JP2010044988A - シーズヒータの発熱線のリード線の固定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シーズヒータ10内部に入れた発熱線21のリード線23、26(発熱線21に接続されているリードピン24、27と、撚り線25、28とを有している。)の固定方法であって、撚り線25、28をリードピン24、27の先端部24a、27aに接続した箇所を柱状の保護部材30の軸方向の貫通孔31、32内に配置する。保護部材30の軸方向の一端33をシーズヒータ10の端部に当接させ、保護部材30およびシーズヒータ10のシースパイプ11の端部を被う金属スリーブ36を配置し、金属スリーブ36を減径して保護部材30およびシースパイプ11の端部を金属スリーブ36で固定するとともに、金属スリーブ36の減径により保護部材30を圧縮してリード線23、26を保護部材30に固定する。
【選択図】図1
Description
図7〜図9はこの場合の第1の従来例であり、シーズヒータ50のリード線56の固定方法を示す。なお、リード線56はリードピン57および被覆撚り線58を有している。
まず、図7に示すように、セラミックコア53に巻かれた発熱線52にリードピン57が接続される。つぎに、図8に示すように、リードピン57の先端部に被覆撚り線58が溶接、カシメ等により接続され、発熱線アセンブリ59を構成する。つぎに、図9に示すように、発熱線アセンブリ59をシースパイプ51の開口部からシープパイプ51内に入れて、シースパイプ51と発熱線アセンブリ59との間にマグネシア等の粉状の電気絶縁物54を充填してスエージング等でシースパイプ51を減径して電気絶縁物54の充填密度を上げ、シースパイプ51の外面を研磨してシースパイプ51の寸法を整えた後に、口元ガイシ55でシースパイプ51の開口部を封止する。被覆撚り線58は口元ガイシ55の貫通孔を通して口元ガイシ55の外側に引き出されている。図10は、図9のリード線56の固定部分を拡大して示す。
また、第2の従来例では、硬いリードピン67が口元ガイシ65の外側に突き出ているので、シーズヒータ60が左右、上下に動くワークに取り付けられている場合には、しばしばリードピン67および被覆撚り線68が接続スリーブ70付近で断線する事故が発生するという問題があった。
そこで、本願発明の課題は、上述の問題を解決し、シーズヒータの組み立て作業が容易でかつリード線のリードピンおよび被覆撚り線の断線事故の発生が少なくなるシーズヒータの発熱線のリード線の固定方法を提供することである。
そして、前記金属パイプを減径して前記保護部材を前記金属パイプにより固定するとともに、前記金属パイプの減径により前記保護部材を圧縮することにより前記保護部材の貫通孔を圧縮して前記リード線を前記保護部材の貫通孔に固定するので、リード線のリードピンと被覆撚り線の接続箇所を保護部材および金属パイプを介して前記金属シースパイプに確実に固定することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果とともに、シーズヒータのリード線をシーズヒータのシースパイプの軸方向と異なる方向に引き出す場合でも、金属スリーブの折れ曲った先端部分の折れ曲った方向にリード線の被覆撚り線を引き出すことができるため、前記リード線を湾曲させる必要がないので、前記リード線に必要なスペースを小さくすることができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果とともに、リード線がコイルスプリングにより保護される。
請求項4記載の発明によっても、組み立て作業が容易でかつリード線のリードピンおよび被覆撚り線の断線事故の発生が少なくなる。また、シーズヒータの外部に引き出されたリード線の引っ張り強度を高めることができる。
図1に示すように、シーズヒータ10の内部に発熱線21を入れたシーズヒータ10の発熱線21の第1リード線23および第2リード線26の固定方法は以下のようになる。
