JP2010040348A - 直流電源の開閉方法とその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 蓄電池などの直流電源を備え、たとえば500Aあるいは1000Aを超えるような大電流が流れる給電設備において、1)アーク対策が不要で耐久性を向上し、2)低コスト化が図れ、3)開閉時に電極間でのアークの発生をなくし、アークの発生に起因していた従来の弊害を解消でき、大電流が流れる直流電源との接続および接続の解除を行うための、直流電源の開閉装置を提供する。
【解決手段】 給電線を流れる電流を測定するための電流計Aと、給電線または負荷側の電圧を測定するための第1電圧計V1と、蓄電池8側の電圧を測定するための第2電圧計V2とを備え、電流計Aによる電流が0のときに開閉装置1を開路にして遮断状態とし、かつ第1電圧計V1による電圧値と第2電圧計V2による電圧値が等しくなったときに開閉装置1を閉路にして接続状態とする制御手段9を設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】 給電線を流れる電流を測定するための電流計Aと、給電線または負荷側の電圧を測定するための第1電圧計V1と、蓄電池8側の電圧を測定するための第2電圧計V2とを備え、電流計Aによる電流が0のときに開閉装置1を開路にして遮断状態とし、かつ第1電圧計V1による電圧値と第2電圧計V2による電圧値が等しくなったときに開閉装置1を閉路にして接続状態とする制御手段9を設けた。
【選択図】 図2
Description
本発明は、たとえば数百〜数千アンペアの大電流が流れる直流電源との接続および遮断を行うための、直流電源の開閉方法とその装置に関する。
大電流が流れている電気回路では、周知のように、電流を遮断したり接続したりするための開閉装置を閉状態から開状態に切り換えた場合に電極(接点)間にアーク放電が発生し、電極が損傷を受けることがあり、場合によっては電気回路が遮断できないことがある。また、開閉装置を開状態から閉状態に切り換えた際に、電位差がある場合には過渡電流(ラッシュカレント)が流れることがある。いわゆるラッシュカレント(突入電流あるいは始動電流)が生じる。そして、電極間でアーク放電が発生すると、開閉装置による開閉操作が繰り返される度に、電極の表面が損傷を受けるので、研磨などの補修を施すことが必要になる。また、開閉装置を閉状態から開状態に切り換えて電流を遮断する際にアークが放電したときに電磁波が発生し、電波障害や信号系統におけるノイズによる障害の要因になることもある。同様に、過渡電流が流れることにより電圧の低下が起こり、他の機器に悪影響を与えるし、場合によっては機器の正常な動作を妨げる。
そこで、大電流が流れている電気回路を遮断する遮断装置として、たとえば電極間を開状態にすると同時に、圧縮空気により空気流を発生させて電極間に発生したアーク放電を吹き飛ばし、電極間を絶縁状態にする空気遮断器が開発され、実用化されている。そのほか、真空中でアークを拡散させて電流を切る真空遮断器、およびアークによって分解発生する油の分解ガスで、アークを急激に冷却して電流を断つ油遮断器が知られている。
ところで、上記種類の遮断器の先行技術として、鉄道車両用直流電源の高速遮断器が提案されている。この遮断器はディアイオン消弧方式を利用したもので、固定接触子に相対する可動接触子を備え、これらの開極時に噴出されるア−クを消弧する消弧装置を外箱に収納せしめた鉄道車両用直流遮断器において、前記外箱は仕切板を介して水平方向に二分割し、且つ車両の床下に外箱が水平方向に二分割できるように懸架し、この二分割した一方の部屋には前記固定接触子と可動接触子を備え、他方の部屋には前記消弧装置を備えたものである。この消弧装置は、くの字状で且つ絶縁物からなるプレートの表面に金属板を設けて一体構成したディアイオンプレートを、アークが噴出される方向に積層せしめるとともに、アークガスが外箱外に放出されるよう構成されている(たとえば、特許文献1参照)。
なお、交流電源については、一定の周期で電圧が変化するので、電圧が0Vになるときがある。また電流も一定の周期で変動するので、電流が0Aになるときがある。電圧が0Vになった瞬間に電気回路を接続すれば、電極間に過渡電流が流れない。また、電流が0Aの時に電気回路を遮断すれば、電極間にアークが発生しない。こうした考え方を用いた先行技術として遮断器制御装置が提案されている。この装置は、遮断すべき電流が流れている電力系統の交流電流を検出する検出手段と、遮断器の開極時間、アーク時間および電気回路の動作時間を設定する設定手段と、前記検出手段によって検出された交流電気量の電流位相零点並びに前記設定手段によって設定された各時間に基づいて電流の零点でアークが消滅するように演算された時点で引き外し指令を出力する引き外し指令手段と、遮断目標零点以後の電流継続を検出した場合、再発弧検出する手段を備えている。この制御装置によれば、電力系統の交流電気量、たとえば交流電流の位相零点を検出し、その検出値と遮断器の開極時間並びにアーク時間および電気回路の動作時間とに基づいて計算された、再発弧を生じないような適切な引き外し指令時点に引き外し指令を出すと共に、遮断器の動作時間変化等により、再発弧した場合、検出し表示する(たとえば、特許文献2参照)。
