JP2010028287A - 光遮断システム、光遮断装置および親局 - Google Patents
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Abstract
【課題】 一つの親局と複数の子局とが、光分岐器で分岐された光伝送路を介して接続される光通信システムにおいて、子局の発光する異常信号光を遮断する光遮断装置の省スペース化と部材コストの低減を図る。
【解決手段】 親局が、子局との通信エラーに基づき異常信号光の発光を検知した場合に、子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光を生成し送信する送信部と、前記情報IDを順次変更して前記遮断制御用波長光を送信させ、通信エラーの有無に基づき異常信号光を発光する子局を特定するとともに、特定した子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光をさらに送信させる制御部とを備え、光遮断装置が、光信号を遮断可能な光スイッチと、前記親局から受信する前記情報IDより特定される子局に対応する前記光スイッチのみを制御して信号光を遮断させる光スイッチ制御部とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 親局が、子局との通信エラーに基づき異常信号光の発光を検知した場合に、子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光を生成し送信する送信部と、前記情報IDを順次変更して前記遮断制御用波長光を送信させ、通信エラーの有無に基づき異常信号光を発光する子局を特定するとともに、特定した子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光をさらに送信させる制御部とを備え、光遮断装置が、光信号を遮断可能な光スイッチと、前記親局から受信する前記情報IDより特定される子局に対応する前記光スイッチのみを制御して信号光を遮断させる光スイッチ制御部とを備える。
【選択図】 図1
Description
この発明は、光ファイバを用いて加入者へインターネットサービスを提供するGE−PONシステム(Gigabit Ethernet(登録商標)−Passive Optical Network System)において、このシステムで使用される加入者側光回線終端装置(ONU:Optical Network Unit)から局側光回線終端装置(OLT:Optical Line Terminal)へ送信される異常信号光を遮断する装置に関する。
GE−PONシステムは、センター局に設置する局側光回線終端装置(親局)と、伝送路を例えば最大32分岐させる光分岐器と、分岐された伝送路の終端として加入者宅内に設置される複数の加入者側光回線終端装置(子局)から構成されている。局側光回線終端装置から加入者側光回線終端装置への下り信号には1490nm、加入者側光回線終端装置から局側光回線終端装置への上り信号には1310nmの波長を割り当て、波長多重方式(WDM:Wavelength Division Multiplexing)を使って一芯双方向光通信を行う。
上記システムにおいて、加入者が例えば正規以外の加入者側光回線終端装置を設置し、当該加入者側光回線終端装置から異常信号光(妨害光)が発光された場合、その異常信号光が全ての加入者側光回線終端装置からの上り信号に影響を及ぼし、システム内の通信ができなくなるという問題がある。
この問題に対し従来の光遮断装置では、各端末装置(加入者側光回線終端装置)から送信される信号光を2分岐する光分岐手段、2分岐された一方に信号強度のピーク値あるいは平均値で妨害光を検出する異常検出手段、他方に信号光を遮断する光スイッチ、光スイッチを制御する制御装置を備えて、制御装置が前記異常検出手段の妨害光の検出に応じて光スイッチを制御して、各端末装置から光スターカプラ(光分岐器)に入射する妨害光を遮断するようにしていた。
従来の光遮断装置では、光スイッチとその制御装置に加え、異常信号光を検出するために信号光を2分岐する光分岐手段と異常検出手段を設ける必要があり、加入者側(加入者宅内)での設置場所の確保が必要となる、部材コストが発生するという問題点があった。
