JP2010034799A - 画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】回路規模の増大を抑制しつつ、動き検出可能な被写体までの検出距離の長距離化を実現し、また、検出対象画像領域が有する歪み又は画像の形状変形による検出精度の誤差を小さくすることが可能な画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラムを提供する。
【解決手段】間引き処理部16は、カメラ信号処理部12によりクロック信号に同期した各タイミングで動き検出部17に入力される画像信号を構成する単位画像領域のうち、制御部15で検出対象として設定された検出画素が動き検出部17に入力されるタイミングに同期した同期信号を、クロック信号生成部13により生成されるクロック信号を間引いて生成し、動き検出部17は、カメラ信号処理部12によりクロック信号に同期した各タイミングで入力される画像信号の画素のうち、間引き処理部16により生成される同期信号に同期した各タイミングの検出画素に対して動きを検出して出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】間引き処理部16は、カメラ信号処理部12によりクロック信号に同期した各タイミングで動き検出部17に入力される画像信号を構成する単位画像領域のうち、制御部15で検出対象として設定された検出画素が動き検出部17に入力されるタイミングに同期した同期信号を、クロック信号生成部13により生成されるクロック信号を間引いて生成し、動き検出部17は、カメラ信号処理部12によりクロック信号に同期した各タイミングで入力される画像信号の画素のうち、間引き処理部16により生成される同期信号に同期した各タイミングの検出画素に対して動きを検出して出力する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画像信号に対して動き検出処理を施す画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラムに関するものである。
動き検出の従来技術として、背景差分法を用いて動き検出を行う方法が一般によく用いられている。例えば特許文献1に記載されたビデオカメラシステムでは、撮像画像を所定のエリア毎に分割し、エリア毎にクロマ位相角を算出して、これを積分し後段の動き検出部に出力する。そしてこのビデオカメラシステムでは、動き検出部が評価値に基づいて規準値を生成して保持し、現在の評価値と比較することにより枠単位で動き検出を行うようにしている。
また、他の方法として、特許文献2に記載された発明においては、画像の所定エリアから抽出した映像信号の輝度信号成分に基づいて画像の評価値を算出するようにしている。そして、この方法においては、平常状態時における評価値を基に規準値を得たうえで、現在撮影されている画像から得られる評価値と上記規準値とをエリアごとに比較することで、画像の動きを検出するようにしている。
上述した特許文献1、2に係る発明を含め、従来のカメラシステムにおいては、カメラから距離の離れた場所に存在する対象の動きを検出しようとした場合、対象までの距離が遠くなるに従い、同じ大きさの動きであった場合に、カメラ画像上に表示される検出対象領域の面積が小さくなる。このため、従来のカメラシステムにおいては、遠くにある対象の動きに対して動き検出を行い、画像上のどの位置で動きがあったかを検出するためには、検出ブロックのサイズを小さくする必要がある。
ここで、検出ブロックのサイズを小さくする事は、画像全体で考えると動き検出領域の分割数を増やすことに繋がってしまう。また、検出ブロックの数を増加させた場合、増加分相応の演算処理能力および演算用メモリを増やす必要が生じ、結果として、回路規模が増大してしまう。
一方、動き検出を行う対象までの距離が短い場合には、検出ブロックのサイズが比較的大きくても精度良く検出することができ、さらに、検出ブロック内の全ての画素を用いて動き検出を行う必要がない。例えば、カメラの画面上の天井や壁等が表示されている領域では、動き検出を行う必要はないが、検出ブロックを増加させると、天井や壁に割り当てられる分割領域が増え、無駄な演算が増加してしまうという問題がある。
