JP2010046916A - 露光ヘッド、露光ヘッドの制御方法、画像形成装置 - Google Patents
露光ヘッド、露光ヘッドの制御方法、画像形成装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】各バンクに対して複数の発光素子を形成するとともに、同じ領域を露光できる発光素子を切換えて使用可能な露光ヘッドの長寿命化を図ることを可能とする。
【解決手段】複数のバンクそれぞれの内部に複数の発光素子を配設した基板と、発光素子からの光を結像して被露光面を露光する結像光学系と、被露光面の移動方向に平行もしくは略平行に配設された第1発光素子および第2発光素子のうち1個の発光素子を駆動信号に応じて発光させる制御手段とを備え、第1発光素子および第2発光素子は、互いに異なるバンクの内部に配設されている。
【選択図】図6
【解決手段】複数のバンクそれぞれの内部に複数の発光素子を配設した基板と、発光素子からの光を結像して被露光面を露光する結像光学系と、被露光面の移動方向に平行もしくは略平行に配設された第1発光素子および第2発光素子のうち1個の発光素子を駆動信号に応じて発光させる制御手段とを備え、第1発光素子および第2発光素子は、互いに異なるバンクの内部に配設されている。
【選択図】図6
Description
この発明は、発光素子からの光により被露光面または潜像担持体を露光する露光ヘッド、当該露光ヘッドの制御方法、および当該露光ヘッドを用いた画像形成装置に関するものである。
このような露光ヘッドとして、複数の発光素子からの光を結像光学系により結像して、潜像担持体の表面(被露光面)を露光するものが知られている。例えば特許文献1では、主走査方向の異なる位置に複数の発光素子が配置されており、各発光素子からの光が結像光学系により結像されて、主走査方向の異なる位置のそれぞれにスポットが形成される。こうして、主走査方向に1ライン分の潜像が形成される。また、主走査方向に直交する副走査方向への潜像担持体表面の移動に応じたタイミングで各発光素子が発光することで、先ほどの1ライン分の潜像が副走査方向に複数形成されて、2次元潜像が形成される。
また、特許文献2には、上述の発光素子の作製技術について記載されている。この作製技術によると、複数のバンクが基板の表面に形成されるとともに、インクジェット方式のプリントヘッドにより各バンクの内部に発光材料が吐出されることで、基板表面のうちバンクに囲まれた部分に発光材料が塗布される。そして、この発光材料が発光して、発光素子として機能する。
また、特許文献2では各バンクに対して1個の発光素子が形成されている。しかしながら、より高解像度な露光ヘッドを実現するためには、各発光素子を高密度に配置する必要があり、発光素子毎にバンクを形成することは困難である。そこで、各バンクに対して複数の発光素子を形成することもできる。
ところで、バンクへの発光材料の塗布条件が適切でなくて発光材料の膜厚や濃度が不均一になること等に起因して、ある一部のバンクに形成された発光素子が早期に消耗してしまい、露光ヘッドの寿命が短くなってしまう場合がある。このような問題に対しては、同じ領域を露光できる2個の発光素子を設けておくことが考えられる。つまり、これら2個の発光素子を選択的に切換えて潜像形成に使用することで、一方が早期消耗を起こした場合であっても、他方を用いて潜像形成を実行することができるため、露光ヘッドの寿命を延ばすことができる。
しかしながら、上述のような各バンクに対して複数の発光素子を形成した構成においては、発光素子を切換えても露光ヘッドの寿命を十分に延ばすことができない場合があった。なぜなら、早期消耗を起こす発光素子と同じバンクに形成された発光素子は同様に早期消耗を起こす可能性が高く、切換後の発光素子が切換前の発光素子と同じバンクに形成されたものであると、切換後の発光素子も早期消耗を起こす可能性が高いからである。
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、各バンクに対して複数の発光素子を形成するとともに、同じ領域を露光できる発光素子を切換えて使用可能な露光ヘッド、当該露光ヘッドの制御方法および当該露光ヘッドを用いた画像形成装置において、露光ヘッドの長寿命化を図ることを可能とする技術の提供を目的としている。
この発明にかかる露光ヘッドは、上記目的を達成するために、バンクの内部に発光素子を配設した基板と、発光素子からの光を結像して被露光面を露光する結像光学系と、被露光面の移動方向に平行もしくは略平行に配設された第1発光素子および第2発光素子のうち1個の発光素子を駆動信号に応じて発光させる制御手段とを備え、第1発光素子および前記第2発光素子は、異なる前記バンクの内部に配設されていることを特徴としている。
