JP2010049202A - レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
交換レンズユニット2は、第2レンズ群ユニット77と、フォーカスレンズユニット75と、第4レンズ群ユニット78と、ズームリングユニット83と、フォーカスモータ64と、を備えている。ズームリングユニット83は、ズームリング84に入力された操作力を、第2レンズ群ユニット77および第4レンズ群ユニット78に機械的に伝達する。フォーカスモータ64は、電力を利用して第2レンズ群ユニット77に対してフォーカスレンズユニット75をZ軸方向に駆動する。フォーカスモータ64に電力が供給されていない状態でズームリング84が操作された場合に、フォーカスレンズユニット75と第2レンズ群ユニット77とのZ軸方向間には常に隙間が確保されている。
【選択図】図16
Description
例えば、従来のレンズ鏡筒では、ズーム機構の動作に伴い、フォーカスレンズを含むフォーカスレンズユニットをカム機構により光軸方向に移動させている。これにより、被写体距離を実質的に一定に保ちながら焦点距離を変更することができる(例えば、特許文献1を参照)。
しかし、最近では、オートフォーカスの方式としてコントラスト検出方式が採用された交換レンズ式デジタルカメラが提案されている。このコントラスト検出方式では、例えば、フォーカスレンズユニットを光軸方向に動かしながら、フォーカスレンズユニットの各位置における評価値が画像データに基づいて求められる。評価値が一旦ピークを超えるまでフォーカスレンズユニットを移動させ、その後に、評価値が最大である位置まで戻すことで被写体像(被写体の光学像)を合焦させる。このように、コントラスト検出方式によるオートフォーカスにおいては、フォーカスレンズユニットを光軸方向に往復移動させる必要がある。
このように、コントラスト検出方式を用いる場合、フォーカスレンズユニットを光軸方向に移動させるため、駆動速度を考慮するとフォーカスレンズユニットを小型化するのが好ましい。
しかし、特許文献1に記載のレンズ鏡筒のように、フォーカスレンズユニットをカム機構で光軸方向に駆動する構成を採用すると、フォーカスレンズユニットの寸法が大きくなったり、あるいはフォーカスレンズユニットの重量が増大したりする。
そこで、ズーム機構の駆動をユーザーの手動操作のみで行い、かつ、ズーム機構に対するフォーカスレンズユニットの駆動をアクチュエータのみで行うレンズ鏡筒を、本願の発明者は検討している。この場合、フォーカスレンズユニットおよびその周辺の構造が簡素化されるため、フォーカスレンズユニットの小型化が可能となる。
本発明の課題は、部材の破損を防止できるレンズ鏡筒および撮像装置を提供することにある。
なお、第1レンズ素子、第2レンズ素子およびフォーカスレンズは、それぞれ複数のレンズから構成されていてもよい。また、「フォーカスアクチュエータが第1レンズユニットと一体で移動する」状態には、フォーカスアクチュエータが第1レンズユニットに対して移動しながら全体として一体で移動する状態も含まれる。
[第1実施形態]
<デジタルカメラの概要>
図1〜図13を用いて、デジタルカメラ1について説明する。図1はデジタルカメラ1の概略構成図である。図1に示すように、デジタルカメラ1(撮像装置の一例)は、交換レンズ式のデジタルカメラであり、主に、カメラ本体3と、カメラ本体3に取り外し可能に装着された交換レンズユニット2(レンズ鏡筒の一例)と、を備えている。交換レンズユニット2は、レンズマウント95を介して、カメラ本体3の前面に設けられたボディーマウント4に装着されている。
図2はカメラ本体3の構成を示すブロック図である。図3はデジタルカメラ1の概略斜視図である。図4(A)はカメラ本体3の上面図であり、図4(B)はカメラ本体3の背面図である。図5〜図8は交換レンズユニット2の概略断面図である。図5および図6が広角端の状態を示しており、図7および図8が望遠端の状態を示している。図6は図5とは異なる平面における断面図である。図8は図7とは異なる平面における断面図である。図9および図10は第2レンズ群ユニット77およびフォーカスレンズユニット75の分解斜視図である。図12(A)および図12(B)は光学系Lの構成図である。図12(A)が広角端の状態を示しており、図12(B)が望遠端の状態を示している。図13は、ズームリング84の回転位置と、各部材の撮像センサ11からの距離と、の関係を示している。
<交換レンズユニット>
図1〜図12(B)を用いて交換レンズユニット2の概略構成を説明する。図1に示すように、交換レンズユニット2は、光学系Lと、光学系Lを支持するレンズ支持機構71と、フォーカス調節ユニット72と、絞り調節ユニット73と、振れ補正ユニット74と、レンズマイコン40(駆動制御部の一例)と、を有している。
光学系Lは、被写体の光学像を形成するためのズームレンズ系であり、主に4つのレンズ群から構成されている。具体的には図12(A)および図12(B)に示すように、光学系Lは、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、を有している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL1と、第1レンズL1の撮像センサ11側に配置あされた第2レンズL2と、を有している。第1レンズL1は被写体側を向く凸面を有する負メニスカスレンズである。第2レンズL2は、被写体側を向く凸面を有する正メニスカスレンズであり、接着層を介して第1レンズL1に接合されている。
第3レンズ群G3は第6レンズL6(フォーカスレンズの一例)から構成されている。第6レンズL6は、撮像センサ11側を向く凸面を有する負メニスカスレンズであり、第5レンズL5と第7レンズL7とのZ軸方向間(第2レンズ群G2と第4レンズ群G4とのZ軸方向間)に配置されている。
第4レンズ群G4は、第7レンズL7(第2レンズ素子の一例)と、第8レンズL8と、第9レンズL9と、第10レンズL10と、第11レンズL11と、第12レンズL12と、を有している。第7レンズL7は、振れ補正のための正メニスカスレンズであり、撮像センサ11側を向く凸面を有している。第8レンズL8は両凸レンズである。第9レンズL9は、両凹レンズであり、接着層を介して第8レンズL8に接合されている。第10レンズL10は両凸レンズである。第10レンズL10の被写体側の面は、非球面である。第11レンズL11は、被写体側を向く凸面を有する負メニスカスレンズであり、接着層を介して第10レンズL10に接合されている。第12レンズL12は両凸レンズである。
また、無限遠合焦状態から近接合焦状態へのフォーカシング時には、第3レンズ群G3が光軸AZに沿って被写体側へと移動する。
さらに、デジタルカメラ1の動きに起因する光学像の振れを抑制するために、第7レンズL7が光軸AZと直交する2方向に移動する。
レンズ支持機構71は、光学系Lを移動可能に支持するための機構であり、レンズマウント95と、固定枠50と、カム筒51と、第1ホルダー52と、第1レンズ群支持枠53と、第2レンズ群支持枠54(第1レンズ支持枠の一例)と、第2ホルダー55(第1レンズ支持枠の一例)と、第3レンズ群支持枠56(フォーカスレンズ支持枠の一例)と、第4レンズ群支持枠61と、ズームリングユニット83(ズーム機構の一例)と、フォーカスリングユニット88と、を有している。
レンズマウント95は、カメラ本体3のボディーマウント4に装着される部分であり、レンズ側接点91を有している。固定枠50は、カム筒51を回転可能に支持する部材であり、レンズマウント95に固定されている。固定枠50は、Z軸方向正側の端部に突起50aと、外周に設けられた3つの凹部50bと、光軸AZ回りに等ピッチで配置された3本の貫通直進溝50cと、を有している。カム筒51は、内周に設けられた3つの凸部51aと、3本の第1カム溝51dと、3本の第2カム溝51bと、3本の第3カム溝51cと、を有している。カム筒51の凸部51aが固定枠50の凹部50bに挿入されているため、Z軸方向の相対移動が規制された状態で、固定枠50に対して回転可能なようにカム筒51が固定枠50により支持されている。
