JP2010060184A - 高温部品の冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 装置のコンパクト化を実現しつつ、優れた冷却能力を発揮しうる高温部品の冷却装置及び冷却方法を提供する。
【解決手段】 鋳造粗材2を収容する冷却室3と、冷却室3内で鋳造粗材2を移送する搬送部4と、冷却室3へ冷却用空気を供給する冷却用空気供給部5とを備える冷却装置1であり、さらに、冷却室3内に、搬送部4により移送される鋳造粗材2へ冷却用空気を上方から吹き付ける上方吹出し部8と、搬送部4により移送される鋳造粗材2へ冷却用空気を側方から吹き付ける側方吹出し部10とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 鋳造粗材2を収容する冷却室3と、冷却室3内で鋳造粗材2を移送する搬送部4と、冷却室3へ冷却用空気を供給する冷却用空気供給部5とを備える冷却装置1であり、さらに、冷却室3内に、搬送部4により移送される鋳造粗材2へ冷却用空気を上方から吹き付ける上方吹出し部8と、搬送部4により移送される鋳造粗材2へ冷却用空気を側方から吹き付ける側方吹出し部10とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、鋳造直後の鋳造粗材などの高温部品を冷却するための冷却装置に関する。
アルミ等を材料とする鋳造粗材から製作される製品は、鋳造直後の高温域から作業者が取り扱うことのできる程度の低温域まで冷却される。そして、製品の生産能率を維持・向上させるためには、冷却効率を高め、できる限り急速に冷却する必要があることから、鋳造粗材等の高温部品を順次長手方向に、断続的に移送させる冷却装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図5は、従来の冷却装置の構成例を示す斜視図である。
冷却装置100は、鋳造粗材101を収容する冷却室102と、鋳造粗材101を移送する搬送部103と、冷却室102に冷却用空気を送風する冷却用空気供給部104と、上部空間が冷却室と連通し下部空間が水槽となっている水槽容器105と、水槽容器105の上部空間に水を噴霧する噴霧部106とを備えており、冷却用空気供給部104によって冷却用空気を冷却室102と水槽容器105との間で循環させるとともに、噴霧部106によって水槽容器105内の冷却用空気を冷却するものである。この冷却装置100によれば、冷却用空気は冷却室102の上面内側に備えられた吹出し部107から鋳造粗材101に向けて吹きつけられた後、噴霧部106の水冷を受けて再び冷却用空気供給部104から冷却用空気として冷却室102に循環されるので、冷却室内での冷却能力の向上が図られるとともに工場内外の環境悪化の防止を実現することができる。
特開2006−258384号公報
図5は、従来の冷却装置の構成例を示す斜視図である。
冷却装置100は、鋳造粗材101を収容する冷却室102と、鋳造粗材101を移送する搬送部103と、冷却室102に冷却用空気を送風する冷却用空気供給部104と、上部空間が冷却室と連通し下部空間が水槽となっている水槽容器105と、水槽容器105の上部空間に水を噴霧する噴霧部106とを備えており、冷却用空気供給部104によって冷却用空気を冷却室102と水槽容器105との間で循環させるとともに、噴霧部106によって水槽容器105内の冷却用空気を冷却するものである。この冷却装置100によれば、冷却用空気は冷却室102の上面内側に備えられた吹出し部107から鋳造粗材101に向けて吹きつけられた後、噴霧部106の水冷を受けて再び冷却用空気供給部104から冷却用空気として冷却室102に循環されるので、冷却室内での冷却能力の向上が図られるとともに工場内外の環境悪化の防止を実現することができる。
上記特許文献1の冷却装置は優れた冷却能力を発揮しうるが、その冷却能力を維持するには冷却用空気を鋳造粗材に所定時間当て続ける必要がある。そのために装置の冷却部分を長尺化しなければならないことから、装置が大型化して製作コストがかかるという問題がある。また、装置の大型化は作業者の作業能率向上の妨げにもなる。一方、冷却部分を単純に短尺化しただけでは、鋳造粗材の冷却が不十分となって製品の生産能率を低下させかねない。
