JP2010025808A - 結露量の制御可能な環境試験装置およびその結露量制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】結露量センサと被試験物との間の密着性がある程度悪化しても、密着性悪化前と悪化後とで被試験物表面の結露量の変化が生じにくい、すなわち被試験物表面の結露状態を安定させることができる環境試験装置を提供する。
【解決手段】環境試験装置100は調節器5を有している。この調節器5は、結露量センサ9のセンサ部温度を検出する第1温度センサ92と冷却加熱プレート4に内蔵された第2温度センサ13との間の測定温度差の変化率が所定値に達したら、結露量センサ9の結露量設定値を所定値まで下げる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被試験物の結露量を制御可能な環境試験装置に関する。この環境試験装置は、特に電子部品や電子材料などの被試験物の電気絶縁性の試験に用いられる。
この種の技術としては、例えば特許文献1に記載されたような技術がある。特許文献1に記載された結露試験器は、空調装置の冷却用蒸発器を通過した気体の一部または空調装置により調整された外槽内気体のいずれかを選択的に内槽内へ導入するための装置を備えている。この装置により、まず内槽内に配置した試料を冷却し、その後、外槽内の高露点空気を内槽へ導入することで、試料の表面に結露を生じさせる。しかしながら、特許文献1に記載された結露試験器では、試料の表面に結露を生じさせることはできるが、試料表面の結露を長時間安定して保つことは困難であった。
これに対し、例えば特許文献2に記載されたような技術もある。特許文献2に記載された環境試験装置は、結露の状態を検出する検出手段と、該検出手段で検出した結露の状態が目的とする結露の状態になるように加湿手段の加湿能力または冷却手段の冷却能力のうちの少なくとも一方を制御する制御手段とを備えている。結露の状態を検出する検出手段としては、テレビ撮影装置や、くし型電極基板を有する結露量センサなどが挙げられている。本技術により「被試験物の任意の結露状態を、精度良く目的とする時間だけ持続させたり繰り返し再現することができる」と特許文献2において称されている。
特公平7−104262号公報 特開平10−78387号公報
しかしながら、特許文献2に記載された技術では、結露状態検出手段としてテレビ撮影装置を用いた場合、画像処理に時間を要して検出遅れが生じ、安定した結露量を保つことが難しいという問題があった。また、結露状態検出手段としてくし型電極基板を有する結露量センサを用いた場合は、検出遅れという問題はないが、結露量センサと被試験物との間の密着性が悪くなったとき、結露量センサのセンサ部の温度が被試験物の温度よりも高くなってセンサ部の結露量が減少し、そのため結露制御器は、冷却器で被試験物を過冷却してしまう。その結果、被試験物表面の結露量を増加させてしまい、被試験物表面の結露量を細かく調整することが難しい、すなわち被試験物表面の結露状態を安定させることが難しいという問題があった。したがって、特許文献2に記載された技術では、結露量の比較的粗い制御は可能であるが、結露量の細かな制御は難しいのである。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、結露量センサと被試験物との間の密着性がある程度悪化しても、密着性悪化前と悪化後とで被試験物表面の結露量の変化が生じにくい、すなわち被試験物表面の結露状態を安定させることができる環境試験装置を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、結露量センサのセンサ部温度を検出する第1温度センサを設け、この第1温度センサと冷却加熱器に内蔵された第2温度センサとの間の測定温度差の変化率または当該測定温度差が所定値に達したら、結露量センサの結露量設定値を所定値まで下げることで、従来技術に比し被試験物表面の結露量の変化を抑制することができ、これにより前記課題を解決できることを見出し、この知見に基づき本発明が完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、被試験物が入れられる試験室と、前記試験室内の空気を所定の温湿度に調節する空調手段と、前記試験室内に収容されるとともに前記被試験物が上面に配置され、当該被試験物を冷却加熱する冷却加熱器と、前記被試験物の上に載置される結露量センサと、少なくとも前記結露量センサからの信号に基づき前記冷却加熱器を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記結露量センサのセンサ部温度を検出する第1温度センサと前記冷却加熱器に内蔵された第2温度センサとの間の測定温度差の変化率または当該測定温度差が所定値に達したら、前記結露量センサの結露量設定値を所定値まで下げることを特徴とする環境試験装置を提供する。
