JP2010026312A - 色分解光学系 - Google Patents

色分解光学系 Download PDF

Info

Publication number
JP2010026312A
JP2010026312A JP2008188699A JP2008188699A JP2010026312A JP 2010026312 A JP2010026312 A JP 2010026312A JP 2008188699 A JP2008188699 A JP 2008188699A JP 2008188699 A JP2008188699 A JP 2008188699A JP 2010026312 A JP2010026312 A JP 2010026312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
wavelength
red
color separation
optical system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2008188699A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Sawahata
裕一 澤畑
Arihiro Saida
有宏 斎田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujinon Corp
Original Assignee
Fujinon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujinon Corp filed Critical Fujinon Corp
Priority to JP2008188699A priority Critical patent/JP2010026312A/ja
Publication of JP2010026312A publication Critical patent/JP2010026312A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

【目的】赤色光射出面における固体撮像素子からの戻り光により生じるゴーストやフレアを大幅低減させるとともに、この色分解光学系を搭載するカメラの実用性の低下を防止し得る色分解光学系を提供する。
【解決手段】色分解プリズム部10の入射プリズム面11cよりも光入射側の光路L中に、赤外光カットフィルタ20を備え、赤色分解プリズム12の赤色光射出面12aには、光反射防止膜30を付設してなる。赤外光カットフィルタ20の光入射面側に設けた赤外光カット用ダイクロイック膜22の特性は、少なくとも波長450nm〜630nmの範囲の光を80%以上透過し、波長650nm〜750nmの範囲内に、この範囲内における最大透過率の1/2の透過率となる波長が存在し、750nmより長波長となる所定値以上の波長域において、透過率が5%以下とされてなる、ものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、主にテレビカメラやビデオカメラ等の撮像装置において用いられる色分解光学系に関し、詳しくは、複数のプリズムおよび波長選択フィルタを組み合わせて構成され、入射光をこれら各光学素子の分光特性により、青色光を含む短波長域の光(以下、「青色域光」という)、緑色光を含む中間波長域の光(以下、「緑色域光」という)および赤色光を含む長波長域の光(以下、「赤色域光」という)の3つの光に分解して、分解した各光を固体撮像素子等に向けて射出する色分解光学系に関するものである。
従来、この種の色分解光学系として、複数のプリズムおよび色分解用の光学フィルタ(以下、単に「フィルタ」という)の組み合わせ方の特徴により、フィリップス型と称されるタイプのものやクロスダイクロイック型と称されるタイプのものなど、種々のものが知られている。
ところで、従来多く用いられていた撮像管による映像撮影時には、撮像管の、いわゆる「やきつき」現象を回避する必要があることから、撮像管の電気的飽和点を超える光量の光を取り込むことは極めて稀な撮影手法だった。しかし、現在主流となっている固体撮像素子による映像撮影では上記「やきつき」現象は発生しないので、例えば真夏の太陽の直接撮影により、気温の高さや、日差しの強さを映像的に表現する目的で、固体撮像素子の電気的飽和点を超える光を取り込むことも、一般的な撮影手法となっている。
しかし、このような撮影手法をとった場合、この固体撮像素子と、この固体撮像素子に対向するように各色光の射出面に配されたダイクロイックフィルタと、の間に生じる光の再反射に伴ってゴーストやフレアが発生し映像品質が劣化するという、問題が発生している。
