JP2010069409A - 金属触媒担体の製造方法及び製造用治具 - Google Patents

金属触媒担体の製造方法及び製造用治具 Download PDF

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Abstract

【課題】 ハニカム体の座屈を招くことなく、ハニカム体を外筒内へ良好に圧入した状態で収容できる金属触媒担体の製造方法及び製造用治具の提供。
【解決手段】 波状の金属箔4と平板状の金属箔5とを重ねた状態で多重に巻回してロール状のハニカム体2を形成するハニカム体形成工程と、ハニカム体2よりも長尺な筒状の外筒3を形成する外筒形成工程と、ハニカム体2を縮径すると共に、外筒3の端部内側に挿入されたガイド部19eを介して該外筒3の軸方向内側へ所定代L1だけ移動した位置から該外筒内に挿入して圧入する圧入工程を備えることとした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属触媒担体の製造方法及び製造用治具に関する。
従来、金属触媒担体の製造方法及び製造用治具として特許文献1の技術が公知になっている。
このような金属触媒担体の製造方法及び製造用治具では、治具を用いてハニカム体を外筒内に圧入することにより、ハニカム体の各接合部同士を確実に当接させた状態で接合している(特許文献1参照)。
特開2008−69718号公報
しかしながら、従来の発明にあっては、ハニカム体の外筒内への圧入時に、ハニカム体の外周上の一部が内側に大きく撓んで座屈する虞があった。
なお、ハニカム体の座屈部位には外筒との間に大きな隙間が生じ、この隙間を介して排気が通過するため、排気の浄化性能が低下してしまう。
また、各接合部位の圧力に不均一が生じ易く、ハニカム体を外筒に挿入して加熱処理して拡散接合する際に、接合強度に部分的差異が生じる虞がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、ハニカム体の座屈を招くことなく、ハニカム体を外筒内へ良好に圧入できる金属触媒担体の製造方法及び製造用治具を提供することである。
請求項1記載の発明では、波状の金属箔と小波状または平板状の金属箔とを重ねた状態で多重に巻回してロール状のハニカム体を形成するハニカム体形成工程と、ハニカム体の軸長よりも長尺な軸長の筒状の外筒を形成する外筒形成工程と、ハニカム体を縮径すると共に、上記外筒の端部内側に挿入されたガイド部材を介して該外筒内に圧入する圧入工程を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、波状の金属箔と小波状または平板状の金属箔とを重ねた状態で多重に巻回してロール状のハニカム体を外筒内に圧入するための治具であって、上記治具は、同軸上に入口側端部と出口端部を有する貫通孔と、上記貫通孔の入口端部から先細りした傾斜面を有する傾斜部と、上記傾斜部から出口端部側に延設され、外筒の端部内側に挿入可能に構成されたガイド部を備え、上記ガイド部を外筒の端部内側に所定代だけ挿入した状態で配置した後、上記貫通孔の入口端部側からハニカム体を挿入して、該ハニカム体の外周部を上記傾斜部で縮径し、上記ハニカム体の形状を維持した状態で該ハニカム体をガイド部を介して該外筒内に圧入することを特徴とする。
この発明によればハニカム体をガイド部を介して外筒内に圧入している。
これにより、ハニカム体の外筒内への圧入距離を短くでき、ハニカム体の座屈を防止できると同時に、圧入抵抗の低減や圧入時間の短縮を図ることができる。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
以下、実施例1を説明する。
図1は実施例1の金属触媒担体を示す側断面図、図2は図1の矢視A1による金属触媒担体の側面図、図3は実施例1のハニカム体の形成を説明する図、図4は実施例1のハニカム体の形成直後の斜視図である。
図5は実施例1の圧入装置を説明する全体図、図6は実施例1の圧入治具の上面図、図7は図6のS7−S7線における断面図、図8は実施例1の圧入治具の底面図、図9〜14は実施例1の圧入装置の作動を説明する図である。
