JP2010065707A - エンジンの点火時期制御装置 - Google Patents
エンジンの点火時期制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010065707A JP2010065707A JP2009295975A JP2009295975A JP2010065707A JP 2010065707 A JP2010065707 A JP 2010065707A JP 2009295975 A JP2009295975 A JP 2009295975A JP 2009295975 A JP2009295975 A JP 2009295975A JP 2010065707 A JP2010065707 A JP 2010065707A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ignition timing
- timing
- cam
- amount
- valve
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/40—Engine management systems
Landscapes
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
- Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
Abstract
【解決手段】このエンジンの点火時期制御装置は、吸気バルブ35の開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構5を備えたエンジン1に適用されて、エンジン1の運転状態に基づいて、出力トルク及び燃料消費率が最良となるMBT点火時期とノッキングの発生を抑制することのできる点火時期のうち最も進角側のノック限界点火時期とを算出し、これら点火時期のうち遅角側の点火時期を混合気の燃焼に用いるベース点火時期として設定する。そして、吸気バルブ35の開閉特性の変更にともなう燃焼室23内の温度または圧力の変化を加味してMBT点火時期及びノック限界点火時期を算出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸気バルブの開閉特性の変化にかかわらず適切な点火時期を設定することのできるエンジンの点火時期制御装置を提供することにある。
<請求項1>
請求項1に記載の発明は、吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、前記エンジンの運転状態に基づいて点火時期を設定するエンジンの点火時期制御装置において、前記吸気バルブの開閉特性の変更にともなう燃焼室内の温度または圧力の変化を加味して前記点火時期の設定を行う制御手段を備えたことを要旨としている。
請求項2に記載の発明は、吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、前記エンジンの運転状態に基づいて、出力トルク及び燃料消費率が最良となるMBT点火時期とノッキングの発生を抑制することのできる点火時期のうち最も進角側のノック限界点火時期とを算出し、これら点火時期のうち遅角側の点火時期を混合気の燃焼に用いるベース点火時期として設定するエンジンの点火時期制御装置において、前記吸気バルブの開閉特性の変更にともなう燃焼室内の温度または圧力の変化を加味して前記MBT点火時期及び前記ノック限界点火時期を算出する制御手段を備えたことを要旨としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記吸気バルブの開弁時期に基づいて前記燃焼室内の温度または圧力の変化を推定することを要旨としている。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記吸気バルブの閉弁時期に基づいて前記燃焼室内の温度または圧力の変化を推定することを要旨としている。
請求項5に記載の発明は、吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、混合気の燃焼に用いる点火時期をベース点火時期として、前記エンジンの運転状態に基づいてベース点火時期を設定するエンジンの点火時期制御装置において、前記吸気バルブの開閉特性の変更にともなう燃焼室内の温度または圧力の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行う制御手段を備え、前記制御手段は、適合するベース点火時期がすでに把握されているエンジンの運転状態を基本の運転状態として、前記基本の運転状態における吸気バルブの開閉特性である基本開閉特性と現在の運転状態における吸気バルブの開閉特性である現在開閉特性とに基づいて、前記基本の運転状態における燃焼室内の温度または圧力と前記現在の運転状態における燃焼室内の温度または圧力との差である状態変化量を推定し、前記基本の運転状態に適合したベース点火時期を前記状態変化量に基づいて補正し、補正後のベース点火時期を現在の運転状態に適合したベース点火時期として設定することを要旨としている。
請求項6に記載の発明は、吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、ノッキングの発生を抑制するとともに出力トルク及び燃料消費率が最良となる点火時期をベース点火時期として、現在の運転状態に適合したベース点火時期を予め記憶されている複数の基本ベース点火時期のなかから選択するエンジンの点火時期制御装置において、現在の運転状態に適合したベース点火時期を前記複数の基本ベース点火時期のなかから選択することができないとき、前記複数の基本ベース点火時期のいずれか一つに対応した運転状態を基本の運転状態として、この基本の運転状態における吸気バルブの開閉特性である基本開閉特性と現在の運転状態における吸気バルブの開閉特性である現在開閉特性とに基づいて、前記基本の運転状態における燃焼室内の温度または圧力と前記現在の運転状態における燃焼室内の温度または圧力との差である状態変化量を推定し、前記基本の運転状態に適合したベース点火時期を前記状態変化量に基づいて補正し、補正後のベース点火時期を現在の運転状態に適合したベース点火時期として設定する制御手段を備えたことを要旨としている。
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、バルブオーバーラップ量の変化にともなう燃焼室内の残留ガス量の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行うものであり、バルブオーバーラップが設定された第1運転状態に対して予め適合されている第1ベース点火時期とバルブオーバーラップが設定されていない第2運転状態に対して予め適合されている第2ベース点火時期とに基づいて、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を算出し、この補正量を前記現在の運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた補正量へ変換し、この変換した補正量と前記第1ベース点火時期とに基づいて、前記現在の運転状態に適合したベース点火時期を算出することを要旨としている。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記吸気バルブの開閉特性が前記第1運転状態の開閉特性から前記第2運転状態の開閉特性へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量を開閉状態変化量として、この開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を算出し、前記第1ベース点火時期を前記第2ベース点火時期に相当する分だけ遅角するとともに前記開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を加えることで、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を前記第1ベース点火時期から抽出することを要旨としている。
(A)第1ベース点火時期は、第1運転状態のバルブオーバーラップ量に対する点火時期の補正量を含めて適合されている。一方で、第2運転状態のベース点火時期は、バルブオーバーラップ量が「0」の状態に対して適合されている。このため、第1ベース点火時期と第2ベース点火時期との間には、第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた量の差がある。
請求項9に記載の発明は、吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、前記エンジンの運転状態に基づいて、出力トルク及び燃料消費率が最良となるMBT点火時期とノッキングの発生を抑制することのできる点火時期のうち最も進角側のノック限界点火時期とを算出し、これら点火時期のうち遅角側の点火時期を混合気の燃焼に用いるベース点火時期として設定するエンジンの点火時期制御装置において、前記吸気バルブの開閉特性の変更にともなう燃焼室内の温度または圧力の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行う制御手段を備え、前記制御手段は、適合するMBT点火時期及びノック限界点火時期がすでに把握されているエンジンの運転状態を基本の運転状態として、前記基本の運転状態における吸気バルブの開閉特性である基本開閉特性と現在の運転状態における吸気バルブの開閉特性である現在開閉特性とに基づいて、前記基本の運転状態における燃焼室内の温度または圧力と前記現在の運転状態における燃焼室内の温度または圧力との差である状態変化量を推定し、前記基本の運転状態に適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期を前記状態変化量に基づいて補正し、補正後のMBT点火時期及びノック限界点火時期のうち遅角側の点火時期を現在の運転状態に適合したベース点火時期として設定することを要旨としている。なお、こうした構成によれば、請求項5に記載の発明の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
