JP2010045442A - 無線通信システム、スケジューリング方法、通信装置およびプログラム - Google Patents

無線通信システム、スケジューリング方法、通信装置およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】クラスタ化した周波数信号を配置する技術において、良好な伝送効率を得ること
【解決手段】複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部にクラスタを配置して送信する第1の通信装置と、第1の通信装置が送信した信号を受信する第2の通信装置とを具備する無線通信システムにおいて、無線通信システムが備えるいずれかの装置は、クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部を具備し、スケジューリング部は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、クラスタを配置させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、無線通信システム、スケジューリング方法、通信装置およびプログラムに関する。
第3.9世代の携帯電話の無線通信システムであるLTE(Long Term Evolution)システムの標準化が最終的に決定される段階に至り、最近ではLTEシステムをより発展させた第4世代の無線通信システムであるLTE−A(LTE−Advanced、IMT−Aなどとも称する。)の標準化が開始された。
LTE−Aシステムは、LTEシステムの移動局装置が接続できなければならないという要求条件があるため、LTEシステムの後方互換性(Backward Compatibility)を維持しなければならないとされている。
ところで、この後方互換性を維持する上り回線(移動局装置から基地局装置への通信)の伝送方式として、DFT−S−OFDM(Discrete Fourier Transform Spread Orthogonal Frequency Division Multiplexing、SC−FDMAとも称される)と呼ばれる伝送方式がLTEで既に採用されており、LTE−Aにおいても、DFT−S−OFDMを上り回線でサポートすることが既に決まっている。そのため、LTE−Aの上り回線ではClustered DFT−S−OFDM(一種のダイナミックスペクトル制御(DSC:Dynamic Spectrum Control))と呼ばれる技術が提案されている(例えば、非特許文献1、非特許文献2)。
図14は、Clustered DFT−S−OFDMの概念の一例を示す図である。ここでは、シンボル数を8、クラスタサイズを2として説明する。まず、図14(a)に示す時間軸の変調シンボルT1〜T8は、8点のDFT(Discrete Fourier Transform;離散フーリエ変換)により図14(b)に示す周波数信号S1〜S8に変換される。次に、得られた周波数信号S1〜S8は図14(c)に示すように2サブキャリア毎にクラスタ化(クラスタ分割)され、各クラスタC101〜C104はシステム帯域全体における帯域の空き状態に応じて周波数の任意の位置に配置(クラスタ配置)される(図14(
d))。なお、ここでは説明を簡単にするためにクラスタサイズ(クラスタに含まれるサブキャリア数)を2としたが、LTEでは各移動局が伝送に用いる周波数軸の無線資源の最小単位として、リソースブロック(RB:Resource Block)と呼ばれる12の連続するサブキャリアと既に決定されているため、Clustered DFT−S−OFDMは、LTE−Aで適用される場合には12サブキャリアの自然数倍のクラスタサイズで運用される。なお、LTEで用いられているDFT−S−OFDMはこのS1〜S8をクラスタ分割せず連続的に配置して送信するため、複数のリソースブロックを伝送帯域に比例して連続的に使用する伝送方法である。なお、以下ではクラスタサイズがリソースブロックのサイズと同じとして説明を行う。
図15は、移動局装置におけるClustered DFT−S−OFDMの送信装置1000の構成示す概略ブロック図である。送信装置1000は、符号部1001、変調部1002、DFT部1003、クラスタ分割部1004、クラスタ配置部1005、IDFT(Inverse DFT;逆離散フーリエ変換)部1006、CP(Cyclic Prefix;サイクリックプリフィックス)挿入部1007、無線部1008、送信アンテナ1009から構成される。
符号部1001は、情報ビット列を誤り訂正符号化して符号ビットを得る。変調部1002は、符号ビットを符号ビットが0であるか1であるかに応じて位相や振幅にマッピングし、変調シンボルを生成する。生成された変調シンボルを、DFT部1003は1回の伝送機会で送信したい変調シンボル数をポイント数とする離散フーリエ変換DFTを施し、周波数信号を得る。得られた周波数信号に対して、クラスタ分割部1004は、クラスタサイズ(例えば、12サブキャリア(1リソースブロックRB)毎)に応じたクラスタ分割を施し、クラスタ配置部1005は各クラスタをシステム帯域の任意の周波数に配置する。なお、この処理は図示していないが下り回線の制御信号(例えば、LTEではPDCCH(Physical Downlink Control Channel;下り回線物理制御チャネル))を事前に移動局は受信しており、その制御信号から得たクラスタ配置に関する情報に従い配置する。次に、クラスタ単位で配置された周波数信号を、IDFT部1006は、システム帯域全体のサブキャリア数(もしくはシステムで規定されたポイント数)をポイント数とする逆離散フーリエ変換IDFTを施し、時間信号に変換する。CP挿入部1007は、この時間信号に無線伝搬路の最大遅延時間に応じてシステムで決定された長さのサイクリックプレフィックスCP(波形の末尾のCP長分のコピー)を挿入し、無線部1008は無線周波数にアップコンバートし、送信アンテナ1009から送信する。
このようにClustered DFT−S−OFDMは、連続的に占有されるリソースブロックRBが存在することで割当可能な周波数がスポット的にしか空いていなくてもクラスタ分割により配置可能となるため、システム帯域の利用率が向上し、セルスループットがLTEに比べると向上する。
NEC, REV-080022, "NEC’s proposals for LTE Advanced" Nokia Siemens Networks, Nokia, R1-081842, "LTE-A Proposals for evolution"
