JP2010056101A - トランスとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来トランスにおいて、出力電圧が小さくなるほど、端子内の隣接する端子同士を短絡させた場合における出力電圧の変化が小さくなるため、1次側や2次側の回路等での異常検出を行うことが難しくなる場合があり、こうした課題に対して回路側で異常検出センサ等を用意する必要があった。
【解決手段】トランス11において、隣接する端子13a〜13hの間に複数の金属平板コイル14a〜14dを直列に複数個挿入することで、本体12から引出された複数の端子13a〜13hの内の隣接する端子同士を短絡させた場合も、出力電圧の変化が大きいため、1次側や2次側の回路での異常検出精度を高めるようにすることで、トランス11を使った電源や各種電気製品の低コスト化を実現する。
【選択図】図1
【解決手段】トランス11において、隣接する端子13a〜13hの間に複数の金属平板コイル14a〜14dを直列に複数個挿入することで、本体12から引出された複数の端子13a〜13hの内の隣接する端子同士を短絡させた場合も、出力電圧の変化が大きいため、1次側や2次側の回路での異常検出精度を高めるようにすることで、トランス11を使った電源や各種電気製品の低コスト化を実現する。
【選択図】図1
Description
本発明は、薄型ディスプレイ(例えば、液晶テレビやプラズマテレビ、ELテレビ等の壁かけ用のもの)等を始めとする各種電気製品の電源回路等に使うトランスとその製造方法に関するものである。
各種電気製品の小型化、薄型化に伴い、トランスにも更なる小型化、薄型化が求められている。こうしたトランスとしては、銅板をコイル状に打ち抜いて作成した金属平板コイルと、金属被覆線を平面状(例えば蚊取り線香状)に巻いてなる巻線コイルとを、交互に積層し、コアと共に樹脂体に固定した薄型コイルが、特許文献1や特許文献2で知られている。
図16(A)は、従来のトランスの一例を示す斜視図、図16(B)は、従来のトランスに内蔵された金属平板コイルと、その端子との接続関係を示す配線図である。図16(A)において、従来のトランス1は、本体3の端部に複数の端子2a〜2hが露出している。この端子2a〜2hは、共に従来のトランス1の本体3に内蔵された金属平板コイル(金属平板コイルは、図示していない)の一端に相当する。なお図16において、本体3の内部等には巻線コイル(巻線コイルは、金属被覆銅線等を複数の金属平板コイルの間に挟まれて形成されている)やコアがあるが図示していない。同様に巻線コイルからの端子等も図示していない。
図16(B)は、従来トランス1における端子2a〜2hと、本体3に内蔵された金属平板コイルとの電気的接続関係を示している。図16(B)において、端子2aと端子2bの間には、1T(Tはターンの意味。1Tは1ターンを意味する)となる金属平板コイル(なお1Tとなる金属平板コイルは、後述する図18等で説明する)を設けている。同様に、端子2cと端子2dとの間、端子2eと2fとの間、2gと2hとの間にも同様に1Tとなる金属平板コイルを設けている。点線6で囲った中に、金属平面コイルが内蔵されている。
図16(B)における外部接続線4は、例えば、端子2bと端子2cとの間を、端子2dと2eとの間を、端子2fと端子2gとの間を電気的に接続するものである。
図16(B)の端子2aと端子2hに示す矢印5は、これらの端子2a、2hが、従来トランス1の二つの出力端子であることを示す。つまり図16(B)において、点線6で囲った部分が本体3に相当し、この本体3に内蔵された巻線コイル(図示していない)に1次側電圧を印加させた場合における2次側の出力が矢印5で示したように、端子2aと端子2hに発生することを示す。
図16(A)(B)に示すように、端子2a〜2hを、それぞれ1Tずつ直列に接続することで、端子2aと2hとの間に、4ターンからなる従来のトランス1ができる。
次に図16(A)(B)に示した従来のトランス1において、隣接する端子間をショートした場合の課題について、図17を用いて説明する。
図17(A)〜(D)は、共に隣接する端子間を短絡させた場合における端子2aと端子2hとの間の出力電圧の変化について回路的に説明する図面である。なお以下においては、端子2aと端子2hとの間には、24Vの出力が出ていると仮定して説明する。
図17(A)は、互いに隣接する端子2aと端子2bとの間を、矢印5bで示すように短絡させた様子を示す。図17(A)の場合、矢印5bによって端子2aと端子2bとの間が短絡されているため、端子2aと端子2hの間には、3T(3ターンの意味)しか形成されない。その結果、当初の電圧24Vではなくて、18Vが端子2a、2h間に発生する。また端子2aと端子2bとの間は、矢印5bで短絡されているため、端子間が短絡された1Tのコイルが発生することになる。
同様に、図17(B)は、互いに隣接する端子2cと端子2dとの間を、矢印5bで示すように短絡させた様子を示す。図17(B)の場合、矢印5bによって端子2cと端子2dとの間が短絡されているため、端子2aと端子2hの間には、3T(3ターンの意味)しか形成されない。その結果、当初の電圧24Vではなくて、18Vが端子2a、2h間に発生する。これは当初4Tであったものが、短絡によって3Tとなるためである。また端子2cと端子2dとの間は、矢印5bで短絡されているため、端子間が短絡された1Tのコイルが発生することになる。
