JP2010067583A - 制御弁式鉛蓄電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 PSOC(Partial State of Charge)と言われる不完全な充電状態で使用される制御弁式鉛蓄電池の長寿命化を図る。
【解決手段】 満充電状態での20℃における比重が1.250〜1.500の範囲の電解液を保持し、前記正極板は表面に二酸化錫層が形成された正極基板2と、該正極基板2の二酸化錫層21の表面に設けられた正極活物質5とを備え、前記負極板は負極基板3と、該負極基板の表面に設けられた負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bとを設けてなる。
【選択図】図4
【解決手段】 満充電状態での20℃における比重が1.250〜1.500の範囲の電解液を保持し、前記正極板は表面に二酸化錫層が形成された正極基板2と、該正極基板2の二酸化錫層21の表面に設けられた正極活物質5とを備え、前記負極板は負極基板3と、該負極基板の表面に設けられた負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bとを設けてなる。
【選択図】図4
Description
本発明は、二酸化錫層を形成した正極基板に正極活物質を設けた正極板と、負極基板の表面に負極活物質及び高比表面積カーボンを設けた負極板とを有した制御弁式鉛蓄電池に関するものである。
近年、地球温暖化をはじめとする環境問題に対する関心の高まりに原油の高騰という問題が拍車をかけて、環境にやさしく燃費にすぐれたハイブリッド車が注目されるとともに、既存のガソリンエンジン車に対してもアイドリングストップや充電制御のような機能が搭載されるようになってきている。このような車に搭載される鉛蓄電池はPSOC(Partial State Of Charge)と言われる不完全な充電状態のままでパルス状の高率充放電が反復されることで、負極に硫酸鉛が蓄積する「サルフェーション」によって寿命に至ることが知られている。
上記した不完全な充電状態になることに対し、負極の充電受入性を向上させる種々の提案がなされており、その一例として、例えば、特許文献1のような鉛蓄電池の負極にキャパシターを並列接続する提案がなされ、鉛蓄電池の寿命性能の向上に一定の寄与をしている。
また、負極の充電受入性を向上させただけでは、鉛または鉛合金製の正極集電体を備えた鉛蓄電池では正極集電体の腐食によって、やがて寿命に至ってしまうが、特許文献2のような、鉛または鉛合金製の正極集電体の基材の表面に導電性セラミックス(SnO2)膜を形成させるという提案、あるいは特許文献3のような、チタン又はチタン合金からなる基材の表面に導電性セラミックス(SnO2)膜を形成させるという提案がなされている。前記特許文献2の提案は鉛又は鉛合金製の正極集電体の耐食性の向上に寄与し、前記特許文献3の提案はチタン又はチタン合金製の正極集電体の不動態化を抑制することで、鉛蓄電池の長寿命化に寄与している。
特表2007−506230公報
WO00/70696号公報
特開2008−98159号公報
しかしながら、表面にSnO2膜を形成した正極集電体(上記特許文献2、3)では、正極活物質(PbO2)と導電性セラミックス(SnO2)膜との間で化学的な結合反応に基づく密着性が得られないため、このような提案は、正極板および負極板との間に介在させたセパレータを厚さ方向に強い力で圧迫したことによる反発力によって両者を密着させることが可能な制御弁式鉛蓄電池に適用されている。
このような制御弁式鉛蓄電池は負極の充電受入性を向上させることで、サルフェーションを原因とする寿命性能の低下は抑制できるが、高率放電をさせた場合には、正極集電体に当接した正極活物質(PbO2)の細孔中の硫酸根が優先的に消費され、その放電反応によって生成した水によって、前記細孔中での電解液比重が急激に低下し、正極活物質(PbO2)に当接している正極集電体近傍の電位が著しく低下する。
ところが、上記した如く、セパレータを厚さ方向に強い力で圧迫していることで、セパレータの多孔度は低下し、その細孔体積も減少しているため、正極活物質(PbO2)の細孔中で電解液比重が低下しても、その細孔中へ電解液が拡散してくる移動速度は遅く、高率放電によって一時的に著しく低下した正極集電体近傍の電位はすぐには回復しない。
このため、当該鉛蓄電池の高率放電時には、集電体表面の二酸化錫膜の一部がその電位で還元されてSn2+イオンとして電解液中に溶解し、これにより、正極集電体の劣化が生じて短寿命となってしまうという問題があった。
本発明は上記した背景の下になされたものであり、表面に二酸化錫層が形成された正極基板を備える制御弁式鉛蓄電池において、高率放電時における正極基板近傍の電位が一時的に著しく低下するのを抑制するとともに、基板表面に形成された二酸化錫層の溶解による正極基板の劣化を低減することで、高率放電時の寿命性能を向上させて、上述の問題点が解決できる長寿命の制御弁式鉛蓄電池を提供することを目的としている。
