JP2010044844A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリチップの縮小化およびデータの高密度化を可能とする半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】ワード線と、第1のビット線と、第2のビット線と、プレート線と、第1の強誘電体キャパシタと、第1の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応して設けられ、ワード線をゲートとするセルトランジスタと、第2の強誘電体キャパシタと、第1のビット線または第2のビット線を介して第1の強誘電体キャパシタに記憶されたデータまたは第2の強誘電体キャパシタに記憶されたデータを検出し、あるいは、第1の強誘電体キャパシタまたは第2の強誘電体キャパシタにデータを書き込むセンスアンプとを備え、第1の強誘電体キャパシタおよびセルトランジスタは、第1のビット線とプレート線との間に直列に接続され、第2の強誘電体キャパシタは、第2のビット線とワード線との間に接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体記憶装置に係わり、例えば、強誘電体メモリに関する。
従来の強誘電体メモリは、強誘電体キャパシタと選択トランジスタとからなる複数のメモリセルから構成されている。各メモリセルは、ワード線とビット線との各交点に対して1つずつ設けられている。各メモリセルは、1つの強誘電体キャパシタを有し、この強誘電体キャパシタが論理データを記憶する。
近年、メモリチップの縮小化およびデータの高密度化が益々望まれている。しかし、従来の強誘電体メモリでは、各メモリセルは、強誘電体キャパシタが多値データを記憶しない限り、1ビットデータしか記憶することができなかった。
特開平11−204747号公報
メモリチップの縮小化およびデータの高密度化を可能とする半導体記憶装置を提供する。
本発明に係る実施形態に従った半導体記憶装置は、複数のワード線と、複数の第1のビット線と、前記ワード線に対応して設けられた複数のプレート線と、前記第1のビット線に対応して設けられた複数の第2のビット線と、2つの電極との間に強誘電体膜を有する複数の第1の強誘電体キャパシタと、前記第1の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応して設けられ、前記ワード線をゲートとする複数のセルトランジスタと、2つの電極との間に強誘電体膜を有する複数の第2の強誘電体キャパシタと、前記第1のビット線または前記第2のビット線を介して前記第1の強誘電体キャパシタに記憶されたデータまたは前記第2の強誘電体キャパシタに記憶されたデータを検出し、あるいは、前記第1の強誘電体キャパシタまたは前記第2の強誘電体キャパシタにデータを書き込むセンスアンプとを備え、
前記第1の強誘電体キャパシタおよび前記セルトランジスタは、前記第1のビット線と前記プレート線との間に直列に接続され、前記第2の強誘電体キャパシタは、前記第2のビット線と前記ワード線との間に接続されていることを特徴とする。
本発明による半導体記憶装置は、メモリチップの縮小化およびデータの高密度化を可能とする。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る第1の実施形態に従った強誘電体メモリの構成を示す図である。本実施形態による強誘電体メモリは、ロウ方向へ延伸する複数のワード線WLと、ロウ方向に対して直交するカラム方向へ延伸する複数の第1のビット線BL1j(jは整数)と、カラム方向へ延伸し第1のビット線BL1jに対応して設けられた複数の第2のビット線BL2jと、ロウ方向へ延伸しワード線WLに対応して設けられた複数のプレート線PLとを備える。尚、図1では、プレート線PLは、ワード線WLと区別するために破線で示されている。
図1では、複数のメモリセルMCを含むセルブロックCBが、16×4のマトリクスに二次元配置されている。しかし、メモリセルMCの個数は16×4に限定しない。1つのメモリセルMCは、後述するように、2つの強誘電体キャパシタを備え、各々の強誘電体キャパシタがバイナリデータあるいはマルチビットデータを記憶する。
メモリセルMCは半導体基板上に形成されている。メモリセルMCは、ワード線WLと第1または第2のビット線BLij(i=1または2)との交点に対応して設けられている。ワード線WLは、ロウ方向に配列するメモリセルMCに対応して設けられている。ビット線BLijは、カラム方向に配列するメモリセルMCに対応して設けられている。プレート線PLは、ロウ方向に配列するメモリセルMCに対応して設けられている。
ワード線駆動回路WLDがワード線WLに接続されている。ワード線駆動回路WLDは、ロウデコーダRDから受けたアドレスに従って、ワード線WLを選択し、選択ワード線WLを活性化する。
ここで、活性化とは素子または回路をオンまたは駆動させることを意味し、不活性化とは素子または回路をオフまたは停止させることを意味する。従って、HIGH(高電位レベル)の信号が活性化信号である場合もあり、LOW(低電位レベル)の信号が活性化信号である場合もあることに注意されたい。例えば、NMOSトランジスタは、ゲートをHIGHにすることによって活性化する。一方、PMOSトランジスタは、ゲートをLOWにすることによって活性化する。
センスアンプSAが第1および第2のビット線BL1jおよびBL2jに接続されている。センスアンプSAは、データ読出し時に、第1または第2のビット線BL1jまたはBL2jに伝播するメモリセルからのデータを検出する。また、センスアンプSAは、データ書込み時に第1および第2のビット線BL1jおよびBL2jに電圧を印加する。これによって、センスアンプSAは、選択ワード線に接続された選択メモリセルMCからデータを読み出し、あるいは、選択メモリセルMCにデータを書き込むことができる。
プレート線駆動回路PLDがプレート線PLに接続されている。プレート線駆動回路PLDは、ロウデコーダRDから受けたアドレスに従って、選択ワード線に対応したプレート線PLを駆動する。尚、ロウデコーダRDは、ワード線駆動回路WLDおよびプレート線駆動回路PLDに対して共通に設けられていてよい。
ビット選択線駆動回路BSDは、データ検出動作またはデータ書込み動作において、第1のビット線BL1jまたは第2のビット線BL2jのいずれかをセンスアンプSAに接続するために、ビット選択線BS1またはBS2の一方を駆動する。
図2は、本実施形態に従ったメモリセルMCの構成およびデータ読出し動作を示す図である。図2は、図1に示すメモリセルMCのうち、2×2のメモリセルMC11〜MC22を示している。