しかしながら、従来のクラスタ化した周波数信号を配置する技術は複数の通信装置が同時に送信を行う場合に、割当可能な空きRBが周波数軸で飛び飛びに存在する際に周波数の利用効率が向上する利用法であるため、伝送帯域に他に割り当て可能な周波数がない場合には、受信品質が劣悪であっても空いている周波数に周波数信号を配置しなければならず、結果的に全体の伝送効率が低下するという問題がある。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたもので、その目的はクラスタ化した周波数信号を配置する技術において、良好な伝送効率を得る無線通信システム、スケジューリング方法、通信装置およびプログラムを提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の無線通信システムは、複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して送信する第1の通信装置と、前記第1の通信装置が送信した信号を受信する第2の通信装置とを具備する無線通信システムにおいて、前記無線通信システムが備えるいずれかの装置は、前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部を具備し、前記スケジューリング部は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させることを特徴とする。
また、本発明の無線通信システムは、上述の無線通信システムであって、前記無線通信システムが備えるいずれかの装置は、前記スケジューリング部が配置を決定したクラスタの数に応じた符号化率を決定する符号化率決定部を具備し、前記第1の通信装置は、前記符号化率決定部が決定した符号化率で、送信するデータを符号化する符号部と、前記符号部が符号化したデータから前記周波数信号を生成する周波数信号生成部とを具備することを特徴とする。
また、本発明の無線通信システムは、上述の無線通信システムであって、前記第2の通信装置が、前記スケジューリング部を具備することを特徴とする。
また、本発明の無線通信システムは、上述の無線通信システムであって、前記所定の受信品質は、受信信号対干渉雑音電力比のシステム周波数帯域の平均値と予め決められた値とにより決まる閾値αであることを特徴とする。
また、本発明の無線通信システムは、上述の無線通信システムであって、前記閾値αを、接続している前記第2の通信装置と前記第1の通信装置との距離、および隣接セルに存在する第2の通信装置と前記第1の通信装置との距離に応じた値とすることを特徴とする。
また、本発明の無線通信システムは、上述の無線通信システムであって、前記無線通信システムは、複数の第1の通信装置と、第2の通信装置とを備え、複数の前記第1の通信装置が送信した信号を前記第2の通信装置が受信するマルチユーザMIMOを適用する無線通信システムであることを特徴とする。
また、本発明のスケジューリング方法は、複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して送信する第1の通信装置と、前記第1の通信装置が送信した信号を受信する第2の通信装置とを具備する無線通信システムにおけるスケジューリング方法において、前記無線通信システムが備えるいずれかの装置が、前記クラスタを配置する周波数帯域を決定する第1の過程を備え、前記第1の過程は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させることを特徴とする。
また、本発明の通信装置は、複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して無線送信された信号を受信する通信装置において、前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部を具備し、前記スケジューリング部は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させることを特徴とする。
また、本発明の通信装置は、複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して無線送信する通信装置において、前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部を具備し、前記スケジューリング部は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させることを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して無線送信された信号を受信する通信装置のコンピュータを、前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部であって、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させるスケジューリング部として機能させる。
また、本発明のプログラムは、複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して無線送信する通信装置のコンピュータを、前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部であって、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させるスケジューリング部として機能させる。
本発明により、周波数信号をクラスタ化して配置する無線通信システムにおいて、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、クラスタを配置するので、より高い周波数選択ダイバーシチ効果が得られ、伝送効率が向上する。
以下、図面を参照しながら、この発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、以下の実施形態では、リソースブロックRBのサイズをクラスタサイズとし、システム帯域のRB数が12であるものとして説明を行うが、クラスタサイズがRBサイズと同一である必要はなく、クラスタサイズがリソースブロックRBのサイズと異なっていてもよい。また、本発明はClustered DFT−S−OFDMだけでなく例えばマルチキャリア方式であるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;直交周波数分割多重)方式やMC−CDM(Multi−Carrier Code Division Multiplexing;マルチキャリア符号分割多重)などの伝送方式にも適用することができる。
