JP2010054292A - 内部欠陥測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造体の内部欠陥を定量的かつ高精度に測定および評価し得る内部欠陥測定方法を提供する。
【解決手段】この内部欠陥測定方法は、強磁性体製の構造体外面を、複数のチャンネルをもつ磁束検出手段を有する検出センサで走査して、検出データを収集する検出データ収集工程と(S10)、その収集した検出データに基準となる信号を乗算後にフィルタリング処理を行う位相検波処理工程(S20)と、得られた信号に対してベクトル座標の座標変換を行う座標変換工程(S30)と、その座標変換された信号から構造体の減肉部を検出する減肉部検出工程(S40)と、検出センサの各ch間の減衰の仕方から構造体の欠陥径を推定する欠陥径推定工程(S50)と、その求めた欠陥径、および所定の関係式から構造体の残肉厚を算出する残肉厚算出工程(S60)とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、強磁性体で作られたプレート状、ボックス状またはパイプ状等の形状を有する構造体の内部欠陥の大きさと深さを、電磁誘導法によって構造体の外面から測定し、評価する内部欠陥測定方法に関する。
強磁性体で作られた構造体の内部欠陥を検出し、これを評価しようとすると、直接構造体の内部を測定することが難しい場合や、また、測定できるとしても多大な手間や費用がかかる場合が多い。そこで、構造体の外面からの測定によって、構造体の内部欠陥を検出し、これを評価する方法として、超音波探傷法が一般的には用いられている。超音波探傷法としては、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、鋼材の内部や表面に存在する欠陥を、超音波探触子を複数個並設してマルチチャネルで超音波探傷を行うものである。
しかしながら、特許文献1で示すような超音波探傷法には、構造体の外面に探触子をあてる必要があるため、探触子をあてる面の錆や、ごみなどの異物、場合によっては塗膜を除去するという下地処理が必要である。そのため、測定にあたって手間がかかるという問題がある。また、測定対象となる構造体との間に接触媒質を必要とし、さらに、測定個所がピンポイントになる(なお、特許文献1では、超音波探触子を複数個並設することによって、この欠点に対処している)などの問題点がある。
これに対し、電磁誘導法を用いた構造体の内部欠陥検出技術が提案されている。この種の内部欠陥検出技術としては、例えば特許文献2の開示がある。同文献に記載の技術は、離して設けた2つの励磁手段によって、測定対象となる鋼材を、その内部に向きが反対で透過磁束密度の同じ磁束が透過するように励磁する。そして、この2つの励磁手段の中間位置で前記鋼材から漏れる磁束密度を漏れ磁束密度検出手段で検出するようにして、鋼材の腐食または亀裂等を検出する方法である。
特許3228132号公報 特開平11−44674号公報
しかしながら、特許文献2に示される方法は、特許文献1で示すような超音波探傷法のように、探触子をあてる面の錆や、ごみなどの異物、または塗膜を除去する必要はないものの、鋼材の腐食または亀裂等を検出するのみである。すなわち、構造体の内部欠陥の大きさと深さを定量的に測定し、これを評価できるものでなく、構造体の健全性を評価する上では不十分である。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、強磁性体で作られた構造体の外部から、探触子をあてる面の錆やごみなどの異物、または塗膜を除去することなく、構造体の内部欠陥の大きさとその深さを定量的かつ高精度に測定し、これを評価できる内部欠陥測定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のうち第一の発明は、強磁性体でつくられた構造体の内部欠陥を、低周波電磁誘導法を用いて測定する内部欠陥測定方法であって、前記構造体の外面を、励磁装置および複数のチャンネルをもつ磁束検出手段を有する検出センサで走査して検出データを収集する検出データ収集工程と、その収集した検出データに対して、基準となる信号および基準となる信号の位相を90°ずらせた信号をそれぞれ別個に乗算した