JP2010038758A - 電気化学的測定装置の診断用カセット及び電気化学的測定装置を診断する方法 - Google Patents

電気化学的測定装置の診断用カセット及び電気化学的測定装置を診断する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】核酸検出装置の診断を容易に行える技術を提供する。
【解決手段】診断用カセットは、核酸検出装置に着脱される核酸検出用カセットと類似の構成を有し、核酸検出用カセットと同様に核酸検出装置に着脱される。診断用カセットは診断用基板330を収容している。診断用基板330は、核酸検出装置と電気的に接続されるカセット側インターフェース370と、診断用試薬を受容し保持するための流路380と、核酸検出装置を診断するための素子340と、対極350と、参照極360とを有している。素子340と対極350と参照極360は流路380内に設けられている。
【選択図】 図9

Description

本発明は、検出用カセットを用いて、電気化学的測定を行うために用いられる電気化学的測定装置の正常・不良を簡便に検査する方法及びそのための装置に関する。
ボルタンメトリー(電流電圧法)などの電気化学的測定法は、選択性が非常に高く、高感度な測定が可能であるため、臨床生体試料や環境試料などの分析、評価に盛んに使用されている。
一方、遺伝子工学の発展に伴い、医療分野では遺伝子による病気の診断や予防が可能となっている。これは遺伝子診断と呼ばれ、病気の原因となるヒトの遺伝子欠陥、変化を検出することで、病気の発症前もしくは極めて初期の段階で診断や予測ができる。また、ヒトゲノムの解読と共に、遺伝子型と疾病との関連に関する研究が進み、各個人の遺伝子型に合わせた治療(テーラーメイド医療)も現実化しつつある。したがって、遺伝子の検出、遺伝子型の決定を簡便に行うことは非常に重要である。
前述の電気化学的測定法を適用した核酸検出方法や核酸検出装置は、精度が高くまた簡便な検出が可能な方法として開発が進められている。例えば核酸プローブを固定化した作用極と対極、参照極、そして前記電極上に試料核酸溶液を流すための流路が作りこまれた核酸検出用カセットを、核酸反応に必要な温度制御系、試薬送液系、検出用の電気化学測定系を有している電気化学的測定装置に挿入し、反応から送液、測定までの試料核酸配列の検出処理を自動で行うシステムも提案されており、核酸検出を容易に行なえるシステムとして期待されている(特許文献1)。
特開2004−125777号公報
近年では、既に研究用途から実際の診断等の用途へと開発がシフトしており、これまで以上に信頼性の向上が求められている。診断等の用途では、膨大な数の検体の処理を行うため、仮に電気化学的測定装置に異常が発生したとしてもその異常に気付きにくい。また、異常が疑われる結果が出力されても、専門技術を持たない者には異常かどうかの診断が容易にできない。また、核酸検出に限らず、他の種類の物質を検出対象として電気化学的測定を行なう装置についても同様の問題点がある。
本発明の目的は、核酸検出装置など、検出用カセットを用いる電気化学的測定装置の正常・異常の診断を容易に行える技術を提供することである。
本発明は、ある観点によれば、着脱可能な試料用カセット(S)を装着して前記試料用カセット(S)内の試料の電気化学的測定を行ない、かつ作用極用第1インターフェース、対極用第1インターフェースおよび参照極用第1インターフェースを具備する電気化学的測定装置(M)を診断するための診断用カセット(D)である。この診断用カセットは、前記試料用カセット(S)と同様に前記電気化学的測定装置(M)に着脱可能であり、前記作用極用第1インターフェースと接続可能な作用極用第2インターフェースと、前記対極用第1インターフェースに接続可能な対極用第2インターフェースと、前記参照極用第1インターフェースに接続可能な参照極用第2インターフェースと、一方の端子が前記作用極用第2インターフェースに接続され、他方の端子が前記対極用第2インターフェース及び参照極用第2インターフェースに接続されたキャパシタ又は抵抗とを具備している。
本発明は、別の観点によれば、着脱可能な試料用カセット(S)を装着して、前記試料用カセット(S)内の試料の電気化学的測定を行ない、かつ作用極用第1インターフェース、対極用第1インターフェースおよび参照極用第1インターフェースを具備する電気化学的測定装置(M)を診断する方法である。この方法は、前記試料用カセット(S)と同様に前記電気化学的測定装置(M)に着脱可能であり、前記作用極用第1インターフェースと接続可能な作用極用第2インターフェースと、前記対極用第1インターフェースに接続可能な対極用第2インターフェースと、前記参照極用第1インターフェースに接続可能な参照極用第2インターフェースと、一方の端子が前記作用極用第2インターフェース(DWI)に接続され、他方の端子が前記対極用第2インターフェース及び参照極用第2インターフェースに接続されたキャパシタ又は抵抗とを具備する診断用カセットを前記電気化学的測定装置(M)に装着して電気化学的測定を行う工程と、前記電気化学的測定により得られる出力値から、前記電気化学的測定装置(M)の電気化学的な制御が正常に行なわれているかどうかを診断する工程とを有している。
本発明によれば、核酸検出装置など、カセットを用いる電気化学的測定装置の正常・異常の診断を容易に行うことができる。
以下では、まず、核酸検出装置と核酸を試料とする核酸検出用カセットについて説明し、そのあとで、本実施形態による診断用カセットについて説明する。
