JP2010065387A - 土質改質プラント及び該土質改質プラントを用いた管埋め戻し工法 - Google Patents

土質改質プラント及び該土質改質プラントを用いた管埋め戻し工法 Download PDF

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哲司 浅野
Atsushi Matsuo
淳 松尾
Masatora Kyono
将虎 京野
Atsushi Koto
敦志 厚東
Kazuyuki Suzuki
一幸 鈴木
Hideyuki Koto
秀幸 厚東
Kimiyo Koto
紀美代 厚東
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Abstract

【課題】ガス管や水道管などの埋め戻し現場近傍の狭い敷地や埋設現場作業帯内であっても掘削土の再生を行うことができるコンパクトな土質改質プラントおよび該土質改質プラントを用いた管埋め戻し工法を提供する。
【解決手段】本発明に係る土質改質プラント1は、投入された土砂を定量ずつ切り出す土砂切り出し装置3と、定量切り出しされた土砂に土質改良剤を添加する改良剤添加装置5と、土質改良剤が添加された土砂を受け入れて土砂の混合攪拌及び分級を行う混合攪拌分級装置7とを備え、混合攪拌分級装置7は自身を傾動させる傾動機構を有し、土砂切り出し装置3における土砂排出側が混合攪拌分級装置7の土砂受け入れ側に混合攪拌分級装置7の傾動に追従できるように連結されていることを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建設工事現場で発生する土砂(いわゆる掘削土)を再利用するための土質改良プラント及び該土質改質プラントを用いた管埋め戻し工法に関するものである。
道路にガス管や水道管その他の管を埋設する場合、掘削土は現場から搬出して埋め立てに用い、管の埋め戻しには良質な土を別の場所から調達して埋め戻す方法が一般的である。
しかしながら最近では、埋立地が減少しており、また埋立地が遠隔化してきていることから、掘削土を廃棄するにも、廃棄のための輸送コストがかかるという問題がある。
そこで、近年では、掘削土を工事現場でリサイクルして使用することが行われ、そのための土質改良プラントが提案されている(特許文献1参照)。
特開2000-33996号公報(図7参照)
土質改良プラントでは、生石灰を添加して混合し、篩で分級するという工程が必要とされ、装置が大掛かりなものになるのが一般的である。
しかしながら、例えば道路にガス管や水道管その他の管を埋設する現場においては、現場敷地が狭いため、できるだけコンパクトな装置が望まれる。
この点、特許文献1の装置では、特許文献1の図7に示されたように、混練・混合機と篩とが別の装置として構成されており、また混練・混合機と建設発生土を定量切り出しする定量フィーダやバケットコンべア等が全く別装置として離隔して配置されており、プラント全体が大きくなっていた。
そのため、特に道路地下に埋設されたガス管や水道管の埋め戻し現場のように、工事の敷地が狭い場合には、適用が難しいという問題があった。
本発明は係る課題を解決するためになされたものであり、ガス管や水道管などの埋め戻し現場近傍の狭い敷地や埋設現場作業帯内であっても掘削土の再生を行うことができるコンパクトな土質改質プラント及び該土質改質プラントを用いた管埋め戻し工法を提供することを目的としている。
(1)本発明に係る土質改質プラントは、投入された土砂を定量ずつ切り出す土砂切り出し装置と、定量切り出しされた土砂に土質改良剤を添加する改良剤添加装置と、土質改良剤が添加された土砂を受け入れて土砂の混合攪拌及び分級を行う混合攪拌分級装置とを備え、該混合攪拌分級装置は自身を傾動させる傾動機構を有し、前記土砂切り出し装置における土砂排出側が前記混合攪拌分級装置の土砂受け入れ側に前記混合攪拌分級装置の傾動に追従できるように連結されていることを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、土砂切り出し装置は、土砂切り出し装置を支持する脚部を有し、該脚部の下端に車輪が設けられていることを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)または(2)に記載のものにおいて、土砂切り出し装置の運転を制御する土砂切り出し装置制御部と、改良剤添加装置の運転を制御する改良剤添加装置制御部と、混合攪拌分級装置の運転を制御する混合攪拌分級装置制御部とこれら各制御部との間で制御信号を入出力する中央制御装置とを有し、該中央制御装置は前記各制御部のいずれかから運転停止の信号を入力したときに該運転停止信号が出力された機器よりも上流側にある機器の制御部に対して運転停止信号を出力するようにしたことを特徴とするものである。
なお、上流側とは改質の対象となる土砂が各装置を搬送されるときの土砂の流れにおける上流側を意味する。
(4)また、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のものにおいて、混合攪拌分級装置は、回転駆動される回転筒体を有し、該回転筒体の上流側が混合攪拌部となり下流側が分級部となるように構成され、混合攪拌部には前記回転筒体とは独立に回転駆動される中心軸と、該中心軸から径方向に延出する攪拌羽根が設けられ、分級部は円筒状の多孔部材からなることを特徴とするものである。
(5)また、上記(4)に記載のものにおいて、混合攪拌分級装置の分級部は、円筒状の多孔部材の表面を打撃して該多孔部材の目詰まりを防止する目詰まり防止装置を有し、
該目詰まり防止装置は、回転筒体に設けられたカムレールと、前記多孔部材に対向配置されると共に回動可能に設けられた回動軸と、該回動軸の一端側に固定されると共に前記カムレールに当接してカムレールのレール形状に沿って前記回動軸を回動させる方向に運動する従動片と、前記回動軸に取り付けられて前記多孔部材の表面を打撃するハンマーとを備えてなることを特徴とするものである。