上述の問題点を解決するために、本発明者らは、表面に二酸化錫層を形成した正極基板を正極板に用いた鉛蓄電池の電解液に特定の比重のものを用いることで、高率放電時における正極基板近傍の電位が一時的に著しく低下するのを防止できるという知見を得てPCT/JP2008/054774を出願したが、上述した不完全な充電状態における課題を解決するには至っておらず、本発明では、さらにこのような課題を解決することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明は、正極板、負極板、及び前記正、負極板間に介在させたセパレータを有する制御弁式鉛蓄電池であって、前記セパレータは満充電状態での20℃における比重が1.250〜1.500の範囲の電解液を保持し、前記正極板は表面に二酸化錫層が形成された正極基板と、該正極基板の二酸化錫層の表面に設けられた正極活物質とを備え、前記負極板は負極基板と、該負極基板に負極活物質及び高比表面積カーボンを備えたことを特徴(請求項1)とし、また、上記制御弁式鉛蓄電池において、正極基板はチタン又はチタンを含む合金の表面に二酸化錫層が形成されていることを特徴(請求項2)とし、また、上記各制御弁式鉛蓄電池において、負極基板は鉛メッキされた銅からなることを特徴(請求項3)、又は、負極基板は表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルムが配され、該導電製樹脂フィルムの表面に負極活物質及び高比表面積カーボンを備えたことを特徴(請求項4)とし、また、前記制御弁式鉛蓄電池において、負極基板は銅の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルムが配されたことを特徴(請求項5)、又は、負極基板はチタン又はチタンを含む合金の表面に二酸化錫層が形成され、該二酸化錫層の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルムが配されたことを特徴(請求項6)とする。
本発明によれば、高率放電時に正極基板近傍の電位が一時的に著しく低下するのを防止できるとともに、負極基板に高比表面積カーボンを設けたことによって、上述した不完全な充電状態における負極板での硫酸鉛の結晶が生成するのを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る制御弁式鉛蓄電池(公称電圧:2V、5時間率定格容量:2Ah)の単電池1の例であり、正極基板2と負極基板3とによって枠体からなる電池ケース4を狭持した構造を備え、この電池ケース4の枠体の内側に正極活物質5と、セパレータ6と、負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bとを配置している。
前記正極基板2は、図2に示した如く、厚さが0.1mmのチタン板の表面に平均厚さが10nm以上、50μm以下の二酸化錫層21が形成され、該二酸化錫層21の表面に正極活物質5が設けられて正極板を構成している。前記正極活物質5は、通常の鉛蓄電池の製造方法で使用される、鉛粉、水、希硫酸を練り合わせて作製した活物質ペーストを化成、充電することで、主体を二酸化鉛にした板状のものであり、これを前記正極基板2の二酸化錫層21の表面に配置している。前記二酸化錫層21の平均厚さが10nm未満であると、内部抵抗を小さくする効果が不十分であり、それが50μmを超えると、クラックを生じやすくなるので、上述した10nm以上、50μm以下にするのがよい。この二酸化錫層21は正極活物質5が設けられる正極基板2の表面に設ければよいが、内部抵抗をさらに小さくできるように両面に設けてもよい。また、前記二酸化錫層21にはアンチモン又はフッ素の少なくとも一方が含まれていれば、内部抵抗をさらに小さくできるが、アンチモン及びフッ素の両方が、二酸化錫層21の全質量に対してアンチモンが1〜10質量%、フッ素が0.1〜12質量%含まれていれば、その効果は顕著である。この構成は以下の実施形態1〜3で共通している。
次に、正極基板2の表面に二酸化錫層21を形成する方法について説明する。まず、有機錫化合物を有機溶媒に溶解して、必要に応じ、アンチモン元素を有する化合物やフッ素元素を有する化合物を所定量添加して原料液を作製する。次に、正極基板2を原料液にディッピングする、原料液を正極基板2にスピンコーティングする、原料液をスプレーなどにより正極基板2に噴霧するなどした後に熱分解する方法により二酸化錫層を形成することができる。これらの製膜方法は一般に塗布熱分解法と呼ばれる。塗布熱分解法以外に、原料ターゲット(必要に応じアンチモン元素を含む化合物やフッ素元素を含む化合物を添加した二酸化錫粉末を薄板状に焼成して、銅製のパッキングプレートに貼りつけたもの)を、正極基板2にスパッタリングする方法により二酸化錫層21を形成することもできる。なお、原料液中の有機錫化合物としては、ジブチル錫ジアセテートやトリブトキシ錫などが挙げられ、製造効率の面から、ジブチル錫ジアセテートが好ましい。アンチモン元素を有する化合物としては、トリフェニルアンチモンや三塩化アンチモンが挙げられ、トリフェニルアンチモンが好適に用いられる。フッ素を含有する化合物としてはフッ化アンモニウムが好適に用いられる。また、有機錫化合物を溶解する有機溶媒としては、エタノールやブタノールなどが挙げられるが、入手が容易であることから、エタノールが好ましい。なお、二酸化錫の含有量は、原料液全体に対して1〜5質量%であるのが好ましく、アンチモン元素の含有量が原料液中の錫元素に対して、1〜10質量%となるようにアンチモンを含有していることが導電性の面から好ましい。また、原料液中のフッ素元素の含有量は製膜中の損失を考慮して、原料溶液中の錫元素に対して2〜60質量%となるようにフッ素化合物を含有することが導電性の面から好ましい。
