JP2010035621A - 流体圧湾曲装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力室の密閉状態を確保しつつ流体供給管路を確実かつ安定して確保し得る流体圧湾曲装置を提供する。
【解決手段】細長で柔軟性を有するマルチルーメンチューブ21を用いて形成される複数の圧力室27に対して流体の供給制御又は排出制御を行なうことで生じる流体圧力により湾曲動作を実現する流体圧駆動式の湾曲部9を備えた流体圧湾曲装置1において、外周テーパー面30aを有する第1のテーパー部材30と、外周テーパー面に対応する内周テーパー面40aを有する第2のテーパー部材40と、加圧流体の供給源14に連接する流体供給管路55と、外周テーパー面と内周テーパー面との間に流体供給管路を挿入した状態の圧力室の後端部が挟持押圧されることで、流体供給管路とマルチルーメンチューブとが押圧密着して圧力室の密閉構造を実現するように構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、流体圧湾曲装置、詳しくはマルチルーメンチューブの複数の管腔を複数の圧力室として形成し、各圧力室に対する選択的な流体の供給制御又は排出制御を行って、マルチルーメンチューブを軸方向に変形させることで湾曲動作を実現する流体圧駆動方式の湾曲部を備えた流体圧湾曲装置に関するものである。
近年、医療用分野や工業用分野においては、内視鏡システムが広く使用されるようになっている。
例えば、医療用分野では、体腔内に細長状の内視鏡を挿入することによって食道,胃,小腸,大腸などの消化管や肺等の気管を観察し、必要に応じて処置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各種の治療処理をおこなうことができるような構成の内視鏡システムが普及している。
このような内視鏡システムにおける内視鏡は、撮像ユニット等を備えた先端部と、この先端部に連設され軸方向に対して上下左右方向に湾曲自在に構成される湾曲部と、この湾曲部に先端側が連設され他端側に操作部が連設される細長形状の挿入部等によって主に構成されているものがある。このような構成において、上記湾曲部を設けることによって、屈曲した体腔内等に対して先端部を円滑に導入することができるようになっている。
このような形態の内視鏡システムにおいて、内視鏡の湾曲部を湾曲させるための構成としては、例えば柔軟性を有する湾曲可能な部材であって、軸方向に貫通する複数の管腔を形成したマルチルーメンチューブを用い、その複数の管腔を複数の圧力室として形成して、各圧力室に対して選択的に流体(気体もしくは液体等)を供給し又は排出する制御を行って、マルチルーメンチューブを軸方向に変形させることによって、軸方向に対して上下左右方向の任意の方向へ該マルチルーメンチューブを湾曲動作させるようにした流体圧駆動方式の湾曲部を構成する流体圧湾曲装置についての技術が、例えば特許第3003702号公報等によって開示されている。
このような形態の湾曲部(以下、流体圧湾曲部という)に用いられるマルチルーメンチューブは、長尺状に製造されたものから必要な長さだけカットして加工することになる。この場合、長尺状のチューブからカットした後のマルチルーメンチューブは、その両端に複数の開口が露呈した状態となっている。このマルチルーメンチューブを用いて流体圧湾曲部を構成するには、両端に露呈する開口のうち一端側を密閉すると共に、他端側には流体を供給及び排出するための供給管路と圧力室の開口周囲との間を密着状態で取り付ける加工が必要になる。
そこで、流体圧湾曲部におけるマルチルーメンチューブの両端部の密閉状態を確保するための技術としては、例えば特開2001−258819号公報,特開2006−239457号公報,特開2004−198651号公報,特開2007−61546号公報等によって、糸巻き及び接着剤を用いて密着固定する手段、即ちマルチルーメンチューブの先端側及び基端側に糸巻接着部を形成することにより接着固定して開口を密閉したり、基端側にパイプ等の連通部材(流体供給管路)を挿入した状態で接着した後、該連通部材と開口との隙間を密着固定するための糸巻接着部を形成し、これにより該連通部材をマルチルーメンチューブの基端側に固定する等、種々の技術が従来開示されている。
また、従来の内視鏡システムにおいて、管状構成物同士の連結、例えば可撓性チューブに金属製等の接続パイプを接続固定して管路を形成する配管接続を行う技術としては、例えば接続パイプの一端部に外周テーパー面を形成し、この外周テーパー面に可撓性チューブを接続し、この可撓性チューブの外周面を挟み込むように、上記外周テーパー面に対応する内周テーパー面が形成された締め付けナットで接続パイプに固定することで、可撓性チューブを押圧固定するようにした構造のものが、例えば特開2007−307022号公報,特開2002−172118号公報等によって、種々の形態のものが開示されている。
特許第3003702号公報 特開2001−258819号公報 特開2006−239457号公報 特開2004−198651号公報 特開2007−61546号公報 特開2007−307022号公報 特開2002−172118号公報
ところが、上記特開2001−258819号公報,上記特開2006−239457号公報,上記特開2004−198651号公報,上記特開2007−61546号公報等による糸巻接着により手段では、ルーメンを加圧した場合に接着剤が剥がれてしまうことがあり、密閉状態を確保できなくなってしまうことがあるという問題点がある。また、糸巻接着による場合、耐圧強度にバラツキが生じ易く安定した密閉状態を確保することができないという問題点がある。
具体的には、耐圧強度のバラツキを抑えて製造するためには、例えば、
接着剤の充填を一定にする、
糸巻きの糸を巻く力量を一定にする、
糸巻きの際の隣接する糸同士を隙間なくかつ重ならないように均一に巻く、
等の点に注意する必要がある。このように、従来の糸巻接着の作業は、煩雑な組み立て作業が必要であり、常に安定した組み立て品を確保することは、非常に高度な技術を要する作業となっているという問題点がある。
また、これに加えて、上記従来の手段では、接着材を硬化させるための時間が必要であるので、これを考慮すると、製造工程にかかる時間を短縮するにも限界があるという問題点がある。
一方、上記特開2007−307022号公報,上記特開2002−172118号公報等によって開示されている手段は、可撓性チューブと硬性パイプを接続して管路を形成するための技術であって、例えば可撓性チューブの一端部の開口を密閉し封止状態にする場合には、適用し得ない技術である。
また、可撓性チューブと共に、細径で硬性のパイプ等からなる流体供給管路等を共に挟み込むように構成する場合を考えると、挟み込まれた流体供給管路等が潰れてしまいって管路が塞がってしまう可能性がある。また、挟み込まれた流体供給管路等が潰れない程度の力量で挟み込み力量を調整した場合、可撓性チューブの密着状態を確保することができない場合もあり得る等の問題点が生じる。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、マルチルーメンチューブ(可撓性チューブ)の周辺ルーメン(圧力室)の先端側開口部の密閉状態を確保すると同時に、可撓性のマルチルーメンチューブと硬性の流体供給管路の外周面との間の密着状態を確実かつ安定して確保することのできる構造を実現し、よって流体の供給制御又は排出制御による圧力室の伸縮を安定した状態で機能させ得ることができ、かつ製造工数の低減化及び組立性の向上を実現すると共に、組み立て作業の簡略化及び組み立て時間の短縮化を実現して、トータル的な製造コストの低減化に寄与し得る流体圧湾曲装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明による流体圧湾曲装置は、細長で柔軟性を有するマルチルーメンチューブを用いて形成される複数の圧力室に対して流体の供給制御又は排出制御を行なうことで生じる流体圧力により湾曲動作を実現する流体圧駆動式の湾曲部を備えた流体圧湾曲装置において、外周テーパー面を有する第1のテーパー部材と、前記第1のテーパー部材の前記外周テーパー面に対応する内周テーパー面を有する第2のテーパー部材と、加圧流体の供給源に連接する流体供給管路と、前記第1のテーパー部材の前記外周テーパー面と前記第2のテーパー部材の前記内周テーパー面との間に、前記流体供給管路を挿入した状態の前記マルチルーメンチューブの前記圧力室の後端部が挟持され押圧されることで、前記流体供給管路と前記マルチルーメンチューブとが押圧密着して前記圧力室の密閉構造を実現するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、マルチルーメンチューブ(可撓性チューブ)の周辺ルーメン(圧力室)の先端側開口部の密閉状態を確保すると同時に、可撓性のマルチルーメンチューブと硬性の流体供給管路の外周面との間の密着状態を確実かつ安定して確保することのできる構造を実現し、よって流体の供給制御又は排出制御による圧力室の伸縮を安定した状態で機能させ得ることができ、かつ製造工数の低減化及び組立性の向上を実現すると共に、組み立て作業の簡略化及び組み立て時間の短縮化を実現して、トータル的な製造コストの低減化に寄与し得る流体圧湾曲装置を提供することができる。
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の流体圧湾曲装置を適用した内視鏡システム全体の概要を示す概念図である。図2は、図1の内視鏡システムにおける挿入部の外観を拡大して示す外観図である。
図3〜図8は、本発明の第1の実施形態の流体圧湾曲装置を示す図である。このうち、図3は、本実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側の構成を分解して示す要部分解斜視図である。なお、図3では、基端側の構成部材は図示を省略している。図4は、本実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側を組み立てた状態で示し、基端側の構成を分解して示す要部分解斜視図である。図5は、本実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側と基端側の各構成を組み立てた状態で示し、その外周に対して組み付けられる外径規制ブレードとAゴムを示す要部分解斜視図である。図6は、本実施形態の流体圧湾曲部の上半部の断面を示す半断面図である。図7は、図6の[7]−[7]線に沿う断面図である。