(6)本発明に係る管埋め戻し工法は、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の土質改質プラントを用いて配管を埋設施工する管埋め戻し工法であって、
工事区間の一部又は全部を3つの工区に分けて、それぞれの工区において、地盤を掘削する掘削工程と、掘削工程で掘削したところに配管を敷設する配管敷設工程と、配管を敷設したところを埋め戻す埋め戻し工程と、を順次行なうこととし、
一つの工区における掘削工程で掘削した掘削土を前記土質改良プラントによって改良土とし、この改良土を、掘削工程をおこなった工区とは別の工区の埋め戻し土として用いることを特徴とするものである。
本発明においては、投入された土砂を定量ずつ切り出す土砂切り出し装置と、定量切り出しされた土砂に土質改良剤を添加する改良剤添加装置と、土質改良剤が添加された土砂を受け入れて土砂の混合攪拌及び分級を行う混合攪拌分級装置とを備え、該混合攪拌分級装置は自身を傾動させる傾動機構を有し、前記土砂切り出し装置における土砂排出側が前記混合攪拌分級装置の土砂受け入れ側に前記混合攪拌分級装置の傾動に追従できるように連結されているので、土質改良プラントを構成する機器を極めて近接して配置でき、それ故に全体をコンパクトにすることができる。その結果、道路地下に埋設されたガス管や水道管の埋め戻し現場のように、工事の敷地が狭い場合であっても適用が可能となる。
[実施の形態1]
図1〜図15は本発明の一実施の形態に係る土質改質プラントの説明図である。以下、図1〜図15に基づいて本実施の形態に係る土質改質プラントを説明する。本実施の形態に係る土質改質プラント1は、全体構成を示す説明図である図1に示すように、掘削残土の投入を受けて投入された土砂を定量ずつ切り出す土砂切り出し装置3と、定量切り出しされた土砂に土質改良剤を添加する改良剤添加装置5と、土質改良剤が添加された土砂を受け入れて土砂の混合攪拌及び分級を行う混合攪拌分級装置7と、各装置の運転制御を行う制御装置9(図15参照)を備えている。
そして、土砂切り出し装置3における土砂排出側が混合攪拌分級装置7の土砂受け入れ側に連結され、混合分級装置の傾動に追従して土砂切り出し装置3も傾動するように構成されている。
また、改良剤添加装置5は、土砂切り出し装置3と混合攪拌分級装置7の間に設置されている。
さらに、制御装置9は、図15に示すように、各装置に設けられた各制御部105〜113と、これら各制御部105〜113との信号の送受信をして各装置の運転制御を行う中央制御盤11を備えている。
以下、各装置を詳細に説明する。
(1)土砂切り出し装置
土砂切り出し装置3は、図1に示すように、例えばパワーショベル13から投入される掘削残土を受け入れて、投入された土砂を定量ずつ切り出す装置である。
土砂切り出し装置3は、その土砂排出側が混合攪拌分級装置7の土砂受け入れ側に軸12によって回動可能に連結されて支持されると共に、土砂排出側の反対側(図中パワーショベル13側)は下端に車輪14を有する脚部16によって支持されている。
土砂切り出し装置3は、上記のように一端側が回動可能に混合攪拌分級装置7に連結され、他端側を車輪14を有する脚部16によって支持することにより、混合攪拌分級装置7の傾斜角度が変化したとき、これに追従できるようになっている。
図2は、土砂切り出し装置3の内部構造の説明図、図3は土砂を切り出している状態の動作説明図である。以下、図1〜図3に基づいて土砂切り出し装置3の構造を説明する。
土砂切り出し装置3は、土砂が入れられるホッパ15と、該ホッパ15の下方に所定の間隔を離して平行に対向配置された左右両壁面17と、左右両壁面17の間に設置されて周回移動する移動枠体19と、移動枠体19の下方に設置された固定の底板21と、切り出された土砂を混合攪拌分級装置7に投入する投入用コンベア23とを備えている。
ホッパ15は、掘削土を一旦貯蔵する部分であり、投入される掘削土を受け入れてクッションタンクとしての機能を有している。ホッパ15は、その上部が開口して掘削土の投入ができるようになっており、また下部も投入された掘削土を底板21に向けて落下させるように開口している。
また、ホッパ15下部に設けられた左右両壁面17は、移動枠体19の上部に配置され、ホッパ15から落下する掘削土を移動枠体19側に案内している。
移動枠体19は、図示しない回転駆動用のインバータ・モータによって周回移動する一対のチェーンコンベアに矩形状の板体25を複数枚連結して構成される両側壁27と、両側壁27に対して直角方向で、かつ両側壁27の周回方向に所定の間隔を離して設置された矩形状の搬送板29とから構成されている。
搬送板29は、両側壁27よりも上方に延出しており、移動枠体19内に落下した掘削土を、図3に示すように、土砂排出口31の天井板33との間で摺り切るようにして、移動枠体19の移動方向に押しながら搬送するものである。
底板21は、移動枠体19の下方に固定された板体であり、図2に示すように、移動枠体19が周回して下降するまでの範囲に設けられている。
底板21の材質は特に限定されるものではなく、金属やプラスチック等でよい。
土砂排出口31には、排出される土砂の有無を検知する土砂センサ35が設けられている。土砂センサ35は、図3に示すように、一端側が土砂排出口31に回動可能に取り付けられた回動板37と、回動板37の回動角度を検知する図示しないセンサ部から構成されている。
土砂センサ35は、排出される土砂によって回動板37が押されて図3の矢印アの方向に所定の角度回動している状態を土砂有りの信号を土砂切り出し装置制御部113に送信し、排出する土砂が無く図3の矢印イの方向に回動している状態を土砂無しとする信号を土砂切り出し装置制御部113に送信するように構成されている。土砂切り出し装置制御部113は、土砂センサ35からの信号を中央制御盤11に送信する。
