JP2010028720A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010028720A
JP2010028720A JP2008190822A JP2008190822A JP2010028720A JP 2010028720 A JP2010028720 A JP 2010028720A JP 2008190822 A JP2008190822 A JP 2008190822A JP 2008190822 A JP2008190822 A JP 2008190822A JP 2010028720 A JP2010028720 A JP 2010028720A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
face
priority
image
detected
detected image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008190822A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Yokohata
正大 横畠
Kazuhiro Kojima
和浩 小島
Hideto Fujita
日出人 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2008190822A priority Critical patent/JP2010028720A/ja
Publication of JP2010028720A publication Critical patent/JP2010028720A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Abstract

【課題】動画像撮影時に、焦点位置が不安定に変動することを抑制する。
【解決手段】撮像装置は、撮影者によってトリガ操作がなされた時点のフレーム画像を基準フレーム画像として取り扱い、基準フレーム画像より検出された複数の顔の中からP個の顔(候補顔)を第1優先基準に従って選択し、そのP個の顔から成る基準顔グループを設定する。そして、基準フレーム画像の取得時点以降に得られる各フレーム画像に対しては、基準顔グループ内の顔と同一人物の顔のみを含む顔グループを第1優先基準に従って設定する。撮像装置は、フレーム画像ごとに、当該フレーム画像に対して設定した顔グループの中から優先顔を第2優先基準に従って選択し、優先顔にピントが合う様にオートフォーカス制御を実行する。
【選択図】図9

Description

本発明は、デジタルビデオカメラ等の、動画像を撮影可能な撮像装置に関する。
デジタルスチルカメラ又はデジタルビデオカメラにおいて、撮影画像から人物の顔を検出する処理が実用化されており、その処理結果に基づいて、人物の顔にピントが合うようにオートフォーカス制御(AF制御)を実行する方法も提案されている。
顔検出機能を備えた従来のデジタルカメラでは、1枚の撮影画像(静止画像)から複数の顔が検出された場合、撮影画像の中心位置と撮影画像上における顔の位置との距離や撮影画像上の顔の大きさに基づいて各顔に優先順位を与え、最も優先順位が高い顔に着目してAF制御を行っていた(例えば、下記特許文献1及び2参照)。この種のAF制御は、例えば、最も優先順位が高い顔に合焦するように、デジタルカメラ内のフォーカスレンズの位置を調整することによって実行される。
一方で、動画像の撮影時には、各顔の画像中における位置や大きさは時々刻々と変化する。従って、動画像を形成する静止画像の夫々に対して、個別に且つ単純に、顔の位置や距離に基づく優先順位付けを行うと、最も高い優先順位が与えられる顔も頻繁に変化しうる。最も高い優先順位が与えられる顔に着目してAF制御を行う場合において、その顔が必要以上に頻繁に変化すると、動画像の取得条件の一種である合焦位置が安定せず、不自然な動画像が得られてしまう。尚、オートアイリス制御又はオートホワイトバランス制御を実行する際にも同様の問題が生じうる。
特開2003−107335号公報 特開2005−49854号公報
そこで本発明は、画像から複数の顔が検出された場合における、動画像の取得条件の安定化に寄与する撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の撮像装置は、撮像素子を用いた順次撮影によって取得される動画像の画像データに基づき、前記動画像を形成する各被検出画像から人物の顔を、顔の同定処理を行いながら検出する顔検出手段と、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から優先顔を選択する選択処理手段と、前記優先顔が現れる顔領域内の画像データに基づいて前記動画像の取得条件を調整する調整手段と、特定タイミングを設定するための指示を受け付ける指示受付手段と、を備えた撮像装置において、前記特定タイミングの撮影によって得られる被検出画像を基準画像と呼ぶと共に前記特定タイミング以降の撮影によって得られる被検出画像を非基準画像と呼んだ場合、前記選択処理手段は、前記基準画像より検出される複数の顔の中から所定個数以下の顔を所定の第1優先基準に基づいて選択し、その選択した顔を含む顔グループを前記基準画像に対して設定する顔グループ設定手段と、前記基準画像に対する優先顔を、前記基準画像の顔グループの中から所定の第2優先基準に基づいて選択して設定する優先顔設定手段と、を備え、前記顔グループ設定手段は、前記非基準画像ごとに、当該非基準画像より検出される顔の中から前記基準画像の顔グループに含まれる顔と同一の顔のみを選択して、その選択した顔を含む顔グループを当該非基準画像に対して設定し、前記優先顔設定手段は、前記非基準画像ごとに、当該非基準画像に対する優先顔を、当該非基準画像の顔グループの中から前記第2優先基準に基づいて選択して設定することを特徴とする。
これにより、優先顔の選択対象となる顔が限定され、優先顔が頻繁に変化して動画像の取得条件(焦点位置など)が不安定になることを回避することが可能となる。
また例えば、第1の撮像装置において、前記優先顔設定手段は、異なる被検出画像間において優先顔が変更されることを許可するか否かを判断する変更制御手段を備えて、その判断結果に従って各被検出画像に対する優先顔の設定を行い、前記変更制御手段は、予め規定された変更許可条件が充足される場合にのみ、前記優先顔の変更を許可する。
これにより、優先顔の頻繁な変更が抑制される。
具体的には例えば、第1の撮像装置において、前記優先顔設定手段は、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像の顔グループの中から暫定優先顔を前記第2優先基準に基づいて選択して設定する暫定優先顔設定手段を更に備え、前記変更許可条件の充足又は不充足の判断及び該判断に基づく着目被検出画像に対する優先顔の設定は、前記着目被検出画像の暫定優先顔及び前記着目被検出画像よりも過去に得られた被検出画像の暫定優先顔に基づいて実行される。
更に具体的には例えば、第1の撮像装置において、iを2以上の整数とし且つjを1以上の整数とし且つ(n−i)を1以上とした場合、前記優先顔設定手段は、前記特定タイミング以降に得られる第(n−i)〜第(n―1)番目の被検出画像の暫定優先顔が同一の顔である場合、その暫定優先顔を第(n―1)番目の被検出画像の優先顔として設定し、第(n−i)〜第(n―1)番目の被検出画像の暫定優先顔が同一の顔であって且つその顔と第n番目の被検出画像の暫定優先顔が異なる場合、第n番目の被検出画像の優先顔を第(n―1)番目の被検出画像の優先顔と一致させて優先顔の変更を保留する一方で、第n〜(n+j)番目の被検出画像の暫定優先顔が同一の顔であるか否かを監視し、第n〜(n+j)番目の被検出画像の暫定優先顔が同一の顔であるとき、優先顔の変更を許可して第(n+j)番目の被検出画像の暫定優先顔を第(n+j)番目の被検出画像の優先顔として設定する。
本発明に係る第2の撮像装置は、撮像素子を用いた順次撮影によって取得される動画像の画像データに基づき、前記動画像を形成する各被検出画像から人物の顔を、顔の同定処理を行いながら検出する顔検出手段と、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から優先顔を選択する選択処理手段と、前記優先顔が現れる顔領域内の画像データに基づいて前記動画像の取得条件を調整する調整手段と、を備えた撮像装置において、前記選択処理手段は、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から所定個数以下の顔を所定の第1優先基準に基づいて選択して選択した顔を含む顔グループを設定する顔グループ設定手段と、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像に対して設定された顔グループの中から所定の第2優先基準に基づいて優先顔を選択して設定する優先顔検出手段と、を備え、前記優先顔設定手段は、異なる被検出画像間において優先顔が変更されることを許可するか否かを判断する変更制御手段を備えて、その判断結果に従って各被検出画像に対する優先顔の設定を行い、前記変更制御手段は、予め規定された変更許可条件が充足される場合にのみ、前記優先顔の変更を許可することを特徴とする。
これにより、優先顔の頻繁な変更が抑制され、優先顔が頻繁に変化して動画像の取得条件(焦点位置など)が不安定になることを回避することが可能となる。
具体的には例えば、第2の撮像装置において、前記優先顔設定手段は、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像の顔グループの中から暫定優先顔を前記第2優先基準に基づいて選択して設定する暫定優先顔設定手段を備え、前記変更許可条件の充足又は不充足の判断及び該判断に基づく着目被検出画像に対する優先顔の設定は、前記着目被検出画像の暫定優先顔及び前記着目被検出画像よりも過去に得られた被検出画像の暫定優先顔に基づいて実行される。
本発明に係る第3の撮像装置は、撮像素子を用いた順次撮影によって取得される動画像の画像データに基づき、前記動画像を形成する各被検出画像から人物の顔を、顔の同定処理を行いながら検出する顔検出手段と、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から優先顔を選択する選択処理手段と、前記優先顔が現れる顔領域内の画像データに基づいて前記動画像の取得条件を調整する調整手段と、を備えた撮像装置において、前記選択処理手段は、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から所定個数以下の顔を所定の第1優先基準に基づいて選択して選択した顔を含む顔グループを設定する顔グループ設定手段と、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像に対して設定された顔グループの中から所定の第2優先基準に基づいて優先顔を選択して設定する優先顔検出手段と、を備え、前記撮像素子から第1の被検出画像が得られた後に第2の被検出画像が得られるとした場合、前記顔グループ設定手段は、第1の被検出画像に対して設定される顔グループに存在しない顔が、第2の被検出画像に対して設定される顔グループに含まれることを、許可するか否かを判断する変更制御手段を備えて、その判断結果に従って各被検出画像に対する顔グループの設定を行い、前記変更制御手段は、予め規定された変更許可条件が充足される場合にのみ、第1の被検出画像に対して設定される顔グループに存在しない顔が、第2の被検出画像に対して設定される顔グループに含まれることを、許可することを特徴とする。
これにより、優先顔の候補を含む顔グループの頻繁な変更が抑制される。結果、優先顔が頻繁に変化して動画像の取得条件(焦点位置など)が不安定になることを回避することが可能となる。
具体的には例えば、第3の撮像装置において、前記顔グループ設定手段は、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から所定個数以下の顔を前記第1優先基準に基づいて選択して選択した顔を含む暫定顔グループを設定する暫定顔グループ設定手段を備え、前記変更許可条件の充足又は不充足の判断及び該判断に基づく着目被検出画像に対する顔グループの設定は、前記着目被検出画像の暫定顔グループ及び前記着目被検出画像よりも過去に得られた被検出画像の暫定顔グループに基づいて実行される。
また、上記第1〜第3の撮像装置において、前記調整手段は、前記被検出画像ごとに当該被検出画像の優先顔が表れる顔領域内の画像データから評価値を導出して、順次得られる前記評価値に基づいて前記動画像の取得条件を調整し、異なる被検出画像間で優先顔が第1の優先顔から第2の優先顔に変更されたとき、その変更後に得られる複数の被検出画像に対しては、第1及び第2の優先顔の双方における顔領域内の画像データから、前記取得条件の調整に用いる評価値を導出する。
これにより、優先顔の変更に伴う、動画像の取得条件の急激なる変化を抑制することが可能となる。結果、得られる動画像の乱れが抑制される。
本発明によれば、画像から複数の顔が検出された場合における、動画像の取得条件の安定化に寄与する撮像装置を提供することが可能である。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも本発明の一つの実施形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。後に第1〜第8実施例を説明するが、まず、各実施例に共通する事項又は各実施例にて参照される事項について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置1の全体ブロック図である。撮像装置1は、例えば、デジタルビデオカメラである。撮像装置1は、動画像及び静止画像を撮影可能となっていると共に、動画像撮影中に静止画像を同時に撮影することも可能となっている。
[基本的な構成の説明]
