JP2010046103A - 診断画像生成システム、診断画像生成プログラム、及び診断画像生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】神経受容体分布画像等の機能画像から偽の低下領域および偽の上昇領域を除去する。
【解決手段】神経受容体分布画像生成部30は、3次元の神経受容体分布画像を生成する。形態画像生成部40は、3次元の形態画像を生成する。抽出部50は、形態画像から灰白質画像を生成する。スムージング部60は、灰白質画像にスムージング処理を施し、スムージング画像を生成する。位置決め部70は、神経受容体分布画像が示す脳の形状とスムージング画像が示す脳の形状とが重なるように、神経受容体分布画像をスムージング画像に位置決めする。同時に神経受容体分布画像のボクセル数およびサイズがスムージング画像のそれと同一となるよう再構成する。補正部80は、神経受容体分布画像の各ボクセルのボクセル値をスムージング画像の対応する各ボクセルのボクセル値で割ることで神経受容体分布画像を補正する。
【選択図】図1
【解決手段】神経受容体分布画像生成部30は、3次元の神経受容体分布画像を生成する。形態画像生成部40は、3次元の形態画像を生成する。抽出部50は、形態画像から灰白質画像を生成する。スムージング部60は、灰白質画像にスムージング処理を施し、スムージング画像を生成する。位置決め部70は、神経受容体分布画像が示す脳の形状とスムージング画像が示す脳の形状とが重なるように、神経受容体分布画像をスムージング画像に位置決めする。同時に神経受容体分布画像のボクセル数およびサイズがスムージング画像のそれと同一となるよう再構成する。補正部80は、神経受容体分布画像の各ボクセルのボクセル値をスムージング画像の対応する各ボクセルのボクセル値で割ることで神経受容体分布画像を補正する。
【選択図】図1
Description
本発明は、医師等が脳の病気を診断する際に使用する診断画像を生成する技術に関するものである。
てんかんは、中枢神経系神経細胞の過剰な神経活動により、発作症状が慢性的に反復出現する神経疾患である。てんかんは患者の30%が抗てんかん薬に抵抗性であり、このような難治性てんかんはのうち、3分の1はてんかん焦点を切除する外科的治療の対象となる。
具体的には、MRI、表面脳波、脳磁図、SPECT画像等から、てんかん焦点が存在するおよその領域を推定し、推定したおよその領域に皮質電極を埋め込む埋込手術を行う。そして、埋込手術後、てんかんが発生したときの皮質電極からの出力を分析することで、てんかん焦点を決定する。そして、決定したてんかん焦点をlobectomy、cortisectomy、MST等の手法を用いて切除する。
ところで、外科的切除範囲がてんかん焦点からずれている場合、てんかんを根治することはできない。一方、外科的切除範囲を過度に拡大すると、後遺症が現れる虞がある。したがって、外科的治療に際して最大限の治療効果を得、後遺症を最小限にとどめるには、てんかん焦点を正確に決定する必要がある。
てんかん焦点では、神経受容体の一種である中枢性ベンゾジアゼピン受容体の密度が低下しているため、脳全体における中枢性ベンゾジアゼピン受容体の3次元的な分布を示す神経受容体分布画像を撮影し、神経受容体の密度が低下している領域を特定することができれば、外科的切除範囲を正確に決定することができる。
そこで、神経受容体である中枢性ベンゾジアゼピン受容体と親和性が高くこの神経受容体に容易に結合することができるI−123イオマゼニルを患者に投与し、SPECT装置で患者の脳を撮影して神経受容体分布画像を取得し、この神経受容体分布画像を用いて医師がてんかん焦点を特定する画像診断方法が知られている。
しかしながら、神経受容体分布画像には、真の低下領域に加えて偽の低下領域が現れることが知られている。これは、神経受容体が大脳皮質の灰白質に局在しており、SPECT装置の半値幅が神経受容体の存在する灰白質に比べて大きいために、神経受容体分布画像が灰白質による部分容積効果(Partial Volume Effect:PVE)の影響を強く受けるからである。すなわち、脳が萎縮した領域は、脳が萎縮していない領域に比べて灰白質が小さくなる。そのため、萎縮した領域と萎縮していない領域とにおいて神経受容体の密度が同じであるにもかかわらず、部分容積効果によって、神経受容体分布画像上、萎縮した領域の神経受容体の密度が、萎縮していない領域の神経受容体の密度に比べて低く現れるのである。
また、疾患によっては灰白質が局所的に増大する一方で、同部位で神経受容体の密度がむしろ低下する場合がある。この場合は神経受容体分布画像上、神経受容体密度が低下しているにも関わらず部分容積効果によって神経受容体密度が正常であるかのように表現されるのである。
このように、神経受容体分布画像には、真の低下領域に加えて偽の低下領域あるいは偽の上昇領域が現れることによって真の低下領域が検出不能になったりする問題があるため、医師は未補正の神経受容体分布画像からてんかん焦点を特定することは困難である。
そこで、近年、神経受容体分布画像から偽の低下領域を除去する補正を行う種々の技術が提案されている。例えば、非特許文献1では、C−11フルマゼニルを患者に投与して、PET装置によりPET画像を撮影する一方、MRIにより脳のMRI画像を撮影し、このMRI画像から灰白質、白質、及びCSF等を抽出し、これら抽出した画像を用いてPET画像の部分容積効果を補正する技術が開示されている。
Koepp MJ,Richardson MP,Labbe C,et al. C-Flumazenil PET, volumetric MRI, and quantitative pathology in mesial temporal lobe epilespy Nurology. 1997;49:764-773
