JP2010032634A - 駆動装置、カメラモジュール、及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】固定側部材の共振を考慮せずに、圧電素子に印加される駆動波形の周波数を簡易に設定可能な駆動装置を実現すること。
【解決手段】レンズ部品30は、圧電素子42に対して駆動軸44が固設された駆動部品を備える。駆動部品は、レンズに対して移動不能な状態で直接的又は間接的に固定されている。予め駆動部品をレンズ部品に移動不能な状態で直接的又は間接的に固定する。このように組み立てられたレンズ部品を用いることで、固定側部材の共振を考慮せずに、圧電素子に印加される駆動波形の周波数を簡易に設定することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、レンズ部品、レンズ駆動機構、カメラモジュール、移動制御方法、及び駆動装置に関する。
近年、カメラ等の撮像装置は多種多様な製品に組み込まれている。携帯電話、ノートパソコン等といった小型な電子機器にカメラを実装する場合、カメラ自体の小型化も強く要求される。
カメラ内にはオートフォーカスレンズが組み込まれる場合がある。この場合、レンズを変位させるアクチュエータの小型化が強く望まれている。小型なアクチュエータとしては、圧電素子を駆動することで移動対象物を変位させるものが知られている(特許文献1参照)。このアクチュエータでは、圧電素子に対する電圧波形の印加に伴って生じる振動を、圧電素子に連結した軸を介して、この軸に摺動可能な状態で係合したレンズ鏡筒に伝達する。圧電素子に印加される電圧波形の波形を適切に設定することで、圧電素子の伸び速度と縮み速度とを異ならしめる。レンズ鏡筒と軸間の摩擦、及びレンズ鏡筒の慣性によって、レンズ鏡筒は、圧電素子の伸縮状況に応じて変位したり、変位しなかったりする。
例えば、圧電素子が短時間で伸張した場合、レンズ鏡筒は実質的に変位しない。圧電素子が比較的長い時間で伸張した場合、レンズ鏡筒は変位する。逆に、圧電素子が短時間で収縮した場合、レンズ鏡筒は実質的に変位しない。圧電素子が比較的長い時間で収縮した場合、レンズ鏡筒は変位する。
所定の電圧波形(例えば、ノコギリ歯状の電圧波形)を圧電素子に連続的に印加することで、レンズ鏡筒をレンズ鏡筒が係合した軸上にて所望の方向に移動させることができる。
特許文献1では、圧電素子、及び圧電素子に連結した駆動軸を特殊なフレームで支持する構造が示されている。特許文献2では、錘を加えて駆動装置を形成した構造が開示されている。特許文献3にも、同様の駆動装置が開示されている。
特開2006−91210号公報 特許第2625567号 特開2002−95274号公報
ところで、オートフォーカス(AF)機能を実現するために上述のアクチュエータを駆動してレンズを変位させる場合、一定の周波数で圧電素子を駆動することが一般的に行われている。
駆動軸と結合された圧電素子を固定側部材に固着してカメラモジュールを構成する場合、固定側部材に対する圧電素子の結合により固定側部材も共振してしまう。共振周波数は複数存在する結果、移動対象物の変位量が制御困難となる周波数領域(共振周波数領域)が発生してしまう。なお、この共振周波数領域は、固定側部材の形状、重量、及び圧電素子と固定側部材間の接着状態に依存し、駆動装置が組み込まれる製品ごとに異なる。所定の駆動周波数が上述の共振周波数領域に入ってしまうと、アクチュエータを正確に制御することが困難になるおそれがある。換言すると、製品に対してアクチュエータを組み込んだ後にはじめて、アクチュエータが正常に機能するのかの判断をすることができる。駆動周波数の設定誤りによっては、製品の歩留まりが低下してしまうおそれがある。
また、上述のアクチュエータでズーム機能を実現する場合、移動対象物であるレンズの移動速度を高速から低速まで変化させることが必要になる。移動速度の変化は圧電素子の駆動周波数を変化させることにより実現する。すなわち、高速移動の場合には、高い周波数で圧電素子を駆動する。低速移動のためには低い周波数で圧電素子を駆動する。ズーム機構を実現するためには、使用する周波数帯域が広いため、使用周波数領域が前述のような共振周波数帯域と重なる可能性がより顕著に増大する。このような場合、正確なズーム機構の制御が困難になるおそれがある。
なお、この問題は、圧電素子を固定側部材に固着するのではなく、駆動軸の圧電素子が固着されていない側の端部を固定側部材に固定することにより、若干の改善はみられるものの、上述の問題を抜本的に解決するには至っていない。
上述の説明から明らかなように、固定側部材の共振を考慮せずに、圧電素子に印加される駆動波形の周波数を簡易に設定可能な駆動装置を実現することが強く望まれている。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、固定側部材の共振を実質的に考慮せずに、圧電素子に印加される駆動波形の周波数を簡易に設定可能な駆動装置を実現することを目的とする。
本発明に係るレンズ部品は、圧電素子に対して駆動軸が固設された駆動部品を備え、レンズに対して移動不能な状態で直接的又は間接的に前記駆動部品が固定されている。
予め駆動部品をレンズ部品に移動不能な状態で直接的又は間接的に固定する。このように組み立てられたレンズ部品を用いることで、固定側部材の共振を実質的に考慮せずに、圧電素子に印加される駆動波形の周波数を簡易に設定することができる。
前記駆動軸に対して摺動可能に係合する係合部を更に備える、と良い。
前記係合部を介して当該レンズ部品は他の部材に連結される、と良い。
前記係合部と前記他の部材との間の嵌合によって、当該レンズ部品は他の部材に連結される、と良い。
前記レンズを保持するレンズ保持体と、前記レンズ保持体に形成され、前記駆動軸及び/又は前記圧電素子を固定した状態で支持する支持部と、を更に備える、と良い。
前記支持部は、前記係合部を間に挟んだ状態で前記駆動軸に少なくとも2箇所で結合した支持構造により形成される、と良い。