なお、以下の実施形態では、Clustered DFT−S−OFDMを用いた無線通信であり、クラスタ化する周波数信号は、時間信号を離散フーリエ変換して得られた信号である。OFDM方式では、周波数信号は、送信するビットをBPSK、QPSK、16QAMなどの変調方式で変調した変調シンボルである。MC−CDM方式では、周波数信号は、変調シンボルを符号拡散したチップの信号である。また、以下の実施形態では上り回線の通信を対象としているが、本発明は下り回線に適用することもできる。
[第1の実施形態]
図1は、この発明の第1の実施形態の概念を説明する図である。ここでは、また、RB1〜RB12はシステム帯域(割当可能な帯域)内の各リソースブロックRBを示しており、L1は上り回線の周波数の伝搬路特性を示している。一例としてRB1およびRB6、RB8、RB11は既に他の移動局により利用されているものとしている。まず、同図(a)は従来のClustered DFT−S−OFDMを表しており、適用可能なRB数が8RB存在するので、8RB以上の帯域が必要な移動局は空いている8RBに配置するための送信周波数信号を生成し、同図のC1〜C8に分割し、RB1およびRB6、RB9、RB11以外のリソースブロックRBに配置する。このとき、RB5、RB10は伝搬路利得が低く、その周波数位置に配置されるクラスタC4とC7の受信品質が低くなる結果、スループットが低下してしまう。
一方、同図(b)は本発明の一例を示しており、実際には8RBの空きが存在するが、伝搬路利得の低いRB5、RB10は使用せず、1回の伝送機会における送信ビットレートを下げ、残りのビットに関しては次の伝送機会で伝送するものとする。同図(b)においては、RB5、RB10を使用しないことを前提とし、6RB分の周波数信号を生成する。得られた6RB分の帯域の周波数信号はクラスタC1’〜C6’にクラスタ化され、RB2〜RB4、RB7、RB8,RB12に配置される。これにより周波数選択ダイバーシチ効果が大きく得られ、誤り率特性を大幅に改善させ、残りの情報ビットを次の伝送機会で送信したとしてもスループットが改善する。
例えば、これは1回の伝送機会(0.5ミリ秒)で四相位相変調(QPSK:Quadrature Amplitude Modulation)を用いて受信状況の劣悪なRBも含めて空き帯域8RB送信する場合、パケット誤り率が0.3であればスループットは(12×8)/(0.5×10−3)×10−6×(1−0.3)=134.4kbpsになる。一方、受信状況の悪い周波数を使用しない処理で1パケットの送信を6RB分の送信ビットに低減してパケット誤り率が0.05になったものとすると、スループットは(12×6)/(0.5×10−3)×10−6×(1−0.05)=136.8kbpsになり、送信ビットレートを低減することでスループットが改善する。このような状況は実際に存在し、例えば、無線伝搬路の周波数変動は平均値に対して最大約40dB程度受信電力レベルが低くなる。このような周波数を使用すると大幅に誤り率が高くなる。したがって、本発明は空き帯域が存在していても伝送効率が改善する。
上述のように広い周波数帯域を用いた方が実効の伝送速度が低下し、伝送効率が悪化するという状況は、パケットの誤り率が割り当てられた周波数帯域全体の信号の品質に起因するために発生する。Clustered DFT−S−OFDM方式では、受信信号から送信ビット列を復調する際に、逆離散フーリエ変換により周波数信号から時間信号へ変換する周波数時間変換処理が存在するが、この周波数時間変換処理により、一部の周波数信号の品質の著しい劣化が時間信号全体に影響を及ぼし、雑音の量が受信した希望信号電力に対して相対的に増えるために、上述のような状況が発生する。このような状況は、周波数方向に変調シンボルが符号拡散されており、逆拡散による周波数時間変換処理で時間信号へ変換するMC−CDM方式でも同様に発生する。また、OFDM方式の場合も、送信する情報ビット列に拘束を与える誤り訂正符号化と、誤りをランダム化する目的で符号ビットの時間順を並び替えるインターリーブとが施されていると、情報ビットは周波数軸で拡散されていることと等価な処理が施されていることになるため、誤り訂正符号の復号処理が上述の周波数時間変換処理と等価な処理であり、上述のような状況が同様に発生する。
さらに、空き帯域が残るということは全セルで同一周波数を使用する1セル繰り返しセルラシステムに適用した場合に、空き帯域は隣接セルへ干渉を与えないということも意味しており、これも伝送効率の向上、さらにセルスループット向上の理由に含まれる。
また、周波数選択ダイバーシチ効果を大きく獲得する目的の動作をしているため、隣接セルからの干渉に対する干渉回避能力も高まるだけでなく、割り当てない帯域は他の移動局の割当候補となるため、同一セル内の他の移動局の周波数を使用するための選択の自由度が向上し、これもセルスループット向上の理由に含まれる。
次に、どのように空きRBを決定するかについて述べる。本実施形態では、上り回線における空きRBを設定しているため、基本的には受信装置となる基地局が設定する。また本実施形態は、周波数選択ダイバーシチ効果を高めることによる誤り率特性の改善に期待して1回の伝送機会における送信ビットレートを下げているため、空きRBを多くすると周波数選択ダイバーシチ効果が高まるが、送信ビットレートを下げているため、空きRBを多く設けすぎると達成可能な最大スループットを下げすぎる結果になる。そこで本発明では空きRBを決定する基準として受信品質の閾値を用いて決定する。
図2は、閾値αの設定法の一例を示す図である。同図において、L10は各周波数において推定された受信信号対干渉雑音電力比(以下、「受信SINR」という)(SINR:Signal to Interference plus Noise power Ratio)を表しており、L11は周波数軸方向に、システム帯域に渡って平均化した受信SINRの平均値、L12は受信SINRの閾値αを表している。同図において、まず推定された各周波数の受信SINRを示しているL10より、そのシステム帯域全体の平均値を求め、それよりXdB(デシベル)低い受信SINRを閾値αとし、閾値αより大きい受信SINRのRBに関しては割当可能であるものとし、閾値αより小さい受信SINRのリソースブロックRBに関しては空いていても割当不可であるものとする。なお、リソースRBの受信SINRに関しては、リソースブロックRB内の受信SINRの最小値でも平均値でも構わない。