後に、フィルタリング処理を行う位相検波処理工程と、その位相検波処理工程で得られた信号を描かせるベクトル座標のゼロ点を任意の位置に移動させるとともに、その描かせた信号軌跡の長楕円の長径および短径方向に座標軸を回転させる座標変換工程と、その座標変換された検出データに基づいて前記構造体の内部欠陥の欠陥径を推定する欠陥径推定工程と、前記構造体の残肉厚を算出する残肉厚算出工程とを含み、前記残肉厚算出工程は、前記欠陥径推定工程で求めた欠陥径、および、その求めた欠陥径に対応する疑似欠陥部を形成した被測定物を用いた実験によって予め得られている欠陥径毎の(元厚×長楕円長さ)と(残肉厚/元厚)との関係式に基づいて、前記構造体の残肉厚を算出することを特徴としている。
また、本発明のうち第二の発明は、強磁性体でつくられた構造体の内部欠陥を、低周波電磁誘導法を用いて測定する内部欠陥測定方法であって、前記構造体の外面を、励磁装置および複数のチャンネルをもつ磁束検出手段を有する検出センサで走査して検出データを収集する検出データ収集工程と、その収集した検出データに対して、基準となる信号および基準となる信号の位相を90°ずらせた信号をそれぞれ別個に乗算した後に、フィルタリング処理を行う位相検波処理工程と、その位相検波処理工程で得られた信号を描かせるベクトル座標のゼロ点を任意の位置に移動させるとともに、その描かせた信号軌跡の長楕円の長径および短径方向に座標軸を回転させる座標変換工程と、その座標変換された信号の急峻な立ち上がり部分を検出することにより欠陥部の有無を判定する欠陥部検出工程と、前記構造体の残肉厚を算出する残肉厚算出工程とを含み、前記残肉厚算出工程は、前記欠陥径推定工程で求めた欠陥径、および、その求めた欠陥径に対応する疑似欠陥部を形成した被測定物を用いた実験によって予め得られている欠陥径毎の(元厚×長楕円長さ)と(残肉厚/元厚)との関係式に基づいて、前記構造体の残肉厚を算出することを特徴としている。
本発明に係る内部欠陥測定方法によれば、上記一連の工程を含む所定の処理を実行することによって、検出信号中にランダムな信号軌跡を描くようなノイズがあったり、長楕円に近い軌跡を描いたりしたとしても、欠陥と関係ない方向に振れる外乱(例えば、検出センサと被測定物とのリフトオフ変化など)の影響を排除可能である。したがって、構造体の内部欠陥の大きさ(欠陥径)とその深さ(残肉厚)を定量的かつ高精度に測定し、これを評価することができる。
ここで、本発明に係る内部欠陥測定方法において、前記欠陥径推定工程は、前記センサの各チャンネル間の検出データまたは前記センサの走査方向の検出データの減衰量の傾きから欠陥の大きさを求めることは好ましい。このような構成であれば、欠陥の大きさを定量的かつ高精度に推定する上で好適である。
上述したように、本発明に係る内部欠陥測定方法によれば、強磁性体で作られた構造体の外部から、探触子をあてる面の錆やごみなどの異物、または塗膜を除去することなく、構造体の内部欠陥の大きさ(欠陥径)とその深さ(残肉厚)を定量的かつ高精度に測定し、これを評価することができる。
まず、本発明に係る内部欠陥測定方法で用いる低周波電磁誘導法およびこれを行うための電磁誘導装置について説明する。図1は、その低周波電磁誘導法を行うための電磁誘導装置の一構成例を示す図であり、同図中、符号10は検出センサ、また、Sは被測定物(構造体)、Kは欠陥部をそれぞれ示している。
同図に示すように、この電磁誘導装置の検出センサ10は、磁束を検出するための磁束検出手段である検出コイル3と、励磁コイル2を巻き付けたコの字型の強磁性体コア4を有する励磁装置(磁化器)1とを備えている。この検出センサ10には、以下不図示のエンコーダと、検出センサ10と被測定物Sとの間のリフトオフを一定に保持するために、軸受を内蔵した転動輪と、個別に高さ調整のできるスクリュー式調整機構とを設けている。そして、この電磁誘導装置は、検出センサ1の強磁性体コア4を、強磁性体製の構造体である被測定物Sに対向させて配置し、励磁コイル2に励磁信号を印加して強磁性体コア4内に磁束を発生させ、これにより被測定物Sの欠陥部Kに発生する漏洩磁束を、検出コイル3で検出するようになっている。なお、この検出コイル3は、欠陥部Kに発生する漏洩磁束の測定能率を向上させるために、16個のコイルを一定ピッチで並べている。なおまた、磁束検出手段には、上記例示した検出コイル3の他に、例えば感磁素子などを用いることができる。