図15は実施例1の排気系を説明する図、図16は実施例1の金属触媒担体とディフューザの接続を説明する図である。
先ず、全体構成を説明する。
図1、2に示すように、実施例1の金属触媒担体1は、円柱状のハニカム体2と、このハニカム体2が収容された円筒状の外筒3等から構成されている。
また、外筒3の軸方向全長はハニカム体2よりも長く設定されており、ハニカム体2の両端面は外筒3の両端部から軸方向内側にそれぞれ所定代L1だけ移動した位置に配置されている。
さらに、ハニカム体2の外周部には、その全長に亘って内側へ山状に凹設された溝2aが等角度間隔で複数個形成されて、外周部全体が所謂セレーション形状に形成されている。
次に、金属触媒担体1の製造方法を説明する。
金属触媒担体1の製造方法は、ハニカム体形成工程、外筒形成工程、圧入工程、ろう付け工程の順番に行われる。なお、ハニカム体形成工程と外筒形成工程は並行して行われる。
[ハニカム体形成工程]
ハニカム体形成工程では、公知の特開2006−239580号公報と同様の加工装置を用いてハニカム体2を形成する。
即ち、図3に示すように、先ず、ロールギヤ等で製造された長尺で波状の金属箔4の始端部と、長尺で平板状の金属箔5の始端部とを該金属箔5が外側となるように巻軸6に止着した後、これら両金属箔4,5を重ねた状態で多重に巻回することによりロール状に形成して端部をスポット溶接して固定する。
次に、両金属箔4,5の終端部をロール状の最外周に巻回されたろう箔材7をスポット溶接等により固定して、ハニカム体2を得る(図4参照)。
なお、実施例1では、ろう箔材7をハニカム体2の長手方向中央位置に設けているが、この限りではない。
また、両金属箔4,5の厚みはそれぞれ20〜30μm前後、材質は高剛性のアルミニウムとステンレスの合金製で、さらに、焼き鈍し、または緩い焼き入れ処理が施されて高剛性になっている。
具体的には、例えばクロム(Cr)、アルミ(Al)をベースに高温酸化で生成するAl被膜(アルミナ被膜)の成長を抑制する効果の高いランタン(LA)等を添加した、耐高温酸化性に優れたフェライト系ステンレス鋼が採用されている。
フェライト系ステンレス鋼の一例としてJFE規格のJFE20−5USR及びJFE18−3USRを挙げておく。
[外筒形成工程]
外筒形成工程では、外筒3となる板材を円筒状に加工して、その両縁部同士を電縫管と同様に溶接して外筒3を得る。
なお、外筒3の板厚や材質は適宜設定できる。一般的には外筒3の厚みは1、5mm前後、材質はアルミニウム等を含有するフェライト系ステンレス鋼である。
[圧入工程]
圧入工程では、ハニカム体2の外周部をセレーション形状に加工した後、外筒3内に収容する。
具体的には公知の特開平11−197518号公報と同様の装置に追加変更が加えられた圧入装置10を用いる。
<圧入装置について>
先ず、圧入装置10について詳述する。
図5において、水平な基台11上に立設されたタワーブロック12には、鉛直方向にレール13が延設されると共に、このレール13には昇降板14が摺動可能に係合されている。
昇降板14には、タワーブロック12に取付けられたエア式または油圧式等のシリンダ15のピストンロッド15aが連結しており、このシリンダ15の作動により昇降板14を上下動可能に構成されている。
また、昇降板14の上部には支持ブラケット16が備えられる一方、下部には支持ブラケット17が備えられている。
支持ブラケット16にはエア式または油圧式等のシリンダ18が鉛直方向に向けて装着される一方、支持ブラケット17には円筒状の圧入治具19(請求項の治具に相当)がシリンダ18のピストンロッド18aと同軸上に装着されている。
ピストンロッド18aの下端には、円柱状の圧入ブロック20が連結されている。
なお、圧入ブロック20は、特開2001−341034号公報に記載のものと同様に径方向へ拡縮可能な構成にしても良い。
基台11上には、圧入治具19の下方で同軸上に配置されたワーク支持ブロック21が固設されると共に、このワーク支持ブロック21の上面には、外筒3の下端内周に嵌合する環状突起状の突起21aが形成されている。
