JP2010060526A - 生体試料検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一見しただけでノズルの動きを確認することができるようにし、動作不良に対する原因特定に要する時間を短縮するとともに、バイオハザードを回避することである。
【解決手段】生体試料や試液等の液体を吸引又は吐出して移送するノズル1を備える生体試料検査装置100であって、縦軸をノズルの位置を示す位置軸とし、横軸を時間軸としたグラフを表示して、ノズル1が液体を吸引又は吐出する位置である作動位置に対応させて、前記位置軸にその作動位置を示す作動位置情報を表示し、グラフG上にノズル1の一連の動きを表示する表示制御部73を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】生体試料や試液等の液体を吸引又は吐出して移送するノズル1を備える生体試料検査装置100であって、縦軸をノズルの位置を示す位置軸とし、横軸を時間軸としたグラフを表示して、ノズル1が液体を吸引又は吐出する位置である作動位置に対応させて、前記位置軸にその作動位置を示す作動位置情報を表示し、グラフG上にノズル1の一連の動きを表示する表示制御部73を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば血液などの生体試料を検査するための生体試料検査装置に関するものである。
従来、生体試料を検査するための生体試料検査装置としては、例えば特許文献1に示すように、生体試料の輸送のために昇降自在なノズルを用いて、検体容器中の検体を吸引し、他の測定チャンバ等に吐出して検査を行うものがある。そして、ノズル及び測定チャンバ等には、生体試料、試薬などの液体又は気体が流通する流路を形成する配管が接続されている。その配管には、液体又は気体の流通をコントロールするための制御弁、及び、液体又は気体を移送するためのポンプ機構が設けられている。なお、これらノズル、配管、制御弁及びポンプ機構はケーシング内に収容されている。
そして、このような装置では、例えばノズル、制御弁又はポンプ機構等の誤作動などにより、装置全体の動作が停止してしまった場合には、そのときのノズルの停止位置を確認することにより、装置の動作不良の原因を予想できる。
しかしながら、ノズルがケーシング内に収容されているため、試行錯誤しながらノズルの停止位置を確認しなければならず、確認できたとしても、一回の測定ではノズルが複数回各位置に停止するため、どの段階で停止しているかは確認することができない。また、その確認作業に時間が掛かってしまうという問題がある。特に初心者が確認作業を行う場合には、その問題が一層顕著になる。
また、ノズルの停止位置が不明のまま、安易にノズルの停止位置の確認作業を行ってしまうと、ノズルの停止位置に依っては、オペレータに生体試料や試薬が付着してしまう等のバイオハザードの問題がある。さらに、動作不良の原因が不明のまま、装置の修理作業を行ってしまうと、動作不良の原因(例えば、廃液の漏洩等)に依っては、オペレータに生体試料や試薬が付着してしまう等のバイオハザードの問題がある。
特開2006−313151号公報
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、一見しただけで作動子の位置及び一連の動きを確認することができるようにし、動作不良に対する原因特定に要する時間を短縮するとともに、バイオハザードを回避することをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る生体試料検査装置は、異なる位置間を移動し、生体試料や試液等の液体を吸引又は吐出して移送する作動子を備える生体試料検査装置であって、縦軸又は横軸の一方を前記作動子の位置を示す位置軸とし、縦軸又は横軸の他方を時間軸としたグラフを表示して、前記作動子が液体を吸引又は吐出する位置である作動位置に対応させて、前記位置軸に前記作動位置を示す作動位置情報を表示し、前記グラフ上に前記作動子の一連の動きを表示する表示制御部を備えていることを特徴とする。なお、生体試料は、血液、尿のほか、例えば、細胞、生体組織、藻類、菌類、細菌などの微生物を包含するものである。
このようなものであれば、生体試料検査装置の作動子の一連の動きが分かり、生体試料検査装置の動作停止時における作動子の位置を瞬時に確認することができる。このように、作動子の停止位置が分かることにより、試行錯誤的に作動子の停止位置を確認する必要が無く、動作不良箇所及び動作不良原因を予想することができるようになる。また、作動子の位置の時間変化であるグラフ上の時間軸に沿った一連の動きが分かることにより、作動子が測定中のどの段階で停止したかを容易に確認することができる。したがって、生体試料検査装置の動作不良の原因特定に要する時間を短縮することができる。また、ノズルの停止位置の確認作業を不要にするだけでなく、動作不良箇所及び動作不良原因を予想することができるので、オペレータに生体試料や試薬が付着してしまう等のバイオハザードを回避することができる。
動作不良箇所及び動作不良原因の予想を一層詳細且つ確実に行い、生体試料検査装置の動作不良の原因特定に要する時間を一層短縮するためには、前記表示制御部が、前記グラフ上に、各作動位置における作動子の昇降移動状態を表示することが望ましい。
作動子が、測定処理中のどの段階で停止したかを把握容易にするとともに、作動子の動きが予め定められた基準動きからどの程度誤差が生じているかを確認して、装置各部の異常を早期に発見可能にするためには、前記表示制御部が、前記作動子の一連の動きと、前記作動子の予め定められた基準動きとを同一画面上に表示するものであることが望ましい。
本発明の効果を一層顕著にして、オペレータの誤判断を防止するためには、前記作動子の一連の動きと、前記作動子の基準動きとを比較して、前記作動子の一連の動きが正常か否かを判断し、その判断結果データを前記表示制御部に出力する判断部を備え、前記表示制御部が、前記判断部から判断結果データを受信して、前記作動子の一連の動きが異常である場合に、前記作動子の一連の動きが異常であることを示す報知情報を同一画面上に表示することが望ましい。