以上のように構成された土砂切り出し装置3の動作を説明する。
図3に示されるように、ホッパ15に投入された土砂38が移動枠体19内の底板21上に落下し、移動枠体19が移動することにより、掘削土は固定の底板21からすり切られるようにして移動枠体19で搬送される。そして、出口では、掘削土の上部が天井板33ですり切られ、定量となって切り出される。
移動枠体19が周回の先端部に移動したときには、底板21がなくなるため、掘削土は下方に落下するが、掘削土と底板21の間はすり切られているため掘削土が底板21に固着することなく、簡単に落下する。
このように、本実施の形態の土砂切り出し装置3によれば、通常、定量切り出しが難しいと言われている粘着力の大きい粘性土であっても、定量で、かつ、円滑に切り出すことができる。
なお、土砂切り出し量は土質によって変更する必要があるが、本実施の形態の土砂切り出し装置3においては、インバータ・モータの回転数を変更することによって一対のチェーンコンベアの周回速度を変更することができ、これによって切り出される土砂の量を容易に調整することができる。
(2)改良剤添加装置
改良剤添加装置5は、図1に示されるように、土砂切り出し装置3の投入用コンベア23を跨ぐように、土砂切り出し装置3と混合攪拌分級装置7の間に設置され、土質改良剤である生石灰を、投入用コンベア23上を移動する掘削土に供給する。改良剤添加装置5は、ホッパ39内に貯留された生石灰をスクリューコンベア41によって定量切り出しされるようになっている。
ホッパ39の下部には生石灰の量が少なくなって下限位置になったことを検知する下限センサ42(図15参照)が設けられており、下限センサ42の信号は改良剤添加装置制御部111に送信され、改良剤添加装置制御部111から中央制御盤11に送信される。
前述したように、土砂切り出し装置3によって掘削土が定量切り出され、この定量切り出しされた掘削土に生石灰が定量添加されることになるので、掘削土に対して所定の添加率で生石灰の添加が行なわれる。
(3)混合攪拌分級装置
図4は、混合攪拌分級装置7の説明図、図5は図4の矢視A―A図である。
混合攪拌分級装置7は、図1に示されるように、土砂切り出し装置3に隣接して配置され、土質改良剤が添加された掘削土を受け入れて掘削土の混合攪拌及び分級を行う装置である。
混合攪拌分級装置7は、図4に示されるように、掘削土の投入部となるホッパ43と、略円筒状の外殻45とを有し、この外殻45内に、第1モータ47によって回転駆動される回転筒体49が収容され、回転筒体49の中心部を回転筒体49の全長に亘って貫通する回転軸51と、回転軸51に設置された攪拌羽根53を備えて構成されている。回転軸51は第2モータ55によって回転駆動される。
混合攪拌分級装置7の外殻45は、図4、図5に示されるように、架台57上に設置されている。そして、図4、図5に示されるように、架台57の後端下部が架台本体とヒンジ結合された足部59を介して地面に設置されている。それ故、架台57はその前端側を上下動させることで、その後端側が足部59とのヒンジ結合部で回動して、その傾斜角度を自在に変更できるようになっている。このように、架台57の後端下部を架台本体とヒンジ結合された足部59を介して地面に設置する機構が本発明の傾動機構を構成している。
外殻45の傾斜角度の例としては、例えば、下流側に向かって約5度の角度で傾斜させる。下流側が下になるようにしているのは、外殻45内に設置された円筒体内を掘削土が下流側に自然に移動するようにするためである。
なお、架台57の傾斜角度は、前述のように任意に設定できるので、長時間の混合攪拌が必要な場合には、傾斜角度を小さくし、逆に混合攪拌時間が短時間でよい場合には、傾斜角度を大きくすればよい。
傾斜角度は、一般的には、5度前後に調整されるが、これに限られるものではない。
回転筒体49の下流側の下方には、図1、図4に示されるように、回転筒体49で分級された掘削土を下流側に搬送する引出コンベア61が設置されており、引出コンベア61のさらに下流側にはトラック114などの搬送機器に改質土を排出するための排出コンベア63が設けられている。
また、回転筒体49の後端側には、図5に示されるように、分級によってオーバーサイズとされた掘削土を収容して排出するシュート65が設けられている。
回転筒体49は、図6に示されるように、掘削土が投入される上流側が混合攪拌部67となり、混合攪拌部67の下流側が分級部69となっている。
まず、混合攪拌部67について説明する。
混合攪拌部67は、円筒体からなり、円筒体の中心に配置された回転軸51に複数の攪拌羽根53が設置されている。
円筒体は、図4に示されるように、円筒体の外周部に設けられたギア71に第1モータ47の回転力を伝達することによって回転するように構成されている。回転数は特に限定されず、土質によって最適の混合が得られるように回転数を設定すればよい。もっとも通常は、数回〜数十回/分程度であり、回転数の調整は、例えばインバーターによって第1モータ47の回転数を調整することによって行うようにすればよい。
攪拌羽根53は、図6に示されるように、上流側と下流側に集まって設置されている。攪拌羽根53の設置個数は、掘削土の土質や第2モータ55の駆動トルクを考慮して設定する。
また、各攪拌羽根53は、図6における矢視B−B図である図7に示されるように、回転軸51の軸周りに所定の角度、例えば90度ずつずれて設置されている。なお、図6では、紙面に直交する攪拌羽根53が省略されている。つまり、この例では、回転軸51の軸回りに90度ずつずらして配置された4枚の攪拌羽根53がひとつの攪拌羽根ブロックを2個有し、この2個の攪拌羽根ブロックが混合攪拌部67の上流端側と下流端側にそれぞれ配置されている。
攪拌羽根53を回転軸51に対して固定する方法は、回転軸51に直接溶接してもよいが、破損した場合に交換が容易なようにボルト止めによって固定するのが好ましい。
