JP2010069967A - エンジンの動力伝達機構 - Google Patents

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登 南雲
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Abstract

【課題】エンジンの動力伝達機構の一層のコンパクト化を実現する。
【解決手段】クランクケース5内には、クランクシャフト10、バランサシャフト14、メインシャフト20、カウンタシャフト25、ベベルギヤシャフト42が平行に配置され、ベベルギヤシャフト42に連係する出力軸46が各シャフトに直交して配置されている。バランサシャフト14には、エンジンの振動を打ち消すためのバランサウェイト15が設けられている。カウンタシャフト25は、それに設けられた最も直径の大きい低速被駆動ギヤ26を、バランサウェイト15にオーバーラップするようにして配置されている。また、ベベルギヤシャフト42は、それに設けられたベベルギヤ45が低速被駆動ギヤ26にオーバーラップするようにして配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばバギー車等の全地形走行車両に搭載されるエンジンの動力を出力する動力伝達機構に関する。
例えば、バギー車等の不整地走行車両または全地形走行車両、すなわちATV(All−Terrain Vehicle)またはユーティリティビークルに搭載されるエンジンの動力伝達機構として、特許文献1に示すものが知られている。こうした動力伝達機構には、クランクシャフトや、クランク軸の横方向の振動を打ち消すためのバランサを有するバランサシャフト、クランクシャフトの回転力を変速するためのギヤを複数有するメインシャフトやカウンタシャフト等が平行に配置されている。
特開2001−163072号公報
前記のような走行車両においては、シートの下方にエンジンの動力伝達機構を収容するのが一般的であり、その収容スペースに制約を受けることから、動力伝達機構全体のコンパクト化が要求される。
特に、近年においては、前記のような走行車両の用途が多様化しており、比較的小型の走行車両に搭載する動力伝達機構には一層のコンパクト化が要求される。しかしながら、従来のエンジンの動力伝達機構は、こうした多様な走行車両に対応するほどのコンパクト化を実現したものではない。
また、車両によっては、設計上の都合により、エンジンの動力を出力する出力軸を各シャフトと交差する方向に設ける場合がある。
このような場合には、出力軸にカウンタシャフトの回転力を伝達するためのベベルギヤや該ベベルギヤを支持するシャフト等がさらに必要となり、どうしても動力伝達機構全体のコンパクト化が困難になるという問題があった。
本発明の目的は、一層のコンパクト化を実現したエンジンの動力伝達機構を提供することである。
請求項1に記載の発明は、クランクシャフト、バランサシャフト、メインシャフトおよびカウンタシャフトが平行に配置され、エンジンの動力を出力する出力軸を備えるエンジンの動力伝達機構を前提とする。
クランクシャフトは、シリンダ内のピストンにコネクティングロッドを介して連係される。
バランサシャフトには、クランクシャフトの軸方向の振動を抑制するためのバランサウェイトが設けられている。このバランサシャフトは、ギヤ等によりクランクシャフトに連結されており、クランクシャフトの回転によって回転駆動される。
メインシャフトには、少なくとも低速駆動ギヤおよび高速駆動ギヤが設けられている。このメインシャフトは、ギヤや無段変速機(CVT)等によってクランクシャフトに連結されており、バランサシャフトと同様、クランクシャフトの回転によって回転駆動される。このメインシャフトは、カウンタシャフトに対して動力伝達の入力側となるため、高速駆動ギヤの直径を低速駆動ギヤの直径よりも大きくして、その歯数を多くしている。なお、クランクシャフトと、バランサシャフトまたはメインシャフトとを連結する機構は、本発明において特に限定されるものではない。