撮像装置1は、撮像部11と、AFE(Analog Front End)12と、映像信号処理部13と、マイク14と、音声信号処理部15と、圧縮処理部16と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの内部メモリ17と、SD(Secure Digital)カードや磁気ディスクなどの外部メモリ18と、伸張処理部19と、映像出力回路20と、音声出力回路21と、TG(タイミングジェネレータ)22と、CPU(Central Processing Unit)23と、バス24と、バス25と、操作部26と、表示部27と、スピーカ28と、を備えている。操作部26は、録画ボタン26a、シャッタボタン26b及び操作キー26c等を有している。撮像装置1内の各部位は、バス24又は25を介して、各部位間の信号(データ)のやり取りを行う。
TG22は、撮像装置1全体における各動作のタイミングを制御するためのタイミング制御信号を生成し、生成したタイミング制御信号を撮像装置1内の各部に与える。タイミング制御信号は、垂直同期信号Vsyncと水平同期信号Hsyncを含む。CPU23は、撮像装置1内の各部の動作を統括的に制御する。操作部26は、ユーザによる操作を受け付ける。操作部26に与えられた操作内容は、CPU23に伝達される。撮像装置1内の各部は、必要に応じ、信号処理時に一時的に各種のデータ(デジタル信号)を内部メモリ17に記録する。
図2は、図1の撮像部11の内部構成図である。撮像部11にカラーフィルタなどを用いることにより、撮像装置1は、撮影によってカラー画像を生成可能なように構成されている。
撮像部11は、光学系35と、絞り32と、撮像素子33と、ドライバ34を有している。光学系35は、ズームレンズ30及びフォーカスレンズ31を含む複数枚のレンズを備えて構成される。ズームレンズ30及びフォーカスレンズ31は光軸方向に移動可能である。
ドライバ34は、CPU23からの制御信号に基づいて、ズームレンズ30及びフォーカスレンズ31の各位置並びに絞り32の開度を駆動制御することにより、撮像部11の焦点距離(画角)及び焦点位置並びに撮像素子33への入射光量を制御する。被写体からの入射光は、光学系35を構成する各レンズ及び絞り32を介して、撮像素子33に入射する。光学系35を構成する各レンズは、被写体の光学像を撮像素子33上に結像させる。TG22は、上記タイミング制御信号に同期した、撮像素子33を駆動するための駆動パルスを生成し、該駆動パルスを撮像素子33に与える。
撮像素子33は、例えばCCD(Charge Coupled Devices)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等からなる固体撮像素子である。撮像素子33は、光学系35及び絞り32を介して入射した光学像を光電変換し、該光電変換によって得られた電気信号をAFE12に出力する。より具体的には、撮像素子33は、マトリクス状に二次元配列された複数の受光画素を備え、各撮影において、各受光画素は露光時間に応じた電荷量の信号電荷を蓄える。蓄えた信号電荷の電荷量に比例した大きさを有する各受光画素からの電気信号は、TG22からの駆動パルスに従って、後段のAFE12に順次出力される。光学系35に入射する光学像が同じであり且つ絞り32の開度が同じである場合、撮像素子33からの電気信号の大きさ(強度)は上記露光時間に比例して増大する。
AFE12は、撮像素子33から出力されるアナログ信号を増幅し、増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換してから映像信号処理部13に出力する。AFE12における信号増幅の増幅度はCPU23によって制御される。映像信号処理部13は、AFE12の出力信号によって表される画像に対して各種画像処理を施し、画像処理後の画像についての映像信号を生成する。映像信号は、画像の輝度を表す輝度信号Yと、画像の色を表す色差信号U及びVと、から構成される。
マイク14は撮像装置1の周辺音をアナログの音声信号に変換し、音声信号処理部15は、このアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換する。
圧縮処理部16は、映像信号処理部13からの映像信号を、所定の圧縮方式を用いて圧縮する。動画像または静止画像の撮影及び記録時において、圧縮された映像信号は外部メモリ18に記録される。また、圧縮処理部16は、音声信号処理部15からの音声信号を、所定の圧縮方式を用いて圧縮する。動画像の撮影及び記録時において、映像信号処理部13からの映像信号と音声信号処理部15からの音声信号は、圧縮処理部16にて時間的に互いに関連付けられつつ圧縮され、圧縮後のそれらは外部メモリ18に記録される。
録画ボタン26aは、動画像の撮影及び記録の開始/終了を指示するための押しボタンスイッチであり、シャッタボタン26bは、静止画像の撮影及び記録を指示するための押しボタンスイッチである。
撮像装置1の動作モードには、動画像及び静止画像の撮影が可能な撮影モードと、外部メモリ18に格納された動画像及び静止画像を表示部27に再生表示する再生モードと、が含まれる。操作キー26cに対する操作に応じて、各モード間の遷移は実施される。撮影モードでは、所定のフレーム周期にて順次撮影が行われ、撮像素子33から時系列で並ぶ画像列が取得される。この画像列を形成する各画像を「フレーム画像」と呼ぶ。
撮影モードにおいて、ユーザが録画ボタン26aを押下すると、CPU23の制御の下、その押下後に得られる各フレーム画像の映像信号及びそれに対応する音声信号が、順次、圧縮処理部16を介して外部メモリ18に記録される。動画像撮影の開始後、再度ユーザが録画ボタン26aを押下すると、映像信号及び音声信号の外部メモリ18への記録は終了し、1つの動画像の撮影は完了する。また、撮影モードにおいて、ユーザがシャッタボタン26bを押下すると、静止画像の撮影及び記録が行われる。
再生モードにおいて、ユーザが操作キー26cに所定の操作を施すと、外部メモリ18に記録された動画像又は静止画像を表す圧縮された映像信号は、伸張処理部19にて伸張されてから映像出力回路20に送られる。尚、撮影モードにおいては、通常、録画ボタン26a及びシャッタボタン26bに対する操作内容に関係なく、映像信号処理部13による映像信号の生成が逐次行われており、その映像信号は映像出力回路20に送られる。
映像出力回路20は、与えられたデジタルの映像信号を表示部27で表示可能な形式の映像信号(例えば、アナログの映像信号)に変換して出力する。表示部27は、液晶ディスプレイパネル及びそれを駆動する集積回路などを含む表示装置であり、映像出力回路20から出力された映像信号に応じた画像を表示する。
また、再生モードにおいて動画像を再生する際、外部メモリ18に記録された動画像に対応する圧縮された音声信号も、伸張処理部19に送られる。伸張処理部19は、受け取った音声信号を伸張して音声出力回路21に送る。音声出力回路21は、与えられたデジタルの音声信号をスピーカ28にて出力可能な形式の音声信号(例えば、アナログの音声信号)に変換してスピーカ28に出力する。スピーカ28は、音声出力回路21からの音声信号を音として外部に出力する。
尚、映像出力回路20からの映像信号及び音声出力回路21からの音声信号を、撮像装置1に設けられた外部出力端子(不図示)を介して外部機器(外部の表示装置など)に供給することも可能である。
[顔検出機能とそれを利用した撮影制御]
本実施形態に係る撮像装置1は、顔検出機能を備えると共に、その顔検出機能を利用して動画像撮影時の撮影パラメータを調整する機能を備える。図3に、それらの機能に特に注目した、撮像装置1の一部ブロック図を示す。特に記述しない限り、以下の説明は、撮影モードにおける動画像撮影時の動作の説明である。
図3に示される各部位は、主として、映像信号処理部13、CPU23及び内部メモリ17によって実現される。例えば、AF評価部41、AE評価部42、AWB評価部43及び顔検出部51は、映像信号処理部13に設けられ、優先処理部52及び/又は撮影パラメータ調整部55は、主としてCPU23によって或いはCPU23と映像信号処理部13によって実現される。顔情報管理テーブルTB1及び優先顔管理テーブルTB2は、内部メモリ17内に設けられる。尚、図1に示される他の部位も、必要に応じて、図3に示される各部位の機能の実現に関与する。
図3に示される各部位の機能を説明する。尚、或る画像に関し、該画像の画像データも該画像の映像信号も、その画像を表す情報である。従って、画像データと映像信号を等価なものと捉えることができる。また、フレーム周期が経過するごとに、フレーム画像FI[1]、FI[2]、FI[3]、・・・、FI[n−1]、FI[n]、FI[n+1]・・・、が、この順番で順次取得されるものとする(nは整数)。
フレーム画像の画像データは、顔検出部51に対する入力画像の画像データとして顔検出部51に与えられる。顔検出部51は、自身に与えられた入力画像の画像データに基づき、入力画像中から人物の顔を検出し、検出された顔を含む顔領域を抽出する。画像中に含まれる顔を検出する手法として様々な手法が知られており、顔検出部51は何れの手法をも採用可能である。例えば、特開2000−105819号公報に記載の手法のように入力画像から肌色領域を抽出することによって顔(顔領域)を検出しても良いし、特開2006−211139号公報又は特開2006−72770号公報に記載の手法を用いて顔(顔領域)を検出しても良い。
典型的には例えば、入力画像内に設定された着目領域の画像と所定の画像サイズを有する基準顔画像とを対比して両画像の類似度を判定し、その類似度に基づいて着目領域に顔が含まれているか否か(着目領域が顔領域であるか否か)を検出する。入力画像において着目領域は一画素ずつ左右方向又は上下方向にずらされる。そして、ずらされた後の着目領域の画像と基準顔画像とが対比されて、再度、両画像の類似度が判定され、同様の検出が行われる。このように、着目領域は、例えば入力画像の左上から右下方向に向けて1画素ずつずらされながら、更新設定される。また、入力画像を一定割合で縮小し、縮小後の画像に対して、同様の顔検出処理を行う。このような処理を繰り返すことにより、入力画像中から任意の大きさの顔を検出することができる。
顔検出部51の顔検出結果は、顔情報管理テーブルTB1(以下、単にテーブルTB1ともいう)に反映される。図4に、テーブルTB1のデータ構造を示す。例として、図4では、フレーム画像から8つの顔が検出された場合におけるテーブルTB1のデータ構造を示す。8つの顔を互いに区別する記号として記号FC1〜FC8を導入し、フレーム画像から8つの顔FC1〜FC8が検出された場合を考える。顔FC1〜FC8は、互いに異なる8人の人物の顔であるとする。テーブルTB1には、顔ごとに、顔の位置、大きさ、信頼度、AF評価値、AE評価値及びAWB評価値を表すデータが格納される。顔FCiについての、位置、大きさ、信頼度、AF評価値、AE評価値及びAWB評価値を、夫々、(xi,yi)、SIZEi、RLi、VAFi、VAEi及びVAWBiにて表す。iは自然数であり、顔FC1〜FC8について考える場合は、1以上8以下の整数である。
尚、記号VAFi、VAEi及びVAWBiを用いてAF評価値、AE評価値及びAWB評価値を表現する際、AF評価値、AE評価値及びAWB評価値を、単に評価値と略記することがある。また、「位置、大きさ、信頼度、AF評価値、AE評価値及びAWB評価値」を含む、顔の記号(FC1等)に対応してテーブルTB1内に格納される情報を「属性情報」と呼ぶ。
顔検出部51によってフレーム画像から抽出される、顔FCiについての顔領域は、矩形領域であり、フレーム画像上における該矩形領域の中心位置が位置(xi,yi)である。xi及びyiは、その位置の水平方向座標値及び垂直方向座標値を表している。大きさSIZEiは、顔FCiについての顔領域の大きさ(画像サイズ)であり、例えば、その顔領域に属する画素数によって表現される。尚、顔領域の形状を矩形以外とすることも可能である。
また、顔検出部51は、常に顔検出を正確に遂行できるわけではなく、顔を含まない画像領域を顔領域として検出する場合もある。信頼度RLiは、顔検出部51によって検出された顔FCiについての顔領域が本当に顔を含む画像領域であるかを表す指標であり、例えば、上記の類似度に基づいて決定される。評価値VAFi、VAEi及びVAWBiの意義は後述する。
顔検出部51による、フレーム画像内の顔の位置、大きさ及び信頼度を導出する処理を顔検出処理という。顔検出部51は、フレーム画像ごとに顔検出処理を行うと共に時間的に隣接するフレーム画像間で顔の同定処理を行い、顔検出処理及び同定処理の結果に基づいてテーブルTB1内のデータを順次更新していく。顔の同定処理によって、或るフレーム画像に現れる顔と他のフレーム画像に現れる顔とが同一の人物の顔であるのか否かが判別される。
顔の同定処理は、顔の位置情報に基づいて行われる。例えば、フレーム画像FI[n]に対する顔検出処理によってフレーム画像FI[n]から8つの顔FC1〜FC8が検出され、フレーム画像FI[n]上における顔FC1〜FC8の位置が(x1,y1)〜(x8,y8)であったとし、且つ、フレーム画像FI[n+1]に対する顔検出処理によってフレーム画像FI[n+1]から8つの顔FC1’〜FC8’が検出され、フレーム画像FI[n+1]上における顔FC1’〜FC8’の位置が(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)であったとする。
この場合、顔検出部51は、位置(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)の内、最も位置(xi,yi)に近い位置に対応する、フレーム画像FI[n+1]内の顔が、顔FCiと同じ顔であると判断する。即ち例えば、位置(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)の内、最も位置(x1,y1)に近い位置が位置(x1’,y1’)であったならば、フレーム画像FI[n+1]内の顔FC1’は顔FC1と同じ顔であると判断し、位置(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)の内、最も位置(x2,y2)に近い位置が位置(x2’,y2’)であったならば、フレーム画像FI[n+1]内の顔FC2’は顔FC2と同じ顔であると判断する。
