JP2010035806A - 生体情報イメージング装置、画像構成方法 - Google Patents

生体情報イメージング装置、画像構成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010035806A
JP2010035806A JP2008201902A JP2008201902A JP2010035806A JP 2010035806 A JP2010035806 A JP 2010035806A JP 2008201902 A JP2008201902 A JP 2008201902A JP 2008201902 A JP2008201902 A JP 2008201902A JP 2010035806 A JP2010035806 A JP 2010035806A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
time domain
imaging apparatus
biological information
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008201902A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5197217B2 (ja
Inventor
Koichi Tanji
晃一 丹治
Kazuhiko Fukutani
和彦 福谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2008201902A priority Critical patent/JP5197217B2/ja
Publication of JP2010035806A publication Critical patent/JP2010035806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5197217B2 publication Critical patent/JP5197217B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

【課題】取得する情報の不確実性が増大しても、アーティファクトの発生を可及的に抑制することのできる生体情報イメージング装置および画像構成方法を提供する。
【解決手段】生体情報イメージング装置が、生体1に光2を照射する光源4と、光吸収によって発生する超音波7を受信し信号を出力する超音波検出器8と、超音波検出器8から出力される信号からタイムドメイン法により第1の画像を再構成するタイムドメイン処理部61と、超音波検出器から出力される信号からフーリエドメイン法により第2の画像を再構成するフーリエドメイン処理部62と、第1の画像と第2の画像とから診断画像を生成する画像演算部63と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光吸収によって発生する超音波を受信して画像化する生体情報イメージング装置、およびその画像構成方法に関する。
従来、乳癌などの診断では、エックス線(マンモグラフィー)、超音波、MRI(核磁気共鳴法)を用いたイメージング装置が多く使われている。近年、パルス光を生体内に伝播させ、その伝播光の吸収によって発生した光音響波を生体表面で検知し、生体内の初期発生圧力分布あるいは光吸収係数値分布をイメージングする光音響波イメージング装置が注目を浴びている(特許文献1)。
一般的に、光音響波イメージング(光音響波トモグラフィー)の利点としては、以下のようなものが挙げられる。
第一に、エックス線、超音波、MRIのような体内の形態のイメージングではなく、酸素代謝や脳の活性のような機能イメージングが可能であることが挙げられる。例えば、酸素化ヘモグロビンと脱酸素化ヘモグロビンでは光の吸収スペクトルが異なっているため、吸収スペクトルを測定することで、血液内の酸素飽和度を求めることができ、酸素代謝測定などを行うことができる。なお、酸素代謝がイメージングできれば、そこから癌の腫瘍や脳の活性部位を調べることができるなどの利点がある。
第二に、光はガンマ線などの放射線やエックス線などと比べ被曝がないため、非侵襲で繰り返し連続して診断が可能であることが挙げられる。
第三に、MRIやPET(ポジトロン放射断層撮影)などと比較し、医療機器の小型化・低価格化が可能であることが挙げられる。
第四に、光拡散を検知し、生体内のイメージングを行う光拡散イメージング装置と比較すると、光音響波の生体内での散乱が小さいため、比較的、解像度を上げることが可能であるという利点がある。
生体内の光吸収体の画像を取得するためには、受信した光音響波信号から、画像を再構成する必要があり、この画像再構成の手法としては、タイムドメイン法とフーリエドメイン法といった各種手法が提案されている(非特許文献1)。
Jonathan I. Sperl et al., "Photoacoustic Image Reconstruction - A Quantitative Analysis", SPIE-OSA Vol. 6631, 663103, 2007 米国特許第5713356号明細書
