JP2010023940A - フォークリフトのチルト制御装置及び該装置を備えたフォークリフト - Google Patents

フォークリフトのチルト制御装置及び該装置を備えたフォークリフト Download PDF

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Abstract

【課題】マストを最適な角度に自動で維持でき、作業の安全性を確保できるフォークリフトのチルト制御装置及び該装置を備えたフォークリフトを提供する。
【解決手段】フォークが昇降可能に支持されたマスト10と、該マスト10を傾動させるチルトシリンダ12と、該チルトシリンダ12に作動流体を供給する電磁制御弁13と、該制御弁13の開度制御を行うコントローラ22とを備え、マスト10の絶対チルト角を検出するチルト角センサ20と、マスト10のチルト角補正を自動で行う自動モードと手動で行う手動モードとを切り換えるモード切換スイッチ5bと、を備え、モード切換スイッチ5bが自動モードに設定された時、その時点における検出チルト角が設定チルト角としてコントローラ22に記憶され、逐次検出される検出チルト角が設定チルト角と同一となるようにコントローラ22にて制御弁開度信号を算出し、該信号を制御弁13に出力する。
【選択図】図4

Description

本発明は、車体の前方に立設され、フォークが昇降可能に支持されたマストを備えたフォークリフトに関し、マストのチルト角を適切な角度に自動で維持されるよう制御することにより、作業の安全性を確保し、且つ作業効率を向上させることができるフォークリフトのチルト制御装置及び該装置を備えたフォークリフトに関する。
一般に、フォークリフトは、昇降可能なフォークが支持されたマストを車体前方に有しており、このフォークに荷役物を積載して運搬することにより荷役作業を行っている。図9に、従来のフォークリフトの概要を示す。同図に示されるようにフォークリフト50は、車体51と、該車体上部に搭載され、オペレータが着座するシート52と操作部53を有する筐体状のキャビン54と、車体51に取り付けられた車輪55と、車体51の前部に立設され、チルトシリンダ56の伸縮により前後方向に傾動されるマスト57と、該マスト57に対して昇降可能に支持され荷役物60が載置されるフォーク(爪)58と、を備える。
このようなフォークリフト50では、荷役物60を積載する時、マスト57を前側に傾動させた状態で車体51を前進させ、フォーク58に荷役物60を載せた後、マスト57を後側に傾動させてフォーク58を水平、若しくは水平より僅かに後傾(フォークの前側が上がった状態)にし、車両走行時に荷役物60が落下、荷崩れしないように安定性を確保している。マスト57の傾動は、フォークリフト50のキャビン54に設けられたチルトレバー53の操作に応じて、マスト57に取り付けられたチルトシリンダ56を作動させ、チルト角の制御を行うようになっている。また、荷役物60の積載時にフォークリフト50が傾斜面を走行する場合にも、積載した荷役物60が落下したり荷崩れしたりしないように、オペレータが傾斜面に応じてマスト57を傾動させ、荷役物の安定性を保っていた。
しかしながら、荷役物を積載した状態で傾斜面を走行する時、オペレータが手動でマストの傾動操作を行わなければならず、操作が面倒で時間がかかり、作業効率が低下するという問題があった。また、オペレータがフォークの角度を目測で判断して制御するようになっているため、オペレータの熟練度が要求されるとともに、安全性に欠けるものであった。
そこで、特許文献1(特開平7−208988号公報)には、マストに設けられた角度感知センサにより検出された角度感知信号を角度に換算するとともに、前・後方傾斜の何れかを判別し、水平地面に対するマストの絶対傾斜角度を表示する構成が開示されている。これにより、マストの実際の傾斜角度を表示することができ、安全運転を支援することが可能である。
また、特許文献2(特開平8−119596号公報)には、マストの傾斜角度を検出し、該検出した角度に基づいてチルトシリンダを作動させフォークを水平状態に補正する荷役装置が開示されている。これにより、車両本体が傾いた場合でも、フォークを常に水平状態に維持することができる。
特開平7−208988号公報 特開平8−119596号公報