同様に、図17(C)、図17(D)は、それぞれ隣接する端子2eと端子2fとの間を、隣接する2gと端子2hとの間を、矢印5bによって短絡させた様子を示す。
このように、端子2aと端子2hとの間の出力電圧が大きい場合(例えば24V)、矢印5bで示したような短絡が発生しても、端子2aと端子2hとの間の出力電圧の変動が大きく(例えば、短絡前24V→短絡後18V)、2次側や1次側に設けた回路側での異常検出が容易となる。
しかし近年は、機器のデジタル化、省電力化に伴い、トランス等のトランス1の出力電圧を低くすることが求められている。
その結果として、端子2aと端子2hの間の出力電圧が従来の24Vのみならず、3.3V〜5.0Vと小さくすることが求められる。
こうした場合、従来のトランス1では、図17(A)〜(D)に示したような場合、端子2aと端子2hとの間の出力電圧が、短絡前には4Tで3.3Vであったものは、矢印5bによる短絡によって3Tとなり2.5Vに低下してしまうことになる。
このように、従来のトランス1では出力電圧が小さくなるほど(例えば出力電圧3.3Vの場合、矢印5bにおける短絡での出力電圧の変化が、僅か0.8Vとなるように)、短絡による出力電圧の変化が小さくなる。その結果、1次側や2次側に設けた回路側での異常検出が難しくなり、トランスの最大温度上昇値を超えてしまう可能性が考えられる。あるいは異常検出のための各種センサ等を追加する必要が発生する可能性もある。
こうした課題に対して従来より、トランス1に内蔵する金属平板コイルと、巻線8との間の沿面距離を確保することで、安全規格等(例えば、UL、IEC、電気用品安全法等)に対応することが提案されている。
次に図18〜図21を用いて、従来のトランス1自体の絶縁性を向上させる方法について説明する。
図18は、従来のトランス1において、金属平板コイル7と、巻線コイル8との間の沿面距離を確保する様子を示す斜視図である。図18において巻線コイル8と、金属平板コイル7とは互いに積層されており、矢印5a、5bで示す沿面距離を確保している。
図19は、従来のトランス1において、2枚の金属平板コイル7の間に、更に絶縁フィルム9を介して巻線コイル8を積層した場合における沿面距離を確保する様子を示す斜視図である。図19において、巻線コイル8と、金属平板コイル7との間には、矢印5a、5bで示す沿面距離が確保されている。このように必要に応じて矢印5a、5bで示すような沿面距離を設けることで、隣接する端子間の短絡が1次側や2次側の回路での検出が難しかった場合でも、電源の信頼性を高めることができる。
図20は、金属平板コイル7と巻線コイル8との積層体を説明する側面図であり、例えば図19の側面図に相当する。図20に示すように、複数の金属平板コイル7a、7bとの間には、絶縁フィルム9を介して巻線コイル8が積層され、互いに矢印5bで示す沿面距離が確保されている。
図21は、図20のサンプルを透過的に示す上面図である。図21において、金属平板コイル7と、巻線コイル8との間には、絶縁フィルム9が形成され、また矢印5a、5bで示す沿面距離が形成されている。
図18〜図21に示すように、金属平板コイル7と、巻線コイル8との間に沿面距離を設けようとした場合、矢印5a、5bに示したように、金属平板コイル7もしくは巻線コイル8のいずれか一方を小さくする必要があった。
その結果、金属平板コイル7もしくは巻線コイル8の断面積が小さくなってしまい、従来のトランス1の特性に影響を与えてしまう。
特許第3858659号公報
特開2000−223320号公報
しかしながら、図16〜図17で提案された従来のトランス1では、特に端子2aと端子2gとの間の出力電圧を低くしようとすればするほど、隣接する端子2a〜2g間に短絡等の異常が発生しても、電圧変化が小さいため、その1次側や2次側の回路等での異常検出精度を高めることが難しかった。
こうした課題に対して、図18〜図21に示したように従来のトランスでは、その信頼性を更に高めるために本体3に内蔵する金属平板コイル7と、巻線コイル8との間に沿面距離を設けることも考えられるが、沿面距離を設けた場合には、その沿面距離分だけ平板コイル7や巻線コイル8のどちらか一方を小さくする必要が有り、従来のトランスにおける電気抵抗や電気特性に影響を与えてしまうという課題があった。
上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも、第1の金属平面コイルと、第2の金属平面コイルと、巻線コイルと、を積層したトランスであって、前記第1の金属平面コイルの端子間に、前記第2の金属平面コイルの端子を設けたトランスとするものである。
以上のように、本発明は、少なくとも第1の金属平面コイルと、第2の金属平面コイルと、からなる複数の金属平面コイルと、巻線コイルとを、積層し、さらに前記第1の金属平面コイルの両端に端子の間に、前記第2の平面コイルの端子を設けることによって、隣接する端子間に、複数の金属平板コイル(あるいは2ターン以上の巻数差を有する金属平面コイル)を挿入することで個々の端子間に発生する電圧を高めることができ、1次側や2次側の回路側等で異常検出の検出が容易となり、回路側の負担や部品点数を減らすことができ、トランスの低コスト化、高品質化、高信頼性化が可能となる。