カウンタシャフトには、少なくとも低速被駆動ギヤおよび高速被駆動ギヤが設けられている。低速被駆動ギヤはメインシャフトの低速駆動ギヤに噛合し、高速被駆動ギヤはメインシャフトの高速駆動ギヤに噛合する。カウンタシャフトは、メインシャフトに対して動力伝達の出力側となるため、低速被駆動ギヤの直径を高速被駆動ギヤの直径よりも大きくして、その歯数を多くしている。
出力軸は、カウンタシャフトに対して動力伝達の出力側となり、カウンタシャフトの回転によって回転駆動される。
そして、請求項1に記載の発明においては、バランサシャフトが、他のシャフトよりもクランクシャフトに近接して配置される。このことは、バランサシャフトとクランクシャフトとの軸心間の距離が、メインシャフトやカウンタシャフトといった他のシャフトとクランクシャフトとの軸心間の距離に比して小さいことを意味している。
また、請求項1に記載の発明においては、カウンタシャフトの低速被駆動ギヤまたはメインシャフトの高速駆動ギヤが、バランサウェイトにオーバーラップしている点に特徴がある。つまり、カウンタシャフトが、メインシャフトよりもバランサシャフトに近接して配置される場合には、当該カウンタシャフトに設けられたギヤの中で相対的に直径の大きくなる低速被駆動ギヤをバランサウェイトにオーバーラップさせる。また、メインシャフトが、カウンタシャフトよりもバランサシャフトに近接して配置される場合には、当該メインシャフトに設けられたギヤの中で相対的に直径の大きくなる高速駆動ギヤをバランサウェイトにオーバーラップさせることとなる。ただし、オーバーラップというのは、ギヤとギヤ、またはギヤとウェイトが、それらの側面を部分的に臨ませるように配置された状態のことをいうものである。
なお、本発明においては、各シャフト間の距離や配置に関する構成について、上記の点を除いて、特に限定されることはない。
請求項2に記載の発明は、さらにベベルギヤシャフトを有し、ベベルギヤシャフトがクランクシャフトに平行に配置されるエンジンの動力伝達機構を前提とする。
ベベルギヤシャフトには、カウンタシャフトの連係ギヤに噛合する被連係ギヤと、動力伝達の方向(回転方向)を変換するためのベベルギヤとが設けられている。このベベルギヤシャフトは、カウンタシャフトに対して動力伝達の出力側となり、カウンタシャフトの回転によって回転駆動される。また、出力軸には、ベベルギヤに噛合する出力ギヤが設けられており、ベベルギヤシャフトは、出力軸に対して動力伝達の入力側となる。すなわち、出力軸は、ベベルギヤシャフトに対して動力伝達の出力側となり、ベベルギヤシャフトの回転によって回転駆動される。
そして、請求項2に記載の発明においては、ベベルギヤが、カウンタシャフトの低速被駆動ギヤに対して高速被駆動ギヤ側に配置され、かつ、当該ベベルギヤが低速被駆動ギヤにオーバーラップしてなる点に特徴がある。
ベベルギヤが低速被駆動ギヤに対して高速被駆動ギヤ側に配置されるというのは、ベベルギヤが低速被駆動ギヤと高速被駆動ギヤとの間に位置する場合、高速被駆動ギヤを境にして低速被駆動ギヤとは反対側に位置する場合が含まれる。さらには、ベベルギヤの外周面(歯)と高速被駆動ギヤの外周面(歯)とが臨む場合も含まれる。
本発明によれば、カウンタシャフトの低速被駆動ギヤまたはメインシャフトの高速駆動ギヤを、バランサウェイトにオーバーラップさせたので、各シャフトに直交する方向のコンパクト化を実現することができ、より多様な車両への搭載が可能となる。
特に請求項2に記載の発明によれば、ベベルギヤがカウンタシャフトの高速被駆動ギヤ側に配置されるので、ベベルギヤと低速被駆動ギヤとの干渉を避けて、ベベルギヤシャフトとカウンタシャフトとを近接させることができ、一層のコンパクト化を実現することができる。また、低速被駆動ギヤよりも高速被駆動ギヤ側にできる空間の範囲内でベベルギヤを配置することが可能となり、コンパクト化を実現しつつも設計の自由度が高まる。