図1に示すように、核酸検出装置(M)100は、核酸反応に必要な温度制御系110と、試薬送液系120と、検出用の電気化学測定系130とを有している。電気化学測定系130は、電流測定を実施するポテンシオスタット回路140を有している。核酸検出装置(M)100はまた、装置側インターフェース(第1インターフェース)150を有している。装置側インターフェース(第1インターフェース)150は、作用極用第1インターフェースと対極用第1インターフェースと参照極用第1インターフェースとを有している。ポテンシオスタット回路140は、装置側インターフェース(第1インターフェース)150の作用極用第1インターフェースと対極用第1インターフェースと参照極用第1インターフェースとに電気的に接続されている。
核酸検出用カセット(S)200は、作用極240と対極250と参照極260とを有している。たとえば、核酸検出用カセット200は、複数の作用極240と、少なくとも一つの対極250と、少なくとも一つの参照極260とを有している。通常、作用極240が核酸検出用電極として使用される。核酸検出用カセット(S)200はまた、検出用カセット側インターフェース(第3インターフェース)270を有している。検出用カセット側インターフェース(第3インターフェース)270は、作用極用第3インターフェースと対極用第3インターフェースと参照極用第3インターフェースとを有している。作用極240と対極250と参照極260は、それぞれ、検出用カセット側インターフェース(第3インターフェース)270の作用極用第3インターフェースと対極用第3インターフェースと参照極用第3インターフェースとに電気的に接続されている。図示していないが、核酸検出用カセット200は、検出目的核酸および/または核酸認識体を含む溶液を流すための流路を有しており、この流路内に作用極240と対極250と参照極260が設けられている。
核酸検出用カセット200が核酸検出装置100に装着された際、装置側インターフェース(第1インターフェース)150と検出用カセット側インターフェース(第3インターフェース)270とが電気的に接続される。つまり装置側インターフェース150の作用極用第1インターフェースが検出用カセット側インターフェース270のカセット側作用極用第3インターフェースに、装置側対極用第1インターフェースがカセット側対極用第3インターフェースに、装置側参照極用第1インターフェースがカセット側参照極用第3インターフェースにそれぞれ電気的に接続可能なように構成されている。
装置側インターフェース150は、電気的接触を行うためのプローブピン、コネクタなどを備えている。装置側インターフェース150がプローブピンであれば、カセット側インターフェース270はパッドで構成され、装置側インターフェース150がコネクタ(オス)であれば、カセット側インターフェース270はコネクタ(メス)で構成される。これらのインターフェースにおける接触抵抗が大きく変動したり、断線、ショートがあった場合は、得られる電流信号に大きなノイズが発生したり、電流値が得られない(電流値が0になる)。
図2に示すように、ポテンシオスタット回路140は、電圧パターン発生回路142と反転増幅器144と電圧フォロア増幅器146とトランス・インピーダンス増幅器148とを有している。反転増幅器144と電圧フォロア増幅器146とトランス・インピーダンス増幅器148は、それぞれ、核酸検出用カセット200の対極250と参照極260と作用極240と接続される。ポテンシオスタット回路140では、作用極240と参照極260の間に印加される電圧をモニタリングし、対極250の電圧をフィードバックによって制御しながら電圧を掃引する。作用極240と対極250・参照極260との間に局所的な溶液抵抗が存在する場合は、それを補償回路によって制御する。反転増幅器144と電圧フォロア増幅器146とトランス・インピーダンス増幅器148の一部にでも異常が発生した場合は、適切な電流信号を得ることができない。
図3に示すように、通常の核酸検出では、まず検査条件を入力する。次に、検出用カセットに核酸サンプルを注入する。その後、検出用カセットを核酸検出装置にセットする。続いて、核酸検出装置内で核酸反応、電流検出を行う。その後、得られた電流信号を解析し、核酸検出結果を出力する。
核酸検出装置100の電気化学測定系130の機能のうち、外的なノイズや、部品の劣化、電源電圧の変動、試薬濃度の変動に伴う局所的な溶液抵抗、電気容量の変動によって、以下に挙げる項目について、信頼性の低下が発生する可能性がある。
・作用極と対極・参照極とに対して印加される電位差
・電位差制御のフィードバック回路
・電圧掃引速度
・複数の作用極と対極・参照極との間の局所的な抵抗補償の変動
・核酸検出用カセットと核酸検出装置との電気的インターフェースの接触抵抗の変動
・核酸検出用カセットと核酸検出装置との電気的インターフェースの断線、ショートの有無
各項目についての診断は、従来はオシロスコープやテスターを用いて各部品単位で確認している。このため、専門的な技術や知識、専用器具が必要である。
また、核酸検出用カセットに酸化あるいは還元反応を生じる物質の溶液である標準試薬を注入して電気化学測定を行ない、得られる電流に基づいて診断する手法が考えられる。しかし、この手法では、酸化或いは還元物質の濃度、電極表面状態により誤差が大きく、微小流路内、微小電極での測定では信頼性が低い。
本発明は、核酸検出用カセット200と同様に核酸検出装置100に着脱される診断用カセット(D)を用いて、核酸検出装置100の電気化学測定系130を診断する技術に関している。具体的には、本発明は、診断用カセット、診断用カセットを用いた診断方法、に関している。この診断用カセットを、検出用カセットに代えて診断対象装置に装着して電気化学的検出を生じさせ、その出力結果に基づいて核酸検出装置の正常/異常を診断する。