特開平10−31938号公報(2頁および図1〜3)
特開平6−203688号公報(2頁および図1〜3)
しかしながら、特許文献1に記載の高速遮断器をはじめ、上記した空気遮断器や真空遮断器などは、いずれも電極間を遮断する際に生じるアークの対策を施しており、非常に高価である。また、この種の遮断器は、一般に大電流が流れている状態で電気回路を遮断するための装置であり、たとえば蓄電池と負荷との接続・遮断を司るための装置としては不向きである。さらに、いずれの装置も電極間を遮断したときに発生するアークを消去する対策を施した遮断器で、アーク自体の発生をなくすものではない。いいかえれば、電極間にはアークが発生するから、電極が短期間で損傷を受けるので連続して使用可能な回数が少ないうえに、電波障害が起きるおそれがあり、とくに電気鉄道システムの給電系統において使用する場合には信号系統に悪影響を及ぼす可能性がある。
一方、特許文献2に記載の遮断器制御装置によれば、電気回路の遮断時に電極間におけるアークの発生を防止できる。しかし、本遮断器制御装置は交流電源用であるため、こうした交流電源に特有の考え方を直流電源には適用できないから、蓄電池などの直流電源に使用することができない。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、蓄電池などの直流電源を備え、たとえば500Aあるいは1000Aを超えるような大電流が流れる給電設備において、1)アーク対策が不要で耐久性を向上し、2)低コスト化が図れ、3)開閉時に電極間でのアークの発生をなくし、アークの発生に起因していた従来の弊害を解消でき、大電流が流れる直流電源との接続および接続の解除を行うための、直流電源の開閉方法とその装置を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するために本発明に係る直流電源の開閉方法は、蓄電池と負荷の間を給電線を介して接続する一方、前記給電線の電気的接続状態を接続・遮断するための直流電源の開閉方法であって、前記負荷側の電圧と前記蓄電池側の電圧とが等しくなったときに閉路にして接続状態とし、前記蓄電池に対し流れる電流が0になったときに開路にして遮断状態とすることを特徴とする。ここで、前記給電線とは、負荷が電気鉄道車両の場合には、き電線および架線または、一部の地下鉄車両などで架線の代わりに採用されている第三軌条などの、電気鉄道車両に直流電力を供給するための電線を言う。
上記の構成を有する本発明に係る直流電源の開閉方法によれば、負荷がたとえば、線路上を走行する電気鉄道車両(以下、電車という)の場合(正確には負荷が電車に搭載された主機あるいは補機である場合)に、給電線に蓄電池を接続し、電車の力行時に蓄電池の放電により直流電力を電車へ供給し、電車の減速(制動)時に発生する回生電力を蓄電池に充電することにより、比較的短時間に蓄電池への充放電を繰り返す状況下で、蓄電池に対する充電と放電とが切り換わる。このように蓄電池を直流電源として利用するとき、充放電の切り換わり時には電流の流れが停止して電流が瞬間的に0になるので、この状態のときに開閉手段を開状態にして蓄電池との接続を遮断する。このようにすることで、開閉器などの電極(接点)間にアークを発生させずに、蓄電池との接続を遮断できる。したがって、開閉器などの開閉手段について安価な器具を使用でき、また蓄電池との接続と接続の遮断とが繰り返されても電極が損傷せず、長期間にわたり安定して使用でき、器具の寿命が大幅に延びる。さらに、アークの発生に伴う電磁波が発生するおそれもないため、とくに電気鉄道に使用する場合には信号系統に悪影響を及ぼすことがなく、したがって電車の運行が妨げられるおそれがない。また、沿線の受信設備に対して電波障害が起こることもない。
一方、給電線(たとえばき電線および架線)から集電装置を介して電車に給電するために蓄電池と接続する際には、蓄電池の電圧と負荷側(たとえばき電線または架線)の電圧とが等しくなったときに閉状態にして蓄電池に接続する。この結果、閉状態への切り換わり時には過渡電流が流れないから、接続(投入)時のとくに電圧変動による電気的ショックをなくすことができる。したがって、蓄電池からの直流電力投入による電気的ショックをなくせ、また電気回路に過渡電流が流れないから、電気回路全体の電圧降下を招くことがなく、他の機器に悪影響を及ぼすおそれもない。なお、上記に直流電力を使用する負荷が電車の場合(正確には負荷が電車に搭載された主機あるいは補機である場合)を例示して説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、蓄電池を備えた直流電源を用いて昇降させるエレベータやクレーンをはじめ、比較的小規模の需要地域内において分散して配置される複数の各種分散型電源と電力貯蔵装置としての蓄電池を配電線を介して接続し、分散型電源が発生する電力を必要とする需要家に供給する一方、余剰の電力を蓄電池に充電して貯蔵し、電力の地域需給を可能とする小規模の電力供給網であるマイクログリッドにおいて、蓄電池との接続および接続の遮断に本発明の開閉方法を適用することができる。