さらに、圧入ブロック20の下方には同軸上に円盤状の支持体22が配置されている。
この支持体22の下部には、圧入治具19及びワーク支持ブロック21を貫通して基台11内に収容されたエア式または油圧式等のシリンダ23のピストンロッド23aが連結されており、このシリンダ23の作動により支持体22を上下動可能に構成されている。
<圧入治具について>
次に、圧入治具19について詳述する。
図6〜8に示すように、圧入治具19には同軸上に入口端部19aと出口端部19bを有する貫通孔19cが形成されている。
貫通孔19cには、入口端部19aから先細りした傾斜面を有する傾斜部19dと、この傾斜部19dから出口端部19b側へ鉛直方向に延設された環状突起状のガイド部19eが備えられている。
なお、傾斜部19dとガイド部19eとは滑らかな曲面で接続されている。
また、貫通孔19cには、傾斜部19dの中途部からガイド部19eに掛けて内側へ山状に突設された複数の突起部19fが等角度間隔に形成されている。
さらに、貫通孔19cの出口端部19bには突起部19fも含めて所定の曲率で面取り加工された曲部19g(図7参照)が形成されている。
なお、図7に示すように、貫通孔19cの入口端部19aの内径D1は巻回直後のハニカム体2の外径よりも大きく設定される一方、出口端部19bの内径D2はガイド部19eの板厚の分だけ外筒3の内径よりも小さく設定されている。
さらに、ガイド部19eにおける圧入治具19の底面19hからガイド部19eの下端までの突出長さD3は前述した所定代L1と同一に設定されている。
<圧入装置の作動について>
このように構成された圧入装置10では、先ず、シリンダ15のピストンロッド15aの収縮作動により昇降板14を上昇位置に停止させる。
また、図9に示すように、シリンダ23のピストンロッド23aの収縮作動により支持体22を突起21aと同一高さで停止させた状態として、ワーク支持ブロック21上に外筒3を載置する。
この際、外筒3の下端内側に突起21aを嵌合させることにより、外筒3を圧入治具19と同軸上に配置できる。
次に、図9、10に示すように、シリンダ15のピストンロッド15aの伸長作動により昇降板14を徐々に下降させて、圧入治具19のガイド部19eを外筒3の上端部内側に挿入して、外筒3の上端部が圧入治具19の底部19hに当接したところで昇降板14の下降を停止させる。
この際、外筒3の上端部が圧入治具19の底部19hに当接することで、ガイド部19eの外筒3内への挿入代(所定代L1)を適正にできる。
次に、図11に示すように、シリンダ23のピストンロッド23aの伸長作動により支持体22を圧入治具19の上端よりも僅かに上方となるように配置した後、支持体22上にハニカム体2を載置する。
次に、シリンダ18の伸長作動によりピストンロッド18aに結合された圧入ブロック20を徐々に下降させて、図12に示すように、圧入ブロック20の下面がハニカム体2の上面に当接したところで、シリンダ23のピストンロッド23aの収縮作動により支持体22を圧入ブロック20と同期させて下降させる。
その後、ハニカム体2の下端が圧入治具19の傾斜部19dに接触したところで、支持体22を増速して元位置に復帰させる(図13参照)。
一方、図13に示すように、圧入ブロック20はハニカム体2の上面を下方へ押して、圧入ブロック20の下端がガイド部19eの下端と同一高さか僅かに下方位置になるまで下降することにより、ハニカム体2を外筒3内に圧入する。
この際、先ず、ハニカム体2の外周部(ろう箔材7共)は、傾斜部19dによりガイド部19eの内径D2まで縮径されると共に、傾斜部19d部分の突起部19fにより径方向内側に加圧されて、複数の溝2aが形成され、外周部全体がセレーション形状に加工される。
なお、溝2a(突起部19f)の深さ、形成数、配置等は適宜設定できるが、これらはハニカム体2の圧入前の外周長と圧入後の外周長(外筒3の内周長)との周長差を吸収できるように設定する。
圧入後の溝2aの深さは金属箔4の波の高さの1〜2倍程度が好ましい。
<ハニカム体のセレーション形状による座屈防止について>
ここで、従来の発明にあっては、ハニカム体を外筒に圧入する際に、ハニカム体の外周上の一部が内側に大きく撓んで座屈する虞があった。