本発明のエンジンの動力伝達機構の第1実施形態について、図1〜図4を用いて説明する。図1は、傾斜型OHC(オーバー・ヘッド・カム)エンジンの側面図であり、図2は、クランクシャフト10、バランサシャフト14、カウンタシャフト25、メインシャフト20を順に通る図1におけるA−A線の展開断面図である。
図1、図2に示すように、エンジン本体ケース1は、ヘッドカバー2、シリンダヘッド3、シリンダブロック4、およびクランクケース5を連結して構成されている。クランクケース5は、ケース部材5a、5bを後述する各シャフトの軸線方向に連結して構成される縦割り構造であり、本発明の動力伝達機構が収容される。
シリンダブロック4内には、ピストン6が往復動自在に収容されており、このピストン6の上端面6aとシリンダヘッド3とによって密閉された燃焼室7が形成されている。また、ピストン6には、コネクティングロッド8の一端に設けられた小端部8aが、不図示のピストンピンによって連結されている。一方、コネクティングロッド8の他端には大端部8bが設けられており、この大端部8bが、ベアリング9を介してクランクシャフト10のクランクピン10aに連結されている。
そして、燃焼室7における爆発圧力によってピストン6が往復動すると、該ピストン6の往復動がコネクティングロッド8を介してクランクシャフト10の回転運動に変換される。
クランクシャフト10は、図2に示すように、クランクケース5内で軸受け12a、12bによって支持されている。このクランクシャフト10には、ピストン6とコネクティングロッド8による慣性モーメントを打ち消すための一対のバランスウェイト11,11が所定の間隔を維持して設けられており、このバランスウェイト11,11間にクランクピン10aが固定されている。
また、クランクケース5内には、軸受け13a、13bによってバランサシャフト14が支持されている。このバランサシャフト14は、クランクシャフト10と平行に、かつ後述する他のシャフトに比べて、最もクランクシャフト10に近接して配置されている。
このバランサシャフト14には、クランクシャフト10に設けられた一対のバランスウェイト11,11間に臨むようにしてバランサウェイト15が設けられている。つまり、クランクシャフト10のバランスウェイト11,11に、バランサウェイト15をオーバーラップさせることにより、バランサシャフト14をクランクシャフト10に可能な限り近接して配置するようにしている。
また、バランサシャフト14には、クランクシャフト10に設けられたドライブギヤ16に噛合するドリブンギヤ17が設けられており、これら両ギヤ16,17によってクランクシャフト10の回転力をバランサシャフト14に伝達している。これにより、バランサシャフト14がクランクシャフト10によって回転駆動されるとともに、バランサシャフト14と一体となってバランサウェイト15が回転する。このバランサウェイト15の回転は、ピストン6とコネクティングロッド8の往復運動により発生するクランクシャフト10の径方向の振動を打ち消す作用をもたらすものである。
さらに、クランクシャフト10のケース部材5a側に突出する一端には、無段変速機を構成するプライマリプーリ18が連結されている。このプライマリプーリ18と、図示のセカンダリプーリ19との間に不図示のベルトが掛け渡され、クランクシャフト10の回転力がセカンダリプーリ19に伝達される。なお、プライマリプーリ18およびセカンダリプーリ19については周知の無段変速機を構成するものであるため、その動力の伝達については説明を省略する。
そして、セカンダリプーリ19にはメインシャフト20が固定されており、無段変速機を介することによって、メインシャフト20がクランクシャフト10によって回転駆動されるようにしている。