また、図8は、本実施形態の流体圧湾曲部において、圧力室に加圧した際の状態を示す上半部半断面図である。
まず、本発明の第1の実施形態の流体圧湾曲装置の詳細構成を説明する前に、当該流体圧湾曲装置を適用した内視鏡システムの概略構成について、図1,図2を用いて以下に説明する。
図1に示すように、本実施形態の内視鏡システム1は、挿入部2と、操作部4と、モニター3と、第1制御装置11と、第2制御装置12と、第3制御装置13と、送水タンク6と、吸引器7と、トロリー5等によって主に構成されている。
挿入部2は、図1,図2に示すように、管腔内に挿入される細長で長尺状に形成されており、先端側から基端側に先端部10,流体圧湾曲部9,可撓管部8の順で連設された構成となっている。
先端部10は、図2に示すように、吸引口10a,送気口10b,照明10c,撮像ユニット10d等が先端面の所定の部位にそれぞれ配置されて構成されている。
図1に戻って、第1制御装置11は、主に電気的な構成を制御する制御回路等を内部に有して構成されている。
第2制御装置12は、先端部10の送気口10bからの送気機能や、流体圧湾曲部9の湾曲機能を実現するための流体の供給若しくは排出を制御する等の内視鏡機能を制御する装置を有して構成されている。
第3制御装置13は、先端部10の吸引口10aからの吸引機能や送水機能等の内視鏡機能を制御する装置を有して構成されている。
なお、上記第1,第2,第3制御装置11,12,13は、トロリー5に搭載されている。そして、第1制御装置11に対して第2制御装置12及び第3制御装置13のそれぞれは、接続ケーブル(図示せず)を介して電気的に接続されている。また、第1制御装置11は、モニター3に対しても接続ケーブル(図示せず)を介して電気的に接続されている。
第1制御装置11には、各種の内視鏡機能を一括して操作可能な操作部4が接続ケーブル4a等を介して接続されている。この操作部4には、各種の内視鏡機能を操作するための複数の操作スイッチ15と、上記流体圧湾曲部9の湾曲操作を行うため操作部材であって、例えばジョイスティックタイプの操作レバー16等を有して構成されている。
したがって、上記操作部4は、上記3つの制御装置(11,12,13)を一括して操作することができるようになっている。
第1制御装置11は、挿入部2の先端部10の照明10c,撮像ユニット10dを電気的に制御するようになっている。即ち、第1制御装置11は、使用者による所定の操作が行われると、これにより生じる操作部4の操作スイッチ15からの指示信号を受けて挿入部2の先端部10の照明10cへの給電制御を行って、例えば体腔内の被検体を照明する。これによって照明された被検体像は、第1制御装置11により制御される撮像ユニット10dによって撮像される。これによって得られた被検体像の画像信号は、挿入部2内を挿通する信号線(図示せず)を介して第1制御装置11へと送られて、ここで所定の画像信号処理等が施される。そして、第1制御装置11は、処理済みの画像信号のうち例えば表示用の画像信号を内視鏡画像表示手段であるモニター3へと伝送する。これによりモニター3の表示画面には、撮像ユニット10dにより得られた内視鏡画像が表示される。
この一連の作用において、第1制御装置11は、照明手段,画像信号処理手段として機能している。
第2制御装置12には、加圧流体の供給源である流体供給ボンベ14が接続されている。また、第2制御装置12の内部には、流体を供給するためのコンプレッサ,給排気弁等(図示せず)が内蔵されている。
操作部4の操作レバー16を用いて使用者による所定の操作が行なわれると、第2制御装置12は、上記コンプレッサ及び給排気弁等を制御して送気動作を実行する。これにより、コンプレッサからの流体(例えば圧縮空気等)は、挿入部2内の流体管路(図示せず)へと送られ、これを介して先端部10の送気口10bから噴出されるようになっている。なお、この送気動作時においては、流体供給ボンベ14からの流体を用いる送気制御を行うこともできる。
また、操作部4の操作レバー16を用いて使用者による別の所定の操作が行なわれると、第2制御装置12は、上記コンプレッサ及び給排気弁等を制御して湾曲動作を実行する。これにより、コンプレッサからの流体(例えば圧縮空気等)若しくは流体供給ボンベ14からの流体(気体等)は、挿入部2内の流体供給管路(図1では図示せず。詳細は後述する。図6の符号25,26参照)を介して流体圧湾曲部9の圧力室(図1では図示せず。詳細は後述する。図6の符号27参照)へと供給されたり、又は当該圧力室から排出制御されることで、流体圧湾曲部9の湾曲動作が実現されるようになっている。
第3制御装置13には、チューブ7aを介して吸引器7が、またチューブ6aを介して内部に蒸留水又は生理食塩水等が貯留された送水タンク6が、それぞれ接続されている。そして、第3制御装置13の内部には、吸引器7による吸引機能を行うための吸引ポンプやバルブ類等が内蔵されている。
なお、本実施形態の内視鏡システム1においては、第3制御装置13に別体構成の吸引器7を接続した形態を例示しているが、このような形態に限ることはなく、別体構成の吸引器7を接続するのに変えて、例えば病院等の施設に備え付けられた吸引システムに接続しこれを利用するような形態として構成することもできる。
操作部4の操作スイッチ15を用いて使用者による所定の操作が行なわれると、第3制御装置13は、上記吸引ポンプ及びバルブ類を制御して送水動作を実行する。これにより、
送水タンク6の蒸留水又は生理食塩水等は、挿入部2内の流体管路(図示せず)へと送られて、これを介して先端部10の吸引口10aから外部前方に向けて噴出されるようになっている。
また、操作部4の操作スイッチ15を用いて使用者による別の所定の操作が行われると、第3制御装置13は、上記吸引ポンプ及びバルブ類を制御して吸引動作を実行する。これにより、先端部10の吸引口10aから被検体の体液等が吸引されて、該体液等は、挿入部2内の吸引用管路(図示せず)及びチューブ7aを介して吸引器7へと送り込まれるようになっている。
上述のように構成される本実施形態の内視鏡システム1のその他の部位の構成は、従来一般に周知の内視鏡システムと略同様の構成からなるものとし、以下に詳述する本発明の特徴的構成、即ち流体圧湾曲装置以外のその他の部分の構成の説明は省略する。
次に、本実施形態の内視鏡システム1に適用され、本発明の特徴部分となる流体圧湾曲装置の詳細な構成について、図3〜図7を用いて以下に説明する。
上述したように、流体圧湾曲装置を構成する流体圧湾曲部9は、本実施形態の内視鏡システム1における挿入部2の一部を構成するものである(図1,図2参照)。
この流体圧湾曲部9は、図3,図4,図5に示すように、断面形状が略円形状からなるマルチルーメンチューブ21と、内径規制部材である内径規制チューブ31(図3参照)と、外径規制部材である外径規制ブレード32及びAゴム33(図5参照)とによって主要部が構成されている。そして、マルチルーメンチューブ21の先端側には、先端側閉塞手段としての各構成部材、即ち前側オサエ管22と前側テーパー管23と前側締め付け管24とがそれぞれ所定の組み合わせ形態で配設されている。
また、マルチルーメンチューブ21の基端側には、流体管路配設手段としての各構成部材、即ち第1のテーパー部材である後側オサエ管30と第2のテーパー部材である後側テーパー管40と後側締め付け管41とがそれぞれ所定の組み合わせ形態で配設されている。
マルチルーメンチューブ21は、図3に示すように、略円形断面の略中央位置には中央ルーメン36が形成され、この中央ルーメン36の周辺には、複数の周辺ルーメン35(本実施形態においては4つ)が周方向に略等間隔となるように形成配置されている。これら中央ルーメン36及び周辺ルーメン35は、いずれも両端に開口を有し、軸方向に沿って貫通する管状に延設してなるものである。そして、マルチルーメンチューブ21は、軟性で可撓性を有する材質、例えばシリコーン(silicone)ゴム等を用いて形成されている。
中央ルーメン36には、内径規制チューブ31が挿通配置されるようになっている。この内径規制チューブ31の内部には、上記先端部10から延設される各種ケーブル,チューブ等が挿通されるようになっている。なお、内径規制チューブ31は、例えば金属製若しくは樹脂製等の部材により形成されている。
また、複数の周辺ルーメン35の基端側の開口部には、流体供給管路の一部を構成する硬性の流体供給管路部材としての流体供給パイプ26の先端側の一部が挿入配置されるようになっている。そして、この状態で、周辺ルーメン35の基端側の開口部により流体供給パイプ26が挟んで封止されるようになっている(図7参照)。この場合において、周辺ルーメン35の基端側の開口部周辺の肉厚寸法(図7に示す符号a1,b1)は、流体供給パイプ26の外径の半径(図7に示す符号r1)よりも厚くなるように、即ち、
r1<a1
r1<b1
の関係が成立するように、マルチルーメンチューブ21や硬質な流体供給パイプ26の各部の寸法が設定されている。
流体圧湾曲部9の先端側の構成は、次のようになっている。図3,図6に主に示すように、マルチルーメンチューブ21の先端側には、前側オサエ管22と前側テーパー管23と前側締め付け管24とが所定の組み合わせ形態で配設される。
前側オサエ管22の基本形態は、略中央部に軸方向に形成される貫通孔22cを有する筒状部材からなる。前側オサエ管22の先端側には、上記先端部10の基端側が嵌合する筒状部22dが形成されている。また、前側オサエ管22の基端側には、上記マルチルーメンチューブ21の中央ルーメン36の先端側の開口部に挿入され嵌合する筒状部22eが形成されている。そして、前側オサエ管22の外周側には、基端側の筒状部22eに向けて小径となるように外周テーパー面22aが形成されており、その最外周面にはネジ部22bが形成されている。