しなしながら、特許文献1に記載される構成は、正確なマスト角度を表示するのみであり、オペレータが傾動角度を手動で操作することには代わらず、走行斜面の傾斜角を目測で判断してマストを傾動するため、オペレータによって作業効率に差が生じたり、安全性に欠けるという問題は解消できなかった。
さらに、特許文献2に記載される構成は、車体の傾斜状態に関わらずフォークを水平状態に維持でき、またオペレータの作業を軽減可能ではあるが、実際のフォークリフトの運転では、フォークを水平状態のみでなく、前傾状態、後傾状態などのように角度を持たせて維持する場合がある。これは、フォークリフトは一般車両とは異なり、一台の車両を複数のオペレータが共用することが多いが、夫々のオペレータによって最適な使用状態が異なること、また複数の異なる作業を行う場合、或いは異なる作業環境において作業を行う場合がありその都度最適な使用状態が異なることなどから、適したフォーク角度は一定ではないためである。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、マストを最適な角度に自動で維持することができ、作業の安全性を確保することが可能なフォークリフトのチルト制御装置及び該装置を備えたフォークリフトを提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、車体の前方に立設されフォークが昇降可能に支持されたマストと、該マストを前後方向に傾動させるチルトシリンダと、該チルトシリンダに作動流体を供給する電磁制御弁と、該電磁制御弁の開度制御を行うコントローラとを備えたフォークリフトのチルト制御装置において、
前記マストに設けられ、鉛直方向に対するマストの絶対チルト角を検出するチルト角検出手段と、前記コントローラに電気的に接続され、前記マストのチルト角補正を自動で行う自動モードと手動で行う手動モードとを切り換えるモード切換スイッチと、を備え、
前記コントローラは、前記モード切換スイッチにより自動モードに設定された時、該設定時の検出チルト角を設定チルト角として記憶し、逐次入力される検出チルト角が前記設定チルト角と同一となるような制御弁開度信号を算出し、該制御弁開度信号を前記制御弁に出力することを特徴とする。
本発明によれば、車体の傾斜角度が変化した場合においても、オペレータがその都度操作することなくマストを適切な角度に維持できるため、荷役物を安定して運搬することができ、作業時の安全性を確保することが可能であるとともに、作業効率を向上することが可能である。
また、前記車体に設けられたチルト操作手段から前記コントローラに入力された操作信号に基づき、前記制御弁へ制御弁開度信号を出力する請求項1記載のチルト制御装置であって、
前記自動モードにて、前記コントローラが前記操作信号を検出し前記マストを傾動した時、前記チルト角検出手段にて検出された検出チルト角を新たな設定チルト角として更新することを特徴とする。
これにより、一旦設定した設定チルト角を、チルト操作手段の操作により簡単に設定し直すことができるため、作業種類に応じて適したチルト角に設定することができ、連続的に作業を行うことが可能である。
さらに、前記検出チルト角と前記設定チルト角を表示する表示部を備えたことを特徴とする。
このように表示部を備えることにより、現在のマストのチルト角を目視で確認できるため、走行速度を制御し、マストの検出チルト角が設定チルト角から不用意に外れないようにすることができる。さらに、マストの設定チルト角と検出チルト角とを表示部で比較することができるため、チルト角補正機能の追従性を簡単に確認でき、信頼性が向上する。
さらにまた、前記車体の水平方向に対する傾斜角度を検出する車体傾斜角検出手段を備えるとともに、前記コントローラに入力された車体傾斜角と前記設定チルト角とから前記車体に対する相対チルト角を算出し、該相対チルト角が前記マストの可動範囲を超えた時に警告を出力する警告手段を備えたことを特徴とする。
これは、フォークリフトの機械的構造上、車体に対するマストの可動範囲が存在するため、相対チルト角がマストの可動範囲を超える場合には、設定チルト角を維持できず荷役物の荷崩れや落下を招く惧れがある。従って、コントローラにより相対チルト角が可動範囲を超えるか否かを常に監視し、可動範囲を超えると判断した場合には、前記警告手段により警告を行うことによって、より一層作業の安全性を向上させることができる。