光音響波イメージングにおいては、生体内での光拡散のために、生体内深部に到達するフォトンの数が大きく減少する。よって、光吸収体が生体内深部に存在する場合は、生体表面に配置した音波検出器で光音響波信号を観測するのが困難になる。そのため、たとえ人体に対して360度の全方位に音波検出器が設置されていても、信号を取得可能な部位は限定されることになり、取得される情報の不確実性が増すことになる。
また、測定対象部位によっては360度の全方位に音波検出器を設置できないこともあ
る。このような制約がある場合には、例えば人体の片側に音波検出器を配置し、信号を測定することになる。しかし、光吸収体と音波検出器との間の距離が大きくなるほど、音波検出器と光吸収体とがなす立体角は小さくなることになり、この場合も取得する情報の不確実性が増すことになる。
このように、取得する情報の不確実性が増加すると、画像再構成処理において実際には存在していない虚像(アーティファクト)が発生してしまい、診断精度が低下するという課題がある。
そこで、本発明は、取得する情報の不確実性が増大しても、アーティファクトの発生を可及的に抑制することのできる生体情報イメージング装置および画像構成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を採用する。
本発明の第1態様は、生体に光を照射する光源と、光吸収によって発生する超音波を受信し信号を出力する超音波検出器と、前記超音波検出器から出力される信号からタイムドメイン法により第1の画像を再構成するタイムドメイン処理部と、前記超音波検出器から出力される信号からフーリエドメイン法により第2の画像を再構成するフーリエドメイン処理部と、前記第1の画像と前記第2の画像とから診断画像を生成する画像演算部と、を備える生体情報イメージング装置である。
本発明の第2態様は、生体に光を照射し、光吸収によって発生する超音波を受信し、画像化する生体情報イメージング装置における、画像構成方法であって、前記超音波を受信して得られる信号からタイムドメイン法により第1の画像を再構成する工程と、前記超音波を受信して得られる信号からフーリエドメイン法により第2の画像を再構成する工程と、前記第1の画像と前記第2の画像とから診断画像を生成する工程と、を備える画像構成方法である。
本発明によれば、人体に対して360度の全方位から音波を検出できない場合など、取得する情報の不確実性が増した場合であっても、アーティファクトの発生を可及的に抑制できる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。まず最初に、本発明の実施形態で使用する画像再構成手法について説明する。以下、説明を容易にするために2次元の場合で概要を説明する(3次元の場合も同様に考えることができる)。
画像再構成手法は、大まかにはタイムドメイン法とフーリエドメイン法とに分類することができる。
タイムドメイン法は、音波が球面波であるという性質を利用して、実空間において音波源の候補を描画していく方法である。代表的な手法として、DnS(Delay and Sum)法
やCBP(Circular Back Projection)法、HTA(Hough Transform Algorithm)法と
いった手法がある。
DnS法による画像再構成においては、球面波をある一辺で観測した場合に、その時系列データの軌跡が、2次曲線をなすということを利用する。例えば、図4Aの様に、横軸
に信号を観測する辺の座標を、縦軸に時間をとった時空間内においては、点音源の信号は符号101の様な2次曲線を描くことになる。
従って、その時空間内において、その2次曲線と相似な曲線上のデータを2次曲線の頂点に足し合わせていけば、音波源の候補が描画されることになる。
最後に、音速を用いて、時空間を実空間に変換すれば(z=ct、c:音速)、図4Bの様に音波源102が描画される。
実際にDnS法を用いた画像再構成の例を示したのが、図4C、図4Dである。図4Cには、二つの円状音波源があるが、それを再構成すると図4Dの様な再構成画像が得られる。
このように、DnS法は、2次曲線上の信号を足し合わせるという特性上、測定辺の近傍で測定辺に垂直なアーティファクト103が生じる傾向がある。
また、タイムドメイン法のひとつであるCBP法による画像再構成においては、図5Aの様に、音波源の候補を実空間内において、信号の測定点を中心とする半径ct(c:音速、t:光を照射してからの経過時間)の円として足し合わせていく。この結果、音波源としての可能性の高い部分が描画されることになる。
実際にCBP法を用いた画像再構成の例を示したのが図5Bである。音波源としては、前記DnS法の場合と同じ図4Cのデータを用いている。このCBP法を用いた場合には、円弧を描画するという手法の特性上、図5Bに示す様に、DnS法と同様に信号を測定する辺に対し垂直方向のアーティファクト103が発生する傾向がある。
さらに、タイムドメイン法のひとつであるHTA法による画像再構成は、音波源を最初に描画する空間が時空間であるという点以外は、本質的にCBP法と同様である。そのため、CBP法と同様に、信号を測定する辺に対し垂直方向のアーティファクトが発生する傾向がある。
一方、フーリエドメイン法(FTA法)による画像再構成においては、フーリエ変換と音波の分散関係を用いて、測定された時空間の情報(図6A)を、実空間の情報(図6B)に変換できることを利用する。すなわち、測定された音波の時系列に対し、まず順方向フーリエ変換を行い、時間スケールでのスペクトルを獲得する。その後、音波の分散関係(ω=ck、ω:時間周波数、k:空間周波数)から時間・空間スケールを変換した後に、逆方向フーリエ変換を行うことによって音波源の空間分布を画像として得る。実際にFTA法を用いた画像再構成の例を示したのが図6Cである。音波源としては、前記DnS法の場合と同じ図4Cのデータを用いている。このFTA法を用いた場合に得られる画像には、図6Cに示す様な平行方向のアーティファクト104が発生する傾向がある。