請求項10に記載の発明は、吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、出力トルク及び燃料消費率が最良となる点火時期をMBT点火時期とするとともにノッキングの発生を抑制することのできる点火時期のうち最も進角側の点火時期をノック限界点火時期として、現在の運転状態に適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期を予め記憶されている複数の基本MBT点火時期及び複数の基本ノック限界点火時期のなかから選択し、これら選択した点火時期のうち遅角側の点火時期を混合気の燃焼に用いるベース点火時期として設定するエンジンの点火時期制御装置において、現在の運転状態に適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期を前記複数の基本MBT点火時期及び前記複数の基本ノック限界点火時期のなかから選択することができないとき、前記複数の基本MBT点火時期のいずれか一つと前記複数の基本ノック限界点火時期のいずれか一つとに共通して対応した運転状態を基本の運転状態として、この基本の運転状態における吸気バルブの開閉特性である基本開閉特性と現在の運転状態における吸気バルブの開閉特性である現在開閉特性とに基づいて、前記基本の運転状態における燃焼室内の温度または圧力と前記現在の運転状態における燃焼室内の温度または圧力との差である状態変化量を推定し、前記基本の運転状態に適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期を前記状態変化量に基づいて補正し、補正後のMBT点火時期及びノック限界点火時期のうち遅角側の点火時期を現在の運転状態に適合したベース点火時期として設定する制御手段を備えたことを要旨としている。なお、こうした構成によれば、請求項6に記載の発明の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、バルブオーバーラップ量の変化にともなう燃焼室内の残留ガス量の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行うものであり、バルブオーバーラップが設定された第1運転状態に対して予め適合されている第1MBT点火時期とバルブオーバーラップが設定されていない第2運転状態に対して予め適合されている第2MBT点火時期とに基づいて、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を算出し、この補正量を前記現在の運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた補正量へ変換し、この変換した補正量と前記第1MBT点火時期とに基づいて、前記現在の運転状態に適合したMBT点火時期を算出することを要旨としている。なお、こうした構成によれば、請求項7に記載の発明の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記吸気バルブの開閉特性が前記第1運転状態の開閉特性から前記第2運転状態の開閉特性へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量を開閉状態変化量として、この開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を算出し、前記第1MBT点火時期を前記第2MBT点火時期に相当する分だけ遅角するとともに前記開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を加えることで、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を前記第1MBT点火時期から抽出することを要旨としている。なお、こうした構成によれば、請求項8に記載の発明の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
請求項13に記載の発明は、請求項9〜12のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、バルブオーバーラップ量の変化にともなう燃焼室内の残留ガス量の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行うものであり、バルブオーバーラップが設定された第1運転状態に対して予め適合されている第1ノック限界点火時期とバルブオーバーラップが設定されていない第2運転状態に対して予め適合されている第2ノック限界点火時期とに基づいて、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を算出し、この補正量を前記現在の運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた補正量へ変換し、この変換した補正量と前記第1ノック限界点火時期とに基づいて、前記現在の運転状態に適合したノック限界点火時期を算出することを要旨としている。なお、こうした構成によれば、請求項7に記載の発明の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記吸気バルブの開閉特性が前記第1運転状態の開閉特性から前記第2運転状態の開閉特性へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量を開閉状態変化量として、この開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を算出し、前記第1ノック限界点火時期を前記第2ノック限界点火時期に相当する分だけ遅角するとともに前記開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を加えることで、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を前記第1ノック限界点火時期から抽出することを要旨としている。なお、こうした構成によれば、請求項8に記載の発明の作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
請求項15に記載の発明は、請求項8または12または14に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記第1運転状態の開弁時期と前記第2運転状態の開弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの開弁時期が前記第1運転状態の開弁時期から前記第2運転状態の開弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である開弁側状態変化量を推定するとともに、前記第1運転状態の閉弁時期と前記第2運転状態の閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記第1運転状態の閉弁時期から前記第2運転状態の閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である閉弁側状態変化量を推定し、前記開弁側状態変化量と前記閉弁側状態変化量とに基づいて前記開閉状態変化量を推定することを要旨としている。
請求項16に記載の発明は、請求項5〜15のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記基本開閉特性の開弁時期である基本開弁時期と前記現在開閉特性の開弁時期である現在開弁時期とに基づいて前記状態変化量を推定することを要旨としている。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記吸気バルブの開弁時期のうち上死点の開弁時期を基準開弁時期として、前記基準開弁時期と前記基本開弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの開弁時期が前記基準開弁時期から前記基本開弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第1開弁状態変化量を推定するとともに、前記基準開弁時期と前記現在開弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの開弁時期が前記基準開弁時期から前記現在開弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第2開弁状態変化量を推定し、前記第1開弁状態変化量と前記第2開弁状態変化量とに基づいて前記状態変化量を推定することを要旨としている。
燃焼室内の温度または圧力は、吸気バルブの開弁時期時に対して一定の相関関係をもって変化する。従って、上記構成を採用することにより、状態変化量を適切に推定することができるようになる。
請求項18に記載の発明は、請求項5〜17のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記基本開閉特性の閉弁時期である基本閉弁時期と前記現在開閉特性の閉弁時期である現在閉弁時期とに基づいて前記状態変化量を推定することを要旨としている。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記吸気バルブの閉弁時期のうち下死点の閉弁時期を基準閉弁時期として、前記基準閉弁時期と前記基本閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記基準閉弁時期から前記基本閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第1閉弁状態変化量を推定するとともに、前記基準閉弁時期と前記現在閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記基準閉弁時期から前記現在閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第2閉弁状態変化量を推定し、前記第1閉弁状態変化量と前記第2閉弁状態変化量とに基づいて前記状態変化量を推定することを要旨としている。
燃焼室内の温度または圧力は、吸気バルブの閉弁時期時に対して一定の相関関係をもって変化する。従って、上記構成を採用することにより、状態変化量を適切に推定することができるようになる。
請求項20に記載の発明は、請求項18に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記吸気バルブの閉弁時期のうち前記エンジンの充填効率が最大となる閉弁時期を最大充填閉弁時期として、前記最大充填閉弁時期と前記基本閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記最大充填閉弁時期から前記基本閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第3閉弁状態変化量を推定するとともに、前記最大充填閉弁時期と前記現在閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記最大充填閉弁時期から前記現在閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第4閉弁状態変化量を推定し、前記第3閉弁状態変化量と前記第4閉弁状態変化量とに基づいて前記状態変化量を推定することを要旨としている。
請求項21に記載の発明は、請求項5〜20のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記エンジンの回転速度を加味して前記状態変化量を推定することを要旨としている。
請求項22に記載の発明は、請求項5〜21のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記エンジンの吸入空気量を加味して前記状態変化量を推定することを要旨としている。
請求項23に記載の発明は、請求項5〜22のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記エンジンの吸気管の有効長さを加味して前記状態変化量を推定することを要旨としている。
請求項24に記載の発明は、請求項1〜23のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、前記制御手段は、前記燃焼室内の温度または圧力の指標値として圧縮上死点における燃焼室内の温度または圧力の推定値を用いることを要旨としている。
