JP2010057018A - 圧電デバイスおよび圧電デバイスの製造方法 - Google Patents

圧電デバイスおよび圧電デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 信頼性試験に耐え、実装基板との密着強度も向上し、且つ量産できる圧電デバイスおよび圧電デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】 外部電極を備える圧電デバイスの製造方法であって、複数のリッドが形成されているリッド用ウエハを用意するリッド用ウエハ用意工程と、複数の圧電振動片が形成されているチップ用ウエハを用意するチップ用ウエハ用意工程と、片面に段差部を有し、段差部及び片面の一部に外部電極となる金属膜が形成され、複数のベースが形成されているベース用ウエハを用意するベース用ウエハ用意工程と、ベース用ウエハの片面を外側にして、チップ用ウエハを中央にしてリッド用ウエハとベース用ウエハとを接合し、ウエハ積層体を形成するウエハ接合工程と、ウエハ接合工程により接合されたウエハ積層体を封止する封止工程と、ウエハ積層体をカットして個片化する個片化工程と、を備えることを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
【選択図】図7

Description

本発明は、密着強度を向上した圧電デバイスの製造方法、及び当該圧電デバイスの製造方法により製造された圧電デバイスに関する。
従来、HDD(ハードディスクドライブ)、モバイルコンピュータ、又はICカード等の通信機器やOA機器等には、圧電振動片とICチップとを同一パッケージ内に封止した圧電発振子やリアルタイムクロックモジュール等の圧電デバイスが広く使用されている。
従来において、圧電振動片が搭載されている圧電デバイスとして、様々な構造及び製造方法が提案されている。例えば、圧電デバイスとして、特許文献1で更に小型化された圧電発振器90が提案された。図16に示したように、圧電発振器90は、表裏両面に励振電極が形成された水晶発振素子91と、当該水晶発振素子91の上下両面でこれを封止するための封止基板92及び93とを有し、封止基板93の実装面にグランド電極端子を含む外部接続用電極端子95、96が形成されている。当該圧電発振器90は、外部接続用電極端子95、96が半田85、86と接続されることにより、実装基板80と電気的に接続され且つ実装基板80に設置される。
なお、圧電デバイスの製造方法として、特許文献2で圧電デバイスを量産することができる製造方法が提案されている。即ち、複数の電子部品素子が構成されているマザー基板を用意し、当該マザー基板の上面及び片面の少なくとも一方に個々の電子部品用の封止基板を貼り合わせて、しかる後、マザー基板を切断することで個片化した電子部品の製造方法が開示されている。
特開2007−274331号公報 特開2003−142748号公報
特許文献1で開示された圧電発振器90において、その実装面に設けられた外部接続用電極端子95、96だけが、半田85、86を介して実装基板80に接続される。従って、圧電発振器90は、実装基板80との密着面積も不十分で、密着強度も不十分である。特に、Y方向における力Fを受けた時、外部接続用電極端子95、96と半田85、86との密着力で抵抗するだけで、この力Fに抵抗できる他の支持物がない。従って、このような圧電発振器90が設けられた電子部品は、固着強度試験のような信頼性試験において、十分な密着強度を表すことができなくなる。特に、車載用の電子部品において、その信頼性試験に耐える程度の密着強度が必要である。
そこで本発明の目的は、固着強度試験等のような信頼性試験に耐えうることができ、実装基板との密着強度も向上し、且つ量産できる圧電デバイスおよび圧電デバイスの製造方法を提供することである。
第一の観点による外部電極を備える圧電デバイスの製造方法には、複数のリッドが形成されているリッド用ウエハを用意するリッド用ウエハ用意工程と、複数の圧電振動片が形成されているチップ用ウエハを用意するチップ用ウエハ用意工程と、片面に段差部を有し、前記段差部及び片面の一部に前記外部電極となる金属膜が形成され、複数のベースが形成されているベース用ウエハを用意するベース用ウエハ用意工程と、前記ベース用ウエハの前記片面を外側にして、前記チップ用ウエハを中央にして前記リッド用ウエハと前記ベース用ウエハとを接合し、ウエハ積層体を形成するウエハ接合工程と、前記ウエハ接合工程により接合された前記ウエハ積層体を封止する封止工程と、前記ウエハ積層体をカットして個片化する個片化工程と、を備える。
本発明の第一の観点に係る圧電デバイスの製造方法によれば、個片化工程において、前記段差部をカットすることにより、一個一個の圧電デバイスになる。従って、ベース用ウエハの段差部が、製造された圧電デバイスの側壁になる。
なお、前記ベース用ウエハの片面に段差部が形成され、当該段差部と片面に外部電極となる金属膜が形成されている。従って、段差部をカットすることにより、圧電デバイスのベース基板の側壁で、簡単に側壁電極を形成することができる。従って、この圧電デバイスを実装基板に設置する時、片面に形成された外部電極と側壁電極とが実装基板と密着するので、二次元表面で圧電デバイスを支持することができる。従って、密着試験に耐えることができる信頼性に優れる圧電デバイスを簡単に量産することができる。
本発明の第二観点によれば、前記圧電デバイスは矩形形状であり、前記段差部は前記片面に直線状に形成されており、前記矩形形状の対向する一対の辺に前記段差部が形成されている。
本発明の第二観点に係る圧電デバイスの製造方法によれば、矩形形状である圧電デバイスの対向する一対の辺に前記段差部が形成されるので、簡単に圧電デバイスの一対の辺に側壁電極を形成することができる。従って、密着強度が向上させて、信頼性が向上させた圧電デバイスを簡単且つ有効に製造することができる。
また、段差部が予めに形成されているので、片面で外部電極になる金属膜を形成する時に、その段差部にも外部電極と同じ金属膜が同時に形成されるので、従来の金属膜の形成工程をそのまま使用することができ、付加された工程なしに圧電デバイスの側壁電極を形成することができる。
また、矩形形状である圧電デバイスの対向する一対の辺に前記段差部が形成されるので、ダイシング等により個片化する時、加工量が少なくなり、ブレードの摩耗が少なくなり、部品の交換が少なくなる。従って、時間当たりの量産率が高くなり、部品の交換が減少されたので、生産コストを下げることができる。
