JP2010043162A - ポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、発泡成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、発泡成形体 Download PDF

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浩善 中嶋
Yoshiaki Obayashi
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Abstract

【課題】所望のMFRを有し、かつ、機械的強度に優れる発泡成形体を製造可能なポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、前記ポリプロピレン系樹脂組成物から得られる発泡成形体を提供すること。
【解決手段】プロピレン重合体(A) 40〜99質量%とエチレン−α−オレフィン共重合体(B) 60〜1質量%との合計100質量部(ただし、(A)および(B)の質量の合計を100質量%とする。)に対して、トコフェロール類(C) 0.001〜1質量部と、有機過酸化物(D) 0.0001〜0.5質量部と、を含む樹脂組成物を熱処理して得られ、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が40〜200g/10分であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、発泡成形体に関する。
ポリプロピレンは、機械的性質、耐薬品性等に優れ、経済性とのバランスにおいて極めて有用なため各成形分野に広く用いられている。
ポリプロピレンを発泡成形した発泡成形体は、自動車分野での緩衝材や、吸音材、透水用ドレン材、各種充填材等に用いられている。ポリプロピレンの発泡成形体が得られる組成物またはポリプロピレン成形発泡体を得る手段として、例えばメタロセン担持型触媒を用いて製造されたプロピレンおよびα,ω−ジエンからなる共重合体、該共重合体に発泡剤が含有されたポリプロピレン系樹脂組成物、該組成物を加熱、溶融、混練、発泡成形した発泡体および該発泡体を成形した発泡成形体が開示されている(特許文献1)。
特許文献2には、ポリオレフィン系樹脂の加工時の剪断力による熱的、機械的分解に対して、高度に安定化されたポリオレフィン系樹脂組成物を提供することを目的として、ポリオレフィン系樹脂と、該樹脂100質量部に対し、(A)トコフェロール類0.001〜1.0質量部と、(B)分子量が300以上であるフェノール系安定剤0.001〜1.0質量部と、(C)リン系安定剤0.001〜1.0質量部を含有することを特徴とする安定化ポリオレフィン系樹脂組成物が開示されている。
特開2001−316510号公報 特開2000−109617号公報
射出発泡用としてポリプロピレン系樹脂組成物を使用する場合、ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は一般的に高いことが好ましく、組成物のメルトフローレート(MFR)を高めるために有機過酸化物の存在下に加熱することがおこなわれている。
しかし、所望のMFRを得るためには多量の有機過酸化物の添加が必要であり、多量の過酸化物の添加により過度の分子量低下を引き起こし、これを用いて得られる成形体の機械的特性が悪化するため、従来の方法では、所望の樹脂組成物のMFRと得られる成形体の機械的強度の両立が困難であった。
本発明の目的は、所望のMFRを有し、かつ、機械的強度に優れる発泡成形体を製造可能なポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、前記ポリプロピレン系樹脂組成物から得られる発泡成形体を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の<1>〜<3>に記載の手段により達成された。
<1> プロピレン重合体(A) 40〜99質量%とエチレン−α−オレフィン共重合体(B) 60〜1質量%との合計100質量部(ただし、(A)および(B)の質量の合計を100質量%とする。)に対して、トコフェロール類(C) 0.001〜1質量部と、有機過酸化物(D) 0.0001〜0.5質量部と、を含む樹脂組成物を熱処理して得られ、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が40〜200g/10分であることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物、
<2> プロピレン重合体(A) 40〜99質量%とエチレン−α−オレフィン共重合体(B) 60〜1質量%との合計100質量部(ただし、(A)および(B)の質量の合計を100質量%とする。)に対して、トコフェロール類(C) 0.001〜1質量部と、有機過酸化物(D) 0.0001〜0.5質量部とを溶融混練装置に供給する工程と、前記溶融混練装置により熱処理する工程と、をこの順で含むことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法、
<3> 上記<1>に記載のポリプロピレン系樹脂組成物、または、上記<2>に記載の製造方法により製造されたポリプロピレン系樹脂組成物を発泡させてなることを特徴とする発泡成形体。
本発明によれば、所望のMFRを有し、かつ、機械的強度に優れる発泡成形体を製造可能なポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、前記ポリプロピレン系樹脂組成物から得られる発泡成形体を提供することができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、プロピレン重合体(A) 40〜99質量%とエチレン−α−オレフィン共重合体(B) 60〜1質量%との合計100質量部(ただし、(A)および(B)の質量の合計を100質量%とする。)に対して、トコフェロール類(C) 0.001〜1質量部と、有機過酸化物(D) 0.0001〜0.5質量部と、を含む樹脂組成物を熱処理して得られ、メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が40〜200g/10分であることを特徴とする。
