弁装置(以下、本装置という)ついて図面を参照しつつ説明する。
本実施形態は、ビルやマンションなどの高層建築物の屋上に設置された貯水槽(1)の配管(2)に適用したものである。
この貯水槽(1)は、図1に示すように、別途供給されてきた水道水を内部に貯蔵し、各テナントや住戸に対して配管(2)を介して水道水を供給するものである。地震災害時には貯水槽(1)に貯蔵されている水道水の活用が注目されており、配管(2)の破断時においても貯水槽(1)の水道水が流れ出ないようにすることが本装置の役割である。
この貯水槽(1)の配管(2)における貯水槽寄りの位置には元開閉バルブ(3)が設けられている。この元開閉バルブ(3)は、通常は開いた状態となっているが、適宜、ハンドルを回すことにより閉じた状態となり水道水の流れを遮断できるようになっている。ただし、この元開閉バルブ(3)は、あくまでも人手でハンドルを回すことによって水道水の流れを遮断するものである。
本装置は、貯水槽(1)の配管(2)中を開閉する開閉バルブ(4)と、地震を感知して開閉バルブ(4)を制御するための装置本体(5)とを備えてなる。
前記開閉バルブ(4)は、貯水槽(1)の配管(2)における前記元開閉バルブ(3)の送出側に配置されている。この開閉バルブ(4)の側面には、上下に回転し得る開閉レバー(6)が設けられている。この開閉レバー(6)を上側に回転させて引き上げると、図示略の内部の弁が開くことにより配管(2)中を水道水が流れる。一方、開閉レバー(6)を下側に回転させて押し下げると、内部の弁が閉じることにより配管(2)中の水道水が遮断される。
この開閉レバー(6)の先端部には、丸球の重り(7)が吊り下げられるとともに、後述のワイヤー部材(22)が接続されている。通常時ではワイヤー部材(22)により開閉レバー(6)が重り(7)の重量に抗しながら上側に引き上げられ、内部の弁が開いて配管(2)中を水道水が流れる状態となっている(図1の実線の状態)。
前記装置本体(5)は、図2に示すように、基台(8)内に地震の震動を感知するための機構が設けられている。この基台(8)は、6面の壁面(51)で囲まれた直方体状に形成され、外部の風雨や塵・埃から防護されている。
前記基台(8)の内部には合成樹脂からなるケーシング(9)が立設されている。このケーシング(9)は、大径の円筒状の上側ケーシング(91)と、小径の円筒状の下側ケーシング(93)を備え、上側ケーシング(91)と下側ケーシング(93)との間には漏斗状の中間ケーシング(92)が連設されている。下側ケーシング(93)の下部には開口部(93a)が形成されており、該開口部(93a)から落下した感震玉(13)を取り出すことができるようになっている。なお、本実施形態では、ケーシング(9)はいわゆる周壁面を有する筒状のものに形成しているが、これに限定されるものではなく、周壁のない枠体からなるものであってもよい。
前記ケーシング(9)の内部には4本の金属製のコイルバネ(10)が吊り下げられている。すなわち、前記上側ケーシング(91)の上部の外周面に4個の逆L字形状の吊下部材(11)が周方向に等間隔に固定されており、それら各吊下部材(11)の先端部からコイルバネ(10)が吊り下げられている。
前記ケーシングの内部にはコイルバネ(10)を介して玉座(12)が宙吊り水平状態に設けられている。この玉座(12)は、図2および図3に示すように、7枚の平面視略正方形の薄板(12a)が上下に積み重ねられ、各薄板(12a)の中央部にボルト(12b)が貫通されている。このように玉座(12)を複数の薄板(12a)で構成することにより玉座(12)の重量を簡単に調整することができる。
また、最上部の薄板(12a)の上面には合成樹脂製の載置板(12c)が貼着されている。この載置板(12c)は、その中央部に感震玉(13)を載置するための凹部(12e)が形成されている。また、最上部の薄板(12a)の各側面部中央には突出片(12d)が設けられており、前記コイルバネ(10)の下端部がそれぞれ接続されている。