第2レンズ群支持枠54は、第2ホルダー55に固定されており、第2レンズ群G2を支持している。第2レンズ群支持枠54および第2ホルダー55により、第2レンズ群ユニット77(第1レンズユニットの一例)が構成されている。第2ホルダー55は、光軸AZ周りに等ピッチで配置された3つの凸部55bと、凸部55bに固定された3つのカムピン82と、を有している。カムピン82はカム筒51の第2カム溝51bに挿入されている。凸部55bは固定枠50の貫通直進溝50cに挿入されている。これらの構成により、第2レンズ群支持枠54および第2ホルダー55は、固定枠50に対して回転することなくZ軸方向に移動可能である。固定枠50に対する第2レンズ群支持枠54および第2ホルダー55の移動量は、第2カム溝51bの形状により決まる。
さらに、図9および図11に示すように、ラック支持部56cにはねじりコイルバネ68が取り付けられている。ねじりコイルバネ68は、弾性力を発生する巻き回り部68aと、第1端部68bと、第2端部68cと、を有している。巻き回り部68aはラック66の軸部66bに挿入されている。巻き回り部68aが捩られた状態で、第1端部68bがラック支持部56cに引っかけられており、第2端部68cがラック66に引っかけられている。つまり、ねじりコイルバネ68は、ラック66に対してA方向へ回転力を付与しており、リードスクリュ64aに対してラック66を常に押し付けている。これにより、ラック66とリードスクリュ64aとの間のバックラッシュを低減することができ、フォーカスレンズユニット75の位置精度を高めることができる。また、ラック66がリードスクリュ64aに常に押し付けられているため、リードスクリュ64aからラック66に駆動力を効率よく伝達することが可能となる。
第2ホルダー55にはフォーカスモータ64(フォーカスアクチュエータの一例)が固定されている。フォーカスモータ64は例えばステッピングモータである。フォーカスモータ64は、Z軸方向に延びた回転軸としてのリードスクリュ64aを有している。このリードスクリュ64aにラック66が噛み合っている。
第4レンズ群支持枠61(第2レンズ支持枠の一例)は、第1支持枠57と、第2支持枠58と、第3支持枠59と、第4支持枠60と、を有している。第4レンズ群G4および第4レンズ群支持枠61により、第4レンズ群ユニット78(第2レンズユニットの一例)が構成されている。
第1支持枠57は第7レンズL7を支持している。第2支持枠58は、第8レンズL8および第9レンズL9を支持しており、さらに第1支持枠57を光軸AZに直交する2方向に移動可能に支持している。第2支持枠58は光軸AZ周りに等ピッチで配置された3つのカムピン80を有している。
また、第1支持枠57は、例えば第2支持枠58により光軸AZに直交する2方向に移動可能なように支持されている。この構成により、第1支持枠57は、第2支持枠58、第3支持枠59および第4支持枠60に対してZ軸方向には一体で移動しつつ光軸AZに直交する方向に移動可能である。
ズームリングユニット83は、リングベース86と、ズームリング84(ズーム操作部の一例)と、ズームリング84の回転位置を検出するリニアポジションセンサ87と、を有している。ズームリング84の回転位置とは、ズームリング84の回転方向の位置を意味しており、ある基準位置からのズームリング84の回転角度ということもできる。
リニアポジションセンサ87は、ユーザーによるズームリング84の回転位置および回転方向を検出し、検出結果をレンズマイコン40に送信する。具体的には、リニアポジションセンサ87は、リングベース86に固定されており、半径方向外側に突出する摺動子87aを有している。この摺動子87aは、ズームリング84に形成されたカム溝84bに挿入されている。固定枠50に対してズームリング84が回転すると、カム溝84bに沿って摺動子87aはZ軸方向に移動する。リニアポジションセンサ87は、可変抵抗器を有しており、摺動子87aがこの可変抵抗器内にある磁気抵抗体上をスライドすることにより、両端に所定の電圧を付与した端子間において、摺動子87aのZ軸方向の位置に比例した出力(出力電圧)をリニアに得ることができる。リニアポジションセンサ87の出力を回転位置情報に変換することで、ズームリング84の回転位置を検出することが可能となる。ズームリング84の外周面には、光学系Lの焦点距離が表示されている。
フォーカスリングユニット88は、フォーカスリング89と、フォーカスリング89の回転角度を検出するフォーカスリング角度検出部90と、を有している。フォーカスリング89は、円筒形状を有しており、リングベース86により、Z軸方向の移動が規制された状態で光軸AZ周りに回転可能に支持されている。フォーカスリング89の回転角度および回転方向は、フォーカスリング角度検出部90により検出可能である。例えば、このフォーカスリング角度検出部90は、2つのフォトセンサ(図示せず)を有している。フォーカスリング89は、回転方向に等間隔で配置され半径方向内側に突出する複数の突起89aを有している。各フォトセンサは、発光部(図示せず)および受光部(図示せず)を有しており、発光部および受光部の間を複数の突起89aが通過することで、フォーカスリング89の回転角度および回転方向を検出することができる。なお、フォーカスリング89は、例えば可動式のレバーのような他の構造を有していてもよい。
フォーカス調節ユニット72は、フォーカスモータ64と、フォーカス駆動制御部41と、フォトセンサ67(位置センサの一例)と、を有している。フォーカスモータ64は、第2ホルダー55に固定されており、第2レンズ群ユニット77に対してフォーカスレンズユニット75をZ軸方向に駆動する。第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の駆動は、フォーカスモータ64のみにより行われる。言い換えると、フォーカスモータ64がフォーカスレンズユニット75を駆動していない状態(例えば、フォーカスモータ64に電力が供給されていない状態)では、第2レンズ群ユニット77に対してフォーカスレンズユニット75を移動させることはできない。この場合、フォーカスレンズユニット75は第2ホルダー55と一体でZ軸方向に移動する。
このデジタルカメラ1では、被写体距離を実質的に一定に保ちつつ焦点距離を変更できるズームレンズ系を実現するために、レンズマイコン40に予め記憶されているトラッキングテーブルに基づいてフォーカス調節ユニット72によりフォーカスレンズユニット75が駆動される。ここでは、このようなトラッキング方式を電子トラッキングと呼ぶ。
トラッキングテーブルとは、焦点距離が変化しても焦点が合う被写体距離が実質的に一定に保たれるフォーカスレンズユニット75の位置(より詳細には、第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の位置)を示す情報である。被写体距離が実質的に一定とは、被写体距離の変化量が所定の被写界深度内に収まることを意味している。電子トラッキングについては後述する。
フォトセンサ67により検出できる原点位置は第2レンズ群ユニット77に対して移動することがない絶対位置である。このため、フォーカスレンズユニット75の位置を第2レンズ群ユニット77に対して原点位置にリセットする際には、フォトセンサ67により原点検出用の突起56dが検出される位置までフォーカスレンズユニット75を駆動する。例えば、デジタルカメラ1の電源スイッチ25をオフにすると、フォーカスレンズユニット75の現在位置に関わらず、第3レンズ群支持枠56の突起56dがフォトセンサ67に検出される位置までフォーカスレンズユニット75がフォーカスモータ64により駆動される。フォーカスレンズユニット75の駆動完了後、デジタルカメラ1の電源がオフになる。逆に、デジタルカメラ1の電源スイッチ25をオンにすると、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75がトラッキングテーブルに基づいて求められた所定の位置まで駆動される。なお、原点検出器は、フォトセンサに限られず、例えば、マグネットおよび磁気センサを組み合わせることで実現されてもよい。
絞り調節ユニット73は、第2支持枠58に固定された絞りユニット62と、絞りユニット62を駆動する絞り駆動モータ(図示せず)と、絞り駆動モータを制御する絞り駆動制御部42と、を有している。絞り駆動モータは、例えばステッピングモータである。絞り駆動モータは、絞り駆動制御部42から入力される駆動信号に基づいて駆動される。絞り駆動モータで発生した駆動力により、絞り羽根62aが開方向および閉方向に駆動される。絞り羽根62aを駆動することで光学系Lの絞り値を変更することができる。