診断用カセットによる診断では、図4に示すように、まず診断条件として、キャパシタ診断モード、抵抗診断モード等を入力する。次に、核酸サンプルの代わりに、必要に応じて電解質溶液である診断用試薬を診断用カセットに注入する。診断用カセットに予め診断用試薬が内蔵されている場合はこの工程は不要である。また、診断用カセットに試薬が不要なカセット構成になっている場合もこの工程は不要である。その後、通常の核酸検出と同様に、核酸検出装置に診断用カセットをセットする。続いて、核酸検出装置内で電流検出を行う。その後、得られた電流信号を解析し、診断結果を出力する。
以下に、診断用カセットを用いて、核酸検出装置の診断を行なった例について述べる。
<準備>
まず、正常に動作するポテンシオスタット回路を用いて、リニアスイープボルタンメトリー法にて診断用カセットの電流信号を測定する。この診断用カセットは、内部の診断用基板上に流路が設けられている。流路内にN型Si基板上にSiO2電極(膜厚5nm)と対極及び参照極が各々複数設けられ、電解質を溶媒に溶解した電解液を流路内に注入されている。この診断用カセットを用い、掃引速度0.3V/secで掃引し、電流値を測定した結果を図5に示す。なお、診断用カセットの詳細構造については後述する。この測定結果から、検出装置に求められるFlat−Band電圧値の許容幅を例えば−0.1±0.05V、Threshold電流値の許容幅を2.6±0.3μAと設定する。
<核酸検出装置の診断>
次に、図6に示すように、この診断用カセットを診断対象の核酸検出装置に装着し電流値を測定する。測定した全電極の電流信号をからFlat−Band電圧値とThreshold電流値を算出する。Flat−Band電圧値とThreshold電流値が算出できた場合には、算出された値を予め設定した許容範囲と比較する。全電極において比較結果が許容範囲内であれば、核酸検出装置の電流検出系は正常との診断結果を出力する。一方、Flat−Band電圧値とThreshold電流値が算出できなかった場合には、電流値が全て0であるために算出できなかったのか、あるいはノイズが大きいために算出できなかったのかを判別する。そして、比較結果が許容範囲外であった場合と、Flat−Band電圧値とThreshold電流値が算出できなかった場合には、それぞれのパターンに応じて、核酸検出装置の電流検出系が異常との診断結果を出力する。
Flat−Band電圧値とThreshold電流値が許容範囲外であった場合と算出ができなかった場合に、予測される異常内容を図7に示す。図7の内容は一例であり、さらに詳細な診断を行うことにより、異常をより詳細に診断することができる。
ここで、図8と図9を参照しながら診断用カセット300について説明する。
診断用カセット300は、核酸検出装置100に着脱される核酸検出用カセット200と類似の構成を有しており、核酸検出用カセット200と同様に核酸検出装置100に着脱される。
具体的には、図8に示すように、診断用カセット300は診断用基板330を収容している。図9に示すように、診断用基板330は、核酸検出装置と電気的に接続される診断用カセット側インターフェース(第2インターフェース)370と、診断用試薬を受容し保持するための流路380と、流路380内に設けられた素子340と対極350と参照極360とを有している。たとえば、診断用基板330は、複数の素子340と、少なくとも一つの対極350と、少なくとも一つの参照極360とを有している。液体の診断用試薬を使用しない場合には流路380は必要がなく、基板上に素子が設けられていればよい。
素子340は、核酸検出装置100の電気化学測定系130を診断するためのものであり、与えられた入力に対して電気化学測定系130を診断するための信号を出力する。
診断用基板330の流路380は、核酸検出用カセット200の流路と実質的に同じ形状をしている。
診断用基板330の素子340と対極350と参照極360は、それぞれ、核酸検出用カセット200の作用極240と対極250と参照極260と実質的に同じレイアウトで配置されている。
素子340と対極350と参照極360はそれぞれ診断カセット側インターフェース(第2インターフェース)370における作用極用第2インターフェースと対極用第2インターフェースと参照極用第2インターフェースとに電気的に接続されている。
また、診断用カセット側インターフェース(第2インターフェース)370は、核酸検出用カセット200の検出用カセット側インターフェース(第3インターフェース)270と実質的に同じレイアウトである。核酸検出装置100に装着した際には、装置側インターフェース(第1インターフェース)150と診断用カセット側インターフェース(第2インターフェース)370とが電気的に接続される。つまり装置側インターフェース150の作用極用第1インターフェースが診断カセット側インターフェース270の診断カセット側作用極用第2インターフェースに、装置側対極用第1インターフェースが診断カセット側対極用第3インターフェースに、装置側参照極用第1インターフェースが診断カセット側参照極用第3インターフェースにそれぞれ電気的に接続可能なように構成されている。
さらに診断用カセット300は、図8に示すように、診断用基板330の流路380と核酸検出装置100の試薬送液系120とを流体的に接続するためのポート310と、カセット側インターフェース370を露出させている窓320とを有している。
素子340は、キャパシタ又は抵抗である。
素子340のキャパシタ又は抵抗は、図17に示すように、一方の端子が作用極用のインターフェースと、他方の端子が対極及び参照極用インターフェースと接続するように配線する。このとき参照極は対極とショートした状態となる。