Koepp MJ,Richardson MP,Labbe C,et al. C-Flumazenil PET, volumetric MRI, and quantitative pathology in mesial temporal lobe epilespy Nurology. 1997;49:764-773
ところで、非特許文献1の手法では、大脳の一部の小構造体である海馬のみを対象に部分容積効果補正を実行している。具体的には、MRI画像から灰白質及び白質の分布画像を抽出し、白質の分布画像にPET画像を重ね合わせ、PET画像から白質領域を抽出する。そして、白質領域の中心位置のPET値を測定し、全ての白質領域においてPET値は一定であると仮定して、測定したPET値を白質領域の各位置のPET値とする。
そして、測定した白質のPET値を白質の分布画像に乗じて乗算画像を生成し、PET画像からこの乗算画像を減ずることで、灰白質に対するカウント値のみで構成されたPET画像を生成する。
しかしながら、非特許文献1の手法では、PET画像から白質の分布画像を用いて白質領域が抽出され、なおかつ、PET画像から乗算画像を減ずることで、灰白質に対するカウント値のみで構成されたPET画像が生成されているため、処理に手間かかるという問題がある。
また、MRI画像とPET画像との重ね合わせのずれや、白質の神経受容体の密度は灰白質のそれと比較して極めて小さいため、PET画像から抽出した白質領域は灰白質のカウント値の影響を強く受けている等の理由から、白質領域のPET値は、非常に多くの誤差を含んでいる。
更に、非特許文献1の手法では、白質のPET値を位置によらず一定としているため、これによっても、白質領域は非常に多くの誤差を含んでいる。
そして、このように非常に多くの誤差を含んだ白質領域のPET値から乗算画像を生成し、PET画像からこの乗算画像が減じられ、灰白質に対するカウント値のみで構成されたPET画像が生成されているため、この画像は、非常に多くの伝搬誤差の影響を受けている。そのため、非特許文献1の手法では、灰白質に対するカウント値のみで構成されたPET画像を精度よく抽出することは困難である。
従って、非特許文献1の手法は、灰白質のカウント値を精度良く推定することは困難であり、PET画像から偽の低下領域あるいは偽の上昇領域を除去し、真の低下領域を感度良く検出することは困難である。その結果、非特許文献1の手法では、医師がてんかん焦点を診断することができるような精度で部分容積効果補正がなされたPET画像を得ることができていない。
更に、非特許文献1の手法において、PET画像ではなく、PET画像よりも一般的に解像度の低いSPECT画像を採用した場合、伝搬誤差は更に増大するため、非特許文献1の手法をSPECT画像に適用することは到底不可能である。
本発明の目的は、神経受容体分布画像等の機能画像から偽の低下領域を除去し、真の低下領域を感度良く検出することのできる診断画像生成装置、診断画像生成プログラム、及び診断画像生成方法を提供することである。
(1)本発明による診断画像生成システムは、患者の脳の内部の3次元形形状を示す形態画像を取得する第1の取得手段と、脳の機能を画像化するための薬品を前記患者に投与することで、当該患者の脳における3次元的な機能分布を示す機能画像を取得する第2の取得手段と、前記形態画像から前記脳における灰白質の3次元的な分布を示す灰白質画像を抽出する抽出手段と、前記灰白質画像の分解能を前記機能画像の分解能に合わせるために、前記灰白質画像にスムージング処理を施し、スムージング画像を生成するスムージング処理手段と、前記機能画像が示す脳の形状と前記スムージング画像が示す脳の形状とが重なるように、前記機能画像を前記スムージング画像に位置決めする位置決め手段と、前記位置決め手段により位置決めされた機能画像を前記スムージング画像で割ることで前記機能画像を補正する補正手段とを備えることを特徴とする。
本発明による診断画像生成プログラムは、患者の脳の内部の3次元形形状を示す形態画像を取得するする第1の取得手段と、脳の機能を画像化するための薬品を前記患者に投与することで、当該患者の脳における3次元的な機能分布を示す機能画像を取得する第2の取得手段と、前記形態画像から前記脳における灰白質の3次元的な分布を示す灰白質画像を抽出する抽出手段と、前記灰白質画像の分解能を前記機能画像の分解能に合わせるために、前記灰白質画像にスムージング処理を施し、スムージング画像を生成するスムージング処理手段と、前記機能画像が示す脳の形状と前記スムージング画像が示す脳の形状とが重なるように、前記機能画像を前記スムージング画像に位置決めする位置決め手段と、前記位置決め手段により位置決めされた機能画像を前記スムージング画像で割ることで前記機能画像を補正する補正手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明による診断画像生成方法は、コンピュータが、患者の脳の内部の3次元形形状を示す形態画像を取得するする第1の取得ステップと、コンピュータが、脳の機能を画像化するための薬品を前記患者に投与することで、当該患者の脳における3次元的な機能分布を示す機能画像を取得する第2の取得ステップと、コンピュータが、前記形態画像から前記脳における灰白質の3次元的な分布を示す灰白質画像を抽出する抽出ステップと、コンピュータが、前記灰白質画像の分解能を前記機能画像の分解能に合わせるために、前記灰白質画像にスムージング処理を施し、スムージング画像を生成するスムージング処理ステップと、コンピュータが、前記機能画像が示す脳の形状と前記スムージング画像が示す脳の形状とが重なるように、前記機能画像を前記スムージング画像に位置決めする位置決めステップと、コンピュータが、前記位置決めステップにより位置決めされた機能画像を前記スムージング画像で割ることで機能画像を補正する補正ステップとを備えることを特徴とする。