前述した様に、タイムドメイン法は信号を測定する面に対し、垂直方向のアーティファクトを生じる傾向があるのに対し、フーリエドメイン法は平行方向のアーティファクトも生じる傾向がある。本発明者らはこのような傾向の違いに着目し、2つの画像再構成手法で得られた結果を組み合わせることでアーティファクトを減少させるという着想を得た。すなわち、フーリエドメイン法のみならずタイムドメイン法も併せて用いることにより、フーリエドメイン法のみを用いた画像よりもアーティファクトを減少させた画像が得られるということに至った。具体的には、本発明の生体情報イメージング装置では、タイムドメイン法により再構成された第1の画像とフーリエドメイン法により再構成された第2の画像とを演算処理(合成)することにより、アーティファクトの少ない診断画像を取得す
る。
一般に、タイムドメイン法による画像再構成処理は、フーリエドメイン法による画像再構成処理に比べて処理時間がかかる。そこで、タイムドメイン法による処理に用いる信号のデータ点数を(フーリエドメイン法による処理に用いるデータ点数よりも)少なくするとよい。これによりタイムドメイン法の処理速度を向上することができる。なお、タイムドメイン法により得られる画像は、主としてフーリエドメイン法で得られた画像のアーティファクトを減少させる目的で利用される。
[実施形態]
図1を参照して、本発明の実施形態に係る生体情報イメージング装置の概要について説明する。図1は、本実施形態に係る生体情報イメージング装置の構成例を示す図である。
本実施形態の生体情報イメージング装置は、生体内の光学特性値分布、特に光吸収係数値分布に関する情報、及び、それらの情報から得られる生体組織を構成する物質の濃度分布に関する情報の画像化を可能とするものである。この装置は、例えば、悪性腫瘍や血管疾患などの診断、化学治療の経過観察などに利用される。特に、この装置は、乳癌などの診断画像を得るための装置に好ましく適用することができる。
本実施形態の生体情報イメージング装置は、概略、光源4、超音波検出器8、信号処理装置6、及び、画像表示装置5を備える。
光源4は、被検体である生体1に照射するためのパルス光2を発生する手段である。なお、ここでいう生体とは乳房・指・足や首など人体の任意の場所を意味している。通常は、光源4から発生したパルス光は光ファイバや液体ライトガイドなどの光伝播装置3を通して、生体表面に照射される。ただし、パルス光のエネルギーが光ファイバなど光伝播路の限界を超える場合などは、ミラーやレンズを用いて、パルス光を生体に照射することも可能である。なお、生体表面での単位面積あたりの照射エネルギーを下げるために、パルス光は集光させるよりも広げる方が好ましい。典型的には数cm程度であるが、その面積は、パルス光のエネルギーと人体への光照射限界により最適な値に設計される。
超音波検出器8は、生体内の光吸収体9が光のエネルギーの一部を吸収して発生した超音波7を検出し電気信号に変換する手段である。光吸収体9は、例えば、腫瘍、血管、またはこれらに類する組織である。複数の超音波受信エレメントを有する超音波検出器8を用いることが好ましい。その場合は、2次元アレイ状に超音波受信エレメントを配列するとよい。信号処理装置6は、超音波検出器8で得られた電気信号を解析し、画像再構成処理を行う手段である。信号処理装置6は、タイムドメイン処理部61とフーリエドメイン処理部62と画像演算部63とを備えている。画像表示装置5は、信号処理装置6の処理信号に基づいた画像を表示するための手段である。
(光源)
光源4は、生体を構成する成分のうち特定の成分に吸収される特定の波長の光を照射する。また、光源4は、数ナノから数百ナノ秒オーダーのパルス光を発生可能なパルス光源であることが望ましい。光源としてはレーザーが好ましいが、レーザーのかわりに発光ダイオードなどを用いることも可能である。レーザーとしては、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用することができる。光学特性値分布、特に、光吸収係数値分布の波長による違いを測定するために、単一波長の光のみ発振するものではなく、異なる波長の光を発振できる光源を用いても良い。そのときの光源としては、発振する波長を変更可能な色素、OPO(Optical Parametric Oscillators)、チタンサファイヤ、アレキサンドライトなどの光学結晶を用いたレーザーなどが使
用できる。使用する波長に関しては、生体内において吸収が少ない700nmから1100nmの領域が好ましい。比較的生体表面付近の生体組織の光学特性値分布を求める場合は、上記の波長領域よりも範囲の広い、例えば400nmから1600nmの波長領域を使用することも可能である。
(超音波検出器)
超音波検出器8は、生体内を伝播した光のエネルギーの一部を吸収した光吸収体9が発生する超音波7を検出し、電気信号に変換する必要がある。そのため、超音波検出器8の受信可能な周波数帯は、生体内にある光吸収体9の大きさに応じて最適化されることが望ましい。超音波検出器8としては、圧電現象を用いたトランスデューサー、光の共振を用いたトランスデューサー、容量の変化を用いたトランスデューサーなど音響波信号を検知できるものであれば、どのような音波検出器を用いてもよい。様々な大きさの光吸収体から発生した超音波を受信する場合には、検出周波数帯の広い、容量の変化を用いたトランスデューサーが好ましい。
