JP2010033715A - 燃料電池発電装置及び燃料電池発電装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】突入電流が生じたことに起因して過電流状態であると判断され、顧客負荷への電力供給の継続が不可となることを回避する。
【解決手段】負荷制御部32から、稼働させたい負荷の通常時電流、突入電流及びその継続時間、優先度等を含む負荷情報を受信し、コントローラ5は、優先度の高い方から積算した通常時電流の合計値Isum1が電流許容値Imaxを下回る負荷31aの組に属する負荷を投入許可負荷とし、投入許可負荷について稼働負荷情報に基づき複数の負荷に対して同時に電力供給開始が可能かどうかを判断し、不可であるときには優先度が低い負荷から順に電力供給開始タイミングを遅らせて電力供給開始タイミングをスケジューリングし、負荷制御部32では、コントローラ5でのスケジューリング結果にしたがって、投入許可負荷として許可された負荷に対して指定のタイミングで電力供給を開始する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、発電出力を負荷へ供給するようにした燃料電池発電装置及び燃料電池発電装置の制御方法に関する。
従来、燃料電池を用いて顧客負荷への電力供給を行うようにした燃料電池発電装置が提案されている。
このような燃料電池発電装置では、通常は、電力系統と連系して顧客負荷への電力供給を行う連系運転を行い、燃料電池への燃料供給が不可となったとき、或いは、電力系統に停電等が生じた場合には、燃料電池及び顧客負荷を電力系統から切り離し、燃料電池の発電出力のみにより顧客負荷への供給電力を賄う自立運転に移行している(例えば、特許文献1参照)。
この自立運転時には、燃料電池の出力が顧客負荷の消費電力に追従するように、燃料電池の制御が行われ、顧客負荷の消費電力が、燃料電池の最大出力を超えた場合には異常モードとなり顧客負荷への電力供給を停止している。
これを回避するために、顧客負荷の消費電力が燃料電池の最大出力を超えると予測される場合には、優先度の低い負荷の電力消費を停止することで燃料電池の自立運転の継続を可能とする方法(例えば、特許文献2参照)、また、出力電流が、出力過電流レベルには達していないが、出力過電流レベルよりも値の低い電流許容値を上回った場合に、インバータの出力電圧を抑制することでインバータの出力電流を抑制し、自立運転の継続を図るようにしたもの(例えば、特許文献3参照)、等が提案されている。
特開2005−203145号公報 特開2006−92882号公報 特開2005−27421号公報
上述のように、顧客負荷の消費電力が燃料電池の最大出力を超えると予測されるときには、優先度の低い顧客負荷の電力消費を停止することにより、自立運転を継続することができる。しかしながら、回転機等の突入電流の大きい複数の顧客負荷への電力供給を同時に開始した場合には、電流出力が出力過電流レベルを超えてしまい異常モードと判断されて、自立運転の継続ができなくなる可能性がある。これを回避するために、出力電流が出力過電流レベルよりも値の小さい電流許容値を上回ったときに、インバータの出力電圧を抑制することで、インバータの出力電流を抑制することができる。しかしながら、突入電流が大きい間、出力電圧が抑制されることになり、突入電流の継続時間が比較的長いときには、比較的長い時間、インバータの出力電圧が抑制されることになり、結果的に電圧不足となり、異常モードとして検出される可能性がある。
そこで、この発明は、上記従来の未解決の問題点に着目してなされたものであり、顧客負荷の消費電力が、燃料電池から供給可能な電力を上回ることに起因して、燃料電池が異常モードと判断されて、燃料電池が運転不可となることを回避することの可能な燃料電池発電装置及び燃料電池発電装置の制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、燃料電池の発電出力を、インバータを介して複数の負荷からなる顧客負荷に供給し、且つ前記インバータの出力電流が電流上限値を超える状態が所定時間継続したときには、過電流状態にあるとして前記顧客負荷への電力供給ラインに介挿された遮断手段を開放状態に切り替えるようにした燃料電池発電装置において、前記顧客負荷を構成する各負荷の、電力供給開始時に生じる突入電流及び突入電流継続時間と前記突入電流が収束した後に流れる通常時電流とからなる負荷情報を記憶する記憶手段と、前記顧客負荷を構成する負荷のうち何れか複数の負荷に対して新たに電力供給を同時に開始するとき、新たに電力が供給される新規投入負荷を特定する特定情報を通知する新規投入負荷通知手段と、前記記憶手段に記憶される前記負荷情報のうちの、前記特定情報から特定される前記新規投入負荷に対応する負荷情報に基づき前記新規投入負荷それぞれへの電力供給開始タイミングを設定し、設定結果をタイミング情報として通知するタイミング設定手段と、前記タイミング情報に基づき前記負荷に対して電力供給を開始する電力供給開始手段と、を備え、前記タイミング設定手段は、前記新規投入負荷のうち、前記通常時電流の合計値が前記電流上限値よりも小さい第1の基準値を下回る新規投入負荷の組み合わせに属する新規投入負荷を投入許可負荷として選定する負荷選定手段と、前記投入許可負荷の突入電流の合計値が前記第1の基準値よりも大きく且つ前記電流上限値以下の第2の基準値を下回る前記投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を、電力供給を同時に開始する同時投入負荷として設定し、前記負荷情報に基づき前記投入許可負荷のうち前記同時投入負荷を除く投入許可負荷への電力供給開始タイミングを、前記同時投入負荷への電力供給開始タイミングとずらして設定するタイミング調整手段と、を有し、前記電力供給開始手段は、前記タイミング情報で指定された投入許可負荷に対してのみ指定されたタイミングで電力供給を開始することを特徴としている。
ここで、負荷に対して電力供給を開始すると突入電流が生じることがあり、特に複数の負荷に対して電力供給を同時に開始した場合には複数の負荷の突入電流の合計値がインバータの出力電流に影響することになり、インバータ出力電流が電流上限値を上回る状態が所定時間継続すると、過電流状態にあると判断され、遮断手段が開放状態に切り替えられてしまい、顧客負荷への電力供給を行うことができなくなる。
しかしながら、複数の負荷への電力供給を同時に開始するときには、新たに電力供給を同時に開始する新規投入負荷それぞれの、突入電流及びその継続時間と突入電流が収束した後に負荷に供給される通常時電流とからなる負荷情報に基づき、各負荷の電力供給開始タイミングを設定している。
具体的には、各負荷の通常時電流の合計値が、電流上限値よりも小さな第1の基準値を下回る新規投入負荷の組み合わせを選定し、この組み合わせに属する新規投入負荷を投入許可負荷として設定する。これら投入許可負荷は、通常時電流の合計値が電流上限値を下回るため、突入電流が収束した後はこれら全てに対して電力供給を行ったとしてもインバータ出力電流が電流上限値を上回ることはない。
そしてこれら投入許可負荷のうち、突入電流の合計値が第2の基準値を下回る投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を、電力供給を同時に開始する同時投入負荷として設定し、投入許可負荷のうち、同時投入負荷を除く投入負荷への電力供給開始タイミングを、同時投入負荷への電力供給開始タイミングとずらして設定する。
ここで、第2の基準値は、第1の基準値よりも大きく且つ前記電流上限値以下の値であるため、同時投入負荷に対して同時に電力供給を開始しても、インバータ出力電流が電流上限値を上回ることはない。したがって、例えばまず始めに、同時投入負荷への電力供給を同時に開始し、これよりもタイミングを遅らせて、同時投入負荷を除く投入許可負荷への電力供給を開始する。このとき、負荷情報に基づき、同時投入負荷による突入電流の大きさや継続時間などを考慮して、インバータ出力電流が電流上限値を上回らないようにタイミングを調整することにより、インバータ出力電流が電流上限値を上回ることを回避することができる。したがって、複数の負荷への電力供給の開始が同時に指定された場合に、インバータ出力電流が電流上限値を上回ることを抑制し、過電流状態と判断されることにより顧客負荷への電力供給が不可となることを回避することができる。
また、請求項2に係る発明は、前記インバータを定電圧制御する定電圧制御手段と、前記インバータの出力電流が前記第2の基準値を上回ったとき前記インバータを停止させ、リトライ待ち時間が経過した後、前記インバータの出力電圧を前記インバータの定格電圧よりも低いリスタート電圧から前記定格電圧に復帰させるリトライ制御手段と、を備え、前記タイミング調整手段は、前記投入許可負荷の突入電流の合計値が前記第2の基準値を上回り且つ突入電流の継続時間の最長値が予め設定したリトライ制御の制限時間以下となる投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷をリトライ条件付きで前記同時投入負荷として設定し、前記インバータを、通常は前記定電圧制御手段により制御し、前記リトライ条件付きの前記同時投入負荷への電力供給を開始するときには、前記リトライ制御手段により制御することを特徴としている。
また、請求項3に係る発明は、前記インバータを介して前記燃料電池の発電出力が供給され、且つ前記燃料電池の発電出力による前記顧客負荷への電力供給を行うために必要な補助機器を有し、前記リトライ制御の制限時間は、前記リトライ制御手段のリトライ制御に伴い、前記インバータの出力電力が、前記リトライ制御が開始される前の状態を前記補助機器が維持するために必要な供給電力の最小値に達するまでの所要時間に応じて設定されることを特徴としている。
この請求項2及び請求項3に係る発明では、リトライ制御手段によりリトライ制御を行うことにより、インバータの出力電流が第2の基準値を上回ったときにはインバータが停止されてインバータ出力電流が零となるため、インバータの出力電流が電流上限値を上回ることにより過電流状態にあると判断されることを回避することができる。そして、リトライ待ち時間が経過した後、インバータを起動させインバータの出力電圧をリスタート電圧から定格電圧に復帰させるが、インバータを再起動させることにより再度インバータの出力電流が電流上限値を上回ると再度インバータが停止されてインバータ出力電流が零となるため、引き続き過電流状態にあると判断されることを回避することができる。このように、インバータの出力電流が第2の基準値を上回る毎にインバータを一時的に停止させることにより、インバータの出力電流が電流上限値を上回ったとしても過電流状態にあると判定されることを回避することができる。
したがって、投入許可負荷の突入電流の合計値が第2の基準値を上回る場合であっても、複数の投入許可負荷への電力供給を同時に開始する際にはこれと共にインバータをリトライ制御手段により制御することにより、過電流状態と判断されることを回避することができる。
また、リトライ制御手段によりインバータを一時的に停止させた後再起動するリトライを繰り返し行った場合、インバータ出力電力が定格値よりも低下するため、このインバータ出力電力が供給されて動作する燃料電池発電装置内の各種機器や顧客負荷への電力供給ラインに介挿された遮断手段といった補助機器が、停止したり開状態に切り替わったりし、結果的に顧客負荷への電力供給が不可となる可能性がある。
しかしながら、リトライ制御の制限時間を、各種補助機器が、リトライ制御開始前の状態を維持することの可能な供給電力までインバータ出力電力が低下するまでの所要時間に応じて設定することにより、リトライ制御によりインバータ出力電力が低下することに起因して、各種補助機器が停止したり、状態が変化したりすることにより、結果的に、顧客負荷への電力供給が不可となることを回避することができる。
また、請求項4に係る発明は、前記インバータを定電圧制御する定電圧制御手段と、前記インバータの出力電流が前記第1の基準値を上回ったとき前記インバータの出力電圧を前記インバータの定格電圧よりも低下させる電圧抑制制御手段と、を備え、前記タイミング調整手段は、前記投入許可負荷の突入電流の合計値が前記第2の基準値を下回り且つ突入電流の継続時間の最長値が予め設定した電圧抑制制御の制限時間以下となる投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を電圧抑制条件付きで前記投入許可負荷として設定し、前記インバータを、通常は前記定電圧制御手段により制御し、前記電圧抑制条件付きの前記投入許可負荷への電力供給を開始するときには、前記電圧抑制制御手段により制御することを特徴としている。