以上のように、作動子の停止位置に基づいて、動作不良の原因特定を行うことができる理由は、装置各部の動作状態には、作動子の位置と対応関係を持つ一定のパターンが存在するからである。そうすると、作動子の停止位置から動作不良の原因特定を行うためには、作動子の位置と装置各部の動作状態との対応関係に精通している必要がある。このことから、作動子の停止位置のみから装置の動作不良を特定することは、熟練者の勘と経験が少なからず必要とされ、初心者が行う場合には、長時間を要し、その上、確認することすらできないという可能性がある。このような問題を好適に解決するためには、前記表示制御部が、前記グラフが表示された画面と同一画面上又は、前記グラフの表示された画面とは異なる画面上に、装置各部の動作状態を表示することが望ましい。
具体的には、前記装置各部の動作状態が、前記作動子の一連の動きに連動して変化する部位の動作状態であることが望ましい。より好ましくは、前記装置各部の動作状態が、装置の流路上に設けられ、当該流路における流体の流通をコントロールするための制御弁の動作状態であることが望ましい。ここで、装置各部の動作状態のうち制御弁の動作状態が最も頻繁に変化することから、作動子の停止位置のみから装置各部の動作状態が複数パターン想起された場合であっても、作動子が停止したときの制御弁の動作状態により、装置各部の動作状態を絞り込むことができ、動作不良箇所及び動作不良原因を特定しやすくすることができる。例えば、作動子の停止位置から例えば5パターンの装置各部の動作状態が考えられる場合に、制御弁の動作状態を見ることによって、装置各部の動作状態を5パターンから例えば1パターンや2パターンに絞り込むことができるようになる。
制御弁の動作状態から作動子の停止原因を特定することができない場合、より詳細に原因を特定する場合、又は動作不良箇所及び動作不良原因の原因を制御弁以外のもので行う場合には、前記装置各部の動作状態が、装置の流路上に設けられ、当該流路において流体を移送させるためのポンプ機構の動作状態であることが望ましい。これならば、ポンプ機構の動作状態により、作動子の停止位置のみから装置各部の動作状態が複数パターン想起された場合にであっても、装置各部の動作状態を絞り込むことができる。
前記制御弁及びポンプ機構の動作状態によっては、動作不良の原因を特定することができない場合、より詳細な原因を特定する場合、又は動作不良箇所及び動作不良原因の原因を制御弁、ポンプ機構以外のもので行う場合には、前記表示制御部が、前記グラフが表示された画面と同一画面上、又は前記グラフの表示された画面とは異なる画面上に、装置各部に設けられたセンサから得られる検出内容を表示することが望ましい。これならば、センサからの検出内容により、作動子の停止位置のみから装置各部の動作状態が複数パターン想起された場合にであっても、装置各部の動作状態を絞り込むことができる。
このように本発明によれば、一見しただけで作動子の位置及び一連の動きを確認することができるようにし、動作不良に対する原因特定に要する時間を短縮するとともに、バイオハザードを回避することができる。
次に、本発明の生体試料検査装置として、血液分析装置100の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、図1は本実施形態の血液分析装置100の概略構成図、図2は、血液分析装置100の全体流体回路図、図3は情報処理装置7の機能構成図、図4、図5及び図6は表示制御部の表示内容を示す図である。
<装置構成>
本実施形態に係る血液分析装置100は、電気抵抗法により、WBC(白血球数)、RBC(赤血球数)、PLT(血小板数)、MCV(赤血球容積)、Hct(ヘマトクリット値)を測定し、またシアンメトヘモグロビン法における吸光光度法によりHgb(ヘモグロビン濃度)等を測定するものであり、さらに白血球分類機能を有する。
本実施形態に係る血液分析装置100は、電気抵抗法により、WBC(白血球数)、RBC(赤血球数)、PLT(血小板数)、MCV(赤血球容積)、Hct(ヘマトクリット値)を測定し、またシアンメトヘモグロビン法における吸光光度法によりHgb(ヘモグロビン濃度)等を測定するものであり、さらに白血球分類機能を有する。
血液分析装置100の基本構成は、図1及び図2に示すように、検体容器T中の血液検体を吸引又は吐出するノズル1と、当該ノズル1を駆動するためのノズル駆動部2と、ノズル1により吸引された血液検体又は空気等の流体を流通させる流通経路3と、その流通経路3上に設けられた測定チャンバ4と、流通経路3上の流体の流通をコントロールする1以上の流体制御ユニット5と、測定チャンバ4内の血液検体のWBC等を測定するための測定機器6と、ノズル駆動部2に制御信号を出力してノズル1の駆動を制御するとともに、測定機器6から測定信号を受け付けて測定チャンバ4内の血液検体のWBC等の分析などを行う情報処理装置7と、を備えている。
以下、各部1〜7について説明する。
ノズル1は、図1に示すように、略鉛直状態に保持された検体容器T内の血液検体を吸引し、複数の測定チャンバ4において当該血液検体や試液等の液体を吸引及び/又は吐出するものであり、ノズル駆動部2により駆動される。また、ノズル1の基端部は、後述する定注器ユニット52に繋がれた配管31(31b)(例えば弾性チューブ)が接続されている。一方、ノズル1の先端部は、ノズル洗浄器8に挿入され、先端部外周面が洗浄させるようにしている。なお、符号S1は、ノズル1が初期位置(定位置)にあるか否かを検出するための位置センサである。