本発明の第1実施形態について、図1〜図54を参照して説明する。
本実施形態では、吸気バルブのバルブ特性(バルブタイミング及び最大バルブリフト量)を変更することのできる可変動弁機構を備えたエンジンに対して本発明を適用している。
図1に、エンジン1の断面構造を示す。
エンジン1は、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とを備えて構成されている。
シリンダ21内には、ピストン22が往復動可能に収容されている。
シリンダ21内には、シリンダ21の内周面、ピストン22の頂面、及びシリンダヘッド3に囲まれて燃焼室23が区画形成されている。
吸気ポート31には、吸気管33が接続されている。また、吸気ポート31を開閉することにより吸気管33と燃焼室23との接続状態を変更する吸気バルブ35が配置されている。
吸気管33には、吸気管33内を流通する空気の流量を調整するスロットルバルブ38が設けられている。また、吸気ポート31へ向けて燃料を噴射するポート噴射インジェクタ39が配置されている。
可変動弁機構5は、吸気バルブタイミング可変機構51、排気バルブタイミング可変機構52、及び吸気最大バルブリフト量可変機構53を備えて構成されている。
・回転速度センサ91は、エンジン1のクランクシャフトの回転速度(エンジン回転速度NE)を検出する。
・スロットル開度センサ92は、スロットルバルブの開度(スロットル開度TA)を検出する。
・エアフロメータ93は、吸気管33内を流通する空気の流量(吸入空気量GA)を検出する。
・吸気バルブタイミングセンサ94は、吸気バルブタイミングINVTを検出する。
・排気バルブタイミングセンサ95は、排気バルブタイミングEXVTを検出する。
・吸気最大バルブリフト量センサ96は、吸気最大バルブリフト量INVLを検出する。
本実施形態において、吸気最大バルブリフト量可変機構53の制御や点火時期制御などに用いられるエンジン1の各バルブ特性(バルブタイミング及び最大バルブリフト量)について説明する。
[A]目標カムCtrgは、エンジン1の運転状態に基づいて設定されるバルブ特性の目標値を示す。
[B]最適カムCbstは、燃料消費率が最良となるバルブ特性を示す。なお、最適カムCbstは、バルブオーバーラップ量OVLPが「0」より大きい値に設定されている。また、最適カムCbstは、第1運転状態のバルブ特性に相当する。
[C]初期カムCdflは、エンジン1の冷間時にエミッションの悪化を抑制することのできるバルブ特性を示す。なお、初期カムCdflは、バルブオーバーラップ量OVLPが「0」に設定されている。また、初期カムCdflは、第2運転状態のバルブ特性に相当する。
[D]基準カムCtdcは、吸気バルブ開弁時期IVOが上死点(TDC)、且つ吸気バルブ閉弁時期IVCが下死点(BDC)のバルブ特性を示す。なお、本実施形態では、上死点のクランク角度を「0deg」としている。
[E]現在カムCnowは、現在のバルブ特性を示す。
[1]「最適カム」
・最適カムCbstの吸気バルブ開弁時期IVO…最適カム吸気開弁時期IVObst。
・最適カムCbstの吸気バルブ閉弁時期IVC…最適カム吸気閉弁時期IVCbst。
・最適カムCbstの排気バルブ閉弁時期EVC…最適カム排気閉弁時期EVCbst。
・最適カムCbstのバルブオーバーラップ量OVLP…最適カムオーバーラップ量OVLPbst。
・初期カムCdflの吸気バルブ開弁時期IVO…初期カム吸気開弁時期IVOdfl。
・初期カムCdflの吸気バルブ閉弁時期IVC…初期カム吸気閉弁時期IVCdfl。
・初期カムCdflの排気バルブ閉弁時期EVC…初期カム排気閉弁時期EVCdfl。
・基準カムCtdcの吸気バルブ開弁時期IVO…基準カム吸気開弁時期IVOtdc。
・基準カムCtdcの吸気バルブ閉弁時期IVC…基準カム吸気閉弁時期IVCtdc。
・基準カムCtdcの排気バルブ閉弁時期EVC…基準カム排気閉弁時期EVCtdc。
・現在カムCnowの吸気バルブ開弁時期IVO…現在カム吸気開弁時期IVOnow。
・現在カムCnowの吸気バルブ閉弁時期IVC…現在カム吸気閉弁時期IVCnow。
・現在カムCnowの排気バルブ閉弁時期EVC…現在カム排気閉弁時期EVCnow。
・現在カムCnowのバルブオーバーラップ量OVLP…現在カムオーバーラップ量OVLPnow。
電子制御装置9は、エンジン1の冷間時、初期カムCdflを目標カムCtrgとして設定する。また、エンジン1の暖機完了後、基本的には最適カムCbstを目標カムCtrgとして設定する。なお、特別な要求が検出されたときには、そうした要求に応じたバルブ特性を目標カムCtrgとして設定する。
[A]エンジン1の冷間時、吸気バルブタイミングINVT及び吸気バルブ作用角INCAM(吸気最大バルブリフト量INVL)は、初期カムCdflの特性に維持される。また、排気バルブタイミングEXVTも、初期カムCdflの特性に維持される。
[B]エンジン1の暖機完了後、吸気バルブタイミングINVT及び吸気バルブ作用角INCAMは、基本的には要求吸入空気量GAreqに応じて変更される。また、排気バルブタイミングEXVTは、特別な要求がない限り一定のバルブタイミング(定常排気バルブタイミングEXVTst)に維持される。
吸気カム選択マップにおいて、吸気バルブタイミングINVTが最進角吸気バルブタイミングINVTmaxから最遅角吸気バルブタイミングINVTminへ向かうにつれて吸気バルブ作用角INCAMが最大吸気バルブ作用角INCAMmaxから最小吸気バルブ作用角INCAMminへ変化する方向に傾斜した線は、等吸気バルブ開弁時期線(吸気バルブ開弁時期IVOが等しいバルブ特性)を示す。
・最適カムCbstの吸気バルブタイミングINVT及び吸気バルブ作用角INCAMは、曲線A−Aで示される。
・初期カムCdflの吸気バルブタイミングINVT及び吸気バルブ作用角INCAMは、点Bで示される。
・基準カムCtdcの吸気バルブタイミングINVT及び吸気バルブ作用角INCAMは、点Cで示される。
電子制御装置9には、最適カムCbstに適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期が設定されたマップと、初期カムCdflに適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期が設定されたマップとが予め記憶されている。なお、最適カムCbst及び初期カムCdflは、適合するベース点火時期が予め把握されている運転状態(基本の運転状態)のバルブ特性に相当する。
〔1〕「吸気バルブ開弁時期と燃焼室の温度/圧力との関係」
図6に、吸気バルブ開弁時期IVOと燃焼室23内の温度/圧力との関係を示す。
図7に、吸気バルブ閉弁時期IVCと燃焼室23の温度/圧力との関係を示す。
エンジン1の吸気行程において、吸気脈動により吸気ポート31付近の圧力が上昇しているとき、燃焼室23内へ流入する空気の流速が高められるようになる。
[A]充填効率が最大となる吸気バルブ閉弁時期IVC(最大充填閉弁時期IVCmax)において、燃焼室23内の温度/圧力が最も大きくなる。なお、エンジン回転速度NEが大きくなるほど、燃焼室23内に引き込まれる空気の慣性が大きくなるため、最大充填閉弁時期IVCmaxはエンジン回転速度NEが高くなるにつれて遅角側へ大きくなる傾向を示す。
図8に、バルブオーバーラップ量OVLPと残留ガス率EGrateと関係を示す。なお、残留ガス率EGrateは、吸入空気量GAに占める残留ガス量の割合を示す。
本実施形態では、最適カムCbstと現在カムCnowとにおける燃焼室23内の状態の違いを示すパラメータとして燃焼室23内の温度/圧力及び残留ガス率を採用し、これらパラメータに基づいて最適カムCbstのMBT点火時期及びノック限界点火時期を各別に補正することで、最適カムCbstのMBT/ノック限界点火時期を現在カムCnowに適合した点火時期へ変換するようにしている。
[最適カム燃焼室温度Tbst]…最適カムCbstの燃焼室23内の温度。
[最適カム燃焼室圧力Pbst]…最適カムCbstの燃焼室23内の圧力。
[最適カム残留ガス率Gbst]…最適カムCbstの燃焼室23内の残留ガス率。
[現在カム燃焼室温度Tnow]…現在カムCnowの燃焼室23内の温度。
[現在カム燃焼室圧力Pnow]…現在カムCnowの燃焼室23内の圧力。
[現在カム残留ガス率Gnow]…現在カムCnowの燃焼室23内の残留ガス率。
現在カムCnowが最適カムCbstから外れているとき、最適カム吸気開弁時期IVObstと現在カム吸気開弁時期IVOnowとのずれに応じて、最適カム燃焼室圧力Pbstと現在カム燃焼室圧力Pnowとの間に差が生じる。また、最適カム吸気閉弁時期IVCbstと現在カム吸気閉弁時期IVCnowとのずれに応じて、最適カム燃焼室圧力Pbstと現在カム燃焼室圧力Pnowとの間に差が生じる。
現在カムCnowが最適カムCbstから外れているとき、最適カム吸気開弁時期IVObstと現在カム吸気開弁時期IVOnowとのずれに応じて、最適カム燃焼室温度Tbstと現在カム燃焼室温度Tnowとの間に差が生じる。また、最適カム吸気閉弁時期IVCbstと現在カム吸気閉弁時期IVCnowとのずれに応じて、最適カム燃焼室温度Tbstと現在カム燃焼室温度Tnowとの間に差が生じる。
現在カムCnowが最適カムCbstから外れているとき、最適カムオーバーラップ量OVLPbstと現在カムオーバーラップ量OVLPnowとの差に応じて、最適カム残留ガス率Gbstと現在カム残留ガス率Gnowとの間に差が生じる。
本実施形態では、「ベース点火時期設定処理」(図15)を通じてベース点火時期の設定を行うようにしている。
「ベース点火時期設定処理」は、以下の各処理を含めて構成されている。
〔図24〕…現在カムMBT点火時期設定処理。
〔図33〕…現在カムノック限界点火時期設定処理。
〔図17〕…圧縮端圧力変化量算出処理[1]。
〔図20〕…圧縮端圧力変化量算出処理[2]。
〔図27〕…圧縮端温度変化量算出処理[1]。
〔図30〕…圧縮端温度変化量算出処理[2]。
〔図23〕…オーバーラップ比率算出処理。
〔図25〕…第1MBT補正量算出処理。
〔図26〕…第2MBT補正量算出処理。
〔図35〕…第2ノック限界補正量算出処理。
〔図18〕…IVO圧縮端圧力変化量算出処理[1]。
〔図19〕…IVC圧縮端圧力変化量算出処理[1]。
〔図21〕…IVO圧縮端圧力変化量算出処理[2]。
〔図22〕…IVC圧縮端圧力変化量算出処理[2]。
〔図28〕…IVO圧縮端温度変化量算出処理[1]。
〔図29〕…IVC圧縮端温度変化量算出処理[1]。
〔図31〕…IVO圧縮端温度変化量算出処理[2]。
〔図32〕…IVC圧縮端温度変化量算出処理[2]。
図11及び図12は、上記各処理を通じて算出される各パラメータの関係を示す。
〔1〕「ベース点火時期設定処理」
本処理では、「現在カムMBT点火時期設定処理」を通じて算出された現在カムMBT点火時期MBTnowと「現在カムノック限界点火時期設定処理」を通じて算出された現在カムノック限界点火時期TKnowとのうち、遅角側の点火時期をベース点火時期BseFとして設定する。
[現在カムMBT点火時期MBTnow]…現在カムCnowが選択されている運転状態において、出力トルク及び燃料消費率が最良となる点火時期。
本処理では、「第1MBT補正量算出処理」を通じて算出された第1MBT補正量MBTcompnb、「第2MBT補正量算出処理」を通じて算出された第2MBT補正量MBTOVLPnb、及び最適カムMBT点火時期MBTbstに基づいて、現在カムMBT点火時期MBTnowを算出する。