攪拌羽根53が固定される回転軸51は、第2モータ55によって回転駆動され、その回転数は、例えば数回〜数百回/分程度であるが、回転速度は、インバーターによって第2モータ55の回転数を調整することによって調整可能にするのが好ましい。
なお、攪拌羽根53の回転方向は、回転筒体49と同じ方向でも逆の方向でもよいが、回転筒体49と同じ方向に回転させることで、トルクを小さくして小型のモータで回転駆動ができる。
ここで、各攪拌羽根53の構成を説明する。
攪拌羽根53は、図6、図7に示されるように、全体が棒状体からなり、回転軸51に基端側が固定された基部53aと、この基部53aに対して回転面内で回動可能に取付けられた先端部53bとから構成される。先端部53bは、図7の矢印で示されるように、攪拌羽根53の回動面内で基部53aに対して回動できるようになっている。
このように、攪拌羽根53を基部53aと基部53aに対して回動できる先端部53bとから構成することにより、以下のような作用効果が得られる。
攪拌羽根53は回転と同時に遠心力によって先端部53bと基部53aとが直線状になって、使用時には全体として長い攪拌具となり、回転筒体49の軸方向直交断面のほぼ全面にある掘削土を攪拌混合できる。
そして、先端部53bが基部53aに対して回動可能になっていることから、仮に礫のような大きな塊が筒状体内面と攪拌羽根先端に挟まれそうになっても、先端部53bが屈曲するので、攪拌羽根53に過大なトルクがかかることがなく、攪拌羽根53の回転が停止することがない。筒状体内面と攪拌羽根先端との間に挟まれそうになった礫は、攪拌羽根53によって跳ね飛ばされ細かく破砕されることから、混合攪拌が効率的に行える。
また、基部53aと先端部53bとの着脱を容易にしておくことで、停止時の交換や掃除等を容易にすることができる。
回転筒体49には、図8に示すように、回転筒体49の内面に軸方向に延びる跳ね上げ板73を設けてもよい。跳ね上げ板73は、図8に示すように、円筒筒体の下部に溜まる掘削土を跳ね上げて、混合・攪拌を効果的にする作用を有する。この例では、跳ね上げ板73を、回転円筒体の内面に90度ずつずらして4枚設けているが、その枚数は特に限定されるものではない。
図9は攪拌羽根53と跳ね上げ板73の配置関係を説明する図であり、攪拌羽根53と跳ね上げ板73が回転筒体49の軸方向から見たときに重なる位置にきた状態を、回転筒体49の軸直交方向から見た状態を示している。図9に示されるように、跳ね上げ板73は、回転筒体49の軸方向で攪拌羽根53の設置位置と重ならないように、すなわち攪拌羽根53が設置される位置には跳ね上げ板73を設けないようにするのが好ましい。このような配置にすれば、攪拌羽根53の先端と跳ね上げ板73とが干渉しないので、攪拌羽根53の長さを回転円筒体の内周近傍まで延ばすことができ、掘削土が攪拌羽根53の先端と回転筒体49内面の隙間をすり抜けるのを防止できる。
次に、分級部69の構造について説明する。
分級部69は、攪拌混合部で攪拌混合された掘削土を所定のサイズに分級するものである。そのため、分級部69は、分級サイズに応じた所定のメッシュの網からなる円筒網体75から構成されている。メッシュのサイズは、工事現場ごとに定められる分級の規格によって種々のサイズに設定できる。
なお、この例では、分級部69を円筒網体75から構成したが、多数の孔を有するものであれば、例えばエキスパンドメタルなどでもよい。
分級部69は、掘削土を分級するため、目詰まりすることがある。そこで、これを防止するため、本実施の形態では、分級部69を構成する円筒網体75に振動を与えるように打撃して目詰まりを防止する目詰まり防止装置77を設置している。
図10は目詰まり防止装置77を含む分級部69の拡大図である。図11、図12は図10の矢視C−C図である。また、図11と図12の関係は、回転筒体49が図11の状態からさらに図中矢印方向に回転した状態が図12の状態であるという関係にある。
以下、図10〜図12に基づいて目詰まり防止装置77について説明する。
本実施の形態に係る目詰まり防止装置77は、図10に示すように、回転筒体49の周面を一周するように設けられたカムレール79と、外殻の内面壁に分級部69の全長に亘って取り付けた回動軸81と、回動軸81の一端側に回動軸81に固定してもうけられカムレール79に当接する従動片83と、回動軸81に取り付けた3本のハンマー85とを備えている。
カムレール79は、図11、図12に示すように、回転筒体49を一周するように設けられ、この例では4箇所の山部87と谷部89が順番に連続して設けられている。山部87はなだらかな傾斜角度で上に向かって傾斜する上向傾斜部87aと、上向傾斜部87aの頂上と同一の高さで同じ高さが一定の距離続く頂上部87bと、急な傾斜角度で下に向かって傾斜する下向傾斜部87cとを備えている。谷部89は、下向傾斜部87cの最下点と同一高さでその高さで連続している。
回動軸81は、外殻の内面側に固定された軸受によって両端部が回動可能に支持されている。
従動片83は角丸の略三角形の板体からなり、一端側が回動軸81に固定され、他端側にカムレール79上を転動するカムフォロワとなるコロ91が設けられている。
ハンマー85は、回動軸81に挿入されて回動軸81にハンマー85を所定の位置で固定できる取付部93と、取付部93から延出するハンマー軸95と、ハンマー軸95の先端部に設けられて円筒網体75を打撃する打撃片97とを備えている。
取付部93は筒状になっており、回動軸81の軸方向に移動して最適位置に固定できる構造である。
ハンマー軸95は金属製の棒状体からなり、所定の重量を有している。所定の重量を有していることが、円筒網体75に打撃力を与えることができる一要因になっている。