前側テーパー管23の基本形態は、略中央部に軸方向に形成される貫通孔23cを有する筒状部材からなる。前側テーパー管23の内側面には、先端側に向けて大径となるように内周テーパー面23aが形成されている。この内周テーパー面23aは、上記前側オサエ管22の外周テーパー面22aに対応する傾斜角度で形成されている。そして、前側テーパー管23は、その内周テーパー面23aが前側オサエ管22の外周テーパー面22aに対向する位置に配置されるようになっている。このとき、内周テーパー面23aと外周テーパー面22aとの間には、図6に示すようにマルチルーメンチューブ21の先端部が挟み込まれるようになっている。
前側締め付け管24の基本形態は、基端側にフランジ部24a(図3では図示できず。図6参照)を有し、略中央部に貫通孔24cを有する筒状部材からなる。また、前側締め付け管24の先端寄りの内周面にはネジ部24bが形成されている。そして、このネジ部24bは、前側オサエ管22のネジ部22bに螺合するようになっている。
なお、前側オサエ管22,前側テーパー管23,前側締め付け管24は、いずれもが、例えば金属成型品若しくは樹脂成型品等の硬質な部材によって形成されている。
これら前側オサエ管22,前側テーパー管23,前側締め付け管24は、次のように組み立てられる。
まず、前側オサエ管22の基端側の筒状部22eを、マルチルーメンチューブ21の中央ルーメン36の先端側の開口部に挿入する。さらに、中央ルーメン36の先端側開口部を押し広げるようにして、マルチルーメンチューブ21の先端側を前側オサエ管22の外周テーパー面22aに沿わせて配置する。
次いで、マルチルーメンチューブ21を、その基端側から前側テーパー管23の貫通孔23cに挿通させて、該前側テーパー管23をマルチルーメンチューブ21の先端側近傍に配置する。そして、前側テーパー管23の内周テーパー面23aを前側オサエ管22の外周テーパー面22aに対してマルチルーメンチューブ21の先端側の一部を介在させた形態で当接させる。これにより、前側テーパー管23と前側オサエ管22との間には、マルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の先端部が挟み付けられた形態となる。
この状態において、マルチルーメンチューブ21を、その基端側から前側締め付け管24に挿通させて、該前側締め付け管24をマルチルーメンチューブ21の先端側近傍に配置する。そして、前側締め付け管24のネジ部24bと前側オサエ管22のネジ部22bとを螺合させる。これにより、前側締め付け管24のフランジ部24aは、前側テーパー管23を先端側、即ち前側オサエ管22の側に向けて押圧する。このとき、前側テーパー管23と前側オサエ管22との間には、上述したように、マルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の先端部が挟み付けられているので、当該周辺ルーメン35の先端部の開口部は、気密的若しくは水密的に封止状態になる。
なお、この場合における、前側締め付け管24と前側オサエ管22との締め付けトルクを所定の値となるように規定しておけば、常に安定した封止状態を実現することができる。
一方、流体圧湾曲部9の基端側の構成は、次のようになっている。図4,図6に主に示すように、マルチルーメンチューブ21の基端側には、後側オサエ管30と後側テーパー管40と後側締め付け管41と所定の組み合わせ形態で配設される。
また、マルチルーメンチューブ21の基端側において、複数の周辺ルーメン35の各開口部には、流体供給パイプ26の先端側がそれぞれ挿入されるようになっている。この流体供給パイプ26は、屈曲した形態に形成される細径の管状部材である。流体供給パイプ26は、例えば金属製若しくは樹脂製等の硬質の部材によって形成されている。なお、流体供給パイプ26の屈曲角度は、例えば後側オサエ管30の外周テーパー面30a(後述する)の傾斜角度と略同じ角度となるように設定される。
流体供給パイプ26の基端側には、図6に示すように流体供給チューブ25が嵌合接続されるようになっている。この流体供給チューブ25は、流体圧湾曲部9から挿入部2の可撓管部8内を挿通して上記第2制御装置12のコンプレッサや流体供給ボンベ14に接続されている。つまり、この場合において、流体供給パイプ26と流体供給チューブ25とは流体供給管路を構成している。
後側オサエ管30の基本形態は、上述の前側オサエ管22と略同様の形態からなり、略中央部に軸方向に形成される貫通孔30cを有する筒状部材からなる。後側オサエ管30の先端側には、上記マルチルーメンチューブ21の中央ルーメン36の基端側の開口部に挿入され嵌合する筒状部30eが形成されている。また、後側オサエ管30の基端側には、上記可撓管部8の先端側が嵌合する筒状部30dが形成されている。そして、後側オサエ管30の外周側には、先端側の筒状部30eに向けて小径となるように外周テーパー面30aが形成されており、その最外周面にはネジ部30bが形成されている。さらに、上記外周テーパー面30aには、周方向に略等間隔に複数の挿通孔30fが穿設されている。この挿通孔30fは、マルチルーメンチューブ21の複数の周辺ルーメン35に対応する数だけ形成されている(本実施形態では4つ)。そして、この挿通孔30fには、後述するように流体供給パイプ26の基端側が挿通配置されるようになっている。
後側テーパー管40の基本形態は、上述の前側テーパー管23と略同様の形態からなり、略中央部に軸方向に形成される貫通孔40cを有する筒状部材からなる。後側テーパー管40の内側面には、基端側に向けて大径となるように内周テーパー面40a(図4では図示できず。図6参照)が形成されている。この内周テーパー面40aは、上記後側オサエ管30の外周テーパー面30aに対応する傾斜角度で形成されている。そして、後側テーパー管40は、その内周テーパー面40aが後側オサエ管30の外周テーパー面30aに対向する位置に配置されるようになっている。このとき、内周テーパー面40aと外周テーパー面30aとの間には、図6に示すように、マルチルーメンチューブ21の基端部及び流体供給パイプ26の先端部が挟み込まれるようになっている。
後側締め付け管41の基本形態は、上述の前側締め付け管24と略同様の形態からなり、先端側にフランジ部41aを有し、略中央部に貫通孔41cを有する筒状部材からなる。また、後側締め付け管41の基端寄りの内周面にはネジ部41bが形成されている。そして、このネジ部41bは、後側オサエ管30のネジ部30bに螺合するようになっている。
なお、後側オサエ管30,後側テーパー管40,前側締め付け管41のいずれも、上記前側オサエ管22,前側テーパー管23,前側締め付け管24と同様に、例えば金属成型品若しくは樹脂成型品等の硬質な部材によって形成されている。
これら後側オサエ管30,後側テーパー管40,前側締め付け管41は、次のように組み立てられる。
ここでは、図4に示すように、マルチルーメンチューブ21の先端側に配置すべき各構成部材(前側オサエ管22,前側テーパー管23,前側締め付け管24)を組み込み済みの状態としたマルチルーメンチューブ21に対して基端側の各構成部材を組み付けるものとして説明する。
まず、マルチルーメンチューブ21を基端側から前側締め付け管41の貫通孔41c,後側テーパー管40の貫通孔40cの順に挿通させておく。
この状態において、後側オサエ管30の先端側の筒状部30eを、マルチルーメンチューブ21の中央ルーメン36の基端側の開口部に挿入する。さらに、中央ルーメン36の基端側開口部を押し広げるようにして、マルチルーメンチューブ21の基端側を後側オサエ管30の外周テーパー面30aに沿わせて配置する。
ここで、複数の流体供給パイプ26の基端部のそれぞれを後側オサエ管30の外周テーパー面30aに形成されている複数の挿通孔30fのそれぞれに1本づつ挿通させる。そして、各流体供給パイプ26の先端側を、マルチルーメンチューブ21の複数の周辺ルーメン35のそれぞれに挿入し気密的若しくは水密的に嵌合させる。また、各流体供給パイプ26の基端側を流体供給チューブ25の先端部に挿入し嵌合させる。これにより複数の流体供給管路とマルチルーメンチューブ21の複数の周辺ルーメン35とが挿通状態になる。この状態においては、上述したように、各周辺ルーメン35の先端部は封止状態となっているので、各周辺ルーメン35に対して上記流体供給管路を介して加圧流体を供給すると、各周辺ルーメン35は、圧力室27として機能するようになる。
次いで、マルチルーメンチューブ21に予め挿通させておいた後側テーパー管40をマルチルーメンチューブ21の基端側近傍に配置する。そして、後側テーパー管40のテーパー面40aを後側オサエ管30の外周テーパー面30aに対してマルチルーメンチューブ21の基端側及び流体供給パイプ26を介在させた形態で当接させる。これにより、後側テーパー管40と後側オサエ管30との間には、マルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の基端部及び流体供給パイプ26が挟み付けられた形態となる。
この状態において、マルチルーメンチューブ21に予め挿通させておいた後側締め付け管41をマルチルーメンチューブ21の基端側近傍に配置する。そして、後側締め付け管41のネジ部41bと後側オサエ管30のネジ部30bとを螺合させる。これにより、後側締め付け管41のフランジ部41aは、後側テーパー管40を基端側、即ち後側オサエ管30の側に向けて押圧する。このとき、後側テーパー管40と後側オサエ管30との間には、上述したように、マルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の基端部及び流体供給パイプ26が挟み付けられているので、当該周辺ルーメン35は、図7に示すように、流体供給パイプ26の外周面全体を覆うような形態となり、よって周辺ルーメン35の基端側開口部は気密的若しくは水密的に封止状態となる。
なお、この場合における、後側締め付け管41と後側オサエ管30との締め付けトルクを所定の値となるように規定しておけば、常に安定した封止状態を実現することができる。
このように、マルチルーメンチューブ21の先端側と基端側とに上記各構成部材(22,23,24及び30,40,41,26等)を所定の形態で組み付けた後は、図5に示すように、マルチルーメンチューブ21における圧力室27の外面を覆うように、外径規制ブレード32を配置する。
この外径規制ブレード32は、マルチルーメンチューブ21の外径方向への膨張を規制し、軸方向への膨張を助長するために設けられる弾性部材である。