前記エチレン−α−オレフィン共重合体(B)は、密度が0.85〜0.89g/cm3であることが好ましく、メルトフローレート(以下、「MFR」ともいう。)(190℃、2.16kg荷重)が1〜40g/10分であることが好ましい。なお、数値範囲を示す「40〜94質量%」等の記載は、「40質量%以上、94質量%以下」と同義であり、特に断りのない限り他の数値範囲の記載も同様とする。また、「(190℃、2.16kg荷重)」等の記載は、JIS K7210に規定された方法に準じて行ったメルトフローレートの測定における測定温度が190℃、測定荷重が2.16kgであることを意味し、特に断りのない限り以下同様とする。以下、本発明について詳細に説明する。
<プロピレン重合体(A)>
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、プロピレン単独重合体(A−1)および/またはプロピレン−エチレン共重合体(A−2)を含むプロピレン重合体(A)を含む。
本発明に用いることができるプロピレン重合体(A)とは、プロピレン単独重合体(A−1)、プロピレン−エチレン共重合体(A−2)の他、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体をいう。
プロピレン−エチレン共重合体(A−2)としては、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A−2−1)、または、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)が挙げられる。プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)とは、プロピレン単独重合体成分と、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分とからなる共重合体である。
プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、または、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体が挙げられる。プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体とは、プロピレン単独重合体成分と、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体成分とからなる共重合体である。なお、本発明におけるα−オレフィンとしては、炭素数4以上のα−オレフィンが挙げられる。
プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体としては、プロピレン−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体、または、プロピレン−エチレン−α−オレフィンブロック共重合体が挙げられる。プロピレン−エチレン−α−オレフィンブロック共重合体とは、プロピレン単独重合体成分と、プロピレン−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体成分とからなる共重合体である。
プロピレン−α−オレフィン共重合体およびプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体で用いられるα−オレフィンとしては、炭素数が4〜20のα−オレフィンが挙げられ、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等が挙げられる。プロピレン重合体(A)は2種類以上併用してもよい。
好ましくは本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、プロピレン単独重合体(A−1)およびプロピレン−エチレン共重合体(A−2)を含む。
プロピレン重合体(A)として、好ましくは、剛性、耐熱性または硬度を高めるという観点から、プロピレン単独重合体(A−1)およびプロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)である。
プロピレン単独重合体(A−1)の13C−NMRによって測定されるアイソタクチック・ペンタッド分率は0.95以上が好ましく、さらに好ましくは0.98以上である。
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)のプロピレン単独重合体成分の、13C−NMRによって測定されるアイソタクチック・ペンタッド分率は0.95以上が好ましく、さらに好ましくは0.98以上である。
アイソタクチック・ペンタッド分率とは、プロピレン重合体分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率であり、換言すればプロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖(以下、mmmmと表す。)の中にあるプロピレンモノマー単位の分率である。アイソタクチック・ペンタッド分率の測定方法は、A.ZambelliらによってMacromolecules,6,925(1973)に記載されている方法、すなわち13C−NMRによって測定される方法である(ただし、NMR吸収ピークの帰属は、その後発刊されたMacromolecules,8,687(1975)に基づいて決定される。)。
具体的には、13C−NMRスペクトルによって測定されるメチル炭素領域の吸収ピークの面積に対する、mmmmピークの面積の割合が、アイソタクチック・ペンタッド分率である。この方法によって測定された英国 NATIONAL PHYSICAL LABORATORYのNPL標準物質 CRM No.M19−14Polypropylene PP/MWD/2のアイソタクチック・ペンタッド分率は、0.944であった。
上記プロピレン単独重合体(A−1)の135℃のテトラリン溶媒中で測定される極限粘度数([η]P)、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)のプロピレン単独重合体成分の135℃のテトラリン溶媒中で測定される極限粘度数([η]P)、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A−2−1)の135℃のテトラリン溶媒中で測定される極限粘度数([η])は、それぞれ好ましくは、0.7〜5.0dl/gであり、より好ましくは0.8〜4.0dl/gであり、さらに好ましくは0.8〜2.0dl/gである。
また、プロピレン単独重合体(A−1)、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)のプロピレン単独重合体成分、プロピレン−エチレンランダム共重合体(A−2−1)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量分布(Q値、Mw/Mn)は、それぞれ好ましくは3〜7である。上記の数値の範囲内であると、これを用いて得られる成形体の機械強度が優れるので好ましい。
