JP2010066791A - 検出装置、検出方法、警報制御装置、警報制御方法、及びセキュリティシステム - Google Patents

検出装置、検出方法、警報制御装置、警報制御方法、及びセキュリティシステム Download PDF

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Abstract

【課題】車両における移動体の誤検知、誤制御、及び誤警報を防止した検出装置及び検出方法、警報制御装置及び警報制御方法、並びにセキュリティシステムを提供する。
【解決手段】
移動体の存在を検出する検出装置であって、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合は、警報制御装置へ警報出力制御をさせるための警報命令信号を送信する警報命令信号送信処理と、検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信処理による警報命令信号の送信を禁止する警報命令信号送信禁止処理とを実行する制御部と、を備える。これによれば、移動体の誤検知を防止できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、移動体の存在を検出する検出装置及び検出方法、移動体の検出結果に基づいて警報出力を行うよう警報装置を制御する警報制御装置及び警報制御方法、並びに移動体を検出して警報出力を行うセキュリティシステムに関する。
近年、例えば、車両の盗難又は破壊を防止するため、車両における移動体の存在を検知する移動体検知装置が車両に搭載されている。この車両に搭載される移動体検知装置は、例えば、車内に向けて発信した電波の移動体による反射波を測定することで、車内における移動体の存在を検知する電波センサで構成される。
また、侵入検知装置が出力する信号に基づいて、車両の盗難を判定する判定方法が知られるに至った(例えば、特許文献1参照)。
この判定方法は、侵入検知装置が出力する検知信号の出力波形が、予め求めてある人為的な行為によらない外乱要素による波形か、又は人為的な盗難行為に特有な波形に属するかを判定することによって、盗難行為の有無を判定することを特徴とする。
特開2000−348263号公報
ところで、特許文献1に記載の判定方法では、侵入検知装置が行う検知処理の実行状態に関わらずに盗難を検知するため、検知精度を向上できないという問題があった。具体例としては、乗員が車両内において、盗難又は侵入の検知を開始するよう検知装置を設定した場合に、特許文献1に記載の判定方法では、乗員が降車する等の行動を直ちに盗難又は侵入行為として誤判定してしまうという問題があった。
また、特許文献1に記載の判定方法では、検知装置が拾う雑音(つまり、ノイズ)に関わらずに盗難を検知するため、検知精度を向上できないという問題があった。具体例としては、立体駐車場又は鉄道の高架下に車両を駐車した場合又は検知装置に異常が発生した場合には、侵入検知装置が出力する検知信号の出力波形は、外乱要素による波形が合成された波形となる。ここで、外乱要素による波形が合成された出力波形が盗難行為等に特有な波形に属する場合には、特許文献1に記載の判定方法では、盗難又は侵入を誤検知してしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的とするところは、車両における移動体の誤検知、誤制御、及び誤警報を防止した検出装置及び検出方法、警報制御装置及び警報制御方法、並びにセキュリティシステムを提供することにある。
本発明に係る検出装置は、移動体の存在を検出する検出装置であって、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合は、警報制御装置へ警報出力制御をさせるための警報命令信号を送信する警報命令信号送信処理と、検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信処理による警報命令信号の送信を禁止する警報命令信号送信禁止処理とを実行する制御部と、を備えることを特徴としている。
上記構成において、検出装置は車室内に備えられている構成を採用できる。
上記構成において、検出部は、音センサ、電波センサ、または、赤外線センサである構成を採用できる。
上記構成において、制御部は、警報命令信号送信禁止処理により警報命令信号を送信することを禁止した後に、検出部からの信号が第1閾値を所定回数下回った場合、又は、所定回数上回った場合は、警報命令信号送信禁止処理を解除する解除処理とを実行するものである構成を採用できる。
上記構成において、制御部は、警報命令信号送信禁止処理により信号を送信することを禁止した後に、検出部からの信号が第1閾値を所定回数下回った場合は、該禁止処理を解除する解除処理とを実行する構成を採用できる。
上記構成において、制御部は、検出部からの信号が第1閾値を超える場合に、警報制御装置を警報制御が可能な警戒状態にさせるための警戒状態命令信号を送信する警戒命令信号送信処理を実行する構成を採用できる。
本発明に係るセキュリティシステムは、移動体の存在を検出した警報出力を行うセキュリティシステムであって、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合は、警報制御装置へ警報出力制御をさせるための警報命令信号を送信する警報命令信号送信処理と、検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信処理による警報命令信号の送信を禁止する警報命令信号送信禁止処理とを実行する制御部と、を有する移動体の存在を検出する検出装置と、警報制御が可能な警戒状態にさせるための警戒状態命令信号を受信する場合に、警戒状態とする警戒状態制御処理と、警報命令信号を受信する場合に、警報装置を制御して警報出力をさせる警報出力制御処理とを実行する制御部を備えた警報制御装置とからなることを特徴としている。
本発明に係るセキュリティシステムは、移動体の存在を検出して警報出力を行うセキュリティシステムであって、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合は、警報制御装置へ警報出力制御をさせるための警報命令信号を送信する警報命令信号送信処理と、検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信処理による警報命令信号の送信を禁止する警報命令信号送信禁止処理とを実行する制御部と、を有する移動体の存在を検出する検出装置と、警報制御が可能な警戒状態にさせるための警戒状態命令信号を受信する場合に、警戒状態とする警戒状態制御処理と、警報命令信号を受信する場合に、警報装置を制御して警報出力をさせる警報出力制御処理とを実行する制御部を備えた警報制御装置と、警報出力制御処理により警報を出力する警報装置とからなることを特徴としている。
本発明に係る検出方法は、移動体の存在を検出する検出方法であって、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合は、警報制御装置へ警報出力制御をさせるための警報命令信号を送信する警報命令信号送信ステップと、検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信ステップによって警報命令信号の送信をすることを禁止する警報命令信号送信禁止ステップとを実行することを特徴としている。
本発明に係る警報制御装置は、移動体の存在を検出する検出装置からの信号に基づいて警報出力制御を実行する警報制御装置であって、制御に関する情報を記憶する記憶部と、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合に、検出装置周辺において移動体が存在していると判定する場合は警報装置に警報を出力させる制御を実行する警報出力制御処理と、検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を超える場合であっても、警報出力制御処理によって警報装置に警報を出力することを禁止する警報出力制御禁止処理とを実行する制御部とを備えたことを特徴としている。
本発明に係る警報制御方法は、移動体の存在を検出する検出装置からの信号に基づいて警報出力制御を実行する警報制御方法であって、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合に検出装置周辺において移動体が存在していると判定する場合は、警報装置に警報を出力させる制御を実行する警報出力制御ステップと、検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を超える場合であっても、警報出力制御ステップによって警報装置に警報を出力することを禁止する警報出力制御禁止ステップとを実行することを特徴としている。
