JP2009538418A - 光音響撮像方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、複雑な環境中の光音響源を位置付け、同定し、特徴付ける方法を開示する。この方法は、スペクトル解析およびフィルタリングによって個々の音響応答を干渉から孤立させ、分解された音響応答にビーム形成を適用することによって一次的な音響源を位置特定する。組織の光子吸収構造は一次的な源のパラメータを用いて構築できる。
Description
本発明は、一つまたは複数の光音響起源をもつ試料のための光音響撮像方法に関する。
ここ二、三十年で、X線撮像、磁気共鳴撮像(MRI)、超音波、陽電子放出断層撮影(PET)、光コヒーレンス断層撮影(OCT)、弾性および拡散反射(elastic and diffuse reflectance)、光音響、蛍光、ラマン散乱などといったさまざまな非侵襲的な診断技法が、生体条件で悪性腫瘍を診断するために用いられてきた。正常組織と腫瘍組織とを区別するために用いられる方法に依存して、これらの種々の技法は形態ベースまたは化学ベースの解析として分類できる。
X線、OCTおよび超音波といった形態ベースの方法は、癌組織と非癌組織との間の密度の差またはそれらの含水率に基づいて正常組織と腫瘍組織とを区別する。これらの技法は組織密度に基づいて組織を区別するので、ある種の条件下では、高密度の健全な組織と腫瘍組織とを精確に識別することができない。
他方、化学ベースの技法(すなわち、蛍光分光法など)は、化学組成(たとえばヘモグロビン含有率および酸素添加レベル(oxygenation level)など)の差を測定することによって正常組織と腫瘍組織を区別する。そのような解析を実行するために、紫外線または青色光(300nmから450nm)が典型的には組織の励起のために必要とされる。これらの波長が調査されるさまざまな化学種を励起するのに十分なエネルギーをもっているからである。しかしながら、蛍光分光法の腫瘍診断への適用可能性は、その使用に付随する欠点に鑑みて劇的に制限される。そうした欠点に含まれるものとしては、光侵入深さに関連する低い信号、貧弱な解像度、PMTの使用、バックグラウンド信号、光のフィルタ・アウト(filtering light out)および暗室条件の必要性がある。
生物学的組織の光音響断層撮影は、組織構造によって光子が吸収されるときに起こる光音響効果に基づいている。吸収に際して、光子のエネルギーは熱に変換され、その熱が今度は局所的な熱膨張を引き起こす。その膨張が、組織の吸収構造を表す熱弾性的な過渡圧力(衝撃波)を生成する。光音響波は一つまたは複数の受信器(トランスデューサ)によって検出されることができ、吸収構造の像を構築するために使われることができる。光吸収、熱弾性それにさらには吸収体積の大きさにおける違いのため、異なる生物組織は異なる光音響応答をもつ。光音響撮像はたとえば、2005年3月31日に公開された米国特許出願第20050070803号および2005年1月6日に公開された米国特許出願第20050004458号において開示されている。
しかしながら、これらの技法にはまだ問題が残っている。特に本物の生物学的標的を撮像するために光音響を使うことに関しては、光子吸収構造がしばしば込み入っており、光音響画像の再構成を難しくしている。第一に、異なる属性の生物学的組織からできた複数の光子吸収源が共存することがある。第二に、光音響波が、トランスデューサに到達する前にさまざまな経路をたどりつつ複数回の反射を経ることがありうる。第三に、これらの複数の源とエコーとの間の干渉が、非常に込み入った仕方でもとの信号をゆがめることがありうる。一般的な臨床的診断のためには、光音響撮像は、光源とトランスデューサが標的の同じ側にある反射モードで動作することが好ましい。この場合、光入射経路に沿ったより強い擾乱のために干渉問題は悪化する。
本発明によれば、光音響画像の構築は、スペクトル分布に従って仕分けされた時間分解された光音響信号にビーム形成(beamforming)を適用することによって達成される。ある実施形態では、各トランスデューサからの信号がスペクトル分布について解析され、そのスペクトル分布に基づいて個々の光音響応答に分解される。次いで、これらの応答がその類似性に従ってグループに仕分けされる。同じグループ内の応答にビーム形成アルゴリズムを適用することによって光子吸収(または光音響)起源が位置特定され、特徴付けされる。個々の光音響起源を集めることによって光子吸収構造全体が再構成される。成分解析および仕分けを容易にするため、生物学的組織の光音響応答のスケーラブルな(吸収係数、幾何学的な大きさおよび熱弾性の面で)モードが適用できる。
一つまたは複数の光音響起源をもつ試料についてスペクトル撮像(spectral imaging)を実行する方法であって:試料中に光子励起を生成し;該励起から帰結する光音響応答を検出し;該応答を類似のスペクトル分布をもつグループに仕分けし;同じグループ内の諸応答にビーム形成アルゴリズムを適用して各光音響起源を位置特定および特徴付けし;個々の光音響起源を集めることによってスペクトル像を形成することを含む方法を提供することが本発明の目的である。