ここで、一般的な電磁誘導法と低周波電磁誘導法の最も大きな違いは、印加する励磁信号の周波数である。つまり、一般的な電磁誘導法では、数百kHz〜数MHzの高周波の励磁信号によって磁束を被測定物Sの表層部に集中させる。これに対し、低周波電磁誘導法では、印加する励磁信号の周波数を数百Hz以下程度の低周波にすることによって、磁束の分布を測定対象となる被測定物Sの板厚方向に広げ、これにより、被測定物Sの厚さ方向での感度を向上させるようにしている。
以下、上記電磁誘導装置を用いて、本発明に係る内部欠陥測定方法により、被測定物S(強磁性体でつくられた構造体)の内部欠陥(例えば腐食減肉部)の検出およびその部分での残肉厚を算出する処理手順を説明する。なお、図2は、本発明に係る内部欠陥測定方法の処理フローの一例を示す図である。
図2に示すように、この内部欠陥測定方法は、検出データ収集工程(ステップS10)、位相検波処理工程(ステップS20)、座標変換工程(ステップS30)、欠陥部検出工程(ステップS40)、欠陥径推定工程(ステップS50)、および残肉厚算出工程(ステップS60)をこの順に実行するものである。
ここで、本実施形態では、検出データの収集およびその解析装置には、汎用ノート型PCとAD変換器を用いた。この汎用ノート型PCは、上記ステップS10〜S60を含む一連の自動解析の処理プログラムを搭載しており、その搭載したプログラムによって、被測定物Sの残肉厚と欠陥部Kの直径を自動的に瞬時に算出し、その結果を汎用ノート型PCの画面上に表示可能である。また、被測定物Sのその他の任意の部位(例えば欠陥部Kを有しない部分)についても、測定・解析者の判断により、汎用ノート型PCの画面上の任意の位置をマウスでクリックすれば、前記同様に、その位置での被測定物Sの残肉厚と直径を算出し、これを表示することができるものである。
また、本実施形態では、強磁性体製の構造体として、板厚6〜19mmの複数の鋼板を試験片として用意した。そして、各鋼板に対して、直径φ10mm、φ20mmおよびφ30mmで且つ残肉厚2mm(被測定物Sの元厚−2mm)から種々の深さの平底円孔を疑似欠陥部Kとして試験片の長手方向に適宜離間して設けた。そして、これら試験片を被測定物Sとし、この鋼板の欠陥部Kを上記検出センサ10で順次にセンシングし、検出コイル3からの検出信号を用いて本発明に係る内部欠陥測定方法による測定精度を評価した。
詳しくは、上記検出データ収集工程(ステップS10)では、上述した、図1に示す検出センサ1を用い、その検出コイル3によって上記被測定物Sの外面を走査して検出データの収集を行った。なお、この際の検出データの収集は、検出データ毎に以下のステップS20〜S60の一連の処理手順を行っても良いし、また、検出データを一旦記憶媒体に記憶しておいてから以下の一連の処理手順を行うようにしても良い。
次に、位相検波処理工程(ステップS20)では所定の位相検波処理を行った。図3は、その位相検波処理を説明する図である。
この位相検波処理では、図3に示すように、上記検出コイル3からの検出信号に対して基準となる基準信号(励磁信号を用いる場合が多い)を乗算した後、ノイズ除去など通常行われるフィルタリング処理(例えば、ローパスフィルタリング)を行った信号(「Y信号」とよぶ)を取得するとともに、同様にして、上記検出コイル3からの検出信号に対して基準となる基準信号の位相を90°遅らせた上で乗算した信号(「X信号」とよぶ)を取得する。図4(a)に、この位相検波処理で得られたY信号およびX信号を、縦軸をY、横軸をXとするベクトル座標上にプロットしたイメージを示す。
ここで、本発明者らは、強磁性体でつくられた構造体の内部欠陥を、低周波電磁誘導法を用いて測定するために、種々の寸法とした平底円孔状の疑似欠陥部Kを形成した被測定物Sを用いた実験を繰返した結果、以下のような知見を得た。
つまり、図4(a)に示すように、被測定物Sの欠陥部位での検出信号のベクトル座標中の信号軌跡は長楕円形となる(知見1)。そして、この図4(a)に示す信号軌跡の長楕円の傾き角度は、対象とする被測定物Sが板であれば、その板の厚さ(元厚)の違いによって変化するものの、対象が同じ(元厚が同じ)であれば、この長楕円の傾きの角度はほぼ一定であり、欠陥部Kの有無によっては変化しない(知見2)。さらに、欠陥部K(腐食減肉部等)の大小(欠陥径ないしその深さ)が変わることによって、この長楕円の長さが一定の相関をもって変化するという知見を得た(知見3)。