前記駆動軸に対する前記支持部の振動伝達度は、前記係合部の上方の結合箇所と前記係合部の下方の結合箇所との間で互いに異なる、と良い。
本発明に係るレンズ駆動機構は、圧電素子に対して駆動軸が固設された駆動部品を備え、レンズを保持すべき保持体に対して移動不能な状態で直接的又は間接的に前記駆動部品が固定されている。
本発明に係るカメラモジュールは、レンズと、前記レンズを介して入力する像を撮像する撮像素子と、を備えるカメラモジュールであって、圧電素子に対して駆動軸が固設された駆動部品を更に備え、前記駆動部品は、レンズに対して移動不能な状態で直接的又は間接的に固定されている。
本発明に係る移動対象物の移動制御方法は、圧電素子に対して駆動軸が固設された駆動部品を、移動不能な状態で直接的又は間接的に移動対象物に固定し、前記駆動軸に対して他の部材を摺動可能な状態で係合した状態で、前記圧電素子を駆動する。
本発明に係るレンズ部品は、レンズと、圧電素子、及び当該圧電素子に対して固設された駆動軸を有する駆動部品と、を備えるレンズ部品であって、前記駆動部品は、前記レンズに対して移動不能な状態で直接的又は間接的に固定されている。
本発明に係る駆動装置は、固定側部材と、前記固定側部材に固定された支持部材と、前記支持部材に摩擦係合し、駆動目的物が結合した駆動軸と、前記駆動軸に結合した圧電素子と、を備える駆動装置であって、前記圧電素子と前記駆動軸は、前記固定側部材に対して直接的に固定されていない。
前記圧電素子に駆動波形を印加して変形させ、前記駆動軸に時間軸方向に非対称な振動を発生させ、前記駆動軸が前記支持部材との摩擦結合により前記支持部材に対して実質的に移動する状態と、前記駆動軸が前記支持部材との摩擦結合に打ち勝って前記支持部材に対して実質的に移動しない状態と、をとりうるようにする、と良い。
前記支持部材と前記固定側部材間の嵌合により、前記支持部材は前記固定側部材に対して位置決めされている、と良い。
前記駆動軸には、支持部を介して移動対象物が固定され、前記支持部は、前記支持部材を間に挟んだ状態で前記駆動軸に少なくとも2箇所で結合した支持構造により形成される、と良い。
前記駆動軸に対する前記支持部の振動伝達度は、前記支持部材の上方の結合箇所と前記支持部材の下方の結合箇所との間で互いに異なる、と良い。
本発明に係る駆動装置は、圧電素子及び移動対象物が固定された駆動軸を備え、前記駆動軸は、当該駆動軸が摩擦係合した係合部を介して固定側部材に取り付けられ、前記圧電素子、前記移動対象物、及び前記駆動軸は、前記圧電素子の駆動に応じて、前記固定側部材に対して変位する。これにより固定側部材を含めて生じる共振を実質的に考慮せずに、圧電素子に印加される駆動波形の周波数を簡易に設定することができる。
本発明によれば、固定側部材の共振を実質的に考慮せずに、圧電素子に印加される駆動波形の周波数を簡易に設定可能な駆動装置を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、各実施の形態は、説明の便宜上、簡略化されている。図面は簡略的なものであるから、図面の記載を根拠として本発明の技術的範囲を狭く解釈してはならない。図面は、もっぱら技術的事項の説明のためのものであり、図面に示された要素の正確な大きさ等は反映していない。同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略するものとする。上下左右といった方向を示す言葉は、図面を正面視した場合を前提として用いるものとする。
〔第1の実施の形態〕
以下、図1乃至図17を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、カメラモジュールの概略的な分解斜視図である。図2は、カメラモジュールの概略的な部分斜視図である。図3は、完成状態のカメラモジュールの概略的な斜視図である。図4は、筐体の概略的な斜視図である。図5は、レンズユニットの概略的な斜視図である。図6は、蓋の概略的な斜視図である。図7は、レンズユニットの概略的な上面図である。図8は、レンズユニットの概略的な断面構成を示す模式図である。図9は、筐体に対するレンズユニットの取り付け方法を説明するための説明図である。図10は、レンズユニットの側面図である。図11は、レンズユニットの概略的な断面構成を示す模式図である。図12は、本発明の第1の実施形態にかかるカメラモジュールの概略的な断面構成を示す模式図である。図13は、携帯電話の構成を示す模式図である。図14は、携帯電話の前面の構成を示す模式図である。図15は、アクチュエータを駆動するための駆動部の構成を示すブロック図である。図16は、圧電素子に印加される電圧波形を示す概略的な波形図である。図17A及びBは、カメラモジュールの製造方法を説明するための概略的な工程図である。図18は、駆動装置の特性を説明するための概略的なグラフである。
図1乃至3に示すように、カメラモジュール(カメラ部品)150は、フレキシブル配線基板10、コネクタ11、撮像素子12、ガラスカバー13、筐体(外囲器)20、レンズユニット(レンズ部品)30、蓋50、及びネジ55を有する。
フレキシブル配線基板10の一端にはコネクタ11が配置されている。フレキシブル配線基板10の他端には、ガラスカバー13に取り付けられた撮像素子12が配置されている。撮像素子12上には、方形のガラスカバー13、筐体20、レンズユニット30、蓋50、及びネジ55が、この順で配置される。なお、筐体20の下端面は、黒色の接着剤を介してフレキシブル配線基板10に固定されている。これによって、外来光が筐体20の内部に侵入することを抑制することができる。なお、筐体20は、移動するものからみて移動しない状態(固定状態)にある固定側部材として機能する。
説明の便宜上、図4乃至図6を参照して、筐体20、レンズユニット30、蓋50の構成について前もって説明する。
図4に示すように、筐体20は、側部21a、21b、21c、及び隔壁22を有し、上面及び4側面の一面を欠く直方体形状を有している。隔壁22によって、筐体20内には、撮像素子12を収納する下部空間SP1、及びレンズユニット30を収納する上部空間SP2が形成される。