本発明の第三観点に係る圧電デバイスの製造方法によれば、前記段差部は前記片面に直線状に直交する二つの向きに形成されており、前記矩形形状の対向する二対の辺に前記段差部が形成されている。
矩形形状である圧電デバイスの対向する二対の辺に前記段差部が形成されるので、簡単に圧電デバイスの二対の辺に側壁電極を形成することができる。従って、二対の辺に形成された側壁電極が実装基板と密着するので、密着強度が更に向上させて、信頼性を更に向上させた圧電デバイスを簡単且つ有効に製造することができる。
また、圧電デバイスの対向する二対の辺で、カット線になる段差部が直交するように形成されるので、交差する位置に予めに開口されているので、カットする時のバリ、かけなどが発生し難くなる。なお、ダイシング等により個片化する時、加工量が少なくなり、ブレードの摩耗が少なくなり、部品の交換が少なくなる。従って、時間当たりの量産率が高くなり、部品の交換が減少されたので、生産コストを下げることができる。
本発明の第四観点によれば、前記圧電デバイスは矩形形状であり、前記段差部は前記片面に形成された溝部又は両面に貫通する貫通開口を含む。
第四観点によれば、溝部又は貫通開口を組み合わせて段差部を形成することにより、必要に応じて異なる密着強度の圧電デバイスを簡単に製造することができる。
本発明の第五観点によれば、前記チップ用ウエハの片面に、チップ段差部を有し、前記チップ段差部に前記外部電極と同じ金属膜が形成され、前記チップ用ウエハと前記ベース用ウエハとが接合された時、前記チップ段差部の金属膜は、前記ベース用ウエハの段差部に形成された外部電極と繋がる。
本発明の第五観点に係る圧電デバイスの製造方法によれば、チップ用ウエハにも段差部が形成され、当該段差部にも外部電極と同じ金属膜が形成されている。従って、当該段差部に沿ってカットすることにより、簡単にチップ基板の側壁で側壁電極を形成することができる。なお、チップ用ウエハの段差部の金属膜とベース用ウエハの段差部の金属膜が繋がっているので、カットしてなるチップ基板の側壁電極とベース基板の側壁電極も繋がっている。このような圧電デバイスを実装基板に設置する時、ベース基板の外部電極と側壁電極、及びチップ基板の側壁電極が実装基板と密着するので、密着強度が更に向上される。従って、密着試験に耐えることができる信頼性に優れる圧電デバイスを簡単に量産することができる。
本発明の第六観点によれば、前記リッド用ウエハの片面に、リッド段差部を有し、前記リッド段差部に前記外部電極と同じ金属膜が形成され、前記リッド用ウエハと前記チップ用ウエハとが接合された時、前記リッド段差部の金属膜は、前記チップ段差部に形成された金属膜と繋がる。
本発明の第六観点に係る圧電デバイスの製造方法によれば、リッド用ウエハにも段差部が形成され、当該段差部にも外部電極と同じ金属膜が形成されている。従って、当該段差部に沿ってカットすることにより、簡単にリッド基板の側壁で側壁電極を形成することができる。なお、リッド用ウエハの段差部の金属膜とチップ用ウエハの段差部の金属膜が繋がっているので、カットしてなるリッド基板の側壁電極とチップ基板の側壁電極も繋がっている。このような圧電デバイスを実装基板に設置する時、ベース基板の外部電極と側壁電極、チップ基板の側壁電極、及びリッド基板の側壁電極が実装基板と密着するので、密着強度が更に向上される。従って、密着試験に耐えることができる信頼性に優れる圧電デバイスを簡単に量産することができる。
本発明の第七観点による圧電デバイスは、リッド基板と、チップ基板と、ベース基板とを積層して形成され、前記第一観点ないし第六観点の何れか一つの製造方法により製造され、前記ベース基板は、外部電極になる金属膜が形成されたベース用ウエハの段差部をカットすることにより形成された側壁電極を有する。
本発明の第七観点によれば、ベース基板の側壁電極と実装面である片面に形成された外部電極とが実装基板と密着されるので、従来技術より、実装基板との密着強度が高くなり、信頼性の優れる圧電デバイスを提供することができる。
本発明の第八観点によれば、前記チップ基板は、前記外部電極と同じ金属膜が形成されたチップ用ウエハのチップ段差部をカットすることにより形成されたチップ基板の側壁電極を有する。
本発明の第八観点によれば、ベース基板の側壁電極と外部電極、及びチップ基板の側壁電極が実装基板と密着されるので、実装基板との密着強度がさらに高くなり、信頼性の優れる圧電デバイスを提供することができる。
本発明の第九観点によれば、前記リッド基板は、前記外部電極と同じ金属膜が形成されたリッド用ウエハのリッド段差部をカットすることにより形成された側壁電極を有する。
本発明の第九観点によれば、ベース基板の側壁電極と外部電極、チップ基板の側壁電極、及びリッド基板の側壁電極が実装基板と密着されるので、実装基板との密着強度がさらに高くなり、信頼性の優れる圧電デバイスを提供することができる。
本発明に係る圧電デバイスの製造方法により得られた圧電デバイスは、ベース基板の実装面である片面だけが実装基板と密着することではなく、ベース基板の側壁と実装面である片面が実装基板と密着されるので、密着強度が向上され、信頼性試験に耐えることができ、信頼性を向上することができる。更に、チップ基板とリッド基板の側壁にも金属膜が形成されて実装基板と密着することにより、その密着強度を更に向上することができる。なお、本発明に係る圧電デバイスの製造方法によれば、基板のバリ、かけ無しに、且つ低いコストで、密着強度の高い圧電デバイスを簡単に量産することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるわけではない。本発明において、圧電振動片として音叉型水晶振動片を利用したが、音叉型だけではなく、AT型の水晶振動片を利用することもできる。なお、圧電材として、水晶を利用したが、セラミックスなどの圧電特性を有する材料を利用することもできる。
<第一圧電デバイス100の構成>
<実施例1>
図1は、本実施例に係る音叉型水晶振動片を備えた第一圧電デバイス100の概略図を示している。図1は、第一圧電デバイス100の分解斜視図である。図1に示したように、第一圧電デバイス100は、リッド基板10と、圧電振動片40が形成されているチップ基板20と、ベース基板30とが含まれる。リッド基板10と、チップ基板20と、ベース基板30とは順序的に接合される。この接合方式として、シロキサン結合方式(Si−O−Si)又は陽極接合方式を利用することもできる。
