JP2010051430A - 脈動発生機構、接続流路管、流体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】流体をパルス状に噴射する流体噴射装置を提供する。
【解決手段】流体噴射装置10は、ダイアフラム70と、ダイアフラム70に対向して設けられる壁面82と、ダイアフラム70と壁面82との間に設けられるリング形状のスペーサ60の内周側壁61と、から形成される流体室120と、基端部が液体を供給する接続流路85に連通され、先端部が流体室120に連通されるよう壁面82に沿って略円弧形状に穿設される溝により形成される入口流路83と、ダイアフラム70を変位させる圧電素子40と、を有する脈動発生機構30と、流体室120に連通するよう開設される出口流路88に連通するノズル95を有し、脈動発生機構30に挿着される接続流路管90と、が備えられ、流体室120の容積をダイアフラム70により縮小してノズル95から液体をパルス状に噴射する。
【選択図】図2
【解決手段】流体噴射装置10は、ダイアフラム70と、ダイアフラム70に対向して設けられる壁面82と、ダイアフラム70と壁面82との間に設けられるリング形状のスペーサ60の内周側壁61と、から形成される流体室120と、基端部が液体を供給する接続流路85に連通され、先端部が流体室120に連通されるよう壁面82に沿って略円弧形状に穿設される溝により形成される入口流路83と、ダイアフラム70を変位させる圧電素子40と、を有する脈動発生機構30と、流体室120に連通するよう開設される出口流路88に連通するノズル95を有し、脈動発生機構30に挿着される接続流路管90と、が備えられ、流体室120の容積をダイアフラム70により縮小してノズル95から液体をパルス状に噴射する。
【選択図】図2
Description
本発明は、流体を脈動吐出する脈動発生機構と、脈動発生機構に挿着される接続流路管と、これらを備え、流体をパルス状に噴射する流体噴射装置に関する。
噴射される流体による手術は、血管等の脈管構造を保存しながら臓器実質を切開することが可能であり、さらに、切開部以外の生体組織に与える付随的損傷が軽微であることから患者負担が小さく、また、出血が少ないため出血が術野の視界を妨げないことから迅速な手術が可能であり、特に微小血管からの出血に難渋する肝切除等に多く臨床応用されている。
生体組織を切開または切除する流体噴射装置として、流体室の容積を縮小して流体の吐出動作を行う脈動発生機構と、脈動発生機構の出口流路に一方の端部が接続され、他方の端部が出口流路の直径よりも縮小されたノズルが設けられた接続流路管と、を有する流体噴射装置というものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような特許文献1による流体噴射装置によれば、流体噴射装置自体でポンプ動作を行っていたため、その駆動の特性から起動時にはポンプ室内の呼び水動作と気泡の排除を必要とした。
また、流体(液体)には僅かではあるが気体(空気)が含まれる。液体中に気体が存在する場合、徐々に気体が集合して気泡となり滞留する。流体室内に気泡が滞留すると、容積を縮小したときに内部圧力が充分上がらずに脈動吐出ができなくなる恐れがある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る流体噴射装置は、ダイアフラムと、前記ダイアフラムに対向して設けられる壁面と、前記ダイアフラムと前記壁面との間に設けられるリング形状のスペーサの内周側壁と、から形成される流体室と、基端部が流体を供給する接続流路に連通され、先端部が前記流体室に連通されるよう前記壁面に沿って略円弧形状に穿設される溝により形成される入口流路と、前記ダイアフラムを変位させる圧電素子と、を有する脈動発生機構と、前記流体室に連通するよう開設される出口流路に連通するノズルを有し、前記脈動発生機構に挿着される接続流路管と、が備えられ、前記流体室の容積を前記ダイアフラムにより縮小して前記ノズルから流体をパルス状に噴射することを特徴とする。
本適用例による構成によれば、入口流路が流体室の一部を構成する壁面に円弧形状の入口流路を形成している。従って、入口流路の流路長を長くとれること、流体の流動方向に対して垂直方向の断面積を小さく形成することができること、の両方から入口流路側のイナータンスを出口流路側のイナータンスに対して充分大きくすることができる。このことにより逆止弁を設けない簡単な構造を実現できる。
その結果、流体を入口流路から流体室内に一定の圧力で供給し、脈動発生機構で強い脈動に変換するという動作が可能になる。そのため、呼び水動作は不要となり、また、気泡が発生しても、流体の流入は継続するため一定時間で排出され通常動作に戻ることができる。
その結果、流体を入口流路から流体室内に一定の圧力で供給し、脈動発生機構で強い脈動に変換するという動作が可能になる。そのため、呼び水動作は不要となり、また、気泡が発生しても、流体の流入は継続するため一定時間で排出され通常動作に戻ることができる。
[適用例2]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記入口流路が、前記壁面に沿って前記接続流路との連通部から延在される円弧部と、前記円弧部から前記スペーサの内周側壁の接線方向に延在され、さらに前記スペーサの内周側壁に沿って前記接続流路の近傍まで延在されて前記流体室に連通する流入口部と、から形成されていることが好ましい。