ノズル駆動部2は、図2に示すように、ノズル1が取り付けられており、後述する情報処理装置7からの制御信号を受信し、その制御信号に応じて水平方向又は鉛直方向にノズル1を駆動するものである。その構成は、ノズル1を水平方向に駆動する第1のタイミングベルト21及びその第1のタイミングベルト21を駆動する第1のモータ22と、ノズル1を鉛直方向に駆動する第2のタイミングベルト23及びその第2のタイミングベルト23を駆動する第2のモータ24と、前記第2のタイミングベルト23に設けられ、ノズル1を保持するノズル保持部25と、を備えている。
流通経路3は、図2に示すように、血液検体、空気、希釈液、試薬(本実施形態では溶血液)などを流通させるものであり、血液検体を吸引等するノズル1、流体制御ユニット5、測定チャンバ4、希釈液を収容する希釈液容器9、溶血液を収容する溶血液容器10などを連結する配管31から構成される。
そして、配管31は、空気を流通させる空気流路管31aと、血液検体及び希釈液を流通させる血液検体等流路管31bと、希釈液を流通させる希釈液流路管31cと、測定が終了した後の血液検体などの廃液を流通させる廃液流路管31dと、洗浄液を流通させる洗浄液流路管31eと、希釈液及び洗浄液を流通させる洗浄液等流路管31fと、溶血液を流通させる溶血液流路管31gからなる。
本実施形態における測定チャンバ4は、ヘモグロビン測定用チャンバ(以下「Hgb測定用チャンバ」という。)、白血球(リンパ球、単球、好中球、好酸球)測定用チャンバ(以下、「WBC(LMNE)測定用チャンバ」という。)、赤血球測定用チャンバ(以下、「RBC測定用チャンバ」という。)及び白血球(好塩基球)測定用チャンバ(以下、WBC(BASO)測定用チャンバ」という。)等である。各チャンバには、測定すべき測定対象の測定方式に応じた測定機器6が設けられている。なお、図1及び図2においては、WBC(BASO)測定用チャンバ及びRBC測定用チャンバのみを図示し、それぞれの符号を41、42といている。以下、装置構成の説明において、複数の測定用チャンバのうち、便宜的にWBC(BASO)測定用チャンバ及びRBC測定用チャンバのみを用いて説明する。
測定機器6は、図1に示すように、電気抵抗法を実現するための例えば白金電極などの測定電極61や、シアンメトヘモグロビン法等の光学的測定法を実現するための例えばハロゲンランプ等の光源62及び光検出器63等である。各測定機器6は、測定対象に併せて各チャンバ4に設けられている。
流体制御ユニット5は、流体制御のための関連する機能をユニット化してなるものであり、内部流路501を形成するマニホールド502と、内部流路501における流体の流通をコントロールする1以上の関連する電磁制御弁503と、内部流路501と流通経路3とを接続するための接続ポート(図示しない)と、流路(内部流路501及び流通経路3)において流体を移送させるためのポンプ機構504とを一体的に有する。なお、マニホールド502とは、内部経路501を含むブロックのことである。
具体的な流体制御ユニット5は、図2に示すように、流通経路3内での空気の流通及び廃液の流通をコントロールするエアポンプユニット51と、流通経路3内での液体の流通をコントロールする定注器ユニット52と、血液検体を希釈するための希釈液を貯蔵してその希釈液の温度を調節する希釈液温度調節ユニット53と、洗浄液を流通させるための内部流路501と廃液を流通させるための内部流路501とを区画して備えたアイソレータユニット54である。なお、図2においては、内部経路501、マニホールド502、電磁制御弁503、ポンプ機構504の符号をエアポンプユニット51に代表させて示している。
エアポンプユニット51は、後述する希釈液温度調節ユニット53、RBC測定用チャンバ42、ノズル洗浄器8、アイソレータユニット54及び廃液容器11と繋がれている。なお、廃液容器11には、廃液の貯留量を検出するための液面センサS2が設けられている。また、エアポンプユニット51には、内部流路201内の圧力を検出する圧力センサS3が設けられ、流通経路3内における流体の流通の有無を判断することができる。さらに、エアポンプユニット51には、ポンプ機構504を構成するピストン体のストローク位置を検出する機械的センサである位置センサS4が設けられている。
定注器ユニット52は、ノズル1、アイソレータユニット54、ノズル洗浄器8、希釈液温度調節ユニット53、溶血液容器10、及びWBC(BASO)測定用チャンバ41に溶血液を注入するための注入ブロック12に繋がれている。また、定注器ユニット52とノズル1とを繋ぐ血液検体等流路管31bには、温度センサS5及び液体の有無を検出するための液センサS6が設けられており、定注器ユニット52と溶血液容器10とを繋ぐ溶血液流路管31gには、液センサS7が設けられている。さらに、定注器ユニット52には、ポンプ機構504を構成するピストン体のストローク位置を検出する位置センサS8〜S10を備えている。この位置センサS8〜S10は、溶血液用ポンプ機構、希釈液用ポンプ機構、血液検体用ポンプ機構それぞれに対応して設けられている。
希釈液温度調節ユニット53は、エアポンプユニット51、希釈液容器9及び定注器ユニット52に繋がれている。また、希釈液温度調節ユニット53には、希釈液の貯留量を検出するための液面センサS11が設けられている。さらに、希釈液温度調節ユニット53と希釈液容器9とを繋ぐ希釈液流路管31cには、希釈液の有無を検出する液センサS12が設けられている。
アイソレータユニット54は、洗浄液を流通させるための内部流路と廃液を流通させるための内部流路とを区画して備えたものであり、WBCセル411、RBCセル412、定注器ユニット52、洗浄液容器13及びエアポンプユニット51に繋がれている。また、アイソレータユニット54と洗浄液容器13とを繋ぐ洗浄液流路管31eには、洗浄液の有無を検出するための液センサS13が設けられており、アイソレータユニット54とエアシリンジユニットとを繋ぐ廃液流路管31dには、廃液の流通を検出するための液センサS14が設けられている。さらに、アイソレータユニット54と各測定チャンバ4とを繋ぐ各廃液流通管31dには、廃液の流通を検出するための液センサS15、S16が設けられている。