また、請求項5に係る発明は、前記インバータを介して前記燃料電池の発電出力が供給され、且つ前記燃料電池の発電出力による前記顧客負荷への電力供給を行うために必要な補助機器を有し、前記電圧抑制制御の制限時間は、前記電圧抑制制御手段の電圧抑制制御に伴い、前記インバータの出力電力が、前記電圧抑制制御が開始される前の状態を前記補助機器が維持するために必要な供給電力の最小値に達するまでの所要時間に応じて設定されることを特徴としている。
この請求項4及び請求項5に係る発明では、電圧抑制制御手段により電圧抑制制御を行うことにより、インバータの出力電流が第1の基準値を上回らないように抑制することができ、第1の基準値は電流上限値よりも小さいため、複数の負荷への電力供給を同時に開始したとしても、インバータの出力電流が電流上限値を上回ることが回避されるため、過電流状態と判断されることを回避することができる。
ここで、電圧抑制制御手段によりインバータ出力電圧が抑制されインバータ出力電力が低下すると、このインバータ出力電力が供給されて動作する燃料電池発電装置の各種機器や、顧客負荷への電力供給ラインに介挿された遮断回路等といった補助機器が、停止したり開状態に切り替わったりして、結果的に顧客負荷への電力供給が不可となる可能性がある。
しかしながら、電圧抑制制御の制限時間を、各種補助機器が、電圧抑制制御開始前の状態を維持することの可能な供給電力までインバータ出力電力が低下するまでの所要時間に応じて設定することにより、電圧抑制制御によりインバータ出力電力が低下することに起因して、各種補助機器が停止したり、状態が変化したりすることにより、結果的に顧客負荷への電力供給が不可となることを回避することができる。
また、請求項6に係る発明は、前記タイミング設定手段は、予め設定した優先度の高いものほど前記電力開始タイミングが早くなるように設定することを特徴としている。
この発明によれば、タイミング設定手段では、優先度の高いものほど電力供給開始タイミングが早くなるように、電力供給開始タイミングを設定しているため、優先度順に負荷を起動させることができる。
また、請求項7に係る発明は、燃料電池の発電出力を、インバータを介して複数の負荷からなる顧客負荷に供給し、且つ前記インバータの出力電流が電流上限値を超える状態が所定時間継続したときには、過電流状態にあるとして前記顧客負荷への電力供給ラインに介挿された遮断手段を開放状態に切り替えるようにした燃料電池発電装置の制御方法において、前記顧客負荷を構成する負荷のうち何れか複数の負荷に対して新たに電力供給を同時に開始するとき、新たに電力が供給される新規投入負荷を特定する特定情報を通知するステップと、前記特定情報から特定される新規投入負荷の、予め設定された電力供給開始時に生じる突入電流及び突入電流継続時間と前記突入電流が収束した後に流れる通常時電流とからなる負荷情報に基づき、前記新規投入負荷のうち、前記通常時電流の合計値が前記電流上限値よりも小さい第1の基準値を下回る新規投入負荷の組み合わせに属する新規投入負荷を投入許可負荷として選定するステップと、前記投入許可負荷の突入電流の合計値が前記第1の基準値よりも大きく且つ前記電流上限値以下の第2の基準値を下回る前記投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を、電力供給を同時に開始する同時投入負荷として設定し、前記負荷情報に基づき、前記投入許可負荷のうち前記同時投入負荷を除く投入許可負荷への電力供給開始タイミングを、前記同時投入負荷への電力供給開始タイミングとずらして設定するステップと、電力供給開始タイミングの設定結果をタイミング情報として通知するステップと、前記タイミング情報で指定された投入許可負荷に対してのみ指定されたタイミングで電力供給を開始するステップと、を備えることを特徴としている。
ここで、負荷に対して電力供給を開始すると突入電流が生じることがあり、特に複数の負荷に対して電力供給を同時に開始した場合には複数の負荷の突入電流の合計値がインバータの出力電流に影響することになり、インバータ出力電流が電流上限値を上回る状態が所定時間継続すると、過電流状態にあると判断され、遮断手段が開放状態に切り替えられてしまい、顧客負荷への電力供給を行うことができなくなる。
しかしながら、複数の負荷への電力供給を同時に開始するときには、新たに電力供給を同時に開始する新規投入負荷それぞれの、突入電流及びその継続時間と、突入電流が収束した後に負荷に供給される通常時電流とからなる負荷情報に基づき、各負荷の電力供給開始タイミングを設定している。
具体的には、各負荷の通常時電流の合計値が、電流上限値よりも小さな第1の基準値を下回る新規投入負荷の組み合わせを選定し、この組み合わせに属する新規投入負荷を投入許可負荷として設定する。これら投入許可負荷は、通常時電流の合計値が電流上限値を下回るため、突入電流が収束した後はこれら全てに対して電力供給を行ったとしてもインバータ出力電流が電流上限値を上回ることはない。
そしてこれら投入許可負荷のうち、突入電流の合計値が第2の基準値を下回る投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を、電力供給を同時に開始する同時投入負荷として設定し、投入許可負荷のうち、同時投入負荷を除く投入負荷への電力供給開始タイミングを、同時投入負荷への電力供給開始タイミングとずらして設定する。
ここで、第2の基準値は、第1の基準値よりも大きく且つ前記電流上限値以下の値であるため、同時投入負荷に対して同時に電力供給を開始しても、インバータ出力電流が電流上限値を上回ることはない。したがって、例えばまず始めに、同時投入負荷への電力供給を同時に開始し、これよりもタイミングを遅らせて、同時投入負荷を除く投入許可負荷への電力供給を開始する。このとき、負荷情報に基づき、同時投入負荷による突入電流の大きさや継続時間等を考慮してインバータ出力電流が電流上限値を上回らないようにタイミングを調整することにより、インバータ出力電流が電流上限値を上回ることを回避することができる。したがって、複数の負荷への電力供給の開始が同時に指定された場合に、インバータ出力電流が電流上限値を上回ることを抑制し、過電流状態と判断されることにより顧客負荷への電力供給が不可となることを回避することができる。
本発明の請求項1に係る発明によれば、負荷情報に基づき、新規投入負荷のうち、通常時電流の合計値が電流上限値よりも小さな第1の基準値を下回る新規投入負荷の組み合わせに属する新規投入負荷を投入許可負荷とし、投入許可負荷の突入電流の合計値が、第1の基準値よりも大きく且つ電流上限値以下の第2の基準値を下回る投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を、同時に電力供給を開始する同時投入負荷として設定し、負荷情報に基づき、同時投入負荷への電力供給開始タイミングを、同時投入負荷を除く投入許可負荷への電力供給開始タイミングとずらして、各投入許可負荷への電力供給開始タイミングを設定している。このため、例えば顧客により複数の負荷に対して同時に電力供給開始が指示された場合であっても、インバータ出力電流が電流上限値を上回り顧客負荷への電力供給が不可となることを回避しつつ、指定された負荷への電力供給を速やかに開始することができる。
また、請求項2及び請求項3に係る発明によれば、投入許可負荷の突入電流の合計値が第2の基準値を上回る投入許可負荷の組み合わせであっても、突入電流の継続時間の最長値がリトライ制御の制限時間以下であるときには、この組み合わせに属する投入許可負荷への電力供給を同時に開始し、且つインバータをリトライ制御手段により制御し、インバータ出力電流が電流上限値を上回るとインバータを停止させ、インバータ出力電流が零となるように制御することにより、過電流状態にあると判断されることを回避し、顧客負荷への電力供給を継続することができるため、より多くの投入許可負荷に対して同時に電力供給を開始することができる。
また、請求項4及び請求項5に係る発明によれば、投入許可負荷の突入電流の合計値が電流上限値を下回る場合であっても第1の基準値を上回るときには、電圧抑制制御を行って、インバータ出力電流が電流許容値を上回らないように抑制しているため、インバータ出力電流が電流上限値を上回り過電流状態にあると判断されることなく、顧客負荷への電力供給を継続することができる。
また、請求項6に係る発明によれば、優先度順に負荷を起動させることができるため、例えば負荷の重要度等を考慮して優先度を設定することにより、所望の順に起動させることができる。
さらに、請求項7に係る発明によれば、負荷情報に基づき、新規投入負荷のうち、通常時電流の合計値が電流上限値よりも小さな第1の基準値を下回る新規投入負荷の組み合わせに属する新規投入負荷を投入許可負荷とし、投入許可負荷の突入電流の合計値が、第1の基準値よりも大きく且つ電流上限値以下の第2の基準値を下回る投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を、同時に電力供給を開始する同時投入負荷として設定し、負荷情報に基づき、同時投入負荷への電力供給開始タイミングを、同時投入負荷を除く投入許可負荷への電力供給開始タイミングとずらして、各投入許可負荷への電力供給開始タイミングを設定している。このため、例えば顧客により複数の負荷に対して同時に電力供給開始が指示された場合であっても、インバータ出力電流が電流上限値を上回り顧客負荷への電力供給が不可となることを回避しつつ、指定された負荷への電力供給を速やかに開始することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した燃料電池発電装置100の概略構成を示す構成図である。
燃料電池発電装置100は、直流電力を発生する燃料電池1と、都市ガス或いはLPGなどの原燃料を、改質用蒸気を用いて改質し、水素リッチな改質ガスを燃料電池1に出力する改質器2と、燃料電池1で発電した直流電力を交流電力に変換するインバータ3と、燃料電池発電装置100全体の運転を維持するために必要なポンプ、ブロア、ヒータ等といった内部機器からなる補機負荷4と、燃料電池発電装置100全体を制御するコントローラ5とを備え、インバータ3の交流出力が負荷用遮断器8を介して顧客負荷20に供給される。また、インバータ3は、系統連系用遮断器9を介して系統電源21に接続される。
負荷用遮断器8は、電磁石の吸引力により接点を開閉する電磁接触器で構成され、図示しない操作スイッチをオンオフすることで接点が開閉動作する。この操作スイッチは、手動で操作されると共に、コントローラ5によって制御される。
前記改質器2には、都市ガス等の主燃料と、LPG等の予備燃料との何れか一方が選択的に供給される。前記改質器2への主燃料の供給ライン11には、改質器2への主燃料の供給を遮断するための遮断弁11aと、遮断弁11aの下流側に配される、主燃料の供給流量を制御するための調節弁11bとが設けられている。また、前記改質器2への予備燃料の供給ライン12には、改質器2への予備燃料の供給を遮断するための遮断弁12aと、遮断弁12aの下流側に配される、予備燃料の供給流量を制御するための調節弁12bとが設けられている。
前記燃料電池1の出力側には、燃料電池1の発電電流Ifcを検出する電流センサ1aが設けられている。また、インバータ3の出力側にはインバータ3の出力電流を検出する電流センサ3a及びインバータ3の出力電圧を検出する電圧センサ3bが設けられ、これら電流センサ1a、3a及び電圧センサ3bの検出信号は、コントローラ5に入力される。
前記顧客負荷20は、図1に示すように、負荷部31と、コントローラ5と通信可能な負荷制御部32とで構成される。負荷部31は、抵抗負荷、ポンプ、ブロア等といった複数の負荷31aと、負荷31a毎に対応して設けられた複数のスイッチ31bとで構成され、各負荷31aはそれぞれ対応するスイッチ31bを介して負荷用遮断器8の一端に接続される。
負荷制御部32はコンピュータを含んで構成され、入力手段32aと、各負荷31aの負荷情報及び自立運転時に稼働させる負荷31aを特定する稼働負荷情報を記憶するための記憶手段32bと、を備える。前記負荷情報は予め負荷31a毎に設定され、各負荷31aの突入電流、突入電流の継続時間、突入電流が収束し通常電流状態となったときの電流値である通常電流、また、電力供給が行われる際の各負荷31aの優先度とを含む。
そして、負荷制御部32は、オペレータの入力手段32aでの操作により入力される各負荷31aの負荷情報及び自立運転時に稼働させる負荷を特定する稼働負荷情報を記憶手段32bに格納する。また、負荷制御部32はコントローラ5と通信を行い、コントローラ5から後述の待機運転への移行が通知されたとき負荷投入制御処理を開始し、コントローラ5からの許可情報に基づき、コントローラ5により電力供給が許可された負荷31aへの電力供給を、指定されたタイミングで開始させる。
なお、稼働負荷情報は、自立運転時に稼働させるべき負荷31aを予め決定して記憶しておいてもよく、また、待機運転への移行が通知されたとき、或いは、燃料電池発電装置100を起動させるときに、そのときの状況に応じてオペレータが入力手段32aを操作することにより指定してもよい。
コントローラ5は、電流センサ1a及び3a、電圧センサ3bの検出信号を入力すると共に、図示しない各種センサの検出信号を入力し、これらに基づいて燃料電池発電装置100内の各部を制御する。通常時には燃料電池1の発電出力と系統電源21からの供給電力とにより顧客負荷20への電力供給を行う連系運転を行い、燃料電池1の発電出力を、インバータ3を介して補機負荷4に供給すると共に、負荷用遮断器8を介して顧客負荷20に供給する。また、燃料電池1の発電電力の余剰分は、系統連系用遮断機9を介して系統電源21に供給する。逆に、各種負荷への供給電力が不足する場合には、系統電源21から系統連系用遮断器9を介して電力供給を受け、これを各種負荷に供給する。
また、コントローラ5は、連系運転中、主燃料の供給が行われなくなったとき、或いは系統電源21が停電した場合等、連系運転を行うことができない状況となったときには、燃料電池発電装置100を連系運転から待機運転に移行させる。すなわち、系統連系用遮断機9を開状態、負荷用遮断器8を開状態に切り替えて、インバータ3及び顧客負荷20を系統電源21から切り離す。また、主燃料ライン11の主燃料用の遮断弁11a及び調節弁11bを閉状態に切り替えると共に、予備燃料ライン12の予備燃料用の遮断弁12aを開状態、また、調節弁12bを開方向に制御し、改質器2に供給される燃料を、主燃料から予備燃料に切り替える。
そして、コントローラ5は、主燃料から予備燃料への燃料切換が完了し、燃料電池1で安定した電力発電を行うことが可能な状態となったとき、負荷用遮断器8を閉状態に切り替えて顧客負荷20への電力供給を開始し、燃料電池発電装置100を自立運転に移行させる。
コントローラ5は連系運転から待機運転に移行させたとき、負荷制御部32に待機運転への移行を通知し、その応答として負荷制御部32から電力供給要求を受信する。そして、この電力供給要求に付加された負荷情報に基づき、電力供給先として要求された負荷31aへの電力供給が可能かどうかを判断すると共に、電力供給先として要求された付加31aの電力供給開始タイミングをスケジューリングし、スケジューリング結果を、許可情報として負荷制御部32に出力する。また、コントローラ5は、自立運転に移行させたとき、スケジューリング結果に応じたモードで動作するよう、インバータ3を駆動制御する。
さらに、コントローラ5は、稼働中は、電流センサ1aの検出信号に基づき、主燃料の供給ライン11に配された主燃料の調節弁11b又は予備燃料の供給ライン12に配された予備燃料の調節弁12bを制御し、燃料電池1の発電出力が、電流センサ1aで検出される発電電流に見合った発電出力となるように、改質器2に供給する主燃料又は予備燃料の流量を制御する。
また、コントローラ5は、稼働中、過電流保護処理を実行し、インバータ3等、燃料電池発電装置100内の各部を過電流から保護する。
この過電流保護処理は、例えば図2のフローチャートに示す手順で行われる。
まず、ステップS11で、コントローラ5は、電流センサ3aで検出されるインバータ出力電流Iinを読み込み、次いで、ステップS12に移行しインバータ出力電流Iinに基づき過電流状態であるか否かを判断する。具体的には、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回る状態がある程度の時間継続したかどうかを判断し、この状態がある程度の時間継続したとき、過電流状態であると判断する。前記電流上限値Ilimは、ある値の電流がインバータ3や燃料電池発電装置100内の各部を流れたとしても、インバータ3を構成する半導体素子等に影響を与えることがなく燃料電池発電装置100を引き続き運転させることの可能な電流値の最大値相当に設定される。
そして、過電流状態であると判断されないときにはステップS11に戻って引き続きインバータ出力電流Iinを監視する。ステップS12で過電流状態であると判断されるときには、ステップS13に移行して負荷用遮断器8を開放させ、これによりインバータ3等、燃料電池発電装置100内の各部を、過電流から保護する。
図3は、許可情報の生成を行う許可情報生成処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
コントローラ5では、系統電源21の停電或いは主燃料の供給停止等を検出すると、前述の燃料の切り替えを開始し、系統電源21からの切り離しを行って待機運転に移行すると共に、図3の許可情報生成処理を実行する。
すなわち、待機運転に移行したとき、まずステップS21で、この待機運転への移行を負荷制御部32に通知する。
そして、この待機運転への移行通知に対する応答として、負荷制御部32から電力供給要求が通知されたならばステップS22からステップS23に移行し、負荷制御部32からの電力供給要求に付加された負荷情報をもとに、投入負荷リストを作成する。
ここで、負荷制御部32からは負荷情報として、例えば図4に示すように、負荷31aを特定するための番号と、負荷31aの種類と、負荷31aの負荷容量と、突入電流が収束した後の通常状態時に負荷31aに流れる通常時電流の電流値と、突入電流の電流値と、突入電流が通常時電流に収束するまでの所要時間を表す突入電流継続時間と、電力供給を行う際の負荷31aの優先度とが、負荷31a毎に対応付けられて通知される。
コントローラ5では、負荷制御部32からの負荷情報に基づき、これらを例えば優先度の高い順にならべ、図4に示す投入負荷リストを作成する。
図3に戻って、コントローラ5では、投入負荷リストを作成するとステップS23からステップS24に移行して、投入負荷リストに登録されている全負荷31aの通常時電流の合計値Isum1と、電流許容値Imaxとを比較する。この電流許容値Imaxは、前述の電流上限値Ilimよりも小さな値であって、燃料電池1において安定して出力することの可能な最大電流値相当に設定される。この電流許容値Imaxが第1の基準値に対応している。
そして、電流許容値Imaxよりも通常時電流の合計値Isum1の方が大きい場合にはステップS25に移行し、負荷制御部32から電力供給要求がなされた負荷31a全てへの電力供給は不可として、図4の投入負荷リストに登録されている負荷31a、すなわち電力供給要求がなされた負荷31aの中から優先度が最も低いものを選択し、この負荷31aを電力供給対象から外す。例えば、投入負荷リストから削除する。
そして、ステップS24に戻り、再度、投入負荷リストに登録されている全負荷31aの通常時電流の合計値Isum1を算出し、この通常時電流の合計値Isum1と電流許容値Imaxとを比較する。そして、電流許容値Imaxよりも通常時電流の合計値Isum1の方が大きい場合には、ステップS25に移行して図4の投入負荷リストに登録された負荷31aの中から優先度が最も低いものを選択し、この負荷31aを投入負荷リストから削除する。
この処理を通常時電流の合計値Isum1が電流許容値Imax以下となるまで繰り返し行って、投入負荷リストから負荷31aを1つずつ除去し、通常時電流の合計値Isum1が電流許容値Imax以下となったとき、ステップS26に移行する。この時点で投入負荷リストに含まれる負荷31aが投入許可負荷となる。
前記ステップS26では、投入負荷リストの中で最も低い優先度を変数Nとして設定する。次いで、ステップS27に移行し、投入負荷リストに登録されている負荷31aのうち、優先度が1〜Nまでの負荷31aの突入電流の合計値Isum2を算出し、突入電流の合計値Isum2と電流許容値Imaxとを比較する。そして、突入電流の合計値Isum2の方が電流許容値Imaxよりも大きく、且つ変数Nが1でない(N≠1)ときには、ステップS28に移行する。
このステップS28では、優先度が1〜Nまでの負荷31aの突入電流の合計値Isum2と電流上限値Ilim(第2の基準値)とを比較する。そして、突入電流の合計値Isum2が電流上限値Ilim以下のときにはステップS29に移行する。
このステップS29では、投入負荷リストに登録されている優先度が1からNの負荷31aのうち、突入電流継続時間が最も長いものを選択し、選択した突入電流継続時間の最長値Tmaxと予め設定した制限時間Tvとを比較する。この制限時間Tvは、後述の電圧抑制処理を行った場合に、この電圧抑制により電圧不足となり負荷用遮断器8が開放状態に切り替わったり補機負荷4が停止状態となったりすることのない値に設定される。
そして、突入電流継続時間の最長値Tmaxが制限時間Tvより長いときには後述のステップS33に移行し、突入電流継続時間の最長値Tmaxが制限時間Tv以下である場合には、ステップS30に移行する。このステップS30では、インバータ3の動作モードとして電圧抑制モードを設定する。そして、ステップS38に移行する。
一方、ステップS28で、突入電流の合計値Isum2が電流上限値Ilimよりも大きいときにはステップS32に移行し、投入負荷リストに登録されている優先度が1からNの負荷31aのうち、突入電流継続時間が最も長いものを選択し、選択した突入電流継続時間の最長値Tmaxと予め設定した制限時間Tinとを比較する。この制限時間Tinは、後述のリトライ制御において、リトライスタート時間内に、インバータ出力電流Iinを電流上限値Ilimよりも低下させ且つインバータ出力電圧Vinを定電圧目標値Vtに復帰させることの可能な突入電流の継続時間相当に設定される。
そして、突入電流継続時間の最長値Tmaxが制限時間Tin以上であるときにはステップS33に移行し、突入電流継続時間の最長値Tmaxが制限時間Tinより短いときにはステップS35に移行する。
前記ステップS33では、投入負荷リストに登録されている負荷31aのうち優先度がN以上である負荷31aの投入開始タイミングを、優先度がN−1の負荷31aの突入電流継続時間だけ遅らせる。ここでは投入開始タイミングを、開始時間で表す。この開始時間は初期状態では“0”に設定される。
前述のように、優先度がN以上である個別負荷の投入開始タイミングを、優先度がN−1の個別負荷の投入開始タイミングよりも、優先度がN−1の個別負荷の突入電流継続時間だけ遅らせる場合には、優先度がN以上である負荷31aの開始時間として、優先度がN−1の個別負荷の突入電流継続時間を設定する。なお、既に開始時間として“0”以外の値が設定されているときには、この設定されている値に、突入電流継続時間を加算し、これを新たな開始時間として設定する。このとき、例えば、図5に示すように、現時点で投入負荷リストに登録されている負荷31aを特定する番号Noと開始時間とを対応付けた投入許可負荷リストを作成しておき、開始時間として初期値“0”を設定しておく。そして、開始時間が設定されたとき、投入許可負荷リストにおいて対応する負荷31aの開始時間を更新する。
このようにしてステップS33の処理で開始時間を設定したならば、ステップS34に移行し、変数NをN−1に更新し、ステップS27に戻る。
一方、ステップS35では、突入電流継続時間の最長値Tmaxが制限時間Tin以下であるため、リトライ制御が可能と判断してインバータ3の動作モードとしてリトライモードを設定する。そして、ステップS38に移行する。
一方、前記ステップS27で、優先度が1〜Nまでの負荷31aの突入電流の合計値Isum2が電流許容値Imax以下であるか又は変数Nが“1”であるとき、ステップS38に移行する。
このステップS38では、負荷制御部32に許可情報を送信する。
具体的には、投入許可負荷リストに登録されている負荷31aを、電力供給を許可した負荷とする。そして、ステップS30又はステップS35で動作モードが設定されていれば、この設定された動作モードをインバータ動作モードとし、ステップS30又はステップS35で動作モードが設定されていなければ定電圧モードをインバータ3の動作モードとする。そして、このようにして特定したインバータ3の動作モードと、投入許可負荷リストに登録されている負荷31aを特定する番号Noと開始時間とを対応付けた情報と、を許可情報として負荷制御部32に送信する。そして、許可情報生成処理を終了する。
図6は、コントローラ5で実行される、待機運転移行後のインバータ3の制御処理の一例を示すフローチャートである。
ここで、コントローラ5では、連系運転時にはインバータ3を連系運転制御し、インバータ3から出力される交流電力の周波数、振幅が、系統電源21の交流電力の周波数、振幅と一致するようにインバータ3を駆動制御する。そして、改質器2に供給される燃料供給が停止したとき、或いは系統電源21が停電したため、待機運転に移行したとき、コントローラ5では、インバータ3を連系運転制御から、図6のフローチャートに示す制御に切り替える。
すなわちまず、ステップS41で、インバータを定電圧制御しインバータ3から出力される交流電力の周波数、振幅が、予め設定した周波数、振幅となるように制御する。すなわち、系統電源21から切り離され連系運転が解除されて待機運転に移行した時点で定電圧制御を開始する。
次いで、ステップS42に移行し、自立運転に移行したか否かを判断する。すなわち、負荷用遮断器8が閉状態に切り替えられ、インバータ3の出力が顧客負荷20に供給される状態になったか否かを判断する。そして、自立運転に移行していなければ、ステップS41に戻って引き続き定電圧制御を行い、自立運転が開始されたならばステップS43に移行する。
このステップS43では、前述の許可情報生成処理で設定されるインバータ3の動作モードとして、何れの動作モードが設定されているかを判断する。
そして、インバータ3の動作モードとして、電圧抑制モードが設定されているならばステップS44に移行し、後述の図7に示す電圧抑制制御を行う。
一方、インバータ3の動作モードとしてリトライモードが設定されているならば、ステップS45に移行し、後述の図9に示すリトライ制御を行う。また、インバータ3の動作モードとして電圧抑制モード及びリトライモードの何れも設定されていない場合には定電圧モードが設定されたものと判断し、ステップS46に移行して、引き続き定電圧制御を行う。
次に、電圧抑制制御の処理手順を図7のフローチャートに基づいて説明する。この電圧抑制制御は、例えば特開平2005−27421号公報に記載されているように、負荷容量が定格を上回るときにはインバータ出力電流の増加を抑制するように、電圧制御を行う。
まずステップS51で、現時点における負荷インピーダンスZを算出する。すなわち電圧センサ3bで検出されたインバータ出力電圧Vinを、電流センサ3aで検出されたインバータ出力電流Iinで割り算して、負荷インピーダンスZを算出する。
次いで、ステップS52に移行し、電流許容値Imaxと、ステップS51で算出した負荷インピーダンスLとを乗算し、この結果得た値を、電圧許容値Vmaxとする。
次いで、ステップS53に移行し、インバータ3の定電圧制御における電圧目標値である定電圧目標値Vtと、ステップS52で算出した電圧許容値Vmaxとを比較し、何れか小さい方を電圧指令値Vsとして設定する。つまり、定電圧目標値Vtが電圧許容値Vmax以下であるときには定電圧目標値Vtを電圧指令値Vsとして設定し、定電圧目標値Vtが電圧許容値Vmaxよりも大きいときには電圧許容値Vmaxを電圧指令値Vsとして設定する。
次いでステップS54に移行し、インバータ3の出力電圧が電圧指令値Vsとなるようにインバータ3を定電圧制御する。
図8は、以上の処理を行った場合の、負荷容量とインバータの電圧指令値Vsとの関係(図8(a))、負荷容量とインバータ出力電流Iinとの関係(図8(b))を表す特性図である。図8(a)において横軸はZ00/Z、縦軸はVs/V00であって、Zは現在の負荷インピーダンス、Z00はインバータ3の定格負荷インピーダンス、Vtは定電圧目標値、V00はインバータ3の定格電圧である。また、図8(b)において横軸はZ00/Z、縦軸はIin/I00であって、Imaxは電流許容値、I00はインバータ3の定格電流である。定格負荷インピーダンスZ00は、Z00=V00/I00で表すことができる。
図8(a)に示すように、電圧指令値Vsは、負荷容量が定格負荷容量よりも小さいときには、定電圧目標値Vtを維持するが、負荷容量が定格負荷容量を超えると、Z00/Zに反比例して、二次関数的に減少する。また、図8(b)に示すように、インバータ出力電流Iinは、負荷容量が定格負荷容量よりも小さいときには、負荷容量に比例して増加するが、負荷容量が定格負荷容量を超えると、電流許容値Imaxに維持される。したがって、負荷変動に伴いインバータ3の出力電流Iinが変動する場合であっても、インバータ3の出力電流Iinは、電流許容値Imaxに制限されることになる。
次に、リトライ制御の処理手順を図9に基づいて説明する。
まず、ステップS61で、過電流が発生しているか否かを判定する。すなわち、電流センサ3aで検出されたインバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回るかどうかを判定する。
そして、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilim以下であるときには過電流は発生していないとして引き続きインバータ出力電流Iinを監視し、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回るとき過電流が発生したとしてステップS62に移行し、インバータ3の運転を停止させる制御信号を出力する。すなわち、インバータ3の運転を停止させ電力出力を停止させることにより、インバータ3を構成する半導体素子等の電子部品を過電流から保護する。
続いてステップS63に移行し、インバータ3の運転を停止させた時点からの経過時間を計時し、経過時間がリトライ待ち時間に達したときステップS64に移行する。
ここで、インバータ3の運転を停止した後、燃料電池発電装置100全体を停止させることなく、インバータ3を再度稼働させて燃料電池発電装置100の運転を継続させるためには、インバータ3からの電力の出力を停止させた後、この電力出力停止に伴い負荷用遮断器8の接点が開放する以前に、インバータ3から電圧を出力させる必要がある。つまり、負荷用遮断器8は、操作スイッチの操作により負荷用遮断器8内の図示しない励磁コイルを励磁させて吸引力を発生させており、励磁コイルへの励磁はインバータ3からの出力電力を利用して行っているため、操作スイッチにより負荷用遮断器8をオンオフ制御したとしても、インバータ3から電力が出力されない場合には励磁コイルを励磁することができず吸引力が発生しないため、負荷用遮断器8を閉状態に制御することはできない。つまり、インバータ3から電力が出力されない場合には、操作スイッチの操作に関わらず、負荷用遮断器8は開状態に切り替わることになる。
したがって、インバータ3からの電力出力を停止させてから電力出力を再開させるまでのリトライ待ち時間、及び後述するリトライ電圧は、負荷用遮断器8の接点の開閉特性に基づいて設定する。すなわち、インバータ3からの電力出力停止を受けて、負荷用遮断器8の励磁コイルに印加される電圧が低下することに伴い負荷用遮断器8が開状態となる以前に、インバータ3の電力出力をリスタートさせる必要がある。したがって、リトライ待ち時間は、インバータ3の電力出力が停止されてから負荷用遮断器8の接点が開放するまでの所要時間よりも短い時間に設定する。また、リスタート電圧は負荷用遮断器8の接点が開放する電圧よりも高い値に設定する。
図10は、インバータ出力電圧を0%に制御した時点からのこの状態の継続時間と、インバータ3の出力電圧の電圧低下度との対応を表す特性図であって、縦軸は定格電圧を100%とした場合の電圧低下度、横軸はインバータ出力電圧を0%に制御した時点からのこの状態の継続時間を表す電圧低下継続時間〔ms〕である。インバータ出力電圧を0%に制御した時点から5〔ms〕程度が経過した時点で電圧低下度は40%程度となり、以後電圧低下継続時間が長くなるにつれて電圧低下度はこれに比例して小さくなり、電圧低下継続時間がある程度継続すると0%(インバータ出力電圧が定格電圧)となる。
図10の特性に負荷用遮断器8を当てはめた場合、負荷用遮断器8の電圧低下継続時間の定格を10〔ms〕とすると、10〔ms〕未満の瞬時停電では、負荷用遮断器8の接点は閉状態を維持するが、10〔ms〕を超える瞬時停電の場合には負荷用遮断器8の接点は開状態に切り替わることになる。
このため、本実施形態では、負荷用遮断器8の電圧低下継続時間の定格を10〔ms〕としたとき、リトライ待ち時間を1〔ms〕程度に設定する。
図9に戻って、ステップS64の処理では、自動故障リセット処理を行う。具体的には、電圧出力を可能にするために、ソフトウェア上の故障状態を解除する等、一旦停止させたインバータ3を再起動させるために必要な処理を行う。
そして、ステップS65に移行し、インバータ3からの電力出力を再開させ、リスタート電圧を出力させる。
ここで、インバータ3を再起動させたときの突入電流等に起因する過電流の発生を防止するためには、リスタート電圧をなるべく低く設定することが好ましい。しかしながら、その一方で、リスタート電圧をあまり低く設定すると負荷用遮断器8の接点が閉状態を維持することができなくなり、開状態に切り替わってしまう。上述した図10に示すように、本実施形態で採用する負荷用遮断器8は、定格出力電圧を100%とした場合、50%程度の電圧であっても接点の閉状態を維持することができる。したがって、負荷用遮断器8の接点が開放することなく、閉状態を維持したままリスタートさせることのできる電圧レベルとしては、定格出力電圧を100%とした場合、約60%(電圧低下度で表した場合は40%)程度が好ましい。
ステップS65でリスタート電圧を出力させた後、ステップS66に移行し、過電流が発生したか否かをステップS61での処理と同様に判断する。すなわち、電流センサ3aで検出されるインバータ出力電流Iinと電流上限値Ilimとを比較する。
そして、リスタート電圧が出力されることに伴い突入電流が生じ、この突入電流が電流上限値Ilimを超える場合にはステップS62に戻り、再度インバータ3の運転を停止させ、インバータ3を構成する半導体素子等の電子部品を過電流から保護し、以後上記と同様にステップS63からステップS65の処理を行ってリスタート電圧を出力する。
そして、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilim以下となったとき、ステップS66からステップS67に移行し、インバータリトライ制御を行う。具体的には、インバータ出力電圧Vinをリスタート電圧から所定の増加率で増加させて、定格電圧、すなわち定電圧目標値Vtに復帰させる。
ここで、燃料電池発電装置100の運転を継続させた状態で、インバータ3を再稼働させるためには、補機負荷4に対する電力供給を継続させておく必要がある。この補機負荷4に対する電力供給を維持させるためには、この補機負荷4が停止する前にインバータ3の出力電力を定格電圧(100%)に復帰させる必要がある。
したがって、本実施形態では、補機負荷4を停止させることなくインバータ3の出力電力を定格電圧に復帰させるまでの時間(以下、リトライスタート時間ともいう。)を例えば1000〔ms〕に設定している。
なお、上述したように、リスタート電圧は負荷用遮断器8の接点の閉状態を維持するために必要な電圧より高い値に設定されている。そのため、図10に示すように、インバータリトライ制御時のインバータ出力電圧Vinは、常に負荷用遮断器8の接点の閉状態を維持する電圧よりも高い状態に維持されている。したがって、リトライスタート時間内では、負荷用遮断器8の接点が開放されてしまうことはなく、負荷用遮断器8の下流に接続されている顧客負荷20への電力供給を継続することができる。
リトライスタート時間は、上述のように一定値に設定されているため、例えば、リトライを複数回繰り返した場合には、リトライ電圧から定格電圧までの所要時間が短くなる。このため、インバータリトライ制御において設定されるインバータ出力電圧の増加率は大きくなる。
そして、インバータ出力電圧Vinが定格出力電圧(定電圧目標値)に達したとき、インバータリトライ制御を終了し、ステップS68に移行し、通常の定電圧制御を開始する。
図11及び図12は、待機運転時に定電圧制御を行っている状態から自立運転に移行し、負荷への電力供給開始に伴い、突入電流が生じた場合のタイミングチャートを示したものである。(a)はインバータ3のインバータ出力電流Iin、(b)はインバータ3の運転状態、(c)はインバータ3の出力電圧Vinを表したものである。
図11に示すように、定電圧制御を行っている状態で負荷への電力供給の開始に伴い時点t1で突入電流が発生し、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを超えると、コントローラ5はステップS61からステップS62に移行し、インバータ3への制御信号の出力が停止されてインバータ3の出力電力が零に制御されるため、インバータ出力電流Iinは電流上限値Ilimを下回る。したがって、突入電流の発生によりインバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを超えたとしても、インバータ出力電流Iinは速やかに電流上限値Ilimを下回るため、過電流保護処理により過電流状態と判断されて負荷用遮断器8が開放されることはない。
そして、リトライ待ち時間が経過した時点t2でインバータ3の自動故障リセット処理が行われ、インバータ3の出力電圧Vinがリスタート電圧となるように制御される(ステップS64、S65)。
ここで、時点t1でインバータ3の電力出力を停止することにより、時点t1からt2間はインバータ3の出力電圧Vinは零となるように制御されるが、実際には、インバータ3の出力電圧Vinは時点t1から徐々に減少し、この減少に伴う負荷用遮断器8への印加電圧の低下により負荷用遮断器8が開放する前に、インバータ3からリスタート電圧が出力され、このリスタート電圧は、負荷用遮断器8を閉状態に維持する電圧である。したがって、インバータ3の停止に伴い負荷用遮断器8が開放されることはない。
そして、時点t2でリスタート電圧を出力すると当然突入電流が発生するが、リスタート電圧は定格電圧よりも低い値であるため、発生する突入電流は小さくなり、また、電力供給が一時的に停止されたものの、時点t1で既に電力供給が開始されていることから、突入電流は収束に向かう。
したがって、突入電流が低減されるか又は突入電流が収束に向かう等により、インバータ出力電流Iinが図11の時点t2に示すように電流上限値Ilimを下回っていれば、図9のステップS66からステップS67に移行し、インバータリトライ制御を行って、インバータ3の出力電圧Vinを一定割合で増加させて定電圧目標値まで増加させ、以後、定電圧制御を行う(ステップS68)。
これにより、インバータ出力電流Iinは、図11(a)に示すように、突入電流の収束に伴い減少した後、インバータ3の出力電圧Vinの増加に伴って増加し、インバータ3の出力電圧Vinが定格電圧に達すると通常電流に収束する。
一方、図12に示すように、時点t2でリスタート電圧を出力したとき、時点t1での電力供給開始により生じた突入電流と同様な突入電流が継続して生じており、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回る場合には、図9のステップS66からステップS62に戻り、再度、インバータ3の電力出力を停止させ、リトライ待ち時間が継続した後、リスタート電圧を出力させる。リスタート電圧の出力によりインバータ出力電流Iinが再度電流上限値Ilimを上回ると、再度インバータ3の電力出力を停止させ、リトライ待ち時間が継続した後、時点t11でリスタート電圧を出力させる。
この時点で、インバータ出力電流Iinは電流上限値Ilim以下となるため、ステップS67に移行し、インバータリトライ制御を行ってインバータ3の出力電圧を定格電圧まで増加させ、以後定電圧制御に移行する。
このように、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilim以下となるまでの間は、インバータ3の電力出力の停止、及びリスタート電圧の供給を繰り返すため、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回ることにより、過電流保護処理によって負荷用遮断器8が開放されることはない。
したがって、突入電流が生じたことによりインバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回り、これによって負荷用遮断器8が開放されることはなく、また、インバータ3の電力出力を一時的に停止させることにより、インバータ3の出力電圧Vinが定格電圧よりも低くなることに起因して補機負荷4が停止することはない。
したがって、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回ったとしても、負荷用遮断器8が開放されることを回避することができ、且つ補機負荷4が停止することはないため、燃料電池発電装置100全体を停止させることなく、継続して顧客負荷20への電力供給を行うことができる。
次に、上記実施の形態の動作を、図3、図13のフローチャートにしたがって説明する。図13は、コントローラ5から待機運転への移行が通知されたときに負荷制御部32で実行される負荷投入制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
燃料電池発電装置100では、連系運転中、主燃料を燃料として燃料電池1での発電を行い、その発電出力はインバータ3を介して補機負荷4に供給されると共に、負荷用遮断器8を介して顧客負荷20に供給され、燃料電池1での発電出力により、顧客負荷20で必要とする電力を賄うことができないときには、系統電源21から系統連系用遮断器9を介して電力供給を受け、これを顧客負荷20や補機負荷4に供給する。また、インバータ3では、出力電力の周波数及び振幅が、系統電源21の交流電力の周波数及び振幅と一致するように動作する。
このように連系運転を行っている状態から、主燃料の供給が停止された場合、或いは系統電源21に停電が生じた場合には、コントローラ5では、系統連系用遮断器9及び負荷用遮断器8を開放させ、改質器2に供給する燃料を主燃料から予備燃料に切り替えて待機運転に移行すると共に、図6の待機運転移行後のインバータ制御処理を開始し、インバータ3を定電圧制御させる(ステップS41)。このため、インバータ3の出力電圧Vinは、定電圧目標値Vtに制御される。また、コントローラ5により、図3の許可情報生成処理が開始され、負荷制御部32に対して待機運転への移行が通知される(ステップS21)。
負荷制御部32では、コントローラ5から待機運転への移行が通知されたとき、図13の負荷投入制御処理を開始し、まず、ステップS71で、記憶手段32bに記憶されている、自立運転時に稼働させる負荷31aを特定する稼働負荷情報を読み込み、この稼働負荷情報で特定される負荷31aの負荷情報を記憶手段32bから検索する。そして、検索した負荷情報と共に、電力供給要求をコントローラ5に通知する。
例えば、稼働負荷情報として、図4に示す6個の負荷31a(No1〜No6)が指定されている場合には、この6個の負荷31aの負荷情報を、記憶手段32bに格納されている全ての負荷31aの負荷情報の中から検索する。そして、これら負荷情報を、電力供給要求に付加してコントローラ5に通知する。
前記負荷情報としては、図4に示すように、負荷の種類、負荷容量、通常稼働時に流れる通常時電流値、突入電流値及びこの突入電流の継続時間、稼働負荷情報で特定されたNo1〜No6内での優先度等が通知される。なお、負荷の種類は必ずしも通知しなくてもよい。
コントローラ5では、負荷制御部32から電力供給要求が通知されると、図3のステップS22からステップS23に移行し、電力供給要求と共に通知された負荷情報をもとに、図4に示す投入負荷リストを作成する。
なお、ここでは、負荷制御部32から、稼働負荷情報として特定された負荷内での優先度を設定して負荷情報としてコントローラ5に通知する場合について説明したが、例えば、負荷制御部32側で負荷情報として全ての負荷31aについて優先度が設定されている場合には、全ての負荷31aにおける優先度を負荷情報としてコントローラ5側に通知し、投入負荷リストを作成する際に、コントローラ5側で、稼働負荷情報で特定される負荷31a内での優先度に変換して投入負荷リストに登録するようにしてもよい。
コントローラ5では、図4に示す投入負荷リストを作成すると、ステップS23からステップS24に移行し、投入負荷リストに登録されている全ての負荷31aについてその通常時電流の合計値Isum1を算出する。
図4の投入負荷リストの場合、負荷31aの通常時電流の合計値Isum1は、“293(=110+29+27+28+19+80)〔A〕となる。ここで、電流許容値Imaxを290〔A〕とすると、Imax(290〔A〕)よりも通常時電流の合計値Isum1(293〔A〕)の方が大きいため、図3のステップS24からステップS25に移行し、図4に示す投入負荷リストのうち、優先度の最も小さい負荷、すなわち、優先度が“6”である“No6”を、投入負荷リストから除去する。これにより、投入負荷リストに登録されている負荷31aは5つとなる。
そして、ステップS24に戻って再度通常時電流の合計値Isum1と電流許容値Imaxとを比較する。図4の場合、“No6”を除いた5つの負荷31aの通常時電流の合計値Isum1は213(=110+29+27+28+19)〔A〕となり、電流許容値Imaxよりも小さいことから、ステップS24からステップS26に移行して、投入負荷リストのうち最も低い優先度がNとして設定される。この時点で投入負荷リストに登録されているのは、5つの負荷31aであって、最も低い優先度は“5”である。したがって、変数Nとして“5”を設定する(ステップS26)。そしてこの時点で投入負荷リストに登録されている負荷31aが、電力供給が許可された投入許可負荷となる。
投入負荷リストに登録されている優先度が1からN(=5)までの負荷31aの突入電流の合計値Isum2は1192(=110+360+222+350+150)〔A〕であって、電流許容値Imax(=290〔A〕)及び電流上限値Ilim(=550〔A〕)よりも大きい。また、優先度が1からN(=5)までの負荷31aの突入電流の継続時間のうち、突入電流継続時間の最長値Tmaxは900〔ms〕であって、制限時間Tin(=5〔ms〕)よりも長い。このため、図3のステップS26からステップS27、ステップS28、ステップS32を経てステップS33に移行し、投入負荷リストの中で、優先度が変数N(=5)以上の負荷31aであるNo5の負荷31aの開始時間を、優先度が変数“N−1(=4)”の負荷31aであるNo4の突入電流継続時間すなわち“100”だけ遅らせる。
具体的には、まず、投入許可負荷として設定されたNo1からNo5について、図5に示す投入許可負荷リストを作成する。初期状態では各開始時間として零を設定する。
そして、この投入許可負荷リストにおいて、No5に対応する開始時間を“100”に更新する。
次いで変数Nの値をN−1(=4)に更新(ステップS34)した後、ステップS27に戻り、次に、投入負荷リストに登録されている負荷31aのうち、優先度が、1から変数N(=4)までの負荷31aの突入電流の合計値Isum2を算出する。この場合、突入電流の合計値Isum2は1042(=110+360+222+350)〔ms〕であり、さらに突入電流継続時間の最長値Tmaxは900〔ms〕であるため、ステップS27からステップS28、ステップS32を経てステップS33に移行し、今度は、投入負荷リストの中で、優先度が変数N(=4)以上の負荷31aであるNo4及びNo5の開始時間を優先度が“N−1(=3)”であるNo3の負荷31aの突入電流継続時間“900”だけ遅らせる。すなわち、No4及びNo5の負荷31aの現時点での開始時間に、No3の負荷31aの突入電流継続時間“900”を加算する。これにより、No4の負荷31aの開始時間は“900(=0+900)”となり、No5の負荷31aの開始時間は“1000(=100+900)”となる。
そして、変数Nの値をN−1(=3)に更新した後(ステップS34)、ステップS27に戻る。
そして、今度は、投入負荷リストに登録されている負荷31aのうち、優先度が、1から変数N(=3)までの負荷31aの突入電流の合計値Isum2を算出する。この場合突入電流の合計値Isum2は692(=110+360+222)〔A〕であり、さらに突入電流継続時間の最長値Tmaxは900〔ms〕であるため、ステップS27からステップS28、ステップS32を経てステップS33に移行し、上記と同様の手順で、優先度が3以上の負荷31a、すなわち、No3、No4及びNo5の開始時間を、No2の突入電流継続時間“100”だけ遅らせる。これにより、No3の負荷31aの開始時間は“100(=0+100)”となりNo4の負荷31aの開始時間は“1000(=900+100)”となり、No5の負荷31aの開始時間は“1100(=1000+100)”となる。
そして、変数Nを“2”に更新し(ステップS34)、ステップS27に戻って、投入負荷リストに登録されている負荷31aのうち、優先度が、1から変数N(=2)までの負荷31aの突入電流の合計値Isum2を算出する。この場合、突入電流の合計値Isum2は470(=110+360)〔A〕となり、電流許容値Imax(290[A])を上回り且つ電流上限値Ilim(550〔A〕)を下回るため、ステップS27からステップS28を経てステップS29に移行し、さらに突入電流継続時間の最長値Tmaxは“100〔ms〕”であり、制限時間Tv(=1000〔ms〕)よりも短いため、ステップS30に移行し、インバータ3の動作モードとして、電圧抑制モードを設定する。
そして、ステップS38に移行し、負荷制御部32に対して許可情報を通知する。すなわち、図5に示す投入許可負荷リストにこの時点で登録されている負荷31aは5つであるからこれら5つを投入許可負荷とし、この投入許可負荷リストと、ステップS30で設定された電圧抑制モードとを許可情報として負荷制御部32に送信する。そして、許可情報生成処理を終了する。
コントローラ5では、改質器2に供給される燃料が主燃料から予備燃料に切り替わり、燃料電池1の発電電力が安定したとき、顧客負荷20への安定した電力供給が可能な状態になったとして負荷用遮断器8を閉状態に切り替えて待機運転から自立運転に移行し、負荷制御部32に自立運転に移行したことを通知する。
負荷制御部32では、コントローラ5から許可情報が通知され、続いて自立運転への移行が通知されたことから、図13のステップS72からステップS73を経てステップS74に移行し、ステップS72で通知された許可情報に基づき指定されたタイミングで負荷31aに対応するスイッチ31bを閉状態に切り替え、負荷31aへの電力供給を開始する。
具体的には、まず、図5に示す投入負荷許可リストにおいて開始時間が零に設定されているNo1及びNo2の負荷31aに対応するスイッチ31bを閉状態に切り替える。また、これと共に、経過時間の計測を開始する。そして計測した経過時間が、“100”となったとき、投入負荷許可リストにおいて開始時間が“100”に設定されているNo3の負荷31aに対応するスイッチ31bを閉状態に切り替える。同様に、経過時間が“1000”となったとき、投入負荷許可リストにおいて開始時間が“1000”に設定されているNo4の負荷31aに対応するスイッチ31bを閉状態に切り替え、経過時間が“1100”となったとき、投入負荷許可リストにおいて開始時間が“1100”に設定されているNo5の負荷31aに対応するスイッチ31bを閉状態に切り替える。そして、負荷投入制御処理を終了する。
一方、コントローラ5は、待機運転に移行した時点から図6のフローチャートにしたがってインバータ3を制御し、待機運転に移行した時点から定電圧制御を行い(ステップS41)、インバータ3の出力電圧が定電圧目標値Vtとなるように制御する。そして、負荷用遮断器8が閉状態に切り替えられ、顧客負荷20への電力供給が開始され、待機運転から自立運転に移行すると、図6のステップS42からステップS43に移行する。そして、この場合、許可情報生成処理においてインバータ3の動作モードとして電圧抑制モードが設定されているため、ステップS43からステップS44に移行し、図7のフローチャートに示す手順で電圧抑制制御を行う。
すなわち、電圧センサ3bで検出されたインバータ3の出力電圧Vinと電流センサ3aで検出されたインバータ3の出力電流Iinとから現時点における負荷インピーダンスZを算出し、この負荷インピーダンスZと電流許容値Imaxとを乗算して電圧許容値Vmaxを算出する。そして、この電圧許容値Vmaxと定電圧目標値Vtとの何れか小さい方を電圧指令値Vsとして設定し、インバータ3の出力電圧が、電圧指令値Vsとして設定された電圧許容値Vmax又は定電圧目標値Vtとなるように、インバータ3を定電圧制御する。このため、負荷容量が増加してこれに伴いインバータ出力電流Iinが増加すると、負荷インピーダンスZがインバータ3の定格負荷インピーダンスを超えたときにはインバータ3はインバータ出力電流Iinが電流許容値Imaxを維持するように電圧抑制制御を行うことになる。
図14は、図5に示す投入許可負荷リストで指定されたタイミングでNo1〜No5の負荷31aへの電力供給を開始したときのインバータ3の出力電流Iinの変化状況を表したものである。
図14に示すように、インバータ3の出力電流Iinは、時点t30で負荷No1及びNo2に対する電力供給を開始した時点で急峻に増加する。そして、負荷No1の突入電流は速やかに収束するため、インバータ出力電流Iinの一時的な増加に影響を与えるのは主に負荷No2に生じる突入電流である。
続いて、時点t30から開始時間“100[ms]”が経過した時点t31で、負荷No3への電力供給が開始され、これに伴い負荷No3に突入電流が生じる。この時点t31では、既に負荷No2の突入電流は通常電流に収束しているため、インバータ出力電流Iinの一時的な増加に影響を与えるのは負荷No3の突入電流のみである。
同様に、時点t30から開始時間“1000[ms]”が経過した時点t32で、負荷No4への電力供給が開始され負荷No4に突入電流が生じるがこの時点では負荷No3の突入電流は通常電流に収束している。さらに、時点t30から開始時間“1100[ms]”が経過した時点t33で、負荷No5への電力供給が開始された時点で負荷No5に突入電流が生じるが負荷No4の突入電流は通常電流に収束している。
ここで、負荷No1及び負荷No2に対して同時に電力供給を開始している。このときの負荷No1及び負荷No2の突入電流の総和Isum2は、電流上限値Ilimを下回るものの電流許容値Imaxを上回る。しかしながら、コントローラ5では、インバータ3を電圧抑制モードで駆動制御しており、負荷が増大したとしてもインバータ出力電流Iinが電流許容値Imaxを超えないようにインバータ3の電圧制御を行っているため、インバータ出力電流Iinを電流許容値Imax以下となるように制御することができる。したがって、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回ることを回避することができる。
そして、負荷No3〜No5については、優先度にしたがって、各負荷への電力供給開始タイミングをずらし、一つ前に電力供給を開始した負荷の突入電流が通常電流に収束した時点で次の負荷への電力供給を開始するようにしている。したがって、突入電流によるインバータ出力電流Iinの一時的な増加を極力小さく抑えることができ、仮に突入電流によりインバータ出力電流Iinが増加したとしても、インバータ3の電圧抑制制御処理により、インバータ出力電流Iinが電流許容値Imax以下となるようにインバータ3を駆動制御しているため、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回ることを抑制することができる。
さらに、負荷制御部32では、許可情報で通知された投入許可負荷に対してのみ電力供給を開始するようにしており、この投入許可負荷は、その通常時電流の合計値Isum1が電流許容値Imaxを下回る。したがって、各負荷31aの突入電流が収束した後においても、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回ることはない。
このように、突入電流によりインバータ出力電流Iinが増加する場合であっても、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回ることを回避することができる。したがって、突入電流が生じたことによりインバータ出力電流Iinが一時的に増加することに起因して、コントローラ5の過電流保護処理において、過電流状態であると判断されることを回避することができ、すなわち、負荷用遮断器8が作動して顧客負荷20が、燃料電池1と切り離されてしまい、顧客負荷20への電力供給の継続が不可となることを回避することができる。
また、コントローラ5では、顧客負荷20側から通知された優先度にしたがって、優先度の高いものを優先して負荷31aの電力供給の開始タイミングをスケジューリングしているため、顧客負荷20の各負荷31aのうち重要な負荷等、特定の負荷を優先的に起動させることができる。
また、コントローラ5では、電力供給の開始タイミングをスケジューリングする際に、負荷31aの電力供給開始タイミングを単にずらすのではなく、突入電流の合計値Isum1が、電流上限値Ilim以下ではあるが電流許容値Imaxを上回るときには、突入電流の継続時間がTv以下であるならば、複数の負荷31aへの電力供給を同時に開始したとしても、電圧抑制制御を行うことでインバータ出力電流Iinを電流許容値Imax以下に抑制することが可能として、これら複数の負荷に対して同時に電力供給を開始している。つまり、負荷への電力供給開始タイミングをできるだけ遅らせないようにしているため、電力供給開始タイミングをずらすことにより顧客側に与える影響を低減することができる。
逆に、突入電流の合計値Isum1が電流上限値Ilim以下ではあるが電流許容値Imaxを上回る状態であっても、突入電流継続時間が制限時間Tvよりも長い場合には電圧抑制制御は行わず、各負荷の電力供給開始タイミングをずらすようにしている。
ここで、前述のように、突入電流継続時間が制限時間Tvよりも長い状態で電圧抑制制御を行った場合、制限時間Tvを上回る時間継続してインバータ出力電圧Vinが抑制されるため、このインバータ出力電圧Vinを利用して吸引力を発生させている負荷用遮断器8が、インバータ出力電圧Vinに低下に起因して開放されたり、補機負荷4が停止したりする可能性がある。しかしながら、突入電流継続時間が制限時間Tvよりも長いときには、負荷用遮断器8が開放されたり補機負荷4が停止したりする可能性があるとして電圧抑制制御を行わず、負荷の電力供給開始タイミングをずらし、インバータ出力電流Iinの増加に寄与する負荷の数を減らし突入電流を極力抑えるようにしているため、インバータ出力電圧Vinが低下したことに起因して顧客負荷20への電力供給の継続が不可となることを回避することができる。
また、図4の投入負荷リストに登録されている負荷31aの場合、突入電流継続時間が制限時間Tinよりも長いため、電力供給開始タイミングをずらすと共に、電圧抑制制御を行うことで過電流状態と判断されて負荷用遮断器8が開放されることを回避しているが、例えば、図4の投入負荷リストにおいて、負荷No5、No6を除く全ての負荷の突入電流継続時間がインバータ3のリトライ制御における制限時間Tin(=5ms)よりも短い場合には、図3のステップS21からステップS26の処理により、優先度1〜5の負荷31aが、投入許可負荷として特定され、これらの突入電流の合計値Isum2は、“1192(=110+360+222+350+150)〔A〕”となるが、突入電流継続時間の最大値Tmaxは、負荷No5の“900”となる。
このため、ステップS27からステップS28、ステップS32を経てステップS33に移行し、投入負荷リストの中で優先度N(=5)以上の負荷、すなわち、負荷No5の開始時間を優先度N−1(=4)の突入電流継続時間“例えば3ms”だけ遅らせる。
続いて、優先度が“1〜N(=4)”の突入電流の合計値Isum2は、“1042(=110+360+222+350)〔A〕”であって、突入電流継続時間の最大値Tmaxは“3ms”となるため、ステップS27からステップS28、ステップS32を経てステップS35に移行する。
このため、ステップS35に移行し、インバータ3の動作モードとしてリトライモードが設定され、ステップS38で許可情報が生成され、これが負荷制御部32に通知される。この場合、投入許可負荷リストには、優先度が“1〜5”の負荷No1〜No5が登録されており、負荷No1〜No4の開始時間は零、負荷No5の開始時間は“3”に設定されている。
したがって、負荷制御部32では、コントローラ5から自立運転への移行が通知されたときに図13のステップS73からステップS74に移行し、負荷供給要求として要求した負荷No1〜No6のうち、負荷No1〜No5に対してのみ電力供給許可がなされているため、これら負荷No1〜No5にのみ、電力供給を開始する。具体的には、投入許可負荷リストに登録されている5つの負荷のうち、開始時間が零に設定されている、負荷No1〜No4に対する電力供給をまず開始し、この時点から開始時間“3ms”が経過した時点で、負荷No5に対する電力供給を開始する。
このため、負荷No1〜No4への電力供給が開始された時点で、突入電流が生じこのときの突入電流の合計値Isum2は、“1042”となって電流上限値Ilimを上回る。しかしながら、コントローラ5では、許可情報生成処理においてインバータ3の動作モードとしてリトライモードが設定されているため、自立運転に移行した後、インバータ3をリトライ制御する(図6ステップS45)。
したがって、図9、図11及び図12に示すように、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回った時点で、インバータ3が停止され、その後、リトライ経過時間が経過する毎にインバータ3が断続的に停止されるため、インバータ出力電流Iinは、断続的に電流上限値Ilimを上回った後、やがて電流上限値Ilimを下回ることになる。このため、突入電流によるインバータ出力電流Iinの増加に伴い、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回る場合であっても、過電流保護処理によって過電流状態であると誤判断されることはない。したがって、過電流状態と誤判断されることにより、顧客負荷20への電力供給の継続が不可となることを回避することができる。
そして、負荷No5の開始時間相当が経過した時点で、負荷No5への電力供給が開始され、この時点で負荷No5に突入電流が生じるがこの時点では、既に負荷No4の突入電流は通常時電流に収束している。したがって、インバータ出力電流Iinの増加に寄与する突入電流は負荷No5の突入電流のみとなって、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回ることを抑制することができる。そして、負荷No1〜No5の通常時電流の合計値Isum1は、許容電流値Isum1よりも小さいから、No5の突入電流が収束した後のインバータ出力電流Iinが電流許容値Imaxを上回ることはない。
したがって、この場合も突入電流によりインバータ出力電流Iinが増加し且つ電流上限値Ilimを上回る場合であっても、コントローラ5の過電流保護処理において、過電流状態であると判断されることを回避することができ、すなわち、負荷用遮断器8が作動して顧客負荷20が、燃料電池1と切り離されてしまい、顧客負荷20への電力供給の継続が不可となることを回避することができる。
また、図4の優先度“1〜5”の負荷への電力供給を同時に開始した場合、突入電流の合計値Isum1は電流上限値Ilimを上回るため、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回ることになるが、突入電流継続時間が制限時間Tinよりも短いときには、インバータ出力Iinが電流上限値Ilimを上回ったとしてもリトライ制御を行うことで、過電流状態と誤判断されたりインバータ3の出力電圧Vinの低下に伴い負荷用遮断器8が開放されたりすることはないとして、負荷No1〜No4への電力供給を同時に開始しており、負荷への電力供給開始タイミングをできるだけ遅らせないようにしているため、電力供給開始タイミングをずらすことにより顧客側に与える影響を低減することができる。
逆に、電流上限値Ilimを上回り且つ突入電流継続時間が制限時間Tinよりも長い場合にはリトライ制御は行わず、電力供給開始タイミングをずらすようにしている。ここで、前述のように、突入電流継続時間が制限時間Tinよりも長い状態でリトライ制御を行った場合、リトライ制御を行うことに伴いインバータ出力電圧Vinが低下し、場合によっては、補機負荷4が停止したり負荷用遮断器8が開放したりする可能性がある。しかしながら、突入電流継続時間が制限時間Tinよりも短く、インバータ出力電圧Vinが低下したとしても補機負荷4や負荷用遮断器8が誤動作することのない時間内にインバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを下回りインバータ出力電圧Vinを復帰させることができると予測されるときにのみリトライ制御を行うようにしているため、インバータ出力電圧Vinが低下することに起因して顧客負荷20への電力供給が不可となることを回避することができる。
また、この場合も、コントローラ5では、顧客負荷20側から通知された優先度にしたがって、優先度の高いものを優先して負荷31aの電力供給の開始タイミングをスケジューリングしているため、顧客負荷20の各負荷31aのうち重要な負荷等、特定の負荷を優先的に起動させることができる。
また、図3に示すように、突入電流の合計値Isum2が電流上限値Ilimを超える場合には、リトライ制御を行うことにより過電流状態との誤判断の回避を図り、突入電流の合計値Isum2が電流上限値Ilim以下の場合には、電圧抑制制御により過電流状態との誤判断の回避を図っている。ここで、突入電流の合計値Isum2が電流上限値Ilimを超えるときに、電圧抑制制御により過電流状態の誤判断を図るようにした場合、突入電流は電流上限値Ilimを上回っているため、過電流状態と判断されないようにするためには、電流上限値Ilimを上回る状態から電流上限値Ilimを下回る状態となるようにインバータ3の出力電圧を変化させる必要があるため、電圧抑制制御を行ったとしてもインバータ出力電流Iinが速やかに低下せずに過電流保護処理において過電流状態であると判断される可能性がある。
しかしながら、突入電流の合計値Isum2が電流上限値Ilimを上回る場合には、リトライ制御を実行し、インバータ3の出力自体を停止させているため、インバータ出力電流Iinを速やかに電流上限値Ilimよりも低減させることができる。
したがって、突入電流の合計値Isum2が電流上限値Ilimを上回るか否かに応じて、リトライ制御及び電圧抑制制御の何れかを用いることによって、より多くの状況下において、突入電流に起因して過電流状態にあると誤判断されることを回避することができ、結果的に、顧客負荷20への電力供給が不可となる状況に至ることを抑制することができる。
図15は、図4に示す投入負荷リストに登録された顧客負荷20側で電力供給要求が行われた負荷No1〜No6全てに対して電力供給を同時に開始した場合の、インバータ出力電流Iinの変化を表したものである。
図15に示すように、負荷No1〜No6への電力供給を同時に開始すると、電力供給の開始と共に各負荷に突入電流が生じ、負荷No1及び負荷6の突入電流は速やかに収束するが、インバータ出力電流Iinは電流上限値Ilimを上回る。電力供給を開始した時点から“100〔ms〕”が経過した時点で負荷No2及び負荷No4の突入電流は収束するが、インバータ出力電流Iinは電流上限値Ilimを上回っており負荷No3及び負荷No5の突入電流の収束に伴って、電流上限値Ilimを下回るものの電流許容値Imaxを上回っている。そして、電力供給を開始した時点から“900〔ms〕”が経過した時点で、負荷No3及び負荷No5の突入電流が収束し、全ての負荷の突入電流は収束するが、負荷No1〜負荷No6の通常時電流の合計値は電流許容値Imaxを上回る。
したがって、図15に示すように、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回る期間である、負荷No2及び負荷No4の突入電流継続時間は“100〔ms〕”であってリトライ制御の制限時間Tin(5〔ms〕)を上回っているため、リトライ制御を行ったとしても、インバータ出力電流Iinを電流上限値Ilimよりも低減することはできず、過電流保護処理によって過電流状態として判断され、負荷用遮断器8が開放されてしまい、顧客負荷20への電力供給の継続が不可となってしまう。
また、負荷No1〜No6の通常時電流の合計値Isum1は、電流許容値Imaxを上回るため、電圧抑制制御を行ったとしても、インバータ3の出力電圧Vinが抑制され続けるため、補機負荷4への供給電圧が定格電圧よりも低下するため、補機負荷4への供給電圧が不足傾向となり、補機負荷4が停止してしまい燃料電池1自体を稼働させることが困難となったり、また、負荷用遮断器8への印加電圧が低下することから負荷用遮断器8が開放したりして顧客負荷20への電力供給の継続が不可となる可能性がある。
これに対し、本願発明は、上述のように、負荷31aへの電力供給開始タイミングをずらすと共に、リトライ制御或いは電圧抑制制御を行っているため、過電流状態であると誤判断されて、負荷用遮断器8が開放されたり、インバータ3の出力電圧Vinが低下することにより負荷用遮断器8が開放したり、補機負荷4が停止したりすることなく、電力供給を継続して行うことができる。
なお、上記実施の形態においては、電力供給開始タイミングのスケジューリングを優先度のみに基づいて行っているが、これに限るものではない。
インバータ出力電流Iinの大きさは、突入電流だけではなく、通常時電流によっても変化するため、突入電流の大きさ及び突入電流の継続時間と、通常時電流の大きさとを考慮し、例えば、突入電流及び通常時電流の総和が、電流上限値Ilimを上回らないような組み合わせ及びタイミングとなるようにスケジューリングしてもよく、また、インバータ出力電流Iinが電流許容値Imaxを上回る量が小さくなるように、或いはインバータ出力電流Iinが電流許容値Imaxを上回る継続時間が短くなるようにスケジューリングしてもよく、また、これらと共に優先度も考慮してスケジューリングしてもよい。
このように、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを下回るようにスケジューリングしたり、インバータ出力電流Iinが電流許容値Imaxを上回る量が小さくなるように、或いはインバータ出力電流Iinが電流許容値Imaxを上回る継続時間が短くなるようにスケジューリングしたりすることにより、電圧抑制制御やリトライ制御を行うことにより抑制すべきインバータ出力電流Iinの抑制量を低減することができ、顧客負荷20で要求される量の電流量により沿った電流供給を行うことができる。
また、上記実施の形態においては、突入電流継続時間が制限時間Tinよりも長い負荷は電力供給タイミングをずらし、突入電流継続時間が制限時間Tinよりも短い複数の負荷31aに対して同時に電力供給を開始すると共にリトライ制御を行い、これらの突入電流が収束した後は、インバータ3を定電圧制御する場合について説明したがこれに限るものではない。例えば、電力供給タイミングをずらした負荷を起動したとき、先に電力供給を開始した複数の負荷31aの通常時電流と、電力供給タイミングをずらした負荷の突入電流との和が電流許容値Imaxを上回ると予測されるときには、リトライ制御に続いて電圧抑制制御を行い、インバータ出力電流Iinを電流許容値Imaxよりも小さな値となるように制御を行ってもよい。
また、上記実施の形態においては、負荷の電力供給タイミングを1つずつ遅らせる場合について説明したが、複数ずつ遅らせることも可能である。また、始めに負荷31aへの電力供給を1つずつ開始し、その後、複数の負荷31aに対して同時に電力供給を開始することも可能である。
また、上記実施の形態においては、顧客負荷20側で負荷情報を記憶する場合について説明したが、コントローラ5側で負荷情報を記憶するように構成してもよい。
また、上記実施の形態においては、連系運転から自立運転に移行する際に、負荷31aへの電力供給を開始したことにより生じる突入電流により、負荷用遮断器8が作動することを回避する場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、自立運転中であって既に他の負荷31aへの電力供給を行っている状態からさらに新たな負荷31aへの電力供給を開始するときに、負荷制御部32からの稼働負荷情報に基づいてコントローラ5側で新たに負荷31aへの電力供給を開始可能かどうか判断することも可能である。この場合には、現時点で電力供給を行っている負荷の通常時電流を考慮して第1の基準値である電流許容値Imax及び電流上限値Ilimに応じて設定される第2の基準値を設定し、新たに投入される負荷31aの稼働負荷情報に基づき、新たに電力供給要求が行われた負荷31aに対して電力供給を開始することにより、インバータ出力電流Iinが電流上限値Ilimを上回り過電流状態と判断されることによって、負荷用遮断器8が作動しないように、スケジューリングを行えばよい。
ここで、上記実施の形態において、負荷用遮断器8が遮断手段に対応し、負荷制御部32において、図13のステップS71の処理で稼働負荷情報で特定される負荷31aの負荷情報を、電力供給要求と共にコントローラに通知する処理が新規投入負荷通知手段に対応し、負荷情報が特定情報に対応し、コントローラ5で図3の許可情報生成処理にしたがって各負荷31aの電力供給開始タイミングを設定する処理がタイミング設定手段に対応し、負荷制御部32で、図13のステップS74の処理で許可情報にしたがって指定された負荷31aに対応するスイッチ31bを指定されたタイミングで導通状態に制御する処理が電力供給開始手段に対応している。
また、図3のステップS24〜S26の処理が負荷選定手段に対応し、ステップS27〜S30、S33、S34の処理がタイミング調整手段に対応している。
また、図6のステップS46の処理が定電圧制御手段に対応し、図9のリトライ制御処理がリトライ制御手段に対応し、図7の電圧抑制処理が電圧抑制制御手段に対応し、補機負荷4及び負荷用遮断器8が補助機器に対応している。
本発明を適用した燃料電池発電装置の一例を示す概略構成図である。 過電流保護処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 許可情報生成処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 投入負荷リストの一例である。 投入許可負荷リストの一例である。 待機運転移行時のインバータ制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 電圧抑制制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 電圧抑制制御処理を実行したときの、電圧指令値及びインバータ出力電流の特性を示す特性図である。 リトライ制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 インバータ出力電圧を0%に制御した時点からの継続時間と、インバータの出力電圧低下度との対応を表す特性図である。 リトライ制御処理実行時のインバータの動作説明に供するタイムチャートである。 リトライ制御処理実行時のインバータの動作説明に供するタイムチャートである。 負荷制御部で実行される負荷投入制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の動作説明に供する、インバータ出力電流の変化状況を表すタイムチャートである。 従来の制御方法を用いた場合の、インバータ出力電流の変化状況を表すタイムチャートである。
符号の説明
1 燃料電池
1a 電流センサ
2 改質器
3 インバータ
3a 電流センサ
3b 電圧センサ
4 補機負荷
5 コントローラ
8 負荷用遮断器
20 顧客負荷
31a 負荷
32 負荷制御部
100 燃料電池発電装置

Claims (7)

  1. 燃料電池の発電出力を、インバータを介して複数の負荷からなる顧客負荷に供給し、且つ前記インバータの出力電流が電流上限値を超える状態が所定時間継続したときには、過電流状態にあるとして前記顧客負荷への電力供給ラインに介挿された遮断手段を開放状態に切り替えるようにした燃料電池発電装置において、
    前記顧客負荷を構成する各負荷の、電力供給開始時に生じる突入電流及び突入電流継続時間と前記突入電流が収束した後に流れる通常時電流とからなる負荷情報を記憶する記憶手段と、
    前記顧客負荷を構成する負荷のうち何れか複数の負荷に対して新たに電力供給を同時に開始するとき、新たに電力が供給される新規投入負荷を特定する特定情報を通知する新規投入負荷通知手段と、
    前記記憶手段に記憶される前記負荷情報のうちの、前記特定情報から特定される前記新規投入負荷に対応する負荷情報に基づき前記新規投入負荷それぞれへの電力供給開始タイミングを設定し、設定結果をタイミング情報として通知するタイミング設定手段と、
    前記タイミング情報に基づき前記負荷に対して電力供給を開始する電力供給開始手段と、を備え、
    前記タイミング設定手段は、前記新規投入負荷のうち、前記通常時電流の合計値が前記電流上限値よりも小さい第1の基準値を下回る新規投入負荷の組み合わせに属する新規投入負荷を投入許可負荷として選定する負荷選定手段と、
    前記投入許可負荷の突入電流の合計値が前記第1の基準値よりも大きく且つ前記電流上限値以下の第2の基準値を下回る前記投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を、電力供給を同時に開始する同時投入負荷として設定し、前記負荷情報に基づき前記投入許可負荷のうち前記同時投入負荷を除く投入許可負荷への電力供給開始タイミングを、前記同時投入負荷への電力供給開始タイミングとずらして設定するタイミング調整手段と、を有し、
    前記電力供給開始手段は、前記タイミング情報で指定された投入許可負荷に対してのみ指定されたタイミングで電力供給を開始することを特徴とする燃料電池発電装置。
  2. 前記インバータを定電圧制御する定電圧制御手段と、
    前記インバータの出力電流が前記第2の基準値を上回ったとき前記インバータを停止させ、リトライ待ち時間が経過した後、前記インバータの出力電圧を前記インバータの定格電圧よりも低いリスタート電圧から前記定格電圧に復帰させるリトライ制御手段と、を備え、
    前記タイミング調整手段は、前記投入許可負荷の突入電流の合計値が前記第2の基準値を上回り且つ突入電流の継続時間の最長値が予め設定したリトライ制御の制限時間以下となる投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷をリトライ条件付きで前記同時投入負荷として設定し、前記インバータを、通常は前記定電圧制御手段により制御し、前記リトライ条件付きの前記同時投入負荷への電力供給を開始するときには、前記リトライ制御手段により制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  3. 前記インバータを介して前記燃料電池の発電出力が供給され、且つ前記燃料電池の発電出力による前記顧客負荷への電力供給を行うために必要な補助機器を有し、
    前記リトライ制御の制限時間は、前記リトライ制御手段のリトライ制御に伴い、前記インバータの出力電力が、前記リトライ制御が開始される前の状態を前記補助機器が維持するために必要な供給電力の最小値に達するまでの所要時間に応じて設定されることを特徴とする請求項2記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記インバータを定電圧制御する定電圧制御手段と、
    前記インバータの出力電流が前記第1の基準値を上回ったとき前記インバータの出力電圧を前記インバータの定格電圧よりも低下させる電圧抑制制御手段と、を備え、
    前記タイミング調整手段は、前記投入許可負荷の突入電流の合計値が前記第2の基準値を下回り且つ突入電流の継続時間の最長値が予め設定した電圧抑制制御の制限時間以下となる投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を電圧抑制条件付きで前記投入許可負荷として設定し、前記インバータを、通常は前記定電圧制御手段により制御し、前記電圧抑制条件付きの前記投入許可負荷への電力供給を開始するときには、前記電圧抑制制御手段により制御することを特徴する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記インバータを介して前記燃料電池の発電出力が供給され、且つ前記燃料電池の発電出力による前記顧客負荷への電力供給を行うために必要な補助機器を有し、
    前記電圧抑制制御の制限時間は、前記電圧抑制制御手段の電圧抑制制御に伴い、前記インバータの出力電力が、前記電圧抑制制御が開始される前の状態を前記補助機器が維持するために必要な供給電力の最小値に達するまでの所要時間に応じて設定されることを特徴とする請求項4記載の燃料電池発電装置。
  6. 前記タイミング設定手段は、予め設定した優先度の高いものほど前記電力開始タイミングが早くなるように設定することを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の燃料電池発電装置。
  7. 燃料電池の発電出力を、インバータを介して複数の負荷からなる顧客負荷に供給し、且つ前記インバータの出力電流が電流上限値を超える状態が所定時間継続したときには、過電流状態にあるとして前記顧客負荷への電力供給ラインに介挿された遮断手段を開放状態に切り替えるようにした燃料電池発電装置の制御方法において、
    前記顧客負荷を構成する負荷のうち何れか複数の負荷に対して新たに電力供給を同時に開始するとき、新たに電力が供給される新規投入負荷を特定する特定情報を通知するステップと、
    前記特定情報から特定される新規投入負荷の、予め設定された電力供給開始時に生じる突入電流及び突入電流継続時間と前記突入電流が収束した後に流れる通常時電流とからなる負荷情報に基づき、前記新規投入負荷のうち、前記通常時電流の合計値が前記電流上限値よりも小さい第1の基準値を下回る新規投入負荷の組み合わせに属する新規投入負荷を投入許可負荷として選定するステップと、
    前記投入許可負荷の突入電流の合計値が前記第1の基準値よりも大きく且つ前記電流上限値以下の第2の基準値を下回る前記投入許可負荷の組み合わせに属する投入許可負荷を、電力供給を同時に開始する同時投入負荷として設定し、前記負荷情報に基づき、前記投入許可負荷のうち前記同時投入負荷を除く投入許可負荷への電力供給開始タイミングを、前記同時投入負荷への電力供給開始タイミングとずらして設定するステップと、
    電力供給開始タイミングの設定結果をタイミング情報として通知するステップと、
    前記タイミング情報で指定された投入許可負荷に対してのみ指定されたタイミングで電力供給を開始するステップと、を備えることを特徴とする燃料電池発電装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014175257A (ja) * 2013-03-12 2014-09-22 Osaka Gas Co Ltd 燃料電池発電システム
JP2014175255A (ja) * 2013-03-12 2014-09-22 Osaka Gas Co Ltd 燃料電池発電システム
JP2014186903A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Aisin Seiki Co Ltd 燃料電池システム
JP2016100162A (ja) * 2014-11-20 2016-05-30 Jxエネルギー株式会社 燃料電池システム及び燃料電池システムの制御方法

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