また本発明において、前記制御手段は、前記測定温度差の変化率の大きさに応じ、前記結露量センサの結露量設定値から下げる所定値を選択することが好ましい。すなわち、結露量センサの結露量設定値を測定温度差の変化の早さに応じて決めるので判定が早く制御性が良くなるので、測定温度差自体よりも、その変化率を用いるほうが好ましい。なお、この下げる所定値の決め方としては、周囲条件に基いた特定の温度で設定する方法と現在値からの下げ幅で設定する方法などがある。
さらに本発明において、前記被試験物を前記冷却加熱器に対して押圧して固定する固定手段を備えていることが好ましい。
また本発明は、その第2の態様によれば、被試験物が入れられる試験室と、前記試験室内の空気を所定の温湿度に調節する空調手段と、前記試験室内に収容されるとともに前記被試験物が上面に配置され、当該被試験物を冷却加熱する冷却加熱器と、前記被試験物の上に載置される結露量センサと、少なくとも前記結露量センサからの信号に基づき前記冷却加熱器を制御する制御手段と、を具備する環境試験装置の結露量制御方法であって、前記結露量センサのセンサ部温度を検出する第1温度センサと前記冷却加熱器に内蔵された第2温度センサとの間の温度差を測定するセンサ密着度検出工程と、測定された前記温度差の変化率または当該温度差が所定値に達したら、前記結露量センサの結露量設定値を所定値まで下げる結露量設定値変更工程と、を備えていることを特徴とする環境試験装置の結露量制御方法を提供する。
また本発明において、前記冷却加熱器制御工程において、測定された前記温度差の変化率の大きさに応じ、前記結露量センサの結露量設定値から下げる所定値を選択することが好ましい。すなわち、結露量センサの結露量設定値を測定温度差の変化の早さに応じて決めるので判定が早く制御性が良くなるので、測定温度差自体よりも、その変化率を用いるほうが好ましい。
本発明によれば、本発明の構成要件、特に、測定温度差の変化率または当該測定温度差が所定値に達したら、結露量センサの結露量設定値を所定値まで下げることにより、被試験物表面の結露量は、密着性悪化前と悪化後とで大きく変動することがなくなる。すなわち、本発明によると、結露量センサと被試験物との間の密着性がある程度悪化しても、密着性悪化前と悪化後とで被試験物表面の結露量の変化が生じにくい、すなわち被試験物表面の結露状態を安定させることができる環境試験装置を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
(環境試験装置の構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る環境試験装置100のブロック図である。図2は、図1に示す結露量センサ9の詳細図である。
図1に示すように、環境試験装置100は、被試験物Wが入れられる試験室1と、試験室1内の空気を所定の温湿度に調節する温湿度発生器3(空調手段)と、温湿度発生器3が収容される空調室2と、試験室1内に収容された冷却加熱プレート4(冷却加熱器)と、温湿度発生器3および冷却加熱プレート4を制御する調節器5(制御手段)とを備えている。
空調室2内に収容された温湿度発生器3は、試験室1内へ供給する空気に対し水分を与える加湿器31と、試験室1内へ供給する空気を冷却する冷却器32と、試験室1内へ供給する空気を加熱する加熱器33とを有している。また空調室2内であって温湿度発生器3の下流側には、試験室1内へ空気を供給するとともに試験室1と空調室2との間で空気を循環させる送風機14が収容されている。ここで、試験室1と空調室2とは仕切られている。なお、本実施形態のように1つの筐体を試験室1と空調室2とに仕切って、その仕切って形成された空調室2に温湿度発生器3(空調手段)を収容するのではなく、温湿度発生器3(空調手段)を試験室1とはまったく別に設けてもよい。また、試験室1内であって送風機14の吹き出し口付近には、温湿度センサである乾球11および湿球12が配置されている。
冷却加熱プレート4は、熱伝導によって被試験物Wを直接冷却加熱する冷却加熱面を有する表面接触式冷却加熱器で、冷水などの冷媒を用いる冷媒冷却式や、ペルチェ効果を利用する熱電素子と冷却ファンを具備する電子冷却式のものなどがある。冷却加熱プレート4内には、冷却加熱プレート4の温度を測定する第2温度センサ13が内蔵されている。