(5)振れ補正ユニット
振れ補正ユニット74は、交換レンズユニット2およびカメラ本体3の動きに起因する光学像の振れを抑制するためのユニットであり、電磁アクチュエータ46と、位置検出センサ47と、振れ補正用マイコン48と、を有している。
位置検出センサ47は、第2支持枠58に対する第1支持枠57の位置を検出するためのセンサであり、例えばホール素子である。交換レンズユニット2には、ジャイロセンサなどの動き検出センサ(図示せず)が搭載されている。振れ補正用マイコン48は、位置検出センサ47の検出結果および動き検出センサの検出結果に基づいて、電磁アクチュエータ46を制御する。これにより、デジタルカメラ1の動きに起因する被写体像の振れを抑制することができる。
(6)レンズマイコン
レンズマイコン40は、CPU(図示せず)、ROM(図示せず)およびメモリ40aを有しており、ROMに格納されているプログラムがCPUに読み込まれることで、様々な機能を実現し得る。例えば、レンズマイコン40は、フォトセンサ67の検出信号によりフォーカスレンズユニット75が原点位置にあることを認識することができる。
メモリ40aは、不揮発性メモリであり、電力供給が停止している状態でも記憶している情報を保持できる。メモリ40aには、例えば交換レンズユニット2に関する情報(レンズ情報)やズームレンズ系を実現するためのトラッキングテーブル(後述)が格納されている。レンズマイコン40は、このトラッキングテーブルに基づいてフォーカスモータ64を制御し、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75がZ軸方向に駆動される。以下、トラッキングテーブルに基づいてフォーカスレンズユニット75の位置を焦点距離の変化に追従させる動作を、電子トラッキングという。
例えば、フォーカスモータ64のリードスクリュ64aの1回転当たり、ラック66が0.6mmだけZ軸方向に駆動される。マグネット(図示せず)が10極であるフォーカスモータ64を1−2相励磁にて駆動する場合、1パルス当たり、0.6/20/2=0.015mm(15μm)だけラック66がZ軸方向に駆動される。マイクロステップ駆動時には、さらに細かい単位でラック66を駆動できる。ステッピングモータを用いることで、細かい単位でフォーカスレンズユニット75を駆動することができ、例えば反転駆動時のバックラッシュを小さくすることができる。つまり、フォーカスモータ64としてステッピングモータを選定することで、高精度なフォーカス調節を実現できる。また、駆動パルス数をカウントすることで、第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の現在位置を把握でき、さらにフォーカスレンズユニット75の駆動量を算出することができる。
図1〜図4(B)を用いてカメラ本体3の概略構成について説明する。図1〜図4(B)に示すように、カメラ本体3は、筐体3aと、ボディーマウント4と、操作ユニット39と、画像取得部35と、画像表示部36と、ファインダ部38と、ボディーマイコン10(駆動制御部の一例、予備動作検知部の一例)と、バッテリー22(主電源の一例)と、を有している。
(1)筐体
筐体3aは、カメラ本体3の外装部を構成している。図4(A)および図4(B)に示すように、筐体3aの前面には、ボディーマウント4が設けられており、筐体3aの背面および上面には、操作ユニット39が設けられている。具体的には、筐体3aの背面には、表示部20と、電源スイッチ25と、モード切り換えダイヤル26と、十字操作キー27と、メニュー設定ボタン28と、設定ボタン29と、モード切り換えボタン34と、動画撮影操作ボタン24が設けられている。筐体3aの上面には、シャッターボタン30が設けられている。
ボディーマウント4は、交換レンズユニット2のレンズマウント95が装着される部分であり、レンズ側接点91と電気的に接続可能なボディー側接点(図示せず)を有している。ボディーマウント4およびレンズマウント95を介して、カメラ本体3は交換レンズユニット2とデータの送受信が可能である。例えば、ボディーマイコン10(後述)は、ボディーマウント4およびレンズマウント95を介して露光同期信号などの制御信号をレンズマイコン40に送信する。
(3)操作ユニット
図4(A)および図4(B)に示すように、操作ユニット39は、ユーザーが操作情報を入力するための各種操作部材を有している。例えば、電源スイッチ25は、デジタルカメラ1あるいはカメラ本体3の電源の入切を行うためのスイッチである。電源スイッチ25により電源がオン状態になると、カメラ本体3および交換レンズユニット2の各部に電源が供給される。
十字操作キー27は、ユーザーが上下左右の方向を選択できるボタンである。十字操作キー27を用いて、例えば表示部20に表示された各種メニュー画面から所望のメニューを選択することができる。
動画撮影操作ボタン24は、動画撮影の開始および停止を指示するためのボタンである。モード切り換えダイヤル26において選択された動作モードが静止画撮影モードまたは再生モードであっても、この動画撮影操作ボタン24を押すことにより、モード切り換えダイヤル26での設定内容に関係なく、強制的に動作モードが動画撮影モードに移行し、動画撮影が開始される。さらに、動画撮影中に、この動画撮影操作ボタン24が押されると、動画撮影が終了し、モード切り換えダイヤル26において選択された動作モード、すなわち動画撮影開始前の動作モードへと移行する。例えば、動画撮影操作ボタン24が押される際にモード切り換えダイヤル26により静止画撮影モードが選択されている場合は、動画撮影操作ボタン24が再度押された後に動作モードが自動的に静止画撮影モードへと移行する。
さらに、図2に示すように、カメラ本体3の前面には、交換レンズユニット2をカメラ本体3から取り外すためのレンズ取り外しボタン99(レンズ取り外し操作部の一例、予備動作検知部の一例)が設けられている。レンズ取り外しボタン99は、例えばユーザーに押されるとオン状態になる接点(図示せず)を有しており、ボディーマイコン10と電気的に接続されている。レンズ取り外しボタン99が押されると、内蔵されている接点がオンになり、ボディーマイコン10はレンズ取り外しボタン99が押されたことを認識することができる。
画像取得部35は主に、光電変換を行うCCD(Charge Coupled Device)などの撮像センサ11(撮像素子の一例)と、撮像センサ11の露光状態を調節するシャッターユニット33と、ボディーマイコン10からの制御信号に基づいてシャッターユニット33の駆動を制御するシャッター制御部31と、撮像センサ11の動作を制御する撮像センサ駆動制御部12と、を有している。
撮像センサ11は、光学系Lにより形成される光学的な像を電気的な信号に変換する、例えばCCD(Charge Coupled Device)センサである。撮像センサ11は、撮像センサ駆動制御部12により発生されるタイミング信号により駆動制御される。なお、撮像センサ11はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサでもよい。
なお、本実施形態では、オートフォーカス方式として、撮像センサ11で生成された画像データを利用するコントラスト検出方式が採用されている。コントラスト検出方式を用いることにより、高精度なフォーカス調節を実現することができる。
(5)ボディーマイコン
ボディーマイコン10は、カメラ本体3の中枢を司る制御装置であり、操作ユニット39に入力された操作情報に応じて、デジタルカメラ1の各部を制御する。具体的には、ボディーマイコン10にはCPU、ROM、RAMが搭載されており、ROMに格納されたプログラムがCPUに読み込まれることで、ボディーマイコン10は様々な機能を実現することができる。例えば、ボディーマイコン10は、交換レンズユニット2がカメラ本体3に装着されたことを検知する機能、あるいは交換レンズユニット2から焦点距離情報などのデジタルカメラ1を制御する上で必要な情報を取得する機能を有している。
また、ボディーマイコン10は、垂直同期信号を定期的に生成し、垂直同期信号の生成と並行して、垂直同期信号に基づいて露光同期信号を生成する。ボディーマイコン10が垂直同期信号を基準とした露光開始タイミングおよび露光終了タイミングを予め把握しているために、ボディーマイコン10は露光同期信号を生成できる。ボディーマイコン10は、垂直同期信号をタイミング発生器(図示省略)に出力し、露光同期信号をボディーマウント4およびレンズマウント95を介してレンズマイコン40に一定の周期で出力する。レンズマイコン40は、露光同期信号に同期して、フォーカスレンズユニット75の位置情報を取得する。
また、ボディーマイコン10は、レンズマイコン40を介してフォーカス調節ユニット72(後述)を制御する。
撮像センサ11から出力された画像信号は、アナログ信号処理部13から、A/D変換部14、デジタル信号処理部15、バッファメモリ16および画像圧縮部17へと、順次送られて処理される。アナログ信号処理部13は、撮像センサ11から出力される画像信号にガンマ処理等のアナログ信号処理を施す。A/D変換部14は、アナログ信号処理部13から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。デジタル信号処理部15は、A/D変換部14によりデジタル信号に変換された画像信号に対してノイズ除去や輪郭強調等のデジタル信号処理を施す。バッファメモリ16は、RAM(Random Access Memory)であり、画像信号を一旦記憶する。バッファメモリ16に記憶された画像信号は、画像圧縮部17から画像記録部18へと、順次送られて処理される。バッファメモリ16に記憶された画像信号は、画像記録制御部19の命令により読み出されて、画像圧縮部17に送信される。画像圧縮部17に送信された画像信号のデータは、画像記録制御部19の命令に従って画像信号に圧縮処理される。画像信号は、この圧縮処理により、元のデータより小さなデータサイズになる。画像信号の圧縮方法として、例えば1フレームの画像信号毎に圧縮するJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式が用いられる。その後、圧縮された画像信号は、画像記録制御部19により画像記録部18に記録される。ここで、動画を記録する場合、複数の画像信号をそれぞれ1フレームの画像信号毎に圧縮するJPEG方式を用いることもでき、また、複数のフレームの画像信号をまとめて圧縮するH.264/AVC方式を用いることもできる。
(6)画像表示部
画像表示部36は、表示部20と、画像表示制御部21と、を有している。表示部20は例えば液晶モニタである。表示部20は、画像表示制御部21からの命令に基づいて、画像記録部18あるいはバッファメモリ16に記録された画像信号を可視画像として表示する。表示部20での表示形態としては、画像信号のみを可視画像として表示する表示形態や、画像信号と撮影時の情報とを可視画像として表示する表示形態が考えられる。
ファインダ部38は、撮像センサ11により取得された画像を表示する液晶ファインダ8と、筐体3aの背面に設けられたファインダ接眼窓9と、を有している。ユーザーは、ファインダ接眼窓9を覗くことで液晶ファインダ8に表示された画像を視認することができる。
(8)バッテリー
バッテリー22は、カメラ本体3の各部に電力を供給し、さらにレンズマウント95を介して交換レンズユニット2に電力を供給する。本実施形態ではバッテリー22は充電池である。なお、バッテリー22は、乾電池でもよいし、電源コードにより外部から電力供給が行われる外部電源であってもよい。
デジタルカメラ1では、被写体距離を実質的に一定に保ちつつ焦点距離が変更できるようにするために、フォーカス調節ユニット72により電子トラッキングが行われる。具体的には図14に示すように、電子トラッキングを行うために、トラッキングテーブル100がメモリ40aに格納されている。このトラッキングテーブル100は、ズームリング84の回転位置とフォーカスレンズユニット75の第2レンズ群ユニット77に対するZ軸方向の位置との関係を示している。例えば、被写体距離が0.3m、1.0mおよび無限遠(∞)に対応する3つのトラッキングテーブル100がメモリ40aに格納されている。
トラッキングテーブル100は、ズームリング84の回転位置およびフォーカスレンズユニット75のZ軸方向の位置がいくつかに分割された離散的な情報である。一般的には、分割数は、ズームリング84を回転させても被写体距離が所定の被写界深度内に納まるように決定されている。
第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75の原点位置Dはフォトセンサ67により検出され、図14では一点鎖線で示されている。本実施形態では、原点位置Dは、無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲(位置E1および位置E2の間)の中央付近に位置している。このように、原点位置Dを中央付近に配置することにより、デジタルカメラ1の電源オン時に、いずれの位置にも比較的素早くフォーカスレンズユニット75を移動させることができる。
また、トラッキングテーブル100は、いくつかに分割された離散的な情報ではなく多項式で表されてもよい。ズームリング84の回転位置の代わりに、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2または第4レンズ群G4のZ軸方向の位置情報を用いてもよい。第2レンズ群ユニット77に対するフォーカスレンズユニット75のZ軸方向の位置とは、第2レンズ群ユニット77に対する第3レンズ群G3のZ軸方向の位置、あるいは、第2レンズ群G2に対する第3レンズ群G3のZ軸方向の位置と言い換えることもできる。
<各部材間の距離>
前述のように、フォーカス調節用の第3レンズ群G3は、電子トラッキングによりZ軸方向に駆動されるが、カメラ本体3の電源がオフの状態では、フォーカスモータ64への電力供給が停止するため、フォーカスモータ64によるフォーカスレンズユニット75の駆動は行われない。したがって、デジタルカメラ1を使用中に、カメラ本体3からバッテリー22が取り外されたり、あるいはカメラ本体3から交換レンズユニット2が取り外されたりして交換レンズユニット2の電源がオフの状態になると、その時点でフォーカスモータ64が停止する。
しかし、このデジタルカメラ1では、電源オフの状態でズームリング84が操作されても、部材同士が接触しないように、フォーカスレンズユニット75および第4レンズ群ユニット78の位置が決められている。
ここで、各部の位置関係について説明する。図14はフォーカス調節ユニット72のトラッキングテーブルを示している。トラッキングテーブルとは、焦点距離が変化しても焦点が合う被写体距離が実質的に一定となるフォーカスレンズユニット75の位置を示す情報である。図15は広角端での交換レンズユニット2の断面図(図12(A)に対応)である。図16は望遠端での交換レンズユニット2の断面図(図12(B)に対応)である。図12(A)、図12(B)、図15および図16では、被写体距離が無限遠となる位置に第3レンズ群G3が配置されている状態を示している。
(数1)
L2B(x)−{L2B−L3B(Max.)}>L4F(x)
このデジタルカメラ1では、この式(1)を満たすため、フォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78とのZ軸方向間には常に隙間が確保されている。例えば、図13に示すように、ズームリング84の回転位置が位置A1のときに、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78に最も接近するが、この状態でもフォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78との間には隙間が確保されている。言い換えると、第2レンズ群ユニット77とフォーカスレンズユニット75との間のZ軸方向の距離が最大である状態でズームリング84が操作された場合に、フォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78との間には常に隙間が確保されている。このため、フォーカスモータ64に電力が供給されていない状態でズームリング84が操作されても、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78に接触することがない。これにより、このデジタルカメラ1では部材の破損を防止できる。
デジタルカメラ1の動作について説明する。
(1)撮影モード
このデジタルカメラ1は、2つの撮影モードを有している。具体的には、デジタルカメラ1は、ユーザーがファインダ接眼窓9で被写体を観察するファインダ撮影モードと、ユーザーが表示部20で被写体を観察するモニタ撮影モードと、を有している。
ファインダ撮影モードでは、例えば画像表示制御部21が液晶ファインダ8を駆動する。この結果、液晶ファインダ8には、撮像センサ11により取得された被写体の画像(いわゆるスルー画像)が表示される。
モニタ撮影モードでは、例えば画像表示制御部21により表示部20が駆動され、表示部20に被写体の実時間画像が表示される。この2つの撮影モードの切り換えは、撮影モード切り換えボタン34にて行うことができる。
次に、ユーザーがズーム操作を行う際の交換レンズユニット2の動作を説明する。
ユーザーによりズームリング84が回転操作されると、ズームリング84とともにカム筒51が回転する。カム筒51が光軸AZ周りに回転すると、第1ホルダー52は、カム筒51の第1カム溝51dに案内され、Z軸方向に直進する。また、第2ホルダー55および第4レンズ群支持枠61も、カム筒51の第2カム溝51bおよび第3カム溝51cに案内され、Z軸方向に直進する。よって、ズームリング84を回転操作することにより、交換レンズユニット2の状態を、図5および図6に示す広角端の状態から図7および図8に示す望遠端の状態まで変化させることができる。これにより、ズームリング84の回転位置を調節することで、所望のズーム位置にて被写体を撮影することが可能となる。
より詳細には、ズームリング84が回転操作されると、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4が光軸AZに沿ってZ軸方向に移動する。これにより、被写体像の倍率が変化する。このとき、第3レンズ群G3も第3レンズ群支持枠56を介して第2ホルダー55に支持された状態で光軸AZに沿ってZ軸方向に移動する。第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4の相対的な位置関係が変化すると、撮像センサ11上に結像する被写体像のフォーカス状態も変化する。つまり、撮像センサ11上に焦点を結んでいる被写体距離が変化する。
続いて、レンズマイコン40は、ズームリング84の現在の回転角度とズームリング84の回転速度とから、所定時間経過後のズームリング84の回転位置を予測し、選択されたトラッキングテーブル100に基づいて、予測したズームリング84の回転位置に対応するフォーカスレンズユニット75のZ軸方向の位置を目標位置として求める。所定時間経過後にフォーカスレンズユニット75がこの目標位置に位置するように、レンズマイコン40はフォーカス駆動制御部41を介してフォーカスモータ64を駆動する。これにより、フォーカスレンズユニット75が他のレンズ群の移動に追従するように駆動され、被写体距離が一定に保たれる。
とりわけ、フォーカスレンズユニット75およびフォーカスモータ64が第2レンズ群ユニット77と一体でZ軸方向に移動するようになっているため、ユーザーによりズームリング84が素早く操作された場合でも、フォーカスレンズユニット75を第2レンズ群ユニット77と一体で移動させることができる。したがって、変倍動作の前後で被写体距離を実質的に一定に保ちたい場合に、フォーカスモータ64は、撮像センサ11に対して第3レンズ群G3が移動すべき距離から撮像センサ11に対して第2レンズ群G2がカム機構により移動する距離を差し引いた距離だけ、第3レンズ群G3を移動させればよい。これにより、ユーザーによるズームリング84の高速操作への対応が容易となる。
次に、デジタルカメラ1のフォーカス動作について説明する。デジタルカメラ1は、オートフォーカス撮影モードおよびマニュアルフォーカス撮影モードの2つのフォーカスモードを有している。デジタルカメラ1の操作を行うユーザーは、カメラ本体3に設けられたフォーカス撮影モード設定ボタン(図示せず)により、フォーカスモードを選択することができる。
オートフォーカス撮影モード時においては、コントラスト検出方式を用いたオートフォーカス動作が行われる。コントラスト検出方式のオートフォーカス動作を行う際には、ボディーマイコン10は、レンズマイコン40に対して、コントラストAF用データを要求する。コントラストAF用データは、コントラスト検出方式のオートフォーカス動作の際に必要なデータであり、例えば、フォーカス駆動速度、フォーカスシフト量、像倍率、コントラストAF可否情報などが含まれる。
ボディーマイコン10は、受信した画像データに基づいて、オートフォーカス動作用の評価値(以下、AF評価値という)を算出する。具体的には、ボディーマイコン10は、デジタル信号処理部15へ命令を送信する。デジタル信号処理部15は、受信した命令に基づいて所定のタイミングで画像信号をボディーマイコン10へ送信する。ボディーマイコン10は、撮像センサ11で生成された画像データから輝度信号を求め、輝度信号の画面内における高周波成分を積算して、AF評価値を求める。算出されたAF評価値は、露光同期信号と関連付けた状態でDRAM(図示せず)に保存される。ボディーマイコン10がレンズマイコン40から取得したレンズ位置情報も露光同期信号と関連付けられているため、ボディーマイコン10は、AF評価値をレンズ位置情報と関連付けて保存することができる。
ボディーマイコン10は、抽出した合焦点に対応する位置までフォーカスレンズユニット75が駆動されるように、レンズマイコン40を介して制御信号をフォーカス駆動制御部41へ送信する。フォーカス駆動制御部41は、例えばボディーマイコン10(または、レンズマイコン40)からの制御信号に基づいて、フォーカスモータ64を駆動するための駆動パルスを生成する。この駆動信号に応じた駆動量だけフォーカスモータ64が駆動され、フォーカスレンズユニット75が合焦点に対応する位置までZ軸方向に移動する。
なお、コントラスト検出方式によるフォーカシングは、撮像センサ11で実時間の画像データを生成できるモニタ撮影モード(いわゆる、ライブビューモード)で動作し得る。なぜなら、ライブビューモードでは、定常的に、撮像センサ11で画像データを生成しており、その画像データを用いたコントラスト検出方式のオートフォーカス動作をするのが容易だからである。
ライブビューモードでは、被写体の実時間画像が表示部20に表示されるので、ユーザーは、表示部20を見ながら静止画あるいは動画を撮るための構図を決めることができる。また、表示部20を用いてライブビューモードの他に、ユーザーが選択できる撮影モードとしては、交換レンズユニット2からの被写体像を液晶ファインダ8(ファインダ部38)に導く第2のライブビューモード(ファインダ撮影モード)もある。
ユーザーによりフォーカスリング89が回転操作されると、フォーカスリング角度検出部90は、フォーカスリング89の回転角度を検出し、その回転角度に応じた信号を出力する。フォーカス駆動制御部41は、フォーカスリング角度検出部90から信号を受信可能であり、フォーカスモータ64へ信号を送信可能である。フォーカス駆動制御部41は、判断した結果をレンズマイコン40へ送信する。フォーカス駆動制御部41は、レンズマイコン40からの制御信号に基づいてフォーカスモータ64を駆動する。より詳細には、レンズマイコン40は、フォーカスリング回転角度信に基づいて、フォーカスモータ64を駆動する駆動信号を生成する。駆動信号によりフォーカスモータ64のリードスクリュ64aが回転すると、リードスクリュ64aと噛み合うラック66を介してフォーカスレンズユニット75がZ軸方向に移動する。図5および図6に示す広角端の状態では、被写体距離は無限遠であるが、被写体距離が近くなるにしたがって、フォーカスレンズユニット75は、Z軸方向正側へ移動する。同様に、図7および図8に示す望遠端の状態では、被写体距離は無限遠であるが、被写体距離が短くなるにしたがって、フォーカスレンズユニット75は、Z軸方向正側に移動する。広角端の場合に比べ、この場合のフォーカスレンズユニット75の移動量は多くなる。
(4)静止画撮影