このような構成にすれば、流体をスペーサ内周側壁(つまり、流体室の内周側壁)に沿って流動することができ、流体室内において旋回流を発生させる。
流体を旋回流にすることにより、流体は遠心力により流体室の外側方向に寄せられ、気泡は中心部に集まり、出口流路から流体の吐出に伴い外部に排出することができる。従って、流体室内に気泡が滞留することを抑制し、流体室内部の圧力を充分上げることができることから確実な脈動吐出を行うことができる。
[適用例3]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記流入口部が、前記入口流路を形成する溝の底面から前記壁面に対して斜面で連続されていることが望ましい。
このようにすれば、流入口部が入口流路を構成する溝の底面から斜面で壁面に連続して流体室に連通するため、流入口部と壁面との接続部における流体抵抗を減じ、また、急激に流路が変更されることにより発生する渦流による旋回流への乱れや気泡の発生を抑制することができる。
[適用例4]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記流体室の内壁面に被覆層が設けられていることが望ましい。
ここで、被覆層としては、例えばメッキによる皮膜層を採用することができる。
ここで、被覆層としては、例えばメッキによる皮膜層を採用することができる。
液体中に含まれる気体は、流体室内の圧力が減少した場合に流体中から発生する。これら気泡は、旋回流によって流体室中心に集められるが、微小な隙間や構成要素の隅部が存在するとその部分に付着して排出されない場合が予想される。
そこで、流体室内部に連続した被覆層を形成することで、微小隙間や接合隅部を被覆して連続した面を形成することで気泡の発生を抑制することができる。
[適用例5]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記ダイアフラムの周縁を前記スペーサとの間で挟持する機枠を備え、前記機枠の内部に前記圧電素子が配設され、前記圧電素子と前記機枠との空間に、樹脂が充填されていることが好ましい。
このような構成によれば、圧電素子の周囲を樹脂で覆うことにより、圧電素子に水分が付着することによる電極間ショートを防止することができる。従って、充填される樹脂は吸水性の小さいものが望ましい。
[適用例6]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記樹脂が、前記圧電素子の駆動時に発生する熱を前記機枠を介して外部に発散させる程度の熱伝導率を有していることが望ましい。
本適用例の流体噴射装置を長時間継続して駆動すると圧電素子から熱が発生する。そこで、圧電素子と機枠との空間にそれ自体が熱伝導率が高い材料か、または熱伝導率が高い材料を混入した樹脂を充填することにより、発生した熱を機枠を介して外部に発散させることで、圧電素子が高温になることによる特性の劣化を防止することができるという効果がある。
[適用例7]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記出口流路の前記壁面との接続部が略円弧形状に接続されていることが望ましい。
このようにすれば、流体室と出口流路との連通部の流体抵抗を減ずることができ、また、この接合部における渦流の発生を抑制し、流体室の容積を縮小する際に発生する圧力波を減衰することなくノズルまで伝達することができる。
[適用例8]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記ノズルが前記接続流路管の先端部に挿着され、前記ノズルの前記接続流路管との外周接合面に沿って溝が設けられていることが好ましい。
ノズルと接続流路管とは圧入結合し、両者の接合部を接着剤で補強すると共に、接合部を密閉する。この際、接着剤を接合部全体にわたって一様に塗布することは困難である。そこで、ノズルの外周接合面に溝を形成して接着剤溜まりとすることにより、補強と密閉性を確保することができる。
[適用例9]上記適用例に係る流体噴射装置は、前記接続流路管が、前記脈動発生機構に対して着脱可能であることが好ましい。
ここで、着脱構造としては、例えば、接続流路管を脈動発生機構との間で螺着構造を採用することができる。
ここで、着脱構造としては、例えば、接続流路管を脈動発生機構との間で螺着構造を採用することができる。
このような構成によれば、万一、ノズルが詰まったときなどに接続流路管を取り外して洗浄することができる他、接続流路管の交換を容易に行うことができる。
また、接続流路管の形状を複数種類用意しておき、使用対象に応じて接続流路管の形状を任意に選択して交換して使用することができるという効果がある。
[適用例10]本適用例に係る脈動発生機構は、ダイアフラムと、前記ダイアフラムに対向して設けられる壁面と、前記ダイアフラムと前記壁面との間に設けられるリング形状のスペーサの内周側壁と、によって形成される流体室と、基端部が流体を供給する接続流路に連通し、先端部が前記流体室に連通されるよう前記壁面に沿って略円弧形状に穿設される溝により形成される入口流路と、前記ダイアフラムを変位させる圧電素子と、が備えられ、前記流体室の容積を前記ダイアフラムにより縮小して出口流路から流体を脈動吐出することを特徴とする。