そこで、本発明における被測定物Sの欠陥部Kの検出およびその部分での残肉厚を算出する処理手順においては、これら知見1〜3に基づいた所定の処理を実行することによって、検出信号中にランダムな信号軌跡を描くようなノイズがあったり、長楕円に近い軌跡を描いたりしたとしても、欠陥と関係ない方向に振れる外乱(検出センサ10と被測定物Sとのリフトオフ変化など)の影響を排除可能とした。
すなわち、続く座標変換工程(ステップS30)では、上記ベクトル座標のゼロ点を任意の位置に移動させ(図4(b)参照)、さらに、被測定物Sの板の厚さ(元厚)が同じであれば、上述の長楕円形の角度がほぼ一定であるという知見を利用し、上記長楕円形の長径および短径方向に、先に求めたベクトル座標の座標変換、つまり座標軸の回転を行うものである。図4(b)に、当該座標変換工程において、同図(a)での、ゼロ点の移動および回転をしたベクトル座標(同図(a)でのY’軸)上での信号軌跡をプロットしたイメージを示す。なお、以下、ゼロ点の移動および回転をしたY軸およびX軸を、それぞれY’軸およびX’軸とする。
次に、欠陥部検出工程(ステップS40)では、欠陥部K(減肉部)において、上記ベクトル座標において長楕円の信号軌跡を描いたとき、長楕円の角度は被測定物Sの元厚が同じであれば一定であることに着目し、以下の(式1)の条件を満たす部位を欠陥部Kとし、「腐食減肉あり」と判定するものである。これは、図4(b)に示す、ΔY'の急峻な立ち上がり部分での検出コイル3の最大電圧(以下、「ピーク値」という)を検出するものであり、(式1)の定数は被測定物Sの対象材料や検出しようとする欠陥部等により予め設定される。
|ΔY'/ΔX'|≧定数 ・・・・・(式1)
そして、続く欠陥径推定工程(ステップS50)では、複数のチャンネル(16個のコイル)をもつ検出コイル3の、各ch間の信号の減衰量の傾きから、上記欠陥部検出工程で「腐食減肉あり」と判定された欠陥部Kの欠陥径の大きさを求める。
つまり、上記検出コイル3の16個のコイルのうち、欠陥部Kの中心に最も近く、ピーク値の大きいコイルを0チャンネル(ch)とし、それに隣接するコイルから順に1ch、2ch、・・・とよぶとき、それぞれのコイルにて検出されるピーク値は0chから順に減衰していく。それをグラフ上にプロットすると図5に例示するようになる。なお、同図に示す例は、種々の寸法とした平底円孔状の疑似欠陥部Kを形成した被測定物Sのうち、直径がφ10mm、φ20mm、φ30mmの疑似欠陥部を形成した被測定物Sの例であって、縦軸が上記ピーク値の減衰比(各コイルのピーク値/0chのコイルのピーク値)であり、同図では、0chのコイルのピーク値を1とする)で表わしており、また、横軸が各コイルのチャンネル(ch)数を示している。
図5に示すように、各ch間のピーク値の減衰の割合(同図のグラフの傾き)は、欠陥部Kの欠陥径(同図の例では、疑似欠陥部の直径φ10mm、φ20mm、φ30mm)に応じてそれぞれ異なっていることが分かる。したがって、各ch間のピーク値の減衰の仕方(つまり、「グラフの傾き」)から欠陥部Kの欠陥径を推定することが可能である。
なお、本実施形態では、検出コイル3を多チャンネル(16個のコイル)設け、各ch間の信号の減衰量の傾きから欠陥部Kの欠陥径の大きさを求める例を説明したが、これに限らず、例えば、検出センサ10(検出コイル3)の走査方向の時分割信号について同様の処理を行うことによっても、欠陥の大きさを定量的かつ高精度に推定可能である。
そして、続く残肉厚算出工程(ステップS60)は、上記欠陥径推定工程(ステップS50)で求めた欠陥部Kの欠陥径、および、その求めた欠陥径に対応する疑似欠陥部を形成した被測定物Sを用いた実験によって予め得られている欠陥径毎の(被測定物Sの元厚×長楕円長さ(Y'のピーク値))と(残肉厚/元厚)との関係式に基づいて、被測定物Sの残肉厚を算出するものである。