本発明に係る警報制御装置は、移動体の存在を検出する検出装置からの信号に基づいて警報出力制御を実行する警報制御装置であって、制御に関する情報を記憶する記憶部と、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値を超える場合は、警報制御が可能な警戒状態にする警戒状態制御処理と、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合に、検出装置周辺において移動体が存在していることを判定する場合は警報装置に警報を出力させる制御を実行する警報出力制御処理と、警戒状態制御処理により警戒状態になっている場合で、警報出力制御処理により、検出部からの信号が、第1閾値、または、第2閾値を超える場合は、外部信号に基づいて警報制御装置を起動してから所定時間は、警報出力制御処理により警報装置に警報を出力させることを禁止する第1警報出力制御禁止処理と、検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合は、検出部からの信号が第2閾値を超える場合であっても、警報出力制御処理により警報装置に警報を出力させることを禁止する第2警報出力制御禁止処理とを実行する制御部とを備えたことを特徴としている。
本発明に係る警報制御方法は、移動体の存在を検出する検出装置からの信号に基づいて警報出力制御を実行する警報制御方法であって、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値を超える場合は、警報制御が可能な警戒状態にする警戒状態制御ステップと、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合に、検出装置周辺において移動体が存在していると判定する場合は警報装置に警報を出力させる制御を実行する警報出力制御ステップと、警戒状態制御ステップにより警戒状態になっている場合で、警報出力制御ステップにより、検出部からの信号が第1閾値、または、第2閾値を超える場合は、外部信号に基づき警報制御を起動してから所定時間は、警報出力制御ステップにより警報装置に警報を出力させることを禁止する第1警報出力制御禁止ステップと、検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合は、警報出力制御ステップにより検出部からの信号が第2閾値を超える場合であっても、警報出力制御ステップにより警報装置に警報を出力させることを禁止する第2警報出力制御禁止ステップとを実行することを特徴としている。
本発明の構成によれば、検出装置周辺の状態を示す信号が所定時間に渡って第1閾値を越え、かつ第1閾値より高い第2閾値を越えない場合には、その後に信号が第2閾値を越えた場合であっても警報命令信号の送信を禁止するため、車両における移動体の誤検知、誤制御、及び誤警報を精度良く防止できる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の検出装置で構成されるセキュリティシステム1の一実施形態を示す構成図である。
図1に示すセキュリティシステム1は、車両に搭載される。車両は、例えば、乗用車、バス、及びトラック等の自動車で構成される。尚、本実施例では、車両が自動車で構成されるとして説明を行うが、これに限定される訳ではなく、原動機付自転車、軽車両、及びトロリーバス、戦車及び装甲車等の軍用車両、並びに鉄道車両で構成される実施例を採用できる。
本実施例において、セキュリティシステム1が車両に搭載される場合について説明するが、これに限定される訳ではない。例えば、セキュリティシステム1は、船舶、航空機、並びに人工衛星、宇宙探査機、及び宇宙ステーション等の宇宙機に搭載される構成を採用できる。また更に、セキュリティシステム1は、車両又は船舶等に搭載されずに使用される構成を採用できる。
セキュリティシステム1は、蓄電池100、検出装置200、警報制御装置300、及び警報装置400で構成される。セキュリティシステム1は、移動体の存在を検出した警報出力を行う。尚、移動体については後述する。
蓄電池100は、例えば、鉛蓄電池等の一般型のバッテリで構成される。蓄電池100は、電力を蓄積し、蓄積した電力を検出装置200に対して供給する。尚、検出装置200及び警報制御装置300については後述する。
警報装置400は、例えば、クラクション等の警笛、メータ表示パネル等の表示装置、又はスピーカ等の音声出力装置で構成される。警報装置400は、制御装置300に接続する。警報装置400は、制御装置300に制御されて、警報出力を行う。警報出力は、車両おける移動体の存在を警報(又は警告)する音声の出力又は表示を行うことをいう。尚、車両おける移動体とは、車両内部に存在する移動体及び車両周辺に存在する移動体を含む。車両周辺とは、少なくとも車両への侵入行為をすることができる車両外の領域を含む。ここで、警報出力の具体例として、警報装置400は、クラクションを鳴らす、警報(又は警告)ランプを点灯させる、又は所定の警報音(又は警告音)を出力する等して移動体の存在を警報する。また、警報装置400は、警報ランプ(又は警告ランプ)を点滅させて点灯させる構成を採用できる。
検出装置200は、例えば、車両の車室内に設置される。この構成によれば、車室内及び車両周辺を移動する移動体を精度良く検知して警報できる。
また、検出装置200は、例えば、バンパー、ランプ、方向指示器、又はドアミラー等の車体外部に設置される構成を採用できる。特に、検出装置200は、フロントバンパー又はヘッドランプ(ヘッドライト)、リアバンパー又はテイルランプ(テイルライト)、若しくは方向指示器又はドアミラーに設置される構成を採用できる。この構成によれば、車両周辺の前方領域、後方領域、又は側方領域を移動する移動体を精度良く検知して警報できる。
検出装置200は、例えば、音センサ、電波センサ、または、赤外線センサで構成される。電波センサのうち、ドップラ方式の場合は、検出装置200は、送信波と受信波の周期の差分を演算し、この差分が第1閾値を超えるとスリープ状態からウェイクアップ状態に移行する。また、その差分が移動体の存在を判定するために用いる第2閾値を超えると、警報制御装置300へ警報出力制御を行わせるための信号を送信する。または、電波センサのうち、電界強度により判定する方式の場合は、送信波を送信して受信した受信波の電界強度(V/m)が第1閾値を超えるとスリープ状態からウェイクアップ状態に移行する。若しくは、その電界強度が移動体の存在を判定するための第2閾値を超えると、警報制御装置300へ警報出力制御を行わせるための信号を送信する。電波センサその他の方式のものや音センサ、赤外線センサについても、移動体を判定するための信号の大きさや強さが各閾値越えた場合に各処理が実行されるものである。尚、ウェイクアップ状態とは、所定の周期で送信波の送信及び差分の演算を行う状態をいう。また、スリープ状態とは、ウェイクアップ状態よりも少ない電力を用いて、ウェイクアップ状態よりも長い所定の周期で送信及び演算を行う状態をいう。
検出装置200は、蓄電池100及び警報制御装置300に接続する。検出装置200は、蓄電池100から電源を供給されて移動体の存在を検出する。検出装置200は、検出結果に基づいて車両における移動体を検知すると共に、移動体を検知すると警報命令信号を警報制御装置300へ出力する。尚、警報命令信号は、警報制御装置300が警報出力制御をさせるための信号をいう。また、警報出力制御は、警報装置400に警報出力させる制御をいう。つまり、警報出力制御は、警報装置400に移動体の存在を警報させる制御をいう。
尚、本実施例において、検出装置200は、音センサ、電波センサ、又は赤外線センサで構成されるとして説明するが、これに限定される訳ではない。検出装置200は、例えば、傾斜センサ又は衝撃センサで構成される実施例を採用できる。
ここで、図2を参照して、検出装置200の構成について、ハードウェアに着目して説明する。図2は、検出装置200の一構成例を表すハードウェア構成図である。
検出装置200は、電源回路211、電源回路212、電源ON/OFF回路213、RF回路221、送信用アンテナ222、受信用アンテナ223、AF回路231、第1記憶装置241、第2記憶装置242、通信回路251、及び制御部261で構成される。
電源回路211及び電源回路212は、例えば、電源IC(Integrated Circuit)で構成される。電源回路211は、蓄電池100及び電源ON/OFF回路213に接続する。電源回路211は、蓄電池100が供給する電力を用いて、RF回路221が用いる電源を生成する。電源回路212は、蓄電池100、AF回路231、及び制御部261に接続する。電源回路212は、蓄電池100が供給する電力を用いて、AF回路231及び制御部261が用いる電力を生成する。
電源ON/OFF回路213は、例えば、電磁リレー等で構成される。電源ON/OFF回路213は、電源回路211、制御部261、及びRF回路221に接続する。電源ON/OFF回路213は、制御部261が出力する信号に従って、電源回路211が生成する電源をRF回路221へ中継又は中断する。
