JP2010123506A - 放電灯点灯装置、及びこれを用いたバックライトユニット及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱陰極ランプをバースト調光点灯する放電灯点灯装置において、バースト調光信号のオン期間及びオフ期間のいずれにおいてもフィラメントf1,f2に流れる予熱電流を適切に制御し、バースト調光時にも熱陰極ランプLaの寿命を確保する。
【解決手段】バースト調光信号Sbのオン期間及びオフ期間いずれの期間でもフィラメントf1,f2に予熱電流を供給し、オン期間の予熱電流よりもオフ期間の予熱電流の実効値が大きくなるように予熱用インバータ回路6を制御する予熱制御部5を設け、フィラメントf1,f2のリード線電流を直接的または間接的に検出する検出回路2の検出信号とバースト調光信号レベルに対応した基準信号とを比較し、誤差信号を出力する誤差増幅器3から出力される誤差信号に応じて、予熱制御部5から予熱用インバータ回路6に出力される駆動信号の周波数を調整し、検出信号と基準信号が同等になるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱陰極ランプを点灯する放電灯点灯装置、及びこれを用いたバックライトユニット及び液晶表示装置に関するものである。
近年、液晶表示装置の大型化のニーズに伴い50インチを超えるサイズも市場に投入されている。一般的に液晶表示装置のバックライトとして冷陰極ランプが用いられているが、冷陰極ランプは管径が細い故にランプ強度が弱いという課題、1本あたりに投入できる電力が小さいために本数が多くなるという課題、さらにはランプ電圧が非常に高いという課題が挙げられる。そこで、近年大型液晶表示装置用のバックライトとして、熱陰極ランプが注目されている。熱陰極ランプは、1本当りに投入できる電力が大きいため、ランプ本数の削減が可能であるというメリットや、アーク放電ゆえにランプ電圧が冷陰極ランプの1/10以下であるというメリットがある。
次に液晶表示装置に用いられるバックライトの調光方式について述べる。一般照明用の熱陰極ランプにおいては、ランプ電流の振幅を変化させて調光を行う振幅調光方式が一般的であるが、液晶表示装置用のバックライトの調光方式としては、ランプ電流のオン期間(ランプ電流が流れている期間)とオフ期間(ランプ電流が略ゼロの期間)の比率を変化させて調光を行うバースト調光方式が一般的である。
バースト調光における予熱制御についての従来例としては、例えば特許文献1(特開平8−106987)がある。特許文献1の説明図を図15、図16に示す。この放電灯点灯装置は、熱陰極放電灯FLのフィラメント間のスイッチSW2を開放/短絡することにより点灯期間と消灯期間を切り替え、バースト点灯を行う。コンバータ制御回路45の制御下でDC−DCコンバータ44により直流電源41の出力を電圧変換し、高周波インバータ47により高周波電力に変換して熱陰極放電灯FLに供給している。熱陰極放電灯FLのフィラメント間には調光回路49のスイッチSW2が並列接続されており、このスイッチSW2の短絡/開放は調光制御回路46により制御され、スイッチSW2の短絡時には高周波インバータ47の出力により熱陰極放電灯FLのフィラメントに予熱電流が流れ、スイッチSW2の開放時には高周波インバータ47の出力により熱陰極放電灯FLのフィラメント間にランプ電流が流れる。そのため、スイッチSW2の短絡時には熱陰極放電灯FLは消灯し、スイッチSW2の開放時には熱陰極放電灯FLは点灯するから、消灯期間と点灯期間の時間比率を調整することにより光出力を制御することができる。
熱陰極放電灯FLの出力は光センサSによりモニターされており、操作部42で設定された調光状態となるように、CPU43によりフィードバック制御される。また、調光状態検出回路48により検出された調光状態に応じて消灯期間のDC−DCコンバータ44の出力電圧をコンバータ制御回路45により可変としており、これにより消灯期間中のフィラメント電圧は調光状態に応じて可変とされている。
次に図15の放電灯点灯装置におけるランプ電流とフィラメント電流の波形について図16を用いて説明すると、消灯期間に流れるフィラメントの予熱電流と、点灯期間に流れるランプ電流の波形は、それぞれ調光状態に応じて図16(a)〜(c)のように変化する。フィラメントの予熱電流が流れる消灯期間Ta,Tb,Tcとランプ電流が流れる点灯期間ta,tb,tcの時間比率に応じて、フィラメント温度が適正となるように、フィラメント電流の振幅は調光状態に応じて可変制御されている。
特開平8−106987号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、消灯期間と点灯期間の時間比率を調整することにより光出力を制御することができるが、図16の波形図から明らかなように、高周波電流の切断時やスイッチSW2がオンした瞬間の突入電流、スイッチSW2がオフした瞬間にランプにかかる始動電圧など、スイッチSW2へのストレスが大きい。また、スイッチSW2の開放/短絡によって、ランプ電流供給期間と予熱電流供給期間を制御するので、ランプ電流供給期間においてはフィラメントへ予熱電流を供給することができない。
液晶表示用バックライト装置の場合、バースト調光の周波数は数百Hz程度の繰り返し波形のため、電極温度はバーストオン期間とオフ期間のフィラメントに流す予熱電流の平均値で効いてくる。そのため、予熱電流に休止期間がある場合、電極温度を確保するためにオフ期間での予熱電流を常時流す場合よりも大きなピーク値で供給する必要があり、回路のストレスになる。また、予熱電流をバーストオフ期間に集中して投入する必要があるので、フィラメント間の電圧が上昇しフィラメントのエンドグロー現象を起こし短寿命になってしまう。前記の通り、特許文献1は回路ストレス、ランプ寿命の観点からバースト調光時の望ましい予熱制御ではない。