隔壁22は、レンズユニット30に保持されたレンズを介して入力する像を撮像素子12の撮像面に結像させるための開口OP1を有する。開口OP1によって、下部空間SP1と上部空間SP2は、光学的に連絡可能となっている。開口OP1は、光学的な意味での開口であれば足り、物理的に孔が形成されていなくても良い。
側部21a、21b、21cの上端部には、蓋50を位置決めするための溝26が形成されている。側部21aと側部21bの境界部分23aには、ネジ55が螺入されるネジ孔OHが形成されている。側部21bと側部21cの境界部分23bには、レール24が形成されている。側部21aの内側面の上端部分には、リンク受け部25が形成されている。なお、レール24は、y軸に沿って延在し、レンズホルダ31の移動を案内するガイド部として機能する。
図5に示すように、レンズユニット30は、レンズL1〜L4(図8参照)、レンズホルダ(レンズ保持体)31、ピエゾ素子(圧電素子)42、伝達軸(駆動軸)44、及びリンク部材(係合部)45から構成される。レンズホルダ31は、レンズL1〜L4を内部に収納する。レンズホルダ31の外周には、一端にピエゾ素子42が固着された伝達軸44、及び伝達軸44に係合したリンク部材45が配置される。レンズホルダ31の外周面には、支持板(支持部)32、及びレール受け部35が一体的に形成されている。支持板32は、レンズホルダ31の外周面に形成された平坦面31aに設けられている。支持板32に形成された孔に伝達軸44を嵌め込むことで、伝達軸44はレンズホルダ31に対して固定される。なお、駆動装置は、ピエゾ素子42、及び伝達軸44を含んで形成される。また、リンク部材45は、支持部材としても機能する。
ピエゾ素子42及び伝達軸44は互いに固着されており、レンズホルダ31は、機械的に移動不能な状態で伝達軸44に対して固定されている。リンク部材45は、y軸に沿って摺動可能な状態で伝達軸44に係合している。換言すると、リンク部材45は伝達軸44に対して摩擦係合している。なお、ピエゾ素子42と伝達軸44とは、駆動部品を形成する。相対的な位置関係が互いに固定された関係にあるレンズ、レンズホルダ31、ピエゾ素子42、及び伝達軸44は、リンク部材45に対して相対的に移動可能な移動対象物である。
図6に示すように、蓋50は、天板51及び側板52を有し、筐体20の上面と一側面を閉塞するL字状部材である。天板51には、レンズホルダ31の先端部分を部分的に収納可能な開口OP3が形成されている。これによって、カメラモジュール150の厚みの増加を抑制しつつ、レンズユニット30のy軸に沿って変位させることができる。また、天板51には、ネジ55が挿通される孔(不図示)が形成されている。ネジ55が挿通される孔の配置位置に対応して、で天板51には肉厚が薄くなった薄肉部53が形成される。これによって、ネジ55の頭分だけカメラモジュールの厚みが増加することを抑制することができる。
図1乃至図3を戻って説明する。なお、適宜、図4乃至図6も参照するものとする。
フレキシブル配線基板10は、可撓性を有するシート状の配線基板である。フレキシブル配線基板10は、撮像素子12に入力される制御信号、及び撮像素子12から出力されるビデオ信号の伝送路として機能する。また、フレキシブル配線基板10は、ピエゾ素子42に入力される電圧パルスの伝送路として機能する。
コネクタ11は、カメラモジュール150を本体機器に電気的及び機械的に固定するための接続部分を形成する。
撮像素子12は、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサといった一般的な固体撮像素子である。撮像素子12は、XZ平面にてマトリクス状に配置された複数の画素を有する。各画素で光電変換をすることによって入力像を像データに変換して出力する。
ガラスカバー13は、入力光に対して実質的に透明な板状部材である。ガラスカバー13の背面(出射面)には、撮像素子12がバンプを介して実装されている。撮像素子12の受光面12aは、ガラスカバー13側に配置されている。ガラスカバー13の背面には、配線パターンが予め形成されている。ガラスカバー13と撮像素子12間には、複数の半田バンプが配置される。配線パターンと撮像素子12の電極間は、これらの間に位置する半田バンプにより電気的に接続される。撮像素子12の電極の位置に取り付けられた半田バンプにより、撮像素子12は、ガラスカバー13に固定されると共に、ガラスカバー13の電極(パッド)と電気的に接続されている。
撮像素子12とガラスカバー13との間の距離(離間距離)は、半田バンプの大きさによって決定される。半田バンプの大きさを制御することは容易である。従って、半田バンプの大きさを適宜制御することで、撮像素子12とガラスカバー13との位置決めを正確に行うことが可能である。また、複数の半田バンプにより位置決めすることから、撮像素子12とガラスカバー13との離間距離が平均化される。
ガラスカバー13とフレキシブル配線基板10間には、半田バンプが配置されている。この半田バンプによって、ガラスカバー13とフレキシブル配線基板10間の電気的な接続が確保される。なお、この半田バンプによって、撮像素子12とフレキシブル配線基板10間にスペースが確保される。換言すると、この半田バンプは、撮像素子12とフレキシブル配線基板10間に空間を形成するためのスペーサとして機能している。
筐体20は、撮像素子12上に配置される。筐体20は、撮像素子12を下部空間SP1で収納し、レンズユニット30を上部空間SP2で収納する。下部空間SP1を形成している筐体20の側壁部分の底面部(底端面)は、黒色の接着剤によってフレキシブル配線基板10に固定されている。筐体20を採用することで、カメラ機能のモジュール化を図ることができる。なお、筐体20は、例えば、黒色の樹脂がモールド成形されて製造される。
レンズユニット30は、レンズL1〜L4を保持する(図8参照)。レンズユニット30は、y軸(レンズL1〜L4の光軸に一致する軸線)に沿って移動可能である(但し、リンク部材45を除く)。撮像素子12の撮像面に対するレンズL1〜L4の配置高さを調整することで、被写体像を適切に撮像素子12の撮像面に結像させることができる。