前記感震玉(13)は金属製の丸球に形成され、不用意に転がらないように載置板(12c)の凹部(12e)に球面一部を嵌めるようにし載置されている。このため、地震の震動があった場合、コイルバネ(10)を介して玉座(12)が垂直および/または水平に振動し、所定以上の振動があった場合には感震玉(13)が玉座(12)の上面を転がって下方に落下する。
地震がどのような震動であった場合に感震玉(13)が玉座(12)から落下するかどうかは、コイルバネ(10)のバネ係数、玉座(12)の重量、感震玉(13)の重量などにより調整される。例えば、図5に示すように、縦軸を地震の最大速度、横軸を地震の最大加速度とした地震分布図を示す。この図からも明らかなように被害の大きかった地震は主に地震の卓越振動数が1Hz〜2Hzに集中していることがわかる。これらの地震においては配管(2)が破断することが多く、特に貯水槽(1)の水道水の活用が必要とされる。このため、地震の卓越震動数が1〜2Hzのときに感震玉(13)が玉座(12)から落下するようにコイルバネ(10)のバネ係数、玉座(12)の重量、感震玉(13)の重量などを調整するとよい。
また、特に地震が縦揺れの場合、玉座(12)が水平状態を維持しながら完全垂直に振動して感震玉(13)が玉座(12)から落下しにくい場合がある。そこで本実施形態では、最上部の薄板(12a)の一つの突出片(12d)にワイヤー状の垂直規制部材(14)の一端部が接続され、該規制部材(14)の他端部は上側ケーシング(91)の内面に接続されている。これによれば玉座(12)が垂直に大きく振動した場合、規制部材(14)が付いている部分が引っ張られるため、他の部分と同じように垂直に振動できなくなり、これにより玉座(12)が傾いて感震玉(13)が容易に落下することができる。
前記下側ケーシング(93)内であって玉座(12)の下方には、平面視円形状の玉受け皿(15)が配置されている。この玉受け皿(15)は玉座(12)から落下してきた感震玉(13)を受けるものである。
前記玉受け皿(15)には、略Z字形状の回転アーム(16)の一端部が接続されている。この回転アーム(16)は、基台(8)の付属部材(30)に回転軸(16a)を中心にして回転可能に設けられている。
前記回転アーム(16)の他端部にはワイヤー部材(22)の一端部が脱着可能な状態で接続されている。脱着構造について具体的に説明すると、回転アーム(16)の他端部にピン部材(17)が突設されるとともに、ワイヤー部材(22)の一端部に挿通孔(18a)が形成された連結部材(18)が設けられている。そして、連結部材(18)に挿通孔(18a)にピン部材(17)が挿通されることにより、回転アーム(16)とワイヤー部材(22)が脱着可能な状態で接続されている。
ところで、回転アーム(16)とワイヤー部材(22)の接続位置は、回転アーム(16)の回転軸(16a)の真上または真上よりケーシング(9)寄りの位置となされている。このため図1に示すように、ワイヤー部材(22)が回転アーム(16)を上方に引っ張っても、構造上、それだけは回転アーム(16)が時計方向に回転することができず、回転アーム(16)は通常時では水平状態を保っている。なお、本実施形態では、上記構造とすることにより通常時における回転アーム(16)の水平状態を維持しているが、回転アーム(16)を時計方向に付勢して水平状態を維持するものであれば上記構造に限定されるものではない。
また、図4に示すように、地震災害時に玉受け皿(15)が感震玉(13)を受けると、感震玉の重量と衝撃により回転アーム(16)が時計方向に1/8回転して、回転アーム(16)のピン部材(17)が左斜め上方に向き、これにより連結部材(18)がピン部材(17)から外れる。
なお、本実施形態では、図6に示すように、基台(8)又は基台(8)の付属部材において、連結部材(18)を挟み込みながら垂直に保持する保持部材(40)が設けられている。これにより回転アーム(16)が回転したときに連結部材(18)も一緒に付動してピン部材(17)から外れなくなることを防止でき、地震の震動感知をワイヤー部材(22)を介して開閉レバー(6)に確実に伝達することができる。