請求項2に記載のように、前記負荷が電気鉄道車両に設備された主機もしくは補機であって、前記給電線の電圧と前記蓄電池側の電圧とが等しくなったときに前記給電線を接続状態とし、電流が0になったときに前記給電線を遮断状態とすることができる。ここで、主機は走行用電動モータを、また補機は車内照明装置や空調装置などを言う。
このようにすれば、蓄電池の電圧と主機または補機の電圧あるいは給電線の電圧と等しくなった時に閉状態にして蓄電池を給電線(き電線または架線など)に接続して蓄電池からの直流電力を給電線(たとえばき電線および架線)を通じて電気鉄道車両の主機あるいは補機に供給し、主機または補機を流れる電流が0となったときに開状態にして蓄電池との接続を遮断することができる。そして、開状態から閉状態あるいは閉状態から開状態への切り換え時に、請求項1に記載の直流電源の開閉方法による上記の作用(効果)が生じる。
請求項3に記載のように、直流電源の接続・遮断を電子的に行うことができる。
このようにすれば、機械的な接点を持たない半導体を使った電子スイッチング素子にて行うことができ、しかも電流が0Aあるいは電圧が0Vでオン・オフするので、開閉動作時のロスが小さくて済み、省エネ化が図れる。加えて、電気的な容量の小さなスイッチング素子を使えるので、小型軽量化が図れ、コストを低減できる。
請求項4に記載のように、前記蓄電池がニッケル水素電池であることが好ましい。
このようにすれば、たとえば負荷が給電線(き電線および架線または第三軌条など)を通じて直流電力を受電しながら線路上を走行する電車(正確には電車に搭載された主機や補機など)の場合に、給電線と線路(帰線)との間の電圧を測定することで、負荷側の電圧を測定できる。また、蓄電池にニッケル水素電池を使用するので、ニッケル水素電池は内部抵抗が小さく、しかも、SOC(State Of Charge)の変化に対する電圧変動が小さい(図6参照)ことから、電池のもつ電気容量を有効に利用できるので、鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、NAS(ナトリウム・硫黄)電池などの他の蓄電池に比べて小さい寸法の電池を用いることができ、さらにニッケル水素電池は体積エネルギー密度が高いから、設置場所が狭くて済む。さらにまた、SOCに対する電圧変動が小さいので、高価な充放電制御装置を介在させる必要がないから、充放電制御装置の設置場所も不要であり、設備コストを低減できる。また、ニッケル水素電池は、昇降圧チョッパのような動作遅れがなく、急速充放電特性に優れている。加えて、ニッケル水素電池は、上記したように内部抵抗が小さいので、とくに電車が加速する際に瞬間的に大電流を供給する必要があってニッケル水素電池から放電して対応した場合でも少ないロスで電圧の低下を抑制できる。さらに、逆に電車が減速する際に回生ブレーキを使用して制動するときなどに回生電力として電気エネルギーを回収した場合に瞬間的に大電流が発生したときには、充電して対応することで、架線やき電線の電圧の上昇を抑制できる。したがって、蓄電池にニッケル水素電池を使用すれば、架線電圧やき電線電圧の平準化と安定化が図れ、電車などの運行を高効率化することができる。
請求項5に記載のように、前記蓄電池を車両上または地上に設置することができる。
このようにすれば、蓄電池を車両上に搭載して車両の走行等に必要な動力源として利用する場合、および蓄電池を変電所等の地上に設置してそこから給電線を介して車両が電力の供給を受ける場合の両方について、本発明の開閉方法を有効に適用できる。
請求項6に記載のように、前記蓄電池を地上の電気鉄道用変電所または電気鉄道用給電所に設置してもよい。
このようにすれば、き電線および架線に蓄電池を接続する場合に、蓄電池を変電所または給電所に設置するから、その蓄電池を利用して電力の平準化を図れる。そして、変電所または給電所に設置される蓄電池は、電車の力行と回生との間での電力の融通性を図ることができる。
上記の課題を解決するために本発明に係る直流電源の開閉装置は、前記蓄電池と前記負荷とを給電線を介して接続したり、両者の接続を遮断したりするための直流電源の開閉装置であって、前記蓄電池を流れる電流を測定するための電流計と、前記負荷側の電圧を測定するための第1電圧計と、前記蓄電池側の電圧を測定するための第2電圧計とを備え、
前記電流計による電流が0のときに前記開閉装置を開状態にし、かつ前記第1電圧計による電圧値と前記第2電圧計による電圧値が等しくなったときに前記開閉装置を閉状態にする制御手段を設けたことを特徴とする。
前記電流計による電流が0のときに前記開閉装置を開状態にし、かつ前記第1電圧計による電圧値と前記第2電圧計による電圧値が等しくなったときに前記開閉装置を閉状態にする制御手段を設けたことを特徴とする。
上記の構成を有する本発明に係る直流電源の開閉装置によれば、たとえばスイッチのオン・オフの切り換えで、蓄電池との接続状態の遮断を指令することによって、蓄電池から流れる電流が0となったときに、制御手段がその状態を検出して自動的に開状態に切り換えることにより、蓄電池との接続状態が遮断される。つまり、蓄電池を直流電源として利用して蓄電池に対し充放電可能な構成にしているから、直流電源であっても蓄電池に対する充電と放電とが切り換わるときに瞬間的に電流0の状態が生じるのである。