また、本発明のフォークリフトは、上記したチルト制御装置を備えたフォークリフトであることが好ましい。
これにより、マストを最適な角度に自動で維持することができ、作業の安全性を確保し、作業効率を向上させることが可能なフォークリフトを提供することが可能である。
以上記載のごとく本発明によれば、車体の傾斜角度が変化した場合においても、オペレータがその都度操作することなくマストを適切な角度に維持できるため、荷役物を安定して運搬することができ、作業時の安全性を確保することが可能であるとともに、作業効率を向上することが可能である。
また、チルト操作手段からの操作信号に基づき傾動させたマストのチルト角を検出し、この検出チルト角を設定チルト角として更新する構成とすることにより、一旦設定した設定チルト角を、チルト操作手段により簡単に設定し直すことができるため、作業種類、作業環境に応じて適切なチルト角に設定することができ、連続的に作業を行うことが可能となる。
さらに、検出チルト角と設定チルト角を表示する表示部を備えることにより、現在のマストのチルト角を目視で確認できるため、走行速度を制御し、マストの検出チルト角が設定チルト角から不用意に外れないようにすることができる。さらに、マストの設定チルト角と検出チルト角とを表示部で比較することができるため、チルト角補正機能の追従性を簡単に確認でき、信頼性が向上する。
さらにまた、車体傾斜角と設定チルト角とから求められる相対チルト角がマストの可動範囲を超えるか否かを常に監視し、可動範囲を超えると判断した場合には、前記警告手段により警告を行うことによって、より一層作業の安全性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施形態に係るフォークリフトの側面図、図2は本実施形態に係るフォークリフトのマスト傾動状態を示す側面図、図3は本実施形態に係るフォークリフトのマスト傾動動作を示す側面図、図4は本実施形態に係るチルト制御装置の構成図、図5は本実施形態に係る制御方法の一例を示すフロー図、図6乃至図8はマストの傾動動作を説明する図である。
図1を参照して、本実施形態に係るフォークリフトの構成につき説明する。フォークリフト1は、車体2と、該車体上部に搭載され、オペレータが着座するシート4と操作部5を有する筐体状のキャビン3と、車体2に取り付けられた車輪6と、車体2の前部に立設され、チルトシリンダ12の伸縮により前後方向に傾動されるマスト10と、該マスト10に対して昇降可能に支持され荷役物30を載置するフォーク(爪)11とを備える。前記操作部5は、車両の走行方向を指示するステアリングホイール、フォーク11の昇降を指示するフォーク昇降用レバー、マストの伸縮を支持するマスト伸縮用レバー、マスト10のチルト角(傾斜角)を指示するチルトレバー等から構成される。尚、本実施形態では、フォーク昇降用レバー、マスト伸縮用レバー及びチルトレバーにおいてはレバー方式の場合、後述するモード切換スイッチにおいてはスイッチ方式の場合につき説明するが、これに限定されるものではなく、操作量が検出可能な他の方式を採用することも可能である。
前記マスト10には、該マスト10の絶対チルト角を検出するチルト角センサ20が設けられている。前記絶対チルト角は、鉛直方向に対するマスト軸線方向の角度である(図2の角度α)。該チルト角センサ20は、傾斜による角度変化を検出して、回転角度に応じた電圧出力が得られるセンサであり、例えば、重力式、静電容量式等が用いられる。重力式センサは、内部に錘を内蔵しており、重力により常に錘が下限にあることを基準としてマスト10の回転角度を光センサで読み取り、回転角度に応じた電圧出力を得るものである。静電容量式センサは、容器内に収容された液状静電容量媒体と、該媒体に浸漬された2つの差動電極及び共通電極とで構成されるコンデンサを備える。水平状態においては各差動電極における静電容量媒体に浸漬された部分の面積はほぼ同一となっている。このため、各コンデンサの静電容量はほぼ同一となる。これに対し、センサが傾斜されると一方の差動電極の浸漬面積が増し、他方の差動電極の浸漬面積が減る。このため、各コンデンサの静電容量に差が生じる。この静電容量の差に基づいて傾斜角度を取得するものである。尚、本実施形態のチルト角センサは、上記構成を備えたセンサに限定されず、ジャイロコンパスを利用したもの、チルトシリンダ12に加わる圧力を検出する圧力センサを利用したもの等、他の構成を有するセンサも利用可能である。
