JP2010048530A - 空調制御システム - Google Patents

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玄 隈元
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Abstract

【課題】快適な空調環境を効率よく実現する空調制御システムを提供することにある。
【解決手段】空調制御システム1は、複数のセンサグループと、設定受付部と、状態値取得部と、推定値算出部と、空調機10a−10iとを備える。各センサグループは、一または複数の無線センサを含む。無線センサ22a−22iは、平面的に離散して設置され、所定領域における室内環境の状態値を所定の時間間隔で計測する。設定受付部は、ユーザの所望する空調環境の設定を受け付ける。状態値取得部は、無線センサで計測された状態値を取得する。推定値算出部は、状態値を用いて所定外領域における状態値の推定値を算出する。空調機は、状態値または推定値に基づいて空調制御を行う。また、一のセンサグループに属する一の無線センサは、同一のセンサグループに属する他の無線センサと同じタイミングで状態値を計測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調制御システムに関する。
従来、事務所等の比較的広い空間には、複数の空調機を用いた空調制御システムが備えられている。空調制御システムでは、当該複数の空調機が一つの制御装置を用いて制御される。制御装置は、空調機で計測される状態値(温度、湿度など)が、制御装置に設定された状態値の近似値で維持されるように空調機を制御する。このため、制御装置と空調機とが離れた場所に設置されている場合には、必ずしも利用者にとって快適な空調環境を提供することにはならない。
そこで、室内にいる利用者に対して快適な空調環境を提供するために、室内をいくつかのエリアに分け、各エリアに割り当てた空調機を連動制御させるシステムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2005―134021号公報
しかし、このようなシステムを採用しても、空調機が天井付近に設置されている場合、利用者周辺の冷気溜り等が考慮されないため、利用者周辺の状態値と空調機で計測される状態値とは依然として乖離する。したがって、室内に居る利用者に快適な空調環境を提供することは困難である。
本発明の課題は、快適な空調環境を効率よく実現する空調制御システムを提供することにある。
第1発明に係る空調制御システムは、複数のセンサグループと、設定受付部と、状態値取得部と、推定値算出部と、空調機とを備える。複数のセンサグループは、それぞれが一または複数の無線センサを含む。無線センサは、所定領域における室内環境の状態値を所定の時間間隔で計測する。また、無線センサは、平面的に離散して設置される。設定受付部は、ユーザの所望する空調環境の設定を受け付ける。状態値取得部は、無線センサで計測された状態値を取得する。推定値算出部は、状態値を用いて所定外領域における状態値の推定値を算出する。所定外領域とは、所定領域以外の領域である。空調機は、状態値または推定値に基づいて空調制御を行う。さらに、一のセンサグループに属する一の無線センサは、同一のセンサグループに属する他の無線センサと同じタイミングで前記状態値を計測し、他のセンサグループに属する無線センサとは異なるタイミングで前記状態値を計測する。また、推定値算出部は、設定受付部で新たな設定を受け付けた後の特定時間に推定値を算出する場合は、特定の状態値を用いて推定値を算出する。
本発明に係る空調制御システムでは、状態値を所定の時間間隔で計測する無線センサが平面的に離散して設置される。ここで、状態値とは、室内の温度または、室内の温度および湿度である。複数のセンサグループには、当該無線センサが複数含まれる。ユーザの所望する空調環境の設定が受け付けられる。また、無線センサで計測された状態値が取得され、当該状態値に基づいて所定領域外の領域の状態値が推定される。状態値または推定値に基づいて空調機が制御される。無線センサが状態値を計測するタイミングは、属するセンサグループに応じて異なる。また、新たな設定を受け付けた後の特定時間に推定値を算出する場合には、特定の状態値を用いて推定値が算出される。
これにより、限られた無線センサを用いて、利用者にとって快適な空調環境を効率よく実現することができる。
第2発明に係る空調制御システムは、第1発明に係る空調制御システムであって、特定の状態値は、設定受付部で新たな設定を受け付けた後に無線センサによって計測された状態値である。
本発明に係る空調制御システムでは、設定受付部で新たな設定が受け付けられると、その後に無線センサによって計測された状態値に基づいて推定値が算出される。
これにより、設定変更に応じた推定値を算出することができる。
第3発明に係る空調制御システムは、第1発明または第2発明に係る空調制御システムであって、特定時間は、新たな設定が受け付けられた後、すべての無線センサで状態値が計測されるまでの時間である。
本発明に係る空調制御システムでは、新たな設定が受け付けられた後、全ての無線センサで状態値が計測されるまでの時間は、新たな設定が受け付けられた後に計測された状態値を用いて推定値が算出される。
これにより、新たな設定に基づいて空調制御を行うことができる。
第4発明に係る空調制御システムは、第1発明から第3発明のいずれかに係る空調制御システムであって、状態値記憶領域をさらに備える。状態値記憶領域は、状態値取得部によって取得された前記状態値を記憶する。推定値算出部は、状態値記憶領域に記憶された状態値であって、異なるタイミングで計測された複数の状態値を用いて推定値を算出する。
本発明に係る空調制御システムでは、状態値取得部によって取得された状態値が記憶される。記憶された状態値であって、異なるタイミングで計測された複数の状態値を用いて推定値が算出される。
これにより、一の無線センサが状態値を計測する回数を減少させることができる。
第5発明に係る空調制御システムは、第4発明に係る空調制御システムであって、状態値記憶領域に記憶された状態値は、新たな設定を受け付けた際にリセットされる。