RF回路221(Radio Frequency)は、高周波回路で構成される。RF回路221は、電源ON/OFF回路213、送信用アンテナ222、及び受信用アンテナ223に接続する。RF回路221は、電源ON/OFF回路213が中継する電源を用いて発生させた所定の高周波電流を送信用アンテナ222へ出力する。
送信用アンテナ222は、例えば、平面アンテナで構成される。送信用アンテナ222は、RF回路221に接続する。送信用アンテナ222は、RF回路221が出力する高周波電流に基づいて、所定の波動を車両の内部を含む検出装置200の周辺に発信する。尚、送信用アンテナ222は、線状アンテナ、立体アンテナで構成される実施例を採用できる。また本実施例において、波動とは、光、電磁波、電波、超音波、及び音のいずれか1つ以上を含む。
受信用アンテナ223は、送信用アンテナ222と同様の構成を有する。受信用アンテナ223は、RF回路221に接続する。受信用アンテナ223は、送信用アンテナ222が発信した波動の反射波を受信して発生させた低周波電流をRF回路221へ出力する。尚、RF回路221、送信用アンテナ222、及び受信用アンテナ223は、後述する検出部220(センシング部とも図示する)を構成する。
AF回路231(Audio Frequency)は、低周波増幅回路で構成される。AF回路231は、電源回路212及びRF回路221に接続する。AF回路231は、電源回路212が生成した電源を用いてRF回路221が出力する低周波信号を増幅させて制御部261へ入力する。
第1記憶装置241は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の読書可能な記憶装置で構成される。具体的には、第1記憶装置241は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成される。第1記憶装置241は、制御部261がソフトウェア処理を実行する場合に保存する各種の情報を記憶する。
第2記憶装置242は、例えば、ROM(Read-Only Memory)等の読出専用の記憶装置で構成される。具体的には、第2記憶装置242は、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等で構成される。第2記憶装置242は、制御部261が実行するソフトウェア処理の実行手順を表すプログラム及び各種の初期設定値等を記憶する。
通信回路251は、制御部261及び警報制御装置300に接続する。通信回路251は、制御部261が後述する検知処理(以下、警戒処理ともいう)を実行することで移動体を検知した場合に、移動体の検知を表す警報命令信号を警報制御装置300へ送信する。尚、通信回路251は、制御部261がソフトウェア処理の実行に用いる各種のデータを警報制御装置300から受信して制御部261へ出力する。
制御部261は、例えば、マイクロプロセッサ又はCPU(Central Processing Unit)等で構成される。制御部261は、電源回路212、電源ON/OFF回路213、AF回路231、第1記憶装置241、第2記憶装置242、及び通信回路251に接続する。制御部261は、電源回路212が供給する電力を用いて、第2記憶装置242が記憶するプログラムが実行手順を表すソフトウェア処理を実行する。
具体的には、先ず、制御部261は、第2記憶装置242が記憶するプログラム及び初期設定値を読み込む。次に、制御部261は、読み込んだプログラムが表すソフトウェア処理の実行手順に従ってAF回路231及び通信回路251が入力する各種情報に対して読み込んだ初期設定値を用いて演算を行う。その後、制御部261は、演算の結果を第1記憶装置241に書き込み、必要に応じて通信回路251を介して警報制御装置300へ出力する。
制御部261が実行するソフトウェア処理は、通常ルーチンとスリープルーチンとで構成される。通常ルーチンは、ウェイクアップ状態において制御部261が実行するルーチンであり、スリープルーチンは、スリープ状態において制御部261が実行するルーチンである。
スリープルーチンは、通常ルーチンよりも長い所定の周期で間欠的に移動体を検出するよう検出部220を制御するセンサRF間欠制御処理で構成される。
通常ルーチンは、所定の初期処理(以下、イニシャルルーチンという)と、車両に対する移動体の検知を行う主処理(以下、メインルーチンという)とで構成される。制御部261は、イニシャルルーチンを実行した後に、所定の制御周期でメインルーチンを繰り返して実行する。
尚、イニシャルルーチンは、制御部261が用いるレジスタの初期設定をするレジスタ初期設定処理、第1記憶装置241及び第2記憶装置242(つまり、RAM及びROM)が正常であるか否かを検査(チェック)するROM/RAMチェック処理、第1記憶装置241に初期値を設定するRAM初期値設定処理、第2記憶装置242が記憶する初期設定値を読み出すEEPROMデータ読出し処理、及びメインルーチンを生成するタイミングを定める不図示のタイマを始動するメインルーチン生成タイマ開始処理を含む。
また、メインルーチンは、通信制御処理、割り込み処理、第1制御処理、及び第2制御処理で構成される。通信制御処理は、通信回路251を制御して警報制御装置300と通信する処理である。尚、通信制御処理は、検出部220からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合に警報命令信号を送信する警報命令信号送信処理を含む。
割り込み処理は、所定のイベントが発生する度に又は定期的に、他の処理に割り込んで実行する処理である。第1制御処理は、電源回路211及び212が生成する電源等を制御する処理である。第2制御処理は、検知判定処理、スレッシュホールドレベル選択処理、誤動作防止ロジック処理、及び低電圧検出処理で構成される。ここで、検知判定処理は、車両における移動体の存在を検知したか否かを判定する処理をいう。スレッシュホールドレベル選択処理は、検知判定処理に用いる第1閾値及び第2閾値等の閾値を選択する処理をいう。誤動作防止ロジック処理は、検知判定処理における誤検知に基づく誤動作を防止する処理をいう。低電圧検出処理は、蓄電池100から供給される電圧の低下を検出する処理をいう。
また、誤動作防止ロジック処理は、警報命令信号送信禁止処理及び解除処理で構成される。警報命令信号送信禁止処理は、検出部220からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部220からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信処理による警報命令信号の送信を禁止する処理をいう。解除処理は、検出部220からの信号が第1閾値を所定回数又は所定時間に渡り下回った場合、又は、上回った場合に、警報命令信号送信禁止処理を解除する処理をいう。
尚、制御部261は、通信制御処理、割り込み処理、第1制御処理、及び第2制御処理を所定時間(例えば、10ミリ秒、0.5ミリ秒、10ミリ秒、及び40ミリ秒)毎に実行するとして説明するが、これに限定される訳ではない。より好適な値は、いわゆる当業者にとって実験等により容易に定めることができる。
ここで、図3を参照して、検出装置200の構成について、機能に基づいて説明を行う。図3は、検出装置200の一構成例を表す機能ブロック図である。
検出装置200は、電源部210、検出部220(RF部とも図示する)、増幅部230(AF部とも図示する)、記憶部240、通信部250、及び検知制御部260で構成される。
電源部210は、電源回路211及び212で構成される。電源部210は、不図示の蓄電池100及び検知制御部260に接続する。電源部210は、蓄電池100が供給する電力を用いて検知制御部260及び検出部220が用いる電源を生成する。
検出部220は、検出装置200周辺の状態を示す信号を検出する。検出装置200周辺とは、例えば、検出装置200を設置した車両の車室内を含む。また、検出装置200周辺とは、例えば、車両の外部であって、車両に対して侵入者が侵入行為を行うことができる位置を含む。検出部220は、具体例として、侵入により変化する車両の状態を検出する。ここで、車両への侵入者は、例えば、車両の窓ガラス又は鍵を破壊して侵入する。よって、検出部220が検出する車両の状態は、侵入の有無に関わらず、例えば、車両の傾斜、車両に加わる衝撃、及び車両内の物又は人の位置(又は位置の移動)等の状態を含む。よって本実施例において、検出部220は、図2のRF回路221、送信用アンテナ222、及び受信用アンテナ223で構成され、車両内の物又は人の位置(又は位置の移動)等を検出するとして説明するが、これに限定される訳ではない。例えば、検出部220は、傾斜によって移動する振り子に設置した磁石の位置をホールIC又は磁気抵抗素子(MR素子:Magneto Resistance素子)を用いて車両の傾斜を検出する傾斜センサで構成される実施例を採用できる。また、例えば、検出部220は、衝撃によって圧電体に加えられた力を電圧に変換する圧電素子を用いて車両に加わる衝撃又は加速度を検出する衝撃センサ又は加速度センサ(つまり、Gセンサ)で構成される実施例を採用できる。
