JP2010046945A - インクジェット記録方法及びインクセット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インク画像を形成するインク組成物の吐出前に、該インク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含む処理液を記録媒体上に付与する処理液付与工程と、表面張力の異なる少なくとも2種のインク組成物を用い、前記処理液が付与された前記記録媒体上に、表面張力の低いインク組成物から順次インクジェット法により吐出して画像を記録する画像記録工程とを含み、前記処理液の表面張力Aと前記インク組成物の表面張力BとはA>Bの関係を満たす。
【選択図】なし
Description
<1> インク画像を形成するインク組成物の吐出前に、該インク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含む処理液を記録媒体上に付与する処理液付与工程と、表面張力の異なる少なくとも2種のインク組成物を用い、前記処理液が付与された前記記録媒体上に、表面張力の低いインク組成物から順次インクジェット法により吐出して画像を記録する画像記録工程とを含み、前記処理液の表面張力Aと前記インク組成物の表面張力BとはA>Bの関係を満たすインクジェット記録方法である。
<2> 前記凝集剤の含有量が、前記処理液の全質量に対して10〜40質量%であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット記録方法である。
<3> 前記凝集剤が、有機カルボン酸であることを特徴とする前記<1>又は前記<2>に記載のインクジェット記録方法である。
<4> 前記有機カルボン酸が2価以上の多価カルボン酸であることを特徴とする前記<3>に記載のインクジェット記録方法である。
<5> 前記処理液のpH(25℃)が3.5以下であることを特徴とする前記<1>〜前記<4>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法である。
<7> 前記処理液の付与終了から10秒以内に前記インク組成物の吐出を開始することを特徴とする前記<1>〜前記<6>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法である。
<8> 前記処理液の表面張力が40〜60mN/mであることを特徴とする前記<1>〜前記<7>のいずれか1つに記載のインクジェット記録媒方法である。
<9> 前記インク組成物として、少なくともイエロー系インク組成物とマゼンタ系インク組成物とシアン系インク組成物とを含み、インク組成物の前記表面張力Bは、マゼンタ系インク組成物<シアン系インク組成物<イエロー系インク組成物の関係を満たすことを特徴とする前記<1>〜前記<8>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法である。
<10> 前記少なくとも2種のインク組成物の間の表面張力の差が1〜5mN/mであることを特徴とする前記<1>〜前記<9>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法である。
<12> 前記有機溶剤の含有量が5〜20質量%であることを特徴とする前記<11>に記載のインクジェット記録方法である。
<13> 前記処理液は、更にアニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする前記<1>〜前記<12>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法である。
<14> 前記少なくとも2種のインク組成物のうち表面張力の最も大きいインク組成物の表面張力と、前記処理液の表面張力との差が3mN/m以上であることを特徴とする前記<1>〜前記<13>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法である。
<15> イエロー系インク組成物を含む少なくとも2種のインク組成物と、前記インク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含む処理液とを含むと共に、前記処理液の表面張力Aと前記インク組成物の表面張力BとがA>Bの関係を満たし、前記少なくとも2種のインク組成物のうち前記イエロー系インク組成物の表面張力が最も大きいインクセットである。
すなわち、本発明においては、ある表面張力を有する処理液が付与された記録面にインク組成物を吐出していくと、処理液が消費されていくに伴ない次第に着滴したインク組成物のドットは拡がりやすくなるため、処理液の表面張力が比較的高いうちに、表面張力の低いインク組成物を打滴しておき、処理液の表面張力の低下に応じてインク側の表面張力が高くなる順序で複数のインク組成物を吐出することで、最終的に記録された画像全体として、ドット径のサイズバラツキ(径変化)が少なくなり、ドット径の均一性が高く解像性に優れた画像が得られる。
処理液付与工程は、インク画像を形成するインク組成物の吐出前に、該インク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含む処理液を記録媒体上に付与する。記録媒体上に、後述するインク組成物を付与する前に予め、インク組成物中の成分(例えば顔料や樹脂粒子)を凝集させるための処理液を付与しておき、付与された処理液に接触するようにインク組成物を吐出して記録を行なうことにより、インクジェット記録を高速化でき、高速記録しても濃度、解像度の高い画像が得られる。
処理液は、インク組成物と接触して凝集体を形成可能な凝集剤の少なくとも1種を含有する。凝集剤がインクジェット法で吐出されたインク組成物に混合することにより、インク組成物中で安定的に分散している顔料、樹脂粒子等の凝集が促進される。