本実施形態では、一つの超音波検出器8を生体表面近傍に配置した例を示しているが、このような配置に限らず、複数の個所で超音波が検知可能に構成されていればよい。すなわち、複数の個所で音波を検知できれば同じ効果が得られるため、1個の音波検出器を生体表面上で2次元に走査しても良いし、1次元や2次元に超音波受信エレメントが配列したアレイ型を複数の場所に配置しても良い。2次元アレイ状の超音波検出器は、複数の位置で同時に超音波信号を検出できるため、スキャン方式の検出器よりも測定時間を短くできる利点がある。
なお、超音波検出器8から得られた電気信号が小さい場合は増幅器を用いて、信号強度を増幅することが好ましい。また、超音波検出器と測定対象である生体物質との間には、超音波の反射を抑えるための音響インピーダンスマッチング剤を使うことが望ましい。
(信号処理装置)
信号処理装置6は、超音波検出器8から出力される電気信号から画像構成を行い、これにより生体の光学特性値分布に関する情報(特に光吸収特性値分布に関する情報)を導くことができる。
本実施形態の信号処理装置6は、図1に示すように、タイムドメイン法による画像再構成処理を実行するタイムドメイン処理部61と、フーリエドメイン法による画像再構成処理を実行するフーリエドメイン処理部62とを備える。信号処理装置6は、超音波検出器8より得られた電気信号を元に、タイムドメイン処理部61とフーリエドメイン処理部62のそれぞれで画像を構成する。そして、画像演算部63が、両処理部61、62から得られた画像を演算し、その結果を画像表示装置5に出力する。
信号処理装置6は、少なくとも、超音波の強さとその時間変化を記憶する記憶部と、この記憶部を参照して、超音波検出器8から得られた信号を光学特性値に関連したデータに変換する演算部とを具備する装置により実現可能である。例えば、データを解析できるコンピュータとソフトウエア、データを解析できるハードウエア、或いはその両方により、信号処理装置6を構成可能である。
(画像表示装置)
画像表示装置5としては、超音波信号を解析して得られた画像を表示できればよく、液晶ディスプレイなど様々なものを使用することができる。
なお、複数の波長の光を生体に照射する場合は、それぞれの波長に関して、生体内の光
学特性値分布、例えば、光吸収係数値分布に関係する情報を算出できる。それらの値と生体組織を構成する物質(グルコース、コラーゲン、酸化・還元ヘモグロビンなど)固有の波長依存性とを比較することによって、生体を構成する物質の濃度分布を画像化することも可能である。
このような実施形態に示された生体情報イメージング装置を用いることで、従来技術よりも、よりアーティファクトの少ない診断画像を獲得することが可能になり、信頼性の高い診断を行うことが可能となる。
(画像構成方法)
次に、図3を用いて、本実施形態の生体情報イメージング装置による画像構成方法について説明する。図3は、生体内の光学特性値分布である光吸収係数値分布に関係する情報を画像化する処理のフローチャートである。以下の(S1)から(S5)は、図3に示されたフローチャートの各処理S1〜S5にそれぞれ対応させたものである。この番号順に各処理を説明する。
(S1)光源4がパルス光2を生体1の表面へ照射する。
(S2)生体内の光吸収体9が、パルス光のエネルギーの一部を吸収し、超音波を発生する。この超音波信号を超音波検出器8で検出する。通常、球状の光吸収体により発生した超音波信号は、横軸に時間、縦軸に超音波の強度をとると、図2に示すようなN字型の波形を示す。
(S3)タイムドメイン処理部61が、(S2)で得られた信号から、上記説明したタイムドメイン法により画像を再構成する。タイムドメイン法としては、上記説明した、DnS法、CBP法、HTA法等が選択可能である。
(S4)同様にフーリエドメイン処理部62が、(S2)で得られた信号から、上記説明したフーリエドメイン法により画像を再構成する。
(S5)次に、画像演算部63が、タイムドメイン法によって得られた画像とフーリエドメイン法によって得られた画像の両者を演算することにより、最終的な診断画像を出力する。画像の演算としては、例えば、和(SUM)、積(PRODUCT)などが考えられる。
図7A〜図7Eは、画像の一例を示す図である。図7Aは、生体内に存在する2つの円状音波源(光吸収体)を模式的に示す図である。図7Bは、タイムドメイン法としてDnS法を用いて構成された画像であり、図7Cは、フーリエドメイン法を用いて構成された画像である。図7B、図7Cから分かるように、タイムドメイン法で得られる画像とフーリエドメイン法で得られる画像とでは、発生するアーティファクトが異なる傾向がある。そこで、2つの画像を演算する(組み合わせる)ことにより効果的にアーティファクトを消去あるいは低減することができる。図7Dは、2つの画像の和演算の結果を示している。音波源に比べて、アーティファクトが目立たなくなっていることが分かる。また図7Eは、2つの画像の積演算の結果を示している。音波源の輪郭が明確になり、効果的にアーティファクトが消去されていることが分かる。なお、タイムドメイン法としてCBP法もしくはHTA法を用いた場合でも、同様の効果が得られる。CBP法およびHTA法で発生するアーティファクトの性質はDnS法のものと類似しているからである。