これに対し、実施例1では、ハニカム体2の外周部がセレーション形状による柔軟性を備えるため、外筒3への圧入時におけるハニカム体2の一部への応力集中を回避でき、ハニカム体2の座屈を防止できる。
さらに、詳述すると、従来の発明では、ハニカム体の外筒への圧入時においてハニカム体の一部に応力が集中すると、この部分は中心へ向かって内側に変形して大きな1つの貫通穴となってしまう。
なお、ハニカム体の一部に応力が集中する原因は、波状の金属箔の波の形状、寸法のばらつき、巻回時の捻れ、外筒への圧入による変形等の様々な原因が考えられる。
これに対し、実施例1では、前述した一部に応力が集中した際に、ハニカム体2の外周部の溝2aの各波が接線方向に近い角度に向かって変形するため、大きな1つの貫通穴が形成されず、これにより、ハニカム体2の座屈を防止できる。
従って、ハニカム体2を均等に縮径でき、ハニカム体2の外周の一部に応力が集中して大きな座屈が生じる虞がなく、ハニカム体2と外筒3との間に大きな隙間が生じるのを防止できる。
この結果、外筒3からハニカム体2へ均等に圧縮力が掛かることになる。
次に、セレーション形状に加工されたハニカム体2は、ガイド部19eを貫通して、外筒3内への圧入が開始され、圧入ブロック20の下端がガイド部19eの下端位置に達して、ハニカム体2がガイド部19eを完全に貫通したところで、外筒3内への圧入が終了する。
なお、ハニカム体2が収容された外筒3は、シリンダ15,18のピストンロッド15a,18aの収縮作動により、昇降板14(圧入治具19)を元位置に復帰させた後、ワーク支持ブロック21から取り外すことができる。
<ガイド部による座屈防止作用について>
ここで、従来の発明にあっては、ハニカム体の圧入開始位置が外筒の上端部位置であるため、圧入距離(圧入時間)が長く、圧入の最中にハニカム体2が変形・座屈する虞があった。
これに対し、実施例1では、図14に示すように、ガイド部19eが外筒3の上端部から突出長さD3(所定代L1)だけ移動した位置まで挿入されているため、ハニカム体2は外筒3の上端部から突出長さD3(所定代L1)だけ移動した位置から外筒3内に圧入されることとなる。
これにより、ハニカム体2の圧入開始位置が外筒3の端部から軸方向内側位置へ所定代L1だけ移動した位置になるため、ハニカム体2のセレーション形状が戻らず、維持された状態で圧入治具19を通過させて外筒3内にハニカム体2を圧入でき、変形・座屈を防止できる。
また、ハニカム体2の圧入距離を短くできるため、圧入抵抗を軽減できる上、圧入に掛かる時間を短縮でき、結果的にハニカム体2の変形・座屈の防止に繋がる。
また、ガイド部19e部分の突起部19fによりハニカム体2の溝2aの形状を維持した状態でハニカム体3を外筒3内に圧入でき、ハニカム体2の変形・座屈を防止できる。
さらに、貫通孔19cの出口端部19bには突起部19fも含めて所定の曲率で面取り加工された曲部19g(図7参照)が形成されているため、ハニカム体2の端部がガイド部19e部分の突起部19fに引っ掛かって損傷する虞がない。
これにより、ハニカム体2を保護できると同時に、圧入ガイド19の耐用寿命を延ばすこともできる。
また、ガイド部19eの内径D2はガイド部19eの板厚の分だけ外筒3の内径よりも小さいため、ハニカム体2の外径を外筒3の内径よりも僅かに小さくした状態でハニカム体2を外筒3内に圧入できる。
これにより、ハニカム体2の圧入抵抗を低減でき、結果的にハニカム体2の変形・座屈の防止に繋がる。
このように、実施例1では、ハニカム体2の座屈を招くことなく、比較的小さい圧入荷重でもって、ハニカム体2を外筒3内にスムーズに圧入できる。
<外筒端部の変形防止について>
また、従来の発明のようにハニカム体の圧入開始位置を外筒の上端部位置とした場合には、ハニカム体によって外筒の上端部に負担が掛かり、歪みが生じる虞があった。
これに対し、実施例1では外筒3の上端部に負担が掛かる虞がなく、真円度を維持することができる。
[ろう付け工程]
このように形成された金属触媒担体1は、加熱炉に搬送されて熱処理されることにより、金属箔4の波の頂部と金属箔5の接している部分が拡散接合されると共に、ハニカム体2の外周一部と外筒3がろう箔材7の溶融によりろう付け接合される。