[第2MBT補正量MBTOVLPnb]…最適カムCbstと現在カムCnowとにおける残留ガス率の差に応じた最適カムMBT点火時期MBTbstの補正量。
本処理では、「圧縮端圧力変化量算出処理[1]」を通じて算出された現在カム全圧力変化量compALLnbに基づいて、第1MBT補正量MBTcompnbを算出する。
本処理では、初期カムMBT点火時期MBTdflと初期カムMBT補正量MBTcompdbとを通じて、最適カムMBT点火時期MBTbstからオーバーラップMBT補正量MBTOVLPbstを抽出する。そして、オーバーラップMBT補正量MBTOVLPbstと点火時期補正比率MBTTKratioとに基づいて、第2MBT補正量MBTOVLPnbを算出する。
本処理では、「第1ノック限界補正量算出処理」を通じて算出された第1ノック限界補正量TKtempnb、「第2ノック限界補正量算出処理」を通じて算出された第2ノック限界補正量TKOVLPnb、及び最適カムノック限界点火時期TKbstに基づいて、現在カムノック限界点火時期TKnowを算出する。
本処理では、「圧縮端温度変化量算出処理[1]」を通じて算出された現在カム全温度変化量tempALLnbに基づいて、第1ノック限界補正量TKtempnbを算出する。
本処理では、初期カムノック限界点火時期TKdflと初期カムノック限界補正量TKtempdbとを通じて、最適カムノック限界点火時期TKbstからオーバーラップノック限界補正量TKOVLPbstを抽出する。そして、オーバーラップノック限界補正量TKOVLPbstと点火時期補正比率MBTTKratioとに基づいて、第2ノック限界補正量TKOVLPnbを算出する。
本処理では、「IVO圧縮端圧力変化量算出処理[1]」を通じて算出された現在カムIVO圧力変化量compIVOnbと「IVC圧縮端圧力変化量算出処理[1]」を通じて算出された現在カムIVC圧力変化量compIVCnbとに基づいて、現在カム全圧力変化量compALLnbを算出する。
本処理では、第1基準IVO圧力変化量compIVObtと第2基準IVO圧力変化量compIVOntとに基づいて、現在カムIVO圧力変化量compIVOnbを算出する。
本処理では、第1基準IVC圧力変化量compIVCbtと第2基準IVC圧力変化量compIVCntとに基づいて、現在カムIVC圧力変化量compIVCnbを算出する。
本処理では、「IVO圧縮端圧力変化量算出処理[2]」を通じて算出された初期カムIVO圧力変化量compIVOdbと「IVC圧縮端圧力変化量算出処理[2]」を通じて算出された初期カムIVC圧力変化量compIVCdbとに基づいて、初期カム全圧力変化量compALLdbを算出する。
本処理では、第1基準IVO圧力変化量compIVObtと第3基準IVO圧力変化量compIVOdtとに基づいて、初期カムIVO圧力変化量compIVOdbを算出する。
本処理では、第1基準IVC圧力変化量compIVCbtと第3基準IVC圧力変化量compIVCdtとに基づいて、初期カムIVC圧力変化量compIVCdbを算出する。
本処理では、「IVO圧縮端温度変化量算出処理[1]」を通じて算出された現在カムIVO温度変化量tempIVOnbと「IVC圧縮端温度変化量算出処理[1]」を通じて算出された現在カムIVC温度変化量tempIVCnbとに基づいて、現在カム全温度変化量tempALLnbを算出する。
本処理では、第1基準IVO温度変化量tempIVObtと第2基準IVO温度変化量tempIVOntとに基づいて、現在カムIVO温度変化量tempIVOnbを算出する。
本処理では、第1基準IVC温度変化量tempIVCbtと第2基準IVC温度変化量tempIVCntとに基づいて、現在カムIVC温度変化量tempIVCnbを算出する。
本処理では、「IVO圧縮端温度変化量算出処理[2]」を通じて算出された初期カムIVO温度変化量tempIVOdbと「IVC圧縮端温度変化量算出処理[2]」を通じて算出された初期カムIVC温度変化量tempIVCdbとに基づいて、初期カム全温度変化量tempALLdbを算出する。
本処理では、第1基準IVO温度変化量tempIVObtと第3基準IVO温度変化量tempIVOdtとに基づいて、初期カムIVO温度変化量tempIVOdbを算出する。
本処理では、第1基準IVC温度変化量tempIVCbtと第3基準IVC温度変化量tempIVCdtとに基づいて、初期カムIVC温度変化量tempIVCdbを算出する。
本処理では、最適カムオーバーラップ量OVLPbstと現在カムオーバーラップ量OVLPnowとの比率(オーバーラップ比率OVLPratio)を算出する。
[現在カムオーバーラップ量OVLPnow]…現在カムCnowのバルブオーバーラップ量。
ここで、ベース点火時期設定処理の詳細な説明に先立ち、図13及び図14を参照して可変動弁機構5の制御態様について説明する。
本処理は、エンジン1の運転中、電子制御装置9を通じて所定の周期毎に実行される。
[ステップS10]「目標カム設定処理」を実行する。この処理を通じて、エンジン1の運転状態に応じたバルブ特性(目標カムCtrg)が設定される。
・現在カムCnowが目標カムCtrgと一致しているとき、ステップS30の処理へ移行する。
・現在カムCnowが目標カムCtrgと一致していないとき、ステップS40の処理へ移行する。
本処理は、「可変動弁機構駆動処理」のステップS10の処理として実行される。
[ステップS12]エンジン1の暖機が完了しているか否かを判定する。
・エンジン1の暖機が完了していないとき、ステップS14の処理へ移行する。
・エンジン1の暖機が完了しているとき、ステップS16の処理へ移行する。
[ステップS16]目標カムCtrgの設定に対して割り込みの要求があるか否かを判定する。即ち、目標カムCtrgの設定に際して、燃料消費率にかかる要求よりも優先して対応すべき要求があるか否かを判定する。なお、この優先して対応すべき要求としては、例えば、先に述べた吸入空気量の応答性に関する要求が挙げられる。
・目標カムCtrgの設定に対して割り込みの要求がないとき、ステップS18の処理へ移行する。
・目標カムCtrgの設定に対して割り込みの要求があるとき、ステップS1Aの処理へ移行する。
[ステップS1A]割り込み要求に応じたバルブ特性を目標カムCtrgとして設定する。
電子制御装置9は、エンジン1の運転中、所定の周期毎にベース点火時期の設定を行う。ベース点火時期は、現在カムCnowに応じて、次の(A)〜(C)のいずれかの処理を通じて設定される。
[ステップS100]現在カムCnow及び目標カムCtrgとなる最適カムCbstについて、吸気バルブ35の開弁時期(吸気バルブ開弁時期IVO)、吸気バルブ35の閉弁時期(吸気バルブ閉弁時期IVC)、及び排気バルブ36の閉弁時期(排気バルブ閉弁時期EVC)を算出する。この処理では、次の[A]及び[B]に基づいて、吸気バルブ開弁時期IVO、吸気バルブ閉弁時期IVC、及び排気バルブ閉弁時期EVCが算出される。
[A]各センサを通じて検出された現在の吸気バルブタイミングINVT、排気バルブタイミングEXVT、及び吸気最大バルブリフト量INVL(吸気バルブ作用角INCAM)。
[B]電子制御装置9に予め記憶されている吸気最大バルブリフト量INVLと吸気バルブ作用角INCAMとの関係(図4に示される関係)。
BseF←min{MBTnow,TKnow}
を通じてベース点火時期BseFの設定を行う。
本処理は、「ベース点火時期設定処理」のステップS200の処理として実行される。
[ステップS210]「IVO圧縮端圧力変化量算出処理[1]」(図18)を実行する。この処理を通じて、吸気バルブ開弁時期IVOが最適カム吸気開弁時期IVObstから現在カム吸気開弁時期IVOnowへ変化したことにともなう圧縮端圧力の変化量の推定値(現在カムIVO圧力変化量compIVOnb)が算出される。
compALLnb←compIVOnb+compIVCnb
を通じて、現在カム全圧力変化量compALLnbの算出を行う。
本処理は、「圧縮端圧力変化量算出処理[1]」のステップS210の処理として実行される。
△compIVObt←compIVObst−compIVOtdc
を通じて、最適−基準IVO圧力変化量△compIVObtの算出を行う。
compIVObt←△compIVObt×(KL/100)
を通じて、第1基準IVO圧力変化量compIVObtの算出を行う。
吸気バルブ開弁時期IVOがATDC側において遅角されるほど燃焼室23内の負圧が大きい状態で吸気バルブ35が開弁されることになるため、吸気バルブ開弁時期IVOの遅角に応じて圧縮端圧力compIVOが大きくなる。
△compIVOnt←compIVOnow−compIVOtdc
を通じて、現在−基準IVO圧力変化量△compIVOntの算出を行う。
compIVOnt←△compIVOnt×(KL/100)
を通じて、第2基準IVO圧力変化量compIVOntの算出を行う。
compIVOnb←compIVOnt−compIVObt
を通じて、現在カムIVO圧力変化量compIVOnbの算出を行う。
本処理は、「圧縮端圧力変化量算出処理[1]」のステップS220の処理として実行される。
△compIVCbt←compIVCbst−compIVCtdc
を通じて、最適−基準IVC圧力変化量△compIVCbtの算出を行う。
compIVCbt←△compIVCbt×(KL/100)
を通じて、第1基準IVC圧力変化量compIVCbtの算出を行う。
[A]吸気バルブ閉弁時期IVCが最大充填閉弁時期IVCmaxに設定されているとき、吸気バルブ閉弁時期IVCに対する空気の流速が最大となるため、圧縮端圧力compIVCが最も大きくなる。
△compIVCnt←compIVCnow−compIVCtdc
を通じて、現在−基準IVC圧力変化量△compIVCntの算出を行う。
compIVCnt←△compIVCnt×(KL/100)
を通じて、第2基準IVC圧力変化量compIVCntの算出を行う。
compIVCnb←compIVCnt−compIVCbt
を通じて、現在カムIVC圧力変化量compIVCnbの算出を行う。
本処理は、「ベース点火時期設定処理」のステップS300の処理として実行される。
[ステップS310]「IVO圧縮端圧力変化量算出処理[2]」(図21)を実行する。この処理を通じて、吸気バルブ開弁時期IVOが最適カム吸気開弁時期IVObstから初期カム吸気開弁時期IVOdflへ変化したことにともなう圧縮端圧力の変化量の推定値(初期カムIVO圧力変化量compIVOdb)が算出される。
compALLdb←compIVOdb+compIVCdb
を通じて、初期カム全圧力変化量compALLdbの算出を行う。
本処理は、「圧縮端圧力変化量算出処理[2]」のステップS310の処理として実行される。
△compIVOdt←compIVOdfl−compIVOtdc
を通じて、初期−基準IVO圧力変化量△compIVOdtの算出を行う。
compIVOdt←△compIVOdt×(KL/100)
を通じて、第3基準IVO圧力変化量compIVOdtの算出を行う。
compIVOdb←compIVOdt−compIVObt
を通じて、初期カムIVO圧力変化量compIVOdbの算出を行う。
本処理は、「圧縮端圧力変化量算出処理[2]」のステップS320の処理として実行される。
△compIVCdt←compIVCdfl−compIVCtdc
を通じて、初期−基準IVC圧力変化量△compIVCdtの算出を行う。