これに対して、前記負極基板3は後述するような実施形態1〜3があり、負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bの配置方法に関して言えば、両者を並列に配置した実施形態1、2と、両者を活物質レベルで混合した混合物を配置した実施形態3とに分けることができ、負極基板3の材質に関して言えば、それに銅板を用いた実施形態と、それにチタン板を用いた実施形態とに分けることができる。前記負極活物質7Aは、通常の鉛蓄電池の製造方法に使用される、鉛粉、水、希硫酸、カーボン、硫酸バリウム、リグニンを練り合わせて作製した活物質ペーストを化成、充電することで、主体を海綿状金属鉛とした板状のものであり、これを前記負極基板3の表面に配置している。また、前記高比表面積カーボン7Bは、電気二重層コンデンサ等に使用される高表面積炭素に酸化ルテニウム、酸化銀、酸化コバルト及び導電性ポリマーから選択された高表面積材料を混合して板状にしたものである。前記高表面積炭素としては活性炭、カーボンブラック、非晶質炭素、カーボンナノ粒子、カーボンナノチューブが好ましいが、コスト面からは活性炭が好ましい。
前記負極基板3には表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルム30が配され、該導電製樹脂フィルム30の表面に前記負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bを備えている。この炭素材料を含む導電性樹脂フィルム30に用いられる炭素材料としては、天然黒鉛、熱分解黒鉛、キッシュ黒鉛等の黒鉛粉、酸性溶液に前述した黒鉛を浸漬させた後加熱して膨張させた膨張黒鉛、ケッチェンブラック、アセチレンブラックや、カーボンブラック、PAN系のカーボン繊維、ピッチ系のカーボン繊維、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ等が挙げられる。これらの炭素材料のうち、耐酸性と導電性に優れるという観点から、黒鉛粉、カーボンブラック、カーボンナノファイバーおよびカーボンナノチューブからなる群より選ばれる材料が好ましい。なお、前記導電製樹脂フィルム30は実施形態2、3では銅板やチタン板のような金属板の表面に配しているが、上記した単電池の構成が実現できれば、銅板やチタン板を省略して導電性樹脂板を使用してもよい。
(実施形態1)
図3に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmの銅板の表面に厚さが20〜30μmの鉛メッキ層31を設けたもので、該鉛メッキ層31の表面に板状の前記負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bが設けられて負極板を構成したものである。
図3に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmの銅板の表面に厚さが20〜30μmの鉛メッキ層31を設けたもので、該鉛メッキ層31の表面に板状の前記負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bが設けられて負極板を構成したものである。
(実施形態2)
図4(a)に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmのチタン板の表面に二酸化錫層32が形成され、該二酸化錫層32の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルム30が配され、該導電製樹脂フィルム30の表面に鉛を主体とする負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bが設けられて負極板を構成したものである。同様に、図4(b)に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmの銅板の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルム30が配され、該導電製樹脂フィルム30の表面に鉛を主体とする負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bが設けられて負極板を構成したものである。前記銅板の表面に導電製樹脂フィルム30を配する場合、該銅板の表面が電解液(希硫酸)と直接触れて溶解してしまうことがないため、実施形態1で示したように該銅板の表面に鉛メッキ層31を設ける必要がなく、該銅板の表面に導電製樹脂フィルム30を設けることができる。