上述のXdBの設定法に関しては、例えばシステムレベルの最適化のためにパラメータを各種用いて計算機シミュレーションを行った結果などを用いて予め設定してもよいし、送信ビットレートを低減する量を予め設定しておき、送信ビットレートの低減の割合から決定する手法を用いてもよい。例えば、送信ビットレートを低くしすぎるとスループットの上限が低くなりすぎることになるため、まず送信に使用しないリソースブロックRB数を5割まで増加してもよいなどといった上限値を設ける。次に、空き帯域を全て使用する場合の平均受信SINRをAdBとしたとき、送信電力を変更せずに使用するリソースブロックRB数を減らすことは雑音電力のみを低減することに相当するため、例えば、8リソースブロックRB使用可能な場合には、5割空き帯域を使用しないという上限値では4リソースブロックRBの使用になるため、雑音電力は半分即ち受信SINRは平均的に3dB改善する。つまり、各伝送機会において空き帯域を使用しないことで3dB以上の改善がなければスループットは改善しないということを意味しており、この場合はX=3dBと設定できる。なお、その他の手法による受信SINRの閾値の設定法を用いてもよい。
図3は、クラスタを配置するリソースブロックRBを決定するフローチャートである。まず、ステップS1において伝送帯域全体の受信SINRの平均値(図2におけるL11)を推定し、ステップS2において受信SINRの平均値よりXdB低い受信SINRの閾値α(図2におけるL12)を決定する。次に、各RBの受信SINRから閾値αより低いリソースブロックRBは使用しないものとする。すなわち、受信SINRが閾値αより高いという所定の受信品質を満たすリソースブロックRB(周波数帯域)のみに、クラスタを配置させる。最後にステップS4において各移動局が使用するリソースブロックRB、すなわちクラスタを配置するリソースブロックRBを決定する。
本実施形態における無線通信システムは、移動局装置(第1の通信装置)20と、基地局装置(第2の通信装置)200とを備える。図4は、移動局装置20の構成を示す概略ブロック図であり、図5は、基地局装置200の構成を示す概略ブロック図である。図4に示すように、移動局装置20は、レート検出部1、クラスタ割当検出部2、符号部3、変調部4、DFT部5、クラスタ分割部6、クラスタ割当部7、IDFT部8、参照信号生成部9、参照信号多重部10、CP挿入部11、無線部12、アンテナ13、受信部14を備える。なお、本実施形態では、変調部4とDFT部5とで、符号部3が符号化したデータから周波数信号を生成する周波数信号生成部15として機能する。
移動局装置20では、基地局装置200より通知された制御情報から事前にレート検出部1において伝送可能な情報ビット数、すなわち配置されるクラスタ数に対応する情報ビット数であるレート情報を検出するとともにクラスタ割当検出部2において配置するクラスタの周波数位置に関する情報であるクラスタ配置情報を基地局装置200から受信した制御情報から検出しておく。なお、このレート情報とクラスタ割当情報は送信可能なビット数と全クラスタの合計帯域幅(伝送帯域幅)は変調方式が決まれば一対一で関連付けられる。従って、制御情報としてレート情報と変調方式とクラスタ配置情報とを基地局装置200が送信するようにしてもよいし、変調方式とクラスタ配置情報とを基地局装置200が送信し、レート情報については、レート検出部1が変調方式とクラスタ配置情報とから算出するようにしてもよい。また、基地局装置200からの制御情報は、次のようにして受信する。まず、アンテナ13が基地局装置200からの信号を受信し、無線部12がベースバンドにダウンコンバートする。ダウンコンバートされた信号から受信部14が制御情報を抽出して、レート検出部1およびクラスタ割当検出部2に出力する。
符号部3は、送信するデータの情報ビット列を外部から受け、この情報ビット列のうち、レート情報による伝送可能な情報ビット数分の情報ビットに対して、誤り訂正符号を施し、符号ビットを生成する。生成された符号ビットを、変調部4は、変調して変調シンボルを生成する。DFT部5は、この変調シンボルを離散フーリエ変換することにより周波数信号に変換する。ここで、DFT部5は、レート情報による伝送可能な情報ビット数に対応する数の変調シンボルを離散フーリエ変換する。これにより、配置するクラスタの数に対応する数の周波数信号が生成されることとなる。得られた周波数信号はクラスタ分割部6によりクラスタ化され、クラスタ配置部7により既に検出しているクラスタ割当情報を用いて各クラスタを周波数に配置され、IDFT部8により時間信号に変換される。次に、参照信号生成部9により伝搬路の周波数応答を推定するための参照信号が生成され、参照信号多重部10によりクラスタ化された周波数信号と参照信号が多重される。なお、参照信号生成部9が生成し、参照信号多重部10が多重する参照信号には、基地局装置200でのスケジューリング処理用にシステム帯域全体に渡って分散配置される参照信号と、基地局装置200での受信信号の等化処理用にクラスタを配置する周波数帯域に分散配置される参照信号との2種類がある。ここでは、参照信号を別途生成して時間領域で多重しているが、周波数軸で多重する場合はIDFT部8の前に多重する。次に、CP挿入部11によりCPを付加され、無線部12により無線周波数にアップコンバートされ、アンテナ13から送信される。
次に、図5に示す基地局装置200について説明する。基地局装置200は、アンテナ101、無線部102、CP除去部103、参照信号分離部104、伝搬路推定部105、スケジューリング部106、バッファ107、制御情報信号生成部108、DFT部109、クラスタ抽出部110、等化部111、クラスタ結合部112、IDFT部113、復調部114、復号部115、送信部116を具備する。