中でも、本発明においては、画像濃度、解像度、及びインクジェット記録の高速化の観点から、前記インク組成物のpH(25℃)が8以上であって、処理液のpH(25℃)が3.5以下(好ましくは0.5〜2.5)である場合が好ましい。
中でも、インク組成物と反応してインク全体を固定化させる観点から、2価以上の有機カルボン酸が好ましい。
凝集剤の処理液中における含有量としては、凝集効果の観点から、処理液の全質量に対して、5〜95質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。特に、有機カルボン酸の含有量が10〜40質量%であると、後述の画像記録工程で複数のインク組成物を用いて画像を記録した場合のドット径変化が効果的に抑制され、ドット径の均一性が高く細線や微小部分の再現性に優れた画像描画性を発現することができる。
本発明における処理液は、前記凝集剤に加えて、一般には水溶性有機溶剤を含むことができ、更にその他の各種添加剤を用いて構成することができる。水溶性有機溶剤、その他の各種添加剤の詳細については、後述の水性インクにおけるものと同様である。
処理液付与工程には、処理液の付与後(後述の画像記録工程の前)に、処理液中に含まれる溶媒を乾燥除去する乾燥除去工程を設けることが好ましい。処理液の付与後に処理液中の溶媒を乾燥除去することにより、カールやカックル、ハジキの発生を抑えて画像の耐擦過性を向上させ得ることに加え、後述の画像記録工程で着滴したインク組成物の移動を抑制し、より均一性の高いドットを形成して画像の描画性(細線や微細部の再現性)を向上させることができる。
画像記録工程は、表面張力の異なる少なくとも2種のインク組成物を用い、前記処理液付与工程で処理液が付与された記録媒体の処理液付与面上に、表面張力の低いインク組成物から順次インクジェット法により吐出して画像を記録する。
また、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色調以外のレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)、白色(W)の色調のインク組成物や、いわゆる印刷分野における特色のインク組成物等を用いることができる。
上記の各色調のインク組成物は、着色剤(例えば顔料)の色相を所望により変更することにより調製できる。
表面張力の最も大きいインク組成物の表面張力と処理液の表面張力との差としては、1mN/m以上であることがより好ましく、3mN/m以上であることが更に好ましい。
尚、前記インクジェット法には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
尚、前記インクジェット法により記録を行う際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができる。
ここで、処理液の付与終了とは、インク組成物の吐出前に予め記録媒体上のインク画像の記録領域に塗布等による付与が終了した時点をいい、また、インク組成物の吐出開始とは、インクジェットヘッドのノズルから噴出したインク滴が最初に記録媒体の処理液付与面に着滴したときをいう。
インク組成物(以下、単に「インク」ともいう。)を画像様に記録媒体に吐出することにより、可視画像を記録することができる。インク組成物は、例えば、色材の少なくとも1種と、ポリマー粒子の少なくとも1種と、水溶性有機溶剤の少なくとも1種と、水とを含むことができる。また、インク組成物は、必要に応じて、顔料の分散材や界面活性剤、その他の成分を用いて構成することができる。
本発明におけるインク組成物は、ポリマー粒子の少なくとも1種を含有する。ポリマー粒子を含むことにより、インク組成物の記録媒体への定着性及び画像の耐擦過性をより向上させることができる。ポリマー粒子は、既述の処理液又はこれを乾燥させた領域と接触した際に凝集又は分散性分の不安定化によりインクを増粘させることで、インク、すなわち画像を固定化させる機能を有する。このようなポリマー粒子は、水及び有機溶剤に分散されているものが好ましい。
本発明における水不溶性ポリマーにおいては、インク組成物としたときの凝集速度と定着性の観点から、水不溶性ポリマーが固体状態で分散された分散状態となりうる水不溶性ポリマーであることが好ましい。
また、縮合系ポリマーと縮合系ポリマーを構成するモノマーの好適な例としては、特開2001−247787号公報に記載されているものを挙げることができる。
本発明において前記親水性基は、自己分散促進の観点、形成された乳化又は分散状態の安定性の観点から、解離性基であることが好ましく、アニオン性の解離基であることがより好ましい。前記解離性基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などが挙げられ、中でも、インク組成物を構成した場合の定着性の観点から、カルボキシル基が好ましい。
解離性基含有モノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
上記解離性基含有モノマーの中では、分散安定性、吐出安定性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
特に、酸価は、25以上であると自己分散性の安定性が良好になり、100以下であると凝集性が向上する。
また前記重合性基は、縮重合性の重合性基であっても、付加重合性の重合性基であってもよい。本発明においては水性媒体中での粒子形状安定性の観点から、付加重合性の重合性基であることが好ましく、エチレン性不飽和結合を含む基であることがより好ましい。
なお、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