図2(a)は、第一圧電デバイス100を構成するリッド基板10の内面図であり、図2(b)は圧電振動片40を有するチップ基板20の上面図であり、図2(c)はベース基板40の上面図であり、図2(d)は(a)から(c)のA−A断面で第一圧電デバイス100を示した断面構成図である。
図2(a)に示されるようにリッド基板10は、チップ基板20側の片面に、エッチングにより形成されたリッド用凹部17を有している。
図2(b)に示したように、チップ基板20には、その中央に圧電振動片40が形成され、且つ、当該圧電振動片40を囲むように外枠部29が形成されている。本実施例において、当該圧電振動片40は、例えば、32.768kHzで信号を発振する極めて小型の音叉型水晶振動片である。
圧電振動片40は、基部45と、基部45から所定方向に伸びた二つの振動腕46と、振動腕46の外側に形成された二つの支持腕47とを有する。それに、二つの振動腕46の表面、裏面及び側面には、夫々に蒸着法又はスパッタリング法により第一励振電極43と第二励振電極44とが形成されている。
基部45と支持腕47にわたって、夫々に、蒸着法又はスパッタリング法により第一基部電極41と第二基部電極42が形成されており、第一基部電極41は第一励振電極43に接続され、第二基部電極42は第二励振電極44に接続されている。
第一基部電極41と第二基部電極42及び第一励振電極43と第二励振電極44は、ともに、150オングストローム〜700オングストロームのクロム(Cr)層の上に400オングストローム〜2000オングストロームの金(Au)層が形成された構成である。クロム(Cr)層の代わりに、チタン(Ti)層を使用してもよく、また金(Au)層の代わりに、銀(Ag)層を使用してもよい。このような二層構造の代わりに、良好な密着性、耐食性、電気伝導性、耐熱性等を得るように、銅を主成分としてアルミニウム等との合金を使用して電極を形成しても良い。
一対の支持腕47は、基部45の一端から振動腕46が伸びる方向(Y方向)に伸びて接続部48と外枠部29とに接続している。一対の支持腕47は、振動腕46の振動を第一圧電デバイス100の外部へ振動漏れとして伝えづらくさせ、また外部の温度変化、または衝撃の影響を受けづらくさせる効果を持つ。
図2(c)に示されるように、ベース基板30は、チップ基板20側の面に、エッチングにより形成されたベース用凹部37を有している。それと同時に、ベース基板30の角部において、圧電振動片40の第一基部電極41と第二基部電極42と対応する位置にへこみ部が形成されて、当該へこみ部に第一接続電極31と第二接続電極32とが夫々に形成されている。なお、当該第一接続電極31と第二接続電極32に、エッチングにより夫々に第一スルーホール38と第二スルーホール39が形成されている。なお、ベース基板30の一対の対向する側壁に、夫々に第一側壁電極33と第二側壁電極34とが形成されている。なお、実装基板と接続されるベース基板30の実装面である片面には、半田と接続するための第一外部電極35と第二外部電極36とが形成されている。
第一スルーホール38及び第二スルーホール39は、その内面に金属膜15が形成され、その内面の金属膜15は、第一接続電極31及び第二接続電極32と同時にフォトリソグラフィ工程で作成される。内面の金属膜はクロム(Cr)層又はニッケル(Ni)層の上に金(Au)層又は銀(Ag)層が形成される。第一接続電極31は、第一スルーホール38通じてベース基板30の片面に設けた第一外部電極35に接続される。第二接続電極32は、第二スルーホール39を通じてベース基板30の片面に設けた第二外部電極36に接続される。
図2(d)の概略断面構成図で示されるように、リッド用凹部17がチップ基板20に向け、ベース用凹部37がチップ基板20を向けた状態で、基部電極、接続電極、スルーホール、及び外部電極が電気的に接続する位置で、リッド基板10とチップ基板20とベース基板30とを接合して、リッド用凹部17とベース用凹部37の内部を真空状態又は不活性ガスの雰囲気にして、第一圧電デバイス100になる。
なお、図2(d)に示したように、Z方向において、第一側壁電極33と第二側壁電極34の高さH1は、ベース基板30の高さH2の半分ぐらいである。もちろん、必要に応じて、第一側壁電極33と第二側壁電極34の高さH1を変化することもできる。
<第一圧電デバイス100の製造方法>
以上で、第一圧電デバイス100の構成を説明したが、以下、第一圧電デバイス100の製造方法について説明する。
図3は、複数のリッド基板10が形成されているリッド用ウエハLWと、複数の音叉型圧電振動片を有するチップ基板20が形成されているチップ用ウエハVWと、複数のベース基板30が形成されたベース用ウエハBWとを重ね合わせる前の斜視図である。説明の都合上仮想線で、リッド用ウエハLWにリッド基板10が示され、チップ用ウエハVWに音叉型圧電振動片を有するチップ基板20が示され、ベース用ウエハBWにベース基板30が示されている。なお、各個片であるチップ基板20において、音叉型圧電振動片40と外枠部29とが区別し易いように空間SPが斜線で示されている。
図1及び図2では、一つだけの圧電デバイスを説明したが、実際の製造においては、図3に示されるように、1枚のリッド用ウエハLWに数百から数千のリッド基板10が形成され、1枚のチップ用ウエハVWに数百から数千のチップ基板20が成形され、1枚のベース用ウエハBWに数百から数千のベース基板30が形成されている。それらを接合して一度に数百から数千の圧電デバイスを製造する。その後、ダイシング等で個片化することにより、以上に説明した第一圧電デバイス100になる。
図4は、本発明に係る第一圧電デバイス100を製造する方法を示すフローチャートである。図5は、ベース用ウエハBWの異なるステップによる構造を示す図面で、(a)は、溝部E1が形成されたベース用ウエハBWの底面図で、(b)は、(a)のB−B断面図で、(c)は、ベース用ウエハBWの一部の片面と溝部E1に外部電極になる金属膜が形成されたベース用ウエハBWの底面図で、(d)は、(c)のC−C断面図で、(e)は個片化されたものを示す部分断面図である。本発明に係る圧電デバイスの製造方法には、図4に示したように下記のステップが含まれる。
