JP2010053275A - 炉壁補修用作業足場、炉壁補修用作業足場の設置方法、及び炉壁補修用作業足場の誘導架台 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コークス炉の炉壁を補修する際に炭化室1に設置される炉壁補修用作業足場10であって、水平方向に延在し、炭化室1の底面と摺接可能な底辺パイプ11と、この底辺パイプ11の上方で底辺パイプ11と平行に延在する上辺パイプ12と、底辺パイプ11及び上辺パイプ12の前端同士を連結した前辺パイプ13と、底辺パイプ11及び上辺パイプ12の後端側同士を連結した後辺パイプ14と、底辺パイプ11と平行に延在し、両端が前辺パイプ13及び後辺パイプ14に軸支された回動パイプ15と、この回動パイプ15に沿って形成され、面方向を上下方向に合わせた立位と面方向を水平方向に合わせた臥位との間で回動可能な足場板16と、この足場板16を臥位の状態でクロスバー14aに固定するアタッチメント23と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明の課題は、炉壁補修で用いる作業足場の強度向上と、そのスムーズな出し入れを可能にすることである。
本発明の請求項3に係る炉壁補修用作業足場の設置方法は、請求項1又は2に記載の炉壁補修用作業足場をコークス炉の炭化室に設置する炉壁補修用作業足場の設置方法であって、前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入する前には、前記足場板を立位にし、前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入した後には、前記足場板を臥位にしてから当該足場板を前記固定手段によって固定することを特徴とする。
本発明の請求項5に係る炉壁補修用作業足場の誘導架台は、請求項1又は2に記載の炉壁補修用作業足場をコークス炉の炭化室に出し入れする炉壁補修用作業足場の誘導架台であって、前記炭化室の窯口で当該炭化室の中心線に沿って延在し、前記底辺竿を軸方向に摺動可能な状態で係合保持するレールフレームと、前記炭化室の窯口に立設され、前記レールフレームによって前記底辺竿が係合保持された前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入可能な状態で係合保持するタワーフレームと、一端側が前記底辺竿の後端部に連結された牽引索と、所定のフレームに固定されると共に、前記牽引索の他端側が巻回され当該牽引索の巻取り及び巻出しが可能な駆動手段と、前記レールフレームの前端側に位置する所定のフレームに固定され、前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入するときに前記牽引索を経由させる前端側滑車と、前記レールフレームの後端側に位置する所定のフレームに固定され、前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室から撤去するときに前記牽引索を経由させる後端側滑車と、を備えることを特徴とする。
図1は、炉壁補修用作業足場の概観である。
炉壁補修用作業足場10は、コークス炉の炉壁を補修する際に、炭化室1に設置されるものであり、複数のパイプを略方形状に連結し、これを縦置きした形状になっている。すなわち、水平方向に延在し炭化室1の底面と摺接可能な底辺パイプ11と、この底辺パイプ11の上方で底辺パイプ11と平行に延在する上辺パイプ12と、底辺パイプ11及び上辺パイプ12の前端同士を連結した前辺パイプ13と、底辺パイプ11及び上辺パイプ12の後端側同士を連結した後辺パイプ14と、を備えている。
底辺パイプ11及び上辺パイプ12の間には、底辺パイプ11と平行に延在し、両端が前辺パイプ13及びクロスバー14aに軸支された回動パイプ15が、上下二段に配設されている。回動パイプ15には、図1(a)に示すように、面方向を上下方向に合わせた立位と、図1(b)に示すように、面方向を水平方向に合わせた臥位と、の間で回動可能な足場板16が一体形成されている。この足場板16の幅は、炭化室1の幅より僅かに小さくなっている。
図2は、炉壁補修用作業足場とその誘導架台の側面であり、図3は、その背面である。図4は、誘導架台のB−B断面、図5は、誘導架台のC−C断面、図6は、誘導架台のD−D断面である。図7は、足場板の固定構造であり、図8は、防熱板の操作構造である。
足場板16の後端部には、図7に示すように、クロスバー14aへと突出する『コ』の字状のアタッチメント23が固定される。このアタッチメント23の一対の先端部は、足場板16が立位にあるときには、クロスバー14aの上方と下方の夫々に突出しており、この状態から足場板16を回動させて臥位へと変位させると、クロスバー14aの上面と下面の夫々に当接する。この状態で、アタッチメント23の先端部、及びクロスバー14aに対して、上下方向にボルトを挿通し締結することにより、足場板16が臥位で固定される。
誘導架台30は、炭化室1の窯口で炭化室1の中心線に沿って延在し、底辺パイプ11を軸方向に摺動可能な状態で係合保持するレールフレーム31と、炭化室1の窯口に立設されレールフレーム31が連結されると共に、レールフレーム31によって底辺パイプ11が係合保持された炉壁補修用作業足場10を炭化室1に挿入可能な状態で係合保持するタワーフレーム32と、を備えている。なお、本実施形態の誘導架台30は、一台で二つの炭化室1に炉壁補修用作業足場10を出し入れ可能なツイン構造になっており、二つのレールフレーム31が並設されている。
各レールフレーム31は、底辺パイプ11の下面が炭化室1の底面よりも僅かに高くなるように位置決めされており、レールフレーム31の前端部は、その先端が炭化室1の底面よりも僅かに低くなるように下方に向かって傾斜している。これは、炉壁補修用作業足場10を炭化室1へと挿入するとき、及び炉壁補修用作業足場10を炭化室1から撤去するときに、底辺パイプ11の引っ掛かりを防ぐためである。
レールフレーム31の下面には、前端側に滑車34が固定され、後端側に滑車35が固定されており、レールフレーム31の下方に位置するタワーフレーム32には、電動ウィンチ36が固定されている。引出しロッド22の先端には、ワイヤ37の一端が掛けられており、その他端側が、滑車34及び滑車35を所定の順序で経由し、電動ウィンチ36に巻回されている。滑車34及び滑車35の経由順序については後述する。
また、滑車34が「前端側滑車」に対応し、滑車35が「後端側滑車」に対応している。
先ず、炭化室1の炉壁を補修するにあたり、炉壁補修用作業足場10がセットされた誘導架台30を窯口に設置する。このとき、誘導架台30の移送はクレーンで行い、レールフレーム31の軸線が、補修対象となる炭化室1の中心線と一致するように、誘導架台30を載置する。そして、転倒防止を目的として、タワーフレーム32を燃焼室のバックステー3に固定する。
このとき、炉壁補修用作業足場10では、足場板16を立位にし、且つ防熱板17を側位にしておく。また、電動ウィンチ36に巻回されたワイヤ37の先端は、後方の滑車35、前方の滑車34を順に経由して引出しロッド22の先端に引っ掛けておく。
こうして、炭化室1の内部に炉壁補修用作業足場10を設置してから、炉壁の補修作業を進める。足場板16は、回動パイプ15と一体化されているので、充分な強度を確保できる。また、防熱板17が正位にあることで、熱間作業となる場合でも、放熱を最小限に抑制し、且つ作業員を余熱から保護することができる。
先ず、アタッチメント23のクロスバー14aとの締結を解除し、足場板16を臥位から再び立位へと変位させ、且つ操作ロッド25を引き戻して防熱板17を正位から再び側位へと変位させる。そして、支持ブラケット26と炉蓋ブラケット2との固定を解除し、上段ステージ41及び下段ステージ42に架け渡した足場板を撤去する。そして、ワイヤ37の先端を、今度は後方の滑車35だけを経由させて引出しロッド22の先端に掛け直す。
なお、本実施形態では、炉壁補修用作業足場10を炭化室1へ挿入する際に、ワイヤ37の先端を、後方の滑車35、前方の滑車34を順に経由して引出しロッド22の先端に引っ掛けているが、これに限定されるものではない。要は、ワイヤ37を巻取るときに、底辺パイプ11を前方へ牽引できればよいので、後方の滑車35は経由せずに、電動ウィンチ36から前方の滑車34を経由して引出しロッド22の先端に引っ掛けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、一台の誘導架台30で二つの炉壁補修用作業足場10をセット可能なツイン構造を採用しているが、これに限定されるものではなく、一つだけをセット可能なシングル構造や、三つをセット可能なトリプル構造を採用してもよい。