蓋50は、レンズユニット30が取り付けられた筐体20に対して取り付けられる。これによって、筐体20の上部空間SP2に配置されたレンズユニット30を筐体20内に閉じ込めることができる。
蓋50は、ネジ55によって筐体20に取り付けられる。蓋50を筐体20に対して接着固定するのではなく、ネジ55で固定することによって、筐体20に対する蓋50の着脱が可能になる。これによって、動作テストで不良と判定されたカメラモジュール150の不良原因をテスト後に取り除くこと等が可能になる。例えば、撮像素子12の撮像面上に入り込んだゴミを動作テスト後に取り除くことでカメラモジュールの歩留まりを向上させることができる。なお、蓋50は、例えば、樹脂がモールド成形されて製造される。
続けて、図7及び図8を参照して、レンズユニット30の構成について具体的に説明する。なお、図8は、図7に示す仮想軸線でのレンズユニット30の概略的な断面構成を示す。
図7に示すように、レンズホルダ31の外周には、支持板32及びレール受け部35が形成されている。
リンク部材45を挟んで支持板32a、32bで伝達軸44を固定支持することで、リンク部材45の移動範囲(レンズホルダ31の移動範囲)を規制することができる。但し、このような2点支持に限らず、支持板32aに対してのみ伝達軸44を機械的に固定する一点支持を採用してもリンク部45の移動範囲の上限を規制するように構成しても良い。
支持板32aには、伝達軸44が機械的に固定される。支持板32aに形成された孔は、伝達軸44の径よりも僅かに狭い。支持板32aに形成された孔に圧力をかけて伝達軸44を嵌め込むことによって、支持板32に対して伝達軸44を機械的に固定することができる。
一方、支持板32bの開口径は支持板32aの開口径よりも広くしシリコン系の接着剤により伝達軸44と接着している。これにより、支持板32bと伝達軸44は弾性的に固定されている。別の方法として支持板32bの開口径は支持板32aの開口径よりも若干広くして軽く圧入するようにしても良い。また、別の方法として、支持板32bと伝達軸44の間にOリングを介して互いに固定してもよい。
これによって、支持板32aで伝達軸44をきつく保持することができ、支持板32bで伝達軸44を緩く保持することができる。換言すれば、伝達軸44と支持板32aとの振動伝達度は高く、伝達軸44と支持板32bとの振動伝達度は低くすることができる。ここでは、前者を強固着と呼び、後者を弱固着と呼ぶ。
圧入以外の方法を採用する場合、接着剤を適切に選定することで上述の弱固着及び強固着を実現することができる。例えば、強固着を実現するために熱硬化性接着剤を採用し、弱固着を実現するためにシリコン系接着剤を採用すると良い。この場合には、支持板32a、32bの開口径を同径に設定しても良い。
なお、強固着の場合、ピエゾ素子42で発生した振動強度を100%とした場合、その90%の強度の振動を支持板32aが受ける。弱固着の場合、ピエゾ素子42で発生した振動強度の70%の強度の振動を支持板32bが受ける。ここでは、ピエゾ素子42で発生した振動強度の80%以上の振動を伝達するような固着方法を強固着とし、ピエゾ素子42で発生した振動強度の80%未満の振動を伝達するような固着方法を弱固着と定義する。
レール受け部35は、外側に突出した凸状体であり、レール24の形状に応じた窪み35aを有する。窪み35aの表面35bには、レール24の表面が接触する。レール24とレール受け部35間の接触によって、レンズホルダ31がy軸に沿って変位するとき摩擦が生じる。これによって、レンズホルダ31の移動を安定化させることができる。
図8に示すように、レンズホルダ31は、レンズL1〜L4を収納する。レンズL1〜レンズL4に対して圧入されており、所定の精度でレンズホルダ31に対して位置決めされている。なお、圧入以外の方法でレンズをレンズホルダ31に対して固定しても良い。なお、レンズホルダ31の上板には、開口OP2が形成されている。レンズホルダ31の上板は、光学的に絞りとして機能する。
レンズホルダ31の外周面には、y軸方向に所定の間隔をおいて配置された2つの支持板32a、32bが形成されている。支持板32a、32bは、レンズホルダ31の外側に延出する板状部分である。
支持板32a、32bの間には、伝達軸33に係合したリンク部材45が配置されている。支持板32a、32b、リンク部材45の各部材には、伝達軸33が挿通される孔が形成されている。支持板32a、32b間にリンク部材45を配置した状態で、これらの部材に対して伝達軸44を挿入する。これによって、図8に示すように、伝達軸44を介して、レンズホルダ31とリンク部材45が連結される。
リンク部材45に形成された孔は、伝達軸44の径に実質的に一致する。リンク部材45に形成された孔に伝達軸44が挿入されることで、リンク部材45は伝達軸44に対してy軸に沿って摺動可能に係合される。なお、リンク部材45と伝達軸44は接触状態にあり、リンク部材45に対して伝達軸44が変位しようとする場合、リンク部材45と伝達軸44には摩擦が生じる。
ピエゾ素子42は、セラミックス層(圧電層)が積層された一般的な圧電素子である。ピエゾ素子42の側面には、一対の電極43(図5参照)が形成される。例えば、一方の電極43を接地させた状態で、他方の電極43に電圧パルスを印加することによってピエゾ素子42はY軸方向に伸縮する。
伝達軸44は、ピエゾ素子42の上面に固定されている。具体的には、伝達軸44の下端面がピエゾ素子42の上面に載置された状態で、伝達軸44はピエゾ素子42に対して接着剤を介して固定されている。なお、接着剤以外の方法で、伝達軸44をピエゾ素子42に対して固定しても構わない。例えば、ピエゾ素子42上にピエゾ素子と同じの断面形状を有し、上部に伝達軸が嵌合しうる凹部を有するアタッチメントを用意し、これを介在させて、伝達軸とピエゾ素子とを結合するようにしても良い。