図4(a)に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmのチタン板の表面に二酸化錫層32が形成され、該二酸化錫層32の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルム30が配され、該導電製樹脂フィルム30の表面に鉛を主体とする負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bが設けられて負極板を構成したものである。同様に、図4(b)に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmの銅板の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルム30が配され、該導電製樹脂フィルム30の表面に鉛を主体とする負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bが設けられて負極板を構成したものである。前記銅板の表面に導電製樹脂フィルム30を配する場合、該銅板の表面が電解液(希硫酸)と直接触れて溶解してしまうことがないため、実施形態1で示したように該銅板の表面に鉛メッキ層31を設ける必要がなく、該銅板の表面に導電製樹脂フィルム30を設けることができる。
(実施形態3)
図5(a)に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmのチタン板の表面に二酸化錫層32が形成され、該二酸化錫層32の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルム30が配され、該導電製樹脂フィルム30の表面に鉛を主体とする負極活物質及び高比表面積カーボンの混合物7Cが設けられて負極板を構成したものである。銅余に、図5(b)に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmの銅板の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルム30が配され、該導電製樹脂フィルム30の表面に鉛を主体とする負極活物質及び高比表面積カーボンの混合物7Cが設けられて負極板を構成したものである。前記銅板の表面に導電製樹脂フィルム30を配する場合、該銅板の表面が電解液(希硫酸)と直接触れて溶解してしまうことがないため、実施形態1で示したように該銅板の表面に鉛メッキ層31を設ける必要がなく、該銅板の表面に導電製樹脂フィルム30を設けることができる。
図5(a)に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmのチタン板の表面に二酸化錫層32が形成され、該二酸化錫層32の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルム30が配され、該導電製樹脂フィルム30の表面に鉛を主体とする負極活物質及び高比表面積カーボンの混合物7Cが設けられて負極板を構成したものである。銅余に、図5(b)に示した如く、前記負極基板3は厚さが0.1mmの銅板の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルム30が配され、該導電製樹脂フィルム30の表面に鉛を主体とする負極活物質及び高比表面積カーボンの混合物7Cが設けられて負極板を構成したものである。前記銅板の表面に導電製樹脂フィルム30を配する場合、該銅板の表面が電解液(希硫酸)と直接触れて溶解してしまうことがないため、実施形態1で示したように該銅板の表面に鉛メッキ層31を設ける必要がなく、該銅板の表面に導電製樹脂フィルム30を設けることができる。
前記セパレータ6は、正極活物質5と負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bとの間に介在される。前記電池ケース4は、正極基板2と負極基板3の間に正極活物質5とセパレータ6と負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bを密閉して狭持収納するための絶縁性の枠体である。これら正極活物質5とセパレータ6と負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bには、希硫酸を主成分とする電解液が含浸されている。また、前記電池ケース4には、外部に通じる排気口4aが形成されていて、この排気口4aの開口部に制御弁8が取り付けられている。
前記電解液には、満充電状態での20℃における比重が1.250〜1.500の範囲にあるものが用いられる。電解液の比重を上記範囲とすることにより、高率放電時に正極基板2近傍の電位が一時的に著しく低下するのを防止することができ、正極基板2の表面の二酸化錫層21の溶解による正極基板2の劣化が防止され、長寿命とすることができるからである。前記電解液の比重が1.250未満であると、高率放電時に正極基板2近傍の電位が一時的に著しく低下するため、正極基板2表面の二酸化錫層21の溶解による正極基板2の劣化が生じて短寿命となり、比重が1.500を超えると硫化水素が発生する危険性がある。このような比重範囲の電解液を用いることで、チタン板の表面に二酸化錫層21を設けた正極基板2を使用した場合に、上記した、高率放電時に正極基板2近傍の電位が一時的に著しく低下するという問題の解消に寄与することができる。