ここで、本実施形態の残肉厚算出工程(ステップS60)における残肉厚の算出は、以下の知見に基づく。つまり、上記長楕円長さ(Y'のピーク値)は、残肉厚が少ないほど高くなることから、明らかに肉厚との相関がみられる(知見4)。また、残肉厚比が同じであっても元厚が厚いほど長楕円長さ(Y'のピーク値)は低くなる(知見5)。したがって、この関係を加味した補正をすることによって、一層好適な近似式が得られる。
この知見に係る結果の一部を以下の表1に示す。なお、同表においては、疑似欠陥部を形成した被測定物Sの各欠陥径(直径φ10mm、φ20mm、φ30mm)それぞれについての、元厚(真値)、欠陥径の深さ(真値)、残肉厚(真値)、残肉厚比(残肉厚/元厚)、長楕円長さ(Y'のピーク値)および(被測定物Sの元厚×長楕円長さ(Y'のピーク値))を示した。
Figure 2010054292
さらに、図6に、上述の関係を加味した補正を考慮した図、つまり、「被測定物Sの元厚×長楕円長さ(Y'のピーク値)」と「残肉厚/元厚」との関係を示す。なお、同図(a)〜(c)は、各欠陥径(直径φ10mm、φ20mm、φ30mm)をパラメータにして、欠陥径毎に3種類のグラフがあり、各グラフは、縦軸に「被測定物Sの元厚×長楕円長さ(Y'のピーク値)」を、また、横軸に「残肉厚/元厚」をそれぞれとり、表1の測定結果をプロットした結果の一例である。
また、図7(a)〜(c)は、長楕円長さ(Y'のピーク値)と無次元量(欠陥径/残肉厚)との関係を示した比較のための図である。図7も図6同様に、欠陥径(直径φ10mm、φ20mm、φ30mm)をパラメータにして、縦軸に「長楕円長さ(Y'のピーク値)」、横軸に「残肉厚/元厚」をそれぞれとり、測定結果をプロットした。なお、この図7に示す比較例は、本出願人による従前の出願(特開2006−208312号公報)に開示した内部欠陥測定方法によるものである。
ここで、図6(a)〜(c)および図7(a)〜(c)に示すいずれの結果についても、各図に示す一次近似直線に高い相関を示していることが分かるが、図6および図7相互のR(相関係数の2乗値)を比較すると、図6(a)〜(c)に示す一次近似直線(つまり、縦軸に「被測定物Sの元厚×長楕円長さ(Y'のピーク値)」を採った場合の一次近似直線)の方が、図7(a)〜(c)に示す一次近似直線(つまり、縦軸に「長楕円長さ(Y'のピーク値)」を採った場合の一次近似直線)よりも測定値が真値に対してより近似していることが判る(なお、「R」は、0と1の間の値をとり、この値が1に近いほど真値に対して一次近似直線がより近似していることを示す。)。
これにより、本願においては、残肉厚算出工程(ステップS60)での残肉厚の算出に際し、図6の一次近似直線を採用しており、先の欠陥径推定工程にて推定されている「欠陥径」から、図6のうちのいずれかの一次近似直線を選定し、この一次近似直線から「残肉厚/元厚」を得ることによって、真値に対して一層近似した「残肉厚」の値を取得している。
つまり、推定されている「欠陥径」に応答する図6の一次近似直線において、仮に図6(a)が選定されたとき、同図において応答する「長楕円長さ(Y'のピーク値)×元厚」をAとすれば、同図の一次近似直線から「残肉厚/元厚」Bが得られる。そして、求める「残肉厚」は、「B×元厚」によって算出することができる。なお、図6のうちのいずれかの一次近似直線を選定するに際しては、推定されている「欠陥径」の値を四捨五入して疑似欠陥部を形成した被測定物Sの各欠陥径(直径φ10mm、φ20mm、φ30mm)の一次近似直線を応答させる。
本発明に係る内部欠陥測定方法において、真値に対して近似した「残肉厚」の値に対し、総合した検出誤差を評価した結果を図8に示す。なお、同図(a)が上述した本発明に係る内部欠陥測定方法において図6の一次近似直線を採用した結果であり、また、同図(b)が、比較例として、図7の一次近似直線を採用した結果である。同図からわかるように、図8(a)および(b)相互のR(相関係数の2乗値)を比較すると、改善式を採用した図8(a)のR値の方が、従前の図8(b)のR値よりも良い結果であった。なお、本発明に係る内部欠陥測定方法において、総合した検出誤差としては、残肉厚±20%であり、自動欠陥検出が確実に可能な範囲は、板厚が24mm以下であり、また、欠陥径は、その直径が10mm以上且つ板厚の30%深さ以上のものであった。