本発明に係る空調制御システムでは、新たな設定を受け付けた際に、状態値記憶領域に記憶された状態値がリセットされる。
これにより、新たに受け付けた設定を反映させた推定値を算出することができる。
第1発明に係る空調制御システムでは、限られた無線センサを用いて、利用者にとって快適な空調環境を効率よく実現することができる。
第2発明に係る空調制御システムでは、設定変更に応じた推定値を算出することができる。
第3発明に係る空調制御システムでは、新たな設定に基づいて空調制御を行うことができる。
第4発明に係る空調制御システムでは、一の無線センサが状態値を計測する回数を減少させることができる。
第5発明に係る空調制御システムでは、新たに受け付けた設定を反映させた推定値を算出することができる。
以下、本発明に係る空調制御システム1について、図1から図13を用いて詳細に説明する。
<全体構成>
図1は、本実施形態に係る空調制御システム1を概略的に示す図である。空調制御システム1は、事務所等の比較的広い室内空間に用いられるシステムである。空調制御システム1は、主として、複数の室内機10a−10iと、複数の無線センサ22a−22iと、管理装置40と、コントローラ50と、中継器60とからなる。図1に示すように、コントローラ50には、管理装置40と、中継器60と、複数の室内機10a−10iとが接続されている。中継器60は、複数の無線センサ22a−22iとコントローラ50との通信を中継する。すなわち、中継器60は、無線センサ22a−22iで計測された室
内空間の状態値を受信してコントローラ50に送信し、コントローラ50からの指令を受信して無線センサ22a−22iに向けて送信する。ここで、状態値とは、室内の温度である。コントローラ50は、中継器60を介して無線センサ22a−22iから受信した状態値を用いて、室内機10a−10iの制御を行う。
本実施形態に係る空調制御システム1では、図1および図2に示すように、室内に9台の室内機10a−10iが設定されている場合を例に挙げるが、室内機の数は9台に限定されるものではない。また、空調制御システム1で用いられる無線センサ22a−22iおよび中継器60の数についても、図1に示す数に限定されるものではない。
<各部の構成>
(1)室内機
まず、図2および図3を用いて、本実施形態に係る室内機10a−10iを説明する。図2には、室内機10aの概略構成を示す。室内機10aの構成は、その他の室内機10b−10iの構成と同様であるものとする。本実施形態で用いる室内機10a−10iは、天井設置型の室内機であって、図示されない圧縮機や熱交換器等から構成される冷媒回路を有している。さらに、室内機10a−10iは、図2に示すように、本体17、上下
フラップ12a−12d、および左右ルーバ13a―13dを有する。本体17は、箱状の形状を有しており、下面には4つの吹き出し口11a―11dが形成されている(図3参照)。各吹き出し口11aー11dには、吹き出し口ID1〜4が振り当てられている。吹き出し口ID1〜4は、コントローラ50による室内機10a−10iの制御に用いられる。上下フラップ12aー12dおよび左右ルーバ13a−13dは、それぞれ本体17の各吹き出し口11aー11d付近に設けられている。上下フラップ12aー12dは、各吹き出し口11aー11dから吹き出された空調空気を上下方向に導くための風向調整板である。左右ルーバ13a−13dは、各吹き出し口11aー11dから吹き出された空調空気を左右方向に導くための風向調節板である。
本体17の内部には、図2に示すように、主として、通信部14、送風ファン15、制御部16および各種モータが設けられている。通信部14は、コントローラ50と通信を行うための通信用インターフェースである。送風ファン15は、各吹き出し口11aー11dを介して空調空気が室内に送られるように空気流を生成する。制御部16は、通信部14および各種モータと接続されている。制御部16は、各種モータを制御する。モータは、上下フラップ12aー12d、左右ルーバ13a−13dおよび送風ファン15の駆動源として機能する。さらに、図3に示すように、本実施形態に係る室内機10a−10iは、コントローラ50による制御の便宜上、室内機ID01―09がそれぞれ振り当てられている。
(2)無線センサ
本実施形態に係る無線センサ22a−22iは、図4に示すように、室内で利用者が着
座する場所(座席)の周辺に等間隔または、部屋のレイアウトに応じて偏り無く配置され、所定の位置における状態値の計測を行う。ここで、状態値とは、上述したように、室内の温度である。本実施形態では、室内に9つの無線センサ22a−22iが設けられ、各無線センサ22a−22iに、センサID01〜09が振り当てられる。センサID01〜09はコントローラ50による制御に用いる。
本実施形態では、双方向通信が可能な無線センサ22a−22iを用いる。無線センサ22a−22iには、図示しないタイマーが内蔵されている。無線センサ22a−22iは、コントローラ50で設定された所定の時間間隔で状態をアクティブ状態またはスリープ状態に変化させる。無線センサ22a−22iは、アクティブ状態の際に情報の送信ま
たは受信を行う。
(3)中継器
本実施形態に係る中継器60は、コントローラ50と通信線で接続されている。中継器60は、コントローラ50または無線センサ22a−22iからの情報を受信すると、そ
の情報を無線センサ22a−22iまたはコントローラ50に送信する。すなわち、中継
器60は、コントローラ50と、無線センサ22a−22iとの通信を中継する。
(4)管理装置
本実施形態に係る管理装置40は、図1に示すように、コントローラ50に接続されている。管理装置40は、図5に示すように、主として、通信部41と、記憶部42と、制御部43とを備える。
〔通信部〕
通信部は、コントローラ50と通信を行うための通信用インターフェースである。
〔記憶部〕
記憶部42には、主として、座席ID記憶領域42aと、センサID記憶領域42bとが含まれる。