また、この発明にかかる露光ヘッドの制御方法は、上記目的を達成するために、バンクの内部に発光素子を配設した基板と発光素子からの光を結像して被露光面を露光する結像光学系とを有する露光ヘッドに、被露光面の移動方向に平行もしくは略平行で異なるバンクの内部に配設された第1発光素子および第2発光素子のうち1個の発光素子を駆動信号に応じて発光させることを特徴としている。
また、この発明にかかる画像形成装置は、上記目的を達成するために、潜像担持体と、バンクの内部に複数の発光素子を配設した基板と、発光素子からの光を結像して潜像担持体を露光する結像光学系とを有する露光ヘッドとを備え、潜像担持体の移動方向に平行もしくは略平行に配設された第1発光素子および第2発光素子が異なるバンクの内部に配設されており、第1発光素子および第2発光素子のうち1個の発光素子を駆動信号に応じて発光させることを特徴としている。
このように構成された発明(露光ヘッド、露光ヘッドの制御方法、画像形成装置)では、被露光面の移動方向に平行もしくは略平行に配設されて、被露光面の同じ(もしくは略同じ)領域を露光できる第1発光素子および第2発光素子が設けられている。そして、これら第1発光素子および第2発光素子のうち1個の発光素子が、駆動信号に応じて発光して潜像形成を実行する。したがって、第1発光素子および第2発光素子の一方が早期消耗を起こした場合は、他方に切換えて潜像形成を行うことができる。しかも、第1発光素子および第2発光素子は、互いに異なるバンクの内部に配設されている。よって、切換後の発光素子が早期消耗を起こす可能性が抑制されており、露光ヘッドの長寿命化を図ることが可能となっている。
また、第1発光素子および第2発光素子で構成される発光素子列を、被露光面の移動方向に直交もしくは略直交する方向に、配設しても良い。この際、発光素子列を千鳥状に配設するのが好適である。なぜなら、被露光面の移動方向に直交もしくは略直交する方向に隣り合う2個の発光素子の間隔を大きく取って、比較的広いスペースに発光素子を形成することができ、発光素子を簡便に形成することができるからである。
また、有機EL素子、特に、高分子型の有機EL素子は、バンクに対して発光素子を形成するインクジェット方式のプリントヘッドを用いた製造方法に適している。そこで、発光素子は、有機EL素子、特に高分子型の有機EL素子であっても良い。
図1は本発明にかかる画像形成装置の一実施形態を示す図である。図2は図1の画像形成装置の電気的構成を示す図である。この装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてカラー画像を形成するカラーモードと、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードとを選択的に実行可能な画像形成装置である。この画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像形成指令がCPUやメモリなどを有するメインコントローラMCに与えられると、このメインコントローラMCがエンジンコントローラECに制御信号を与え、これに基づき、エンジンコントローラECがエンジン部EGおよびヘッドコントローラHCなど装置各部を制御して所定の画像形成動作を実行し、複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどの記録材たるシートに画像形成指令に対応する画像を形成する。
この実施形態にかかる画像形成装置が有するハウジング本体3内には、電源回路基板、メインコントローラMC、エンジンコントローラECおよびヘッドコントローラHCを内蔵する電装品ボックス5が設けられている。また、画像形成ユニット2、転写ベルトユニット8および給紙ユニット7もハウジング本体3内に配設されている。また、図1においてハウジング本体3内右側には、二次転写ユニット12、定着ユニット13およびシート案内部材15が配設されている。なお、給紙ユニット7は、ハウジング本体3に対して着脱自在に構成されている。そして、該給紙ユニット7および転写ベルトユニット8については、それぞれ取り外して修理または交換を行うことが可能な構成になっている。
画像形成ユニット2は、複数の異なる色の画像を形成する4個の画像形成ステーション2Y(イエロー用)、2M(マゼンタ用)、2C(シアン用)および2K(ブラック用)を備えている。なお、図1においては、画像形成ユニット2の各画像形成ステーションは構成が互いに同一のため、図示の便宜上一部の画像形成ステーションのみに符号を付し、他の画像形成ステーションについては符号を省略する。