もう一つの目的は、前記の生成する段階が、前記試料を、所定の波長範囲内のパルス・レーザー光で照射することを含む方法を提供することである。
もう一つの目的は、前記の検出する段階が、前記励起から帰結する光音響応答を、一つまたは複数のトランスデューサを使って検出することを含む方法を提供することである。
もう一つの目的は、各トランスデューサから受信される信号をスペクトル分布について解析し、前記信号をそのスペクトル分布に基づいて個々の光音響応答に分解することをさらに含む方法を提供することである。
もう一つの目的は、前記試料が生物学的組織である方法を提供することである。
もう一つの目的は、前記光音響起源が腫瘍、血管または嚢腫(cyst)である方法を提供することである。
本発明のこれらおよびその他の側面について、以下の実施形態を参照し、図面を参照してより詳細に説明する。
近年、血管および組織中の腫瘍のような血管を含む構造の非侵襲的撮像のための新しい技法の開発に対し、広範な関心が寄せられている。目的は、既存の技法では検出できない早期または前癌を検出することである。あらゆる上皮癌の早期段階において、増加した血液供給および毛細血管成長(capillary growth)が起こるからである。
光音響法は、変調されたまたはパルス化された光放射による音波の生成に基づいている。音生成の効率は、変調された放射よりパルス化された放射についてのほうが高い。パルス化光音響法では、短いレーザー・パルスが組織中の吸収体を加熱し、投下されるエネルギーに比例する温度上昇を生じる。光パルスはあまりに短いので、吸収体の断熱加温(adiabatic heating)が起こり、突然の圧力上昇につながる。結果として生じる圧力波(音響波)は組織中を伝搬し、組織表面で検出できる。この圧力波が組織表面(検出器位置)に到達するのに要する時間から、光音響源の位置が決定できる。光音響波の検出は、圧電または光干渉の方法を使って実行できる。
組織構成要素(すなわち光音響起源)と組織(すなわち試料)との間の吸収の相違そのものが、これらの構成要素についての情報を明かすために使用できる。組織中のよく知られた吸収体は血液(ヘモグロビン)である。これは、組織中での血液の集中(blood concentration)(血管、腫瘍)の局所化(localization)およびモニタリングを可能にする。吸収体として血液を使う代わりに、グルコースのような他の組織発色団(tissue chromophore)を使うことも可能である。
さまざまな純粋に光学的な診断技法が組織中での光散乱に基づいている。皮膚組織のような高度に散乱性の媒質中では、散乱係数は侵入深さを決定するのみならず、その技法で達成できる解像度を制限もする。光音響信号生成では、振幅は局所的なフルーエンス(fluence)のみに依存する。散乱によって引き起こされる、光子の先行する光路は重要でない。この理由により、空間解像度が組織散乱によって影響されず、光音響法は組織様媒質(tissue-like media)における吸収構造を視覚化するための有望な技法であることが示されている。(プロシーディングズ・オブ・ザ・SPIE[Proceedings of the SPIE]―光工学国際協会[The International Society for Optical Engineering]‐2004-SPIE-Int.Opt.Eng.-USA、光子および超音波会議:撮像および検知[CONF-Photon Plus Ultrasound: Imaging and Sensing]、2004年1月25-26日、米国カリフォルニア州サンノゼ、AU‐R・G・M・コルマン[Kolkman];A・ハイシェス[Huisjes];R・I・シパート[Sipahto];W・ステーンベルヘン[Steenbergen];T・G・ヴァンレーウェン[van Leeuwen]、AUAF‐オランダ国エンスヘーデ[Enschede]、トウェンテ大学[Twenty Univ.]科学技術学部、IRN-ISSN 0277-786X, VOL-5320, NR-1 PG-16-20参照。)
提案される方法は、複雑な環境中にある光音響源を位置付け、同定し、特徴付ける方法に向けられる。この方法は、スペクトル解析およびフィルタリングによって個々の音響応答(すなわち音響起源)を干渉から孤立させ、分解された音響応答にビーム形成を適用することによって一次的な音響源を位置特定する。組織の光子吸収構造は一次的な源のパラメータを用いて構築されることができる。
提案される方法は、複雑な環境中にある光音響源を位置付け、同定し、特徴付ける方法に向けられる。この方法は、スペクトル解析およびフィルタリングによって個々の音響応答(すなわち音響起源)を干渉から孤立させ、分解された音響応答にビーム形成を適用することによって一次的な音響源を位置特定する。組織の光子吸収構造は一次的な源のパラメータを用いて構築されることができる。