素子340は、市販の固体素子をハンダ付けや圧着などにより診断用基板330に固定化して構成されてよい。素子340の大きさは特に限定されないが、より小さいほうがより局所的な影響を含んだ診断ができて好ましい。素子340の大きさは、好ましくは1.0×0.5mm、より好ましくは0.6×0.3mm、さらに好ましくは0.4×0.2mm以下である。
素子340は、図10に示すように、基板342上に薄膜344と絶縁膜346を成膜して構成した積層構造体で構成されてもよい。積層構造体は固体素子よりも微小な領域に形成できて好ましい。
基板342は平面であっても、凹凸があってもよい。また基板342は多孔質であってもよい。
薄膜344は、スパッタ、蒸着、スピンコートなどの成膜方法、熱酸化などの化学反応を用いて成膜することができる。薄膜344は、診断に適した信号を出力できる特性を有してさえいればよく、特に限定されないが、Si、GaAs、Cu、Al、Ag、Ti、Crなど、さらにはこれらの酸化物を膜材料に使用できる。また、ポリエチレン、エチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリエチレンテレフタレート、不飽和ポリエステル、含フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、アセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、スチレン・アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、シリコーン樹脂、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン等の有機材料を膜材料に使用することができる。また、アルカン骨格、アルキン骨格、アルケン骨格、エチレングリコール骨格、さらには核酸鎖を持つ分子を膜材料に用いてもよい。
素子340が、キャパシタで構成される場合、得られる電流値Iは次の式で定められる。
I=C・Vi+k1
ここで、Cはキャパシタ容量、Viは電圧掃引速度、k1は補正定数である。
特に、素子340が、薄膜を用いたキャパシタで構成される場合、キャパシタ容量Cは次の式で表される。
C=ε・S/d
ここで、εは薄膜の誘電率、Sは薄膜の面積、dは薄膜の平均膜厚である。誘電率εは、薄膜を構成する物質に固有の値である。
キャパシタンス特性を持つ素子を用い、リニアスイープボルタンメトリー法を用いて測定した場合に得られる理論的な電流値を図11に示す。電圧掃引速度が一定であれば、得られる電流値も一定の値となる。このため、この診断用カセット300を用いた出力値と、Ip1=C・Vi+k1、あるいは素子340が薄膜を用いたキャパシタで構成される場合にはIp2=ε・S/d・Vi+k2(ここでk2は補正定数である。)と比較することにより電気化学測定系130によって電圧掃引速度が一定に保たれているかどうかを診断することができる。また、核酸検出用カセット200と核酸検出装置100との電気的インターフェースの接触抵抗の変動や核酸検出用カセット200と核酸検出装置100との電気的インターフェースの断線、ショートの有無についても診断できる。さらに、電解質溶液中での測定であれば、複数の作用極と対極・参照極間の局所的な抵抗補償の変動の有無についても診断することができる。
通常の核酸検出用カセット200での電気化学的検出において得られる二本鎖核酸からの検出電流値をIFMとし、一本鎖核酸からの検出電流値をIMMとする。すなわち、試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こした核酸検出用カセット200の作用極240での検出電流値をIFMとし、試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こしていない核酸検出用カセット200の作用極240での検出電流値をIMM(<IFM)とする。このとき、素子340のキャパシタ容量Cが次の式によって規定される範囲にあることが望ましい。
(10×IFM−k1)/Vi>C>(1/10×IMM−k1)/Vi
ここでk1は補正定数である。
特に、素子340が、薄膜を用いたキャパシタで構成される場合、素子340を構成する薄膜の面積Sと膜厚dの比が次の式によって規定する範囲にあることが望ましい。
(10×IFM−k2)/(ε・Vi)>S/d>(1/10×IMM−k2)/(ε・Vi)
これにより、診断用カセット300から得られる電流値が、IFMの10倍からIMMの1/10までの範囲となり、核酸検出用カセット200から得られるIFMやIMMの電流値とほぼ同程度の電流値となるため、診断の精度が向上する。
素子340が、抵抗で構成される場合、得られる電流値Iは次の式で定められる。
I=V/R+k3
ここで、Rは抵抗、Vは電位、k3は補正定数である。
特に、素子340が、薄膜を用いた抵抗で構成される場合、抵抗Rは次の式で表される。
R=ρ・d/S
ここで、ρは薄膜の抵抗率、Sは薄膜の面積、dは薄膜の膜厚である。抵抗率ρは、膜を形成する物質に固有の値である。
抵抗特性を持つ素子を用い、リニアスイープボルタンメトリー法を用いて測定した場合に得られる理論的な電流値を図12に示す。制御電位が正確であれば、得られる電流値の傾きの値は一定の値となる。このため、この診断用カセット300を用いた出力値と、Ip3=V/R+k3、あるいは素子340が、薄膜を用いた抵抗で構成される場合Ip4=V/(ρ・d/S)+k4(ここでk4は補正定数)と比較することにより電気化学測定系130によって作用極と対極・参照極に対して印加される電位差が正確か、電位差制御のフィードバック回路が正常に動作しているかどうかを診断することができる。また、核酸検出用カセットと核酸検出装置との電気的インターフェースの接触抵抗の変動や核酸検出用カセットと核酸検出装置との電気的インターフェースの断線、ショートの有無についても診断できる。さらに、電解質溶液中での測定であれば、複数の作用極と対極、参照極間の局所的な抵抗補償の変動の有無についても診断することができる。