本発明においては、自己分散状態の安定性、芳香環同士の疎水性相互作用による水性媒体中での粒子形状の安定化、粒子の適度な疎水化による水溶性成分量の低下の観点から、15質量%〜90質量%であることがより好ましく、15質量%〜80質量%であることがより好ましく、25質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
前記アルキル基含有モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するエチレン性不飽和モノマー;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、Nーヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−,イソ)ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−、イソ)ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
また、水不溶性ポリマーは、ポリマーの親疎水性制御の観点から、芳香族基含有(メタ)アクリレートモノマーに由来する構成単位を共重合比率として15〜80質量%と、カルボキシル基含有モノマーに由来する構成単位と、アルキル基含有モノマーに由来する構成単位(好ましくは、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルに由来する構造単位)とを含むことが好ましく、フェノキシエチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位及び/又はベンジル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を共重合比率として15〜80質量%と、カルボキシル基含有モノマーに由来する構成単位と、アルキル基含有モノマーに由来する構成単位(好ましくは、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜4のアルキルエステルに由来する構造単位)とを含むことがより好ましく、更には加えて、酸価が25〜100であって重量平均分子量が3000〜20万であることが好ましく、酸価が25〜95であって重量平均分子量が5000〜15万であることがより好ましい。
B−02:フェノキシエチルアクリレート/ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(30/35/29/6)
B−03:フェノキシエチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(50/44/6)
B−04:フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(30/55/10/5)
B−05:ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(35/59/6)
B−06:スチレン/フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸 共重合体(10/50/35/5)
B−07:ベンジルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸 共重合体(55/40/5)
B−08:フェノキシエチルメタクリレート/ベンジルアクリレート/メタクリル酸 共重合体(45/47/8)
B−09:スチレン/フェノキシエチルアクリレート/ブチルメタクリレート/アクリル酸 共重合体(5/48/40/7)
B−10:ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/シクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(35/30/30/5)
B−11:フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/ブチルアクリレート/メタクリル酸 共重合体(12/50/30/8)
B−12:ベンジルアクリレート/イソブチルメタクリレート/アクリル酸 共重合体(93/2/5)
B−13:スチレン/フェノキシエチルメタクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(50/5/20/25)
B−14:スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(62/35/3)
B−15:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/51/4)
B−16:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/49/6)
B−17:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/48/7)
B−18:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/47/8)
B−19:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸 共重合体(45/45/10)
工程(1):ポリマー(水不溶性ポリマー)、有機溶媒、中和剤、及び水性媒体を含有する混合物を、攪拌する工程
工程(2):前記混合物から前記有機溶媒を除去する工程
該混合物の攪拌方法に特に制限はなく、一般に用いられる混合攪拌装置や、必要に応じて超音波分散機や高圧ホモジナイザー等の分散機を用いることができる。