物理的には、ビーム形成は、検出器のアレイによって受信される時間依存信号を解析することによって信号源を位置特定するものである。信号の送信速度がすべての方向で同じとすると、この速度に各検出器によって受信された信号の経過時間を乗じたものが、源から対応する検出器までの距離を決める。原理的には、源位置を特定するためには、異なる位置にある三つの検出器で十分である。
数学的には、ビーム形成の課題は、既知の始点座標(この場合、検出器)および各ベクトルの長さ(この場合、距離)をもつ三つのベクトルの合流点の座標を見出すことである。ビーム形成技法を適用することによって、均質媒質中での点源の位置を特定することはストレートにできる。
測定されたrf波形から光音響像を再構成するために、遅延加算ビーム形成(delay-and-sum beam-forming)およびフーリエ・ビーム形成(Fourier beam-forming)のような修正されたビーム形成アルゴリズムを使うことができる。これら(特に遅延加算のほう)は超音波診断においては広く知られている。光音響においてはビーム形成は、超音波診断のようないくつかの狭いスライスからではなく、事実上組織体積全体から発する信号に基づいて実行されるので、修正が必要である。
遅延加算式の光音響ビーム形成器(スペクトル・フィルタリングなし)の一般形は:
ここで、(t,x)は関心のある組織断面中の点であり、pi(t)はチャネルごとのRF信号であり、ti(x)は各チャネルに適用される時間遅延であり、wi(t,x)は受信開口アポダイゼーションおよび時間利得補償の両方を実行し、s(t,x)は再構成された画像中での一つの標本点を表す。
フーリエ・ビーム形成アルゴリズムは参考文献K・P・コストリ(Kostli)、D・フラウヒガー(Frauchiger)、J・J・ニーダーハウザー(Niederhauser)、G・パルタウフ(Paltauf)、H・P・ヴェーバー(Weber)およびM・フレンツ(Frenz)“三次元再構成アルゴリズムを使った光音響撮像(Optoacoustic imaging using a three-dimensional reconstruction algorithm)”IEEE J. Sel. トピックス・量子電子、第7巻第6号、pp. 918-923、2001年11〜12月およびK・P・コストリ(Kostli)およびP・C・ビアド(Beard)“フーリエ変換画像再構成および非等方応答をもつ検出器の使用による二次元光音響撮像(Two-dimensional photoacoustic imaging by use of fourier-transform image reconstruction and a detector with an anisotropic response)”、Appl. Opt.第42巻第10号、pp. 1899-1908、2003年、において論じられている。
提案される方法では、波形pi(t)に対して適切なフィルタリング・アルゴリズムを適用し、変更された[pi(t)]m波形を仕分けおよびグループ化する(ここで、mはグループ番号)。上で論じたビーム形成アルゴリズムは結果として、pi(t)ではなく[pi(t)]mに適用される。フィルタリングは、帯域通過フィルタリング、ウェーブレット・フィルタリングのようなもの、あるいは何らかの分離役割に基づくものでよい。
本発明によれば、光音響画像の構築は、スペクトル分布に従って仕分けされた時間分解された光音響信号に、ビーム形成を適用することによる。ある例示的な側面では、各トランスデューサからの信号はスペクトル分布について解析され、そのスペクトル分布に基づいて個々の光音響応答に分解される。次いで、これらの応答が、その類似性に基づくグループに仕分けされる。同じグループ内の諸応答にビーム形成アルゴリズムを適用することによって光子吸収起源が位置特定され、特徴付けされる。個々の光音響起源を集めることによって光子吸収構造全体が再構成される。成分解析および仕分けを容易にするために、生物学的組織の光音響応答のスケーラブルな(吸収係数、幾何学的な大きさおよび熱弾性の面で)モードが適用できる。下記の例1および例2がブロック図を通じて、本発明によって光音響画像がどのように再構成または形成されるかを例解する。
例1:分解された光音響応答にビーム形成アルゴリズムを適用することによる光音響画像の再構成。図1は本発明のこの第一の例のブロック図を示す。
例2:フィルタリングされた光音響応答にビーム形成アルゴリズムを適用することによる、もとの音響源によって表される光子吸収像の再構成。図2は本発明のこの第二の例のブロック図を示す。
生物学的組織の光音響撮像では、検出された音響信号の特性は典型的には撮像されるオブジェクトの物理的属性に関係している。