本発明が解決しようとする第1の課題は、バースト調光信号のオン期間及びオフ期間のいずれにおいてもフィラメントに予熱電流を供給しつつ、液晶表示装置に適した熱陰極ランプバックライトの点灯装置を提供することにある。また、本発明が解決しようとする第2の課題は、バースト調光時に特有の狭い予熱設計範囲内において特に深調光時に予熱電流を適切に制御し、バースト調光時においても熱陰極ランプの寿命を確保することができる点灯装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に係る放電灯点灯装置は、図1、図2に示すように、直流電圧Vdcを高周波電圧に変換する点灯用インバータ回路8と、前記点灯用インバータ回路8から出力される高周波電圧を入力電圧とし、熱陰極ランプLaにランプ電流を供給する共振回路9と、バースト調光のオン期間とオフ期間の比を決定するバースト調光信号Sbを受けて、バースト調光信号Sbのオン期間でのみ前記点灯用インバータ回路8をスイッチング動作させて熱陰極ランプLaをバースト調光するように制御する点灯制御部7と、直流電圧Vdcを高周波電圧に変換する予熱用インバータ回路6と、前記予熱用インバータ回路6から出力される高周波電圧を入力電圧とし、熱陰極ランプLaのフィラメントf1,f2に予熱電流を供給する予熱回路1と、前記バースト調光信号Sbを受けて、バースト調光信号Sbのオン期間及びオフ期間いずれの期間でもフィラメントf1,f2に予熱電流を供給し、オン期間の予熱電流よりもオフ期間の予熱電流の実効値が大きくなるように前記予熱用インバータ回路6を制御する予熱制御部5と、フィラメントf1,f2のリード線電流を直接的または間接的に検出する検出回路2と、前記検出回路2の検出信号とバースト調光信号レベルに対応した基準信号とを比較し、誤差信号を出力する誤差増幅器3とを備えた放電灯点灯装置において、前記誤差増幅器3から出力される誤差信号に応じて、前記予熱制御部5から前記予熱用インバータ回路6に出力される駆動信号の周波数を調整し、前記検出信号と前記基準信号が同等になるように制御することを特徴とするものである。
また、請求項2に係る放電灯点灯装置は、図3に示すように、請求項1の発明において、前記予熱用インバータ回路6に入力される直流電圧は、前記点灯用インバータ回路8に入力される直流電圧VdcをDC−DC変換器10を介して降圧した直流電圧であることを特徴とする。
また、請求項3に係る放電灯点灯装置は、図3〜図5に示すように、請求項1、請求項2の発明において、前記誤差増幅器3から出力される誤差信号に応じて前記予熱制御部5から前記予熱用インバータ回路6に出力される駆動信号の周波数を調整するにあたり、前記周波数の調整をバースト調光信号Sbのオン期間の周波数及びオフ期間の周波数の両方で行うことを特徴とする。
また、請求項4に係る放電灯点灯装置は、図6、図7に示すように、請求項1、請求項2の発明において、前記誤差増幅器3から出力される誤差信号に応じて前記予熱制御部5から前記予熱用インバータ回路6に出力される駆動信号の周波数を調整するにあたり、前記周波数の調整をバースト調光信号のオン期間の周波数では行わず、オフ期間の周波数でのみ行うことを特徴とする。
また、請求項5に係る放電灯点灯装置は、請求項1、請求項2の発明において、前記誤差増幅器3から出力される誤差信号に応じて前記予熱制御部5から前記予熱用インバータ回路6に出力される駆動信号の周波数を調整するにあたり、前記周波数の調整をバースト調光信号のオフ期間の周波数では行わず、オン期間の周波数でのみ行うことを特徴とする(実施形態4)。
また、請求項6に係る放電灯点灯装置は、図3、図6に示すように、請求項1〜5の発明において、前記検出回路2は、バースト調光信号Sbのオン期間とオフ期間のフィラメントのリード線電流の平均値を検出することを特徴とする。
また、請求項7に係る放電灯点灯装置は、図8に示すように、請求項1〜4の発明において、前記検出回路2は、バースト調光のオフ期間のフィラメントのリード線電流を検出することを特徴とする。
また、請求項8に係る放電灯点灯装置は、請求項1〜3または5において、前記検出回路2は、バースト調光のオン期間のフィラメントのリード線電流を検出することを特徴とする。
また、請求項9に係る放電灯点灯装置は、図9に示すように、請求項1〜8の発明において、前記検出回路2a〜2dは複数存在し、各検出回路2a〜2dの検出信号の合成信号を前記誤差増幅器3に入力することを特徴とする。
また、請求項10に係る発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の放電灯点灯装置を備えたことを特徴とするバックライトユニットである(図14)。
また、請求項11に係る発明は、請求項10に記載のバックライトユニットを備えたことを特徴とする液晶表示装置である。
請求項1に係る放電灯点灯装置は、特許文献1のようにバースト調光のオフ期間でのみ予熱電流を供給するのではなく、バースト調光のオン期間及びオフ期間の両方で連続的にフィラメントに予熱電流を供給しているので、特許文献1の課題である回路ストレスや、エンドグロー現象によるフィラメントの短寿命化を回避できる。また、バースト調光のオフ期間において、予熱電流を供給しつつ、点灯用インバータ回路を停止して残留電流を排除することができるので、液晶表示装置の動画性能及びコントラスト比を向上させることができる。特に予熱設計範囲の狭いバースト深調光時において、予熱回路定数のばらつきや、熱陰極ランプ個々のフィラメント抵抗ばらつきがある場合でもトータルのリード線電流を予熱用インバータ回路の周波数を調整することで所望の電流値に一定制御できるので、熱陰極ランプを長寿命化できる。
請求項2に係る放電灯点灯装置は、点灯用インバータ回路へ入力される直流電圧をDC−DC変換器にて降圧して予熱用インバータ回路へ入力するので、予熱用インバータ回路のスイッチング素子に低耐圧、小型の安価なものを使用することができる。
請求項3に係る放電灯点灯装置は、バースト調光信号の1周期のリード線電流の調整を、バースト調光信号のオン期間及びオフ期間両方の予熱用インバータ回路の周波数で行うので、周波数の調整幅が少なくて済む。
請求項4に係る放電灯点灯装置は、バースト調光信号のオフ期間がオン期間よりも十分長くバースト調光1周期のリード線電流の平均値がオフ期間のリード線電流にて支配的になる深調光状態において、誤差信号を応じた予熱用インバータ回路の周波数調整をバースト調光信号のオフ期間の周波数でのみ行うだけで、近似的にバースト1周期のリード線電流の調整を行うことが可能である。
請求項5に係る放電灯点灯装置は、バースト調光信号のオン期間がオフ期間よりも十分長くバースト調光1周期のリード線電流の平均値がオン期間のリード線電流にて支配的になる全灯に近い状態において、誤差信号を応じた予熱用インバータ回路の周波数調整をバースト調光信号のオン期間の周波数でのみ行うだけで、近似的にバースト1周期のリード線電流の調整を行うことが可能である。