伝達軸44は、ピエゾ素子42で生じた振動をリンク部材45に伝達する。リンク部材45は筐体20に機械的に固定されている。従って、伝達軸44は、ピエゾ素子42で生じた振動をリンク部材45を介して筐体20に伝達するが、リンク部材45は筐体20に対して固定されているため、ピエゾ素子42で生じた振動は、ピエゾ素子42及びそれに固定された伝達軸44とレンズホルダ31自体をリンク部材45に対して移動させることになる。伝達軸44は、軽量でかつ剛性が高いことが望ましい。伝達軸44は、例えば、カーボン、ベリリウム等を成形して製造される。または、ガラス状炭素(アモルファスカーボン)等の炭素系材料と、エポキシ系の熱硬化性と、PBT、POM等の熱可塑性の樹脂系材料が材料として最適であることが実験的に確認されている。
ここで、図9を参照して、筐体20に対するレンズユニット30の取り付け方法について説明する。
図9に示すように、リンク部材45は、内端が曲面加工されて形成された曲面45aを有する。また、リンク部材は、外端側に設けられた鍔46(46a、46b)を有する。なお、リンク部材45は、例えば、SUSなどの金属部品である。
筐体20には、上述のようにリンク受け部25が形成されている。リンク受け部25は、筐体20の内壁の凹部により形成される。リンク受け部25は、リンク部材45の嵌めこみが可能なように上方が開放されている。
図9に示すように、リンク受け部25にリンク部材45の外端部分が嵌め込まれることによって、リンク部材45は筐体20に対して機械的に固定される。ここでは、筐体20には、リンク受け部25に嵌め込まれたリンク部材45の配置位置を規制するための突片27(27a、27b)が形成されている。従って、リンク受け部25にリンク部材45を嵌め込むことによって、鍔46の内側方向への移動が突片27によって規制され、確実に筐体20に対してリンク部材45を位置決め固定することができる。なお、リンク受け部25にリンク部材45をはめ込んだ後、接着剤を塗布することでリンク部材45を筐体20に対して固定すると良い。また、筐体20にリンク受け部25を設けずに、直接的にリンク部材の45を筐体20の内壁面に固着しても良い。なお、インサート成形という製造方法を用いることによって、リンク部材45と筐体20とを一体的に成形することもできる。これは、レンズユニット30の組み立て完成後、筐体20を金型で成形する際にその金型の一部にレンズユニット30のリンク部材45を埋め込み、一体成形するものである。この場合、上述の嵌合に基づく取り付けよりも筐体20に対するレンズユニット30の位置精度を高めることができる。
次に、図10及び図11を参照して、更にレンズユニット30の構成について説明する。なお、図11は、図10の仮想線に沿う概略的な断面模式図である。
図11に示すように、レンズホルダ31には平坦面31aが形成されている。また、リンク部材45の内端には曲面45aが形成されている。レンズホルダ31に平坦面31aを形成することによって、XZ平面内でのリンク部材45の移動を許容し、レンズユニット30の組み立てを容易にすることができる。
図12を参照して、カメラモジュール150の概略的な断面構成について説明する。図12に示すように、隔壁22の背面側には、リブ(位置規制部)22a、22bが形成されている。これによって、筐体20をガラスカバー13上に配置するときに、好適に上方からガラスカバー13を押さえ込み、ガラスカバー13を好適に位置決めすることができる。なお、このリブ22a、22bを設けずに直接的に筐体20で上方向からガラスカバー13の配置位置を規制しても良い。
ガラスカバー13を好適に位置決めするために、ガラスカバー13の側面に対向するリブ(不図示)を筐体20に形成させても良い。これによって、筐体20をガラスカバー13上に配置するときに、好適に横方向からガラスカバー13の配置位置を規制することができ、ガラスカバー13を好適に位置決めすることができる。なお、このようなリブを設けずに直接的に筐体20で横方向からガラスカバー13の配置位置を規制しても良い。
なお、図12に示すように、フレキシブル配線基板10の下には、補強板15が配置されている。補強板15は、ポリイミド等の樹脂材料からなる。補強板15は、黒色である。補強体15を配置することで、カメラモジュール150の内部に外来光が入射することを好適に抑制することができる。また、ここでは、外来光の悪影響を更に抑制するため、黒色のフレキシブル配線基板10を採用している。
図12では図示が省略されているが、撮像素子12は、ガラスカバー13に形成された配線に対してバンプ(半田バンプ等)を介して接続されている。図12では、このバンプの図示が省略されている。
次に、図13乃至図16を参照してカメラモジュール150の動作について説明する。
はじめに、図13及び図14を参照して、カメラモジュール150が組み込まれる携帯電話の構成について説明する。
カメラモジュール150は、図13に示す携帯電話(電子機器)90に組み込まれる。
図13に示すように、携帯電話90は、上側本体(第1部材)91、下側本体(第2部材)92、及びヒンジ93を有する。上側本体91と下側本体92とは、共にプラスチック製の平板部材であって、ヒンジ93を介して連結される。上側本体91と下側本体92とはヒンジ93によって開閉自在に構成される。上側本体91と下側本体92とが閉じた状態のとき、携帯電話90は上側本体91と下側本体92とが重ね合わされた平板状の部材になる。
上側本体91は、その内面に表示部94を有する。表示部94には、着信相手を特定する情報(名前、電話番号)、携帯電話90の記憶部に格納されたアドレス帳等が表示される。表示部94の下には液晶表示装置が組み込まれている。
下側本体92は、その内面に複数のボタン95を有する。携帯電話90の操作者は、ボタン95を操作することによって、アドレス帳を開いたり、電話を掛けたり、マナーモードに設定したりし、携帯電話90を意図したように操作する。携帯電話90の操作者は、このボタン95を操作することに基づいて、携帯電話90内のカメラモジュール150を起動する。