また、検出を行う対象である画像領域が、カメラシステムのレンズ特性による画像歪みを有していた場合、または、カメラシステムの構造、設置方法による画像形状の変形を有している場合、単純に検出領域を矩形に分割した検出ブロックを用いると、動き検出を行う対象画像の歪みや形状の変形が大きいほど、動き検出精度の誤差は大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、回路規模の増大を抑制しつつ、動き検出可能な被写体までの検出距離の長距離化を実現する画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的としては、回路規模の増大を抑制しつつ、動き検出処理を行う際に検出対象画像領域が有する歪み又は画像の形状変形による検出精度の誤差を小さくすることが可能な画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラムを提供することにある。
上述した課題を解決するための手段として、本発明に係る画像処理装置は、画像信号に対して単位画像領域毎に動きを検出する動き検出部と、クロック信号を生成するクロック信号生成部と、クロック信号生成部により生成されるクロック信号に同期した各タイミングで、動き検出部に上記画像信号を単位画像領域毎に入力する画像信号入力部と、画像信号に対して、動き検出部で検出対象となる単位画像領域を設定する設定部と、画像信号入力部によりクロック信号に同期した各タイミングで動き検出部に入力される画像信号を構成する単位画像領域のうち、設定部で検出対象として設定された単位画像領域が動き検出部に入力されるタイミングに同期した同期信号を、クロック信号生成部により生成されるクロック信号を間引いて生成する間引き処理部とを備え、動き検出部は、画像信号入力部によりクロック信号に同期した各タイミングで入力される画像信号の単位画像領域のうち、間引き処理部により生成される同期信号に同期した各タイミングの単位画像領域に対して、動きを検出して出力する。
また、本発明に係る画像処理方法は、クロック信号生成部により生成されるクロック信号に同期した各タイミングで、動き検出部に画像信号を単位画像領域毎に入力する入力ステップと、入力ステップにより、クロック信号に同期した各タイミングで動き検出部に入力される単位画像領域のうち、検出対象として設定された単位画像領域が動き検出部に入力されるタイミングに同期した同期信号を、クロック信号生成部により生成されるクロック信号を間引いて生成する間引き処理ステップと、動き検出部により、入力ステップによりクロック信号に同期した各タイミングで入力される画像信号を構成する単位画像領域のうち、間引き処理ステップにより生成される同期信号に同期した各タイミングの単位画像領域に対して、動きを検出して出力する検出ステップとを有する。
また、本発明に係るプログラムは、クロック信号生成部により生成されるクロック信号に同期した各タイミングで、動き検出部に画像信号を単位画像領域毎に入力する入力ステップと、入力ステップにより、クロック信号に同期した各タイミングで動き検出部に入力される単位画像領域のうち、検出対象として設定された単位画像領域が動き検出部に入力されるタイミングに同期した同期信号を、クロック信号生成部により生成されるクロック信号を間引いて生成する間引き処理ステップと、動き検出部により、入力ステップによりクロック信号に同期した各タイミングで入力される画像信号を構成する単位画像領域のうち、間引き処理ステップにより生成される同期信号に同期した各タイミングの単位画像領域に対して、動きを検出して出力する検出ステップとを有する画像処理をコンピュータに実行させる。
本発明は、クロック信号に同期した各タイミングで動き検出部に入力される単位画像領域のうち、検出対象として設定された単位画像領域が動き検出部に入力されるタイミングに同期した同期信号を、クロック信号生成部により生成されるクロック信号を間引いて生成し、動き検出部により、間引き処理されて生成される同期信号に同期した各タイミングの単位画像領域に対して動きを検出して出力する。
これにより、本発明では、回路規模の増大を抑制しつつ、動き検出処理に係る検出可能距離の長距離化を実現することができる。また、本発明は、回路規模の増大を抑制しつつ、動き検出処理を行う際に検出対象画像領域が有する歪み又は画像の形状変形による検出精度の誤差を小さくすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明が適用された画像処理装置は、画像信号に対して動き検出処理を施す処理装置であって、例えば図1に示すような、被写体を撮像して画像信号を生成するビデオカメラ1に組み込まれる。以下では、ビデオカメラ1を用いて本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