さらに、この外径規制ブレード32の外周側には、その外周面を覆うようにAゴム33を配設する。このAゴム33は、外径規制ブレード32を構成する素線の飛び出し等を防止するために、当該外径規制ブレード32を覆うように配設するものである。
なお、上記外径規制ブレード32,Aゴム33の組み付けは、例えば両部材を筒形状で形成するような形態とした場合には、マルチルーメンチューブ21の先端側又は基端側の各構成部材を組み付ける前に、予めマルチルーメンチューブ21の外周面上に配設するようにする。また、両部材32,33は、平面形状で形成するような形態とすることもできる。この場合には、マルチルーメンチューブ21の先端側又は基端側の各構成部材を組み付けた後でも、マルチルーメンチューブ21の外周面上に巻き付けるようにして配設すればよい。
このように構成される流体圧湾曲部9を湾曲動作させた場合の作用の概略を説明する。
使用者が操作部4を用いて所定の操作を行うと、第1制御装置11による電気的な制御が実行されて、これにより、流体供給ボンベ14から圧力室27へ供給すべき流体の流量と、圧力室27からの流体の排出量が制御される。
圧力室27に対して流体を供給することによって圧力室27内を加圧すると、当該圧力室27は供給される流体によって膨張しようとする。
この場合において、上述したように、圧力室27の内側部分、即ちマルチルーメンチューブ21の中央ルーメン36には内径規制チューブ31が挿通されている。この内径規制チューブ31は、加圧された圧力室27が内径方向へと膨張するのを規制している。これにより、圧力室27の内径方向への圧力は、その加圧方向を当該圧力室27内において軸方向若しくは外径方向へと変位させられる。
一方、圧力室27の外周側には、上述したように、外径規制ブレード32が設けられている。この外径規制ブレード32は、加圧された圧力室27が外径方向へと膨張するのを規制している。これにより、圧力室27の外径方向への圧力は、その加圧方向を当該圧力室27内において軸方向若しくは内径方向へと変位させられる。しかしながら、内径方向への圧力は、上記内径規制チューブ31により規制されている。
このように、圧力室27は、内径方向及び外径方向への膨張が抑えられるように構成されている。したがって、これにより、圧力室27が加圧された場合、同圧力室27は軸方向へと膨張することになる。そして、このとき、図6に示す符号e,hの領域において、圧力室27を形成する周辺ルーメン35の先端側及び基端側は、確実に安定した状態で密閉される。
このようにして、流体圧湾曲部9は、中央ルーメン36を取り囲むようにして配置される複数の周辺ルーメン35の圧力室27のうち任意の圧力室27への流体の供給制御又は排出制御を行なって、任意の圧力室27を軸方向にのみ伸張させることによって、軸方向に対して上下左右方向の任意の方向への湾曲動作を行うことができるようになる。
このように、流体圧湾曲部9の圧力室27を膨張させた場合の様子は、例えば図8に示すようになる。
ここで、本実施形態の流体圧湾曲部9における圧力室27の先端側及び基端側の各開口部が密閉されている状態における作用をさらに詳しく説明する。
上述したように、圧力室27(周辺ルーメン35)の先端側開口部は、前側オサエ管22の外周テーパー面22aと前側テーパー管23の内周テーパー面23aとの間に挟みつけられた状態になっている。このとき、当該圧力室27の先端側開口部は、図6に示す符号hの領域で均一に押圧密着状態となり、よって確実にかつ安定した密閉状態となっている。
一方、圧力室27(周辺ルーメン35)の基端側開口部は、流体供給パイプ26が挿入された状態で、後側オサエ管30の外周テーパー面30aと後側テーパー管40の内周テーパー面40aとの間に挟みつけられた状態になっている。このとき、当該圧力室27の基端側開口部は、図6に示す符号eの領域で均一に押圧密着状態となり、よって確実にかつ安定した密閉状態となっている。
この状態にあって、流体供給パイプ26は、基端側が挿通孔30fに挿通された状態となり、先端側は、後側オサエ管30の外周テーパー面30aと後側テーパー管40の内周テーパー面40aに沿った角度となるように屈曲した形状となっている。したがって、流体供給パイプ26の後側テーパー管40に対する位置合わせをする必要がなく、流体供給パイプ26の先端側を圧力室27の基端側開口部に嵌入させ、同パイプ26の基端側を挿通孔30fに挿通させた状態で、両テーパー面30a,40aの間に挟み込んだ状態とすることで、両テーパー面30a,40aがマルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の基端側開口部近傍に均一に当接されることになる。
そして、後側テーパー管40をマルチルーメンチューブ21を挟んで後側オサエ管30に対し軸方向に当接させた状態のまま、後側締め付け管41とのネジ部41bと後側オサエ管30のネジ部30bとを螺合させ締め付けることによって、後側テーパー管40を後側オサエ管30に対して軸方向に締め付けると、これによって、周辺ルーメン35の基端側開口部は、その軸方向において、図6に示す符号eの領域で均一に挟持され密閉状態が確保されることになる。
なお、流体供給パイプ26の先端側を周辺ルーメン35の基端側開口部に挿入する部分の長さ(図6に示す符号d参照)は、後側テーパー管40と後側オサエ管30とによってマルチルーメンチューブ21を挟持する部分の長さ(図6に示す符号e参照)よりも長くなるように設定する。これにより、マルチルーメンチューブ21が押圧変形されたときにも、その端部によって流体供給パイプ26の開口部が塞がれてしまうことがない。
また、マルチルーメンチューブ21は、流体供給パイプ26よりも軟らかい素材、例えばシリコーン(silicone)ゴム等によって形成されている。したがって、当該マルチルーメンチューブ21が押圧された状態では、図6に示す符号eの領域で押し潰され変形した形態になる。このように、マルチルーメンチューブ21が変形することによって、当該マルチルーメンチューブ21は、流体供給パイプ26の外周側を取り巻くように、その全周にわたって押圧密着する。そして、これにより、流体供給パイプ26の円周方向、即ち該パイプ26の外周面と周辺ルーメン35の基端側開口部との間が隙間なく密着状態となり、よって圧力室27の基端側の密閉状態を確保している。
以上のようにして、周辺ルーメン35の先端側及び基端側開口部が封止されることで、圧力室27は、確実かつ安定した密閉状態が確保される。
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、周辺ルーメン35の両端部を内外径方向から後側オサエ管30(第1のテーパー部材)と後側テーパー管40(第2のテーパー部材)とで挟み付けるようにし、この状態で、後側テーパー管40(第2のテーパー部材)を覆うように配置した後側締め付け管41と後側オサエ管30(第1のテーパー部材)とをネジにより締め付け固定している。この場合において、ネジの締め付けトルクを所定の力量となるように規定することによって、圧力室27の基端側開口部の密閉状態を、確実かつ安定して確保することがでる。
なお、本実施形態では、後側締め付け管41と後側オサエ管30との締め付けトルクを規定するとしているが、このことは、例えば後側オサエ管30に対して後側締め付け管41をねじ込む際のねじ込み停止位置を規定するなどの組み立て上の工夫をすることによっても、同様の効果を実現できる。
また、本実施形態によれば、マルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の両端部を密封するための工夫として、後側オサエ管30(第1のテーパー部材)と後側テーパー管40(第2のテーパー部材)とで周辺ルーメン35の基端側開口部近傍を挟み付けた状態で、後側オサエ管30のネジ部30bと後側締め付け管41のネジ部41bを螺合させ、締め付け固定するだけであるので、組み立て作業性が容易であり、また、接着剤等を使用した場合における接着材の硬化時間などを考慮する必要が無いので、組み立て時間の短縮をすることが可能となる。したがって、本実施形態の硬性によれば、組立性の向上に寄与すると共に製造時の効率を向上させ、よって製造工数の削減、及び製造コストの低減化に寄与することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の流体圧湾曲装置について、以下に説明する。
なお、本実施形態の基本的な構成は、上述の第1の実施形態と略同様の構成からなるものである。したがって、以下の説明においては、上述の第1の実施形態と同様の構成については、その図示及び詳細説明は省略し、異なる部分のみを説明する。
図9〜図18は、本発明の第2の実施形態の流体圧湾曲装置を示す図である。このうち図9は、本実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側の構成を分解して示す要部分解斜視図である。なお、図9では、基端側の構成部材は図示を省略している。図10は、本実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側を組み立てた状態で示し、基端側の構成を分解して示す要部分解斜視図である。図11は、本実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側と基端側の各構成を組み立てた状態で示し、その外周に対して組み付けられる外径規制ブレードとAゴムを示す要部分解斜視図である。図12は、本実施形態の流体圧湾曲装置の上半部の断面を示す半断面図である。図13は、図12の[13]−[13]線に沿う断面図である。
図14,図15は、本実施形態の流体圧湾曲装置における後側テーパー管を示す図である。このうち、図14は正面図である。図15は、図14の[15]−[15]線に沿う断面図である。
図16,図17,図18は、本実施形態の流体圧湾曲装置における後側オサエ管を示す図である。このうち、図16は側面図である。図17は側断面図である。図18は図16の矢印[18]方向から見た正面図である。
本実施形態の流体圧湾曲装置を構成する流体圧湾曲部9Aは、図9〜図13に示すように、断面形状が略円形状からなるマルチルーメンチューブ21と、内径規制部材である内径規制チューブ31(図9参照)と、外径規制部材である外径規制ブレード32及びAゴム33(図11参照)とによって主要部が構成されている。