このようにして、顔FC1’〜FC8’が夫々顔FC1〜FC8と同じ顔であると判断した場合は、テーブルTB1内の位置(x1,y1)〜(x8,y8)は、夫々、位置(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)によって更新される。同様に、テーブルTB1内の大きさSIZEi及び信頼度RLiも、顔FCi’の大きさ及び信頼度によって更新される。
顔の位置情報に基づいて顔の同定処理を行う方法を上述したが、顔検出部51は、公知の同定処理方法を含む、任意の同定処理方法を用いて顔の同定処理を行うことができる。例えば、フレーム画像FI[n]から抽出した各顔領域内の画像をテンプレートとし、そのテンプレートを用いたテンプレートマッチングをフレーム画像FI[n+1]に対して適用することにより顔の同定処理を実現しても良い。
次に、図3のAF評価部41、AE評価部42及びAWB評価部43を含む評価値算出部40の機能について説明する。各フレーム画像の映像信号は、評価値算出部40に供給される。評価値算出部40では、フレーム画像の全体領域に複数の小ブロックが設定される。具体的には、図5に示す如く、フレーム画像の全体領域を水平方向及び垂直方向に複数に分割することによりフレーム画像内に複数の小ブロックを設定する。今、水平方向及び垂直方向の分割数を夫々M及びNとする(M及びNは2以上の整数)。各小ブロックは、2次元配列された複数の画素から形成され、各小ブロックの画像サイズは同じであるとする。
図6にAF評価部41の内部ブロック図を示す。AF評価部41は、抽出部61、HPF(ハイパスフィルタ)62及び積算部63を備える。AF評価部41は、フレーム画像ごとに且つ小ブロックごとにブロックAF値を算出する。従って、1枚のフレーム画像に対して(M×N)個のブロックAF値が算出される。
抽出部61には、フレーム画像の映像信号が与えられる。抽出部61は、その映像信号の中から輝度信号を抽出する。HPF62は、抽出部61によって抽出された輝度信号中の所定の高域周波数成分のみを抽出する。例えば、HPF62を所定のフィルタサイズを有するラプラシアンフィルタにて形成し、そのラプラシアンフィルタをフレーム画像の各画素に作用させる空間フィルタリングを行う。そうすると、HPF62からは、そのラプラシアンフィルタのフィルタ特性に応じた出力値が順次得られる。積算部63は、HPF62によって抽出された高域周波数成分の大きさ(即ち、HPF62の出力値の絶対値)を積算する。この積算は小ブロックごとに個別に行われ、或る小ブロック内における高域周波数成分の大きさの積算値を、その小ブロックのブロックAF値とする。
図3のAE評価部42は、フレーム画像ごとに且つ小ブロックごとにブロックAE値を算出する。AE評価部42は、フレーム画像ごとに且つ小ブロックごとに、小ブロック内の各画素の輝度値を積算して積算値を出力する。この積算値がブロックAE値である。従って、1枚のフレーム画像に対して(M×N)個のブロックAE値が算出される。尚、輝度値とは輝度信号の値を意味し、輝度値が大きいほど、その輝度値を有する画素の輝度は大きい。
図3のAWB評価部43は、フレーム画像ごとに且つ小ブロックごとにブロックAWB値を算出する。図2に示される撮像素子33は、単板方式の撮像素子であり、撮像素子33の各受光画素の前面にはカラーフィルタが配列されている。カラーフィルタには、光の赤成分のみを透過させる赤フィルタと、光の緑成分のみを透過させる緑フィルタと、光の青成分のみを透過させる青フィルタと、がある。カラーフィルタの配列は、例えばベイヤー配列である。赤フィルタ、緑フィルタ、青フィルタが前面に配置された受光画素を、夫々、赤受光画素、緑受光画素及び青受光画素と呼ぶ。赤受光画素、緑受光画素及び青受光画素は、夫々、光学系35の入射光の、赤成分、緑成分及び青成分にのみ反応する。
フレーム画像は、撮像素子33の各受光画像の出力信号によって表されるので、撮像素子33の撮像面にも上述したものと同様の小ブロックを設定して考える。AWB評価部43は、各小ブロックに着目し、着目した小ブロックに属する各赤受光画素の出力信号値の積算値を赤評価値として算出し、且つ、着目した小ブロックに属する各緑受光画素の出力信号値の積算値を緑評価値として算出し、且つ、着目した小ブロックに属する各青受光画素の出力信号値の積算値を青評価値として算出する。或る1つの小ブロックに対して算出された赤評価値、緑評価値及び青評価値は、その小ブロックに対するブロックAWB値を形成する。ブロックAWB値の算出は、フレーム画像ごとに且つ小ブロックごとに行われる。
評価値算出部40の算出値に基づいて、フレーム画像ごとに、テーブルTB1に格納されるべきAF評価値、AE評価値、AWB評価値が決定される(図4参照)。
評価値VAFi、VAEi及びVAWBiは、夫々、顔FCiについての顔領域内に属する小ブロックのブロックAF値、ブロックAE値及びブロックAWB値から求められる。顔FCiについての顔領域内に1つの小ブロックしか存在しない場合、その小ブロックに対するブロックAF値、ブロックAE値及びブロックAWB値が、夫々、評価値VAFi、VAEi及びVAWBiとなる。図7に示す如く、顔FCiについての顔領域内に複数の小ブロックが存在する場合、その複数の小ブロックに対する、ブロックAF値の平均値、ブロックAE値の平均値及びブロックAWB値の平均値が、夫々、評価値VAFi、VAEi及びVAWBiとなる。
最新のフレーム画像に対する顔検出結果に基づいてテーブルTB1内の位置、大きさ及び信頼度が更新されるのと同様に、最新のフレーム画像に対するブロックAF値、ブロックAE値及びブロックAWB値に基づいてテーブルTB1内のAF評価値、AE評価値及びAWB評価値は更新される。つまり、フレーム画像FI[n]が撮影されて、その画像データが顔検出部51及び評価値算出部40に与えられると、フレーム画像FI[n]に対する顔検出処理に基づいてテーブルTB1内の位置、大きさ及び信頼度が更新されると共にフレーム画像FI[n]に対するブロックAF値、ブロックAE値及びブロックAWB値に基づいてテーブルTB1内のAF評価値、AE評価値及びAWB評価値が更新される。
フレーム画像には多数の顔が表れうるが、図3の優先処理部52は、その多数の顔の中から主要人物の顔であると推測される優先顔を選択し、撮影パラメータ調整部55は、優先顔に着目して撮影条件とも言うべき撮影パラメータを調整する。
具体的には、図3の優先処理部52は、フレーム画像から検出された複数の顔の中から所定個数以下の顔を第1優先基準に従って選択し、選択した各顔を含む顔グループを設定する顔グループ設定部53と、その顔グループに含まれる顔の中から優先顔を第2優先基準に従って選択及び設定する優先顔設定部54を有する。顔グループに含まれる各顔は、優先顔の候補であるため、それを候補顔と呼ぶ。
候補顔及び優先顔が、フレーム画像内の何れの顔であるかを表すデータは、優先顔管理テーブルTB2(以下、単にテーブルTB2ともいう)に格納される。図8に、テーブルTB2のデータ構造を示す。図8には、候補顔が顔FC1、FC5及びFC7であって且つ優先顔が顔FC1である場合の、テーブルTB2のデータ内容が示されている。この場合、テーブルTB2には、顔FC1、FC5及びFC7を指し示す情報(例えば、顔FC1、FC5及びFC7の属性情報が記憶されているメモリ内アドレス)が格納される。また、優先顔を指し示す情報(例えば、顔FC1の属性情報が記憶されているメモリ内アドレス)は、テーブルTB2内の、最上位アドレスに格納される。
撮影パラメータ調整部55は、テーブルTB2内のデータを参照して優先顔が何れの顔であるかを認識し、優先顔に着目して撮影パラメータを調整する。
例えば、優先顔についての顔領域のAF評価値をAF参照評価値として取り扱い、AF参照評価値が最大値(厳密には極大値)をとるように、所謂山登り制御を用いて図2のフォーカスレンズ31の位置を制御することにより、優先顔に対するオートフォーカス制御(AF制御)を実現する。これにより、優先顔に合焦した状態でフレーム画像列(即ち、動画像)の撮影を行うことができる。
或いは例えば、優先顔についての顔領域のAE評価値をAE参照評価値として取り扱うと共に、図2の絞り32の開度によって定まる絞り値、AFE12(図1参照)における信号増幅の増幅度及びフレーム画像撮影時における露光時間の長さを3つのAE制御対象として取り扱い、AE参照評価値に基づいて各フレーム画像上における優先顔の明るさ(輝度レベル)が所望の明るさとなるように、上記3つのAE制御対象の内の1以上を制御する。優先顔に着目したこの制御を、優先顔に対するオートアイリス制御(AE制御)という。優先顔に対するAE制御は、例えば、優先顔についての顔領域のAE評価値が所定の値又はその値近辺に保たれるように、3つのAE制御対象の内の1以上を制御することにより実現される。
更に或いは例えば、優先顔についての顔領域のAWB評価値をAWB参照評価値として取り扱い、AWB参照評価値に基づいて優先顔の顔領域におけるホワイトバランスが所望のホワイトバランスとなるように、フレーム画像全体のホワイトバランスを調整する。この調整を行う制御を、優先顔に対するオートホワイトバランス制御(AWB制御)という。優先顔に対するAWB制御は、例えば、フレーム画像の画像データを生成する過程において、撮像素子33の赤受光画素の出力信号値、緑受光画素の出力信号値若しくは青受光画素の出力信号値又はそれらの2以上に対し、優先顔の顔領域のAWB評価値に応じた係数を乗じることにより実現される。AWB制御実行時における撮影パラメータの調整は、上記係数の調整を含む。
AF制御実行時に調整されるべき撮影パラメータには、フォーカスレンズ31の位置が含まれ、AE制御実行時に調整されるべき撮影パラメータには、絞り値、AFE12における信号増幅の増幅度及び/又はフレーム画像撮影時における露光時間の長さが含まれ、AWB制御実行時に調整されるべき撮影パラメータには、上記係数が含まれる。撮影パラメータに依存したフレーム画像から成る動画像が取得されるため、撮影パラメータによって動画像の取得条件が規定される。
以下、図3に示される各部位の動作及び構成又はそれらに関連する事項を詳細に説明する実施例として、第1〜第8実施例を説明する。或る実施例に記載した事項を、矛盾なき限り、他の実施例に適用することもできる。
<<第1実施例>>
まず、第1実施例を説明する。図9は、第1実施例に係る撮像装置1の動作の手順を表すフローチャートである。図9のフローチャートに沿って、第1実施例に係る動作を説明数する。
第1実施例では、撮影モードにおいて、トリガ条件が成立すると保存型処理が行われる。トリガ条件は、例えば、ユーザが操作部26(図1参照)に対して所定操作を施すことによって成立する。保存型処理では、トリガ条件が成立すると、まず、顔グループ設定部53によってステップS11の処理が行われて顔グループが設定される。
ステップS11の処理に先立ち、図3の顔検出部51は、トリガ条件成立時に得られるフレーム画像(例えば、トリガ条件成立直前若しくは直後に得られるフレーム画像)に対して顔検出処理を実行し、その顔検出処理の結果に基づいてテーブルTB1内のデータを更新する。トリガ条件成立時に得られるフレーム画像を基準フレーム画像ともいう。基準フレーム画像には、複数の顔が含まれているものとする。
ステップS11において、顔グループ設定部53は、基準フレーム画像から検出された複数の顔の中から、P個の顔を所定の第1優先基準に従って選択し、選択したP個の顔の夫々を候補顔と捉えて、そのP個の顔から成る顔グループを設定する。ここで、Pは2以上の整数である。基準フレーム画像から検出された顔の個数がP個未満である場合は、基準フレーム画像から検出された顔の全てが候補顔とされ、P個未満の候補顔から成る顔グループが設定される。
続くステップS12において、優先顔設定部54は、ステップS11にて設定された顔グループの中に含まれる顔候補の中から、所定の第2優先基準に従って1つの顔を選択し、選択した顔を優先顔として設定する。続くステップS13では、ステップS11における候補顔の選択結果(顔グループの設定結果)及びステップS12における優先顔の選択結果に従って、テーブルTB2のデータが更新される。
候補顔及び優先顔の選択は、夫々、最新のテーブルTB1内のデータに基づき第1及び第2優先基準に従って行われる。第1及び第2優先基準を、撮像装置1の設計段階において或いは操作部26に対するユーザの操作に従って、予め設定しておくことができる。
基準フレーム画像の取得時点から1フレーム周期分の時間が経過するとステップS13からステップS14に至る。ステップS14では、撮影によって新たなフレーム画像が取得される。続くステップS15において、顔検出部51は、時間的に隣接するフレーム画像間で顔の同定処理を行いつつ、ステップS14にて得られたフレーム画像に対して顔検出処理を実行し、それらの処理の結果に従ってテーブルTB1のデータを更新する。つまり、ステップS15では、最新のフレーム画像における顔の属性情報がテーブルTB1に書き込まれる。
ステップS15の処理の後、ステップS16において、優先処理部52は、ステップS14にて取得されたフレーム画像の中に、ステップS11にて設定された候補顔と同一の顔が1つ以上存在しているか否かを、ステップS15の処理結果に基づいて判断する。そして、それが存在している場合はステップS17に移行する一方で、それが存在していない場合はステップS20に移行する。ステップS20にて実行される、「通常処理への移行処理」の内容は他の実施例にて後述する。
ステップS17において、顔グループ設定部53は、ステップS14にて取得されたフレーム画像に着目し、その着目フレーム画像より検出された顔の中からステップS11にて設定された候補顔と同一の顔を選択し、選択した顔から成る顔グループを設定する。ここで設定される顔グループは、ステップS14にて取得されたフレーム画像に対する顔グループである。尚、この際、テーブルTB2内のデータによって表される候補顔は変更されない。即ち、候補顔は、ステップS11にて設定された候補顔のまま維持される。