アルコール系溶媒としては、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、エタノール等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶媒の中では、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒とイソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒が好ましい。また、油系から水系への転相時への極性変化を穏和にする目的で、イソプロピルアルコールとメチルエチルケトンを併用することも好ましい。該溶剤を併用することで、凝集沈降や粒子同士の融着が無く、分散安定性の高い微粒径の自己分散性ポリマー粒子を得ることができる。
なお、ポリマー粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(日機装(株)製)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することにより求められるものである。
ポリマー粒子(特に自己分散性ポリマー粒子)は、1種単独又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明におけるインク組成物は、水を溶媒として含むものであるが、有機溶剤の少なくとも1種を更に含有する。有機溶剤を含有することで、乾燥防止、浸透促進を図ることができる。有機溶剤を乾燥防止剤として用いる場合、インク組成物をインクジェット法で吐出して画像記録する際に、インク吐出口でのインクの乾燥によって発生し得るノズルの目詰まりを効果的に防止することができる。
中でも、グリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールが好ましい。また、これらは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの有機溶剤は、インク組成物中に10〜50質量%含有されることが好ましい。
なお、有機溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
本発明におけるインク組成物は、色材の少なくとも1種を含有する。色材を含有することにより、可視画像を記録することができる。色材としては、公知の染料、顔料等を特に制限なく用いることができる。中でも、インク着色性の観点から、水に殆ど不溶であるか、又は難溶である色材であることが好ましい。具体的には例えば、各種顔料、分散染料、油溶性染料、J会合体を形成する色素等を挙げることができ、顔料であることがより好ましい。
本発明においては、水不溶性の顔料自体又は分散剤で表面処理された顔料自体を色材とすることができる。
これら顔料のうち、特に、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、カーボンブラック系顔料が好ましい。
オレンジ又はイエロー用の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメント・オレンジ31、C.I.ピグメント・オレンジ43、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー13、C.I.ピグメント・イエロー14、C.I.ピグメント・イエロー15、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・イエロー93、C.I.ピグメント・イエロー94、C.I.ピグメント・イエロー128、C.I.ピグメント・イエロー138、C.I.ピグメント・イエロー151、C.I.ピグメント・イエロー155、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー185等が挙げられる。
色材として顔料を含有する場合、分散剤によって水系溶媒に分散されていることが好ましい。分散剤としては、ポリマー分散剤でも低分子の界面活性剤型分散剤でもよい。また、ポリマー分散剤としては、水溶性の分散剤でも非水溶性の分散剤のいずれでもよい。
アニオン性基は、マイナスの電荷を有するものであれば特に制限はないが、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、硫酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基又はカルボン酸基であることが好ましく、リン酸基又はカルボン酸基であることがより好ましく、カルボン酸基であることがさらに好ましい。
カチオン性基は、プラスの電荷を有するものであれば、特に制限はないが、有機のカチオン性置換基であることが好ましく、窒素又はリンを含むカチオン性基であることがより好ましく、窒素を含むカチオン性基であることが更に好ましい。中でも、ピリジニウムカチオン又はアンモニウムカチオンであることが特に好ましい。
ノニオン性基は、マイナス又はプラスの電荷を有しないものであれば、特に制限はなく、例えば、ポリアルキレンオキシド、ポリグリセリン、糖ユニットの一部等が挙げられる。
また、低分子分散剤がアニオン性の親水性基を有する場合、酸性の処理液と接触させて凝集反応を促進させる観点から、そのpKaは3以上であることが好ましい。本発明における低分子分散剤のpKaは、テトラヒドロフラン−水=3:2(V/V)溶液に低分子分散剤1mmol/Lに溶解した液を酸あるいはアルカリ水溶液で滴定し、滴定曲線より実験的に求めた値のことである。
理論上、低分子分散剤のpKaが3以上であれば、pH3程度の処理液と接したときに、アニオン性基の50%以上が非解離状態になる。したがって、低分子分散剤の水溶性が著しく低下し、凝集反応が起こる。すなわち、凝集反応性が向上する。この観点から、低分子分散剤が、アニオン性基としてカルボン酸基を有していることが好ましい。
疎水性基は、炭素数2〜24の炭化水素基が好ましく、炭素数4〜24の炭化水素基がより好ましく、炭素数6〜20の炭化水素基が更に好ましい。