なお本発明の実施の形態に示された図面は模式図であり、各位置関係を寸法的に正しく示したものではない。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図1〜図4を用いて具体的に説明する。図1(A)は、実施の形態1におけるトランスの斜視図、図1(B)は図1(A)の薄型コイルに内蔵した金属平板コイルの斜視図である。
以下、本発明の実施の形態1について、図1〜図4を用いて具体的に説明する。図1(A)は、実施の形態1におけるトランスの斜視図、図1(B)は図1(A)の薄型コイルに内蔵した金属平板コイルの斜視図である。
図1(A)(B)において、11はトランス、12は本体、13a〜13hは端子、14a〜14dは金属平板コイル、15は孔、16は切り欠き部、17は屈曲部、18は接合部である。
図1(A)において、トランス11の本体12の中には、金属平板コイル14a〜14dや、この間に挟まった巻線コイル、コア等が内蔵されている。そして本体12に内蔵された金属平板コイル14a〜14dの端部が、それぞれ端子13a〜13hとして本体12の一側面に露出している。
なお図1(A)において、トランス11の後ろ側(影になって隠れて見えない部分)には、トランス11に内蔵する巻線コイル(図示していない)や、巻線コイルからの端子が露出しているが、これらは図示していない。
例えば、このトランス11を用いて、1次側の電圧(例えば、100V〜230V)を、3.3V〜5.0Vのような低電圧に直接、変換する。
またトランス11は、特に薄型化が容易となる。これは金属平板コイル14a〜14dと、平面状に形成した巻線コイルとを互いに重なるように積層するためである。この結果、トランス11は薄層化するほど、その特性(放熱性が向上する)を高めたり、商品価値を向上できる。またこの薄型化したトランス11を用いることで、フラットディスプレイ(液晶やPED、EL等の壁掛けTV)の低コスト化、高信頼性化が可能となる。
次に図1(B)を用いて、トランス11に内蔵される金属平板コイル14a〜14dについて説明する。図1(B)に示すように、金属平板コイル14a〜14dは、共に銅板をコイル状に打ち抜いたものである。そして金属平板コイル14aの端部が端子13a、13bとなる。同様に金属平板コイル14bの端部が端子13c、13dとなる。同様に金属平板コイル14cの端部が端子13e、13f、金属平板コイル14dの端部が端子13g、13hとなる。
孔15は、端子13a、13c、13f等に設けたものであり、外部回路等への接続用の銅線等の挿入、固定用である。
また屈曲部17を、端子13b、13d、13e、13g等に設けることで、これらの端子同士を、超音波溶接等によって作成した接合部18によって電気的に接続する。
また切り欠き部16は、金属平板コイル14a〜14dの間に設置した巻線コイル(図示していない)を、外部回路に接続するために取り出すための配線用のスペース部分に相当する。
次に、図2を用いて、金属平板コイル14a〜14dについて説明する。
図2(A)〜(D)は、共に金属平板コイル14a〜14dの斜視図であり、例えば図1(B)に示した金属平板コイル14a〜14dに相当する。
図2(A)に示すように、金属平板コイル14aの端部を端子13a、13bとする。同様に金属平板コイル14bの端部を端子13c、13dとする。同様に金属平板コイル14cの端部を端子13e、13f、金属平板コイル14dの端部を端子13g、13hとする。また図2(A)〜(D)に示すように、屈曲部17を、端子13b、13d、13e、13g等に設けることで、これらの端子同士を接合部18によって電気的に接続する。
図3は、金属平板コイル14a〜14dを、厚み方向に積層した状態を説明する上面図であり、図1(B)や図2(A)〜(D)の上面図に相当する。なお図3において、金属平板コイル14a〜14dの間に挿入した巻線コイル等は図示していない。
図4(A)(B)は、共に金属平板コイル14a〜14dを積層した状態を説明する斜視図である。図4(A)の一部の拡大図が図4(B)である。図4(B)に示すように、端子13b、13dの一部に屈曲部17を設けることで、端子13b、13e、あるいは13d、13gとの接合部18の形成が容易になる。なお端子13bと端子13eとの間、あるいは端子13dと端子13gとの間の接続には、超音波接続や溶接、半田付け等を用いることが望ましい。また超音波接続(あるいは超音波溶接)する際に、図4(B)の接合部18に凹凸(例えば、超音波溶接機を押付けた跡)を積極的に残すようにすることで、接続強度を高める。
次に図5(A)〜(D)と、図6(A)(B)を用いて、金属平板コイル14a〜14dによって形成したコイルの配線の詳細について説明する。
図5(A)〜(D)は、共に金属平板コイル14a〜14dの斜視図であり、図2を区別しやすいように塗りつぶしたものである。
図6(A)は、金属平板コイル14a〜14dを積層し、外部接続線にて互いに配線した様子を説明する上面図、図6(B)は金属平板コイル14a〜14dを組合せて4ターン(以下、4Tとする)のコイルを作成する様子を説明する配線図である。
図6(A)(B)において、19は外部接続線であり、端子13a、13h等に形成した孔15(図示していない)等を用いて、これらを電気的に接続する。