ステップS17に続くステップS18において、優先顔設定部54は、ステップS17にて設定された顔グループ内の顔の中から、ステップS14のフレーム画像に対する優先顔を第2優先基準に従って選択及び設定し、ステップS19において、優先顔の選択結果に従ってテーブルTB2を更新する。ステップS19の処理の後、ステップS14に戻り、ステップS20に移行しない限り、新たなフレーム画像が取得されるたびにステップS14〜S19の各処理が繰り返し実行される。
図3の撮影パラメータ調整部55は、トリガ条件の成立後、テーブルTB1及びTB2から優先顔の属性情報を取得し、優先顔の属性情報に基づいて、優先顔に対するAF制御、AE制御若しくはAWB制御又はそれらの2以上の制御を実行する。
保存型処理の具体的な動作例を説明する。今、第1優先基準が、フレーム画像上における顔の位置とフレーム画像の中心位置との距離に基づく基準であるとする。この距離を、以下、記号DDによって表す。距離DDが小さいほど、顔候補として選択される優先順位が高くなるものとする。また、第2優先基準も、フレーム画像上における顔の位置とフレーム画像の中心位置との距離DDに基づく基準であり、その距離DDが小さいほど、優先顔として選択される優先順位が高くなるものとする。
更に、基準フレーム画像から8個の顔FC1〜FC8が検出されると共にP=3であり、且つ、基準フレーム画像の顔FC1〜FC8についての距離DDの内、顔FC1、FC5及びFC7についての距離DDが、夫々、1番目、2番目、3番目に短い場合を想定する。そうすると、ステップS11及びS12の段階で、候補顔は顔FC1、FC5及びFC7となり、優先顔は顔FC1となる。この想定下において、ステップS14にてフレーム画像FI[n]が取得された場合を考える。
この場合において、フレーム画像FI[n]中に顔FC1、FC5及びFC7が存在している時には、ステップS17に至って、フレーム画像FI[n]に対して顔FC1、FC5及びFC7から成る顔グループが設定される。そして、顔FC1、FC5及びFC7についての距離DDの内、例えば、顔FC5の距離DDが最小であれば、フレーム画像FI[n]に対する優先顔は顔FC5に設定される。
また、フレーム画像FI[n]中に顔FC1及びFC7が存在しているものの顔FC5が存在していない時には、ステップS17に至って、フレーム画像FI[n]に対して2つの顔(顔FC1及びFC7)のみを含む顔グループが設定される。そして、顔FC1及びFC7についての距離DDの内、例えば、顔FC7の距離DDが最小であれば、フレーム画像FI[n]に対する優先顔は顔FC7に設定される。
また、フレーム画像FI[n]中に顔FC1、FC5及びFC7が存在していない場合は、ステップS20に至って、通常制御への移行処理が実行される。
図10を参照して、保存型処理の実行時における、別の具体的動作例を説明する。今、上述した例と同様、第1及び第2優先基準が距離DDに基づく基準であるとする。そして、基準フレーム画像が図10に示す画像200であり、画像200から2つの顔FC1及びFC2のみが検出されたとする(また、P=3であるとする)。そして、画像200において、顔FC1の距離DDが顔FC2のそれよりも短い場合を考える。この場合、候補顔は顔FC1及びFC2となり、初期の優先顔(基準フレーム画像に対する優先顔)は顔FC1となる。
この後、動画像の撮影が進行し、或る時点においてフレーム画像201が得られ、更にその後、フレーム画像202が得られ、更にその後、フレーム画像203が得られたとする。尚、図10において、画像200〜203の夫々に対して設定された優先顔を、実線四角枠で囲んでいる。
フレーム画像201〜203には、顔FC1及びFC2に加えて新たな顔FC3が存在しているが、保存型処理では候補顔は更新されないため、フレーム画像201〜203に対しても候補顔は顔FC1と顔FC2の2つである。動画像の撮影が進行するにつれ、画像上における顔FC1及びFC2の位置は変化していくが、フレーム画像201が得られた時点では、まだ、顔FC1の距離DDが顔FC2の距離DDよりも短いため、優先顔の変更はない。更に動画像の撮影が進行してフレーム画像202が得られた時点では、距離DDの大小関係が逆転しているため、この時点で優先顔が顔FC1から顔FC2に変更される。更に動画像の撮影が進行してフレーム画像203が得られた時点では、顔FC3の距離DDが顔FC1及びFC2の距離DDよりも短くなっているが、顔FC3は候補顔ではないため、優先顔とはならない。
このように、保存型処理では、撮影パラメータの決定に関与する優先顔を最初に決定した候補顔の中から選択するようにし、トリガ条件成立時に存在していなかった顔が優先顔として選択されることを防止する。これにより、優先顔が頻繁に変化して撮影パラメータ(焦点位置など)などが不安定になることが抑制される。保存型処理を利用する撮影者は、自身が着目している人物(撮影者の家族など)を撮影範囲内に収めた状態で、トリガ条件を充足させる操作を行えばよい。
尚、第1及び第2優先基準が距離DDに基づく基準である場合を例に挙げたが、それらの基準は任意に変更可能である。例えば、第1及び第2優先基準は、フレーム画像上における顔の大きさに基づく基準であってもよい(後述の他の実施例においても同様)。この場合、フレーム画像上における顔の大きさが大きいほど、顔候補として選択される優先順位が高くなると共に優先顔として選択される優先順位が高くなる。また、第1及び第2優先基準は同じ基準であっても良いし、異なる基準であってもよい(後述の他の実施例においても同様)。
<<第2実施例>>
次に、第2実施例を説明する。図11は、第2実施例に係る撮像装置1の動作の手順を表すフローチャートである。図11のフローチャートにそって、第2実施例に係る動作を説明数する。
第2実施例では、撮影モードにおいて、トリガ条件が成立すると更新型処理が行われる。トリガ条件は、例えば、ユーザが操作部26(図1参照)に対して所定操作を施すことによって成立する。図3の顔検出部51は、トリガ条件成立時に得られるフレーム画像(例えば、トリガ条件成立直前若しくは直後に得られるフレーム画像)に対して顔検出処理を実行し、その顔検出処理の結果に基づいてテーブルTB1内のデータを更新する。トリガ条件成立時に得られるフレーム画像を基準フレーム画像ともいう。基準フレーム画像には、複数の顔が含まれているものとする。
更新型処理でも、トリガ条件が成立すると、ステップS11〜S13の各処理が順次実行される。ステップS11〜S13の処理内容は、第1実施例で述べたそれらと同じである。但し、更新型処理では、基準フレーム画像の取得時点から1フレーム周期分の時間が経過するとステップS13からステップS34に至る。
ステップS34では、撮影によって新たなフレーム画像が取得される。続くステップS35において、顔検出部51は、時間的に隣接するフレーム画像間で顔の同定処理を行いつつ、ステップS34にて得られたフレーム画像に対して顔検出処理を実行し、それらの処理の結果に従ってテーブルTB1のデータを更新する。つまり、ステップS35では、最新のフレーム画像における顔の属性情報がテーブルTB1に書き込まれる。
ステップS35の処理の後、ステップS36において、優先処理部52は、ステップS34にて取得されたフレーム画像の中に1つ以上の顔が存在しているか否かを、ステップS35の処理結果に基づいて判断する。そして、それが存在している場合はステップS37に移行する一方で、それが存在していない場合はステップS20に移行する。存否が確認される顔は、現在のテーブルTB2内のデータによって指し示される候補顔又は優先顔であるか、それ以外の顔であるかを問わない。従って、ステップS34にて取得されたフレーム画像中に、任意の顔が1つでも存在しておれば、ステップS36からステップS37に移行する。ステップS20にて実行される「通常制御への移行処理」の内容は他の実施例にて後述する。
ステップS37において、顔グループ設定部53は、ステップS34にて取得されたフレーム画像に着目し、その着目フレーム画像から検出された顔の中から、P個の顔を第1優先基準に従って選択し、選択したP個の顔の夫々を新たな候補顔と捉えて、そのP個の顔から成る顔グループを設定する。ここで設定される顔グループは、ステップS34にて取得されたフレーム画像に対する顔グループである。このように、第1実施例に係る保存型処理と異なり、更新型処理では、候補顔が変更されうる。尚、着目フレーム画像から検出された顔の個数がP個未満である場合は、着目フレーム画像から検出された顔の全てが候補顔とされ、P個未満の候補顔から成る顔グループが設定される。
ステップS37に続くステップS38において、優先顔設定部54は、ステップS37にて設定された顔グループ内の顔の中から、ステップS34のフレーム画像に対する優先顔を第2優先基準に従って選択して設定する。その後、ステップS39において、ステップS37における候補顔の選択結果及びステップS38における優先顔の選択結果に従ってテーブルTB2を更新する。ステップS39の処理の後、ステップS34に戻り、ステップS20に移行しない限り、新たなフレーム画像が取得されるたびにステップS34〜S39の各処理が繰り返し実行される。
図3の撮影パラメータ調整部55は、トリガ条件の成立後、テーブルTB1及びTB2から優先顔の属性情報を取得し、優先顔の属性情報に基づいて、優先顔に対するAF制御、AE制御若しくはAWB制御又はそれらの2以上の制御を実行する。
図12を参照して、更新型処理の実行時における具体的動作例を説明する。今、第1及び第2優先基準が距離DDに基づく基準である場合を考える。基準フレーム画像が図12に示す画像210であり、画像210から8つの顔FC1〜FC8が検出され、且つ、P=5であるとする。また、画像210において、顔FC1〜FC8の距離DDの内、1番目〜5番目に短い距離DDが、夫々、顔FC3、FC6、FC4、FC5及びFC2の距離DDであったとする。この場合、画像210に対して設定される候補顔は顔FC2〜FC6となり、初期の優先顔(基準フレーム画像に対する優先顔)は顔FC3となる。
この後、動画像の撮影が進行し、或る時点においてフレーム画像211が得られ、更にその後、フレーム画像212が得られたとする。尚、図12において、画像210〜212の夫々に対して設定された優先顔を、実線四角枠で囲んでいる。図12は、群衆が画像の右側から左側に向かって歩いている様子を動画像として撮影した場合を想定している。
動画像の撮影が進行するにつれ、画像上における各顔の位置は変化してゆく。画像211からは10個の顔FC1〜FC10が検出される。画像211において、顔FC1〜FC10の距離DDの内、1番目〜5番目に短い距離DDが、夫々、顔FC6、FC7、FC5、FC4及びFC3の距離DDであったとする。そうすると、画像211に対して設定される候補顔は顔FC3〜FC7となり、画像211に対して設定される優先顔は顔FC6となる。
更に動画像の撮影が進行してフレーム画像212が得られた時点では、撮影領域内に顔顔FC3〜FC11のみが存在しており、顔FC1及びFC2は撮影領域内から消失している。画像212からは9個の顔FC3〜FC11が検出され、画像212において、顔FC3〜FC11の距離DDの内、1番目〜5番目に短い距離DDが、夫々、顔FC8、FC7、FC9、FC10及びFC11の距離DDであったとする。そうすると、画像212に対して設定される候補顔は顔FC7〜FC11となり、画像212に対して設定される優先顔は顔FC8となる。
このように、更新型処理では、トリガ条件成立時における候補顔及び優先顔に捉われず、各時点における被写体状態に応じて候補顔及び優先顔が設定される。このため、更新型処理は、特定の人物を捉え続けるのではなく、移動していく群衆を撮影する場合(例えば、祭りの風景撮影を行う場合)などに適している。
<<第3実施例>>
複数の候補顔が画像中心付近に存在していることなどに起因して、優先顔が或る顔から異なる顔へ頻繁に変化すると、撮影パラメータの安定性が損なわれる。また、優先顔に対するAF制御の実行時において被写体距離を何ら考慮せずに優先顔の変更を行うと、合焦位置が不安定となる。これらは、第1実施例に係る保存型処理を行う場合にも、第2実施例に係る更新型処理を行う場合にも当てはまる。
そこで、異なるフレーム画像間において優先顔が変更されることを許可するか否かを判断する制御を実行し、その制御に従って優先顔の変更の実行可否を決定するようにしてもよい。この制御を「優先顔変更制御」という。優先顔変更制御は、優先顔設定部54によって実行される。優先顔変更制御を説明する実施例を第3実施例とする。
優先顔設定部54は、予め規定された変更許可条件が成立する場合にのみ、優先顔の変更を許可する。優先顔変更制御の例として、第1〜第3の優先顔変更制御を個別に説明する。第1〜第3の優先顔変更制御は、保存型処理にも更新型処理にも適用可能である。矛盾なき限り、或る優先顔変更制御を他の優先顔変更制御と組み合わせて実施することも可能である。
[第1の優先顔変更制御]
第1の優先顔変更制御を説明する。第1の優先顔変更制御を保存型処理に適用する場合、図9のステップS18において、優先顔設定部54は、ステップS17にて設定された顔グループ内の顔の中から1つの顔を第2優先基準に従って選択する。但し、ここで選択する顔を直ちに優先顔として設定するのではなく、暫定的な優先顔(以下、暫定優先顔という)として設定する。第2優先基準が距離DDに基づく基準であり、ステップS17にて設定された顔グループが顔FC1及びFC2のみを含み且つ顔FC1の距離DDが顔FC2の距離DDよりも短いならば、顔FC1が暫定優先顔として設定される。そして、着目したフレーム画像に対する優先顔の設定及び該設定内容に基づくテーブルTB2の更新を、その着目したフレーム画像の暫定優先顔と過去のフレーム画像の暫定優先顔に基づいて実行する。
第1の優先顔変更制御を更新型処理に適用する場合も同様である。即ち、第1の優先顔変更制御を更新型処理に適用する場合、図11のステップS38において、優先顔設定部54は、ステップS37にて設定された顔グループ内の顔の中から1つの顔を第2優先基準に従って選択し、選択した顔を暫定優先顔として設定する。そして、着目したフレーム画像に対する優先顔の設定及び該設定内容に基づくテーブルTB2の更新を、その着目したフレーム画像の暫定優先顔と過去のフレーム画像の暫定優先顔に基づいて実行する。