染料を保持した担体(水不溶性着色粒子)は、分散剤を用いて水系分散物として用いることができる。分散剤としては上述した分散剤を好適に用いることができる。
更に、凝集性の観点から、既述のポリマー粒子(好ましくは自己分散性ポリマー粒子)の酸価に対して、ポリマー分散剤の酸価が大きいことが好ましい。
なお、色材の平均粒子径及び粒径分布は、例えば、光散乱法を用いて測定することができる。
色材は、1種単独で又は2種以上を組合わせて使用してもよい。
本発明におけるインク組成物は、界面活性剤の少なくとも1種を含有する。界面活性剤は、表面張力調整剤として用いられる。表面張力調整剤として、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ベタイン界面活性剤等が挙げられる。
インク組成物の表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP-Z(協和界面科学株式会社製)を用い、プレート法により25℃の条件下で測定されるものである。
また、特開2003−322926号、特開2004−325707号、特開2004−309806号の各公報に記載のフッ素(フッ化アルキル系)系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等も挙げられ、耐擦過性を良化することもできる。
インク組成物は、水を含有するものであるが、水の量には特に制限はない。中でも、水の好ましい含有量は、10〜99質量%であり、より好ましくは30〜80質量%であり、更に好ましくは50〜70質量%である。
インク組成物は、上記成分以外に更に他の成分として、その他の添加剤を含有することができる。その他の添加剤としては、例えば、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、インク組成物を調製後に直接添加してもよく、インク組成物の調製時に添加してもよい。
粘度は、VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYO CO.LTD製)を用い、インク組成物を20℃の条件下で測定したものである。
本発明のインクジェット記録方法は、上記の処理液付与工程と画像記録工程に加え、必要に応じて、他の工程を設けて構成することができる。
本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体に上に画像を記録するものである。
記録媒体には、特に制限はないが、一般のオフセット印刷などに用いられる、いわゆる上質紙、コート紙、アート紙などのセルロースを主体とする一般印刷用紙を用いることができる。セルロースを主体とする一般印刷用紙は、水性インクを用いた一般のインクジェット法による画像記録においては比較的インクの吸収、乾燥が遅く、打滴後に色材移動が起こりやすく、画像品質が低下しやすいが、本発明のインクジェット記録方法によると、色材移動を抑制して色濃度、描画性に優れた高品位の画像の記録が可能である。
(ポリマー分散剤P−1の合成)
下記スキームにしたがって、以下に示すようにしてポリマー分散剤P−1を合成した。
得られた樹脂の組成は、1H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は44,600であった。さらに、JIS規格(JIS K0070:1992)に記載の方法により酸価を求めたところ、65.2mgKOH/gであった。
ピグメント・ブルー15:3(フタロシアニンブル−A220、大日精化株式会社製;シアン顔料)10部と、前記ポリマー分散剤P−1を5部と、メチルエチルケトン42部と、1規定 NaOH水溶液5.5部と、イオン交換水87.2部とを混合し、ビーズミルにより0.1mmφジルコニアビーズを用いて2〜6時間分散した。
得られた分散物を減圧下、55℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去した後、更に、高速遠心冷却機7550(久保田製作所製)を用いて、50mL遠心菅を使用し、8000rpmで30分間遠心処理を行ない、沈殿物以外の上澄み液を回収した。その後、吸光度スペクトルから顔料濃度を求め、顔料濃度が10.2質量%の樹脂被覆顔料粒子(ポリマー分散剤で被覆された顔料)の分散物Cを得た。
樹脂被覆顔料粒子の分散物Cの調製において、ピグメント・ブルー15:3(シアン顔料)の代わりに、C.I.ピグメント・レッド122(クラリアントジャパン社製)を用いた以外は、樹脂被覆顔料粒子の分散物Cの調製と同様にして、樹脂被覆顔料粒子(ポリマー分散剤で被覆された顔料)の分散物Mを調製した。
樹脂被覆顔料粒子の分散物Cの調製において、ピグメント・ブルー15:3(シアン顔料)の代わりに、C.I.ピグメント・イエロー74(クラリアントジャパン社製)を用いた以外は、樹脂被覆顔料粒子の分散物Cの調製と同様にして、樹脂被覆顔料粒子(ポリマー分散剤で被覆された顔料)の分散物Yを調製した。
樹脂被覆顔料粒子の分散物Cの調製において、ピグメント・ブルー15:3(シアン顔料)の代わりに、カーボンブラック(デグッサ社製のNIPEX160-IQ;黒色顔料)を用いた以外は、樹脂被覆顔料粒子の分散物Cの調製と同様にして、樹脂被覆顔料粒子(ポリマー分散剤で被覆された顔料)の分散物Kを調製した。
−合成例1−