本適用例によれば、入口流路の流路長を長くとれること、流体の流動方向に対して垂直方向の断面積を小さく形成することができること、の両方から入口流路側のイナータンスを出口流路側に対して充分大きくすることができる。このことにより、脈動流動を行うことができる。このことにより逆止弁を設けない簡単な構造の脈動発生機構を実現できる。
[適用例11]本適用例に係る接続流路管は、流体室の容積を前記ダイアフラムにより縮小して出口流路から流体を脈動吐出する脈動発生機構に着脱可能な接続流路管であって、前記出口流路に連通される出口接続流路と、前記出口接続流路に連通し流体の流動方向に対して垂直方向の断面積が前記出口流路よりも減縮された流体噴射開口部を有するノズルと、が備えられていることを特徴とする。
このようにすれば、脈動発生機構から脈動吐出される流体を、断面積が出口流路よりも減縮された流体噴射開口部から噴射するためにより高速で切除能力の高いパルス状の液滴として噴射することができる。
また、接続流路管の形状を複数種類用意しておき使用対象に応じて接続流路管の形状を任意に選択して使用することができるという効果がある。さらに、脈動発生機構に対して接続流路管を着脱可能にすれば、なお利便性を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は流体噴射システム、図2〜図8は実施形態1に係る流体噴射装置、図9は実施形態2、図10実施形態3を示している。
なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
図1は流体噴射システム、図2〜図8は実施形態1に係る流体噴射装置、図9は実施形態2、図10実施形態3を示している。
なお、以下の説明で参照する図は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
また、本発明による流体噴射システム及び流体噴射装置は、インク等を用いた描画、細密な物体及び構造物の洗浄、手術用メス等様々に採用可能であるが、以下に説明する実施の形態では、生体組織を切開または切除することに好適な流体噴射装置を例示して説明する。従って、実施の形態にて用いる流体は、水または生理食塩水等の液体であり、流体を液体と表すことがある。
(流体噴射システム)
(流体噴射システム)
図1は、流体噴射システムの概略構成を示す説明図である。図1において、流体噴射システム1は、基本構成として液体を収容する液体容器と圧力発生部としてのポンプ(図示は省略)とを含む制御装置20と、ポンプから供給される液体を脈動噴射する流体噴射装置10と、流体噴射装置10とポンプを連通する接続チューブ25とから構成されている。
流体噴射装置10は、供給された液体を高圧、高い周波数で脈動吐出する脈動発生機構30と、脈動発生機構30に接続される接続流路管90とを有し、接続流路管90の先端部には流路の断面積が縮小された流体噴射開口部97を有するノズル95が挿着されている。
次に、この流体噴射システム1における液体の流動について説明する。制御装置20に備えられる液体容器に収容された液体は、ポンプにより一定の圧力で接続チューブ25を介して脈動発生機構30に供給される。
脈動発生機構30には流体室120(図2、参照)と、この流体室120の容積変更手段と、を備えており、容積変更手段を駆動し脈動を発生して流体噴射開口部97から液体を高速でパルス状に噴射する。脈動発生機構30の詳しい説明については、図2〜図7を参照して後述する。
なお、圧力発生部としてはポンプに限らず、液体容器としての輸液バッグをスタンド等によって脈動発生機構30よりも高い位置に保持するようにしてもよい。従って、ポンプは不要となり、構成を簡素化することができる他、液体流路の消毒等が容易になる利点がある。
ポンプの吐出圧力は概ね3気圧(0.3MPa)以下に設定する。また、輸液バッグを用いる場合には、脈動発生機構30と輸液バッグの液上面との高度差が圧力となり、0.1〜0.15気圧(0.01〜0.015MPa)程度になるように高度差を設定することが望ましい。
なお、この流体噴射システム1を用いて手術をする際には、術者が把持する主たる部位は脈動発生機構30である。従って、脈動発生機構30に接続される接続チューブ25はできるだけ柔軟であることが好ましい。そのためには、柔軟で薄いチューブとし、液体を脈動発生機構30に送液可能な範囲で低圧にすることが好ましい。
また、特に、脳手術のときのように、流体噴射システム1の故障が重大な事故を引き起こす恐れがあるような場合には、接続チューブ25の切断等において高圧な流体が噴出することは避けなければならず、このことからも低圧にしておくことが要求される。
(実施形態1)
(実施形態1)
続いて、実施形態1に係る流体噴射装置10の構造について説明する。
図2は実施形態1に係る脈動発生機構の主たる構成を液体の流路方向に沿って切断して示す断面図、図3は脈動発生機構の右側から図示した側面図、図4は脈動発生機構の左側から図示した側面図である。
図2は実施形態1に係る脈動発生機構の主たる構成を液体の流路方向に沿って切断して示す断面図、図3は脈動発生機構の右側から図示した側面図、図4は脈動発生機構の左側から図示した側面図である。
まず、図2〜図4を参照して流体噴射装置10の概略構成を説明する。流体噴射装置10は、液体の脈動を発生する脈動発生手段を含む脈動発生機構30と、液体を吐出する出口接続流路92とノズル95とを有する接続流路管90と、から構成されている。