compIVCdt←△compIVCdt×(KL/100)
を通じて、第3基準IVC圧力変化量compIVCdtの算出を行う。
compIVCdb←compIVCdt−compIVCbt
を通じて、初期カムIVC圧力変化量compIVCdbの算出を行う。
本処理は、「点火時期設定処理」のステップS400の処理として実行される。
[ステップS410]最適カムオーバーラップ量OVLPbstを算出する。最適カムオーバーラップ量OVLPbstは、最適カム吸気開弁時期IVObstに応じて、以下の〔1〕及び〔2〕のいずれかの処理を通じて算出される。
最適カム吸気開弁時期IVObstから最適カム排気閉弁時期EVCbstまでのクランク角度を最適カムオーバーラップ量OVLPbstとして算出する。即ち、下記処理
OVLPbst←IVObst+EVCbst
を通じて、最適カムオーバーラップ量OVLPbstの算出を行う。例えば、最適カム吸気開弁時期IVObstが10deg(BTDC側)、最適カム排気閉弁時期EVCbstが10deg(ATDC側)のとき、最適カムオーバーラップ量OVLPbstは「20deg」となる。
TDCから最適カム排気閉弁時期EVCbstまでのクランク角度を最適カムオーバーラップ量OVLPbstとして算出する。即ち、下記処理
OVLPbst←EVCbst
を通じて、最適カムオーバーラップ量OVLPbstの算出を行う。例えば、最適カム吸気開弁時期IVObstが10deg(ATDC側)、最適カム排気閉弁時期EVCbstが20deg(ATDC側)のとき、最適カムオーバーラップ量OVLPbstは「20deg」となる。
現在カム吸気開弁時期IVOnowから現在カム排気閉弁時期EVCnowまでのクランク角度を現在カムオーバーラップ量OVLPnowとして算出する。即ち、下記処理
OVLPnow←IVOnow+EVCnow
を通じて、現在カムオーバーラップ量OVLPnowの算出を行う。
TDCから現在カム排気閉弁時期EVCnowまでのクランク角度を現在カムオーバーラップ量OVLPnowとして算出する。即ち、下記処理
OVLPnow←EVCnow
を通じて、現在カムオーバーラップ量OVLPnowの算出を行う。
現在カムオーバーラップ量OVLPnowと最適カムオーバーラップ量OVLPbstとに基づいて、オーバーラップ比率OVLPratioを算出する。即ち、下記処理
OVLPratio←OVLPnow/OVLPbst
を通じて、オーバーラップ比率OVLPratioの算出を行う。
オーバーラップ比率OVLPratioを「0」にする。即ち、下記処理
OVLPratio←0
を通じて、オーバーラップ比率OVLPratioの算出を行う。
本処理は、「ベース点火時期設定処理」のステップS500の処理として実行される。
[ステップS510]最適カムMBT点火時期算出マップ(図41)を通じて、現在のエンジン回転速度NE及び吸入空気率KLに対応した最適カムMBT点火時期MBTbstを算出する。なお、図42は、同じエンジン回転速度NEにおける吸入空気率KLと最適カムMBT点火時期MBTbstとの関係を示す。本実施形態においては、最適カムMBT点火時期算出マップに設定されている各最適カムMBT点火時期MBTbstが、複数の基本MBT点火時期に相当する。
MBTnb←MBTcompnb+MBTOVLPnb
を通じて、MBT点火時期補正量MBTnbの算出を行う。
MBTnow←MBTbst+MBTnb
を通じて、現在カムMBT点火時期MBTnowの算出を行う。
本処理は、「MBT点火時期設定処理」のステップS520の処理として実行される。
[ステップS522]第1MBT補正量算出マップ(図40)を通じて、現在カム全圧力変化量compALLnbに対応した第1MBT補正量MBTcompnbを算出する。
本処理は、「MBT点火時期設定処理」のステップS530の処理として実行される。
[ステップS532]初期カムMBT点火時期算出マップ(図43)を通じて、現在のエンジン回転速度NE及び吸入空気率KLに対応した初期カムMBT点火時期MBTdflを算出する。なお、図44は、同じエンジン回転速度NEにおける吸入空気率KLと初期カムMBT点火時期MBTdflとの関係を示す。
MBTOVLPbst←MBTbst+MBTcompdb−MBTdfl
を通じて、オーバーラップMBT補正量MBTOVLPbstの算出を行う。
最適カムMBT点火時期MBTbstと初期カムMTB点火時期MBTdflとの間には、次のような違いがある。
(A)オーバーラップ比率OVLPratioが「1」よりも大きい領域、即ち現在カムオーバーラップ量OVLPnowが最適カムオーバーラップ量OVLPbstよりも大きい領域においては、点火時期補正比率MBTTKratioが「1」よりも大きい値に設定されている。また、オーバーラップ比率OVLPratioが大きくなるほど、点火時期補正比率MBTTKratioが大きくなるように設定されている。
MBTOVLPnb←MBTOVLPbst×(MBTTKratio−1)
を通じて、第2MBT補正量MBTOVLPnbの算出を行う。
本処理は、「ベース点火時期設定処理」のステップS600の処理として実行される。
[ステップS610]「IVO圧縮端温度変化量算出処理[1]」(図28)を実行する。この処理を通じて、吸気バルブ開弁時期IVOが最適カム吸気開弁時期IVObstから現在カム吸気開弁時期IVOnowへ変化したことにともなう圧縮端温度の変化量の推定値(現在カムIVO温度変化量tempIVOnb)が算出される。
tempALLnb←tempIVOnb+tempIVCnb
を通じて、現在カム全温度変化量tempALLnbの算出を行う。
本処理は、「圧縮端温度変化量算出処理[1]」のステップS610の処理として実行される。
△tempIVObt←tempIVObst−tempIVOtdc
を通じて、最適−基準IVO温度変化量△tempIVObtの算出を行う。
tempIVObt←△tempIVObt×(KL/100)
を通じて、第1基準IVO温度変化量tempIVObtの算出を行う。
△tempIVOnt←tempIVOnow−tempIVOtdc
を通じて、現在−基準IVO温度変化量△tempIVOntの算出を行う。
tempIVOnt←△tempIVOnt×(KL/100)
を通じて、第2基準IVO温度変化量tempIVOntの算出を行う。
tempIVOnb←tempIVOnt−tempIVObt
を通じて、現在カムIVO温度変化量tempIVOnbの算出を行う。
本処理は、「圧縮端温度変化量算出処理[1]」のステップS620の処理として実行される。
△tempIVCbt←tempIVCbst−tempIVCtdc
を通じて、最適−基準IVC温度変化量△tempIVCbtの算出を行う。
tempIVCbt←△tempIVCbt×(KL/100)
を通じて、第1基準IVC温度変化量tempIVCbtの算出を行う。
△tempIVCnt←tempIVCnow−tempIVCtdc
を通じて、現在−基準IVC温度変化量△tempIVCntの算出を行う。
tempIVCnt←△tempIVCnt×(KL/100)
を通じて、第2基準IVC温度変化量tempIVCntの算出を行う。
tempIVCnb←tempIVCnt−tempIVCbt
を通じて、現在カムIVC温度変化量tempIVCnbの算出を行う。
本処理は、「ベース点火時期設定処理」のステップS700の処理として実行される。
[ステップS710]「IVO圧縮端温度変化量算出処理[2]」(図31)を実行する。この処理を通じて、吸気バルブ開弁時期IVOが最適カム吸気開弁時期IVObstから初期カム吸気開弁時期IVOdflへ変化したことにともなう圧縮端温度の変化量の推定値(初期カムIVO温度変化量tempIVOdb)が算出される。
tempALLdb←tempIVOdb+tempIVCdb
を通じて、初期カム全温度変化量tempALLdbの算出を行う。
本処理は、「圧縮端温度変化量算出処理[2]」のステップS710の処理として実行される。
△tempIVOdt←tempIVOdfl−tempIVOtdc
を通じて、初期−基準IVO温度変化量△tempIVOdtの算出を行う。
tempIVOdt←△tempIVOdt×(KL/100)
を通じて、第3基準IVO温度変化量tempIVOdtの算出を行う。
tempIVOdb←tempIVOdt−tempIVObt
を通じて、初期カムIVO温度変化量tempIVOdbの算出を行う。
本処理は、「圧縮端温度変化量算出処理[2]」のステップS720の処理として実行される。
△tempIVCdt←tempIVCdfl−tempIVCtdc
を通じて、初期−基準IVC温度変化量△tempIVCdtの算出を行う。
tempIVCdt←△tempIVCdt×(KL/100)
を通じて、第3基準IVC温度変化量tempIVCdtの算出を行う。
tempIVCdb←tempIVCdt−tempIVCbt
を通じて、初期カムIVC温度変化量tempIVCdbの算出を行う。
本処理は、「ベース点火時期設定処理」のステップS800の処理として実行される。
[ステップS810]最適カムノック限界点火時期算出マップ(図51)を通じて、現在のエンジン回転速度NE及び吸入空気率KLに対応した最適カムノック限界点火時期TKbstを算出する。なお、図52は、同じエンジン回転速度NEにおける吸入空気率KLと最適カムノック限界点火時期TKbstとの関係を示す。本実施形態においては、最適カムノック限界点火時期算出マップに設定されている各最適カムノック限界点火時期TKbstが、複数の基本ノック限界点火時期に相当する。
TKnb←TKtempnb+TKOVLPnb
を通じて、ノック限界点火時期補正量TKnbの算出を行う。
TKnow←TKbst+TKnb
を通じて、現在カムノック限界点火時期TKnowの算出を行う。
本処理は、「ノック限界点火時期設定処理」のステップS820の処理として実行される。
本処理は、「ノック限界点火時期設定処理」のステップS830の処理として実行される。
TKOVLPbst←TKbst+TKtempdb−TKdfl
を通じて、オーバーラップノック限界補正量TKOVLPbstの算出を行う。
最適カムノック限界点火時期TKbstと初期カムノック限界点火時期TKdflとの間には、次のような違いがある。
TKOVLPnb←TKOVLPdb×(MBTTKratio−1)
を通じて、第2ノック限界補正量TKOVLPnbの算出を行う。
以上詳述したように、この第1実施形態にかかるエンジンの点火時期制御装置によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
なお、上記第1実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
本発明の第2実施形態について、図55〜図58を参照して説明する。
前記第1実施形態では、基準カム吸気閉弁時期IVCtdcを基準として圧縮端圧力の変化量(第1基準IVC圧力変化量bt,第2基準IVC圧力変化量nt,第3基準IVC圧力変化量dt)を算出するようにしている。
最大充填閉弁時期IVCmaxは、圧縮端圧力の変化傾向の変曲点に相当するため(図8参照)、最大充填閉弁時期IVCmaxを基準とすることにより、圧縮端圧力の変化傾向が同じ領域において圧縮端圧力の変化量が算出されることになる。これにより、圧縮端圧力の変化量の推定精度が向上するため、MBT点火時期及びノック限界点火時期の補正精度の向上が図られるようになる。
本処理のステップS220では、「IVC圧縮端圧力変化量算出処理[1]」に換えて以下に説明する「IVC圧縮端圧力変化量算出処理[3]」を実行する。