検出部220は、増幅部230及び検知制御部260に接続する。検出部220は、検知制御部260から供給される電源(RF電源と図示する)を用いて車両の内部へ発信した波動の反射波を検出し、検出した反射波に基づいて車両の状態を表す信号(センサ生信号と図示する)を増幅部230へ出力する。
増幅部230は、AF回路231で構成される。増幅部230は、検出部220及び検知制御部260に接続する。増幅部230は、検出部220が出力する信号を増幅させた後に、増幅させた信号(センサ増幅信号と図示する)を検知制御部260へ入力する。
記憶部240は、第1記憶装置241及び第2記憶装置242で構成される。記憶部240は、検知制御部260に接続する。記憶部240は、検知制御部260が移動体を検知する場合に参照又は保存する情報を記憶する。
通信部250は、通信回路251で構成される。通信部250は、検知制御部260及び警報制御装置300に接続する。通信部250は、検知制御部260が警戒する移動体を検出した場合に、警報命令信号を警報制御装置300へ送信する。
検知制御部260は、制御部261がメインルーチンを実行することで実現される。検知制御部260は、電源部210から通信部250に接続する。検知制御部260は、電源部210が供給する電力を用いて車両における移動体を検知すると共に、接続する各部を制御する。
ここで、図4を参照して、検知制御部260の構成について説明する。図4は、検知制御部260の一構成例を表す図である。
検知制御部260は、送信制御部265、検知判定部266、及び禁止部267で構成される。
送信制御部265は、制御部261が通信制御処理を構成する送信制御処理を実行することで実現される。通信制御処理を構成する送信制御処理は、警報命令信号送信処理を含むため、送信制御部265を警報命令信号送信部265とも図示する。送信制御部265は、通信部250及び検知判定部266に接続する。送信制御部265は、検知判定部266が出力する警報命令信号(以下、検知信号ともいう)を警報制御装置300へ送信するよう通信部250を制御する。
検知判定部266は、制御部261がメインルーチンを構成する検知判定処理を実行することで実現される。検知判定部266は、増幅部230、送信制御部265、及び禁止部267に接続する。検知判定部266は、増幅部230が入力するセンサ増幅信号に基づいて車両における移動体を検知する。検知判定部266は、禁止部267が警報命令信号の送信を許可する場合に移動体を検知すると警報命令信号を送信部265へ出力し、禁止部267が警報命令信号の送信を禁止する場合に移動体を検知しても警報命令信号を送信部265へ出力しない。
次に、図5を参照して、制御部261が実行する検知判定処理について説明する。図5は、制御部261が実行する検知判定処理の実行状態の一遷移例を表す図である。
検知判定処理は、無警戒処理、警戒準備処理(検知準備処理ともいう)、警戒処理(検知処理)、警報処理、及び警報待機処理で構成される。
制御部261が無警戒処理、警戒準備処理、警戒処理、警報処理、及び警報待機処理を実行する場合に、検知判定処理の実行状態が、無警戒状態、警戒準備状態(検知準備状態ともいう)、警戒状態(検知状態ともいう)、警報状態、及び警報待機状態にあるという。
尚、検知判定処理の実行状態は、図5に示す条件1、及び4から8を満足する度に他の実行状態へと変化(以下、遷移ともいう)する。
無警戒状態は、ユーザがセキュリティ機能をオン設定していない状態、つまり、制御部261が車両における移動体を警戒しない初期の状態をいう。本明細書においては、移動体を警戒するとは、移動体の検知を行うことを意味する。
尚、検知判定処理の実行状態は、通信部250から制御部261に対してリセット命令が入力された場合に、無警戒状態へ遷移する。
また、無警戒状態は、条件1を満足した場合に警戒準備状態へ遷移する。ここで、条件1を満足した場合とは、通信部250が入力する信号を制御部261が検出した場合をいう
警戒準備状態は、移動体に対する警戒(つまり、移動体の検知)を行うための準備をする状態をいう。つまり、警戒準備処理(つまり、検知準備処理)は、警戒処理(つまり、検知処理)を実行する準備を行う処理をいう。具体的には、警戒準備処理は、制御部261と検出部220との接続の確認、制御部261と通信部250との接続を確認する接続ダイアグ、又は初期故障を確認する初期ダイアグに用いる信号を出力する処理、並びに検出部220の検出感度を調整する調整値を警報制御装置300から通信部250を介して受信して調整する処理を含む。
この構成によれば、検知処理を実行する準備として、感度調整、接続確認、及び故障診断のいずれか1つ以上を行うため、精度良く誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できる。
尚、警戒準備状態は、条件5を満足した場合に無警戒状態へ遷移する。ここで、条件5を満足した場合とは、通信部250が入力する無警戒状態への移行を命じる信号を制御部261が検出した場合をいう。
また、警戒準備状態は、条件4を満足した場合に警戒状態へ遷移する。ここで、条件4を満足した場合とは、移動体を検知するための準備に要する時間を経過した場合をいう。具体的には、条件4を満足した場合は、警戒準備状態への遷移後から所定時間を経過した後をいう。本実施例において、上記の所定時間は14秒間であるとして説明するが、これに限定される訳ではない。より好適な値は実験等により容易に定めることができる。
尚、検知判定処理の各実行状態は、上記の条件5とその他の条件とを同時に満足する場合には、条件5を満足した場合に行う遷移を優先する。
警戒状態は、移動体を警戒(移動体の存在を検知)する状態をいう。つまり、警戒処理は、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の電圧に基づいて車両へにおける移動体を検知する処理をいう。具体的には、警戒処理は、センサ増幅信号の電圧が所定の第2閾値を超える場合に、車両における移動体を検知する処理である。尚、一例として、警戒状態は、電源回路211から供給を受ける電力が通常のものよりも低い無警戒状態から遷移した、通常の電力の供給を受ける状態である構成を採用できる。この構成によれば、条件1を満足した場合に、制御部261が実行する処理の実行状態が無警戒状態から警戒状態へ遷移するため、電力の消費を軽減できる。
また尚、警戒状態は、上記条件5を満足した場合に無警戒状態へ遷移する。
また、警戒状態は、条件6を満足した場合に警報状態へ遷移する。ここで、条件6を満足した場合とは、車両における移動体を検知し、かつ後述する第1禁止処理、第2禁止処理、及びその他の禁止処理の実行により移動体の検知が禁止されていない場合をいう。具体的には、車両における移動体を検知した場合とは、センサ増幅信号の電圧が所定の第2閾値を超える場合をいう。
警報状態は、移動体を検知したことを表す検知信号を通信部250へ出力する状態をいう。尚、通信部250を介して検知信号を受信した警報制御装置300は、移動体の存在を警報するよう警報装置400を制御する。ただし、警報状態において、制御部261は、更なる移動体の検知を行わない。
尚、警報状態は、上記条件5を満足する場合に無警戒状態へ遷移する。
また、警報状態は、条件7を満足する場合に警報待機状態へ遷移する。ここで、条件7を満足する場合とは、次の制御周期(本実施例においては、40ミリ秒)を経過した場合をいう。
警報待機状態は、移動体を検知した後に所定時間に渡り移動体の検知を行わずに待機する状態をいう。よって、警報待機状態において、制御部261は、更なる移動体の検知を行わない。
尚、警報待機状態は、上記条件5を満足する場合に無警戒状態へ遷移する。
また、警報待機状態は、条件8を満足する場合に警戒状態へ遷移する。ここで、条件8を満足する場合とは、検知信号を全て出力し終わり、次の検知信号と区別するために要する時間を経過した場合をいう。具体的には、条件8を満足する場合は、警報待機状態へ遷移してから所定時間を経過した場合をいう。本実施例において、上記の所定時間は3.9秒間であるとして説明するが、これに限定される訳ではない。より好適な値は実験等により容易に定めることができる。
尚、制御部261は、無警戒状態及び警戒状態において、所定の条件を満足する場合にスリープを行う。逆に、制御部261は、移動体と疑われるものを検知した場合に、スリープから復帰して警戒処理(つまり、検知処理)を再開する。具体的には、制御部261は、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の電圧が第1閾値を超える場合にスリープから復帰する。本実施例において、第1閾値は450ミリボルトであるとして説明するが、これに限定される訳ではない。より好適な値は実験等により容易に定めることができる。