各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kには、それぞれの色のトナー像がその表面に形成される感光体ドラム21が設けられている。各感光体ドラム21は、その回転軸が主走査方向MD(図1の紙面に対して垂直な方向)に平行もしくは略平行となるように配置されている。また、各感光体ドラム21はそれぞれ専用の駆動モータに接続され図中矢印D21の方向に所定速度で回転駆動される。これにより、感光体ドラム21表面が、主走査方向MDに直交もしくは略直交する副走査方向SDに搬送される。また、感光体ドラム21の周囲には、その回転方向に沿って帯電部23、ラインヘッド29、現像部25および感光体クリーナ27が配設されている。そして、これらの機能部によって帯電動作、潜像形成動作およびトナー現像動作が実行される。カラーモード実行時は、全ての画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kで形成されたトナー像を転写ベルトユニット8に設けた転写ベルト81に重ね合わせてカラー画像を形成する。また、モノクロモード実行時は、画像形成ステーション2Kのみを動作させてブラック単色画像を形成する。
帯電部23は、その表面が弾性ゴムで構成された帯電ローラを備えている。この帯電ローラは帯電位置で感光体ドラム21の表面と当接して従動回転するように構成されており、感光体ドラム21の回転動作に伴って従動回転する。また、この帯電ローラは帯電バイアス発生部(図示省略)に接続されており、帯電バイアス発生部からの帯電バイアスの給電を受けて帯電部23と感光体ドラム21が当接する帯電位置で感光体ドラム21の表面を所定の表面電位に帯電させる。
ラインヘッド29は、その長手方向LGDが主走査方向MDに平行もしくは略平行となるように、かつ、その幅方向LTDが副走査方向SDに平行もしくは略平行となるように配置されている。ラインヘッド29は、長手方向LGDに配列された複数の発光素子を備えており、感光体ドラム21に対向配置されている。そして、これらの発光素子から、帯電部23により帯電された感光体ドラム21の表面に向けて光を照射して該表面に静電潜像を形成する。
図3はラインヘッドの構造を示す斜視図である。同図では、ヘッド基板294の裏面側の構成が記載されており、表面側の構成は省略されている。なお、ヘッド基板294が有する2面のうち、同図上側の面を表面とし、同図下側の面を裏面とする。また、図4は、ラインヘッドの構造を示す部分断面図である。ラインヘッド29が有するヘッド基板294の裏面には、ボトムエミッション型の有機EL素子を発光素子Eとして複数形成した発光素子アレイ293が設けられている。さらに、ヘッド基板294の裏面には、各発光素子EをビデオデータVDに応じて発光させるための発光制御回路295(図4では省略)が形成されている。この発光制御回路295は、TFT(thin film transistor)等で構成することができる。
発光素子Eの発光面には、屈折率分布型ロッドレンズアレイ297が対向配置されており、各発光素子Eが射出した光ビームは、屈折率分布型ロッドレンズアレイ297により正立等倍で結像されて、感光体ドラム21表面にスポットが形成される。これによって、ビデオデータVDに対応する静電潜像が感光体ドラム21の表面に形成される。
図5は、ヘッド基板裏面に形成される発光素子等の構成を模式的に示した部分断面図である。ヘッド基板294の裏面には、発光制御回路295のトランジスタTrが形成されている。このトランジスタTrのゲート、ソースおよびドレインには、ゲート線Wg、ソース線Wsおよびドレイン線Wdがそれぞれ接続されている。ドレイン線Wdは透明陽極ANに接続されている。また、透明陽極ANに部分的に重複するようにして絶縁層ILが形成されている。この絶縁層ILの一部は同図矢印方向に開口しているとともに、この開口部APを介して透明陽極に発光層EMが形成されている。さらに、発光層EMに対して陰極CAが形成されており、言わば、発光層EMは透明陽極ANと陰極CAとで挟まれている。したがって、トランジスタTrがオンすると、ソース線Wsからドレイン線Wdを介して陽極ANに流れ込んだ駆動電流が発光層EMに供給されて、発光層EMが発光するとともに、この発光層EMの光のうち開口部APを通過した光が同図矢印方向に射出されて、レンズアレイ297に入射する。
なお、有機EL素子、特に、高分子型の有機EL素子は、インクジェット方式のプリントヘッドを用いた発光素子Eの製造方法に適している。そこで、本実施形態では、発光素子Eを形成する領域を囲むようにしてバンクBKが形成されて、このバンクBKの内側に高分子型の有機EL材料がインクジェット方式のプリントヘッドにより塗布される。こうして、バンクBKの内側に発光素子Eが形成される。