そこで、本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたものであり、装置のコンパクト化を実現しつつ、優れた冷却能力を発揮しうる高温部品の冷却装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたものであり、装置のコンパクト化を実現しつつ、優れた冷却能力を発揮しうる高温部品の冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る高温部品の冷却装置は、高温部品を収容する冷却室と、前記冷却室内で高温部品を移送する搬送手段と、前記冷却室へ冷却用空気を供給する冷却用空気供給手段とを備える高温部品の冷却装置であって、さらに、前記冷却室内に、前記搬送手段により移送される高温部品へ前記冷却用空気を上方から吹き付ける上方吹出し手段と、前記搬送手段により移送される高温部品へ前記冷却用空気を側方から吹き付ける側方吹出し手段とを備えることを特徴とする。
これによって、冷却の対象物である高温部品に冷却用空気の当たる面積が増加するので、装置の冷却能力の向上が図られ、冷却部分である冷却室を短尺化することが可能となり、装置のコンパクト化を実現することができる。
ここで、前記側方吹出し手段は、前記冷却室内に、高温部品の移送される方向に対して千鳥状に配置されているとしてもよい。
これによって、冷却用空気が高温部品に対して一方向に通過することになるので、冷却用空気の流れがスムーズになり冷却能力のさらなる向上を実現することができる。
また、前記側方吹出し手段は、冷却用空気の吹出し口となる開口部を備え、前記開口部の反対側の先端が、開口部側に向けて傾斜するテーパー状に形成されているのが好ましい。
これによって、開口部から送風される冷却用空気を高温部品の側面だけでなく底面方向にも流すことが可能となり、冷却能力を飛躍的に向上させることができる。
さらに、高温部品の移送される方向の上流側においては、前記側方吹出し手段の先端に前記開口部が形成され、高温部品の移送される方向の下流側においては、前記側方吹出し手段の高温部品側面に対応する位置に前記開口部が形成されるとするのがより好ましい。
これによって、開口部が設けられる高さ位置を変えて、冷却用空気を高温部品の底面方向に流したり、側面すなわち水平方向に流したりすることができ、移送される高温部品の温度状況に適した冷却を施すことができ、より優れた冷却能力を発揮する冷却装置が実現される。
これによって、冷却の対象物である高温部品に冷却用空気の当たる面積が増加するので、装置の冷却能力の向上が図られ、冷却部分である冷却室を短尺化することが可能となり、装置のコンパクト化を実現することができる。
ここで、前記側方吹出し手段は、前記冷却室内に、高温部品の移送される方向に対して千鳥状に配置されているとしてもよい。
これによって、冷却用空気が高温部品に対して一方向に通過することになるので、冷却用空気の流れがスムーズになり冷却能力のさらなる向上を実現することができる。
また、前記側方吹出し手段は、冷却用空気の吹出し口となる開口部を備え、前記開口部の反対側の先端が、開口部側に向けて傾斜するテーパー状に形成されているのが好ましい。
これによって、開口部から送風される冷却用空気を高温部品の側面だけでなく底面方向にも流すことが可能となり、冷却能力を飛躍的に向上させることができる。
さらに、高温部品の移送される方向の上流側においては、前記側方吹出し手段の先端に前記開口部が形成され、高温部品の移送される方向の下流側においては、前記側方吹出し手段の高温部品側面に対応する位置に前記開口部が形成されるとするのがより好ましい。
これによって、開口部が設けられる高さ位置を変えて、冷却用空気を高温部品の底面方向に流したり、側面すなわち水平方向に流したりすることができ、移送される高温部品の温度状況に適した冷却を施すことができ、より優れた冷却能力を発揮する冷却装置が実現される。
以上説明したように、本発明に係る高温部品の冷却装置によれば、冷却用空気の当たる高温部品の面積が増え、さらに冷却室内における冷却用空気の流れがスムーズになって、装置の冷却能力が向上するので、冷却部分を短尺化することができ、装置のコンパクト化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷却装置の構成例を示す斜視図である。