これらの構成によれば、灰白質画像にスムージング処理が施されたスムージング画像が生成され、このスムージング画像が示す脳の形状と、機能画像が示す脳の形状とが重なるように、機能画像がスムージング画像に位置決めされる。そして、機能画像がスムージング画像で割られることで補正され、診断画像が生成されている。
機能画像に偽の低下領域が現れた場合、当該領域は萎縮しており、灰白質が小さくなっているため、部分容積効果の影響により、機能画像における偽の低下領域のボクセル値は萎縮していない領域のボクセル値よりも小さくなる。
また、偽の低下領域は萎縮しているため、当該領域の灰白質は、萎縮していない領域の灰白質よりも小さくなっている。よって、スムージング画像における偽の低下領域のボクセル値は、萎縮していない領域のボクセル値よりも小さくなる。そのため、機能画像をスムージング画像で割ると、偽の低下領域のボクセル値は、萎縮していない領域のボクセル値程度まで上昇する。これにより、機能画像から偽の低下領域が除去される。
一方、機能画像に偽の上昇領域が現れている場合、当該領域は腫脹しており灰白質の大きなてんかん焦点であるため、正常な領域に比べて神経受容体の密度が低いにもかかわらず、部分容積効果によって、正常な領域と同程度のボクセル値を有している。
そのため、機能画像をスムージング画像で割ると、偽の上昇領域のボクセル値は、正常な領域のボクセル値よりも小さくなる。これにより、偽の上昇領域が除去され真の低下領域が現れる。
(2)前記スムージング画像と前記機能画像とは同一サイズのボクセルより構成され、前記位置決め手段は、前記スムージング画像が示す脳の形状と前記機能画像が示す脳の形状とが重なるように前記機能画像を前記スムージング画像に位置決めし、前記スムージング画像の各ボクセルと前記機能画像の各ボクセルとを対応付け、前記補正手段は、前記機能画像の各ボクセルのボクセル値を、前記スムージング画像の対応する各ボクセルのボクセル値で割ることで前記機能画像を補正することが好ましい。
この構成によれば、スムージング画像を構成する各ボクセルと同一サイズのボクセルが機能画像に設定され、ボクセル同士が対応付けられている。そのため、補正手段は、脳の同一の領域を表すボクセル同士のボクセル値を用いて補正を行うことができる。
(3)前記スムージング手段は、前記灰白質画像にガウス関数を重畳することで、スムージング画像を生成することが好ましい。
この構成によれば、灰白質画像にガウス関数を重畳することでスムージング画像が生成されているため、スムージング処理を精度良く行うことができる。
(4)前記ガウス関数の半値幅はSPECT装置の半値幅とほぼ同等であることが好ましい。
この構成によれば、ガウス関数の半値幅をSPECT装置のそれとほぼ同一としたため、機能画像としてSPECT装置により撮影された機能画像を用いた場合、スムージング画像の分解能を機能画像と同じような分解能にすることができる。具体的には、SPECT装置の半値幅を8〜11mm程度に設定すると、実際に得られるSPECT画像の半値幅はそれよりも多少大きくなり、例えば12mm程度となる。したがって、ガウス関数の半値幅は、SPECT装置に設定した半値幅よりも多少大きな値に設定することが好ましい。すなわち、SPECT装置の半値幅を8〜11mm程度に設定した場合、ガウス関数の半値幅を12mmに設定することが好ましい。
(5)前記形態画像は、3次元の磁気共鳴画像であることが好ましい。
この構成によれば、形態画像が3次元の磁気共鳴画像であるため、脳の内部形状を3次元的に高精度に表す形態画像を得ることができる。
(6)前記薬品は、I(ヨウ素)−123イオマゼニルであり、前記機能画像は、神経受容体分布画像であることが好ましい。
この構成によれば、神経受容体としての中枢性ベンゾジアゼピン受容体を精度良く表す神経受容体分布画像を得ることができる。
(7)前記補正手段は、前記抽出手段により抽出された灰白質画像を用いて、補正後の機能画像をマスクキングすることで、前記補正後の機能画像から灰白質の領域を抽出することが好ましい。
この構成によれば、脳の形態情報が曖昧となった補正後の機能画像に、脳の形態情報を与えることが可能となると共に、診断に不要な部位を排除することが可能となるため、医師がより診断し易い診断画像を生成することができる。
本発明によれば、機能画像から偽の低下領域及び偽の上昇領域を除去することができる。
以下、本発明の実施の形態による診断画像生成装置について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態による診断画像生成装置の全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、診断画像生成装置は、第2の取得手段としてのSPECT装置10及び神経受容体分布画像生成部30と、第1の取得手段としてのMRI装置20及び形態画像生成部40と、抽出手段としての抽出部50と、スムージング処理手段としてのスムージング部60と、位置決め手段としての位置決め部70と、補正手段としての補正部80とを備えている。