脈動発生機構30は、リング形状のスペーサ60と円盤状の金属薄板からなるダイアフラム70の周縁とを第1機枠80と機枠としての第2機枠50とのそれぞれが対向する面において密接挟持し、第1機枠80の第2機枠50側の壁面82とダイアフラム70とスペーサ60の内周壁面とで囲まれて構成される流体室120を有している。
第1機枠80の外側側面にはチューブ接続管81が突設されており、チューブ接続管81には流入接続流路84が開設されている。この流入接続流路84には流体室120に連通する接続流路85が接続され、壁面82に穿設される入口流路83に連通されている。入口流路83は図5、図6を参照して詳しく説明する。
チューブ接続管81には、接続チューブ25が嵌着されており、接続チューブ25は制御装置20(図1、参照)の内部に設けられるポンプに接続され、入口流路83を介して流体室120内に液体が供給されるよう構成されている。
また、第1機枠80には、壁面82の略中央にダイアフラム70(つまり、壁面82)に対して略垂直に接続流路管90が挿着されている。接続流路管90は、流体室120に連通する出口流路91と、出口流路91に連通する出口接続流路92と、を有し、出口流路91とは反対側の端部には、ノズル95が挿着されている。
ノズル95は、出口接続流路92に連通するノズル流路96と、流体噴射開口部97とを有している。
ここで、出口接続流路92とノズル流路96とは同じ断面積を有し、この断面積は出口流路91の断面積より大きい。また、流体噴射開口部97の断面積は、出口接続流路92の断面積よりも減縮されている。
なお、上記断面積とは、液体の流動方向に対して垂直に切断したときの流路の断面積を表している。
一方、第2機枠50は、外側鍔部56と筒部51を有する筒状部材であって、外側鍔部56と筒部51の外形形状は四角形である。そして、第2機枠50を貫通する円筒状の孔51aが開設されている。
孔51aの第1機枠80とは反対側方向の開口部は下板100で封止されている。この孔51aの内部に駆動源としての圧電素子40が配設されている。圧電素子40は、積層型圧電素子であって柱状のアクチュエータを構成する。
圧電素子40の一方の端部は上板110を介してダイアフラム70に、他方の端部は下板100の内面に固着されている。
圧電素子40の対向する側面にはそれぞれ駆動電極(図示せず)が設けられ、これら駆動電極には、絶縁被覆された接続リード151,152が接続されている。接続リード151,152それぞれは、第2機枠50の筒部51の側面に開設されたリード挿通孔54,55を通って外部に引き出され、制御装置20(図1、参照)の駆動回路部(図示せず)に接続される。
第1機枠80と第2機枠50とは、ダイアフラム70の周縁部とスペーサ60とを挟み込んだ状態で4隅を固定螺子161で螺着固定し、互いを密接させる(図4、参照する)。
一方、第2機枠50と下板100とは、組み立てた状態で圧電素子40がダイアフラム70を変形させないように寸法調整をしたうえで、固定螺子160で4隅を螺着固定する(図3、参照)。
こうして第1機枠80と第2機枠50と下板100とを固定した状態で、第2機枠50の筒部51と圧電素子40により形成される空間に樹脂140を充填させる。充填範囲は接続リード151,152が挿通されるリード挿通孔54,55の内部も含まれる。
なお、充填される樹脂140は、吸水性の小さい材料(または撥水性を有する材料)が好ましい。また、それ自体が熱伝導率が高い材料、或いは熱伝導率が高い材料を混入した樹脂が好ましく、混入する材料としては熱伝導率の高い無機セラミックス粉末、炭素粉末等が考えられる。小さな吸水性と熱伝導率の両方の条件を満たす材料であればなお好ましい。
さらに、この樹脂は圧電素子40の周囲を充填被覆するため、圧電素子40の駆動を妨げない程度の可撓性を有している。
続いて、第1機枠80と第2機枠50との接合部について図5を参照して説明する。
図5は、第1機枠と第2機枠との接合部の詳細を示す断面図である。従って、図2と同じ符号を付与して説明する。
図5は、第1機枠と第2機枠との接合部の詳細を示す断面図である。従って、図2と同じ符号を付与して説明する。
第1機枠80には壁面82の周囲にリング状凹部86が形成され、第2機枠50にはリング状凹部86に対向したリング状凸部53が形成されている。このリング状凹部86にリング状凸部53を挿着することで第1機枠80と第2機枠50との正確な位置規制がなされる。
この際、第1機枠80の中央部の壁面82と、第2機枠50のリング状凸部53の内側に突設される内周鍔部52との間にダイアフラム70とスペーサ60とが圧設される。
なお、スペーサ60の内周側壁61と第2機枠50の内周鍔部52の直径は略同等に設定され、ダイアフラム70の変位に対する支持位置を同じにしている。
第1機枠80のリング状凹部86の底部と、第2機枠50のリング状凸部53の先端部の間にはシール材としてのパッキン130が介在されている。ダイアフラム70とスペーサ60とが圧設された状態でパッキン130が押変形され、外部と流体室120の間の液体の移動を規制している。
また、接続流路管90は端部が流体室120に達する位置まで第1機枠80に圧入され、出口流路91が流体室120に連通されている。なお、接続流路管90の端面は流体室120内の壁面82の表面と同一平面となるように加工される。さらに、出口流路91の流体室120との接続部(連通部)は略円弧形状に滑らかに接続されている。