20a〜20cは矢印である。矢印20aは端子13cと端子13fが、トランス11の出力端子となって、外部回路(例えば、2次側の回路)につながることを示す。矢印20bは、金属平板コイル14aの、ターン内絶縁距離を示す。ここでターン内絶縁距離とは、金属平板コイル14aが、平面状に1ターンを形成した場合の、1ターンの巻始め銅板部と巻終わり銅板部との隙間(ここが絶縁距離となる)を示す。矢印20bに示すように、ターン内絶縁距離を大きくすることで、複数の金属平板コイル14a〜14d、あるいは金属平板コイル14a〜14dと、他の巻線コイル(図示していない)との重なり面積を小さくすることができるため、静電容量成分を介したノイズ伝播を低減でき、低ノイズ化が可能となる。
また矢印20cは、隣接する端子間距離(あるいは端子間の絶縁距離)を示す。図6(A)に示すように、矢印20cに示す端子間距離より、矢印20bに示すターン内絶縁距離を大きくすることで、図6(A)に示すように第1の金属平面コイル端子間(例えば、金属平板コイル14aの端子13a、13bの間)に、第2の平面コイルの端子(例えば、金属平板コイル14bの端子13c)を、取り出すことができる。更にこれらの端子(例えば、端子13a、13b、13c等)を、図1(A)に示したように、略平行とすることで、これら端子13a〜13hの回路基板等への実装性を高める。なお実装性を高めるため、端子13a〜13hを、回路基板(図1等では図示していない)に略平行とし、更に図1(B)に示すように孔15を設けることで、回路基板からのリード線等との接続性を高める。
また21は点線であり、点線21で囲われた部分が、例えば図1(A)におけるトランス11の本体12に相当することを示す。このように本体12(あるいは点線21で囲った)中に金属平板コイル14a〜14dのコイル部分を形成し、本体12(あるいは点線21で囲った)外に、端子13a〜13hを、互いに略平行になるように設ける。
図6(B)における「1T」とは、1ターンの意味であり、端子13aと端子13bの間に、金属平板コイル14aからなる1T分のコイルを形成することを示す。同様に、端子13cと端子13dの間には、金属平板コイル14bからなる1T分のコイルを形成する。また端子13eと端子13fとの間には金属平板コイル14cが、端子13gと端子13hとの間には金属平板コイル14dを形成する。
そして、図6(B)に示すように、端子13bと端子13eとの間を外部接続線19(あるいは図3や図4で示した接合部18で接続する。なお接合部18を用いることで接合部分の電気抵抗を下げると共に接続信頼性を高める効果が得られる)で電気的に接続する。同様に端子13dと端子13gとの間も、電気的に接続する。更に、端子13aと端子13hとの間を、外部接続線19で接続する。以上のようにすることで、端子13cと端子13fとの間に、複数の金属平板コイル14a〜14dからなる4ターンのコイルを形成する。
次に、図6(B)のように配線したトランス11において、隣接する端子間を短絡した場合における出力電圧の変化について、図7〜図8を用いて説明する。
図7(A)〜(C)は、共に隣接した端子間を短絡させた場合における端子13cと端子13fの間の出力電圧の変化について回路的に説明する図面である。
図7(A)は、隣接する端子13a、13c間を矢印20bで示すように短絡させた場合に、端子13c、13f間に発生する電圧を示す。ここで短絡前に端子13c、13f間に3.3Vの電圧が発生していたとすると、矢印20bのように短絡させた場合、端子13cと端子13fとの間に発生する電圧は、1.7V(有効数字を小数点以下1桁とした)となる。これは当初4Tであったものが、短絡によって2Tとなったためである。
図7(B)は、隣接する端子13c、13b間を矢印20bで示すように短絡させた場合に、端子13c、13f間に発生する電圧を示す。ここで短絡前に端子13c、13f間に3.3Vの電圧が発生していたとすると、矢印20bのように短絡させた場合、端子13cと端子13fとの間に発生する電圧は、1.7V(有効数字を小数点以下1桁とした)となることを示す。これは当初4Tであったものが、短絡によって2Tとなったためである。
図7(C)は、隣接する端子13e、13d間を矢印20bで示すように短絡させた場合に、端子13c、13f間に発生する電圧を示す。ここで短絡前に端子13e、13d間に3.3Vの電圧が発生していたとすると、矢印20bのように短絡させた場合、端子13cと端子13fとの間に発生する電圧は、1.7V(有効数字を小数点以下1桁とした)となることを示す。これは当初4Tであったものが、短絡によって2Tとなったためである。
図8(A)(B)は、共に隣接する端子間を短絡させた場合における端子13cと端子13fの間の出力電圧の変化について回路的に説明する図である。
図8(A)は、隣接する端子13g、13f間を矢印20bで示すように短絡させた場合に、端子13c、13f間に発生する電圧を示す。ここで短絡前に端子13c、13f間に3.3Vの電圧が発生していたとすると、矢印20bのように短絡させた場合、端子13cと端子13fとの間に発生する電圧は、1.7V(有効数字を小数点以下1桁とした)となることを示す。これは当初4Tであったものが、短絡によって2Tとなったためである。