なお、発熱線21をセラミックコア22に巻いて第1リード線23および第2リード線26を発熱線21に接続して発熱線アセンブリ20を形成する。シーズヒータ10の金属製の円筒形のシースパイプ11内に入れた発熱線アセンブリ20とシースパイプ11との間にマグネシア等の電気絶縁物12が充填されている。
第1リード線23は発熱線21の一端に接続され、第2リード線26は発熱線21の他端に接続され、第1リード線23と第2リード線26との間に電圧を加えると、発熱線21に電流が流れて、発熱線21がジュール熱により発熱する。
図1に示すように、第1被覆撚り線25を第1リードピン24の先端部24aに接続した箇所を保護部材30の第1貫通孔31内に配置し、さらに、第2被覆撚り線28を第2リードピン27の先端部27aに接続した箇所を保護部材30の第2貫通孔32内に配置する。そして、保護部材30の軸方向の一端33をシーズヒータ10のシースパイプ11の端部に当接させ、保護部材30およびシースパイプ11の端部を被う円筒形の金属スリーブ35を配置し、金属スリーブ35を減径して保護部材30およびシースパイプ11の端部を金属スリーブ35で固定するとともに、金属スリーブ35の減径により保護部材30を圧縮することにより保護部材30の貫通孔31、32を圧縮して第1リード線23および第2リード線26を保護部材30の貫通孔31、32に固定する。
各リードピン24、27の先端部24a、27aと各被覆撚り線25、28とを接続した箇所をそれぞれ保護部材30の各貫通孔31、32内に配置し、保護部材30の軸方向の一端33をシースパイプ11の端部に当接させ、保護部材30およびシースパイプ11の端部を被う金属スリーブ35を配置し、金属スリーブ35を減径して保護部材30およびシースパイプ11の端部を金属スリーブ35で固定するとともに、金属スリーブ35の減径により保護部材30を圧縮することにより貫通孔31、32を圧縮して各リードピン24、27の先端部24a、27aと各被覆撚り線25、28とを接続した箇所を保護部材30の貫通孔31、32に固定するので、各リードピン24、27と各被覆撚り線25、28の接続箇所を保護部材30および金属スリーブ35を介してシースパイプ11に確実に固定することができる。また、各被覆撚り線25、28は保護部材30から外部に引き出されている。
第2の実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、図4に示すように、シーズヒータ10の発熱線21のリード線23a、26a(図1のリード線23、26に相当する。)の固定方法である。
図3に示すように、金属スリーブ35aの先端部分35yが金属スリーブ35aの基部分35xに対して直角に折れ曲って形成され、先端部分35yに他の保護部材36が挿入されている。図4に示すように、他の保護部材36は柱状でかつ柱の軸方向に第1貫通孔37aおよび第2貫通孔37bが形成されている。なお、他の保護部材36の材質は、熱に強く圧縮しても割れない材質のものであり、例えばポリペンコであるが、テフロン(登録商標)、シリコーン、ミオレックス等でもよい。
さらに、図4に示すように、第1リード線23aの第1被覆撚り線25aが第1コイルスプリング39a内を挿通し、第1コイルスプリング39aが他の保護部材36の第1貫通孔37aを挿通し、第2リード線26aの第2被覆撚り線28aが第2コイルスプリング39b内を挿通し、第2コイルスプリング39bが他の保護部材36の第2貫通孔37bを挿通している。
図5に示すように、先端部分35yを減径して他の保護部材36を先端部分35yで固定するとともに、先端部分35yの減径により他の保護部材36の貫通孔37a、37bを圧縮してコイルスプリング39a、39bおよび被覆撚り線25a、28aをコイルスプリング39a、39bを介して他の保護部材36の貫通孔37a、37bに固定する。
また、金属スリーブ35aの基部分35x(図4参照)に保護部材30a(図1の保護部材30に相当する。)が配設されている。また、他の保護部材36の径D2は保護部材30aの径と同じでもよい。
第1被覆撚り線25aを第1リードピン24xの先端部24yに接続した箇所を保護部材30aの第1貫通孔31a内に配置し、さらに、第2被覆撚り線28aを第2リードピン27xの先端部27yに接続した箇所を保護部材30aの第2貫通孔32a内に配置する。そして、保護部材30aの軸方向の一端33aをシーズヒータ10のシースパイプ11の端部に当接させ、保護部材30aおよびシースパイプ11の端部を被うように金属スリーブ35aの基部分35xを配置し、基部分35xを減径して保護部材30aおよびシースパイプ11の端部を基部分35xで固定するとともに、基部分35xの減径により保護部材30aを圧縮することにより保護部材30aの貫通孔31a、32aを圧縮して第1リード線23aおよび第2リード線26aを保護部材30aの貫通孔31a、32aに固定する。なお、図5に示すように、第1被覆撚り線25aは外側被覆25xと内側被覆25yとの二重の被覆を有し、第2被覆撚り線28aは外側被覆28xと内側被覆28yとの二重の被覆を有している。
リード線23a、26aの被覆撚り線25a、28aがそれぞれコイルスプリング39a、39b内を挿通し、コイルスプリング39a、39bが他の保護部材36の貫通孔37a、37bを挿通し、金属スリーブ35aの先端部分35yを減径して他の保護部材36を先端部分35yで固定するとともに、先端部分35yの減径により他の保護部材36の貫通孔37a、37bを圧縮してコイルスプリング39a、39bおよびリード線23a、26aの被覆撚り線25a、28aをコイルスプリング39a、39bを介して他の保護部材36の貫通孔37a、37bに固定するので、被覆撚り線25a、28aが可撓性あるコイルスプリング39a、39bにより保護される。
なお、第1の実施の形態と同様に、各リードピン24x、27xと各被覆撚り線25a、28aの接続箇所を保護部材30aおよび金属スリーブ35aを介してシースパイプ11に確実に固定することができる。また、保護部材30aの一端33aから他端34aまでの距離が長いほど金属スリーブ35aの基部分35xの減径によるカシメの安定性が向上する。
図6に示すように、シーズヒータ10の発熱線21の各リード線23b、26bの固定方法である。シーズヒータ10の金属製のシースパイプ11の端部に金属パイプ46の一端を溶接し、金属パイプ46内に円柱状でかつ円柱の軸方向に第1貫通孔41および第2貫通孔42が形成された保護部材40を挿入して、保護部材40の一端43をシースパイプ11内に充填されたマグネシア等の電気絶縁物12の端に当接させる。なお、保護部材40の径D3はシースパイプ11の内径に等しく、保護部材40の材質は保護部材30の材質と同じである。その際、被覆撚り線25、28をリードピン24、27の先端部24a、27aに接続した箇所をそれぞれ貫通孔41、42内に配置する。また、保護部材40の他端44から各被覆撚り線25、28が引き出される。
そして、金属パイプ46を減径して保護部材40を金属パイプ46により固定するとともに、金属パイプ46の減径により保護部材40の貫通孔41、42を圧縮してリード線23b、26bを保護部材40の貫通孔41、42に固定する。
シーズヒータ10のシースパイプ11の端部に端を溶接した金属パイプ46内に円柱状でかつ円柱の軸方向に各貫通孔41、42が形成された保護部材40を挿入して、各被覆撚り線25、28を各リードピン24、27の先端部24a、27aに接続した箇所を保護部材40の各貫通孔41、42内に配置する。そして、金属パイプ46を減径して保護部材40を金属パイプ46により固定するとともに、金属パイプ46の減径により保護部材40を圧縮することにより保護部材40の貫通孔41、42を圧縮して各リード線23b、26bの各リードピン24、26と各被覆撚り線25、28の接続箇所を保護部材40の貫通孔41、42に固定するので、各リード線23b、26bの各リードピン24、26と各被覆撚り線25、28の接続箇所を保護部材40および金属パイプ46を介してシースパイプ11に確実に固定することができる。また、保護部材40の他端44から外部に各被覆撚り線25、28が引き出される。