メモリセルMC11〜MC22は、それぞれ第1のビット線BL11、BL12とワード線WL1、WL2との交点に対応して設けられている。第2のビット線BL21およびBL22は、第1のビット線BL11およびBL12にそれぞれ対応しており、カラム方向に延伸している。第1のビット線BL11と第2のビット線BL21とが1つのビット線対をなし、第1のビット線BL12と第2のビット線BL22とが1つのビット線対をなす。
センスアンプSA1はビット線対BL11、BL21に対応して設けられており、センスアンプSA2はビット線対BL12、BL22に対応して設けられている。センスアンプSA1は、ビット選択トランジスタTBS11およびTBS21を介してビット線BL11およびBL21に接続されている。センスアンプSA2は、ビット選択トランジスタTBS12およびTBS22を介してビット線BL12およびBL22に接続されている。
メモリセルMC11およびMC21は、ビット線対BL11、BL21に接続されている。メモリセルMC12およびMC22は、ビット線対BL12、BL22に接続されている。
各メモリセルMC11〜MC22は、第1の強誘電体キャパシタFC111、FC121、FC112、FC122と、第2の強誘電体キャパシタFC211、FC221、FC212、FC222と、セルトランジスタTCとを含む。
第1の強誘電体キャパシタFC1ijは、それぞれ2つの電極との間に強誘電体膜を有し、強誘電体膜の分極特性によって論理データを記憶することができる。第2の強誘電体キャパシタFC2ijは、それぞれ第1の強誘電体キャパシタFC1と同様に2つの電極との間に強誘電体膜を有し、強誘電体膜の分極特性によって論理データを記憶する。第1の強誘電体キャパシタFC1ijと、第2の強誘電体キャパシタFC2ijとは、製造を容易化するために同一の構成でもよい。しかし、第1の強誘電体キャパシタFC1ijと、第2の強誘電体キャパシタFC2ijとは、異なる構成を有していてもよい。
セルトランジスタTCが第1および第2の強誘電体キャパシタFC111〜FC222のそれぞれに対応して設けられている。セルトランジスタTCのゲートは、ワード線WL1またはWL2として用いられている。
第1の強誘電体キャパシタFC1ijおよびセルトランジスタTCは、第1のビット線BL1jとプレート線PL1またはPL2との間に直列に接続されている。より詳細には、セルトランジスタTCの一端が第1のビット線BL11に接続されている。第1の強誘電体キャパシタFC1ijは、セルトランジスタTCの他端とプレート線PL1またはPL2との間に接続されている。
第2の強誘電体キャパシタFC2ijは、ワード線WL1またはWL2と第2のビット線BL2jとの間に接続されている。
センスアンプSA1は、第1のビット線BL11およびビット選択トランジスタTBS11を介して、第1の強誘電体キャパシタFC111またはFC121内に記憶されたデータを検出し、あるいは、第1の強誘電体キャパシタFC111またはFC121にデータを書き込む。センスアンプSA1は、第2のビット線BL21およびビット選択トランジスタTBS21を介して、第2の強誘電体キャパシタFC211またはFC221に記憶されたデータを検出し、あるいは、第2の強誘電体キャパシタFC211またはFC221にデータを書き込む。
センスアンプSA2は、第1のビット線BL12およびビット選択トランジスタTBS12を介して、第1の強誘電体キャパシタFC112またはFC122に記憶されたデータを検出し、あるいは、第1の強誘電体キャパシタFC112またはFC122にデータを書き込む。センスアンプSA2は、第2のビット線BL22およびビット選択トランジスタTBS22を介して、第2の強誘電体キャパシタFC212またはFC222に記憶されたデータを検出し、あるいは、第2の強誘電体キャパシタFC212またはFC222にデータを書き込む。
データ検出動作は、センスアンプSAがメモリセル内に格納されたデータを検出する動作である。センスアンプSAで検出されたデータは、バッファおよびI/O回路(いずれも図示せず)を介してメモリチップの外部へ読み出される場合がある。センスアンプSAからメモリ外部への読出し動作は、従来と同様でよいので、ここではセンスアンプによる検出動作のみを説明する。以下、センスアンプによる検出動作を“読出し動作”ともいう。
図2に示す検出動作では、WL1が選択ワード線であり、メモリセルMC11およびMC12のデータが検出されるものと仮定する。メモリセルMC21およびMC22のデータの検出動作は、メモリセルMC11およびMC12のデータの検出動作から容易に推測できるので、その説明を省略する。
[第1の強誘電体キャパシタのデータ検出動作]
図2は、第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC212のデータ検出動作を示す。第1のビット線BL1jは信号の検出前に予め0V、若しくは、データ“0”とデータ“1”との中間電位(例えば、0.9V)にプリチャージされている。
第1の強誘電体キャパシタのデータ検出動作では、選択ワード線WL1の電位を高レベル電位VWLH(例えば、1.8V)に立ち上げ、非選択ワード線WL2の電位を低レベル電位VWLL(例えば、0.9V)に設定する。
ここで、電位VWLHは、セルトランジスタTCの閾値電圧よりも高く、セルトランジスタTCを導通状態にする電位である。電位VWLLは、セルトランジスタTCの閾値電圧よりも低く、セルトランジスタTCを非導通状態にする電位である。これにより、選択メモリセルMC11およびMC12内の第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC112が第1のビット線BL11およびBL12にそれぞれ接続される。
ビット選択線BS1が活性化され、ビット選択トランジスタTBS11およびTBS12が導通状態になる。ビット選択線BS2は不活性状態のままであり、ビット選択トランジスタTBS21およびTBS22は非導通状態のままである。
プレート線PL1の電位は、高レベル電位(例えば、1.8V)に立ち上げられる。これにより、第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC112のデータがそれぞれ第1のビット線BL11およびBL12に伝達される。センスアンプSA1およびSA2は、それぞれ第1のビット線BL11およびBL12を介してそれらのデータを受け、該データと基準データとを比較して該データを検出する。
このとき、第2の強誘電体キャパシタFC2ijに格納されたデータがディスターブを受けないように、第2のビット線BL21およびBL22の電位は、選択ワード線WL1の電位VWLHと非選択ワード線WL2の電位VWLLとのほぼ中間電位(例えば、1.35V)であることが好ましい。その理由は次の通りである。
メモリセルMC11およびMC21内の2つの第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC221は、選択ワード線WL1と非選択ワード線WL2との間に第2のビット線BL21を介して直列に接続されている。従って、第2のビット線BL21の電位を、電位VWLHと電位VWLLとのほぼ中間電位とすることによって、第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC221のそれぞれに印加される電圧が電位VWLHと電位VWLLとの電位差のほぼ半分(1/2(VWLH+VWLL))となる。これにより、第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC221に記憶されたデータへのディスターブを抑制している。メモリセルMC12およびMC22内の第2の強誘電体キャパシタFC212およびFC222についても同様のことが言える。
ここで、電位1/2(VWLH+VWLL)は、第2の強誘電体キャパシタFC2ijに格納されたデータにディスターブを与えない程に小さいことが必要である。VWLHとVWLLとの電位差が大きすぎると、第2の強誘電体キャパシタFC2ijのデータに対してディスターブが生じる虞があるからである。つまり、第2の強誘電体キャパシタFC2ijのデータに対するディスターブの観点では、VWLHとVWLLとの電位差は小さい方が好ましい。これにより、非選択メモリセルMC21およびMC22のセルトランジスタTCをオフ状態にしたまま、第2の強誘電体キャパシタFC2ijのデータに対するディスターブをも抑制することができる。
プレート線PL2の電位は、フローティングであってもよく、あるいは、任意の電位に設定されてよい。メモリセルMC21およびMC22は第1のビット線BL11、BL12から切断されているからである。プレート電位の制御を容易にするために、プレート線PL2の電位は、プレート線PL1の電位(例えば、1.8V)と同じであってもよい。
[第2の強誘電体キャパシタのデータ検出動作]
図3は、第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC212のデータ検出動作を示す図である。第2の強誘電体キャパシタのデータ検出動作では、選択ワード線WL1の電位を高レベル電位VWLH(例えば、1.8V)に立ち上げ、非選択ワード線WL2の電位を低レベル電位VWLL(例えば、0.9V)に設定する。第2ビット線BL2jは、信号の検出前に予め0V、若しくは、データ“0”とデータ“1”との中間電位(例えば0.9V)にプリチャージされている。
非選択ワード線WL2に接続された第2の強誘電体キャパシタFC221およびFC222がディスターブを受けないように、非選択ワード線WL2の電位は、データ“1”を伝達する第2のビット線の電位とデータ“0”を伝達する第2のビット線の電位とのほぼ中間電位が好ましい。その理由は以下の通りである。
第2の強誘電体キャパシタFC221およびFC222は、第2のビット線BL21とBL22との間に非選択ワード線WL2を介して直列に接続されている。従って、非選択ワード線WL2の電位を、データ“1”とデータ“0”とのほぼ中間電位とすることによって、第2の強誘電体キャパシタFC221およびFC222のそれぞれに印加される電圧がデータ“1”を伝達するビット線とデータ“0”を伝達するビット線の電位差のほぼ半分となる。これにより、第2の強誘電体キャパシタFC221およびFC222に記憶されたデータへのディスターブを抑制している。
これにより、ワード線WL2を非選択状態にしてメモリセルMC21およびMC22のセルトランジスタTCをオフ状態にしたまま、第2の強誘電体キャパシタFC221およびFC222のデータに対するディスターブをも抑制することができる。
ビット選択線BS2が活性化され、ビット選択トランジスタTBS21およびTBS22が導通状態になる。これにより、センスアンプSA1およびSA2は、それぞれ第2のビット線BL21およびBL22に接続される。ビット選択線BS1は不活性状態のままであり、ビット選択トランジスタTBS11およびTBS12は非導通状態のままである。
選択メモリセルMC11およびMC12内の第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC212のデータは、それぞれ第2のビット線BL21およびBL22を介してセンスアンプSA1およびSA2へ伝達される。センスアンプSA1およびSA2は、それぞれ第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC212からのデータと基準データとを比較して該データを検出する。
選択ワード線WL1に対応するプレート線PL1の電位は、高レベル電位(例えば、1.8V)に立ち上げられる。しかし、ビット選択トランジスタTBS11が非導通状態であるので、第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC112のデータは第1のビット線BL11およびBL12に伝達しない。
このとき、第1の強誘電体キャパシタFC1ijに格納されたデータがディスターブを受けないように、第1のビット線BL11およびBL12の電位は、プレート線PL1の電位とプレート線PL2の電位とのほぼ中間電位であることが好ましい。例えば、プレート線PL2の電位が、プレート線PL1と同じ1.8Vである場合、第1のビット線BL11およびBL12の電位は、1.8Vである。プレート線PL2の電位が、0.9Vである場合、第1のビット線BL11およびBL12の電位は、1.35Vである。尚、非選択のプレート線PL2は、フローティングであってもよい。この場合、ビット線BL11の電位は、プレート線PL1の電位と等しくてよい。
メモリセルMC11およびMC21内の2つの第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC121は、メモリセルMC21のセルトランジスタTCによって第1のビット線BL11から切断されている。しかし、第1のビット線BL11と第1の強誘電体キャパシタFC111またはFC121との容量カップリングを考慮し、第1のビット線BL11の電位を、プレート線PL1の電位とプレート線PL2の電位とのほぼ中間電位とすることがより好ましい。これによって、第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC121のそれぞれに印加される電圧が軽減され、第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC121に記憶されたデータへのディスターブが抑制される。同様の理由により、第1のビット線BL21の電位も、プレート線PL1の電位とプレート線PL2の電位とのほぼ中間電位とすることがより好ましい。
センスアンプSA1、SA2は、検出されたデータを一時的にラッチする。このデータをメモリチップの外部へ読み出す場合、データは、バッファおよびI/O回路を介してメモリチップの外部へ読み出される。それとともに、センスアンプSA1、SA2は、データを元のメモリセルへリストアする。
次に、データ書込み動作を説明する。
[第1の強誘電体キャパシタへのデータ書込み動作]
図4は、第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC112へのデータ書込み動作を示す図である。ここでは、WL1が選択ワード線であり、メモリセルMC11およびMC12にデータが同時に書き込まれるものと仮定する。
選択ワード線WL1の電位を高レベル電位VWLH(例えば、1.8V)に立ち上げ、非選択ワード線WL2の電位を低レベル電位VWLL(例えば、0.9V)に設定する。これにより、選択メモリセルMC11およびMC12内の第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC112が第1のビット線BL11およびBL12にそれぞれ接続される。一方、非選択メモリセルMC21およびMC22は第1のビット線BL11およびBL12から切断されている。
ビット選択線BS1が活性化され、ビット選択トランジスタTBS11およびTBS12が導通状態になる。ビット選択線BS2は不活性状態のままであり、ビット選択トランジスタTBS21およびTBS22は非導通状態のままである。
プレート線PL1の電位は、低レベル電位(例えば、0V)に設定される。
第1のビット線BL11およびBL12の電位は、書込みデータに応じて高レベル電位VBLH(例えば、1.8V)または低レベル電位VBLL(例えば、−1.8V)に設定される。
例えば、第1の強誘電体キャパシタFC111にデータ“1”を書き込む場合には、第1のビット線BL11の電位をVBLHに設定する。これにより、第1のビット線BL11とプレート線PL1との電位差(例えば、+1.8V)が第1の強誘電体キャパシタFC111に印加される。その結果、データ“1”が第1の強誘電体キャパシタFC111に書き込まれる。
例えば、第1の強誘電体キャパシタFC111にデータ“0”を書き込む場合には、第1のビット線BL11の電位をVBLLに設定する。これにより、第1のビット線BL11とプレート線PL1との電位差(例えば、−1.8V)が第1の強誘電体キャパシタFC111に印加される。その結果、データ“0”が第1の強誘電体キャパシタFC111に書き込まれる。データ“1”が書き込まれた第1の強誘電体キャパシタFC111の分極特性は、データ“0”が書き込まれた第1の強誘電体キャパシタFC111のそれと逆特性になる。
このとき、第2の強誘電体キャパシタFC2ijに格納されたデータがディスターブを受けないように、第2のビット線BL21およびBL22の電位は、選択ワード線WL1の電位VWLHと非選択ワード線WL2の電位VWLLとのほぼ中間電位(例えば、1.35V)であることが好ましい。
プレート線PL2の電位は、フローティングであってもよく、あるいは、任意の電位に設定されてよい。しかし、メモリセルMC21およびMC22のセルトランジスタTCは非導通状態であるものの、第1のビット線BL11、BL12と第1の強誘電体キャパシタFC121、FC122との容量カップリングによって、第1の強誘電体キャパシタFC121、FC122のデータがディスターブを受ける可能性がある。従って、プレート線PL2の電位は、第1のビット線BL11またはBL12の電位のほぼ中間電位であることがより好ましい。
[第2の強誘電体キャパシタへのデータ書込み動作]
図5および図6は、第2の強誘電体キャパシタへのデータ書込みを示す図である。第2の強誘電体キャパシタへのデータ書込みは、各カラムごと(各ビット線ごと)に順番に実行される。例えば、センスアンプSA1およびSA2は、それぞれ第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC212へ互いに異なるタイミングで順番にデータを書き込む。
第2の強誘電体キャパシタFC211へのデータ書込み動作を説明する。第2の強誘電体キャパシタFC211へデータを書き込むためには、ビット線BL21が選択される。
選択ワード線WL1の電位は、データ“1”書き時の選択ビット線BL21の電位VBLHとデータ“0”書き時の選択ビット線BL21の電位VBLLとのほぼ中間電位に設定される。例えば、電位VBLHを1.8Vとし、電位VBLLを−1.8Vとした場合、選択ワード線WL1の電位は、0Vに設定される。
非選択ワード線WL2の電位は、非選択の第2の強誘電体キャパシタFC221およびFC222にディスターブを与えることなく、かつ、非選択のメモリセルMC21およびMC22のセルトランジスタTCをオンさせない電位に設定される。例えば、非選択ワード線WL2の電位は、選択ビット線BL21の電位と選択ワード線WL1の電位とのほぼ中間電位である。より詳細には、データ“1”を書き込む場合、第2のビット線BL21の電位がVBLH(例えば、1.8V)に設定され、従って、非選択ワード線WL2の電位は、低レベル電位VWLL(例えば、0.9V)に設定される。データ“0”を書き込む場合、第2のビット線BL21の電位がVBLH(例えば、−1.8V)に設定され、非選択ワード線WL2の電位は、低レベル電位VWLL(例えば、−0.9V)に設定される。
このように、非選択ワード線WL2の電位は、書込みデータの論理に応じて変化させる。このため、第2の強誘電体キャパシタへの書込みは、複数カラム(複数のビット線)に対して同時に実行することができず、カラムごと(ビット線ごと)に実行する必要がある。
また、非選択ビット線BL22は、選択ワード線WL1の電位と非選択ワード線WL2の電位とのほぼ中間電位に設定される。これにより、非選択ビット線BL22に接続された第2の強誘電体キャパシタFC212およびFC222のデータに対するディスターブを抑制することができる。例えば、選択ワード線WL1の電位が0Vであり、非選択ワード線WL2の電位が0.9Vまたは−0.9Vの場合、非選択ビット線BL22の電位は、0.45Vまたは−0.45Vのいずれかに駆動される。
第2の強誘電体キャパシタFC212およびFC222は、選択ワード線WL1と非選択ワード線WL2との間に第2のビット線BL22を介して直列に接続されている。従って、第2のビット線BL22の電位を、選択ワード線WL1の電位と非選択ワード線WL2の電位とのほぼ中間電位とすることによって、第2の強誘電体キャパシタFC212およびFC222のそれぞれに印加される電圧が選択ワード線WL1と非選択ワード線WL2との電位差のほぼ半分となる。これにより、第2の強誘電体キャパシタFC212およびFC222に記憶されたデータへのディスターブが抑制される。
メモリセルMC11〜MC22のセルトランジスタTCは、いずれもオフ状態である。従って、第1の強誘電体キャパシタFC1ijは、いずれも第1のビット線BL11またはBL12から切断されている。
ビット選択線BS2が活性化され、ビット選択トランジスタTBS21およびTBS22が導通状態になる。ビット選択線BS1は不活性状態のままであり、ビット選択トランジスタTBS11およびTBS12は非導通状態のままである。
本実施形態では、第2の強誘電体キャパシタへのデータ書込みは、各カラムごと(各ビット線ごと)に順番に実行される。例えば、センスアンプSA1およびSA2は、それぞれ第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC212へ互いに異なるタイミングで順番にデータを書き込む。
まず、図5に示すように、第2の強誘電体キャパシタFC211にデータ“1”を書き込む場合、センスアンプSA1は、選択ビット線BL21をVBLH(例えば、1.8V)に立ち上げる。このとき、例えば、選択ワード線WL1が0Vであり、非選択ワード線WL2が0.9Vである。よって、非選択ビット線BL22は、0.45V(=0.9/2)である。
選択された第2の強誘電体キャパシタFC211に印加される電位差は1.8Vである。非選択の第2の強誘電体キャパシタFC221に印加される電位差は0.9Vである。非選択の第2の強誘電体キャパシタFC212およびFC222に印加される電位差は、0.45Vである。従って、第2の強誘電体キャパシタFC211の分極状態を “1”へ反転させる電位が0.9〜1.8Vの範囲に設定されていれば、第2の強誘電体キャパシタFC211にデータ“1”が書き込まれ、他の非選択の第2の強誘電体キャパシタFC221、FC212およびFC222にはデータは書き込まれない。
図6に示すように、第2の強誘電体キャパシタFC212にデータ“0”を書き込む場合、センスアンプSA2は、選択ビット線BL22をVBLL(例えば、−1.8V)に立ち下げる。このとき、例えば、選択ワード線WL1が0Vであり、非選択ワード線WL2が−0.9Vである。よって、非選択ビット線BL21は、−0.45V(=−0.9V/2)である。
選択された第2の強誘電体キャパシタFC212に印加される電位差は−1.8Vである。非選択の第2の強誘電体キャパシタFC222に印加される電位差は−0.9Vであり、非選択の第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC221に印加される電位差は、−0.45Vである。従って、第2の強誘電体キャパシタFC212の分極状態を “0”へ反転させる電位が−0.9〜−1.8Vの範囲に設定されていれば、第2の強誘電体キャパシタFC212にデータ“0”が書き込まれ、他の非選択の第2の強誘電体キャパシタFC211、FC221およびFC222にはデータは書き込まれない。
選択ワード線WL1に接続された全メモリセルMCに対してデータが書き込まれた後、選択ワード線を変更し、データ書込み動作を繰り返す。
本実施形態によれば、各メモリセルMCが2つの強誘電体キャパシタFC1ijおよびFC2ijを備えている。これにより、従来よりもデータを高密度に格納することができ、メモリチップの縮小化に資する。つまり、大容量かつチップサイズの小さい強誘電体メモリを実現することができる。また、第2の強誘電体キャパシタFC2ijの制御のために、第2のビット線BL2jが追加されているだけである。よって、データの高密度化およびメモリチップの縮小化を妨げない。
本実施形態では、第1の強誘電体キャパシタFC1ijに対する書込みは、複数カラムに対して一括で実行することができるが、第2の強誘電体キャパシタFC2ijに対する書込みはカラムごと(ビット線ごと)で実行される。つまり、第2の強誘電体キャパシタFC2ijへの書込みは、第1の強誘電体キャパシタFC1ijへの書込みよりも遅い。従って、まず、第1の強誘電体キャパシタFC1ijへデータを書き込み、第1の強誘電体キャパシタFC1ijだけではメモリ容量が足りない場合に、第2の強誘電体キャパシタFC2ijへデータを書き込む記憶方式が好ましい。
(第2の実施形態)
図7は、本発明に係る第2の実施形態に従った強誘電体メモリの構成を示す図である。第2の実施形態では、センスアンプSAが第1のビット線BL1jおよび第2のビット線BL2jのそれぞれに対応して設けられている。従って、ビット選択線、ビット選択トランジスタおよびビット選択線駆動回路が不要となる。第2の実施形態のその他の構成は、第1の実施形態の構成と同様でよい。
第2のビット線BL2jに対応するセンスアンプSAは、メモリセルアレイに関して第1のビット線BL1jに対応するセンスアンプSAとは反対側に設けられている。これにより、センスアンプSAの設計上のレイアウトが容易になる。
図8は、第2の実施形態による強誘電体メモリの検出動作を示す図である。図8は、図7に示すメモリセルMCのうち、2×2のメモリセルMC11〜MC22を示している。第2の実施形態では、センスアンプSA11〜SA22が、選択ワード線WL1に接続された第1の強誘電体メモリFC211および第2の強誘電体メモリFC212から同時にデータを検出する。
まず、第1のビット線BL1jおよび第2のビット線BL2jは信号の検出前に予め0V、若しくは、データ“0”とデータ“1”との中間電位(例えば、0.9V)にプリチャージされている。データ検出動作では、選択ワード線WL1の電位を高レベル電位VWLH(例えば、1.8V)に立ち上げ、非選択ワード線WL2の電位を低レベル電位VWLL(例えば、0.9V)に設定する。これにより、選択メモリセルMC11およびMC12内の第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC112が第1のビット線BL11およびBL12にそれぞれ接続される。これにより、センスアンプSA21およびSA22は、それぞれ第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC212に記憶されたデータを受け取り、このデータを検出する。
選択ワード線WL1の駆動と同時に、プレート線PL1の電位は、高レベル電位(例えば、1.8V)に立ち上げられる。これにより、第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC112のデータがそれぞれ第1のビット線BL11およびBL12に伝達される。センスアンプSA11およびSA12は、それぞれ第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC112に記憶されたデータを受け取り、このデータを検出する。
非選択のプレート線PL2の電位は、フローティングであってもよく、あるいは、任意の電位に設定されてよい。メモリセルMC21およびMC22は第1のビット線BL11、BL12から切断されているからである。プレート電位の制御を容易にするために、プレート線PL2の電位は、プレート線PL1の電位(例えば、1.8V)と同じであってもよい。
メモリセルMCへのデータ書込み動作は、第1の実施形態のそれと同様でよい。
第2の実施形態によれば、センスアンプSA11〜SA22が選択ワード線WL1に接続された全メモリセルMC11〜MC22内の第1の強誘電体メモリFC111、FC121および第2の強誘電体メモリFC211、FC212から同時にデータを検出する。これにより、第2の実施形態による強誘電体メモリは、読出し動作を従来よりも2倍速くすることができる。さらに、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図9は、第1および第2の実施形態による強誘電体メモリの概略的なレイアウトを示す平面図である。カラム方向に延びる第1のビット線BL1jと第2のビット線BL2jとが交互にストライプ状に設けられている。ロウ方向に延びるワード線WLおよびプレート線PLが交互にストライプ状に設けられている。第1の強誘電体キャパシタFC1ijは、プレート線PLと第1のビット線BL1jとの交点に設けられている。第2の強誘電体キャパシタFC2ijは、ワード線WLと第1のビット線BL1jとの交点に設けられている。
セルトランジスタのドレインは、ビット線コンタクトBCを介して第1のビット線BL1jに接続されている。
図10は、図9の10−10線に沿った断面図である。図10には、1つのメモリセルMCの断面が示されている。第1の強誘電体キャパシタFC111は、トレンチキャパシタであり、第2の強誘電体キャパシタFC211は、スクタックトキャパシタである。プレート線PLは、シリコン基板10内に埋め込まれている。プレート線PL上にトレンチキャパシタとして第1の強誘電体キャパシタFC111が形成されている。
第1の強誘電体キャパシタFC111は、下部電極41と、強誘電体層51と、上部電極61とからなる。下部電極41は、プレート線PLに接続されている。第1の強誘電体キャパシタFC111は、トレンチの側面に設けられたサイドウォール30によってシリコン基板10から絶縁されている。強誘電体層51は、下部電極41と上部電極61との間に挟まれている。上部電極61は、セルトランジスタTCのソース層Sに接続されている。
セルトランジスタTCは、シリコン基板10の表面上に形成されている。セルトランジスタTCは、ソース層Sとドレイン層Dとの間のチャネル形成領域上にゲート絶縁膜GDを介して設けられたワード線WLを備えている。ワード線WLは、セルトランジスタTCのゲート電極として機能する。
ワード線WLは、ゲートコンタクトGCを介して第2の強誘電体キャパシタFC211の下部電極42に接続している。第2の強誘電体キャパシタFC211はゲートコンタクトGC上に形成されている。第2の強誘電体キャパシタFC211は、下部電極42と、強誘電体層52と、上部電極62とからなる。下部電極42は、ゲートコンタクトGCを介してワード線WLに接続されている。強誘電体層52は、下部電極42と上部電極62との間に挟まれている。上部電極62は、ビット線コンタクトBC2を介して第2のビット線BL21に接続されている。
セルトランジスタTCのドレイン層Dは、ビット線コンタクトBC1を介して第1のビット線BL11に接続されている。ビット線BL11は、図10の破線および図9で示すように、第1のビット線BL11とビット線コンタクトBC1との間を接続する凸部を有する。
ワード線WLとビット線コンタクトBC1との間、第2の強誘電体キャパシタFC211とビット線コンタクトBC1(第1のビット線BL11)との間は、層間絶縁膜ILDによって絶縁されている。
第1の強誘電体キャパシタFC111は、トレンチキャパシタであり、第2の強誘電体キャパシタFC211は、クタックトキャパシタである。これにより、各メモリセルMCが占める単位面積が小さくなるので、本実施形態は、メモリチップの微細化に適している。よって、本実施形態は、小さなメモリチップに大容量のデータを格納することができる。
図11から図14は、図9および図10に示す強誘電体メモリの製造方法を示す平面図である。
まず、プレート線PLを埋め込んだシリコン基板10を形成する。ダマシン法を用いてシリコンバルク基板にプレート線PLを形成する。プレート線PLの材料は、例えば、ドープトポリシリコン、モリブデン、タングステン、アルミニウム、銅等の高融点金属である。これにより、図11に示す平面パターンが形成される。
次に、プレート線PLの上面を絶縁膜で被覆した後、バルク基板上にシリコンをエピタキシャル成長させる。これにより、プレート線PLが埋め込まれたシリコン基板10が形成される。通常、プレート線PLの幅は狭いため、プレート線PLの上方にもエピタキシャルシリコン層が成長する。これにより、図10に示すシリコン基板10およびプレート線PLが形成される。
次に、第1の強誘電体キャパシタFC111を形成する。図10に示すシリコン基板10の表面12からプレート線PLに達するトレンチTRを形成する。トレンチTRの内壁にサイドウォール30を形成する。サイドウォール30は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、アルミニウム酸化膜(Al2O3)、または、ハフニウム酸化膜(HfO2)等である。
レジストをトレンチTR内に充填する。該レジストの上部を除去する。このとき、レジストの上面は、ソース層Sの拡散層の深さよりも高い位置(浅い位置)にある。このレジストをマスクとしてサイドウォール30の上部を除去する。トレンチ52内のレジストを除去した後、異方性エッチングにより、トレンチ52底部にある絶縁膜を除去する。これにより、トレンチTRの底部においてプレート線PLが露出される。
次に、下部電極41の材料をトレンチTR内に堆積する。下部電極41の材料は、例えば、イリジウム(Ir)、酸化イリジウム(IrO2)、ルテニウム(Ru)、酸化ルテニウム(RuO2)または白金(Pt)を含む材料である。サイドウォール30の上部を除去した方法と同様の方法を用いて、下部電極41の上部をエッチバックする。下部電極56のエッチバックは、サイドウォール30の上部が露出するまで行う。トレンチTRの底部においてプレート線PLが露出されているので、下部電極41は、プレート線PLと接触する。
次に、下部電極41上に強誘電体膜51を堆積する。強誘電体膜51の材料は、ペロブスカイト構造の金属酸化物、例えば、チタン酸ジルコニウム鉛(PZT)、または、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)である。強誘電体膜51の上部も、下部電極41と同様にエッチバックされる。ただし、強誘電体膜51は、下部電極41を被覆しており、下部電極41は露出されていない。
次に、上部電極61の材料がトレンチRTの残りの内部空間を充填するように堆積される。上部電極61は、トレンチTRの上部において、ソース層Sが形成される予定のシリコン基板10に接触する。上部電極61の材料は、例えば、Ir,IrO2,Ru,RuO2またはPt等である。このようにトレンチ型の第1の強誘電体キャパシタFC111が形成される。このときの平面パターンは図12に示されている。
次に、セルトランジスタTCが形成される。図10に示すゲート絶縁膜GDがセルトランジスタTCのチャネル領域上に形成される。ゲート絶縁膜GDの材料は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸窒化膜、若しくは、シリコン酸化膜より高い誘電率を有する高誘電率絶縁膜(ハフニウム酸化膜、タンタル酸化膜等)である。
ゲート絶縁膜GD上にワード線WLの材料、例えば、ドープトポリシリコンを堆積する。リソグラフィおよびRIE法を用いて、ワード線WLの材料をワード線WLのパターンに加工する。ワード線WLの側面にサイドウォール31を形成する。
ワード線WLをマスクとして用いて、ソース層Sおよびドレイン層Dの形成領域に不純物をイオン注入する。その後、熱処理することによって、ソース層Sおよびドレイン層Dが形成される。ソース層Sは、第1の強誘電体キャパシタFC111の上部電極61に接続されている。
次に、ワード線WLの上部をシリサイド化している。シリサイド材料は、例えば、NiSi、CoSi、TiSiまたはWSi等である。
次に、第1の層間絶縁膜ILD1を堆積した後、リソグラフィおよびRIE法を用いて、ビット線コンタクトBC1およびゲートコンタクトGCのためのコンタクトホールが形成される。このコンタクトホールに導電材料を充填することによって、ビット線コンタクトBC1およびゲートコンタクトGCが形成される。ビット線コンタクトBC1およびゲートコンタクトGCの材料は、タングステン、アルミニウム、銅、チタン、チタン窒化膜、タンタル、タンタル窒化膜、ニオブ、ニオブ窒化膜、または、酸化アルミニウム等である。このときの平面パターンが図13に示されている。
次に、スタック型の第2の強誘電体キャパシタFC211をゲートコンタクトGC上に形成する。リソグラフィおよびRIE法を用いて、下部電極42を形成する。下部電極42の材料は、上記した下部電極41の材料のいずれかでよい。強誘電体膜52および上部電極62を下部電極42上に堆積する。強誘電体膜52および上部電極62の材料は、それぞれ上記した強誘電体膜51および上部電極61の材料のいずれかでよい。リソグラフィおよびRIE法を用いて、下部電極41の上面および側面上の強誘電体膜52および上部電極62を残し、それ以外の強誘電体膜52および上部電極62を除去する。これにより、第2の強誘電体キャパシタFC211が完成する。
次に、第2の層間絶縁膜ILD2を第2の強誘電体キャパシタFC211上に堆積する。CMPを用いて第2の層間絶縁膜ILD2を、上部電極62が露出するまで研磨する。第2の層間絶縁膜ILDにビット線コンタクトBC1を形成する。ビット線コンタクトBC1の材料および形成方法は、上述したものと同様であるので、ここではその説明を省略する。
次に、第1のビット線BL11を形成するために第1メタル層を堆積する。リソグラフィおよびエッチングを用いて第1メタル層をパターニングし、第1のビット線BL11を形成する。このときの平面パターンが図14に示されている。第1のビット線BL11は、ビット線コンタクトBC1に接続するように凸部を有する。
次に、第3の層間絶縁膜ILD3を第1のビット線BL11および第2のビット線BL2上に堆積する。第3の層間絶縁膜ILD3内に上部電極62に達するビット線コンタクトBC2を形成する。ビット線コンタクトBC2の材料および形成方法は、ビット線コンタクトBC1のそれらと同様であるので、ここでは、その説明を省略する。
さらに、図10に示す第2のビット線BL21を形成するために、第2メタル層を堆積する。リソグラフィおよびエッチングを用いて第2メタル層をパターニングし、第2のビット線BL21を形成する。
このように、本実施形態による強誘電体メモリが完成される。
(第3の実施形態)
図15から図21に、第3の実施形態による強誘電体メモリの製造方法を示す。第3の実施形態は、第1の実施形態とレイアウトが異なる。しかし、第3の実施形態による強誘電体メモリの製造方法は、基本的に第1の実施形態と同様である。第3の実施形態では、第1の強誘電体キャパシタFC1および第2の強誘電体キャパシタFC2がロウ方向およびカラム方向に交互に直線状に配列される(図19)。
まず、図15に示すように、プレート線PLが形成される。プレート線PLは、シリコン基板10に埋め込まれるように形成される。次に、図16に示すように、プレート線PL上に第1の強誘電体キャパシタFC111を形成する。第1の強誘電体キャパシタFC111は、トレンチキャパシタであり、第1の製造方法と同様のプロセスで形成される。次に、図17に示すように、ワード線WL(ゲート電極)が形成される。ビット線コンタクトBC1および第2の強誘電体キャパシタFC2の短絡を防止するために、ワード線WLは、ジグザク状に形成されている。
次に、ワード線WLをマスクとして用いて、ソース層Sおよびドレイン層Dが形成される。図18に示すように、ドレイン層D上にビット線コンタクトBC1が形成される。
次に、図19に示すように、基板10の上方から見た場合に、カラム方向において、第2の強誘電体キャパシタFC211が、ビット線コンタクトBC1と第2の強誘電体キャパシタFC111との間に配置され、ロウ方向において、第2の強誘電体キャパシタFC211が、隣接する第2の強誘電体キャパシタFC111間に配置されるように形成される。第2の強誘電体キャパシタFC211は、第1の製造方法と同様にスタック型キャパシタとして形成される。
次に、図20に示すように、第2のビット線BL21が形成される。第2のビット線BL21は、ロウ方向に隣接する2つのカラムに配置された第2の強誘電体キャパシタFC211を接続している。尚、第1の実施形態と同様に、第2のビット線BL21は、層間絶縁膜によって、第1の強誘電体キャパシタFC111、第2の強誘電体キャパシタFC211、および、ワード線WLから絶縁されている。
次に、図21に示すように、第1のビット線BL11が形成される。第1のビット線BL11は、ビット線コンタクトBC1と接続される。尚、第1の実施形態と同様に、第1のビット線BL11は、層間絶縁膜によって、第1の強誘電体キャパシタFC111、第2の強誘電体キャパシタFC211、ワード線WLおよび第2のビット線BL21から絶縁されている。
このようなレイアウトであっても、第1の実施形態の効果を得ることができる。
本発明に係る第1の実施形態に従った強誘電体メモリの構成を示す図。 本実施形態に従ったメモリセルMCの構成およびデータ読出し動作を示す図。 第2の強誘電体キャパシタFC211およびFC212のデータ検出動作を示す図。 第1の強誘電体キャパシタFC111およびFC112へのデータ書込み動作を示す図。 第2の強誘電体キャパシタへのデータ書込みを示す図。 第2の強誘電体キャパシタへのデータ書込みを示す図。 本発明に係る第2の実施形態に従った強誘電体メモリの構成を示す図。 第2の実施形態による強誘電体メモリの検出動作を示す図。 第1および第2の実施形態による強誘電体メモリの概略的なレイアウトを示す平面図。 図9の10−10線に沿った断面図。 第1の実施形態による強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。 図11に続く強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。 図12に続く強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。 図13に続く強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。 第3の実施形態による強誘電体メモリの製造方法を示す図。 図15に続く強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。 図16に続く強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。 図17に続く強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。 図18に続く強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。 図19に続く強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。 図20に続く強誘電体メモリの製造方法を示す平面図。
符号の説明
MC…メモリセル、BL1j…第1のビット線、BL2j…第2のビット線、WL…ワード線、PL…プレート線、SA…センスアンプ、FC1ij…第1の強誘電体キャパシタ、FC2ij…第2の強誘電体キャパシタ、TC…セルトランジスタ、TBSij…ビット選択トランジスタ、BSij…ビット選択線

Claims (5)

  1. 複数のワード線と、
    複数の第1のビット線と、
    前記ワード線に対応して設けられた複数のプレート線と、
    前記第1のビット線に対応して設けられた複数の第2のビット線と、
    2つの電極との間に強誘電体膜を有する複数の第1の強誘電体キャパシタと、
    前記第1の強誘電体キャパシタのそれぞれに対応して設けられ、前記ワード線をゲートとする複数のセルトランジスタと、
    2つの電極との間に強誘電体膜を有する複数の第2の強誘電体キャパシタと、
    前記第1のビット線または前記第2のビット線を介して前記第1の強誘電体キャパシタに記憶されたデータまたは前記第2の強誘電体キャパシタに記憶されたデータを検出し、あるいは、前記第1の強誘電体キャパシタまたは前記第2の強誘電体キャパシタにデータを書き込むセンスアンプとを備え、
    前記第1の強誘電体キャパシタおよび前記セルトランジスタは、前記第1のビット線と前記プレート線との間に直列に接続され、
    前記第2の強誘電体キャパシタは、前記第2のビット線と前記ワード線との間に接続されていることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記第1の強誘電体キャパシタに記憶されたデータを読み出すとき、あるいは、前記第1の強誘電体キャパシタにデータを書き込むときに、前記第2のビット線の電位は、前記ワード線のうち選択ワード線の電位と非選択ワード線の電位とのほぼ中間電位であり、
    前記第2の強誘電体キャパシタに記憶されたデータを読み出すとき、あるいは、前記第2の強誘電体キャパシタにデータを書き込むときに、前記ワード線のうち非選択ワード線の電位は、第1の論理データを伝達する前記第2のビット線の電位と第2の論理データを伝達する前記第2のビット線の電位とのほぼ中間電位であることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記第1および前記第2の強誘電体キャパシタに記憶されたデータは同時に読み出されることを特徴とする請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記第1の強誘電体キャパシタにデータを書き込むときには、前記センスアンプは、前記ワード線のうち選択ワード線に接続された複数の前記第1の強誘電体キャパシタにデータを同時に書き込み、
    前記第2の強誘電体キャパシタにデータを書き込むときには、前記センスアンプは、前記ワード線のうち選択ワード線に接続された複数の前記第2の強誘電体キャパシタに順番にデータを書き込むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体記憶装置。
  5. 前記第1の強誘電体キャパシタは、半導体基板内のトレンチ内に形成されたトレンチ型キャパシタであり、
    前記第2の強誘電体キャパシタは、前記半導体基板上にスタック構造で形成されたスタック型キャパシタであることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
JP2008209980A 2008-08-18 2008-08-18 半導体記憶装置 Pending JP2010044844A (ja)

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