本処理は、「圧縮端圧力変化量算出処理[1]」のステップS220の処理として実行される。
△compIVCbm←compIVCbst−compIVCmax
を通じて、最適−最大IVC圧力変化量△compIVCbmの算出を行う。
compIVCbm←△compIVCbm×(KL/100)
を通じて、第1最大IVC圧力変化量compIVCbmの算出を行う。なお、第1最大IVC圧力変化量compIVCbmは、第3閉弁状態変化量に相当する。
△compIVCnm←compIVCnow−compIVCmax
を通じて、現在−最大IVC圧力変化量△compIVCnmの算出を行う。
compIVCnm←△compIVCnm×(KL/100)
を通じて、第2最大IVC圧力変化量compIVCnmの算出を行う。なお、第2最大IVC圧力変化量compIVCnmは、第4閉弁状態変化量に相当する。
compIVCnb←compIVCnm−compIVCbm
を通じて、現在カムIVC圧力変化量compIVCnbの算出を行う。
本実施形態では、ステップS320において、「IVC圧縮端圧力変化量算出処理[2]」に換えて以下に説明する「IVC圧縮端圧力変化量算出処理[4]」を実行する。
本処理は、「圧縮端圧力変化量算出処理[2]」のステップS320の処理として実行される。
△compIVCdm←compIVCdfl−compIVCmax
を通じて、初期−最大IVC圧力変化量△compIVCdmの算出を行う。
compIVCdm←△compIVCdm×(KL/100)
を通じて、第3最大IVC圧力変化量compIVCdmの算出を行う。
compIVCdb←compIVCdm−compIVCbm
を通じて、初期カムIVC圧力変化量compIVCdbの算出を行う。
本処理のステップS620では、「IVC圧縮端温度変化量算出処理[1]」に換えて以下に説明する「IVC圧縮端温度変化量算出処理[3]」を実行する。
本処理は、「圧縮端温度変化量算出処理[1]」のステップS620の処理として実行される。
△tempIVCbm←tempIVCbst−tempIVCmax
を通じて、最適−最大IVC温度変化量△tempIVCbmの算出を行う。
tempIVCbm←△tempIVCbm×(KL/100)
を通じて、第1最大IVC温度変化量tempIVCbmの算出を行う。
△tempIVCnm←tempIVCnow−tempIVCmax
を通じて、現在−最大IVC温度変化量△tempIVCnmの算出を行う。
tempIVCnm←△tempIVCnm×(KL/100)
を通じて、第2最大IVC温度変化量tempIVCnmの算出を行う。
tempIVCnb←tempIVCnm−tempIVCbm
を通じて、現在カムIVC温度変化量tempIVCnbの算出を行う。
本処理のステップS720では、「IVC圧縮端温度変化量算出処理[2]」に換えて以下に説明する「IVC圧縮端温度変化量算出処理[4]」を実行する。
本処理は、「圧縮端温度変化量算出処理[2]」のステップS720の処理として実行される。
△tempIVCdm←tempIVCdfl−tempIVCmax
を通じて、初期−最大IVC温度変化量△tempIVCdmの算出を行う。
tempIVCdm←△tempIVCdm×(KL/100)
を通じて、第3最大IVC温度変化量tempIVCdmの算出を行う。
tempIVCdb←tempIVCdm−tempIVCbm
を通じて、初期カムIVC温度変化量tempIVCdbの算出を行う。
以上詳述したように、この第2実施形態にかかるエンジンの点火時期制御装置によれば、先の第1実施形態による前記(1)〜(13)の効果に加えて、以下に示すような効果が得られるようになる。
本発明の第3実施形態について、図59を参照して説明する。
前記第1実施形態では、現在カム全温度変化量tempALLnb/初期カム全温度変化量tempALLdbに対して第1ノック限界補正量TKtempnb/初期カムノック限界補正量TKtempdbを適合した第1ノック限界補正量算出マップ(図50)を予め電子制御装置9に記憶している。
以上詳述したように、この第3実施形態にかかるエンジンの点火時期制御装置によれば、先の第1実施形態による前記(1)〜(13)の効果に加えて、以下に示すような効果が得られるようになる。
<変更例>
なお、上記第3実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について、図60を参照して説明する。
以上詳述したように、この第4実施形態にかかるエンジンの点火時期制御装置によれば、先の第1実施形態による前記(1)〜(13)の効果に加えて、以下に示すような効果が得られるようになる。
<変更例>
なお、上記第4実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
(その他の実施形態)
その他、上記各実施形態に共通して変更することができる要素を以下に列挙する。
・目標カムCtrgの設定態様は、上記各実施形態にて例示した態様に限られず適宜変更することができる。
・可変動弁機構5の構成は、吸気バルブタイミング可変機構、排気バルブタイミング可変機構、吸気最大バルブリフト量可変機構、及び排気最大バルブリフト量可変機構の少なくとも一つを含む構成に変更することができる。なお、排気最大バルブリフト量可変機構は、排気バルブの最大バルブリフト量とともに排気バルブ作用角を変更する。
NE…エンジン回転速度、TA…スロットル開度、GA…吸入空気量、GAreq…要求吸入空気量、KL…吸入空気率、EGrate…残留ガス率。
Claims (24)
- 吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、前記エンジンの運転状態に基づいて点火時期を設定するエンジンの点火時期制御装置において、
前記吸気バルブの開閉特性の変更にともなう燃焼室内の温度または圧力の変化を加味して前記点火時期の設定を行う制御手段を備えた
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、前記エンジンの運転状態に基づいて、出力トルク及び燃料消費率が最良となるMBT点火時期とノッキングの発生を抑制することのできる点火時期のうち最も進角側のノック限界点火時期とを算出し、これら点火時期のうち遅角側の点火時期を混合気の燃焼に用いるベース点火時期として設定するエンジンの点火時期制御装置において、
前記吸気バルブの開閉特性の変更にともなう燃焼室内の温度または圧力の変化を加味して前記MBT点火時期及び前記ノック限界点火時期を算出する制御手段を備えた
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項1または2に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記吸気バルブの開弁時期に基づいて前記燃焼室内の温度または圧力の変化を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記吸気バルブの閉弁時期に基づいて前記燃焼室内の温度または圧力の変化を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、混合気の燃焼に用いる点火時期をベース点火時期として、前記エンジンの運転状態に基づいてベース点火時期を設定するエンジンの点火時期制御装置において、
前記吸気バルブの開閉特性の変更にともなう燃焼室内の温度または圧力の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行う制御手段を備え、
前記制御手段は、適合するベース点火時期がすでに把握されているエンジンの運転状態を基本の運転状態として、前記基本の運転状態における吸気バルブの開閉特性である基本開閉特性と現在の運転状態における吸気バルブの開閉特性である現在開閉特性とに基づいて、前記基本の運転状態における燃焼室内の温度または圧力と前記現在の運転状態における燃焼室内の温度または圧力との差である状態変化量を推定し、前記基本の運転状態に適合したベース点火時期を前記状態変化量に基づいて補正し、補正後のベース点火時期を現在の運転状態に適合したベース点火時期として設定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、ノッキングの発生を抑制するとともに出力トルク及び燃料消費率が最良となる点火時期をベース点火時期として、現在の運転状態に適合したベース点火時期を予め記憶されている複数の基本ベース点火時期のなかから選択するエンジンの点火時期制御装置において、
現在の運転状態に適合したベース点火時期を前記複数の基本ベース点火時期のなかから
選択することができないとき、前記複数の基本ベース点火時期のいずれか一つに対応した運転状態を基本の運転状態として、この基本の運転状態における吸気バルブの開閉特性である基本開閉特性と現在の運転状態における吸気バルブの開閉特性である現在開閉特性とに基づいて、前記基本の運転状態における燃焼室内の温度または圧力と前記現在の運転状態における燃焼室内の温度または圧力との差である状態変化量を推定し、前記基本の運転状態に適合したベース点火時期を前記状態変化量に基づいて補正し、補正後のベース点火時期を現在の運転状態に適合したベース点火時期として設定する制御手段を備えた
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項5または6に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、バルブオーバーラップ量の変化にともなう燃焼室内の残留ガス量の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行うものであり、バルブオーバーラップが設定された第1運転状態に対して予め適合されている第1ベース点火時期とバルブオーバーラップが設定されていない第2運転状態に対して予め適合されている第2ベース点火時期とに基づいて、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を算出し、この補正量を前記現在の運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた補正量へ変換し、この変換した補正量と前記第1ベース点火時期とに基づいて、前記現在の運転状態に適合したベース点火時期を算出する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項7に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記吸気バルブの開閉特性が前記第1運転状態の開閉特性から前記第2運転状態の開閉特性へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量を開閉状態変化量として、この開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を算出し、前記第1ベース点火時期を前記第2ベース点火時期に相当する分だけ遅角するとともに前記開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を加えることで、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を前記第1ベース点火時期から抽出する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、前記エンジンの運転状態に基づいて、出力トルク及び燃料消費率が最良となるMBT点火時期とノッキングの発生を抑制することのできる点火時期のうち最も進角側のノック限界点火時期とを算出し、これら点火時期のうち遅角側の点火時期を混合気の燃焼に用いるベース点火時期として設定するエンジンの点火時期制御装置において、
