JP2010062157A - エキシマ放電ランプ調光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エキシマ放電ランプを安定かつ広範囲の調光を可能にしたエキシマ放電ランプ調光装置を提供。
【解決手段】エキシマ放電ランプ調光装置において、エキシマ放電ランプ8にkHz帯域以上の高周波電圧を印加し、フルブリッジ回路5のスイッチング素子に送信されるドライブ回路16から出力されたゲートドライブ信号の周波数の1/2サイクル当たりのON時間を、エキシマ放電ランプ8の発光に寄与する電荷がチャージされる時間とほぼ同じにすると共に、エキシマ放電ランプ8から放射される放射光の強度を検出(21、22)し、前記放射光の強度に応じて前記高周波電圧の周波数を変化させることによって調光を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、エキシマ放電ランプの調光装置に関する。
従来、エキシマ放電ランプの調光装置としては、点灯電圧や点灯周波数を可変して調光したり、バースト調光するものが知られている。
エキシマ放電ランプに印加する矩形波電圧の点灯周波数を可変して調光するものとしては、例えば、特開2002−216993号公報に開示されているものが知られている。
一般に、エキシマ放電ランプに印加する高周波高電圧は矩形波の方が放射する光の強度を強くすることができるため、エキシマ放電ランプを矩形波電圧で点灯した場合、1/2サイクル当たりにチャージされる電荷量は、エキシマ放電ランプの電極間の容量とランプに印加される電圧に依存する。例えば、外管と内管とで構成され2重管構造の放電容器からなるエキシマ放電ランプにおいて、各々の管の肉厚を2mm、ギャップ長を5mm、封入ガスにXeを用い、封入ガス圧を55Pa程度とした場合、入力電力を8W/cmとすれば、Q=CV=itなる式で表され、チャージ時間tは2μsec程度となる。ここで、Qはチャージされる電荷量、Cはエキシマ放電ランプの静電容量、Vは印加電圧、iは電流である。
このように、エキシマ放電ランプに印加する矩形波電圧の点灯周波数を可変して調光する場合、1/2サイクル当たりのデューティ比率が一定であるため、点灯周波数を変化すれば、1/2サイクル当たりのONタイム、即ち、フルブリッジ回路のスイッチング用FETのゲートを開いている時間も変化する。例えば、ONデューティ比率20%の場合、点灯周波数が100kHzであると、ONタイムは2μsec、OFFタイムは8μsecであるが、点灯周波数が50kHzになると、ONタイムは4μsec、OFFタイムは16μsecとなる。
また、エキシマ放電ランプをバースト調光するものとしては、例えば、特開平10−97898号公報に開示されているものが知られている。このバースト調光は、数10kHzから数100kHzの高周波高電圧をこの高周波高電圧より低周波のパルス電圧で変調した電圧をエキシマ放電ランプに印加するもので、このパルス電圧のON・OFF比を可変することにより調光を行うものである。
特開平2002−216993号公報 特開平10−97898号公報
ところで、エキシマ放電ランプに印加する点灯電圧を可変して調光する装置においては、点灯電圧を上げることによってランプ電力を大きくしてエキシマ放電ランプから放射される光の強度を強くすることができるが、点灯電圧が高くなるに従い、エキシマ光である172nmの光を発光するためのエネルギー準位とは別のエネルギー準位の励起量が多くなり、172nm光の発光効率が低下するという問題がある。また点灯電圧を下げて行くと、ランプ電力が少なくなり、ランプが立ち消えてしまうという問題がある。
図9は、従来のエキシマ放電ランプに印加する矩形波電圧の周波数を可変して調光する装置における、ランプ電圧波形、ランプ電流波形、およびフルブリッジ回路のゲート信号波形を示す図である。
同図に示すように、ONタイムが1/2サイクル当たりのチャージ時間以上の場合、即ち、チャージ時間以上にフルブリッジ回路のスイッチング用FETのゲートが開いている場合は、ランプ電流波形に見られるように、チャージが終了した後に振動電流により逆電流が流れる。即ち、チャージが終了した後もフルブリッジ回路のFETのゲートが開いている期間においては、トランスのインダクタンス成分と、負荷の容量成分と、負荷の抵抗成分とにより直列共振が発生するため、エキシマ放電ランプに対して制御することのできない不安定な放電が発生し、安定した調光を行うことが困難である。
また、点灯周波数を可変して調光する場合、点灯周波数が変化するとONタイムも変化するため、トランスの磁束密度はB=Vt/NSなる式で表され、時間tがスイッチング用FETのONタイムに依存して増大するために、励磁電流が増加しトランスが発熱するといった問題も発生する。ここで、Vはトランスに印加される電圧、Nはコイルの巻数、Sはトランスコアの断面積である。