具体的な例を挙げて第1の優先顔変更制御を説明する。図13を参照する。今、基準フレーム画像がフレーム画像FI[1]であり、ステップS14又はS34にて、フレーム画像FI[2]〜FI[n]が取得され、更に続いてフレーム画像FI[n+1]〜FI[n+kA]が取得された場合を考える。nは2以上の整数であれば良いが、今、nは4以上の整数であるとする。また、kAは1以上の整数であれば良いが、今、kAは3以上の整数であるとする。また、全フレーム画像から顔FC1及びFC2が検出され且つ顔FC1及びFC2が常に候補顔である場合を想定する。また、基準フレーム画像FI[1]に対して設定された優先顔が顔FC1であるとし、フレーム画像FI[2]〜FI[n−1]に対して設定された暫定優先顔が全て顔FC1であるとし、フレーム画像FI[n]〜FI[n+kA]に対して設定された暫定優先顔が全て顔FC2であるとする。
優先顔設定部54は、フレーム画像FI[1]の優先顔とフレーム画像FI[2]の暫定優先顔を対比する。今の例において、両者は同一の顔であるため、優先顔を変更する必要もない。従って、フレーム画像FI[2]の優先顔は顔FC1に設定される。この後、直前のフレーム画像に対する優先顔と今回のフレーム画像に対する暫定優先顔が同じであり続けるのであれば、優先顔の変更は必要ない。このため、今の例では、フレーム画像FI[2]〜FI[n−1]に対する優先顔は全て顔FC1となる。
しかし、顔FC1の距離DDと顔FC2の距離DDとの間における大小関係逆転等に起因して、フレーム画像FI[n]に対する暫定優先顔が顔FC2となると、優先顔の変更が必要となってくる。但し、優先顔設定部54は、直ちに優先顔の変更を実行せずに該変更を一旦保留し、暫定優先顔が顔FC2となる状態が(kA+1)枚のフレーム画像に亘って継続する場合にのみ、優先顔の変更を許容する。従って、今の例の場合、フレーム画像FI[n]〜FI[n+kA−1]に対する優先顔は顔FC1に設定され、フレーム画像FI[n+kA]に対する優先顔は顔FC2に設定される。これに連動して、フレーム画像FI[n]〜FI[n+kA−1]の取得時点ではテーブルTB2が指し示す優先顔も顔FC1であり、フレーム画像FI[n+kA]が取得されて初めてテーブルTB2が指し示す優先顔が顔FC2となる。フレーム画像FI[n+kA]以降に得られるフレーム画像に対して、優先顔の変更が必要となったときも、同様に処理される。
このように、第1の優先顔変更制御では、着目フレーム画像に対する優先顔の設定を、着目フレーム画像の暫定優先顔に基づきつつ、着目フレーム画像の暫定優先顔と着目フレーム画像よりも過去に得られたフレーム画像の暫定優先顔との同一性を考慮して実行する。上述の例示から明らかなように、変更許可条件が充足するか否かは、この同一性に依存する。第1の優先顔変更制御を用いれば、優先顔が頻繁に変更されることが抑制されるため、撮影パラメータが安定する。
[第2の優先顔変更制御]
次に、第2の優先顔変更制御を説明する。まず、第2の優先顔変更制御の詳細な説明の前に、フォーカスレンズ31の位置(以下、レンズ位置ともいう)とAF評価値との関係を説明する。図14の曲線230は、レンズ位置と実空間上で静止している或る特定顔のAF評価値との関係を示している。また、撮像装置1も静止しているものとする。優先処理部52及び撮影パラメータ調整部55は、レンズ位置を検出する位置検出器(不図示)の検出結果に基づいて、レンズ位置を認識可能となっている。フォーカスレンズ31は、至近端から無限端まで移動可能である。至近端及び無限端は、フォーカスレンズ31の全移動範囲における両端を表し、レンズ位置が至近端から無限端に向かうにつれて、ピントの合う被写体と撮像装置1との距離が大きくなる。
或る顔と撮像装置1との、実空間上における距離を、その顔の被写体距離とよぶ。曲線230によって表されるAF評価値が最大値をとる時のレンズ位置と、そのレンズ位置に応じて定まる光学系35(図2)の焦点距離fから、上記特定顔の被写体距離を求めることができる。
図15(a)の曲線241は、レンズ位置と顔FC1のAF評価値との関係を表し、 図15(b)の曲線242は、レンズ位置と顔FC2のAF評価値との関係を表している。顔FC1及びFC2の被写体距離は常に一定であるとする。レンズ位置を至近端から無限端に移動させた場合において、顔FC1のAF評価値が最大値をとる時のレンズ位置をLP1によって表し、顔FC2のAF評価値が最大値をとる時のレンズ位置をLP2によって表す。顔FC1が優先顔として設定されている場合、撮影パラメータ調整部55は、レンズ位置LP1を探索した後、顔FC1のAF評価値が最大値付近に保たれるようにレンズ位置LP1を中心にしてレンズ位置を振動させる。このレンズ位置の振動は、顔FC1の被写体距離を中心とする被写界深度内で実行される。換言すれば、レンズ位置LP1を中心とした焦点深度内でレンズ位置を振動させる。尚、撮像装置1は、レンズ位置と被写界深度及び焦点深度との関係を予め認識している。顔FC1についての被写界深度及び焦点深度は、レンズ位置LP1が決まれば一意に定まる。
被写界振動又は焦点深度を利用した第2の優先顔変更制御の方法を説明する。第2の優先顔変更制御は、優先顔に対するAF制御を実行している際に有効に機能する。第2の優先顔変更制御では、優先顔が第1の顔から第2の顔へ変更されることを、第1及び第2の顔が共通の被写界深度内に存在すると判断される場合にのみ許容する。
第1及び第2の優先顔変更制御を組み合わせて実施することを想定し、第1の優先顔変更制御の説明にて示した方法に従い、図9のステップS18又は図11のステップS38において、優先顔設定部54は、トリガ条件成立時以降に得られる各フレーム画像に対して暫定優先顔を設定するものとして考える。暫定優先顔に基づき優先顔を設定する方法として、第1の優先顔変更制御の説明にて示した方法を用いることができる。今、全フレーム画像から顔FC1及びFC2が検出され且つ顔FC1及びFC2が常に候補顔である場合を想定し、更に、図13に示す如く、フレーム画像FI[1]〜FI[n+kA−1]に対して設定された優先顔が全て顔FC1であって、且つ、フレーム画像FI[2]〜FI[n−1]に対して設定された暫定優先顔が全て顔FC1であって、且つ、フレーム画像FI[n]〜FI[n+kA]に対して設定された暫定優先顔が全て顔FC2である場合を考える。
優先顔設定部54は、トリガ条件成立時以降、優先顔及び優先顔となる可能性のある顔に対するAF評価値を蓄積記憶する。今の例の場合、優先顔設定部54は、少なくとも顔FC1と顔FC2のAF評価値を常時監視して蓄積記憶する。優先顔設定部54は、記憶しているAF評価値に基づいて顔FC1の被写界深度内に顔FC2が存在しているか否かを判断し、顔FC1の被写界深度内に顔FC2が存在していると判断される場合にのみ優先顔が顔FC1から顔FC2に変更されることを許可し、顔FC1の被写界深度内に顔FC2が存在していると判断されない場合には該変更を禁止する。
フレーム画像FI[1]〜FI[n+kA−1]に対して設定された優先顔は全て顔FC1であるため、フレーム画像FI[n+kA]が取得される以前まで、優先顔に対するAF制御により、レンズ位置はレンズ位置LP1を中心にして振動させられる。図16(a)及び(b)における実線曲線241aは、この振動中に得られる顔FC1のAF評価値を表す、図15(a)の曲線241の一部である。優先顔設定部54は、この振動中において顔FC2のAF評価値とレンズ位置との関係を監視する。そして、この振動中において、顔FC2のAF評価値が極大値をとることが確認された場合に顔FC1の被写界深度内に顔FC2が存在していると判断し(変更許可条件が満たされると判断し)、その確認がなされない場合は顔FC1の被写界深度内に顔FC2が存在していないと判断する(変更許可条件が満たされないと判断する)。
図16(a)及び(b)における実線曲線242a及び242bは、夫々、図15(b)の曲線242の一部曲線の第1例及び第2例である。実線曲線242a及び242bは、上記の振動中に得られる顔FC2のAF評価値に基づいて描かれるものである。実線曲線242aは、図17(a)に示す如く、顔FC1の被写体距離と顔FC2の被写体距離が比較的近い場合に得られる。図17(a)は、実線曲線242aが得られる場合におけるフレーム画像FI[n+kA]の例を示している。実線曲線242bは、図17(b)に示す如く、顔FC1の被写体距離と顔FC2の被写体距離が比較的遠い場合に得られる。図17(b)は、実線曲線242bが得られる場合におけるフレーム画像FI[n+kA]の例を示している。
実線曲線242aには、AF評価値に極大値が現れるが、実線曲線242bには、AF評価値に極大値が現れない。従って、実線曲線242aのような顔FC2のAF評価値とレンズ位置との関係が得られた場合、優先顔設定部54は、顔FC1の被写界深度内に顔FC2が存在していると判断して、優先顔を顔FC1から顔FC2に変更することを許可する。従って、この場合は、フレーム画像FI[n+kA]に対する優先顔は顔FC2とされる。一方、実線曲線242bのような顔FC2のAF評価値とレンズ位置との関係が得られた場合、優先顔設定部54は、顔FC1の被写界深度内に顔FC2が存在していないと判断して、優先顔を顔FC1から顔FC2に変更することを禁止する。従って、この場合は、フレーム画像FI[n+kA]に対する優先顔は顔FC1とされる。
第2の優先顔変更制御を用いれば、優先顔の変更に伴う焦点位置の急激なる変化が抑制され、結果、動画像が乱れにくくなる。尚、第1及び第2の優先顔変更制御を組み合わせて実施した場合の動作例を上述したが、第1の優先顔変更制御と組み合わせることなく、第2の優先顔変更制御を単独で実施することも可能である。
[第3の優先顔変更制御]
人物の顔の大きさは概ね同じであるため、AF評価値に基づいて優先顔変更制御を行う代わりに、顔の大きさに基づいて優先顔変更制御を行うようにしてもよい。顔の大きさに基づく優先顔変更制御を第3の優先顔変更制御として説明する。第3の優先顔変更制御も、優先顔に対するAF制御を実行している際に有効に機能する。
第1及び第3の優先顔変更制御を組み合わせて実施することを想定し、第1の優先顔変更制御の説明にて示した方法に従い、図9のステップS18又は図11のステップS38において、優先顔設定部54は、トリガ条件成立時以降に得られる各フレーム画像に対して暫定優先顔を設定するものとして考える。暫定優先顔に基づき優先顔を設定する方法として、第1の優先顔変更制御の説明にて示した方法を用いることができる。今、全フレーム画像から顔FC1及びFC2が検出され且つ顔FC1及びFC2が常に候補顔である場合を想定し、更に、図13に示す如く、フレーム画像FI[1]〜FI[n+kA−1]に対して設定された優先顔が全て顔FC1であって、且つ、フレーム画像FI[2]〜FI[n−1]に対して設定された暫定優先顔が全て顔FC1であって、且つ、フレーム画像FI[n]〜FI[n+kA]に対して設定された暫定優先顔が全て顔FC2である場合を考える。
この場合、優先顔設定部54は、フレーム画像FI[n+kA]における顔FC1の大きさSIZE1とフレーム画像FI[n+kA]における顔FC2の大きさSIZE2との間の差を求め、その差が所定の基準大きさよりも小さい場合は、変更許可条件が満たされると判断して優先顔を顔FC1から顔FC2に変更することを許可する。従って、この場合は、フレーム画像FI[n+kA]に対する優先顔は顔FC2とされる。一方、その差が所定の基準大きさ以上である場合は、変更許可条件が満たされないと判断して優先顔を顔FC1から顔FC2に変更することを禁止する。従って、この場合は、フレーム画像FI[n+kA]に対する優先顔は顔FC1とされる。
第3の優先顔変更制御を用いても、第2の優先顔変更制御を用いた場合と概ね同様の効果が得られる。尚、第1及び第3の優先顔変更制御を組み合わせて実施した場合の動作例を上述したが、第1の優先顔変更制御と組み合わせることなく、第3の優先顔変更制御を単独で実施することも可能である。
<<第4実施例>>
更新型処理を採用する場合、候補顔が含まれる顔グループは順次変更されうるが、顔グループ内に含まれる候補顔が頻繁に変更されると、撮影パラメータの安定性が損なわれる。
そこで、異なるフレーム画像間において顔グループが変更されることを許可するか否かを判断する制御を実行し、その制御に従って顔グループの変更の実行可否を決定するとよい。この制御を「顔グループ変更制御」という。顔グループ変更制御は、顔グループ設定部53によって実行される。顔グループ変更制御を説明する実施例を第4実施例とする。顔グループ変更制御は、第2実施例で述べた更新型処理に適用される。
ここにおける「顔グループの変更」の意義を、以下の第1及び第2の顔グループを想定して補足説明する。第1のフレーム画像の次に第2のフレーム画像が取得されるものとする。第1及び第2のフレーム画像に対して夫々第1及び第2の顔グループが設定される場合において、第1の顔グループを形成する候補顔群の中に存在しない候補顔が第2の顔グループに含まれる時(例えば、第1の顔グループを形成する候補顔が顔FC1〜FC3であって且つ第2の顔グループを形成する候補顔が顔FC2〜FC4である時)は、第1及び第2のフレーム画像間において顔グループの変更が生じていると考え、第1の顔グループを形成する候補顔群の中に存在する候補顔のみを第2の顔グループが含む時(例えば、第1の顔グループを形成する候補顔が顔FC1〜FC3であって且つ第2の顔グループを形成する候補顔が顔FC2及びFC3である時)は、第1及び第2のフレーム画像間において顔グループの変更が生じていないと考える。
顔グループ設定部53は、予め規定された顔グループ変更許可条件が成立する場合にのみ、顔グループの変更(換言すれば、候補顔の変更)を許可する。顔グループ変更許可条件の規定の仕方は任意であるが、第3実施例における第1の優先顔変更制御にて規定される変更許可条件に類似する顔グループ変更許可条件を、更新型処理に適用する場合を説明する。