受信信号は、アンテナ101で受信され、無線部102により無線周波数からベースバンドにダウンコンバートされる。次に、CP除去部103によりCPを除去され、参照信号分離部104はデータ信号と参照信号を分離する。分離された参照信号から、伝搬路推定部105により伝搬路の周波数応答が推定される。図4でも説明したスケジューリング処理用の参照信号から推定された周波数応答は、スケジューリング部106に入力され、等化処理用の参照信号から推定された周波数応答は、等化部111に入力される。スケジューリング部106は、クラスタを配置する周波数帯域を決定し、クラスタを配置する周波数(リソースブロック)を表す情報であるクラスタ配置情報をバッファ107に入力する。このとき、スケジューリング部106は、上述の図3のフローチャートに従いクラスタを配置する周波数を決定する。すなわち、スケジューリング部106は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、クラスタを配置させる。バッファ107は、決定されたクラスタ割当で送信されたデータを受信したときに、クラスタ抽出部110に入力してクラスタ抽出に用いるために、クラスタ割当情報を保存している。スケジューリング部106は、クラスタ情報と、同時にクラスタ割当情報から計算されるレート情報と制御情報信号生成部108に入力する。制御情報信号生成部108は、入力されたクラスタ情報とレート情報とを通知する制御情報を生成し、送信部116が、その制御情報を送信する送信信号を生成する。無線部102は、この送信信号を無線周波数にアップコンバートして、アンテナ101を介して移動局装置へ送信する。
一方、参照信号が分離されたデータ信号はDFT部109により周波数信号に変換され、クラスタ抽出部110によりバッファ107に保存されたクラスタ割当情報に応じて抽出し、使用されていない周波数のクラスタに対しては0を挿入する。次に、等化部111において伝搬路推定部105により推定された伝搬路の周波数応答を用いて無線伝搬路の歪みを補償する等化処理が施され、クラスタ結合部112によりクラスタ分割の逆操作である結合を行う。その後、得られたデータ信号はIDFT部113により時間信号に変換され、復調部114により変調シンボルを受信符号ビットに分解し、復号部115により誤り訂正復号が施され、復号データを得る。
図6は、スケジューリング部106の構成を示す概略ブロック図である。スケジューリング部106は、受信SINR算出部201、平均値算出部202、閾値設定部203、クラスタ判定部204、クラスタ割当情報決定部205、レート計算部206から構成される。受信SINR算出部201は、入力された伝搬路の周波数応答から各クラスタ(サブキャリアでもよい)の受信SINRを計算し、平均値算出部202において伝送帯域全体の平均値を算出する。次に、閾値設定部203は、図2にて説明した方法で、閾値αとなる受信SINRを算出し、各クラスタの受信SINRと閾値αとなる受信SINRとを用いてクラスタ判定部204において各クラスタに割当を行うかどうかを判定する。次に、クラスタ割当情報決定部205において伝送に使用するクラスタを決定するとともに、レート計算部206において1回の伝送機会で送信可能な伝送ビット数を計算する。
図7は、伝送機会毎に割り当てを変更する概念を説明する図である。一般に、無線通信システムは、1回の伝送機会で送信する信号をフレーム(スロット、サブフレーム、パケットとも呼ばれる)と呼ばれるブロックにし、送信する。このとき、同図に示すように、フレーム1を送信する時刻t1におけるクラスタの周波数への配置と、次のフレーム2を送信する時刻t2におけるクラスタの周波数への配置とを異なった配置とする。すなわち、周波数軸で周波数選択ダイバーシチを獲得するためのリソースブロックの位置を伝搬路変動に応じて適応的に変更する。
これにより、常に周波数の良好なリソースブロックのみを使用でき、安定した品質でデータ伝送を行うことができ、セルスループットが大幅に改善する。
このように、著しく受信品質の悪い周波数帯域はたとえ空いていても、所定の受信品質を満たす周波数帯域にのみクラスタを配置する、すなわち配置するクラスタ数を減らして送信ビットレートを下げてでも、受信品質の悪い周波数帯域にはクラスタを配置しないような処理を施すことで、伝送効率を向上することができる。また、空き帯域を設けることは、隣接セルへの与干渉と隣接セルからの受干渉との回避につながるので、これも、伝送効率向上の要因となる。
なお、本実施形態では、複数の移動局装置20から基地局装置200への送信について、本発明を適用したため、スケジューリング部106は、基地局装置200、すなわち受信側の通信装置(第2の通信装置)が備えるとして説明したが、例えば、2つの通信装置間での通信に本発明を適用する場合には、送信側の通信装置(第1の通信装置)がスケジューリング部106を備えていてもよい。
[第2の実施形態]
この発明の第2の実施形態は、周波数選択ダイバーシチ効果を得る目的で制限した伝送帯域の低減分を符号化率で補うことで、結果的にスループットを向上させる手法である。
図8は、本実施形態の概念を説明する図である。ここでは、変調方式として四相位相変調(QPSK:Quadrature Amplitude Modulation)、クラスタサイズとして「2」を用いる場合で説明する。まず図8(a)は従来のClustered DFT−S−OFDMの割当法であり、クラスタC1〜C8に分割されている。この手法で符号化率1/2の誤り訂正符号を用いる場合、伝送可能な情報ビット数は2×8×1/2=8ビットである。一方、図8(b)は6クラスタしか割り当てられないよう制御されており、この場合に符号化率1/2を使用すると6ビットしか情報ビットを伝送できないが、周波数選択ダイバーシチによる改善効果を見越して符号化率を2/3に設定すると、2×6/3=8ビット伝送できる。これは、同じようなスループット特性を少ないリソースブロックRBで達成できていることを意味し、さらに他の移動局が存在し、空きリソースブロックRBに割り当てれば伝送効率が改善する。
このことは、符号化率1/2から2/3に変更することで必要な受信SINRが高くなるが、その高くなる受信SINRよりも高い周波数選択ダイバーシチ効果による改善効果が大きければスループットは大幅に改善するということである。
次に、具体的な符号化率の設定法について説明する。これに関しても、システムレベルシミュレーションでパラメータを様々な値に変更して最適な符号化率を決定してもよいが、ここでは数学的に算出する手法を述べる。一般に、Clustered DFT−S−OFDMは周波数領域等化(第1の実施形態の等化部111で施される無線伝搬路による歪みの補償を周波数軸で施す等化処理)が前提となっているため、周波数領域等化後の受信SINRから算出できる。周波数領域等化後の受信SINRは、式(1)で表される。
Figure 2010045442
ただし、γは式(1)で表される等化処理による利得を表す等価振幅利得であり、式(2)で表される。
Figure 2010045442
ただし、Kは1回の伝送機会で伝送する変調シンボル数、H(k)はk番目のサブキャリアの複素数で表される伝搬路の周波数応答、PI+N(k)はk番目のサブキャリアの干渉+雑音電力である。また、kは配置していないクラスタの周波数インデックスをカウントせず、伝送に用いた帯域だけに付されるインデックスである。例えば、サブキャリア1、2、3、4がそれぞれシステム帯域の2、4、7、8番目の周波数に配置された場合、H(1)、H(2)、H(3)、H(4)はそれぞれシステム帯域の2、4、7、8番目の周波数応答を表す。