前記基台(8)の上面には金属製の橋架部材(19)が水平に設けられ、開閉バルブ(4)の開閉レバー(6)の先端位置まで延びている。この橋架部材(19)は、両端部に円形のプーリー(20)(21)が設けられており、ワイヤー部材(22)を支承している。
すなわち、ワイヤー部材(22)は、基台(8)内を回転アーム(16)との連結部分から上方に伸びて、橋架部材(19)の左端部のプーリー(20)に掛けられたあと、橋架部材(19)上を水平に延びる。そして、橋架部材(19)の右端部のプーリー(21)に掛けられて下方に伸びていき、ワイヤー部材(22)の他端部が開閉レバー(6)の先端部に接続されている。このためワイヤー部材(22)が回転アーム(16)に接続されたときは全体に亘って張られた状態となる。一方、ワイヤー部材(22)が回転アーム(16)から外れたときは開放された状態となり、開閉レバー(6)を引き上げる力を失うことになる。
次に地震災害時における本装置の動作について説明する。
通常時では、図2に示すように、水平宙づり状態の玉座(12)の上面に感震玉(13)が載置され、回転アーム(16)も水平状態を維持してワイヤー部材(22)の一端部と接続されている。そして、図1に示すように、ワイヤー部材(22)により開閉レバー(6)が上側に引き上げられ、配管(2)中を開いて水道水が流れる状態となっている。
ここで地震災害が発生し、地震の震動が本装置に伝達されると、地震の縦揺れまたは横揺れの震動に応じてケーシング(9)内において玉座(12)がコイルバネ(10)を介して垂直および/または水平に振動する。
そして、玉座(12)が所定以上の振動になった場合、図4に示すように、感震球が玉座(12)から落下して、上側ケーシング(91)内を通過し、中間ケーシング(92)の内面を沿ったあと、下側ケーシング(93)を通過して玉受け皿(15)に受けられる。
そして、玉受け皿(15)が感震玉(13)を受けたことに伴って、回転アーム(16)が感震玉(13)の重量により中央部を中心に時計回りに1/8回転し、回転アーム(16)のピン部材(17)が左斜め上方に向くことにより連結部材(18)がピン部材(17)から外れる。
そして、ワイヤー部材(22)の一端部は開放された状態となり、開閉レバー(6)を引き上げる力を失うため、開閉レバー(6)が重り(7)の重量によって下側に押し下げられ、開閉バルブ(4)が閉じて配管(2)中の水道水の流れを遮断する。
なお、本実施形態では伝達機構として、連結部材(18)、ワイヤー部材(22)などからなる機械的機構としたが、その他の機械的機構であってもよい。
また、開閉バルブ(6)を機械的なものとしたが電気的なものとして、伝達機構も地震の震動感知を電気的に伝達するものであってもよい。
また、伸縮部材としてコイルバネ(10)を用いたが、オイルダンパーなどその他の伸縮部材を用いてもよい。
また、付勢部材として重り(7)を開閉レバー(6)に設けたが、図7に示すように、コイルバネ(7’)を設けてもよい。ここではコイルバネ(7’)の一端部を開閉レバー(6)に接続し、かつ他端部を地面等に接続しており、開閉バルブ(4)を閉じるように開閉レバー(6)を下側に付勢するようになっている。その他の構成や作用については図1に示すものと同一である。なお、付勢部材は重り(7)やコイルバネ(7’)に限定されるものではなく、開閉バルブ(4)を閉じるように開閉レバー(6)を付勢するものであればよい。
また、開閉バルブ(4)は、開閉レバー(6)を上側に回転させて押し下げると開き、開閉レバー(6)を下側に回転させて押し下げると閉じるものとしたが、この動きに限定されるものではない。例えばこれらの開閉レバー(6)の動きとは上下逆の動きによって開閉したり、あるいは開閉レバー(6)の左右の動きによって開閉するものであってもよい。