図1に戻って装置構成の説明を続ける。現像部25は、その表面にトナーを担持する現像ローラ251を有する。そして、現像ローラ251と電気的に接続された現像バイアス発生部(図示省略)から現像ローラ251に印加される現像バイアスによって、現像ローラ251と感光体ドラム21とが当接する現像位置において、帯電トナーが現像ローラ251から感光体ドラム21に移動してその表面に形成された静電潜像が顕像化される。
現像位置において顕在化されたトナー像は、感光体ドラム21の回転方向D21に搬送された後、後に詳述する転写ベルト81と各感光体ドラム21が当接する一次転写位置TR1において転写ベルト81に一次転写される。
また、感光体ドラム21の回転方向D21の一次転写位置TR1の下流側で且つ帯電部23の上流側に、感光体ドラム21の表面に当接して感光体クリーナ27が設けられている。この感光体クリーナ27は、感光体ドラムの表面に当接することで一次転写後に感光体ドラム21の表面に残留するトナーをクリーニング除去する。
転写ベルトユニット8は、駆動ローラ82と、図1において駆動ローラ82の左側に配設される従動ローラ83(ブレード対向ローラ)と、これらのローラに張架され駆動ローラ82の回転により図示矢印D81の方向(搬送方向)へ循環駆動される転写ベルト81とを備えている。また、転写ベルトユニット8は、転写ベルト81の内側に、カートリッジ装着時において各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kが有する感光体ドラム21各々に対して一対一で対向配置される、4個の一次転写ローラ85Y、85M、85Cおよび85Kを備えている。これらの一次転写ローラは、それぞれ一次転写バイアス発生部(図示省略)と電気的に接続される。
カラーモード実行時は、図1および図2に示すように全ての一次転写ローラ85Y、85M、85Cおよび85Kを画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2K側に位置決めすることで、転写ベルト81を画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kそれぞれが有する感光体ドラム21に押し遣り当接させて、各感光体ドラム21と転写ベルト81との間に一次転写位置TR1を形成する。そして、適当なタイミングで一次転写バイアス発生部から一次転写ローラ85Y等に一次転写バイアスを印加することで、各感光体ドラム21の表面上に形成されたトナー像を、それぞれに対応する一次転写位置TR1において転写ベルト81表面に転写する。すなわち、カラーモードにおいては、各色の単色トナー像が転写ベルト81上において互いに重ね合わされてカラー画像が形成される。
さらに、転写ベルトユニット8は、ブラック用一次転写ローラ85Kの下流側で且つ駆動ローラ82の上流側に配設された下流ガイドローラ86を備える。この下流ガイドローラ86は、一次転写ローラ85Kが画像形成ステーション2Kの感光体ドラム21に当接して形成する一次転写位置TR1での一次転写ローラ85Kとブラック用感光体ドラム21(K)との共通接線上において、転写ベルト81に当接するように構成されている。
また、下流ガイドローラ86に巻き掛けられた転写ベルト81の表面に対向してパッチセンサ89が設けられている。パッチセンサ89は例えば反射型フォトセンサからなり、転写ベルト81表面の反射率の変化を光学的に検出することにより、必要に応じて転写ベルト81上に形成されるパッチ画像の位置やその濃度などを検出する。
給紙ユニット7は、シートを積層保持可能である給紙カセット77と、給紙カセット77からシートを一枚ずつ給紙するピックアップローラ79とを有する給紙部を備えている。ピックアップローラ79により給紙部から給紙されたシートは、レジストローラ対80によって給紙タイミングが調整された後、シート案内部材15に沿って、駆動ローラ82と二次転写ローラ121とが当接する二次転写位置TR2に給紙される。
二次転写ローラ121は、転写ベルト81に対して離当接自在に設けられ、二次転写ローラ駆動機構(図示省略)により離当接駆動される。定着ユニット13は、ハロゲンヒータ等の発熱体を内蔵して回転自在な加熱ローラ131と、この加熱ローラ131を押圧付勢する加圧部132とを有している。そして、その表面に画像が二次転写されたシートは、シート案内部材15により、加熱ローラ131と加圧部132の加圧ベルト1323とで形成するニップ部に案内され、該ニップ部において所定の温度で画像が熱定着される。加圧部132は、2つのローラ1321,1322と、これらに張架される加圧ベルト1323とで構成されている。そして、加圧ベルト1323の表面のうち、2つのローラ1321,1322により張られたベルト張面を加熱ローラ131の周面に押し付けることで、加熱ローラ131と加圧ベルト1323とで形成するニップ部が広くとれるように構成されている。また、こうして定着処理を受けたシートはハウジング本体3の上面部に設けられた排紙トレイ4に搬送される。