本実施形態では、図3のフローチャートに基づいて、生体内の光エネルギー吸収密度分布、あるいは光吸収係数値に関連した特性値分布を求める例を説明したが、本発明はこの
フローチャートの処理に限定されるものではない。本発明の本質は、アーティファクトの性質の異なる複数の画像再構成手法を用いて超音波信号から複数の画像を生成し、その複数の画像を組み合わせることによりアーティファクトを低減することにある。すなわち、本実施形態では2つの画像から最終的な診断画像を構成したが、3つ以上の画像から診断画像を構成してもよい。また画像の演算としては、和と積に限らず、他の演算処理を適用してもよい。
(実施例)
本発明の一実施例を説明する。生体中の光吸収係数値の分布に関する情報を表す画像を求めることを目的とした生体情報イメージング装置の例について説明する。なお、ここでは生体を模擬したファントムをイメージングした実験例を示す。
光源としては1064nmのナノ秒パルス光を発振できるQスイッチNd:YAGレーザーを用いた。パルスの幅は約5ナノ秒であり、繰り返し速度は10Hzである。例えば、1パルスのエネルギーは120mJである。このパルス光を誘電体反射ミラーを用いて、生体の表面まで導く。なお、ここで用いたファントムはイントラリピッドを寒天で固めたものの中に、光吸収体として1mm直径のゴムチューブを埋め込んだものである。
光照射後に超音波検出器で測定された超音波信号は、コンピュータで構成された信号処理装置に送られる。信号処理装置は、タイムドメイン法とフーリエドメイン法とを用いて2つの画像を再構成し、2つの画像の積を診断画像として出力する。ここで、タイムドメイン法としては、DnS法を用いた。
このような装置を用いて、ファントム全体の光吸収エネルギー密度値分布を画像化したところ、フーリエドメイン法を単独で使用した場合に比べ、よりアーティファクトの少ない光吸収体の画像を獲得することが可能になった。
図1は、本発明の実施形態における生体情報イメージング装置の構成例を説明する図である。 図2は、生体情報イメージング装置において検出される超音波信号の一例を示す図である。 図3は、生体情報イメージング装置による画像構成方法の一例を示すフローチャートである。 図4A〜図4Dは、タイムドメイン法(DnS法)による画像構成の概要を説明する図である。 図5Aおよび図5Bは、タイムドメイン法(CBP法)による画像構成の概要を説明する図である。 図6A〜図6Cは、フーリエドメイン法による画像構成の概要を説明する図である。 図7A〜図7Eは、本発明の効果を示す図である。
符号の説明
1:生体
2:パルス光
3:光伝播装置
4:光源
5:画像表示装置
6:信号処理装置
7:光吸収体から発生した超音波
8:超音波検出器
9:光吸収体
61:タイムドメイン処理部
62:フーリエドメイン処理部
63:画像演算部
101:点音源の信号
102:音波源
103、104:アーティファクト

Claims (12)

  1. 生体に光を照射する光源と、
    光吸収によって発生する超音波を受信し信号を出力する超音波検出器と、
    前記超音波検出器から出力される信号からタイムドメイン法により第1の画像を再構成するタイムドメイン処理部と、
    前記超音波検出器から出力される信号からフーリエドメイン法により第2の画像を再構成するフーリエドメイン処理部と、
    前記第1の画像と前記第2の画像とから診断画像を生成する画像演算部と、
    を備えることを特徴とする生体情報イメージング装置。
  2. 前記タイムドメイン処理部は、前記フーリエドメイン処理部が前記第2の画像を再構成するために用いる信号よりも少ないデータ点数の信号から、前記第1の画像を再構成することを特徴とする請求項1に記載の生体情報イメージング装置。
  3. 前記画像演算部は、前記第1の画像と前記第2の画像との和または積をとることにより、前記診断画像を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の生体情報イメージング装置。
  4. 前記タイムドメイン処理部は、DnS法により前記第1の画像を再構成することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の生体情報イメージング装置。
  5. 前記タイムドメイン処理部は、CBP法により前記第1の画像を再構成することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の生体情報イメージング装置。
  6. 前記タイムドメイン処理部は、HTA法により前記第1の画像を再構成することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の生体情報イメージング装置。
  7. 生体に光を照射し、光吸収によって発生する超音波を受信し、画像化する生体情報イメージング装置における、画像構成方法であって、
    前記超音波を受信して得られる信号からタイムドメイン法により第1の画像を再構成する工程と、
    前記超音波を受信して得られる信号からフーリエドメイン法により第2の画像を再構成する工程と、
    前記第1の画像と前記第2の画像とから診断画像を生成する工程と、
    を備えることを特徴とする画像構成方法。