座席ID記憶領域42aは、室内で利用者が着座する場所(座席)付近に振り当てた座席IDを記憶する。本実施形態では、図4に示すように、室内に、6つの机からなるグループが9つ存在し、54人が着座できるように54の座席が設けられている。図4の領域401に示すように各座席付近には座席ID21〜ID26が振り当てられる。他の座席付近についても同様に座席IDが振り当てられている。なお、座席ID記憶領域42aには、各座席IDに対する座標情報が各座標IDに関連付けて記憶されている。
センサID記憶領域42bには、無線センサ22a−22iに振り当てられたセンサID01〜09が記憶される。また、センサID記憶領域42bには、無線センサ22a−22iが設置された場所の座標情報が記憶されている。さらに、センサID記憶領域42
bには、後述するセンサ領域決定部43aによって決定された情報であって、いずれの座席IDが、いずれのセンサID01〜ID09を中心とする円の中に含まれるかに関する情報が記憶されている。図4では、例えば、座席ID21〜ID26は、センサID17を中心とする円の中に位置する旨の情報が記憶されている。
〔制御部〕
制御部43は、主として、センサ領域決定部43aと、重み係数演算部43bとを有する。
センサ領域決定部43aは、無線センサ22a−22iが状態値の計測を行う範囲を決定する。具体的には、無線センサ22a−22iを中心として広がる円の半径XおよびYの長さ(図4参照)が決定される。このとき、半径XおよびYの長さは、X<Yである。また、管理ユーザが部屋の配置(窓際、壁際)等に関する情報を記憶させておくことで、半径Yの長さは、外気による影響を考慮して、窓際から壁際に向かって大きくなるように決定される。
重み係数演算部43bは、上述の座席ID記憶領域42aに記憶された各座席IDの座標と、センサID記憶領域42bに記憶された無線センサ22a−22iの座標との相対
距離に応じた重み係数を算出する。ここでは、座席と無線センサ22a−22iとの距離が近い程、重み付けが大きい。
(5)コントローラ
次に、図6を用いてコントローラ50を説明する。コントローラ50は、GUIを持つタッチパネルコントローラであり、管理ユーザまたは利用者による設定に基づき室内機10a−10iを制御する。コントローラ50は、主として、通信部51と、表示部52と、入力部53と、記憶部54と、制御部55と、タイマー56とを備える。
〔通信部〕
通信部51は、室内機10a−10i、管理装置40、および中継器60とそれぞれ通信を行うための通信用インターフェースである。
〔表示部〕
表示部52は、室内機10a−10iの運転状態(運転/停止の状態、設定温度、室温、湿度、運転モード等)を表示するディスプレイである。また、表示部52は、管理ユーザまたは利用者から複数の室内機10a−10iに対する制御命令を受け付けるための操作画面でもある。
〔入力部〕
入力部53は、主として、上述のディスプレイを覆うタッチパネルおよび操作ボタンから構成される。
〔記憶部〕
記憶部54は、主として、状態値記憶領域54aと、センサID記憶領域54bと、センサグループ記憶領域54cと、計測タイミング記憶領域54dと、重み係数記憶領域54eと、運転モード記憶領域54fとを有する。
状態値記憶領域54aには、後述する状態値取得部55aが無線センサ22a−22iから取得した状態値が記憶される。
センサID記憶領域54bには、図7に示すように、座席IDに関する情報と、当該座席IDに相当する座席付近の状態値を計測する際に用いるセンサIDとが関連付けて記憶されている。具体的には、どの無線センサ22a−22iで計測された状態値を用いて、どの座席の状態値を得るかに関する情報が記憶されている。ここで、座席IDに関連付けられるセンサIDは、座席の位置Pと、無線センサ22a−22iの位置との相互位置により決定する。
例えば、座席の位置Pがいずれか一つの無線センサを中心とする半径Xの円に含まれている場合には、当該座席の座席IDに、当該中心の無線センサのセンサIDを関連付ける。すなわち、座席IDに、当該座席の位置Pの最も近い位置にある無線センサのセンサIDが関連付けられる。この場合、半径Xの円(所定領域に相当)に含まれる座席IDの状態値は、無線センサ22a−22iで計測される状態値そのものとなる。
一方、例えば、座席の位置Pがいずれの無線センサの半径Xの円にも含まれていない場合(所定外領域に相当)、当該座席IDには、座席の位置Pに比較的近い位置にある無線センサが関連付けられる。より詳細には、座席の位置Pと無線センサとの相互位置により、座席IDには、一つまたは複数の無線センサのセンサIDが関連付けられる。例えば、空調制御システム1に配置される無線センサおよび座席が図8で示すような配置になっていた場合、座席Aには無線センサ1〜4、座席Bには無線センサ5、座席Cには無線センサ3および5がそれぞれ関連付けられる。この場合は、半径Xの円に含まれる座席の場合とは異なり、後述する推定値算出部55bによって算出される推定値が当該座席周辺の状態値となる。詳細には、ここで座席IDに関連付けられたセンサIDで計測される状態値を用いて、推定値算出部55bが当該座席の位置P周辺の温度の推定値を算出する。なお、推定値算出部55bが推定値を算出する場合には、後述する重み係数記憶領域54eに記憶される重み係数を考慮して、複数の無線センサで計測された状態値の相加平均値を算出する。
図7に当てはめて説明すると、例えば、座席ID22,23,26のように、座席の位置Pが無線センサの半径Xの円に含まれている場合には、座席IDに関連付けられた無線センサにより計測された状態値を当該座席ID付近の状態値とする。一方、例えば、座席ID21,24,25のように、座席の位置Pが無線センサの半径Xの円に含まれていない場合、座席IDに関連付けられた無線センサで計測された状態値の相加平均値(推定値)を当該座席ID付近の状態値とする。
センサグループ記憶領域54cは、センサグループに関する情報が記憶される。センサグループとは、一または複数の無線センサ22a−22iからなるグループである。また、センサグループに関する情報とは、センサグループ21a,21b,21cにいずれの無線センサ22a−22iが含まれるかに関する情報である。本実施形態では、図9に示