上記プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分に含有されるエチレン含有量は好ましくは20〜65質量%、より好ましくは25〜50質量%である(ただし、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分の全量を100質量%とする。)。上記の数値の範囲内であると、成形時にシルバーストリークの発生量が少ないため好ましい。
上記プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分の135℃のテトラリン溶媒中で測定される極限粘度数([η]EP)は、好ましくは2〜8dl/gであり、より好ましくは3〜8dl/gであり、さらに好ましくは4〜6dl/gである。上記の数値の範囲内であると、発泡成形体のセルの微細性が高まるため好ましい。
上記プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)を構成するプロピレン−エチレンランダム共重合体成分の含有量は、好ましくは10〜60質量%であり、より好ましくは10〜40質量%、さらに好ましくは15〜40質量%、特に好ましくは20〜40重量%である。
上記プロピレン単独重合体(A−1)のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜400g/10分であり、より好ましくは1〜300g/10分である。ただし、測定温度は230℃で、荷重は2.16kgである。本発明におけるメルトフローレート(MFR)の測定は、JIS K7210に規定された方法に準じて行うことが好ましく、以下同様である。
上記プロピレン−エチレン共重合体(A−2)のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜200g/10分であり、より好ましくは5〜150g/10分である。ただし、測定温度は230℃で、荷重は2.16kgである。
また、プロピレン重合体(A)のメルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜200g/10分であり、より好ましくは5〜150g/10分である。ただし、測定温度は230℃で、荷重は2.16kgである。上記の数値の範囲内であると、発泡成形性に優れるため好ましい。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、プロピレン重合体(A)およびエチレン−α−オレフィン共重合体(B)の合計を100質量%として、プロピレン重合体(A)を40〜99質量%含み、40〜85質量%含むことがより好ましく、60〜85質量%含むことがさらに好ましい。プロピレン重合体(A)の含有量が40質量%未満であると、得られる発泡成形体の剛性に劣ることがある。また、プロピレン重合体(A)の含有量が99質量%を超えると発泡成形体の耐衝撃性に劣ることがある。
上記プロピレン重合体(A)の製造方法としては、例えば、公知の重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造する方法が挙げられる。
上記プロピレン重合体(A)の製造方法で用いられる公知の重合触媒としては、例えば、(1)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分と、(2)有機アルミニウム化合物と、(3)電子供与体成分とからなる触媒系が挙げられる。この触媒の製造方法としては、例えば、特開平1−319508号公報、特開平7−216017号公報や特開平10−212319号公報に記載されている製造方法が挙げられる。
上記の製造方法で用いられる公知の重合方法としては、例えば、バルク重合法、溶液重合法、スラリー重合法、気相重合法等が挙げられる。これらの重合方法は、バッチ式、連続式のいずれでもよく、また、これらの重合方法を任意に組み合わせてもよい。
上記のプロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)の製造方法として、好ましくは、前記の固体触媒成分(1)と、有機アルミニウム化合物(2)と、電子供与体成分(3)と、からなる触媒系の存在下に少なくとも2槽からなる重合槽を直列に配置し、上記プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)のプロピレン単独重合体成分を製造した後、製造された前記成分を次の重合槽に移し、その重合槽でプロピレン−エチレンランダム共重合体成分を連続して製造して、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A−2−2)を製造する方法である。
上記の製造方法で用いられる固体触媒成分(1)、有機アルミニウム化合物(2)および電子供与体成分(3)の使用量や、各触媒成分を重合槽へ供給する方法は、適宜、決めればよい。
重合温度は、通常、−30〜300℃であり、好ましくは20〜180℃である。重合圧力は、好ましくは常圧〜10MPaであり、より好ましくは0.2〜5.0MPaである。分子量調整剤として、例えば、水素を用いてもよい。
上記プロピレン重合体(A)の製造において、本重合を実施する前に、公知の方法によって、予備重合を行ってもよい。公知の予備重合の方法としては、例えば、固体触媒成分(1)および有機アルミニウム化合物(2)の存在下、少量のプロピレンを供給して溶媒を用いてスラリー状態で実施する方法が挙げられる。
<エチレン−α−オレフィン共重合体(B)>
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)を含み、前記エチレン−α−オレフィン共重合体(B)は、密度が0.85〜0.89g/cm3であることが好ましく、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が1〜40g/10分であることが好ましい。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体(B)としては、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体、または、これらの混合物が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エチレン−α−オレフィン共重合体(B)に用いられるα−オレフィンとしては、炭素数4〜20のα−オレフィンが挙げられ、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−エイコセン等が挙げられる。これらのα−オレフィンは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。α−オレフィンとして、好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数4〜12のα−オレフィンである。