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた2リットル三口フラスコに、メチルエチルケトン360.0gを仕込んで、75℃まで昇温した。反応容器内温度を75℃に保ちながら、フェノキシエチルアクリレート180.0g、メチルメタクリレート162.0g、アクリル酸18.0g、メチルエチルケトン72g、及び「V−601」(和光純薬(株)製)1.44gからなる混合溶液を、2時間で滴下が完了するように等速で滴下した。滴下完了後、これに「V−601」0.72g及びメチルエチルケトン36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌後、さらに「V−601」0.72g及びイソプロパノール36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌した。その後、85℃に昇温して、さらに2時間攪拌を続け、フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸(=50/45/5[質量比])共重合体の樹脂溶液を得た。
得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は、64000(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算で算出)、酸価は38.9(mgKOH/g)であった。
なお、自己分散性ポリマー微粒子B−01の構造は下記の通りであり、下記構造中の各構成単位の右下の数字は「質量比」を表す。
上記で得られた各色の樹脂被覆顔料粒子の分散物及び自己分散ポリマー微粒子B−01を用い、下記表1に示す組成になるように、各成分を混合して水性インクを調製した。調液した水性インクをプラスチック製ディスポーザブルシリンジに詰め、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)の5μmフィルタ(直径25mm、Millex−SV、ミリポア社製)で濾過して、完成インクとした。
(処理液1)
下記組成の成分を混合して、処理液1を調製した。処理液1の上記同様の方法で測定したpH、表面張力は、それぞれ0.96、37.4mN/mであった。
<組成>
・マロン酸・・・22.5g
・下記構造式のアニオン性界面活性剤A(10%水溶液)・・・1.0g
<構造式>
C7H15−CH=CH−C7H14−C(O)−N(CH3)−CH2CH2−SO3Na
・ジエチレンクリコールモノエチルエーテル・・・20.0g
・イオン交換水・・・56.5g
下記組成の成分を混合して、処理液2を調製した。処理液2の上記同様の方法で測定したpH、表面張力は、それぞれ0.96、43.3mN/mであった。
<組成>
・マロン酸・・・22.5g
・前記アニオン性界面活性剤A(10%水溶液)・・・0.24g
・ジエチレンクリコールモノエチルエーテル・・・20.0g
・イオン交換水・・・57.26g
下記組成の成分を混合して、処理液3を調製した。処理液3の上記同様の方法で測定したpH、表面張力は、それぞれ1.04、42.8mN/mであった。
<組成>
・マロン酸・・・22.5g
・エマルゲン109P(花王(株)製;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(ノニオン性界面活性剤))の10%水溶液・・・0.24g
・ジエチレンクリコールモノエチルエーテル・・・20.0g
・イオン交換水・・・57.26g
下記組成の成分を混合して、処理液4を調製した。処理液4の上記同様の方法で測定したpH、表面張力は、それぞれ1.00、44.5mN/mであった。
<組成>
・マロン酸・・・22.5g
・オルフィン1010(日信化学工業(株)製;界面活性剤)の10%水溶液・・・0.1g
・ジエチレンクリコールモノエチルエーテル・・・20.0g
・イオン交換水・・・57.4g
下記組成の成分を混合して、処理液5を調製した。処理液5の上記同様の方法で測定したpH、表面張力は、それぞれ1.02、47.8mN/mであった。
<組成>
・マロン酸・・・22.5g
・エマルゲン109P(花王(株)製;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(ノニオン性界面活性剤))の10%水溶液・・・0.04g
・ジプロピレングリコール・・・10.0g
・イオン交換水・・・67.46g
下記組成の成分を混合して、処理液6を調製した。処理液6の上記同様の方法で測定したpH、表面張力は、それぞれ0.97、56.5mN/mであった。
<組成>
・マロン酸・・・22.5g
・ジエチレンクリコールモノエチルエーテル・・・10.0g
・イオン交換水・・・67.5g
下記組成の成分を混合して、処理液7を調製した。処理液7の上記同様の方法で測定したpH、表面張力は、それぞれ0.97、30.1mN/mであった。
<組成>
・マロン酸・・・22.5g
・エマルゲン109P(花王(株)製;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(ノニオン性界面活性剤))の10%水溶液・・・2.0g
・ジエチレンクリコールモノエチルエーテル・・・20.0g
・イオン交換水・・・57.26g
記録媒体としてA4サイズの特菱アート(三菱製紙(株)製)を用い、下記表3に示すように処理液と水性インクとを組合せて、下記の画像記録条件にて画像を記録した。
水性インクとして、上記で得られた水性インクC1,M1,Y1,K1,C2,M2,Y2,K2を用い、下記の条件で4色シングルパス記録により画像の記録を実施した。
(1)処理液付与工程
まず、記録媒体の全面に、水性インクで描画する前に前記処理液1〜6を用いて塗布バーによりそれぞれ1.7g/m2になるように塗布した。
次いで、下記条件にて処理液が塗布された記録媒体を乾燥した。
・風速:15m/s
・温度:記録媒体の記録面側の表面温度が60℃となるように、記録媒体の記録面の反対側(背面側)から接触型平面ヒーターで加熱
・送風領域:450mm(乾燥時間0.7秒)
その後、処理液が塗布された記録媒体の塗布面に、処理液の塗布終了後10秒以内に、下記条件にて第1色目の水性インクのインクジェット法による吐出を開始し、画像を記録した。このとき、各水性インクの吐出は、下記表3に示す順番で単色あるいは2色重ねにてドット描画した。