その後、ハニカム体2の両金属箔4,5の隙間で形成される軸方向に貫通したセルの表面には貴金属、アルミナ等からなる排気ガス浄化用の触媒担持体層が形成される。
なお、ろう箔材7を省略してハニカム体2と外筒3とを拡散接合により固定しても良い。
次に、作用を説明する。
[排気系との接続浄化作用について]
このように構成された金属触媒担体1は、外筒3の両端部が自動車の内燃機関排気系に連通接続された状態で介装される。
具体的には、図15に示すように、自動車の内燃機関排気系は、排気上流側となるエンジンa1の図示しない排気ポートから各排気管a2〜a4を介して金属触媒担体1、サブマフラa5、メインマフラa6が連通接続されている。
また、図15、16に示すように、金属触媒担体1の外筒3の両端部には、所定径まで縮径されて、それぞれ対応する排気管a2,a3と接続フランジa7を介して締結された筒状のディフューザ23,24が接続されている。
ディフューザ23,24の端部は、外筒3の対応する端部の外側(または内側)に所定代L1の重ね代の範囲内で重ねられた状態で溶接X1にて全周に亘って固定されている。
[外筒とディフューザとの溶接性について]
ここで、ハニカム体2の外筒3への圧入時に、外筒3の上端部が歪んでいると、ディフューザ23(24)との嵌合部(重ね代部分)において隙間が生じ、溶接X1の作業性が悪化してしまう。
これに対し、実施例1ではハニカム体2の外筒3への圧入時に外筒3の上端部に負担が掛かる虞がなく、真円度を維持することができる。
これにより、外筒3とディフューザ23(24)との接続部(重ね代部分)を良好に密着した状態で嵌合でき、溶接X1を良好にして製品品質を向上できる。
[排気浄化作用について]
自動車の内燃機関排気系に介装された金属触媒担体1において、外筒3のエンジン側の排気上流側となる一端部から外筒3に流入した排気(破線矢印で図示)は、ハニカム体2のセルを通過することにより、触媒の作用により排気中の有害成分(HC、CO、NOx等)が無害成分(CO2、O等)に浄化されて排気下流側となる他端部からサブマフラa5及びメインマフラa6側へ排出される。
最後に、実施例1の効果を請求項1〜7に対応する(1)〜(7)と共に列記する。
(1)波状の金属箔4と平板状の金属箔5とを重ねた状態で多重に巻回してロール状のハニカム体2を形成するハニカム体形成工程と、ハニカム体2の軸長よりも長尺な軸長の筒状の外筒3を形成する外筒形成工程と、ハニカム体2を縮径すると共に、外筒3の端部内側に挿入されたガイド部19eを介して該外筒3の軸方向内側へ所定代L1だけ移動した位置から該外筒3内に挿入して圧入する圧入工程を備えることとした。
これにより、ハニカム体2の座屈を招くことなく、ハニカム体2を外筒3内へ良好に圧入できる。
(2)圧入工程は、ハニカム体2を縮径すると同時に、該ハニカム体2の外周部に複数の溝2aを形成した後、該ハニカム体2を外筒3の端部内側に挿入されたガイド部19eを介して該外筒3の軸方向内側へ所定代L1だけ移動した位置から該外筒3内に挿入して圧入することとした。
これにより、ハニカム体の外周部が溝2aによる柔軟性を備えるため、ハニカム体2の外筒内3への圧入時において一部への応力集中を回避でき、ハニカム体2の座屈を防止できる。
加えて、ガイド部19eで溝2aの形状を維持でき、外筒3内への圧入時におけるハニカム体2の座屈を防止できる。
(3)波状の金属箔4と平板状の金属箔5とを重ねた状態で多重に巻回してロール状のハニカム体2を外筒3内に圧入するための治具(圧入治具19)であって、治具(圧入治具19)は、同軸上に入口側端部19aと出口端部19bを有する貫通孔19cと、貫通孔19cの入口端部19aから先細りした傾斜面を有する傾斜部19dと、傾斜部19dから出口端部側19bに延設され、外筒3の端部内側に挿入可能に構成されたガイド部19eを備え、ガイド部19eを外筒3の端部内側に所定代L1だけ挿入した状態で配置した後、貫通孔19cの入口端部19a側からハニカム体2を挿入して、該ハニカム体2の外周部を傾斜部19dで縮径し、ハニカム体2の形状を維持した状態で該ハニカム体2をガイド部19eを介して外筒3の軸方向内側へ所定代L1だけ移動した位置から該外筒3内に挿入して圧入することとした。