  8. 前記第1の画像を再構成する工程では、前記第2の画像を再構成するために用いられる信号よりも少ないデータ点数の信号から前記タイムドメイン法により前記第1の画像が再構成されることを特徴とする請求項7に記載の画像構成方法。
  9. 前記診断画像を生成する工程では、前記第1の画像と前記第2の画像との和または積をとることにより、前記診断画像が生成されることを特徴とする請求項7または8に記載の画像構成方法。
  10. 前記第1の画像を再構成する工程では、DnS法により前記第1の画像が再構成されることを特徴とする請求項7〜9のうちいずれか1項に記載の画像構成方法。
  11. 前記第1の画像を再構成する工程では、CBP法により前記第1の画像が再構成されることを特徴とする請求項7〜9のうちいずれか1項に記載の画像構成方法。
  12. 前記第1の画像を再構成する工程では、HTA法により前記第1の画像が再構成されることを特徴とする請求項7〜9のうちいずれか1項に記載の画像構成方法。
JP2008201902A 2008-08-05 2008-08-05 生体情報イメージング装置、画像構成方法 Expired - Fee Related JP5197217B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008201902A JP5197217B2 (ja) 2008-08-05 2008-08-05 生体情報イメージング装置、画像構成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008201902A JP5197217B2 (ja) 2008-08-05 2008-08-05 生体情報イメージング装置、画像構成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010035806A true JP2010035806A (ja) 2010-02-18
JP5197217B2 JP5197217B2 (ja) 2013-05-15

Family

ID=42008946

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008201902A Expired - Fee Related JP5197217B2 (ja) 2008-08-05 2008-08-05 生体情報イメージング装置、画像構成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5197217B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012056651A1 (ja) * 2010-10-27 2012-05-03 富士フイルム株式会社 光音響撮像装置およびその作動方法
JP2012143547A (ja) * 2010-12-24 2012-08-02 Canon Inc 被検体情報取得装置及び被検体情報取得方法
JP2012231878A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Fujifilm Corp 光音響画像化方法および装置
EP2638851A1 (en) 2012-03-13 2013-09-18 Canon Kabushiki Kaisha Photoacoustic imaging facilitating distinction between optical absorber images and artifacts
EP2638850A1 (en) 2012-03-13 2013-09-18 Canon Kabushiki Kaisha Subject information obtaining device, subject information obtaining method, and program
JP2014140717A (ja) * 2012-12-28 2014-08-07 Canon Inc 被検体情報取得装置、表示方法、およびプログラム
US9629557B2 (en) 2012-08-17 2017-04-25 Fujifilm Corporation Photoacoustic image generation apparatus and method
WO2018116594A1 (ja) * 2016-12-22 2018-06-28 富士フイルム株式会社 光音響画像生成装置および方法並びにプログラム
CN111135483A (zh) * 2020-01-02 2020-05-12 上海明湖科技有限公司 全息调频健胸仪
JP2021173537A (ja) * 2020-04-20 2021-11-01 株式会社アドバンテスト 光音響波測定装置、方法、プログラム、記録媒体

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03165257A (ja) * 1989-11-22 1991-07-17 Aloka Co Ltd 光音響映像装置
JP2008527321A (ja) * 2004-12-30 2008-07-24 アート アドヴァンスド リサーチ テクノロジーズ インコーポレイテッド 混濁媒質の光学特性を決定するための方法
JP2008531104A (ja) * 2005-02-23 2008-08-14 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 関心物体の撮像