図14に、携帯電話90の前面(上面)の構成を示す。図14に示すように、上側本体91の前面には、表示領域96が形成されている。表示領域96に配置されたLEDが発光することで着信状態を操作者に報知することができる。上側本体91の前面の領域97には、上述のカメラモジュール150が組み込まれる。
次に図15を参照して、カメラモジュール150を動作させるためのシステム構成(アクチュエータの駆動部の構成)について説明する。図15に示すように、コントローラ80の出力は、パルス生成回路81に接続される。パルス生成回路81の出力は、ピエゾ素子82に接続される。
コントローラ80は、携帯電話90内に組み込まれたCPUでプログラムが実行されることで形成される。コントローラ80は、操作者による携帯電話90の操作に応じて、カメラモジュールの機能を活性化する。パルス生成回路81は、コントローラ80からの制御信号に応じて、ピエゾ素子82に印加される駆動パルスを生成する。このとき、カメラモジュールのオートフォーカス機能はオン状態にあり、また撮像素子も撮像モードになっている。なお、ピエゾ素子82は、上述のピエゾ素子42に対応する。
上述の点を前提としたうえで、図16を参照して、カメラモジュール150の動作(特にそのレンズホルダ31を変位させる動作)について説明する。ここでは、ノコギリ歯波形の駆動電圧をピエゾ素子42に印加する。なお、ノコギリ歯波形の駆動電圧の生成方法は、通常の回路技術を活用すれば容易に実現できる。
はじめに、図16(a)に示す駆動パルスをピエゾ素子42に印加する場合について説明する。なお、図16(a)に示す場合、駆動パルスは、立ち上がり期間TR1は、立ち下がり期間TR2に比べて長い。
駆動パルスの立ち上がり期間TR1に、レンズホルダ31は前方に変位する。他方、駆動パルスの立ち下がり期間TR2に、レンズホルダ31は変位しない。立ち上がり期間TR1が立ち下がり期間TR2よりも長い駆動パルスをピエゾ素子42に印加することによってレンズホルダ31を前方(物体側)に変位させることができる。
上述の動作のメカニズムを補足的に説明する。
立ち上がり期間TR1では、駆動パルスの入力に応じて、ピエゾ素子42は、圧電層の積層方向(y軸方向)に沿って緩やかに伸張する。ピエゾ素子42の伸張速度が低速であるため、伝達軸44に摺動可能に係合したリンク部材45にも力が十分に伝達する。従って、レンズホルダ31の慣性力に打ち勝って、リンク部材45からみて伝達軸44が前方に向かって摺動する。結果的に、レンズホルダ31が前方に変位する。
立ち下がり期間TR2では、駆動パルスの入力に応じて、ピエゾ素子42は、圧電層の積層方向に沿って急速に収縮する。ピエゾ素子42の収縮速度が急速であるため、レンズホルダ31の慣性力によって、伝達軸44とリンク部材45との間には滑りが生じる。従って、リンク部材45からみて伝達軸44が後方に摺動することは抑制される。結果的に、レンズホルダ31は、その場に居留まり、後方に変位しない。
このようなメカニズムによって、レンズホルダ31を前方に変位させることができる。駆動パルスを連続的にピエゾ素子42に対して印加することで、ピエゾ素子42の位置を高精度に制御することができる。なお、上述のメカニズムの説明に誤りがあったとしても、本発明の技術的範囲が狭く解釈されるべきものではない。
次に、図16(b)に示す駆動パルスをピエゾ素子42に印加する場合について説明する。なお、図16(b)に示す場合、駆動パルスは、立ち上がり期間TR3は、立ち下がり期間TR4に比べて短い。
駆動パルスの立ち上がり期間TR3に、レンズホルダ31は変位しない。他方、駆動パルスの立ち下がり期間TR4に、レンズホルダ31は後方に変位する。立ち上がり期間TR3が立ち下がり期間TR4よりも短い駆動パルスをピエゾ素子42に印加することによって、レンズホルダ31を後方(撮像素子側)に変位させることができる。なお、このメカニズムについては、上述のメカニズムと同様に説明がつく。この点は、当業者にとっては明らかであるため、重複する説明は省略する。
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、レンズホルダ31に対して伝達軸44を直接的に固定する。伝達軸44に係合するリンク部材45を筐体20に固定することで、レンズユニット30を筐体20に対して簡易に取り付けることができる。すなわち、カメラモジュール150に対するアクチュエータの組み込みを簡易化することができる。
換言すると、本実施形態では、ピエゾ素子42の駆動に応じて、筐体20からみて、レンズホルダ31、ピエゾ素子42、及び伝達軸44を一緒に変位させる構成を採用する。これによって、従来よりもカメラモジュール150の組み立てを簡素化することができる。
レンズホルダ31に対して直接的に伝達軸44を固定する場合、両者を高精度に位置決め固定することができる。従って、従来よりも、レンズホルダ31に対する伝達軸44の取り付けの精度を高めることもできる。
また、本実施形態では、カメラモジュール150が組み立てられた状態のとき、ピエゾ素子42は伝達軸44に吊着され、上部空間SP2内で宙吊り状態にある。換言すると、ピエゾ素子42は、筐体20に対して直接的に当接していない。これによって、ピエゾ素子42を固定するための構造を省略することができ、カメラモジュール150の小型化を図ることができる。また、ピエゾ素子42を固定させるための工程(筐体への接着工程、伝達軸への錘の配置工程等)が不要になり、レンズユニット30(カメラモジュール150)の低価格化を図ることができる。
ピエゾ素子42を宙吊り状態にしたとしてもレンズホルダ31の変位は妨げられない。一般的に、効率的に移動対象物を変位させるためには、振動源として機能するピエゾ素子42を他の部材(筐体等)に機械的に固定し、駆動軸44をフリーな状態にすることが必要と考えられている。本発明者らの検討により、ピエゾ素子42自身の重さによってピエゾ素子42が空間内で固定されているとみなしたとしてもアクチュエータの機能は妨げられないことが明らかになった。従って、ピエゾ素子42を宙吊り状態にしたとしてもレンズホルダ31を変位させることは妨げられない。