固体撮像素子を使用する場合、固体撮像素子の多くは人間の目では感知できない、赤色よりも長波長の光(赤外線)にも感度を有しており、その赤外線についても赤色として認識されてしまうので、通常の青、緑、赤の3色分解処理を行う場合には、人間の視感度と合致させるために上記赤外線を遮断することが必須となる。
赤色光を分割して取り出す赤色光用プリズムの射出面から、赤外線が同時に射出されるのを防止するため、この赤外線のみを遮断する手法として、下記特許文献1に記載の技術が知られている。すなわち、下記特許文献1に記載の技術は、プリズムの光入射面側に赤外カットフィルタを配置して赤外線を遮断するか、赤色光が射出される赤色光用プリズムの射出面にダイクロイックフィルタを配置して赤外線を遮断するものである。
特開平7−27908号公報
しかしながら、前述したように、固体撮像素子の電気的飽和点をはるかに超える光を取り込む場合には、例えば図5に示す如き透過特性(波長700nm以上の長波長域の赤外線透過率を5%以下とする)を有する吸収型赤外カットフィルタを、プリズムの光入射側に配置して赤外線を遮断するようにしたとしても、透過特性曲線の立ち下がりが矩形的に変化するわけではなく、ある程度の傾斜をもって変化することから、波長700nm以上の光における、赤色光用の固体撮像素子と赤色プリズム射出面に配されたダイクロイックフィルタとの間で往復する光の遮断が充分ではなく、取得した画像に、ゴーストやフレアが発生してしまう。
また、プリズムの光入射側に配置する上記吸収型赤外カットフィルタを、図5に示すとおりの上述した特性を有する吸収型の赤外カットフィルタと、さらに他の透過特性を有する(波長700nmにおける光透過率を、最大透過率の1/2とする)ダイクロイックフィルタと、の複合タイプ(1)、あるいは波長700nmにおける光透過率を、最大透過率の1/2とするような透過特性を有する単独ダイクロイックフィルタ(2)、とした場合において、赤色光プリズム射出面に、波長700nmより短波長の光に対して、最大透過率の1/2となる透過特性を有するダイクロイックフィルタを配置することが考えられるが、このような場合には、固体撮像素子と赤色光プリズム射出面に配されたダイクロイックフィルタとの間で往復する光を充分に遮断することができず、ゴーストやフレアが発生してしまう。
上記ゴーストやフレアが、従来、仮に問題視されない程度であったとしても、特に、ここ数年の表示画面の高精細化および放送方式の変更等に伴い、映像品質の深刻な劣化を招来することとなるため、その改善が強く求められていた。
さらに、上述した吸収型赤外カットフィルタや、赤外光を遮断するダイクロイックフィルタを、例えば700nm以上の波長域で1% 以下の透過率となるように遮断することも全く不可能なことではないが、このように、フィルタにおいてきわめて厳格に赤外線を遮断する手法は、カメラの赤色光領域の感度を低下させるとともに、700nm付近にも分光感度を有している人間の目の分光感度特性との隔たりが発生してくるので、カメラとしての実用性が低下してしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、プリズムの赤色光射出面における固体撮像素子からの戻り光によって生じるゴーストやフレアを大幅低減させるとともに、この色分解光学系を搭載するカメラの実用性の低下を防止し得る色分解光学系を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明による色分解光学系は、
相異なる複数のプリズムと、該プリズムの所定のプリズム面に配置され、所定の波長範囲の光を選択的に透過または反射させる相異なる分光特性を有する複数の波長選択フィルタとを備え、光入射面から入射した光を前記各プリズムおよび前記各波長選択フィルタにより青色光を含む短波長光域の光、緑色光を含む中間波長光域の光、赤色光を含む長波長光域の光の3つに分解し、該分解した各光を青色、緑色、赤色の各光射出面から射出する色分解プリズム部と、
前記色分解プリズム部の前記光入射面よりも光入射側の光路中に配された、所定の特性を有する赤外光カットフィルタとを備えるとともに、
前記赤色の光射出面には、光反射防止膜を付設してなり、
前記所定の特性は、少なくとも波長450nm〜630nmの範囲の波長の光を80%以上透過し、波長650nm〜750nmの範囲内に、この範囲内における最大透過率の1/2の透過率となる波長が存在し、波長750nmより長波長となる所定値以上の波長域において、透過率が5%以下とされてなる、ことを特徴とするものである。
また、前記所定の特性において、波長720nm以上の波長域において透過率が5%以下とされてなることが好ましい。
また、前記赤外光カットフィルタは、板状光学部材にダイクロイック膜を付設してなることが好ましい。