また冷却加熱プレート4は、被試験物Wの載置台を兼ねている。そして、冷却加熱プレート4の上面には、伝熱シート7を介して被試験物Wが載置されている。伝熱シート7は、熱伝導性・密着性に優れたシートであり、シリコーンゴム製シートやアクリルゴム製シートなどである。本実施形態では、伝熱シート7として、シリコーンゲルGR−b(商品名:サーコン、製造会社:富士高分子工業株式会社)を用いた。伝熱シート7を用いることにより被試験物Wの表面に凹凸があったとしても、被試験物Wと冷却加熱プレート4とを伝熱シート7を介して密着させることができる。
また被試験物Wは、固定治具8(固定手段)により、冷却加熱プレート4に対して押圧されて固定されている。固定治具8は、ネジ81と、バネ82と、固定板83とを有している。冷却加熱プレート4の上面にはネジ81用のネジ穴が設けられている。また、固定板83の長さは被試験物Wの幅よりも長い。被試験物Wの上に固定板83を配置し、その上からネジ81およびバネ82で、被試験物Wに一定荷重を加えて冷却加熱プレート4に対し被試験物Wを固定する。このようにして、被試験物Wを冷却加熱プレート4上に配置することにより、冷却加熱プレート4と被試験物Wとの間の温度差を0.7℃以内に抑えることができた。すなわち、冷却加熱プレート4と被試験物Wとをほぼ同じ温度にすることができた。
また、被試験物Wの上には結露量センサ9が載置されている。具体的には、被試験物Wの上に伝熱シート10を介して結露量センサ9が載置されている。伝熱シート10は、上述した伝熱シート7と同じ材質・製品である。伝熱シート10を用いることにより被試験物Wの表面に凹凸があったとしても、被試験物Wと結露量センサ9とを伝熱シート10を介して密着させることができる。
図2に結露量センサ9の詳細を示したように、結露量センサ9は、シリコンウエハ上に配置された結露検出部91および第1温度センサ92と、結露検出部91に接続されるF/V変換部93と、第1温度センサ92に接続されるAMP94とを有している。結露検出部91は、くし型電極の形態をとるものであり、電極間の静電容量値の変化に応じた発振周波数の変化により当該結露検出部91上の結露量を検出している。ここで、電極の幅Aは30μmであり、電極の間隔Bも30μmと微小配置されている。F/V変換部93は、周波数を電圧に変換するものであり、結露量に応じた信号が例えば0〜1Vの電圧信号として出力される。また、第1温度センサ92は、結露量センサ9のセンサ部温度を検出するものでありダイオードやサーミスタなどが用いられる。本実施形態の第1温度センサ92は、図2に示したように結露量センサ9内に内蔵されたダイオードやサーミスタであるが、ダイオードやサーミスタの替わりに赤外線方式などの非接触式の温度センサを用いてもよい。AMP94は、第1温度センサ92からの信号を増幅する増幅器である。
また、調節器5(制御手段)は、乾球11・湿球12、結露量センサ9(結露検出部91および第1温度センサ92)、温湿度発生器3、送風機14、および冷却加熱プレート4に電気的に接続されている。そして、調節器5は、乾球11・湿球12、結露量センサ9、および冷却加熱プレート4の第2温度センサ13からの信号を取り込み、取り込んだ信号をもとに、温湿度発生器3、送風機14、および冷却加熱プレート4を制御する。調節器5は、入力部51と、制御部52と、記憶部53と、出力部54とを有している。また、調節器5には、設定・表示器6が電気的に接続されている。設定・表示器6は、試験室1内の温湿度や被試験物Wの結露量を設定したり、試験室1内の温湿度の設定値や測定値、被試験物Wの結露量の設定値や測定値などを表示したりするものである。
(試験室1内の温湿度の制御)
次に、試験室1内の温湿度の制御について説明する。調節器5は、温湿度の設定値および乾球11・湿球12からの信号に基づき、温湿度発生器3を制御して空調室2内で空気の温湿度を調整する。そして、空調室2内の空気は、送風機14が作動することにより、試験室1内に供給される。その後、試験室1の空気は空調室2に戻される。このようにして温湿度の伝達媒体である空気が循環することにより、試験室1内の温湿度が設定温湿度に維持される。例えば試験室1内の温湿度を、25℃50%RHに制御する。
(被試験物W表面の結露量の制御)
次に、被試験物W表面の結露量の制御について説明する。なお、本実施形態においては、単位面積当たりの結露質量([μg/mm])を制御している。例えば、3μg/mm、5μg/mm、10μg/mm、というように被試験物W表面の結露量を設定し、その結露量(結露状態)が設定値±0.2μg/mmを維持するように、調節器5は、冷却加熱プレート4を制御する。実際の被試験物W表面の結露量[μg/mm]と、結露量センサ9の信号との関係は、マイクロスコープによる画像観察(画像処理)などにより予めもとめ、記憶部53に入力しておく。そして、結露量センサ9と被試験物W(伝熱シート10を介した被試験物W)との間の密着性が悪化していない状態(正常時)のときは、調節器5は、結露量の設定値および結露量センサ9からの信号に基づき、結露量センサ9による結露量測定値が、その設定値±0.2μg/mmとなるように、冷却加熱プレート4の温度をPID制御する。なお、冷却加熱プレート4の温度制御はPID制御に限られるものではない。