図8(B)は、隣接する端子13f、13h間を矢印20bで示すように短絡させた場合に、端子13c、13f間に発生する電圧を示す。ここで短絡前に端子13c、13f間に3.3Vの電圧が発生していたとすると、矢印20bのように短絡させた場合、端子13cと端子13fとの間に発生する電圧は、1.7V(有効数字を小数点以下1桁とした)となることを示す。これは当初4Tであったものが、短絡によって2Tとなったためである。
図7や図8に示したように、トランス11における金属平板コイル14a〜14dを、図1〜図6等で示すように結線することで、互いに隣接する端子間を短絡させた場合の電圧変化を大きく(例えば当初3.3Vであったものを1.7Vと半減できる)する。このように、実施の形態1で説明するトランス11は、その内部の特殊な構造によって、隣接した端子間の短絡時の出力電圧の変化を大きくすることができる。この結果、実施の形態1で説明するトランス11を用いることで、2次側や1次側に設けた回路側での異常検出を容易とすることができる。あるいは部品点数を増やすことなく、トランス11自体の異常検出が可能となるため、このトランス11を用いた電源や機器のコストダウンが可能となる。
次に、図9〜図11に示すように(あるいは従来のようなコイル配線に示すように)金属平板コイル14e〜14hに互いに接続した場合に発生する課題について説明する。
図9(A)は、金属平板コイル14e〜14hを互いに直列に積層して4Tとした様子を説明する上面図、図9(B)は各々が1Tである金属平板コイル14e〜14hを4枚直列に接続し4ターン(以下、4Tとする)のコイルを作成した場合について配線面から説明する図である。
図9(A)において、矢印20aは、端子13i、13pが2次側の取り出し電極となることを示すためのものである。矢印20bは、第1の金属平面コイル(例えば金属平板コイル14e)のターン内絶縁距離を示す。矢印20cは、第1の金属平面コイルの端子間距離(例えば、端子13iと端子13jの間隔、あるいは隙間)を示す。図9(A)に示すように、ターン内絶縁距離と、端子間距離を略同じとした場合、端子間距離で示す隙間に他の金属平面コイルの端子を挿入することができず(例えば、端子13iと端子13jとの間に、端子13kを挿入することができず)、異常発生の検出精度に影響を与える可能性がある。またターン内絶縁距離が小さい分だけ、金属平板コイル14e〜14hと、巻線コイル22との重なり面積が増加し、ノイズが増加する可能性がある。
図9(A)(B)において、金属平板コイル14eの端子13jと、金属平板コイル14fの端子13kとを接続している。また平板コイル14fの端子13Lと金属平板コイル14gの端子13mとを接続している。同様に金属平板コイル14gの端子13nとコイル14hの端子13oとを接続している。なお接続は、図1(B)や図4(A)(B)で説明した屈曲部17や接合部18を用いても良いし、外部接続線19を用いても良い。
図10(A)〜(D)は、共に金属平板コイル14e〜14hの斜視図である。
図10(A)に示すように、金属平板コイル14eの端部を端子13i、13jとする。同様に金属平板コイル14fの端部を端子13k、13Lとする。同様に金属平板コイル14gの端部を端子13m、13nと、金属平板コイル14hの端部を端子13o、13pとする。またそれ以外の端子は、外部接続線19等によって接続する。こうしてそれぞれ1Tの金属平板コイル14e〜14hを直列に接続して4Tのコイルを作成する。
図11(A)〜(D)は、それぞれ隣接した端子間を短絡させた場合における端子13i〜端子13pの間の矢印20bで示す出力電圧の変化について説明する図である。
図11(A)を用いて、隣接する端子13i、13j間を矢印20bで示すように短絡させた場合に、端子13i、13p間に発生する電圧への影響を説明する。ここで短絡前に端子13i、13j間に3.3Vの電圧が発生していたとすると、矢印20bのように短絡させた場合、端子13iと端子13pとの間に発生する電圧は、2.5V(有効数字を小数点以下1桁とした)となる。これは短絡前に4Tであったものが、短絡後に3Tとなるためである。
図11(B)は、隣接する端子13k、13L間を矢印20bで示すように短絡させた場合に、端子13i、13p間に発生する電圧への影響を示す。ここで短絡前に端子13k、13L間に3.3Vの電圧が発生していたとすると、矢印20bのように短絡させた場合、端子13iと端子13pとの間に発生する電圧は、2.5V(有効数字を小数点以下1桁とした)となることを示す。これは短絡前に4Tであったものが、短絡によって3Tとなったためである。
図11(C)は、隣接する端子13m、13n間を矢印20bで示すように短絡させた場合に、端子13i、13p間に発生する電圧への影響を示す。ここで短絡前に端子13m、13n間に3.3Vの電圧が発生していたとすると、矢印20bのように短絡させた場合、端子13iと端子13pとの間に発生する電圧は、2.5V(有効数字を小数点以下1桁とした)となることを示す。
図11(D)は、隣接する端子13o、13p間を矢印20bで示すように短絡させた場合に、端子13i、13p間に発生する電圧への影響を説明する。ここで短絡前に端子13o、13p間に3.3Vの電圧が発生していたとすると、矢印20bのように短絡させた場合、端子13iと端子13pとの間に発生する電圧は、2.5V(有効数字を小数点以下1桁とした)となることを示す。
