JP2010053018A - 単結晶引上装置 - Google Patents

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Naoji Mitani
直司 三谷
Kengo Hayashi
健悟 林
Toshiro Umeki
俊郎 梅木
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Abstract

【課題】単結晶引き上げ装置において、ワイヤの巻取り限界検出手段の設置方法および引上げ結晶の上限検出機構を提供する。
【解決手段】ワイヤ巻上げ機構によりワイヤ12が巻上げられると、カプラ14が引上げられ、中段フランジ20の開口34周辺部に当接し、該中段フランジ20を押し上げる。これにより、中段フランジ20が上昇し、右側部も上昇し、リミットスイッチ30のパッド32が右方向に移動させられ、リミットスイッチ30が作動する。前記リミットスイッチ30をワイヤ14が引上げられる環境とは隔離された環境に配置することにより、スペースユーティリティ上有利となり、配置の自由度も高くなり、保守管理が容易となる。また、検出手段の選択の範囲が広がる。
【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶引上装置の引上げ機構に関し、特に、引上げ結晶の上限リミットの検出手段及び機構に関する。
CZ法若しくはMCZ法によるシリコン等の単結晶引上装置では、原料となるシリコン融液を高温で生成し冷却しながら引上げることにより、縦長のインゴットを製造する。高温の融液を使用するので、引上装置内を減圧不活性雰囲気にするために隔離壁からなる筺体で大気から隔離する必要があり、また、結晶成長開始時は小さな種結晶をぶら下げるだけでよいが、成長後は縦長の棒状となるインゴットを上記筐体内に収納しかつ筐体外へ製品として取出す必要がある。このような引上げ成長工程は、バッチ工程となるため、生産効率はインゴットの長さが長い方が高くなる。インゴットの長さを長くするためには、原料となるシリコン融液を多く備え、引上げのための巻取り装置までの高さを高くし、かつ、その高さを十分に活用するためにはワイヤ巻上げの上限を高く設定する必要がある。しかし、装置の背を高くすると装置そのもの、及び、これを収納する建屋の建設コストの増大を招くおそれがある。また、ワイヤを引上げ過ぎるとワイヤ巻上げ装置を破損するおそれがあり、安全を考慮すれば、ギリギリまで引上げるべきではない。ただし、引き上げの上限を安定して精度良く検出及び管理できるならば、ギリギリまで引上げることは可能となる。従って、ワイヤ引上げの上限を精度良く検出することが望まれる。
このようなワイヤ巻上げの上限を検出するための検出手段としては、巻上げドラムの回転位置を検出するセンサを設け、ドラムの回転角度に基づいて種結晶を保持するホルダーの上昇限界を間接的に判断するものがあり、また、種結晶を保持するホルダーの上端部が所定位置まで上昇したことを光センサで検知し、そこをワイヤ巻上げの上限とする手段がある。更に、ホルダーが所定位置まで上昇したとき、該ホルダーがワイヤガイドを移動させ、そのワイヤガイドの移動を検出することによりシードホルダの上昇を停止させる検出手段がある。
しかしながら、巻上げドラムの位置を検出する検出手段では、ワイヤ交換によってワイヤの長さが変更されると、ドラムへの巻き回数が変わり、ホルダーの上限位置も変化してしまう。このため、センサによる巻上げ上限の判断のタイミングを再調整しなければならない。また、ホルダーを光センサで検出する方法では、該ホルダーの最上端の形状、ホルダーの揺れ、光センサの光軸のズレ等によって、検出精度が悪化するおそれがある。従って、該ホルダーが所定位置まで上昇しワイヤガイドを移動させて、その移動を検出する検出手段が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2000−95594号公報
しかしながら、このような構成では、検出手段及びワイヤ等が同じ環境下に置かれるので、検出手段の保守点検が容易な大気中にこれらの構成要素を配置した場合は、特殊環境下での単結晶の引き上げが困難となる。また、検出手段及びワイヤ等を共に特殊環境下に置くと、検出手段のメンテナンスが困難となり、また検出手段の微調整が難しくなる。特に、検出手段の可動部に施される潤滑用のオイル等の揮発成分により、単結晶引上げ環境が汚染されるおそれもある。また、特殊環境の領域は小さい(又は狭い)方が、生産性や経済性の観点から好ましく、このような特殊環境内に検出手段及びその取付治具等を備えることはあまり好ましくない。