本発明に係る内部欠陥測定方法で用いる低周波電磁誘導法を行うための電磁誘導装置の一構成例を示す図である。 本発明に係る内部欠陥測定方法の処理フローの一例を示す図である。 図2の処理フローでの位相検波処理を説明する図である。 同図(a)は、位相検波処理後の信号をベクトル座標上にプロットした図である。また、同図(b)は、同図(a)での、ゼロ点の移動および回転をしたベクトル座標上での信号軌跡をプロットしたイメージを示す図である。 検出コイルの各ch間でのピーク値の減衰の仕方の一例を表す図である。 本発明に係る内部欠陥測定方法での、「長楕円長さ(Y'のピーク値)×元厚」と「(残肉厚/元厚)」との関係を示した図((a)〜(c))である。 図6の比較例であって、「長楕円長さ(Y'のピーク値)」と「(残肉厚/元厚)」との関係を示した図((a)〜(c))である。 実際の残肉厚と算出した残肉厚との関係を示した図であり、同図(a)は、図6に示す本発明に係る内部欠陥測定方法での結果、また、同図(b)は図7に示す比較例の方法での結果をそれぞれ示している。
符号の説明
1 励磁装置
2 励磁コイル
3 磁束検出手段
4 強磁性体コア
10 検出センサ
S 被測定物
K 欠陥部

Claims (3)

  1. 強磁性体でつくられた構造体の内部欠陥を、低周波電磁誘導法を用いて測定する内部欠陥測定方法であって、
    前記構造体の外面を、励磁装置および複数のチャンネルをもつ磁束検出手段を有する検出センサで走査して検出データを収集する検出データ収集工程と、その収集した検出データに対して、基準となる信号および基準となる信号の位相を90°ずらせた信号をそれぞれ別個に乗算した後に、フィルタリング処理を行う位相検波処理工程と、その位相検波処理工程で得られた信号を描かせるベクトル座標のゼロ点を任意の位置に移動させるとともに、その描かせた信号軌跡の長楕円の長径および短径方向に座標軸を回転させる座標変換工程と、その座標変換された検出データに基づいて前記構造体の内部欠陥の欠陥径を推定する欠陥径推定工程と、前記構造体の残肉厚を算出する残肉厚算出工程とを含み、
    前記残肉厚算出工程は、前記欠陥径推定工程で求めた欠陥径、および、その求めた欠陥径に対応する疑似欠陥部を形成した被測定物を用いた実験によって予め得られている欠陥径毎の(元厚×長楕円長さ)と(残肉厚/元厚)との関係式に基づいて、前記構造体の残肉厚を算出することを特徴とする内部欠陥測定方法。
  2. 強磁性体でつくられた構造体の内部欠陥を、低周波電磁誘導法を用いて測定する内部欠陥測定方法であって、
    前記構造体の外面を、励磁装置および複数のチャンネルをもつ磁束検出手段を有する検出センサで走査して検出データを収集する検出データ収集工程と、その収集した検出データに対して、基準となる信号および基準となる信号の位相を90°ずらせた信号をそれぞれ別個に乗算した後に、フィルタリング処理を行う位相検波処理工程と、その位相検波処理工程で得られた信号を描かせるベクトル座標のゼロ点を任意の位置に移動させるとともに、その描かせた信号軌跡の長楕円の長径および短径方向に座標軸を回転させる座標変換工程と、その座標変換された信号の急峻な立ち上がり部分を検出することにより欠陥部の有無を判定する欠陥部検出工程と、その検出された欠陥部における検出データに基づいて前記構造体の内部欠陥の欠陥径を推定する欠陥径推定工程と、前記構造体の残肉厚を算出する残肉厚算出工程とを含み、
    前記残肉厚算出工程は、前記欠陥径推定工程で求めた欠陥径、および、その求めた欠陥径に対応する疑似欠陥部を形成した被測定物を用いた実験によって予め得られている欠陥径毎の(元厚×長楕円長さ)と(残肉厚/元厚)との関係式に基づいて、前記構造体の残肉厚を算出することを特徴とする内部欠陥測定方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内部欠陥測定方法において、
    前記欠陥径推定工程は、前記検出センサの有する各チャンネル間の検出データまたは前記検出センサの走査方向の検出データの減衰量の傾きから前記構造体の内部欠陥の欠陥径を推定することを特徴とする内部欠陥測定方法。
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