前記吸気バルブの開閉特性の変更にともなう燃焼室内の温度または圧力の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行う制御手段を備え、
前記制御手段は、適合するMBT点火時期及びノック限界点火時期がすでに把握されているエンジンの運転状態を基本の運転状態として、前記基本の運転状態における吸気バルブの開閉特性である基本開閉特性と現在の運転状態における吸気バルブの開閉特性である現在開閉特性とに基づいて、前記基本の運転状態における燃焼室内の温度または圧力と前記現在の運転状態における燃焼室内の温度または圧力との差である状態変化量を推定し、前記基本の運転状態に適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期を前記状態変化量に基づいて補正し、補正後のMBT点火時期及びノック限界点火時期のうち遅角側の点火時期を現在の運転状態に適合したベース点火時期として設定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 吸気バルブの開閉特性である開弁時期及び閉弁時期の少なくとも一方を変更する可変動弁機構を備えたエンジンに適用されて、出力トルク及び燃料消費率が最良となる点火時期をMBT点火時期とするとともにノッキングの発生を抑制することのできる点火時期のうち
最も進角側の点火時期をノック限界点火時期として、現在の運転状態に適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期を予め記憶されている複数の基本MBT点火時期及び複数の基本ノック限界点火時期のなかから選択し、これら選択した点火時期のうち遅角側の点火時期を混合気の燃焼に用いるベース点火時期として設定するエンジンの点火時期制御装置において、
現在の運転状態に適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期を前記複数の基本MBT点火時期及び前記複数の基本ノック限界点火時期のなかから選択することができないとき、前記複数の基本MBT点火時期のいずれか一つと前記複数の基本ノック限界点火時期のいずれか一つとに共通して対応した運転状態を基本の運転状態として、この基本の運転状態における吸気バルブの開閉特性である基本開閉特性と現在の運転状態における吸気バルブの開閉特性である現在開閉特性とに基づいて、前記基本の運転状態における燃焼室内の温度または圧力と前記現在の運転状態における燃焼室内の温度または圧力との差である状態変化量を推定し、前記基本の運転状態に適合したMBT点火時期及びノック限界点火時期を前記状態変化量に基づいて補正し、補正後のMBT点火時期及びノック限界点火時期のうち遅角側の点火時期を現在の運転状態に適合したベース点火時期として設定する制御手段を備えた
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項9または10に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、バルブオーバーラップ量の変化にともなう燃焼室内の残留ガス量の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行うものであり、バルブオーバーラップが設定された第1運転状態に対して予め適合されている第1MBT点火時期とバルブオーバーラップが設定されていない第2運転状態に対して予め適合されている第2MBT点火時期とに基づいて、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を算出し、この補正量を前記現在の運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた補正量へ変換し、この変換した補正量と前記第1MBT点火時期とに基づいて、前記現在の運転状態に適合したMBT点火時期を算出する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項11に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記吸気バルブの開閉特性が前記第1運転状態の開閉特性から前記第2運転状態の開閉特性へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量を開閉状態変化量として、この開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を算出し、前記第1MBT点火時期を前記第2MBT点火時期に相当する分だけ遅角するとともに前記開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を加えることで、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を前記第1MBT点火時期から抽出する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項9〜12のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、バルブオーバーラップ量の変化にともなう燃焼室内の残留ガス量の変化を加味して前記ベース点火時期の設定を行うものであり、バルブオーバーラップが設定された第1運転状態に対して予め適合されている第1ノック限界点火時期とバルブオーバーラップが設定されていない第2運転状態に対して予め適合されている第2ノック限界点火時期とに基づいて、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を算出し、この補正量を前記現在の運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた補正量へ変換し、この変換した補正量と前記第1ノック限界点火時期とに基づいて、前記現在の運転状態に適合したノック限界点火時期を算出する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項13に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記吸気バルブの開閉特性が前記第1運転状態の開閉特性から前記第2運転状態の開閉特性へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量を開閉状態変化量として、この開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を算出し、前記第1ノック限界点火時期を前記第2ノック限界点火時期に相当する分だけ遅角するとともに前記開閉状態変化量に応じた点火時期の補正量を加えることで、前記第1運転状態のバルブオーバーラップ量に応じた点火時期の補正量を前記第1ノック限界点火時期から抽出する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項8または12または14に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記第1運転状態の開弁時期と前記第2運転状態の開弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの開弁時期が前記第1運転状態の開弁時期から前記第2運転状態の開弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である開弁側状態変化量を推定するとともに、前記第1運転状態の閉弁時期と前記第2運転状態の閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記第1運転状態の閉弁時期から前記第2運転状態の閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である閉弁側状態変化量を推定し、前記開弁側状態変化量と前記閉弁側状態変化量とに基づいて前記開閉状態変化量を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項5〜15のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記基本開閉特性の開弁時期である基本開弁時期と前記現在開閉特性の開弁時期である現在開弁時期とに基づいて前記状態変化量を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項16に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記吸気バルブの開弁時期のうち上死点の開弁時期を基準開弁時期として、前記基準開弁時期と前記基本開弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの開弁時期が前記基準開弁時期から前記基本開弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第1開弁状態変化量を推定するとともに、前記基準開弁時期と前記現在開弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの開弁時期が前記基準開弁時期から前記現在開弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第2開弁状態変化量を推定し、前記第1開弁状態変化量と前記第2開弁状態変化量とに基づいて前記状態変化量を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項5〜17のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記基本開閉特性の閉弁時期である基本閉弁時期と前記現在開閉特性の閉弁時期である現在閉弁時期とに基づいて前記状態変化量を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項18に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記吸気バルブの閉弁時期のうち下死点の閉弁時期を基準閉弁時期として、前記基準閉弁時期と前記基本閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記基準閉弁時期から前記基本閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第1閉弁状態変化量を推定するとともに、前記基準閉弁時期と前記現在閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記基準閉弁時期から前記現在閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第2閉弁状態変化量を推定し、前記第1閉弁状態変化量と前記第2閉弁状態変化量とに基づいて前記状態変化量を