以上のような課題に鑑みて、本発明では、ワイヤの巻取り限界(上限)を検出できる手段を単結晶引上げ環境とは異なる環境下に配置すると共に、ワイヤ等の環境から隔離しつつもワイヤの巻取り状況を把握可能なメカニズムを提供する。
より具体的には、以下のようなものを提供することができる。
(1)特殊環境下でワイヤにより単結晶を引上げながら結晶成長させる単結晶引上装置において、前記ワイヤの引上げ装置を含む引上げ機構部と、前記単結晶が前記ワイヤに吊下げられるプルチャンバと、前記引上げ機構部及び前記プルチャンバの間に配置される中間部と、前記引上げ機構部、前記中間部、そして前記プルチャンバを通って前記単結晶を吊下げ、引上げることのできるワイヤと、吊下げられた前記単結晶及び前記ワイヤの間に備えられ、これらを接続するカプラと、を備える単結晶引上装置において、前記中間部は、前記引上げ機構部の下端部と前記プルチャンバの上端部とを気密的にかつ伸縮可能に接続する伸縮管と、前記伸縮管の内壁に固定され、前記カプラの当接部に押圧される押圧部を下面に有し、前記ワイヤを前記プルチャンバへと自由に垂れ下げ可能な開口を有する位置指示部材と、前記伸縮管の外壁に固定され、前記位置指示部材の移動に連動して移動する検出用指示部材と、前記ワイヤの引上げによる前記カプラの移動による、前記当接部の前記押圧部への押圧による前記位置指示部材の移動に連動する前記検出用指示部材の移動を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段は、前記カプラが置かれる環境から前記伸縮管により隔離されることを特徴とする引上げ結晶の上限検出機構を提供することができる。
上記伸縮管は、例えば、ベローズ(日本語に訳すと「ふいご」「蛇腹」と言う意味を持ち、ここでは、主に金属で製作した筒状のものにひだを設け、伸縮性・気密性・バネ性を持たせたものをいう)を含んでよい。上記位置指示部材は、上記カプラの上方に配置され、前記カプラの上部若しくは上面の当接部に押圧される押圧部を有してよく、前記伸縮管の内壁に固定されることにより、前記伸縮管の伸縮に伴って、前記引上げ機構部及び前記プルチャンバの間の位置を変えることができる。即ち、前記引上げ機構部又は前記プルチャンバから見て上下に移動することができる。また、前記伸縮管の外壁に固定される前記位置指示部材の移動に連動して移動する検出用指示部材は、一体になることもできる。ここで、一般に、前記引上げ機構部及び前記プルチャンバは、それぞれここには記載されない支持部材によりその位置が固定されるので、前記伸縮管は、位置決めされた前記引上げ機構部及び前記プルチャンバの一定の間隔の間を気密的に接続する。このような伸縮管により、引上げ機構部とプルチャンバとの間の芯ズレに柔軟に対応することができる。
(2)前記中間部は、前記引上げ機構部の下端部に配置される第1のフランジと、前記プルチャンバの上端部に配置された第3のフランジと、を備え、前記位置指示部材及び前記検出用指示部材は、第2のフランジを構成し、前記伸縮管は、前記第1のフランジ及び前記第2のフランジを気密的に接続する第1の伸縮管と、前記第2のフランジ及び前記第3のフランジを気密的に接続する第2の伸縮管と、から構成されることを特徴とする上記(1)記載の上限検出機構を提供することができる。
また、特殊環境下でワイヤにより単結晶を引上げながら結晶成長させる単結晶引上装置であって、前記ワイヤの引上げ装置を含む引上げ機構部と、前記単結晶が前記ワイヤに吊下げられるプルチャンバと、前記引上げ機構部及び前記プルチャンバの間に配置される中間部と、前記引上げ機構部、前記中間部、そして前記プルチャンバを通って前記単結晶を吊下げ、引上げることのできるワイヤと、吊下げられた前記単結晶及び前記ワイヤの間に備えられるカプラと、を備える単結晶引上装置において、前記中間部には、前記引上げ機構部の下端部に配置される第1のフランジと、前記第1のフランジから第1の伸縮管により気密的に接続された第2のフランジと、前記第2のフランジから第2の伸縮管により気密的に接続され、前記プルチャンバの上端部に配置された第3のフランジと、前記ワイヤの引上げによる前記カプラの移動に従ってその押圧部が押される前記第2のフランジの移動を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段は、前記ワイヤが置かれる環境から前記第1及び第2の伸縮管により隔離されることを特徴とする引上げ結晶の上限検出機構を提供することができる。
ここで、特殊環境とは、減圧、加圧、腐食性雰囲気等、種々の雰囲気を含んでよい。ここでいうフランジは、伸縮管や通常のパイプ等の配管の端部に配置される部材を含むことができる。このフランジの形状は問われないが、スペースユーティリティ上、プレート状のものが好ましい。特に、配管内を通過する液体や気体等の流体を気密的に隣接する若しくは対向する配管に接続することが可能なものを含むことができる。
(3)前記第2のフランジを自重により最も低い位置である基底状態に静置可能な係止部を更に備えると共に、該係止部は前記カプラの前記当接部の押圧による前記第2のフランジの上昇移動を妨げない構造を備えることを特徴とする上記(2)に記載の上限検出機構を提供することができる。
上記係止部は、第2のフランジの下側面より第2のフランジを支持するので、第2のフランジは上方に移動可能に載置される。
(4)前記第2のフランジの押圧部は前記カプラの前記当接部に当接されるが、該押圧部は前記第2のフランジの上側フランジ面よりも前記第1のフランジ側にあることを特徴とする上記(2)又は(3)に記載の上限検出機構を提供することができる。
(5)前記検出手段は前記第2のフランジの上側フランジ面に接触してその移動を検出する接触部を備え、該接触部は、前記上側フランジ面の面取り部に接触することを特徴とする上記(2)から(4)のいずれかに記載の上限検出機構を提供することができる。
(6)前記第2のフランジは、前記当接部に接触する軟質性の押圧リングを前記押圧部に備えることを特徴とする上記(2)から(5)のいずれかに記載の上限検出機構を提供することができる。
以上のように、検出手段(例えば、リミットスイッチ)を特殊環境(特殊雰囲気、温度等)を要しない系外に配置することができ、スペースユーティリティ上有利であり、配置の自由度が高くなり、保守管理が容易となる。また、検出手段の選択の範囲が広がる。更に、電源供給や信号出力等のための配線にハーメチックシール等のような特殊インターフェースを用いる必要がない。
本発明の実施例の上限検出機構の概略断面模式図である。(a)は上限検出装置の作動前の状況を示し、(b)は上限検出装置の作動後の状態を示す。 本発明の別の実施例の上限検出機構の概略断面模式図である。(a)は上限検出装置の作動前の状況を示し、(b)は上限検出装置の作動後の状態を示す。(c)は上側フランジの上方から見た一部略式上面図である。 図1と同様な上限検出機構を用いたシリコン単結晶引上装置の概略断面図である。 図1と同様な上限検出機構において、フランジに面取りを施した実施例の概略断面図である。 図1と同様な上限検出機構において、中断フランジの下側フランジ面の中心近傍に押圧リングを設けた実施例の概略断面図である。 図1と同様な上限検出機構において、中段フランジを使用しない別の実施例を概略断面図で示す。 図6の上限検出機構において、AA断面で切った同機構を上方から見た部分拡大斜視図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施例について詳しく説明するが、以下の記載は、本発明の実施例を説明するためになされたもので、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。また、同一若しくは同種類の要素については、同一若しくは関連性のある符号を用い、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施例である上限検出機構10の略式断面模式図を示す。(a)は上限検出装置の作動前の状況を示し、(b)は上限検出装置の作動後の状態を示す。上方のワイヤ巻上げ機構から吊下げられたワイヤ12は、カプラ14に接続され、該カプラ14を介して種結晶16を吊下げる。このような一連の吊下げ部材は、鉛直方向にそれぞれの中心をほぼ揃えて連なる、上段フランジ18、中段フランジ20、下段フランジ24の中心部の開口を貫いている。上段フランジ18と中段フランジ20の間には、上段ベローズ26が気密的に備えられ、中段フランジ20と下段フランジ24の間には、下段ベローズ28が気密的に備えられる。これらのベローズ26、28は、ベローズ内と外(系内と外)を画成する。中段フランジ20の中心部の開口34は、カプラ14の上端部36よりも小さく、カプラ14が引上げられると、上端部36が開口34の周辺に当接し、中段フランジを押し上げる。中段フランジ20には、図中左側のベローズ26、28の外に貫通孔29があり、上段フランジ18からぶら下げられるロッド22が挿通する。ロッド22の下端には係止部23が貫通孔29よりも大きいボス部に形成されている。図中右側には、リミットスイッチ30が図示しない治具により固定され、リミットスイッチ30のパッド32と中段フランジ20とが接触すると、リミットスイッチの腕部が右側に押圧され移動する。それにより、腕部の動きに連動するリミットスイッチ内部のスイッチが作動する。このリミットスイッチとしては、例えば、オムロン社製のSHL−W2155を用いることができる。
上方のワイヤ巻上げ機構によりワイヤ12が巻上げられると、カプラ14が引上げられ、中段フランジ20の開口34周辺部に当接し、該中段フランジ20を押し上げる。これにより、中段フランジ20が上昇し、右側部も上昇し、リミットスイッチ30のパッド32が右方向に移動させられ、リミットスイッチが作動する。尚、このとき上段ベローズ26が縮まり、下段ベローズ28が伸びる。一般にベローズは、極端に縮んだ場合、縮みに対して反発抵抗(反発力)が急速に立ち上がり、逆に極端に伸びた場合、伸びに対して反発抵抗(反伸び力)が急速に立ち上がる。また、一般に圧縮方向(縮み方向)に対する耐力は高いので、過度なワイヤの引き上げを抑制することができる。
図2は、本発明の別の実施例である上限検出機構11の略式断面模式図を示す。(a)は上限検出装置の作動前の状況を示し、(b)は上限検出装置の作動後の状態を示す。(c)は上側フランジの上方から見た一部略式上面図である。中段フランジ21の中心部の開口と、コーン状の押圧部42及び押圧部42の中心部の開口44を除けば、残りは図1のものと同様であるので、説明は省略する。中段フランジ21の中心部には、カプラ14よりも大きな開口が設けられており、カプラ14の更なる上昇を認容する。その上には、中段フランジ21の中心部の開口周辺から台形状にキャップを形成する円錐台の外殻が上方に設置される。この円錐台の外殻は、ロー付け等により中段フランジ21に溶接することができる。
上方のワイヤ巻上げ機構によりワイヤ12が巻上げられると、カプラ14が引上げられ、中段フランジ21の開口を超えて、円錐台の外殻の押圧部42に当接する。開口44は、カプラ14の上端部36よりも小さいので、カプラ14が押圧部42を押し上げる。これにより、中段フランジ21が上昇し、右側部も上昇し、リミットスイッチ30のパッド32が右方向に移動させられ、リミットスイッチが作動する。尚、このとき上段ベローズ26が縮まり、下段ベローズ28が伸びる。一般にベローズは、極端に縮んだ場合、縮みに対して反発抵抗(反発力)が急速に立ち上がり、逆に極端に伸びた場合、伸びに対して反発抵抗(反伸び力)が急速に立ち上がる。また、一般に圧縮方向(縮み方向)に対する耐力は高いので、過度なワイヤの引き上げを抑制することができる。更に、円錐台の外殻の上面43が、上段フランジ18の開口よりも大きい場合は、この上面43がストッパとして働く。また、(c)に示すように小さい場合であっても、円錐面がストッパとして働くこともできる。
図3は、図1と同様な引上機構を用いたシリコン単結晶引上装置100の概略断面図である。図1と共通する部分の説明は省略する。ワイヤ12は、ワイヤガイド46を通過し、巻取りドラム48に巻き取られる。このような引上げ機構を含むのが引上機構部49である。上段フランジ18は、この引上機構部49の下端部に固定される。下段ベローズ28は、プルチャンバ52の円筒部の上端面に気密的に固定される。この上端面は、通常のフランジ形態とは少し異なるが、このような形式のものであっても、本願の下段フランジと同等である。ワイヤ12の下端のカプラ14の下には種結晶16が配置されている。プルチャンバ52は、直下の炉部に連通しており、炉内には、黒鉛坩堝58の内側に石英坩堝56が回転軸62上に回転自在に配置され、石英坩堝56内には融液54が貯えられている。この融液54は黒鉛ヒータ64により加熱されるが、その回りは、断熱材66により覆われている。この図から分かるように、上限ぎりぎりまでワイヤ12を引上げることができれば、より長いシリコンインゴットを得ることができる。
図4は、図1と同様な上限検出機構110において、フランジに面取りを施した実施例の概略断面図である。基本的には図1と同じ構造であるので、重複する説明は省略する。中段フランジ20の右側には、テーパ面若しくは面取り面とも呼ばれる斜面25が形成され、中段フランジ20の上昇に従いリミットスイッチ30のパッド32が接触した場合に、パッド32にかかる力が図中右向きに作用するように傾斜している。ここで、パッドの代わりにローラを用いれば、上向きの力が右向きの力に変換されるというこの効果を有効に使うことができる。
図5は、図1と同様な上限検出機構において、中断フランジの下側フランジ面の中心近傍に押圧リングを設けた実施例の概略断面図である。基本的に図1と同じ構造であるので、重複する説明は省略する。カプラ14の上端面(若しくは当接部)36が、中段フランジ20の中央部の開口34の下側の押圧部に当接する際に、押圧リング33が介在するように、中段フランジ20の下側面に押圧リング33をロー付け等により固定する。この押圧リング33は、上端面36が当接する際の衝撃を緩和するもので、弾性体が好ましく、ステンレスより軟質の材料、例えば、PTFE(テフロン(登録商標))、炭素繊維強化複合材、銅等が好ましい。
図6は、本発明の別の実施例である上限検出機構13の略式断面模式図であり、図7は、これをAA断面によって切り、上方から見た拡大部分斜視図である。これらは、上限検出装置の作動前の状況を示す。以下、図1と共通する説明は、省略する。上方のワイヤ巻上げ機構から吊下げられたワイヤ12は、カプラ14に接続され、該カプラ14を介して種結晶16を吊下げる。このような一連の吊下げ部材は、鉛直方向にそれぞれの中心をほぼ揃えて連なる上段フランジ18及び下段フランジ24の中心部の開口34bを貫いている。上段フランジ18と下段フランジ24の間には、ベローズ28が気密的に備えられる。このベローズ28の内外壁は、ベローズ内と外(系内と外)を画成する。中心ハブ部34aから、3本のスポーク様に放射状に延びる板材20a、20b、20cは、対応するベローズ28の内壁に溶接等により固定される。特に板材20aは、ベローズ28の壁を突き抜け、ベローズ外に突出している。中心ハブ部34aには、カプラ14の上端面(若しくは当接部)36よりも小さい径の開口34bがあり、ワイヤ12の引上げに従って、カプラ14が上昇すると、ハブ部34aの下面(若しくは押圧部)34cに当接し、ハブ部34aと共に板材20a、20b、20c(位置指示部材に相当)が上昇する。これにより、板材20aのベローズ外に突出する部分も上昇する。この突出部分(ベローズ28の外壁に固定される部分に相当)には、バカ孔としての貫通孔29があり、上段フランジ18から吊下げられたロッド22が挿通する。ロッド22の下端には係止部23があり、この突出部分を下から支持する。この支持により、カプラ14が押圧しない時に位置指示部材が所定の位置を維持することができる。ベローズ28は、いわゆる溶接ベローズであり、容易に伸縮可能であるが、横方向のズレに対して規制するため、係止部23一箇所の支持で十分その水平位置を維持できる。しかしながら、板材20b、20cにおいて、板材20aと同様に係止部を設けることもできる。AA断面においては、ベローズ28の蛇腹部の小径部を切っており、切断面28aが板材20aの上面とツライチの関係にある。本図においては、イラストの都合上、蛇腹の大径部28bの下側で、ベローズ28を破断させている。リミットスイッチ30のパッド32と板材20aの突出部の上面とが接触すると、リミットスイッチの腕部が右側に押圧され移動する。それにより、腕部の動きに連動するリミットスイッチ内部のスイッチが作動する。また、図5と同様、中心ハブ部34aの押圧部(下側面)押圧リングを設けることもできる。
以上述べてきたように、本発明の上限検出機構では、精度良くワイヤ引き上げの上限を検出し、巻上げ装置を停止させることができる。特に、この上限を種々の要素に基づいて、適宜変更することができ、また、リミットスイッチの自由度が大きくなる。また、リミットスイッチの作動に有利な構造も容易に準備することができる。更に、カプラとフランジの衝撃を緩和することもできる。
10、11、110 上限検出機構
12 ワイヤ
14 カプラ
16 種結晶