また、当該光遮断装置を各加入者側光回線終端装置それぞれに設置するため、加入者側光回線終端装置の数量だけ当該装置が必要になり、さらに部材コスト、設置コストが発生するという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、設置場所の省スペース化を達成できるとともに、部材コストを低減することを目的とする。
この発明は、一つの局側光回線終端装置側(親局)と複数の加入者側光回線終端装置(子局)とが、光分岐器で分岐された光伝送路を介して接続され、前記光伝送路上に前記加入者側光回線終端装置(子局)の発光する異常信号光を遮断する光遮断装置を備えた光遮断システムであって、前記局側光回線終端装置側(親局)が、前記加入者側光回線終端装置(子局)との通信エラーに基づき異常信号光の発光を検知した場合に、加入者側光回線終端装置(子局)に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光を生成し送信する送信部と、前記情報IDを順次変更して前記遮断制御用波長光を送信させ、通信エラーの有無に基づき異常信号光を発光する加入者側光回線終端装置(子局)を特定するとともに、特定した加入者側光回線終端装置(子局)に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光をさらに送信させる制御部とを備え、前記光遮断装置が、前記複数の加入者側光回線終端装置(子局)それぞれに対応して設けられ、それぞれが、光信号を遮断可能な光スイッチと、この光スイッチを制御する光スイッチ制御部とを備え、この光スイッチ制御部が、前記局側光回線終端装置側(親局)から前記遮断制御用波長光を受信し、前記情報IDより特定される加入者側光回線終端装置(子局)が当該光遮断装置の対応する加入者側光回線終端装置(子局)である場合のみ前記光スイッチを制御して信号光を遮断させるようにしたものである。
この発明によれば、加入者側光回線終端装置(子局)から発光される異常信号光を局側光回線終端装置(親局)側で通信エラーに基づき検知し、加入者側光回線終端装置(子局)に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光を送信して加入者側光回線終端装置(子局)に対応する光スイッチを制御し信号光を遮断するようにしたので、各加入者側光終端装置(子局)に従来の光分岐手段や異常検出手段を設置する必要がなく、設置場所の省スペース化が可能となり、部材コスト、設置コストを低減することができる。
実施の形態1.
以下に、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態1による光遮断装置とこれを用いた光遮断システムを示すブロック図である。本発明の光遮断システムは、センター局に設置する局側光回線終端装置(親局)1、複数の加入者側光回線終端装置(子局)2と、その間に設けられ伝送路をn分岐させる光分岐器である光分岐カプラ3、この光分岐カプラ3と各加入者側光回線終端装置2との間にそれぞれ設けられた複数の光遮断装置4を含んで構成される。局側光回線終端装置1と加入者側光回線終端装置2は、波長多重方式(WDM)を用いて一芯双方向通信を行う。
以下に、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態1による光遮断装置とこれを用いた光遮断システムを示すブロック図である。本発明の光遮断システムは、センター局に設置する局側光回線終端装置(親局)1、複数の加入者側光回線終端装置(子局)2と、その間に設けられ伝送路をn分岐させる光分岐器である光分岐カプラ3、この光分岐カプラ3と各加入者側光回線終端装置2との間にそれぞれ設けられた複数の光遮断装置4を含んで構成される。局側光回線終端装置1と加入者側光回線終端装置2は、波長多重方式(WDM)を用いて一芯双方向通信を行う。
光遮断装置4は、GE−PON波長光と遮断制御用波長光を分岐するWDMカプラ5、GE−PON波長光を遮断する光スイッチ6、受信した遮断制御用波長光を電気信号に変換する光電気変換部7、光スイッチ制御部8を内部に備える。光スイッチ制御部8は、光電気変換部7で遮断制御用波長光から変換された電気信号に基づいて光スイッチ6を制御する。
