JP2010042545A - コンビネーションスクリーンマスク - Google Patents

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JP2010042545A JP2008206912A JP2008206912A JP2010042545A JP 2010042545 A JP2010042545 A JP 2010042545A JP 2008206912 A JP2008206912 A JP 2008206912A JP 2008206912 A JP2008206912 A JP 2008206912A JP 2010042545 A JP2010042545 A JP 2010042545A
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圭二 軽部
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Abstract

【課題】印刷時や温度変化によって変形が生じにくく、スクリーン版の精度を高めることができるコンビネーションスクリーンマスクを提供する。
【解決手段】コンビネーションスクリーンマスクは、版枠材2の互いに対向する2つの枠辺2a,2cの間に張られた状態で設けられた第一のメッシュ4を有する。版枠材2の2つの枠辺2a,2cとは異なる枠辺2b,2dと第一のメッシュ4との間には、第二のメッシュ3a,3bが張られた状態で設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、スクリーン印刷に使用されるコンビネーションスクリーンマスクに関する。
特許文献1に、本願発明に関連する従来のスクリーンマスクが開示されている。
その図1には、版枠材内に張られた状態で設けられた、伸縮性が高い高伸縮性メッシュと、高伸縮性メッシュに形成された透孔を塞ぐようにその透孔に張られた状態で設けられた、伸縮性が低い低伸縮性メッシュとを備えたスクリーンマスクが開示されている。さらに、特許文献1の図3には、低伸縮性メッシュを版枠材の一縁に近づけて配置した構成(図3(a))や、低伸縮性メッシュを版枠材の隣り合う二縁に近づけて配置した構成(図3(b))も示されている。
特開平05−309966号公報
特許文献1に開示された従来のスクリーンマスクでは、低伸縮性メッシュの周囲が高伸縮性メッシュに接着され、高伸縮性メッシュの周囲が版枠材に固着された構成になっている。そのため、スクリーン印刷を行う際に、スキージをスクリーンマスクに押圧させながら移動させると、高伸縮性メッシュがスキージの移動方向に変形し、スクリーンマスクの画像形成部分が扇形に変形してしまうという問題がある。すなわち、高伸縮性メッシュの影響によってスクリーンマスクが変形してしまうという問題がある。
さらに、低伸縮性メッシュの周囲が高伸縮性メッシュに接着された構成では、スクリーンマスクにおける接着部の割合が比較的多くなる。メッシュ同士を接着する際には接着部に位置ずれ等が生じやすいため、接着部の割合が多いとその分だけマスクが変形してスクリーン版の精度が低下する可能性が高くなる。また、接着部の割合が多いとマスクが複雑に変形する可能性も高くなる。さらに、接着部は温度変化によって変形しやすいため、接着部の割合が多いと温度変化に起因してマスクが変形しやすくなる。このように、メッシュ同士の接着部は画像形成部の変形に与える影響が大きく、スクリーン版の精度を低下させる要因となる。
そこで本発明は、印刷時や温度変化によって変形が生じにくく、スクリーン版の精度を高めることができるコンビネーションスクリーンマスクを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のコンビネーションスクリーンマスクは、版枠材の互いに対向する2つの枠辺の間に張られた状態で設けられた第一のメッシュと、前記版枠材の前記2つの枠辺とは異なる枠辺と第一のメッシュとの間に張られた状態で設けられた第二のメッシュと、を有する。
本発明によれば、印刷時や温度変化によって変形が生じにくく、スクリーン版の精度を高めることができるコンビネーションスクリーンマスクを提供することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンビネーションスクリーンマスクを示す図である。
本実施形態に係るコンビネーションスクリーンマスクは、4つの枠辺2a〜2dを備えた矩形あるいは正方形の版枠材2を有している。版枠材2の互いに対向する2つの枠辺2a,2cの間には、四角形(特に矩形あるいは正方形)の第一のメッシュ4が張られた状態で設けられている。第一のメッシュ4の素材には、ステンレス鋼、アモルファス金属、アモルファスカーボン、カーボンなどからなる繊維を用いることができる。
第一のメッシュ4には、感光性乳剤を第一のメッシュ4に塗布し、所望のパターン形状になるように露光及び現像処理を施すことにより、印刷用パターンを有する画像形成部5が形成されている。
さらに、第一のメッシュ4と、版枠材2の互いに対向する他の2つの枠辺2b,2dの各々との間に、第二のメッシュ3a,3bが張られた状態で設けられている。第一のメッシュ4と各第二のメッシュ3a,3bとは、エポキシ系、アクリル系、紫外線硬化型などの接着剤を介して互いに一部が重なり合って接着され、これにより接着部6が形成されている。
第二のメッシュ3a,3bの素材は、ポリエステルやポリアミドなどの合成繊維を用いることができる。これらの合成繊維の伸縮性は、第一のメッシュ4の素材として用いられるステンレス鋼、アモルファス金属、アモルファスカーボン、カーボン等からなる繊維の伸縮性よりも大きい。なお、第一のメッシュ4をステンレス鋼繊維で構成した場合には、それよりも線径が細く伸縮性が大きいステンレス鋼繊維で第二のメッシュ3a,3bを構成してもよい。また、第一のメッシュ4をポリエステル繊維で構成した場合には、さらに伸縮性の大きいポリエステル繊維で第二のメッシュ3a,3bを構成してもよい。
本実施形態のコンビネーションスクリーンマスクは、上記のように、第一のメッシュ4が版枠材2の互いに対向する2つの枠辺2a,2cの間に張られた状態で設けられ、第一のメッシュ4はそれらの枠辺に直接接している。そのため、スキージ(不図示)を第一のメッシュ4に押圧させた状態で、2つの枠辺2a,2cの一方から他方へ向かう方向(例えば、図1の矢印1方向)に沿ってスキージを移動させたときに、第一のメッシュ4が変形しにくくなっている。その理由は、第一のメッシュ4が2つの枠辺2a,2cに直接接しており、その方向では、伸縮性がより大きい第二のメッシュ3a,3bの変形の影響をほとんど受けないためである。
また、本実施形態の構成では、第一のメッシュ4の2つの辺だけが第二のメッシュ3a,3bが接着されている。したがって、第一のメッシュ4は2箇所の接着部6のみで第二のメッシュ3a,3bに接着された構成となっており、異なるメッシュ同士の接着部が従来よりも少なくなっている。そのため、メッシュ同士の接着部に起因してマスクが変形する可能性を少なくすることができるので、スクリーン版の精度をより向上することが可能となる。
図2は、本発明の第2の実施形態に係るコンビネーションスクリーンマスクを示す図である。第2の実施形態については、第1の実施形態との相違点のみを説明する。
図2に示す第2の実施形態に係るコンビネーションスクリーンマスクでは、第一のメッシュ4が六角形形状に形成され、その対向する2辺が版枠材2の対向する2つの枠辺2a,2cの間に張られた状態で設けられている。
なお、第一のメッシュ4の枠辺2a,2cに接する各辺の長さは、第一のメッシュ4に形成された画像形成部5の各枠辺2a,2cの長さ方向における長さと同じか、それ以上の長さであることが好ましい。第一のメッシュ4の上記辺の長さが画像形成部5の同方向の長さよりも短いと、スキージ(不図示)を図1の矢印1方向に沿って移動させたときに、第一のメッシュ4の画像形成部5に対して図示Y方向に作用する張力が不均等になる。具体的には、画像形成部5の中央領域に作用する張力よりも、画像形成部5の図示左右方向(X方向)の端部領域に作用する張力の方が小さくなる。その結果、画像形成部5が変形してしまうおそれがある。これに対して本実施形態では、第一のメッシュ4の上記辺の長さを画像形成部5の同方向の長さと同じかそれよりも長くすることにより、第一のメッシュ4の画像形成部5に対して図示Y方向に作用する張力が均等になり、画像形成部5の変形を抑えることができる。
以下に、実施例を参照して、本発明のコンビネーションスクリーンマスクについてより詳しく説明する。
(実施例1)
本発明の第1の実施例のコンビネーションスクリーンマスクは、図1に示した構成を備えている。