冷却装置1は、鋳造粗材2を冷却するための空間である冷却室3と、鋳造粗材2を搬送するための搬送部4と、冷却室3に冷却用空気を送風する冷却用空気供給部5と、上部空間が冷却室3と連通し下部空間が水槽となっている水槽容器6と、水槽容器6の上部空間に水を噴霧する噴霧部7とを備えている。そして、上方から冷却用空気を鋳造粗材2に吹き付けるための上方吹出し部8を冷却室3の上面内側に備え、側方から冷却用空気を鋳造粗材2に吹き付けるための側方吹出し部10を冷却室3の両側内側に備えている。
この冷却装置1において、鋳造後のアルミ粗材等の鋳造粗材2は、送入口(図示せず)から装置内に送り込まれ、搬送部4によって冷却室3内を移送され、上方吹出し部8及び側方吹出し部10からの冷却用空気により冷却された後、送出口9から送出される。一方、鋳造粗材2を冷却した冷却用空気は、噴霧部7の水冷を受けて再び冷却用空気供給部5から冷却室3に循環される。
図2は、図1の要部を拡大して示す図である。
図2に示すように、側方吹出し部10は、開口されて冷却用空気の吹出し口となるスリット10aを備えており、スリット10aの形成されている面がそれぞれ鋳造粗材2に対向するよう冷却室3の両側内側に、鋳造粗材2を通過させることのできる間隔を空けて配置されている。また、側方吹出し部10のスリット10aが形成されている面の反対側(外側)の先端は、スリット10aが形成されている側(内側)に向けて傾斜するようテーパー形状にカットされている。このように、側方吹出し部10の外側の先端を内側に向けて傾斜する形状にすることで、スリット10aから送風される冷却用空気は鋳造粗材2の側面だけでなく底面方向にも流れることになるので、飛躍的な冷却能力の向上を実現することができる。なお、スリット10aの向きは、鋳造粗材2の移送される方向に対して垂直でなくてもよく、鋳造粗材2の移送される方向と逆方向に送風するよう傾きをつけて、冷却用空気の循環を促すようにしてもよい。
このような構成を備える冷却装置1は、上方吹出し部8からの送風に加えて側方吹出し部10からの送風により鋳造粗材2の側部や底部をも冷却することが可能になる。すなわち、冷却の対象物である鋳造粗材に冷却用空気の当たる面積が増加するとともに冷却室内における冷却用空気の流れがスムーズになって、装置の冷却能力の向上が図られるので、冷却部分の短尺化ひいては装置のコンパクト化を実現することができる。
図3は、側方吹出し部の別の配置例を示す図である。
図3に示す配置例は、側方吹出し部11を鋳造粗材2の移送される方向に対して千鳥状に配置するものである。このように側方吹出し部11を千鳥状に配列することにより、冷却用空気は鋳造粗材2の底面をそれぞれ一方向に対して通過することになるので、冷却用空気の流れがスムーズになり冷却能力のさらなる向上を実現することができる。
図4は、側方吹出し部の別の構成例を示す図である。
図4に示す構成例は、鋳造粗材2の底部へ効率的に冷却用空気を送り込めるように側方吹出し部12の先端付近にスリット12aを設け、鋳造粗材2の側部へ効率的に冷却用空気を送り込めるようにスリット13aを側方吹出し部13の鋳造粗材2側面に対応する位置に設けたものである。このように、側方吹出し部12、13に設けるスリット12a、13aの高さ位置の組合せを変えることにより、冷却用空気を鋳造粗材2の底面に潜り込ませたり側面を冷却したりすることができ、冷却室3内における冷却用空気の流れが円滑になるので、より優れた冷却能力を発揮することができる。ここで、スリットの高さ位置の組合せについては、鋳造粗材2の移送方向において上流側に底部を冷却するスリット12aを配置し、次に側部を冷却するスリット13aを配置するのが好ましい。一般に、高温部品である鋳造粗材2は底部の冷却に時間を要するため、早い段階で底部を冷却するのが冷却時間の短縮に資するからである。
(実施例)
以下、実施例として従来の冷却装置と本発明に係る冷却装置との冷却能力の評価実験結果を説明する。
上方吹出し部のみを備える従来の冷却装置に、鋳造直後で380〜400℃の高温の鋳造粗材を順次送入する。従来の冷却装置の冷却室には7個の鋳造粗材が滞留し、最初に送入した鋳造粗材は約1900秒後に60℃まで冷却されて冷却室から送出される。すなわち、鋳造粗材1個を適温に冷却するまでに約270秒(1900÷7)を要する計算となるので、装置をコンパクト化して冷却室内に滞留させる鋳造粗材を4個とした場合、最初に送入した鋳造粗材は約1080(4×270)秒後に60℃まで冷却されて冷却室から送出されなくてはならない。