ユーザーによりシャッターボタン30が全押しされると、撮像センサ11の測光出力に基づいて計算された絞り値に光学系Lの絞り値が設定されるように、ボディーマイコン10からレンズマイコン40へ命令が送信される。そして、レンズマイコン40により絞り駆動制御部42が制御され、指示された絞り値まで絞りユニット62を絞り込む。絞り値の指示と同時に、撮像センサ駆動制御部12から撮像センサ11へ駆動命令が送信され、シャッターユニット33の駆動命令が送信される。撮像センサ11の測光出力に基づいて計算されたシャッタースピードの時間だけ、シャッターユニット33により撮像センサ11が露光される。
さらに、露光完了後、撮像センサ駆動制御部12は、撮像センサ11から画像データを読み出し、所定の画像処理後、ボディーマイコン10を介して画像表示制御部21へ画像データが出力される。これにより、表示部20へ撮影画像が表示される。
また、露光終了後、ボディーマイコン10により、シャッターユニット33が初期位置にリセットされる。また、ボディーマイコン10からレンズマイコン40へ絞りユニット62を開放位置にリセットするよう絞り駆動制御部42に命令が下され、レンズマイコン40から各ユニットへリセット命令が下される。リセット完了後、レンズマイコン40は、ボディーマイコン10にリセット完了を伝える。ボディーマイコン10は、レンズマイコン40からリセット完了情報を受信した後であって、かつ、露光後の一連の処理が完了した後に、シャッターボタン30が押されていないことを確認し、撮影シーケンスを終了する。
デジタルカメラ1は、動画を撮影する機能も有している。動画撮影モードでは、一定の周期で撮像センサ11により画像データが生成され、生成される画像データを利用してコントラスト検出方式によるオートフォーカスが継続的に行われる。動画撮影モードにおいて、シャッターボタン30が押される、あるいは動画撮影操作ボタン24が押されると、画像記録部18に動画が記録され、シャッターボタン30、あるいは動作撮影操作ボタン24が再度押されると、画像記録部18での動画の記録が停止する。
<デジタルカメラの特徴>
以上に説明したデジタルカメラ1の特徴は以下の通りである。
(1)
このデジタルカメラ1では、フォーカスレンズユニット75がフォーカスモータ64のみによって第2レンズ群ユニット77に対して光軸方向に駆動されるため、フォーカスモータ64に電力が供給されていない状態では、フォーカスレンズユニット75は第2レンズ群ユニット77に対して光軸方向に移動しない。このため、フォーカスモータ64に電力が供給されてない状態でユーザーがズームリング84を操作すると、フォーカスレンズユニット75は第2レンズ群ユニット77と相対移動することなく第2レンズ群ユニット77と一体で光軸方向に駆動される。このとき、フォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78との間には常に隙間が確保されているため、フォーカスモータ64に電力が供給されていない状態であっても、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触するのを防止できる。より詳細には、第3レンズ群支持枠56が第1支持枠57と接触するのを防止できる。これにより、この交換レンズユニット2では部材の破損を防止できる。
(2)
このデジタルカメラ1では、フォーカスモータ64のみによりフォーカスレンズユニット75を第2レンズ群ユニット77に対して駆動しているため、ズームリング84の操作に伴ってフォーカスレンズユニット75を第2レンズ群ユニット77に対して移動させる構造にする必要がない。このため、フォーカスレンズユニット75を駆動するための構造を簡素化することができ、フォーカスレンズユニット75の小型化および軽量化を図りやすくなる。
以上より、このデジタルカメラ1では、高速でフォーカシングを行うことができる。
(3)
このデジタルカメラ1では、リードスクリュ64aおよびラック66によりリードスクリュ64aの回転運動をフォーカスレンズユニット75のZ軸方向への直進運動に変換しているため、バックラッシュも比較的小さく抑えることができる。これにより、フォーカシングの精度を高めることができる。
このデジタルカメラ1では、フォーカスレンズユニット75およびフォーカスモータ64が第2レンズ群ユニット77と一体でZ軸方向に移動するようになっているため、ユーザーによりズームリング84が素早く操作された場合でも、フォーカスレンズユニット75を第2レンズ群ユニット77と一体で移動させることができる。したがって、変倍動作の前後で被写体距離を実質的に一定に保ちたい場合に、フォーカスモータ64は、撮像センサ11に対して第3レンズ群G3が移動すべき距離から撮像センサ11に対して第2レンズ群G2がカム機構により移動する距離を差し引いた距離だけ、第3レンズ群G3を移動させればよい。これにより、ユーザーによるズームリング84の高速操作への対応が容易となる。
前述の第1実施形態では、式(1)を満たすように光学系Lの配置を決定することで、部材の破損を防止しているが、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75を第4レンズ群ユニット78と接触しない位置に駆動する構成も考えられる。
なお、以降の実施形態においては、前述の第1実施形態と実質的に同じ機能を有する構成に対して同じ符号を付し、その構成の詳細な説明は省略する。
図17に示すカメラシステム101では、交換レンズユニット102が予備バッテリーユニット198を有している。予備バッテリーユニット198は、交換レンズユニット2の各部に電力供給が可能であり、さらに、カメラ本体3のバッテリー22からの電力供給が停止したことを検知する機能を有している。予備バッテリーユニット198は、バッテリー22からフォーカスモータ64への電力供給が停止した場合にフォーカスモータ64に電力を供給することができる。
図18に示すように、前述のデジタルカメラ1とは異なり、このカメラシステム101の光学系Lの配置が式(1)の条件を満たしていない。このため、フォーカスモータ64への電力供給が停止した状態でユーザーがズームリング84を操作すると、接触範囲C内ではフォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78に接触するおそれがある。
しかし、このカメラシステム101では、図19に示す電力供給停止検出処理が交換レンズユニット102で実行されるため、部材の接触を防止できる。
図18に示すように原点位置Dであればフォーカスレンズユニット75と第4レンズ群ユニット78とのZ軸方向間に常に隙間が確保できるため、原点位置Dはフォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない位置であると言える。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dで停止していない場合は、レンズマイコン40がフォーカス駆動制御部41に駆動命令を送信する。この結果、フォーカス駆動制御部41からフォーカスモータ64へ駆動信号が送信され、フォーカスレンズユニット75が原点位置Dまでフォーカスモータ64により駆動される。このとき、レンズマイコン40はカウンタ40bのカウント値に基づいてフォーカスレンズユニット75の現在位置を把握し得るため、フォーカスレンズユニット75を駆動すべき方向も把握し得る。フォーカスレンズユニット75の駆動完了後、予備バッテリーユニット198からの電力供給が停止される(S5)。
この場合、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触する位置で停止していても、予備バッテリーユニット198により電力供給が確保されている状態で、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない位置まで駆動される。このため、このカメラシステム101では部材の破損を防止できる。
また、原点位置Dが無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲の中央付近に配置されている。この場合、トラッキング動作が再開された時点でフォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているため、フォーカスレンズユニット75をどのような位置にも比較的短時間で移動させることができる。
[第3実施形態]
前述の第2実施形態では、実際に主電源からの電力供給が停止してから、フォーカスレンズユニット75を退避させているが、電力供給が停止されることを予測して予めフォーカスレンズユニット75を退避させてもよい。