そのような生物学的オブジェクトの典型的な例は、血管または嚢腫であろう。これらは著しく大きさが異なり、別々に検出することが難しいような仕方で位置されることがある。光音響信号のスペクトル属性が光音響源の大きさとともに変わるという事実のため、通常は分離できない複数の光音響源を分離するためにスペクトル・フィルタリングを使うことができる。スペクトル・フィルタリングの例は下記の例3で与えられる。
例3:実験において、直径〜0.5mmおよび〜3mmの二つのインクで満たされた管が使用された。水に浸漬された各管を10Hzの反復レートのパルスNd:YAGレーザー(パルス継続時間5ns)からの532nmの光で照射した。各管からの光音響信号は別々に2.25MHzトランスデューサを用いて記録された。二つの管のこれらの別個に記録された光音響像をあとでマージして、大きさの異なる二つの近接した間隔のオブジェクトの像を模倣した。
図3は、二つの管の複合画像およびそのスペクトル内容を示している。画像は音響rfラインを表している。該音響rfラインが、受信トランスデューサ位置を横軸に、飛行時間を縦軸にして、整列されたrfデータ・マップにまとめられた。そのようなrfデータ・シーケンス・マップは、のちに、ビーム形成アルゴリズムにおいて、光音響オブジェクトの像を生成するために使われることになる。ここで、我々はrfデータ・マップのみに議論を限定する。該rfデータ・マップは実際にはあらかじめビーム形成されている。周波数分布マップにおいて、高周波からの寄与はほとんどない。それは、測定される信号帯域幅が、トランスデューサおよび取得プロセスの帯域幅によって制限されているためである。トランスデューサおよび取得プロセスは一緒になって、帯域通過/低域通過フィルタとしてはたらく。そうだとしても、利用可能な周波数分布は、空間的に重なった大きさの異なるオブジェクトを解像するためにスペクトル・フィルタリングを使うという我々の目的を例証するために十分である。
図4(右側)および図5(右側)に示されるような帯域通過フィルタが、マージされたrfデータ・マップ(図3)に別個に適用された。結果はそれぞれ図4(左側)および図5(左側)に示されている。二つのオブジェクトが異なるスペクトル内容をもつので、各フィルタリングはオブジェクトの一方を強調し、他方を抑制する。スペクトル内容に基づいてオブジェクトを解像することは、光音響に関係しており、標準的なパルス・エコー超音波撮像では使用できない。例で使われている帯域通過フィルタが単に例証の目的のためであることは注意しておくべきであろう。ゲート関数以外のプロファイルをもつフィルタが、フィルタリング特異性を最適化するために使用できる。たとえば、特定の特徴のスペクトル分布が既知である場合、この特徴の分布プロファイルにマッチするフィルタが生データに適用できる。
与えられた例(図4および図5)におけるSNR(すなわち信号対雑音比(signal to noise ratio))は、図6のもとのデータ・マップに比べて低い。SNRを上げるために、広い帯域幅をもつトランスデューサおよびデータ取得ならびにより精確なフィルタリングが要求されるであろう。
本発明は、異なる光音響源(photoacoustic source)(すなわち光音響起源(photoacoustic origin))を識別するプロセスを簡略化し、生物学的組織(すなわち、試料)の光子吸収構造の画像再構成の品質を著しく改善するであろう。本発明の実装は、腫瘍検出および療法モニタリングといった、込み入った生物学的組織の、生体条件における診断のために使われるべき臨床的な光音響撮像デバイスを許容する。
本発明について個別的な実施形態に関して記載してきたが、当業者は、本発明の精神および範囲から外れることなく多くの修正、向上および/または変更が達成できることを認識するであろう。したがって、本発明は請求項およびその等価物の範囲によってのみ限定されることが明白に意図されている。
Claims (6)
- 一つまたは複数の光音響起源をもつ試料についてスペクトル撮像を実行する方法であって:
試料中に光子励起を生成し;
前記励起から帰結する光音響応答を検出し;
前記応答を類似のスペクトル分布をもつ諸グループに仕分けし;
同じグループ内の諸応答にビーム形成アルゴリズムを適用して各光音響起源を位置特定および特徴付けし;
個々の光音響起源を集めることによってスペクトル像を形成することを含む方法。 - 前記の生成する段階が、前記試料を、約500nmないし1200nmの所定の波長範囲内のパルス・レーザー光で照射することを含む、請求項1記載の方法。
- 前記の検出する段階が、前記励起から帰結する光音響応答を、一つまたは複数のトランスデューサを使って検出することを含む、請求項1記載の方法。
- 各トランスデューサから受信される信号をスペクトル分布について解析し、前記信号をそのスペクトル分布に基づいて個々の光音響応答に分解することをさらに含む、請求項3記載の方法。
- 前記試料が生物学的組織である、請求項1記載の方法。
- 前記光音響起源が腫瘍、血管または嚢腫である、請求項1記載の方法。
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