また、ケーシング、玉座、玉受け皿、回転アームなどの形状や大きさは上述のものに限定されるものではなく適宜設計変更が可能である。
図8は、他の実施形態に係る本装置の装置本体の構成概略図、図9は該装置本体のケーシング(9)内の平面図である。
本実施形態では、ケーシング(9)の内面に8本の水平規制部材(101)が等間隔で設けられている。この水平規制部材(101)はボルト状に形成されており、ケーシング(9)を貫通することによりケーシング(9)内を径方向に移動可能に突出した状態となっている。これにより地震が横揺れの場合、玉座(12)が水平方向に振動して水平規制部材(101)に衝突し、その衝撃により感震玉(13)を落下させることができる。特に水平規制部材(101)を径方向に移動させて突出度合いを調整するようになっているため、玉座(12)と水平規制部材(101)が衝突する位置を変更することができ、本装置が感知できる地震の震動の大きさを簡単に設定することが可能となる。
また、玉座(12)の下方には垂直規制部材(102)が設けられている。この垂直規制部材(102)もボルト状に形成されており、ケーシング(9)を貫通することによりケーシング(9)内に突出した状態となっている。これにより地震が縦揺れの場合、玉座(12)が垂直方向に振動して垂直規制部材(102)に衝突し、玉座(12)が傾いて感震玉(13)を落下させることができ、地震の震動を精度良く感知することが可能となる。
また、図8および図9では、玉座(12)は円筒状に形成されており、玉座(12)の周縁部にコイルバネ(10)の下端部が接続されている。
なお、上記実施形態では、地震の震動を感知して、配管中の流体の流れを遮断する地震緊急遮断弁装置について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、地震を初めとする各種震動を感知する震動感知装置であってもよい。この場合には伝達機構の先には開閉バルブに限定されず、警報装置やインターネット等の各種装置が接続される。
次に本発明に係る一実施例について説明する。
本実施例では、本装置に対して水平振動または垂直振動させて、どの振動数で感震玉が落下するかの実験を行った。
コイルバネ:外径4mm、線径0.4mm、自由長40mm、最大荷重0.41kgf、バネ定数0.57N/mm
感震玉:直径30mm、質量35g
玉 座:重量230g
振動数を1Hzから10Hzまで徐々に上げながら水平振動させた場合と、10Hzから1Hzまで徐々に下げながら水平振動させた場合とにおいて、感震玉が落下したときの加速度、振動数、計測震度を表1に表す。
また、振動数を1Hzから10Hzまで徐々に上げながら垂直振動させた場合と、10Hzから1Hzまで徐々に下げながら垂直振動させた場合とにおいて、感震玉が落下したときの加速度、振動数、計測震度を表2に表す。
本発明は、高層建築物の屋上に設置されている貯水槽などの配管において地震災害時の緊急遮断に適用可能である。
本装置を貯水槽の配管に適用した状態を示す図である。 通常時における本装置の装置本体の構成概略図である。 玉座および感震球の部分の拡大斜視図である。 地震災害時における本装置の装置本体の構成概略図である。 地震の分布状態を示す図である。 他の実施形態に係る本装置におけるワイヤー部材と回転アームの連結部分の拡大図である。 他の実施形態に係る本装置を貯水槽の配管に適用した状態を示す図である。 さらに他の実施形態に係る本装置の装置本体の構成概略図である。 図8の装置本体のケーシング内の平面図である。
符号の説明
1…貯水槽
2…配管
3…元開閉バルブ
4…開閉バルブ
5…装置本体
6…開閉レバー
7…重り
8…基台
9…ケーシング
91…上側ケーシング
92…中間ケーシング
93…下側ケーシング
10…コイルバネ
11…吊下部材
12…玉座
12a…薄板
12b…ボルト
12c…載置板
12d…突出片
12e…凹部
13…感震玉
14…規制部材
15…玉受け皿
16…回転アーム
17…ピン部材
18…連結部材
19…橋架部材
20、21…プーリー