SPECT装置10は、神経受容体を画像化するための薬品が投与された患者の脳を撮影することで、当該患者の脳における3次元の機能画像としての神経受容体分布画像を取得する。ここで、SPECT装置10として、4つの検出器を備える4−headのガンマカメラを採用することができ、本実施の形態では、Gamma View SPECT 2000H(Hitachi Medical Corp社製)を採用する。そして、SPECT装置10は、4つの検出器の位置を変えながら患者の脳を撮影することで、これらの検出器による投影データを取得する。また、SPECT装置10の分解能を示す半値幅は、例えば8〜11mm程度に設定することができる。この場合、SPECT装置10および神経受容体分布画像生成部30により得られる神経受容体分布画像の半値幅は12mm程度となる。
ガンマカメラは、被検体から放射されるガンマ線光子を1個ずつ捉えて、その入射位置を測定し、エネルギー信号(光子の明るさ)と位置信号とを出力し、このエネルギー信号と位置信号とを被検体のガンマ線画像の画像データとして取得する装置である。
なお、検出器は、被検体から放射されるガンマ線の受光側から順に、コリメータ、シンチレータ、光電子倍増管、及び加重総和増幅器等が配列されている。
コリメータを介して入力されたガンマ線は、シンチレータを発光させる。そして、シンチレータにより発光された光は、光電子倍増管により検出され、電気信号として出力される。そして、この電気信号は、加重総和増幅器によりエネルギー信号と位置信号として出力される。
MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置20は、患者の脳を撮影することで、患者の脳の内部を所定方向からスライスしたときの脳の内部の形状を示す2次元の形態画像を取得する。本実施の形態では、MRI装置として、例えば、Signa Excite 3.0、Signa Excite HD 1.5T(GE Yokogawa Medical Systems Ltd社製)、又はMagnetom Vision Plus 1.5T(Siemens AG社製)を使用することができる。
また、ここで、2次元の形態画像は、例えば、脳を水平方向にスライスしたときの画像が採用され、複数の画素が例えば256×256でマトリックス状に配列された画像データにより構成される。また、MRI装置の分解能を示す半値幅は、SPECT装置の分解能を示す半値幅である8〜11mmよりも遙かに小さい値である。
神経受容体分布画像生成部30、形態画像生成部40、抽出部50、スムージング部60、位置決め部70、及び補正部80は、例えばコンピュータにより構成され、コンピュータのCPUが本発明による診断画像生成プログラムを実行することで実現される。抽出部50等の各ブロックの構成は、上記の例に特に限定されず、一部又は全部を専用のハードウエア回路から構成してもよい。
神経受容体分布画像生成部30は、SPECT装置10により収集されたガンマカメラの投影データから、3次元の神経受容体分布画像を生成する。ここで、3次元の神経受容体分布画像は、微小な直方体又は立方体形状を有する複数のボクセルが3次元的に配列された3次元の画像データにより構成されている。また、各ボクセルは、所定の階調数(例えば256階調)で、神経受容体の密度が高い位置ほど階調値が高くなるように神経受容体の各位置の密度を表す。また、各ボクセルの一辺の値としては、例えば2〜4mm程度の値を採用することができる。
形態画像生成部40は、MRI装置20により取得された複数枚の2次元の形態画像に複数のボクセルを設定し、2次元の形態画像の画素値から各ボクセルにボクセル値を与えることで、3次元の形態画像を生成する。ここで、3次元の形態画像は、微小な直方体又は立方体形状を有する複数のボクセルが3次元的に配列された3次元の画像データにより構成されている。また、各ボクセルは、所定の階調数(例えば16ビット)で脳内部の各位置の濃淡を表す。また、各ボクセルの一辺の値としては、神経受容体分布画像と同一の値を採用することができる。
抽出部50は、形態画像生成部40により生成された形態画像から脳における灰白質の3次元的な分布を示す灰白質画像を生成する。灰白質画像は、形態画像と同一サイズのボクセルによって表される3次元の画像データであり、各ボクセルのボクセル値は、灰白質の存在する位置は1、灰白質の存在しない位置は0である。
ここで、抽出部50は、例えばAshburner J, Friston KJ. Voxel-based morphometry: the methods. Neuroimage. 2000;11:805-821に記載された手法を用いて灰白質画像を抽出することができる。
具体的には、この手法は、所定数(例えば150人程度)の健常者のMRI画像に基づいて予め作成された灰白質の確率分布図(事前確率)と、予め推定された灰白質の尤度とを用いて、処理対象となるMRI画像の信号強度の事後確率(例えばある領域が灰白質である確率)をベイズ理論によって推定することで、灰白質を抽出する手法である。
スムージング部60は、抽出部50により生成された灰白質画像の分解能を神経受容体分布画像の分解能に合わせるために、灰白質画像にスムージング処理を施し、スムージング画像を生成する。ここで、スムージング部60は、灰白質画像にガウス関数を重畳することで、スムージング画像を生成する。ガウス関数としては、半値幅が例えば12mm程度のものを採用することができる。これにより、灰白質画像の分解能を神経受容体分布画像と同程度の分解能にすることができ、後述する位置決め部70の処理をより精度良く行うことができる。また、灰白質画像は、ガウス関数が重畳されることで、2値画像から所定階調(例えば256階調)の多値画像とされる。