すなわち、蓄電池に対する充電と放電との切り換わり時に電流が0になる状態が生じるので、この状態を検出して開閉装置を開状態にし蓄電池との接続を遮断する。この結果、開閉装置が機械式の場合にその電極(接点)間にアークを発生させないで、開状態へ切り換えることができる。したがって、アーク対策が不要になり、開閉装置に安価な器具を使用でき、また蓄電池との接続と接続状態の遮断とが頻繁に繰り返されても電極が損傷したりせず、長期間にわたり安定して使用でき、器具の寿命が大幅に延長される。
一方、蓄電池と負荷とを接続する際には、蓄電池側の電圧と負荷側の電圧が等しくなったときに開閉装置を閉状態にして蓄電池に接続する。この結果、閉状態への切り換わり時に開閉装置の電極間には過渡電流が流れないから、接続(投入)時のとくに電圧変動による電気的ショックをなくすことができ、蓄電池との接続をスムーズに行うことができる。繰り返し説明すると、電圧が0Vで閉状態(投入)に切り換わるので、電源投入時のラッシュカレントによる電気的なショックをなくせる。つまり、蓄電池と負荷との間に電位差がある状態で両者が接続されると、接続(投入)時に電極間に過渡電流が流れる。そして、大きな過渡電流が流れると、電圧降下(電気回路全体に)を来たし、他の電気電子機器に悪影響を及ぼすことになるが、本発明によればそのような問題が生じない。
したがって、開閉装置の開閉時のいずれの場合にも、電極(接点)間に過渡電流が流れたり、アークが発生したりしないから、過度電流やアークの発生に伴って電磁波が発生するおそれもないため、とくに電気鉄道に使用する場合には信号系統に悪影響を及ぼすことがなく、電車の運行が妨げられることがない。また、沿線の受信設備に対して電波障害が起こることもない。さらに、開閉装置に従来と違ってアーク対策を施した高速遮断器のような高価な器具を使用しなくて済むから、経済的である。
請求項8に記載のように、直流電源の開閉を電子スイッチング素子で行うようにすることができる。ここで、電子スイッチング素子は半導体で実現されるものがよく知られており、パワートランジスタ、FET、サイリスタ、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)などがあるが、これらの限定されるものではない。
従来の、たとえば上記特許文献1に記載の装置とは異なり機械的な接点を持たない半導
体を使って電源の入り切りを行う、電子スイッチング素子は、大電力スイッチング(開閉)も行うことができるが、とくに請求項7記載の直流電源の開閉装置によれば、電流0Aまたは電圧0Vで開閉動作(入り切り動作)を行うので、スイッチング(開閉)によるロスが小さくて済み、省エネにもなる。さらに、容量の小さなスイッチング素子で対応でき、小電力用のスイッチング素子を使えるから、小型軽量化が図れ、コストダウンが図れる。
体を使って電源の入り切りを行う、電子スイッチング素子は、大電力スイッチング(開閉)も行うことができるが、とくに請求項7記載の直流電源の開閉装置によれば、電流0Aまたは電圧0Vで開閉動作(入り切り動作)を行うので、スイッチング(開閉)によるロスが小さくて済み、省エネにもなる。さらに、容量の小さなスイッチング素子で対応でき、小電力用のスイッチング素子を使えるから、小型軽量化が図れ、コストダウンが図れる。
請求項9に記載のように、前記負荷が電気鉄道車両に設備された主機もしくは補機であって、前記給電線の電圧と前記蓄電池側の電圧とが等しくなったときに前記給電線を接続状態とし、電流が0になったときに前記給電線を遮断状態とするように構成することができる。ここで、主機とは走行用の駆動モータ、補機とは車内照明装置や空調装置などを言う。
このようにすれば、蓄電池の電圧と主機または補機の電圧あるいは給電線(き電線または架線)の電圧と等しくなった時に閉状態にして蓄電池を給電線(き電線または架線)に接続し、蓄電池からの直流電力を給電線(架線あるいはき電線および架線)を通じて電気鉄道車両の主機あるいは補機に供給する一方、主機または補機を流れる電流が0になったときに開状態にして蓄電池との接続を遮断することができる。そして、開状態から閉状態あるいは閉状態から開状態への切り換え動作をスムーズに行うことができる。つまり、電圧が0Vで閉状態(投入)に切り換わるので、投入時の電圧変動による電気的ショックをなくせ、接続(投入)時に電極(接点)間に過渡電流が流れたりしないうえに、電流が0Aで開状態(接続の遮断)に切り換わるので、電極間にアークが発生したりしない。
請求項10に記載のように、前記蓄電池を車両上または地上に設置することができる。
このようにすれば、蓄電池を車両上に搭載して車両の走行等に必要な動力源として利用する場合、および蓄電池を変電所等の地上に設置してそこから給電線を介して車両が電力の供給を受ける場合のいずれの場合にも、本発明の開閉装置を有効に適用できる。
請求項11に記載のように、前記蓄電池を地上の電気鉄道用変電所または電気鉄道用給電所に設置することができる。
このようにすれば、給電線(架線およびき電線など)に蓄電池を接続する場合に、蓄電池を変電所または給電所に設置するから、その蓄電池を利用して電力の平準化を図れる。そして、変電所または給電所に設置される蓄電池は、電車の力行と回生との間での電力の融通性を図ることができる。
請求項12に記載のように、前記蓄電池がニッケル水素電池であるのが好ましい。