そして、マルチルーメンチューブ21の先端側には、先端側閉塞手段としての各構成部材、即ち前側オサエ管51と前側テーパー管50とがそれぞれ所定の組み合わせ形態で配設されている。
前側オサエ管51の基本形態は、略中央部に軸方向に形成される貫通孔51cを有する筒状部材からなる。前側オサエ管51の先端側には、挿入部2の先端部10(図1参照)の基端側が嵌合する筒状部51dが形成されている。また、前側オサエ管51の基端側には、上記マルチルーメンチューブ21の中央ルーメン36の先端側の開口部に挿入され嵌合する筒状部51eが形成されている。そして、前側オサエ管51の外周側には、基端側の筒状部51eに向けて小径となるように外周テーパー面51aが形成されている。また、前側オサエ管51の先端側の面であって、上記筒状部51dが先端側に突出するように形成される基端部位の周囲に前側段差部51fが形成されている。この前側段差部51fは、前側テーパー管50の係止爪部50g(詳細は後述する)が係止される被係止部である。
前側テーパー管50の基本形態は、略中央部に軸方向に形成される貫通孔50cを有する筒状部材からなる。前側テーパー管50の内側面には、先端側に向けて大径となるように内周テーパー面50aが形成されている。この内周テーパー面50aは、上記前側オサエ管51の外周テーパー面51aに対応する傾斜角度で形成されている。また、前側テーパー管50は、その外周側の部位から先端側に向けて突出する腕状の係止腕50fを複数有する。この複数の係止腕50fのそれぞれの先端部には、内側に向けて突出する爪形状の係止爪部50gが形成されている。なお、係止爪部50gの先端面は、内向するテーパー形状に形成されている。上述したように、この係止爪部50gは、前側テーパー管50と前側オサエ管51とを組み立てた状態で、上記前側オサエ管51の前側段差部51fに係止するようになっている。
そして、前側テーパー管50は、その内周テーパー面50aが前側オサエ管51の外周テーパー面51aに対向する位置に配置されるようになっている。このとき、外周テーパー面51aと内周テーパー面50aとの間には、図12に示すようにマルチルーメンチューブ21の先端部が挟み込まれるようになっている。
なお、前側テーパー管50は、例えばABS樹脂等の弾性を有すると共に、マルチルーメンチューブ21の素材(シリコーンゴム等)よりも硬質の部材によって形成されている。
また、前側オサエ管51の筒状部51dの外径寸法(図12に示す符号L参照)は、前側テーパー管50の係止腕50fが負荷のかからない自然形態にあるときの係止爪部50gの内径寸法と略同寸法となるように設定される。また、前側テーパー管50の係止腕50fが自然形態にあるときの係止腕50fの内径寸法(図12に示す符号M参照)は、前側オサエ管51の最外周部位の外径寸法と略同寸法となるように設定される。
そして、前側テーパー管50の係止腕50fが自然形態にあるときの係止爪部50gの内径寸法(図12に示す符号L参照)は、前側オサエ管51の最外周部位の外径寸法(図12に示す符号M参照)よりも小となるように、即ち、
L<M
となるように設定される。
これら前側オサエ管51,前側テーパー管50は、次のように組み立てられる。
まず、前側オサエ管51の基端側の筒状部51eを、マルチルーメンチューブ21の中央ルーメン36の先端側の開口部に挿入する。さらに、中央ルーメン36の先端側開口部を押し広げるようにして、マルチルーメンチューブ21の先端側を前側オサエ管51の外周テーパー面51aに沿わせて配置する。
次いで、マルチルーメンチューブ21を、その基端側から前側テーパー管50の貫通孔50cに挿通させて、該前側テーパー管50をマルチルーメンチューブ21の先端側近傍に配置する。そして、前側テーパー管50の内周テーパー面50aを前側オサエ管51の外周テーパー面51aに対してマルチルーメンチューブ21の先端側の一部を介在させた形態で当接させる。
この状態とするためには、前側テーパー管50を前側オサエ管51に対して軸方向に押圧させた後、前側テーパー管50をマルチルーメンチューブ21に沿わせて先端側に向けて軸方向に移動させるようにする。
このとき、前側テーパー管50の係止爪部50gの内径Lは、前側オサエ管51の外径Mよりも小(L<M)となるように設定されているので、まず、前側テーパー管50の係止爪部50gの前面テーパー部が、前側オサエ管51の外周テーパー面51aの外周縁部近傍に当接する。この状態で、前側テーパー管50を先端側へ押圧する力量をさらに加えると、係止爪部50gの前面テーパー部は、前側オサエ管51の外周面に沿って先端側へと進み、これにより、前側テーパー管50の係止腕50fは、自身の弾性力によって外径方向に向けて若干広がるように変形する。
さらに、前側テーパー管50を先端側に向けて軸方向に押し進めて、係止爪部50gが前側オサエ管51の最外周面を越えた直後に、弾性変形状態にあった該係止爪部50gは自然形態に復帰して前側段差部51fに落ち込み、よって、これに係止されることになる。
この状態では、前側テーパー管50と前側オサエ管51との間に挟み込まれたマルチルーメンチューブ21の弾性力が、前側テーパー管50と前側オサエ管51とを離間させるように働く。しかしながら、このとき、前側段差部51fには、係止爪部50gが係止されているので、これにより、前側テーパー管50と前側オサエ管51とは安定した状態が維持される。
また、この状態では、前側テーパー管50と前側オサエ管51との間には、マルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の先端部が挟み付けられた形態となっているので、当該周辺ルーメン35の先端部の開口部は、気密的若しくは水密的に封止状態になる。
一方、マルチルーメンチューブ21の基端側には、流体管路配設手段としての各構成部材、即ち第1のテーパー部材である後側オサエ管53(詳細構成は図14,図15も参照)と第2のテーパー部材である後側テーパー管52(詳細構成は図16〜図18も参照)とがそれぞれ所定の組み合わせ形態で配設されている。
また、マルチルーメンチューブ21の基端側において、複数の周辺ルーメン35の各開口部には、流体供給パイプ55の先端側がそれぞれ挿入されるようになっている。この流体供給パイプ55は、図13に示すように、断面が略楕円形状からなる細径の管状部材である。流体供給パイプ55は、例えば金属製若しくは樹脂製等の硬質の部材によって形成されている。
流体供給パイプ26の基端側には、図12に示すように流体供給チューブ25が嵌合接続されるようになっている。この流体供給チューブ25は、流体圧湾曲部9Aから、上述の第1の実施形態と同様に、挿入部2の可撓管部8内を挿通して上記第2制御装置12のコンプレッサや流体供給ボンベ14に接続されている。即ち、流体供給パイプ55と流体供給チューブ25とによって流体供給管路が構成されている。
後側オサエ管53の基本形態は、図16〜図18にも示すように、上述の前側オサエ管51と略同様の形態からなり、略中央部に軸方向に形成される貫通孔53cを有する筒状部材からなる。後側オサエ管53の先端側には、上記マルチルーメンチューブ21の中央ルーメン36の基端側の開口部に挿入され嵌合する筒状部53eが形成されている。また、後側オサエ管53の基端側には、可撓管部8(図1参照)の先端側が嵌合する筒状部53dが形成されている。そして、後側オサエ管53の外周側には、先端側の筒状部53eに向けて小径となるように外周テーパー面53aが形成されている。また、後側オサエ管53の基端側の面であって、上記筒状部53dが後方に突出するように形成される基端部位の周囲に後側段差部53fが形成されている。この後側段差部53fには、その面上に周方向に略等間隔に複数の係止溝53ffが穿設されている。この係止溝53ffには、後側テーパー管52の係止爪部52g(詳細は後述する)が係止されるようになっている。つまり、係止溝53ffは係止爪部52gの被係止部となっている。
さらに、上記外周テーパー面53aには、周方向に略等間隔に複数の挿通孔53gが穿設されている。この挿通孔53gは、マルチルーメンチューブ21の複数の周辺ルーメン35に対応する数だけ形成されている(本実施形態では4つ)。この挿通孔53gの配置されている各部位の外周テーパー面53aの面上には、断面形状が半楕円状に形成される半楕円溝53hが形成されている。そして、挿通孔53gには、後述するように流体供給チューブ25の先端側が挿通配置されている。また、半楕円溝53hには、流体供給パイプ55が配置されるようになっている。
後側テーパー管52の基本形態は、図14,図15にも示すように、上述の前側テーパー管50と略同様の形態からなり、略中央部に軸方向に形成される貫通孔52cを有する筒状部材からなる。後側テーパー管52の内側面には、基端側に向けて大径となるように内周テーパー面52a(図10では図示できず。図12,図15参照)が形成されている。この内周テーパー面52aは、上記後側オサエ管53の外周テーパー面53aに対応する傾斜角度で形成されている。内周テーパー面52aの面上には、断面形状が半楕円状に形成される半楕円溝52hが形成されている。この半楕円溝52hは、後側テーパー管52と後側オサエ管53とを組み立てた状態としたときに、後側オサエ管53の半楕円溝53hに各対向する位置に同数形成されている。
また、後側テーパー管52は、その外周側の部位から基端側に向けて突出する腕状の係止腕52fを複数有する。この複数の係止腕52fのそれぞれの先端部には、内側に向けて突出する爪形状の係止爪部52gが形成されている。なお、各係止爪部52gの先端面は、内向するテーパー形状に形成されている。また、各係止爪部52gの最先端部には、軸方向に突設される突起部52ggが形成されている。
このような構成により、後側テーパー管52と後側オサエ管53とを組み立てた状態としたとき、係止爪部52gの突起部52ggが、後側オサエ管53の後側段差部53fの係止溝53ffに係合するようになっている。このとき、突起部52ggは、係止溝53ffに係合することで、組み立てた状態の後側テーパー管52が回転するのを規制する回転方向規制部材として機能する。
そして、後側テーパー管52は、その内周テーパー面52aが後側オサエ管53の外周テーパー面53aに対向する位置に配置されるようになっている。このとき、内周テーパー面52aと外周テーパー面53aとの間には、図12に示すようにマルチルーメンチューブ21の先端部が挟み込まれるようになっている。