局側光回線終端装置1は、信号の送受信処理を行う制御部9、制御部9から入力される送信信号情報に応じて、GE−PON波長光を出力する送信部10、信号光を受信して受信信号情報を制御部9へ出力する受信部11、信号光の波長多重分離を行う波長多重化部12を備える。制御部9は、受信信号処理における通信エラーから異常信号光の発光を検知し、各加入者側光回線終端装置に固有の情報IDを載せた遮断制御用波長光を送信するよう送信部10、波長多重化部12を制御する。
次に動作について説明する。本発明の実施の形態1の光遮断システムにおいて、正規以外の加入者側光回線終端装置が設置されるなどして、当該加入者側光回線終端装置2が正規以外の異常信号光(妨害光)を発光した場合、この異常信号光は局側光回線終端装置1への上り信号として光スイッチ6をとおり光分岐カプラ3でその他の加入者側光回線終端装置2からの上り信号と結合され局側光回線終端装置1へ入射される。局側光回線終端装置1は、結合された異常信号光のため、他の加入者側光回線終端装置2から送信された信号を正常に受信することができず、制御部9が通信エラーに基づき、いずれかの加入者側光回線終端装置2から異常信号光が発光されていることを検知する。
次に局側光回線終端装置1は、制御部9が送信部10、波長多重化部12を制御して、異常信号光を発光している加入者側光回線終端装置2を特定するために、各加入者側光回線終端装置2を指定する情報IDをのせた遮断制御用波長光を発光する。各光遮断装置4において、この遮断制御用波長光を受信した光スイッチ制御部8は、遮断制御用波長光内にある情報IDを読み取る。光スイッチ制御部8は、情報IDにより指定された加入者側光回線終端装置2に当該光遮断装置4が接続されているか否かを判断し、接続されていないと判断した場合は制御信号を出力せず、接続されていると判断した場合は光スイッチ6に対し制御信号を出力する。この制御信号を受信した光スイッチ6は作動して光信号を遮断する。ここで、光スイッチ制御部8は、光電気変換部7で遮断制御用波長光の光エネルギーを電気エネルギーに変換したエネルギーを元に駆動される。
局側光回線終端装置1は、上記で説明した情報IDで特定される加入者側光回線終端装置2の光信号を遮断する制御を、局線内のすべての加入者側光回線終端装置2に対して順次行い、遮断していない他の加入者側光回線終端装置2から送信された信号を正常に受信することができるか否かの判断に基づき、異常信号光を発光している加入者側光回線終端装置2を特定する。すなわち、局側光回線終端装置1において正常な通信が可能になった状態時に、光信号を遮断するように制御されている加入者側光回線終端装置2が異常信号光を発光していた装置と特定される。
局側光回線終端装置1は、GE−PON波長光とは別に、異常信号光を発光させていると特定した加入者側光回線終端装置2の情報IDをのせた遮断制御用波長光を発光させる。光分岐カプラ3にて分岐された光信号は、それぞれの光遮断装置4に含まれるWDMカプラ5にてGE−PON波長光と遮断制御用波長光が分離され、GE−PON波長光は光スイッチ6を介して加入者側光回線終端装置2に入射される。一方、遮断制御用波長光は各光遮断装置4の光スイッチ制御部8に入射され、光スイッチ制御部8が遮断制御用波長光内にある情報IDを読み取る。光スイッチ制御部8は、当該光遮断装置4が情報IDで指定された異常信号光(妨害光)を発光させている該当の加入者側光回線終端装置2と接続されている場合にのみ光スイッチ6を切り替え、加入者側光回線終端装置2からの上り光信号を遮断する。
以上のように、この実施の形態1によれば、局側光回線終端装置1と加入者側光回線終端装置2間に、各加入者側光回線終端装置2それぞれに、WDMカプラ5、光スイッチ6、光スイッチ制御部8を含み構成した光遮断装置4を設けて光遮断システムを構成するようにしたので、加入者側光回線終端装置2毎に異常信号光を検知する装置を設置する必要が無く、設置場所の縮小が可能となるとともに、部材コストの低減が可能になる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を図に基づいて説明する。図2はこの発明の実施の形態2による光遮断装置とこれを用いた光遮断システムを示すブロック図である。本発明の光遮断システムは、センター局に設置する局側光回線終端装置1、複数の加入者側光回線終端装置2と、その間に設けられ伝送路を分岐させる光分岐器の機能を含んだ光遮断装置14から構成される。局側光回線終端装置1と加入者側光回線終端装置2は、波長多重方式(WDM)を用いて一芯双方向通信を行う。