すように、無線センサ22a−22iが3つセンサグループ21a,21b,21cに分けられる。図9では、センサグループ21aには、無線センサ22c,22d,22hが含まれ、センサグループ21bには、無線センサ22b,22f,22gが含まれ、センサグループ21cには無線センサ22a,22e,22iが含まれる。図9に示すセンサグループ21a,21b,21cのように、一のセンサグループに複数の無線センサを含む場合、互いに離れた場所に配置されている無線センサを一のセンサグループに含む。
計測タイミング記憶領域54dには、どのセンサグループ21a,21b,21cに含まれる無線センサ22a−22iがどのタイミングで状態値を計測するかに関する情報が
記憶されている。具体的には、無線センサ22a−22iが状態値を計測する所定の時間間隔と、各センサグループ21a,21b,21cに設定された順番と、が記憶されている。本実施形態に係る無線センサ22a-22iは、属するセンサグループに応じて異なるタイミングで状態値を計測する。すなわち、一のセンサグループ21aに属する一の無線センサ22cは、同一のセンサグループ21aに属する他の無線センサ22d,22hと同じタイミングで状態値を計測し、他のセンサグループ21b,21cに属する無線センサ22a,22b,22e,22f,22g,22iとは異なるタイミングで状態値を計測する。従って、各無線センサ22a−22iは、計測タイミング記憶領域54dに記憶された所定の時間間隔と、各センサグループ21a,21b,21cに設定された順番とに応じて、状態値を計測することになる。ここで、所定の時間間隔とは、一時間に一回のタイミングで無線センサ22a−22iによって状態値が計測される時間間隔である。本実施形態では、図9に示すように、無線センサ22a−22iを3つのセンサグループ21a,21b,21cに分けているので、一のセンサグループに属する無線センサは、他のセンサグループに属する無線センサと、それぞれ20分の間隔をあけて状態値を計測することになる。また、各センサグループ21a,21b,21cに設定された順番は、センサグループ21c、センサグループ21b、およびセンサグループ21aの順番でそれぞれのグループに属する無線センサ22a−22iが状態値を計測する。より具体的には、センサグループ21aに含まれる無線センサ22c,22d,22hが状態値を計測する20分前に、センサグループ21bに含まれる無線センサ22b,22f,22gが状態値を計測する。また、センサグループ21bに含まれる無線センサ22b,22f,22gが状態値を計測する20分前、すなわち、センサグループ21aに含まれる無線センサ22c,22d,22hが状態値を計測する時間の40分前に、センサグループ21cに含まれる無線センサ22a,22e,22iが状態値を計測する。無線センサ22a−22iが状態値を計測したタイミングで、後述する状態値取得部55aによって、無線センサ22a−22iが計測した状態値が取得される。
さらに、計測タイミング記憶領域54dには、上記各センサグループに設定する順番を複数記憶させることができる。例えば、午前7時から10時半、午前10時半から午後4時半、午後4時半から午前7時などの時間帯を指定して、複数の順番を記憶させることにより、各時間帯に応じた順番で、各センサグループ21a,21b,21cに属する無線センサ22a−22iが状態値を計測することになる。
重み係数記憶領域54eには、上述の管理装置40の重み係数演算部43bによって算出された重み係数が記憶される。
運転モード記憶領域54fには、複数の運転モードに関する情報が記憶されている。運転モードには、通常運転モード、ゾーン空調運転モード、不在エリア運転モード、旋回気流運転モードが含まれる。通常運転モードとは、ユーザ(管理ユーザ/利用者)によってコントローラ50に適宜設定された内容に応じて冷房/暖房運転を行う運転である。ゾーン空調運転モードとは、特定のゾーンに対して気流の吹き付けを行う運転である。不在エリア運転モードとは、例えば、一の室内機が空調制御を行うエリアに利用者が全く存在しない場合に、そのエリアに対する空調は停止させる運転である。旋回気流運転モードとは、冷気だまりやドラフト感を解消するために、室内機の上下フラップ12a−12dと左右ルーバ13a−13dとを動作させて、室内の空気を旋回させる運転である。なお、運転モードには優先順位が設定されている。優先順位は、ゾーン空調運転(気流吹付)モード、不在エリア運転モード、旋回気流運転モード、通常運転モードの順である。
〔制御部〕
制御部55は、主として、状態値取得部55aと、推定値算出部55bと、順番変更要求部55cと、設定受付部55dと、モード切替部55eとを有する。
状態値取得部55aは、無線センサ22a−22iによって所定の時間間隔で計測された状態値を中継器60を介して取得する。なお、状態値取得部55aによって取得された状態値は、上述の状態値記憶領域54aに記憶される。
推定値算出部55bは、状態値記憶領域54aに記憶された状態値を用いて、座席周辺の状態値について推定値を算出する。このとき、推定値算出部55bは、センサID記憶領域54bに記憶されている情報(図7参照)と重み係数記憶領域54eに記憶されている情報とをさらに用いて推定値を算出する。例えば、座席ID24の状態値を得る場合を例に挙げて説明する。座席ID24に対応する座席の位置Pはいずれかの無線センサを中心とする半径Xの円に含まれていない。また、図7の表によると、座席ID24周辺の状態値を得るために、センサID14,15,17,18で計測された状態値が用いられる。したがって、推定値算出部55bは、重み係数記憶領域54eに記憶された重み係数を考慮して、状態値記憶領域54aに記憶されたセンサID14,15,17,18の状態値の相加平均値(推定値)を算出する。なお、状態値記憶領域54aに記憶されているセンサID14,15,17,18の状態値は、属するセンサグループ21a,21b,21cに設定された順番に応じて、異なるタイミングで取得された状態値である。