なお、後側テーパー管52は、例えばABS樹脂等の弾性を有すると共に、マルチルーメンチューブ21の素材(シリコーンゴム等)よりも硬質の部材によって形成されている。
また、後側テーパー管52の係止腕52fが自然形態にあるときの係止爪部52gの内径寸法H(図15参照。図12に示す符号Lと同等)は、後側オサエ管53の最外周部位の外径寸法J(図17参照。図12に示す符号Mと同等)よりも小となるように、即ち、
H(L)<J(M)
となるように設定される。
これら後側オサエ管53,後側テーパー管52は、次のように組み立てられる。
ここでは、図10に示すように、マルチルーメンチューブ21の先端側に配置すべき各構成部材(前側オサエ管51,前側テーパー管50)を組み込み済みの状態としたマルチルーメンチューブ21に対して基端側の各構成部材を組み付けるものとして説明する。
まず、マルチルーメンチューブ21を基端側から後側テーパー管52の貫通孔52cに挿通させておく。
この状態において、後側オサエ管53の基端側の筒状部53eを、マルチルーメンチューブ21の中央ルーメン36の先端側の開口部に挿入する。さらに、中央ルーメン36の先端側開口部を押し広げるようにして、マルチルーメンチューブ21の先端側を後側オサエ管53の外周テーパー面53aに沿わせて配置する。
このとき、図13に示すように、後側オサエ管53の半楕円溝53hと周辺ルーメン35の円周方向の位置を合わせる。
ここで、複数の流体供給パイプ55の先端側を、マルチルーメンチューブ21の複数の周辺ルーメン35のそれぞれに挿入し気密的若しくは水密的に嵌合させる。また、各流体供給パイプ55の基端側を流体供給チューブ25の先端部に挿入し嵌合させる。これにより複数の流体供給管路とマルチルーメンチューブ21の複数の周辺ルーメン35とが挿通状態になる。この状態においては、上述したように、各周辺ルーメン35の先端部は封止状態となっているので、各周辺ルーメン35に対して上記流体供給管路を介して加圧流体を供給すると、各周辺ルーメン35は、圧力室27として機能するようになる。
次いで、マルチルーメンチューブ21に予め挿通させておいた後側テーパー管52をマルチルーメンチューブ21の基端側近傍に配置する。そして、後側テーパー管52のテーパー面52aを後側オサエ管53の外周テーパー面30aに対してマルチルーメンチューブ21の基端側及び流体供給パイプ55を介在させた形態で当接させる。これにより、後側テーパー管52と後側オサエ管53との間には、マルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の基端部及び流体供給パイプ55が挟み付けられた形態となる。
この状態とするためには、後側テーパー管52を後側オサエ管53に対して軸方向に押圧させた後、後側テーパー管52をマルチルーメンチューブ21に沿わせて基端側に向けて軸方向に移動させるようにする。
このとき、後側テーパー管52の係止爪部52gの内径H(図15参照)は、後側オサエ管53の外径J(図17参照)よりも小(H<J)となるように設定されているので、まず、後側テーパー管52の係止爪部52gの前面テーパー部が、後側オサエ管53の外周テーパー面53aの外周縁部近傍に当接する。この状態で、後側テーパー管52を基端側へ押圧する力量をさらに加えると、係止爪部52gの前面テーパー部は、後側オサエ管53の外周面に沿って基端側へと進み、これにより、後側テーパー管52の係止腕52fは、自身の弾性力によって外径方向に向けて若干広がるように変形する。
さらに、後側テーパー管52を基端側に向けて軸方向に押し進めて、係止爪部52gが後側オサエ管53の最外周面を越えた直後に、弾性変形状態にあった該係止爪部52gは自然形態に復帰して後側段差部53fに落ち込み、さらに、係止爪部52gの突起部52ggが、後側オサエ管53の後側段差部53fの係止溝53ffに係合する。これによって、後側テーパー管52は、後側オサエ管53に対して係止された状態になる。
このように、後側テーパー管52の係止爪部52gの突起部52ggと、後側オサエ管53の後側段差部53fの係止溝53ffとが、互いに係合した状態となったとき、後側テーパー管52の半楕円溝52hと、後側オサエ管53の半楕円溝53hとが対向して配置される位置となるように、後側テーパー管52と後側オサエ管53との相対的な円周方向の位置が規定されている。
そして、半楕円溝52hと半楕円溝53hとによって形成される楕円断面の空間内には流体供給パイプ55が外周面をマルチルーメンチューブ21に取り巻かれるように密着した状態で配置される。
なお、半楕円溝52hと半楕円溝53hとによって形成される楕円形の断面形状は、図13に示すように、流体供給パイプ55の楕円形の断面形状と略相似形となるように設定されている。
また、流体供給パイプ55をマルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の基端側に挿入した状態で、この基端側開口部を後側テーパー管52と後側オサエ管53との間に挟み込む際には、流体供給パイプ55の楕円形の小径側(図13に示す符号Y参照)が、後側テーパー管52と後側オサエ管53との合わせ面に対して縦方向となるように配置される。
この状態になったとき、後側テーパー管52と後側オサエ管53との間に挟み込まれたマルチルーメンチューブ21の弾性力が、後側テーパー管52と後側オサエ管53とを離間させるように働く。しかしながら、このとき、後側段差部53fには、係止爪部52gが係止されているので、これにより、後側テーパー管52と後側オサエ管53とは安定した状態が維持される。
また、この状態では、後側テーパー管52と後側オサエ管53との間には、マルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の先端部が挟み付けられた形態となっているので、当該周辺ルーメン35の先端部の開口部は、気密的若しくは水密的に封止状態になる。
このように、マルチルーメンチューブ21の先端側と基端側とに上記各構成部材(50,51及び52,53,55等)を所定の形態で組み付けた後、図11に示すように、マルチルーメンチューブ21における圧力室27の外面を覆うように、外径規制ブレード32を配置する。
さらに、この外径規制ブレード32の外周側には、その外周面を覆うようにAゴム33を配設する。
このように構成される本実施形態の流体圧湾曲部9Aを湾曲動作させた場合の作用は、上述の第1の実施形態と全く同様である。
また、本実施形態の流体圧湾曲部9Aにおける圧力室27の先端側及び基端側の各開口部が密閉されている状態における作用は、次の通りである。
圧力室27(周辺ルーメン35)の先端側開口部は、前側オサエ管51の外周テーパー面51aと前側テーパー管50の内周テーパー面50aとの間に挟みつけられた状態になっている。このとき、当該圧力室27の先端側開口部は、図12に示す符号kの領域で均一に押圧密着状態となり、よって確実にかつ安定した密閉状態となっている。
一方、圧力室27(周辺ルーメン35)の基端側開口部は、流体供給パイプ55が挿入された状態で、後側オサエ管53の外周テーパー面53aと後側テーパー管52の内周テーパー面52aとの間に挟みつけられた状態になっている。このとき、当該圧力室27の基端側開口部は、図12に示す符号fの領域で均一に押圧密着状態となり、よって確実にかつ安定した密閉状態となっている。
この状態にあって、流体供給パイプ55は、半楕円溝52hと半楕円溝53hとによって形成される楕円形の空間内に配置された状態となっている。つまり、流体供給パイプ55は、後側オサエ管53の外周テーパー面53aと後側テーパー管52の内周テーパー面52aに沿って配置されている。したがって、流体供給パイプ55の後側テーパー管52に対する位置合わせをする必要がなく、流体供給パイプ55の先端側を圧力室27の基端側開口部に嵌入させた状態で、両テーパー面53a,52aの間に挟み込んだ状態とすることで、両テーパー面53a,52aがマルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の基端側開口部近傍に均一に当接されることになる。
また、本実施形態においては、上述の第1の実施形態におけるネジ結合によらず、後側オサエ管53の係止爪部52gの突起部52ggと後側テーパー管52の後側段差部53fの係止溝53ffとを係合させるのみで、後側オサエ管53と後側テーパー管52とを軸方向に固定させるようにしている。これによって、圧力室27(周辺ルーメン35)の基端側開口部は、その軸方向において、図12に示す符号fの領域で均一に挟持され密閉状態が確保されることになる。
なお、流体供給パイプ55の先端側を周辺ルーメン35の基端側開口部に挿入する部分の長さ(図12に示す符号g参照)は、後側テーパー管52と後側オサエ管53とによってマルチルーメンチューブ21を挟持する部分の長さ(図12に示す符号f参照)よりも長くなるように設定する。これにより、マルチルーメンチューブ21が押圧変形されたときにも、その端部によって流体供給パイプ55の開口部が塞がれてしまうことがない。
また、マルチルーメンチューブ21は、流体供給パイプ55よりも軟らかい素材、例えばシリコーン(silicone)ゴム等によって形成されている。したがって、当該マルチルーメンチューブ21が押圧された状態では、図12に示す符号fの領域で押し潰され変形した形態になる。このように、マルチルーメンチューブ21が変形することによって、当該マルチルーメンチューブ21は、流体供給パイプ55の外周側を取り巻くように、その全周にわたって押圧密着する。そして、これにより、流体供給パイプ55の円周方向、即ち該パイプ55の外周面と周辺ルーメン35の基端側開口部との間が隙間なく密着状態となり、よって圧力室27の基端側の密閉状態を確保している。
以上のようにして、周辺ルーメン35の先端側及び基端側開口部が封止されることで、圧力室27は、確実かつ安定した密閉状態が確保される。
以上説明したように上記第2の実施形態によれば、上述の第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施形態によれば、係止爪部52gの突起部52ggを、後側オサエ管53の後側段差部53fの係止溝53ffに係合させることで、後側テーパー管52と後側オサエ管53とを一体に組み立てた状態とすることができる。このとき、突起部52ggと係止溝53ffとの係合により、後側テーパー管52の回転が規制されると共に、後側テーパー管52の半楕円溝52hの位置と後側オサエ管53の半楕円溝53hの位置とを確実に一致させることができる。したがって、二つの部品(後側テーパー管52と後側オサエ管53)を組み立てる際の相対的な位置の調整等を不要とし、組み立て工程の簡略化に寄与することができる。
また、上述の第1の実施形態における前側締め付け管24と後側締め付け管41とを省略することができ、よって部品点数の削減化を実現することができ、さらに、これに伴って組み立て工数の簡略化とトータル的な製造コストの低減化に寄与することができる。
一方、本実施形態においては、流体供給パイプ55の断面形状を楕円形で形成し、当該流体供給パイプ55をマルチルーメンチューブ21の周辺ルーメン35の基端側に挿入した状態で、この基端側開口部を後側テーパー管52と後側オサエ管53との間に挟み込む際には、流体供給パイプ55の縦方向の外径(図13に示す符号Y参照)が小さくするように配置している。これにより、流体供給パイプ55の外周面上に対してマルチルーメンチューブ21をより均一に密着させることができる。特に、流体供給パイプ55の外周面とマルチルーメンチューブ21の内壁面同士が接触する部位(図13の符号Zで示すような部位))においても、隙間無く密着させることができると共に、マルチルーメンチューブ21をパイプ55の外周面に対して押圧密着させる力量が充分に伝わるようにすることができる。
したがって、これにより、より確実にかつ安定した状態でマルチルーメンチューブ21を流体供給パイプ55の外周面の全周にわたって均一に押圧密着させることができ、よって周辺ルーメン35の基端側開口部の確実な密閉状態を確保することができる。
また、流体供給パイプ55の断面形状を楕円形で形成したことによって、同パイプ55の縦方向の外径を小さくしながら、該パイプ55のより大きな断面積を確保することができる。このことは、流体供給パイプ55を用いて供給される流体の流量をより多く確保することができ、よって高い流体供給能力を維持することができる。
さらに、流体供給パイプ55の断面形状と、後側テーパー管52の半楕円溝52hと後側オサエ管53の半楕円溝53hとを合わせて形成される断面形状とを、相似形状となるように形成している。
これにより、流体供給パイプ55を周辺ルーメン35の基端側に挿入した状態で、後側テーパー管52と後側オサエ管53とによって周辺ルーメン35の基端側開口部を挟み込む際には、流体供給パイプ55を挟んでいる範囲(図13に示す符号X1の領域)のマルチルーメンチューブ21の肉厚と、流体供給パイプ55を挟んでいない範囲(図13に示す符号X2の領域)のマルチルーメンチューブ21の肉厚の変化量の差が小さくなる。したがって、マルチルーメンチューブ21をより均一な状態で変形させることができる。このことから、確実かつ安定した状態でマルチルーメンチューブ21が流体供給パイプ55の外周面上に密着し、よって周辺ルーメン35の基端側開口部の確実な密閉状態を確保することができる。
他方、本実施形態においては、流体供給パイプ55の形状を直管状に形成し、上述の第1の実施形態の屈曲形状とは異なるものとしている。これにより、流体供給パイプ55の部品加工が不要となるので、製造工程の削減化に寄与することができ、製造コストの低減化にも寄与することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
[付記]
上記発明の実施形態により、以下のような構成の発明を得ることができる。
(1)細長で柔軟性を有するマルチルーメンチューブに設けられる複数の圧力室に対し流体の供給制御又は排出制御を行うことで生じる流体圧力により湾曲動作を実現せしめる流体圧駆動式の湾曲部を備えた流体圧湾曲装置において、
長手軸方向に沿って貫通した中央ルーメンと、この中央ルーメンの周囲に形成され前記湾曲部の湾曲方向に対応する複数の周辺ルーメンとを備えてなるマルチルーメンチューブと、
前記周辺ルーメンの先端側に露呈した開口部を閉塞させる先端側閉塞手段と、
一端が加圧流体の供給源に連結されており、他端が前記周辺ルーメンの基端側に露呈した開口部に挿入配置された硬質の流体供給管路部材と、
前記流体供給管路部材の外周面に前記マルチルーメンチューブを密着配置させて前記周辺ルーメンの基端側の開口部を密閉状態とする流体管路配設手段と、
を具備し、
前記流体管路配設手段は、前記中央ルーメンの内側に一部が配置され外周テーパー面を有しその最外周面にネジ部を有するオサエ管と、前記外周テーパー面に対応する内周テーパー面を有し当該内周テーパー面と前記外周テーパー面との間に前記周辺ルーメンの基端側の一部を挟み込んで配置されるテーパー管と、前記オサエ管のネジ部に螺合するネジ部を有する締め付け管と、によって構成され、
前記締め付け管と前記オサエ管との各ネジ部を螺合させることによって生じる締め付け力を用いて、前記テーパー管と前記オサエ管との間に挟み込んで配置した前記周辺ルーメンの基端側の一部を押圧し、前記マルチルーメンチューブの一部が前記流体供給管路部材の外周面を覆うように密着配置することで、前記流体供給管路部材と前記周辺ルーメンとの間を密閉状態に封止するように構成されている流体圧湾曲装置。
(2)付記(1)に記載の流体圧湾曲装置において、
前記オサエ管には、前記流体供給管路部材の一端を前記中央ルーメンの外側から内側に向けて配置するための挿通孔が形成されている。
(3)付記(1)又は付記(2)のいずれかに記載の流体圧湾曲装置において、
前記流体供給管路部材の他端は、前記オサエ管の前記外周テーパー面に沿って配置されている。
(4)付記(2)に記載の流体圧湾曲装置において、
前記流体供給管路部材は、前記挿通孔の近傍で屈曲するような形状に形成されている。
(5)付記(1)に記載の流体圧湾曲装置において、
前記オサエ管と前記テーパー管とのうち少なくとも一方には、前記流体供給管路部材を配設する部位に、当該流体供給管路部材の外周形状と相似形の凹状の部位が形成されている。
(6)付記(1)に記載の流体圧湾曲装置において、
前記マルチルーメンチューブは、前記流体供給管路部材の外周面に密着する部位が前記流体供給管路部材の外周形状と相似形の凹形状に形成されている。
(7)付記(1)に記載の流体圧湾曲装置において、
前記流体供給管路部材は、軸方向に直交する面の断面形状が略楕円形に形成されている。
(8)付記(1)に記載の流体圧湾曲装置において、
前記先端側閉塞手段は、前記中央ルーメンの内側に一部が配置され外周テーパー面を有しその最外周面にネジ部を有するオサエ管と、前記外周テーパー面に対応する内周テーパー面を有し当該内周テーパー面と前記外周テーパー面との間に前記周辺ルーメンの先端側の一部を挟み込んで配置されるテーパー管と、前記オサエ管に設けられたネジ部に螺合するネジ部を有する締め付け管と、
を有し、
前記締め付け管と前記オサエ管との各ネジ部を螺合させることによって生じる締め付け力を用いて、前記テーパー管と前記オサエ管との間に挟み込んで配置した前記マルチルーメンチューブの先端側の一部を押圧し、前記周辺ルーメンの先端側の開口部を密着させて封止するように構成されている。
(9)細長で柔軟性を有するマルチルーメンチューブに設けられる複数の圧力室に対し流体の供給制御又は排出制御を行うことで生じる流体圧力により湾曲動作を実現せしめる流体圧駆動式の湾曲部を備えた流体圧湾曲装置において、
長手軸方向に沿って貫通した中央ルーメンと、この中央ルーメンの周囲に形成され前記湾曲部の湾曲方向に対応する複数の周辺ルーメンとを備えてなるマルチルーメンチューブと、
前記周辺ルーメンの先端側に露呈した開口部を閉塞させる先端側閉塞手段と、
一端が加圧流体の供給源に連結されており、他端が前記周辺ルーメンの基端側に露呈した開口部に挿入配置された硬質の流体供給管路部材と、
前記流体供給管路部材の外周面に前記マルチルーメンチューブを密着配置させて前記周辺ルーメンの基端側の開口部を密閉状態とする流体管路配設手段と、
を具備し、
前記流体管路配設手段は、前記中央ルーメンの内側に一部が配置され外周テーパー面を有するオサエ管と、前記外周テーパー面に対応する内周テーパー面を有し当該内周テーパー面と前記外周テーパー面との間に前記周辺ルーメンの基端側の一部を挟み込んで配置されるテーパー管と、によって構成され、
前記テーパー管は、前記オサエ管を係止する係止爪部を備え、
前記オサエ管は、前記テーパー管の前記係止爪部が係止される被係止部を備え、
前記テーパー管の係止爪部を前記オサエ管の被係止部に係止することによって、前記テーパー管と前記オサエ管との間に挟み込んで配置した前記周辺ルーメンの基端側の一部を押圧し、前記マルチルーメンチューブの一部が前記流体供給管路部材の外周面を覆うように密着配置することで、前記流体供給管路部材と前記周辺ルーメンとの間を密閉状態に封止するように構成されている。
(10)付記(9)に記載の流体圧湾曲装置において、
前記先端側閉塞手段は、前記中央ルーメンの内側に一部が配置され外周テーパー面を有するオサエ管と、前記外周テーパー面に対応する内周テーパー面を有し当該内周テーパー面と前記外周テーパー面との間に前記周辺ルーメンの先端側の一部を挟み込んで配置されるテーパー管と、
を有し、
前記テーパー管は、前記オサエ管を係止する係止爪部を備え、
前記オサエ管は、前記テーパー管の前記係止爪部が係止される被係止部を備え、
前記テーパー管の係止爪部を前記オサエ管の被係止部に係止することによって、前記テーパー管と前記オサエ管との間に挟み込んで配置した前記マルチルーメンチューブの先端側の一部を押圧し、前記周辺ルーメンの先端側の開口部を密着させて封止するように構成されている。
(11)付記(1)〜(10)のうちのいずれか一つに記載の流体圧湾曲装置を含んで構成されている内視鏡システム。