図6には、上記の単電池1を6個組み合わせた場合における制御弁式鉛蓄電池の組電池の構成例を示す。これらの単電池1は、一方の負極基板3が他方の正極基板2の上に載置されて直列接続となるように積層される。また、これら6個の単電池1は、上下に金属板等の導電材料からからなる圧迫部材9、10が配置されるとともに、周囲を樹脂等の絶縁材料からなる補助枠材11によって囲まれている。そして、圧迫部材9、10のそれぞれを複数本のネジ12で補助枠材11の上下端面に固着することにより、これらの間の6個の単電池1が強く圧迫されて狭持固定されるようにしている。このように、圧迫部材9、10によって圧迫されて狭持固定された各単電池1では、セパレータ6が圧縮された状態となり、この圧迫力によって一定の圧力(ゲージ圧で100〜400kPa)で正極活物質5を正極基板2に押圧するとともに、負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bを負極基板3に押圧するようになっている。また、補助枠材11によって圧縮されることで、セパレータ6の多孔度は約50〜70%になっている。また、この鉛蓄電池では、単電池1を6個組み合わせた例を示したが、1個だけを用いてもよいし、2個以上の任意個数の単電池1を組み合わせることもできる。さらに、この鉛蓄電池では、単電池1を圧迫部材9、10で圧迫するためにネジ12を用いたが、この固着手段は任意であり、例えばかしめ等によって圧迫部材9、10を補助枠材11に固着することもできる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、実施例の効果を明確にするために次のような評価試験を行った。
(評価試験1)
前述したような、厚さが0.1mmのチタン板の表面に平均厚さが50nmの二酸化錫層を形成し、該二酸化錫層の表面に前記正極活物質を設けた正極板と、厚さが0.1mmの銅板の表面に厚さが20〜30μmの鉛メッキ層を形成し、該鉛メッキ層の表面に前記負極活物質を設けた負極板とを用いた単電池1を6個組み合わせて前述の外部圧迫手段を用いて図6のような組電池(公称電圧:12V、5時間率定格容量:2Ah)を作製し、満充電状態での20℃における比重が1.200、1.250、1.300、1.350、1.400、1.450、1.500である電解液を各々の組電池に用いて比較電池R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7とした。これに対し、上記実施形態1の図3に示した負極板に前記正極板を組み合わせた単電池1を同様に6個組み合わせて図6のような組電池(公称電圧:12V、5時間率定格容量:2Ah)を作製し、満充電状態での20℃における比重が1.200、1.250、1.300、1.350、1.400、1.450、1.500である電解液を各々の組電池に用いて本発明電池T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7とした。また、上記実施形態2の図4(a)に示した負極板に前記正極板を組み合わせた単電池1を同様に6個組み合わせて図6のような組電池(公称電圧:12V、5時間率定格容量:2Ah)を作製し、満充電状態での20℃における比重が1.200、1.250、1.300、1.350、1.400、1.450、1.500である電解液を各々の組電池に用いて本発明電池P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7とした。同様に、上記実施形態2の図4(b)に示した負極板に前記正極板を組み合わせた単電池1を同様に6個組み合わせて図6のような組電池(公称電圧:12V、5時間率定格容量:2Ah)を作製し、満充電状態での20℃における比重が1.200、1.250、1.300、1.350、1.400、1.450、1.500である電解液を各々の組電池に用いて本発明電池U1、U2、U3、U4、U5、U6、U7とした。なお、ここで言う満充電状態とはJIS C 8704−2−1で定義されている状態を言う。
前述したような、厚さが0.1mmのチタン板の表面に平均厚さが50nmの二酸化錫層を形成し、該二酸化錫層の表面に前記正極活物質を設けた正極板と、厚さが0.1mmの銅板の表面に厚さが20〜30μmの鉛メッキ層を形成し、該鉛メッキ層の表面に前記負極活物質を設けた負極板とを用いた単電池1を6個組み合わせて前述の外部圧迫手段を用いて図6のような組電池(公称電圧:12V、5時間率定格容量:2Ah)を作製し、満充電状態での20℃における比重が1.200、1.250、1.300、1.350、1.400、1.450、1.500である電解液を各々の組電池に用いて比較電池R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7とした。これに対し、上記実施形態1の図3に示した負極板に前記正極板を組み合わせた単電池1を同様に6個組み合わせて図6のような組電池(公称電圧:12V、5時間率定格容量:2Ah)を作製し、満充電状態での20℃における比重が1.200、1.250、1.300、1.350、1.400、1.450、1.500である電解液を各々の組電池に用いて本発明電池T1、T2、T3、T4、T5、T6、T7とした。