ビデオカメラ1は、被写体からの光を集光するレンズ部10と、レンズ部10により集光された被写体像を撮像するイメージセンサ部11と、イメージセンサ部11により撮像された画像信号に対して信号処理を施すカメラ信号処理部12とを備える。また、ビデオカメラ1は、カメラ信号処理部12を駆動するためのクロック信号を生成するクロック信号生成部13を備える。また、ビデオカメラ1は、ユーザからの操作命令が入力される操作入力部14と、操作入力部14により入力された操作命令に応じた制御信号を生成する制御部15とを備える。また、ビデオカメラ1は、制御部15から供給される制御命令に応じて、クロック信号生成部13により生成されたクロック信号に対して間引き処理を施す間引き処理部16を備える。また、ビデオカメラ1は、カメラ信号処理部12により信号処理が施された画像信号に対して単位画像領域毎に動きを検出する動き検出部17を備える。また、ビデオカメラ1は、動き検出部17による検出結果が示された画像信号を生成する検出ブロック表示部18と、検出ブロック表示部18により生成された画像信号を出力する出力信号処理部19とを備える。
レンズ部10は、複数の光学素子からなり、被写体からの光を集光してイメージセンサ部11に受光させる。
イメージセンサ部11は、レンズ部10によって受光された光を電気信号に変換して、撮像画像に応じた画像信号を生成し、生成した画像信号をカメラ信号処理部12に供給する。
カメラ信号処理部12は、イメージセンサ部11から供給される画像信号に対して、アナログ/デジタル変換処理、ゲイン調整処理、ホワイトバランス処理などの信号処理を施す。なお、ビデオカメラ1では、上述した信号処理の一部を、イメージセンサ部11内において行うようにしてもよい。
また、カメラ信号処理部12は、後述するクロック信号生成部13から供給されるクロック信号に同期した各タイミングで、画像信号を構成する単位画像領域毎に上述した信号処理を施す。そして、カメラ信号処理部12は、クロック信号生成部13から供給されるクロック信号に同期した各タイミングで、画像信号を単位画像領域毎に動き検出部17及び検出ブロック表示部18に入力する。本実施例においては、単位画像領域を単位画素として扱うものとする。すなわち、カメラ信号処理部12は、クロック信号に対応した水平同期信号及び垂直同期信号に従って、上述した信号処理を施した画像信号を動き検出部17及び検出ブロック表示部18に供給する。
なお、単位画像領域は、単位画素に限定されるものではなく例えば複数画素からなる矩形領域であってもよい。また、カメラ信号処理部12は、少なくともクロック信号生成部13により生成されるクロック信号に同期した各タイミングで画像信号を画素毎に動き検出部17に入力すればよいが、特にこのクロック信号に同期して上述した信号処理を行うことで回路構成の簡略化を図ることができる。
クロック信号生成部13は、後述する制御部15からの制御命令に従って、一定周期のパルス信号であるクロック信号を生成して、生成したクロック信号を、カメラ信号処理部12及び間引き処理部16に供給する。また、クロック信号生成部13は、クロック信号から、画像信号における水平方向に画素が並んだ走査線毎の同期タイミングを示す水平同期信号、及び、画像信号のピクチャの更新タイミングを示す垂直同期信号を生成する。そして、クロック信号生成部13は、クロック信号とともに、水平同期信号と垂直同期信号とを、カメラ信号処理部12及び間引き処理部16に供給する。
制御部15は、操作入力部14からユーザにより入力される操作入力に応じて、画像信号における画面上において、動き検出処理に関する情報を当該処理部が備えるレジスタに設定する。すなわち、制御部15は、画像信号で示される画面上に対して、動き検出を行う検出領域の位置座標、幅、及び形状を設定する。そして、制御部15は、検出領域を複数のブロックに分割した検出ブロックを割り当てて、検出ブロック毎に、位置座標、サイズ、及び、形状を設定する。また、制御部15は、検出ブロック毎に、動き検出があったか否かを判断する検出対象となる画素(以下、検出画素という。)を設定する。ここで、制御部15は、1検出ブロック当たりに割り当てる検出画素の数を所定の数に固定する。このように検出ブロック当たりの検出画素の数を固定にすることで、制御部15は、各検出ブロックの画サイズを大きくしたり小さくしたりすることによって、各検出ブロックにおける動き検出可能な検出距離を容易に設定することができる。
このようにして、制御部15は、動き検出可能な被写体までの検出距離に応じて画像信号で示される画面内に割り当てられる検出ブロックの画サイズを設定し、設定した検出ブロック毎に検出画素を所定数設定して、動き検出処理に関する情報をレジスタに設定する。
また、制御部15は、クロック信号の動作周期を設定してクロック信号生成部13に通知する。制御部15は、このクロック信号の動作周期に対応して、動き検出処理に関する情報をレジスタに設定し、レジスタに設定された値に基づいて、間引き処理のタイミング設定値を算出して、間引き処理部16に算出値を供給する。
間引き処理部16は、制御部15から供給される間引き処理のタイミング設定値に従って、クロック信号生成部13により生成されるクロック信号のパルスを間引いて、間引き処理されたパルス信号を生成する。すなわち、間引き処理部16は、クロック信号に同期して動き検出部17に入力される画像信号に対して、制御部15で検出対象として設定された検出画素が動き検出部17に入力されるタイミングに同期した同期信号を、クロック信号生成部13により生成されるクロック信号を間引いて生成する。そして、間引き処理部16は、間引き処理された同期信号を動き検出部17に供給する。
動き検出部17は、背景差分を利用した動き検出を行う。具体的に、動き検出部17は、撮像範囲の背景画像を記憶するフレームメモリ171が設けられている。動き検出部17は、フレームメモリ171に記憶されている背景画像における検出画素の輝度値と、カメラ信号処理部12から入力される画像信号の検出画素の輝度値とを比較して、所定の閾値を越えているとき、この検出画素が位置する検出ブロックにおいて動きがあったと検出する。
動き検出部17は、間引き処理部16から入力される垂直同期信号が有効、すなわち、垂直同期信号のパルスがHIGHとなっている期間を、入力画像データの有効フレーム期間と認識する。また、動き検出部17は、間引き処理部16から入力される水平同期信号が有効、すなわち、垂直同期信号のパルスがHIGHとなっている期間を、入力画像データの有効水平ラインと認識する。そして、動き検出部17は、間引き処理部16から入力される垂直同期信号及び水平同期信号がどちらも有効となっている期間に、クロック信号のタイミングに同期して入力された画素の輝度値を検出する。
以上のようにして、動き検出部17は、カメラ信号処理部12から入力される画像信号を構成する画素のうち、間引き処理部16により生成される同期信号に同期した各タイミングの検出画素に対して動きを検出する。そして、動き検出部17は、上述した処理によって、動きが検出された検出ブロックの位置を示す動き検出情報を、画像信号の水平同期信号及び垂直同期信号に同期させて検出ブロック表示部18に通知する。
検出ブロック表示部18は、動きが検出された検出ブロックをユーザに識別可能にするため、動き検出部17から通知される検出情報に基づいて、カメラ信号処理部12から供給される画像信号に対して、検出ブロック内の輝度反転、又は、色付け処理を行う。そして、検出ブロック表示部18は、検出ブロックに対して画像処理を施した画像信号を出力信号処理部19に供給する。
出力信号処理部19は、検出ブロック表示部18から供給される画像信号を、ディスプレイやネットワーク回線など外部へ出力する。
以上のように、ビデオカメラ1では、間引き処理部16が、クロック信号に同期して動き検出部17に入力される画像信号を構成する画素のうち、検出画素が入力されるタイミングに同期した同期信号を生成する。そして、ビデオカメラ1では、動き検出部17により、画像信号を構成する画素のうち、間引き処理部16により生成される同期信号に同期した各タイミングで示される検出画素に対して動きを検出して出力する。
具体的に、ビデオカメラ1では、操作入力部14から入力される操作命令に従って、次に示すような処理を行うことによって、動き検出に係る処理が制御される。
制御部15は、操作入力部14から入力される操作命令に従って、例えば図2(A)に示すような撮像画面に対して、図2(B)に示す格子で囲まれる検出領域とこの検出領域を分割した検出ブロックとを割り当てる。ここで、図2(A)及び図2(B)で示される撮像対象の背景画像は、画面中央あたりのドア付近が、当該ビデオカメラ1の位置から最も距離が離れた場所である。
制御部15は、図2(B)に示すように、背景画像の一部を検出領域として、この検出領域内において、検出距離に応じたサイズの検出ブロックを割り当てることによって、以下の理由より、検出距離の長距離化、画角中の動き検出領域の限定化、及び、画像の形状変形による検出精度の誤差の低減化を図ることができる。
これは、検出ブロックのサイズを調整し、検出ブロックの面積を小さくすると、小さな動きに対して検出しやすくなり、換言すれば検出距離が伸びるからである。また、検出ブロックの面積を大きくすると、検出ブロックにおける検出画素の密度が小さくなるため検出距離が短くなるが、広い領域の動き検出を行うことができるようになるからである。
また、制御部15は、図3(A)に示すように背景画像全体を検出領域に設定し、画像中央のドア付近を動き検出を重点的に行う注目領域として設定するようにしてもよい。すなわち、制御部15では、画像中央のドア付近の注目領域に対して検出距離を伸ばし、それ以外の領域について検出距離が短くなるが広い領域の動き検出を行うように、検出ブロックの位置を設定することができる。
また、制御部15は、図3(B)に示すような、レンズ部10に広角レンズを用いた場合に生じる検出対象の収差歪みに合わせて、検出領域内の検出ブロックを割り当てるようにしてもよい。このようにして、制御部15は、検出ブロックの形状を収差歪みに合わせることにより、収差歪みに起因した検出ブロック毎の検出距離のばらつきをなくし、結果として、個々の検出ブロック内部での動き検出のしやすさを均一にすることができる。
以上のようにして設定された検出処理ブロックに対して、間引き処理部16は、次のようにしてクロック信号の各パルスを間引いた同期信号を動き検出部17に供給することによって、検出ブロック及び検出画素位置の調整を行う。
まず、検出ブロックの座標位置を調整する具体例を図4に示す。すなわち、間引き処理部16は、図4に示すように、クロック信号のパルスを一定期間間引くことによって、検出ブロックの水平開始位置をずらす。また、間引き処理部16は、一定期間水平同期信号を間引くことによって検出ブロックの垂直開始位置をずらす。このようにして、間引き処理部16は、検出領域のスタート位置をずらして、検出領域の位置を容易に可変化することができる。
次に、検出ブロックのサイズを調整する具体例を図5に示す。間引き処理部16は、図5(A)に示す検出ブロックに対して、検出ブロックの水平スタート座標で、クロックがある周期で発生するように間引くことで、水平方向Hの幅調整を行う。例えば、水平方向Hの幅を広げる場合、間引き処理部16は、図5(B)及び図5(C)に示すように、クロックの発生する周期が長くなるように間引き処理を行う。
また、間引き処理部16は、図5(A)に示す検出ブロックに対して、検出ブロックの垂直スタート座標で、水平同期信号が一定の周期で発生するように間引くことで垂直方向Vの幅調整を行う。例えば、垂直方向Vの幅を広げる場合、間引き処理部16は、図5(B)及び図5(C)に示すように、水平同期信号の発生する周期が長くなるように間引きを行う。
以上のようにして、間引き処理部16は、先頭の検出ブロックのスタート位置を調整することにより、動き検出部17に入力させる画像の検出領域の位置をずらすことができる。また、間引き処理部16は、個々の検出ブロックの縦横の幅および検出ブロック間の間隔を調整することにより、検出領域の幅を調整することができ、結果として、検出領域を限定化することができる。
図6は、検出ブロックを種々の形状に変形させた変形例を示した図である。図6中において、Hは間引き処理部16から動き検出部17に入力される水平同期信号を表す。また、図6中において、CKは間引き処理部16から動き検出部17に入力されるクロックを表す。
例えば、動き検出部17による検出距離を最大にする場合、制御部15は、図6(A)の斜線で示される領域を検出画素として設定する。
また、撮像画像の変形形状に合わて、検出ブロックの形状を平行四辺形に変形する場合、制御部15は、図6(B)の斜線で示される領域を検出画素として設定する。
また、動き検出可能な検出範囲を広げる場合、制御部15は、図6(C)に示すように、水平垂直方向に画サイズの大きい検出ブロックを設定して、検出ブロック内において等間隔に検出画素を割り当てる。このようにすることで、ビデオカメラ1では、検出画素の間隔を広げた分、検出距離が短くなるが、検出できる面積を上述した図6(A)の動作例に比べて4倍にすることができる。
また、検出距離を水平方向にのみ伸ばしたい場合、制御部15は、図6(D)に示すように、垂直方向よりも水平方向に画サイズの大きい検出ブロックを設定する。また、検出距離を垂直方向にのみ伸ばしたい場合、制御部15は、図6(E)に示すように、水平方向よりも垂直方向に画サイズの大きい検出ブロックを設定する。
また、広角レンズ等による画像歪によって生じる画像の変形形状に応じて動き検出処理を行う場合、制御部15は、図6(B)および図6(B)をそれぞれ水平、垂直反転した位置や、図6(F)の斜線で示される位置に、検出画素を割り当てる。なお、図6に示した検出ブロックに限定されず、制御部15は、複雑な画像歪みや画像形状の変形に合わせて、検出画素の割り当てを、垂直、水平方向にずらすこと、および、垂直、水平画素間隔の疎密を変化させるようにした検出ブロックを用いるようにしても良い。
また、図6(D)に示される動き検出処理の斜め方向の検出精度を改善する場合、制御部15は、図6(F)に示すように、1水平ラインに並んだ検出画素を1ラインずつ水平方向にずらして検出画素を割り当てる。
以上のようにして検出領域および検出ブロックの変形する場合、制御部15は、図6(A)〜図6(F)で示される種々の検出ブロックの形状を変形する方法を用いることで実現することができる。
以上のような制御部15による設定に対応して、間引き処理部16は、クロック信号の間引き数を変更することにより、水平方向に並んだ検出画素の画素間隔を決定して、水平方向の検出精度を可変化することができる。なお、水平方向に並んだ検出画素の画素間隔は、連続的な間隔だけでなく、不連続な間隔とすることも可能である。
また、間引き処理部16は、水平同期信号の間引き数を変更することにより、垂直方向に並んだ検出画素の画素間隔を決定して、垂直方向の検出精度を可変化することができる。なお、垂直方向に並んだ検出画素の画素間隔は、連続的な間隔だけでなく、不連続な間隔とすることも可能である。
また、間引き処理部16は、検出対象画像領域が有する歪み又は画像の形状変形による検出精度の誤差を小さくため、水平方向に並んだ検出画素の画素間隔、及び、垂直方向に並んだ検出画素の画素間隔をそれぞれ変更することによって、個々の検出ブロックの形状を矩形以外の形にも変形させることができる。
以上のようにして、ビデオカメラ1では、制御部15によって設定される設定情報に従って、上述した図2(B)に示すように、画像中の検出領域の部分限定化が行え、検出を行いたい箇所にユーザが想定する検出ブロックを割り当て、検出を行う必要のない箇所に、検出ブロックを配置しないといったことが可能となる。
すなわち、ビデオカメラ1では、動き検出部17が、画像信号を構成する画素のうち、間引き処理部16により生成される同期信号に同期した各タイミングの検出画素に対して、動きを検出して出力するので、回路規模の増大を抑制しつつ、動き検出処理に係る検出可能距離の長距離化を図ることができる。また、ビデオカメラ1では、回路規模の増大を抑制しつつ、動き検出処理を行う際に検出対象画像領域が有する歪み又は画像の形状変形による検出精度の誤差を小さくすることができる。
また、ビデオカメラ1では、制御部15によって設定される設定情報に従って、上述した図3(A)に示すように、画面の全領域を動き検出対象としつつ、特に検出を行いたい箇所以外の部分について、検出距離は落ちるが、広い画像領域を検出対象として扱うといったことも可能となる。
また、カメラ設置方法またはレンズ特性またはカメラ特性による検出対象物の画像上の形状変化がある場合、通常の一様なサイズの矩形検出領域および検出ブロックを用いると、動き検出の検出距離が、画像上の位置により異なる状況が生じる。さらに、検出ブロック内部においても、ブロック内部のどの位置で動きがあったかにより動きを検出しやすい場合と検出しにくい場合があるといった検出感度の偏りが生じる。しかし、ビデオカメラ1では、図3(B)に示すように、検出領域の形状または検出ブロックの形状を動き検出ブロック入力画像の変化形状に合わせて変形させることで、検出領域及び検出ブロックの検出距離を一様なものとし、検出ブロック内部での検出しやすさの均一性を向上させることができる。
また、カメラ信号処理部の画像サイズが動き検出装置の対応画像サイズと異なっている場合、従来の動き検出処理では、対応画像サイズに合わせて動き検出装置への入力画像を拡大または縮小または切り出しによる画像調整を行う必要がある。これに対して、本実施形態に係るビデオカメラ1では、間引き処理部16によってクロック信号のパルスを間引くことによって、検出対象とする画素を適応的に制御することができるので、上述した従来の動き検出処理で必要な画像調整を行うことなく動き検出を行うことができ、信号処理の簡略化を図ることができる。
なお、本発明は、上述したようなビデオカメラ1を用いて説明したが、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。例えばリアルタイムで送信されてくる放送信号及び遠隔地に設置されたビデオカメラから送信されてくる画像信号に対して行う動き検出処理に適応するようにしても良い。
1 ビデオカメラ、10 レンズ部、11 イメージセンサ部、12 カメラ信号処理部、13 クロック信号生成部、14 操作入力部、15 制御部、16 間引き処理部、17 動き検出部、18 検出ブロック表示部、19 出力信号処理部
Claims (6)
- 画像信号に対して単位画像領域毎に動きを検出する動き検出部と、
クロック信号を生成するクロック信号生成部と、
上記クロック信号生成部により生成されるクロック信号に同期した各タイミングで、上記動き検出部に上記画像信号を単位画像領域毎に入力する画像信号入力部と、
上記画像信号に対して、上記動き検出部で検出対象となる単位画像領域を設定する設定部と、
上記画像信号入力部により上記クロック信号に同期した各タイミングで上記動き検出部に入力される画像信号を構成する単位画像領域のうち、上記設定部で検出対象として設定された単位画像領域が上記動き検出部に入力されるタイミングに同期した同期信号を、上記クロック信号生成部により生成されるクロック信号を間引いて生成する間引き処理部とを備え、
上記動き検出部は、上記画像信号入力部により上記クロック信号に同期した各タイミングで入力される画像信号の単位画像領域のうち、上記間引き処理部により生成される同期信号に同期した各タイミングの単位画像領域に対して、動きを検出して出力する画像処理装置。 - 上記設定部は、動き検出可能な被写体までの検出距離に応じて、上記画像信号で示される画面内に割り当てられる検出ブロックの画サイズを設定し、設定した検出ブロック毎に、上記検出対象となる単位画像領域を所定数設定する請求項1記載の画像処理装置。
- 上記設定部は、上記画像信号の画像歪み、又は、画像の変形形状に合わせて、画面内に割り当てられる各検出ブロックの形状を設定し、設定した検出ブロック毎に、上記検出対象となる単位画像領域を所定数設定する請求項1記載の画像処理装置。
- 上記単位画像領域は単位画素である請求項1記載の画像処理装置。
- クロック信号生成部により生成されるクロック信号に同期した各タイミングで、動き検出部に画像信号を単位画像領域毎に入力する入力ステップと、
上記入力ステップにより、上記クロック信号に同期した各タイミングで上記動き検出部に入力される単位画像領域のうち、検出対象として設定された単位画像領域が上記動き検出部に入力されるタイミングに同期した同期信号を、上記クロック信号生成部により生成されるクロック信号を間引いて生成する間引き処理ステップと、
上記動き検出部により、上記入力ステップにより上記クロック信号に同期した各タイミングで入力される画像信号を構成する単位画像領域のうち、上記間引き処理ステップにより生成される同期信号に同期した各タイミングの単位画像領域に対して、動きを検出して出力する検出ステップとを有する画像処理方法。 - クロック信号生成部により生成されるクロック信号に同期した各タイミングで、動き検出部に画像信号を単位画像領域毎に入力する入力ステップと、
上記入力ステップにより、上記クロック信号に同期した各タイミングで上記動き検出部に入力される単位画像領域のうち、検出対象として設定された単位画像領域が上記動き検出部に入力されるタイミングに同期した同期信号を、上記クロック信号生成部により生成されるクロック信号を間引いて生成する間引き処理ステップと、
上記動き検出部により、上記入力ステップにより上記クロック信号に同期した各タイミングで入力される画像信号を構成する単位画像領域のうち、上記間引き処理ステップにより生成される同期信号に同期した各タイミングの単位画像領域に対して、動きを検出して出力する検出ステップとを有する画像処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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---|---|---|---|
JP2008194023A JP2010034799A (ja) | 2008-07-28 | 2008-07-28 | 画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015515169A (ja) * | 2012-02-22 | 2015-05-21 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 画像センサと、複数のフレームを用いて視野の外縁に向かって失われる照度を分析して減少させる手段とを含むビジョンシステム |
JP2016189119A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | セコム工業株式会社 | 検知装置 |
JPWO2015046462A1 (ja) * | 2013-09-26 | 2017-03-09 | 三菱電機株式会社 | 監視カメラ、監視システム及び動き判定方法 |
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2008
- 2008-07-28 JP JP2008194023A patent/JP2010034799A/ja not_active Withdrawn
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