ここで、図4に戻り、検知制御部260の構成について、引き続き説明を行う。
禁止部267は、第1禁止部267aと第2禁止部267aとで構成される。禁止部267は、増幅部230及び検知判定部266に接続する。禁止部267は、検出部220からの増幅部230で増幅された信号が所定時間又は所定回数に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部220からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、検知判定部266が検知処理において移動体を検知することを禁止する。
第1禁止部267aは、制御部261が第1禁止処理を実行することで実現される。第1禁止部267aは、増幅部230及び検知判定部266に接続する。第1禁止部267aは、制御部261が警戒準備処理(つまり、検知準備処理)を実行する場合に、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の電圧に基づいて車両に異常が生じたと判定すると警戒処理の実行における移動体の検知を禁止することで、検知した移動体の警報を禁止する。
ここで、図6を参照して、制御部261が実行する第1禁止処理について概説する。図6は、制御部261が実行する第1禁止処理の一例を概説するための図である。
図6(a)は、乗員が乗車している場合に、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の時間遷移の一例を表す図である。図6(a)は、縦軸で信号値を、横軸で時刻を表す。
ここで、第2閾値は、検知処理において移動体を検知する基準として使用される閾値である。このため、時刻t11に示す様に、乗員が乗車している場合には、センサ増幅信号の電圧が第2閾値を容易に超える。
つまり、移動体検知の開始を命じる信号を受けて制御部261が警戒準備処理(つまり、検知準備処理)を実行する場合に、センサ増幅信号の電圧が第2閾値を超えるならば、乗員が車両に乗車したまま移動体検知を開始したと考えられる。よって、このような場合には、制御部261が、車両に異常が生じたと判定し、移動体の検知を禁止することで誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できる。
またこの構成によれば、検知処理と第1禁止処理とで共通の第2閾値に基づいて車両における移動体の存在及び異常の発生を検知するため、精度良く誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できる。
次に、図6(b)を参照して、引き続き制御部261が実行する第1禁止処理に対して概説する。
図6(b)は、乗員が乗車している場合に、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の時間遷移の他例を表す図である。図6(b)は、図6(a)と異なり、センサ増幅信号の電圧が第2閾値を超えない例を表す。尚、図6(b)は、図6(a)と同様に、縦軸で信号値を、横軸で時刻を表す。
ここで、第1閾値は、制御部261がスリープから復帰して検知処理を再開する場合に基準とする閾値である。このため、時刻t21からt22に示す様に、車両の内部に人が存在する場合には、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の電圧は容易に第1閾値を超える。このため、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の電圧が第2閾値を超えない場合であっても、乗車している乗員を確認するために十分な回数を超えて、センサ増幅信号の電圧が第1閾値より小さい値から第1閾値より大きい値へ変化する場合には、制御部261が、車両に異常が生じたと判定する。これにより、異常が生じたと判定した制御部261は、移動体の検知を禁止することで誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できる。
尚、具体的には、制御部261は、所定の複数回に渡りセンサ増幅信号の電圧が第1閾値より小さい値から第1閾値より大きい値へ変化した場合に車両に異常が生じたと判定する。これは、第1禁止処理は、本実施例において40ミリ秒毎に信号の電圧を第1閾値と比較するためである。また、本実施例において、所定の複数回は2回であるとして説明するが、これに限定される訳ではない。より好適な値は実験等により容易に定めることができる。
この構成によれば、第1閾値より小さい値から第1閾値より大きい値へ信号が所定の複数回数に渡って変化した場合に異常が生じたと判断するため、精度良く誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できる。
尚、車両の内部に存在する人を検知するために十分な時間を越えて、センサ増幅信号の電圧が第1閾値を下回る(又は上回る)場合には、制御部261は、車両に生じた異常が解消したと判定して、検知の禁止を解除する解除処理を実行する。具体的には、制御部261は、所定の時間又は所定の回数に渡って、センサ増幅信号の電圧が第1閾値を下回る(又は上回る)場合に検知の禁止を解除する。本実施例において、所定の時間は、30秒であるとして説明するが、これに限定される訳ではない。より好適な値は実験等により容易に定めることができる。
この構成によれば、移動体の検知を行う基準となる第1閾値を信号が所定の時間又は所定の回数に渡って下回る場合に異常が解消したと判断すると共に、移動体の検知を解禁するため、精度良く誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できるだけでなく、精度良く移動体を検知及び警報できる。
ここで、図7を参照して、制御部261が実行する第1禁止処理の一例について説明する。図7は、制御部261が実行する第1禁止処理の一例を表すフローチャートである。
先ず、制御部261は、電源ON/OFF回路213を制御して検出部220に電源を供給する(ステップS01)。次に、制御部261は、検知判定処理の実行状態が、無警戒状態であるか否かを判断する(ステップS02)。制御部261は、無警戒状態であると判断する場合には上記ステップS07の処理を、そうでない場合にはステップS03の処理を実行する。
ステップS02において、検知判定処理の実行状態が無警戒状態でないと判断した場合には、制御部261は、検知判定処理の実行状態が、警戒準備状態(つまり、検知準備状態)であるか否かを判断する(ステップS03)。制御部261は、警戒準備状態であると判断する場合には上記ステップS04の処理を、そうでない場合にはステップS06の処理を実行する。
ステップS03において、検知判定処理の実行状態が警戒準備状態であると判断した場合には、制御部261は、増幅部230が入力するセンサ増幅信号が、n回に渡り第1閾値より小さい値から第1閾値より大きい値へ変化したか否かを判断する(ステップS04)。制御部261は、センサ増幅信号がn回に渡り第1閾値を挟んで値を変化させたと判断する場合にはステップS05の処理を実行し、そうでない場合にはステップS02に戻り上記処理を繰り返す。尚、ステップS04において、制御部261が用いるn回という所定の複数回については、図6を参照して説明したため、重複した説明を省略する。
ステップS04において、センサ増幅信号がn回に渡り第1閾値を挟んで値を変化させたと判断した場合には、制御部261は、検知処理において移動体を検知することを禁止する(ステップS05)。尚、ステップS05に示す移動体検知を禁止するステップは、検知判定処理の実行状態が図5に示す警戒準備状態の場合に実行されるステップである。ここで、具体例としては、制御部261は、検知処理を実行するプロセスと、第1禁止処理を実行するプロセスとが共用するメモリ領域に、検知処理において移動体の存在を検知することを禁止する禁止フラグを立ち上げる等の処理を行う。その後、制御部261は、ステップS02の処理に戻り上記処理を繰り返す。
この構成によれば、検知準備処理を実行する場合に車両に異常が生じたと判定すると、検知処理における移動体の検知を禁止するため、検知準備処理の実行時から生じている異常に基づいた移動体の誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できる。尚、移動体の検知を禁止するとは、上記説明した通りマイコンで構成される制御部261による制御により移動体の存在を判定するが、警報制御装置800(セキュリティECU)の警報出力制御を禁止するという構成をとる他、検出部220やその周辺回路又は検出装置220への電源の供給を停止して禁止する構成など、ソフト側ハード側で実行可能な全ての移動体検知を禁止する制御を含む。