打撃片97はハンマー軸95の先端部に回転自在かつ着脱可能に取り付けられた金属製の円柱部材から構成されている。打撃片97を回転自在にしたのは、打撃片97が円筒網体75と接触しているときに打撃片97が回転することで打撃片97と円筒網体75との摩擦を小さくするためである。また、打撃片97を着脱可能にしたのは、打撃片97を取り替えることによりその重量を変え、これによって打撃力を変えることができるようにするためである。
以上のように構成された目詰まり防止装置77の動作を説明する。
回転筒体49を回転させると、従動片83に設けられたコロ91がカムレール79上を転がる。コロ91がカムレール79の谷部89に位置しているときには、図11に示すように、ハンマー85の先端の打撃片97が円筒網体75に当接する状態になっている。回転筒体49が回転して、コロ91がカムレール79の上向傾斜部87aに位置すると従動片83の先端側が押し上げられ、この動きによって回動軸81が一定の角度だけ回動する。これによって、図12に示すように、ハンマー85の先端側が持ち上げられる。コロ91が頂上部87bを移動しているときにはこの状態で保持される。コロ91が下向傾斜部87cに位置すると、押し上げられていた従動片83が逆方向に急激に移動し、これによって回動軸81が上向傾斜部87aのときと反対方向に回動する。これによって、図11に示すように、ハンマー85が振り下ろされ、打撃片97が円筒網体75を打撃する。
カムレール79には4つの山谷が設けられているので、回転筒体49が1回転する間に4回の打撃動作が行なわれる。
外殻45における目詰まり防止装置77を設置した部分は、点検できるようにするために、図13に示すように、開口部99を設け、この開口部99に蓋体101を設け、点検可能にしている。
図13では蓋体101を開放した状態を示している。
また、図13に示すように、開口部99には、開口部99を回転筒体49の軸方向に横切るように保持棒103を着脱可能に設置できるようになっている。保持棒103は、図13に示すように、ハンマー軸95の先端側を保持することで、ハンマー85を常時円筒網体75に非接触の状態にしておくものである。ハンマー軸95の先端側を保持させることにより、分級対象となる土の土質性状によって円筒網体75を打撃する必要が無い場合には打撃をしないようにできる。ハンマー軸95を保持棒103に保持させた状態では、図14に示すように、従動片83のコロ91がカムレール79に接触しないようになっている。
以上説明したように、本実施の形態の目詰まり防止装置77においては、回転筒体49に設けたカムレール79によって従動片83に運動を与えることでハンマー85による打撃を可能にするという極めて単純な構造によって従来例で説明したものと同様のハンマー打撃動作を実現している。このような単純な構造であれば、使用環境の悪いとコロ91でも故障が少なく安定した動作を継続できる。
しかも、打撃力を付与するためにコイルバネのようなものを必要とせず、コイルバネを用いたときのようにコイルバネの劣化によって打撃力が弱まるようなこともない。
さらに、打撃片97を着脱可能にしているので、打撃片97を取り替えるだけで打撃力を変えることができ、分級対象の土質性状に最適な打撃力を容易に得ることができる。
またさらに、本実施の形態ではハンマー85の位置を自由に変更できるようにしているので、回転筒体49の傾斜角度等の種々の要因によって最も目詰まりが生じ易い箇所が変わるような場合でも最適の位置にハンマー位置を容易に変更でき、最適場所の打撃が可能になっている。
なお、カムレール79の山谷の数を変更することで打撃回数等を容易に変更できるが、さらにカムレール79を着脱可能にしておけば、分級対象の土質性状ごとにカムレール79を取り替えることにより土質性状に最適な打撃回数を容易に得ることができる。
(4)制御装置
図15は、土質改質プラント1の運転制御を行う制御装置9を説明する説明図である。図15には、土質改質プラント1を構成する各装置が記載されているが、土質改質プラント1によって改質される土砂は、図15の矢印で示すように、図中下側に記載した装置から上側に記載した装置に向かって流れる。
前述したように、制御装置9は、排出コンベア63、引出コンベア61、混合攪拌分級装置7、改良剤添加装置5、土砂切り出し装置3のそれぞれの装置に設けられた排出コンベア制御部105、引出コンベア制御部107、混合攪拌分級装置制御部109、改良剤添加装置制御部111、土砂切り出し装置制御部113を含む。
各制御部には電子サーマルが設けられており、各装置に過負荷が生じた場合には電子サーマルの動作によって各装置の運転が停止される。
また、各制御部は中央制御盤11と接続されて、中央制御盤11からの制御信号によって各装置の運転、停止の制御を行う。そして、各制御部が中央制御盤11と接続されることによって各装置は他の装置と連動して運転制御ができるようになっている。
<土質改質プラント全体に共通する運転制御>
いずれかの装置が、例えば過負荷などによって緊急停止した場合には、その装置よりも上流側にある機器が停止するように制御される。
例えば、混合攪拌分級装置7が過負荷によって停止した場合には、その停止信号が混合攪拌分級装置制御部109から中央制御盤11に送信され、中央制御盤11では混合攪拌分級装置7からの停止信号を受信すると、混合攪拌分級装置7よりも上流側にある機器である改良剤添加装置5及び土砂切り出し装置3の各制御部に対して停止信号を出力する。改良剤添加装置5及び土砂切り出し装置3の各制御部は停止信号を受信すると、運転を停止する。
このように、いずれかの装置が停止した場合に、その装置よりも上流側にある機器が停止するように制御することにより、土質改良が完了していない土砂が下流側に流れるのを確実に防止でき、改良土の品質を良好に保つことができる。
なお、前述したように、土砂切り出し装置3には土砂センサ35が設けられ、また改良剤添加装置5には下限センサ42が設けられ、これらのセンサからの信号によりこれらの装置の運転制御が行われる。そのため、これらの装置は他の装置と異なる運転制御となるので、以下においてはこれら2つの装置の運転制御について説明する。
<土砂切り出し装置の運転制御>
土砂切り出し装置3は、土砂切り出し装置制御部113に対する中央制御盤11からの運転、停止信号を受信して運転停止を行ない、また、土砂切り出し装置3は、例えば駆動部に岩石が挟まって過負荷が生じたときなどは、土砂切り出し装置制御部113に設けられた電子サーマルの動作により緊急停止する点は前述の通りである。
なお、緊急停止したときには、中央制御盤11において逆転運転を指示する押ボタンスイッチなどを押すことで土砂切り出し装置3を逆転駆動することもできる。
さらに、土砂切り出し装置3は、改良剤添加装置5に設けられた下限センサ42による改良剤の有無との関係でも運転が制御される。
下限センサ42によって改良剤が下限値以下になっているとの信号が中央制御盤11に送信されると、中央制御盤11は土砂切り出し装置3に対して運転待機信号を土砂切り出し装置制御部113に送信する。土砂切り出し装置制御部113は、運転待機信号を受信すると土砂切り出し装置3の運転を一時的に停止する。そして、改良剤添加装置5に改良剤が補充されて下限センサ42からの信号が解除されると、中央制御盤11は土砂切り出し装置3に対して運転再開信号を送信して、これによって土砂切り出し装置3は運転を再開する。
<改良剤添加装置の運転制御>
改良剤添加装置5は、改良剤添加装置制御部111に対する中央制御盤11からの運転、停止信号を受信して運転停止を行い、また、改良剤添加装置5は、土砂切り出し装置3と同様に過負荷が生じたときなどは、制御部に設けられた電子サーマルの動作により緊急停止する点は前述の通りである。
さらに、改良剤添加装置5は、改良剤添加装置5に設けられた下限センサ42による改良剤の有無との関係でも運転が制御される。すなわち、改良剤が下限値以下になった旨が下限センサ42によって検知されると、改良剤添加装置制御部111の制御により運転が一時的に停止する。改良剤が補充されて下限センサ42からの信号が解除されると、改良剤添加装置5は運転を再開する。
またさらに、改良剤添加装置5は、土砂切り出し装置3に設けられた土砂センサ35の信号との関係でも運転が制御される。
土砂センサ35によって土砂が投入用コンベア23側に排出されていないとの信号が中央制御盤11に送信されると、中央制御盤11は改良剤添加装置制御部111に対して運転待機信号を送信する。改良剤添加装置制御部111は、運転待機信号を受信すると改良剤添加装置5の運転を一時的に停止する。そして、土砂が補充されて土砂センサ35から土砂有りの信号が中央制御盤11に送信されると、中央制御盤11は改良剤添加装置制御部111に対して運転再開信号を送信して、これによって改良剤添加装置5は運転を再開する。
次に、上記のように構成された土質改質プラント1による土質改質動作を説明する。
中央制御盤11の運転信号をONにすることによって、排出コンベア63、引出コンベア61、混合攪拌分級装置7、土砂切り出し装置3の運転が開始される。運転開始の時点では、土砂切り出し装置3から切り出された土砂が投入用コンベア23に排出されていないので、土砂センサ35が土砂無しの信号を送信するため、改良剤添加装置5は運転待機状態となり、運転を停止している。
この状態で、パワーショベル13によって土砂切り出し装置3のホッパ15に土砂が投入されると、投入された土砂が土砂切り出し装置3によって定量切り出しされ、投入用コンベア23に排出される。このとき、土砂排出口31に設けられた土砂センサ35が土砂有りの信号を土砂切り出し装置制御部113に送信し、この信号が中央制御盤11に送信される。そして、中央制御盤11から改良剤添加装置制御部111に対して運転信号が送信され、改良剤添加装置5が運転を開始する。
投入用コンベア23に排出された土砂は、投入用コンベア23によって混合攪拌分級装置7側に搬送され、その途中、投入用コンベア23上において改良剤添加装置5から改良剤が添加される。
改良剤が添加された土砂は、混合攪拌分級装置7のホッパ43に投入される。投入された土砂は回転する回転筒体49によって、図8に示されるように、上方に跳ね上げられながら、混合攪拌される。
また、回転筒体49内では高速に回転する攪拌羽根53によって土砂は破砕され、さらに攪拌混合される。つまり、土砂は、回転筒体49の回転による跳ね上げによる混合攪拌作用と、攪拌羽根53による破砕、混合攪拌作用を同時に受け、これによって効率的に混合攪拌が行なわれる。
特に、本実施の形態では、混合攪拌部67の上流端側に攪拌羽根53を集めて集約した攪拌羽根ブロックを設置しているので、投入された土砂は投入直後に細かく破砕され、後の混合攪拌作用を効率的に行なえる。また、攪拌羽根ブロックを混合攪拌部67の下流端側にも配置しているので、たとえ混合攪拌部67の途中で土砂が塊になるような状況が生じても混合攪拌部67の最終段階で確実に破砕と混合攪拌を行なうことができる。
混合攪拌部67において混合攪拌された土砂は、回転筒体49の下流側の分級部69に移動する。分級部69では、円筒網体75が回転しており、円筒網体75の網のメッシュによって、分級が行なわれる。すなわち、メッシュよりも細粒化している土砂は円筒網体75の網目をくぐって落下して、引出コンベア61に送られ、さらに排出コンベア63によってトラック114に搬送される。
他方、メッシュよりも粗い土砂は円筒網体75の下流側端部まで移動して、その開放端部からシュート65を介して、排出される。
回転筒体49の稼動中には、上述したように目詰まり防止装置77によってハンマーが円筒網体75を打撃するので、円筒網体75の目詰まりが防止され、円筒網体75の目詰まりによって作業を中止することなく、連続的な作業ができる。
以上のように、土質改質プラント1においては、土砂切り出し装置3、改良剤添加装置5、混合攪拌分級装置7が連結されることでそれぞれが極めて近接して配置され、プラント全体がコンパクトになっている。このため、機器の設置スペースのない工事現場においても、使用することができる。
また、本実施の形態の混合攪拌分級装置7によれば、混合攪拌部67と分級部69が一体となって構成されているので、装置全体がコンパクトになっており、これが土質改質プラント全体のコンパクト化に大きく寄与している。
しかも、混合攪拌分級装置7においては、土砂を混合攪拌した直後に分級するため、分級の効率もよい。
また、混合攪拌部67については、前述したような種々の工夫がなされており、前述のように、混合攪拌が効率的に行なわれる。
また、本実施の形態においては、混合攪拌部67と分級部69とを一つの回転筒体49で構成しているにも関わらず、攪拌混合及び分級の両方共に効率よくできる。これは、混合攪拌部67においては攪拌羽根53の回転数が攪拌混合率を決める重要な要素になるのに対して、分級部69においては、円筒網体75の回転数が分級効率を決める重要な要素となることから、回転筒体49の回転数を分級効率の点から決定し、それを前提として攪拌混合効率の観点から攪拌羽根53の回転数を決めることができるからである。
なお、上記の実施の形態においては、回転筒体49の駆動と攪拌羽根53の駆動をそれぞれ第1モータ47、第2モータ55という別の駆動源により駆動するようにしたが、これらを同一の駆動源で駆動するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態においては、複数の攪拌羽根53を土砂投入側に集めて配置した例を示したが、回転筒体49における混合攪拌部内で均等に配置してもよい。
また、上記の実施の形態では、攪拌羽根53の形状につき、真っ直ぐな棒状体を途中で回動可能に連結したものを示したが、湾曲した棒状体を連結して形成してもよい。また、攪拌羽根53の連結部を2箇所以上にしてもよい。なお、棒状体には、扁平な板状のものを含む。
さらに、攪拌羽根53は全てが同じ長さや構造である必要はなく、長さを変えてもよい。その場合、短い攪拌羽根53は連結構造ではなく単一体から構成するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態においては、目詰まり防止装置としてハンマー打撃によるものを単独で用いたものを示したが、分級部69の外側から内側に向けて空気を噴射するエアー噴射手段115を合わせて設けてもよい。
エアー噴射手段115は、図16に示すように、圧縮空気を送るエアーコンプレッサ117と、エアーコンプレッサ117とホース119を介して接続されたヘッダー121と、ヘッダー121に設けられた複数の噴射ノズル123と、を備えている。
ヘッダー121は、図16に示されるように、分級部69の円筒網体75とほぼ同一の長さを有し、円筒網体75の外側面に所定の距離を離して設置されている。
ヘッダー121を設置する位置は、円筒網体75の外周部における高さ方向の中央部、すなわち円筒網体75の最下位置から90度回転した位置が好ましい。また、この位置に、円筒網体75を挟んで対向するように2個設けるのがより好ましい。
圧縮空気の噴射は、円筒網体75が稼動している間、常時行なうようにするのが好ましいが、間欠的に行なうようにしてもよい。
圧縮空気の圧力は、特に限定されるものではないが、3〜5Kgf/cm(2.94〜4.9MPa)が好適である。
エアー噴射手段115を追加して設けることにより、円筒網体75の目詰まりをさらに効果的に防止できる。
[実施の形態2]
本実施の形態は、例えばガス配管を道路下に埋設するガス配管の埋設工事を、実施の形態1で示した土質改質プラント1を用いて行なう管埋め戻し工法に関するものである。
図17は、本実施の形態に係る管埋め戻し工法の説明図であり、図17(a)と図17(b)の関係は、図17(a)の状態から工事が進み1工程進行した状態が図17(b)である。
本実施の形態の管埋め戻し工法は、ガス管の埋設する工区を、例えば第1工区125、第2工区127、第3工区129の3つの工区に区分する。
そして、各工区において、地盤を掘削する掘削工程と、掘削した部分にガス管を設置する配管敷設工程と、配管を敷設したところを埋め戻す埋め戻し工程の3つの工程に分けて行なう。その際、各工区における工程をそれぞれずらして行なう。すなわち、第1工区125が埋め戻し工程のときには、第2工区127では配管敷設工程を行い、第3工区129では例えばパワーショベル131によって掘削工程を行なう。
なお、図17(a)においては、第3工区129の右側には、土質改質プラント1と改良土の搬送用トラック133の設置エリアが設けられている。
図17(a)では、第1工区125が埋め戻し工程、第2工区127が配管敷設工程、第3工区129が掘削工程を示している。
そして、第3工区129の掘削工程で掘削した掘削土を、実施の形態1で示した土質改良プラントによって土質を改良して第1工区125の埋め戻し工程の埋め戻し土として利用する。改良土では不足する分については、外部から搬入した土を使用してもよい。
図17(b)は、第1工区125の埋め戻し工程が完了し、第2工区127では埋め戻し工程が開始され、第3工区129では配管敷設工程が開始され、さらに第3工区129の図中右隣が新たな工区として掘削工程が開始されている状態を示している。
このように、埋め戻し工程が完了するごとに、新たな工区を設け、その工区で掘削工程を開始し、順次新たな工区を設定しながら工事対象の全区間の工事を完了する。
以上のように、本実施の形態によれば、工事対象工区を3つの工区に分けてそれぞれの工区で行なう工程をずらして行なうようにしたので、各工区の工程を同時に進めることができ、効率的な工事進行が実現される。
また、第3工区129での掘削工程で掘削された掘削土を、土質改良プラント1で土質改良して第1工区125における埋め戻し工程で使用するようにしたので、埋め戻し土を外部から多量に搬入することなく工事を行なうことができる。