情報処理装置7は、ノズル駆動部2、ポンプ機構504及び電磁制御弁503などを測定手順に従って制御するとともに、各測定チャンバ4に設けられた測定機器6からの測定信号を受け付けて、所定の演算を行い、測定チャンバ4内の血液検体の分析を行うものである。
その機器構成は、例えばCPU、内部メモリ、入出力インタフェース、AD変換器等からなる汎用又は専用のコンピュータであり、前記内部メモリの所定領域に格納してあるプログラムに基づいてCPUやその周辺機器等が作動することにより、図3に示すように、演算部71、動作制御部72、表示制御部73等として機能する。もちろん、これら各機能を発揮させるために、コンピュータによることなくバッファや増幅器、比較器等を用いたディスクリートアナログ回路を用いて構成しても構わない。
以下、演算部71、動作制御部72及び表示制御部73を詳述する。
演算部71は、各測定チャンバ4に設けられた測定機器6からの測定信号を受信して、その測定信号から、各測定チャンバ4における測定項目を算出するものである。そして、その測定結果データを表示制御部73に出力する。
動作制御部72は、ノズル駆動部2、ポンプ機構504及び電磁制御弁503などに制御信号を出力し、装置各部を測定手順に応じて制御するものである。
具体的に動作制御部72は、ノズル1を水平方向及び鉛直方向に駆動させることにより、検体容器T及び複数の測定チャンバ4間を移動させつつ、ポンプ機構504及び電磁制御弁503を所定の動作を行うように制御することにより、ノズル1が液体を吸引及び/又は吐出するように制御するものである。
また、動作制御部72は、前述した装置各部に設けられたセンサS1〜S16(位置センサ、圧力センサ、液センサなど)からの検出データを受信して、ノズル1、ポンプ機構504及び電磁制御弁503等の装置各部が所望の動作を行っているか否かを判断し、その判断の結果、所望の動作を行っていない場合には、装置100全体を停止する。
さらに、動作制御部72は、ノズル駆動部2に出力する制御信号により特定されるノズル1の位置を示す位置データを表示制御部73に出力する。また、上述したように、動作制御部72は、装置100全体を停止する場合には、その停止信号を表示制御部73に出力する。このとき、動作制御部72は、各流体制御ユニット5の電磁制御弁503の制御信号により特定される各電磁制御弁503の開閉状態を示す開閉状態データを表示制御部73に出力するとともに、各流体制御ユニット5に設けられた位置センサS4、S8〜S10により得られる各ポンプ機構504のピストン体のストローク位置を示すストローク位置データを表示制御部73に出力する。その上、動作制御部72は、その他、流通経路3上に設けられた液センサS6、S7、S13〜S16、エアポンプユニット51に設けられた圧力センサS3、廃液容器11などに設けられた液面センサS2等の装置各部に設けられたセンサS1〜S16からの検出データを表示制御部73に出力する。
表示制御部73は、動作制御部72からの位置データ及び停止信号に基づいて、ノズル1の動きをディスプレイ14上に表示するものである。このように、ノズル1の動きを表示することにより、オペレータは、ノズル1の停止位置を瞬時に把握して、そのノズル1の停止位置を時間のパラメータとして装置各部の動作状態を想起することができ、ノズル1が停止した原因をある程度予想することができる。なお、ディスプレイ14としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等、表示画面を有するものである。
具体的に表示制御部73は、縦軸又は横軸の一方をノズル1の位置を示す位置軸とし、縦軸又は横軸の他方を時間軸としたグラフGをディスプレイ14上に表示し、そのグラフG上に、各時間におけるノズル1の位置を連続的に線で結ぶことにより、ノズル1の経時的変化である一連の動きを表示するものである。
本実施形態のグラフGは、図4に示すように、縦軸をノズル1の位置を示す位置軸とし、横軸を時間軸としたものである。また、位置軸には、ノズル1が液体を吸引又は吐出する位置である作動位置(例えば測定チャンバ4や洗浄チャンバ)に対応した目盛りMが表示され、その目盛りMに対応する近傍(図4では左側)に、作動位置情報であるノズル1の作動位置の名称Pが表示される。作動位置の名称Pは、例えば各測定チャンバ4の測定対象の名称である。
具体的に作動位置が、Hgb測定用チャンバ、WBC(LMNE)測定用チャンバ、RBC測定用チャンバ42、WBC(BASO)測定用チャンバ41である場合には、例えば各測定用チャンバ4の測定対象の名称である「DIL1 Hgb」、「LMNE」、「RBC」、「BASO WBC」がそれぞれ表示される。さらに、ノズル1を洗浄するためのチャンバである洗浄チャンバも表示され、その名称である「RINSE」が表示されている。なお、図4中のグラフGは、ノズル1の基準動き(基準動作)を示している。
また、表示制御部73は、図5に示すように、動作制御部72からの停止信号を受信した場合には、停止したことをオペレータに報知する報知情報I1を測定結果が表示される画面と同一画面上に表示する。なお、測定結果としては、WBC、RBC、PLT、MCV、Hct、Hgb又はLMNE等であり、これらは、数値データ、ヒストグラム、マトリックス等として表示される。
具体的には、図5に示すように、ディスプレイ14上に表示された測定結果表示領域W11に隣接する領域に報知情報表示領域W12が表示され、その報知情報表示領域W12上に報知情報が報知アイコンI1として表示される。なお、本実施形態では、報知情報表示領域W12は、測定結果表示領域W11の右隣に表示されているが、これに限られない。
さらに、表示制御部73は、例えばキーボードやマウス等の入力手段15により報知アイコンI1が選択された場合に、当該報知アイコンI1に対応する報知内容Sをディスプレイ14上に表示する。なお、報知アイコンI1が選択された際に、選択信号が、入力手段15から表示制御部73に出力される。本実施形態では、報知アイコンI1が選択されたとき、報知内容Sは、上述したグラフGと同一画面上に、図4及び図6に示すように、グラフGの下部に表示される。