次に、この発明の実施の形態2を図に基づいて説明する。図2はこの発明の実施の形態2による光遮断装置とこれを用いた光遮断システムを示すブロック図である。本発明の光遮断システムは、センター局に設置する局側光回線終端装置1、複数の加入者側光回線終端装置2と、その間に設けられ伝送路を分岐させる光分岐器の機能を含んだ光遮断装置14から構成される。局側光回線終端装置1と加入者側光回線終端装置2は、波長多重方式(WDM)を用いて一芯双方向通信を行う。
光遮断装置14は、GE−PON波長光と遮断制御用波長光を分岐するWDMカプラ15、伝送路を最大32分岐させる光分岐器である光分岐カプラ13、光分岐カプラ13で分岐された伝送路それぞれに各加入者側光回線終端装置2に対応付けて(接続して)設けられたGE−PON波長光を遮断する光スイッチ16、受信した遮断制御用波長光に基づいて光スイッチ16を制御する光スイッチ制御部18を内部に備え、光スイッチ制御部18は電線17より電源供給される。
局側光回線終端装置1は、信号の送受信処理を行う制御部9、制御部9から入力される送信信号情報に応じて、GE−PON波長光を出力する送信部10、信号光を受信して受信信号情報を制御部9へ出力する受信部11、信号光の波長多重分離を行う波長多重化部12を備える。制御部9は、受信信号処理における通信エラーから異常信号光の発光を検知し、各加入者側光回線終端装置に固有の情報IDを載せた遮断制御用波長光を送信するよう送信部10、波長多重化部12を制御する。
次に動作について説明する。本発明の実施の形態2の光遮断システムにおいて、正規以外の加入者側光回線終端装置が設置されるなどして、当該加入者側光回線終端装置2が正規以外の異常信号光(妨害光)を発光した場合、この異常信号光は局側光回線終端装置1への上り信号として光スイッチ16をとおり光分岐カプラ13でその他の加入者側光回線終端装置2からの上り信号と結合され局側光回線終端装置1へ入射される。局側光回線終端装置1は、結合された異常信号光のため、他の加入者側光回線終端装置2から送信された信号を正常に受信することができず、制御部9が通信エラーに基づき、いずれかの加入者側光回線終端装置2から異常信号光が発光されていることを検知する。
次に局側光回線終端装置1は、制御部12が送信部10、波長多重化部12を制御して、異常信号光を発光している加入者側光回線終端装置2を特定するために、各加入者側光回線終端装置2を指定する情報IDをのせた遮断制御用波長光を発光する。光遮断装置14において、この遮断制御用波長光を受信した光スイッチ制御部18は、遮断制御用波長光内にある情報IDを読み取り、情報IDで特定される加入者側光回線終端装置2に対応する光スイッチ16を特定し、特定した光スイッチ16に対し制御信号を出力する。この制御信号を受信した光スイッチ16は作動して光信号を遮断する。ここで、光スイッチ制御部18は、外部から電源供給が必要となるため、電線17より電源を供給され光スイッチ16を制御する。
局側光回線終端装置1は、上記で説明した情報IDで特定される加入者側光回線終端装置2の光信号を遮断する制御を、局線内のすべての加入者側光回線終端装置2に対して順次行い、遮断していない他の加入者側光回線終端装置2から送信された信号を正常に受信することができるか否かの判断に基づき、異常信号光を発光している加入者側光回線終端装置2を特定する。すなわち、局側光回線終端装置1において正常な通信が可能になった状態時に、光信号を遮断するように制御されている加入者側光回線終端装置2が異常信号光を発光していた装置と特定される。