本発明の第1の実施形態の流体圧湾曲装置を適用した内視鏡システム全体の概要を示す概念図。 図1の内視鏡システムにおける挿入部の外観を拡大して示す外観図。 本発明の第1の実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側の構成を分解して示す要部分解斜視図。 本発明の第1の実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側を組み立てた状態で示し、基端側の構成を分解して示す要部分解斜視図。 本発明の第1の実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側と基端側の各構成を組み立てた状態で示し、その外周に対して組み付けられる外径規制ブレードとAゴムを示す要部分解斜視図。 本発明の第1の実施形態の流体圧湾曲部の上半部の断面を示す半断面図。 図6の[7]−[7]線に沿う断面図。 本発明の第1の実施形態の流体圧湾曲部において、圧力室に加圧した際の状態を示す上半部半断面図。 本発明の第2の実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側の構成を分解して示す要部分解斜視図。 本発明の第2の実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側を組み立てた状態で示し、基端側の構成を分解して示す要部分解斜視図。 本発明の第2の実施形態の流体圧湾曲装置の構成部材のうち湾曲部の先端側と基端側の各構成を組み立てた状態で示し、その外周に対して組み付けられる外径規制ブレードとAゴムを示す要部分解斜視図。 本発明の第2の実施形態の流体圧湾曲装置の上半部の断面を示す半断面図。 図12の[13]−[13]線に沿う断面図。 本発明の第2の実施形態の流体圧湾曲装置における後側テーパー管の正面図。 図14の[15]−[15]線に沿う断面図。 本発明の第2の実施形態の流体圧湾曲装置における後側オサエ管の側面図。 図16の後側オサエ管の側断面図。 図16の矢印[18]方向から見た正面図。
符号の説明
1……内視鏡システム
2……挿入部
3……モニター
4……操作部
5……トロリー
6……送水タンク
7……吸引器
8……可撓管部
9,9A……流体圧湾曲部
10……先端部
11……第1制御装置
12……第2制御装置
13……第3制御装置
14……流体供給ボンベ
21……マルチルーメンチューブ
22……前側オサエ管
22a……外周テーパー面
22b……ネジ部
23……前側テーパー管
23a……内周テーパー面
24……前側締め付け管
24a……フランジ部
24b……ネジ部
25……流体供給チューブ
26……流体供給パイプ
27……圧力室
30……後側オサエ管
30a……外周テーパー面
30b……ネジ部
30f……挿通孔
31……内径規制チューブ
32……外径規制ブレード
33……Aゴム
35……周辺ルーメン
36……中央ルーメン
40……後側テーパー管
40a……内周テーパー面
41……後側締め付け管
41a……フランジ部
41b……ネジ部
50……前側テーパー管
50a……内周テーパー面
50f……係止腕
50g……係止爪部
51……前側オサエ管
51a……外周テーパー面
51f……前側段差部
52……後側テーパー管
52a……内周テーパー面
52f……係止腕
52g……係止爪部
52gg……突起部
52h……半楕円溝
53……後側オサエ管
53a……外周テーパー面
53f……後側段差部
53ff……係止溝
53g……挿通孔
53h……半楕円溝
55……流体供給パイプ

Claims (10)

  1. 細長で柔軟性を有するマルチルーメンチューブを用いて形成される複数の圧力室に対して流体の供給制御又は排出制御を行なうことで生じる流体圧力により湾曲動作を実現する流体圧駆動式の湾曲部を備えた流体圧湾曲装置において、
    外周テーパー面を有する第1のテーパー部材と、
    前記第1のテーパー部材の前記外周テーパー面に対応する内周テーパー面を有する第2のテーパー部材と、
    加圧流体の供給源に連接する流体供給管路と、
    前記第1のテーパー部材の前記外周テーパー面と前記第2のテーパー部材の前記内周テーパー面との間に、前記流体供給管路を挿入した状態の前記マルチルーメンチューブの前記圧力室の後端部が挟持され押圧されることで、前記流体供給管路と前記マルチルーメンチューブとが押圧密着して前記圧力室の密閉構造を実現するように構成されていることを特徴とする流体圧湾曲装置。
  2. 前記第1のテーパー部材にはネジ部が設けられており、このネジ部に螺合するネジ部を備えた締め付け管を、さらに有し、
    前記締め付け管と前記第1のテーパー部材との間に前記第2のテーパー部材が配置された状態で、前記第1のテーパー部材の前記ネジ部に前記締め付け管の前記ネジ部を螺合させることにより生じる締め付け力によって、前記第1のテーパー部材と前記第2のテーパー部材とを軸方向に相対的に押圧させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の流体圧湾曲装置。
  3. 前記第2のテーパー部材は、外周側に軸方向に向けた突起部が複数設けられており、
    前記突起部は、前記第1のテーパー部材に係止する係止部を端部に備えると共に、弾性を有して形成され、
    前記突起部の前記係止部が前記第1のテーパー部材に係止された状態で、前記第1のテーパー部材の前記外周テーパー面と前記第2のテーパー部材の前記内周テーパー面との間に前記マルチルーメンチューブの後端部を挟んで押圧することを特徴とする請求項1に記載の流体圧湾曲装置。
  4. 前記第1のテーパー部材の前記外周テーパー面には、前記流体供給管路を挿通させる挿通部が形成されており、
    前記流体供給管路は、前記第1のテーパー部材の前記挿通部に一端部が挿通した状態としたときに、他端部側が前記第1のテーパー部材の前記外周テーパー面に沿わせて配置されるように屈曲された形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体圧湾曲装置。
  5. 前記第2のテーパー部材と前記第1のテーパー部材との少なくとも一方には、前記流体供給管路の外周形状と相似する凹形状部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体圧湾曲装置。
  6. 前記流体供給管路の外形断面形状は略楕円形状であることを特徴とする請求項1に記載の流体圧湾曲装置。
  7. 前記マルチルーメンチューブの複数の周辺ルーメンの各端部の内側と外側の肉厚は、前記流体供給管路の外径の半径よりも厚くなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の流体圧湾曲装置。
  8. 前記マルチルーメンチューブは、前記流体供給管路部材の外周面に密着する部位が前記流体供給管路部材の外周形状と相似形の凹形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の流体圧湾曲装置。
  9. 細長で柔軟性を有するマルチルーメンチューブに設けられる複数の圧力室に対し流体の供給制御又は排出制御を行うことで生じる流体圧力により湾曲動作を実現せしめる流体圧駆動式の湾曲部を備えた流体圧湾曲装置において、
    長手軸方向に沿って貫通した中央ルーメンと、この中央ルーメンの周囲に形成され前記湾曲部の湾曲方向に対応する複数の周辺ルーメンとを備えてなるマルチルーメンチューブと、
    前記周辺ルーメンの先端側に露呈した開口部を閉塞させる先端側閉塞手段と、
    一端が加圧流体の供給源に連結されており、他端が前記周辺ルーメンの基端側に露呈した開口部に挿入配置された硬質の流体供給管路部材と、
    前記流体供給管路部材の外周面に前記マルチルーメンチューブを密着配置させて前記周辺ルーメンの基端側の開口部を密閉状態とする流体管路配設手段と、
    を具備し、
    前記流体管路配設手段は、前記中央ルーメンの内側に一部が配置され外周テーパー面を有しその最外周面にネジ部を有するオサエ管と、前記外周テーパー面に対応する内周テーパー面を有し当該内周テーパー面と前記外周テーパー面との間に前記周辺ルーメンの基端側の一部を挟み込んで配置されるテーパー管と、前記オサエ管のネジ部に螺合するネジ部を有する締め付け管と、によって構成され、
    前記締め付け管と前記オサエ管との各ネジ部を螺合させることによって生じる締め付け力を用いて、前記テーパー管と前記オサエ管との間に挟み込んで配置した前記周辺ルーメンの基端側の一部を押圧し、前記マルチルーメンチューブの一部が前記流体供給管路部材の外周面を覆うように密着配置することで、前記流体供給管路部材と前記周辺ルーメンとの間を密閉状態に封止するように構成されていることを特徴とする流体圧湾曲装置。
  10. 細長で柔軟性を有するマルチルーメンチューブに設けられる複数の圧力室に対し流体の供給制御又は排出制御を行うことで生じる流体圧力により湾曲動作を実現せしめる流体圧駆動式の湾曲部を備えた流体圧湾曲装置において、
    長手軸方向に沿って貫通した中央ルーメンと、この中央ルーメンの周囲に形成され前記湾曲部の湾曲方向に対応する複数の周辺ルーメンとを備えてなるマルチルーメンチューブと、
    前記周辺ルーメンの先端側に露呈した開口部を閉塞させる先端側閉塞手段と、
    一端が加圧流体の供給源に連結されており、他端が前記周辺ルーメンの基端側に露呈した開口部に挿入配置された硬質の流体供給管路部材と、
    前記流体供給管路部材の外周面に前記マルチルーメンチューブを密着配置させて前記周辺ルーメンの基端側の開口部を密閉状態とする流体管路配設手段と、
    を具備し、
    前記流体管路配設手段は、前記中央ルーメンの内側に一部が配置され外周テーパー面を有するオサエ管と、前記外周テーパー面に対応する内周テーパー面を有し当該内周テーパー面と前記外周テーパー面との間に前記周辺ルーメンの基端側の一部を挟み込んで配置されるテーパー管と、によって構成され、
    前記テーパー管は、前記オサエ管を係止する係止爪部を備え、
    前記オサエ管は、前記テーパー管の前記係止爪部が係止される被係止部を備え、
    前記テーパー管の係止爪部を前記オサエ管の被係止部に係止することによって、前記テーパー管と前記オサエ管との間に挟み込んで配置した前記周辺ルーメンの基端側の一部を押圧し、前記マルチルーメンチューブの一部が前記流体供給管路部材の外周面を覆うように密着配置することで、前記流体供給管路部材と前記周辺ルーメンとの間を密閉状態に封止するように構成されていることを特徴とする流体圧湾曲装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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