通常の核酸検出用カセットでの電気化学的検出において得られる二本鎖核酸からの検出電流値をIFMとし、一本鎖核酸からの検出電流値をIMMとする。このとき、素子340の抵抗Rが次の式によって規定される範囲にあることが望ましい。
V/(10×IFM−k3)>R>V/(1/10×IMM―k3)
ここでk3は補正定数である。
特に、素子340が、薄膜を用いた抵抗で構成される場合、素子340を構成する薄膜の面積Sと膜厚dの比が次の式によって規定する範囲にあることが望ましい。
(10×IFM−k4)・ρ/V>S/d>(1/10×IMM−k4)・ρ/V
これにより、診断用カセット300から得られる電流値が、IFMの10倍からIMMの1/10までの範囲となり、核酸検出用カセット200から得られるIFMやIMMの電流値とほぼ同程度の電流値となるため、診断の精度が向上する。
また、素子340は、複数の特性を併せ持っていてもよい。例えばキャパシタンス特性と抵抗特性を併せ持つ素子を用い、インピーダンス測定を行ってもよい。得られた電気信号を抵抗値と容量値に分離することにより、効率よく診断ができる。
実施の形態1
診断用カセットの構成は図8と図9に示した通りである。素子340はキャパシタで構成されている。60個のキャパシタがガラスエポキシ基板上に設置されている。各キャパシタは、0.6mm×0.3mmと非常に微細であり、核酸検出用カセットの作用極が配置されている領域とほぼ同位置に配置されている。各キャパシタのコンタクトは、一方は作用極用パッドに接続され、もう一方は対極と参照極の両方に接続されている。
核酸検出装置100の診断を行うユーザーは、本診断用カセットを、核酸検出用カセットと同様に核酸検出装置100にセットし、核酸検出用カセットと同様に電気化学測定を行う。得られた電流値が予め定められたバラつきの範囲内に収まっているかどうかを判定することにより、核酸検出装置100が正常に動作しているかどうかを診断することができる。
実施の形態2
診断用カセットの構成は図8と図9に示した通りである。素子340は抵抗で構成されている。60個の抵抗がガラスエポキシ基板上に設置されている。各抵抗は、0.6mm×0.3mmと非常に微細であり、核酸検出用カセットの作用極が配置されている領域とほぼ同位置に配置されている。各抵抗のコンタクトは、一方は作用極用パッドに接続され、もう一方は対極と参照極の両方に接続されている。
核酸検出装置100の診断を行うユーザーは、本診断用カセットを、核酸検出用カセットと同様に核酸検出装置100にセットし、核酸検出用カセットと同様に電気化学測定を行う。得られた電流値が予め定められたバラつきの範囲内に収まっているかどうかを判定することにより、核酸検出装置100が正常に動作しているかどうかを診断することができる。
実施の形態3
診断用カセットの構成は図8と図9に示した通りである。カセット内の基板には流路380が設けられ、素子340は流路380内に形成されている。素子340は、図13に示すように、シリコン基板342と、SiO2薄膜344Aと、流路380に存在し、SiO2薄膜344Aに接する電解質溶液を備えたキャパシタで構成されている。SiO2薄膜を備えたキャパシタは、核酸検出用カセット200の作用極240をSiO2薄膜で被覆したものと実質的に同じ構成をしている。60個のSiO2薄膜を備えたキャパシタがガラス基板上に設置されている。また、Au薄膜を備えた対極350と参照極360が流路380内に設置されている。SiO2薄膜344Aは向き合っていても良いし、向き合っていなくとも良く、基板上に例えば並列に形成されていても良い。SiO2薄膜は膜厚50オングストロームである。例えばSiO2薄膜はの膜厚の範囲は5〜5000オングストロームであればよい。面積は直径200ミクロンの円形となるよう周囲を厚い絶縁膜で覆われている。図13に示すように、すべての素子340と対極350と参照極360が電解質溶液に浸漬されている。SiO2薄膜344Aと電解質溶液を備えたキャパシタのコンタクトは、一方は作用極用インターフェースに接続され、もう一方は電解質溶液に接している。対極および参照極のコンタクトは、一方は対極用インターフェースおよび参照極用インターフェースにそれぞれ接続され、もう一方は共に電解質溶液に接している。
核酸検出装置100の診断を行うユーザーは、本診断用カセットを、核酸検出用カセットと同様に核酸検出装置100にセットし、核酸検出用カセットと同様に電気化学測定を行う。得られた電流値が予め定められたバラつきの範囲内に収まっているかどうかを判定することにより、核酸検出装置100が正常に動作しているかどうかを診断することができる。
実施の形態3に示したように診断のための測定は、電解質溶液を用いることもできる。電解質溶液を用いる場合は、電解質溶液は、電子の供給源としてだけでなく、抵抗、電荷容量を持つ素子としても機能する。従って、電解質溶液を用いない場合の診断に加え、作用極の存在する領域の局所的な溶液抵抗や、容量変動についても診断することができるため、より好ましい。シリコン基板−SiO2膜−電解質溶液を用いたキャパシタの場合、電解溶液としてはリン酸、塩酸、硫酸、過塩素酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、フッ酸、各種緩衝溶液等を用いることができる。また濃度は100nM〜10Mの範囲であることが望ましい。