このメインシャフト20は、クランクケース5内に固定された軸受け21a、21bによって支持されている。このメインシャフト20は、クランクシャフト10と平行に、かつバランサシャフト14および後述するカウンタシャフト25よりも、クランクシャフト10から離間して配置されている(図1参照)。
そして、メインシャフト20には、セカンダリプーリ19が固定された一端側から、リバースギヤ22、低速駆動ギヤ23、高速駆動ギヤ24がそれぞれ所定の間隔をもって設けられている。なお、低速駆動ギヤ23および高速駆動ギヤ24は、それぞれカウンタシャフト25に設けられた低速被駆動ギヤ26および高速被駆動ギヤ27に噛合しており、これら両ギヤ26,27に対して入力側(駆動)ギヤとなる。したがって、低速駆動ギヤ23は、高速駆動ギヤ24よりも直径が小さく、その歯数が少ないのに対して、低速被駆動ギヤ26は、高速被駆動ギヤ27よりも直径が大きく、その歯数が多い。
また、メインシャフト20のリバースギヤ22は、図1に示すリバースシャフト28に設けられたアイドラー29を介して、カウンタシャフト25に設けられたリバース用被駆動ギヤ30に連結している。
カウンタシャフト25は、クランクケース5内で軸受け31a、31bによって支持されており、その一端(図2の右方)をクランクケース5から突出させている。このクランクケース5から突出した部分は、軸受けケース32(図4参照)に固定された軸受け31cによって支持されている。
また、カウンタシャフト25は、クランクシャフト10と平行に、かつバランサシャフト14よりもクランクシャフト10から離間し、メインシャフト20よりもクランクシャフト10に近接して配置されている(図1参照)。
このとき、カウンタシャフト25に設けられたギヤの中で、もっとも直径の大きい低速被駆動ギヤ26の一部を、バランサシャフト14に設けられたバランサウェイト15にオーバーラップさせている。これにより、カウンタシャフト25に設けられた各ギヤが、バランサシャフト14に設けられたバランサウェイト15やドリブンギヤ17等に対して非接触状態を維持しつつ、バランサシャフト14とカウンタシャフト25とを可能な限り近接させることができる。
そして、カウンタシャフト25は、低速駆動ギヤ23および低速被駆動ギヤ26、高速駆動ギヤ24および高速被駆動ギヤ27、またはリバースギヤ22およびリバース用被駆動ギヤ30を介して、メインシャフト20によって回転駆動される。本実施形態においては、コンスタントメッシュ式(常時噛み合い式)によりメインシャフト20からカウンタシャフト25への動力伝達を行っている。
すなわち、図2、図3に示すように、低速被駆動ギヤ26、高速被駆動ギヤ27、リバース用被駆動ギヤ30は、カウンタシャフト25に対してフリーな状態(ニュートラル)、言い換えれば、相対回転自在に設けられている。そして、低速駆動ギヤ23に低速被駆動ギヤ26を、高速駆動ギヤ24に高速被駆動ギヤ27を、リバースギヤ22にアイドラー29を介してリバース用被駆動ギヤ30をそれぞれ常時噛合させている。したがって、メインシャフト20が回転すると、低速被駆動ギヤ26、高速被駆動ギヤ27、リバース用被駆動ギヤ30は空転することとなる。
一方で、カウンタシャフト25には、シフター33,34が設けられている。これら両シフター33,34は、カウンタシャフト25の軸方向に形成されたスプラインに噛み合わされており、当該カウンタシャフト25と一体回転しながら、その軸方向へスライドするようにしている。また、シフター33の一方の側面にはドグ33aが設けられ、他方の側面にはドグ33bが設けられており、シフター34の一方の側面にはドグ34aが設けられている。
そして、シフター33が図中左方にスライドして、リバース用被駆動ギヤ30の側面に設けられたドグ穴30aにドグ33aが進入すると、リバース用被駆動ギヤ30と一体となって、シフター33およびカウンタシャフト25が回転する。一方、シフター33が図中右方にスライドして、低速被駆動ギヤ26の側面に設けられたドグ穴26aにドグ33bが進入すると、低速被駆動ギヤ26と一体となって、シフター33およびカウンタシャフト25が回転する。また、シフター34が図中左方にスライドして、高速被駆動ギヤ27の側面に設けられたドグ穴27aにドグ34aが進入すると、高速被駆動ギヤ27と一体となって、シフター34およびカウンタシャフト25が回転する。