JP2009068962A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Canon Inc 測定方法及び測定装置
JP2009538418A (ja) * 2006-05-25 2009-11-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光音響撮像方法
JP2009540904A (ja) * 2006-06-23 2009-11-26 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光音響及び超音波合成撮像器のタイミング制御装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03165257A (ja) * 1989-11-22 1991-07-17 Aloka Co Ltd 光音響映像装置
JP2008527321A (ja) * 2004-12-30 2008-07-24 アート アドヴァンスド リサーチ テクノロジーズ インコーポレイテッド 混濁媒質の光学特性を決定するための方法
JP2008531104A (ja) * 2005-02-23 2008-08-14 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 関心物体の撮像
JP2009538418A (ja) * 2006-05-25 2009-11-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光音響撮像方法
JP2009540904A (ja) * 2006-06-23 2009-11-26 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光音響及び超音波合成撮像器のタイミング制御装置
JP2009068962A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Canon Inc 測定方法及び測定装置

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012105963A (ja) * 2010-10-27 2012-06-07 Fujifilm Corp 光音響撮像装置およびその作動方法
CN103200875A (zh) * 2010-10-27 2013-07-10 富士胶片株式会社 光声成像装置和用于操作光声成像装置的方法
WO2012056651A1 (ja) * 2010-10-27 2012-05-03 富士フイルム株式会社 光音響撮像装置およびその作動方法
US9649034B2 (en) 2010-10-27 2017-05-16 Fujifilm Corporation Photoacoustic imaging apparatus and method for operating a photoacoustic imaging apparatus
JP2017104752A (ja) * 2010-12-24 2017-06-15 キヤノン株式会社 被検体情報取得装置及び被検体情報取得方法
JP2012143547A (ja) * 2010-12-24 2012-08-02 Canon Inc 被検体情報取得装置及び被検体情報取得方法
US9741111B2 (en) 2010-12-24 2017-08-22 Canon Kabushiki Kaisha Subject information acquiring device and subject information acquiring method
JP2012231878A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Fujifilm Corp 光音響画像化方法および装置
EP2638851A1 (en) 2012-03-13 2013-09-18 Canon Kabushiki Kaisha Photoacoustic imaging facilitating distinction between optical absorber images and artifacts
EP2638850A1 (en) 2012-03-13 2013-09-18 Canon Kabushiki Kaisha Subject information obtaining device, subject information obtaining method, and program
US9629557B2 (en) 2012-08-17 2017-04-25 Fujifilm Corporation Photoacoustic image generation apparatus and method
US10709336B2 (en) 2012-08-17 2020-07-14 Fujifilm Corporation Photoacoustic image generation apparatus and method
JP2014140717A (ja) * 2012-12-28 2014-08-07 Canon Inc 被検体情報取得装置、表示方法、およびプログラム