ここで、従来の冷却装置における送風機からの風速を高めることにより冷却能力の向上を試みたところ、1080秒後に送出された鋳造粗材は約90℃までしか冷却されなかった。
次に、従来の冷却装置における上方吹出し部の設置個数を増やすことにより冷却能力の向上を試みたところ、1080秒後に送出された鋳造粗材は約70℃まで冷却されたものの、適温まで冷却するには至らなかった。
一方、上方吹出し部と側方吹出し部の双方を備える本発明に係る冷却装置によれば、1080秒後に送出された鋳造粗材は約60℃を下回るまで冷却されていた。
このことから、本発明に係る冷却装置は、上方吹出し部と側方吹出し部とを備えることにより、装置のコンパクト化を実現しつつ、優れた冷却能力を発揮しうることが明らかである。
以上、本発明に係る冷却装置について、実施の形態に基づいて説明したが本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の目的を達成でき、かつ発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々設計変更が可能であり、それらも全て本発明の範囲内に包含されるものである。
例えば、上記実施の形態の図では、側方吹出し部を冷却室の上面内側から吊り下げる形で配置する例を示しているが、側方から吹き出すのであれば冷却室の側壁に取り付ける配置であっても構わないし、吹出し口となるスリットの反対側の先端を狭くする限り角柱や円柱などの形状であってもよい。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷却装置の構成例を示す斜視図である。
冷却装置1は、鋳造粗材2を冷却するための空間である冷却室3と、鋳造粗材2を搬送するための搬送部4と、冷却室3に冷却用空気を送風する冷却用空気供給部5と、上部空間が冷却室3と連通し下部空間が水槽となっている水槽容器6と、水槽容器6の上部空間に水を噴霧する噴霧部7とを備えている。そして、上方から冷却用空気を鋳造粗材2に吹き付けるための上方吹出し部8を冷却室3の上面内側に備え、側方から冷却用空気を鋳造粗材2に吹き付けるための側方吹出し部10を冷却室3の両側内側に備えている。
この冷却装置1において、鋳造後のアルミ粗材等の鋳造粗材2は、送入口(図示せず)から装置内に送り込まれ、搬送部4によって冷却室3内を移送され、上方吹出し部8及び側方吹出し部10からの冷却用空気により冷却された後、送出口9から送出される。一方、鋳造粗材2を冷却した冷却用空気は、噴霧部7の水冷を受けて再び冷却用空気供給部5から冷却室3に循環される。
図2は、図1の要部を拡大して示す図である。
図2に示すように、側方吹出し部10は、開口されて冷却用空気の吹出し口となるスリット10aを備えており、スリット10aの形成されている面がそれぞれ鋳造粗材2に対向するよう冷却室3の両側内側に、鋳造粗材2を通過させることのできる間隔を空けて配置されている。また、側方吹出し部10のスリット10aが形成されている面の反対側(外側)の先端は、スリット10aが形成されている側(内側)に向けて傾斜するようテーパー形状にカットされている。このように、側方吹出し部10の外側の先端を内側に向けて傾斜する形状にすることで、スリット10aから送風される冷却用空気は鋳造粗材2の側面だけでなく底面方向にも流れることになるので、飛躍的な冷却能力の向上を実現することができる。なお、スリット10aの向きは、鋳造粗材2の移送される方向に対して垂直でなくてもよく、鋳造粗材2の移送される方向と逆方向に送風するよう傾きをつけて、冷却用空気の循環を促すようにしてもよい。
このような構成を備える冷却装置1は、上方吹出し部8からの送風に加えて側方吹出し部10からの送風により鋳造粗材2の側部や底部をも冷却することが可能になる。すなわち、冷却の対象物である鋳造粗材に冷却用空気の当たる面積が増加するとともに冷却室内における冷却用空気の流れがスムーズになって、装置の冷却能力の向上が図られるので、冷却部分の短尺化ひいては装置のコンパクト化を実現することができる。