このように、シフター33,34をスライドさせることにより、メインシャフト20の回転力を変速したり、あるいは回転方向を変換したりして、カウンタシャフト25が回転駆動されるようにしている。
なお、図3に示すように、シフター33,34にはシフトフォーク35,36がそれぞれ固定されており、これら両シフトフォーク35,36をスライド軸37に沿ってスライドさせることにより、シフター33,34がスライドする。
シフトフォーク35,36には凸部35a,36aが設けられており、これら凸部35a,36aを、回転軸38の周囲に形成された図中点線で示すシフト溝38a,38bに進入させている。そして、回転軸38は、リンク機構39を介して車両に設けられたシフトレバー40に接続されており、シフトレバー40の操作に応じて回転する。
例えば、図示のニュートラルの状態から、シフトレバー40を所定量操作して低速位置に切り換えると、シフトレバー40の操作角度に応じた分だけ回転軸38が回転する。このとき、シフト溝38aに沿ってシフトフォーク35の凸部35aが図中右方に移動することにより、シフトフォーク35およびシフター33が一体的に図中右方に移動し、ドグ33bが低速被駆動ギヤ26のドグ穴26aに進入する。これにより、低速被駆動ギヤ26とカウンタシャフト25とがシフター33を介して連結され、カウンタシャフト25が低速回転することとなる。
そして、この状態からシフトレバー40をさらに同一方向に操作して高速位置に切り換えると、回転軸38がさらに回転する。すると、シフト溝38aに沿ってシフトフォーク35の凸部35aがニュートラルの位置まで復帰するとともに、今度はシフト溝38bに沿ってシフトフォーク36の凸部36aが図中左方に移動する。これにより、高速被駆動ギヤ27とカウンタシャフト25とがシフター34を介して連結され、カウンタシャフト25が高速回転することとなる。
なお、図示のニュートラルの状態から、シフトレバー40を前記とは反対方向に所定量操作してリバース位置に切り換えると、シフト溝38aに沿ってシフトフォーク35の凸部35aが図中左方に移動する。これにより、シフター33のドグ33aがリバース用被駆動ギヤ30のドグ穴30aに進入し、リバース用被駆動ギヤ30とカウンタシャフト25とが連結され、カウンタシャフト25が前記と反対方向に回転することとなる。
前記のようにして回転駆動されるカウンタシャフト25には、図2、図4に示すように、クランクケース5から突出する部位に連係ギヤ41が設けられている。
図4は、メインシャフト20、カウンタシャフト25、ベベルギヤシャフト42を順に通る図1におけるB−B線の展開断面図である。この図に示すように、カウンタシャフト25に設けられた連係ギヤ41は、ベベルギヤシャフト42に設けられた被連係ギヤ43に噛合しており、ベベルギヤシャフト42が、カウンタシャフト25によって回転駆動されるようにしている。
ベベルギヤシャフト42は、クランクケース5に設けられた軸受け44aと、軸受けケース32に設けられた軸受け44bとによって支持されている。このベベルギヤシャフト42も、クランクシャフト10と平行に配置されている。また、このベベルギヤシャフト42は、クランクシャフト10、バランサシャフト14、メインシャフト20、およびカウンタシャフト25よりも下方であって、カウンタシャフト25のほぼ真下に配置されている(図1参照)。
そして、ベベルギヤシャフト42のクランクケース5内に位置する一端部には、回転方向を変換するためのベベルギヤ45が設けられている。