位置決め部70は、神経受容体分布画像生成部30により生成された神経受容体分布画像が示す脳の形状とスムージング画像が示す脳の形状とが重なるように、神経受容体分布画像をスムージング画像に位置決めし、スムージング画像の各ボクセルと、スムージング画像の各ボクセルに対応する位置に存在する神経受容体分布画像の各ボクセルとを対応付ける。
ここで、位置決め部70は、例えばJenkinson M, Smith S. A global optimisation method for robust affine registration of brain images. Med Image Anal. 2001;5:143-156に記載された手法を用いてスムージング画像を神経受容体分布画像に重ね合わせる。
具体的には、この手法は、correlation ratio(相関比)とmutual information(相互情報量)とを評価関数として、最適化アルゴリズムを用いることによって位置決め対象となる2種類の画像を互いに剛体変換することで位置決めする手法である。なお、ここでは同時に神経受容体分布画像のボクセル数およびサイズがスムージング画像のそれと同一となるよう再構成される。
補正部80は、位置決め部70により位置決めされた神経受容体分布画像の各ボクセルのボクセル値をスムージング画像の対応する各ボクセルのボクセル値で割ることで神経受容体分布画像を補正する部分容積効果補正(PVC:Partial volume correction)を実行し、診断画像を生成する。これにより、神経受容体の密度が本当は高いにも関わらず、部分容積効果によって神経受容体分布画像上に低いボクセル値で現れた偽の低下領域のボクセル値を上昇させ、神経受容体分布画像から偽の低下領域を除去することができる。一方、神経受容体の密度が本当は低いにも拘わらず、部分容積効果によって神経受容体分布画像上に高いボクセル値で現れた偽の上昇領域のボクセル値を低下させ、神経受容体分布画像から偽の上昇領域を除去し、真の低下領域を現すことができる。
図2は、部分容積効果の説明図である。図2Aは、それぞれ断面積が異なり、かつ同一の高さを有する4個のファントム(放射性物質を収納する容器)の上面視の図を示している。図2Bは、一定濃度の放射性物質が収納された4つのファントムをSPECT装置により撮影したときに、SPECT装置によりカウントされた放射性物質のカウント値を示したSPECT画像を示している。図2Cは、図2Bに示すSPECT画像に対して本願の部分容積効果補正を適用した後のSPECT画像を示している。
なお、図2A,図2B,図2Cにおいてx軸及びy軸はファントムの長手方向に直交する水平面において直交する2軸を示し、図2B,図2Cにおいてz軸は水平面の各位置におけるカウント値を示している。
4つのファントムに収納された放射性物質の濃度はそれぞれ同一であるため、本来的にはSPECT画像のカウント値は同一となるはずである。したがって、図2Bに示す円錐状の各ファントムの高さは同一となるはずである。しかしながら、SPECT装置の分解能が低いため、図2Bに示すように、部分容積効果の影響により、容積の大きいファントムの方が、容積の小さいファントムに比べてカウント値が大きくなる。
そこで、図2Bに示すSPECT画像に対して、本願発明による部分容積効果補正を適用すると、部分容積効果によるカウント値の相違が補正され、図2Cに示すように各ファントムのカウント値が同一となるようにSPECT画像が補正されることになる。
これにより、神経受容体分布画像において、部分容積効果によって現れる偽の低下領域や偽の上昇領域を除去することができる。
図3は、偽の上昇領域が除去される例を示した図であり、図3Aは、形態画像を示し、図3Bは部分容積効果補正前の神経受容体分布画像を示し、図3Cは、部分容積効果補正後の神経受容体分布画像を示している。なお、図3A〜図3Cにおいて、矢印で示す位置Xはてんかん焦点を示している。また、図3B〜図3Cにおいて、黒い領域は背景であり脳の内部においては、輝度によって、同一図内のあるボクセル値を基準としたときの各位置におけるボクセル値の相対値を表しており、輝度の低い位置ほどボクセル値の相対値が高い。実際の画像では、輝度ではなく相対値が高くなるにつれて、波長が長くなるような青〜赤のカラースケールにより相対値が表されている。すなわち、実際の画像は、青から赤になるにつれて、神経受容体の密度が高いことを表している。
したがって、医師は、図3B〜図3Cに示す脳領域を、中心線CLを中心として左脳領域及び右脳領域に分け、左脳領域のカラースケールの分布と右脳領域のカラースケールの分布とを比較することでてんかん焦点を診断する。例えば、左脳領域のある位置が緑色のカラースケールで表されているが、対応する右脳領域の位置が赤色のカラースケールで表されている場合、左脳領域の当該位置はてんかん焦点であると診断される。
図3Bに示す位置Xは部分容積効果の影響を受け、本来よりも高いボクセル値を有しており、偽の上昇領域となっている。すなわち、図3Bにおいて位置Xは、てんかん焦点であり、神経受容体の密度が他の領域よりも低いため、本来的には、正常な領域に比べてボクセル値が低くなるはずである。
しかしながら、部分容積効果の影響によって、位置Xのボクセル値は実際の値よりも高くなっており、正常な位置と同様の値を有している。したがって、医師は図3Bに示す神経受容体分布画像を観察した場合、位置Xが対応する左脳領域内の位置と同様のカラースケールで表示されているため、てんかん焦点を特定することはできない。
そこで、本願発明による部分容積効果補正を図3Bに示す神経受容体分布画像に適用する。すると、図3Cに示すように、位置Xのボクセル値は低下して本来のボクセル値を有するようになる。