図3は、側方吹出し部の別の配置例を示す図である。
図3に示す配置例は、側方吹出し部11を鋳造粗材2の移送される方向に対して千鳥状に配置するものである。このように側方吹出し部11を千鳥状に配列することにより、冷却用空気は鋳造粗材2の底面をそれぞれ一方向に対して通過することになるので、冷却用空気の流れがスムーズになり冷却能力のさらなる向上を実現することができる。
図4は、側方吹出し部の別の構成例を示す図である。
図4に示す構成例は、鋳造粗材2の底部へ効率的に冷却用空気を送り込めるように側方吹出し部12の先端付近にスリット12aを設け、鋳造粗材2の側部へ効率的に冷却用空気を送り込めるようにスリット13aを側方吹出し部13の鋳造粗材2側面に対応する位置に設けたものである。このように、側方吹出し部12、13に設けるスリット12a、13aの高さ位置の組合せを変えることにより、冷却用空気を鋳造粗材2の底面に潜り込ませたり側面を冷却したりすることができ、冷却室3内における冷却用空気の流れが円滑になるので、より優れた冷却能力を発揮することができる。ここで、スリットの高さ位置の組合せについては、鋳造粗材2の移送方向において上流側に底部を冷却するスリット12aを配置し、次に側部を冷却するスリット13aを配置するのが好ましい。一般に、高温部品である鋳造粗材2は底部の冷却に時間を要するため、早い段階で底部を冷却するのが冷却時間の短縮に資するからである。
(実施例)
以下、実施例として従来の冷却装置と本発明に係る冷却装置との冷却能力の評価実験結果を説明する。
上方吹出し部のみを備える従来の冷却装置に、鋳造直後で380〜400℃の高温の鋳造粗材を順次送入する。従来の冷却装置の冷却室には7個の鋳造粗材が滞留し、最初に送入した鋳造粗材は約1900秒後に60℃まで冷却されて冷却室から送出される。すなわち、鋳造粗材1個を適温に冷却するまでに約270秒(1900÷7)を要する計算となるので、装置をコンパクト化して冷却室内に滞留させる鋳造粗材を4個とした場合、最初に送入した鋳造粗材は約1080(4×270)秒後に60℃まで冷却されて冷却室から送出されなくてはならない。
ここで、従来の冷却装置における送風機からの風速を高めることにより冷却能力の向上を試みたところ、1080秒後に送出された鋳造粗材は約90℃までしか冷却されなかった。
次に、従来の冷却装置における上方吹出し部の設置個数を増やすことにより冷却能力の向上を試みたところ、1080秒後に送出された鋳造粗材は約70℃まで冷却されたものの、適温まで冷却するには至らなかった。
一方、上方吹出し部と側方吹出し部の双方を備える本発明に係る冷却装置によれば、1080秒後に送出された鋳造粗材は約60℃を下回るまで冷却されていた。
このことから、本発明に係る冷却装置は、上方吹出し部と側方吹出し部とを備えることにより、装置のコンパクト化を実現しつつ、優れた冷却能力を発揮しうることが明らかである。
以上、本発明に係る冷却装置について、実施の形態に基づいて説明したが本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の目的を達成でき、かつ発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々設計変更が可能であり、それらも全て本発明の範囲内に包含されるものである。
例えば、上記実施の形態の図では、側方吹出し部を冷却室の上面内側から吊り下げる形で配置する例を示しているが、側方から吹き出すのであれば冷却室の側壁に取り付ける配置であっても構わないし、吹出し口となるスリットの反対側の先端を狭くする限り角柱や円柱などの形状であってもよい。
本発明に係る冷却装置は、鋳造直後の鋳造粗材等の高温部品を急速に冷却するための冷却装置等として有用である。
1、100 冷却装置
2、101 鋳造粗材
3、102 冷却室
4、103 搬送部
5、104 冷却用空気供給部
6、105 水槽容器
7、106 噴霧部
8、107 上方吹出し部
9 送出口
10、11、12、13 側方吹出し部
10a、12a、13a スリット
2、101 鋳造粗材
3、102 冷却室
4、103 搬送部
5、104 冷却用空気供給部
6、105 水槽容器
7、106 噴霧部
8、107 上方吹出し部
9 送出口
10、11、12、13 側方吹出し部