図11のステップS37において、顔グループ設定部53は、第2実施例で述べたように、ステップS34にて取得されたフレーム画像に着目し、その着目フレーム画像から検出された顔の中から、P個の顔を第1優先基準に従って選択する。但し、ここで選択する顔を直ちに候補顔として設定するのではなく、暫定的な候補顔(以下、暫定候補顔という)として設定すると共に暫定候補顔を含む暫定顔グループを着目フレーム画像に対して設定する。例えば、第1優先基準が距離DDに基づく基準であり、且つ、着目フレーム画像より検出された顔が顔FC1〜FC4のみを含み、且つ、着目フレーム画像における顔FC1〜FC4の距離DDの内、顔FC4の距離DDが最大であり、且つ、P=3であるならば、顔FC1〜FC3が暫定候補顔とされて顔FC1〜FC3のみを含む暫定顔グループが着目フレーム画像に対して設定される。尚、着目フレーム画像から検出された顔の個数がP個未満である場合は、着目フレーム画像から検出された顔の全てが暫定候補顔とされ、P個未満の暫定候補顔から成る暫定顔グループが設定される。
そして、着目フレーム画像に対する顔グループの設定及び該設定内容に基づくテーブルTB2の更新を、その着目したフレーム画像の暫定顔グループと過去のフレーム画像の暫定顔グループに基づいて実行する。
図18を参照して具体的を挙げる。今、基準フレーム画像がフレーム画像FI[1]であり、ステップS34にて、フレーム画像FI[2]〜FI[n]が取得され、更に続いてフレーム画像FI[n+1]〜FI[n+kA]が取得された場合を考える。nは2以上の整数であれば良いが、今、nは4以上の整数であるとする。また、kAは1以上の整数であれば良いが、今、kAは3以上の整数であるとする。また、基準フレーム画像FI[1]に対して設定された顔グループが顔グループGP1であるとし、フレーム画像FI[2]〜FI[n−1]に対して設定された暫定顔グループが全て顔グループGP1であるとし、フレーム画像FI[n]〜FI[n+kA]に対して設定された暫定顔グループが全て顔グループGP2であるとする。更に、1つの顔グループ及び1つの暫定顔グループが含みうる顔の最大数(即ち、図11のステップS11及びS37におけるPの値)がそれぞれ3である場合を考える。そして、全フレーム画像から顔FC1〜FC4が検出されたものとし、顔グループGP1は3つの顔FC1〜FC3から形成され、顔グループGP2は3つの顔FC2〜FC4から形成されるものとする。
顔グループ設定部53は、フレーム画像FI[1]の顔グループとフレーム画像FI[2]の暫定顔グループを対比する。今の例において、両者は同じ顔のみを含むため、顔グループを変更する必要もない。従って、フレーム画像FI[2]の顔グループは顔グループGP1に設定される。この後、直前のフレーム画像に対する顔グループと今回のフレーム画像に対する暫定顔グループが同じ顔のみを含んでいる限り、顔グループの変更は必要ない。このため、今の例では、フレーム画像FI[2]〜FI[n−1]に対する顔グループは全て顔グループGP1となる。
しかし、実空間上における各顔の位置変動等に起因して、フレーム画像FI[n]に対する暫定顔グループが顔グループGP2となると、顔グループの変更が必要となってくる。但し、顔グループ設定部53は、直ちに顔グループの変更を実行せずに該変更を一旦保留し、暫定顔グループが顔グループGP2となる状態が(kA+1)枚のフレーム画像に亘って継続する場合にのみ、顔グループの変更を許容する。従って、今の例の場合、フレーム画像FI[n]〜FI[n+kA−1]に対する顔グループは顔グループGP1に設定され、フレーム画像FI[n+kA]に対する顔グループは顔グループGP2に設定される。これに連動して、フレーム画像FI[n]〜FI[n+kA−1]の取得時点ではテーブルTB2が指し示す顔グループも顔グループGP1であり、フレーム画像FI[n+kA]が取得されて初めてテーブルTB2が指し示す顔グループが顔グループGP2となる。フレーム画像FI[n+kA]以降に得られるフレーム画像に対して、顔グループの変更が必要となったときも、同様に処理される。
このように、着目フレーム画像に対する顔グループの設定を、着目フレーム画像の暫定顔グループに基づきつつ、着目フレーム画像の暫定顔グループと着目フレーム画像よりも過去に得られたフレーム画像の暫定顔グループとの同一性を考慮して実行する。上述の例示から明らかなように、顔グループ変更許可条件が充足するか否かは、この同一性に依存する。上記のような顔グループ変更制御を用いれば、優先顔の候補を含む顔グループが頻繁に変更されることが抑制されるため、撮影パラメータが安定する。
<<第5実施例>>
優先顔が或る顔から異なる顔に変更される場合に、AF制御に用いるAF評価値を、変更前の優先顔についてのAF評価値から変更後の優先顔についてのAF評価値へと急激に切り換えると、焦点位置が急激に変化しやすくなり、結果、動画像が乱れやすくなる。AE制御を行う場合における画像の明るさの変化又はAWB制御を行う場合におけるホワイトバランスの変化についても同様のことが言える。
そこで、異なるフレーム画像間で優先顔が変更された後、一定期間は、変更前の優先顔における評価値と変更後の優先顔における評価値の双方を考慮して、AF制御、AE制御又はAWB制御を行うようにするとよい。このような処理を実施する実施例を第5実施例として説明する。第5実施例に係る処理は、保存型処理にも更新型処理にも適用可能であり、第3又は第4実施例に記載の処理と組み合わせて実施することも可能である。
優先顔に対するAF制御を実行する場合を例にとり、第5実施例に係る具体的な動作内容を説明する。今、図19に示す如く、トリガ条件の成立後に、図9のステップS14又は図11のステップS34にてフレーム画像FI[n−1]及びFI[n]が順次得られ、フレーム画像FI[n−1]に対して設定された優先顔が顔FC1であって、且つ、フレーム画像FI[n]及びフレーム画像FI[n]以降に得られる各フレーム画像に対する優先顔が顔FC2であったとする。この場合、撮影パラメータ調整部55は、フレーム画像FI[n]の取得前においては、顔FC1のAF評価値(顔FC1の顔領域についてのAF評価値)をAF参照評価値として取り扱う。そして、そのAF参照評価値が最大値(厳密には極大値)をとるように、所謂山登り制御を用いてレンズ位置(フォーカスレンズ31の位置)を制御することにより優先顔に対するAF制御を実現する。
優先顔の変更に伴い、撮影パラメータ調整部55は、フレーム画像FI[n]の取得時点以降において、ステップS51の処理から始まる、図20のフローチャートの処理を実行する。
まず、ステップS51にて変数γに初期値0.1を代入した後、続くステップS52において、撮影パラメータ調整部55は、変更前の優先顔である顔FC1のAF評価値VAF1と、変更後の優先顔である顔FC2のAF評価値VAF2とをテーブルTB1から読み込む。ここで読み込まれるAF評価値は、最新のフレーム画像に対するAF評価値であるとする。従って、1回目のステップS52の処理において読み込まれるAF評価値は、フレーム画像FI[n]における顔FC1及びFC2のAF評価値である。2回目のステップS52の処理において読み込まれるAF評価値は、フレーム画像FI[n+1]における顔FC1及びFC2のAF評価値である(3回目以降も同様)。
ステップS52に続くステップS53において、撮影パラメータ調整部55は、ステップS52において読み込んだAF評価値VAF1及びVAF2に基づき、式「VQ=(1−γ)・VAF1+γ・VAF2」に従って、値VQを算出する。この値VQは、AF参照評価値として取り扱われ、ステップS54において、撮影パラメータ調整部55は、そのAF参照評価値VQに基づいてAF制御を行う。即ち、値VQが最大値(厳密には極大値)をとるように、所謂山登り制御を用いてレンズ位置を制御する。ステップS52〜S54から成る処理群を1回又は複数回実行した後、ステップS54からステップS55に移行する。ステップS52〜S54から成る処理群を複数回実行する場合は、新たなフレーム画像が取得される度に該処理群を1回実行するものとする。
ステップS55では、変数γに0.1が加算され、続くステップS56において、変数γが1より大きいか否かが判断される。ステップS56において、変数γが1以下である場合は、ステップS52に戻って上述のステップS52〜S56から成るループ処理が繰り返し実行される。一方、ステップS56において、変数γが1より大きい場合には、図20の処理を終了する。図20の処理の終了後、撮影パラメータ調整部55は、顔FC2のAF評価値(顔FC2の顔領域についてのAF評価値)をAF参照評価値として取り扱い、そのAF参照評価値が最大値(厳密には極大値)をとるようにレンズ位置を制御することにより優先顔(顔FC2)に対するAF制御を実現する。
上述の如く処理すれば、優先顔の変更に伴う焦点位置の急激なる変化が抑制され、結果、動画像が乱れにくくなる。
尚、AF制御を行うことに着目して第5実施例に係る処理内容を説明したが、AE制御又はAWB制御を行う場合も同様に処理される。AE制御(又はAWB制御)を行う場合は、上述の説明におけるAFをAE(又はAWB)に読み替えると共に上述のAF制御に関する説明をAE制御(又はAWB制御)に関する説明に置き換えて考えればよい。
<<第6実施例>>
次に、第6実施例を説明する。第1実施例に係る保存型処理と第2実施例に係る更新型処理を、トリガ条件成立時に取得されたフレーム画像内の顔個数に基づいて切り換え実行するようにしてもよい。即ち、図21のフローチャートの如く、ステップS71〜S75の処理の実行を介して保存型処理又は更新型処理を択一的に実行するようにしてもよい。
ステップS71では撮影によって新たなフレーム画像が取得され、ステップS72において、顔検出部51は、時間的に隣接するフレーム画像間で顔の同定処理を行いつつ、ステップS71にて得られたフレーム画像に対して顔検出処理を実行し、それらの処理の結果に従ってテーブルTB1のデータを更新する。ステップS73では、優先処理部52が、トリガ条件が成立したか否かを確認する。トリガ条件が成立していない場合は、ステップS71に戻ってステップS71〜S73から成るループ処理を再度実行する。一方、トリガ条件が成立している場合は、ステップS74において、トリガ条件成立時に得られるフレーム画像(例えば、トリガ条件成立直前若しくは直後に得られるフレーム画像)より検出された顔の個数を顔検出処理結果に基づいてカウントする。ステップS75において、優先処理部52は、そのカウントした個数と基準個数Qを比較し、前者が後者(Q)以下である場合は保存型処理を実行し、前者が後者(Q)より大きい場合は更新型処理を実行する。
基準個数Qは、予め設定された値を有し、例えば4とされる。図21の切り換え処理によれば、トリガ条件成立時に撮影領域内に収まる顔の個数が比較的少ない場合に保存型処理が実行され、それが比較的多い場合に更新型処理が実行される。
保存型処理は、例えば、撮影者の家族に着目した動画像撮影を行う場合に適している。撮影者を除く、撮影者の家族の人数は、子供も含めて3〜4人程度であることが多い。従って、家族を撮影領域内に収めた状態で撮影者がトリガ条件を成立させれば、自動的に保存型処理が実行される。第1実施例で述べたように、保存型処理ではトリガ条件成立時に設定された顔グループ内から優先顔が設定されるため、トリガ条件の成立後、特に着目していない他人の顔が撮影領域内に入ってきたとしても、その他人の顔が優先顔に設定されることはない。つまり、家族に着目した動画像を撮影し続けることができる。
更新型処理は、特定の人物を捉え続けるのではなく、移動していく群衆を撮影する場合(例えば、祭りの風景撮影を行う場合)などに適している。そのような群衆を撮影領域内に収めた状態で撮影者がトリガ条件を成立させれば、自動的に更新型処理が実行される。
上述のような切り換え処理を実行することにより、撮影シーンに適したAF制御等が実行されることになる。
<<第7実施例>>
次に、第7実施例を説明する。第7実施例では、図9又は図11のステップS20にて実行される、通常制御への移行処理を説明する。
保存型処理又は更新型処理の実行時において、優先顔がフレーム画像内に存在している場合には、優先顔に対するAF制御、AE制御又はAWB制御が行われるが、優先顔を設定できなくなってステップS20に至ると、優先顔に対するAF制御、AE制御又はAWB制御から通常のAF制御、AE制御又はAWB制御に移行する。通常のAF制御、AE制御又はAWB制御とは、夫々、フレーム画像の規定領域内の画像データに基づくAF制御、AE制御又はAWB制御である。ここにおける規定領域とは、フレーム画像の全体画像領域、又は、顔領域の存在位置に関係なく予め規定された、フレーム画像の一部画像領域である。
優先顔に対するAF制御から通常のAF制御に移行する際、AF制御に用いるAF評価値を、優先顔が存在していた顔領域のAF評価値から、それとは無関係に設定された規定領域のAF評価値へと急激に切り換えると、焦点位置が急激に変化しやすくなり、結果、動画像が乱れやすくなる。AE制御を行う場合における画像の明るさの変化又はAWB制御を行う場合におけるホワイトバランスの変化についても同様のことが言える。
そこで、図9のステップS16又は図11のステップS36からステップS20に至った際、一定期間は、優先顔が存在していた顔領域の評価値と上記規定領域の評価値の双方を考慮して、AF制御、AE制御又はAWB制御を行うようにするとよい。
AF制御を実行する場合を例にとり、第7実施例に係る具体的な動作内容を説明する。図22は、AF制御を実行する場合における、ステップS20の詳細フローチャートである。今、トリガ条件成立後に、図9のステップS14又は図11のステップS34にてフレーム画像FI[1]〜FI[n]が順次得られ、フレーム画像FI[1]〜FI[n−1]に対しては優先顔が設定されていた一方で、フレーム画像FI[n]に対しては優先顔が設定されずに、ステップS20に至った場合を想定する。即ち、保存型処理実行時においては、ステップS11にて設定された候補顔と同じ顔がフレーム画像FI[n]から検出されず、更新型処理実行時においては、フレーム画像FI[n]から顔が1つも検出されなかった場合を想定する。