局側光回線終端装置1は、GE−PON波長光とは別に、異常信号光を発光させていると特定した加入者側光回線終端装置2の情報IDをのせた遮断制御用波長光を発光させる。WDMカプラ15にてGE−PON波長光と遮断制御用波長光が分離され、GE−PON波長光は光分岐カプラ13に入射し、光スイッチ16を介して加入者側光回線終端装置2に入射される。一方、遮断制御用波長光は光遮断装置14の光スイッチ制御部18に入射され、光スイッチ制御部18が遮断制御用波長光内にある情報IDを読み取る。光スイッチ制御部18は、情報IDで特定される、すなわち異常信号光(妨害光)を発光させている該当の加入者側光回線終端装置2と接続されている光スイッチ16のみ切り替え、当該加入者側光回線終端装置2からの上り光信号を遮断する。
以上のように、この実施の形態2によれば、局側光回線終端装置1と加入者側光回線終端装置2間に、従来の光分岐器内にWDMカプラ5、光スイッチ16、光スイッチ制御部18を備えた、すなわちWDMカプラ5、光分岐器3、光スイッチ16、光スイッチ制御部18を含み構成した光遮断装置14を設けて光遮断システムを構成するようにしたので、実施の形態1の効果に加え、さらに加入者側光回線終端装置2毎に光遮断装置14を設置する必要が無く、設置場所の縮小が可能となる。また、光遮断装置14の設置数が加入者数から光分岐器内の1台に削減できるため、部材コスト、設置コストの低減が図れる。
尚、本実施の形態2において、実施の形態1で説明した光電気変換部を備え、この光電気変換部で遮断制御用波長光の光エネルギーを電気エネルギーに変換したエネルギーを元に光スイッチを駆動することも可能である。その場合は、電線17は不要となる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3を図に基づいて説明する。図3はこの発明の実施の形態3による光遮断装置とこれを用いた光遮断システムを示すブロック図である。本発明の光遮断システムは、センター局に設置する局側光回線終端装置1、複数の加入者側光回線終端装置2と、その間に設けられ伝送路を分岐させる光分岐器の機能を含んだ光遮断装置24から構成される。
次に、この発明の実施の形態3を図に基づいて説明する。図3はこの発明の実施の形態3による光遮断装置とこれを用いた光遮断システムを示すブロック図である。本発明の光遮断システムは、センター局に設置する局側光回線終端装置1、複数の加入者側光回線終端装置2と、その間に設けられ伝送路を分岐させる光分岐器の機能を含んだ光遮断装置24から構成される。
光遮断装置24は、GE−PON波長光と遮断制御用波長光を分岐するWDMカプラ15、GE−PON波長光を分岐する光分岐器であるY分岐器回路23、Y分岐器回路23で分岐された伝送路それぞれに各加入者側光回線終端装置2に対応付けて(接続して)設けられGE−PON波長光を遮断する光スイッチとして動作するマッハツェンダー干渉計(MZI:Mach−Zehnder interferometer)26、受信した遮断制御用波長光に基づいてマッハツェンダー干渉計26内部のヒータを制御するヒータ制御部(光スイッチ制御部)27を内部に備える。
WDMカプラ15、Y分岐器回路23、マッハツェンダー干渉計26はパッシブ部品であるため、石英系プレーナ光波回路(PLC:planar lightwave circuit)で構成される。石英系プレーナ光波回路は、光ファイバ作製技術とLSI微細加工技術との融合により、周囲より屈折率の高いコアと呼ばれる部分をシリコン基板上に作り出し、光集積回路を生成するもので、石英系ガラスを用いているため低損失で信頼性が高く、また集積回路プロセスで作製するため大規模な光回路を再現性よく低コストで製作できる特徴がある。
局側光回線終端装置1は、信号の送受信処理を行う制御部9、制御部9から入力される送信信号情報に応じて、GE−PON波長光を出力する送信部10、信号光を受信して受信信号情報を制御部9へ出力する受信部11、信号光の波長多重分離を行う波長多重化部12を備える。制御部9は、受信信号処理における通信エラーから異常信号光の発光を検知し、各加入者側光回線終端装置に固有の情報IDを載せた遮断制御用波長光を送信するよう送信部10、波長多重化部12を制御する。