このようにすれば、請求項3に記載の直流電源の開閉方法と同様に、ニッケル水素電池は内部抵抗が小さく、しかも、SOC(State Of Charge)が変動することにより生じる電圧変動が小さいことから、電池のもつ電気容量を有効に利用でき、したがって鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池、NAS電池などの他の蓄電池に比べて小容量の電池を用いることができ、またニッケル水素電池は体積エネルギー密度が高いから、設置場所が狭くて済む上に、高価な充放電制御装置を介在させる必要がないので、充放電制御装置の設置場所も不要であり、設備コストを低減できる。また、ニッケル水素電池は、昇降圧チョッパのような動作遅れがなく、急速充放電特性に優れている。さらに、ニッケル水素電池は、上記したように内部抵抗が小さく、かつSOCの変動に基づく電圧変動が小さいから、とくに電車が加速する際に瞬間的に大電流を供給する必要があってニッケル水素電池から放電して対応した場合でも電圧の低下を抑制できるとともに、逆に電車が減速する際に発電機を用いた回生ブレーキを使用して制動するときなどに回生電力として電気エネルギーを回収した場合に瞬間的に大電流が発生してときには、充電して対応することでき電線および架線の電圧の上昇を抑制できる。したがって、蓄電池にニッケル水素電池を使用すれば、き電線電圧の安定化が図れ、電車などの電気鉄道車両の運行を効率化することができる。
本発明に係る直流電源の開閉方法および開閉装置は上記のような構成からなるから、つぎのような優れた効果がある。
・蓄電池と負荷側の電気回路とを接続する際には、蓄電池の電圧と負荷側の電圧とが等しくなるときに閉状態にして蓄電池に接続するので、開閉時に開閉器などの電極(接点)間に過渡電流が流れたりせず、この結果、電気回路全体の電圧降下を招いたりしないから、他の機器に悪影響を及ぼしたりしない。したがって、開閉器などの開閉手段にアーク対策を施す必要がなく、安価な器具を使用できる。
・蓄電池との接続と接続の遮断とが頻繁に繰り返し行われても、電極が損傷したりせず、長期間にわたり安定して使用できる。
・開動作を電流0の状態で行うようにしたから、電極間にはアークが発生しないため、電磁波が発生せず、電波障害が起こらず、とくに電気鉄道に使用する場合には信号系統に悪影響を及ぼすことがなく、電車などの電気鉄道車両の運行が高効率で行われる。
・閉動作を蓄電池の電圧と負荷側の電圧とが等しくなるときに行うようにしたから、直流電源の投入によるショックがなく、電極間に過電流が流れたり、電圧低下により他の機器に悪影響を及ぼしたりしない。
・たとえば電気鉄道システムにおいて、架線側に電圧降下が起こると、蓄電池が放電することにより電圧降下を抑制するので、負荷の平準化が図れる。また、制動時には負荷側に回生電力が生じ、蓄電池の電圧に比べて架線の電圧が上昇して蓄電池に充電されることで、余剰電力による架線電圧の上昇が阻止され、余剰電力を無駄なく回収でき、省エネが図られる。
・電気回路で急激な電圧変動あるいは急激な電流変動が起こると、電磁波が生じて信号系統に影響を与えるおそれがあるが、負荷側の電圧と蓄電池側の電圧とが等しくなったときに閉状態にして接続し、負荷または蓄電池に対し流れる電流が0になったときに開状態にして接続を遮断するようにしたから、そのような急激な電圧変動や急激な電流変動が起こらず、電磁ノイズの発生も抑制され、電車の運行に支障を来たしたりすることはない。
・たとえば600V、750Vあるいは1500V以上の高電圧で、たとえば500Aまたは1000Aを超える大電流を遮断する場合は、従来はアーク対策を施した高価な高速遮断器を用いる必要があった。しかも、スイッチのオン・オフ操作を繰り返すと、高速遮断器であっても、電極の表面が損傷するので、電極を研磨するなどのメンテナンスが必要であった。これに対し、本発明によれば、基本的に電流が流れない状態(電流=0A)で開閉手段により蓄電池との接続を遮断し、蓄電池と負荷との電圧が等しく両者間に電位差がない状態で接続するので、遮断時にアークが発生したり、接続時に過渡電流が流れたりしないから、安価な開閉手段を使用できる。また、電極が損傷せず、メンテナンス作業が不要で、開閉手段の寿命が大幅に延長される。
・直流電源の開閉をパワートランジスタ、FET、サイリスタなどの機械的な接点を持たない半導体を使った電子スイッチング素子で、電流0Aまたは電圧0Vで開閉動作(入り切り動作)を行うことにより、スイッチング(開閉)によるロスが小さくて済み、省エネにもなる。また容量の小さなスイッチング素子で対応でき、小型軽量化が図れ、低コスト化が図れる。
以下、本発明の直流電源の開閉装置について実施の形態を図面に基づいて説明し、併せて直流電源の開閉方法についても説明する。
図1は本発明の実施例に係る直流電源の開閉装置を蓄電池とともに備えた電気鉄道用給電システムを概念的に示す構成図である。図2は電気鉄道用給電システムに組み込んだ開閉装置の一実施例を示す説明図で、ニッケル水素電池8にき電線5を接続あるいは接続状態を遮断するために、ニッケル水素電池8を備えた直流電源に開閉装置1を組み込んだ電気回路を示す図面である。