式(1)を用いて空き帯域に全て割り当てる従来方法の受信SINRと、第1の実施形態のように設定した閾値αを用いて割当可能なリソースブロックRBから著しく低い受信SINRのリソースブロックRBを除外してクラスタを配置した場合の、等化処理後の受信SINRとを計算し、受信SINR−受信SINRを計算し、その差が符号化率を1ランク(1/2から2/3や2/3から3/4など)上げるのに必要な閾値βより大きければ、符号化率を高く設定する。このような符号化率の決定および設定を、後述するレート選択部206aが行う。
ここで、ランクを上げる前の符号化率については、周知慣用の適応変調符号化方式と同様に、与えられた帯域を全部使用するという前提で、変調方式とともに決定される。このとき、まず優先的にリソースブロックRBの空き帯域を割り当てることで、全帯域を使用する前提で決定された符号化率のまま最もスループットがあがるようリソースブロックRB数を制御する。次に、決定されたリソースブロックRB数で符号化率のランクを上げる。なお、受信SINRおよび受信SINRの単位は、dB(デシベル)である。
本実施形態における基地局装置(第2の通信装置)200a、すなわち上述の処理を実現する基地局装置200aは、図5に示す基地局装置200のうち、スケジューリング部106に替えてスケジューリング部106aを備える点が異なるが、その他の各部(符号101〜105、107〜116)は同一である。図9は、本実施形態のスケジューリング部106aの構成を示すブロック図である。図9に示すように、スケジューリング部106は、受信SINR算出部201、平均値算出部202、閾値設定部203、クラスタ判定部204、クラスタ割当情報決定部205、レート計算部206a、第1の等化後品質算出部301、第2の等化後品質算出部302を具備する。
受信SINR算出部201、平均値算出部202、閾値設定部203、クラスタ判定部204、クラスタ割当情報決定部205は図6と同一であるため、説明を省略する。第1の等化後品質算出部301は、受信SINR算出部201から各リソースブロックの受信SINRを受け、従来のClustered DFT−S−OFDMと同様に空き帯域を全て使用した場合の受信SINRを算出する。一方で、第2の等化後品質算出部302は、クラスタ割当情報決定部205により配置するよう決定されたクラスタのみを用いた受信SINRを計算する。レート選択部(符号化率決定部)206aは、受信SINRと受信SINRとの両方を受けて、受信SINR−受信SINRを計算し、適切な符号化率を選択する。すなわち、レート選択部(符号化率決定部)206aは、スケジューリング部106aのクラスタ割当情報決定部205が配置を決定したクラスタの数に応じた符号化率を決定する。
このように、符号化率することで、第1の実施形態に比べて、さらなる伝送効率の改善が実現される。この手法は以下で述べる第3の実施形態にも適用できる。
なお、本実施形態では、複数の移動局装置(第1の通信装置)20から基地局装置200aへの送信について、本発明を適用したため、スケジューリング部106aは、基地局装置200a、すなわち受信側の通信装置(第2の通信装置)が備えるとして説明したが、例えば、2つの通信装置間での通信に本発明を適用する場合には、送信側の通信装置(第1の通信装置)がスケジューリング部106aを備えていてもよい。
[第3の実施形態]
この発明の第3の実施形態は、基地局装置が複数のアンテナを装備し、複数の移動局装置を空間的に多重することでセルスループットを向上させる手法であり、マルチユーザMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)と呼ばれ、複数の移動局装置が送信して空間多重された信号を複数のアンテナを備えた基地局装置が受信する通信方式を適用した無線通信システムに、本発明を適用した形態である。図10は、本実施形態におけるマルチユーザMIMOを用いた無線通信システムの概略構成を示す図である。図10に示すように、本実施形態における無線通信システムは、2つの移動局装置(第1の通信装置)20(UE1およびUE2)と、1つの基地局装置(第2の通信装置)200b(eNB)とを具備する。ここでは、2つの移動局装置20は、同一セル内で同一時間、同一周波数を用いて送信し、その送信信号は、空間的に多重されているものとする。2つの移動局装置20(UE1、UE2)は同時に基地局装置200b(eNB)へ送信し、基地局装置200bは装備する2本の受信アンテナを用いて受信し、2つの移動局装置20それぞれからの信号を分離する。
図11は、本発明の概念をマルチユーザMIMOに適用した場合、すなわち本実施形態の移動局装置UE1および移動局装置UE2の周波数信号の概念を示す図である。DFT−S−OFDMの場合は、図11(a)に示されるように同一時間で同一周波数全体にわたって互いの周波数信号を空間多重するのに対し、同図11(b)はDFT−S−OFDMの波形を維持したまま両端のいずれかのリソースブロックを使用するのを避け、帯域を空ける。図11(c)は、Clustered DFT−S−OFDMの概念を導入したものである。これらに示されるように任意の周波数位置のリソースブロックを使用しないという制御を行う。この場合、実施形態1および2の効果に加え、空き帯域と多重された信号は1×2の通信システムとなるため、空き帯域となった周波数ではいずれか一方の移動局は2本の受信アンテナを用いた空間ダイバーシチ効果が得られるとともに、高い周波数選択ダイバーシチにより高いスループットが達成される。なお、本実施形態の空き帯域の生成に関しては、どちらか一方の移動局が必ず送信するよう制御してもよいし、自律的に行ってもよい。
さらに、MIMOの空間分離能力は各移動局からの伝搬路の独立性により変わるので、相関の高いリソースブロックに対していずれか一方の信号を送信しないように設定すれば、伝搬路の相関により大幅に劣化する特性を回避することもでき、さらにセルスループットが高まる。この手法は、実施形態2の符号化率を変更する手法も適用可能であり、受信装置にターボ等化と呼ばれる繰り返し信号検出を用いる場合にも適用可能であるためこれらを用いたとしても本質的に同一である。また、OFDMやMC−CDMなどの方式にも適用でき、シングルユーザMIMOにも適用できる。
なお、本実施形態における無線通信システムは、複数の移動局装置20と基地局装置200bとを備え、移動局装置20は、第1および第2の実施形態における移動局装置20(図4)と同様な構成なので、説明を省略する。