図17A及びBを参照して、レンズユニット30の組み立て、レンズユニット30の筐体20への取り付け工程について説明する。
まず、図17A(a)に示すように、ピエゾ素子42の上面に伝達軸44を載置し、両者を接着固定する。なお、ピエゾ素子42の側面には、予め電極43が蒸着等によって形成されているものとする。
つぎに、図17A(b)に示すように、レンズホルダ31の支持板32a、32bの間にリンク部材45を配置する。
次に、図17A(c)に示すように、ピエゾ素子42が下端に固着した伝達軸44を、支持板32bの孔、リンク部材45の孔、及び支持板32aの孔に挿通させる。なお、これによって、伝達軸44は、支持板32a、32bに対して固着した状態になる。リンク部材45は、伝達軸44に対して摺動可能な状態で係合する。
次に、図17B(d)に示すように、レンズユニット30を筐体20に固定する。このようにして、カメラモジュール150の主要部分が形成される。
なお、カメラモジュール150全体の組み立て方法は任意である。例えば、フレキシブル配線基板10上にコネクタ11と撮像素子12を予め固定しておく。次に、筐体20をフレキシブル配線基板10上に固定する。次に、上述のように組み立てたレンズユニット30を筐体20に固定する。次に、蓋50を筐体20に対して取り付ける。そして、ネジ55によって蓋50を筐体20に対して固定させる。
最後に、図18に、ピエゾ素子42の駆動周波数と変位量との関係を異なる構成の駆動装置ごとに示す。図18では、本実施形態の場合を"全てフリー"の場合とし、ピエゾ素子を固定側部材に固着した構造例を"ピエゾ固定"の場合とし、ピエゾ素子が一端に固定された駆動軸の他端が固定側部材に固着した構造例を"軸固定"の場合としている。
横軸には圧電素子に対する駆動周波数、縦軸には駆動周波数に対する圧電素子の端部あるいは駆動軸の端部の変位量をとっている。
これによると、ピエゾ固定の場合、0から70Hzの広い範囲において、共振により変位量が不安定となっている。軸固定の場合、若干の改善が見られるものの、0から50Hzの範囲において、共振により変位量が不安定となっている。すべてフリーの場合、すべての周波数において変位量は一定であり、非常に安定した出力が得られていることがわかる。これは、すべてフリーの場合、問題となる共振周波数がグラフでは図示されていない高周波の帯域にまで移動することによる。
本実施形態では、固定側部材としての筐体20に対して、ピエゾ素子42及び伝達軸44の両方が直接的に固定されていない。従って、筐体20の共振を考慮することなく、ピエゾ素子42及び伝達軸44から導かれる固有の共振を考慮するだけで、ピエゾ素子42に対する駆動周波数を適切に設定することができる。従って、本体に対する駆動装置の組み込み状態に関わらず、適切な駆動周波数を駆動部品の製造者側が設定することが可能になる。適切な駆動周波数の設定によって、最終製品の歩留まりの劣化を効果的に抑制することができる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態について、図19を参照して説明する。図19(a)に示すカメラモジュール150は、第1の実施形態のカメラモジュールに対応する。図19(b)に示すカメラモジュール150は、本実施形態のカメラモジュールに対応する。なお、レンズホルダ31の図示は省略されている。
図19(a)と図19(b)の比較から明らかなように、本実施形態ではピエゾ素子42に対してレンズL1〜L4が支持板32を介して固定されている。このような場合であっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。ピエゾ素子42を支持板32上に固定すれば良く、簡易にカメラモジュール150を組み立てることができる。
本発明の技術的範囲は上述の実施形態に限定されない。レンズユニット30の具体的な用途は任意である。カメラモジュール150の具体的な用途は任意である。レンズユニット30、及びカメラモジュール150の具体的な組み立て方法は任意である。レンズユニット30、カメラモジュール150に含まれる部材の具体的な材料等は適宜選定される。移動不能な状態で取り付けられるという点については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で広義に解釈されるべきである。
本発明の第1の実施形態にかかる、カメラモジュールの概略的な分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態にかかるカメラモジュールの概略的な部分斜視図である。 本発明の第1の実施形態にかかる完成状態のカメラモジュールの概略的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態にかかる筐体の概略的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態にかかるレンズユニットの概略的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態にかかる蓋の概略的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態にかかるレンズユニットの概略的な上面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるレンズユニットの概略的な断面構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかる筐体に対するレンズユニットの取り付け方法を説明するための説明図である 本発明の第1の実施形態にかかるレンズユニットの側面図である。 