ステップS10:水晶基板において、エッチングにより複数のリッド用凹部17を形成して、図3に示したような複数のリッド基板10が形成されているリッド用ウエハLWを用意する。
ステップS11:水晶基板において、複数の圧電振動片40と外枠部29とを形成して、図3に示したような複数の圧電振動片40を有するチップ基板20が形成されたチップ用ウエハVWを用意する。チップ用ウエハVWに複数の圧電振動片を形成する方法として、通常の圧電デバイスの製造方法を利用して、振動腕と、基部と、支持腕と、各電極を形成すればよい、特に限定はない。
ステップS12:水晶基板において、エッチングにより複数のベース用凹部37とスルーホール38、39とを形成して、図3に示したような複数のベース基板30が形成されているベース用ウエハBWを用意する。
ステップS13:ベース用ウエハBWのベース用凹部37が形成された反対側の実装面である片面で、ハーフエッチングにより、図5(a)と図5(b)のように、平行する複数の直線状の溝部E1を形成する。当該溝部E1が本発明に係る段差部になる。図5(b)に示したように、この溝部E1の高さH1は、ベース用ウエハBWの高さH2の半分ぐらいであるが、これに限定されるわけではなく、この溝部E1の高さは必要に応じて設けることができる。
ステップS14:図5(c)と図5(d)のように、ベース用ウエハBWの一部の片面及びステップS13により形成された溝部E1に、外部電極となる金属膜Mを形成する。図5(d)に示したように、溝部E1が予めに形成されているので、片面の金属膜を形成すると同時に、溝部E1に金属膜を形成することができる。
ステップS15:リッド用ウエハLWと、チップ用ウエハVWと、ベース用ウエハBWとをシロキサン結合して、ウエハ積層体を得る。リッド用ウエハLW、チップ用ウエハVW及びベース用ウエハBWは、結合面を鏡面状態にしてプラズマ処理又はイオンビームを照射することにより、リッド用ウエハLW、チップ用ウエハVW及びベース用ウエハBWの結合面を活性化する。結合面が活性化された夫々のウエハの大きさは例えば4インチ角である。また夫々のウエハにはオリエンテーションフラットが形成されているため、3枚のウエハを正確に位置合わせして重ね合わせる。リッド用ウエハLW、チップ用ウエハVW及びベース用ウエハBWの結合面は、位置合わせして重ね合わされた後、大気中で100°Cから200°C程度に加熱した状態で加圧する。これによりシロキサン結合で強固に接合される。
ステップS16:リッド用ウエハLWと、チップ用ウエハLWと、ベース用ウエハBWとが接合されてなるウエハ積層体を、真空状態又は不活性気体雰囲気で封止する。
ステップS17:得られたウエハ積層体を、図5(c)に示したカット線S2とS1に従って、ダイシングでカットすることにより個片化する。カット線S1は、段差部である溝部E1に形成され、カット線S2はカット線S1と垂直する。
ベース用ウエハBWと個片化した後のベース基板間の関係を説明するために、図5(e)に個片化されたベース基板30の部分断面を示した。図5(e)に示したように、段差部である溝部E1をカットすることにより、段差部がベース基板30の側壁になり、ベース用ウエハBWの一部の片面と段差部である溝部E1に形成された金属膜Mが、夫々に、ベース基板30の第一、第二外部電極35、36と、第一、第二側壁電極33、34になる。
ベース用ウエハBWに溝部E1が形成されたので、溝部E1に沿ってカットする時、加工量が少なくなり、ブレードの摩耗が更に少なくなり、部品の交換が更に少なくなり、生産コストをダウンすることができる。以上により、簡単に且つ低いコストで第一圧電デバイス100を量産することができる。なお、溝部の高さを制御することにより、側壁電極の高さを正確に形成することができる。
図6は、ベース用ウエハBWの実装面である片面及び段差部である溝部E1に外部電極となる金属膜を形成する方法を示すフローチャートである。即ち、図6に示したように、ステップS14には、下記のようなステップが含まれる。
ステップS140:ベース用ウエハBWの片面と、溝部E1と、スルーホールに金属膜を蒸着する。溝部E1とスルーホールとが予めに形成されているので、ベース用ウエハBWの外部電極を形成する方法と同じように金属膜を蒸着すると、溝部E1とスルーホールにも金属膜が蒸着される。
ステップS141:当該金属膜の上に、レジスト膜を塗布する。
ステップS142:外部電極形成用マスクを用いて露光する。
ステップS143:現像後のレジスト及び金属膜を除去して、外部電極を形成する。それと同時に、スルーホールの中に金属膜が形成され、溝部E1にも外部電極となる金属膜が形成される。
ステップS143が終了された後、ステップS15に進む。
以上で、第一圧電デバイス100の構成と製造方法を説明した。
図7は、第一圧電デバイス100を実装基板80に設置した状態の図1のD−D断面図である。図7に示したように、チップ基板20に形成されている第一基部電極41は、ベース基板30の第一接続電極31及び第一スルーホール38を介して第一外部電極35と電気的に接続されている。それに、第二基部電極42は、ベース基板30の第二接続電極32及び第二スルーホール39を介して第二外部電極36と電気的に接続されている。
図7に示したように、第一圧電デバイス100のベース基板30の片面と側壁に、夫々に第一及び第二外部電極35、36と第一及び第二側壁電極33、34が形成されている。従って、当該圧電デバイス100が半田85、86を介して実装基板80に実装される時、半田85、86が、第一及び第二側壁電極33、34に沿って回り込んで、ベース基板30の側壁まで半田を形成する。即ち、ベース基板30の側壁及び片面で半田85、86と密着するので、Y方向とZ方向において、第一圧電デバイス100を支えることができる。
即ち、ベース基板30の片面及び側壁で実装基板80と密着することに、密着強度を向上することができる。特に図7のようにY方向で力Fを受けた時、側壁に形成した半田により耐えることができ、更に信頼性の高い圧電デバイスを提供することができる。特に信頼性試験に耐える程度の密着強度が必要である車載用の電子部品において、非常に重要である。
<実施例2>
<第二圧電デバイス110の構成>