すなわち、神経受容体分布画像において位置Xは、腫脹しており、灰白質の大きなてんかん焦点であるため、正常な位置に比べて神経受容体の密度が低いにもかかわらず、部分容積効果によって、正常な位置と同様のボクセル値を有している。
一方、スムージング画像において位置Xは、正常な位置に比べて灰白質が大きいため、正常な位置よりも大きなボクセル値を有している。
そのため、神経受容体分布画像をスムージング画像で割ると、位置Xのボクセル値は、正常な位置よりも小さくなる。これにより、偽の上昇領域が除去される。
したがって、医師は図3Cに示す診断画像を観察した場合、位置Xのカラースケールが左脳領域の対応する位置よりも神経受容体の密度が低いことを示すカラースケールで表されているため、てんかん焦点を特定することができる。
図4は、偽の低下領域が除去される例を示した図である。図4Aは形態画像を示し、図4Bは部分容積効果補正前の神経受容体分布画像を示し、図4Cは部分容積効果補正後の神経受容体分布画像を示している。図4Bにおいて、矢印で示す位置Yは、偽の低下領域を示している。位置Yは、てんかん焦点ではないため、本来的には正常な位置と同様、高いボクセル値を有するはずである。
しかしながら、位置Yは、萎縮しているため、部分容積効果の影響を受け、萎縮していない位置に比べて低いボクセル値を有することになる。よって、医師は、図4Bの神経受容体分布画像を観察した場合、位置Yのカラースケールが左脳領域の対応する位置のカラースケールよりも低いため、位置Yをてんかん焦点と診断してしまう。
そこで、図4Bの神経受容体分布画像に対して本願発明の部分容積効果補正を適用すると、図4Cに示すように、位置Yのボクセル値が本来のボクセル値を有するようになり、偽の低下領域を除去することができる。
すなわち、位置Yは萎縮しており、灰白質が小さくなっているため、部分容積効果の影響により、神経受容体分布画像における位置Yのボクセル値は萎縮していない位置よりも小さくなる。
また、位置Yは萎縮しているため、位置Yの灰白質は、萎縮していない位置の灰白質より小さくなる。よって、スムージング画像における位置Yのボクセル値は、萎縮していない位置のボクセル値よりも小さくなる。そのため、神経受容体分布画像をスムージング画像で割ると、位置Yのボクセル値は、萎縮していない位置のボクセル値程度まで上昇する。これにより、神経受容体分布画像から偽の低下領域が除去される。
次に、本診断画像生成システムによる部分容積効果補正について説明する。図5は図1に示す診断画像生成システムによる部分容積効果補正を示すフローチャートである。また、図6は、本診断画像生成システムによる部分容積効果補正の説明図である。
まず、神経受容体分布画像生成部30は、SPECT装置10により撮影された検出器の投影データから3次元の神経受容体分布画像を生成する(ステップS1)。図6Aは、3次元の神経受容体分布画像をある位置から水平方向にスライスしたときの3次元の神経受容体分布画像の断面図を示している。
ここで、SPECT装置10は、I−123イオマニゼルが投与されてから3時間が経過した患者の脳を4つの検出器の位置を変えながら撮影することで、検出器の投影データを収集する。なお、図6A,図6B,図6E,図6Fにおいて、黒の領域は背景であり脳の内部においては、輝度が低い位置ほどボクセル値の相対値は大きい。
次に、形態画像生成部40は、MRI装置20により取得された複数枚の2次元の形態画像から3次元の形態画像を生成する(ステップS2)。図6Cは3次元の形態画像をある位置から水平方向にスライスしたときの3次元の形態画像の断面図である。図6Cにおいて、外周に沿うように存在するひだ状の領域が灰白質であり、灰白質の内部に存在する灰色の領域が白質である。
次に、抽出部50は、ステップS2により取得された3次元の形態画像から灰白質画像を抽出する(ステップS3)。図6Dは灰白質画像をある位置から水平方向にスライスしたときの灰白質画像の断面図を示している。図6Dに示すように、図6Cに示す形態画像から灰白質が抽出されていることが分かる。
次に、スムージング部60は、ステップS3で生成された灰白質画像に半値幅が12mmのガウシアン関数を重畳することで、スムージング画像を生成する。図6Eは図6Dの灰白質画像をスムージング処理することで得られるスムージング画像を示した図である。図6Eに示すようにスムージング処理によって、図6Dに示す灰白質画像の分解能が図6Aあるいは図6Bに示す神経受容体分布画像の分解能と同程度になっていることが分かる。
次に、位置決め部70は、ステップS1で生成した3次元の神経受容体分布画像をステップS4で生成したスムージング画像に位置決めし(ステップS5)、3次元の神経受容体分布画像の各ボクセルをスムージング画像の各ボクセルに対応付ける。このとき同時に神経受容体分布画像のボクセル数およびサイズがスムージング画像のそれと同一となるよう再構成される。図6Bは、スムージング画像に位置決めされた神経受容体分布画像を示している。
ここで、神経受容体分布画像はSPECT装置10の検出器より撮影された投影データから生成されたものであり、スムージング画像の原画像である形態画像はこの投影データとは異なる時刻にMRI装置20により撮影された2次元の形態画像から生成されたものである。そのため、神経受容体分布画像の各ボクセルが示す脳の領域と同じ領域を示すボクセルをスムージング画像から見つけ出さなければならない。そこで、位置決め部70は、スムージング画像が示す脳の形状と神経受容体分布画像が示す脳の形状とが重なるように神経受容体分布画像をスムージング画像に位置決めし、神経受容体分布画像の各ボクセルをスムージング画像の各ボクセルに対応付けている。