エチレン−α−オレフィン共重合体(B)の製造方法としては、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等によって、所定のモノマーを、メタロセン系触媒を用いて重合する方法が挙げられる。
メタロセン系触媒としては、例えば、特開平3−163088号公報、特開平4−268307号公報、特開平9−12790号公報、特開平9−87313号公報、特開平11−80233号公報、特表平10−508055号公報等に記載されているメタロセン系触媒が挙げられる。
メタロセン系触媒を用いるエチレン−α−オレフィン共重合体(B)の製造方法として、好ましくは、欧州特許出願公開第1211287号明細書に記載されている方法が挙げられる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、プロピレン重合体(A)およびエチレン−α−オレフィン共重合体(B)の合計を100質量%として、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)を60〜1質量%含み、60〜15質量%含むことが好ましく、40〜15質量%含むことが好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体(B)の含有量が1質量%未満であると、耐衝撃性に劣ることがある。また、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)の含有量が60質量%を超えると発泡成形体の剛性に劣ることがある。
エチレン−α−オレフィン共重合体(B)に含有されるエチレン含量は、好ましくは20〜95質量%であり、より好ましくは30〜90質量%であり、さらに好ましくは60〜90質量%である。α−オレフィン含量は、好ましくは80〜5質量%であり、より好ましくは70〜10質量%であり、さらに好ましくは40〜10質量%である。
エチレン−α−オレフィン共重合体(B)の密度は、0.85〜0.89g/cm3であることが好ましく、より好ましくは0.85〜0.88g/cm3であり、さらに好ましくは0.86〜0.88g/cm3である。密度が0.85g/cm3以上であると、発泡成形性に優れ、また、0.89g/cm3以下であると発泡セルの均一性、微細性が良好であるので好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体(B)のメルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)は、1〜40g/10分であることが好ましく、10〜40g/10分であることがより好ましく、10〜35g/10分がさらに好ましい。メルトフローレートが1g/10分以上であると、得られる発泡成形体のシルバーストリークの発生が抑制されるので好ましい。
<トコフェロール類(C)>
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、トコフェロール類をプロピレン重合体(A)およびエチレン−α−オレフィン共重合体(B)の合計100質量部に対して0.001〜1質量部含み、0.001〜0.5質量部含むことが好ましく、0.01〜0.3質量部含むことがよりに好ましい。
トコフェロール類の添加量がプロピレン重合体(A)およびエチレン−α−オレフィン共重合体(B)の合計100質量部に対して0.001質量部未満であると、ポリプロピレン系樹脂組成物の加工安定性の改良が不十分であり加工中に分解が生じることにより、加工製品の諸特性が悪化する。また、1質量部を超えると、所望のメルトフローレートが得られない場合がある。また、トコフェロール類の添加に基づく着色が問題となる場合がある。
本発明者は、鋭意検討した結果、有機過酸化物によるプロピレン重合体やエチレン−α−オレフィン重合体の低分子量化が、トコフェロール類を規定量で存在させることによって抑制され、所望の樹脂組成物のMFRと得られる成形体の機械強度の両立を図ることができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。特に、プロピレン重合体であるプロピレン−エチレン共重合体、エチレン−α−オレフィン等のモノマー単位としてプロピレンおよびα−オレフィンを含む重合体は、有機過酸化物による低分子量化を受けやすく、プロピレンおよびα−オレフィン含量が多い場合に低分子量化の影響が顕著であることを見出した。本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、プロピレンおよびα−オレフィン含有量の多い、プロピレン−エチレン共重合体を含有するポリプロピレン系樹脂組成物を使用する場合に、特に好適である。
本発明において、トコフェロール類は、下記式(I)で表される化合物を意味する。
Figure 2010043162
式(I)中、R1、R2、R3はそれぞれ独立に水素またはメチル基を表し、R4は炭素数が1〜16の炭化水素基を表す。
本発明において、トコフェロール類は以下の式(II)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2010043162
式(II)中、R1、R2、R3はそれぞれ独立に水素またはメチル基を表す。式(II)において点線と実線とで示した結合は、単結合または二重結合を表す。
式(II)は、式(I)中、R4が、4,8,12−トリメチルトリデシル基{−[(CH23−CH(CH3)]3−CH3}、4,8,12−トリメチル−3,7,11−トリデカトリエニル基{−[(CH22−CH=C(CH3)]3−CH3}である化合物である。
前者はトコール、後者はトコトリエノールと呼ばれている。本発明において、トコフェロール類は数種類の同族体の混合物であってもよい。
これらの中でも、トコフェロール類は、以下の式(III)で表される化合物であることが特に好ましい。
Figure 2010043162