また、第2の実施の形態において、金属スリーブ35aの先端部分35yが基部分35xに対して直角に折れ曲っているが、これに限定されず、シーズヒータ10のリード線を引き出す方向に応じて金属スリーブ35aの先端部分35yが基部分35xに対して折れ曲る角度を例えば45°、30°等任意の角度に選定することができる。
11 シースパイプ
21 発熱線
23 第1リード線
24 第1リードピン
24a 先端部
25 第1被覆撚り線
26 第2リード線
27 第2リードピン
27a 先端部
28 第2被覆撚り線
30 保護部材
31 第1貫通孔
32 第2貫通孔
33 一端
35 金属スリーブ
40 保護部材
41 第1貫通孔
42 第2貫通孔
43 一端
46 金属パイプ
Claims (4)
- シーズヒータの内部に発熱線を入れたシーズヒータの前記発熱線のリード線の固定方法であって、
前記リード線はリードピンと被覆撚り線とを有し、
前記リードピンは前記発熱線に接続され、前記被覆撚り線は前記リードピンの先端部に接続され、
前記被覆撚り線を前記リードピンの先端部に接続した箇所を柱状でかつ柱の軸方向に貫通孔が形成された保護部材の前記貫通孔内に配置し、
前記保護部材の軸方向の端部を前記シーズヒータの端部に当接させ、
前記保護部材および前記シーズヒータの金属シースパイプの端部を被う金属スリーブを配置し、
前記金属スリーブを減径して前記保護部材および前記金属シースパイプの端部を前記金属スリーブで固定するとともに、前記金属スリーブの減径により前記保護部材の貫通孔を圧縮して前記リード線を前記保護部材の貫通孔に固定することを特徴とするシーズヒータの発熱線のリード線の固定方法。 - 請求項1記載のシーズヒータの発熱線のリード線の固定方法であって、
前記金属スリーブの先端部分が折れ曲って形成され、前記金属スリーブの折れ曲った先端部分に他の保護部材が挿入され、
前記他の保護部材は柱状でかつ柱の軸方向に貫通孔が形成され、
前記他の保護部材の貫通孔に前記リード線の被覆撚り線を挿入し、
前記金属スリーブの先端部分を減径して前記他の保護部材を前記金属スリーブの先端部分で固定するとともに、前記金属スリーブの先端部分の減径により前記他の保護部材の貫通孔を圧縮して前記リード線の被覆撚り線を前記保護部材の貫通孔に固定することを特徴とするシーズヒータの発熱線のリード線の固定方法。 - 請求項2記載のシーズヒータの発熱線のリード線の固定方法であって、
前記リード線の被覆撚り線がコイルスプリング内を挿通し、前記コイルスピリングが前記他の保護部材の貫通孔を挿通し、
前記金属スリーブの先端部分を減径して前記他の保護部材を前記金属スリーブの先端部分で固定するとともに、前記金属スリーブの先端部分の減径により前記他の保護部材の貫通孔を圧縮して前記リード線の被覆撚り線を前記コイルスプリングを介して前記保護部材の貫通孔に固定することを特徴とするシーズヒータの発熱線のリード線の固定方法。 - シーズヒータの内部に発熱線を入れたシーズヒータの前記発熱線のリード線の固定方法であって、
前記リード線はリードピンと被覆撚り線とを有し、
前記リードピンは前記発熱線に接続され、前記被覆撚り線は前記リードピンの先端部に接続され、
前記シーズヒータの金属シースパイプの端部に金属パイプの端を溶接し、
前記金属パイプ内に柱状でかつ柱の軸方向に貫通孔が形成された保護部材を挿入して、前記被覆撚り線を前記リードピンの先端部に接続した箇所を前記保護部材の前記貫通孔内に配置し、
前記金属パイプを減径して前記保護部材を前記金属パイプにより固定するとともに、前記金属パイプの減径により前記保護部材の貫通孔を圧縮して前記リード線を前記保護部材の貫通孔に固定することを特徴とするシーズヒータの発熱線のリード線の固定方法。
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