これにより、(1)と同様の作用・効果を得ることができる。
(4)貫通孔19cの傾斜部19dからガイド部19eに亘って内側へ突設された複数の突起部19fを備え、ガイド部19eを外筒3の端部内側に所定代L1だけ挿入した状態で配置した後、貫通孔19cの入口端部19a側からハニカム体2を挿入して、該ハニカム体2の外周部を傾斜部19dで縮径すると共に、突起部19fで溝2aを形成し、ハニカム体2の溝形状を維持した状態で該ハニカム体2をガイド部19eを介して外筒2の軸方向内側へ所定代L1だけ移動した位置から該外筒3内に挿入して圧入することとした。
これにより、(2)と同様の作用・効果を得ることができる。
(5)ガイド部19eが外筒3の端部内側に挿入される所定代L1を、該ハニカム体2の挿入代とした。
これにより、ハニカム体2が外筒3内に圧入される位置まで治具(圧入治具19)により溝形状を維持した状態で挿入されるため、治具(圧入治具19)を通過した後の変形を防止できる。
従って、外筒3よりハニカム体2へ均等な圧力が掛かるため、拡散接合時に均等に接合することができる。
(6)ガイド部19eが外筒3の端部内側に挿入される所定代L1を外筒3の端部に接続されるディフューザ23,24の重ね代とした。
これにより、外筒3とディフューザ23,24との接続を良好に行うことができる。
(7)貫通孔19cの出口側端部19bに面取り加工された曲部19gを備えることとした。
これにより、ハニカム体2の外筒3内への圧入時における損傷を防止できる。
以下、実施例2を説明する。
実施例2において、実施例1と同様の構成部材については同じ符号を付してその説明は省略し、相違点のみ詳述する。
図17は実施例2の圧入治具を説明する図である。
図17に示すように、実施例2では、圧入治具19のガイド部19eの周囲に環状の孔を形成する位置決め部30を備えているという点が実施例1と異なる。
具体的には、位置決め部30は、底面19gに行くにつれて先細りした傾斜面を有する第1案内部30aと、この第1案内部30aから鉛直方向に延設され、ガイド部19eとの間に外筒3の板厚を有する第2案内部30bで構成されている。
これにより、実施例1の図9、10で説明したように、圧入治具19のガイド部19eを外筒3の上端部内側に挿入する際に、外筒3の上端部を第1案内部30aから第2案内部30bに導くことにより、外筒3の歪みを矯正できる。
また、ハニカム体2の外筒3内への圧入時においても、外筒3の上端部をガイド部19eと第2案内部30bで支持して外筒3の歪みを防止でき、結果的にディフューザ23,24との溶接X1を良好にできる。
なお、圧入治具19のガイド部19e側に傾斜面を追加形成することは考えられるが、ガイド部19eの板厚が大きくなるため、あまり好ましくない。
以上、実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、圧入治具19の突起部19fを省略してハニカム体2のセレーション形状を省略することもできる。
この場合にもガイド部19eによるハニカム体2の外筒2内への圧入距離(圧入時間)の短縮、圧入抵抗の低減によるハニカム体2の座屈を防止できる。
また、実施例1では、圧入治具19を圧入装置10に組み込んだ例を説明したが、圧入治具19以外の構成は適宜設定できる。
また、金属箔4,5にスリット孔を形成しても良い。
さらに、ハニカム体2の断面形状は円形断面に限らず、非円形状の楕円形やレーシングトラック形状、三角形状等にしても良い。
実施例1の金属触媒担体を示す側断面図である。 図1の矢視A1による金属触媒担体の側面図である。 実施例1のハニカム体の形成を説明する図である。 実施例1のハニカム体の形成直後の斜視図である。 実施例1の圧入装置を説明する全体図である。 実施例1の圧入治具の上面図である。 図6のS7−S7線における断面図である。 実施例1の圧入治具の底面図である。 実施例1の圧入装置の作動を説明する図である。 実施例1の圧入装置の作動を説明する図である。 実施例1の圧入装置の作動を説明する図である。 実施例1の圧入装置の作動を説明する図である。 実施例1の圧入装置の作動を説明する図である。 実施例1の圧入装置の作動を説明する図である。 実施例1の排気系を説明する図である。 実施例1の金属触媒担体とディフューザの接続を説明する図である。 実施例2の圧入治具を説明する図である。