このような加工は、接続流路管90を壁面82から僅かに流体室120内に突設するよう圧入した後、壁面82の表面に合わせて研削加工し、さらに出口流路91の内側コーナーを研削加工することで実現できる。
入口流路83は、第1機枠80の壁面82に形成された溝と、この溝の開口部を封止するスペーサ60によって構成される。
次に、入口流路83について図6、図7を参照して説明する。
図6は、第1機枠を圧電素子側から視認した状態を示す平面図である。入口流路83は、第1機枠80の壁面82に溝として形成され、接続流路85との接続部を基端部とし、流体室120に連通する先端部が流入口部83aに至るまで略円弧形状に延在されている。
図6は、第1機枠を圧電素子側から視認した状態を示す平面図である。入口流路83は、第1機枠80の壁面82に溝として形成され、接続流路85との接続部を基端部とし、流体室120に連通する先端部が流入口部83aに至るまで略円弧形状に延在されている。
この溝は、接続流路85との接続部から出口流路91を中心とする同心円で図示Aの位置まで延在され、図示Bから図示Cまでの範囲はスペーサ60の内周側壁61の接線方向(つまり、流体室120の側壁の接線方向)に延在される。さらに、図示Cから図示Dの範囲は、スペーサ60の内周側壁61に沿って延在されている。
また、図示Aから図示Bまでの範囲は、液体を滑らかに流動方向を変化させるだけの小円弧で接続する。
このように形成される溝の大部分の開口部(図示上方)は、にはリング形状のスペーサ60によって封止されて入口流路83を形成し、流入口部83aが、流体室120に連通される。
このように入口流路83を形成することによって、接続チューブ25から一定の圧力で流入される液体は、スペーサ60の内周側壁61に沿う旋回流となる。
なお、入口流路83の流体室120への流入口部83aは底面から壁面82まで斜面83dで連続されている。
図7は、流入口部を拡大して示す断面図である。流入口部83aは、入口流路83の概ね図示Cから図示Dまでの範囲内(図6も参照する)で、溝の底面83bから斜面83dによって壁面82に連続されている。
図7は、流入口部を拡大して示す断面図である。流入口部83aは、入口流路83の概ね図示Cから図示Dまでの範囲内(図6も参照する)で、溝の底面83bから斜面83dによって壁面82に連続されている。
次に、本実施形態におけるノズルと接続流路管との接合構造について図面を参照して説明する。
図8は、ノズルと接続流路管との接合構造を示す断面図である。ノズル95は、先端鍔部98と挿入部99とから構成され、接続流路管90の出口接続流路92に連通するノズル流路96と流体噴射開口部97とが開設されている。挿入部99の外周面には、長手方向途中に溝99aが形成されると共に、挿入側先端部には外径が減縮された細管部99bが形成されている。
図8は、ノズルと接続流路管との接合構造を示す断面図である。ノズル95は、先端鍔部98と挿入部99とから構成され、接続流路管90の出口接続流路92に連通するノズル流路96と流体噴射開口部97とが開設されている。挿入部99の外周面には、長手方向途中に溝99aが形成されると共に、挿入側先端部には外径が減縮された細管部99bが形成されている。
また、接続流路管90の端部には、ノズル挿着穴90fが形成されている。ノズル95は、ノズル挿着穴90fに圧入される。この際、ノズル95の端面99cがノズル挿着穴90fの底面94に密接される。
なお、ノズル95は、挿入部99の外周側面には圧入強度の補強のために接着剤が塗布されたうえで接続流路管90に圧入される。この圧入時に、接着剤が溝99aに溜まる。従って、本実施形態における溝99aは接着剤溜まりであって、接着強度を高める機能と、ノズル95と接続流路管90との接合部において、液体漏れや空気の浸入を防止する機能を有する。
また、細管部99bは、接着剤がこの細管部99bの範囲で止まり、出口接続流路92またはノズル流路96の内部に入り込むことを防止している。
次に、本実施形態における流体噴射装置10の動作について図5,6を参照して説明する。本実施形態の脈動発生機構30の液体吐出は、入口流路側のイナータンスL1(合成イナータンスL1と呼ぶことがある)と出口流路側のイナータンスL2(合成イナータンスL2と呼ぶことがある)の差によって行われる。
まず、イナータンスについて説明する。
イナータンスLは、液体の密度ρ、流路の断面積S、流路の長さhとしたとき、L=ρ×h/Sで表される。流路の圧力差ΔP、流路を流れる液体の流量Q、時間tとした場合に、イナータンスLを用いて流路内の運動方程式を変形し、ΔP=L×dQ/dtという関係が導き出される。
イナータンスLは、液体の密度ρ、流路の断面積S、流路の長さhとしたとき、L=ρ×h/Sで表される。流路の圧力差ΔP、流路を流れる液体の流量Q、時間tとした場合に、イナータンスLを用いて流路内の運動方程式を変形し、ΔP=L×dQ/dtという関係が導き出される。
つまり、イナータンスLは、流量の時間変化に与える影響度合いを示しており、イナータンスLが大きいほど流量の時間変化が少なく、イナータンスLが小さいほど流量の時間変化が大きくなる。
なお、合成イナータンスL1は、流入接続流路84と接続流路85の断面積が入口流路83の断面積に対して十分大きく設定されているので、合成イナータンスL1は、入口流路83の範囲において算出される。この際、接続チューブ25は柔軟性を有するため、合成イナータンスL1の算出から削除してもよい。