図4に示すように、前記車体2内には、CPU、RAM、ROM等を備えるコンピュータとして構成されるコントローラ22が搭載されている。該コントローラ22は、チルトレバー5aで操作された操作信号が入力され、内蔵されるプログラムを実行した後、電磁制御弁13の開閉を制御する制御弁開度信号を出力するとともに、チルトシリンダ12を伸縮させてマスト10をレバー操作量に応じた速度で傾動させるとともに、モード切換スイッチ5bにより自動モードに設定されている場合に、予め設定された設定チルト角を維持するように制御弁13の開度制御を行ってマスト10の絶対チルト角を補正するチルト角補正機能を実行するものである。
前記コントローラ22は、チルトレバー5a、モード切換スイッチ5b、電磁制御弁13、チルト角センサ20と夫々電気的に接続されている。
前記チルトレバー5aの操作量はポテンショメータ(不図示)により検出され、この検出値は電気的操作信号としてコントローラ22に入力される。そして、該コントローラ22は、入力された操作信号に応じたチルト速度となるような制御弁13の開度信号を算出し、該開度信号を該制御弁13に出力する。前記制御弁13は、この開度信号に基づいて開度が制御され、開度に応じた作動油流量がポンプ(不図示)からチルトシリンダ12へ供給される。これにより該チルトシリンダ12に所定の油量が作用して伸縮し、チルトシリンダ12の端部に連結されたマスト10が傾動するようになっている。尚、前記チルトシリンダ10のシリンダ室は、制御弁12及びポンプを介して油タンクに連通し、油圧回路を形成している。このようにして、オペレータがチルトレバー5aを操作することによりマスト10が所定のチルト速度となるように傾動される。
前記チルト角センサ20により検出された検出信号は、例えば出力電圧値として検出されるが、この出力電圧値は信号変換部21にてマスト10の絶対チルト角に変換され、該絶対チルト角はコントローラ22に入力される。尚、信号変換部21はコントローラに内蔵された構成としてもよい。
前記モード切換スイッチ5bは、マスト10のチルト角補正機能の有効又は無効を切り換えるスイッチである。マストのチルト角補正を自動で行う場合を自動モードとし、チルト角補正を自動で行わない場合、即ち手動で行う場合を手動モードとする。
モード切換スイッチ5bにより自動モードに設定されている場合、予め定められた設定チルト角を維持するように自動でマスト10を傾動させ絶対チルト角を補正する。これは、モード切換スイッチ5bにより自動モードに設定された時点におけるマスト10の絶対チルト角をチルト角センサ20により検出し、この始めの検出チルト角を設定チルト角としてコントローラ22に記憶させておく。チルト角センサ20は、常にマスト10の絶対チルト角を検出するようになっており、逐次コントローラ22に検出チルト角が入力される。コントローラ22では入力された検出チルト角を常時監視し、前記記憶された設定チルト角と前記検出された検出チルト角に差が生じた場合には、検出チルト角が設定チルト角となるようにマスト10を傾動させるための制御弁開度信号を算出し、該開度信号を制御弁13に出力する。該制御弁13は、この開度信号に基づいて開閉制御され、作動油供給量を調整することによりマスト10を傾動させる。このとき、制御弁13の開閉制御は、マスト10の傾動が安全に行われる速度で行う。
また、前記コントローラ22は、キャビン54内に設置される液晶画面等の表示部23に接続されており、該表示部23には、チルト角センサ20にて検出された検出チルト角がコントローラ22を介して入力され、リアルタイムで該検出チルト角が表示されるとともに、予め設定された設定チルト角がコントローラ22を介して入力され、該設定チルト角が表示される。さらに、表示部23には、自動モード又は手動モードの設定が表示されることが好ましい。
図5を参照して、コントローラ22によるマストのチルト制御フローの一例につき説明する。
まず、通常動作(S1)において、オペレータによりチルトレバー5aが操作され、その操作信号がコントローラ22に入力されると、該コントローラ22にて前記操作信号に応じた制御弁開度信号を算出し、この開度信号を制御弁13に出力する。制御弁13はこの開度信号に基づきチルトシリンダ12を作動させてマスト10を所定のチルト速度で傾動させる。チルト角検出センサ20は、逐次マスト10の絶対チルト角を検出し、表示部23に表示する(S2)。この状態でモード切換スイッチ5bにより自動モードがONに設定されると(S3)、その時点における検出チルト角αがコントローラ22内に記憶される(S4)。この検出チルト角αが設定チルト角αとして保存される。このとき、表示部23には検出チルト角αと設定チルト角αが表示される(図6(a)参照)。
チルト角センサ20は、常時マスト10の絶対チルト角を検出し、この検出チルト角はコントローラ22に入力される。走行中に車体2が傾斜すると、マスト10の絶対チルト角は車体傾斜とともに変化し、検出チルト角θは設定チルト角αからずれる(図6(b)参照)。このとき、表示部23には、設定マスト角αと検出マスト角θが表示される(S5)。
コントローラ22は、検出チルト角と設定チルト角とを比較し(S6)、これらに差が生じた場合に、該検出チルト角が設定チルト角と同一になるように所定速度でマスト10のチルト角を補正する。この補正は、検出チルト角が設定チルト角に達するまで該開度信号を制御弁13に出力する(S7)。制御弁13では、前記開度信号に応じた開度制御を行って作動油供給量を制御し、チルトシリンダ12を伸縮させ、マスト10を傾動してマストの絶対チルト角を補正する(S8)。
さらに、オペレータによるチルトレバー5aからの操作信号の有無を判定し(S9)、操作信号を検出した場合には、マスト10の傾動操作後に、チルト角センサ20により検出された新たな検出チルト角がコントローラ22の設定チルト角βとして更新される(図7参照)(S10)。そして、上記と同様に、この更新された設定チルト角が維持されるように、コントローラ22によりマストのチルト角を逐次補正する。
モード切換スイッチ5bにより手動モードがON(自動モード解除)に設定されると(S11)、これらのチルト角補正機能は無効にされ、車体傾斜角が変化してもマスト10のチルト角は自動補正されなくなる。
本実施形態によれば、車体の傾斜角度が変化した場合においても、オペレータがその都度操作することなくマストを適切な角度に維持できるため、荷役物を安定して運搬することができ、作業時の安全性を確保することが可能であるとともに、作業効率を向上させることが可能である。また、現在の検出チルト角を表示部で確認できるため、走行速度を制御し、マストのチルト角が設定角度から不用意に外れないようにすることができる。さらに、マストの設定チルト角と検出チルト角とを表示部で比較することができるため、チルト角補正機能の追従性を確認でき、信頼性が向上する。
また、一旦設定した設定チルト角を、チルトレバーの操作により簡単に設定し直すことができるため、作業種類、作業環境に応じて適切なチルト角に適宜設定することができ、連続的に作業を行うことが可能となる。
また、本実施形態において、マスト10の可動範囲を超えた車体傾斜があり、設定チルト角を保てない時に警報を出力する安全機構を備えることが好ましい。
この安全機構は、車体2に設けられ、水平方向に対する車体2の傾斜角を検出する車体傾斜角センサ24と、前記コントローラ23に接続された警告手段25と、該安全機構を実行するためのコントローラ23に内蔵されたプログラムとから構成される。該車体傾斜角センサ24と警告手段25はコントローラ22に電気的に接続されている。前記警告手段25は、オペレータに向けて警告を発するための手段であり、例えば、前記表示部23に警告表示する警告表示手段としてもよいし、或いは表示部23とは別に警告手段25を設けて、音声により警告を行なう音声警告手段、或いはランプの点灯又は点滅により警告を行なう警告ランプ手段等としてもよい。
前記車体傾斜角センサ24にて検出された車体傾斜角はコントローラ22に入力される。コントローラ22では、この車体傾斜角と、前記設定チルト角とに基づいて、車体2に対するマスト10のチルト角である相対チルト角を算出する。一方、コントローラ22には、予めマスト10の可動範囲が設定されている。これは、フォークリフト1の機械的構造上、車体2に対するマスト10の可動範囲が制限されるため、相対チルト角が前記可動範囲を超える場合にはマスト10は設定チルト角を維持できない。従って、コントローラ22により前記相対チルト角が前記可動範囲を超えるか否かを常に監視し、可動範囲を超えると判断した場合には、前記警告手段25により警告を行うようにする。例えば、図8に示すように、表示部23にOVERを表すOVを表示する。
上記構成を備えることにより、マスト10が設定チルト角を維持できない場合にはすぐに警告が出力され、より一層作業の安全性を向上させることができる。
本発明は、マストを最適な角度に自動で維持することができ、作業の安全性を確保し、作業効率を向上させることが可能であるため、小型から大型のフォークリフトまで幅広く適用可能であり、特に大型フォークリフトに好適に用いることができる。
本発明の実施形態に係るフォークリフトの側面図である。 本実施形態に係るフォークリフトのマスト傾動状態を示す側面図である。 本実施形態に係るフォークリフトのマスト傾動動作を示す側面図である。 本実施形態に係るチルト制御装置の構成図である。 本実施形態に係るチルト制御方法の一例を示すフロー図である。 マストの傾動動作を説明する図で、(a)はチルト角設定時におけるフォークリフトの側面図と表示部を示す図、(b)はチルト角補正時におけるフォークリフトの側面図と表示部を示す図である。 設定チルト角を変更した時のフォークリフトの側面図と表示部を示す図である。 チルト角がマストの可動範囲を超えた時のフォークリフトの側面図と表示部を示す図である。 従来のフォークリフトの概略側面図である。
符号の説明
1 フォークリフト
2 車体
5 操作部
5a チルトレバー
5b モード切換スイッチ
10 マスト
11 フォーク(爪)
12 チルトシリンダ
13 電磁制御弁
20 チルト角センサ
22 コントローラ
23 表示部
24 車体傾斜角センサ
25 警告手段

Claims (5)

  1. 車体の前方に立設されフォークが昇降可能に支持されたマストと、該マストを前後方向に傾動させるチルトシリンダと、該チルトシリンダに作動流体を供給する電磁制御弁と、該電磁制御弁の開度制御を行うコントローラとを備えたフォークリフトのチルト制御装置において、
    前記マストに設けられ、鉛直方向に対するマストの絶対チルト角を検出するチルト角検出手段と、前記コントローラに電気的に接続され、前記マストのチルト角補正を自動で行う自動モードと手動で行う手動モードとを切り換えるモード切換スイッチと、を備え、
    前記コントローラは、前記モード切換スイッチにより自動モードに設定された時、該設定時の検出チルト角を設定チルト角として記憶し、逐次入力される検出チルト角が前記設定チルト角と同一となるような制御弁開度信号を算出し、該制御弁開度信号を前記制御弁に出力することを特徴とするフォークリフトのチルト制御装置。
  2. 前記車体に設けられたチルト操作手段から前記コントローラに入力された操作信号に基づき、前記制御弁へ制御弁開度信号を出力する請求項1記載のチルト制御装置であって、
    前記自動モードにて、前記コントローラが前記操作信号を検出し前記マストを傾動した時、前記チルト角検出手段にて検出された検出チルト角を新たな設定チルト角として更新することを特徴とするフォークリフトのチルト制御装置。
  3. 前記検出チルト角と前記設定チルト角を表示する表示部を備えたことを特徴とする請求項1若しくは2記載のフォークリフトのチルト制御装置。
  4. 前記車体の水平方向に対する傾斜角度を検出する車体傾斜角検出手段を備えるとともに、前記コントローラに入力された車体傾斜角と前記設定チルト角とから前記車体に対するマストの相対チルト角を算出し、該相対チルト角が前記マストの可動範囲を超えた時に警告を出力する警告手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のフォークリフトのチルト制御装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のチルト制御装置を備えたフォークリフト。
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