また、クランクケース5内には、クランクシャフト10、バランサシャフト14、メインシャフト20、カウンタシャフト25、およびベベルギヤシャフト42と交差(本実施形態においては直交)する方向に沿わせて出力軸46を配置している。この出力軸46は、その軸心がベベルギヤシャフト42の軸心と交差する位置、すなわち、クランクシャフト10、バランサシャフト14、メインシャフト20、およびカウンタシャフト25よりも下方において配置されている。
そして、出力軸46には、ベベルギヤシャフト42のベベルギヤ45に噛合する出力ギヤ47が設けられており、ベベルギヤシャフト42の回転力によって出力軸46が駆動されることとなる。
ここで、ベベルギヤ45は、カウンタシャフト25の低速被駆動ギヤ26とオーバーラップさせることにより、ベベルギヤシャフト42をカウンタシャフト25に可能な限り近接させて配置している。
すなわち、本実施形態においては、カウンタシャフト25に、低速被駆動ギヤ26と、この低速被駆動ギヤ26よりも小径の高速被駆動ギヤ27とが設けられている。そのため、カウンタシャフト25の周囲において、高速被駆動ギヤ27の径方向外方に、図中点線で示す空間aが形成される。したがって、低速被駆動ギヤ26に対して高速被駆動ギヤ27側にベベルギヤ45を配置することで、空間aにベベルギヤ45を進入させて、ベベルギヤシャフト42とカウンタシャフト25とをより一層近接させることが可能となる。
また、前記のように、低速被駆動ギヤ26に対して高速被駆動ギヤ27側にベベルギヤ45を配置することにより、ベベルギヤシャフト42の軸方向のさらなるコンパクト化も実現可能となる。すなわち、本実施形態においては、低速被駆動ギヤ26とベベルギヤ45との間が離間しているが、例えば、ベベルギヤ45の外周面を高速被駆動ギヤ27の外周面に臨むように配置すれば、ベベルギヤシャフト42の軸方向のコンパクト化をも同時に実現できる。また、このことは、ベベルギヤ45を、図示の空間aの範囲内で自由に配置することができることを意味しており、ベベルギヤシャフト42や出力軸46の設計の自由度も高まることとなる。
次に、本発明のエンジンの動力伝達機構の第2実施形態について、図5、図6を用いて説明する。なお、この第2実施形態における各シャフトや出力軸等の動力伝達機構の構成要素、および各シャフトの連係の態様は、第1実施形態と全て同じであり、シャフトの配置のみが第1実施形態と異なる。したがって、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付して説明するとともに、ここでは各シャフトの配置について説明する。
図5は、第2実施形態に係る傾斜型OHC(オーバー・ヘッド・カム)エンジンの側面図であり、図6は、クランクシャフト10、バランサシャフト14、メインシャフト20、カウンタシャフト25、ベベルギヤシャフト42を順に通る図5におけるC−C線の展開断面図である。
図5からも明らかなように、この第2実施形態においては、メインシャフト20、スライド軸37、回転軸38、リバースシャフト28の配置、および、これら各シャフトや軸を収容するクランクケース5の形状を第1実施形態と異にしている。
そして、この第2実施形態においては、メインシャフト20が、バランサシャフト14に対してカウンタシャフト25よりも近接して配置されている。言い換えれば、バランサシャフト14とメインシャフト20との軸心間距離が、バランサシャフト14とカウンタシャフト25との軸心間距離よりも小さくなるように配置されている。
また、図6に示すように、メインシャフト20には、第1実施形態と同様に、その一端(図中左側端)に図示を省略するセカンダリプーリが設けられるとともに、該一端側から、リバースギヤ22、低速駆動ギヤ23、高速駆動ギヤ24が順に設けられている。そして、これらメインシャフト20に設けられた各ギヤ22,23,24の中で、もっとも直径の大きい高速駆動ギヤ24の一部を、バランサシャフト14に設けられたバランサウェイト15にオーバーラップさせている。これにより、メインシャフト20に設けられた各ギヤが、バランサシャフト14に設けられたバランサウェイト15やドリブンギヤ17等に対して非接触状態を維持しつつ、バランサシャフト14とメインシャフト20とが可能な限り近接するようにしている。