順番変更要求部55cは、後述の設定受付部55dで設定された情報または計測タイミング記憶領域54dに記憶された情報に基づき、各センサグループ21a,21b,21cに設定された順番であって、各センサグループ21a,21b,21cに属する無線センサ22a−22iが状態値を計測するタイミングを変更するための信号を生成する。タイミングを変更する具体的な方法は、下記の(2)タイミングの変更の欄で詳細に説明する。
設定受付部55dは、ユーザが所望する空調環境の設定や各種制御の設定を受け付ける。
モード切替部55eは、上述した運転モード記憶領域に記憶された運転モードを、設定受付部55dで受け付けた指令および管理装置40から送られるユーザ情報に基づいて適宜切り替える。運転モードの状態遷移については、下記の(3)運転モードの状態遷移の欄で詳細に説明する。
〔タイマー〕
タイマー56は、時間の計測を行う。
<動作>
(1)室内機の制御方法
次に、図10を用いて、コントローラ50を用いた室内機10a−10iの制御方法を
説明する。ステップS101において、コントローラ50から各無線センサ22a−22iに対して問合せ処理が行なわれる。次に、ステップS102において、無線センサによ
って計測された状態値が取得できたか否かが判断される。状態値が取得できた場合には、ステップS103に進み、状態値記憶領域54aに状態値を記憶する。その後ステップS104に進む。ステップS102で状態値が取得できなかった場合には、ステップS104に進む。ステップS104では、全無線センサ22a−22iに問い合わせ処理が行われたか否かを判断する。ステップS104で全ての無線センサに対して問合せ処理が終了していない場合には、ステップS101に戻る。ステップS104で全ての無線センサに対する問合せ処理が終了している場合には、ステップS105に進む。ステップS105では、各座席周辺の状態値が決定される。具体的には、センサID記憶領域54bに記憶されている情報(図7参照)に基づいて、いずれかの無線センサで計測された状態値が座席周辺の状態値として決定され、あるいは、複数の無線センサで計測された状態値を用いて算出された推定値が対応する座席周辺の状態値として決定される。なお、この直前に、設定受付部55dが運転モードの切替えまたは設定温度の変更を受け付けていた場合、状態値記憶領域54aに記憶された状態値はリセットされる。したがって、例えば、図11に示すように、運転モードの切替えまたは設定温度の変更を受け付けた後に計測された状態値を用いて推定値を算出する。図11では、センサグループ21bが状態値を計測した後に、設定受付部55dが運転モードの切替えまたは設定温度の変更を受け付けている。従って、その後、推定値を算出する際には、運転モードの切替えまたは設定温度の変更を受け付けた後に計測されたセンサグループ21aに属する無線センサ22c,22d,22hが計測した状態値のみを用いて、推定値を算出する。その後、センサグループ21cに属する無線センサ22a,22e,22iが状態値を計測すると、センサグループ21aおよびセンサグループ21bに属する無線センサ22c,22d,22h,22a,22e,22iによって計測された状態値を用いて推定値を算出する。その後、センサグループ21bに属する無線センサ22b,22f,22gが状態値を計測すると、全ての無線センサ22a−22iで計測された状態値を用いて推定値を算出する。
その後ステップS106において、コントローラ50に設定された設定値と状態値とが比較され、また、設定値と推定値とが比較される。その後、ステップS107において、コントローラ50は、設定値と乖離する状態値または推定値を有する座席ID付近の空調制御を行う室内機に対して、状態値または推定値が設定値付近で制御されるように、空調制御指令を送信する。
(2)タイミングの変更
次に、図12Aおよび図12Bを用いて、無線センサ22a−22iが状態値を計測するタイミングが変更される方法について詳細に説明する。図12Aおよび図12Bにおいて、順番変更要求が生成されるまでの順番は、次の通りである。まず、センサグループ21cに属する無線センサ22a,22e,22iが状態値を計測し、その20分後にセンサグループ21bに属する無線センサ22b,22f,22gが状態値を計測する。その20分後に、センサグループ21aに属する無線センサ22c,22d,22hが状態値を計測する。図12Aでは、順番変更要求が生成された後、センサグループ21aに属する無線センサ22c,22d,22h、センサグループ21bに属する無線センサ22b,22f,22g、そしてセンサグループ21cに属する無線センサ22a,22e,22iの順番で状態値が計測されるようにセンサグループに設定された順番が変更される。順番変更要求が生成されると、当該順番変更要求に関する指令がコントローラ50からセンサグループ21aに属する無線センサ22c,22d,22h、およびセンサグループ21cに属する無線センサ22a,22e,22iにそれぞれ送られる。具体的には、センサグループ21aに属する無線センサ22c,22d,22hに対しては、次に状態値を計測するタイミングを20分後にずらすように指令が送られる。また、センサグループ21cに属する無線センサ22a,22e,22iに対しては、次に状態値を計測するタイミングを40分後にずらすように指令が送られる。
同様に、図12Bでは、順番変更要求が生成された後、センサグループ21cに属する無線センサ22a,22e,22i、センサグループ21aに属する無線センサ22c,22d,22h、そしてセンサグループ21bに属する無線センサ22b,22f,22g、の順番で状態値が計測されるようにセンサグループに設定された順番が変更される。具体的には、センサグループ21aに属する無線センサ22c,22d,22hに対して、次に状態値を計測するタイミングを40分後にずらすように指令が送られる。また、センサグループ21bに属する無線センサ22b,22f,22gに対しては、次に状態値を計測するタイミングを20分後にずらすように指令が送られる。
(3)運転モードの状態遷移
次に、図13を用いて、運転モードの状態遷移について説明する。図13で示す矢印は、各運転モードの状態遷移を示す。なお、本実施形態に係る空調制御システム1では、上述したように、各運転モードに優先順位が設定されている。上述した優先順位に基づいて、コントローラ50は、優先的に、ゾーン空調運転モードで室内機10a−10iの制御