前記した駆動ローラ82は、転写ベルト81を図示矢印D81の方向に循環駆動するとともに、二次転写ローラ121のバックアップローラとしての機能も兼ねている。駆動ローラ82の周面には、厚さ3mm程度、体積抵抗率が1000kΩ・cm以下のゴム層が形成されており、金属製の軸を介して接地することにより、図示を省略する二次転写バイアス発生部から二次転写ローラ121を介して供給される二次転写バイアスの導電経路としている。このように駆動ローラ82に高摩擦かつ衝撃吸収性を有するゴム層を設けることにより、二次転写位置TR2へシートが進入する際の衝撃が転写ベルト81に伝達されることに起因する画質の劣化を防止することができる。
また、この装置では、ブレード対向ローラ83に対向してクリーナ部71が配設されている。クリーナ部71は、クリーナブレード711と廃トナーボックス713とを有する。クリーナブレード711は、その先端部を転写ベルト81を介してブレード対向ローラ83に当接することで、二次転写後に転写ベルト81に残留するトナーや紙粉等の異物を除去する。そして、このように除去された異物は、廃トナーボックス713に回収される。また、クリーナブレード711及び廃トナーボックス713は、ブレード対向ローラ83と一体的に構成されている。
なお、この実施形態においては、各画像形成ステーション2Y、2M、2Cおよび2Kの感光体ドラム21、帯電部23、現像部25および感光体クリーナ27を一体的にカートリッジとしてユニット化している。そして、このカートリッジが装置本体に対し着脱可能に構成されている。また、各カートリッジには、該カートリッジに関する情報を記憶するための不揮発性メモリがそれぞれ設けられている。そして、エンジンコントローラECと各カートリッジとの間で無線通信が行われる。こうすることで、各カートリッジに関する情報がエンジンコントローラECに伝達されるとともに、各メモリ内の情報が更新記憶される。これらの情報に基づき各カートリッジの使用履歴や消耗品の寿命が管理される。
また、この実施形態では、メインコントローラMC、ヘッドコントローラHCおよび各ラインヘッド29がそれぞれ別ブロックとして構成され、これらは互いにシリアル通信線を介して接続されている。各ブロック間でのデータのやりとり動作について、図2を参照しながら説明する。外部装置からメインコントローラMCに画像形成指令が与えられると、メインコントローラMCは、エンジンコントローラECにエンジン部EGを起動させるための制御信号を送信する。また、メインコントローラMCに設けられた画像処理部100が、画像形成指令に含まれる画像データに対して所定の信号処理を行い、各トナー色ごとのビデオデータVDを生成する。
一方、制御信号を受けたエンジンコントローラECは、エンジン部EG各部の初期化およびウォームアップを開始する。これらが完了して画像形成動作を実行可能な状態になると、エンジンコントローラECは、各ラインヘッド29を制御するヘッドコントローラHCに対し画像形成動作の開始のきっかけとなる同期信号Vsyncを出力する。
ヘッドコントローラHCには、各ラインヘッドを制御するヘッド制御モジュール400と、メインコントローラMCとのデータ通信を司るヘッド側通信モジュール300とが設けられている。一方、メインコントローラMCにもメイン側通信モジュール200が設けられている。ヘッド側通信モジュール300からメイン側通信モジュール200に向けては、1ページ分の画像の先頭を示す垂直リクエスト信号VREQと、該画像を構成するラインのうち1ライン分のビデオデータを要求する水平リクエスト信号HREQとが送信される。一方、メイン側通信モジュール200からヘッド側通信モジュール300に向けては、これらのリクエスト信号に応じてビデオデータVDが送信される。より詳しくは、画像の先頭を示す垂直リクエスト信号VREQを受信した後、水平リクエスト信号HREQを受信する度に、画像の先頭部分から1ライン分ずつビデオデータVDを順次出力する。そして、このビデオデータVDに基づいて各発光素子Eが発光する。
図6は、ヘッド基板裏面に設けられた発光素子アレイの構成を示す平面図である。図6では、発光素子Eと当該発光素子Eが形成されたバンクとの関係が模式的に示されており、同じバンクBK(同図破線)で囲まれた発光素子Eは、同じバンクBKに形成されている。つまり、本実施形態では、1つのバンクBKに2つの発光素子Eが形成されている。