このように、図9〜図11に示したように金属平板コイル14e〜14hを設けた場合、互いに隣接する端子間を短絡させた場合の、出力端子における電圧変化が小さくなる(例えば当初3.3Vであったものが2.5Vに低減する。これは短絡前に4Tであったものが、短絡後に3Tとなるためである)ため、トランス11における短絡等を、2次側や1次側に設けた回路側で異常として検出することが難しくなる等の、電源回路や電源モジュールにおける異常検出精度に影響を与える。また1次側や2次側に異常検出用の部品等を取り付けた場合、コストアップする可能性がある。
一方、図1〜図8に示したような金属平板コイル14a〜14dを用いた場合、互いに隣接する端子間を短絡させた場合の、出力端子における電圧変化が大きい(例えば、当初3.3Vあったものが1.7Vにまで半減する。これは短絡前に4Tであったものが、短絡後に2Tとなるためである)ため、トランス11における短絡等を、2次側や1次側に設けた回路側での異常の検出精度を高められる。その結果、1次側や2次側に異常検出用の特殊な部品等を取り付ける必要がなく、コストを抑えられる。
以上のように、端部を端子13a〜13hとする複数の金属平板コイル14a〜14dと、複数の巻線コイルを複数層積層し、コアと共に樹脂体で固定したトランス11であって、複数の前記端子13a〜13hにおける隣接する端子間に前記金属平板コイル14a〜14dを直列に複数個挿入しているトランス11とすることで、トランス11における短絡等を、2次側や1次側に設けた回路側での異常の検出精度を高められ、特にトランスにおける出力電圧が小さくなるほど、その効果を高められる。
このように、図1〜8で説明したトランス11は、端子13a〜13hの中の任意の隣接する端子間を短絡した場合であっても、短絡による電圧変化を大きくできるため、1次側や2次側の回路側での異常検出精度を高めることができるため、各種電気製品の高信頼性化、高性能化を可能とする。
以上のようにして、少なくとも、第1の金属平面コイル(例えば、金属平板コイル14a)と、第2の金属平面コイル(たとえば、金属平板コイル14b)と、巻線コイル(後述する図12等で図示している)と、を積層したトランス11であって、前記第1の金属平面コイルの端子間(例えば、端子13aと端子13bの間)に、前記第2の金属平面コイルの端子(例えば、端子13c)を設けたトランス11とすることで、トランス11内部の容量結合を小さくしノイズ発生を抑える、更にトランス11の各種信頼性を高めることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2として、金属平板コイル14a〜14hと、巻線コイルとの間の沿面距離を小さくすることで、トランス11の特性を向上させる様子について、図12〜図15を用いて説明する。
実施の形態2として、金属平板コイル14a〜14hと、巻線コイルとの間の沿面距離を小さくすることで、トランス11の特性を向上させる様子について、図12〜図15を用いて説明する。
実施の形態1の図1〜8で説明したトランス11は、隣接する端子間を短絡した場合であっても、短絡による電圧変化を大きくできるため、1次側や2次側の回路側での異常検出精度を高めることができる。この結果、トランス11に内蔵する、金属平板コイル14a〜14dと、巻線コイルとの間で、安全規格等(例えば、UL、IEC、電気用品安全法)で要求される沿面距離を小さくすることができる場合がある。
図12は、金属平板コイル14と巻線コイルとを、互いに沿面距離を小さくした状態で積層した様子を説明する斜視図である。
図12において、22は巻線コイルであり、被覆線(強化絶縁被覆線や3層被覆線を使っても良い)からなる細線を、蚊取り線香状に巻いたものである。なお巻線コイル22の内側からの被覆線は、金属平板コイル14の一部に形成した切り欠き部16(例えば、図1(B)の切り欠き部16)を介して、本体12から伸びた端子(図1(A)では巻線コイル22からの端子は、本体12の裏側になるため図示していない)に接続する。
そして金属平板コイル14a〜14hと、巻線コイル22とを、相互に積層し、必要に応じてコア等を設けることでトランスとする。ここで巻線コイル22は1次側(あるいは高電圧側)、金属平板コイル14a〜14hは2次側(あるいは低電圧側)とすることが望ましい。これはトランス11からなるトランスにおいて、1次側と2次側での電力バランスを改善するためである。こうして(高電圧&低電流)となる1次側(あるいは高電圧側)と、(低電圧&大電流)となる2次側(あるいは低電圧側)と、の間の電力バランスを改善する。
なお図12において、金属平板コイル14と巻線コイル22との間の沿面距離は、図19〜図21で説明した従来のトランス1に比べて、平面方向の沿面距離を小さくしているが、これは、図12に示すトランス11の端子13は、例えば図1〜図8に示したように、隣接した端子間を短絡させても、その電圧変化が大きいため、1次側や2次側回路等での異常検出精度を高めたからである。このように端子間の短絡時での異常検出精度を高めたからこそ、始めて可能性が得られ、トランス11の沿面距離を小さくすることも可能である。
図13は、複数の金属平板コイル14a、14bと、巻線コイル22と、を途中に絶縁フィルムを介して、沿面距離を小さくしながら交互に積層した様子を説明する斜視図である。
図13において、23は絶縁フィルムである。巻線コイル22と金属平板コイル14a、14bとの間に、絶縁フィルム23を挿入することで、巻線コイル22と金属平板コイル14a、14bとの間の絶縁性を更に強化する。
なお絶縁フィルム23としては、ポリイミド等の耐熱フィルムを使うことで、トランス11の耐熱性を高める。また熱伝導性の高い絶縁フィルム23を使うことで、巻線コイル22や金属平板コイル14a、14bに発生した熱の放熱性を高める。なお絶縁フィルム23としては、延伸やキャスティングによって得られたフィルムだけに限定する必要は無い。例えば、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂に、アルミナ等の高熱伝導性の無機フィラーを添加してなる熱伝導性絶縁材料を、シート状にして絶縁フィルム23として使うことで、更にトランス11の放熱性を高める。
なお巻線コイル22は、渦巻き状とすることで、トランス11の薄層化が可能となる。
また巻線コイル22と、金属平板コイル14a、14bは必ずしも交互である必要はない。巻線コイル22を2層連続に積層し、この上に金属平板コイル14aを1層としても良い。このようにトランスの用途や目的に合わせて積層等の仕様を最適化する。
なお図13において、金属平板コイル14と巻線コイル22との間の沿面距離は、図19〜図21で説明した従来のトランス1に比べて、平面方向の沿面距離が小さいが、これは、図13に示すトランス11の端子13は、例えば図1〜図8に示したように、隣接した端子間を短絡させても、その電圧変化が大きいため、1次側や2次側回路等での異常検出精度を高められるからである。また絶縁フィルム23を、金属平板コイル14と巻線コイル22との間に挿入することで、絶縁性を高められる分、巻線コイル22の選択肢を広げられる。
なお図13において、金属平板コイル14a、14bからの端子13は略平行に設けているが、これを図1〜図8に示したようなコイル構成とすることで、隣接した端子間を短絡させた場合の、電圧変化を大きくさせられることは言うまでもない。
図14(A)は、図13の巻線コイル22と金属平板コイル14a、14bと、絶縁フィルム23との積層物とを示す側面図、図14(B)はその一部を拡大して説明する側面図である。
図14(A)(B)に示すように、複数の金属平板コイル14a、14bと、巻線コイル22とは、途中に絶縁フィルム23を挿入しながら積層したものであって、互いの絶縁性を高めたものである。
なお図14において、金属平板コイル14と巻線コイル22との間の沿面距離は、図19〜図21で説明した従来のトランス1に比べて、平面方向の沿面距離が小さいが、これは、図14に示すトランス11の端子13は、例えば図1〜図8に示したように、隣接した端子間を短絡させても、その電圧変化が大きいため、1次側や2次側回路等での異常検出精度を高めたからである。また絶縁フィルム23を、金属平板コイル14と巻線コイル22との間に挿入することで、絶縁性を高められる分、巻線コイル22の選択肢を広げられる。
なお図14において、金属平板コイル14a、14bからの端子13は略平行に設けているが、これを図1〜図8に示したようなコイル構成とすることで、隣接した端子間を短絡させた場合の、電圧変化を大きくすることができることは言うまでもない。
図15は、図14に示した巻線コイル22と、金属平板コイル14と、絶縁フィルム23との積層体を説明する上面図である。図15に示すように、図1〜図8に示したように、隣接した端子間に、複数のコイルを(特に金属平板コイル14が2ターン以上となるように)挿入しておくことで、図15に示すように金属平板コイル14と、巻線コイル22との間の平面方向の沿面距離を小さくすることができる。その結果、金属平板コイル14のパターン幅や断面積を大きくすることができ、金属平板コイル14の電気抵抗を小さくでき、トランス11の特性を高める。
以上のようにして、少なくとも、第1の金属平面コイル(例えば、金属平板コイル14a)と、第2の金属平面コイル(たとえば、金属平板コイル14b)と、巻き線コイル22と、を絶縁フィルム22を介して互いに積層したトランス11であって、前記第1の金属平面コイルのターン内絶縁距離(例えば、図6の矢印20bで示した距離)を、端子間距離(例えば、図6の矢印20cで示した距離)より大きくし、前記第1の金属平面コイル端子間(例えば、端子13aと端子13bの間)に、前記第2の金属平面コイルの端子(例えば、端子13c)を、互いの端子同士が略平行になるように設けたトランス11とすることで、トランス11内部の容量結合を小さくしノイズ発生を抑える、更にトランス11の各種信頼性を高めることができる。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3として、トランス11の製造方法の一例について説明する。
以下、実施の形態3として、トランス11の製造方法の一例について説明する。
まず、銅板(肉厚0.1mm以上5.0mm以下。望ましくは0.2mm以上。これは0.1mm以上の厚みがないと、取扱いが難しく、電気抵抗が高くなるためである。なお5mmを超えるとトランス11の低背化に影響を与える場合がある)を用意する。