また、合成イナータンスL2は、接続流路管90が液体の圧力波の伝播に充分な剛性を有していることから出口流路91と出口接続流路92との和と考えることができる。
そして、本実施形態では、合成イナータンスL1が合成イナータンスL2よりも大きくなるように、入口流路83の流路長及び断面積、出口流路91及び出口接続流路92の流路長及び断面積を設定する。
次に、脈動発生機構30の動作について説明する。
ポンプによって入口流路83には、常に一定圧力の液圧で液体が供給される。その結果、圧電素子40が動作を行わない場合、ポンプの吐出圧力と入口流路側全体の流体抵抗値の差によって液体は流体室120内に流入する。
ポンプによって入口流路83には、常に一定圧力の液圧で液体が供給される。その結果、圧電素子40が動作を行わない場合、ポンプの吐出圧力と入口流路側全体の流体抵抗値の差によって液体は流体室120内に流入する。
ここで、圧電素子40に駆動信号が入力され、急激に圧電素子40が伸張したとすると、流体室120内の圧力は、入口流路側及び出口流路側の合成イナータンスL1,L2が十分な大きさを有していれば急速に上昇して数十気圧に達する。この圧力は、入口流路83に加えられていたポンプによる圧力よりはるかに大きいため、入口流路83から流体室120内への液体の流入はその圧力によって減少し、出口流路91からの流出が増加する。
しかし、入口流路側の合成イナータンスL1は、出口流路側の合成イナータンスL2よりも大きいため、入口流路83から液体が流体室120へ流入する流量の減少量よりも、出口流路91から吐出される液体の増加量の方が大きい。そのことから、出口流路91にパルス状の流体吐出、つまり、脈動流が発生する。
この吐出の際の圧力変動が、接続流路管90内を伝播して、先端のノズル95の流体噴射開口部97(共に、図2参照)から液体が噴射される。流体噴射開口部97の直径は、出口流路91の直径よりも減縮されているので、液体は、さらに高圧、高速のパルス状の液滴として噴射される。
一方、流体室120内は、入口流路83からの液体流入量の減少と出口流路91からの液体流出の増加との相互作用で、圧力上昇直後に真空状態となる。その結果、ポンプの圧力と、流体室120内の真空状態の双方によって一定時間経過後、入口流路83の液体は圧電素子40の動作前と同様な速度で流体室120内に向かう流れが復帰する。入口流路83内の液体の流動が復帰した後、圧電素子40の伸張があれば、ノズル95から液体をパルス状に継続して噴射することができる。
本実施形態は、入口流路83を第1機枠80の壁面82に溝として形成し、スペーサ60で開口部を封止する構造である。このことから、入口流路83の流路長を長くとれること、液体の流動方向に対して垂直方向の断面積を小さく構成することができること、の両方から入口流路側の合成イナータンスL1を出口流路側の合成イナータンスL2に対して充分大きくすることができる。従って、逆止弁を設けない簡単な構造を実現できる。
その結果、液体を入口流路83から流体室120内に一定の圧力で供給し、脈動発生機構30で強い脈動に変換するという動作が可能になる。そのため、呼び水動作は不要となり、また、気泡が発生しても、液体の流入は継続するため一定時間で排出され通常動作に戻ることができる。
また、入口流路83が、接続流路85との接続部(基端部)から延在される円弧部と、円弧部からスペーサ60の内周側壁93の接線方向、さらに内周側壁93に沿って延在して流入口部83aから流体室120に連通させる。このことから、流体室120内において旋回流を発生させる。
旋回流を発生させることで、液体は遠心力により流体室120の外側方向に寄せられ、気泡は中心部に集まり、出口流路91から液体の吐出に伴い外部に排出される。従って、流体室120内に気泡が滞留することを抑制し、流体室120内部の圧力を充分高めることができることから高圧の脈動吐出を行うことができる。
また、入口流路83が流体室120に接続する流入口部83aにおいて、入口流路83を形成する溝の底面83bから壁面82に対して斜面83dで連続しているため、流入口部83aと流体室120の接続部における流体抵抗を減じ、また、急激に流路が変更されることにより発生する渦流による旋回流の乱れを抑制することができる。
また、圧電素子40が配設される第2機枠50の筒部51の空間を樹脂140で充填している。樹脂140は、吸水性が小さい性質を有していることから、この空間に水分が浸入することを阻止し、圧電素子40に水分が付着することによる電極間ショートを防止することができる。
また、接続リード151,152が挿通されるリード挿通孔54,55(図2、参照)にも樹脂140を充填することから、圧電素子40との接続部、及び第2機枠50内における接続リード151,152を補強をすることができる。
さらに、樹脂140を熱伝導率が高い材料にすることで、長時間継続して駆動することによる圧電素子40から発生した熱を第2機枠50を介して外部に発散させることで、圧電素子40が高温になることによる特性劣化を防止することができるという効果がある。
また、出口流路91の壁面82との接合部を略円弧形状で接続し滑らかに丸めているため、流体室120と出口流路91との接合部における流体抵抗を減ずることができ、さらに、この接合部における渦流の発生を抑制し、流体室120の容積を縮小する際に発生する圧力波を減衰することなくノズル95まで伝達することができる。
また、ノズル95と接続流路管90との接合面に接着剤溜まりとしての溝99aを形成している。ノズル95と接続流路管90とは圧入結合し、両者の結合部を接着剤で補強するが、接着剤溜まりを設けることにより、強度補強と密閉性を確保することができる。
(実施形態2)
(実施形態2)
続いて、実施形態2について図面を参照して説明する。実施形態2は、前述した実施形態1に対して、出口流路を第1機枠に設け、接続流路管に設けられる出口接続流路を出口流路と連通させていることに特徴を有する。従って、実施形態1との相違個所を中心に説明する。
図9は、実施形態2に係る流体噴射装置の一部を示す断面図である。図9において、第1機枠80には流体室120に連通する出口流路88が開設されると共に、流体室120とは反対側に接続流路管挿着部80aが突設され、この中央部に挿着穴80cが穿設されている。
そして、接続流路管挿着部80aには接続流路管90が挿着されている。接続流路管90には出口接続流路92が開設されており、出口流路88と出口接続流路92とは連通される。
なお、出口流路88と出口接続流路92の流路長と断面積(直径)は、実施形態1と同様に設定されている。
また、接続流路管90は、その先端部90gが、挿着穴80cの底部80bに密接されるまで圧入される。
また、接続流路管90は、その先端部90gが、挿着穴80cの底部80bに密接されるまで圧入される。
また、接続流路管90の挿着穴80cとの接合する範囲の途中に溝部90dと、先端部に外径が減縮された細管部90eが設けられている。
接続流路管90の外周面には圧入強度の補強のために接着剤が塗布されたうえで挿着穴80cに圧入される。接続流路管90の圧入時に、接着剤が溝部90dに溜まる。従って、本実施形態における溝部90dは接着剤溜まりであって、接着強度を高める機能と、接続流路管90と第1機枠80の接合部において、液体漏れや空気の浸入を防止することができる。
また、細管部90eは、接着剤がこの細管部90eの範囲で止まり、出口流路88または出口接続流路92の内部に入り込むことを防止している。
また、このような構成では、出口流路88が第1機枠80に開設されている。従って、出口流路88は流体室120の一部を構成する壁面82と同じ面で連続することから、接続流路管90と壁面82との接合部が流体室120内にできないため、接合面が存在することに起因する気泡の発生を抑制することができる。
(実施形態3)
(実施形態3)
続いて、実施形態3に係る流体噴射装置を図面を参照して説明する。実施形態3は、実施形態1及び実施形態2が、接続流路管90を脈動発生機構30(第1機枠80)に圧入固定していることに対して、接続流路管90が脈動発生機構30に対して着脱可能であることを特徴としている。従って、前述した実施形態1,2との相違個所を中心に説明する。
図10は、実施形態3に係る流体噴射装置を示し,(a)はその一部を示す断面図、(b)は(a)のE―E切断面を示す断面図である。図10において、流体噴射装置10は、脈動発生機構30に接続流路管90が互いの螺子部において螺着固定され構成されている。
具体的には、脈動発生機構30を構成する第1機枠80には、流体室120とは反対側に接続流路管挿着部80aが突設され、この接続流路管挿着部80aに流体室120に連通する出口流路88と接続流路89とが開設されている。さらに、接続流路管挿着部80aの先端部から接続流路89に至る範囲に雌螺子80dが形成されている。
接続流路管90には、出口接続流路92が開設され、その先端部外周には雄螺子90aが形成されている。これらの螺子部を螺着することで、接続流路管90は脈動発生機構30に固定される。従って、接続流路管90は脈動発生機構30(つまり、第1機枠80)に対して着脱可能な構成である。
また、接続流路管90は、その先端部90gが、雌螺子80dの底部80bに密接されるまで捩じ込まれて固定される。
なお、接続流路89と出口接続流路92の直径は同じであり、出口流路88と接続流路89と出口接続流路92の流路長と断面積(直径)、つまり、出口流路側の合成イナータンスL2は、実施形態1と同様に設定されている。
また、接続流路管90の長手方向の途中の外周部には、カット部90bが形成されている。図10(b)に示すように、カット部90bは接続流路管90の外周部を互いに対向する平面でカットして形成する。このカット部90bを治具等により回転して、接続流路管90の脈動発生機構30に対する着脱に用いられる。
従って、このような構成によれば、万一、ノズル95が詰まったときなどに接続流路管90を取り外して洗浄、消毒することができる他、接続流路管90の交換を容易に行うことができる。
また、接続流路管90の形状を複数種類用意しておき、使用対象に応じて接続流路管90の形状を任意に選択して取り付けて使用することができるという効果がある。
(実施形態4)
(実施形態4)
続いて、実施形態4について説明する。実施形態4は、流体室の内壁面に被覆層が形成されていることを特徴としている。図示は省略するが、図5を参照して説明する。
流体室120は、第1機枠80の壁面82と、スペーサ60の内周側壁61と、ダイアフラム70で囲まれた空間によって構成される。この際、第1機枠80の壁面82との接合部及び隅部、スペーサ60の内周側壁61とダイアフラム70との接合部及び隅部、接続流路管90と壁面82との接合部と、が形成される。
これら接合部には加工上の微小な隙間ができることが考えられ、また隅部の内角は90度である。
このような流体室120の内壁面の全周にわたって被覆層が形成される。被覆層の1例としては金属メッキ層を採用することができる。メッキ層の材質は特に限定されないが、用いられる液体に対して耐性を有するものを選択する。
なお、メッキ層の形成は、脈動発生機構30に接続流路管90を挿着した後、メッキ液に浸漬することで可能であるが、流入接続流路84から入口流路83、出口接続流路92を流動するようにメッキ液を強制流動すれば、各流路の細部にまでメッキ液が巡回することで流路全体にメッキ層を形成することができる。
なお、入口流路83の溝の底部と側壁との間に形成される隅部、溝を封止するスペーサ60との接合部の隅部にも被覆層が形成される。また、ノズル95と接続流路管90との接合部にも被覆層が形成される。
従って、液体の流路全体に連続した薄い被覆層が形成される。
従って、液体の流路全体に連続した薄い被覆層が形成される。
前述したように、流動する液体中に含まれる気体は、構成要素の接合部の微小な隙間や隅部に徐々に集合して気泡を発生する。流体室120内に気泡が存在するとダイアフラム70によって流体室120の容積を縮小する際に充分に内部圧力が上昇しないことが考えられる。
そこで、流体室120を含む液体の流路全体を連続した薄い被覆層を形成することで、各構成要素の接合部の微小隙間を埋め、隅部を被覆層で丸めることにより、微小隙間や隅部の存在に起因する気泡の発生を抑制し、流体室120の内部圧力を所定の大きさに高めることができる。
なお、本実施形態は、前述した実施形態1を例示して説明したが、前述した実施形態2及び実施形態3の構成にも適用できる。
10…流体噴射装置、40…圧電素子、50…第2機枠、60…スペーサ、61…内周側壁、70…ダイアフラム、80…第1機枠、82…壁面、83…入口流路、85…接続流路、90…接続流路管、91…出口流路、95…ノズル、120…流体室。
Claims (11)
- ダイアフラムと、前記ダイアフラムに対向して設けられる壁面と、前記ダイアフラムと前記壁面との間に設けられるリング形状のスペーサの内周側壁と、から形成される流体室と、基端部が流体を供給する接続流路に連通され、先端部が前記流体室に連通されるよう前記壁面に沿って略円弧形状に穿設される溝により形成される入口流路と、前記ダイアフラムを変位させる圧電素子と、を有する脈動発生機構と、
前記流体室に連通するよう開設される出口流路に連通するノズルを有し、前記脈動発生機構に挿着される接続流路管と、が備えられ、
前記流体室の容積を前記ダイアフラムにより縮小して前記ノズルから流体をパルス状に噴射することを特徴とする流体噴射装置。 - 請求項1に記載の流体噴射装置において、
前記入口流路が、前記壁面に沿って前記接続流路との連通部から延在される円弧部と、前記円弧部から前記スペーサの内周側壁の接線方向に延在され、さらに前記スペーサの内周側壁に沿って前記接続流路の近傍まで延在されて前記流体室に連通する流入口部と、から形成されていることを特徴とする流体噴射装置。 - 請求項1または請求項2に記載の流体噴射装置において、
前記流入口部が、前記入口流路を形成する溝の底面から前記壁面に対して斜面で連続されていることを特徴とする流体噴射装置。 - 請求項1に記載の流体噴射装置において、
前記流体室の内壁面に被覆層が設けられていることを特徴とする流体噴射装置。 - 請求項1に記載の流体噴射装置において、
前記ダイアフラムの周縁を前記スペーサとの間で挟持する機枠を備え、
前記機枠の内部に前記圧電素子が配設され、前記圧電素子と前記機枠との空間に樹脂が充填されていることを特徴とする流体噴射装置。 - 請求項5に記載の流体噴射装置において、
前記樹脂が、前記圧電素子の駆動時に発生する熱を前記機枠を介して外部に発散させる程度の熱伝導率を有していることを特徴とする流体噴射装置。 - 請求項1に記載の流体噴射装置において、
前記出口流路の前記壁面との接続部が略円弧形状に接続されていることを特徴とする流体噴射装置。 - 請求項1に記載の流体噴射装置において、
前記ノズルが前記接続流路管の先端部に挿着され、前記ノズルの前記接続流路管との外周接合面に沿って溝が設けられていることを特徴とする流体噴射装置。 - 請求項1に記載の流体噴射装置において、
前記接続流路管が、前記脈動発生機構に対して着脱可能であることを特徴とする流体噴射装置。 - ダイアフラムと、前記ダイアフラムに対向して設けられる壁面と、前記ダイアフラムと前記壁面との間に設けられるリング形状のスペーサの内周側壁と、によって形成される流体室と、
基端部が流体を供給する接続流路に連通し、先端部が前記流体室に連通されるよう前記壁面に沿って略円弧形状に穿設される溝により形成される入口流路と、
前記ダイアフラムを変位させる圧電素子と、が備えられ、
前記流体室の容積を前記ダイアフラムにより縮小して出口流路から流体を脈動吐出することを特徴とする脈動発生機構。 - 流体室の容積をダイアフラムにより縮小して出口流路から流体を脈動吐出する脈動発生機構に着脱可能な接続流路管であって、
前記出口流路に連通する出口接続流路と、前記出口接続流路に連通し流体の流動方向に対して垂直方向の断面積が前記出口流路よりも減縮された流体噴射開口部を有するノズルと、が備えられていることを特徴とする接続流路管。
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