本発明において、トコフェロール類は、上記式(III)で表されるα−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロールまたはδ−トコフェロール、ならびに、これらの混合物であることが好ましく、α−トコフェロールであることがさらに好ましい。
トコフェロール類は、酸化により色調の悪化を生じることがあるため、酸化を受けていないトコフェロール類を使用することが好ましい。
また、トコフェロール類は、完全に純粋ではなく、少量の不純物を含有していてもよいが、純度が90%質量以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましい。
<有機過酸化物(D)>
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、前記プロピレン重合体(A)およびエチレン−α−オレフィン重合体(B)の合計100質量部に対して、有機過酸化物(D)を0.0001〜0.5質量部含有する。有機過酸化物の含有量は、プロピレン重合体(A)およびエチレン−α−オレフィン共重合体(B)の合計100質量部に対して、0.005〜0.2質量部であることが好ましく、0.01〜0.1質量部であることがより好ましい。
有機過酸化物の含有量が0.001質量部未満であると、所望のメルトフローレートが得られない場合があり、発泡成形性に劣る場合がある。また、0.5質量部以上であると、これを用いて得られる成形体の機械的強度が低下する場合がある。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、有機過酸化物(D)の存在下に、熱処理して得たものであることが好ましい。
本発明で用いる有機過酸化物(D)としては、従来公知の有機過酸化物が挙げられ、例えば、半減期が1分となる分解温度が120℃未満である有機過酸化物や、半減期が1分となる分解温度が120℃以上である有機過酸化物を挙げることができる。
半減期が1分となる分解温度が120℃未満である有機過酸化物としては、例えば、ジアシルパーオキサイド化合物、パーカーボネート化合物(分子骨格中に下記式(1)で表される構造を有する化合物(I))やアルキルパーエステル化合物(分子骨格中に下記式(2)で表される構造を有する化合物(II))等が挙げられる。
Figure 2010043162
上記式(1)で表される構造を有する化合物(I)としては、ジ(3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジミリスチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。
上記式(2)で表される構造を有する化合物(II)としては、1,1,3,3−テトラメチルブチルネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート等が挙げられる。
また、半減期が1分となる分解温度が120℃以上である有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブテン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレラート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が挙げられる。
<(E)無機充填材>
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、(E)無機充填材を含有していてもよい。
(E)無機充填材としては、公知のものを用いることができ、限定されるものではないが、具体的には、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、および、硫酸バリウム等の粒状フィラー、カオリン、ガラスフレーク、タルク等の板状フィラーが挙げられ、中でも板状フィラーが好ましい。板状フィラーを配合することにより曲げ弾性に優れた発泡成形体が得られる。また、板状フィラーの中でもコストに優れることから、タルクが好ましい。
(E)無機充填材の平均粒子径としては、好ましくは0.01〜50μmであり、より好ましくは0.1〜30μmであり、さらに好ましくは0.1〜5μmである。ここで(E)無機充填材の平均粒子径とは、遠心沈降式粒度分布測定装置を用いて水、アルコール等の分散媒中に懸濁させて測定した篩下法の積分分布曲線から求めた50%相当粒子径D50のことを意味する。
(E)無機充填材は、無処理のまま使用してもよく、ポリプロピレン系樹脂組成物との界面接着強度を向上させる、またはポリプロピレン系樹脂組成物中での無機充填材の分散性を向上させるために、公知の各種シランカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸塩類あるいは他の界面活性剤で無機充填材の表面を処理して使用してもよい。
(E)無機充填材の添加量は、(A)および(B)の質量の合計100質量部に対して、1〜30質量部であることが好ましく、1〜20質量部がより好ましく、1〜10質量部がさらに好ましい。上記範囲であると、剛性および耐衝撃性に優れた成形体が得られる。
<添加剤>
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物には、必要に応じて、添加剤を含有させてもよく、例えば、中和剤、酸化防止剤、耐光剤、紫外線吸収剤、銅害防止剤、滑剤、加工助剤、可塑剤、分散剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、造核剤、難燃剤、発泡剤、気泡防止剤、架橋剤、着色剤、顔料等が挙げられる。
このうちフェノール系酸化防止剤および/またはリン系酸化防止剤を使用することが好ましい。これらは上記(A)および(B)の合計100質量部に対して、それぞれ0.001〜1質量部添加することが好ましく、0.001〜0.5質量部添加することがより好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、分子量が300以上であるヒンダードフェノール系化合物が好ましい。例えば、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリス2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアネート等が挙げられる。