本実施例では、図1に示すように、電車が地上を走行する電気鉄道用給電システムにおいて、直流電源の開閉装置1を組み込んでいる。線路2上を走行する複数両編成の電車には、電気鉄道用変電所(以下、電鉄用変電所という)10から、給電線としての本実施例ではき電線5および空中架線6を通じ、パンタグラフ7を介して直流電力が供給される。詳しくは図2に示すように、商用電力系統Bの交流電源14から高圧送電線15で送られる交流電力を、電鉄用変電所10を経由して変圧器12で所定の電圧に降下させ、整流器13で直流電力に変換したのち、電車4に供給している。すなわち、整流器13は正側端子が電鉄用変電所10から線路(帰線)2と並行して敷設されているき電線5に、負側端子が帰線としての線路2にそれぞれ配電線16で接続されている。各電車4には、き電線5を通して架線6より集電装置としてのパンタグラフ7を介して直流電力が供給されている。そして、電車4に直流式走行用モータが搭載されている場合には直流電力をそのまま使用し、交流式走行用モータが搭載されている場合には車上の電力制御装置で交流に変換して使用する。駅舎3には、電鉄用変電所Cからき高圧配電線(図示せず)で変圧器12で降圧した交流電力を供給している。交流電源14は商用電力系統が一般的であるが、これに限定されるものではなく、たとえば電鉄会社の所有する交流電源であったり、自家発電等の電力系統であったりしてもよい。なお、特許請求の範囲の請求項において給電線という用語を使用しているが、本実施例ではき電線5および空中架線6のほか、配電線16を含む包括名称である。
本例の電鉄用変電所10では、蓄電池としてニッケル水素電池8を使用し、き電線5に直接に接続している。つまり、ニッケル水素電池8の正極側端子8aをき電線5に接続するとともに、その負極側端子8bを配電線17を通じて帰線としての線路2に接続している。この構成により、電車4側には、交流電源14からの交流電力を変圧器12および整流器13で変換した所定電圧(本例では750V、1500Vあるいは600Vの場合がある)の直流電力が供給されるとともに、ニッケル水素電池8からも直流電力が電車4側に供給される。つまり、図5に示すように、電車4に搭載された走行用モータや空調機や照明装置などの補機には、交流電源14からの交流電力を変換した直流電力Yあるいはニッケル水素電池8の放電により直流電力xが供給され、電車4が運行される。また、一旦ニッケル水素電池8とき電線5とが接続された状態では、主にニッケル水素電池8から直流電力xが供給されるが、複数組の複数両編成電車4が同時に力行するときのように、ニッケル水素電池8からの直流電力では電力不足となるときには、交流電源14から変換された直流電力Yが供給される。
また、電車4の減速時に回生ブレーキの使用により回生電力が生じたときに、たとえば近くに力行中の電車4がいなくて、架線6あるいはき電線5の電圧が上昇し、ニッケル水素電池8の電圧より高くなったときには、回生電力がニッケル水素電池8に充電される。図5において、電流値0Aを境にしてプラス側がニッケル水素電池8の放電状態を、マイナス側がニッケル水素電池8の充電状態をそれぞれ示している。
図2に示すように、本実施例では、開閉装置1をき電線5側に介設している。この開閉装置1は、たとえば始発の電車が走り出す早朝にニッケル水素電池8とき電線5を接続し、終電が車庫の戻る夜間にニッケル水素電池8とき電線5との接続を遮断するために使用される。また、電車4の運行時にき電線5には、たとえば500Aまたは1000Aを超える大電流が流れ、電圧もたとえば1500Vあるいは750Vと高いが、ニッケル水素電池8とき電線5との接続および接続の遮断を電流が流れない状態もしくはニッケル水素電池8との電位差がない状態で行うように工夫している。
すなわち、所定個数の電池モジュールを直列状態に一連に接続した2組のニッケル水素電池8を並列に接続し、それらの正極側端子8aをき電線5側に、それらの負極側端子8bを配電線17にそれぞれ接続し、ニッケル水素電池8・8の正極端子8aとき電線5との間に開閉装置1を介設している。そして、運行される電車4側の電圧を測る電圧計V1をき電線5と配電線17との間に介設している。また、ニッケル水素電池8の電圧を測る電圧計V2を配電線16・17間に介設している。さらに、ニッケル水素電池8に対し流れる電流を図る電流計Aを、開閉装置1の下流に直列に配置している。
そして、き電線5をニッケル水素電池8に接続するときは、電圧計V1と電圧計V2の電圧が等しくなったときを制御装置(制御手段)9が検出し、またこの制御装置9が開閉装置1に指令を発し、開閉装置1を閉状態(オン)に切り換える。一方、き電線5とニッケル水素電池8との接続を遮断するのは、ニッケル水素電池8・8の電流を計測する電流計Aが0Aになったときで、この状態を制御装置9が検出して開閉装置1に指令を発し、開閉装置1を開状態(オフ)に切り換える。なお、開閉装置1による開閉動作は、たとえば使用者が開閉装置1のオン・オフスイッチ(図示せず)を、オンまたはオフに切り換える(入り切りする)ことにより、制御装置9が電圧計V1と電圧計V2の電圧が等しくなるとき、あるいは電流計Aが0Aになるときを検出し、リレー制御やコンピュータ制御などで行われる。