報知内容Sは、装置各部の動作状態を示す内容であり、ノズル1の一連の動きに連動して変化する部位の動作状態である。例えば、装置100内部の流路(具体的には、内部流路501)上に設けられた電磁制御弁503の開閉動作である。このとき、開閉動作としては、装置停止時の開閉状態のみでも良いし、装置起動時から装置停止時までの各電磁制御弁503の開閉の経時変化でも良い。また、表示方法としては、図6に示すように、各電磁制御弁503の開閉動作をグラフ上に表示するようにしても良いし、文字で表示しても良い。
これにより、ノズル1の停止位置を時間のパラメータとして想起される電磁制御弁503の開閉動作状態と、報知内容Sとして表示される電磁制御弁503の開閉状態とを比較することにより、装置停止の原因特定をより詳細に行うことができる。
その他、装置各部の動作状態としては、装置100内部(具体的には、流体制御ユニット5)に設けられたポンプ機構504の動作状態である。このとき、動作状態としては、装置停止時のピストン体の位置のみでも良いし、装置起動時から装置停止時までの各ピストン体の位置の経時変化でも良い。なお、ピストン体の位置は、各ポンプ機構504に設けられた位置センサS4、S8〜S10により検出される。
これにより、ノズル1の停止位置及び電磁制御弁503の開閉動作のみでは動作不良の原因を特定できない場合には、ノズル1の停止位置を時間のパラメータとして想起されるポンプ機構504の動作状態と、報知内容Sとして表示されるポンプ機構504の動作状態とを比較することにより、動作不良の原因を特定することができる。一方、ノズル1の停止位置及び電磁制御弁503の開閉動作により動作不良をある程度特定できる場合には、その動作不良の原因の再確認及びより詳細な原因特定を行うことができる。
また、報知内容Sとして、装置各部に設けた各センサS1〜S16から得られる検出内容を表示しても良い。具体的には、ノズル1の位置を検出する位置センサS1、各ポンプ機構504のストローク位置を検出する位置センサS4、S8、S9S10以外のセンサである装置各部に設けたセンサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16から得られる検出内容を表示する。このとき、各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16からの検出内容としては、装置停止時又はその直前の各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16からの検出内容のみを表示しても良いし、装置動時から装置停止時までの各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16からの検出内容の経時変化を表示するようにしても良い。
これにより、前記ノズル1の停止位置、電磁制御弁503の開閉動作状態及びポンプ機構504の動作状態のみによっては、原因特定ができない場合であっても、ノズル1の停止位置を時間のパラメータとして想起される各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16の検出内容と、報知内容Sとして表示される各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16の実際の検出内容とを比較することにより、装置100の動作不良の原因を特定することができる。一方、ノズル1の停止位置、電磁制御弁503の開閉状態又はポンプ機構504の動作状態により動作不良をある程度特定できる場合には、その動作不良の原因の再確認及びより詳細な原因特定を行うことができる。
例えば、通常、測定チャンバ4から廃液が行われない状態(測定時)において、WBC(BASO)測定用チャンバ41とアイソレータユニット54とを繋ぐ廃液流通管31dに設けられた液センサS15の検出内容が、廃液の流通を示すものである場合には、廃液流通管31dの損傷により廃液が外部に漏れていること、廃液流通管31dとアイソレータユニット54との接続に不具合があること、又はアイソレータユニット54内の電磁制御弁503が故障していること等を判断することができる。また、廃液容器11に設けられた液面センサS2の検出内容が、廃液が満タン又は所定量以上を示すものである場合には、廃液容器11内の廃液が満タン又は所定量以上であるから装置100が停止したと判断することができる。
このような報知内容Sにおいて、表示制御部73は、電磁制御弁503の開閉動作、ポンプ機構504の動作(ストローク位置)及び各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16からの検出内容を、例えばこの順に段階的に表示する。
また、本実施形態の表示制御部73は、図6に示すように、グラフGの時間軸と報知内容(具体的には例えば電磁制御弁503の開閉動作)の時間軸と同期させて表示している。つまり、グラフGの時間軸と報知内容の時間軸とは、目盛りが同一となるように表示する。さらに、表示制御部73は、グラフGと報知内容とを上下に表示しているので、ノズル1が停止した場合に、当該ノズル1のグラフG上での停止位置から視線を上下(図6では下)にずらすだけで、電磁制御弁503の開閉状態を確認することができる。これにより、瞬時に電磁制御弁503等の装置各部の動作状態を確認し、ノズル1の停止原因を特定しやすくすることができる。
以下、上記各情報を段階的に表示した場合における動作不良の原因を特定する具体例について、図7を参照して説明する。