ステップS03において、検知判定処理の実行状態が警戒準備状態でないと判断した場合には、制御部261は、m秒間に渡りセンサ増幅信号が第1閾値を下回ったか否かを判断する(ステップS06)。制御部261は、センサ増幅信号がm秒に渡り第1閾値を下回ったと判断する場合にはステップS07の処理を実行し、そうでない場合にはステップS02に戻り上記処理を繰り返す。尚、ステップS06において、制御部261が用いるm秒という所定の時間については、図6を参照して説明したため、重複した説明を省略する。
ステップS02において無警戒状態であると判断した場合、又はステップS06において、センサ増幅信号がm秒に渡り第1閾値を下回ったと判断した場合には、制御部261は、検知処理において移動体を検知することを解禁する(ステップS07)。具体例としては、ステップS05と同様に、制御部261は、共用メモリ領域のフラグを立ち下げる。その後、制御部261は、ステップS02の処理に戻り上記処理を繰り返す。
この構成によれば、信号が第1閾値を所定回数又は所定時間に渡って下回る場合に検知の禁止を解除するため、車両に生じた異常が解消した場合に移動体の検知及び警報を再開できる。尚、本実施例において、ステップS07の処理が解除処理に相当する。
ここで、図4に戻り、検知制御部260の構成について引き続き説明を行う。
第2禁止部267bは、制御部261が第2禁止処理を実行することで実現される。第2禁止部267bは、増幅部230及び検知判定部266に接続する。第2禁止部267bは、制御部261が警戒処理(つまり、検知処理)を実行する場合に、増幅部230が入力するセンサ増幅信号にノイズが増加したと判定すると検知処理の実行における移動体の検知を禁止する。
ここで、図8を参照して、制御部261が実行する第2禁止処理について概説する。図8は、制御部261が実行する第2禁止処理の一例を概説するための図である。
図8(a)は、車両に移動体が存在する場合に、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の時間遷移の一例を表す図である。図8(a)の座標軸、第1閾値、及び第2閾値は、図6と同様であるため説明を省略する。
車両に移動体が存在する場合には、通常、時刻t31に示すように、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の電圧は第1閾値を超える。その後時刻t32に示すように、通常、所定の時間を経過する前に、信号の電圧は閾値2を超える。
ここで、図8(b)に示す信号の電圧は、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の電圧が第1閾値を超えた後に、所定時間を経過しても第2閾値を超えない。この所定の時間は、侵入者が車両へ侵入する場合、又は車両及び車両周辺に移動体が存在する場合に、センサ増幅信号が第1閾値から第2閾値まで増加するのに通常要する時間よりも長い時間である。このような場合には、制御部261は、ノイズが増加したと判定する。よって、ノイズが増加したと判定した制御部261が検知処理(つまり、警戒処理)において移動体検知を禁止することで、誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できる。
尚、具体的には、制御部261は、所定の時間に渡りセンサ増幅信号の電圧が第2閾値を下回り、かつ第1閾値を上回る場合にノイズが増加したと判定する。本実施例において、所定の時間は、30秒であるとして説明するが、これに限定される訳ではない。より好適な値は実験等により容易に定めることができる。
また、増幅部230が入力するセンサ増幅信号の電圧が第3閾値を下回る場合には、制御部261は、ノイズが減少したと判定して、検知の禁止を解除する。本実施例において、第3閾値は第1閾値と同じ値であるとして説明するが、これに限定される訳ではない。より好適な値は実験等により容易に定めることができる。
この構成によれば、センサ増幅信号が移動体の検知を行う基準となる第1閾値に等しい第3閾値を下回る場合にノイズが減少したと判断すると共に、移動体の検知を解禁するため、精度良く誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できるだけでなく、精度良く移動体を検知及び警報できる。
尚、図8(b)のように例えば、センサ増幅値が第1閾値と第2閾値の間を所定時間に渡って出力し続けると、RF回路221に異常が生じた場合に生じるノイズが発生しているものと推定し、移動体検知判定を禁止する。つまり、立体駐車場又は鉄道や高速道路の高架下のような外乱(ひかりの揺らぎ、振動や温度変化など)が発生し易い場所において、制御装置内に上記のようなノイズが発生していると推定される場合には、外乱が影響して第1閾値を超えやすくなり、車両内に移動体が存在しないにも関わらず移動体を検知するという誤検知を防止する。
ここで、図9を参照して、制御部261が実行する第2禁止処理の一例について説明する。図9は、制御部261が実行する第2禁止処理の一例を表すフローチャートである。
先ず、制御部261は、電源ON/OFF回路213を制御して検出部220に電源を供給する(ステップS11)。次に、制御部261は、検知判定処理の実行状態が、無警戒状態であるか否かを判断する(ステップS12)。制御部261は、無警戒状態であると判断する場合にはステップS13の処理を、そうでない場合にはステップS14の処理を実行する。
ステップS12において、制御部261は、検知判定処理の実行状態が無警戒状態であると判断した場合には、検知処理において移動体を検知することを解禁(つまり、許可)する(ステップS13)。その後、制御部261は、ステップS12に戻り上記処理を繰り返す。
ステップS12において、制御部261は、検知判定処理の実行状態が無警戒状態でないと判断した場合には、警戒状態(つまり、検知状態)、警報状態、又は警報待機状態であるか否かを判断する(ステップS14)。制御部261は、警戒状態、警報状態、又は警報待機状態のいずれかであると判断する場合にはステップS15の処理を、そうでない場合にはステップS12に戻り上記処理を繰り返す。
ステップS14において、制御部261は、警戒状態、警報状態、又は警報待機状態のいずれかであると判断した場合には、制御部261は、増幅部230が入力するセンサ増幅信号が、n'秒間に渡り、第2閾値を下回った否かを判断する(ステップS15)。制御部261は、センサ増幅信号がn'秒間に渡り第2閾値を下回った判断する場合にはステップS16の処理を実行し、そうでない場合にはステップS18の処理を実行する。尚、ステップS15において、制御部261が用いるn'秒という所定の時間については、図8を参照して説明したため、重複した説明を省略する。
ステップS15において、センサ増幅信号がn'秒に渡り第2閾値を下回ると判断した場合には、センサ増幅信号がn'秒間に渡り第1閾値を上回った否かを判断する(ステップS16)。制御部261は、センサ増幅信号がn'秒間に渡り第1閾値を上回った判断する場合にはステップS17の処理を実行し、そうでない場合にはステップS18の処理を実行する。
ステップS16において、センサ増幅信号がn'秒に渡り第1閾値を上回ると判断した場合には、制御部261は、検知処理において移動体を検知することを禁止する(ステップS17)。尚、ステップS17に示す移動体検知を禁止するステップは、検知判定処理の実行状態が図5に示す警戒状態の場合に実行されるステップである。その後、制御部261は、ステップS12に戻り上記処理を繰り返す。
この構成によれば、検知処理を実行する場合にノイズが増加したと判定をすると移動体の検知を禁止するため、ノイズの増加により生じる誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できる。
またこの構成によれば、所定時間に渡って信号が第1閾値を上回るにも関わらず第2閾値を超えない場合にノイズが増加したと判定をするため、移動体を検知する検知精度の低下を防止しつつ誤検知、誤制御、及び誤警報を防止できる。
ステップS15において、センサ増幅信号がn'秒に渡り第2閾値を下回ったわけでないと判断した場合、又はステップS16において、センサ増幅信号がn'秒に渡り第1閾値を上回ったわけでないと判断した場合には、センサ増幅信号が第3閾値を下回ったか否かを判断する(ステップS18)。制御部261は、センサ増幅信号が第3閾値を下回ったと判断する場合にはステップS19の処理を実行し、そうでない場合にはステップS12に戻り上記処理を繰り返す。
ステップS18において、センサ増幅信号が第3閾値を下回ったと判断した場合には、制御部261は、検知処理において移動体を検知することを解禁する(ステップS19)。その後、制御部261は、ステップS12の処理に戻り上記処理を繰り返す。