を行う。
(ゾーン空調運転モード)
不在エリア運転モード、旋回気流運転モード、または通常運転モードで室内機10a−10iの制御が行われている場合にも、コントローラ50でユーザからの指令を受け付け
ることにより、優先的にゾーン空調運転モードに遷移する(図13のI)。
(不在エリア運転モード)
次に優先順位が高い不在エリア運転モードについては、通常運転モードまたは旋回気流運転モードで室内機10a−10iが制御されている場合に不在エリアが検知されると、通常運転モードまたは旋回気流運転モードから不在エリア運転モードに遷移する(図13のII)。なお、本実施形態では、各室内機10a−10iにCMOSカメラ(図示せず)が内蔵されており、当該CMOSカメラにより室内空間の全域における人の在・不在が検知される。
(旋回気流運転モード)
次に優先順位が高い旋回気流運転モードについては、通常運転モードで室内機10a−10iが制御されていた場合に、コントローラ50でユーザからの旋回気流運転の要求を
受け付けた場合または温度差分布が50%以上になった場合に、通常運転モードから旋回気流運転モードに遷移する(図13のIII)。なお、温度差分布は、“吸込み温度―直下の座席付近温度(計測値または推定値)>2℃の数/全サンプル(室内機)数”で得られる。
(通常運転モード)
一方、コントローラ50がゾーン空調運転モードで室内機10a−10iを制御している場合、コントローラ50でユーザからゾーン空調運転モードの解除の要求を受け付けた場合またはゾーン空調運転の要求を受けた後一定期間が経過した場合には、ゾーン空調運転モードから通常運転モードに遷移する(図13のIV−1)。さらに、室内機10a−10iが不在エリア運転で制御されている場合、不在エリアがなくなった場合には、不在エリア運転モードから通常運転モードに遷移する(図13のIV−2)。また、室内機10a−10iが旋回気流運転モードで制御されている場合で、温度差分布が50%未満またはゾーン空調運転の要求を受けた後一定期間が経過した場合にもゾーン空調運転モードから通常運転モードに遷移する(図13のIV−3)。なお、一定期間については、ユーザが任意に設定できるものである。
<特徴>
1.本実施形態に係る空調制御システム1では、無線センサ22a−22iで計測され
る状態値を用いて室内機10a−10iの制御が行われる。従来は、例えば、室内機10
a−10iの吸込み温度値とコントローラ50に設定されている温度(設定温度)とを比
較して、室内機10a−10iを制御していた。この場合、天井付近の室温と、利用者の
体感温度とが異なり、利用者が所望する空調環境を実現することが困難である。一方、本実施形態に係る空調制御システム1では、無線センサ22a−22iを用いて、複数の座
席付近に対する状態値を決定する。すなわち、利用者付近の温度と設定温度とを比較して室内機10a−10iを制御することができるため、より利用者の要求に沿った空調環境
を提供することができる。
2.また、本実施形態に係る空調制御システム1では、限られた無線センサ22a−22iを用いて、複数箇所における利用者周辺の状態値を決定する。すなわち、無線センサ
が設置されていない場所についても、一または複数の無線センサ22a−22iの状態値
を用いて推定値が算出される。状態値の補間が行われるため、限られた無線センサ22a−22iを用いて、複数領域における快適な室内空間を効率よく提供することができる。
また、多数の無線センサを設置する手間およびコストを低減することができる。
3.本実施形態に係る空調制御システム1では、複数の無線センサ22a−22iが、
属するセンサグループ21a,21b,21cに応じて異なるタイミングで状態値の計測を行う。すなわち、一の無線センサが状態値を計測する回数を減少させることができる。また、複数の無線センサ22a−22iを常時アクティブ状態にしておく必要がないため
、電池寿命を延命させることができる。
4.本実施形態に係る空調制御システム1では、無線センサ22a−22iは、属する
センサグループ21a,21b,21cに設定された順番に応じて、所定時間間隔で状態値を計測する。また、当該順番をコントローラ50の計測タイミング記憶領域54dに複数記憶させることができる。当該順番を複数記憶させることにより、例えば、時間帯または季節に応じて変化する熱負荷(例えば、太陽、ストーブ)の有無または位置を考慮した柔軟な空調制御を行うことができる。
5.本実施形態に係る空調制御システム1では、コントローラ50に複数の運転モードが記憶されている。これにより、室内環境に応じて、きめ細かい空調制御を行うことができる。
6.本実施形態に係る空調制御システム1では、推定値算出部55bが温度補間のために推定値を算出する際、状態値記憶領域54aに記憶されている状態値を用いて推定値を算出する。また、設定受付部55dが運転モード切替や設定温度の変更を受け付けた場合に、それ以降に計測された状態値に基づいて推定値が算出される。これにより、例えば、設定温度の変更前の室温に影響されることなく、適切な推定値を算出することができる。
<変形例>
1.上記実施形態では、不在エリア運転モードについて、室内機10a−10iに内蔵したCMOSカメラにより、室内機直下の人の在・不在を検知して運転モードを切り替えたが、室内機10a−10iに内蔵したサーモパイルセンサによって室内機直下の人の在・不在を検知してもよい。
また、旋回気流モードについて、温度差分布が50%以上になった場合に、通常運転モードから旋回気流運転モードに遷移したが(図13のIII)、温度差分布は、50%に限定されるものではなく、40%〜70%であってもよい。また、温度差分布を“吸込み温度―直下の座席付近温度(計測値または推定値)>2℃の数/全サンプル(室内機)数”で得られるものとしたが、2℃は固定の値ではなく、設置環境に応じて、3℃〜4℃に変更されても良い。
さらに、上記実施形態における空調制御システム1では、空調機10a−10iをゾーン空調運転モード、不在エリア運転モード、旋回気流運転モード、および通常運転モードの4つの運転モードで制御するものとしたが、これら運転モードの種類はこれらに限定されるものではない。すなわち、これら運転モードのうち、通常運転モードのみで空調機の制御を行ってもよく、さらに、その他の運転モードと組み合わせて空調機の制御を行っても構わない。
2.上記実施形態では、中継器60がコントローラ50と通信線で接続されているが、中継器が無線であっても構わない。
3.上記実施形態では、設定受付部55dで受け付けた設定に基づいて、順番変更要求部55cが各センサグループ21a,21b,21cに設定された順番であって、無線センサ22a−22iが状態値を計測する順番をセンサグループごとに変更した。上記実施
形態に係るコントローラ50が、図14に示すように、さらに熱負荷判定部55fを備えていてもよい。例えば、各無線センサ20a−20iもしくは各室内機10a−10iに
、熱負荷になりうる太陽またはストーブ等の有無または位置を判定する機能を追加しておき、熱負荷判定部55fは、無線センサ22a−22iもしくは室内機10a−10iに
よって判定された結果を、各無線センサ22a−22iもしくは室内機10a−10iから取得する。順番変更要求部55cは、熱負荷判定部55fによって取得した情報に基づいて、順番変更要求部55cがセンサグループ21a,21b,21cに設定された順番を変更してもよい。
さらに、上記実施形態では、センサ領域決定部43aは、管理ユーザが任意に設定した値に基づいて無線センサ22a−22iによって状態値が計測される範囲(半径Xと半径Yとの円に含まれる範囲)を決定した。また、半径Yの長さは、管理ユーザが部屋の配置(窓際、壁際)等に関する情報を記憶させておくことで、外気による影響を考慮して、窓際から壁際に向かって大きくなるように決定される。したがって、例えば、熱負荷から離れた場所では、空調環境に与える熱負荷の影響が小さいため、半径Yの範囲を大きくし、熱負荷に近い場所では、空調環境に与える熱負荷の影響が大きいため、半径Yの範囲を小さくする。このとき、センサ領域決定部43aは、熱負荷判定部55fが無線センサ22a−22iもしくは室内機10a−10iから取得した情報を取得し、当該情報を考慮した上で、無線センサ22a−22iによって状態値が計測される範囲を決定してもよい。
これにより、空調制御システム1を導入する際に、管理ユーザが部屋の配置等の情報を記憶させなくても、適宜、熱負荷の影響を考慮した推定値を算出することができる。また、空調制御システム1の使用開始時から熱負荷を考慮した空調制御を行うことができる。
4.上記実施形態では、異なるタイミングで計測された状態値を状態値記憶領域54aに記憶させ、推定値算出部55bは、異なるタイミングで計測された状態値を用いて推定値を算出していたが、無線センサ22a−22iの状態値自体が補間されるように設計してもよい。例えば、図15に示す3つのセンサグループ21a,21b,21cのうち、センサグループ21aに含まれる無線センサ22c,22d,22hは状態値を計測せず、他のセンサグループ21b,22cに属する無線センサ22a,22b,22e,22f,22g,22iでは状態値が計測された場合、無線センサ22c,22d,22hの状態値は、他のセンサグループ21b,22cに属する無線センサ22a,22b,22e,22f,22g,22iで計測された状態値に基づいて推定値が算出される。例えば、図15中の矢印で示すように、無線センサ22cは、無線センサ22b,22fで計測された状態値を用いて推定値が算出される。また、無線センサ22dは、無線センサ22a,22e,22gで計測された状態値を用いて推定値が算出される。さらに、無線センサ22hは、無線センサ22e,22g,22iで計測された状態値を用いて推定値が算出される。この場合にも、重み係数記憶領域54eに各無線センサについての重み係数を記憶させておく。重み係数を考慮して、複数の無線センサ22a,22b,22e,22f,22g,22iで計測された状態値の相加平均値を算出することで、無線センサ22c,22d,22hの状態値に代わる推定値を算出することができる。これにより、例えば、いずれかの無線センサが故障等により状態値を算出できない場合にも対応することができる。
5.上記実施形態では、天井設置タイプの室内機を用いたが、他のタイプの室内機、例えば、ダクト式空調機を用いてもよい。この場合、当該空調機またはその他の機構が、吹出し口付近の温度を検知できる吹き出し口温度センサおよび不在エリアを検知する人感センサの機能を有することが好ましい。
6.上記実施形態では、図11で説明した室内機の制御方法において、ステップS101からステップS103において、全ての無線センサ22a−22iに問合せ処理を行ってアクティブ状態の無線センサから状態値を取得したが、アクティブ状態の無線センサのみに対して問合せ処理を行ってもよい。また、アクティブ状態の無線センサから自動的に状態値が送信されてくるように設計されてもよい。
7.上記実施形態では、複数の無線センサ22a−22iが3つのセンサグループ21a,21b,21cに分けられ、各センサグループ21a,21b,21cに属する無線センサ22a−22iがセンサグループごとに状態値を計測した。ここで、センサグループ21a,21b,21cに属する無線センサ22a−22iは固定であったが、センサグループ21a,21b,21cを構成する無線センサ22a−22iが時間帯あるいは熱負荷の有無または位置に応じて変化してもよい。図16では、センサグループ21a,21b,21cに属する無線センサを、状態値を計測するタイミングに応じて“古”、“中”、“新”と表示する。この場合、例えば、時間帯(朝、昼、夕方等)または熱負荷の位置に応じて最適な無線センサの組み合わせ(センサグループ21a,21b,21c)を作り、各無線センサ22a−22iが、属するセンサグループ21a,21b,21cに設定された順番で状態値を計測するように設計する。