・ヘッド:1200dpi/20inch幅ピエゾフルラインヘッドを4色分配置
・吐出液滴量:2.4pLにて記録
・駆動周波数:30kHz(記録媒体の搬送速度635mm/sec)
次いで、水性インクが付与された記録媒体を下記条件で乾燥した。
・乾燥方法:送風乾燥
・風速:15m/s
・温度:記録媒体の記録面側の表面温度が60℃となるように、記録媒体の記録面の反対側(背面側)から接触型平面ヒーターで加熱
・送風領域:640mm(乾燥時間:1秒間)
次に、下記条件でローラ対を通過させることにより加熱定着処理を実施した。
・シリコンゴムローラ(硬度50°、ニップ幅5mm)
・ローラ温度:70℃
・圧力:0.8MPa
−1.処理液の塗布面状−
上記の各処理液に、各処理液100gに対してマゼンタ色の前記水性インクM1を1g添加して着色し、着色された各処理液を記録媒体上に塗布(塗布条件は上記の処理液付与工程と同じ)して塗布面状を目視観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。評価結果を下記表3に示す。
<評価基準>
A:全体に色濃度ムラがなく均一であった。
B:僅かにスジ状の濃淡があるが、全体としては均質で実用上許容範囲内であった。
C:スジ状の濃淡ムラと部分的にハジキ状ムラが生じ、実用上許容できない範囲であった。
単色ドットとして描画した網点状ドット、及び異なる色の水性インクを重ね打ちした網点状ドット(以下、2色を重ね打ちしたドットを2次色ドット、3色を重ね打ちしたドットを3次色ドットという。)のそれぞれ50個について、王子計測機器(株)製のドットアナライザーDA−6000を用いて円相当径を計測し、その平均値をドット径とした。
ここでは、得られた単色ドットのドット径と2色重ね打ちしたドットのドット径との差(Δドット径)を求め、この値を画像描画性を評価する指標とした。画像描画性は、Δドット径が小さいほど、各色のドット径が揃っており、均質な画像が描けていることを示す。
Claims (15)
- インク画像を形成するインク組成物の吐出前に、該インク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含む処理液を記録媒体上に付与する処理液付与工程と、
表面張力の異なる少なくとも2種のインク組成物を用い、前記処理液が付与された前記記録媒体上に、表面張力の低いインク組成物から順次インクジェット法により吐出して画像を記録する画像記録工程と、
を含み、前記処理液の表面張力Aと前記インク組成物の表面張力BとはA>Bの関係を満たすインクジェット記録方法。 - 前記凝集剤の含有量が、前記処理液の全質量に対して10〜40質量%であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記凝集剤が、有機カルボン酸であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録方法。
- 前記有機カルボン酸が2価以上の多価カルボン酸であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録方法。
- 前記処理液のpH(25℃)が3.5以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記処理液のpH(25℃)が0.5〜2.5であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録方法。
- 前記処理液の付与終了から10秒以内に前記インク組成物の吐出を開始することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記処理液の表面張力が40〜60mN/mであることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒方法。
- 前記インク組成物として、少なくともイエロー系インク組成物とマゼンタ系インク組成物とシアン系インク組成物とを含み、インク組成物の前記表面張力Bは、マゼンタ系インク組成物<シアン系インク組成物<イエロー系インク組成物の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記少なくとも2種のインク組成物の間の表面張力の差が1〜5mN/mであることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記処理液は、更に、有機溶剤を全質量に対して1〜40質量%含有することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記有機溶剤の含有量が5〜20質量%であることを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記録方法。
- 前記処理液は、更にアニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記少なくとも2種のインク組成物のうち表面張力の最も大きいインク組成物の表面張力と、前記処理液の表面張力との差が3mN/m以上であることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- イエロー系インク組成物を含む少なくとも2種のインク組成物と、前記インク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含む処理液とを含むと共に、前記処理液の表面張力Aと前記インク組成物の表面張力BとがA>Bの関係を満たし、前記少なくとも2種のインク組成物のうち前記イエロー系インク組成物の表面張力が最も大きいインクセット。
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