JP2010071485A - 復水器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蒸気が導入される筐体内に配置され、蒸気と熱交換する冷却水が内部を流れる複数の冷却管と、上下方向に延びるとともに、周囲を複数の冷却管に囲まれる内部流路と、複数の冷却管が延びる方向に間隔をあけて配置され、複数の冷却管を支持する複数の管支持板5と、複数の管支持板5の間にわたって配置されるとともに、一の管支持板5から他の管支持板5に向かって下方へ傾斜する水受け部37と、が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
上述の復水器の内部には冷却水が流れる冷却管群が配置されており、復水器の内部に導かれた蒸気を、冷却管群の内部を流れる冷却水により冷却して凝縮している(例えば、特許文献1参照。)。
そして、残存蒸気と空気等の非凝縮性気体は、冷却管群の内部に形成された内部蒸気通路を流れ、空気冷却部を通過した後に、空気抽出部へと流れ込む。このようにすることで、冷却管群の内部において蒸気がスムーズに流れる。
本発明の復水器は、蒸気が導入される筐体内に配置され、該蒸気と熱交換する冷却水が内部を流れる複数の冷却管と、上下方向に延びるとともに、周囲を前記複数の冷却管に囲まれる内部流路と、前記複数の冷却管が延びる方向に間隔をあけて配置され、前記複数の冷却管を支持する複数の管支持板と、前記複数の管支持板の間にわたって配置されるとともに、一の管支持板から他の管支持板に向かって下方へ傾斜する水受け部と、が設けられていることを特徴とする。
そのため、下方に配置された冷却管に、上方に配置された冷却管によって凝縮された水が付着することが防止される。つまり、下方に配置された冷却管に、付着した水による皮膜が形成されることが防止され、当該皮膜による熱交換性の悪化が防止される。
その一方で、水受け部に受け止められた水は、水受け部の板状部材の上を流れる際に、突出部により貫通孔を迂回して流れる。
そのため、筐体の内部における蒸気流れの阻害を抑制するとともに、水受け部の下方に配置された冷却管における熱交換性能の低下を防止できる。
その一方で、水受け部の上方に配置された冷却管の表面から落下した水は、波板部に受け止められ、その表面をつたって波板部と分岐部との間に流入する。
あるいは、直接、波板部と分岐部との間に受け止められる。そして、波板部と分岐部との間の水は、他の管支持板に向かって流れ、他の管支持板をつたって下方に流れ落ちる。
以下、本発明の第1の実施形態について図1から図6を参照して説明する。
図1は、本実施形態の復水器の構成を説明する模式図である。図2は、図1の復水器の構成を説明するA−A断面視図である。
復水器1は、蒸気タービンの駆動に用いられた蒸気を凝縮して水に戻し、復水として再び蒸気を生成するボイラなどに供給するものである。本実施形態では、火力発電プラントや、原子力発電プラントなどに用いられ復水器1に適用して説明する。
復水器1には、図1および図2に示すように、復水器1の外形を構成する胴(筐体)2と、蒸気を冷却する冷却管3の集合である冷却管群3Gと、が設けられている。
さらに、胴2の上部には、蒸気タービンのタービン部4が配置され、タービン部4の下方には冷却管群3Gが配置されている。
タービン部4は、蒸気タービンにおける複数のタービン部のうち、最後に蒸気が流入するタービン部であり、例えば、低圧タービンを挙げることができる。
冷却管群3Gは、図3に示すように、左右方向の長さに対して上下方向の長さが長い形状とされている。さらに、冷却管群3Gは上方に向かうにしたがい、左右方向の長さが短くなる先細りの形状ともされている。
本実施形態では、冷却管群3Gの左右方向の長さを1とした場合に、上下方向の長さが3から4となる冷却管群3Gの形状に適用して説明する。
さらに冷却管群3Gの内部には、図3に示すように、周囲が冷却管3に囲まれた内部蒸気通路(内部流路)36と、水受けトレイ(水受け部)37と、空気抽出部38と、が設けられている。
上部熱交換部31は冷却管群3Gの上方に配置され、蒸気は上部熱交換部31の外側から内部蒸気通路36に向かって、かつ、上方から下方に向かって流れている。下部熱交換部33は冷却管群3Gの下方に配置され、蒸気は下部熱交換部33の外側から内部蒸気通路36に向かって、かつ、下方から上方に向かって流れている。
空気冷却部32は、上部熱交換部31および下部熱交換部33の間であって、内部蒸気通路36と空気抽出部38との間に配置されたものである。内部蒸気通路36を流れてきた未凝縮の蒸気や、非凝縮性の気体は、空気冷却部32を通過して空気抽出部38に流入する。
下部トレイ35は、上部トレイ34と同様に、冷却管3の延びる方向(図3の紙面に対して垂直方向)に延びる板状の部材であり、空気冷却部32と下部熱交換部33とを分けるものである。
水受けトレイ37は、図3から図5に示すように、内部蒸気通路36における上部熱交換部31に囲まれた領域に配置されたものである。
水受けトレイ37は断面が略V字状に形成された板部材であり、V字の開口が上方に向くように配置されたものである。さらに、水受けトレイ37は、隣り合う管支持板5の間を繋いで配置され、一の管支持板5から他の管支持板5に向かって、水受けトレイ37が下方に傾斜して配置されている。
空気抽出部38は冷却管3に沿って延びる流路であり、上部熱交換部31と下部熱交換部33との間であって、空気冷却部32の外側に配置されている。
図1および図2に示すように、蒸気タービンのタービン部4の駆動に用いられた蒸気は、胴2の内部を、タービン部4から冷却管群3Gに向かって流れる。
内部蒸気通路36内を落下した水は、水受けトレイ37に受け止められ、図5に示すように、水受けトレイ37の上を管支持板5に向かって流れる。水受けトレイ37の上を流れた水は、排出部37Aにおいて水受けトレイ37から下方に流れ落ちるとともに、管支持板5をつたって下方に流れ落ち、ホットウェル22まで落下する。