図8は、実施例2に係る第二圧電デバイス110の構成を示す。その中で、図8(a)は、接合した後の第二圧電デバイス110の斜視図で、図8(b)は、第二圧電デバイス110を実装基板に設置した部分省略上面図である。本実施例2において、実施例1と同じものは、同じ標記を付けその説明を省略し、異なる部分だけを説明する。なお、異なる部分を突出して説明するために、実施例1と同じ一部分の構造を省略した。
第二圧電デバイス110は、対向する二対の側壁に側壁電極が形成されている他に、第一圧電デバイス100と同じ構成である。
図8(a)及び図8(b)に示したように、第二圧電デバイス110は、ベース基板30の一対の対向する側壁で、第一側壁電極331と第二側壁電極341とを有する。なお、ベース基板30の他の一対の対向する一部において、一対の第三側壁電極332と一対の第四側壁電極342とを有する。第三側壁電極332と第四側壁電極342とは、夫々第一外部電極35と第二外部電極36との長さと同じである。なお、第三側壁電極332と第四側壁電極342とは、夫々に第一側壁電極331と第二側壁電極332とに接続されている。
なお、本実施例において、第三側壁電極332と第四側壁電極342とは、第一外部電極35と第二外部電極36との長さと同じように設けられているが、第一外部電極35と第二外部電極36とが接続され、ショートが発生しない限り、第一外部電極35と第二外部電極36との長さより大きいように設けられてもよい。もちろん、第一外部電極35と第二外部電極36との長さより小さいように設けられても良い。
図8(b)に示したように、本実施例のように対向する四つの側壁に側壁電極が形成される。これにより、第二圧電デバイス110が半田を介して実装基板80と接続する時、半田が第一側壁電極331と第三側壁電極332とを回り込んで、第一半田851と第三半田852とを形成し、同じように、半田が第二側壁電極341と第四側壁電極342とを回り込んで、第二半田861と第四半田862とを形成する。これにより、ベース基板30の片面及び三つの側壁で半田と接続されるので、従来技術より、その密着強度が向上される。安定した製品を提供することができる。
<第二圧電デバイス110の製造方法>
図9は、本発明に係る第一圧電デバイス100を製造する方法を示すフローチャートである。図10は、ベース用ウエハBWの異なるステップによる構造を示す図面で、(a)は、溝部E1と溝部E2とが形成されたベース用ウエハBWの底面図で、(b)は、ベース用ウエハBWの一部の片面と溝部E1と溝部E2に外部電極になる金属膜が形成されたベース用ウエハBWの底面図で、(c)は、(b)のG部拡大図である。第二圧電デバイス110の製造方法には、図9に示したように下記のステップが含まれる。
ステップS20:水晶基板において、エッチングにより複数のリッド用凹部17を形成して、図3に示したような複数のリッド基板10が形成されているリッド用ウエハLWを用意する。
ステップS21:水晶基板において、複数の圧電振動片40と外枠部29とを形成して、図3に示したような複数の圧電振動片40を有するチップ基板20が形成されたチップ用ウエハVWを用意する。
ステップS22:水晶基板において、エッチングにより複数のベース用凹部37とスルーホール38、39とを形成して、図3に示したような複数のベース基板30が形成されているベース用ウエハBWを用意する。
ステップS13:ベース用ウエハBWのベース用凹部37が形成された反対側の実装面である片面で、ハーフエッチングにより、図10(a)のように、平行する複数の直線状の溝部E1を形成する。その後、溝部E1と直交するように、不連続の溝部E2をハーフエッチングする。当該溝部E1、E2が本発明に係る段差部になる。溝部E1、E2の高さは同じで、ベース用ウエハBWの高さの半分ぐらいである。
ステップS24:図5(b)のように、ベース用ウエハBWの一部の片面、スルーホール及び溝部E1、E2に、外部電極となる金属膜Mを形成する。スルーホールと溝部E1、E2とが予めに形成されているので、片面の金属膜を形成すると同時に、スルーホールと溝部E1、E2とに簡単に金属膜を形成することができる。
ステップS25:リッド用ウエハLWと、チップ用ウエハVWと、ベース用ウエハBWとをシロキサン結合して、ウエハ積層体を得る。
ステップS26:接合されてなるウエハ積層体を、真空状態又は不活性気体雰囲気で封止する。
ステップS27:得られたウエハ積層体を、図10(c)に示したカット線S2とS1に従って、ダイシングでカットすることにより個片化する。カット線S1は、段差部である溝部E1に沿って形成され、カット線S2は段差部である溝部E2に沿って形成される。
ベース用ウエハBWと個片化した後のベース基板の電極間の関係を説明する。片面に形成された金属膜が第二圧電デバイス110の第一、第二外部電極35、36になる。溝部E1をカットすることにより、溝部E1に形成された金属膜がベース基板30の第一、第二側壁電極331、341になる。溝部E2をカットすることにより、溝部E2に形成された金属膜がベース基板30の第三、第四側壁電極332、342になる。
図10(c)に示したように、線S2とS1に従って、カットする時、隣接する溝E2間に不必要な余分の基板SPが形成される。これは、電極を形成するステップS143の後で、エッチングすることにより簡単に削除することができる。金属膜の形成は、実施例1と同じであるので、ここで省略する。
以上に説明したように、ベース用ウエハBWに第一及び第二外部電極35、36と第一、第二、第三及び第四側壁電極を同時に簡単に形成することができる。なお、ベース用ウエハBWに溝部E1、E2が形成されたので、溝部E1、E2に沿ってカットする時、加工量が少なくなり、ブレードの摩耗が更に少なくなり、部品の交換が更に少なくなり、生産コストをダウンすることができる。
特に、交差している部分が既に開口になっているので、カットする時の加工量が更に少なくなり、バリ、かけなどが発生し難くなる。従って、生産性を向上させることができ、生産コストを減少することができる。以上により、簡単に且つ低いコストで第一圧電デバイス110を量産することができる。
<実施例3>
<第三圧電デバイス120の構成>
図11(a)は、第三圧電デバイス120を示す図面で、図11(b)は、第三圧電デバイス120の第一変形例で、図11(c)は、第三圧電デバイス120の第二変形例である。実施例3において、実施例2と同じものは、同じ標記を付けその説明を省略して、異なる部分だけを説明する。なお、異なる部分を突出して説明するために、実施例2と同じ一部分の構造を省略した。