22…ワイヤー部材

Claims (9)

  1. 地震等の震動を感知する震動感知装置であって、
    基台と、
    該基台の内部に立設されたケーシングと、
    該ケーシング内部に吊り下げられた複数の伸縮部材と、
    前記ケーシング内部において複数の前記伸縮部材により宙吊り水平状態に設けられ、地震等の震動により垂直および/または水平に振動する玉座と、
    該玉座の上面に載置された感震玉と、
    地震等の震動により前記玉座から落下してきた前記感震玉を受ける玉受け皿と、
    該玉受け皿により前記感震玉を受けたときに地震等の震動感知を伝達する伝達機構とを備えてなることを特徴とする震動感知装置。
  2. 地震の震動を感知して、配管中の流体の流れを遮断する地震緊急遮断弁装置であって、
    基台と、
    該基台の内部に立設されたケーシングと、
    該ケーシング内部に吊り下げられた複数の伸縮部材と、
    前記ケーシング内部において複数の前記伸縮部材により宙吊り水平状態に設けられ、地震の震動により垂直および/または水平に振動する玉座と、
    該玉座の上面に載置された感震玉と、
    地震の震動により前記玉座から落下してきた前記感震玉を受ける玉受け皿と、
    該玉受け皿により前記感震玉を受けたときに地震の震動感知を伝達する伝達機構と、
    該伝達機構から伝達されてきた地震の震動感知により配管中を閉じて流体の流れを遮断する開閉バルブとを備えることを特徴とする地震緊急遮断弁装置。
  3. 前記開閉バルブは、一方側に回転すると配管中を開く一方、他方側に回転すると配管中を閉じる開閉レバーが設けられるとともに、該開閉レバーに他方側に付勢する付勢部材が設けられ、
    前記伝達機構は、前記玉受け皿に接続され、前記基台又は前記基台の付属部材に回転可能に設けられた回転アームと、
    一端部を前記回転アームに脱着可能な状態で接続され、且つ他端部を前記開閉レバーに接続されたワイヤー部材とを備え、
    通常時では、前記開閉レバーは前記ワイヤー部材により付勢部材の付勢力に抗しながら一方側に回転し、前記開閉バルブが開いて配管中を流体が流れ、
    地震災害時には、前記玉受け皿により前記感震玉を受けたときに該感震玉の重量により前記回転アームが回転し、それに伴って前記ワイヤー部材の一端部が前記回転アームから開放されて、前記開閉レバーが付勢部材の付勢力により他方側に回転し、前記開閉バルブが閉じて配管中の流体の流れを遮断するものとなされている請求項2に記載の地震緊急遮断弁装置。
  4. 前記開閉レバーは、上側に引き上げられると配管中を開く一方、下側に押し下げられると配管中を閉じるものであって、付勢部材として該開閉レバーを下側に付勢する重りが設けられている請求項3に記載の地震緊急遮断弁装置。
  5. 前記回転アームにおける前記玉受け皿と対称な位置にピン部材が突設されるとともに、前記ワイヤー部材の一端部に挿通孔が形成された連結部材が設けられ、該連結部材の挿通孔に前記ピン部材が挿通されることにより、前記回転アームと前記ワイヤー部材が脱着可能な状態で接続されている請求項3または請求項4に記載の地震緊急遮断弁装置。
  6. 前記基台又は前記基台の付属部材において、前記連結部材を挟み込みながら垂直に保持する保持部材が設けられている請求項5に記載の地震緊急遮断弁装置。
  7. 前記ケーシングの径方向に移動可能に突出する複数の水平規制部材が設けられ、前記玉座の水平方向の振動を規制する請求項2ないし請求項6に記載の地震緊急遮断弁。
  8. 前記玉座の垂直方向の振動を規制する垂直規制部材が設けられている請求項2ないし請求項7に記載の地震緊急遮断弁。
  9. 地震の卓越振動数が1Hz〜2Hzの範囲内のときに前記玉座から前記感震玉が落下するように調整されている請求項2ないし請求項8に記載の地震緊急遮断弁装置。
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