また、リン系酸化防止剤としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン6−イル]オキシ]−N,N−ビス[2−[[2,4,8,10−テトラキス(1,1−ジメチルエチル)ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン−6−イル]オキシ]−エチル]エタナミン、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトが挙げられる。
<ポリプロピレン系樹脂組成物のメルトフローレート>
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)は、40〜200g/10分であり、40〜150g/10分であることが好ましく、40〜120g/10分であることがより好ましい。上記の数値の範囲内であると、機械物性バランスに優れる成形体を得ることができ、さらには発泡成形体においてシルバーストリークの発生を効果的に抑制することができ、発泡成形性に優れるので好ましい。
<ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法>
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法は、プロピレン重合体(A) 40〜99質量%とエチレン−α−オレフィン共重合体(B) 60〜1質量%との合計100質量部(ただし、(A)および(B)の質量の合計を100質量%とする。)に対して、トコフェロール類(C) 0.001〜1質量部と、有機過酸化物(D) 0.0001〜0.5質量部とを溶融混練装置に供給する工程と、前記溶融混練装置により熱処理する工程と、をこの順で含むことを特徴とする。
上記の熱処理は、溶融混練することで行うものであり、これにより樹脂組成物は均一に混合され、また、有機過酸化物(D)の分解が生じ、それに起因する反応(例えば、プロピレン重合体の分子鎖および/またはエチレン−α−オレフィン共重合体の分子鎖の切断、等)が生じる。
本発明において、上記の製造方法は、以下の(1)〜(3)のいずれかの製造方法であることが好ましい。なお、以下の(1)〜(3)において、プロピレン重合体(A)、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)、トコフェロール類(C)および有機過酸化物(D)の添加量は省略して記載する。
(1)プロピレン重合体(A)、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)、トコフェロール類(C)および有機過酸化物(D)を溶融混練装置に供給する工程と、
前記溶融混練装置により熱処理する工程と、をこの順で含むことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
上記(1)の製造方法では、(A)〜(D)を一括で供給し、これを溶融混練(熱処理)することで本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を製造する。
(2)プロピレン重合体(A)、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)、および、トコフェロール類(C) を溶融混練装置に供給する工程と、
前記溶融混練機に有機過酸化物(D)を供給する工程と、
前記溶融混練装置により熱処理する工程と、をこの順で含むことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物の製法方法。
上記(2)の製造方法では、プロピレン重合体(A)、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)およびトコフェロール類(C)を溶融混練装置に供給し、これを溶融混練した後に、さらに有機過酸化物(D)を供給し、これを熱処理(溶融混練)することで本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を製造する。
(3)プロピレン重合体(A)、トコフェロール類(C)、および、有機過酸化物(D)を溶融混練装置に供給する工程と、
前記溶融混練機にエチレン−α−オレフィン共重合体(B)を供給する工程と、
前記溶融混練装置により熱処理する工程と、をこの順で含むことを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物の製法方法。
上記(3)の製造方法では、プロピレン重合体(A)、エチレン−α−オレフィン共重合体(B)および有機過酸化物(D)を溶融混練装置に供給し、これを溶融混練した後に、さらにトコフェロール類(C)を供給し、これを熱処理(溶融混練)することで本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を製造する。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法は、各成分を溶融混練する工程を有し、混練に用いられる溶融混練装置としては、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、熱ロール等が挙げられる。
熱処理(溶融混練)の温度は、好ましくは170〜250℃であり、熱処理時間は、好ましくは20秒〜20分である。また、各成分の混練は同時に行ってもよく、分割して行ってもよい。例えば樹脂組成物の各成分を所定量計量し、タンブラー等で均一に予備混合する工程と、予備混合物を溶融混練する工程とを含むことが好ましい。
<発泡成形体>
本発明の発泡成形体は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物、または、本発明の製造方法により製造されたポリプロピレン系樹脂組成物からなることを特徴とする。
本発明の発泡成形体は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に発泡剤を添加し、成形することによって得られるものである。
本発明で使用される発泡剤としては、化学発泡剤、物理発泡剤などの公知の発泡剤が挙げられる。
本発明で使用される発泡剤は特に限定されるものではなく、公知の化学発泡剤や物理発泡剤を用いることができる。発泡剤の添加量は、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物100質量部に対して好ましくは0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.2〜8質量%である。