図11(a)に示したように、第三圧電デバイス120は、ベース基板30の各側電極の高さがベース基板30の高さと同じで、且つチップ基板20の四つの側壁にも側壁電極が形成されている他に、実施例2の第二圧電デバイス110と同じである。
第三圧電デバイス120において、ベース基板30の四つの側壁には、第一側壁電極331と第三側壁電極332及び第二側壁電極342と第四側壁電極342とが形成されている。なお、これらの側壁電極の高さは、ベース基板30の高さと同じである。なお、チップ基板20の一対の対向する側壁には、夫々にベース基板30の第一側壁電極331と第二側壁電極341と対応するように、チップ基板20の第一側壁電極231と第二側壁電極241とが形成されている。
なお、チップ基板20の他の一対の対向する側壁には、夫々にベース基板30の第三側壁電極332と第四側壁電極342と対応するように、チップ基板20の第三側壁電極232と第四側壁電極242とが形成されている。即ち、チップ基板20の四つの側壁において、ベース基板30の各側壁電極と繋がるように、ベース基板30の各側壁電極と対応する各側壁電極が形成されている。
なお、本実施例に係る第三圧電デバイス120を半田により実装基板80に接続する時、半田がベース基板30の第一側壁電極331と第三側壁電極332とを回り込んで、チップ基板20の第一側壁電極231と第三側壁電極232まで回り込む。同じように、半田がベース基板30の第二側壁電極341と第四側壁電極342とを回り込んで、チップ基板20の第二側壁電極241と第四側壁電極242まで回り込む。これにより、ベース基板30の片面と三つの側壁、及びチップ基板20の三つの側壁まで半田と接続されるので、従来技術より、その密着強度が更に向上され、安定した製品を提供することができる。
<第三圧電デバイス120の製造方法>
第三圧電デバイス120の製造方法について、第一圧電デバイス100の製造方法と同じ部分は簡略に説明して、異なる部分を詳しく説明する。図12は、第三圧電デバイス120の製造方法を示すフローチャートであり、下記のステップが含まれる。
ステップS30:水晶基板を用いて複数のリッド基板10を有するリッド用ウエハLWを用意する。
ステップS31:水晶基板を用いて複数のチップ基板20を有するチップ用ウエハVWを用意する。
ステップS32:水晶基板を用いて複数のスルーホールを備えるベース基板30を有するチップ用ウエハBWを用意する。
ステップS33:ベース用ウエハBWの実装面である片面で、エッチングにより、ベース用ウエハBWの全面を貫通する複数の直線状の貫通開口K1を形成する。その後、貫通開口K1と垂直するように、不連続の貫通開口K2をエッチングする。当該貫通開口K1、K2が本発明に係る段差部になる。当該貫通開口K1、K2は、ベース用ウエハBWの全面を貫通するので、ベース用ウエハBWの高さと同じである。
ステップS34:ベース用ウエハBWの一部の片面及び貫通開口K1、K2に、外部電極となる金属膜Mを形成する。
ステップS35:チップ用ウエハVWの片面で、エッチングにより、ベース用ウエハBWの貫通開口K1、K2と対応する溝部E11、E12を形成する。当該溝部E11、E12の高さは、チップ用ウエハVWの高さの半分ぐらいである。この高さは必要に応じて変更することができる。
ステップS36:チップ用ウエハVWの溝部E11、E12に、外部電極と同じ金属膜Mを形成する。
ステップS37:リッド用ウエハLWと、チップ用ウエハVWと、ベース用ウエハBWとをシロキサン結合して、ウエハ積層体を得る。
ステップS38:ウエハ積層体を、真空状態又は不活性気体雰囲気で封止する。
ステップS39:ウエハ積層体をカットすることにより個片化する。カットする時、実施例2と同じように貫通開口K1、K2に従ってカットする。
チップ用ウエハVW及びベース用ウエハBWと個片化した後のチップ基板及びベース基板の電極間との関係を説明する。ベース用ウエハBWの片面に形成された金属膜が第二圧電デバイス120の第一、第二外部電極35、36になる。
ベース用ウエハBWの貫通開口K1、K2をカットすることにより、貫通開口K1、K2に形成された金属膜がベース基板30の各側壁電極になる。なお、溝部E11、E12が貫通開口K1、K2と対応的に形成されているので、同じように、溝部E11、E12に沿ってカットされる。従って、溝部E11、E12がカットされることにより、溝部E11、E12に形成された金属膜が、チップ基板20の各側壁電極231、232、242、242になる。
第三圧電デバイス120によれば、ベース用ウエハBWが全面で開口され、且つチップ用ウエハVWにも溝部が形成されたので、第二圧電デバイス110より、カットする加工量が少なくなり、バリやかけ等の発生率が更に減少される。且つ、ブレードの消耗も少なくなり、生産コストを更にダウンすることができる。
以上で第三圧電デバイス120の構成及び製造方法を説明したが、これに限定されるわけではなく、図12(b)と(c)のように変形することもできる。即ち、図12(b)に示したように、チップ基板20の側壁電極の高さが、チップ基板20の高さと同じように形成されることができる。その場合、溝部E11、E12の代わりに、チップ用ウエハVWに、ベース用ウエハBWの貫通開口K1、K2と同じ貫通開口を形成することにより簡単に製造することができる。
図12(c)に示したように、チップ基板20の側壁電極の高さが、チップ基板20の高さと同じように形成されることができる。なお、チップ基板20の四つの側壁ではなく、二つの側壁だけで側壁電極231、241だけを形成することもできる。変形例としてこれに限定されるわけではなく、側壁電極232、242だけを形成することもできる。
<実施例4>
<第四圧電デバイス130の構成>
図13(a)は、第四圧電デバイス130を示す図面で、図13(b)は、第四圧電デバイス130の第一変形例である。実施例4において、実施例3と同じものは、同じ標記を付けその説明を省略して、異なる部分だけを説明する。なお、異なる部分を突出して説明するために、実施例3と同じ一部分の構造を省略した。
図13(a)に示したように、第四圧電デバイス130は、リッド基板10の四つの側壁にも側壁電極が形成されている他に、実施例3の第三圧電デバイス120の第一変形例と同じである。