請求項6に係る放電灯点灯装置は、バースト調光時のフィラメント寿命を左右するバースト調光信号1周期のリード線電流の平均値を検出することができる。
請求項7に係る放電灯点灯装置は、バースト調光信号のオフ期間のフィラメントのリード線電流を検出することで、バースト調光のオフ期間がオン期間よりも十分長くバースト調光1周期のリード線電流の平均値がオフ期間のリード線電流にて支配的になる深調光時において、近似的にバースト調光1周期のリード線電流の平均値を検出することが可能である。
請求項8に係る放電灯点灯装置は、バースト調光信号のオン期間のフィラメントのリード線電流を検出することで、バースト調光のオン期間がオフ期間よりも十分長くバースト調光1周期のリード線電流の平均値がオン期間のリード線電流にて支配的になる全灯に近い状態において、近似的にバースト調光1周期のリード線電流の平均値を検出することが可能である。
請求項9に係る放電灯点灯装置は、複数の検出回路の出力値の合成値を誤差増幅器に入力するので、複数のフィラメントのトータルのリード線電流の検出を行う場合であっても、誤差増幅器は一つで済むので、低コストの回路構成を実現できる。
請求項10に係るバックライトユニット、請求項11に係る液晶表示装置は、バースト調光制御をする場合においても長寿命であり、さらに動画表示性能及びコントラスト比を向上することが可能なものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(前提となる構成)
本発明の前提となる構成として、熱陰極ランプLaをバースト調光にて点灯する点灯装置の構成を図10に示す。図10の点灯装置は、直流電源Vdcを高周波電圧に変換するインバータ回路8と、バースト調光のオン期間とオフ期間の比を決定するバースト調光信号Sbを受けてバースト調光のオン期間では点灯可能な周波数で、オフ期間ではオン期間の周波数よりも高く点灯が維持できない周波数で前記インバータ回路8を制御する制御部7と、インバータ回路8に接続され熱陰極ランプLaにランプ電流を供給する共振回路9と、インバータ回路8に接続され熱陰極ランプLaのフィラメントf1,f2に予熱電流を供給する予熱回路1により構成されている。また、図10の点灯装置は、インバータ回路8が共振回路9と予熱回路1の電源を兼用するような回路構成である。
次に、図10の点灯装置の制御動作について図11を用いて説明する。PWM信号であるバースト調光信号Sbを受けて動作する制御部7は、バースト調光信号Sbがオンになると周波数f(S)の駆動信号をインバータ回路8に出力して熱陰極ランプLaを始動させ、始動後、バースト調光信号Sbがオンの期間では周波数f(ON)の駆動信号を出力し、熱陰極ランプLaを任意のランプ電流で点灯するようにインバータ回路8を制御する(ここでは、PWM信号のHigh信号期間をバースト調光信号SbのON期間、Low信号期間をバースト調光信号のOFF期間とした)。さらに、バースト調光信号Sbがオフになると、制御部7は駆動信号の周波数をf(ON)からランプ電圧を印加しながらも熱陰極ランプLaを点灯維持できない周波数f(OFF)へ上昇させて、バースト調光信号Sbがオフの期間では熱陰極ランプLaが消灯するようにインバータ回路8を制御する。
また、熱陰極ランプLaのフィラメントf1,f2への予熱電流は、バースト調光信号Sbのオン期間においても、オフ期間においても、それぞれ予熱回路1の周波数特性に従って供給され、バースト調光信号Sbのオフ期間では、熱陰極ランプLaが消灯しフィラメント温度が低下するので、オン期間のフィラメント電流よりも大きな予熱電流を流しフィラメント温度が一定となるように制御される。
ここで、バースト調光信号Sbのオン・オフの切替え直後のインバータ回路8の周波数動作に注目すると、周波数の切替えを所定の時間をかけてスイープさせながら行っていることがわかる。これは、極端な周波数変化による回路ストレスや、巻線部品からの騒音を低減するためである。
しかしながら、このように制御部7からの駆動信号に周波数スイープを持たせると、図11のランプ電流波形に示すように、バースト調光信号Sbがオンからオフへ切り替った直後に、バースト調光信号Sbがオフ期間にもかかわらずランプ電流に残留電流が発生してしまう。この残留電流は、共振回路9の周波数特性及び熱陰極ランプLaのインピーダンスによって決定されるものでる。
また、液晶パネルとバースト調光信号を同期させて、液晶パネルのオン期間に熱陰極ランプLaが点灯するように、また、液晶パネルのオフ期間に熱陰極ランプLaが消灯するように制御して、液晶表示装置の動画表示性能やコントラスト比を向上させようとした場合に、残留電流は液晶パネル及びバースト調光信号Sbがオフ期間にもかかわらず熱陰極ランプLaを発光させるので、その光束の一部がオフ期間である液晶パネルを透過し、動画表示性能やコントラスト比の向上を妨げる原因になってしまう。
したがって、液晶表示装置用バックライトの点灯装置としては、残留電流が発生しない点灯制御が望ましい。例えば、残留電流を発生させないために、バースト調光信号Sbのオフ期間で制御部7からインバータ回路8への駆動信号を停止すると、図10に示す点灯装置のようにインバータ回路8が共振回路9と予熱回路1の電源を兼用するような回路構成においては、バースト調光信号Sbのオフ期間において予熱回路1への電源が機能しないため、バースト調光信号Sbのオフ期間でフィラメントf1,f2への予熱電流を供給できなくなり、フィラメントf1,f2の短寿命を引き起こす。つまり、図10に示すような共振回路9と予熱回路1の電源が兼用である点灯装置においては、残留電流を排除しつつ、バースト調光信号Sbのオフ期間でフィラメントf1,f2へ予熱電流を供給することは困難である。
そこで、バースト調光信号Sbのオン期間及びオフ期間のいずれにおいてもフィラメントf1,f2に予熱電流を供給しつつ、残留電流を排除するためには、後述の図1の構成が必要となる。
次に、バースト調光制御におけるフィラメントの最適予熱設計について述べる。振幅調光方式におけるフィラメントの最適予熱設計条件に関しては、一般照明用の実績等から最適設計条件がある程度明確になっているが、熱陰極ランプのバースト調光方式においては実績も少なく最適予熱設計条件が明確になっているとは言えない。それゆえ、熱陰極ランプを液晶表示装置のバックライトとして採用するには、バースト調光方式における予熱条件を最適化し、フィラメントの長寿命化を実現することが求められている。