本実施形態では核酸検出の例について説明したが、核酸検出に限らずカセットを用いる電気化学的測定用の測定装置の診断に使用できる。
電気化学的検出の種類にもよるが、通常の2電極式、3電極式の検出方法に対して使用できる。検出手法は、特に限定されないが、リニアスイープボルタンメトリー(LSV)、サイクリックボルタントメリー(CV)、ターフェルプロット(Tafel plot)、バルク電解(BE)、クロノクーロンメトリー(CA)、クロノポテンショメトリ(CP)、アンペロメトリー(i−t)、微分パルスアンペルメトリ(IPAD)、ノーマルパルスボルタンメトリー(NPV)、微分パルスポルタンメトリー(DPV)、方形波ボルタンメトリー(SWV)、スィープーステップファンクション(SSF)、マルチポテンシャルステップ(STEP)、マルチ電流ステップ(ISTEP)、高流ポルタンメトリ(ACV)、第二高調波ポルタンメトリー(SHACV)からインピーダンス(IMP)測定などに使用できる。
実施の形態1の診断用カセットを用いて診断を行った。60個のうち1個のキャパシタから得られた電流波形を図14に示す。キャパシタの電気容量値は0.1μF、核酸検出装置100において設定した電圧掃引速度は0.3V/secである。あらかじめ正常に動作する装置を用いて測定した値から装置に許容されるThreshold電流値の範囲は20〜30nAである。60個のキャパシタから得られた電流値が各々22〜27nAの範囲に収まっていることから、核酸検出装置100の電圧掃引速度は正常に動作していることが明らかになった。
実施の形態2の診断用カセットを用いて診断を行った。60個のうち1個の抵抗から得られた電流波形を図15に示す。抵抗の抵抗値は1Mオーム、核酸検出装置100において設定した電圧掃引範囲は−0.3〜0.8Vである。あらかじめ正常に動作する装置を用いて測定した値から装置に許容される掃引速度の範囲は0.29〜0.31V/secである。60個の抵抗から得られた傾きが各々0.298〜0.302V/secの範囲に収まっていることから、核酸検出装置100の電圧制御は正常に動作していることが明らかになった。
実施の形態3の診断用カセットを用いて診断を行った。60個のうち1個のキャパシタから得られた電流波形を図16に示す。核酸検出装置100において設定した電圧掃引速度は0.3V/secである。あらかじめ正常に動作する装置を用いて測定した値から装置に許容されるThreshold電流値の範囲は、2.3〜2.9μAである。得られた電流値が2.5〜2.7nAの範囲に収まっていることから、核酸検出装置100の電圧掃引速度は電解質溶液中においても正常に動作していることが明らかになった。
本実施形態では、核酸検出用カセット200と同様に核酸検出装置100に着脱される診断用カセット300を用いて、核酸検出用カセット200と同様な電気化学測定を行うことにより核酸検出装置100の診断が可能となる。このため、専門技術がなくても簡便に核酸検出装置100の診断を行える。また、実際に核酸検査を行っている現場で容易に診断を行えるため、核酸検出装置100の迅速な診断が可能となる。
また、診断用カセット300の素子340と対極350と参照極360とが、それぞれ、核酸検出用カセット200の作用極240と対極250と参照極260と実質的に同じレイアウトで配置されているため、また、電解液を用いた測定においては、外的ノイズや、溶液中の局所的な濃度変動、溶液抵抗の大きさを反映した、より正確な診断を行える。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
核酸検出装置と核酸検出用カセットを模式的に示している。 図1に示したポテンシオスタット回路と核酸検出用カセットの電極との接続を示している。 通常の核酸検出工程のフローを示している。 電気化学測定系の診断工程のフローを示している。 ポテンシオスタット回路を用いてリニアスイープボルタンメトリー法により診断用カセットを測定した際の正常な電流信号を示している。 診断用カセットで得られた電流信号に基づいて核酸検出装置を診断する解析工程のフローを示している。 図6に示した診断において予測される異常内容を示す。 診断用カセットの斜視図である。 図8に示した診断用基板を示している。 図9に示した素子の一例の断面構造を示している。 キャパシタンス特性を持つ素子を用い、リニアスイープボルタンメトリー法を用いて測定した場合に得られる理論的な電流値を示している。 抵抗特性を持つ素子を用い、リニアスイープボルタンメトリー法を用いて測定した場合に得られる理論的な電流値を示している。 SiO2薄膜を備えたキャパシタで構成された素子を示している。 実施の形態1の診断用カセットを用いた診断においてキャパシタから得られた電流波形を示している。 実施の形態2の診断用カセットを用いた診断において抵抗から得られた電流波形を示している。 実施の形態3の診断用カセットを用いた診断においてキャパシタから得られた電流波形を示している。 キャパシタ又は抵抗と、作用極、対極及び参照極との接続関係を示している。
符号の説明
100…核酸検出装置、110…温度制御系、120…試薬送液系、130…電気化学測定系、140…ポテンシオスタット回路、142…電圧パターン発生回路、144…反転増幅器、146…電圧フォロア増幅器、148…トランス・インピーダンス増幅器、150…装置側インターフェース、200…核酸検出用カセット、240…作用極、250…対極、260…参照極、270…カセット側インターフェース、300…診断用カセット、310…ポート、320…窓、330…診断用基板、340…素子、342…基板、344…薄膜、344A…SiO2薄膜、346…絶縁膜、350…対極、360…参照極、370…カセット側インターフェース、380…流路。