本発明の第1の実施形態にかかるレンズユニットの概略的な断面構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかるカメラモジュールの概略的な断面構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかる携帯電話の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかる携帯電話の前面の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態にかかるアクチュエータを駆動するための駆動部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態にかかる圧電素子に印加される電圧波形を示す概略的な波形図である。 本発明の第1の実施形態にかかるカメラモジュールの製造方法を説明するための概略的な工程図である。 本発明の第1の実施形態にかかるカメラモジュールの製造方法を説明するための概略的な工程図である。 本発明の第1の実施形態にかかる駆動装置の特性を説明するための概略的なグラフである。 本発明の第2の実施形態にかかるカメラモジュールの構成を示す概略的な模式図である。
符号の説明
150 カメラモジュール

10 フレキシブル配線基板
11 コネクタ
12 撮像素子

20 筐体
22 隔壁
24 レール
25 リンク受け部
26 溝
27 突片
29 隔壁
30 レンズユニット
31 レンズホルダ
31a 平坦面
32 支持板
33 伝達軸
35 レール受け部

42 ピエゾ素子
43 電極
44 伝達軸
45 リンク部材
46 鍔
50 蓋
51 天板
52 側板
53 薄肉部
55 ネジ

80 コントローラ
81 パルス生成回路
82 ピエゾ素子

90 携帯電話
91 上側本体
92 下側本体
93 ヒンジ
94 表示部
95 ボタン

L1-L4 レンズ

OH ネジ孔
OP1−OP3 開口

SP1 下部空間
SP2 上部空間

Claims (17)

  1. 圧電素子に対して駆動軸が固設された駆動部品を備え、レンズに対して移動不能な状態で直接的又は間接的に前記駆動部品が固定されたレンズ部品。
  2. 前記駆動軸に対して摺動可能に係合する係合部を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のレンズ部品。
  3. 前記係合部を介して当該レンズ部品は他の部材に連結されることを特徴とする請求項2に記載のレンズ部品。
  4. 前記係合部と前記他の部材との間の嵌合によって、当該レンズ部品は他の部材に連結されることを特徴とする請求項3に記載のレンズ部品。
  5. 前記レンズを保持するレンズ保持体と、
    前記レンズ保持体に形成され、前記駆動軸及び/又は前記圧電素子を固定した状態で支持する支持部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項2に記載のレンズ部品。
  6. 前記支持部は、前記係合部を間に挟んだ状態で前記駆動軸に少なくとも2箇所で結合した支持構造により形成されることを特徴とする請求項5に記載のレンズ部品。
  7. 前記駆動軸に対する前記支持部の振動伝達度は、前記係合部の上方の結合箇所と前記係合部の下方の結合箇所との間で互いに異なることを特徴とする請求項6に記載のレンズ部品。
  8. 圧電素子に対して駆動軸が固設された駆動部品を備え、レンズを保持すべき保持体に対して移動不能な状態で直接的又は間接的に前記駆動部品が固定されたレンズ駆動機構。
  9. レンズと、
    前記レンズを介して入力する像を撮像する撮像素子と、
    を備えるカメラモジュールであって、
    圧電素子に対して駆動軸が固設された駆動部品を更に備え、
    前記駆動部品は、レンズに対して移動不能な状態で直接的又は間接的に固定されている、カメラモジュール。
  10. 圧電素子に対して駆動軸が固設された駆動部品を移動不能な状態で直接的又は間接的に移動対象物に固定し、前記駆動軸に対して他の部材を摺動可能な状態で係合した状態で前記圧電素子を駆動する、移動対象物の移動制御方法。
  11. レンズと、
    圧電素子、及び当該圧電素子に対して固設された駆動軸を有する駆動部品と、
    を備えるレンズ部品であって、
    前記駆動部品は、前記レンズに対して移動不能な状態で直接的又は間接的に固定されている、レンズ部品。
  12. 固定側部材と、
    前記固定側部材に固定された支持部材と、
    前記支持部材に摩擦係合し、駆動目的物が結合した駆動軸と、
    前記駆動軸に結合した圧電素子と、
    を備える駆動装置であって、
    前記圧電素子と前記駆動軸は、前記固定側部材に対して直接的に固定されていない、駆動装置。
  13. 前記圧電素子に駆動波形を印加して変形させ、前記駆動軸に時間軸方向に非対称な振動を発生させ、前記駆動軸が前記支持部材との摩擦結合により前記支持部材に対して実質的に移動する状態と、
    前記駆動軸が前記支持部材との摩擦結合に打ち勝って前記支持部材に対して実質的に移動しない状態と、をとりうるようにしたことを特徴とする請求項12に記載の駆動装置
  14. 前記支持部材と前記固定側部材間の嵌合により、前記支持部材は前記固定側部材に対して位置決めされていることを特徴とする請求項12又は13に記載の駆動装置。
  15. 前記駆動軸には支持部を介して移動対象物が固定され、
    前記支持部は、前記支持部材を間に挟んだ状態で前記駆動軸に少なくとも2箇所で結合した支持構造により形成されることを特徴とする請求項14に記載の駆動装置。
  16. 前記駆動軸に対する前記支持部の振動伝達度は、前記支持部材の上方の結合箇所と前記支持部材の下方の結合箇所との間で互いに異なることを特徴とする請求項15に記載の駆動装置。
  17. 圧電素子及び移動対象物が固定された駆動軸を備え、
    前記駆動軸は、当該駆動軸が摩擦係合した係合部を介して固定側部材に取り付けられ、
    前記圧電素子、前記移動対象物、及び前記駆動軸は、前記圧電素子の駆動に応じて、前記固定側部材に対して変位する、駆動装置。
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