この構成によれば、信号が第3閾値を下回る場合に検知の禁止を解除するため、センサ増幅信号におけるノイズが減少した場合に移動体の検知を再開できる。尚、本実施例において、ステップS19の処理が解除処理に相当する。
本実施例において、検知制御部260は、制御部261が実行するソフトウェア処理である検知制御処理を実行することで実現されるとして説明した。しかし、これに限定される訳ではなく、検知制御部260を実現する検知制御処理の一部又は全部は、ハードウェア回路により実行される構成を採用できる。
ここで、図1に戻り、セキュリティシステム1の構成について引き続き説明を行う。
警報制御装置300は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)で構成される。警報制御装置300は、特に例えば、セキュリティECUで構成され、車両の安全を確保するために車両に搭載された各種の装置を制御する。警報制御装置300は、検出装置200及び警報装置400に接続する。警報制御装置300は、警報装置400を制御するソフトウェア処理である警報制御処理を実行する。具体的には、警報制御装置300は、移動体の存在を検出する検出装置200からの信号に基づいて警報出力制御を実行する。警報制御装置300は、検出装置200から車両における移動体の存在を検知したために、警報装置400が移動体を警報するよう制御することを命じる警報命令信号を受信する。警報制御装置300は、警報命令信号が表す命令に従って、車両における移動体の存在を警報するよう警報装置400を制御する。尚、警報制御装置300は、例えば、CAN(Controller Area Network)バス、又はLIN(Local Interconnect Network)バス等の通信路を介して他の制御装置と車両の安全を確保するために用いる情報を通信するが、本実施例においては説明を省略する。
ここで、図10を参照して、警報制御装置300がソフトウェア処理を実行するために用いるハードウェアの一構成例について説明する。図10は、警報制御装置300一構成例を表すハードウェア構成図である。
警報制御装置300は、例えば、CPU(Central Processing Unit)で構成される制御部310、DRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成される第1記憶装置320、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等で構成される第2記憶装置330、及CANトランシーバで構成される通信回路340で構成され、制御部310、第1記憶装置320、第2記憶装置330、及び通信回路340は互いにバスによって接続している。
ソフトウェア処理は、制御部310が、第2記憶装置330に格納したプログラムを読み込み、読み込んだプログラムに従って演算を実行することにより実現される。なお、第1記憶装置320には、例えば、演算結果のデータ等の制御に関する情報が書き込まれ、特にNVRAMには、電源オフする場合にバックアップが必要なデータが保存される。また、演算結果は、通信回路340を介して接続する他の部又は装置との間で通信される。
本実施例において、センサ装置である検出装置200が検知制御処理を実行するとして説明した。しかし、これに限定される訳ではなく、センサ装置により実施している制御をセキュリティECUである警報制御装置300で実施する構成を採用できる。この場合、セキュリティECUは、メインマイコンとサブマイコンとを備え、サブマイコンは、車両システムが終了する場合(例えば、イグニッションスイッチオフにより各ECUへ電源供給が停止する場合)であっても、電源供給がされておりセンサ装置からの信号を監視する。そして、その信号が第1閾値を超える場合にメインマイコンへの電源供給を実施する制御を行って、セキュリティECUをウェイクアップさせる構成をとっても良い。若しくは、セキュリティECUがウェイクアップすることなく車両システムが終了する場合であっても、電源供給がされ続けている構成でもよい。この場合、第1閾値は前記ウェイクアップするためのものではなく、ノイズを判定するためのものとして機能する。
また、警報制御装置300が検知制御処理を実行する構成において、検出装置200を構成する制御部261は、検出部220及び警報制御装置300が図5の条件1を満足する場合に警戒準備命令信号送信処理を実行し、条件4を満足する場合に警戒命令信号送信処理を実行し、条件5を満足する場合に無警戒命令信号送信処理を実行し、条件6を満足する場合に警報命令信号送信処理を実行し、条件7を満足する場合に警報待機命令信号送信処理を実行する。ここで、警戒準備命令信号送信処理、警戒命令信号送信処理、無警戒命令信号送信処理、警報命令信号送信処理、及び警報待機命令信号送信処理は、警戒準備命令信号、警戒命令信号、無警戒命令信号、警報命令信号、及び警報待機命令信号を警報制御装置300へ送信する処理をいう。尚、警戒準備命令信号、警戒命令信号、無警戒命令信号、警報命令信号、及び警報待機命令信号は、警報制御装置300を警戒準備状態、警戒状態、無警戒状態、警報状態、及び警報待機状態にさせるための信号をいう。
特に、警戒命令信号送信処理について詳細に説明すると、検出装置200を構成する制御部261は、検出装置200を構成する検出部220からの信号が第1閾値を超える場合に、警報制御装置300を警報制御が可能な警戒状態にさせるための警戒状態命令信号を送信する警戒命令信号送信処理を実行する。尚、一例として、この警報制御装置300の警戒状態は、警報制御装置300が警戒状態命令信号を受信した場合に、電源である蓄電池100から供給を受ける電力が通常のものよりも低い無警戒状態から遷移した、通常の電力の供給を受ける状態である構成を採用できる。
この構成によれば、警報制御装置300が警戒状態命令信号を受信した場合に、警報制御装置300が実行する処理の実行状態が無警戒状態から警戒状態へ遷移するため、電力の消費を軽減できる。
更に、警報制御装置300が検知制御処理を実行する構成において、警報制御装置300の制御部310は、警戒状態命令信号を検出装置200から受信する場合に、警報制御装置300の実行する処理の実行状態を警戒状態とする警戒状態制御処理を実行する。
同様に、制御部310は、無警戒状態命令信号、警戒準備状態命令信号、警報状態命令信号、及び警報待機状態命令信号を検出装置200から受信する場合に、警報制御装置300の実行する処理の実行状態を無警戒状態、警戒準備状態、警報状態、及び警報待機状態とする無警戒状態制御処理、警戒準備状態制御処理、警報状態制御処理、及び警報待機状態制御処理を実行する。
また、制御部310は、検出装置200から警報命令信号を受信する場合に、警報装置400を制御して警報出力をさせる警報出力制御処理を実行する。
本発明の検出方法及び警報制御方法、は、検出装置200及び警報制御装置300を用いて実施できる。
検出装置200を構成する制御部261又は警報制御装置300を構成する制御装置310が実行する検知判定処理、第1禁止処理、第2禁止処理、及び解除処理の実行手順を表すプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本発明の検出装置で構成されるセキュリティシステム1の一実施形態を示す構成図である。 検出装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。 検出装置の一構成例を表す機能ブロック図である。 検知制御部の一構成例を表す図である。 制御部が実行する検知判定処理の実行状態の一遷移例を表す図である。 制御部が実行する第1禁止処理の一例を概説するための図である。 制御部が実行する第1禁止処理の一例を表すフローチャートである。 制御部が実行する第2禁止処理の一例を概説するための図である。 制御部が実行する第2禁止処理の一例を表すフローチャートである。 警報制御装置の一構成例を表すハードウェア構成図である。
符号の説明
1…セキュリティシステム 100…蓄電池
200…検出装置 210…電源部
211…電源回路 212…電源回路
213…電源ON/OFF回路 220…検出部(RF部)
221…RF回路 222…送信アンテナ
223…受信アンテナ 230…増幅部(AF部)
231…AF回路 240…記憶部
241…第1記憶装置 242…第2記憶装
250…通信部 251…通信回路
260…検知制御部 261…制御部
265…警報命令信号送信部(送信制御部)
266…検知判定部
267…警報命令信号送信禁止部(禁止部)
267a…第1禁止部 267b…第2禁止部
300…警報制御装置(セキュリティECU)
310…制御部 320…第1記憶装置
330…第2記憶装置 340…通信回路
400…警告装置(クラクション)

Claims (14)

  1. 移動体の存在を検出する検出装置であって、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、