2 炉蓋ブラケット
3 バックステー
10 炉壁補修用作業足場
11 底辺パイプ
12 上辺パイプ
13 前辺パイプ
14 後辺パイプ
14a クロスバー
15 回動パイプ
16 足場板
17 防熱板
21 突出部
22 引出しロッド
23 アタッチメント
24 リング部材
25 操作ロッド
26 支持ブラケット
30 誘導架台
31 レールフレーム
32 タワーフレーム
33 カウンターウェイト
34 滑車
35 滑車
36 電動ウィンチ
37 ワイヤ
41 上段ステージ
42 下段ステージ
43 梯子
44 梯子
45 ストッパフレーム
Claims (5)
- コークス炉の炉壁を補修する際に炭化室に設置される炉壁補修用作業足場であって、
水平方向に延在し、前記炭化室の底面と摺接可能な底辺竿と、該底辺竿の上方で当該底辺竿と平行に延在する上辺竿と、前記底辺竿及び前記上辺竿の前端同士を連結した前辺竿と、前記底辺竿及び前記上辺竿の後端側同士を連結した後辺竿と、
前記底辺竿と平行に延在し、両端が前記前辺竿及び前記後辺竿に軸支された回動竿と、該回動竿に沿って形成され、面方向を上下方向に合わせた立位と面方向を水平方向に合わせた臥位との間で回動可能な足場板と、該足場板を臥位で固定する固定手段と、を備えることを特徴とする炉壁補修用作業足場。 - 前記前辺竿に沿って延在し、且つ面方向を前記炭化室の奥行き方向に合わせた側位と面方向を前記炭化室の幅方向に合わせた正位との間を回動可能な状態で、前記前辺竿に係合支持された防熱板を備えることを特徴とする請求項1に記載の炉壁補修用作業足場。
- 請求項1又は2に記載の炉壁補修用作業足場をコークス炉の炭化室に設置する炉壁補修用作業足場の設置方法であって、
前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入する前には、前記足場板を立位にし、
前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入した後には、前記足場板を臥位にしてから当該足場板を前記固定手段によって固定することを特徴とする炉壁補修用作業足場の設置方法。 - 前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入する前には、前記防熱板を側位にし、
前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入した後には、前記防熱板を正位にすることを特徴とする請求項3に記載の炉壁補修用作業足場の設置方法。 - 請求項1又は2に記載の炉壁補修用作業足場をコークス炉の炭化室に出し入れする炉壁補修用作業足場の誘導架台であって、
前記炭化室の窯口で当該炭化室の中心線に沿って延在し、前記底辺竿を軸方向に摺動可能な状態で係合保持するレールフレームと、前記炭化室の窯口に立設され、前記レールフレームによって前記底辺竿が係合保持された前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入可能な状態で係合保持するタワーフレームと、
一端側が前記底辺竿の後端部に連結された牽引索と、所定のフレームに固定されると共に、前記牽引索の他端側が巻回され当該牽引索の巻取り及び巻出しが可能な駆動手段と、前記レールフレームの前端側に位置する所定のフレームに固定され、前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室に挿入するときに前記牽引索を経由させる前端側滑車と、前記レールフレームの後端側に位置する所定のフレームに固定され、前記炉壁補修用作業足場を前記炭化室から撤去するときに前記牽引索を経由させる後端側滑車と、を備えることを特徴とする炉壁補修用作業足場の誘導架台。
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