図12は、本実施形態における基地局装置200bの構成を示す概略ブロック図である。ここでは、基地局装置200bが備える受信アンテナ数を2本として説明する。基地局装置200bは、アンテナ401−1、401−2、無線部402−1、402−2、CP除去部403−1、403−2、参照信号分離部404−1、404−2、伝搬路推定部405−1、405−2、スケジューリング部406、バッファ407、制御情報信号生成部408、DFT部409−1、409−2、MIMO空間分離・等化部410、クラスタ抽出部411−1、411−2、クラスタ結合部412−1、412−2、IDFT部413−1、413−2、復調部414−1、414−2、復号部415−1、415−2、送信部416を備える。
第1の実施形態における基地局装置200(図5)との違いは、複数の受信アンテナを用いて異なる2つの送信装置の信号に対して分離と等化を行わなければならないため、MIMO空間分離・等化部410を備え、そのMIMO空間分離・等化部410が受信信号の分離・等化処理を行う点と、スケジューリング部406、制御情報信号生成部408、送信部416以外を2系統備える点である。
アンテナ401−1、401−2は、アンテナ101(図5、以下同様)と同様であり、無線部402−1、402−2は無線部102と同様であり、CP除去部403−1、403−2は、CP除去部103と同様であり、参照信号分離部404−1、404−2は、参照信号分離部104と同様であり、伝搬路推定部405−1、405−2は、伝搬路推定部105と同様であり、バッファ407はバッファ107と同様であり、制御情報信号生成部408は制御情報信号生成部108と同様であり、DFT部409−1、409−2は、DFT部109と同様であり、クラスタ抽出部411−1、411−2はクラスタ抽出部110と同様であり、クラスタ結合部412−1、412−2はクラスタ結合部112と同様であり、IDFT部413−1、413−2はIDFT部113と同様であり、復調部414−1、414−2は復調部114と同様であり、復号部415−1、415−2は復号部115と同様であり、送信部116は送信部416と同様である。従って、これらの説明は省略する。
なお、MIMO空間分離・等化部410は、例えば、空間領域に対応した周波数領域MMSE(Minimum Mean Square Error)が適用されるが、これに限定されない。同様に、スケジューリング部406は各アンテナ401−1、401−2について推定された移動局装置20各々のアンテナ13からの伝搬路特性が全て入力され、空間領域まで含めたスケジューリングを図11で説明したように行う。
[第4の実施形態]
第4の実施形態として、セルの密度に応じて空き帯域の割当を変更する手法について述べる。図13は、本実施形態の概念の一例を示す。図13(a)は孤立セル、即ち隣接セルの基地局が遠く、隣接セルにおける通信が自セルに影響を与えないような環境を示している。この場合は、隣接セルへの与干渉や隣接セルからの干渉回避を考慮しなくてよいため、空けるべき帯域は伝搬路特性のみでよく、自律的に割り当ててもよい。
そのため、同図13(a)に示されるように受信品質の閾値αを低く(小さく)してより多くの帯域を割り当てるよう制御する。一方、図13(b)は、基地局装置eNB1は移動局装置UE1と上述の本発明の第1〜第3の実施形態に従った無線通信を行っており、基地局装置eNB2は移動局装置UE2と前述の本発明の第1〜第3の実施形態に従った無線通信を行っており、基地局装置eNB3は移動局装置UE3と前述の第1〜第3の実施形態に従った無線通信を行っている場合を示すが、図示するように隣接セルの基地局が近い場合には隣接セルからの干渉をも考慮する必要があるため、受信品質の閾値αを高く(大きく)して割り当てるリソースブロックRBを少なくするよう制御する。すなわち、閾値αを、接続している基地局装置(第2の通信装置)と当該移動局装置(第1の通信装置)との距離、および隣接セルに存在する基地局装置と当該移動局装置との距離に応じた値とする。これは第1〜第3の実施形態の手法と併用することができる。
本発明を適用することにより、Clustered DFT−S−OFDM方式など、周波数信号をクラスタ化して配置する無線通信システムにおいて、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、クラスタを配置するので、より高い周波数選択ダイバーシチ効果が得られ、伝送効率が向上する。
また、周波数選択ダイバーシチを効率的に獲得できるため、移動局装置20の送信電力を低く抑えることができ、セルラシステムに展開した場合に隣接セルへの与干渉を低減することができる。
また、ある特定の周波数で干渉の影響が大きい場合、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみにクラスタを配置するので、干渉の影響が大きい周波数を含む周波数帯にクラスタを配置することを回避する動作をするため、未知の干渉を回避する能力が高まる。その結果、伝送効率が向上する。
さらに、本発明を適用することにより、1つの移動局装置20が占有する周波数帯域が抑えられるため、他の移動局装置20が選択可能な周波数帯の数が増え、他の移動局装置20の割当の自由度が向上する。これにより受信品質の良い周波数を用いて通信を行うことができる可能性が高くなり、伝送効率が向上する。
本発明は、携帯電話装置を移動局装置とする移動体通信システムに用いて好適であるが、これに限定されない。
この発明の第1の実施形態の概念を説明する図である。 同実施形態における閾値αの設定法の一例を示す図である。 同実施形態におけるクラスタを配置するリソースブロックRBを決定するフローチャートである。 同実施形態における移動局装置20の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における基地局装置200の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態におけるスケジューリング部106の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における伝送機会毎に割り当てを変更する概念を説明する図である。 この発明の第2の実施形態の概念を説明する図である。 同実施形態のスケジューリング部106aの構成を示すブロック図である。 同実施形態におけるマルチユーザMIMOを用いた無線通信システムの概略構成を示す図である。 この発明の第3の実施形態の移動局装置UE1および移動局装置UE2の周波数信号の概念を示す図である。 同実施形態における基地局装置200bの構成を説明する図である。 この発明の第4の実施形態の概念を説明する図である。 従来のClustered DFT−S−OFDMの概念の一例を示す図である。 従来の移動局におけるClustered DFT−S−OFDMの送信装置1000の構成示す概略ブロック図である。