また、上記実施形態2の図4(a)に示した負極板に前記正極板を組み合わせた単電池1を同様に6個組み合わせて図6のような組電池(公称電圧:12V、5時間率定格容量:2Ah)を作製し、満充電状態での20℃における比重が1.200、1.250、1.300、1.350、1.400、1.450、1.500である電解液を各々の組電池に用いて本発明電池P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7とした。同様に、上記実施形態2の図4(b)に示した負極板に前記正極板を組み合わせた単電池1を同様に6個組み合わせて図6のような組電池(公称電圧:12V、5時間率定格容量:2Ah)を作製し、満充電状態での20℃における比重が1.200、1.250、1.300、1.350、1.400、1.450、1.500である電解液を各々の組電池に用いて本発明電池U1、U2、U3、U4、U5、U6、U7とした。なお、ここで言う満充電状態とはJIS C 8704−2−1で定義されている状態を言う。
上記した組電池R1〜R7、T1〜T7、P1〜P7、U1〜U7をそれぞれ、室温(25℃)において6A(3CA)の電流で端子電圧が6.0Vとなるまで放電し、0.5A/14.7V×4hの条件で充電する充放電サイクル寿命試験(高率放電試験)に供し、放電持続時間が初期値の50%未満となった時点を寿命と判断した結果を表1に示す。
表1から、満充電状態での20℃における比重が1.200の電解液を有する組電池R1、T1、P1、U1は、いずれも充放電サイクル寿命試験において400サイクルまでに寿命となることがわかった。これらを解体調査したところ、いずれの組電池R1、T1、P1、U1もチタン板の表面に形成した二酸化錫膜の溶解による正極板の劣化によるものであった。これは、いずれの組電池R1、T1、P1、U1においても、高率放電によって正極活物質細孔中の硫酸根が優先的に使用されるとともにその放電反応生成物として水が生成するため、正極基板近傍の電位が著しく低下し、チタン板の表面に形成した二酸化錫膜がその電位で還元されてSn2+イオンとなって溶解し、高率放電が反復されることで、正極板の劣化が進行したことが原因であった。一方、満充電状態で20℃における比重が1.250〜1.500の範囲の電解液を有する組電池R2〜R7、T2〜T7、P2〜P7、U2〜U7は、いずれも充放電サイクル寿命試験において約2000サイクルで寿命となることがわかった。これらを解体調査したところ、いずれも正極活物質の軟化によるものであった。これは、いずれの組電池R2〜R7、T2〜T7、P2〜P7、U2〜U7も、組電池R1、T1、P1、U1と同様に、高率放電による硫酸根の消費が生じるものの、電解液の比重が高いことによって消費された硫酸根がすぐに補充されるため、組電池R1、T1、P1、U1と同じ寿命モードにはならず、高い圧迫力で保持することによって向上できた寿命性能が、正極活物質の軟化という異なる寿命モードに勝ったことが原因であった。なお、電解液の比重が高いほど早期に寿命に至っているのは、電解液の比重が高い方が正極活物質の軟化が進行しやすいことが原因であると考えられる。
(評価試験2)
次に、上記した組電池R1〜R7、T1〜T7、P1〜P7、U1〜U7のうち、充放電サイクル寿命試験の結果が良好であったR3、R5、T3、T5、P3、P5、U3,U5について、PSOC(Partial State Of Charge)と言われる不完全な充電状態になる条件の試験に供した。試験条件は、まず、各組電池を室温(25℃)において満充電状態、すなわちSOC(State Of Charge)が100%の状態とした。次に、2A(1CA)の電流で各組電池のSOCが定格容量に対して60%の状態になるまで放電した後、2A(1CA)の電流で各組電池のSOCが定格容量に対して90%の状態になるまで充電するといった試験パターンを、SOCが定格容量に対して60〜90%の間での使用、すなわち不完全な充電状態での使用と想定したPSOCサイクル寿命試験を行った。そして、寿命試験サイクル中の放電終了時の端子電圧が9V以下となったときを寿命と判定し、そのときのサイクル数を表2に示す。
次に、上記した組電池R1〜R7、T1〜T7、P1〜P7、U1〜U7のうち、充放電サイクル寿命試験の結果が良好であったR3、R5、T3、T5、P3、P5、U3,U5について、PSOC(Partial State Of Charge)と言われる不完全な充電状態になる条件の試験に供した。試験条件は、まず、各組電池を室温(25℃)において満充電状態、すなわちSOC(State Of Charge)が100%の状態とした。次に、2A(1CA)の電流で各組電池のSOCが定格容量に対して60%の状態になるまで放電した後、2A(1CA)の電流で各組電池のSOCが定格容量に対して90%の状態になるまで充電するといった試験パターンを、SOCが定格容量に対して60〜90%の間での使用、すなわち不完全な充電状態での使用と想定したPSOCサイクル寿命試験を行った。そして、寿命試験サイクル中の放電終了時の端子電圧が9V以下となったときを寿命と判定し、そのときのサイクル数を表2に示す。