この場合、図22に示すステップS101〜S107の処理が、撮影パラメータ調整部55により順次実行される。まず、ステップS101にて変数γに初期値0.1を代入した後、続くステップS102において、撮影パラメータ調整部55は、通常制御への移行処理の直前に得られたフレーム画像、即ちフレーム画像FI[n−1]に着目し、フレーム画像FI[n−1]に対して設定されていた優先顔の顔領域の位置及び大きさと同じ位置及び大きさを有する領域を設定する。ここで設定された領域を第1移行用領域という。一方で、通常のAF制御実行時における規定領域を第2移行用領域として設定する。図23に、或るフレーム画像における第1及び第2移行用領域を夫々矩形領域301及び302によって表す。第2移行用領域として規定領域は、例えば、フレーム画像の中央付近に位置する、フレーム画像の一部画像領域である。フレーム画像内における第1及び第2移行用領域の、フレーム画像上における位置及び大きさは、異なるフレーム画像間で不変である。
第1及び第2移行用領域の設定後、ステップS103において、撮影パラメータ調整部55は、第1移行用領域のAF評価値VA及び第2移行用領域のAF評価値VBをAF評価部41(図3参照)から取得する。ここで取得されるAF評価値は、最新のフレーム画像に対するAF評価値である。従って、1回目のステップS103の処理において取得されるAF評価値は、フレーム画像FI[n]における第1及び第2移行用領域のAF評価値である。2回目のステップS103の処理において取得されるAF評価値は、フレーム画像FI[n+1]における第1及び第2移行用領域のAF評価値である(3回目以降も同様)。
第1移行用領域内に1つの小ブロックしか存在しない場合、その小ブロックに対するブロックAF値がAF評価値VAとなり、第1移行用領域内に複数の小ブロックが存在する場合、その複数の小ブロックに対するブロックAF値の平均値がAF評価値VAとなる。同様に、第2移行用領域内に1つの小ブロックしか存在しない場合、その小ブロックに対するブロックAF値がAF評価値VBとなり、第2移行用領域内に複数の小ブロックが存在する場合、その複数の小ブロックに対するブロックAF値の平均値がAF評価値VBとなる。
ステップS103に続くステップS104において、撮影パラメータ調整部55は、ステップS103にて取得したAF評価値VA及びVBに基づき、式「VQ=(1−γ)・VA+γ・VB」に従って、値VQを算出する。この値VQは、AF参照評価値として取り扱われ、ステップS105において、撮影パラメータ調整部55は、そのAF参照評価値VQに基づいてAF制御を行う。即ち、値VQが最大値(厳密には極大値)をとるように、所謂山登り制御を用いてレンズ位置を制御する。ステップS103〜S105から成る処理群を1回又は複数回実行した後、ステップS105からステップS106に移行する。ステップS103〜S105から成る処理群を複数回実行する場合は、新たなフレーム画像が取得される度に該処理群を1回実行するものとする。
ステップS106では、変数γに0.1が加算され、続くステップS107において、変数γが1より大きいか否かが判断される。ステップS107において、変数γが1以下である場合は、ステップS103に戻って上述のステップS103〜S107から成るループ処理が繰り返し実行される。一方、ステップS107において、変数γが1より大きい場合には、図22の処理を終了する。図22の処理の終了後、撮影パラメータ調整部55は、第2移行用領域(即ち規定領域)のAF評価値をAF参照評価値として取り扱い、そのAF参照評価値が最大値(厳密には極大値)をとるようにレンズ位置を制御することにより通常のAF制御を実現する。
上述の如く処理すれば、焦点位置の急激なる変化が抑制され、結果、動画像が乱れにくくなる。
また、図24に、AF制御を実行する場合における、ステップS20の他の詳細フローチャートを示す。図22に示す処理の代わりに、図24に示す処理をステップS20にて実行するようにしてもよい。図24に示す処理は、ステップS101〜S107の処理にステップS111〜S114の処理を追加したものである。トリガ条件成立後に、図9のステップS14又は図11のステップS34にてフレーム画像FI[1]〜FI[n]が順次得られ、フレーム画像FI[1]〜FI[n−1]に対しては優先顔が設定されていた一方で、フレーム画像FI[n]に対しては優先顔が設定されずにステップS20に至った場合を想定した上で、図24に示す処理を説明する。
まず、図22に示すものと同じ、ステップS101及びステップS102の処理が実行される。即ち、ステップS101にて変数γに初期値0.1を代入した後、続くステップS102において、撮影パラメータ調整部55は、通常制御への移行処理の直前に得られたフレーム画像、即ちフレーム画像FI[n−1]に着目し、フレーム画像FI[n−1]に対して設定されていた優先顔の顔領域の位置及び大きさと同じ位置及び大きさを有する第1移行用領域を設定する。一方で、第2移行用領域も設定する。
第1及び第2移行用領域の設定後、ステップS103に移行する前に、ステップS111に移行する。ステップS111において、撮影パラメータ調整部55は、通常制御への移行処理の直前に得られたフレーム画像、即ちフレーム画像FI[n−1]に着目し、フレーム画像FI[n−1]における第1移行用領域のAF評価値VA’を取得する。VA’は、フレーム画像FI[n−1]の優先顔のAF評価値に等しいため、図24に示す処理を実行する以前に既に得られている。
その後、ステップS112において、撮影パラメータ調整部55は、現在のフレーム画像における第1移行用領域のAF評価値VAをAF評価部41(図3参照)から取得する。ここで取得される、現在のフレーム画像についてのAF評価値は、最新のフレーム画像に対するAF評価値である。従って、1回目のステップS112の処理において取得されるAF評価値は、フレーム画像FI[n]における第1移行用領域のAF評価値であり、2回目のステップS112の処理において取得されるAF評価値は、フレーム画像FI[n+1]における第1移行用領域のAF評価値である(3回目以降も同様)。
ステップS112に続くステップS113では、ステップS111にて得られたAF評価値VA’とステップS112にて得られたAF評価値VAが比較され、両者間の差(VA’−VA)が所定の基準閾値よりも大きい場合はステップS103に移行して、ステップS103〜S107の処理を実行する。ステップS103〜S107の処理は、図22を参照して上述したものと同じである。一方、差(VA’−VA)が基準閾値以下である場合は、ステップS114に移行し、VAをAF参照評価値として取り扱った上でAF制御を実行し、ステップS112に戻る。即ち、VA’とVAの差が基準閾値以下であり続ける限りは、第1移行用領域のAF評価値VAを最大値(厳密には極大値)に保つようなAF制御が実行される。
優先顔として選択されるべき顔がフレーム画像から消失したと判断される場合に、図24に示す通常制御への移行処理が実行される訳であるが、顔消失前後で優先顔が位置していた画像領域におけるAF評価値に変化が殆ど生じないのであれば(即ち、差(VA’−VA)が基準閾値以下であれば)、AF参照評価値導出用の画像領域を変化させる必要もない。これを考慮して、ステップS111〜S114の処理を導入する。これにより、AF参照評価値導出用の画像領域の変化に伴う、焦点位置の変化が抑制され、結果、動画像が乱れにくくなる。
尚、AF制御を行うことに着目して第7実施例に係る処理内容を説明したが、AE制御又はAWB制御を行う場合も同様に処理される。AE制御(又はAWB制御)を行う場合は、上述の説明におけるAFをAE(又はAWB)に読み替えると共に上述のAF制御に関する説明をAE制御(又はAWB制御)に関する説明に置き換えて考えればよい。
また、優先顔として選択されるべき顔がフレーム画像から消失したと判断される場合に、図22又は図24にて示されるような、通常制御への移行処理が実行されると説明したが、トリガ条件の成立後、そのトリガ条件と異なる終了トリガ条件が成立した場合にも、図22又は図24にて示されるような、通常制御への移行処理が実行される。終了トリガ条件は、例えば、ユーザが操作部26(図1参照)に対して所定操作を施すことによって成立する。典型的には例えば、トリガ条件は動画像の撮影開始を指示する操作によって成立し、終了トリガ条件は動画像の撮影終了を指示する操作によって成立する。
<<第8実施例>>
図4及び図8を参照して、テーブルTB1とテーブルTB2を別個に設ける例を上述したが、それらの代わりに、両者を統合した単一のテーブルTB3を内部メモリ17(図1参照)内に設けるようにしてもよい。図25に、テーブルTB3のデータ構造を示す。テーブルTB3は、何れの顔が優先顔であるかを表す情報及び何れの顔が候補顔であるかを表す情報を、図4に示すテーブルTB1に付加したものである。
テーブルTB1とTB2を別個に設ける場合は、テーブルTB1内の限定的な範囲をアクセスするだけで優先顔又は候補顔の属性情報を認識することがきるが、情報を更新する際には、テーブルTB1とTB2の両者を更新する必要がある。一方、テーブルTB3を利用する場合は、情報の更新をテーブルTB3の更新だけで完了することができる。但し、優先顔又は候補顔の属性情報を認識するためにテーブルTB3内の広範囲エリアを探索しなければならない場合が生じる。
<<変形等>>
上述した説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態の変形例または注釈事項として、以下に、注釈1〜注釈3を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
上述の実施形態では、フレームを単位として考え、フレーム画像列に対して、顔検出処理を含む各種の処理を行っているが、フィールドを単位として考え、フィールド画像列に対して、それらの処理を行うようにしてもよい。
[注釈2]
図1の撮像装置1は、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である。特に、図3に示される各部位が実行する演算処理は、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実現可能である。ソフトウェアを用いて撮像装置1を構成する場合、ソフトウェアにて実現される部位についてのブロック図は、その部位の機能ブロック図を表すことになる。演算処理の全部または一部を、プログラムとして記述し、該プログラムをプログラム実行装置(例えばコンピュータ)上で実行することによって、その演算処理の全部または一部を実現するようにしてもよい。
[注釈3]
例えば、以下のように考えることができる。第3実施例に係る優先顔変更制御を実行する際、図3の優先顔設定部54は、異なるフレーム画像間において優先顔が変更されることを許可するか否かを判断する変更制御部(不図示)及び各フレーム画像に対して暫定優先顔を設定する暫定優先顔設定部(不図示)を備える。第4実施例に係る顔グループ変更制御を実行する際、図3の顔グループ設定部53は、異なるフレーム画像間において顔グループが変更されることを許可するか否かを判断する変更制御部(不図示)及び各フレーム画像に対して暫定顔グループを設定する暫定顔グループ設定部(不図示)を備える。
本発明の実施形態に係る撮像装置の全体ブロック図である。 図1の撮像部の内部構成図である。 図1の撮像装置の一部ブロック図であって、動画像撮影時の撮影パラメータ調整に関与する部分のブロックである。 図3の顔情報管理テーブルのデータ構造を示す図である。 フレーム画像の全体領域が複数の小ブロックに分割される様子を示す図である。 図3のAF評価部の内部ブロック図である。 1つの顔領域内に複数の小ブロックが属している様子を示す図である。 図3の優先顔管理テーブルのデータ構造を示す図である。 本発明の第1実施例に係り、図1の撮像装置にて実行される保存型処理の動作フローチャートである。 本発明の第1実施例に係る保存型処理を実行した際における、候補顔及び優先顔の遷移の様子を説明する図である。 本発明の第2実施例に係り、図1の撮像装置にて実行される更新型処理の動作フローチャートである。 本発明の第2実施例に係る保存型処理を実行した際における、候補顔及び優先顔の遷移の様子を説明する図である。 本発明の第3実施例に係る優先顔変更制御を説明するための図であり、各フレーム画像に対して設定された暫定候補顔及び候補顔を示す図である。 本発明の第3実施例に係り、或る特定顔のAF評価値とレンズ位置(フォーカスレンズの位置)との関係を示す図である。 本発明の第3実施例に係り、或る顔のAF評価値とレンズ位置との関係を示す図(a)と、他の顔のAF評価値とレンズ位置との関係を示す図(b)である。 本発明の第3実施例に係り、2つの顔のAF評価値とレンズ位置との関係の第1例を示す図(a)と、その関係の第2例を示す図(b)である。 図16(a)の関係が得られる時のフレーム画像例(a)と、図16(b)の関係が得られる時のフレーム画像例(b)とを示す図である。 本発明の第4実施例に係る顔グループ変更制御を説明するための図であり、各フレーム画像に対して設定された暫定顔グループ及び顔グループを示す図である。 本発明の第5実施例にて想定される優先顔の変更状態を示す図である。 本発明の第5実施例に係り、優先顔の変更時に一時的に実行されるAF制御の動作フローチャートである。 本発明の第6実施例に係る、保存型処理と更新型処理との間の切り換え処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第7実施例に係り、図9又は図11のステップS20にて実行される、通常制御への移行処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 本発明の第7実施例に係り、フレーム画像内に第1及び第2移行用領域が設定される様子を示す図である。 本発明の第7実施例に係り、図22のフローチャートを変形したフローチャートである。 本発明の第8実施例に係り、図3の顔情報管理テーブル及び優先顔管理テーブルを統合したテーブルのデータ構造を示す図である。
符号の説明
1 撮像装置
11 撮像部
12 AFE
13 映像信号処理部
31 フォーカスレンズ
32 絞り
33 撮像素子
40 評価値算出部
41 AF評価部
42 AE評価部
43 AWB評価部
51 顔検出部
52 優先処理部
53 顔グループ設定部
54 優先顔設定部
55 撮影パラメータ調整部
TB1 顔情報管理テーブル
TB2 優先顔管理テーブル

Claims (9)