符号の説明
1…レート検出部
2…クラスタ割当検出部
3…符号部
4…変調部
5…DFT部
6…クラスタ分割部
7…クラスタ配置部
8…IDFT部
9…参照信号生成部
10…参照信号多重部
11…CP挿入部
12…無線部
13…アンテナ
14…受信部
15…周波数信号生成部
20…移動局装置
101…アンテナ
102…無線部
103…CP除去部
104…参照信号分離部
105…伝搬路推定部
106、106a…スケジューリング部
107…バッファ
108…制御情報信号生成部
109…DFT部
110…クラスタ抽出部
111…等化部
112…クラスタ結合部
113…IDFT部
114…復調部
115…復号部
116…送信部
200、200a…基地局装置
201…受信SINR算出部
202…平均値算出部
203…閾値設定部
204…クラスタ判定部
205…クラスタ割当情報決定部
206、206a…レート計算部
301…第1の等化後品質算出部
302…第2の等化後品質算出部

Claims (11)

  1. 複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して送信する第1の通信装置と、前記第1の通信装置が送信した信号を受信する第2の通信装置とを具備する無線通信システムにおいて、
    前記無線通信システムが備えるいずれかの装置は、前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部を具備し、
    前記スケジューリング部は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させること
    を特徴とする無線通信システム。
  2. 前記無線通信システムが備えるいずれかの装置は、前記スケジューリング部が配置を決定したクラスタの数に応じた符号化率を決定する符号化率決定部を具備し、
    前記第1の通信装置は、
    前記符号化率決定部が決定した符号化率で、送信するデータを符号化する符号部と、
    前記符号部が符号化したデータから前記周波数信号を生成する周波数信号生成部と
    を具備することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記第2の通信装置が、前記スケジューリング部を具備することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 前記所定の受信品質は、受信信号対干渉雑音電力比のシステム周波数帯域の平均値と予め決められた値とにより決まる閾値αであることを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 前記閾値αを、接続している前記第2の通信装置と前記第1の通信装置との距離、および隣接セルに存在する第2の通信装置と前記第1の通信装置との距離に応じた値とすることを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 前記無線通信システムは、複数の第1の通信装置と、第2の通信装置とを備え、複数の前記第1の通信装置が送信した信号を前記第2の通信装置が受信するマルチユーザMIMOを適用する無線通信システムであることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  7. 複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して送信する第1の通信装置と、前記第1の通信装置が送信した信号を受信する第2の通信装置とを具備する無線通信システムにおけるスケジューリング方法において、
    前記無線通信システムが備えるいずれかの装置が、前記クラスタを配置する周波数帯域を決定する第1の過程を備え、
    前記第1の過程は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させること
    を特徴とするスケジューリング方法。
  8. 複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して無線送信された信号を受信する通信装置において、
    前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部を具備し、
    前記スケジューリング部は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させること
    を特徴とする通信装置。
  9. 複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して無線送信する通信装置において、
    前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部を具備し、
    前記スケジューリング部は、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させること
    を特徴とする通信装置。
  10. 複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して無線送信された信号を受信する通信装置のコンピュータを、
    前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部であって、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させるスケジューリング部
    として機能させるプログラム。
  11. 複数の周波数信号を所定数毎に纏めたクラスタに分割し、伝送可能な周波数帯域の一部に前記クラスタを配置して無線送信する通信装置のコンピュータを、
    前記クラスタを配置する周波数帯域を決定するスケジューリング部であって、所定の受信品質を満たす周波数帯域のみに、前記クラスタを配置させるスケジューリング部
    として機能させるプログラム。
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