Claims (14)

  1. 着脱可能な試料用カセット(S)を装着して前記試料用カセット(S)内の試料の電気化学的測定を行ない、かつ作用極用第1インターフェース、対極用第1インターフェースおよび参照極用第1インターフェースを具備する電気化学的測定装置(M)を診断するための診断用カセット(D)であり、
    前記試料用カセット(S)と同様に前記電気化学的測定装置(M)に着脱可能であり、
    前記作用極用第1インターフェースと接続可能な作用極用第2インターフェースと、
    前記対極用第1インターフェースに接続可能な対極用第2インターフェースと、
    前記参照極用第1インターフェースに接続可能な参照極用第2インターフェースと、
    一方の端子が前記作用極用第2インターフェースに接続され、他方の端子が前記対極用第2インターフェース及び参照極用第2インターフェースに接続されたキャパシタ又は抵抗と
    を具備することを特徴とする診断用カセット。
  2. 前記試料用カセット(S)は、
    前記作用極用第1インターフェースと接続可能な作用極用第3インターフェース及びこれに接続された試料用作用極(SW)と、
    前記対極用第1インターフェースと接続可能な対極用第3インターフェース及びこれに接続された試料用対極(SC)と、
    前記参照極用第1インターフェースと接続可能な参照極用第3インターフェース及びこれに接続された試料用参照極(SR)とを具備し、
    前記診断用カセット(D)の前記作用極用第2インターフェース、対極用第2インターフェース及び参照極用第2インターフェースは、それぞれ、前記試料用カセット(S)における前記作用極用第3インターフェース、対極用第3インターフェース及び参照極用第3インターフェースと実質的に同じレイアウトで配置されていることを特徴とする請求項1に記載の診断用カセット。
  3. 前記診断用カセット(D)は前記キャパシタを具備し、さらに、
    電解液溶液が流れる流路と、
    前記作用極用2インターフェースに接続された、前記流路内に配置された診断用作用極(DW)と、
    前記対極用第2インターフェースに接続された、前記流路内に配置された診断用対極(DC)と、
    前記参照極用第2インターフェースに接続された、前記流路内に配置された診断用参照極(DR)と、
    前記診断用作用極(DW)上に形成されたSiO2膜とを具備し、
    前記キャパシタは、前記診断用作用極(DW)と、前記SiO2膜と、前記流路内に流れる前記電解質溶液とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の診断用カセット。
  4. 前記試料用カセット(S)は、
    前記作用極用第1インターフェースと接続可能な前記作用極第3インターフェース及びこれに接続された試料用作用極(SW)と、
    前記対極用第1インターフェースと接続可能な対極用第3インターフェース及びこれに接続された試料用対極(SC)と、
    前記対極用第1インターフェースと接続可能な参照極用第3インターフェース及びこれに接続された試料用参照極(SR)とを具備し、
    前記診断用カセット(D)の作用極用第2インターフェース、対極用第2インターフェース及び参照極用第2インターフェースは、それぞれ、前記試料用カセットにおける前記作用極用第3インターフェース、対極用第3インターフェース及び参照極用第3インターフェースと実質的に同じレイアウトで配置されており、
    前記診断用カセット(D)の診断用作用極(DW)、診断用対極(DC)及び診断用参照極(DR)は、それぞれ、前記試料用カセット(S)の試料用作用極(SW)、試料用対極(SC)及び試料用参照極(SR)と実質的に同じレイアウトで配置されていることを特徴とする請求項3に記載の診断用カセット。
  5. 前記試料用カセット(S)は核酸検出用に用いられ、
    前記電気化学的測定装置(M)は電気化学的に試料核酸の検出を行ない、
    試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こした前記試料用作用極(SW)での検出電流値をIFMとし、試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こしていない前記試料用作用極(SW)での検出電流値をIMM(<IFM)としたとき、
    前記診断用カセット(D)における前記SiO2膜のキャパシタ面積Sと膜厚dの比が、(10×IFM−k2)/(ε・Vi)>S/d>(1/10×IMM−k2)/(ε・Vi)(ここで、εは誘電率、k2は補正定数である)によって規定される範囲にあることを特徴とする請求項3に記載の診断用カセット。
  6. 前記試料用カセット(S)は核酸検出用に用いられ、前記電気化学的測定装置は電気化学的に試料核酸の検出を行なう装置であることを特徴とする請求項1に記載の診断用カセット。
  7. 着脱可能な試料用カセット(S)を装着して、前記試料用カセット(S)内の試料の電気化学的測定を行ない、かつ作用極用第1インターフェース、対極用第1インターフェースおよび参照極用第1インターフェースを具備する電気化学的測定装置(M)を診断する方法であり、
    前記試料用カセット(S)と同様に前記電気化学的測定装置(M)に着脱可能であり、前記作用極用第1インターフェースと接続可能な作用極用第2インターフェースと、前記対極用第1インターフェースに接続可能な対極用第2インターフェースと、前記参照極用第1インターフェースに接続可能な参照極用第2インターフェースと、一方の端子が前記作用極用第2インターフェース(DWI)に接続され、他方の端子が前記対極用第2インターフェース及び参照極用第2インターフェースに接続されたキャパシタ又は抵抗とを具備する診断用カセットを前記電気化学的測定装置(M)に装着して電気化学的測定を行う工程と、