まず、装置が停止した場合に、オペレータは、入力手段15により画面上に表示された報知アイコンI1を選択する。そうすると、表示制御部73は、ノズル1の一連の動きを示すグラフGを表示する(図7の(A))。図7(A)では、ノズル1がWBC(BASO)測定用チャンバ41で停止したことを示している。これにより、オペレータは、ノズル1の停止位置が、WBC(BASO)測定用チャンバ41であることを確認することができる。
そして、次に、オペレータは、画面上に表示された切り替え用アイコンI2(図4、図6参照)のうち、アイコン「V」選択する。そうすると、表示制御部73は、動作制御部72から開閉状態データを取得して、電磁制御弁503の開閉状態を表示する(図7(B))。なお、図7(B)では、アイソレータユニット54の電磁制御弁LV1(図2参照)の開閉状態のみを示している。これにより、オペレータは、ノズル1の停止位置及び画面上に表示された電磁制御弁LV1の開閉状態から、装置各部の動作状態を想起することができる。
次に、オペレータは、画面上に表示された切り替え用アイコンI2(図4、図6参照)のうち、アイコン「P」を選択する。そうすると、表示制御部73は、動作制御部72から各位置センサS4、S8〜S10の検出内容を示すデータを取得して、各位置センサS4、S8〜S10の検出内容を表示する(図7(C))。なお、図7(C)では、エアポンプユニット51のポンプ機構504に設けられた位置センサS4の検出内容のみを示している。これにより、オペレータは、エアポンプユニット51のポンプ機構504がWBC(BASO)測定用チャンバ41から排液を行うために吸引している(ピストン体が上がっている)状態を確認することができ、この動作状態が、ノズル1の停止位置及び電磁制御弁LV1の開閉動作状態から想起される状態で一致していることを確認することができる。つまり、ポンプ機構504が正常に動作していることを確認することができる。
次に、オペレータは、画面上に表示された切り替え用アイコンI2(図4、図6参照)のうち、アイコン「S」を選択する。そうすると、表示制御部73は、動作制御部72から各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16の検出内容を示すデータを取得して、各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16の検出内容を表示する(図7(D))。なお、図7(D)では、廃液流通路31dに設けられて廃液の流通を検出するS15の検出内容(「液体有り」又は「液体無し」)のみを示している。これにより、オペレータは、電磁制御弁LV1が3秒間のみ開放していることから、センサS15が「液体有り」と検出するのは3秒間であると想起することができるところ、5秒経過後も「液体有り」状態が続いていることを確認することができる。つまり、オペレータは、ノズル1の停止位置及び電磁制御弁503の開閉動作状態から想起される状態と、センサS15の検出内容とが一致していないことを確認することができる。
以上から、オペレータは、装置停止の原因が、例えば、廃液流通路31dの詰まり、電磁制御弁LV1の詰まりや故障などであると判断することができる。なお、上記説明においては、各情報を段階的に表示するにあたり、オペレータが切り替え用アイコンI2を選択することにより実現しているが、その他、自動的に切り替え表示を行うようにしても良い。
これにより、オペレータが動作不良の原因特定を段階的且つ簡単に行うことができるようになる。つまり、ノズル1の停止位置、電磁制御弁503の開閉動作状態、ポンプ機構504の動作状態、各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16の検出内容の順に、装置100における動作不良の原因となっている部分の範囲を徐々に絞り込むことができる。なお、表示内容に応じてアクセス制限を設け、例えば各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16からの検出内容は、所定のアクセス権限を有するユーザのみが照会できるようにしても良い。
<本実施形態の動作> 次に本実施形態の血液分析装置100において、動作不良が生じた場合の表示制御部73の表示内容について説明する。
装置100に設けられた起動ボタン(図示しない)が押されることにより、情報処理装置7の動作制御部72が、通常の測定手順に従って、ノズル駆動部2、ポンプ機構504及び電磁制御弁503等を制御する。そうすると、ノズル1は、検体容器T、各測定チャンバ4間を移動して、血液検体や試薬などを吸引又は吐出する。これにより、各測定チャンバ4に設けられた測定機器6が、各測定対象を測定する。このとき、動作制御部72は、ノズル1の位置を示す位置データを表示制御部73に出力する。
情報処理装置7の演算部71は、測定機器6から測定信号を随時受信して、各測定チャンバ4における測定項目を算出して、その測定結果データを表示制御部73に出力する。この測定結果データを受信した表示制御部73は、その測定結果を数値データ、ヒストグラム、マトリックス等として表示する。
このような装置作動時において、動作制御部72は、動作制御部72に予め記憶されている通常の測定手順で検出される一連のセンサS1〜S16の検出信号状態から、装置各部に設けられたセンサS1〜S16から受信した検出信号が正常か否かを判断する。そして、センサS1〜S16から受信した検出信号のうち、1つ又は複数のセンサから受信した検出信号が異常であると判断した場合には、装置各部に停止信号を出力して装置100を停止させるとともに、表示制御部73に停止信号を出力する。このとき、動作制御部72は、表示制御部73に開閉状態データ、ストローク位置データ及び各センサS1〜S16からの検出信号を出力する。
その後、表示制御部73は、装置100が停止されるまでの測定結果とともに、報知情報である報知アイコンI1を同一画面上に表示する(図5参照)。