例えば図20に示すデジタルカメラ201では、カメラ本体203が、バッテリー22を収容する収容部291と、バッテリー蓋292(蓋部材の一例)と、蓋検知センサ293(予備動作検知部の一例)と、を有している。前述の第2実施形態とは異なり、交換レンズユニット2が予備バッテリーユニット198を有していない。
例えば図21に示すように、バッテリー蓋292の開閉状態がボディーマイコン10により監視される(S11)。具体的には、バッテリー蓋292が開かれると、蓋検知センサ293が、バッテリー蓋292が開いたことを検知し、ボディーマイコン10に検知信号を送信する。この信号に基づいて、ボディーマイコン10はバッテリー蓋292が開状態であることを把握することができる。
トラッキング動作の停止後、現在の被写体距離がメモリ40aに記憶される(S13)。言い換えると、現在選択されているトラッキングテーブルがどのトラッキングテーブル100であるかがメモリ40aに記憶される(S13)。
被写体距離の記憶後、フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているか否かがボディーマイコン10により確認される(S14)。より詳細には、フォーカスレンズユニット75の突起56dをフォトセンサ67が検出しているか否かをボディーマイコン10により判定される。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されていない場合は、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75を原点位置Dまで駆動する(S15)。具体的には、フォーカスレンズユニット75の現在位置に基づいて、レンズマイコン40はフォーカスレンズユニット75をどちらの方向に駆動する必要があるのかを判断し、レンズマイコン40からフォーカス駆動制御部41へフォーカスモータ64の駆動命令が送信される。この駆動命令に基づいて、フォーカス駆動制御部41によりフォーカスモータ64の駆動信号が生成され、この駆動信号によりフォーカスモータ64は駆動される。フォトセンサ67が突起56dを検出すると、フォーカスモータ64によるフォーカスレンズユニット75の駆動が停止する。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されている場合は、処理がステップS16に移行する。
警告表示後、バッテリー蓋292の状態がボディーマイコン10により確認される(S17)。バッテリー蓋292が開いている場合は、バッテリー蓋292の状態の監視が継続される。ユーザーがバッテリー蓋292を閉めると、蓋検知センサ293によりバッテリー蓋292が閉められたことが検知される。この検知結果に基づいて、ボディーマイコン10により蓋検知センサ293が閉状態であると判定され、フォーカス調節ユニット72でのトラッキング動作が再開される(S18)。具体的には、ズームリング84の回転位置がリニアポジションセンサ87により検出され、ズームリング84の回転位置に対応した位置にフォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75が駆動される。このとき用いられるトラッキングテーブル100は、ステップS13で記憶された被写体距離に対応するトラッキングテーブル100である。
また、原点位置Dが無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲の中央付近に配置されている。この場合、トラッキング動作が再開された時点でフォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているため、フォーカスレンズユニット75をどのような位置にも比較的短時間で移動させることができる。
なお、前述の第2実施形態と同様に、式(1)を満たす必要がないため、第4レンズ群G4を第3レンズ群G3に近づけて配置でき、光学系Lの小型化が可能となる。また、光学系Lの小型化が不要な場合は、光学設計の自由度が高まる。
スリープモードや再生モードのようにフォーカス調節ユニット72での電子トラッキングが不要なモードに切り換わった場合に、フォーカスレンズユニット75を退避させる構成も考えられる。スリープモードおよび再生モードは、交換レンズユニットが動作する必要がない休止モードの一例である。
例えば図22に示すように、動作モードが再生モードであるか否かがボディーマイコン10により判定される(S21)。動作モードが再生モードでない場合は、スリープモードに移行しているか否かがボディーマイコン10により判定される(S22)。スリープモードとは、動画や静止画を撮影するモードにおいて所定時間だけ操作が入力されない状態が継続された際にデジタルカメラ1の動作が一次的に休止するモードである。スリープモードに移行していない場合は、再生モードおよびスリープモードの監視がボディーマイコン10により継続される(S21、S22)。
被写体距離の記憶後、フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているか否かがボディーマイコン10により確認される(S25)。より詳細には、フォーカスレンズユニット75の突起56dをフォトセンサ67が検出しているか否かをボディーマイコン10により判定される。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されていない場合は、フォーカスモータ64によりフォーカスレンズユニット75を原点位置Dまで駆動する(S26)。具体的には、フォーカスレンズユニット75の現在位置に基づいて、レンズマイコン40はフォーカスレンズユニット75をどちらの方向に駆動する必要があるのかを判断し、レンズマイコン40からフォーカス駆動制御部41へフォーカスモータ64の駆動命令が送信される。この駆動命令に基づいて、フォーカス駆動制御部41によりフォーカスモータ64の駆動信号が生成され、この駆動信号によりフォーカスモータ64は駆動される。フォトセンサ67が突起56dを検出すると、フォーカスモータ64によるフォーカスレンズユニット75の駆動が停止する。フォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されている場合は、処理がステップS37に移行する。
この場合、再生モードまたはスリープモードにデジタルカメラ1の状態が切り換わるとい、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない原点位置Dまで自動的に駆動される。このため、例えば交換レンズユニット2がカメラ本体3から取り外された状態で交換レンズユニット2のズームリング84が操作されても、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない。
さらには、原点位置Dが無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲の中央付近に配置されている。この場合、トラッキング動作が再開された時点でフォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているため、フォーカスレンズユニット75をどのような位置にも比較的短時間で移動させることができる。
なお、スリープモードでのトラッキング動作の停止は、交換レンズユニット2全体への電力の供給の停止により実現してもよい。また、スリープモードでは、デジタルカメラ1を操作可能な状態としておき、何らかの操作がなされた場合にスリープモードを解除するようにしてもよい。
[第5実施形態]
さらに、レンズ取り外しボタン99の操作に基づいて交換レンズユニット2が取り外されることを予測してもよい。
例えば図23に示すように、レンズ取り外しボタン99の状態がボディーマイコン10により監視される(S31)。レンズ取り外しボタン99が押されると、交換レンズユニット2がカメラ本体3から取り外される可能性が高いため、交換レンズユニット2が取り外され交換レンズユニット2への電力供給が停止される前に、フォーカスレンズユニット75の退避が行われる。具体的には、フォーカス調節ユニット72でのトラッキング動作を停止し(S32)、現在の被写体距離がメモリ40aに記憶される(S33)。