バースト調光時の予熱制御についての従来例は特許文献1の通りであるが、バースト調光の最適予熱設計範囲について検討を進めた結果、明確になった技術的知見について説明する。振幅調光を行う一般照明用の熱陰極ランプの予熱設計条件は、一般的にランプ電流に応じてフィラメントへ投入するエネルギーが規定されている。フィラメントへ投入するエネルギーとは、図12に示すようにフィラメント両端のリード線電流IL1、IL2の二乗和(IL12 +IL22 )である。図12において、リード線電流IL1及びIL2はランプ電流Ilaと予熱電流Ifの合成電流である。つまり、点灯回路IVから出力されるランプ電流Ilaは、直接フィラメントf1,f2に向かう成分と、予熱回路PHを介してフィラメントf1,f2へ向かう成分にて構成されており、この構成はランプ電流Ilaと予熱電流Ifの位相差によって決定される。このようにリード線電流IL1、IL2の二乗和(IL12 +IL22 )で予熱設計条件が規定される理由としては、ランプ電流Ilaと予熱回路PHから出力される予熱電流Ifの位相差を考慮する必要がなく、フィラメントf1,f2への投入エネルギーにて予熱設計条件が規定できるためである。
次に、ランプ電流(実効値)とリード線電流の二乗和(IL12 +IL22 )の関係を図13に示す。図13の実線が振幅調光における予熱設計の範囲を示すものである。ここで、我々はバースト調光時の予熱設計範囲を明確にするために、前記振幅調光時の予熱設計範囲を基にランプライフ試験を行った。その結果、図13の破線で示すように、バースト調光時においては振幅調光時よりも予熱設計範囲が著しく狭くなることを確認した。特に、バースト調光Duty20%においては、バースト調光時のリード線電流の二乗和の設計範囲は、振幅調光時の約半分程度であった。
次に、バースト調光時の予熱設計範囲が振幅調光時よりも狭くなる理由について考察する。バースト調光時のリード線電流の二乗和は、バースト調光のオン期間とオフ期間の比に応じてオン期間のリード線電流の二乗和とオフ期間のリード線電流の二乗和の平均値で算出される。しかし、バースト調光時のランプ電流実効値は、バースト調光のオン期間とオフ期間の比に応じてオン期間のランプ電流実効値とオフ期間のランプ電流実効値(ゼロ)の平均値で算出されるものではなく、おおよそオン期間のランプ電流実効値に√{Duty[%]/100}を乗じて算出される。つまり、図13に示すように、バースト調光時の予熱設計範囲は、振幅調光時のように直線状の範囲で規定されるものではなく、破線のような曲線状の範囲で規定されるものになると考察する。
前記のランプライフ結果からも明らかなように、バースト調光においては、振幅調光よりも予熱設計範囲が著しく狭く、リード線電流の二乗和のばらつきを低減しなければ、液晶表示用のバックライトとしての寿命を十分に確保することができない。これは、バースト調光特有の大きな課題である。リード線電流の二乗和のばらつきの発生要因は、予熱回路部品の部品ばらつきと、個々の熱陰極ランプのフィラメント抵抗ばらつきである。部品ばらつきについては、低ばらつき品の採用などで対応可能であるが、フィラメントの抵抗ばらつきについては対応に限界がある。また、図13からも明らかなように、バースト調光Dutyを絞って深調光を行う場合には、予熱設計範囲の狭さが際立っている。液晶表示装置においては、コントラスト比を向上させるために、なるべくバックライトの深調光を実現したいので、深調光時の予熱設計を図13の予熱設計範囲で適切に行う必要がある。
本発明は、前記バースト調光時に特有の狭い予熱設計範囲内において特に深調光時に予熱電流を適切に制御し、バースト調光時においても熱陰極ランプの寿命を確保することができる点灯装置を提供しようとするものである。
以下、本発明に係る放電灯点灯装置を用いたバックライトユニット、液晶表示装置について、図14を用いて簡単に説明すると、バックライトユニットBLは、複数の熱陰極ランプLaと、これらの熱陰極ランプLaを格納する筐体20とを備える。ここで、熱陰極ランプLaは、ガラス管の両端にフィラメントを備えたものである。また、バックライトユニットBLは、液晶パネル(不図示)の裏側に配置して使用され、筐体20は、反射板21、側板22、取付け枠23、透光板24、放電灯点灯装置(不図示:一般的にバックライトユニットBLの裏側に配置される)を備える。一般的に、透光板24は、裏側から順に、拡散板25、拡散シート26、レンズシート27を積層してなる。上記構成にて、点灯装置により点灯された複数の熱陰極ランプLaからの光は、拡散板25を透過する際に拡散され、拡散シート26の全面から平均化された並行光として放出されることになる。
(実施形態1)
次に実施形態1に係る放電灯点灯装置の構成について、図1を用いて説明する。本実施形態の放電灯点灯装置は、例えば商用交流電源を全波整流し、昇圧チョッパ回路により平滑化して出力される直流電圧Vdcを、高周波電圧に変換する例えばハーフブリッジインバータ回路からなる点灯用インバータ回路8と、点灯用インバータ回路8と接続されて、熱陰極ランプLaにランプ電流を供給する例えばインダクタンスとコンデンサの直列回路から構成される共振回路9と、バースト調光信号Sbを受けて点灯用インバータ回路8を制御する点灯制御部7と、直流電圧Vdcを高周波電圧に変換する例えばハーフブリッジインバータ回路からなる予熱用インバータ回路6と、予熱用インバータ回路6と接続されて、熱陰極ランプLaのフィラメントf1,f2に予熱電流を供給する予熱回路1と、バースト調光信号Sbを受けて予熱用インバータ回路6を制御する予熱制御部5と、熱陰極ランプLaのリード線電流を検出する検出回路2と、検出回路2の検出信号とバースト調光信号レベルに対応した基準信号とを比較し、その誤差信号を予熱制御部5に出力する誤差増幅器3とから構成されている。
次に本実施形態の放電灯点灯装置の基本動作について、図2を用いて説明する。点灯用インバータ回路8を制御する点灯制御部7、及び予熱用インバータ回路6を制御する予熱制御部5は、バースト調光信号Sbのオン・オフを受けて動作する。図2に示すように、バースト調光信号Sbは周波数が数百HzのPWM信号であり、例えば、PWM信号のHigh信号期間がバースト調光信号Sbのオン期間、Low信号期間がバースト調光信号Sbのオフ期間と設定する。本実施形態の説明では、バースト調光信号Sbを前記のように設定したが、PWM信号のHigh信号期間がバースト調光信号のオフ期間、Low信号がバースト調光信号のオン期間に設定しても構わない。