次に、オペレータによって報知アイコンI1が選択されたとき、表示制御部73は、入力手段15からの入力信号を受信して、図4、図6に示すように、ノズル1の一連の動きを示すグラフGをディスプレイ14の画面上に表示する。ここで、表示制御部73は、報知アイコンI1に対応する報知内容SをグラフGの下部に表示する。図6において、グラフGから、ノズル1がヘモグロビン測定用チャンバ4で停止していることが瞬時に分かり、また、報知内容Sには、電磁制御弁503の開閉動作が表示される。また、画面上に表示された切り替え用アイコンI2が選択されると、表示制御部73は、各ポンプ機構504のストローク位置や、センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16からの検出内容を表示する。
<本実施形態の効果>
このように構成した本実施形態に係る血液分析装置100によれば、ノズル1の一連の動きが分かり、血液分析装置100の動作停止時におけるノズル1の位置を瞬時に確認することができる。このように、ノズル1の停止位置が分かることにより、試行錯誤的にノズル1の停止位置を確認する必要が無く、さらには、動作不良箇所及び動作不良原因を予想することができる。また、作動子の一連の動きが分かることにより、作動子が測定中のどの段階で停止したかを容易に確認することができる。したがって、血液分析装置100の動作不良の原因特定に要する時間を短縮することができる。また、動作不良箇所及び動作不良原因を予想することができるので、オペレータに生体試料や試薬が付着してしまう等のバイオハザードを回避することができる。
このように構成した本実施形態に係る血液分析装置100によれば、ノズル1の一連の動きが分かり、血液分析装置100の動作停止時におけるノズル1の位置を瞬時に確認することができる。このように、ノズル1の停止位置が分かることにより、試行錯誤的にノズル1の停止位置を確認する必要が無く、さらには、動作不良箇所及び動作不良原因を予想することができる。また、作動子の一連の動きが分かることにより、作動子が測定中のどの段階で停止したかを容易に確認することができる。したがって、血液分析装置100の動作不良の原因特定に要する時間を短縮することができる。また、動作不良箇所及び動作不良原因を予想することができるので、オペレータに生体試料や試薬が付着してしまう等のバイオハザードを回避することができる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。以下の説明において前記実施形態に対応する部材には同一の符号を付すこととする。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。以下の説明において前記実施形態に対応する部材には同一の符号を付すこととする。
例えば、前記実施形態では、表示制御部は、動作制御部から、制御信号により特定されるノズルの位置データを取得するようにしているが、その他、ノズル駆動部からの駆動信号を取得して、ノズルの位置を算出し、ノズルの動きを表示するようにしても良いし、各測定チャンバ等の装置各部にノズル1の有無を感知するセンサを設け、そのセンサからの検出信号を受信して、ノズルの位置を算出して、ノズルの動きを表示するようにしても良い。
また、前記実施形態では、ノズルの動きを示すグラフを、報知アイコンが選択された後に表示するものであったが、測定結果とともに同一画面上に表示するようにしても良い。なお、測定結果が得られる前に装置が停止した場合には、測定結果が表示される画面と同一画面上に表示するようにしても良い。
さらに、本実施形態では、実際のノズルの動き(実動作)のみがグラフ上に表示されているが、実際のノズルの動きと併せて、装置の起動時から測定終了時までのノズル1の基準動き(基準動作)を表示するようにしても良い。この場合、例えば、前記動作制御部が、基準位置データを表示制御部に出力するものであり、表示制御部が、ノズルの実動作と併せて基準動作を表示する。これならば、ノズルの実動作と基準動作とを同一グラフ上で見比べることができ、オペレータに対する利便性を向上させることができ、装置の動作不良の原因特定の一助とすることができる。同様の理由により、装置各部の実動作とともに、その基準動作を表示することが望ましい。例えば、電磁制御弁503の開閉動作状態とともにその基準動作、ポンプ機構504の動作状態とともにその基準動作、各センサS2、S4、S5〜S7、S11〜S16の検出内容とともに基準検出内容を表示するようにしても良い。
また、前記実施形態では、報知情報である報知アイコンを測定結果と共に同一画面上に表示しているが、図8に示すように、ノズルの動きを表示するグラフG上に表示するようにしても良い。この場合、ノズルの動きが異常であることを示すグラフG上の点又は範囲の近傍に表示する。図8においては、同一画面上に報知内容Sが表示されるようにしているが、報知アイコンI1を選択して初めて、別の画面又は同一画面に報知内容Sが表示されるようにしても良い。
前記実施形態では、装置が停止した場合に報知内容を表示して、さらにノズルの動きをグラフ上に表示するものであったが、装置が停止しない場合であっても、つまり一連の測定が終了した場合にも、ノズルの動きを表示するようにしても良い。このとき、ノズルの実際に動きに加えて、ノズルの基準動きを併せて表示することが望ましい。これならば、ノズルの動作に関して、装置が停止する誤動作には至らない程度の動作を予め把握することができ、ノズルの誤動作を事前に防ぐことができる。
また、本実施形態では、報知内容をグラフの下部に表示しているが、オペレータに見やすい領域であれば報知内容の表示はグラフの下部に限られず、グラフの近傍などの周辺領域や、グラフ上に表示するようにしても良い。
さらに、本実施形態では、報知内容は報知アイコンが選択されたときに、グラフと同一画面上に表示されるものであるが、新たな画面に報知内容のみを表示するようにしても良い。
報知内容としては、装置各部の動作状態に限られず、誤動作の内容や、その誤動作に対する対処方法等であっても良い。この場合、誤動作の内容や、その対処方法を示す報知内容データを情報処理装置7の報知内容データ格納部に格納する。そして、表示制御部は、例えば、入力手段により報知アイコンが選択されたときは、当該報知アイコンに対応する報知内容データを報知内容データ格納部から取得し、当該報知内容をディスプレイ上に表示する。