また、バースト調光では、調光可能な範囲を飛躍的に拡大し、約0%〜100までの範囲の調光が可能となるが、複雑な制御回路を必要とする。また、低周波のパルス電圧のON・OFFを繰り返すために、その都度エキシマ放電ランプに印加される電圧のオーバーシュートが発生し、不均一な放電や異質な放電を起こすといった問題もあった。また、ON期間においても、エキシマ放電ランプの負荷の変動により基準周波数となる高周波電圧で点灯される光が安定しないため、全体として安定した調光を行うことが困難であった。
本発明の目的は、上記の種々の問題点に鑑み、エキシマ放電ランプにkHz帯域以上の高周波電圧を印加し、前記高周波電圧の周波数を変化させることによって調光を行うエキシマ放電ランプ調光装置において、エキシマ放電ランプを安定かつ広範囲の調光を可能にしたエキシマ放電ランプ調光装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような手段を採用した。
第1の手段は、エキシマ放電ランプにkHz帯域以上の高周波電圧を印加し、フルブリッジ回路のスイッチング素子に送信されるドライブ回路から出力されたゲートドライブ信号の周波数の1/2サイクル当たりのON時間を、前記エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間とほぼ同じにすると共に、前記エキシマ放電ランプから放射される放射光の強度を検出し、前記放射光の強度に応じて前記高周波電圧の周波数を変化させることによって調光を行うことを特徴とするエキシマ放電ランプ調光装置である。
第2の手段は、第1の手段において、前記エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間を、ランプ電流の主放電期間に基づいて設定することを特徴とするエキシマ放電ランプ調光装置である。
第3の手段は、第1の手段において、前記エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間を、ランプ電流が所定の閾値以上流れる期間によって設定することを特徴とするエキシマ放電ランプ調光装置である。
第4の手段は、第1ないし第3の手段のいずれか1つの手段において、前記エキシマ放電ランプに印加される前記高周波電圧は、該高周波電圧の周波数より低い周波数を有する矩形波電圧により変調されることを特徴とするエキシマ放電ランプ調光装置である。
第5の手段は、第1ないし第3の手段のいずれか1つの手段において、前記エキシマ放電ランプに印加される前記高周波電圧は、該高周波電圧の周波数より低い周波数を有する正弦波電圧を所定の閾値以下にカットした電圧により変調されることを特徴とするエキシマ放電ランプ調光装置である。
第6の手段は、第1ないし第3の手段のいずれか1つの手段において、前記エキシマ放電ランプに印加される前記高周波電圧は、該高周波電圧の周波数より低い周波数を有する正弦波電圧を所定の閾値でオフセットし、且つ所定の閾値以下にカットした電圧により変調されることを特徴とするエキシマ放電ランプ調光装置である。
請求項1に記載の発明によれば、エキシマ放電ランプにkHz帯域以上の高周波電圧を印加し、フルブリッジ回路のスイッチング素子に送信されるドライブ回路から出力されたゲートドライブ信号の周波数の1/2サイクル当たりのON時間を、前記エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間とほぼ同じにすると共に、前記エキシマ放電ランプから放射される放射光の強度を検出し、前記放射光の強度に応じて前記高周波電圧の周波数を変化させることによって調光を行うようにしたので、チャージが終了した後に振動電流が流れることがなく、オフ期間が制御された状態となり、オフ期間にはエキシマ放電ランプにおける電圧降下を生ぜず、調光するために、周波数を変化させる結果、オフ期間が変化しても、エキシマ放電ランプに印加される電圧が変わらないので、安定した調光が可能となると共に、放射光の強度に応じて調光を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、前記エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間を、ランプ電流の主放電流期間に基づいて設定するようにしたので、エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間を適正に設定することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、前記エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間を、ランプ電流が所定の閾値以上流れる期間によって設定するようにしたので、エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間を容易に設定することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、前記エキシマ放電ランプに印加される前記高周波電圧は、前記高周波電圧の周波数より低く導通期間が可変可能な矩形波電圧により変調するようにしたので、前記高周波電圧の周波数を変化することによって調光を行うことができると同時に、矩形波電圧の導通期間を可変することによっても調光を行うことができ、エキシマ放電ランプを広範囲で安定した調光を行うことが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、前記エキシマ放電ランプに印加される前記高周波電圧は、前記高周波電圧の周波数より低く周波数が可変可能であって、波高値が所定の閾値以下にカットされた正弦波電圧により変調するようにしたので、前記高周波電圧の周波数を変化することによって調光を行うことができると同時に、前記カットされた正弦波電圧の周波数を可変することによっても調光を行うことができ、エキシマ放電ランプを広範囲で安定した調光を行うことが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、前記エキシマ放電ランプに印加される前記高周波電圧が、前記高周波電圧の周波数より低く周波数が可変可能であって、所定の閾値でオフセットされると共に所定の閾値以下にカットされた正弦波電圧により変調するようにしたので、前記オフセットされ且つカットされた正弦波電圧の周波数を可変することによっても調光を行うことができ、エキシマ放電ランプを広範囲で安定した調光を行うことが可能となる。
第1の実施形態の発明に係るエキシマ放電ランプ調光装置の構成を示す図である。 図1に示すエキシマ放電ランプ調光装置の各部における電流や信号波形を示す図である。 図1に示すエキシマ放電ランプ調光装置のチョッパ回路4の出力電圧波形およびフルブリッジ回路5の出力電圧波形を示す図である。 第2の実施形態の発明に係るエキシマ放電ランプ調光装置の構成を示す図である。 図4に示すエキシマ放電ランプ調光装置のチョッパ回路4の出力電圧波形およびフルブリッジ回路5の出力電圧波形を示す図である。 第3の実施形態の発明に係るエキシマ放電ランプ調光装置の構成を示す図である。 図6に示すエキシマ放電ランプ調光装置のチョッパ回路4の出力電圧波形およびフルブリッジ回路5の出力電圧波形を示す図である。 本発明のエキシマ放電ランプの調光装置におけるランプ電圧波形、ランプ電流波形、およびフルブリッジ回路のゲート信号波形を示す図である。 従来のフルブリッジ回路を用いたエキシマ放電ランプの調光装置におけるランプ電圧波形、ランプ電流波形、およびフルブリッジ回路のゲート信号波形を示す図である。
本発明の第1の実施形態を図1乃至図3及び図8を用いて説明する。
図1は、本実施形態の発明に係るエキシマ放電ランプ調光装置の構成を示す図であり、図2は図1に示すエキシマ放電ランプ調光装置の各部における電流波形や信号波形を示す図であり、図3(a)は図1に示すチョッパ回路4の出力電圧波形、図3(b)は図1に示すフルブリッジ回路5の出力電圧波形を示す図である。
図1において、1は直流電源部、2は商用電源、3は整流器、4はチョッパ回路、5はフルブリッジ回路、6はランプ電流を検出する電流検出器、7はトランス、8はエキシマ放電ランプ、9は矩形波信号を発生させる矩形波発生回路、10は矩形波発生回路9から出力される矩形波信号に基づいてチョッパ回路4のスイッチング素子を開閉する信号を送出するチョッパ電圧用PWM制御回路、11は電圧検出器、12は電流検出器6で検出されたランプ電流を整流する電流検出回路、13は内蔵するコンパレータにおいて、電流検出回路12から入力した整流ランプ電流と閾値である比較レベル信号とを比較して、電流信号を整形パルス信号に変換するTTLレベル波形整形回路、14は論理回路、15はフルブリッジ回路5の各スイッチング素子を制御するためのPWMパルス信号を出力するPWM制御回路、16はドライブ回路、21はエキシマ放電ランプ8の放射光の強度を検出する光検出器、22は光検出器21で検出された光電流を整流する光検出回路である。
図2において、(1)は電流検出器12において検出されたランプ電流波形、(2)はTTLレベル波形整形回路13における、電流検出回路12から入力されたランプ電流を整流した整流ランプ電流波形と比較レベル信号との対比、(3)はTTLレベル波形整形回路13から論理回路14に出力される、比較レベル信号以上の大きさを有するランプ電流期間に相応する期間出力される整形パルス信号波形、(4),(5)はPWM制御回路15から論理回路14に入力されるPWMパルス信号、(6),(7)は、論理回路14において整形パルス信号とPWMパルス信号との論理積を取り、ドライブ回路16からフルブリッジ回路5の各スイッチング素子に出力されるゲートドライブ信号である。