第四圧電デバイス130において、チップ基板20とベース基板30には、実施例3の第三圧電デバイス120の第一変形例と同じように、夫々の側壁に第一側壁電極231、331と第三側壁電極232、332及び第二側壁電極242、342と第四側壁電極241、342とが形成されている。なお、リッド基板10の一対の対向する側壁には、夫々にチップ基板20の第一側壁電極231と第二側壁電極241と対応するように、リッド基板10の第一側壁電極131と第二側壁電極141とが形成されている。
なお、リッド基板10の他の一対の対向する側壁には、夫々にチップ基板20の第三側壁電極232と第四側壁電極242と対応するように、リッド基板10の第三側壁電極132と第四側壁電極142とが形成されている。即ち、リッド基板10の四つの側壁において、チップ基板20と同じように、対応する側壁電極が形成されている。なお、各側電極の高さは、リッド基板10の高さと同じである。
これにより、本実施例4に係る第四圧電デバイス130を半田により実装基板80に接続する時、半田は、ベース基板30及びチップ基板20を経由して、リッド基板10まで回り込むようになって、更に向上した密着強度を提供することができる。
<第四圧電デバイス130の製造方法>
第四圧電デバイス130の製造方法について、第三圧電デバイス120の製造方法と同じ部分は簡略に説明して、異なる部分を詳しく説明する。図14は、第四圧電デバイス130の製造方法を示すフローチャートであり、下記のステップが含まれる。
ステップS40:水晶基板を用いて複数のリッド基板10を有するリッド用ウエハLWを用意する。
ステップS41:水晶基板を用いて複数のチップ基板20を有するチップ用ウエハVWを用意する。
ステップS42:水晶基板を用いて複数のスルーホールを備えるベース基板30を有するベース用ウエハBWを用意する。
ステップS43:ベース用ウエハBWの実装面である片面で、エッチングにより、ベース用ウエハBWの全面を貫通する複数の直線状の貫通開口K1と、当該貫通開口K1と直交する不連続の貫通開口K2を形成する。
ステップS44:ベース用ウエハBWの一部の片面及び貫通開口K1、K2に、外部電極となる金属膜Mを形成する。
ステップS45:チップ用ウエハVWの片面で、エッチングにより、ベース用ウエハBWの貫通開口K1、K2と対応する貫通開口K11、K12を形成する。当該貫通開口K11、K12の高さは、チップ用ウエハVWの高さと同じである。
ステップS46:チップ用ウエハVWの貫通開口K11、K12に、外部電極と同じ金属膜Mを形成する。
ステップS47:リッド用ウエハLWの片面で、エッチングにより、チップ用ウエハVWの貫通開口K11、K12と対応する貫通開口K111、K112を形成する。当該貫通開口K111、K112の高さは、リッド用ウエハLWの高さと同じである。
ステップS48:リッド用ウエハLWの貫通開口K111、K112に、外部電極と同じ金属膜Mを形成する。
ステップS49:リッド用ウエハLWと、チップ用ウエハVWと、ベース用ウエハBWとをシロキサン結合して、ウエハ積層体を得る。
ステップS50:ウエハ積層体を、真空状態又は不活性気体雰囲気で封止する。
ステップS51:ウエハ積層体をカットすることにより個片化する。カットする時、実施例3と同じように貫通開口K1、K2に従ってカットする。
チップ用ウエハVW及びベース用ウエハBWと個片化した後のチップ基板及びベース基板の電極間との関係を説明する。ベース用ウエハBWの片面に形成された金属膜が第三圧電デバイス130の第一、第二外部電極になる。
ベース用ウエハBWの貫通開口K1、K2をカットすることにより、貫通開口K1、K2に形成された金属膜がベース基板30の各側壁電極になる。なお、貫通開口K11、K12が貫通開口K1、K2と対応的に形成されているので、同じように、貫通開口K11、K12に沿ってカットされる。従って、貫通開口K11、K12がカットされることにより、貫通開口K11、K12に形成された金属膜が、チップ基板20の各側壁電極231、232、242、242になる。
なお、リッド用ウエハLWの貫通開口K111、K112が貫通開口K11、K12と対応的に形成されているので、同じように、貫通開口K111、K112に沿ってカットされる。従って、貫通開口K111、K112がカットされることにより、貫通開口K111、K112に形成された金属膜が、リッド基板10の各側壁電極131、132、142、142になる。
第四圧電デバイス130によれば、ベース用ウエハBWとチップ用ウエハVWとリッド用ウエハLWとが全面で開口されたので、第三圧電デバイス120より、カットする加工量が少なくなり、バリやかけ等の発生率が更に減少される。且つ、ブレードの消耗も少なくなり、生産コストを更にダウンすることができる。
以上で第四圧電デバイス130の構成及び製造方法を説明したが、これに限定されるわけではなく、図13(b)のように変形することもできる。即ち、図13(b)に示したように、リッド基板10の第一、第二側壁電極131、141は、一部がリッド基板10を貫通し、一部は、貫通しないように形成されている。即ち、一部の側壁電極の高さがリッド基板10と同じで、一部の側壁電極の高さはリッド基板10の高さの半分ぐらいである。その場合、リッド用ウエハLWの一部で貫通開口K111、K112を形成し、一部で溝部を形成することにより簡単に製造することができる。
<圧電デバイスの変形例>
なお、上記の実施例1ないし実施例4において、側壁の全面及び/又は他の側壁の一部の全面において、側壁電極を形成したが、これに限定されるわけではない。図15は、圧電デバイスの変形例を示す。
図15(a)及び図15(b)のように、側壁の全面で、連続する第一、第二側壁電極33、34を形成するわけではなく、一部だけで側壁電極を形成して、不連続する側壁電極を形成することもできる。即ち、外部電極を四つ有する圧電デバイスを提供することができる。