  1. 撮像素子を用いた順次撮影によって取得される動画像の画像データに基づき、前記動画像を形成する各被検出画像から人物の顔を、顔の同定処理を行いながら検出する顔検出手段と、
    前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から優先顔を選択する選択処理手段と、
    前記優先顔が現れる顔領域内の画像データに基づいて前記動画像の取得条件を調整する調整手段と、
    特定タイミングを設定するための指示を受け付ける指示受付手段と、を備えた撮像装置において、
    前記特定タイミングの撮影によって得られる被検出画像を基準画像と呼ぶと共に前記特定タイミング以降の撮影によって得られる被検出画像を非基準画像と呼んだ場合、
    前記選択処理手段は、
    前記基準画像より検出される複数の顔の中から所定個数以下の顔を所定の第1優先基準に基づいて選択し、その選択した顔を含む顔グループを前記基準画像に対して設定する顔グループ設定手段と、
    前記基準画像に対する優先顔を、前記基準画像の顔グループの中から所定の第2優先基準に基づいて選択して設定する優先顔設定手段と、を備え、
    前記顔グループ設定手段は、前記非基準画像ごとに、当該非基準画像より検出される顔の中から前記基準画像の顔グループに含まれる顔と同一の顔のみを選択して、その選択した顔を含む顔グループを当該非基準画像に対して設定し、
    前記優先顔設定手段は、前記非基準画像ごとに、当該非基準画像に対する優先顔を、当該非基準画像の顔グループの中から前記第2優先基準に基づいて選択して設定する
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記優先顔設定手段は、異なる被検出画像間において優先顔が変更されることを許可するか否かを判断する変更制御手段を備えて、その判断結果に従って各被検出画像に対する優先顔の設定を行い、
    前記変更制御手段は、予め規定された変更許可条件が充足される場合にのみ、前記優先顔の変更を許可する
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記優先顔設定手段は、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像の顔グループの中から暫定優先顔を前記第2優先基準に基づいて選択して設定する暫定優先顔設定手段を更に備え、
    前記変更許可条件の充足又は不充足の判断及び該判断に基づく着目被検出画像に対する優先顔の設定は、前記着目被検出画像の暫定優先顔及び前記着目被検出画像よりも過去に得られた被検出画像の暫定優先顔に基づいて実行される
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. iを2以上の整数とし且つjを1以上の整数とし且つ(n−i)を1以上とした場合、
    前記優先顔設定手段は、
    前記特定タイミング以降に得られる第(n−i)〜第(n―1)番目の被検出画像の暫定優先顔が同一の顔である場合、その暫定優先顔を第(n―1)番目の被検出画像の優先顔として設定し、
    第(n−i)〜第(n―1)番目の被検出画像の暫定優先顔が同一の顔であって且つその顔と第n番目の被検出画像の暫定優先顔が異なる場合、第n番目の被検出画像の優先顔を第(n―1)番目の被検出画像の優先顔と一致させて優先顔の変更を保留する一方で、第n〜(n+j)番目の被検出画像の暫定優先顔が同一の顔であるか否かを監視し、第n〜(n+j)番目の被検出画像の暫定優先顔が同一の顔であるとき、優先顔の変更を許可して第(n+j)番目の被検出画像の暫定優先顔を第(n+j)番目の被検出画像の優先顔として設定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 撮像素子を用いた順次撮影によって取得される動画像の画像データに基づき、前記動画像を形成する各被検出画像から人物の顔を、顔の同定処理を行いながら検出する顔検出手段と、
    前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から優先顔を選択する選択処理手段と、
    前記優先顔が現れる顔領域内の画像データに基づいて前記動画像の取得条件を調整する調整手段と、を備えた撮像装置において、
    前記選択処理手段は、
    前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から所定個数以下の顔を所定の第1優先基準に基づいて選択して選択した顔を含む顔グループを設定する顔グループ設定手段と、
    前記被検出画像ごとに、当該被検出画像に対して設定された顔グループの中から所定の第2優先基準に基づいて優先顔を選択して設定する優先顔検出手段と、を備え、
    前記優先顔設定手段は、異なる被検出画像間において優先顔が変更されることを許可するか否かを判断する変更制御手段を備えて、その判断結果に従って各被検出画像に対する優先顔の設定を行い、
    前記変更制御手段は、予め規定された変更許可条件が充足される場合にのみ、前記優先顔の変更を許可する
    ことを特徴とする撮像装置。
  6. 前記優先顔設定手段は、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像の顔グループの中から暫定優先顔を前記第2優先基準に基づいて選択して設定する暫定優先顔設定手段を備え、
    前記変更許可条件の充足又は不充足の判断及び該判断に基づく着目被検出画像に対する優先顔の設定は、前記着目被検出画像の暫定優先顔及び前記着目被検出画像よりも過去に得られた被検出画像の暫定優先顔に基づいて実行される
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 撮像素子を用いた順次撮影によって取得される動画像の画像データに基づき、前記動画像を形成する各被検出画像から人物の顔を、顔の同定処理を行いながら検出する顔検出手段と、
    前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から優先顔を選択する選択処理手段と、
    前記優先顔が現れる顔領域内の画像データに基づいて前記動画像の取得条件を調整する調整手段と、を備えた撮像装置において、
    前記選択処理手段は、
    前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から所定個数以下の顔を所定の第1優先基準に基づいて選択して選択した顔を含む顔グループを設定する顔グループ設定手段と、
    前記被検出画像ごとに、当該被検出画像に対して設定された顔グループの中から所定の第2優先基準に基づいて優先顔を選択して設定する優先顔検出手段と、を備え、
    前記撮像素子から第1の被検出画像が得られた後に第2の被検出画像が得られるとした場合、
    前記顔グループ設定手段は、第1の被検出画像に対して設定される顔グループに存在しない顔が、第2の被検出画像に対して設定される顔グループに含まれることを、許可するか否かを判断する変更制御手段を備えて、その判断結果に従って各被検出画像に対する顔グループの設定を行い、
    前記変更制御手段は、予め規定された変更許可条件が充足される場合にのみ、第1の被検出画像に対して設定される顔グループに存在しない顔が、第2の被検出画像に対して設定される顔グループに含まれることを、許可する
    ことを特徴とする撮像装置。
  8. 前記顔グループ設定手段は、前記被検出画像ごとに、当該被検出画像より検出される複数の顔の中から所定個数以下の顔を前記第1優先基準に基づいて選択して選択した顔を含む暫定顔グループを設定する暫定顔グループ設定手段を備え、
    前記変更許可条件の充足又は不充足の判断及び該判断に基づく着目被検出画像に対する顔グループの設定は、前記着目被検出画像の暫定顔グループ及び前記着目被検出画像よりも過去に得られた被検出画像の暫定顔グループに基づいて実行される
    ことを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記調整手段は、
    前記被検出画像ごとに当該被検出画像の優先顔が表れる顔領域内の画像データから評価値を導出して、順次得られる前記評価値に基づいて前記動画像の取得条件を調整し、
    異なる被検出画像間で優先顔が第1の優先顔から第2の優先顔に変更されたとき、その変更後に得られる複数の被検出画像に対しては、第1及び第2の優先顔の双方における顔領域内の画像データから、前記取得条件の調整に用いる評価値を導出する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8の何れかに記載の撮像装置。
JP2008190822A 2008-07-24 2008-07-24 撮像装置 Pending JP2010028720A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008190822A JP2010028720A (ja) 2008-07-24 2008-07-24 撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008190822A JP2010028720A (ja) 2008-07-24 2008-07-24 撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010028720A true JP2010028720A (ja) 2010-02-04

Family

ID=41734078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008190822A Pending JP2010028720A (ja) 2008-07-24 2008-07-24 撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010028720A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020111776A1 (en) * 2018-11-27 2020-06-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Electronic device for focus tracking photographing and method thereof
WO2020209097A1 (ja) * 2019-04-10 2020-10-15 富士フイルム株式会社 画像表示装置、画像表示方法、及びプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020111776A1 (en) * 2018-11-27 2020-06-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Electronic device for focus tracking photographing and method thereof
WO2020209097A1 (ja) * 2019-04-10 2020-10-15 富士フイルム株式会社 画像表示装置、画像表示方法、及びプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9253410B2 (en) Object detection apparatus, control method therefor, image capturing apparatus, and storage medium
US7668451B2 (en) System for and method of taking image
US20150189221A1 (en) Image reproducing apparatus and method for controlling same
JP4916355B2 (ja) 絞り制御装置及び画像処理装置
JP2008129554A (ja) 撮像装置及びオートフォーカス制御方法
JP5013954B2 (ja) 撮像装置
JP2019054461A (ja) 撮像装置および撮像方法
KR20070063605A (ko) 촬상 장치 및 자동 초점조정을 위한 제어 방법
JP4637045B2 (ja) 撮像装置
JP5782813B2 (ja) 撮像装置および画像表示方法
JP2012156644A (ja) 電子カメラ、プログラム及び記録媒体
JP2008139683A (ja) 撮像装置及びオートフォーカス制御方法
JPWO2017037978A1 (ja) 検出装置、検出方法、検出プログラムおよび撮像装置
JP5546691B2 (ja) 撮影装置、撮影方法およびプログラム
JP2006303961A (ja) 撮像装置
JP2009159559A (ja) 撮影装置及びそのプログラム
JP4640198B2 (ja) 電子カメラ、多数ポイント同時合焦枠表示方法、及びプログラム
US8681235B2 (en) Apparatus for processing digital image signal that obtains still image at desired point in time and method of controlling the apparatus
JP2008004996A (ja) 撮像装置及びそのプログラム
JP4683337B2 (ja) 画像表示装置及び画像表示方法
US20130120642A1 (en) Digital photographing apparatus and method of controlling the same
US8897617B2 (en) Digital image capturing apparatus and method of controlling the same
JP2005055746A (ja) 撮像装置、合焦制御方法、およびプログラム
CN107529019B (zh) 摄像设备及其控制方法和计算机可读介质
JP2010028720A (ja) 撮像装置