ホットウェル22に落下した水は、図2に示すように、復水ポンプ23によりボイラなどに送水される。
上部熱交換部31から内部蒸気通路36に流入した未凝縮の蒸気等は、内部蒸気通路36の内部と下方に向かって流れ、空気冷却部32に流入する。下部熱交換部33から内部蒸気通路36に流入した未凝縮の蒸気等は、内部蒸気通路36の内部を上方に向かって流れ、空気冷却部32に流入する。
空気冷却部32においても凝縮されなかった蒸気や、非凝縮性気体は、空気冷却部32から空気抽出部38に流入し、胴2から外部に排気される。
そのため、下方に配置された冷却管3に、上方に配置された冷却管3によって凝縮された水が付着することが防止される。つまり、下方に配置された冷却管3に、付着した水による皮膜が形成されることが防止され、当該皮膜による熱交換性の悪化が防止される。
なお、上述の実施形態のように、水受けトレイ37を略V字状に折り曲げた板状の部材から形成してもよいし、図6に示すように、略V字状に折り曲げた板状の部材に複数の貫通孔37Bおよび貫通孔37Bの周囲を上方に突出させた突出部37Cを設けてもよく、特に限定するものではない。
そのため、胴2の内部における蒸気流れの阻害を抑制するとともに、水受けトレイ37の下方に配置された冷却管3における熱交換性能の低下を防止できる。
次に、本発明の第2の実施形態について図7から図9を参照して説明する。
本実施形態の復水器の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、水受けトレイの構成が異なっている。よって、本実施形態においては、図7から図9を用いて水受けトレイの周辺のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る復水器の冷却管群の構成を説明する模式図である。図7におけるハッチングが施されている領域は、冷却管3が配置されている領域を示している。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
さらに冷却管群103Gの内部には、図7に示すように、周囲が冷却管3に囲まれた内部蒸気通路36と、水受けトレイ(水受け部)137と、空気抽出部38と、が設けられている。
水受けトレイ137は、図8に示すように、内部蒸気通路36における上部熱交換部31に囲まれた領域に配置されたものである。
水受けトレイ137には、図8および図9に示すように、シェブロンベーン138と、枠部139と、排出部37Aとが設けられている。
蒸気は、図7に示すように、冷却管群103Gにおける上部熱交換部31および下部熱交換部33に流入し、冷却管3の内部を流れる冷却水により冷却される。冷却された蒸気は、冷却管3の表面において凝縮して水となる。
内部蒸気通路36内を落下した水は、図8および図9に示すように、水受けトレイ137の波板部138Aに受け止められる。波板部138Aに受け止められた水は、波板部138Aをつたって下方に流れ落ち、波板部138Aと分岐部138Bとの間の空間に流入し、当該空間を管支持板5に向かって流れる。管支持板5に向かって流れた水は、排出部37Aにおいて水受けトレイ37から下方に流れ落ちるとともに、管支持板5をつたって下方に流れ落ち、ホットウェル22まで落下する。
ホットウェル22に落下した水は、図2に示すように、復水ポンプ23によりボイラなどに送水される。
上部熱交換部31から内部蒸気通路36に流入した未凝縮の蒸気等は、内部蒸気通路36の内部と下方に向かって流れ、水受けトレイ137を通過して空気冷却部32に流入する。下部熱交換部33から内部蒸気通路36に流入した未凝縮の蒸気等は、内部蒸気通路36の内部を上方に向かって流れ、空気冷却部32に流入する。
空気冷却部32においても凝縮されなかった蒸気や、非凝縮性気体は、空気冷却部32から空気抽出部38に流入し、胴2から外部に排気される。
その一方で、水受けトレイ137の上方に配置された冷却管3の表面から落下した水は、波板部138Aに受け止められ、その表面をつたって波板部138Aと分岐部138Bとの間に流入する。
あるいは、直接、波板部138Aと分岐部138Bとの間に受け止められる。そして、波板部138Aと分岐部138Bとの間の水は、他の管支持板5に向かって流れ、他の管支持板5をつたって下方に流れ落ちる。
2 胴(筐体)
3 冷却管
5 管支持板
36 内部蒸気通路(内部流路)
37,137 水受けトレイ(水受け部)
Claims (5)
- 蒸気が導入される筐体内に配置され、該蒸気と熱交換する冷却水が内部を流れる複数の冷却管と、
上下方向に延びるとともに、周囲を前記複数の冷却管に囲まれる内部流路と、
前記複数の冷却管が延びる方向に間隔をあけて配置され、前記複数の冷却管を支持する複数の管支持板と、
前記複数の管支持板の間にわたって配置されるとともに、一の管支持板から他の管支持板に向かって下方へ傾斜する水受け部と、
が設けられていることを特徴とする復水器。 - 前記水受け部は、前記内部流路の内部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の復水器。
- 前記水受け部は、前記管支持板と略平行な断面視において略V字状に折り曲げられた板状部材であることを特徴とする請求項1または2に記載の復水器。
- 前記水受け部の板状部材には、上下方向に貫通した貫通孔と、該貫通孔の周囲から上方に突出した突出部と、が設けられていることを特徴とする請求項3記載の復水器。
- 前記水受け部は、前記管支持板と略平行な断面視において、上下方向に延びるとともに波状に折り曲げられた複数の波板部が左右方向に並んで配置され、
該波板部の頂部の近傍に、前記波板部から離れる方向、かつ、上方に向かって延びる分岐部と、
を有することを特徴とする請求項1または2に記載の復水器。
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