なお、被試験物W表面の結露量には、その周囲の風や冷却加熱プレート4自身により発生する温度分布ムラなどが影響する。そのため前記したように、調節器5は、結露量の設定値および結露量センサ9からの信号に基づき、結露量センサ9による結露量測定値が、その設定値±0.2μg/mmとなるように、冷却加熱プレート4の温度をPID制御するのである。
ここで、結露量センサ9と被試験物Wとの間の密着性が悪化していないか否かの判断は、結露量センサ9に内蔵された第1温度センサ92と、冷却加熱プレート4に内蔵された第2温度センサ13との間の温度差ΔTの変化率により判断する。密着性が悪化していると判断する第1温度センサ92と第2温度センサ13との間の温度差ΔTの変化率(その閾値)は、予め、被試験物W、伝熱シート10、結露検出部91の熱抵抗、および結露量センサ9を被試験物W上に設置したときの結露量測定値などにより決定し、記憶部53に入力しておく。なお、結露量センサ9と被試験物Wとの間の密着性が悪化すると、結露量センサ9と被試験物Wとの間に空気が侵入するなどして結露量センサ9のセンサ部(結露検出部91)温度は上昇する。そのため、結露検出部91が乾燥傾向に向かいセンサ部の結露量は減少する。
このとき、変化率の大きさに応じて段階的に結露量設定値が変更されるようにすると、密着性の悪化程度に応じた結露量設定値の変更を行うことができるので、いっそう制御性が高くなる。この値も予め前記のように決定し記憶部53に入力しておくとよい。
なお、結露量センサ9と被試験物Wとの間の密着性が悪化していないか否かの判断を、結露量センサ9に内蔵された第1温度センサ92と、冷却加熱プレート4に内蔵された第2温度センサ13との間の温度差ΔTそのもので行ってよい。その場合、密着性が悪化していると判断する温度差ΔT(その閾値)は、その変化率を判断基準とする場合と同様、予め、被試験物W、伝熱シート10、結露検出部91の熱抵抗、および結露量センサ9を被試験物W上に設置したときの結露量測定値などにより決定し、記憶部53に入力しておく。
ただし、結露量センサ9と被試験物Wとの間の密着性の悪化は、温度差ΔTそのものよりも「温度差ΔTの変化率」で判断するほうが好ましい。その理由は、温度差ΔTは被試験物Wを取り替えた場合、正常時の値が変わるため、判定値をその都度、設定しなおす必要があり、また、「温度差ΔTの変化率」の場合は温度差が確定する前に対応できるので対応が早くなるからである。
図3は、結露量センサ9と被試験物Wとの間の密着性が悪化する前後の制御状態を示すタイミングチャートである。図3に示した周期変動する実線は、上から順に、結露量センサ9の結露量測定値、結露量センサ9のセンサ部の温度測定値、第2温度センサ13の温度測定値(冷却加熱プレート4の温度測定値)である。また破線は、それぞれの測定値の1周期分以上の移動平均値(単純移動平均値)を結んだ線である。移動平均値とは、時系列データを平滑化した値のことをいう。単純移動平均値は移動平均値の一つであり、単純移動平均値とは、直近のn個のデータの重み付けのない単純な平均値のことをいう。
ここで、調節器5は、第1温度センサ92と第2温度センサ13との間の温度差ΔTを連続測定している(センサ密着度検出工程)。そして調節器5は、連続測定している温度差ΔTの変化率が所定値(閾値)に達したら、結露量センサ9の結露量設定値を、予め定めた所定値まで下げる(結露量設定値変更工程)。そして調節器5は、結露量センサ9の結露量測定値と、変更後の(下げた)結露量設定値との偏差に基づいて、冷却加熱プレート4の温度をPID制御する(冷却加熱器制御工程)。なお、冷却加熱プレート4の温度制御はPID制御に限られるものではない。
ここで、冷却加熱プレート4の温度のPID制御は、結露量センサ9の結露量測定値の移動平均値(単純移動平均値、図3の破線)と、結露量設定値との偏差の移動平均値に基づいて行われることが好ましい。これによると、図3に示したように結露量設定値を急変させたとしても、冷却加熱プレート4の温度制御が比較的緩やかに行われ、ハンチングが生じにくい。その結果、結露量センサ9の密着性悪化前後で、被試験物表面の結露量が変動することを防止できる。
なお、結露量センサ9の密着性が悪化した場合、センサ部の結露量の変化よりも先にセンサ部の温度が変化する(上昇する)。そのため、調節器5は、センサ部の結露量が減少を開始する前に、結露量センサ9の結露量設定値を所定値まで下げる制御を行う。また、マイクロスコープによる観察の結果、本制御によると、密着性悪化前と悪化後とで被試験物W表面の結露量の変化はほぼなかった。