次に、この銅板を、金型で所定形状に打ち抜き、図2(A)〜(D)に示したような複数の金属平板コイル14a〜14dを作成する。なお図2(A)に示す金属平板コイル14aと、図2(D)に示す金属平板コイル14dとは、端子13a、13b、13g、13hの形状や長さを除くと、互いに裏表の関係としている。
同様に図2(B)に示す金属平板コイル14bと、図2(C)に示す金属平板コイル14cとは、端子13c、13d、13e、13dの形状や長さを除くと、互いに裏表の関係としている。
このように、別々の層に使うコイルパターンを共通化することで、金型コストを下げ、製造コストを抑える。
その後、打ち抜いた金属平板コイル14a〜14dの方向や向き(あるいは裏表の反転も含む)を揃えたり、端子13a〜13hの長さを揃えたり、その一部に屈曲部17を設け、図2に示すように、互いを積層する。なおこの積層の際に、図12〜図15等で説明したように、別に用意した巻線コイル22や、絶縁フィルム23と共に積層する。なお巻線コイル22や樹脂フィルム23の成形方法等は公知の技術を利用する。
その後、所定のコア(例えば、フェライトコア等)を挿入し、端子台や樹脂成型体を本体として利用し、これらを固定する。ここで、金属平板コイル14a〜14dからの端子13a〜13hの形状を、図1(B)や図4(A)(B)に示したようにすることで、互いの接合部分の信頼性を高め、接続抵抗を小さくする。
以上のように、銅板等の金属板をプレス等でコイル状に加工して、少なくとも第1の金属平面コイル(例えば、金属平板コイル14a)と、第2の金属平面コイル(例えば、金属平板コイル14b)と、を作成する工程と、1層〜3層、あるいは強化絶縁被覆等を有した銅線を巻いて巻線コイル22を作成する工程と、前記第1の金属平面コイルと、前記第2の平面コイルとの間に、前記巻線コイル22を積層する工程と、前記第1の金属平面コイルの端子間(例えば、端子13aと端子13bの間)に、前記第2の金属平面コイルの端子(例えば、端子13c)を設ける工程と、を有するトランス11の製造方法によって、ノイズ発生が少なく、信頼性の高い薄型トランスを製造する。
なお金属平面コイルをプレス成形する金型を、例えば、金属平板コイル14a、14c用の第1の金型、金属平板コイル14b、14cを成形するための第2の金型とすることで、金型コストを抑えられる。これは金属平板コイル14a、14cを、互いに裏表の関係とすることで、金型コストを抑えられるためである。同様に金属平板コイル14b、14dを互いに裏表の関係とすることが望ましい。
なお図1〜図14等では、主に4ターンの場合について説明したが、本発明の内容は他のターン数や構造等においても応用できることは言うまでもない。
以上のように本発明のトランスおよびその製造方法によって、トランスの低ノイズ化、高信頼性化が可能となり、各種薄型TV等の長寿命化を可能とする。
11 トランス
12 本体
13、13a〜13p 端子
14、14a〜14h 金属平板コイル
15 孔
16 切り欠き部
17 屈曲部
18 接合部
19 外部接続線
20、20a、20b 矢印
21 点線
22 巻線コイル
23 絶縁フィルム
12 本体
13、13a〜13p 端子
14、14a〜14h 金属平板コイル
15 孔
16 切り欠き部
17 屈曲部
18 接合部
19 外部接続線
20、20a、20b 矢印
21 点線
22 巻線コイル
23 絶縁フィルム
Claims (3)
- 少なくとも、第1の金属平面コイルと、第2の金属平面コイルと、
巻線コイルと、を、積層したトランスであって、
前記第1の金属平面コイルの端子間に、前記第2の金属平面コイルの端子を設けたトランス。 - 少なくとも、第1の金属平面コイルと、第2の金属平面コイルと、
巻き線コイルと、を、絶縁フィルムを介して互いに積層したトランスであって、
前記第1の金属平面コイルのターン内絶縁距離を、端子間距離より大きくし、
前記第1の金属平面コイル端子間に、前記第2の金属平面コイルの端子を、互いの端子同士が略平行になるように設けたトランス。 - 金属板を加工して、少なくとも第1の金属平面コイルと、第2の金属平面コイルと、を作成する工程と、
銅線を巻いて巻線コイルを作成する工程と、
前記第1の金属平面コイルと、前記第2の平面コイルとの間に、前記巻線コイルを積層する工程と、
前記第1の金属平面コイルの端子間に、前記第2の金属平面コイルの端子を設ける工程と、を有するトランスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101376930B1 (ko) | 2012-09-14 | 2014-03-20 | 엘에스산전 주식회사 | 변압기 |
JP2014120762A (ja) * | 2012-12-14 | 2014-06-30 | Ghing-Hsin Dien | コイル及びその製造方法 |
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-
2008
- 2008-08-26 JP JP2008216129A patent/JP2010056101A/ja active Pending
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