前記実施形態では、グラフ上にノズルの各チャンバ間の移動(作動位置間の移動)を示すものであったが、各チャンバ(作動位置)におけるノズルの昇降移動状態も併せて表示するようにしても良い。ここで昇降移動状態とは、各チャンバに対する略鉛直方向における進退移動である。昇降移動の表示態様としては、図9に示すように、ノズルが作動位置にある状態を示す水平部分に昇降状態を示すようにしても良い。この図においては、下降状態を凹部によって示しているが、上昇状態を凸部によって示しても良い。また、昇降状態を点線或いは実線、又は直線或いは波線等のように種類の異なる線によって示すようにしても良い。また、昇降状態を色分けして表示するようにしても良い。このようにノズルの下降状態及び上昇状態を視覚的に区別できる態様で表示することにより、ノズルの動きをより的確に表示することができ、動作不良の原因の特定を一層確実に行うことができる。
さらに、ノズルの基準動きを表示する態様として、ノズルの実動作と同様に線により表示しても良いが、図10に示すように、各作動位置における位置に幅を持たせて帯状に表示することもできる。また、各作動位置間の移動を示す線を帯状に表示しても良い。これならば、実動作と基準動きとの関係により、装置の不具合(故障)を早期に発見できるようになる。
その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
T・・・検体容器
100・・・生体試料検査装置(血液分析装置)
1・・・作動子(ノズル)
G・・・グラフ
73・・・表示制御部
100・・・生体試料検査装置(血液分析装置)
1・・・作動子(ノズル)
G・・・グラフ
73・・・表示制御部
Claims (7)
- 異なる位置間を移動し、生体試料や試液等の液体を吸引又は吐出して移送する作動子を備える生体試料検査装置であって、
縦軸又は横軸の一方を前記作動子の位置を示す位置軸とし、縦軸又は横軸の他方を時間軸としたグラフを表示して、前記作動子が液体を吸引又は吐出する位置である作動位置に対応させて、前記位置軸に前記作動位置を示す作動位置情報を表示し、前記グラフ上に前記作動子の一連の動きを表示する表示制御部を備えている生体試料検査装置。 - 前記表示制御部が、前記グラフ上に、各作動位置における作動子の昇降移動状態を表示する請求項1記載の生体試料検査装置。
- 前記表示制御部が、前記作動子の一連の動きと、前記作動子の予め定められた基準動きとを同一画面上に表示するものである請求項1又は2記載の生体試料検査装置。
- 前記作動子の一連の動きと、前記作動子の基準動きとを比較して、前記作動子の一連の動きが正常か否かを判断し、その判断結果データを前記表示制御部に出力する判断部を備え、
前記表示制御部が、前記判断部から判断結果データを受信して、前記作動子の一連の動きが異常である場合に、前記作動子の一連の動きが異常であることを示す報知情報を同一画面上に表示する請求項3記載の生体試料検査装置。 - 前記表示制御部が、前記グラフが表示された画面と同一画面上又は、前記グラフの表示された画面とは異なる画面上に、装置各部の動作状態を表示する請求項1、2、3又は4記載の生体試料検査装置。
- 前記装置各部の動作状態が、前記作動子の一連の動きに連動して変化する部位の動作状態である請求項3、4又は5記載の生体試料検査装置。
- 前記装置各部の動作状態が、装置の流路上に設けられ、当該流路における流体の流通をコントロールするための制御弁の動作状態である請求項6記載の生体試料検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008229070A JP2010060526A (ja) | 2008-09-05 | 2008-09-05 | 生体試料検査装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011209037A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Fujifilm Corp | 測定装置 |
GB2490209A (en) * | 2011-04-20 | 2012-10-24 | Leica Biosystems Nussloch Gmbh | Tissue sample handling apparatus |
-
2008
- 2008-09-05 JP JP2008229070A patent/JP2010060526A/ja not_active Withdrawn
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JP2011209037A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Fujifilm Corp | 測定装置 |
GB2490209A (en) * | 2011-04-20 | 2012-10-24 | Leica Biosystems Nussloch Gmbh | Tissue sample handling apparatus |
US8591833B2 (en) | 2011-04-20 | 2013-11-26 | Leica Biosystems Nussloch Gmbh | Tissue sample handling apparatus |
GB2490209B (en) * | 2011-04-20 | 2014-10-15 | Leica Biosystems Nussloch Gmbh | Tissue sampling handling apparatus |
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