JP2010064128A - アルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法 - Google Patents

アルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法 Download PDF

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洋一 上野
Katsumi Koyama
克己 小山
Mikio Otaka
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Ko Kito
航 紀藤
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Abstract

【課題】
アルミニウム合金板材の絞り成形において、パンチ肩部での割れや括れ、フランジ部でのしわの発生を防止し、成形限界を向上できるプレス成形方法を提供する。
【解決手段】
アルミニウム合金板材のプレス絞り成形において、ブランクホルダーと上型ダイとでアルミニウム合金板材の一部を狭持することにより、アルミニウム合金板材絞り成形加工における破断危険部のひずみが成形限界を超えない最大しわ押さえ荷重FCの1.8〜2.5倍のしわ押さえ荷重を付加させた後、上型ダイとワークとが当接する時のスライド下降速度よりも高い下降速度でスライド及びクッションパッドを同時に下降させ、次に、スライドが下死点に近づいてパンチ荷重が破断荷重の75%以上に増大したらしわ押さえ荷重を低下させ始めて、成形終了時にはしわ押さえ荷重をFCの0.5〜1.2倍にする。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法に係わり、特にプレス絞り成形時のしわ押さえ荷重及び加工速度を制御することによって成形限界を向上できるプレス絞り成形方法に関する。
アルミニウム合金板材のプレス絞り成形において、加工速度の高速化によって絞り成形性が改善されることが知られている。成形性に及ぼす加工速度の影響に関しては非特許文献1がある。サーボプレスにおいても成形中の加工速度を高速化することによって、割れが抑制されることが分かった。
一方で、しわ押さえ荷重を変化させる成形方法に関しては、例えば特許文献1には、アルミニウム箔の片面あるいは両面に樹脂フィルムを積層したラミネートアルミ箔の成形方法において、破断危険部の垂直方向面圧/ラミネートアルミ箔の破断強度の比を一定の範囲内で一定値に維持しながら、パンチ荷重をある一定の範囲内になるようにしわ押さえ面圧を制御することによって、成形限界を向上させ、しわの発生を防ぐ方法が開示されている。
『第44回塑性加工連合講演会』恵比根等, 1993年, p.617−620 特開2003−48027公報
アルミニウム合金板材のプレス絞り成形において、前述のように加工速度の高速化によって成形性が改善されるとは言っても、絞り成形の際にスライドが高速で下降してきて上型ダイとブランクホルダー上に載置されたワークとがそのまま高速で接すると、スライドの押圧力がブランクホルダー、クッションピンを介して一気にクッションパッドに伝達されるところとなり、このときには大重量のスライドとクッションパッドが衝突するような状態となりクッションパッドに瞬間的に大きな衝撃荷重が作用することから、しわ押さえ荷重は所定の目標値に対して大きく変動してしまう。
上記衝撃荷重を小さくするためには、上型ダイとワークとが当接する時の、スライドとクッションパッドの相対速度を低く(ソフトタッチ)することが考えられる。
しかし、スライド下降速度を低くしたままでは、前記した絞り成形性向上が図れないばかりでなく、ストローク数が減少し、生産性が低下することになる。
また、特許文献1には、しわ押さえ荷重を制御することによって、破断及びしわの発生を抑制する発明が開示されているが、それはアルミニウム箔の片面あるいは両面に樹脂フィルムを積層したラミネートアルミ箔の成形に係るものである。しかし、そのようなラミネートアルミ箔は単に防錆油が潤滑剤となっているに過ぎない自動車部品等向けのアルミニウム合金板材とはその成形性が大きく異なるので、アルミニウム合金板材の成形に対して特許文献1の技術を必ずしも直ちに適用できる訳ではない。また、特許文献1には成形中の加工速度については記載されていない。
そこで、スライド下降速度について好ましいのは、上型ダイとワークとが当接する時のスライドとクッションパッドの相対速度は低くすることにより衝撃荷重を小さく(ソフトタッチ)してクッションパッドに接続されたブランクホルダーと上型ダイとでワークの一部を狭持することによるワークしわ押さえ荷重を確実に発生させるようにすると共に、前記当接後はスライドの下降速度を高めることにより、前記当接後スライドと同じ速度で下降させるクッションパッドに接続されたブランクホルダーと上型ダイとでワークの一部を狭持することによるワークしわ押さえ荷重を保持しつつ、ワークの下方位置に固定された下型パンチと上型ダイとで行なうワークの絞り成形の加工速度を高めるようにすることである。即ち、スライドは上死点から下死点までの全ストロークを一定の速度で下降させるのではなく、上型ダイとワークとが当接する時にはスライドをゆっくり下降させ、下型パンチと上型ダイとでワークの絞り成形加工を行なう時にはスライドの下降速度を高めるようにすることが好ましい。
また、本願は、アルミニウム合金板材のプレス絞り成形加工において、上述した如く加工工程の段階に応じてスライドの下降速度を制御するということの重要性と共に、加工工程の段階に応じてしわ押さえ荷重を制御することの重要性にも着目した結果、完成に到ったものである。
すなわち、本発明は、次の通りである。
(1) 上型ダイを取り付けたスライドを上死点から下降させて、クッションパッドに接続されたブランクホルダーと前記上型ダイとでワークの一部を狭持することによりワークしわ押さえ荷重を発生させた後、前記スライド及び前記クッションパッドを同時に下降させることによりワークしわ押さえ荷重を保持しつつワークの下方位置に固定された下型パンチと前記上型ダイとでワークの絞り成形加工を行なうアルミニウム合金板材のプレス成形方法において、前記上型ダイとワークとが当接する時のスライド下降速度をAA、前記スライド及び前記クッションパッドを同時に下降させるスライド下降速度をB、当該アルミニウム合金板材絞り成形加工における破断危険部のひずみが成形限界を超えない最大しわ押さえ荷重をFCとするとき、
前記ブランクホルダーと前記上型ダイとでアルミニウム合金板材の一部を狭持することによりFCの1.8〜2.5倍のしわ押さえ荷重を付加させた後、AAよりも高い下降速度Bで前記スライド及び前記クッションパッドを同時に下降させ、次に、スライドが下死点に近づいてパンチ荷重が破断荷重の75%以上に増大したらしわ押さえ荷重を低下させ始めて、成形終了時にはしわ押さえ荷重をFCの0.5〜1.2倍にすることを特徴とするアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
(2) 上記(1)において、スライドと前記クッションパッドを同時に下降させる時のスライド下降速度Bの最大値をBmするとき、BmのAAに対する比R=Bm/AAを1.3以上にしたことを特徴とするアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
(3) 上記(2)において、Rを2.3以上にしたことを特徴とするアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
(4) 金型とアルミニウム合金板材との潤滑剤として防錆油を使用していることを特徴とする上記(1)乃至上記(3)のいずれかの項に記載のアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
(5) サーボ駆動にてスライドの動作を制御できるプレス機械を使用することを特徴とする上記(1)乃至上記(4)のいずれかの項に記載のアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
(6) しわ押さえ荷重を制御する手段がサーボダイクッションであるプレス機械を使用することを特徴とする上記(1)乃至上記(5)のいずれかの項に記載のアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
(7) アルミニウム合金板材が破断伸び20%以上、引張強度200MPa以上である5000系もしくは6000系アルミニウム合金であることを特徴とする上記(1)乃至上記(6)のいずれかの項に記載のアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
ここで、「破断危険部でのひずみが成形限界を超えない最大しわ押さえ荷重FC」について説明する。「破断危険部」とは、アルミニウム合金板材の絞り成形において破断の危険性が最も高い部位のことであり、円筒絞り成形ではパンチ肩部である。
また、「ひずみが成形限界を超えない最大しわ押さえ荷重」とは、加工の目的とする実際のアルミニウム合金板材及び実際の加工形状に対して、一定のしわ押さえ荷重を付加しながら実際の成形条件(成形高さ、速度パターンなど)で成形したときに、割れや括れが発生しない範囲での最大のしわ押さえ荷重のことである。即ち、上記しわ押さえ荷重が大きくなると割れや括れが発生するようになってくるが、それが生じない範囲の限界のしわ押さえ荷重のことであり、予め測定しておく必要が有る。例えば、円筒絞り成形では、対象とする材質及び寸法からなる円形素材アルミニウム合金板(ブランクシート)を所望の寸法のパンチ径で一定のしわ押さえ荷重で所定の成形条件で絞り成形し、パンチ肩部での割れ及び括れを発生することなくひずみが成形限界を超えないときの最大のしわ押さえ荷重として求めることが出来る。
本発明方法に基づき、アルミニウム合金板材の絞り成形加工において加工工程の段階に応じてスライドの下降速度及びしわ押さえ荷重を制御することにより、パンチ肩部での括れ及びフランジ部でのしわを発生させることなく、成形性を改善させることができる。
加工速度は成形性に影響を及ぼすので、サーボモーターにてスライドの動作を制御することが好ましい。
しわ押さえ荷重はサーボダイクッションにて制御することが好ましい。サーボモーターでスライドの動作を制御するサーボプレスは成形速度が速く、応答性能に優れた電気的なしわ押さえ荷重制御が好ましい。
本発明では破断荷重に対してパンチ荷重を制御するので、パンチ下部にロードセルを設ける等してパンチ荷重を計測できるようにすることが必要である。また、加工の目的とする実際のアルミニウム合金板材及び実際の加工形状を対象に予備検討としてのプレス絞り成形加工を行なうなどして、予め当該条件での破断荷重を把握しておく必要がある。
ブランクホルダーと上型ダイとでアルミニウム合金板材の一部を狭持する時のしわ押さえ荷重は、破断危険部のひずみが成形限界を超えない最大しわ押さえ荷重FCの1.8〜2.5倍となるようにする。同荷重がFCの1.8倍以下であると、成形の過程でフランジ部にしわが発生する。一方、同荷重がFCの2.5倍以上であると、成形の過程でパンチ肩部に括れが発生する。
絞り成形時の速度上昇については、上型ダイとクッションパッドが当接するときの速度に対してわずかな上昇でも効果はあるが、使用するプレス機械の能力に応じた、できるだけ速い速度とすることが望ましい。具体的には、スライドと前記クッションパッドを同時に下降させる時のスライド下降速度Bの最大値をBmするとき、上型ダイとワークとが当接する時のスライド下降速度AAに対するBmの比R=Bm/AAを1.3以上とすることが望ましい。好ましくはRを2.3以上とすることで、上型ダイとワークの当接直後のしわ押さえ荷重の変動を抑え、絞り成形性の向上も効果的に実現させることができる。
Bmの最大値は大きい程効果があるが、現状のプレス機械では数百mm/s程度が限界である。Rを大きくする程、上型ダイとワークとが当接した後、スライドを加速する(スライドと前記クッションパッドを同時に下降させる時のスライド下降速度を所望の値にまで高める)のに多大のパワーを必要とするようになってしまうので、Rの値は個々の加工対象に応じて必要最小限の程度に留めることが現実的である。
次に、スライドが下死点に近づいてパンチ荷重が破断荷重の75%以上に増大したらしわ押さえ荷重を低下させ始めて、成形終了時にはしわ押さえ荷重をFCの0.5〜1.2倍になるように制御する。サーボプレスの場合、下死点(成形終了点)に近づくにつれて下降速度が急減速する。この下死点近傍での下降速度の急減速は潤滑性を低下させ、流入抵抗が著しく増加し、プレス成形上好ましく無い。この下死点近傍での急減速による流入抵抗の増加を抑制させるためには、しわ押さえ荷重を制御する(低下させる)ことが必要である。成形終了時のしわ押さえ荷重がFCの0.5倍以下であるとフランジ部でしわが発生する。成形終了時のしわ押さえ荷重がFCの1.2倍以上であるとパンチ肩部で括れが発生する。
本発明例として図1に示す成形方法でプレス成形を行った。
表1に、用いたアルミニウム合金板材の特性を示す。板厚1mmの6000系アルミニウム合金板材を用いた。
プレス機械は図4に示すリンク機構をサーボモーターで制御するリンクサーボプレスであり、成形中の速度としわ押さえ荷重を制御できる。リニアスケール20でスライドの位置を検出し、圧力センサ10で油圧室内の圧力を検出し、パルスコーダ17からのパルス信号を制御部18にフィードバックして、制御部18がサーボモーター11を制御する。
成形試験では短辺150mm、長辺300mmの長方形状の角筒絞り金型で絞り成形を行った。パンチの下部にロードセルを設置し、絞り成形中のパンチ荷重を計測した。
同アルミニウム合金板材の形状は短辺280mm、長辺は420mmでコーナーをカットした。アルミニウム合金板材の両面に動粘度16.5cSt/40℃の防錆油を塗布した。
これについて、成形高さが44mmで、図1に示す速度パターンで、しわ押さえ荷重を300kNで成形を試みたが、パンチ肩部で割れが発生し、成形することができなかった。その時の破断荷重は135kNであった。
成形高さが44mmで、図1に示す速度パターン(制御モーション)の場合において、同アルミニウム合金板材の破断危険部でのひずみが成形限界を超えない最大しわ押さえ荷重FCは150kNであった。但し、しわ押さえ荷重150kNではフランジ部でしわが発生している。また、図3に示す速度パターン(リンクモーション)でしわ押さえ荷重150kNで絞り成形を行おうとするとパンチ肩部で割れが発生し、フランジ部でしわが発生した。
コーナーのパンチ肩部での合否の判定については、標点距離10mmのサークルをマーキングして、サークルの最大主ひずみが成形限界の0.23以上である場合を「くびれが発生して不合格」とした。サークルをマーキングしたコーナーのパンチ肩部の外観を図5に示す。フランジ部でのしわの判定には、図6に示すようにコーナーのフランジ部の凹凸形状を板材端部から50mmに亘って測定し、その区間の曲率分布を図7に示すように求め、その曲率の変化の度合いからも「しわ発生」を判定した。
プレス成形の試験結果を表2及び表3に示す。以下、これについて説明する。
本発明の実施例1として、図1に示す速度パターン(AA=100mm/s、Bm=250mm/s、即ちR=Bm/AA=2.5)で、初期のしわ押さえ荷重を350kN(即ち、FCの2.33倍)にして、パンチ荷重が破断荷重の84%に達したところから、しわ押さえ荷重を低下させ、最終のしわ押さえ荷重を100kN(即ち、FCの0.67倍)にした。
本発明の実施例2として、図1に示す速度パターンで、初期のしわ押さえ荷重を350kN(即ち、FCの2.33倍)にして、パンチ荷重が破断荷重の83%に達したところから、しわ押さえ荷重を低下させ、最終のしわ押さえ荷重を150kN(即ち、FCの1.00倍)にした。
本発明の実施例3として、図1に示す速度パターンで、初期のしわ押さえ荷重を300kN(即ち、FCの2.00倍)にして、パンチ荷重が破断荷重の83%に達したところから、しわ押さえ荷重を低下させ、最終のしわ押さえ荷重を100kN(即ち、FCの0.67倍)にした。
本発明の実施例4として、図1に示す速度パターンで、初期のしわ押さえ荷重を300kN(即ち、FCの2.00倍)にして、パンチ荷重が破断荷重の83%に達したところから、しわ押さえ荷重を低下させ、最終のしわ押さえ荷重を150kN(即ち、FCの1.00倍)にした。
本発明の実施例5として、図2に示す速度パターンで、初期のしわ押さえ荷重を350kN(即ち、FCの2.33倍)にして、パンチ荷重が破断荷重の83%に達したところから、しわ押さえ荷重を低下させ、最終のしわ押さえ荷重を100kN(即ち、FCの0.67倍)にした。
本発明の実施例6として、図2に示す速度パターンで、初期のしわ押さえ荷重を350kN(即ち、FCの2.33倍)にして、パンチ荷重が破断荷重の79%に達したところから、しわ押さえ荷重を低下させ、最終のしわ押さえ荷重を150kN(即ち、FCの1.00倍)にした。
本発明の実施例7として、図2に示す速度パターンで、初期のしわ押さえ荷重を300kN(即ち、FCの2.00倍)にして、パンチ荷重が破断荷重の80%に達したところから、しわ押さえ荷重を低下させ、最終のしわ押さえ荷重を100kN(即ち、FCの0.67倍)にした。
本発明の実施例8として、図2に示す速度パターンで、初期のしわ押さえ荷重を300kN(即ち、FCの2.00倍)にして、パンチ荷重が破断荷重の81%に達したところから、しわ押さえ荷重を低下させ、最終のしわ押さえ荷重を150kN(即ち、FCの1.00倍)にした。
上記実施例1乃至実施例8の場合には、パンチ肩部での括れを抑制し、尚且つフランジ部でのしわの発生も抑制することができた。図7に実施例1のコーナーのフランジ部の曲率分布を示しているが、曲率の変化の度合い(ある範囲での極大値−極小値の差)は小さい。
比較例(1)として、図3に示す速度パターン(上型ダイとワークとが当接する時のスライド下降速度AA=100mm/s、スライドとクッションパッドを同時に下降させてパンチと上型ダイとでワークの絞り成形加工を行なう時のスライド下降速度の最大値=85mm/s)で成形中のしわ押さえ荷重を150kN(即ち、FCの1.00倍)の一定にした場合を検討したが、パンチ肩部で割れが発生し、フランジ部でしわが発生していた。即ち、成形加工を行なう時のスライド下降速度をAAよりも高くしないと潤滑性が向上せず、流入抵抗が増大し、パンチ肩部で割れが発生してしまった。また、図7に比較例1のコーナーのフランジ部の曲率分布を示しているが、X位置の28mm〜43mmで曲率が大きく変化している。しわ押さえ荷重がFCの1.00倍ではフランジ部での面圧が低く、フランジ部でのワークの座屈によるしわの発生を抑制させることができない。
比較例(2)として、図1に示す速度パターンで成形中のしわ押さえ荷重を150kN(即ち、FCの1.00倍)の一定にした場合を検討したが、フランジ部でしわが発生していた。比較例(2)においてもしわ押さえ荷重がFCの1.00倍ではフランジ部での面圧が低く、フランジ部でのワークの座屈によるしわの発生を抑制させることができない。
比較例(3)として、図1に示す速度パターンで成形中のしわ押さえ荷重を200kN(即ち、FCの1.33倍)の一定にした場合を検討したが、フランジ部でしわが発生し、また、パンチ肩部で括れが発生していた。しわ押さえ荷重がFCの1.33倍では、フランジ部での面圧が低くフランジ部でのワークの座屈によるしわの発生を抑制させることができない。また、スライドが下死点(成形終了点)に近づいて下降速度が急減速してからもしわ押さえ荷重はFCの1.33倍の一定に保ったままにしていたので、急減速による潤滑性の低下から流入抵抗が大きくなりパンチ肩部で括れが発生した。
よって、しわ押さえ荷重を一定のままで絞り成形を行おうとしても、パンチ肩部の括れやフランジ部のしわの発生を抑えることができない。
比較例(4)として、図1に示す速度パターンで初期のしわ押さえ荷重を250kN(即ち、FCの1.67倍)にして、パンチ荷重が破断荷重の78%に達したところからしわ押さえ荷重を低下させ、最終のしわ押さえ荷重を100kN(即ち、FCの0.67倍)にした場合は、フランジ部でしわが発生した。初期のしわ押さえ荷重がFCの1.67倍では、フランジ部での面圧が低くフランジ部でのワークの座屈によるしわの発生を抑制させることができない。
本発明の実施例に係る加工速度の制御例、しわ押さえ荷重及びパンチ荷重を示すグラフである。 本発明の別の実施例に係る加工速度の制御例を示すグラフである。 本発明の比較例に係る加工速度の制御例を示すグラフである。 実施例及び比較例のプレス成形に用いたプレス機械の概要構成を示す模式図である。 コーナーのパンチ肩部の外観を示す図である。 コーナーのフランジ部の外観を示す図である。 測定したフランジ部の凹凸形状の曲率分布を示す図である。
符号の説明
1...スライド、2...ダイ、3...ワーク(ブランクシート)、4...ブランクホルダー、5...クッションピン、6...パンチ、7...ボルスタ、8...クッションパッド、9...油圧室、10...圧力センサ、11...サーボモーター、12...ボールナット、13...ボールねじ、14...大プーリー、15...タイミングベルト、16...小プーリー、17...パルスコーダ、18...制御部、19...記憶部、20...リニアスケール

Claims (7)

  1. 上型ダイを取り付けたスライドを上死点から下降させて、クッションパッドに接続されたブランクホルダーと前記上型ダイとでワークの一部を狭持することによりワークしわ押さえ荷重を発生させた後、前記スライド及び前記クッションパッドを同時に下降させることによりワークしわ押さえ荷重を保持しつつワークの下方位置に固定された下型パンチと前記上型ダイとでワークの絞り成形加工を行なうアルミニウム合金板材のプレス成形方法において、前記上型ダイとワークとが当接する時のスライド下降速度をAA、前記スライド及び前記クッションパッドを同時に下降させるスライド下降速度をB、当該アルミニウム合金板材絞り成形加工における破断危険部のひずみが成形限界を超えない最大しわ押さえ荷重をFCとするとき、
    前記ブランクホルダーと前記上型ダイとでアルミニウム合金板材の一部を狭持することによりFCの1.8〜2.5倍のしわ押さえ荷重を付加させた後、AAよりも高い下降速度Bで前記スライド及び前記クッションパッドを同時に下降させ、次に、スライドが下死点に近づいてパンチ荷重が破断荷重の75%以上に増大したらしわ押さえ荷重を低下させ始めて、成形終了時にはしわ押さえ荷重をFCの0.5〜1.2倍にすることを特徴とするアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
  2. 請求項1において、スライドと前記クッションパッドを同時に下降させる時のスライド下降速度Bの最大値をBmするとき、BmのAAに対する比R=Bm/AAを1.3以上にしたことを特徴とするアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
  3. 請求項2において、Rを2.3以上にしたことを特徴とするアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
  4. 金型とアルミニウム合金板材との潤滑剤として防錆油を使用していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかの項に記載のアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
  5. サーボ駆動にてスライドの動作を制御できるプレス機械を使用することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかの項に記載のアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
  6. しわ押さえ荷重を制御する手段がサーボダイクッションであるプレス機械を使用することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかの項に記載のアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
  7. アルミニウム合金板材が破断伸び20%以上、引張強度200MPa以上である5000系もしくは6000系アルミニウム合金であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかの項に記載のアルミニウム合金板材のプレス絞り成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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