次に、補正部80は、神経受容体分布画像の各ボクセルのボクセル値をステップS5により対応付けられたスムージング画像の各ボクセルのボクセル値で割ることで、神経受容体分布画像を補正する(ステップS6)。これにより、図6Fに示すように神経受容体分布画像から偽の上昇領域又は偽の低下領域を除去することができる。
図7は、本発明による部分容積効果補正による効果を確認するために行った実験の実験結果を示す表である。この実験は、外科的手術によりてんかん焦点が除去された患者の脳を図8に示すように18個のブロックに分け、各ブロックを専門家による視覚評価に基づいて真か偽かの評価を与えた。なお、外科手術により除去された領域は、てんかん焦点であると仮定し、外科手術により除去されていない領域はてんかん焦点でないと仮定した。というのは、外科手術後の患者の予後は良好だったからである。具体的には、各ブロックを以下のように評価した。
外科手術により除去された領域を含むブロックであって、視覚評価によりてんかん焦点が含まれると診断(てんかんである領域をてんかんであると診断)されたブロックを、真の陽性ブロックとした。
外科手術により除去されていない領域を含むブロックであって、視覚評価によりてんかん焦点が含まれると診断(てんかんでない領域をてんかんであると誤診断)されたブロックを、偽の陽性ブロックとした。
外科手術により除去されていない領域を含むブロックであって、視覚評価によりてんかん焦点が含まれないと診断(てんかんでない領域をてんかんでないと診断)されたブロックを、真の陰性ブロックとした。
外科手術により除去されていない領域を含むブロックであって、視覚評価によりてんかん焦点が含まれないと診断(てんかんでない領域をてんかんであると誤診断)されたブロックを、偽の陰性ブロックとした。
そして、外科手術前の患者における部分容積効果補正前の神経受容体分布画像と、部分容積効果補正後の神経受容体分布画像との感度、特異度、及び正確度を調べた。
但し、感度、特異度、及び正確度は下記の式により定義される。
感度=真の陽性ブロックの数/切除されたブロックの数
なお、切除されたブロックは、外科手術により除去された領域を含むブロックである。
なお、切除されたブロックは、外科手術により除去された領域を含むブロックである。
特異度=真の陰性ブロックの数/除去されなかったブロックの数
但し、除去されなかったブロックは、外科手術により除去された領域を含まないブロックである。
但し、除去されなかったブロックは、外科手術により除去された領域を含まないブロックである。
正確度=(真の陽性ブロックの数+真の陰性ブロックの数)/全ブロック数
図7の表に示すように感度はPVCの前後において、50%から88%に上昇しており、PVCによって、てんかん焦点を含むブロックのうち、てんかん焦点を含むと正しく診断されたブロックの割合が飛躍的に向上していることが分かる。
図7の表に示すように感度はPVCの前後において、50%から88%に上昇しており、PVCによって、てんかん焦点を含むブロックのうち、てんかん焦点を含むと正しく診断されたブロックの割合が飛躍的に向上していることが分かる。
また、特異度はPVCの前後において、92%から98%に上昇しており、てんかん焦点を含まないブロックのうち、てんかん焦点を含まないと正しく診断されたブロックの割合が向上していることがわかる。
また、正確度はPVCの前後において、87%から98%に上昇しており、全ブロックのうち、てんかん焦点であると正しく診断されたブロックの数及びてんかん焦点でないと正しく診断されたブロックの割合が向上していることが分かる。
なお、上記説明では、本発明はてんかん焦点を特定するために用いられていたが、これに限定されず、認知症、脳血管障害、パーキンソン病等の診断を行う場合にも適用可能である。認知症の場合は、脳血流又は脳糖代謝を画像化するための薬品を用いればよい。また、脳血管障害の場合は、脳血流、脳酸素代謝、又は中枢性ベンゾジアゼピン受容体を画像化するための薬品を用いればよい。また、パーキンソン病の場合は、ドパミン受容体(D2受容体)を画像化するための薬品を用いればよい。
また、上記説明では、SPECT装置を用いたがこれに限定されず、PET装置を用いても良い。
また、補正部80は、抽出部50により抽出された灰白質画像をマスク画像として、補正後の神経受容体分布画像をマスクキング処理することで、補正後の神経受容体分布画像から灰白質の領域を抽出したものを診断画像としてもよい。
図9は、マスキング処理を説明する図であり、図9Aは補正後の神経受容体分布画像を示し、図9Bは灰白質画像を用いたマスク画像を示し、図9Cは診断画像を示している。
上述したように、図9Bに示す灰白質画像(マスク画像)は、二値画像であるため、補正部80は、図9Aに示す補正後の神経受容体分布画像を図9Bに示す灰白質画像で乗じると、図9Cに示すように、補正後の神経受容体分布画像から灰白質の領域を抽出することができる。
これにより、脳の形態情報が曖昧となった補正後の神経受容体分布画像に、脳の形態情報を与えることが可能となると共に、診断に不要な部位を排除することが可能となるため、医師がより診断し易い診断画像を生成することができる。
10 SPECT装置
20 MRI装置
30 神経受容体分布画像生成部
40 形態画像生成部
50 抽出部
60 スムージング部
70 位置決め部
80 補正部
20 MRI装置
30 神経受容体分布画像生成部
40 形態画像生成部
50 抽出部
60 スムージング部
70 位置決め部
80 補正部
Claims (9)