点灯制御部7は、バースト調光信号Sbがオンになると始動周波数f(S)を出力し熱陰極ランプLaを始動させ、始動後、バースト調光信号Sbのオン期間においては点灯周波数f(O)を出力し、熱陰極ランプLaを任意のランプ電流にて点灯させ、さらにバースト調光信号Sbのオフ期間においては点灯用インバータ回路8への駆動信号を停止する。
以上のような点灯制御により、ランプ電圧、及びランプ電流は図2に示すような波形となり、熱陰極ランプLaをバースト調光動作させる。この時、バースト調光信号Sbのオフ期間において、点灯制御部7は駆動信号を出力しないので、バースト調光信号Sbのオン期間からオフ期間へ切替った直後に、ランプ電流波形に残留電流は発生しない。
次に、予熱制御部5は、バースト調光信号Sbのオン期間において周波数f(ON)で、オフ期間においては周波数f(OFF)で予熱用インバータ回路6を制御する。また、予熱回路1は、バースト調光信号Sbのオン期間においては周波数f(ON)、オフ期間においては周波数f(OFF)に応じた予熱電流を、熱陰極ランプLaのフィラメントf1,f2に供給する。この時、オン期間の予熱電流よりもオフ期間の予熱電流の実効値の方が必ず大きくなるように設定される。その理由は、バースト調光信号Sbのオフ期間では、ランプ電流が流れず電極温度が低下するので、その温度低下を補いフィラメント温度を一定に保つためにオフ期間においてはオン期間よりもフィラメントに大きなエネルギーを投入する必要があるためである。
図2にフィラメントf1,f2のリード線電流の波形を示したが、バースト調光信号Sbのオフ期間のリード線電流は予熱回路1から出力される予熱電流であるが、オン期間のリード線電流は予熱電流とランプ電流の合成電流である。
本実施形態の放電灯点灯装置は、図1に示すように、検出回路2にて熱陰極ランプLaのフィラメントf2のリード線電流を検出し、その検出信号とバースト調光信号SbのDutyレベルに対応した基準信号とを誤差増幅器3へ入力して、誤差増幅器3から出力される誤差信号に応じて予熱制御部5の駆動周波数を調整する。つまり、誤差増幅器3は、検出信号と基準信号が同等になるように誤差信号を出力して、予熱制御部5の駆動周波数を調整するので、常に基準信号に対応したフィラメントf2のリード線電流を得ることが可能である。
次に本実施形態の効果について述べると、バースト調光信号Sbのオフ期間において、予熱電流を供給しつつ、点灯用インバータ回路8を停止させて残留電流を排除することができるので、液晶表示装置の動画表示性能及びコントラスト比を向上させることができる。さらには、特に予熱設計範囲の狭いバースト深調光時において、予熱回路定数のばらつきや、熱陰極ランプ個々のフィラメント抵抗のばらつきがある場合でも、リード線電流を予熱用インバータ回路6の周波数を調整することで所望の電流値に一定制御できるので、熱陰極ランプLaを長寿命化できる。また、バースト調光のオン期間及びオフ期間の両方で連続的にフィラメントf1,f2に予熱電流を供給しているので、回路ストレスや、エンドグロー現象によるフィラメントの短寿命化を回避できる。
(実施形態2)
実施形態2に係る放電灯点灯装置の構成について、図3を用いて説明する。本実施形態の放電灯点灯装置は、例えば商用交流電源を全波整流し、昇圧チョッパ回路により平滑化して出力される直流電圧Vdcを、高周波電圧に変換する例えばハーフブリッジインバータ回路からなる点灯用インバータ回路8と、点灯用インバータ回路8と接続されて、熱陰極ランプLaにランプ電流を供給する例えばインダクタンスとコンデンサの直列回路から構成される共振回路9と、バースト調光信号Sbを受けて点灯用インバータ回路8を制御する点灯制御部7と、直流電圧Vdcを降圧するDC−DC変換器10と、DC−DC変換器10と接続されて、その出力電圧を高周波電圧に変換する例えばハーフブリッジインバータ回路からなる予熱用インバータ回路6と、予熱用インバータ回路6と接続されて、熱陰極ランプLaのフィラメントf1,f2に予熱電流を供給する予熱回路1と、バースト調光信号Sbを受けて、バースト調光信号Sbのオン期間とオフ期間の予熱用インバータ回路6の駆動周波数を制御する予熱制御部5と、熱陰極ランプLaのリード線電流を検出する検出回路2と、検出回路2の検出信号とバースト調光信号レベルに対応した基準信号とを比較し、その誤差信号を予熱制御部5に出力する誤差増幅器3とから構成されている。
次に本実施形態の放電灯点灯装置の各部位の動作について説明するが、点灯制御部7及び予熱制御部5の動作については実施形態1で説明しているので、説明を省略する。本実施形態の放電灯点灯装置においては、直流電圧VdcをDC−DC変換器10を介して降圧した直流電圧を予熱用インバータ回路6の入力電圧とするので、予熱用インバータ回路6のスイッチング素子に低耐圧・小型で安価なものを使用することができる。
次に、予熱回路1は、予熱用インバータ回路6の出力に、直流カット用コンデンサC11と予熱トランスT11の1次巻線N1が直列に接続されており、予熱トランスT11は2次巻線N21、N22を備え、それぞれ予熱用コンデンサC12,C13を介して熱陰極蛍光ランプLaのフィラメントf1、f2に接続されている。予熱トランスT11の1次巻線N1に印加された高周波電圧は、1次巻線N1と2次巻線N21,N22の巻数比に応じた高周波電圧に変換されて2次巻線N21,N22に出力される。つまり、予熱トランスT11の2次巻線N21,N22に発生する高周波電圧を電源とし、予熱用コンデンサC12及びC13を介して、熱陰極ランプLaのフィラメントf1,f2に予熱電流を供給する。
ここで、本実施形態の予熱回路1の予熱電流周波数特性を図4に示す。本実施形態において、予熱用インバータ回路6の駆動周波数範囲は約50〜200[kHz]を想定しており、その周波数範囲における予熱回路1の予熱電流周波数特性は、図4に示すように周波数増加と共に予熱電流も増加するように設定される。
次に、検出回路2は、フィラメントf2のリード線電流の平均値を検出するものであり、1次巻線が熱陰極ランプLaのフィラメントf2の一端と、予熱コンデンサC13間に直列に接続されるフィラメントのリード線電流検出用トランスT21と、前記検出用トランスT21の2次巻線に接続される平滑回路によって構成されている。前記平滑回路は、検出用トランスT21の2次巻線の一方とグランド間に直列に接続される抵抗R21、R22と、前記抵抗R21とR22間にカソードが接続されグランドにアノードが接続されるダイオードD21と、前記抵抗R21とR22間にアノードが接続されたダイオードD22と、前記ダイオードD22のカソードとグランド間に並列接続されるコンデンサC21と抵抗R23から構成されている。