ここで、PWM制御回路15から出力されるPWMパルス信号は、例えば、デューティ比が40%で周波数が100kHzであり、この周波数を可変することにより、エキシマ放電ランプ8を調光することができる。
本実施形態の発明によれば、図2の(6)、(7)に示すように、ゲートドライブ信号は、図2の(1)に示すエキシマ放電ランプ8が発光に寄与する主放電が行われるランプ電流期間のみ、フルブリッジ回路5のスイッチング素子が駆動され、このランプ電流期間以外は閉じられる。その結果、エキシマ放電ランプ8に印加される高周波電圧の1/2サイクル当たりのON時間がエキシマ放電ランプ8の発光に寄与する電荷がチャージされる時間とほぼ同じとなり、チャージが終了すると同時にフルブリッジ回路5のスイッチング素子のゲートは閉じられることになる。
このように、本実施形態の発明によれば、エキシマ放電ランプ8に流れる電流の転流を検出し、チャージ時間をフィードバックすることにより、確実にチャージ時間と矩形波状印加電圧の1/2サイクル当たりのON時間とを一致させることができるので、フルブリッジ回路5のスイッチング素子がターンオフしているときには、図8に示すように、チャージの終了後は、ランプ電流は振動電流とはならず、またランプ電圧も一定値に保たれる。即ち、図9に示すようなチャージが終了した後の振動したランプ電流は流れず、オフ期間が制御された状態となる。これによって、オフ期間はエキシマ放電ランプにおける電圧降下を生ぜず、調光するために周波数が変化して、オフ期間が変化しても、エキシマ放電ランプ8に印加される電圧は変わらないので、安定した調光が可能となる。
また、スイッチング素子をオンする期間を発光に寄与する電荷がチャージされる時間とほぼ同じにしたので、周波数を変化してもオン期間は変わらないので、B=Vt/NSで表される磁束密度Bの変化がないため、励磁電流が流れず、トランスの発熱を抑制することができる。
さらに、本実施形態の発明によれば、矩形波発生回路9の矩形波信号に基づいて、チョッパ電圧用PWM制御回路10から出力される信号によりチョッパ回路4は制御されるため、チョッパ回路4からは、図3(a)に示すような矩形波電圧を出力する。そのため、フルブリッジ回路5では、この矩形波電圧が入力された期間フルブリッジ回路5のスイッチング素子が駆動され、フルブリッジ回路5からは、図3(b)に示すような矩形波電圧によって変調された高周波電圧を出力させることができる。その結果、先に述べたように、フルブリッジ回路5のスイッチング素子に送信されるゲートドライブ信号の周波数を変化することによって調光を行うことができると同時に、チョッパ回路4から出力される矩形波電圧の大きさや導通期間を可変することによっても調光を行うことができる。その結果、2重に調光を行うことができ、エキシマ放電ランプを広範囲に、且つ安定した調光が可能となる。
さらに、本実施形態の発明によれば、フルブリッジ回路5のスイッチング素子に送信されるゲートドライブ信号の周波数を、エキシマ放電ランプ8から放射される放射光の強度に応じて可変し、調光を行うことが可能となる。なお、他の実施形態の発明においても、同様に、エキシマ放電ランプ8から放射される放射光の強度に応じて可変し、調光を行うことが可能である。
本発明の第2の実施形態を図4および図5を用いて説明する。
図4は、本実施形態の発明に係るエキシマ放電ランプ調光装置の構成を示す図であり、図5(a)はチョッパ回路4の出力電圧波形、図5(b)はフルブリッジ回路5の出力電圧波形を示す図である。
図4において、17は正弦波信号を発生する正弦波発生回路、18は正弦波発生回路17から入力された正弦波信号を正負に所定の閾値を有する信号でカットされた信号を出力する電圧制限回路である。なお、その他の構成は図1に示した同符号の構成に略対応するので説明を省略する。
本実施形態の発明によれば、正弦波発生回路17から出力された正弦波信号は電圧制限回路18によって所定の閾値によってカットされるため、チョッパ電圧用PWM制御回路10からは正弦波信号がカットされた信号がチョッパ回路4に出力される。その結果、チョッパ回路4からは、図5(a)に示すような正弦波電圧がカットされた電圧が出力される。このカットされた電圧がフルブリッジ回路5に入力されると、フルブリッジ回路5からは、このカットされた電圧が入力された期間、フルブリッジ回路5のスイッチング素子が駆動されるため、フルブリッジ回路5からは、図5(b)に示すようなカットされた電圧によって変調された高周波電圧を出力させることができる。その結果、第1の実施形態のエキシマ放電ランプ調光装置において述べたと同様に、フルブリッジ回路5のスイッチング素子に送信されるドライブ回路16から出力されたゲートドライブ信号の周波数を変化することによって調光を行うことができると同時に、チョッパ回路4から出力されるカットされた電圧の周波数を可変することによっても調光を行うことができる。そのため、2重に調光を行うことが可能となり、エキシマ放電ランプを広範囲に且つ安定した調光が可能となる。
本発明の第3の実施形態を図6および図7を用いて説明する。