図6に示すように、この実施形態では、2つの発光素子アレイ293−1、293−2が幅方向LTDに並べて配置されている。発光素子アレイ293−1、293−2のそれぞれでは、複数の発光素子Eが2列千鳥で配列されている。また、発光素子アレイ293−1の複数の発光素子E−1と、発光素子アレイ293−2の複数の発光素子E−2とは、一対一の対応関係で配置されており、対応関係にある2つの発光素子E−1、E−2は幅方向LTDに並んで発光素子列ECLを構成している。このように発光素子列ECLを構成する2つの発光素子E−1、E−2は長手方向LGDにおける位置P(E)が互いに等しいため、感光体ドラム21表面の同じ領域に対してスポットを形成することができる。そして、次に説明するように、発光素子列ECLの発光素子E−1、E−2のうちの一方が選択的に発光して、潜像形成に供する。
図7は、各発光素子の発光を制御する発光制御回路の構成を示す回路図である。同図に示すように、各発光素子列ECLに対しては、定電流トランジスタTr−Cおよび2つの選択トランジスタTr−1、Tr−2等で構成される画素回路が設けられている。定電流トランジスタTr−Cのソースは定電圧を供給する画素電圧ラインに接続されるとともに、定電流トランジスタTr−Cのゲートは、ビデオデータVDの入力端子INvdに接続されている。したがって、定電流トランジスタTr−Cは、ビデオデータVDに応じた駆動電流をドレインから出力する。そして、定電流トランジスタTr−Cのドレインは、スイッチとして機能する選択トランジスタTr−1、Tr−2の入力端子に接続されている。
選択トランジスタTr−1のゲートには素子選択ライン1が接続されており、選択トランジスタTr−2のゲートには素子選択ライン2が接続されている。素子選択ライン1および素子選択ライン2のそれぞれはスイッチSWを介して定電圧源に接続されており、スイッチSWを切換えることで、素子選択ライン1および素子選択ライン2のいずれか一方が定電圧源からON電圧の供給を受ける。しかも、選択トランジスタTr−1の出力端子は発光素子E−1に接続されており、選択トランジスタTr−2の出力端子は発光素子E−2に接続されている。したがって、素子選択ライン1にON電圧Vonが供給された状態で、選択トランジスタTr−1がオンすることで、発光素子E−1に駆動電流が供給される。一方、素子選択ライン2にON電圧Vonが供給された状態で、選択トランジスタTr−2がオンすることで、発光素子E−2に駆動電流が供給される。
スイッチSWの切換はヘッドコントローラHCにより実行される。つまり、ヘッドコントローラHCは、発光素子E−1、E−2のいずれを発光させるかについて判断する。具体的には、次のようにしてスイッチSWの切換が実行される。
図8は、ヘッドコントローラが実行するスイッチ切換動作の一例を示すフローチャートである。同図が示すように、ラインヘッド29が新品の状態から潜像形成を実行する場合は、発光素子E−1が選択されて潜像形成に供する(ステップS101)。また、潜像形成の実行の度に、潜像形成時間が累積加算される(ステップS102)。そして、累積潜像形成時間が所定時間以上となった場合(ステップS103で「YES」の場合)は、発光素子E−1の消耗が進んだと判断されて、スイッチSWが切換えられる(ステップS104)。こうして、発光素子E−2が選択されて潜像形成に供する。
このように、本実施形態では、発光素子E−1、E−2のうち選択された発光素子EがビデオデータVDに応じて発光して潜像を形成する一方、選択されなかった発光素子Eは発光せず潜像を形成しない。したがって、発光素子E−1で潜像形成を繰り返し行った結果、発光素子E−1が消耗した場合であっても、発光素子E−2を選択して当該発光素子E−2で潜像形成を続けて行うことができる。しかも、発光素子E−1、E−2は、互いに異なるバンクBKの内部に形成されている(図6)。よって、切換後の発光素子E−2が早期消耗を起こす可能性が抑制されており、ラインヘッド29の長寿命化を図ることが可能となっている。
また、図6に示すように、複数の発光素子列ECLが幅方向LTDに千鳥状に並んでいるため、各発光素子アレイ293−1、293−2においては複数の発光素子Eが千鳥状に並んでいる。よって、幅方向LTDに隣り合う2個の発光素子Eの間隔を大きく取って、比較的広いスペースに発光素子Eを形成することができ、発光素子Eを簡便に形成することが可能となっている。
また、本実施形態では、発光制御回路295は、ビデオデータVDに応じた駆動電流を出力する定電流トランジスタTr−Cと、ヘッドコントローラHCが選択した発光素子Eに駆動電流を供給する一方、ヘッドコントローラHCが選択しなかった発光素子Eに駆動電流を供給しない電流供給先切替回路(スイッチSW、選択トランジスタTr−1、Tr−2)とを有するように構成されている。このような構成では、電流供給先切替回路による駆動電流の供給先を切換えるだけで、発光させる発光素子Eを簡便に切換えることができるため、発光素子Eの発光制御の簡素化が可能となっている。