18 上段フランジ
20、21 中段フランジ
22 ロッド
23 係止部
24 下段フランジ
25 テーパ部(面取り部)
26、28 ベローズ
30 リミットスイッチ
32 パッド
33 リング
34、44 開口
42 押圧部
46 ワイヤガイド
48 巻上げドラム
49 引上機構部
52 プルチャンバ
54 融液
56 石英坩堝
58 黒鉛坩堝
64 ヒータ
66 断熱材

Claims (6)

  1. 特殊環境下でワイヤにより単結晶を引上げながら結晶成長させる単結晶引上装置において、
    前記ワイヤの引上げ装置を含む引上げ機構部と、
    前記単結晶が前記ワイヤに吊下げられるプルチャンバと、
    前記引上げ機構部及び前記プルチャンバの間に配置される中間部と、
    前記引上げ機構部、前記中間部、そして前記プルチャンバを通って前記単結晶を吊下げ、引上げることのできるワイヤと、
    吊下げられた前記単結晶及び前記ワイヤの間に備えられ、これらを接続するカプラと、を備える単結晶引上装置において、
    前記中間部は、
    前記引上げ機構部の下端部と前記プルチャンバの上端部とを気密的にかつ伸縮可能に接続する伸縮管と、
    前記伸縮管の内壁に固定され、前記カプラの当接部に押圧される押圧部を下面に有し、前記ワイヤを前記プルチャンバへと自由に垂れ下げ可能な開口を有する位置指示部材と、
    前記伸縮管の外壁に固定され、前記位置指示部材の移動に連動して移動する検出用指示部材と、
    前記ワイヤの引上げによる前記カプラの移動による、前記当接部の前記押圧部への押圧による前記位置指示部材の移動に連動する前記検出用指示部材の移動を検出する検出手段と、を備え、
    前記検出手段は、前記カプラが置かれる環境から前記伸縮管により隔離されることを特徴とする引上げ結晶の上限検出機構。
  2. 前記中間部は、
    前記引上げ機構部の下端部に配置される第1のフランジと、
    前記プルチャンバの上端部に配置された第3のフランジと、を備え、
    前記位置指示部材及び前記検出用指示部材は、第2のフランジを構成し、
    前記伸縮管は、前記第1のフランジ及び前記第2のフランジを気密的に接続する第1の伸縮管と、前記第2のフランジ及び前記第3のフランジを気密的に接続する第2の伸縮管と、から構成されることを特徴とする請求項2に記載の上限検出機構。
  3. 前記第2のフランジを自重により基底状態に静置可能な係止部を更に備えると共に、該係止部は前記カプラの前記当接部の押圧による前記第2のフランジの上昇移動を妨げない構造を備えることを特徴とする請求項2に記載の上限検出機構。
  4. 前記第2のフランジの押圧部は前記カプラの前記当接部に当接されるが、該押圧部は前記第2のフランジの上側フランジ面よりも前記第1のフランジ側にあることを特徴とする請求項2又は3に記載の上限検出機構。
  5. 前記検出手段は前記第2のフランジの上側フランジ面に接触してその移動を検出する接触部を備え、該接触部は、前記上側フランジ面の面取り部に接触することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の上限検出機構。
  6. 前記第2のフランジは、前記当接部に接触する軟質性の押圧リングを前記押圧部に備えることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の上限検出機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9283348B2 (en) 2012-11-14 2016-03-15 Shenzhen Mindray Bio-Medical Electronics Co., Ltd Electronic and manual backup flow control systems
KR101616463B1 (ko) 2013-12-23 2016-05-02 주식회사 엘지실트론 사파이어 단결정 잉곳의 성장 장치
CN114959874A (zh) * 2022-04-24 2022-08-30 杭州中欣晶圆半导体股份有限公司 一种利用拉速改善径向晶棒rrg值的系统及其方法

Cited By (4)

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