このコンビネーションスクリーンマスクの作製工程は以下の通りである。まず、ポリエステル系繊維からなる第二のメッシュを緊張させた状態に張り広げる。次に、ステンレス鋼繊維で織られた第一のメッシュ4を、それよりも大きな第二のメッシュの中央に位置合わせし、第一のメッシュ4の外周部を接着剤で第二のメッシュに貼り付ける。その接着剤が硬化した後に、接着部6の内縁に沿って、第一のメッシュ4と重なっている部分の第二のメッシュを切断する。さらに、それらのメッシュの2つの枠辺2a,2cに取り付けられる辺に位置する接着部6の内縁に沿って、第一のメッシュ4及び第二のメッシュを切断する。これにより、図1に示すような、第一のメッシュ4とその両側に接着された第二のメッシュ3a,3bとのコンビネーションが構成される。そして、これらの第一のメッシュ4及び第二のメッシュ3a,3bを版枠材2内に張った状態で固定する。
その後、第一のメッシュ4に酢酸ビニル系乳剤を塗布し、これを露光して感光させて所望のパターンを形成し、その透孔となる部分の余分な乳剤を水で洗い流す。これにより、第一のメッシュ4に、印刷用パターンを有する画像形成部5が形成される。
以上のように構成されたコンビネーションスクリーンマスクを用いて、スキージを図1の矢印1方向に移動させて被印刷物(ガラス基板等)に印刷を行った後の、画像形成部5内における15点の版精度の測定結果を図3及び表1に示す。図3及び表1には、比較対象として、従来型のコンビネーションスクリーンマスクを用いて被印刷物に印刷を行ったときの版精度の測定結果が併せて示されている。なお、版精度の測定は、座標測定機(株式会社ソキア製AMIC−1710DCL)を用いて、本実施例のスクリーンマスク及び従来型のスクリーンマスクによって印刷された印刷物に対して同条件下にて実施した。
Figure 2010042545
図3及び表1に示された測定結果からわかるように、本実施例のスクリーンマスクでは最大変位量と最大伸縮量が共に従来型に比べて減少しており、版精度が向上していることが確認できる。
(実施例2)
本発明の第2の実施例のコンビネーションスクリーンマスクは、図1に示した構成を備えている。第一のメッシュ4には伸度0.5%のステンレス鋼繊維からなるメッシュを使用し、第二のメッシュ3a,3bには伸度5.2%のポリエステル繊維からなるメッシュを使用している。なお、伸度測定は1軸引張り試験法にて行い、上記の伸度は試験片に100[N/5cm]の引張荷重を加えた時の試験片の伸び率で表されている。
以上のように構成されたコンビネーションスクリーンマスクを用いて、スキージを図1の矢印1方向に移動させて被印刷物(ガラス基板等)に印刷を行った後の、画像形成部5内における15点の版精度の測定結果を図4に示す。図4には、比較対象として、従来型のコンビネーションスクリーンマスクを用いて被印刷物に印刷を行ったときの版精度の測定結果が併せて示されている。なお、版精度の測定は、座標測定機(株式会社ソキア製AMIC−1710DCL)を用いて、本実施例のスクリーンマスク及び従来型のスクリーンマスクによって印刷された印刷物に対して同条件下にて実施した。
従来型のコンビネーションマスクによる印刷結果からは、印刷画像がスキージの移動方向(図1の矢印1方向:Y方向)に扇形に変形をしている様子を確認できる。これに対し、本実施例のコンビネーションマスクによる印刷結果では、印刷画像のそのような扇形の変形が抑制されていることが確認できる。
本発明の第1の実施形態に係るコンビネーションスクリーンマスクを示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るコンビネーションスクリーンマスクを示す図である。 本発明の第1の実施例に係るコンビネーションスクリーンマスクと、従来型のコンビネーションスクリーンマスクとを用いてそれぞれ形成された印刷画像の版精度の測定結果を示すグラフである。 本発明の第2の実施例に係るコンビネーションスクリーンマスクと、従来型のコンビネーションスクリーンマスクとを用いてそれぞれ形成された印刷画像の版精度の測定結果を示すグラフである。
符号の説明
2 版枠材
2a,2b,2c,2d 枠辺
3a,3b 第二のメッシュ
4 第一のメッシュ
5 画像形成部
6 接着部

Claims (2)

  1. 版枠材の互いに対向する2つの枠辺の間に張られた状態で設けられた第一のメッシュと、
    前記版枠材の前記2つの枠辺とは異なる枠辺と第一のメッシュとの間に張られた状態で設けられた第二のメッシュと、
    を有するコンビネーションスクリーンマスク。
  2. 前記第一のメッシュには、印刷用パターンを有する画像形成部が形成されており、
    前記第一のメッシュの伸度は前記第二のメッシュの伸度よりも低い、請求項1に記載のコンビネーションスクリーンマスク。
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