ここで、電圧計V1と電圧計V2の電圧が等しくなるときとは、具体的には、ニッケル水素電池8の電圧(たとえば750V)に、電車4側の電圧、すなわちき電線5の電圧が等しくなるときである。電車4側の電圧は、電車4に搭載された走行用モータ(主機)もしくは車内照明装置や空調装置など(補機)の電圧である。このとき(き電線5がニッケル水素電池8に未接続の状態のとき)、電車4の運行は、電鉄用変電所10から交流電源14による交流電力を変圧器12および整流器13で変換した所定電圧(たとえば750V)の直流電力Y(図5参照)によって行われる。また、電流計Aによる電流が0Aになるときとは、ニッケル水素電池8が直流電力x(図5参照)をき電線5側へ供給している放電状態から、電車4の制動などによる回生電力の発生でき電線5側の電圧が上昇し、余剰の回生電力によりニッケル水素電池8が充電状態に切り換わるとき、あるいは逆に、ニッケル水素電池8が充電状態から放電状態に切り換わるとき等が考えられる。
つまり、図5におけるニッケル水素電池8の経時的な電流xの変化に示されるように、上記実施例では100秒間に複数回(たとえば2〜5回)ほど瞬間的に蓄電池8の電流が0Aになるから、0Aになったときに開閉装置1を開状態に切り換えてき電線5とニッケル水素電池8との接続を遮断すればよい。このとき、開閉装置1の電極(接点)間にアークが発生したりしない。なお、ニッケル水素電池8の電圧とき電線5の電圧が等しくなったときには、ニッケル水素電池8とき電線5間には電位差がないから、開閉装置1を閉状態に切り換えてき電線5とニッケル水素電池8とを接続すればよい。このときには電極間に過渡電流が流れないから、き電線5や下線を含む電気回路全体の電圧降下は起こらない。図5はニッケル水素電池8をき電線5に接続したときの電車4の運行状態における、ニッケル水素電池8の電流(細線)X、商用電力系統から受電した直流電流(太線)Yおよび架線電圧(=電池電圧、点線)Zをそれぞれ示す線図である。
このように、上記実施例に係る開閉装置1では、電圧が0Vあるいは電流が0Aになった状態で、開状態あるいは閉状態にするので、開閉装置1の閉動作時に接点(電極)間には過渡電流が流れず、また開動作時に接点(電極)間にアークが発生しないから、安価な開閉器を使用することができる。また、電車4の運行時には通常、1000kW以上の直流電力が供給され、ニッケル水素電池8には数百アンペア(A)を超える大電流が流れることになる。しかし、本実施例の開閉装置1については、アークが発生しない状態あるいは過渡電流が流れない状態で接点(電極)間を開閉するから、接点(電極)間に火花が飛んだり、発生したりせず、急激な電流変動や電圧変動は一切起こらないから、電圧変動等による電磁波の発生が全くなく、とくに信号系統にノイズ障害が生じるおそれがないから、電車の運行に支障を及ぼすことがない。
さらにまた、上記実施例の開閉装置1は、早朝にニッケル水素電池8にき電線5を接続し、夜間にニッケル水素電池8との接続を遮断することにより、1日2回の開閉作業を長期にわたって繰り返し行っても、電極(接点)を研磨するなどのメンテナンス作業が不要で、安定した使用ができる。
図3は本発明の開閉装置を組み込んだ別の実施例(実施例2)を示す電気回路図である。本実施例では、ニッケル水素電池8・8の正極端子8aとき電線5との間だけでなく、ニッケル水素電池8・8の負極端子8bと配電線17との間にも開閉装置1を介設している。そして、2つの開閉装置1・1を共通の制御装置9により同時に開閉するようにしている。その他の構成については、図2の実施例と共通するので、説明を省略する。本実施例が上記実施例の開閉装置と相違するところは、ニッケル水素電池8・8の正極端子8a側と負極端子8b側の2つの開閉装置1・1が同時に開状態または閉状態となり、ニッケル水素電池8・8との接続あるいは接続の遮断が行われることである。電圧計V1と電圧計V2の電圧が等しくなったときに開閉装置1を閉状態(オン)に切り換える一方、電流計Aが0Aになったときに開閉装置1を開状態(オフ)に切り換える点は共通している。
図3に示す上記実施例2の構成によれば、ニッケル水素電池8・8を挟んで、電位の高いき電線5側と電位の低い線路(帰線)2側の両方でそれぞれ同時に開閉を行うので、図2に示す実施例1に比べてより信頼性が高い。
図4は本発明の開閉装置を組み込んださらに別の実施例(実施例3)を示す電気回路図である。本実施例では、図2の実施例に示す電気回路において、各ニッケル水素電池8・8が短絡した時の保護回路としてき電線5側に開閉装置1と直列に高速度遮断器21を配置し、帰線2と接続される配電線17側に高速度遮断器22とリアクトル23を直列に配置している。このようにリアクトル23を介設したことで、短絡時の電流の立ち上がりを緩やかにして高速度遮断器21・22の負担を軽減でき、短絡事故による電流を確実に遮断できる。
以上に本発明の開閉装置について複数の実施例を説明したが、下記のように実施することができる。
・上記に開閉装置1の一例として、接点(電極)が機械的に開閉する開閉器や電磁スイッチを示したが、機械的な接点を持たない半導体やダイオードを使って電源のオン・オフを行う電子スイッチング素子を使用することができる。具体的には、パワートランジスタ、FET、サイリスタ、IGBTなどのスイッチを使用できる。FETスイッチは半導体スイッチの一種で、FETを利用してオン/オフを切り替えるため、消費電力が非常に小さく、複雑なスイッチ回路を簡単に作成できる。 IGBTは絶縁ゲート型バイポーラトランジスタで、パワー用トランジスタの一種であり、高耐圧、大電流に適した半導体で、少ない駆動電力で高電力を制御できる。