ステップS37において交換レンズユニット2が取り外された状態であると判定された場合、レンズ取り外し検出処理は終了する。
また、原点位置Dが無限遠のトラッキングテーブル100におけるフォーカスレンズユニット75の移動範囲の中央付近に配置されている。トラッキング動作が再開された時点でフォーカスレンズユニット75が原点位置Dに配置されているため、フォーカスレンズユニット75をどのような位置にも比較的短時間で移動させることができる。
なお、前述の第2実施形態と同様に、式(1)を満たす必要がないため、第4レンズ群G4を第3レンズ群G3に近づけて配置でき、光学系Lの小型化が可能となる。また、光学系Lの小型化が不要な場合は、光学設計の自由度が高まる。
本発明の実施形態は、前述の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の修正および変更が可能である。また、前述の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
(1)
前述の実施形態では、デジタルカメラは静止画および動画の撮影が可能であるが、静止画撮影のみ、あるいは、動画撮影のみ可能であってもよい。
(2)
前述の第1〜第4実施形態においては、デジタルカメラは、例えばデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話およびカメラ付きPDAであってもよい。
(3)
前述のデジタルカメラ1はクイックリターンミラーを有していないが、従来の一眼レフカメラのようにクイックリターンミラーが搭載されていてもよい。
(4)
光学系Lの構成は前述の実施形態に限定されない。例えば、第3レンズ群G3が複数のレンズから構成されていてもよいし、第2レンズ群G2が単一のレンズから構成されていてもよい。
また、光学系Lの配置は、図13に示す配置に限定されない。例えば、距離L2B−L3B(x)が広角端側で最大となってもよいし、第2レンズ群ユニット77とフォーカスレンズユニット75との間の距離が最短になる位置A1が望遠端付近ではなく広角端付近にあってもよい。
前述の第1実施形態では、フォーカスレンズユニット75の第3レンズ群支持枠56と第4レンズ群ユニット78の第1支持枠57とが最も接近するが、例えば、第3レンズ群G3(第6レンズL6)と第4レンズ群G4の第7レンズL7とが最も接近する構成であってもよい。この場合、距離L3B(x)およびL4F(x)は第6レンズL6および第7レンズL7の表面を基準として決定される。
(6)
前述の実施形態では、シャッターユニット33を動作させることにより撮像センサ11への露光時間を制御しているが、電子シャッターにより撮像センサ11の露光時間を制御してもよい。
前述の実施形態では、レンズマイコン40により電子トラッキングが行われるが、ボディーマイコン10からレンズマイコン40に命令が送信され、その命令に基づいて電子トラッキングの制御が行われてもよい。
(8)
前述の第3〜第5実施形態は、別々の実施形態として記載されているが、各実施形態の構成を組み合わせてもよい。
(9)
前述の第2〜第5実施形態では、フォーカスレンズユニット75を退避させる際に原点位置D(予め定められた位置の一例)までフォーカスレンズユニット75が駆動されるが、退避させる位置は原点位置Dに限定されない。例えば、フォーカスレンズユニット75が第4レンズ群ユニット78と接触しない位置であれば、他の位置であってもよい。
さらに、特定の位置ではなく、予め定められた特定の範囲にフォーカスレンズユニット75が配置されているか否かに基づいて、フォーカスレンズユニット75の駆動の要否を決定してもよい。
2 交換レンズユニット(レンズ鏡筒の一例)
3 カメラ本体
3a 筐体
4 ボディーマウント
10 ボディーマイコン(駆動制御部の一例、予備動作検知部の一例)
11 撮像センサ(撮像素子の一例)
12 撮像センサ駆動制御部
20 表示部
21 画像表示制御部
22 バッテリー(主電源の一例)
40 レンズマイコン(駆動制御部の一例)
50 固定枠
51 カム筒
52 第1ホルダー
53 第1レンズ群支持枠
54 第2レンズ群支持枠(第1レンズ支持枠の一例)
55 第2ホルダー(第1レンズ支持枠の一例)
61 第4レンズ群支持枠(第2レンズ支持枠の一例)
64 フォーカスモータ(フォーカスアクチュエータの一例)
67 フォトセンサ(位置センサの一例)
75 フォーカスレンズユニット
77 第2レンズ群ユニット(第1レンズユニットの一例)
78 第4レンズユニット(第2レンズユニットの一例)
83 ズームリングユニット(ズーム機構の一例)
84 ズームリング(ズーム操作部の一例)
87 リニアポジションセンサ
88 フォーカスリングユニット
89 フォーカスリング
90 フォーカスリング角度検出部
99 レンズ取り外しボタン(レンズ取り外し操作部の一例、予備動作検知部の一例)
100 トラッキングテーブル
291 収容部
292 バッテリー蓋(蓋部材の一例)
293 蓋検知センサ(予備動作検知部の一例)
L 光学系
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
L5 第5レンズ(第1レンズ素子の一例)
L6 第6レンズ(フォーカスレンズの一例)
L7 第7レンズ(第2レンズ素子の一例)
Claims (6)
- 被写体の光学像を撮像素子に結像するためのレンズ鏡筒であって、
第1レンズ素子と、前記第1レンズ素子を支持する第1レンズ支持枠と、を有する第1レンズユニットと、
前記第1レンズ素子に対して光軸方向に相対移動することで焦点距離を変化させるための第2レンズ素子と、前記第2レンズ素子を支持する第2レンズ支持枠と、を有する第2レンズユニットと、
前記第1レンズ素子または前記第2レンズ素子に対して前記光軸方向に移動することで前記光学像のフォーカス状態を変化させるためのフォーカスレンズと、前記フォーカスレンズを支持するフォーカスレンズ支持枠と、を有するフォーカスレンズユニットと、
前記第1レンズユニットおよび前記第2レンズユニットを前記光軸方向に相対移動させるための機構であって、ユーザーにより操作されるズーム操作部を有し、前記ズーム操作部に入力された操作力を、前記第1レンズユニットおよび前記第2レンズユニットのうち少なくとも一方に機械的に伝達するズーム機構と、
前記第1レンズユニットと一体で移動するように前記ズーム機構により支持されたアクチュエータであって、電力を利用して前記第1レンズユニットに対して前記フォーカスレンズユニットを前記光軸方向に駆動するフォーカスアクチュエータと、を備え、
前記フォーカスレンズユニットは、前記フォーカスアクチュエータのみによって前記第1レンズユニットに対して前記光軸方向に駆動され、
前記フォーカスアクチュエータに電力が供給されていない状態で前記ズーム操作部が操作された場合に、前記フォーカスレンズユニットと前記第2レンズユニットとの前記光軸方向間には常に隙間が確保されている、
レンズ鏡筒。 - 前記第1レンズユニットと前記フォーカスレンズユニットとの間の前記光軸方向の距離が最大である状態で前記ズーム操作部が操作された場合に、前記フォーカスレンズユニットと前記第2レンズユニットとの間には常に隙間が確保されている、
請求項1に記載のレンズ鏡筒。 - 前記撮像素子から前記第1レンズユニットの前記撮像素子側の面までの間の距離をL2Bとし、前記撮像素子から前記第2レンズユニットの前記第1レンズユニット側の面までの間の距離をL4Bとし、前記フォーカスレンズユニットの前記第2レンズユニット側の面と前記第1レンズユニットの前記撮像素子側の面との間の最大距離をLmaxとした場合、L2B−Lmax>L4Bを満たしている、
請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。 - 前記フォーカスレンズは、前記第1レンズ素子と前記第2レンズ素子との前記光軸方向間に配置されている、
請求項1から3のいずれかに記載のレンズ鏡筒。 - 前記フォーカスアクチュエータは、ステッピングモータである、
請求項1から4のいずれかに記載のレンズ鏡筒。 - 請求項1から5のいずれかに記載のレンズ鏡筒と、
前記撮像素子を有するカメラ本体と、
を備えた撮像装置。
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