化学発泡剤としては、無機化合物であっても有機化合物であってもよく、2種以上を併用してもよい。無機化合物としては、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素塩などが挙げられる。有機化合物としては、クエン酸などのポリカルボン酸、アゾジカルボンアミド(ADCA)などのアゾ化合物などが挙げられる。
物理発泡剤としては、窒素、二酸化炭素等の不活性ガスや揮発性有機化合物などが挙げられる。中でも超臨界状態の二酸化炭素、窒素、あるいはこれらの混合物を使用することが好ましい。物理発泡剤は2種以上を併用してもよく、化学発泡剤と物理発泡剤とを併用してもよい。
物理発泡剤を用いる場合には、物理発泡剤を超臨界状態で溶融状のポリプロピレン系樹脂組成物に混合することが好ましい。超臨界状態の物理発泡剤は樹脂への溶解性が高く、短時間で溶融状のポリプロピレン系樹脂組成物に均一に拡散することができるため、発泡倍率が高く、均一な発泡セル構造をもつ発泡成形体を得ることができる。
溶融状のポリプロピレン系樹脂組成物に物理発泡剤を混合する工程としては、物理発泡剤を射出成形装置のノズルまたはシリンダ内に注入する工程が挙げられる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を発泡成形する方法は、具体的には射出発泡成形法、プレス発泡成形法、押出発泡成形法、スタンパブル発泡成形法などの公知の方法が挙げられる。
本発明の発泡成形体は、インサート成形、接着などの方法により表皮材を貼合して加飾発泡成形体とすることもできる。
前記の表皮材としては、公知の表皮材を使用できる。具体的な表皮材としては、織布、不織布、編布、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーからなるフィルム、シート等が例示される。さらに、これらの表皮材に、ポリウレタン、ゴム、熱可塑性エラストマー等のシートを積層した複合表皮材を使用してもよい。
表皮材には、さらにクッション層を設けることができる。かかるクッション層を構成する材料は、ポリウレタンフォーム、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)フォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム等が例示される。
<発泡成形体の用途>
本発明の発泡成形体の用途としては、例えば、自動車内装部品および外装部品等の自動車部品、二輪車部品、家具や電気製品の部品等が挙げられ、中でも自動車部品用であることが好ましく、自動車内装用部品であることがより好ましい。
自動車内装部品としては、例えば、インストルメンタルパネル、トリム、ドアーパネル、サイドプロテクター、コンソールボックス、コラムカバー等が挙げられ、自動車外装部品としては、例えば、バンパー、フェンダー、ホイールカバー等が挙げられ、二輪車部品としては、例えば、カウリング、マフラーカバー等が挙げられる。
以下、実施例および比較例によって、本発明を説明する。
実施例または比較例では、以下に示した樹脂および添加剤を用いた。
(1)プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)
特開2004−182876号公報に記載のα−オレフィン重合用固体触媒成分、および、そのα−オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法に準拠して調製した固体触媒成分を用いて、気相重合法により製造した。
MFR:30g/10分
プロピレン−エチレンブロック共重合体全体の極限粘度数[η]T:1.4dl/g
プロピレン単独重合体部分の極限粘度数[η]P:1.06dl/g
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の共重合体全体に対する質量比率:20.5質量%
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度数[η]EP:2.8l/g
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン単位含量:37質量%
(3)エラストマー(B−1)
(B−1) エチレン−ブテン共重合体ゴム
商品名: CX5505(住友化学(株)製)
密 度: 0.878(g/cm3
MFR(190℃、2.16kg荷重):14g/10分
(4)トコフェロール類(C)
(C−1)α−トコフェロール
商品名:理研Eオイル1000(理研ビタミン(株)製)
化学名:dl−α−トコフェロール(ビタミンE)
(5)有機過酸化物(D)
化薬アクゾ(株)製 商品名:パーカドックス14R−P(ビス(t−ブチルジオキシイソプロピル)ベンゼン)
(6)フェノール系酸化防止剤(F−1)
商品名:スミライザーGA80(住友化学(株)製)
化学名:3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン
(7)リン系酸化防止剤(F−2)
商品名:ウルトラノックス626(GEスペシャリティケミカルズ製)
化学名:ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト
(実施例1、2、比較例1)
表1に示した各成分を所定量、計量し、タンブラーで均一に予備混合した後、二軸混練押出機((株)日本製鋼所製TEX44SS 30BW−2V型)を用いて、押出量50kg/hr、スクリュー回転数300rpm、温度200℃、ベント吸引下で混練押出して、ポリプロピレン系樹脂組成物のペレットを製造した。
このペレットを用い、東芝機械製IS150E−V型射出成形機(型締力150トン)を用いて、シリンダ設定温度220℃、金型冷却温度50℃、射出時間15秒、冷却時間30秒で射出成形を行った。
実施例および比較例で用いた樹脂成分およびポリプロピレン系樹脂組成物の物性の測定法を以下に示した。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210に規定された方法に従って測定した。特に断りのない限り、測定温度は230℃で、荷重は2.16kg荷重で測定した。
(2)プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の構造分析
(2−1)プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)の極限粘度数
(2−1−a)プロピレン単独重合体部分(第1セグメント)の極限粘度数:[η]P
プロピレン−エチレンブロック共重合体の第1セグメントであるプロピレン単独重合体部分の極限粘度数:[η]Pはその製造時に、第1工程であるプロピレン単独重合体の重合後に重合槽内よりプロピレン単独重合体を取り出し、取り出されたプロピレン単独重合体の[η]Pを測定して求めた。
(2−1−b)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分(第2セグメント)の極限粘度数:[η]EP
プロピレン−エチレンブロック共重合体の第2セグメントであるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度数:[η]EPは、プロピレン単独重合体部分の極限粘度数:[η]Pとプロピレン−エチレンブロック共重合体全体の極限粘度数:[η]Tをそれぞれ測定し、プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する質量比率:Xを用いて次式から計算により求めた。
[η]EP=[η]T/X−(1/X−1)[η]P
[η]P:プロピレン単独重合体部分の極限粘度数(dl/g)
[η]T:ブロック共重合体全体の極限粘度数(dl/g)
(2−2)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する質量比率:X
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する質量比率:Xはプロピレン単独重合体部分(第1セグメント)とプロピレン−エチレンブロック共重合体全体の結晶融解熱量をそれぞれ測定し、次式を用いて計算により求めた。結晶融解熱量は、示唆走査型熱分析(DSC)により測定した。
X=1−(ΔHf)T/(ΔHf)P
(ΔHf)T:ブロック共重合体全体の融解熱量(cal/g)
(ΔHf)P:プロピレン単独重合体部分の融解熱量(cal/g)
(2−3)プロピレン−エチレンブロック共重合体中のプロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含量:(C2’)EP
プロピレン−エチレンブロック共重合体のプロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含量:(C2’)EPは、赤外線吸収スペクトル法によりプロピレン−エチレンブロック共重合体全体のエチレン含量(C2’)Tを測定し、次式を用いて計算により求めた。
(C2’)EP=(C2’)T/X
(C2’)T:プロピレン−エチレンブロック共重合体全体のエチレン含量(質量%)
(C2’)EP:プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含量(質量%)
X:プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のプロピレン−エチレンブロック共重合体全体に対する質量比率
(3)曲げ弾性率(FM、単位:MPa)の測定
測定には射出成形によって成形される試験片を用い、JIS K7171に規定された方法に従い曲げ弾性率を測定した。なお、本試験片は発泡させずに射出成形を行ったものである。試験片の厚みは6.4mmであり、スパン長さ100mm、幅12.7mm、荷重速度2.0mm/minの条件で曲げ弾性率を評価した。測定温度は23℃で行った。
(4)破断伸び(UE、単位:%)
ASTM D638に規定された方法に従い、測定した。発泡させずに射出成形により成形された試験片を用いた。試験片の厚みは3.2mm、引っ張り速度は50mm/分であり、破断伸び(UE)を評価した。測定は23℃で実施した。
(5)アイゾット衝撃強度(Izod Impact、単位:kJ/m2
JIS−K−7110に規定された方法によった。発泡させずに射出成形により成形された試験片(厚み6.4mm)を用い、成形後にノッチ加工してノッチ付き衝撃強度を評価した。測定温度はことわりのない限り23℃で行った。
Figure 2010043162

Claims (7)

  1. プロピレン重合体(A) 40〜99質量%と
    エチレン−α−オレフィン共重合体(B) 60〜1質量%との合計100質量部(ただし、(A)および(B)の質量の合計を100質量%とする。)に対して、
    トコフェロール類(C) 0.001〜1質量部と、
    有機過酸化物(D) 0.0001〜0.5質量部と、を含む樹脂組成物を熱処理して得られ、
    メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が40〜200g/10分であることを特徴とする
    ポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. 前記エチレン−α−オレフィン共重合体(B)のメルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が1〜40g/10分である、請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 前記エチレン−α−オレフィン共重合体(B)の密度が0.85〜0.89g/cm3である、請求項1または2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 前記プロピレン重合体(A)がプロピレン単独重合体および/またはプロピレン−エチレン共重合体を含む、請求項1〜3いずれか1つに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. 前記プロピレン−エチレン共重合体が、極限粘度数2dl/g以上8dl/g以下であ
    プロピレン−エチレンランダム共重合体成分を含有するプロピレン−エチレンブロック共重合体である、請求項4に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  6. プロピレン重合体(A) 40〜99質量%とエチレン−α−オレフィン共重合体(B) 1〜60質量%との合計100質量部(ただし、(A)および(B)の質量の合計を100質量%とする。)に対して、トコフェロール類(C) 0.001〜1質量部と、有機過酸化物(D) 0.0001〜0.5質量部とを溶融混練装置に供給する工程と、
    前記溶融混練装置により熱処理する工程と、をこの順で含むことを特徴とする
    ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法。
  7. 請求項1〜5いずれか1つに記載のポリプロピレン系樹脂組成物、または、請求項6に記載の製造方法により製造されたポリプロピレン系樹脂組成物を発泡させてなることを特徴とする
    発泡成形体。
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