US10429233B2 (en) 2012-12-28 2019-10-01 Canon Kabushiki Kaisha Object information obtaining device, display method, and non-transitory computer-readable storage medium
WO2018116594A1 (ja) * 2016-12-22 2018-06-28 富士フイルム株式会社 光音響画像生成装置および方法並びにプログラム
US11333599B2 (en) 2016-12-22 2022-05-17 Fujifilm Corporation Photoacoustic image generation apparatus, photoacoustic image generation method, and photoacoustic image generation program
CN111135483A (zh) * 2020-01-02 2020-05-12 上海明湖科技有限公司 全息调频健胸仪
JP2021173537A (ja) * 2020-04-20 2021-11-01 株式会社アドバンテスト 光音響波測定装置、方法、プログラム、記録媒体
JP7422970B2 (ja) 2020-04-20 2024-01-29 株式会社アドバンテスト 光音響波測定装置、方法、プログラム、記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JP5197217B2 (ja) 2013-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5197217B2 (ja) 生体情報イメージング装置、画像構成方法
JP5284129B2 (ja) イメージング装置、及び解析方法
JP5837115B2 (ja) 被検体情報取得装置
US8260403B2 (en) Photoacoustic imaging apparatus and photoacoustic imaging method
US9615751B2 (en) Object information acquiring apparatus and object information acquiring method
JP4469903B2 (ja) 生体情報イメージング装置
JP6366272B2 (ja) 被検体情報取得装置、被検体情報取得装置の制御方法、およびプログラム
EP2382917B2 (en) Display data obtaining apparatus and display data obtaining method
JP2010088627A5 (ja)
JP5675390B2 (ja) 測定装置
JP6132466B2 (ja) 被検体情報取得装置及び被検体情報取得方法
JP2010088627A (ja) 生体情報処理装置および生体情報処理方法
JP6222936B2 (ja) 装置および画像生成方法
JP5645637B2 (ja) 被検体情報取得装置および被検体情報取得方法
KR20130131422A (ko) 측정 장치
Bychkov et al. Toroidally focused sensor array for real-time laser-ultrasonic imaging: The first experimental study
JP2013188489A (ja) 被検体情報処理装置およびその作動方法
JP6513121B2 (ja) 処理装置、被検体情報取得装置、光音響画像の表示方法、及びプログラム
Deán-Ben et al. Statistical weighting of model-based optoacoustic reconstruction for minimizing artefacts caused by strong acoustic mismatch
Deán-Ben et al. Measurement of the acoustic scatterers distribution within the imaged sample in an optoacoustic tomographic setup
Déan-Ben et al. Weighted reconstruction methodology for optoacoustic tomographic imaging of heterogeneous acoustic samples
Bu et al. Adaptive depth compensation algorithm for photoacoustic tomography

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110413

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130205

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5197217

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160215

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees