JP2010025721A - ガスセンシング装置 - Google Patents

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俊幸 松島
Keita Hara
圭太 原
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淳 工藤
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Abstract

【課題】呼気中の特定成分を検出し、検出結果を感覚刺激に変換し報知するガスセンシング装置を提供する。
【解決手段】ガスセンシング装置10は、互いに異なる成分を検出して出力するための複数のセンサ48及び50等と、これらセンサに接続され、各センサの出力レベルの組合せに応じて、聴覚刺激によって測定結果の報知を行なうための制御回路32及びスピーカ38とを含む。センサ48及び50の各々は、検出対象成分に対応して選択される物質により表面修飾されたCNT構造体と、このCNT構造体の電気抵抗の変化により特定成分の濃度信号を出力する検出回路とを含む。
【選択図】 図1

Description

この発明はガスセンシング装置に関し、特に、複数種類のガス成分を一度に検出することが可能で、検出結果を人間の五感で認識することができる表示態様(例えば、音声、光、色等)に変換して出力するガスセンシング装置に関する。
現代の日この社会はいわゆる健康ブームである。その中で、健康管理、及び疾病予防等の方法に関連した2つの動向がある。
一つは、個人が手軽に且つ迅速に健康状態をチェックできるシステムへの関心である。中でも特に、サンプリング及び作業等が簡便な呼気センシングが注目されている。呼気センシングとは、呼気中成分のうち、マーカと呼ばれる、体調不良、疾病になる可能性が高い何かの兆候、又は既に患っている疾病に起因して発生したり、その量が変化したりする特定の物質の濃度及びその変化を測定することである。その測定結果により、個人の健康状態を把握できる可能性は非常に高い。呼気センシングは、健康管理及び疾病の早期発見、早期治療に役立つ。
呼気中マーカの例としては、生活習慣病等の原因である酸化ストレスに起因するエタン及びペンタン、気管支炎等の呼吸疾患によるNO及びCO、胃炎等の消化器疾患に起因するH、糖尿病によるアセトン等がある。
呼気センシングの最も簡単な方法は、呼気のにおいを人間の鼻で嗅ぐことである。例えば、呼気においてアセトン臭を感じた場合、被験者は糖尿病を患っている疑いがあると考えられる。さらにマーカのにおい強度により疾病の進行の度合いを判断することが可能と考えられる。この方法は、健康状態を人間の嗅覚(五感のうちの一つ)により認識するものであり、予備的知識が無くとも個人が非常に理解しやすい方法である。
しかし、この方法には多くの問題がある。例えば、自分の呼気のにおいを自分の鼻で嗅ぐ場合、自分が持つにおい(呼気のにおい、体臭等)に対する嗅覚感度は鈍く、慢性的なにおい、及び小さなにおい変化を認識することが難しい。加えて、呼気ガスに含まれるマーカの濃度はppb〜ppmレベルであり、仮にマーカがにおいを有してもこれを鼻で検知するのは難しい場合がある。
他の動向として、アミューズメント関連機器と、健康管理に関する商品との融合がある。例えば、近時、ゲーム感覚で健康チェックを行なうテレビゲーム機器等が流行している。この商品は、健康管理を行ないたいが、病院等、健康管理に関連した暗いイメージに連想され、つい管理を怠ってしまうというユーザの心理に沿うものである。つまり、楽しいという動機付けがあれば、ユーザは自発的に健康管理を行なうと考えられる。
上記のように、呼気センシングを嗅覚で行なうのは困難である。したがって、マーカ濃度及びその変化、並びに、これに基づいて診断される健康状態を嗅覚以外の感覚により認識する方法が求められる。さらにその方法にアミューズメント要素が含まれていることが好ましい。
前述の内容に関連し、特許文献1に記載の技術では、携帯電話機に呼気中の一特定成分を検出する口臭センサが設けられ、通話中に測定したユーザの口臭度を音声により出力する。この技術によれば、ユーザは自分の口臭度を聴覚により認識する。この技術を応用し、口臭センサをマーカセンサに代えれば、ユーザはマーカ濃度及びその変化、さらには、健康状態を聴覚により認識することが出来る。
同様に、特許文献2に記載の口臭検査装置では、半導体ガスセンサにより呼気中の口臭に関連する一特定成分(炭酸水素系ガス、揮発性硫化物等の還元性ガス)の量を検出する。その検出量により口臭のレベルを判定し、その結果を、「あなたの口臭レベルは2です。」といった音声でユーザに知らせる。
同様に、特許文献3に記載の酒気帯び検知器は、ガスセンサが検出する呼気中アルコール濃度に応じて、異なる音パターンが出力される。
特開2002−44007号公報 特開2003−329630号公報 特開2006−302016号公報
しかし、特許文献1〜3の技術は、健康管理に適した技術というよりは、単に呼気中の特定ガス成分の検出結果を提示するという技術に過ぎず、健康管理に関連する測定結果を利用者(ユーザ)に提示するための技術としては工夫がたりない。すなわち、これらの技術では、測定を繰返し行なおうという動機付けが利用者に生じない。また、これら文献に記載されたものでは、いずれも呼気中の比較的濃度が高い物質についての検出しかできず、呼気による診断などにおいて必要となる、ppbレベルでの特定ガス成分の濃度を検出することは難しい。呼気診断においては、そうした低濃度の物質の濃度測定が重要であり、特許文献1〜特許文献3に記載のものは健康管理のための呼気センシングには適していない。
加えて、特許文献1、2及び3に記載のセンシング装置は、それぞれ、1種類のガス成分を検出するのみである。呼気センシングは、健康管理及び疾患予防の観点から、できれば複数種類のマーカのうちの任意のものの濃度を検知しモニタリングするように容易に拡張可能であることが求められる。前述の技術はこれに対応していない。
したがって、この発明の目的は、呼気中の低濃度の特定ガス成分を測定することが可能であり、かつ測定結果の出力を工夫することによって、測定を継続する動機付けを利用者に生じさせることができるガスセンシング装置を提供することである。
この発明の他の目的は、呼気中の複数の特定ガス成分について、それらが低濃度でも測定することが可能であり、かつ測定結果の出力にアミューズメント性をもたせることによって、測定を継続する動機付けを利用者に生じさせることができるガスセンシング装置を提供することである。
本発明の第1の局面に係るガスセンシング装置は、試料ガス中の化学物質を検出するガスセンサと、ガスセンサにより検出された化学物質の情報を、感覚刺激に変換し報知するための報知手段とを含む。
ガスセンシング装置は、試料ガスに対して化学物質のセンシングを行なう。そのセンシング結果は、感覚刺激に変換されて報知される。センシング結果が感覚刺激に変換されるため、例えば文字又は言葉で結果を表示する場合と比較してより測定結果を直接的に知覚することができる。例えば測定結果が好ましいときの感覚刺激を覚えると、その感覚刺激を得るために何度も測定を行なおうとする可能性が高くなる。したがって、本発明により、測定を継続する動機付けを利用者に生じさせることができるガスセンシング装置を提供することができる。
好ましくは、感覚刺激は聴覚刺激である。感覚刺激は視覚刺激でもよい。
いずれの場合にも生物にとっては容易に近くできる種類の刺激である。またその刺激の種類としても多様なものが考えられ、報知の態様の自由度を高めることができる。その結果、ガス成分の測定の作業に面白みが生じ、利用者が継続してガス成分の測定を行なうという効果が得られる。例えば呼気測定にこのガスセンシング装置を利用することにより、種々の疾病の兆候の検出又は疾病に関する情報を継続的に集めることが可能になり、基礎的データの収集が容易となり、その結果に基づいて的確な診断を行なうことができる。
さらに好ましくは、報知手段は、ガスセンサにより検出された化学物質の情報を受けるように接続され、化学物質の情報に応じて異なる感覚刺激を生成するための手段を含む。
検出された化学物質の情報によって感覚刺激を異ならせることにより、感覚刺激に基づいて、化学物質の情報を推定することが可能になる。単に受身的に測定結果を受容するだけではなく、積極的に化学物質の情報を推定する姿勢が利用者に生まれ、測定を継続的に行なうことが期待される。
好ましくは、生成するための手段は、ガスセンサにより検出された化学物質の情報を受けるように接続され、化学物質の情報に応じて異なる音響を生成するための手段を含む。生成するための手段は、ガスセンサにより検出された化学物質の情報を受けるように接続され、化学物質の情報に応じて異なる視覚刺激を生成するための手段を含んでもよい。
利用者は、呼気センシングの結果に応じて異なる音響、又は、視覚刺激が生成されるので、呼気測定などに応用した場合の結果告知に面白みが増し、利用者が継続してガスセンサ装置を使用して呼気測定を行なうなどの効果が期待できる。
さらに好ましくは、ガスセンサは、互いに異なる化学物質を検出して、それぞれ検出結果に基づく信号を出力する複数のセンシング素子を含む。
好ましくは、報知手段は、複数のセンシング素子から出力される信号のレベルの組合せに応じて感覚刺激を生成するための生成手段を含む。
より好ましくは、生成手段は、複数のセンシング素子から出力される信号のレベルの組合せに応じて異なるメロディの音声を生成するための手段を含む。
さらに好ましくは、生成手段は、複数のセンシング素子から出力される信号のレベルの組合せによって定まる和音を生成するための手段を含む。
好ましくは、生成手段は、複数のセンシング素子から出力される信号のレベルの組合せに応じて異なる色彩の視覚刺激を生成するための手段を含む。
より好ましくは、生成手段は、複数のセンシング素子から出力される信号のレベルによって定まる複数の色の組合せからなる視覚刺激を生成するための手段を含む。
複数のセンシング素子からの出力信号のレベルの組合せに応じて異なるメロディの音声、和音、異なる色彩の視覚刺激、又は複数の色の組合せからなる視覚刺激が生成される。呼気測定などに応用した場合の結果告知に面白みが増し、利用者が継続してガスセンサ装置を使用して呼気測定を行なうなどの効果が期待できる。
さらに好ましくは、ガスセンサは、試料ガス中の化学物質の濃度を検出して濃度信号を出力する。報知手段は、濃度信号を受けるように接続され、濃度信号のレベルに応じて、感覚刺激に変換して化学物質の濃度を報知するための手段を含む。ガスセンサは、化学物質を吸着する物質からなるセンシング素子と、センシング素子の特定の物性状態変化を検出し、濃度信号として出力するための検出手段とを含む。
好ましくは、検出手段は、センシング素子の電気抵抗変化を検出し、濃度信号として出力するための手段を含む。
より好ましくは、ガスセンサは、互いに異なる化学物質を吸着する複数のセンシング素子と、複数のセンシング素子の各々の電気抵抗変化を検出し、複数の濃度信号に変換して出力するための手段とを含む。
さらに好ましくは、化学物質を吸着する物質がカーボンナノ材料であることを特徴とする。カーボンナノ材料が、化学物質を吸着する物質により表面修飾されていてもよい。
化学物質を吸着する物質でカーボンナノ構造体の表面を修飾すると、当該化学物質の吸着量に応じて、吸着量が微量でもカーボンナノ構造体からなるセンシング素子の両端の間の電気抵抗が変化する。その結果、試料ガス中の化学物質を、低濃度でも選択的に検出できる。呼気測定において低濃度のマーカ成分を検出する場合に利用できる。ある態様では、ガスセンシング装置は、複数のセンシング素子によりそれぞれ異なる化学物質を検出する。これを呼気測定に応用することにより、種々の疾病の兆候の検出又は疾病に関する診断を行なうことができる。
以上のようにこの発明に係るガスセンシング装置は、試料ガス中の化学物質、例えば呼気中の複数の化学物質を検出することが可能であり、その検出結果を感覚刺激に変換して出力する。利用者は、測定結果を感覚刺激を受けることにより推定したり、理解したりすることができる。文字又は言葉による報知と比較して報知の面白みが増し、ガスセンシング装置を用いた化学物質の測定を継続的に実行する利用者が増えることが期待できる。
検出結果が音響、和音、メロディ、色彩等の感覚刺激に変換されるため、その刺激の種類として多彩なものが可能であり、かつ得られる感覚刺激は利用者によって特徴的なものとなる。例えば呼気センシングにこのガスセンシング装置を応用すれば、無味乾燥なものになりやすい呼気測定にアミューズメント要素を付与し、利用者に呼気センシングの動機付けを行なうことが出来る。その結果、利用者が日常的に呼気センシングを行なうことを促す。さらに、健康促進にも効果的である。
以下、この発明の実施の形態に係るガスセンシング装置について説明する。以下の説明及び図面では、同一の部品には同一の参照符号及び名称を付してある。それらの機能も同一である。したがって、それらについての詳しい説明は繰返さない。また、以下に説明するガスセンシング装置の構成要素のうち、特に記載が無いものに関しては、その構成材料は、その動作温度の範囲ではガスを漏洩せず、変質も変形もしない材料で構成されているものとする。さらに、その材料は、動作温度の範囲においてはガスを発生しない材料であるものとする。
[第1の実施の形態]
−構成−
図1は、この発明の第1の実施の形態に係るガスセンシング装置10の外観を示し、図2は、ガスセンシング装置10を水平面で切断した断面図を示す。図1を参照して、このガスセンシング装置10は、中空で概略直方体の筐体18と、筐体18の端面に設けられ、筐体18の内部空間に呼気を導入するためのパイプ状の呼気導入部28と、筐体18の、呼気導入部28が設けられた端面と反対側の端面と両側面とに設けられ、筐体18の内部空間の気体を排出する、逆止弁が設けられた排気部22、24及び26と、筐体18の上面に設けられた液晶からなる表示装置20と、筐体18の上面に設けられた小さなスピーカ38と、同じく筐体18の上面に設けられ、筐体18の内部に配置されたセンサを再生させるための再生ボタン36と、再生ボタン36の近傍に設けられ、ガスセンシング装置10による呼気の測定を開始させるための測定開始ボタン34と、表示装置20の下部に配置され、センサ出力を処理して表示装置20上に種々の表示をしたり、スピーカ38を駆動して測定結果を放置したりするための制御回路32とを含む。呼気導入部28の先端には、マウスピース30が装着される。マウスピース30は呼気導入部28に装着されるものであってガスセンシング装置10そのものとは別のものであるため、図2以下には示していない。
図2を参照して、ガスセンシング装置10はさらに、筐体18の内部に形成され、筐体18の内部空間を3つの小室70,72及び74に分離するための、中央に形成された開口56及び58をそれぞれ有する仕切部材52及び54と、それぞれ開口56及び58の、小室72及び74側に設けられた、呼気中の特定ガス成分のみを選択的に透過する選択透過膜60及び62とを含む。呼気導入部28及び排気部22は小室70内に開口している。排気部24は小室74内に開口し、排気部26は小室72内に開口している。
選択透過膜60及び62は、具体的には、ポリスルフォン、セルロースアセテート、ポリイミド、ポリ4−メチルペンテン、シリコンゴム、ポリカーボネート等の高分子材料、パラジウム等の特定成分を吸着する金属、及びこれらの複合材料のうち、後述するガスセンサ素子80による特定ガス成分検出について、その感度及び精度を向上させるものが選択される。例えば、ガスセンサ素子80が検出する特定ガス成分を透過させる材料、又は、当該特定ガス成分の検出を阻害する物質を透過しない材料である。
この実施の形態では、選択透過膜60は呼気中の一酸化窒素のみを透過するものとし、選択透過膜62は呼気中のアセトンのみを透過するものとする。なお、これら選択透過膜60及び62は、上記した特定ガス成分に加え、呼気中の通常の気体(窒素、酸素など)を透過するものであってもよい。
ガスセンシング装置10はさらに、小室72内の、開口56と排気部26との間に配置されたセンサ基板40と、センサ基板40の開口56に臨む面に設けられたヒータ44と、ヒータ44の上、すなわち開口56に臨む位置に配置された、一酸化窒素濃度を測定するためのセンサ48と、小室74内の、開口58と排気部24との間に配置されたセンサ基板42と、センサ基板42の開口58に臨む面に設けられたヒータ46と、ヒータ46の上、すなわち開口58に臨む位置に配置された、アセトン濃度を測定するためのセンサ50と、小室70内の、開口56及び58と排気部22との間に設けられ、呼気導入部28から小室70内部に導入される呼気を反射するための反射板66と、呼気導入部28内部の逆止弁の近傍に設けられる、呼気の流量を測定するための流量センサ64とを含む。
このガスセンシング装置10で使用されるセンサ48及び50は、特定のガス成分を選択的に吸着することができる。センサ48及び50はいずれも、カーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube。以下「CNT」と呼ぶ。)からなるガスセンサ素子を含んでいる。
図3に、ガスセンサ素子80の概略構成を示す。図3を参照して、ガスセンサ素子80は、一般的に、特定の分子により表面修飾されたカーボンナノ構造体からなるセンシング部82と、センシング部82の両端に配置された電極84及び86とを含む。
図4に、センシング部82における表面修飾の様子を模式的に示す。
図4を参照して、センシング部82は、CNT構造体88と、CNT構造体88表面に固定された、検出対象ガスに対応する特定の物質の分子94とを含む(ここでは分子94として金属フタロシアニンの分子構造を図示しているが、分子94は金属フタロシアニンに限定されない。)。
たとえばマンガンフタロシアニンでカーボンナノ構造体の表面を修飾すると、呼気中のアセトンがこれらマンガンフタロシアニンに吸着される。その結果、前述したとおりカーボンナノ構造体の電気抵抗が変化する。この変化量は、カーボンナノ構造体表面に吸着したアセトン分子の量に応じて変わる。したがって、センシング部82に電流を通したときの抵抗値の変化を見ることにより、呼気中のアセトンの濃度を検出することができる。
なお、この実施の形態では、センサ48のセンシング部として、一酸化窒素を選択的に吸着するコバルトフタロシアニンにより表面修飾されたものを、センサ50のセンシング部として、アセトンを選択的に吸着するマンガンフタロシアニンにより表面修飾されたものを、それぞれ用いている。
図5は、センサ48及び50の双方に設けられた、ガスセンサ素子80の抵抗変化を測定するための測定回路100の構成を示す。図5を参照して、測定回路100は、定電圧源130と、定電圧源130の両端の間に直列に接続されたガスセンサ素子80及び負荷抵抗134と、ガスセンサ素子80及び負荷抵抗134の接点に接続された入力を持ち、この接点の電位変化を増幅するための増幅器136とを含む。図3に示すガスセンサ素子80の電極84は、定電圧源130のプラス端子へ、電極86は負荷抵抗134及び増幅器へ接続される。負荷抵抗134の抵抗値は既知である。ガスセンサ素子80及び負荷抵抗134の接続点の電位を測定することにより、ガスセンサ素子80の電気抵抗の変化を知ることができ、したがって、ガスセンサ素子80に吸着した特定ガス成分の濃度を知ることができる。
図6に、図2の制御回路32の概略ハードウェアブロック図を示す。図6を参照して、制御回路32は、それぞれセンサ48及び50の出力を受け、それらの測定回路の出力をデジタル化するためのA/D(Analog−to−Digital)変換器150及び152と、A/D変換器150及び152の出力、測定開始ボタン34及び再生ボタン36の出力を受けるように接続され、測定された一酸化窒素濃度及びアセトン濃度にしたがって、特定のメロディを選択してスピーカ38で再生したり、表示装置20への表示内容を決定したりするための演算回路154とを含む。
制御回路32は、さらに、それぞれ演算回路154に接続される、演算回路154により再生されるメロディに関するデータを記憶するためのメロディ記憶装置158と、濃度測定の際に参照されるルックアップテーブルなどを記憶するためのデータ記憶装置164と、演算回路154により生成された画像信号にしたがって表示装置20を駆動するための表示装置駆動回路160と、演算回路154の出力するデジタルの音声信号をアナログ信号に変換してスピーカ38に与え、聴覚刺激を発生させるための音声変換回路162と、演算回路154の制御により、ヒータに電流を流したり切断したりするためのヒータスイッチ166と、流量センサ64の出力するアナログ信号をデジタル化するためのA/D変換器156とを含む。
データ記憶装置164は、上記したルックアップテーブルに加えて、各センサの校正時の出力電圧(ゼロ点)と、診断時に利用するしきい値、すなわち、後述する基準濃度とを記憶する。ルックアップテーブルは、予め濃度が既知のマーカ成分を含む標準ガスを、このガスセンシング装置10の各センサ(センサ48及び50)で測定した際の、濃度と出力電圧変化(ゼロ点との差)との対応を示すものである。
データ記憶装置164は、演算回路154の演算処理結果を、測定日時とともに所定の個数(例えば直前50回の測定結果)だけ記憶するものとする。測定が50回以上行われる場合には、古い測定結果から順番に消去される。
図7に、表示装置20における表示の一例を示す。
図7(A)を参照して、表示装置20が表示する情報の具体的一例は、あるマーカ濃度の一定期間の変化を示す折れ線グラフである。この折れ線グラフは、データ記憶装置164に所定個数だけ記憶される当該マーカの濃度を基に演算回路154が所定のプログラムを実行することにより作成される。図7(A)の折れ線グラフ190は、アセトン濃度の1週間の変化、及び、目標レベル(例えば健常な場合のレベル)を示している。これら表示が、データ記憶装置164に記憶されたデータから作成可能であることは明らかであろう。
図7(B)を参照して、別の例は、ガスセンシング装置10により検出可能な全マーカについての情報の一覧表である。この表は、演算回路154により測定ごとに算出される各マーカの濃度、及びデータ記憶装置164に記憶された診断のための基準濃度を基に演算回路154が所定のプログラムを実行することにより作成する。表示例192は、マーカ名、各マーカの関連疾患名、検出濃度及び基準濃度の各情報を含む。表示例192により、ガスセンシング装置10により一酸化窒素及びアセトンが検出可能であること、一酸化窒素を検出したこと、及びアセトン濃度が検出限界以下であったことを示している。
図7(C)を参照して、さらに別の例は、検出マーカに関連する疾患及び症状の診断結果である。この診断結果も、測定された各マーカの濃度、及びデータ記憶装置164に記憶された基準濃度を基に演算回路154が所定のプログラムを実行することにより作成する。表示例194は、図7(B)と同じ結果に基づいて健康状態が診断され、一酸化窒素の濃度が前述の基準濃度以上であったため、利用者が喘息を患っている可能性があると判定されたことを示している。
図8は、図6に示す演算回路154が実行する、センサ出力から各マーカの濃度を算出するるためのプログラムの制御構造を示すフローチャートである。このプログラムは、演算回路154が測定開始ボタン34による測定開始信号を受けたことにより起動される。
図8を参照して、このプログラムは、全センサからの出力に対し、以下の一連のステップからなるプロセス222を実行するステップ220を含む。
プロセス222は、処理対象のセンサからの出力に対し、当該センサの出力を対応の入力ポートから読出すステップ224と、この出力レベルに基づいて当該センサからの出力があったかか否か(当該出力レベルがベース出力より高いか否か)を判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップ226と、ステップ226において出力があったと判定されたことに応答して実行され、当該センサの出力に対応するルックアップテーブル(データ記憶装置164に記憶)を用いて対応マーカの濃度を算出するステップ228と、ステップ228の後に実行され、ステップ228において算出された濃度をデータ記憶装置164に記憶するステップ230と、ステップ226において出力がないと判定されたことに応答して実行され、センサにより検出されるマーカが検出下限以下であった旨をデータ記憶装置164に記憶するステップ232とを含む。ステップ230及びステップ232の後、当該センサの出力に対する処理は終了する。
このプログラムは、ガスセンシング装置10の有する全センサ(ここではセンサ48及び50)の出力に対して上述の一連の処理を実行する。
図9を参照して、演算回路154が実行するプログラムはさらに、図8に示すプロセス222の実行がすべてのセンサに対して完了した後に実行され、センサ48の出力によりステップ228において算出された一酸化窒素濃度Dが基準濃度THより大きいか否かにより制御の流れを分岐させるステップ250と、ステップ250においてD>THと判定されたときに実行され、センサ50の出力によりステップ228において算出されたアセトン濃度Dが基準濃度THより大きいか否かにより制御の流れを分岐させるステップ252と、ステップ252においてD>THと判定されたときに実行され、選択するメロディの番号Kに3を代入するステップ254と、ステップ252においてD>THではないと判定されたときに実行され、メロディの番号Kに1を代入するステップ256とを含む。
このプログラムはさらに、ステップ250においてD>THではないと判定されたときに実行され、アセトン濃度Dが基準濃度THより大きいか否かにより制御の流れを分岐させるステップ258と、ステップ258においてD>THと判定されたときに実行され、選択するメロディの番号Kに2を代入するステップ260と、ステップ258においてD>THではないと判定されたときに実行され、メロディの番号Kに0を代入するステップ262とを含む。
最後に、このプログラムは、ステップ254,256,260,262の後に実行され、番号Kにより表されるメロディのデータをメロディ記憶装置158から読出して音声変換回路162に出力して処理を終了するステップ270と、図8のステップ230でデータ記憶装置164に記憶された一酸化窒素及びアセトンの濃度と、メロディ番号Kとに対応して予め準備されているメッセージ(診断結果)を表示装置20に表示するステップ272とを含む。
−動作−
この実施の形態に係るガスセンシング装置10は以下のように動作する。
通常、利用者は、最初にセンサの再生を行ない、次に呼気の測定をする。呼気の測定が終わったら、再度センサの再生を行なう。
図1を参照して、再生時には利用者は、再生ボタン36を操作する。再生ボタン36が操作されたことを検知した演算回路154(図6参照)は、ヒータスイッチ166を制御して、ヒータ44及び46(図2参照)に一定時間電流を流して加熱し、センサ48及び50のCNTに吸着したガス分子を脱離させる。
図1を参照して、再生処理が終了すると、利用者は測定開始ボタン34を操作し、呼気の測定を開始する。
図5を参照して、定電圧源130により、ガスセンサ素子80と負荷抵抗134とを直列接続したものの両端に一定電圧をかけておく。図1を参照して、利用者は、呼気導入部28にマウスピース30をはめ、呼気をガスセンシング装置10中に吹込む。
図2を参照して、呼気は呼気導入部28から小室70に導入される。一部の呼気は開口56及び58を介して小室72及び74に直接流入する。このとき、選択透過膜60の存在により、呼気中の特定ガス成分のうち、一酸化窒素のみが効率よく小室72に導入される。同じく選択透過膜62の存在により、呼気中の特定ガス成分のうち、アセトンのみが効率よく小室74に導入される。このとき、選択透過膜60及び62の存在と、排気部26及び24の存在とにより、利用者は、ある程度の圧力で呼気を筐体18中に吹込む必要がある。その結果、開口56及び58を経てセンサ48及び50にいたる呼気の流速は高くなり、センサ48及び50は比較的多量の呼気にさらされることになる。開口56及び58を通り過ぎた呼気も、反射板66により反射されて再び開口56及び58の位置に戻る。呼気導入部28からは引き続き呼気が小室70中に導入されるため、反射された呼気と導入された呼気とが開口56及び58の地点で会合し、効率よく小室72及び小室74に導入される。
なお、この実施の形態では、流量センサ64によって呼気計測開始からの呼気の流量を測定しており、呼気の量が不足しているとき及び十分になったときには表示装置20にその旨のメッセージを表示する。
センサ48においては、一酸化窒素分子がCNTに吸着され、その結果ガスセンサ素子80の電気抵抗が増加する。その変化を増幅器136でアナログ信号化し、さらにそれをA/D変換器150によってデジタル化して演算回路154に取込む。同様に、センサ50においては、アセトンがCNTに吸着され、その結果センサ50のガスセンサ素子80の電気抵抗が変化する。その変化を増幅器136でアナログ信号化し、さらにそれをA/D変換器152によってデジタル化して演算回路154に取り込む。
図8を参照して、演算回路154は以下のように動作する。演算回路154はまず以下の処理をセンサ48の出力に対して行なう。すなわち、A/D変換器150の出力を読出し(ステップ224)、その値が出力の存在を示しているか否かを判定する。もしも出力の存在が示されている場合には、演算回路154はデータ記憶装置164に記憶されている一酸化窒素用のルックアップテーブルを用い、ステップ224で読出したセンサ出力を用いたテーブルルックアップによって、呼気中の一酸化窒素濃度を算出し(ステップ228)、それを測定日時とともにデータ記憶装置164に記憶する。
もしもステップ226で出力がないと判定されると、一酸化窒素の測定値が検出限界以下であったことを示す情報を測定日時とともにデータ記憶装置164に記憶する。
次に演算回路154は以下の処理をセンサ50の出力に対して行なう。すなわち、A/D変換器152の出力を読出し(ステップ224)、その値が出力の存在を示しているか否かを判定する。もしも出力の存在が示されている場合には、演算回路154はデータ記憶装置164に記憶されているアセトン用のルックアップテーブルを用い、ステップ224で読出したセンサ出力を用いたテーブルルックアップによって、呼気中のアセトン濃度を算出し(ステップ228)、それを測定日時とともにデータ記憶装置164に記憶する。
もしもステップ226で出力がないと判定されると、アセトンの測定値が検出限界以下であったことを示す情報を測定日時とともにデータ記憶装置164に記憶する。
続いて、図9を参照して、一酸化窒素濃度Dとアセトン濃度Dとしきい値TH及びTHとの関係により、以下のようにメロディ番号Kを決める。
(1)D≦THかつD≦THの場合(ステップ250でNO,ステップ258でNOの場合)、K=0
(2)D>THかつD≦THの場合(ステップ250でYES,ステップ252でNOの場合)、K=1
(3)D≦THかつD>THの場合(ステップ250でNO、ステップ258でYESの場合)、K=2
(4)D>THかつD>THの場合(ステップ250でYES,ステップ252でYESの場合)、K=3
メロディ記憶装置158には予めK=0に対応して、気持ちよい響きのメロディのデータが記憶され、K=1、2に対応して、あまり快くない響きのメロディで、しかも互いに音色の異なったメロディのデータが記憶され、K=3に対応して、不快な響きのメロディのデータが記憶されている。
演算回路154は、メロディ番号Kにより示されるメロディデータをメロディ記憶装置158から読出し、音声信号に変換してスピーカ38に与える。その結果、一酸化窒素濃度もアセトン濃度も基準値以下であれば快い響きのメロディが鳴り、それ以外の場合には程度に応じて響きが快くないメロディが鳴ることになる。
測定が終了し、メロディの出力が終了すると、演算回路154はヒータスイッチ166を操作してヒータ44及び46に通電し、センサ48及び50に吸着した特定ガス成分分子を脱離させ、所定時間が経過するとヒータスイッチ166を切断する。
以上のように、本実施の形態に係るガスセンシング装置によれば、複数の呼気中マーカを同時に検出することが可能であり、その検出結果を特徴的な音声に変換して出力する。このことにより、利用者は、健康状態を聴覚によって認識することが出来る。
さらに、このガスセンシング装置のセンシング部は、表面修飾されたCNTを含む。このことにより、この装置は選択的でかつ高感度な呼気センシングを実現する。
加えて、この装置の出力音のうち、何らかの障害の存在を示唆するようなガスが検出されなかったときに出力されるメロディとしては、聞いて快いものが選ばれている。したがって利用者にとっては、このメロディを聞けることが毎日の楽しみとなり、呼気センシングにアミューズメント性を付与することができる。そのため、呼気センシングへの動機付けを行なうことが出来る。その結果、利用者が、日常的に呼気センシングを行なう可能性が高くなり、利用者の健康を促進できるという効果をもたらす。
さらに加えて、この装置はマーカの検出結果に基づく健康状態関連情報を表示する。この表示には、音声では困難な、詳細情報の報知を行なう効果もある。
[変形例]
上記実施の形態において、センサとしては2種類の特定ガス成分を検出できるものを使用した。しかし、本発明はそのような実施の形態には限定されず、3種類以上の特定ガス成分を検出できるように3種類以上のセンサを用いてもよい。この場合には、これら3種類以上のセンサを同一の小室に配置することも、別々の小室に配置することもできる。ただし、前者の場合には各センサが、特定ガス成分の選択的吸着能を有することが条件である。後者の場合には、各小室の入り口に、所望の化学物質のみを選択的に透過する選択透過膜を配置すればよい。
上記実施の形態においては選択透過膜を使用している。しかし本発明は、選択透過膜を利用しないセンサを用いるものでも良い。さらに、複数のセンサは、選択透過膜を用いるセンサと、そうでないセンサとの両方を含むものでも良い。
上記実施の形態において、演算回路154により行なわれる判定は、特定ガス成分の濃度が基準濃度より大きいか否かというものである。しかし、この発明はこのような実施の形態に限定されない。例えば、しきい値を複数個設けて呼気中の特定ガス成分の濃度の程度によって診断を変化させるようにしてもよい。
上記したガスセンシング装置10では、各センサでの検出結果の組合せによって、どのメロディを再生するかを選択している。しかし本発明はそのような実施の形態には限定されない。たとえば、複数個のセンサを使用し、各センサにおいて特定のガスが検出されなかったときにはある音階の音を出し、検出されたときには音を出さないような実施の形態も考えられる。この場合、音が出ると検出結果が正常であったということになるので、利用者はなるべく音が出るように日々の健康維持に励むという効果が期待できる。又は、センサで特定のガスが検出されたときにはある音階の音を出し、検出されなかったときには別の音階の音を出す、という実施の形態も考えられる。複数のセンサを用いる場合、音については同時に出してもよく、一定の順序で発生するようにしてもよい。
こうした変形例も、上に説明した実施の形態に対するわずかな修正で実現できることは、当業者には明らかであろう。
具体的な例を以下に示す。センサとして、窒素、二酸化炭素、アセトン及び酸素をそれぞれ検出するものを使用するものとする。これらセンサにはそれぞれ、音階「ド」、「ミ」、「ファ」及び「ソ」が割当てられているものとする。呼気の主要な成分は、窒素、二酸化炭素及び酸素の3成分であり、アセトン等は通常検出されない。健常な人の呼気をこのガスセンシング装置10によりセンシングすると、スピーカ38から「ド」、「ミ」、及び「ソ」が重複した和音を出力するものとする。一方、対象人物が糖尿病を患っており、呼気にアセトンが含まれていたとする。この場合、スピーカ38から「ド」、「ミ」、「ファ」及び「ソ」が重複した和音を出力するものとする。前者は協和音であるが、後者は不協和音である。この例では、出力される音の感じ(協和又は不協和)と、健康状態の診断結果(健康又は不健康)に対する一般的利用者感情とがマッチするように設定されている。利用者は、出力される重複音の協和又は不協和の音感覚により、健常であるか、または、糖尿病などの疾患の疑いがあるかを認識することが出来る。
なお、呼気から検出されるマーカの組合せは多岐にわたり、センサを多数使用する場合には、検出結果の組合せを上記したような重複音で表現するには困難な場合がある。その対策として、複数のセンサにより検出される特定ガス成分の組合せの各々に対して、前述の重複音階、又は旋律を予め一意に定めておき、検出結果に応じてこれらが出力される態様であっても良い。この場合も、例えば、健常であれば協和音又は楽しいメロディであり、疾患の疑いがある場合は不協和音又は悲しいメロディであるなど、音感覚と、診断結果に対して利用者が抱くであろう感情とがマッチしていることが好ましい。利用者は、聴覚により持つ感情から、自分の健康状態を認識することが出来る。
別の例として、検出された各マーカの濃度レベルの組合せに応じて、統計的モデルを用いたパターン認識処理によって定めた重複音、又は旋律を出力する態様であっても良い。
さらに別の例として、検出結果によっては緊急報知を要する場合があり、この際はブザー等の警告音を鳴らすという態様であっても良い。緊急を要する場合とは、特定のマーカの非常に高い濃度、又は、著しい増大を検出し、当該マーカの異常な発生を検知した場合である。利用者の健康状態は危機的状況であり、何らかの処理を一刻も早く施す必要がある。
上記実施の形態において、表示装置20は、呼気中マーカの濃度、濃度グラフ(日々の変化)、及び疾患の有無等の診断結果の表示を行なう。しかし、例えば、複数のセンサの各々の検出結果に一意の表示態様が予め定められており、表示装置20が、当該マーカの検出の有無及びその濃度を、その対応の表示態様により示しても良い。
具体的には、例えば、表示装置20とは別に複数の互いに異なる色を発光することで視覚刺激を生成するLED(Light Emittimg Diode)を用い、各センサに付き1つの色及びそのLEDが割当てられていても良い。ここで各LEDが一定順序で配列されていたとすると、各センサの検出結果に応じ、各LEDからの視覚刺激の有無、すなわち発光の有無により利用者は各マーカの呼気中における存在の有無を知ることが出来る。また、複数のLEDの組合せにより一つの発光体を形成し、各センサの検出結果により各LEDの発光の有無が決定され、これにより混合色を視覚刺激として発生する態様であっても良い。
また、各マーカ濃度、言い換えれば該当する疾患及びストレス等の兆候の度合いを、LEDの光強度に変換して表示しても良い。
又は、互いに異なる色を発光する複数のLEDで、1種類のマーカ濃度の違いを表示してもよい。この構成により、該当する疾患等の度合いを知ることができる。具体的一例では、疾患等の度合いを、健常レベル、注意レベル、要注意レベル、及び危険レベルの4つに分けておき、各レベルに該当するマーカ濃度範囲を予め設定する。検出マーカ濃度に応じて、上記疾患の度合いの順に、青、緑、黄、及び赤の異なる色のLEDを発光させる。この場合、出力される色の感じと、健康状態の診断結果(健康又は不健康)に対する一般的利用者感情とが一致するように設定されている。
別の例として、検出マーカの組合せに対してLEDの色を予め決定しておき、検出結果が、健康上問題の無い場合は利用者が快適と思う色(例えば緑)を発光し、健康状態が不安視される場合は緊急時の色(例えば赤)を発光する態様であっても良い。
さらに別の例として、表示装置20を実質的にLEDアレイによるディスプレイとし、センサの検出結果に対応した絵、画像等を予め決めておき、検出結果に応じてこれを表示するような態様であっても良い。
また、表示装置20がCRT(Cathode Ray Tube)又は液晶ディスプレイなどの場合でも、前述のように予め選択した絵、画像等を表示することは可能であり、更には疾患等の度合いを絵文字で表示するといったこともできる。
このように、この装置によれば、マーカ濃度を一旦レベル分けした後、該当レベルを音声及び色により表示することが可能となる。この装置によれば、利用者の健康状態を、五感の一部(聴覚及び視覚(色覚を含む)等)に訴える態様で報知することができる。
本装置は、検出結果をこのように感覚刺激に変換し報知することを大きな特徴としている。
上記実施の形態及び変形例とは異なる態様として、呼気センシングによる健康診断結果を他の五感(触覚(温度覚を含む)、味覚、嗅覚等)において認識可能な刺激により報知しても良い。
触覚刺激の一例として、携帯型のガスセンシング装置であって、当該装置自体の振動の程度によって健康状態の度合いを知らせる態様であっても良い。振動が少なければ健康状態は良好で、振動が大きいほど緊急を要する危険性を孕んだ状態であるといったことを報知することができる。これは五感のうちの触覚を刺激して、利用者にその健康状態を認知させる方式である。振動の強度及び振動数を時間的に変化させる工夫、並びに、非線形な振動等による、検出マーカ種類及びマーカ数等の検出結果情報の報知を行なうこともできる。この態様は携帯電話のバイブレーション機能の応用等により実現可能である。
また、振動以外にも皮膚への衝撃、電気刺激といった態様でも健康状態を表示することは可能である。但し、これらの態様が利用者に危険なレベルであってはならないものであることはいうまでもない。
別の例として、ガスセンシング装置が、検出結果を受けて装置自体の温度によって健康状態の度合いを表示する方式も可能である。これは当該装置に発熱機構(電熱線使用等)又は吸熱機構(ペルチェ素子内蔵等)を設け、疾患マーカが検出された時点で装置の筐体を加熱又は冷却するような仕組みにしたものである。この構成により、この装置は、装置自体の温度、及び温度変化によって健康状態を報知することができる。この例は五感のうちの温度覚を刺激して利用者に認知させる表示方式である。
また、別の例として、ガスセンシング装置は、診断した健康状態に応じて、呼気を吹き込むマウスピースから、無害な甘味成分、及び、香り成分のいずれかを滲みださせる機能を有しても良い。例えば、複数のガス成分を検出した場合、検出ガス種類に応じて順次複数の上記成分が放出され、味及び香りのいずれかが楽しめるような仕組みであっても良い。こうした仕組みを採用することによって利用者は、健康状態の度合いを知るとともに、快適さも得られる。ただしこの場合、当該成分は検出対象ガスとは異なる成分であり、通常の味覚及び嗅覚のレベルにより認知可能なものであることが求められる。これらの例は五感の内の味覚及び嗅覚を刺激して利用者に健康状態を認知させるという表示方式である。
また、ガスセンシング装置10は、上述したような、演算回路154により出力される音声の態様、及び、表示装置20により表示される表示の態様、更には上記で述べた振動、衝撃、電気刺激、温度、味覚成分、及び香り成分といった表示態様を、利用者により設定及び変更することが可能な機能を有していても良い。
さらに、検出結果に応じた音声を出力した後、演算回路154は、検出結果に関わらず、スピーカ38を使用してリラクゼーション音楽を出力しても良い。当該音楽は利用者に安心感を与える。さらに、この音楽を利用者の好みのものに設定できるようにすれば、音楽を聴きたいがために呼気センシングを行なうという動機付けを行なうことが出来る。
加えて、検出結果に応じた音声を出力した後、演算回路154は、検出結果に関わらず、表示装置20を使用してリラクゼーション映像を出力しても良い。さらに、この映像を利用者の好みのものに設定できるようにすれば、映像を見たいがために呼気センシングを行なうという動機付けが出来る。
さらにまた、ガスセンシング装置の診断対象疾患に対し、皮膚接触を用いた治療・予防方法が有効な場合、診断結果に応じて装置がその治療・予防方法を施術する態様であっても良い。例えば、前述した振動及び電気刺激機構により利用者にマッサージを行なっても良い。別の例として、前述した発熱機構等を利用して温度制御を行ない、温熱治療・冷却治療を行なっても良い。このような触覚に訴える治療・予防機能に、マウスピースから甘味成分及び香り成分を放出する上述の機能を付加した態様であっても良い。利用者は、検出結果に応じて、治療・予防の施術を受けながら、味を楽しんだり、香り成分によりアロマテラピーを楽しんだりすることができる。
このように、本装置によれば、呼気センシングにより、健康診断を行なうことが出来、さらに、五感で認識可能な表示態様で利用者を楽しませることができる。
上記実施の形態及び変形例において、本装置は、ガスセンシング結果を人間の感覚で認識可能な表示態様に変換し報知する。しかし、本発明はそのような実施の形態及び例示に限定されない。本装置が、検出結果を、人間以外の生体の感覚に訴える表示態様に変換し報知しても良い。
人間以外の生体の感覚には、例えば以下に示すものが含まれる。
植物は、環境センサのような成分、例えば、植物の発芽、成長、緑化、及び開花に関わる、光センサ機能を有する成分を含む。特に植物の発芽に関わるものに、フィトクロムと名付けられている色素タンパク質がある。フィトクロム等の作用により、植物は太陽等の光源方向に向いて成長すると言われている。フィトクロム等は、光に対する感覚を持つと言うことが出来る。
人間以外の動物、及び昆虫のうちの多くが、人間と同様の、五感(視覚、聴覚、味覚、嗅覚及び触覚)の何れかの感覚を持っていることは言うまでも無い。
例えば、昆虫の視覚について、昆虫の可視域は300nm〜650nm程度と言われ、昆虫は紫外光を視認する。なお、人間の可視域は380nm〜780nmとされている。
一部の動物は、人の耳では聴き取れない音を聞く能力がある。例えば、犬、猫、小型霊長類、コウモリ、イルカ、及びげっ歯類等は、高い周波数の音(超音波音、20kHz以上)を聴くことが出来る。また、ゾウは低周波音を聴き取ることが出来る。
一部のヘビ類は、ピット器官を有する。この器官により、これらのヘビ類は、赤外線、及び、温度差を視覚的に感知する。
人間以外の生体の感覚に訴える表示態様の例として、ペットの飼い主が、本装置を介して、自分の呼気による健康診断結果をペットに伝えるような態様であっても良い。具体的な例を以下に示す。
犬は最も一般的なペットである。犬をしつける道具の一つに犬笛がある。犬笛は、呼気により発音し、その音の周波数は16kHz〜22kHz程度までの範囲で調整可能である。犬笛は犬が聴き取れる超音波音をも発する。飼い主は、犬笛を調整して、互いに周波数の異なる、複数種類の音を定める。飼い主は、その複数種類の音に対して、それぞれ、異なる動作を行なうよう、飼い犬をしつける。
この態様では、本装置は、飼い主の呼気センシングを行ない、その診断結果に応じて、異なる周波数の音を出力する。出力音の周波数範囲は犬笛と同様とする。犬笛のしつけを応用して、飼い犬は、診断結果に応じて、飼い主が望む動作をするようしつけられている。例えば、ストレス起因成分が検出された場合、出力音に対応して、飼い犬は飼い主を癒す動作(飼い主のお気に入りのポーズ等)をするよう訓練されている。この態様では、本装置は、呼気センシング結果を飼い犬の聴覚により認識可能な音に変換し、飼い犬に報知する。飼い主は、飼い犬に自身の健康状態を知らせ、飼い犬にこれに応じた動作を促すことができる。また、広い周波数範囲の音を利用可能であるため、飼い犬に豊富な種類の動作をしつけることが出来る。
このように、本装置は、ガスセンシングの結果を、生体の感覚器官に訴える態様に変換して報知する。本装置はさまざまな分野において効果的に利用することが出来る。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、この発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。この発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
この発明の第1の実施の形態に係るガスセンシング装置10の外観を示す図である。 ガスセンシング装置10の水平切断面における断面図である。 ガスセンサ素子80の概略構成図である。 図3に示すガスセンサ素子80の表面修飾を説明するための図である。 ガスセンサ素子80の電気抵抗の変化量を測定するための測定回路100のブロック図である。 制御回路32の概略ブロック図である。 図1及び図6に示す表示装置20の表示の例を示す図である。 図8に示す演算回路154が実行するプログラムの前半の制御構造を示すフローチャートである。 演算回路154が実行するプログラムの後半の制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
10 ガスセンシング装置
18 筐体
20 表示装置
22,24,26 排気部
28 呼気導入部
30 マウスピース
32 制御回路
34 測定開始ボタン
36 再生ボタン
38 スピーカ
40,42 センサ基板
44,46 ヒータ
48,50 センサ
52,54 仕切部材
56,58 開口
60,62 選択透過膜
66 反射板
70,72,74 小室
80 ガスセンサ素子
84,86 電極
88 CNT構造体
130 定電圧源
134 負荷抵抗
136 増幅器

Claims (17)

  1. 試料ガス中の化学物質を検出するガスセンサと、
    前記ガスセンサにより検出された化学物質の情報を、感覚刺激に変換し報知するための報知手段とを含む、ガスセンシング装置。
  2. 前記感覚刺激が聴覚刺激であることを特徴とする、請求項1に記載のガスセンシング装置。
  3. 前記感覚刺激が視覚刺激であることを特徴とする、請求項1に記載のガスセンシング装置。
  4. 前記報知手段は、前記ガスセンサにより検出された前記化学物質の情報を受けるように接続され、前記化学物質の情報に応じて異なる感覚刺激を生成するための手段を含む、請求項1に記載のガスセンシング装置。
  5. 前記生成するための手段は、前記ガスセンサにより検出された前記化学物質の情報を受けるように接続され、前記化学物質の情報に応じて異なる音響を生成するための手段を含むことを特徴とする、請求項4に記載のガスセンシング装置。
  6. 前記生成するための手段は、前記ガスセンサにより検出された前記化学物質の情報を受けるように接続され、前記化学物質の情報に応じて異なる視覚刺激を生成することを特徴とする、請求項4に記載のガスセンシング素子。
  7. 前記ガスセンサは、互いに異なる化学物質を検出して、それぞれ検出結果に基づく信号を出力する複数のセンシング素子を含む、請求項1に記載のガスセンシング装置。
  8. 前記報知手段は、前記複数のセンシング素子から出力される信号のレベルの組合せに応じて前記感覚刺激を生成するための生成手段を含む、請求項7に記載のガスセンシング装置。
  9. 前記生成手段は、前記複数のセンシング素子から出力される信号のレベルの組合せに応じて異なるメロディの音声を生成するための手段を含む、請求項8に記載のガスセンシング装置。
  10. 前記生成手段は、前記複数のセンシング素子から出力される信号のレベルの組合せによって定まる和音を生成するための手段を含む、請求項8に記載のガスセンシング装置。
  11. 前記生成手段は、前記複数のセンシング素子から出力される信号のレベルの組合せに応じて異なる色彩の視覚刺激を生成するための手段を含む、請求項8に記載のガスセンシング装置。
  12. 前記生成手段は、前記複数のセンシング素子から出力される信号のレベルによって定まる複数の色彩の組合せからなる視覚刺激を生成するための手段を含む、請求項8に記載のガスセンシング装置。
  13. 前記ガスセンサは、試料ガス中の化学物質の濃度を検出して濃度信号を出力し、
    前記報知手段は、前記濃度信号を受けるように接続され、前記濃度信号のレベルに応じて、前記感覚刺激に変換して前記化学物質の濃度を報知するための手段を含み、
    前記ガスセンサは、
    前記化学物質を吸着する物質からなるセンシング素子と、
    前記センシング素子の特定の物性状態変化を検出し、前記濃度信号として出力するための検出手段とを含む、請求項1に記載のガスセンシング装置。
  14. 前記検出手段は、前記センシング素子の電気抵抗変化を検出し、前記濃度信号として出力するための手段を含む、請求項13に記載のガスセンシング装置。
  15. 前記ガスセンサは、
    互いに異なる化学物質を吸着する複数のセンシング素子と、
    前記複数のセンシング素子の各々の電気抵抗変化を検出し、複数の前記濃度信号に変換して出力するための手段とを含む、請求項14に記載のガスセンシング装置。
  16. 前記化学物質を吸着する物質がカーボンナノ材料であることを特徴とする、請求項13〜請求項15のいずれかに記載のガスセンシング装置。
  17. 前記カーボンナノ材料が、前記化学物質を吸着する物質により表面修飾されていることを特徴とする、請求項15に記載のガスセンシング装置。
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