    前記電気化学的測定により得られる出力値から、前記電気化学的測定装置(M)の電気化学的な制御が正常に行なわれているかどうかを診断する工程とを有することを特徴とする方法。
  8. 前記試料用カセット(S)は、
    前記作用極用第1インターフェースと接続可能な作用極用第3インターフェース及びこれに接続された試料用作用極(SW)と、
    前記対極用第1インターフェースと接続可能な対極用第3インターフェース及びこれに接続された試料用対極と、
    前記参照極用第1インターフェースと接続可能な参照極用第3インターフェース及びこれに接続された試料用対極とを具備し、
    前記診断用カセット(D)の前記作用極用第2インターフェース、対極用第2インターフェース及び参照極用第2インターフェースは、それぞれ前記試料用カセット(S)における前記作用極用第3インターフェース、対極用第3インターフェース及び参照極用第3インターフェースと実質的に同じレイアウトで配置されていることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 前記診断用カセット(D)は前記キャパシタを具備し、さらに、
    電解液溶液が流れる流路と、
    前記作用極用第2インターフェースに接続された、前記流路内に配置された診断用作用極(DW)と、
    前記対極用第2インターフェースに接続された、前記流路内に配置された診断用対極(DC)と、
    前記参照極用第2インターフェースに接続された、前記流路内に配置された診断用参照極(DR)と、
    前記診断用作用極(DW)上に形成されたSiO2膜とを具備し、
    前記キャパシタは、前記診断用作用極(DW)と、前記SiO2膜と、前記流路内に流れる前記電解質溶液とで構成され、
    前記診断する工程は、前記出力値を、lp2=ε・S/d・Vi+k2(ここで、εは誘電率、Sはキャパシタ面積、dはSiO2膜厚、Viは電圧掃引速度、k2は補正定数である)から算出される値(lp2)と比較する工程を行なうことを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 前記試料用カセット(S)は核酸検出用に用いられ、
    前記電気化学的測定装置(M)は電気化学的に試料核酸の検出を行ない、
    試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こした前記試料用作用極(SW)での検出電流値をIFMとし、試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こしていない前記試料用作用極(SW)での検出電流値をIMM(<IFM)としたとき、
    前記診断用カセット(D)における前記SiO2膜のキャパシタ面積Sと膜厚dの比が、(10×IFM−k2)/(ε・Vi)>S/d>(1/10×IMM−k2)/(ε・Vi)(ここで、εは誘電率、k2は補正定数である)によって規定される範囲にあることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記診断用カセット(D)は前記キャパシタを具備し、
    前記出力値を、lp1=C・Vi+k1(ここで、Cはキャパシタ容量、Viは電圧掃引速度、k1は補正定数である)から算出される値(lp1)と比較して、電気化学的な制御が正常に行なわれているかどうかを診断することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  12. 前記試料用カセット(S)は核酸検出に用いられ、
    前記電気化学的測定装置(M)は電気化学的に試料核酸の検出を行ない、
    前記試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こした前記作用極での検出電流値をIFMとし、試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こしていない前記作用極での検出電流値をIMM(<IFM)としたとき、前記キャパシタ容量が、(10×IFM−k1)/Vi>C>(1/10×IMM−k1)/Viによって規定される範囲にあることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記診断用カセット(D)は前記抵抗を具備し、
    前記出力値を、lp3=V/R+k3(ここで、Rは抵抗値、Vは電圧、k3は補正定数である)から算出される値(lp3)と比較して、電気化学的な制御が正常に行なわれているかどうかを診断することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  14. 前記試料用カセット(S)は核酸検出用に用いられ、
    前記電気化学的測定装置(M)は電気化学的に試料核酸の検出を行ない、
    前記試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こした前記作用極での検出電流値をIFMとし、試料核酸とハイブリダイゼーション反応を起こしていない前記作用極での検出電流値をIMM(<IFM)としたとき、前記抵抗値が、V/(10×lFM−k3)>R>V/(1/10×IMM−k3)によって規定される範囲にあることを特徴とする請求項13に記載の方法。
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