本発明は、電気鉄道の給電システム、マイクログリッドやエレベータの給電設備など数百〜1000Aを超える大電流が使用される蓄電池を備えた直流電源の開閉方法と同開閉装置を対象とする。
1 開閉装置
2 線路(レール)
3 駅舎
4 電車
5 き電線(給電線)
6 空中架線(給電線)
7 パンタグラフ(集電装置)
8 ニッケル水素電池(蓄電池)
8a ニッケル水素電池8の正極側端子
8b ニッケル水素電池8の負極側端子
9 制御装置(制御手段)
10 電気鉄道用変電所
12 変圧器
13 整流器
14 交流電源
15 高圧送電線
16 配電線
17 配電線
21 高速度遮断器
22 高速度遮断器
23 リアクトル
2 線路(レール)
3 駅舎
4 電車
5 き電線(給電線)
6 空中架線(給電線)
7 パンタグラフ(集電装置)
8 ニッケル水素電池(蓄電池)
8a ニッケル水素電池8の正極側端子
8b ニッケル水素電池8の負極側端子
9 制御装置(制御手段)
10 電気鉄道用変電所
12 変圧器
13 整流器
14 交流電源
15 高圧送電線
16 配電線
17 配電線
21 高速度遮断器
22 高速度遮断器
23 リアクトル
Claims (12)
- 蓄電池と負荷の間を給電線を介して接続する一方、前記給電線の電気的接続状態を接続・遮断するための直流電源の開閉方法であって、
前記負荷側の電圧と前記蓄電池側の電圧とが等しくなったときに閉路にして接続状態とし、前記蓄電池に対し流れる電流が0になったときに開路にして遮断状態とすることを特徴とする直流電源の開閉方法。 - 前記負荷が電気鉄道車両に設備された主機もしくは補機であって、前記給電線の電圧と前記蓄電池側の電圧とが等しくなったときに前記給電線を接続状態とし、電流が0になったときに前記給電線を遮断状態とする請求項1に記載の直流電源の開閉方法。
- 直流電源の接続・遮断を電子的に行う請求項1または2に記載の直流電源の開閉方法。
- 前記蓄電池がニッケル水素電池である請求項1または2に記載の直流電源の開閉方法。
- 前記蓄電池を車両上または地上に設置した請求項1〜4のいずれかに記載の直流電源の開閉方法。
- 前記蓄電池を地上の電気鉄道用変電所または電気鉄道用給電所に設置した請求項5に記載の直流電源の開閉方法。
- 蓄電池と負荷とを給電線を介して接続したり、両者の接続を遮断したりするための直流電源の開閉装置であって、
前記蓄電池を流れる電流を測定するための電流計と、前記負荷側の電圧を測定するための第1電圧計と、前記蓄電池側の電圧を測定するための第2電圧計とを備え、
前記電流計による電流が0のときに前記開閉装置を開状態にし、かつ前記第1電圧計による電圧値と前記第2電圧計による電圧値が等しくなったときに前記開閉装置を閉状態にする制御手段を設けたことを特徴とする直流電源の開閉装置。 - 直流電源の開閉を電子スイッチング素子で行うようにした請求項7に記載の直流電源の開閉装置。
- 前記負荷が電気鉄道車両に設備された主機もしくは補機であって、前記給電線の電圧と前記蓄電池側の電圧とが等しくなったときに前記給電線を接続状態とし、電流が0になったときに前記給電線を遮断状態とするように構成した請求項7または8に記載の直流電源の開閉装置。
- 前記蓄電池を車両上または地上に設置した請求項7〜9のいずれかに記載の直流電源の開閉装置。
- 前記蓄電池を地上の電気鉄道用変電所または電気鉄道用給電所に設置した請求項10に記載の直流電源の開閉装置。
- 前記蓄電池がニッケル水素電池である請求項7〜11のいずれかに記載の直流電源の開閉装置。
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JP2008202616A JP2010040348A (ja) | 2008-08-06 | 2008-08-06 | 直流電源の開閉方法とその装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013244799A (ja) * | 2012-05-24 | 2013-12-09 | Hitachi Ltd | 電力貯蔵式回生電力吸収装置およびその制御方法 |
JP2020089077A (ja) * | 2018-11-26 | 2020-06-04 | 東洋電機製造株式会社 | 電気車 |
JP2021084548A (ja) * | 2019-11-28 | 2021-06-03 | 株式会社日立製作所 | 交流き電システム |
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WO2007091371A1 (ja) * | 2006-02-10 | 2007-08-16 | Meidensha Corporation | 直流電力貯蔵装置 |
-
2008
- 2008-08-06 JP JP2008202616A patent/JP2010040348A/ja active Pending
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