本発明の実施の形態1に係る土質改質プラントの全体構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る土質改質プラントの一部を構成する土砂切り出し装置の内部構造の説明図である。 図2に示した土砂切り出し装置の動作説明図である。 本発明の実施の形態1に係る土質改質プラントの一部を構成する混合攪拌分級装置の説明図である。 図4の矢視A−A線図である。 図4に示した混合攪拌分級装置の内部の構造の説明図である。 図6の矢視B−B線図である。 本発明の実施の形態1に係る混合攪拌分級装置の他の態様の説明図である。 本発明の実施の形態1に係る混合攪拌分級装置の他の態様の説明図である。 図4の一部を拡大して示す拡大図である。 図10の矢視C−C図であり、動作説明図である。 図10の矢視C−C図であり、動作説明図である。 実施の形態1に係る混合攪拌分級装置の一部を拡大して示す図である。 実施の形態1に係る混合攪拌分級装置の動作説明図である。 本発明の実施の形態1における土質改質プラントの制御装置の説明図である。 本発明の実施の形態1に係る混合攪拌分級装置の他の態様の説明図である。 本発明の実施の形態2に係る管埋め戻し工法の説明図である。
符号の説明
1 土質改質プラント
3 土砂切り出し装置
5 改良剤添加装置
7 混合攪拌分級装置
9 制御装置
11 中央制御盤
12 軸
13 パワーショベル
14 車輪
15 ホッパ
16 脚部
17 左右両壁面
19 移動枠体
21 底板
23 投入用コンベア
25 板体
27 両側壁
29 搬送板
31 土砂排出口
33 天井板
35 土砂センサ
37 回動板
38 土砂
39 ホッパ
41 スクリューコンベア
42 下限センサ
43 ホッパ
45 外殻
47 第1モータ
49 回転筒体
51 回転軸
53 攪拌羽根
55 第2モータ
57 架台
59 足部
61 引出コンベア
63 排出コンベア
65 シュート
67 混合攪拌部
69 分級部
71 ギア
53a 基部
53b 先端部
73 跳ね上げ板
75 円筒網体
77 目詰まり防止装置
79 カムレール
81 回動軸
83 従動片
85 ハンマー
87 山部
89 谷部
87a 上向傾斜部
87b 頂上部
87c 下向傾斜部
91 コロ
93 取付部
95 ハンマー軸
97 打撃片
99 開口部
101 蓋体
103 保持棒
105 排出コンベア制御部
107 引出コンベア制御部
109 混合攪拌分級装置制御部
111 改良剤添加装置制御部
113 土砂切り出し装置制御部
114 トラック
115 エアー噴射手段
117 エアーコンプレッサ
119 ホース
121 ヘッダー
123 噴射ノズル
125 第1工区
127 第2工区
129 第3工区
131 パワーショベル
133 搬送用トラック

Claims (6)

  1. 投入された土砂を定量ずつ切り出す土砂切り出し装置と、定量切り出しされた土砂に土質改良剤を添加する改良剤添加装置と、土質改良剤が添加された土砂を受け入れて土砂の混合攪拌及び分級を行う混合攪拌分級装置とを備え、該混合攪拌分級装置は自身を傾動させる傾動機構を有し、前記土砂切り出し装置における土砂排出側が前記混合攪拌分級装置の土砂受け入れ側に前記混合攪拌分級装置の傾動に追従できるように連結されていることを特徴とする土質改質プラント。
  2. 土砂切り出し装置は、土砂切り出し装置を支持する脚部を有し、該脚部の下端に車輪が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の土質改質プラント。
  3. 土砂切り出し装置の運転を制御する土砂切り出し装置制御部と、改良剤添加装置の運転を制御する改良剤添加装置制御部と、混合攪拌分級装置の運転を制御する混合攪拌分級装置制御部とこれら各制御部との間で制御信号を入出力する中央制御装置とを有し、該中央制御装置は前記各制御部のいずれかから運転停止の信号を入力したときに該運転停止信号が出力された機器よりも上流側にある機器の制御部に対して運転停止信号を出力するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の土質改質プラント。
  4. 混合攪拌分級装置は、回転駆動される回転筒体を有し、該回転筒体の上流側が混合攪拌部となり下流側が分級部となるように構成され、混合攪拌部には前記回転筒体とは独立に回転駆動される中心軸と、該中心軸から径方向に延出する攪拌羽根が設けられ、分級部は円筒状の多孔部材からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の土質改質プラント。
  5. 混合攪拌分級装置の分級部は、円筒状の多孔部材の表面を打撃して該多孔部材の目詰まりを防止する目詰まり防止装置を有し、
    該目詰まり防止装置は、回転筒体に設けられたカムレールと、前記多孔部材に対向配置されると共に回動可能に設けられた回動軸と、該回動軸の一端側に固定されると共に前記カムレールに当接してカムレールのレール形状に沿って前記回動軸を回動させる方向に運動する従動片と、前記回動軸に取り付けられて前記多孔部材の表面を打撃するハンマーとを備えてなることを特徴とする請求項4に記載の土質改質プラント。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の土質改質プラントを用いて配管を埋設施工する管埋め戻し工法であって、
    工事区間の一部又は全部を3つの工区に分けて、それぞれの工区において、地盤を掘削する掘削工程と、掘削工程で掘削したところに配管を敷設する配管敷設工程と、配管を敷設したところを埋め戻す埋め戻し工程と、を順次行なうこととし、
    一つの工区における掘削工程で掘削した掘削土を前記土質改良プラントによって改良土とし、この改良土を、掘削工程をおこなった工区とは別の工区の埋め戻し土として用いることを特徴とする管埋め戻し工法。
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