なお、上記分解された、青色光を含む短波長光域の光、緑色光を含む中間波長光域の光、赤色光を含む長波長光域の光、の各範囲は、互いに重複していても良いし、いずれにも含まれない領域が間に配されていても良い。
以上詳細に説明したように、本発明による色分解光学系によれば、分光特性として、少なくとも波長450nm〜630nmの範囲の光を80%以上透過し、波長650nm〜750nmの範囲内に、この範囲内における最大透過率の1/2の透過率となる波長が存在し、波長750nmより長波長となる所定値以上の波長域において、透過率が5%以下となるように設定された赤外光カットフィルタを、色分解プリズム部の光入射面よりも光入射側の光路中に配置するとともに、色分解プリズム部の赤色光射出面には、光反射防止膜を付設するようにしているから、固体撮像素子と上記赤色光射出面との間で往復する光の発生を確実に阻止することができ、従来、赤色光用固体撮像素子によって撮像された映像において生じていた、ゴーストやフレアの発生を大幅に抑制することができる。
また、フィルタにおいてきわめて厳格に赤外線を遮断する手法を採用せずともよいことから、カメラの赤色光領域の感度を低下させること、および波長700nm付近にも分光感度を有する人間の目の分光感度特性との間で不一致が生じることを回避することができるので、この色分解光学系を搭載するカメラの実用性の低下を招来することがない。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る色分解光学系の構成を示す図である。この色分解光学系は、一般には、カメラ等の撮像装置に搭載されるものである。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る色分解光学系は、色分解プリズム部10と、この色分解プリズム部10の入射プリズム面11cよりも光入射側の光路中に、所定の特性を有する、赤外波長域の光をカットする赤外光カットフィルタ20とから構成される。
まず、色分解プリズム部10は、被写体からの光の光路L上に配置されたフィリップス型の色分解プリズムであり、青色分解プリズム11、赤色分解プリズム12および緑色分解プリズム13の3つのプリズムから構成されている。青色分解プリズム11の青色光射出面11aと対向する位置には、青色用固体撮像素子14Bが、赤色分解プリズム12の赤色光射出面12aと対向する位置には、赤色用固体撮像素子14Rが、緑色分解プリズム13の緑色光射出面13aと対向する位置には、緑色用固体撮像素子14Gが、それぞれ配置されている。
また、青色分解プリズム11の反射プリズム面11bには、青色光を含む短波長光域の光(青色域光)のみを反射し、緑色光を含む中間波長域の光(緑色域光)および赤色光を含む長波長域の光(赤色域光)は透過する青反射のダイクロイック膜が配置されている。さらに、赤色分解プリズム12の緑色分解プリズム13との境界に位置する反射プリズム面12bには、赤色分解プリズム12に入射してきた光のうち、赤色可視光の、波長域内の光は反射して波長域外の光は透過する、分光特性を有する赤反射のダイクロイック膜からなる赤色反射フィルタ15が配置され、一方、赤色分解プリズム12の赤色光射出面12aには、赤色用固体撮像素子14R表面からの戻り光が、再び赤色用固体撮像素子14R方向に反射されるのを防止するための光反射防止膜30がコーティングされている。なお、本実施形態のものは、赤色用固体撮像素子14R表面からの戻り光が、再び赤色用固体撮像素子14R方向に反射されるのを排除するものであるから、この赤色光射出面12aには、赤外光を遮断する目的のダイクロイックフィルタを有するトリミングフィルタは配設されていない。
次に、赤外光カットフィルタ20は、透明な平行平面板(一般には各種フィルタ)21の光入射側(光出射側とすることも可能)に、所定の特性を有する赤外光カット用ダイクロイック膜22をコーティングされてなるものである。
このダイクロイック膜22の特性は、少なくとも波長450nm〜630nmの範囲の光を80%以上透過し、波長650nm〜750nmの範囲内に、この範囲内における最大透過率の1/2の透過率となる波長が存在し、波長750nmより長波長となる所定値以上の波長域において、透過率が5%以下とされてなる、ものである。
このように構成された色分解光学系に対して、被写体からの光束が光路Lに沿って図中左方から入射した場合、この光束はまず赤外光カットフィルタ20に入射する。
赤外光カットフィルタ20の光入射側には、赤外光カット用ダイクロイック膜22が配されているので、この赤外光カットフィルタ20を通過して色分解プリズム部10に到達する光束は、上述したダイクロイック膜22の特性に応じて、赤外波長域の光が確実にカットされたものとなっている。