表2から、本発明電池T3、T5、P3、P5、U3、U5は比較電池R3、R5に比べてPSOCサイクル寿命試験の結果が良好であり、PSOCサイクル寿命性能にすぐれていることがわかる。これらを解体調査したところ、組電池R3、R5は負極活物質に硫酸鉛が蓄積して「サルフェーション」が生じていて、これが原因で寿命に至っていたが、組電池T3、T5はサイクル数の経過とともに銅板の表面の鉛メッキ層31の充放電反応によって、鉛メッキ層31と高比表面積カーボン7Bとの界面の抵抗が高くなって高比表面積カーボン7Bによるキャパシターとしての機能低下が進行し、鉛を主体とする負極活物質7Aの部分に硫酸鉛が蓄積する「サルフェーション」によって寿命に至っていることがわかった。ところが、組電池P3、P5、U3、U5は鉛を主体とする負極活物質7Aの一部に硫酸鉛の蓄積が認められたものの、高比表面積カーボン7Bの部分にはほとんど変化は認められず、組電池T3、T5が寿命に至った約2000サイクル以降も引き続き使用可能であった(本評価試験は、組電池P3、P5、U3、U5を対象にサイクル数が3000になるまで継続したが、寿命に達することはなかった)。
(評価試験3)
上記評価試験1、2では、いずれの組電池T1〜T7、P1〜P7、U1〜U7も、負極活物質7Aの部分と高比表面積カーボン7Bの部分を別々に形成したものであったが、この評価試験3では、上記実施形態3の図5(a)及び図5(b)に示した負極板に前記正極板を組み合わせた単電池1を同じ条件で組み合わせて本発明電池とした。なお、評価試験3の対象とした本発明電池は、評価試験2でPSOCサイクル寿命試験の結果が良好であったP3、P5、U3、U5に対応する、図5(a)に示した負極板に前記正極板を組み合わせたQ3、Q5、及び図5(b)に示した負極板に前記正極板を組み合わせたV3、V5のみとした。そして、これらを上記評価試験2と同じ試験に供し、結果を表3に示す。ここで、負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bの混合物7Cは、通常の鉛蓄電池の製造方法で使用される鉛粉にカーボン、硫酸バリウム、リグニンを混合して水と希硫酸を加えたものを8重量部、電気二重層コンデンサ等に使用される高比表面積炭素としての活性炭に酸化ルテニウム、酸化銀、酸化コバルト及び導電性ポリマーから選択された高比表面積材料を混合したものを2重量部の割合で混練して作製したペーストを化成、充電することで板状にしたものであり、この混合物7Cを前記負極基板3の表面に配置して作製した。このような混合物7Cも、本発明の「負極基板に負極活物質及び高比表面積カーボンを備えた」に含まれる。ここで、高比表面積炭素として活性炭を用いたのはコストを考慮したことによるもので、活性炭以外にはカーボンブラック、非晶質炭素、カーボンナノ粒子、カーボンナノチューブ等が使用できる。
上記評価試験1、2では、いずれの組電池T1〜T7、P1〜P7、U1〜U7も、負極活物質7Aの部分と高比表面積カーボン7Bの部分を別々に形成したものであったが、この評価試験3では、上記実施形態3の図5(a)及び図5(b)に示した負極板に前記正極板を組み合わせた単電池1を同じ条件で組み合わせて本発明電池とした。なお、評価試験3の対象とした本発明電池は、評価試験2でPSOCサイクル寿命試験の結果が良好であったP3、P5、U3、U5に対応する、図5(a)に示した負極板に前記正極板を組み合わせたQ3、Q5、及び図5(b)に示した負極板に前記正極板を組み合わせたV3、V5のみとした。そして、これらを上記評価試験2と同じ試験に供し、結果を表3に示す。ここで、負極活物質7A及び高比表面積カーボン7Bの混合物7Cは、通常の鉛蓄電池の製造方法で使用される鉛粉にカーボン、硫酸バリウム、リグニンを混合して水と希硫酸を加えたものを8重量部、電気二重層コンデンサ等に使用される高比表面積炭素としての活性炭に酸化ルテニウム、酸化銀、酸化コバルト及び導電性ポリマーから選択された高比表面積材料を混合したものを2重量部の割合で混練して作製したペーストを化成、充電することで板状にしたものであり、この混合物7Cを前記負極基板3の表面に配置して作製した。このような混合物7Cも、本発明の「負極基板に負極活物質及び高比表面積カーボンを備えた」に含まれる。ここで、高比表面積炭素として活性炭を用いたのはコストを考慮したことによるもので、活性炭以外にはカーボンブラック、非晶質炭素、カーボンナノ粒子、カーボンナノチューブ等が使用できる。
表3から、組電池Q3、Q5、V3、V5は組電池P3、P5、U3、U5と同等のPSOCサイクル寿命性能であることがわかる。これらを解体調査したところ、負極活物質及び高比表面積カーボンの混合物の性状にほとんど変化は認められなかった。しかしながら、組電池Q3、Q5、V3、V5の製造コストと組電池P3、P5、U3、U5とを比較すると、組電池S3、S5、Q3、Q5では電気二重層コンデンサ等の製造工程が通常の鉛蓄電池における負極板の製造工程に組み入れられることで製造工程の簡素化が可能であり、組電池P3、P5、U3、U5の製造コストを100とした場合、組電池Q3、Q5、V3、V5の製造コストは約70であることがわかった。このことから、PSOCサイクル寿命性能に関しては組電池Q3、Q5、V3、V5と組電池P3、P5、U3、U5とは同等であるが、製造コストに関しては組電池Q3、Q5、V3、V5の方が組電池P3、P5、U3、U5に比べて有利である(本評価試験も、組電池Q3、Q5、V3、V5を対象にサイクル数が3000になるまで継続したが、寿命に達することはなかった)。