8.上記実施形態では、3つのセンサグループ21a,21b,21cのうちいずれかに属する無線センサ22a−22iが、一時間に一回の割合で状態値を計測するように設計したが、センサグループの数は3つに限定されるものではない。例えば、図17に示すように、無線センサの数が16基であり、各センサグループが4つの無線センサを含むように設計されていてもよい。この場合には、各グループに属する無線センサは、先に状態値を計測する無線センサの属するセンサグループから15分の間隔をあけて、状態値を計測する。また、各センサグループに属する無線センサの数は、それぞれ同一でなくてもよい。また、無線センサ22a−22iが状態値を計測するタイミングは、一時間に一回の割合に限定されるものでもない。
9.上記実施形態において、管理装置40およびコントローラ50はそれぞれ別の装置として記載したが、これらに備えられた機能の一部または全てが一つの装置に含まれるように設計されてもよい。
10.上記実施形態では、無線センサが計測する状態値として、室内の温度を挙げたが、無線センサが、室内の温度および湿度の双方を計測してもよい。これにより、旋回気流運転モードで空調機の制御を行う際、温度分布の他、湿度の分布を考慮した空調機の制御を行うこともできる。
11.上記実施形態では、左右ルーバ13a−13dを有する空調機を用いたが、左右ルーバ13a−13dを有さない空調機を用いてもよい。
12.上記実施形態において、コントローラ50が室内機10a−10iを制御する各運転モードには優先順位が設定されており、その順番は、ゾーン空調運転(気流吹付)モード、不在エリア運転モード、旋回気流運転モード、通常運転モードの順であったが、この順番はこれに限られるものではない。例えば、旋回気流運転モードを不在エリア運転モードに優先させるように設計されていてもよい。
13.上記実施形態において、室内空間における人の在・不在は、各室内機10a−10iに設けられたCMOSカメラにより検知される。すなわち、全室内機10a−10iに内蔵されたCMOSカメラにより室内空間全域の人の在・不在が検知される。しかし、CMOSカメラが全ての室内機10a−10iに内蔵されている場合に限られず、幾つかの室内機に内蔵されたCMOSカメラにより室内空間全域の人の在・不在が検知されるようになっていてもよい。さらに、室内機に内蔵されたCMOSカメラに限らず、他のセンサにより室内空間全域の人の在・不在が検知されても構わない。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
本発明に係る空調制御システムは、快適な空調環境を効率よく実現する空調制御システムとして利用することができる。
本実施形態に係る空調制御システムの概略構成図である。 本実施形態に係る室内機の概略構成図である。 本実施形態に係る室内機の構成を模式的に示す図である。 本実施形態に係る空調制御システムにおける無線センサ、座席等の配置を例示した図である。 本実施形態に係る管理装置の概略構成図である。 本実施形態に係るコントローラの概略構成図である。 本実施形態に係るセンサID記憶領域に記憶される情報の概念図である。 センサID記憶領域に記憶される情報を説明する図である。 本実施形態に係るセンサグループと各センサグループに属する無線センサが状態値を計測するタイミングを示す図である。 本実施形態に係る室内機の制御方法を示すフローである。 本実施形態において設定変更がなされた場合の制御を説明する図である。 本実施形態において順番変更要求が生成された際の制御を説明する図である。 本実施形態において順番変更要求が生成された際の制御を説明する図である。 本実施形態に係る運転モードの状態遷移を示す図である。 本実施形態の変形例(3)に係るコントローラ概略構成図である。 本実施形態の変形例(4)に係る空調制御システムの温度補間を説明する図である。 本実施形態の変形例(7)に係る空調制御システムを説明する図である。 本実施形態の変形例(8)に係る空調制御システムを説明する図である。
符号の説明
1 空調制御システム
10a−10i 室内機(空調機)
21a−21c センサグループ
22a−22i 無線センサ
30 個人ID認証装置
40 管理装置
50 コントローラ(制御装置)
60 中継器

Claims (5)

  1. 所定領域における室内環境の状態値を所定の時間間隔で計測する無線センサ(20)であって、平面的に離散して設置される前記無線センサを、それぞれが一または複数含む複数のセンサグループ(21a,21b,21c)と、
    ユーザの所望する空調環境の設定を受け付ける設定受付部(55d)と、
    前記無線センサで計測された前記状態値を取得する状態値取得部(55a)と、
    前記状態値を用いて前記所定領域以外の領域である所定外領域における前記状態値の推定値を算出する推定値算出部(55b)と、
    前記状態値または前記推定値に基づいて空調制御を行う空調機(10a−10i)と
    を備え、
    一のセンサグループに属する一の無線センサは、同一のセンサグループに属する他の無線センサと同じタイミングで前記状態値を計測し、他のセンサグループに属する無線センサとは異なるタイミングで前記状態値を計測し、
    前記推定値算出部は、前記設定受付部で新たな設定を受け付けた後の特定時間に前記推定値を算出する場合は、特定の状態値を用いて前記推定値を算出する、
    空調制御システム。
  2. 前記特定の状態値は、前記設定受付部で新たな設定を受け付けた後に前記無線センサによって計測された状態値である、
    請求項1に記載の空調制御システム。
  3. 前記特定時間は、前記新たな設定が受け付けられた後、すべての無線センサで前記状態値が計測されるまでの時間である、
    請求項1または2に記載の空調制御システム。
  4. 前記状態値取得部によって取得された前記状態値を記憶する状態値記憶領域(54a)をさらに備え、
    前記推定値算出部は、前記状態値記憶領域に記憶された前記状態値であって、異なるタイミングで計測された複数の状態値を用いて前記推定値を算出する、
    請求項1から3のいずれかに記載の空調制御システム。
  5. 前記状態値記憶領域に記憶された前記状態値は、前記新たな設定を受け付けた際にリセットされる、
    請求項4に記載の空調制御システム。
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