次に、上記光束は、青色分解プリズム11の入射プリズム面11cから入射して反射プリズム面11bに到り、反射プリズム面11bにおいて、青色域光のみが反射され、緑色域光および赤色域光は透過する。反射プリズム面11bにおいて反射された青色域光は、入射プリズム面11cにおいて全反射された後、青色光射出面11aから射出され、青色用固体撮像素子14Bにて撮像される。
一方、青色分解プリズム11の反射プリズム面11bを透過した緑色域光および赤色域光は、反射プリズム面12bにおいて、赤色域光が反射され、緑色域光は透過される。透過した緑色域光は、緑色分解プリズム13を透過して緑色光射出面13aから射出され、緑色用固体撮像素子14Gにて撮像される。
また、赤色分解プリズム12の反射プリズム面12bで反射された赤色域光は、赤色分解プリズム12の全反射プリズム面12cにおいて全反射されて赤色光射出面12aに到り、光反射防止膜30を介して、赤色光射出面12aから射出され、赤色用固体撮像素子14Rにて撮像される。
図2に、赤外光カット用ダイクロイック膜22(赤外光カットフィルタ20)の分光特性の一例を示す。本実施例において、ダイクロイック膜22は、図2の透過特性曲線が示すように、波長685nm程度以下の光を80%以上透過し、波長695nm程度で、最大透過率の1/2の透過率となり、波長720nm以上の光について、透過率が5%以下となるような特性に構成されている。
なお、図2に示す分光特性は、上記赤外光カット用ダイクロイック膜22を表1に示す膜構成により形成することにより得られる。すなわち、TiOとSiOの交互層を40層に亘って積層して構成される。また、製膜方法としては、周知の種々の方法、例えば、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等を用いることができる。
Figure 2010026312
また、図3に示すように、赤色光射出面12aから出射される光の分光特性は、赤外光カット用ダイクロイック膜22の透過特性曲線(図3中の点線で示す曲線:図2の曲線に対応する)と、赤色反射フィルタ15における反射特性曲線と、の重複部分となる。
ここで、図4(A)に比較例1の分光特性曲線を示す。この比較例1は、赤色分解プリズム(12)の反射プリズム面(12b)に、赤色反射フィルタ(15)が設置され、赤色光射出面(12a)に、トリミングフィルタが設置されたものである。この赤色反射フィルタ(15)の分光特性は、図4(A)の反射特性曲線aに示すように、赤色可視光波長域の短波長側境界波長が半値点570nm付近に設定されているが、長波長側境界波長は特に設定されていない一般的なものである。すなわち、この赤色反射フィルタ(15)は、570nmより大なる波長域の光を反射する。一方、トリミングフィルタの分光特性は、図4(A)の透過特性曲線bに示すように、赤色可視光波長域の長波長側境界波長が半値点690nm付近に設定されており、690nmより大なる波長域の光を反射し、小なる波長域の光は透過する。
このような比較例1では、赤色可視光が、反射プリズム面(12b)で反射され、赤色光射出面(12a)を透過し、赤色用固体撮像素子(14R)の撮像面で反射して、赤色光射出面(12a)で再反射される過程において、図4(A)に示すトリミングフィルタの反射特性曲線c(透過特性曲線bと裏返しの関係にある)と、トリミングフィルタの透過特性曲線bとの重なり部分Pの領域における、上記両特性曲線b、cの透過率、反射率の積の大きさの影響を受けるので、Pの領域が大きいほどゴーストやフレアが大きくなる。
次に、図4(B)に、比較例2(特開2002-365413号公報参照)の分光特性曲線を示す。この比較例2は、比較例1と同様に、赤色分解プリズム(12)の反射プリズム面(12b)に、赤反射のダイクロイック膜が設置され、赤色光射出面(12a)に、トリミングフィルタからなるダイクロイックフィルタが設置されたものである。
反射プリズム面(12b)に設けた、赤反射のダイクロイック膜は、その反射特性曲線dが示すように、赤色可視光波長域の短波長側境界波長が半値点573nmに、長波長側境界波長が半値点688nmに設定され、その波長域内の赤色可視光は反射して、その波長域外の光は透過するように構成されている。
一方、赤色光射出面(12a)に設けた、トリミングフィルタからなるダイクロイックフィルタは、その透過特性曲線eが示すように、このダイクロイックフィルタの長波長側境界波長よりも例えば半値点で40nm大きい728nmに第2の境界波長が設定され、この第2の境界波長よりも大なる波長域の光は反射し、小なる波長域の光は透過するように構成されている。
また、比較例2では、赤色可視光が、反射プリズム面(12b)で反射され、赤色光射出面(12a)を透過し、赤色用固体撮像素子(14R)の撮像面で反射して、赤色光射出面(12a)で再反射される過程において、図4(B)に示す、ダイクロイックフィルタの反射特性曲線f(透過特性曲線eと裏返しの関係にある)と、上記反射プリズム面(12b)に設けた、赤反射のダイクロイック膜の反射特性曲線dとの重なり部分Q(図4(B)のハッチング部分)における、両特性曲線d、fの反射率の積の大きさの影響を受けるので、Qの領域が大きいほどゴーストやフレアが大きくなる。