10a、12a、13a スリット
Claims (4)
- 高温部品を収容する冷却室と、前記冷却室内で高温部品を移送する搬送手段と、前記冷却室へ冷却用空気を供給する冷却用空気供給手段とを備える高温部品の冷却装置であって、
さらに、前記冷却室内に、前記搬送手段により移送される高温部品へ前記冷却用空気を上方から吹き付ける上方吹出し手段と、前記搬送手段により移送される高温部品へ前記冷却用空気を側方から吹き付ける側方吹出し手段とを備えることを特徴とする高温部品の冷却装置。 - 前記側方吹出し手段は、
前記冷却室内に、高温部品の移送される方向に対して千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項1記載の高温部品の冷却装置。 - 前記側方吹出し手段は、
冷却用空気の吹出し口となる開口部を備え、
前記開口部の反対側の先端が、開口部側に向けて傾斜するテーパー状に形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の高温部品の冷却装置。 - 高温部品の移送される方向の上流側においては、前記側方吹出し手段の先端に前記開口部が形成され、
高温部品の移送される方向の下流側においては、前記側方吹出し手段の高温部品側面に対応する位置に前記開口部が形成される
ことを特徴とする請求項3記載の高温部品の冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008225155A JP2010060184A (ja) | 2008-09-02 | 2008-09-02 | 高温部品の冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008225155A JP2010060184A (ja) | 2008-09-02 | 2008-09-02 | 高温部品の冷却装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010060184A true JP2010060184A (ja) | 2010-03-18 |
Family
ID=42187181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008225155A Pending JP2010060184A (ja) | 2008-09-02 | 2008-09-02 | 高温部品の冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010060184A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019010660A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | 特殊電極株式会社 | 鋳造品の後処理装置 |
JP2019011906A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | 特殊電極株式会社 | 高温部品の冷却装置 |
CN109513909B (zh) * | 2018-11-07 | 2020-06-09 | 宁波市特种设备检验研究院 | 一种防止蒸汽爆炸的铸造铝制品冷却方法 |
-
2008
- 2008-09-02 JP JP2008225155A patent/JP2010060184A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019010660A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | 特殊電極株式会社 | 鋳造品の後処理装置 |
JP2019011906A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | 特殊電極株式会社 | 高温部品の冷却装置 |
CN109513909B (zh) * | 2018-11-07 | 2020-06-09 | 宁波市特种设备检验研究院 | 一种防止蒸汽爆炸的铸造铝制品冷却方法 |
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