次に動作について説明する。本発明の実施の形態3の光遮断システムにおいて、正規以外の加入者側光回線終端装置が設置されるなどして、当該加入者側光回線終端装置2が正規以外の異常信号光(妨害光)を発光した場合、この異常信号光は局側光回線終端装置1への上り信号としてマッハツェンダー干渉計26をとおりY分岐器回路23でその他の加入者側光回線終端装置2からの上り信号と結合され局側光回線終端装置1へ入射される。局側光回線終端装置1は、結合された異常信号光のため、他の加入者側光回線終端装置2から送信された信号を正常に受信することができず、制御部9が通信エラーに基づき、いずれかの加入者側光回線終端装置2から異常信号光が発光されていることを検知する。
次に局側光回線終端装置1は、制御部12が送信部10、波長多重化部12を制御して、異常信号光を発光している加入者側光回線終端装置2を特定するために、各加入者側光回線終端装置2を指定する情報IDをのせた遮断制御用波長光を発光する。光遮断装置24において、この遮断制御用波長光を受信したヒータ制御部27は、遮断制御用波長光内にある情報IDを読み取り、情報IDで特定される加入者側光回線終端装置2に対応するマッハツェンダー干渉計26を特定し、特定したマッハツェンダー干渉計26内部のヒータ温度を制御する。ここで、ヒータ制御部27は、遮断制御用波長光の光エネルギーを電気エネルギーに変換したエネルギーを元に駆動される。
マッハツェンダー干渉計26は入力光を2分岐し、分岐した片方の導波路には薄膜ヒータがあり、そこにヒータ制御部27からの制御電流を受ける。この制御電流により導波路の温度が変わり、電流を流した時と止めた時では屈折率が変化する事により光の伝搬速度が変わり、分岐光に位相差が発生する。この位相差に応じて合流時の光の干渉度合が変化し、加入者側光回線終端装置2からの上り信号の光出力のオン/オフを切り替える事ができ、光スイッチとして動作する。ヒータ制御部27に内部ヒータを制御されたマッハツェンダー干渉計26は、光出力をオンからオフに切り替え光信号を遮断する。
局側光回線終端装置1は、上記で説明した情報IDで特定される加入者側光回線終端装置2の光信号を遮断する制御を、局線内のすべての加入者側光回線終端装置2に対して順次行い、遮断していない他の加入者側光回線終端装置2から送信された信号を正常に受信することができるか否かの判断に基づき、異常信号光を発光している加入者側光回線終端装置2を特定する。すなわち、局側光回線終端装置1において正常な通信が可能になった状態時に、光信号を遮断するように制御されている加入者側光回線終端装置2が異常信号光を発光していた装置と特定される。
局側光回線終端装置1は、GE−PON波長光とは別に、異常信号光を発光させていると特定した加入者側光回線終端装置2の情報IDをのせた遮断制御用波長光を発光させる。WDMカプラ15にてGE−PON波長光と遮断制御用波長光が分離され、GE−PON波長光はY分岐器回路23に入射され、マッハツェンダー干渉計26を介し、加入者側光回線終端装置2に入射される。一方、遮断制御用波長光は光遮断装置24のヒータ制御部27に入射され、ヒータ制御部27で遮断制御用波長光内にある情報IDを読み取る。ヒータ制御部27は、情報IDで特定される、すなわち異常信号光(妨害光)を発光させている該当の加入者側光回線終端装置2と接続されているマッハツェンダー干渉計26のみヒータ温度を制御し、マッハツェンダー干渉計26からの光出力をオンからオフに切り替え、当該加入者側光回線終端装置2からの上り信号を遮断する。
以上のように、この実施の形態3によれば、局側光回線終端装置1と加入者側光回線終端装置2間に、WDMカプラ15、Y分岐器回路23、マッハツェンダー干渉計26を石英系プレーナ光波回路で構成させ、これらとヒータ制御部27とを光分岐器内に備えた、すなわち、WDMカプラ15、Y分岐器回路23、マッハツェンダー干渉計26、ヒータ制御部27を含み構成した光遮断装置24を設けて光遮断システムを構成するようにしたので、実施の形態1および実施の形態2の効果に加え、更なる設置場所の縮小が可能となる。また、石英系プレーナ光波回路を構成する石英系ガラスは物理的・化学的に非常に安定であり,光ファイバ製造法を基にした火炎堆積法とLSI製造に用いられる反応性イオンエッチング法の組合せにより、高精度な光導波路を安価に大量製造でき、更なる部材コストの低減が図れる。
尚、本実施の形態3で説明したY分岐器回路、マッハツェンダー干渉計、ヒータ制御部を、実施の形態1の光遮断システムにおいて、それぞれ光分岐器、光スイッチ、光電気変換部・光スイッチ制御部として用いることも可能である。