符号の説明
a1、a2、a3、a4 排気管
a5 サブマフラ
a6 メインマフラ
a7 接続フランジ
X1 溶接
1 金属触媒担体
2 ハニカム体
2a 溝
3 外筒
4 波状の金属箔
5 平板状の金属箔
6 巻軸
7 ろう箔材
10 圧入装置
11 基台
11 貫通穴
11a 縮径側端部
11b 拡径側端部
12 タワーブロック
13 レール
14 昇降板
15、18、23 シリンダ
15a、18a、23a ピストンロッド
16、17 支持ブラケット
19 圧入治具
19a 入口端部
19b 出口端部
19c 貫通孔
19d 傾斜部
19e ガイド部
19f 突起部
19g 曲部
19h 底面
20 圧入ブロック
21 ワーク支持ブロック
21a 突起
22 支持体
23、24 ディフューザ
30 位置決め部
30a 第1案内部
30b 第2案内部

Claims (7)

  1. 波状の金属箔と小波状または平板状の金属箔とを重ねた状態で多重に巻回してロール状のハニカム体を形成するハニカム体形成工程と、
    前記ハニカム体の軸長よりも長尺な軸長の筒状の外筒を形成する外筒形成工程と、
    前記ハニカム体を縮径すると共に、前記外筒の端部内側に挿入されたガイド部材を介して該外筒内に圧入する圧入工程を備えることを特徴とする金属触媒担体の製造方法。
  2. 請求項1記載の金属触媒担体の製造方法において、
    前記圧入工程は、前記ハニカム体を縮径すると同時に、該ハニカム体の外周部に複数の溝を形成した後、該ハニカム体を外筒の端部内側に挿入されたガイド部材を介して該外筒内に圧入することを特徴とする金属触媒担体の製造方法。
  3. 波状の金属箔と小波状または平板状の金属箔とを重ねた状態で多重に巻回してロール状のハニカム体を外筒内に圧入するための治具であって、
    前記治具は、同軸上に入口側端部と出口端部を有する貫通孔と、
    前記貫通孔の入口端部から先細りした傾斜面を有する傾斜部と、
    前記傾斜部から出口端部側に延設され、外筒の端部内側に挿入可能に構成されたガイド部を備え、
    前記ガイド部を外筒の端部内側に所定代だけ挿入した状態で配置した後、前記貫通孔の入口端部側からハニカム体を挿入して、該ハニカム体の外周部を前記傾斜部で縮径し、
    前記ハニカム体の形状を維持した状態で該ハニカム体をガイド部を介して該外筒内に圧入することを特徴とする金属触媒担体の製造用治具。
  4. 請求項3記載の金属触媒担体の製造用治具において、
    前記貫通孔の傾斜部からガイド部に亘って内側へ突設された複数の突起部を備え、
    前記ガイド部を外筒の端部内側に所定代だけ挿入した状態で配置した後、前記貫通孔の入口端部側からハニカム体を挿入して、該ハニカム体の外周部を前記傾斜部で縮径すると共に、前記突起部で複数の溝を形成し、
    前記ハニカム体の溝形状を維持した状態で該ハニカム体をガイド部を介して該外筒内に圧入することを特徴とする金属触媒担体の製造用治具。
  5. 請求項3または4記載の金属触媒担体の製造用治具において、
    前記ガイド部が外筒の端部内側に挿入される所定代を、該ハニカム体の挿入代としたことを特徴とする金属触媒担体の製造用治具。
  6. 請求項3または4記載の金属触媒担体の製造用治具において、
    前記ガイド部が外筒の端部内側に挿入される所定代を、外筒の端部に接続されるディフューザの重ね代としたことを特徴とする金属触媒担体の製造用治具。
  7. 請求項3〜6のうちのいずれかに記載の金属触媒担体の製造用治具において、
    前記貫通孔の出口側端部に面取り加工された曲部を備えることを特徴とする金属触媒担体の製造用治具。
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