上記した評価試験1〜3から、チタン板の表面に二酸化錫層が形成され、該二酸化錫層の表面に炭素材料を含む導電性樹脂フィルムが配され、該導電性樹脂フィルムの表面に負極活物質及び高比表面積カーボンを設けた負極板を使用した組電池P3、P5、Q3、Q5と、銅板の表面に導電性樹脂フィルムが配され、該導電性樹脂フィルムの表面に負極活物質及び高比表面積カーボンを設けた負極板を使用した組電池U3、U5、V3、V5とは、PSOCサイクル寿命性能に関しては遜色ないと言える。しかしながら、組電池U3、U5、V3、V5は正極基板がチタン、負極基板が銅という異種金属の組合せになり、これに正、負極間に電解質が存在することでガルバニック腐食を生じて内部抵抗を増大させ、高率放電特性を低下させることが考えられる。これに対し、組電池P3、P5、Q3、Q5は正極基板も負極基板もチタンであることから、ガルバニック腐食を生じることはなく、高率放電性能を低下させることもないと考えられる。
上記した如く、本発明は、制御弁式鉛蓄電池、特にPSOC(Partial State Of Charge)と言われる不完全な充電状態で使用される制御弁式鉛蓄電池の長寿命化に寄与するところが大であるから、その産業上の利用可能性が大である。
1:本発明による制御弁式鉛蓄電池の単電池
2:正極基板
3:負極基板
4:電池ケース
4a:排気口
5:正極活物質
6:セパレータ
7A:負極活物質
7B:高比表面積カーボン
7C:負極活物質と高比表面積カーボンとの混合物
8:制御弁
9,10:圧迫部材
11:補助枠材
12:ネジ
2:正極基板
3:負極基板
4:電池ケース
4a:排気口
5:正極活物質
6:セパレータ
7A:負極活物質
7B:高比表面積カーボン
7C:負極活物質と高比表面積カーボンとの混合物
8:制御弁
9,10:圧迫部材
11:補助枠材
12:ネジ
Claims (6)
- 正極板、負極板、及び前記正、負極板間に介在させたセパレータを有する制御弁式鉛蓄電池であって、前記セパレータは満充電状態での20℃における比重が1.250〜1.500の範囲の電解液を保持し、前記正極板は表面に二酸化錫層が形成された正極基板と、該正極基板の二酸化錫層の表面に設けられた正極活物質とを備え、前記負極板は負極基板と、該負極基板に負極活物質及び高比表面積カーボンを備えたことを特徴とする制御弁式鉛蓄電池。
- 請求項1に記載の制御弁式鉛蓄電池において、正極基板はチタン又はチタンを含む合金の表面に二酸化錫層が形成されていることを特徴とする制御弁式鉛蓄電池。
- 請求項1又は2に記載の制御弁式鉛蓄電池において、負極基板は鉛メッキされた銅からなることを特徴とする制御弁式鉛蓄電池。
- 請求項1又は2に記載の制御弁式鉛蓄電池において、負極基板は表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルムが配され、該導電製樹脂フィルムの表面に負極活物質及び高比表面積カーボンを備えたことを特徴とする制御弁式鉛蓄電池。
- 請求項4に記載の制御弁式鉛蓄電池において、負極基板は銅の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルムが配されたことを特徴とする制御弁式鉛蓄電池。
- 請求項4に記載の制御弁式鉛蓄電池において、負極基板はチタン又はチタンを含む合金の表面に二酸化錫層が形成され、該二酸化錫層の表面に炭素材料を含む導電製樹脂フィルムが配されたことを特徴とする制御弁式鉛蓄電池。
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JP2008235740A JP2010067583A (ja) | 2008-09-12 | 2008-09-12 | 制御弁式鉛蓄電池 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102891337A (zh) * | 2012-10-29 | 2013-01-23 | 华为技术有限公司 | 铅酸蓄电池 |
CN114639802A (zh) * | 2022-03-02 | 2022-06-17 | 中国科学院福建物质结构研究所 | 一种硫酸钡-导电聚合物复合材料及其制备方法和应用 |
WO2022259571A1 (ja) * | 2021-06-08 | 2022-12-15 | 株式会社Gsユアサ | 制御弁式鉛蓄電池およびその製造方法、ならびに制御弁式鉛蓄電池を備える蓄電システム |
-
2008
- 2008-09-12 JP JP2008235740A patent/JP2010067583A/ja active Pending
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JP2022187783A (ja) * | 2021-06-08 | 2022-12-20 | 株式会社Gsユアサ | 制御弁式鉛蓄電池およびその製造方法、ならびに制御弁式鉛蓄電池を備える蓄電システム |
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