この発明は、加入者へ光ファイバを用いて最大伝送速度1Gビット/秒のインターネットサービスを提供するGE−PONシステムに利用可能である。
1 局側光回線終端装置(親局)、 2 加入者側光回線終端装置(子局)、
3 光分岐器、 4 光遮断装置、 5 WDMカプラ、 6 光スイッチ、
7 光電気変換部、 8 光スイッチ制御部、 9 制御部、 10 送信部、
11 受信部、 12 波長多重化部、 13 光分岐器、 14 光遮断装置、
15 WDMカプラ、 16 光スイッチ、 17 電線、 18 光SW制御部、
23 Y分岐器回路(光分岐器)、 24 光遮断装置、
26 マッハツェンダー干渉計(光スイッチ)、
27 ヒータ制御部(光スイッチ制御部)
3 光分岐器、 4 光遮断装置、 5 WDMカプラ、 6 光スイッチ、
7 光電気変換部、 8 光スイッチ制御部、 9 制御部、 10 送信部、
11 受信部、 12 波長多重化部、 13 光分岐器、 14 光遮断装置、
15 WDMカプラ、 16 光スイッチ、 17 電線、 18 光SW制御部、
23 Y分岐器回路(光分岐器)、 24 光遮断装置、
26 マッハツェンダー干渉計(光スイッチ)、
27 ヒータ制御部(光スイッチ制御部)
Claims (7)
- 一つの親局と複数の子局とが、光分岐器で分岐された光伝送路を介して接続され、前記光伝送路上に前記子局の発光する異常信号光を遮断する光遮断装置を備えた光遮断システムにおいて、
前記親局は、前記子局との通信エラーに基づき異常信号光の発光を検知した場合に、子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光を生成し送信する送信部と、
前記情報IDを順次変更して前記遮断制御用波長光を送信させ、通信エラーの有無に基づき異常信号光を発光する子局を特定するとともに、特定した子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光をさらに送信させる制御部とを備え、
前記光遮断装置は、前記複数の子局それぞれに対応して設けられ、それぞれが
光信号を遮断可能な光スイッチと、
この光スイッチを制御する光スイッチ制御部とを備え、
この光スイッチ制御部が、前記親局から前記遮断制御用波長光を受信し、前記情報IDより特定される子局が当該光遮断装置の対応する子局である場合のみ前記光スイッチを制御して信号光を遮断させることを特徴とする光遮断システム。 - 一つの親局と複数の子局とが、光分岐器で分岐された光伝送路を介して接続され、前記光伝送路上に前記子局の発光する異常信号光を遮断する光遮断装置を備えた光遮断システムにおいて、
前記親局は、前記子局との通信エラーに基づき異常信号光の発光を検知した場合に、子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光を生成し送信する送信部と、
前記情報IDを順次変更して前記遮断制御用波長光を送信させ、通信エラーの有無に基づき異常信号光を発光する子局を特定するとともに、特定した子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光をさらに送信させる制御部とを備え、
前記光遮断装置は、前記光分岐器を内部に備え、さらに
前記複数の子局それぞれに対応して設けられ光信号を遮断可能な複数の光スイッチと、
前記複数の光スイッチを制御する光スイッチ制御部とを備え、
この光スイッチ制御部が、前記親局から前記遮断制御用波長光を受信し、前記情報IDより特定される子局に対応する前記光スイッチを制御して信号光を遮断させることを特徴とする光遮断システム。 - 前記親局は、前記遮断制御用波長光を通信用信号光に波長多重化して送信し、
前記光遮断装置は、前記遮断制御用波長光を通信用信号光から分離するWDMカプラを備えることを特徴とする請求項2に記載の光遮断システム。 - 前記光遮断装置は、前記光分岐器がY分岐器回路で、前記光スイッチがマッハツェンダー干渉計で、前記光スイッチ制御部が前記マッハツェンダー干渉計内部のヒータを制御するヒータ制御部でそれぞれ構成され、