    検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合は、警報制御装置へ警報出力制御をさせるための警報命令信号を送信する警報命令信号送信処理と、
    検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信処理による警報命令信号の送信を禁止する警報命令信号送信禁止処理とを実行する制御部と、
    を備えた検出装置。
  2. 前記検出装置は車室内に備えられているものである請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記検出部は、音センサ、電波センサ、または、赤外線センサである請求項1、または、請求項2の何れかに記載の検出装置。
  4. 前記制御部は、前記警報命令信号送信禁止処理により警報命令信号を送信することを禁止した後に、
    検出部からの信号が第1閾値を所定回数下回った場合、又は、所定回数上回った場合は、前記警報命令信号送信禁止処理を解除する解除処理とを実行するものである請求項1から請求項3の何れかに記載の検出装置。
  5. 前記制御部は、前記警報命令信号送信禁止処理により信号を送信することを禁止した後に、
    検出部からの信号が第1閾値を所定回数下回った場合は、該禁止処理を解除する解除処理とを実行するものである請求項1から請求項4の何れかに記載の検出装置。
  6. 前記制御部は、検出部からの信号が第1閾値を超える場合に、警報制御装置を警報制御が可能な警戒状態にさせるための警戒状態命令信号を送信する警戒命令信号送信処理を実行するものである請求項1から請求項5の何れかに記載の検出装置。
  7. 前記警戒状態とは、警戒状態命令信号を受信した場合に、電源から供給を受ける電力が通常のものよりも低い無警戒状態から遷移した、通常の電力の供給を受ける状態である請求項6に記載の検出装置。
  8. 移動体の存在を検出した警報出力を行うセキュリティシステムであって、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、
    検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合は、警報制御装置へ警報出力制御をさせるための警報命令信号を送信する警報命令信号送信処理と、
    検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信処理による警報命令信号の送信を禁止する警報命令信号送信禁止処理とを実行する制御部と、
    を有する前記移動体の存在を検出する検出装置と、
    警報制御が可能な警戒状態にさせるための警戒状態命令信号を受信する場合に、警戒状態とする警戒状態制御処理と、警報命令信号を受信する場合に、警報装置を制御して警報出力をさせる警報出力制御処理とを実行する制御部を備えた警報制御装置と
    からなるセキュリティシステム。
  9. 移動体の存在を検出して警報出力を行うセキュリティシステムであって、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、
    検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合は、警報制御装置へ警報出力制御をさせるための警報命令信号を送信する警報命令信号送信処理と、
    検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信処理による警報命令信号の送信を禁止する警報命令信号送信禁止処理とを実行する制御部と、
    を有する前記移動体の存在を検出する検出装置と、
    警報制御が可能な警戒状態にさせるための警戒状態命令信号を受信する場合に、警戒状態とする警戒状態制御処理と、警報命令信号を受信する場合に、警報装置を制御して警報出力をさせる警報出力制御処理とを実行する制御部を備えた警報制御装置と
    警報出力制御処理により警報を出力する警報装置と
    からなるセキュリティシステム。
  10. 移動体の存在を検出する検出方法であって、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合は、警報制御装置へ警報出力制御をさせるための警報命令信号を送信する警報命令信号送信ステップと、
    検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を越えた場合であっても、警報命令信号送信ステップによって警報命令信号の送信をすることを禁止する警報命令信号送信禁止ステップとを実行する検出方法。
  11. 移動体の存在を検出する検出装置からの信号に基づいて警報出力制御を実行する警報制御装置であって、
    制御に関する情報を記憶する記憶部と、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合に、検出装置周辺において移動体が存在していると判定する場合は警報装置に警報を出力させる制御を実行する警報出力制御処理と、
    検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を超える場合であっても、警報出力制御処理によって警報装置に警報を出力することを禁止する警報出力制御禁止処理とを実行する制御部と
    を備えた警報制御装置。
  12. 移動体の存在を検出する検出装置からの信号に基づいて警報出力制御を実行する警報制御方法であって、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合に検出装置周辺において移動体が存在していると判定する場合は、警報装置に警報を出力させる制御を実行する警報出力制御ステップと、
    検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合には、検出部からの信号が第2閾値を超える場合であっても、警報出力制御ステップによって警報装置に警報を出力することを禁止する警報出力制御禁止ステップとを実行する警報制御方法。
  13. 移動体の存在を検出する検出装置からの信号に基づいて警報出力制御を実行する警報制御装置であって、
    制御に関する情報を記憶する記憶部と、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値を超える場合は、警報制御が可能な警戒状態にする警戒状態制御処理と、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合に、検出装置周辺において移動体が存在していることを判定する場合は警報装置に警報を出力させる制御を実行する警報出力制御処理と、
    警戒状態制御処理により警戒状態になっている場合で、警報出力制御処理により、検出部からの信号が、第1閾値、または、第2閾値を超える場合は、外部信号に基づいて警報制御装置を起動してから所定時間は、警報出力制御処理により警報装置に警報を出力させることを禁止する第1警報出力制御禁止処理と、
    検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合は、検出部からの信号が第2閾値を超える場合であっても、警報出力制御処理により警報装置に警報を出力させることを禁止する第2警報出力制御禁止処理とを実行する制御部と、
    を備えた警報制御装置。
  14. 移動体の存在を検出する検出装置からの信号に基づいて警報出力制御を実行する警報制御方法であって、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値を超える場合は、警報制御が可能な警戒状態にする警戒状態制御ステップと、
    検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が第1閾値よりも高い第2閾値を超える場合に、検出装置周辺において移動体が存在していると判定する場合は警報装置に警報を出力させる制御を実行する警報出力制御ステップと、
    警戒状態制御ステップにより警戒状態になっている場合で、警報出力制御ステップにより、検出部からの信号が第1閾値、または、第2閾値を超える場合は、外部信号に基づき警報制御を起動してから所定時間は、警報出力制御ステップにより警報装置に警報を出力させることを禁止する第1警報出力制御禁止ステップと、
    検出部からの信号が所定時間に渡って、第1閾値を越え、第2閾値を越えない状態が継続した場合は、警報出力制御ステップにより検出部からの信号が第2閾値を超える場合であっても、警報出力制御ステップにより警報装置に警報を出力させることを禁止する第2警報出力制御禁止ステップとを実行する警報制御方法。
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