また、本実施形態では、電流供給先切換回路は、入力端子に入力される駆動電流を発光素子E−1に接続された出力端子からオンの間出力する第1スイッチ(選択トランジスタTr−1)と、入力端子に入力される駆動電流を発光素子E−2に接続された出力端子からオンの間出力する第2スイッチ(選択トランジスタTr−2)と、第1スイッチおよび第2スイッチ(選択トランジスタTr−1および選択トランジスタTr−2)のうち、ヘッドコントローラHCが選択した発光素子Eに接続されたスイッチをオンさせる一方、ヘッドコントローラHCが選択しなかった発光素子Eに接続されたスイッチをオフさせるオンオフ切換回路(スイッチSW)とを有するように構成している。このような構成では、オンオフ切換回路(スイッチSW)により第1スイッチおよび第2スイッチ(選択トランジスタTr−1および選択トランジスタTr−2)のオンオフを切換えるだけで、電流の供給先を簡便に切換えることができ、発光素子Eの切換制御の簡素化が可能となっている。
また、本実施形態では、発光素子E−1、E−2に供給する駆動電流が1個の定電流トランジスタTr−Cだけで簡便に生成することができ、構成の簡素化がなされており、好適である。
また、本実施形態では、発光制御回路295がヘッド基板294に配設されている。したがって、発光素子Eと発光制御回路295とを比較的近くに配設して、ラインヘッド29の小型化を図ることができ、好適である。
以上のように、本実施形態では、ラインヘッド29が本発明の「露光ヘッド」に相当し、屈折率分布型ロッドレンズアレイ297が本発明の「結像光学系」に相当し、発光制御回路295が本発明の「制御手段」に相当し、感光体ドラム21が本発明の「潜像担持体」に相当し、感光体ドラム21表面が本発明の「被露光面」に相当し、発光素子E−1が本発明の「第1発光素子(あるいは第2発光素子)」に相当し、発光素子E−2が本発明の「第2発光素子(あるいは第1発光素子)」に相当し、ビデオデータVDが本発明の「駆動信号」に相当している。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、累積潜像形成時間に基づいて、潜像形成に供する発光素子Eを切換えていたが、発光素子Eの切換動作はこれに限られない。
図9は、ヘッドコントローラが実行するスイッチ切換動作の別の例を示すフローチャートである。ステップS201に示すように、ラインヘッド29が新品の状態から潜像形成を実行する場合は、発光素子E−1が選択されて潜像形成に供する点では、上記実施形態と図9に示す実施形態は共通する。しかしながら、以下に説明する点でこれらの実施形態は異なる。図9に示す実施形態では、潜像形成の合間等の潜像形成を実行しないタイミングにおいて、ステップS202が実行される。このステップS202では、発光素子E−1が順次発光されて、各発光光量が光センサにより検出される。この光センサは、ヘッド基板294の表面に設けておくことができる。そして、例えば、ある発光素子E−1の光量が所定値以下となったような場合は、発光素子E−1の消耗が進んだと判断されて、スイッチSWが切換えられる(ステップS203)。こうして、発光素子E−2が選択されて潜像形成に供する。
また、上記実施形態では、1つのバンクBKに2つの発光素子Eが形成されているが、1つのバンクBKに形成される発光素子Eの個数はこれに限られず、2個以上であれば良い。つまり、例えば図10のように構成しても良い。ここで、図10は、ヘッド基板裏面に設けられた発光素子アレイの別の構成を示す平面図である。図10では、1つのバンクBKに8個の発光素子Eが形成されている。しかも、発光素子列ECLを構成して、互いに選択的に切換えて使用される発光素子E−1、E−2は互いに異なるバンクBKに形成されている。よって、切換後の発光素子E−2が早期消耗を起こす可能性が抑制されており、ラインヘッド29の長寿命化を図ることが可能となっている。
また、上記実施形態では、各発光素子アレイ293において、複数の発光素子Eは2列千鳥で配列されているが、複数の発光素子Eは3列以上の千鳥で配列されても良いし、あるいは、1列で並べて配列されても良い。
また、上記実施形態では、2つの発光素子アレイ293が幅方向LTDに配列されており、各発光素子列ECLは2つの発光素子Eから構成されている。しかしながら、発光素子列ECLを3個以上の発光素子Eから構成して、これら3個以上の発光素子Eのうちの1個の発光素子Eを選択的に切換えて潜像形成に用いても良い。この際、切換前の発光素子Eと切換後の発光素子を互いに異なるバンクBKに形成しておくことで、切換後の発光素子Eが早期消耗を起こす可能性が抑制されており、ラインヘッド29の長寿命化を図ることが可能となっている。