前記WDMカプラ、前記Y分岐器回路、および前記マッハツェンダー干渉計が、石英系プレーナ光波回路で構成されることを特徴とする請求項3に記載の光遮断システム。 - 一つの親局と複数の子局とが、光分岐器で分岐された光伝送路を介して接続され、前記光伝送路上に前記子局の発光する異常信号光を遮断する光遮断装置を備えた光遮断システムの親局において、
前記子局との通信エラーに基づき異常信号光の発光を検知した場合に、子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光を生成し送信する送信部、
前記情報IDを順次変更して前記遮断制御用波長光を送信させ、通信エラーの有無に基づき異常信号光を発光する子局を特定するとともに、特定した子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光をさらに送信させる制御部を備えることを特徴とする親局。 - 一つの親局と複数の子局とを光分岐器を介して接続する光伝送路上に設けられ、前記子局の発光する異常信号光を遮断する光遮断装置において、
当該光遮断装置は、前記複数の子局それぞれに対応して設けられ、それぞれが
光信号を遮断可能な光スイッチ、
この光スイッチを制御する光スイッチ制御部を備え、
この光スイッチ制御部が、前記親局から前記子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光を受信し、前記情報IDより特定される子局が当該光遮断装置の対応する子局である場合のみ前記光スイッチを制御して信号光を遮断させることを特徴とする光遮断装置。 - 一つの親局と複数の子局とを光分岐器を介して接続する光伝送路上に設けられ、前記子局の発光する異常信号光を遮断する光遮断装置において、
当該光遮断装置は、前記光分岐器を内部に備え、さらに
前記複数の子局それぞれに対応して設けられ光信号を遮断可能な複数の光スイッチ、
前記複数の光スイッチを制御する光スイッチ制御部を備え、
この光スイッチ制御部が、前記親局から前記子局に固有の情報IDを含む遮断制御用波長光を受信し、前記情報IDより特定される子局に対応する前記光スイッチを制御して信号光を遮断させることを特徴とする光遮断装置。
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---|---|---|---|
JP2008184868A JP2010028287A (ja) | 2008-07-16 | 2008-07-16 | 光遮断システム、光遮断装置および親局 |
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JP2008184868A JP2010028287A (ja) | 2008-07-16 | 2008-07-16 | 光遮断システム、光遮断装置および親局 |
Publications (1)
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JP2008184868A Pending JP2010028287A (ja) | 2008-07-16 | 2008-07-16 | 光遮断システム、光遮断装置および親局 |
Country Status (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012187220A (ja) * | 2011-03-09 | 2012-10-04 | Fujifilm Corp | 放射線画像処理システム、プログラム及び欠陥画素補正方法 |
JP2014171079A (ja) * | 2013-03-04 | 2014-09-18 | Nec Access Technica Ltd | 光通信システムとその制御方法、および、光分配器 |
JP2018207183A (ja) * | 2017-05-30 | 2018-12-27 | 中国電力株式会社 | 光伝送システムおよび回線識別方法 |
-
2008
- 2008-07-16 JP JP2008184868A patent/JP2010028287A/ja active Pending
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