- 患者の脳の内部の3次元形形状を示す形態画像を取得する第1の取得手段と、
脳の機能を画像化するための薬品を前記患者に投与することで、当該患者の脳における3次元的な機能分布を示す機能画像を取得する第2の取得手段と、
前記形態画像から前記脳における灰白質の3次元的な分布を示す灰白質画像を抽出する抽出手段と、
前記灰白質画像の分解能を前記機能画像の分解能に合わせるために、前記灰白質画像にスムージング処理を施し、スムージング画像を生成するスムージング処理手段と、
前記機能画像が示す脳の形状と前記スムージング画像が示す脳の形状とが重なるように、前記機能画像を前記スムージング画像に位置決めする位置決め手段と、
前記位置決め手段により位置決めされた機能画像を前記スムージング画像で割ることで前記機能画像を補正する補正手段とを備えることを特徴とする診断画像生成システム。 - 前記スムージング画像と前記機能画像とは同一サイズのボクセルより構成され、
前記位置決め手段は、前記スムージング画像が示す脳の形状と前記機能画像が示す脳の形状とが重なるように前記機能画像を前記スムージング画像に位置決めし、前記スムージング画像の各ボクセルと前記機能画像の各ボクセルとを対応付け、
前記補正手段は、前記機能画像の各ボクセルのボクセル値を、前記スムージング画像の対応する各ボクセルのボクセル値で割ることで前記機能画像を補正することを特徴とする請求項1記載の診断画像生成システム。 - 前記スムージング手段は、前記灰白質画像にガウス関数を重畳することで、スムージング画像を生成することを特徴とする請求項1又は2記載の診断画像生成システム。
- 前記ガウス関数の半値幅はSPECT装置の半値幅とほぼ同一であることを特徴とする請求項3記載の診断画像生成システム。
- 前記形態画像は、3次元の磁気共鳴画像であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の診断画像生成システム。
- 前記薬品は、I−123イオマゼニルであり、
前記機能画像は、神経受容体分布画像であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の診断画像生成システム。 - 前記補正手段は、前記抽出手段により抽出された灰白質画像をマスク画像として、補正後の機能画像をマスクキングすることで、前記補正後の機能画像から灰白質の領域を抽出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の診断画像生成システム。
- 患者の脳の内部の3次元形形状を示す形態画像を取得するする第1の取得手段と、
脳の機能を画像化するための薬品を前記患者に投与することで、当該患者の脳における3次元的な機能分布を示す機能画像を取得する第2の取得手段と、
前記形態画像から前記脳における灰白質の3次元的な分布を示す灰白質画像を抽出する抽出手段と、
前記灰白質画像の分解能を前記機能画像の分解能に合わせるために、前記灰白質画像にスムージング処理を施し、スムージング画像を生成するスムージング処理手段と、
前記機能画像が示す脳の形状と前記スムージング画像が示す脳の形状とが重なるように、前記機能画像を前記スムージング画像に位置決めする位置決め手段と、
前記位置決め手段により位置決めされた機能画像を前記スムージング画像で割ることで前記機能画像を補正する補正手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする診断画像生成プログラム。 - コンピュータが、患者の脳の内部の3次元形形状を示す形態画像を取得するする第1の取得ステップと、
コンピュータが、脳の機能を画像化するための薬品を前記患者に投与することで、当該患者の脳における3次元的な機能分布を示す機能画像を取得する第2の取得ステップと、
コンピュータが、前記形態画像から前記脳における灰白質の3次元的な分布を示す灰白質画像を抽出する抽出ステップと、
コンピュータが、前記灰白質画像の分解能を前記機能画像の分解能に合わせるために、前記灰白質画像にスムージング処理を施し、スムージング画像を生成するスムージング処理ステップと、
コンピュータが、前記機能画像が示す脳の形状と前記スムージング画像が示す脳の形状とが重なるように、前記機能画像を前記スムージング画像に位置決めする位置決めステップと、
コンピュータが、前記位置決めステップにより位置決めされた機能画像を前記スムージング画像で割ることで機能画像を補正する補正ステップとを備えることを特徴とする診断画像生成方法。
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JP2008210245A JP2010046103A (ja) | 2008-08-19 | 2008-08-19 | 診断画像生成システム、診断画像生成プログラム、及び診断画像生成方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013066632A (ja) * | 2011-09-26 | 2013-04-18 | Dainippon Printing Co Ltd | 医用画像処理装置、医用画像処理方法、プログラム |
JP7297349B1 (ja) * | 2021-10-12 | 2023-06-26 | 株式会社ReMI | 分析システムおよび分析画像の製造方法 |
-
2008
- 2008-08-19 JP JP2008210245A patent/JP2010046103A/ja active Pending
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