また、上記実施形態では、発光素子の切換の際には、全発光素子列ECLについて潜像形成に使用する発光素子Eを発光素子E−1から発光素子E−2に切換えている。しかしながら、例えば、図9のステップS202において、特定の発光素子列ECLの発光素子E−1の光量が低下していると判明した場合には、この特定の発光素子列ECLについてのみ、潜像形成に使用する発光素子Eを発光素子E−1から発光素子E−2に切換えても良い。
また、上記実施形態では、ラインヘッド29が新品の状態から潜像形成を実行する場合は、発光素子E−1により潜像形成を行うとともに、発光素子E−1が消耗すると潜像形成に使用する発光素子Eを発光素子E−2に切換える。しかしながら、発光素子Eの切換順序はこれに限られない。つまり、ラインヘッド29が新品の状態から潜像形成を実行する場合は、発光素子E−2により潜像形成を行うとともに、発光素子E−2が消耗すると潜像形成に使用する発光素子を発光素子E−1に切換えても良い。
21…感光体ドラム、 23…帯電部、 25…現像部、 29…ラインヘッド、 293…発光素子アレイ、 294…ヘッド基板、 295…発光制御回路、 297…屈折率分布型ロッドレンズアレイ E…発光素子、 ECL…発光素子列、 HC…ヘッドコントローラ、 LGD…長手方向 LTD…幅方向LTD、 MD…主走査方向、 SD…副走査方向、 SW…スイッチ、 Tr−1、Tr−2…選択トランジスタ、 Tr−C…定電流トランジスタ、 VD…ビデオデータ
Claims (7)
- バンクの内部に発光素子を配設した基板と、
前記発光素子からの光を結像して被露光面を露光する結像光学系と、
前記被露光面の移動方向に平行もしくは略平行に配設された第1発光素子および第2発光素子のうち1個の発光素子を駆動信号に応じて発光させる制御手段と
を備え、
前記第1発光素子および前記第2発光素子は、異なる前記バンクの内部に配設されていることを特徴とする露光ヘッド。 - 前記第1発光素子および前記第2発光素子で構成される発光素子列が、前記被露光面の移動方向に直交もしくは略直交する方向に、配設されている請求項1に記載の露光ヘッド。
- 前記発光素子列は千鳥状に配設されている請求項2に記載の露光ヘッド。
- 前記発光素子は有機EL素子である請求項1ないし3のいずれか一項に記載の露光ヘッド。
- 前記有機EL素子は高分子型である請求項4に記載の露光ヘッド。
- バンクの内部に発光素子を配設した基板と前記発光素子からの光を結像して被露光面を露光する結像光学系とを有する露光ヘッドに、前記被露光面の移動方向に平行もしくは略平行で異なる前記バンクの内部に配設された第1発光素子および第2発光素子のうち1個の発光素子を駆動信号に応じて発光させることを特徴とする露光ヘッドの制御方法。
- 潜像担持体と、
バンクの内部に発光素子を配設した基板と、前記発光素子からの光を結像して前記潜像担持体を露光する結像光学系とを有する露光ヘッドと
を備え、
前記潜像担持体の移動方向に平行もしくは略平行に配設された第1発光素子および第2発光素子が異なる前記バンクの内部に配設されており、前記第1発光素子および第2発光素子のうち1個の発光素子を駆動信号に応じて発光させることを特徴とする画像形成装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008213229A JP2010046916A (ja) | 2008-08-21 | 2008-08-21 | 露光ヘッド、露光ヘッドの制御方法、画像形成装置 |
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JP2008213229A Withdrawn JP2010046916A (ja) | 2008-08-21 | 2008-08-21 | 露光ヘッド、露光ヘッドの制御方法、画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010046916A (ja) |
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2008
- 2008-08-21 JP JP2008213229A patent/JP2010046916A/ja not_active Withdrawn
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