その理由として、赤色光射出面(12a)を透過する、赤外域に隣接する赤色光が存在すること、また、上記トリミングフィルタにおいて、赤色用固体撮像素子(14R)の撮像面からの反射光のうち上記赤外域に隣接する赤色光の再反射率が0とはならないこと、が前提となっている。
上述した比較例を検討した結果、本願発明者は、上記2つの比較例のいずれにおいても、2つの特性曲線が重なり合う部分P、Qが存在することによってゴーストやフレアが発生することに着目し、この重なり合う部分をなくせばゴーストやフレアを確実に抑制することができるとの知見を得るに至った。この知見に基づき、色分解プリズム部10の光入射面側に、赤外光を確実にカットし得る赤外光カットフィルタ20を配置するとともに、赤外光射出面12aの付近における、光反射を排除すべく、この赤外光射出面12aに光反射防止膜30を付設することで、本願発明をなすに至った。なお、本願発明と一見類似する技術として、特開平7-27908号公報に記載された技術が知られているが、この技術は、赤色光射出面に赤のトリミングフィルタを配設し得るものであり(当該公報の段落0020を参照)、また、赤外カットフィルタ(5)の赤外光遮断特性が明確に規定されていないから、本願発明における目的を達成することは困難であり、基本的な構成が相違するものといえる。
上述したように、本実施形態の色分解光学系によれば、図4(C)に示すように、赤色光射出面12aから出射される光の分光特性は、赤外光カット用ダイクロイック膜22の透過特性曲線gと、赤色分解プリズム12の反射プリズム面12bにおける反射特性曲線hと、の重複部分となり、また、この赤色光射出面12aから出射される光の、赤色用固体撮像素子14Rからの反射光は、この赤色光射出面12aに設けた光反射防止膜30によって、赤色用固体撮像素子14R方向に再反射される虞がないので、比較例1、2と比べて、ゴーストやフレアの発生を確実に抑制することができるとともに、この色分解光学系を搭載するカメラの実用性の低下を防止することができる。
なお、上述した本実施例および比較例1、2で使用した赤色用撮像素子14Rの反射率は互いに略同様なので、この反射率を図2〜図4の特性曲線に反映させることは省略した。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に態様が限定されるものではなく、種々に態様を変更することができる。
例えば、上記実施形態では、フィリップス型の色分解プリズムを用いているが、本発明は、クロスダイクロイック型の色分解プリズムなどの色分解プリズムに対しても適用可能である。
また、フィリップス型の色分解プリズムの場合にも、上記実施形態のものでは入射側から順にB用―G用―R用の配列とされているが、これに替えて、B用―R用―G用、G用―B用―R用、G用―R用―B用、R用―B用―G用、R用―G用―B用、のいずれかを採用することも可能である。
また、上記実施形態においては、赤外光カットフィルタとして、透明な平行平面板の光入射側に、所定の特性を有する赤外光カット用ダイクロイックをコーティングしてなるものであるが、本願発明の色分解光学系においては、板状光学部材自体を赤外光カットフィルタとして機能させるようにしてもよい。
また、この板状光学部材は、色分解プリズム部よりも光入射側の光路中に配されている、他の光学部材として機能しているものと兼用するようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る色分解光学系の構成を表す図 本実施形態に係る色分解光学系における、赤外光カット用ダイクロイック膜の分光特性の一例を示す図 本実施形態に係る色分解光学系における、赤色光射出面から出射される光の分光特性の一例を示す図 比較例1(A)、比較例2(B)および本実施形態(C)の分光特性曲線を示す図 一般的な吸収型赤外カットフィルタの分光特性を示す図
符号の説明
10 色分解プリズム
11 青色分解プリズム
11a 青色光射出面
11b 反射プリズム面
11c 入射プリズム面
12 赤色分解プリズム
12a 赤色光射出面
12b 反射プリズム面
12c 全反射面
13 緑色分解プリズム
13a 緑色光射出面
14B 青色用固体撮像素子
14R 赤色用固体撮像素子
14G 緑色用固体撮像素子
15 赤色反射フィルタ
20 赤外光カットフィルタ
21 平行平面板
22 赤外光カット用ダイクロイック膜
30 光反射防止膜
L 光路
P 比較例1の特性曲線の重なり部分
Q 比較例2の特性曲線の重なり部分