なお、第1温度センサ92の温度と第2温度センサ13の温度との差と、センサ部(結露検出部91)の結露量と被試験物表面の結露量との差と、の間の相関を予め調べておき、結露量センサ9の結露量設定値をいくらまで下げるかは、その結果に基づいて各結露量設定値の値などに対応させて決め、予め記憶部53に入力しておく。
以上説明したように、本発明によれば、被試験物表面の結露量は、密着性悪化前と悪化後とで大きく変動することがなくなる。すなわち、結露量センサ9と被試験物Wとの間の密着性がある程度悪化しても、密着性悪化前と悪化後とで被試験物表面の結露量の変化が生じにくい、すなわち被試験物表面の結露状態を安定させることができる。また、結露試験の実施者による結露量センサ9の被試験物Wへの取り付け誤差が補正可能となり、結露試験の再現性が向上する。
なお、結露量センサ9の密着性がさらに悪化して(大きく悪化して)、第1温度センサ92と第2温度センサ13との間の温度差ΔTが非常に大きくなった場合や、第1温度センサ92の測定温度と、乾球11の温度との差が小さくなった場合(第1温度センサ92および乾球11の温度が近い場合)には、結露量センサ9が被試験物W(伝熱シート10)から剥離したと判断し、調節器5は結露試験を中断する。そのとき異常信号を設定・表示器6に送り、設定・表示器6は異常を表示や音で外部に知らせる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができるものである。
本発明の一実施形態に係る環境試験装置のブロック図である。 図1に示す結露量センサの詳細図である。 結露量センサと被試験物との間の密着性が悪化する前後の制御状態を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1:試験室
2:空調室
3:温湿度発生器(空調手段)
4:冷却加熱プレート(冷却加熱器)
5:調節器(制御手段)
8:固定治具(固定手段)
9:結露量センサ
13:第2温度センサ
92:第1温度センサ
100:環境試験装置
W:被試験物

Claims (5)

  1. 被試験物が入れられる試験室と、
    前記試験室内の空気を所定の温湿度に調節する空調手段と、
    前記試験室内に収容されるとともに前記被試験物が上面に配置され、当該被試験物を冷却加熱する冷却加熱器と、
    前記被試験物の上に載置される結露量センサと、
    少なくとも前記結露量センサからの信号に基づき前記冷却加熱器を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記結露量センサのセンサ部温度を検出する第1温度センサと前記冷却加熱器に内蔵された第2温度センサとの間の測定温度差の変化率または当該測定温度差が所定値に達したら、前記結露量センサの結露量設定値を所定値まで下げることを特徴とする、環境試験装置。
  2. 前記制御手段は、前記測定温度差の変化率の大きさに応じ、前記結露量センサの結露量設定値から下げる所定値を選択することを特徴とする、請求項1に記載の環境試験装置。
  3. 前記被試験物を前記冷却加熱器に対して押圧して固定する固定手段を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の環境試験装置。
  4. 被試験物が入れられる試験室と、
    前記試験室内の空気を所定の温湿度に調節する空調手段と、
    前記試験室内に収容されるとともに前記被試験物が上面に配置され、当該被試験物を冷却加熱する冷却加熱器と、
    前記被試験物の上に載置される結露量センサと、
    少なくとも前記結露量センサからの信号に基づき前記冷却加熱器を制御する制御手段と、を具備する環境試験装置の結露量制御方法であって、
    前記結露量センサのセンサ部温度を検出する第1温度センサと前記冷却加熱器に内蔵された第2温度センサとの間の温度差を測定するセンサ密着度検出工程と、
    測定された前記温度差の変化率または当該温度差が所定値に達したら、前記結露量センサの結露量設定値を所定値まで下げる結露量設定値変更工程と、
    を備えていることを特徴とする、環境試験装置の結露量制御方法。
  5. 前記冷却加熱器制御工程において、測定された前記温度差の変化率の大きさに応じ、前記結露量センサの結露量設定値から下げる所定値を選択することを特徴とする、請求項4に記載の環境試験装置の結露量制御方法。
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