図6は、本実施形態の発明に係るエキシマ放電ランプ調光装置の構成を示す図であり、図7(a)はチョッパ回路4の出力電圧波形、図7(b)はフルブリッジ回路5の出力電圧波形を示す図である。
図6において、19は正弦波発生回路17から入力した正弦波信号を所定の閾値(第2の閾値)でオフセットする加算回路、20は加算回路19から入力されたオフセットされた信号を所定の閾値(第1の閾値)を有する信号でカットされた信号を出力する電圧制限回路である。なお、その他の構成は図1および図4に示した同符号の構成に略対応するので説明を省略する。
本実施形態の発明によれば、正弦波発生回路17から出力された正弦波信号は、加算回路19において所定の閾値(第2の閾値)でオフセットされる。即ち、正弦波信号に直流信号が重畳される。次に、加算回路19から出力されたオフセットされた信号は、電圧制限回路20において、所定の閾値(第1の閾値)によってカットされる。そのため、チョッパ電圧用PWM制御回路10からは、オフセットされ、且つカットされた信号がチョッパ回路4から出力される。その結果、チョッパ回路4では、図7(a)に示すような正弦波電圧がオフセットされ、且つカットされた電圧が出力する。このオフセットされ且つカットされた電圧はフルブリッジ回路5に入力され、フルブリッジ回路5では、このオフセットされ且つカットされた電圧が入力された期間、フルブリッジ回路5のスイッチング素子が駆動されるため、フルブリッジ回路5からは、図7(b)に示すようなオフセットされ且つカットされた電圧によって変調された高周波電圧を出力させることができる。その結果、第1の実施形態のエキシマ放電ランプ調光装置において述べたと同様に、フルブリッジ回路5のスイッチング素子に送信されるドライブ回路16から出力されたゲートドライブ信号の周波数を変化することによって調光を行うことができると同時に、チョッパ回路4から出力されるオフセットされ且つカットされた電圧の周波数を可変することによっても調光を行うことができる。このように2重に調光を行うことができるため、エキシマ放電ランプを広範囲に且つ安定した調光が可能となる。
1 直流電源部
2 商用電源
3 整流器
4 チョッパ回路
5 フルブリッジ回路
6 電流検出器
7 トランス
8 エキシマ放電ランプ
9 矩形波発生回路
10 チョッパ電圧用PWM制御回路
11 電圧検出器
12 電流検出回路
13 TTLレベル波形整形回路
14 論理回路
15 PWM制御回路
16 ドライブ回路
17 正弦波発生回路
18 電圧制限回路
19 加算回路
20 電圧制限回路
21 光検出器
22 光検出回路

Claims (6)

  1. エキシマ放電ランプにkHz帯域以上の高周波電圧を印加し、
    フルブリッジ回路のスイッチング素子に送信されるドライブ回路から出力されたゲートドライブ信号の周波数の1/2サイクル当たりのON時間を、前記エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間とほぼ同じにすると共に、前記エキシマ放電ランプから放射される放射光の強度を検出し、前記放射光の強度に応じて前記高周波電圧の周波数を変化させることによって調光を行うことを特徴とするエキシマ放電ランプ調光装置。
  2. 前記エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間を、ランプ電流の主放電期間に基づいて設定することを特徴とする請求項1に記載のエキシマ放電ランプ調光装置。
  3. 前記エキシマ放電ランプの発光に寄与する電荷がチャージされる時間を、ランプ電流が所定の閾値以上流れる期間によって設定することを特徴とする請求項1に記載のエキシマ放電ランプ調光装置。
  4. 前記エキシマ放電ランプに印加される前記高周波電圧は、該高周波電圧の周波数より低い周波数を有する矩形波電圧により変調されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つの請求項に記載のエキシマ放電ランプ調光装置。
  5. 前記エキシマ放電ランプに印加される前記高周波電圧は、該高周波電圧の周波数より低い周波数を有する正弦波電圧を所定の閾値以下にカットした電圧により変調されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つの請求項に記載のエキシマ放電ランプ調光装置。
  6. 前記エキシマ放電ランプに印加される前記高周波電圧は、該高周波電圧の周波数より低い周波数を有する正弦波電圧を所定の閾値でオフセットし、且つ所定の閾値以下にカットした電圧により変調されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つの請求項に記載のエキシマ放電ランプ調光装置。

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