Claims (3)

  1. 相異なる複数のプリズムと、該プリズムの所定のプリズム面に配置され、所定の波長範囲の光を選択的に透過または反射させる相異なる分光特性を有する複数の波長選択フィルタとを備え、光入射面から入射した光を前記各プリズムおよび前記各波長選択フィルタにより青色光を含む短波長光域の光、緑色光を含む中間波長光域の光、赤色光を含む長波長光域の光の3つに分解し、該分解した各光を青色、緑色、赤色の各光射出面から射出する色分解プリズム部と、
    前記色分解プリズム部の前記光入射面よりも光入射側の光路中に配された、所定の特性を有する赤外光カットフィルタとを備えるとともに、
    前記赤色の光射出面には、光反射防止膜を付設してなり、
    前記所定の特性は、少なくとも波長450nm〜630nmの範囲の波長の光を80%以上透過し、波長650nm〜750nmの範囲内に、この範囲内における最大透過率の1/2の透過率となる波長が存在し、波長750nmより長波長となる所定値以上の波長域において、透過率が5%以下とされてなる、ことを特徴とする色分解光学系。
  2. 前記所定の特性において、波長720nm以上の波長域において、透過率が5%以下とされてなる、ことを特徴とする請求項1記載の色分解光学系。
  3. 前記赤外光カットフィルタは、板状光学部材にダイクロイック膜を付設してなることを特徴とする請求項1記載の色分解光学系。
JP2008188699A 2008-07-22 2008-07-22 色分解光学系 Abandoned JP2010026312A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008188699A JP2010026312A (ja) 2008-07-22 2008-07-22 色分解光学系