検出用トランスT21の2次側巻線には高周波電圧が出力されるが、出力電圧がプラスの場合には、検出用トランスT21の2次巻線から抵抗R21、ダイオードD22を介してコンデンサC21に充電電流が流れ、コンデンサC21を充電する。また、検出用トランスT21の2次巻線の出力電圧がマイナスの場合には、ダイオードD22がオフするので、コンデンサC21から抵抗R23へ放電電流が流れコンデンサC21の電荷は放電される。つまり、本検出回路2の出力は、コンデンサC21の充放電電圧であり、検出用トランスT21の2次巻線に出力される高周波電圧の半波成分を直流電圧に変換したものとなる。
ここで、コンデンサC21の充電時と放電時の時定数について述べておくと、充電時の時定数は抵抗R21、R22、R23とコンデンサC21の定数で決まり、おおよそC21×{R21//R22//R23}となり、放電時の時定数は抵抗R23とコンデンサC21の定数で決まり、おおよそC21×R23となる。バースト調光時のフィラメントのリード線電流はオン期間とオフ期間で変化するので、本検出回路のようにバースト調光時のリード線電流の平均値を検出する場合には、前記時定数をバースト調光信号の周期よりも十分大きく設定する必要がある。
次に、基準電圧変換回路4は、PWM信号であるバースト調光信号をDuty比に応じた直流電圧に平滑する回路である。バースト調光信号Sbのオフ時(PWM信号がLow)は、トランジスタQ41はオフ状態なので、制御電源電圧Vccから抵抗R41、R42を介してコンデンサC41に充電電流が流れ、コンデンサC41を充電する。また、バースト調光信号Sbのオン時(PWM信号がHigh)は、トランジスタQ41がオンするので、コンデンサC41から抵抗R43、また抵抗R42を介して抵抗R44へ放電電流が流れ、コンデンサC41の電荷が放電される。つまり、バースト調光信号SbのDuty(トランジスタQ41のオン期間とオフ期間の比)によって、コンデンサC41の充放電電圧、つまりは直流電圧が決まり、バースト調光信号Sbのオン期間が長いほど基準電圧が小さくなる構成である。
ここで、前記コンデンサC41の充放電の時定数について述べると、充電時の時定数は抵抗R41,R42,R43、コンデンサC41の定数で決まり、C41×[{R41+R42}//R43]で与えられ、放電時の時定数は抵抗R41,R42,R43,R44、コンデンサC41の定数で決まり、C41×[R41//R44//(R42+R43}]で与えられる。バースト調光信号Sbをリップルの少ない直流電圧に変換するには、バースト調光信号Sbの周期に対して時定数を十分大きく取る必要がある。
次に、誤差増幅器3は、オペアンプOP31と、オペアンプ31の入力抵抗R31と、帰還回路として接続される抵抗R32とコンデンサC31の並列回路と、出力に接続される抵抗R33から構成されている。誤差増幅器3は、検出回路2からの検出電圧と、基準電圧変換回路4からの基準電圧を比較し、その誤差信号に応じて、予熱制御部5のオン期間周波数設定部5b及びオフ期間周波数設定部5aで、それぞれオン期間の周波数及びオフ期間の周波数を調整して、検出電圧が基準電圧と同等となるように制御する。
続いて、本実施形態の動作について、図5を用いて説明する。図5−(A)は前記検出回路2のリード線電流検出用トランスT21の出力電圧波形を示すものであり、出力が小さい期間がバースト調光オン期間であり、出力が大きい期間がバースト調光オフ期間である。また、図5−(B)は検出回路2及び基準電圧変換回路4の出力電圧であり、前記検出回路出力電圧は、抵抗R21、R22で分圧された前記検出用トランスT21の出力電圧をダイオードD22を介して、抵抗R23、コンデンサC21によって平滑した直流電圧である。
また、図5−(C)は予熱用インバータ回路6の駆動周波数である。例えば、図5−(B)に示すように、期間t0〜t1における検出回路2の出力電圧が、基準電圧変換回路4の出力電圧よりも小さい場合を考えると、前記オペアンプOP31の出力電圧はフィードバック動作によって上昇し、予熱制御部5はオペアンプOP31の出力を受けて、図5−(C)の期間t1〜t2においてオン期間の周波数をf(ON)からf(ON)1に、オフ期間の周波数をf(OFF)からf(OFF)1へ調整し、図4に示すようにオン期間の予熱電流をIf(ON)からIf(ON)1へ、オフ期間の予熱電流をIf(OFF)からIf(OFF)1へ増加するように予熱用インバータ回路6を制御する。
オン期間及びオフ期間の予熱電流が増加することにより、バースト調光時の1周期のリード線電流の平均値も増加するので、前記検出電圧も増加し、基準電圧と同等になる。ただし、周波数は期間t1〜t2で変化するが、検出電圧は平滑回路の時定数の影響により遅れるので、図5のt3で検出電圧と基準値が同等になる。
本実施形態の効果は、実施形態1の効果に加え、バースト調光信号の1周期のリード線電流の調整を、バースト調光信号のオン期間及びオフ期間の両方の予熱用インバータ回路の周波数で行うので、周波数の調整幅が少なくて済む。
(実施形態3)
実施形態3に係る放電灯点灯装置の構成について、図6に示す。本実施形態の放電灯点灯装置は、図3に示した実施形態2の放電灯点灯装置の構成とほぼ同様の構成であるが、相違点は、予熱制御部5が誤差増幅器3から出力される誤差信号に応じて、オフ期間周波数設定部5aの駆動周波数のみを調整し、予熱回路1から出力される予熱電流を調整することで、フィラメントのリード線電流の検出電圧と基準電圧が同等になるように予熱用インバータ回路6を制御することである。
本実施形態の動作について、図7を用いて説明する。図7−(A)は前記検出回路2のリード線電流検出用トランスT21の出力電圧波形を示すものであり、出力が小さい期間がバースト調光オン期間であり、出力が大きい期間がバースト調光オフ期間である。
また、図7−(B)は検出回路2及び基準電圧変換回路4の出力電圧であり、前記検出回路出力電圧は、抵抗R21、R22で分圧された前記検出用トランスT21の出力電圧をダイオードD22を介して、抵抗R23、コンデンサC21によって平滑した直流電圧である。
また、図7−(C)は予熱用インバータ回路6の駆動周波数である。例えば、図7−(B)に示すように、期間t0〜t1における検出回路2の出力電圧が、基準電圧変換回路4の出力電圧よりも大きい場合を考えると、前記オペアンプOP31の出力電圧はフィードバック動作によって減少し、予熱制御部5はオペアンプOP31の出力を受けて、図7−(D)の期間t1〜t2においてオン期間の周波数をf(ON)で固定のまま、オフ期間の周波数をf(OFF)からf(OFF)2へ調整し、図4に示すようにオフ期間の予熱電流をIf(OFF)からIf(OFF)2へ減少するように予熱用インバータ回路6を制御する。
オフ期間の予熱電流が減少することにより、バースト調光時の1周期のリード線電流の平均値も減少するので、前記検出電圧も減少し、基準電圧と同等になる。ただし、周波数は期間t1〜t2で変化するが、検出電圧は平滑回路の時定数の影響により遅れるので、図7のt3で検出電圧と基準値が同等になる。
本実施形態の効果は、実施形態1の効果に加えて、バースト調光信号のオフ期間がオン期間よりも十分長くバースト調光の1周期のリード線電流の平均値がオフ期間のリード線電流にて支配的になる深調光状態において、誤差信号を応じた予熱用インバータ回路の周波数調整をバースト調光信号のオフ期間の周波数で行うだけで、近似的にバースト1周期のリード線電流の調整を行うことが可能である。
(実施形態4)
実施形態4に係る放電灯装置の構成は、図示していないが、図6に示した実施形態3の放電灯点灯装置の構成とほぼ同様の構成であり、誤差増幅器3の出力がオン期間周波数設定部5bに入力されるように変更した点が相違する。これにより、予熱制御部5が誤差増幅器3から出力される誤差信号に応じて、オン期間周波数設定部5bの駆動周波数のみを調整し、予熱回路1から出力される予熱電流を調整することで、フィラメントのリード線電流の検出電圧と基準電圧が同等になるように予熱用インバータ回路6を制御する。前記相違点以外は実施形態3の放電灯点灯装置と同様であるので、動作説明についても省略する。
本実施形態の効果は、実施形態1の効果に加えて、バースト調光信号のオン期間がオフ期間よりも十分長く、バースト調光の1周期のリード線電流の平均値がオン期間のリード線電流にて支配的になる全灯に近い状態において、誤差信号を応じた予熱用インバータ回路6の周波数調整をバースト調光信号Sbのオン期間の周波数で行うだけで、近似的にバースト1周期のリード線電流の調整を行うことが可能である。
(実施形態5)
実施形態5に係る放電灯点灯装置の構成について、図8に示す。本実施形態の放電灯点灯装置は、ほぼ実施形態3の回路構成と同様であるが、相違点は、検出回路2の抵抗器R22と並列にバースト調光信号Sbによってスイッチングを行うトランジスタQ21を設けた点である。バースト調光信号Sbのオフ期間では、トランジスタQ21がオフしているのでコンデンサC21にバースト調光オフ期間のリード線電流の検出値が出力される。また、バースト調光信号Sbのオン期間では、トランジスタQ21がオンするのでコンデンサC21への充電電流はなくなり、コンデンサC21へ充電された電荷は抵抗R23を介して放電される。つまり、本実施形態の回路構成は、バースト調光のオン期間のフィラメントのリード線電流を検出せずに、バースト調光のオフ期間のフィラメントのリード線電流のみを検出する回路構成である。但し、バースト調光のオン期間において、コンデンサC21を充電できず、コンデンサC21の電圧が低下し、検出電圧のリップルが大きくなる可能性があるので、放電時の時定数は実施形態3よりも大きく設定する必要がある。
本実施形態の効果は、実施形態3の効果に加えて、バースト調光信号のオフ期間のフィラメントのリード線電流を検出することで、バースト調光のオフ期間がオン期間よりも十分長くバースト調光の1周期のリード線電流の平均値がオフ期間のリード線電流にて支配的になる深調光時において、近似的にバースト調光1周期のリード線電流の平均値を検出することが可能である。
また、図示していないが、バースト調光信号Sbのオフ期間でトランジスタQ21がオン、オン期間でトランジスタQ21がオフするように回路構成を変更すれば、バースト調光のオフ期間のフィラメントのリード線電流を検出せずに、バースト調光のオン期間のフィラメントのリード線電流のみを検出する回路構成になる。その場合の効果は、実施形態4の効果に加えて、バースト調光信号のオン期間がオフ期間よりも十分長く、バースト調光の1周期のリード線電流の平均値がオン期間のリード線電流にて支配的になる全灯に近い状態において、近似的にバースト調光1周期のリード線電流の平均値を検出することが可能である。
(実施形態6)
実施形態6に係る放電灯点灯装置の構成について、図9を用いて説明する。本実施形態の放電灯点灯装置は、直流電圧Vdcを、高周波電圧に変換する点灯用インバータ回路8と、点灯用インバータ回路8と接続されて熱陰極ランプLa1及びLa2にそれぞれランプ電流を供給する共振回路9a及び共振回路9bと、バースト調光信号Sbを受けて点灯用インバータ回路8を制御する点灯制御部7と、直流電圧Vdcを降圧するDC−DC変換器10と、DC−DC変換器10から出力される直流電圧を高周波電圧に変換する予熱用インバータ回路6と、予熱用インバータ回路6と接続されて、熱陰極ランプLa1及びLa2のフィラメントf1〜f4に予熱電流を供給する予熱回路1と、バースト調光信号Sbを受けて予熱用インバータ回路6を制御する予熱制御部5と、熱陰極ランプLa1及びLa2のリード線電流を検出する検出回路2a〜2dと、検出回路2a〜2dの検出電圧の合成電圧とバースト調光信号レベルに対応した基準電圧とを比較し、その誤差電圧を予熱制御部5に出力する誤差増幅器3とから構成されている。
次に本実施形態の各部位の動作について説明する。本実施形態の放電灯点灯装置の予熱回路1は、予熱トランスT11の1次巻線N1に印加される高周波電圧を、1次巻線N1と2次巻線N21,N22,N23の巻数比に応じた高周波電圧に変換し、2次巻線N21,N22,N23に出力する。つまり、予熱回路1は予熱トランスT11の2次巻線に発生する高周波電圧を電源とし、それぞれに接続されたフィラメントf1〜f4に予熱電流を供給する。
また、熱陰極ランプLa1及びLa2のフィラメントf1〜f4の一端には、それぞれリード線電流検出回路2a〜2dが接続されており、誤差増幅器3は、検出回路2a〜2dの検出電圧の合成電圧と、基準電圧変換回路4の出力電圧を比較し、その誤差電圧を予熱制御部5に出力する。予熱制御部5は、前記誤差電圧に応じて、バースト調光信号Sbのオフ期間の駆動周波数を調整し、つまりはオフ期間の予熱電流を調整することにより、検出回路2a〜2dの検出出力の合成電圧と基準電圧が等しくなるように、予熱用インバータ回路6を制御する。
本実施形態の効果は、実施形態3の効果に加えて、複数の検出回路2a〜2dの出力電圧の合成電圧を誤差増幅器3に入力するので、複数のフィラメントf1〜f4のトータルのリード線電流の検出を行う場合であっても、誤差増幅器3は一つで済むので、低コストの回路構成を実現できる。また、オフ期間の周波数調整を1つのフィラメントf2のリード線電流の検出値に依存して調整するのではなく、複数のフィラメントf1〜f4のリード線電流の検出値に基づいて調整を行うことができるので、調整確度が高い。
本発明の実施形態1の構成を示すブロック回路図である。 本発明の実施形態1の動作説明のための波形図である。 本発明の実施形態2の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態2の予熱電流の周波数特性を示す説明図である。 本発明の実施形態2の動作説明のための波形図である。 本発明の実施形態3の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3の動作説明のための波形図である。 本発明の実施形態5の構成を示す回路図である。 本発明の実施形態6の構成を示す回路図である。 本発明の前提となる構成を示す回路図である。 図10に示す回路の動作説明のための波形図である。 熱陰極ランプのリード線電流の説明図である。 振幅調光及びバースト調光時の予熱設計範囲の説明図である。 バックライトユニットの構成を示す分解斜視図である。 特許文献1の放電灯点灯装置のブロック回路図である。 特許文献1の放電灯点灯装置の動作説明のための波形図である。
符号の説明
1 予熱回路
2 検出回路
3 誤差増幅器
4 基準電圧変換回路
5 予熱制御部
6 予熱用インバータ回路
7 点灯制御部
8 点灯用インバータ回路
9 共振回路
Vdc 直流電圧
La 熱陰極ランプ

Claims (11)

  1. 直流電圧を高周波電圧に変換する点灯用インバータ回路と、
    前記点灯用インバータ回路から出力される高周波電圧を入力電圧とし、熱陰極ランプにランプ電流を供給する共振回路と、
    バースト調光のオン期間とオフ期間の比を決定するバースト調光信号を受けて、バースト調光信号のオン期間でのみ前記点灯用インバータ回路をスイッチング動作させて熱陰極ランプをバースト調光するように制御する点灯制御部と、
    直流電圧を高周波電圧に変換する予熱用インバータ回路と、
    前記予熱用インバータ回路から出力される高周波電圧を入力電圧とし、熱陰極ランプのフィラメントに予熱電流を供給する予熱回路と、
    前記バースト調光信号を受けて、バースト調光信号のオン期間及びオフ期間いずれの期間でもフィラメントに予熱電流を供給し、オン期間の予熱電流よりもオフ期間の予熱電流の実効値が大きくなるように前記予熱用インバータ回路を制御する予熱制御部と、
    フィラメントのリード線電流を直接的または間接的に検出する検出回路と、
    前記検出回路の検出信号とバースト調光信号レベルに対応した基準信号とを比較し、誤差信号を出力する誤差増幅器とを備えた放電灯点灯装置において、
    前記誤差増幅器から出力される誤差信号に応じて、前記予熱制御部から前記予熱用インバータ回路に出力される駆動信号の周波数を調整し、前記検出信号と前記基準信号が同等になるように制御することを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 前記予熱用インバータ回路に入力される直流電圧は、前記点灯用インバータ回路に入力される直流電圧をDC−DC変換器を介して降圧した直流電圧であることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 前記誤差増幅器から出力される誤差信号に応じて前記予熱制御部から前記予熱用インバータ回路に出力される駆動信号の周波数を調整するにあたり、前記周波数の調整をバースト調光信号のオン期間の周波数及びオフ期間の周波数の両方で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の放電灯点灯装置。
  4. 前記誤差増幅器から出力される誤差信号に応じて前記予熱制御部から前記予熱用インバータ回路に出力される駆動信号の周波数を調整するにあたり、前記周波数の調整をバースト調光信号のオン期間の周波数では行わず、オフ期間の周波数でのみ行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の放電灯点灯装置。
  5. 前記誤差増幅器から出力される誤差信号に応じて前記予熱制御部から前記予熱用インバータ回路に出力される駆動信号の周波数を調整するにあたり、前記周波数の調整をバースト調光信号のオフ期間の周波数では行わず、オン期間の周波数でのみ行うことを特徴とする請求項1又は2記載の放電灯点灯装置。
  6. 前記検出回路は、バースト調光信号のオン期間とオフ期間のフィラメントのリード線電流の平均値を検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  7. 前記検出回路は、バースト調光のオフ期間のフィラメントのリード線電流を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  8. 前記検出回路は、バースト調光のオン期間のフィラメントのリード線電流を検出することを特徴とする請求項1〜3、5のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  9. 前記検出回路は複数存在し、各検出回路の検出信号の合成信号を前記誤差増幅器に入力することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の放電灯点灯装置を備えたことを特徴とするバックライトユニット。
  11. 請求項10記載のバックライトユニットを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
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