本発明の第一圧電デバイス100の構成を示す分解概略図である。 (a)は、第一圧電デバイス100を構成するリッド基板10の内面図であり、(b)は圧電振動片40を有するチップ基板20の上面図であり、(c)はベース基板40の上面図であり、(d)は(a)から(c)のA−A断面で第一圧電デバイス100を示した断面構成図である。 リッド用ウエハLWと、チップ用ウエハVWと、ベース用ウエハBWとを重ね合わせる前の斜視図である。 本発明に係る圧電デバイスを製造する方法を示すフローチャートである。 ベース用ウエハBWの異なるステップによる構造を示す図面で、(a)は、溝部E1が形成されたベース用ウエハBWの底面図で、(b)は、(a)のB−B断面図で、(c)は、ベース用ウエハBWの一部の片面と溝部E1に外部電極になる金属膜が形成されたベース用ウエハBWの底面図で、(d)は、(c)のC−C断面図で、(e)は個片化されたものを示す部分断面図である。 ベース用ウエハBWの片面と、溝部と、スルーホールとに外部電極になる金属膜を形成するフローチャートである。 第一圧電デバイス100を実装基板に設置した状態の図1のD−D断面図である。 (a)は、接合した後の第二圧電デバイス110の斜視図であり、(b)は、第二圧電デバイス110を実装基板に設置した部分省略上面図である。 第二圧電デバイス110を製造する方法を示すフローチャートである。 ベース用ウエハBWの異なるステップによる構造を示す図面で、(a)は、溝部E1と溝部E2とが形成されたベース用ウエハBWの底面図で、(b)は、ベース用ウエハBWの一部の片面と溝部E1と溝部E2に外部電極になる金属膜が形成されたベース用ウエハBWの底面図で、(c)は、(b)のG部拡大図である。 (a)は、第三圧電デバイス120を示す図面で、(b)は、第三圧電デバイス120の第一変形例で、(c)は、第三圧電デバイス120の第二変形例である。 第三圧電デバイス120を製造する方法を示すフローチャートである。 (a)は、第四圧電デバイス130を示す図面で、図13(b)は、第四圧電デバイス130の第一変形例である。 第四圧電デバイス130を製造する方法を示すフローチャートである。 (a)は、本発明の圧電デバイスの変形例を示す図面であり、(b)は、(a)の底面図である。 従来技術に係る圧電デバイスを実装基板に設置した状態を示す図面である。
符号の説明
10 … リッド基板
20 … チップ基板
29 … 外枠部
30 … ベース基板
31 … 第一接続電極
32 … 第二接続電極
33 … 第一側壁電極
34 … 第二側壁電極
35 … 第一外部電極
36 … 第二外部電極
37 … ベース用凹部
38 … 第一スルーホール
39 … 第二スルーホール
40 … 圧電振動片
41 … 第一基部電極
42 … 第二基部電極
43 … 第一励振電極
44 … 第二励振電極
45 … 基部
46 … 振動腕
47 … 支持腕
70 … 集積回路体
80 … 実装基板
85 … 半田
86 … 半田
90 … 圧電発振器
91 … 水晶発振素子
92 … 封止基板
93 … 封止基板
95 … 外部接続用電極端子
96 … 外部接続用電極端子
100 … 第一圧電デバイス
110 … 第二圧電デバイス
120 … 第三圧電デバイス
130 … 第四圧電デバイス

Claims (9)

  1. 外部電極を備える圧電デバイスの製造方法であって、
    複数のリッドが形成されているリッド用ウエハを用意するリッド用ウエハ用意工程と、
    複数の圧電振動片が形成されているチップ用ウエハを用意するチップ用ウエハ用意工程と、
    片面に段差部を有し、前記段差部及び片面の一部に前記外部電極となる金属膜が形成され、複数のベースが形成されているベース用ウエハを用意するベース用ウエハ用意工程と、
    前記ベース用ウエハの前記片面を外側にして、前記チップ用ウエハを中央にして前記リッド用ウエハと前記ベース用ウエハとを接合し、ウエハ積層体を形成するウエハ接合工程と、
    前記ウエハ接合工程により接合された前記ウエハ積層体を封止する封止工程と、
    前記ウエハ積層体をカットして個片化する個片化工程と、
    を備えることを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
  2. 前記圧電デバイスは矩形形状であり、
    前記段差部は前記片面に直線状に形成されており、前記矩形形状の対向する一対の辺に前記段差部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
  3. 前記段差部は前記片面に直線状に直交する二つの向きに形成されており、前記矩形形状の対向する二対の辺に前記段差部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
  4. 前記圧電デバイスは矩形形状であり、
    前記段差部は前記片面に形成された溝部又は両面に貫通する貫通開口を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電デバイスの製造方法。
  5. 前記チップ用ウエハの片面に、チップ段差部を有し、
    前記チップ段差部に前記外部電極と同じ金属膜が形成され、
    前記チップ用ウエハと前記ベース用ウエハとが接合された時、前記チップ段差部の金属膜は、前記ベース用ウエハの段差部に形成された外部電極と繋がることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の圧電デバイスの製造方法。
  6. 前記リッド用ウエハの片面に、リッド段差部を有し、
    前記リッド段差部に前記外部電極と同じ金属膜が形成され、
    前記リッド用ウエハと前記チップ用ウエハとが接合された時、前記リッド段差部の金属膜は、前記チップ段差部に形成された金属膜と繋がることを特徴とする請求項5記載の圧電デバイスの製造方法。
  7. リッド基板と、チップ基板と、ベース基板とを積層して形成した圧電デバイスであって、
    前記請求項1ないし請求項6の何れか一項に記載された圧電デバイスの製造方法により製造され、
    前記ベース基板は、外部電極になる金属膜が形成されたベース用ウエハの段差部をカットすることにより形成された側壁電極を有することを特徴とする圧電デバイス。
  8. 前記チップ基板は、前記外部電極と同じ金属膜が形成されたチップ用ウエハのチップ段差部をカットすることにより形成されたチップ基板の側壁電極を有することを特徴とする請求項7記載の圧電デバイス。
  9. 前記リッド基板は、前記外部電極と同じ金属膜が形成されたリッド用ウエハのリッド段差部をカットすることにより形成された側壁電極を有することを特徴とする請求項8記載の圧電デバイス。
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