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008188699A JP2010026312A (ja) 2008-07-22 2008-07-22 色分解光学系

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010026312A true JP2010026312A (ja) 2010-02-04

Family

ID=41732191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008188699A Abandoned JP2010026312A (ja) 2008-07-22 2008-07-22 色分解光学系

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010026312A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9696554B2 (en) 2013-08-29 2017-07-04 Fujifilm Corporation Color separation optical assembly and image capture device
CN114584693A (zh) * 2017-05-25 2022-06-03 富士胶片株式会社 色分解光学系统、摄像单元及摄像装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06292213A (ja) * 1993-03-30 1994-10-18 Victor Co Of Japan Ltd ビデオカメラ
JPH0727908A (ja) * 1993-07-12 1995-01-31 Canon Inc 色分解光学系
JPH08275182A (ja) * 1995-03-28 1996-10-18 Canon Inc カラーモード・赤外モード共用型テレビカメラ
JP2004289545A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Victor Co Of Japan Ltd 色分解光学系及びこれを用いた撮像装置
JP2008250123A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Fujinon Corp 色分解光学系および撮像装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06292213A (ja) * 1993-03-30 1994-10-18 Victor Co Of Japan Ltd ビデオカメラ
JPH0727908A (ja) * 1993-07-12 1995-01-31 Canon Inc 色分解光学系
JPH08275182A (ja) * 1995-03-28 1996-10-18 Canon Inc カラーモード・赤外モード共用型テレビカメラ
JP2004289545A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Victor Co Of Japan Ltd 色分解光学系及びこれを用いた撮像装置
JP2008250123A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Fujinon Corp 色分解光学系および撮像装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9696554B2 (en) 2013-08-29 2017-07-04 Fujifilm Corporation Color separation optical assembly and image capture device
CN114584693A (zh) * 2017-05-25 2022-06-03 富士胶片株式会社 色分解光学系统、摄像单元及摄像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103718070B (zh) 光学部件
KR102201627B1 (ko) 고체 촬상 소자 및 촬상 장치
JP5066420B2 (ja) 色分解光学系および撮像装置
TWI469634B (zh) 可見及紅外線雙模式成像系統
JP5484258B2 (ja) 色分解光学系
TWI526767B (zh) Optical filter module and optical filter system
US20140347493A1 (en) Image-capturing device and filter
US9118786B2 (en) Image capture-display device
KR20110107281A (ko) 물리 정보 취득 장치, 고체 촬상 장치, 물리 정보 취득 방법
JP4506678B2 (ja) プリズム光学系および撮像装置
JP2006238093A (ja) 撮像装置
US20190058837A1 (en) System for capturing scene and nir relighting effects in movie postproduction transmission
JP5094502B2 (ja) 色分解光学系および撮像装置
JP4820773B2 (ja) 色分解光学系および撮像装置
JP4409119B2 (ja) 色分解光学系
JP2010026312A (ja) 色分解光学系
JP5075714B2 (ja) 色分解光学系および撮像装置
JPH08275182A (ja) カラーモード・赤外モード共用型テレビカメラ
JP6458797B2 (ja) 赤外カットフィルター
JP2017037162A5 (ja)
JP2011248047A (ja) 色分解光学系および撮像装置
JP2017037162A (ja) 色分解光学系及びそれを有する撮像装置
JP5075715B2 (ja) 色分解光学系および撮像装置
JP2006178264A (ja) 色分解光学系
JPH0346612A (ja) 撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100621

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110126

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120727

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20120907