なお、この第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、カウンタシャフト25の低速被駆動ギヤ26と、ベベルギヤシャフト42のベベルギヤ45とをオーバーラップさせている。
つまり、メインシャフト20の配置を変えるとともに、バランサウェイト15に高速駆動ギヤ24をオーバーラップさせても、第1実施形態と同様にコンパクト化を実現することができる。
上記各実施形態のエンジンの動力伝達機構によれば、カウンタシャフト25の低速被駆動ギヤ26またはメインシャフト20の高速駆動ギヤ24を、バランサウェイト15にオーバーラップさせたので、各シャフトに直交する方向のコンパクト化を実現することができる。
しかも、ベベルギヤ45がカウンタシャフト25の高速被駆動ギヤ27側に配置されるので、ベベルギヤ45と低速被駆動ギヤ26との干渉を避けて、ベベルギヤシャフト42とカウンタシャフト25とを近接させ、一層のコンパクト化を実現することができる。また、低速被駆動ギヤ26を境にして高速被駆動ギヤ27側にできる空間aの範囲内でベベルギヤ45を配置することが可能となり、コンパクト化を実現しつつも設計の自由度を高めることができる。
第1実施形態の傾斜型OHCエンジンの側面図であり、動力伝達機構を構成する各シャフトの配置状態を示す図である。 図1におけるA−A線の展開断面図である。 トランスミッション機構の展開断面図である。 図1におけるB−B線の展開断面図である。 第2実施形態の傾斜型OHCエンジンの側面図であり、動力伝達機構を構成する各シャフトの配置状態を示す図である。 図5におけるC−C線の展開断面図である。
符号の説明
4 シリンダブロック
6 ピストン
8 コネクティングロッド
10 クランクシャフト
14 バランサシャフト
15 バランサウェイト
20 メインシャフト
23 低速駆動ギヤ
24 高速駆動ギヤ
25 カウンタシャフト
26 低速被駆動ギヤ
27 高速被駆動ギヤ
41 連係ギヤ
42 ベベルギヤシャフト
43 被連係ギヤ
45 ベベルギヤ
46 出力軸
47 出力ギヤ

Claims (2)

  1. シリンダ内のピストンにコネクティングロッドを介して連係されるクランクシャフトと、
    該クランクシャフトの回転によって駆動され、バランサウェイトを有するバランサシャフトと、
    前記クランクシャフトの回転によって駆動され、少なくとも低速駆動ギヤおよび高速駆動ギヤを有するメインシャフトと、
    少なくとも前記低速駆動ギヤに噛合する低速被駆動ギヤおよび前記高速駆動ギヤに噛合する高速被駆動ギヤを有するカウンタシャフトと、
    前記カウンタシャフトの回転によって駆動される出力軸と、を備え、
    前記クランクシャフト、バランサシャフト、メインシャフトおよびカウンタシャフトは平行に配置されたエンジンの動力伝達機構において、
    前記バランサシャフトは、前記メインシャフトおよびカウンタシャフトよりもクランクシャフトに近接して配置されるとともに、
    前記カウンタシャフトの低速被駆動ギヤまたは前記メインシャフトの高速駆動ギヤは、前記バランサウェイトにオーバーラップしてなることを特徴とするエンジンの動力伝達機構。
  2. 前記カウンタシャフトに平行に配置され、前記カウンタシャフトに設けられた連係ギヤに噛合する被連係ギヤと前記出力軸の出力ギヤに噛合するベベルギヤを有するベベルギヤシャフトをさらに備え、
    前記ベベルギヤは、前記カウンタシャフトの低速被駆動ギヤに対して高速被駆動ギヤ側に配置されるとともに、前記低速被駆動ギヤにオーバーラップしてなることを特徴とする請求項1記載のエンジンの動力伝達機構。
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