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項18に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記吸気バルブの閉弁時期のうち前記エンジンの充填効率が最大となる閉弁時期を最大充填閉弁時期として、前記最大充填閉弁時期と前記基本閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記最大充填閉弁時期から前記基本閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第3閉弁状態変化量を推定するとともに、前記最大充填閉弁時期と前記現在閉弁時期とに基づいて、前記吸気バルブの閉弁時期が前記最大充填閉弁時期から前記現在閉弁時期へ変化したことにともなう燃焼室内の温度または圧力の変化量である第4閉弁状態変化量を推定し、前記第3閉弁状態変化量と前記第4閉弁状態変化量とに基づいて前記状態変化量を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項5〜20のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記エンジンの回転速度を加味して前記状態変化量を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項5〜21のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記エンジンの吸入空気量を加味して前記状態変化量を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項5〜22のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記エンジンの吸気管の有効長さを加味して前記状態変化量を推定する
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。 - 請求項1〜23のいずれか一項に記載のエンジンの点火時期制御装置において、
前記制御手段は、前記燃焼室内の温度または圧力の指標値として圧縮上死点における燃焼室内の温度または圧力の推定値を用いる
ことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009295975A JP5195742B2 (ja) | 2009-12-25 | 2009-12-25 | エンジンの点火時期制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009295975A JP5195742B2 (ja) | 2009-12-25 | 2009-12-25 | エンジンの点火時期制御装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004275927A Division JP5149481B2 (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | エンジンの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010065707A true JP2010065707A (ja) | 2010-03-25 |
JP5195742B2 JP5195742B2 (ja) | 2013-05-15 |
Family
ID=42191461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009295975A Expired - Fee Related JP5195742B2 (ja) | 2009-12-25 | 2009-12-25 | エンジンの点火時期制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5195742B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103032178A (zh) * | 2011-10-06 | 2013-04-10 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 内燃发动机及控制方法 |
WO2013175766A1 (ja) * | 2012-05-21 | 2013-11-28 | 荻野工業株式会社 | 可変動弁装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001159338A (ja) * | 1999-12-02 | 2001-06-12 | Nissan Motor Co Ltd | 過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置 |
JP2002332877A (ja) * | 2001-05-09 | 2002-11-22 | Mazda Motor Corp | 自動車用4サイクルエンジン |
JP2004019554A (ja) * | 2002-06-17 | 2004-01-22 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の制御装置 |
JP2004245172A (ja) * | 2003-02-17 | 2004-09-02 | Nissan Motor Co Ltd | エンジンの点火時期制御装置 |
-
2009
- 2009-12-25 JP JP2009295975A patent/JP5195742B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001159338A (ja) * | 1999-12-02 | 2001-06-12 | Nissan Motor Co Ltd | 過給機付き可変動弁エンジンの高負荷運転時制御装置 |
JP2002332877A (ja) * | 2001-05-09 | 2002-11-22 | Mazda Motor Corp | 自動車用4サイクルエンジン |
JP2004019554A (ja) * | 2002-06-17 | 2004-01-22 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の制御装置 |
JP2004245172A (ja) * | 2003-02-17 | 2004-09-02 | Nissan Motor Co Ltd | エンジンの点火時期制御装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103032178A (zh) * | 2011-10-06 | 2013-04-10 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 内燃发动机及控制方法 |
WO2013175766A1 (ja) * | 2012-05-21 | 2013-11-28 | 荻野工業株式会社 | 可変動弁装置 |
US9494061B2 (en) | 2012-05-21 | 2016-11-15 | Ogino Kogyo Co., Ltd. | Variable valve system |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5195742B2 (ja) | 2013-05-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7121260B2 (en) | Ignition timing control apparatus for engine | |
JP5360121B2 (ja) | 火花点火式エンジンの制御方法および火花点火式エンジン | |
JP5163698B2 (ja) | 内燃機関の点火時期制御装置 | |
JP5024216B2 (ja) | 内燃機関の点火時期制御装置及び点火時期制御方法 | |
US9322346B2 (en) | Ignition control device for internal combustion engine | |
US20120290195A1 (en) | Control system for internal combustion engine | |
US20130245922A1 (en) | Control system for internal combustion engine | |
US8271180B2 (en) | Intake control system and method for internal combustion engine | |
JP4992782B2 (ja) | 可変動弁機構の制御装置 | |
JP2010090872A (ja) | 内燃機関の点火時期制御装置 | |
JP2009019521A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2009228447A (ja) | 内燃機関の燃料噴射制御装置 | |
JP5195742B2 (ja) | エンジンの点火時期制御装置 | |
JP5104421B2 (ja) | 内燃機関の制御装置及び制御方法 | |
US10294875B2 (en) | Control device for adjusting first and second fuel ratios | |
WO2018116994A1 (ja) | 内燃機関の制御装置及び燃焼室壁温推定方法 | |
JP2007056784A (ja) | 内燃機関の点火時期制御装置 | |
JP7207548B2 (ja) | 内燃エンジンの制御方法および制御装置 | |
JP5840249B2 (ja) | 圧縮自己着火内燃機関の制御装置および制御方法 | |
JP4692204B2 (ja) | 圧縮自着火式内燃機関の制御装置 | |
JP4155036B2 (ja) | 内燃機関の内部egr量推定装置 | |
JP3915367B2 (ja) | 可変動弁エンジンの制御装置 | |
JP4911135B2 (ja) | 自着火燃焼検出装置 | |
JP4702457B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP6094173B2 (ja) | 内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091225 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111108 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120106 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120807 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121005 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20121015 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130121 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |